JPH06511401A - 二極性電気外科内視鏡器具およびその使用方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 二極性電気外科内視鏡器具およびその使用方法本発明は止血用電気外科器具、と りわけ、内視鏡を用いての外科手術において、組織を操作および止血する、改良 された二極性電気外科器具に関する。

発明の背景 「切開」を伴う外科手術において、外科医は体壁を大きく切開して、体内へのア クセスを得、次に視野および手や器具を使うための空間を得るために、重なって いる組織を引き延ばす。生命構造体は一般に手術部位から離して、布ガーゼで覆 って器具から保護する。外科医は組織に触れながら操作し得る。外科医は組織を 操作、切断、および解剖している間、たまった血液を吸取りまたは吸引すること により出血量を制御するので、血管を見ながらクランプで締め、縛って血行を止 めることが出来る。

患者の内部組織を大きく切開すれば、合併症の可能性が高まるので手術により患 者の健康を損ねる危険性が非常に高まる。それらの合併症は、目的とする組織、 すなわち手術を必要とする組織を処置することによって生じるだけでなく、外科 医が目的とする組織にアクセスするため切開した際に生じた隣接組織の外傷によ っても生じ得る。一旦、内部組織の手術が始まると、外科医は手術部位を縫い合 わせる作業に時間をさかれる。加えて、患者に必要とされる手術後のケアおよび 入院期間が長期に及ぶ場合もある。

内体腔の画像を得るために傷口から体内へと挿入される、内視鏡、小型テレビカ メラが開発されたことにより、外科医は、他の小さい傷口から挿入される、特別 に設計された外科器具を用いて手術を行えるようになった。ある既知の装置は、 外科医が内視鏡を通じて器具の操作具合を観察しながら内部組織を手術出来るよ うに構築されている。そのような装置は、Ｆａｌｋ、米国特許第４．９９″４． ｏ２４号に記載されている。そのような既知の内視鏡器具には、いくつかの欠点 、とりわけ切開した組織からの出血を効果的に止め得ないとの欠点を有している 。

内視鏡を用いた手術により、体壁に大きな切り口を開ける必要がなく、そして、 患者に実際の傷みを伴わせることなく、はとんどまたは全く手術後の入院を必要 とするコトナく、（Ｘくつかの大きな手術を行うことが出来る。しかし、内視鏡 を用いた手術においては、外科医が手術される組織に手作業でアクセスを行うこ とはない。それにより、横に切開された血管をクランプで締めて、縛って血行を 止めることにより出血量を制御する従来の方法が行われない。結果、内視鏡を用 −また手術においては、切開された組織が出血しないこトカ肝要となる。

切開を伴う外科手術において、すなわち内体臓器（こアクセスするためにその上 にある内部組織が切断およびずらされる時に、切開された組織からの出血量を抑 えるための止血手ｕｉ技術が公知である。そのような技術として（±、電気外科 法、すなわち、２つの電極間にある患者組織１こ高周波電流またＣよラジオ周波 電流を流して組織内に含まれる血管を切断および凝固させる方法が挙げられる。

組織を流れる電流は、電流濃度および電流が流れる組織の抵抗値の関数として、 組織のジュール（オーム）加熱を引き起こす。この加熱により組織はタンパク質 が変性するため、体自体のコラーゲンが改質して、切断面上で輝く白い層となり 、出血しないように組織をシールする。

以前は、内視鏡を用いた電気外科技術は主に単極性装置に限られていた。以前か ら公知の単極性電気外科器具は小さい電極を用いており、ハンドルの末端は外科 医が手にし、下方で大きい電極プレートが患者に接している。電気回路を必要と する２つの電極のうち１つだけが外科医によって操作され、手術される組織の上 または近くに置かれる。他方の電極は患者の下方にある大きなプレートである。

電源装置が高周波電圧を加えて電気外科器具の２つの電極間に何千ボルトものス パイクを印加するが、それは外科医が持っている小さい電極から最も近くにある 組織に、次に患者を介して患者の下方にある大きな電極プレートにまでアークを 生成するのに充分な量である。患者の体内において、電流は熱に変換され、電流 が最も集中するところである、手に握られた小さい電極の直下の組織が最も熱く なる。Ｏｌｙｍｐｕｓ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ　Ｍｅｄｉｃａｌ　Ｉｎｓｔｒ ｕｍｅｎｔ　Ｄｉｖｉｓｉｏｎ、　Ｍｉｌｐｉｔａｓ、　Ｃａ１ｉｆｏｒｎｉａ から入手可能な鉗子モデルＮｏ、　Ａ３２６１および電極モデルＮｏ、　Ａ３２ ６６のような装置がそのような単極性器具の代表的なものである。

単極性電気焼灼器の大きな欠点は、電流が完全に患者の体内に流れることである 。高圧電流が、小さい電極から近くにある、目的としない生命構造体にかけてア ークを生成させる場合があり、または患者の体内に流れる際に不規則な経路をと ることにより、電極の近くおよび電極からいくらか離れた箇所にある組織に損傷 を及ぼす場合がある。

単極性装置が切開外科手術において、外科医が電弧の効果を見ることが出来、有 用であることが判明された一方、切開手術において直面する問題が内視鏡を用い た手術において一層重大なものとなってきている。とりわけ、単極性装置を内視 鏡的に用いた場合、器具により生成された電弧を外科医が見る視野が、内視鏡に より見れる限られた視野に制限されてしまう。結果、異常な電弧−一その存在を 外科医が気付かない場合さえあるｍ−が、深い組織を壊死させ、隣接する組織塊 を不注意に損傷させる場合がある。

前述の制限により、腹、並びに腹膜および腸壁の近くに対して行われる外科手術 において特に危険が生じることが判明した。腹部の組織塊に用いた時、内視鏡単 極性装置によって生じる異常な電弧が隣接する腸壁に穴をあけ得ることが実際の 経験から判明している。そのような損傷は通常、手術中に外科医が気付くことは なく、後になって腹膜炎となって現れる場合があり、その場合全体の２５％はど もが死に至る。

切開外科手術に用いられる二極性電気外科装置は、隣接する組織を加熱すること も所望でない外傷を引き起こすこともなく外科医が正確に局所を止血し得る装置 として公知である。

二極装置は、接近して配置された２つの電極を有しており、その電極間に置かれ た組織に電流を閉じ込める。これまでは、そのような器具の内視鏡用途における 使用には限りがあった。

なぜなら、従来のトロカール管と共に使用出来るほどに小さい器具−一典型的に は直径５から１０ｍｍ−一を用いる一方で、高圧電極を電気的に絶縁することに よる固有の問題があったからである。そのような装置はＴｉ５ｃｈｅｒ、米国特 許第４．６５５．２１６号に記載されている。その特許に記載されている装置の 複雑な構造は、必要とされる電極の絶縁を得る際に直面する困難さを示している 。他にそのような装置としはＯ１ｙｍｐｕｓモデル０５１２７二極内視鏡鉗子が あり、Ｏｌｙｍｐｕｓ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ　ＭｅｄｉｃａｌＩｎｓｔｒｕ ｍｅｎｔ　ＤｉｖｉｓｉｏｎＳＭｉｌｐｉｔａｓ、　Ｃａ１ｉｆｏｒｎｉａから 入手可能である。

既知の単極性および二極性電気外科器具全てに固有である別の欠点は、装置の作 業面上に凝塊が蓄積されることである。

電気外科手術に用いられる既知の電源装置は一般に高圧低電力を出力し、それは 、電気外科手術において通常直面する様々な状況における組織のインピーダンス と好適に適合し得ない。この非適合は、既知の器具のアーク特性と金型なること により、組織を炭化し、器具表面上に過剰量の凝塊を蓄積させる。

内視鏡を用いた手術において直面する別の困難は、手術部位において外科医が作 業し得る範囲が限られる点にある。とりわけ、内視鏡を用いた手術において器具 が挿入される切り口が比較的小さいため、外科医が器具を動かせる範囲が大幅に 制限される。

よって、そのような既知の器具におけるこれらの欠点を解決する、内視鏡を用い た外科手術において組織を止血させながら切断または操作する二極性電気外科器 具の提供が所望とされる。そのような器具は多くの手術を内視鏡により行うこと を可能とさせ、切開手術の必要性および危険性を少なくする。

主ｙヱと【約 前述の事柄を考慮すると、本発明の目的は、改良された内視鏡外科器具を提供す ることであり、それにより内視鏡を用いた手術の分野が拡大される。とりわけ、 これまで得られなかった機能を有し、使用が容易であり、安全性が増大した器具 により、多くの手術−一現在切開手術として行われている手術−一を内視鏡を用 いた手術に転換し得る。切開手術から内視鏡を用いた手術に転換することにより 、患者に及ぼす手術の危険性を減少し、手術により隣接する組織に生じる外傷を 抑え、手術後の回復を早め得る。

よって、本発明の目的は、簡単な構造をしているが、二極電極に必要とされる電 気絶縁を行う、内視鏡を用いた手術用の二極性電気外科器具を提供することであ る。本発明に従って構築された二極装置は、器具の電極の真近にある組織に電流 を閉じ込める。よって、これらの装置は、腹膜または他の隣接する組織に穴をあ け得る異常な電弧が生じる可能性を著しく減少せしめる。よって、内視鏡を用い た手術の全般的な安全性が高められ、多くの手術を内視鏡により行うことを可能 とする。

本発明の別の目的は、突き刺しくｓｔｉｃｋｉｎｇ）または長時間使用による凝 塊の蓄積をほとんど起こさない二極内視鏡器具を提供することである。本発明に 従えば、内視鏡二極器具は、負荷に関係なく実質的に一定の電圧出力を提供する 電源装置と共に用いられる。凝塊蓄積および組織炭化を著しく抑える電圧および 電流が提供される。

本発明の別の目的は、外科医が手術部位に器具をあてた時点でその器具を高度に 操作し得る二極性電気外科器具を提供することである。よって、本発明の原理に 従って構築された器具は、手術部位に位置されていながら、器具の作動端末を回 転する手段を有する。

これらおよび他の目的は、本発明の原理に従って、患者の皮膚にトロカール管を 通って挿入される延伸胴部と、延伸胴部の遠位端上に配置された作動端末と、器 具を動かすハンドル部材とを有する二極性電気外科器具を提供することにより、 達成される。器具の作動端末を回転させる手段は、胴部の近位端近くに設けられ る。器具は、作動端末の電極に電圧を加えるために電源装置に器具を接続する手 段を含む。

本発明に従って構築された二極性器具は、二極電極および多くの機能を果たし得 る可動部材を備えた作動端末を有する。

絶縁層が可動部材の係合面の１つまたは両面に設けられ、これらの成分の電気絶 縁状態を維持する。本発明に従って構築された作動端末は、組織を止血すると同 時に、連続して組織を機械的に剪断するはさみのような切断器具、組織を把持し 、止血させる解剖器のような器具、または大まかに解剖する解剖器を備えており 、組織を止血させながら離開する。

第１の実施態様では、作動端末の可動部材は対向して係合する面を有するはさみ 部材を備えている。はさみ部材と連関した電極は、はさみ部材の切断刃が機械的 に組織を切断する間に、組織を通る血管を凝固させるため組織に高周波電流を通 流する。器具を操作している間はさみ部材の電気活性部分がどの位置においても 互いに接触しないように、はさみ部材の係合する面の少な（とも１つの上に絶縁 層を配する。よって、電流ははさみ部材の間にある組織を流れるが、止血を妨げ るショートは生じない。この配列により、はさみ部材間に置かれた組織に沿って 、止血および切断が連続して行われ、それにより、円滑に正確な手術切断がなさ れる。

本発明の別の実施態様は、内視鏡止血解剖器を包含しており、その可動部材は組 織を把持すると同時に組織を止血するための対向するあご部を備えている。第１ の実施態様と同様に、あご部材は対向して係合する面を形成する軸部を有してい る。器具を操作する間、部材の電気活性部が互いに接触しないように、絶縁物質 の層がこれら係合する面の少なくとも１つの上に配されている。

いずれの実施態様においても可動部材は部材の先端が延伸胴部の長軸に平行な面 にあり、またその長軸から分離しているように、湾曲し得る。この特徴により、 外科医の器具の作動端末に対する視野が広まり、それにより手術部位において組 織を操作する精度が一段と増す。

本発明はまた、出血しないように組織をシールするために組織のコラーゲンを熱 的に改質すると同時に組織を把持または機械的に剪断するために、内視鏡的に二 極性電気外科器具を用いる方法を含む。延伸胴部、電極を備えた作動端末、およ び作動端末を作動する手段を備えた二極性電気外科器具を、選択可能な、実質的 に一定な電圧であり負荷に関係のない出力を有する電源装置と共に用いて、患者 の内部組織に対し内視鏡を用いた手術を行う、本発明の方法は以下の工程を包含 する：　・ （ａ）二極性電気外科器具の電極を電源装置に接続する工程；（ｂ）小さい開口 を得るためにトロカールまたは同様の装置で患者組織を切開する工程； （ｃ）作動端末が内部組織の近傍に配置されるように二極性電気外科器具の作動 端末および延伸胴部をトロカール管を通して挿入する工程；および （ｄ）組織を操作すると同時に組織を止血させるために作動手段を操作する工程 。

本方法のさらなる工程としては、１０から１２０ボルト（ＲＭＳ）の、１００ｋ Ｈｚから２　ＭＨｚの周波数の電圧が電極に印加されるように電源装置を設定す る工程が含まれる。さらに、はぼ均一である、波高率−一ピーク電圧の実効値（ ＲＭＳ）　１１圧に対する比−一を有する交流電圧波形を用いることを含む。

図面の簡単な説明 本発明の上述したおよび他の目的並びに利点は、添付の図面を参照して以下の詳 細な説明を考察することにより明らかとなる。図全般において、同じ参照番号は 同じ部品を示す。

図１は、本発明の説明のための一実施態様における器具の正面斜視図である； 図２は、簡潔に示すため延伸胴部の中間部が省略されている、図１の線２−２に 沿った器具の片方の側の正面断面図である； 図３は、図１の線３−３に沿った器具の作動端末の分解斜視図である； 図４は、図３と同様な、別の実施態様における、器具の作動端末の正面斜視図で ある； 図５Ａおよび５Ｂは、それぞれ、開いた状態および閉じた状態における、図２に 示す器具の作動端末の拡大断面図である； 図６Ａ、６Ｂ、および６Ｃは、それぞれ、別の実施態様（こおける、図５Ａの線 ６−６に沿った、図５Ａに示す器具の作動端末の断面図である； 図７は、本発明の別の実施態様における、はさみのような作動端末の断面図であ る； 図８Ａおよび８Ｂは、それぞれ、図５Ａおよび５Ｂと同様な、断面図であり、本 発明の作動端末の切開例を示す：そして 図９は、本発明の切開例の別の実施態様における、平面図である。

光ｊし１弧１２じＬ方 図１および２を参照して、内視鏡を用いた外科手術を行うための二極性電気外科 器具１０を説明する。本発明の原理に従って構築された器具はどのような種類の 切断または把持部材を作動端末１１に有していてもよいのだが、図１および２に 示す実施態様では患者の組織を剪断すると同時に止血するはさみのような剪断部 材を備えている。

器具１０は作動手段を有しており、その作動手段は、ピボット１４をジヨイント として相対的に移動するハンドル部材１２および１３、管状の延伸胴部１５、お よび作動端末１１を備えている。延伸胴部１５に設けられた駆動ロッド１６は電 気端子１７を有しており、それらは作動端末１１の可動部材１８および１９に連 結されており、その間に電位を生じさせる。

ハンドル部材１２はピストルのような構造をしており、縦長孔２１を有する本体 部２０と、１本以上の指が通れる穴を規定する部分とを有している。ハンドル部 材１２は軽量の剛体物質、例えば鋳造アルミニウムから作られ得る。延伸胴部１ ５は、本体部２０に近位端を有し、作動端末１１の一部を遠位端とする管を備え ている。延伸胴部１５が長軸回りに回転し得るように、延伸胴部１５の近位端は 本体部２ｏの孔２１に挿入されている。延伸胴部は剛体構造物質、例えば５Ｓ３ ０４のようなステンレススチール合金から作られ得、またテフロンのような接着 物質が外面にコーティングされ得る。

ぎざぎざのついた回転っまみ２２が、本体部２１に設けた延伸胴部１５に搭載さ れており、それは本体部２０の孔２１を横切るスロット２３を抜けて突出してい る。ぎざぎざのついたつまみ２２が回転すると延伸胴部１５が長軸回りに回転し 、それにより作動端末１１をも回転させる。

本体部材２０は孔２１と連通している孔２４を有しており、孔２４に設けられた 止めねじ２５が胴部の長軸と実質的に垂直方向に延伸胴部１５と係止する。止め ねじ２５は一方の端末にロックつまみ２６を有しており、他方の端末に、延伸胴 部１５と係合する尖頭２７を有している。ロックつまみ２６の回転により、延伸 胴部１５に荷重をかけて、ぎざぎざのついた回転つまみ２２を回転させるしきい トルクを生じさせ得る。あるいは口／りつまみ２６の回転により、止めねじ２５ の尖頭２７が所定の角方向に延伸胴部１５を効果的にロックして、さらなる回転 を止め得る。

ハンドル部材１３は、４指の１つまたは親指を通す穴を規定する低部および縦長 孔２９を有する上部２８を有する。ハンドル部材１２および１３がピボット１４ をシフインドとして相対的に移動する時、縦長孔２９はハンドル部材１２の本体 部２０の縦長孔２１と一直線上に位置する。ハンドル部材１３は、ハンドル部材 １２と同様の物質、例えば鋳造アルミニウム合金からなっている。

駆動ロッド１６は延伸胴部１５に近位端３ｏを有し、遠位端３１は作動端末１１ と係合している。駆動ロッド１６の近位端３０は端面３２から突出している電気 端子１７、および半円溝３３を規定する端面３１に隣接した部分を有している。

電気端子１７が電源装置に接続されると、駆動ロッド１６は、ハンドル部材１２ および１３に対して高い電位を有するので、駆動ロッド１６の外面にコーティン グされた電気絶縁物質によりハンドル部材１３および延伸胴部１５から駆動ロノ ）′１６が電気的に絶縁される。

駆動ロッド１６の溝３３は絶縁ピン３５の間にある絶縁ディスク３４につかまえ られる。絶縁ディスク３４はハンドル部材１３の上部２８の円形孔３６に取り付 けられている。絶縁ディスク３４はＵ１ｔｅ＋＋　（ポリエーテルイミドから製 造された、Ｇｅｎｅｒａｌ　Ｅｌｅｃｔｒｉｃ　Ｃｏｍｐａｎｙ、　Ｆｏｒｔ　 Ｗａｙｎｅｓ　Ｉｎｄｉａｎａ専売のプラスチック）またはセラミック物質のよ うな、強度の高いプラスチックを包含し得る。縦長孔３７は、上部２８の縦長孔 ２９と整合して、絶縁ディスク３４を貫通しており、駆動ロッド１６の近位端３ ０を受容する。絶縁ディスク３４は孔３７を垂直方向に横切る孔の対を備えてお り、その孔対は絶縁ビン３５を受容する。ハンドル部材１３がピボット１４を中 心にしてハンドル部材１２に対して回転する時、絶縁ディスク３４は、円形孔３ ６中で角移動し得る。

セラミックまたは陽極化アルミニウムのような、頑強で電気的に絶縁である物質 を包含し得る絶縁ピン３５が、駆動ロッド１６中の溝３３と係合しているため、 駆動口、ド１６は長軸回りには回転し得るが、絶縁ピン３５に対して横方向には 移動し得ない。従って、駆動ロッド１６が、絶縁ピン３５の長軸回°りに回転す るように、そして孔３６中の絶縁ディスク３４の角移動によってハンドル部材１ ２に対して横方向に移動するように、ハンドル部材１３に取り付けられている。

次に、図３を参照して、作動端末１１のはさみのような構造例を説明する。延伸 胴部１５の遠位端は、遠位端面３９から近位方向に伸長している、対峙したＵ字 型スロット３８を有する。延伸胴部１５の遠位端にある孔４０は、絶縁ピボット ビン４１を受容するように胴部の直径に沿って整合されている。

駆動ロッド１６の近位端３１は、半円状の半休１６′を有しており、各半休１６ ′は遠位端面４３から内方向に伸長した窪み４２を有している。半休１６′の窪 み４２は、互いに対向しており、駆動ロッド１６の遠位端にスロットを形成して おり、そのスロット内では作動端末１１の可動部材の軸部が設けられている。半 休１６′は接触面４４に設けられた絶縁物質の層４５を有しているため、これら の接触面を電流は流れない。絶縁物質の層４５は、駆動ロッド半体１６″の外面 をも覆っており、駆動ロッド１６および延伸胴部１５の間を電気的に絶縁状態と している。窪み４２の内面は絶縁状態でないため、窪み４２の内面は可動部材の 細部と電気接触している。絶縁駆動ビン４６は半休１６′の端面４３近くで孔４ ７を貫通している。

駆動ロッドの別の実施態様を図４に示すが、ここでは、駆動ロンド１６は、電極 集合体７１を有する駆動部材７０を備えている。そして電極集合体７１は、絶縁 ストリップ７３から分離した半円状の電極半体７２を備えている。絶縁ストリッ プ７３は駆動部材７０の遠位端から可動部材の軸部近くにまで伸長して、駆動ロ ッドの端面にスロットを形成し、作動端末１１の可動部材の細部を受容している 。絶縁ストリップ７１が電極半体を互いに電気的に絶縁するため、電極半休７２ の内面に絶縁物質の層を設ける必要はない。

電極半休７２の外面は、延伸胴部１５から電極半体を電気的に絶縁する摩耗抵抗 性の電気絶縁物質４５′でコートされている。絶縁物質４５′は、例えばＴｅｆ ｌｏｎまたはポリイミドを包含し得る。絶縁駆動ビン４６は、前述したように、 電極半体の遠位端面４３′の近くに配置された孔４７′を貫通する。

さらに図４を参照すれば、電極半体７２は絶縁ピン７４によって絶縁ストリップ ７３の片側に付けられる。絶縁ピン７４は電極半体７２の孔７５および絶縁スト リップ７３の孔７６それぞれを貫通する。絶縁ピンは、頑強な電気絶縁物質、例 えばセラミックまたは陽極化アルミニウムを包含し得る。

絶縁ストリｌプ７３の近位端が駆動部材７０の遠位端のスロ、ドア７に挿入され る。本実施態様では、駆動口、ド１６の大部分を包含する駆動部材７０は、テフ ロンまたはナイロンのような頑強な電気絶縁物質を包含し得る。次に、駆動部材 が例えば押し出しによって形成され得るが、それは、電極半体７２の近位面から 突出している電気コネクタ７９を受容する２つの孔７８を有している。孔７８は 電極半体７２を駆動口、ド１６の近位端から突出している電気端子１７に接続す る電気リードを有し得る。

絶縁ストリップ７３の近位端はビン８０によって駆動部材７０の遠位端に付けら れる。ビン８０は、駆動部材７０のスロ、ドア７に隣接させるために、孔８１を 、そして絶縁ストリップ７３の孔８２を、それぞれ貫通する。ビン８０は、器具 の電気回路の一部とならないように、頑強な電気的に伝導または絶縁である物質 を有している。よって、ビン８０は、例えばステンレススチールまたはアルミニ ウムを有し得る。

図１−５に示す説明のための実施態様において、器具１０の作動端末１１は第１ および第２の部材１８および１９を有している。第１および第２の部材１８およ び１９は、絶縁ビボ、トピン４１によってビボ、ト支持的に接続されたはさみ半 体を備えている。管状絶縁半体４８は部材１８および１９の外面に隣接して設け られており、それらの部材を延伸胴部１５から電気的に絶縁している。絶縁ピボ ットビン４１は延伸胴部１５の外面と同一平面に端末を有しており、第１の管状 絶縁半体４８、部材１８および１９、並びに第２の管状絶縁半体４８を横方間に 貫通して伸びている。

絶縁ピボットピンは、ピーニングにより変形された端末を有する絶縁金属ビン、 例えば陽極化アルミニウムを備え得る。

あるいは、絶縁ピボットピン４１は、いずれかの端末においてスクリューを受容 するためのねじ凹みを宵するロッドのような部材を備え得る。スクリューはネジ 凹みと係合し、調整可能な圧縮性の荷重が延伸胴部１５、そして結果的に部材１ ８および１９にかかるようにする。

部材１８および１９それぞれは、剪断面５０および６０、切断刃５１および６１ 、外面５２および６２、孔５３および６３、並びに軸部５４および６４を有する 。薄層４９が部材１８および１９の対向して係合する面の１つ（図６Ｂ参照）ま たは両方（図６Ａ参照）の上を絶縁コーティングしており、それには、剪断面５ ０および６０の１つまたは両方、並びに軸部５４および６４の係合する面の１つ または両方が含まれる。

部材１８および１９が二極性電極器具の個々の電極を構成するように形成されて いる。図６Ａおよび６Ｂに示す第１の実施態様群では、対向する部材１８および １９は電気絶縁物質からなっており、電極および剪断面の２つの機能を果たして いる。図６０に示す第２の実施態様群では、対向する部材は電気絶縁物質からな っており、外面に設けられた電気伝導部を有している。図６Ａから６０において 、部材１８および１９は組織１００に接触している。

図１−５に示された作動端末がはさみのようになっている実施態様では、部材１ ８および１９は、部材が互いの方間に向き合い、適切にワイピング（ｗｉｐｉｎ ｇ）するために必要とされる良好な電気伝導状態、適切な硬度、および引っ張り 強さを有する金属合金から構成され得る。これらの特性を備えた物質としては、 ３０１．３０２．３０４、および３１６のようなステンレススチール、４１０． ４２０．４３０および４４０のようなマルテンサイト系ステンレススチール、お よび１７−４ＰＨおよび１７−７ＰＨ合金のような析出硬化スチールが挙げられ る。そのような物質を用いることにより、部材１８および１９は、機械加工後の プレス加工、グイ鋳物、金属注入鋳物、および電気放電機械加工（ＥＤＭ）によ る切断を含む多くの方法によって形成され得る０部材の外面５２および６２は高 い電気伝導および熱伝導を有する物質、例えば銀または銅の任意のコーティング ６６を、剪断面５０および６０以外の部分に有し得る。コーティング６６は、外 面５２および６２と、部材１８および１９が互％ｓに相対して移動するにつれそ れらの面と接触する組織との間の電気接触を良好なものとする。

コーティング６６は、コーティングの熱伝導面全体１４って熱を放散することに より、部材１８および１９の外面５２および６２が局所的に加熱することを抑え る。局所的電流の流れがコーティング全体に渡って再放散されるため、コーティ ング６６は、部材１８および１９がジュール加熱される可能性をも少なくする。

結果、コーティング６６は、もし塗布されたならば、使用中における血液および 組織の熱分解および外面５２および６２への膠着を減少せしめる。

絶縁コーティングの層４９は切断刃５１および６１の１つまたは両方の内面を被 覆し、切断刃を互いに電気的に絶縁する。よって、部材１８および１９が切断ま たは切開を行う移動範囲において互いに電気接触しないようにしながら、切断刃 ５１および６１近くの領域において部材１８および１９の外面５２および６２の 間にある組織１００に電流を流す。

その結果、止血のため暖められた組織を切断刃５１および６１が同時に切断する 間、切断点のすぐ前の地点で組織が止血する。この構造により、ショートを防ぎ ながら、切断刃は互いに接触して組織を切断し得るが、このことは組織を貫通す る血管が同時に凝固することを防ぐ。部材１８および１９が互いに閉じる時、層 ４９が、対向する剪断面５０および６０の間を電流が直接流れることを実質的に 防ぐ。電流はむしろ電極間の最少抵抗路を流れ、すなわち部材の外面５２および ６２の領域６７および６８それぞれと直接接しながら組織を流れる。この電流を 図６Ａ−６Ｃに示す流線９９で概略的に示す。

本発明の配置により、外面５２および６２の領域６７および６８の間を流れる電 流が、切断刃５１および６１が互いに接触する地点から切断点に遠位である地点 までの領域に閉じ込められる。遠位点とは、組織が電極表面間に電気接続をもた ない地点、または電流密度が低すぎて組繊を実質的にジュール加熱し得ないほど に部材１８および１９間の隙間が充分に広い地点のいずれかを意味する。

よって、部材１８および１９が徐々に互いに近づくほど、切断点は絶縁ピボット ピン４１から遠位的に切断刃５１および６１に沿って移動し、そしてそれは、１ つの部材から他方の部材に電流が流れて組織を止血させる領域に続く位置にある 。よって、止血は切断点のすぐ前の位置で生じる一方、止血するために暖められ た組織を切断刃５１および６１が同時に切断する。

軸部５４および６４もまた、軸部５４および６４の対向して係合する面が互いに 沿って移動する移動領域を抜けて移動するため、軸部の対向して係合する面の１ つまたは両方の上に設けられた層４９は、それらの表面間にンヨートが生じるこ とをも防ぐ。よって、層４９が剪断面５０および６０を電気的に絶縁するのと同 じ方法で、軸部５４および６４を電気的に絶縁する。あるいは、層４９が軸部５ ４および６４の１つまたは両方の内面に設けられる必要はなく、例えば、軸部５ ４および６４間の絶縁駆動ピン４６上に絶縁ワッシャーを有することによって軸 部を分離し得る。

さらに、図３において、部材１８および１９の軸部５４および６４はある角度に 向けられたス９ソト５５および６５を有する。軸部５４および６４の外面は窪み ４２において半休１６′の内面と接している。窪み４２の内面は絶縁物質４５で 覆われていないため、半体１６’　は軸部５４および６４と直接電気接触してい る。

部材１８および１９並びに駆動口、ド半体１６′は、部材１８および１９並びに 駆動ロッド半体１６゛それぞれの、すべり接触抵抗が５オ一ム未満、好ましくは １オ一ム未満であるような良好な電気接触が得られる金属物質で構成される。

窪み４２の内面、並びに軸部５４および６４の外面は、すべり電気接触抵抗を抑 えるために金でプレートされ得る。

従って、各二極電極に電圧を加える回路は、駆動ロッド１６の近位部３０上の電 気端子１７から、駆動ロッド１６の半休１６′を通って、半休１６′の近位部３ １にまで伸長している。部材１８および１９それぞれにおいて外側に向かって設 けられた軸部は、駆動ロッド半体１６’　それぞれの窪み４２の内面とすべり電 気接触しており、それによって作動端末１１が組織と接触している部分に沿って 電位差を生じさせている。絶縁層４５（または図４の実施態様における絶縁スト リップ７３）は半休１６′　（または電極半体７２）を電気的に絶縁しており、 −刃部材１８および１９の１つまたは両方の上に設けられた絶縁物質の層４９は 、前述のように、これらの部材を電気的に絶縁する。

絶縁駆動ピン４６は軸部５４および６４のスロット５５および６５を貫通する。

絶縁駆動ビン４６の端末が、延伸胴部１５中での駆動ロッド１６の往復動作を妨 げないように、駆動ロッド半体１６′の孔４７に入れられる。絶縁ピン４６は、 例えば窒化ケイ素、酸化ジルコニウム、アルミニウム、または軸部５４および６ ４間を必要とされる電気絶縁状態としながら、部材１８および１９を開閉する時 にピンにかかる荷重に耐え得る機械的強度を有する他の物質から構成され得る。

図５Ａおよび５Ｂに示すように、スロット５５および６５は、ハンドル部材が駆 動ロッド１６を遠位方向に動かす時に絶縁駆動ビン４６がスロット５５および６ ５の遠位端に向かうように構築されており、それにより、部材１８および１９が 開く（５Ａ参照）。この第１の位置において、作動端末１１は、部材１８および １９が組織の近くに配置され、そこに機械的荷重をかけないように位置付けられ ている。

一方、ハンドル部材１２および１３は互いに向かって回転しており、駆動ロッド １６は近位的に往復運動をする。この動きにより、駆動ピン４６はスロット５５ および６５の近位端に向かって引っ張られ、図５Ｂに示すように部材１８および １９を閉じる。部材１８および１９が徐々に閉じられるにつれ、切断刃５１およ び６１の交点によって規定された切断点がそれらの切断刃に沿って移動し、結果 、電流が組織を流れて機械的に切断される直前に組織を止血させる。よって、こ の第２の位置においては、部材１８および１９間を流れる電流によってａｍは止 血し、その後機械的に切断される。

電気絶縁物質の層４９は、スチールまたは従来のはさみのような装置を製造する ために用いられる他の電気伝導物質より大きい、または実質的に大きい硬度を有 し得る。例えば、部材１８および１９はマルテンサイト系ステンレススチール、 例えばＡＩＳ！　４２０から作製し得る。絶縁層４９は、例えば、アルミニウム またはジルコニウムのようなセラミック物質、あるいはガラス、窒化物、ホウ化 物または合成ダイアモンドのような絶縁性無機物質を包含し得る。選択された物 質によっては、層４９は、従来技術、例えば、プラズマまたはフレームスプレー 蒸着法により、部材１８の剪断面５２の上に設けられる。塗布されたコーティン グは、その部材に非伝導性切断刃を形成する。またそれは、スチール基板および 対向する部材１９のスチールより大きい硬度を有する。従って、層４９が部材１ ９の切断刃６１または剪断面６０と摩擦するにつれ、スチール剪断面６０および 切断刃６１は硬度の高い絶縁層４９によって機械的に研がれ、または磨かれてい く。よって、切断刃５１および６１は自らを鋭利にするので、続けて使用しても シャープさは保たれる。

絶縁層４９は、０．００２インチから約ｏ、　ｏｓｏインチ、より好ましくは、 ００３から、００フインチの厚さを有している。出願人は、Ｎ　サカ０．００１ イｙチ以下の絶縁層４９では、電極のショートを防ぐに不十分であるとしている 。０．００２インチより厚く、ｏ。

５０インチより薄い絶縁層が適切に止血を行う。しかし、電流がＭｉ織を流れる 領域において対向する電極の近位電流伝導部分間の最短距離が大きくなるほど、 組織を流れる電流路は長くなり、適切な止血を行うために、所望通りに局所的に 集中して加熱することがより困難になる。０．０５０インチを越えた厚さの絶縁 層では、最も実用的に用いられている、セラミック絶縁物質に対しては大きすぎ ると考えられている。

図６０を参照して、本発明に従って構築した第２の実施態様群の代表例を説明す るが、図中、同様の部品は１００加算した数字で示されている。外Ｕ上は、図５ Ａの器具に似て（Ｘる本実施態様においては、対向する部材１１８および１１９ （よ電気絶縁物質、例えば酸化ジルコニウムまたは酸化アルミニウムをベースに したセラミックのようなセラミック物質から作られる。部材１１８および１１９ の外面１５２および１６２、すなわち、剪断面１５０および１６０並びに切断刃 １５１および１６１以外の部分は、電気伝導および熱伝導の高０物質、例えば、 銅、銀、またはニッケルを含むコーティング１６６を有する。よって、部材１１ ８および１１９の外面１５２および１６２上のフーティング１６６間の組織に高 周波電流を通流するために対向する電極をコーティング１６６に設ζする。

本実施態様では、切断刃１５１および１６１１こ最も近ｔ１位置にある電流伝達 セクンコンが００２からｏ、ｏｓｏインチ以上、より好ましくは０．００３から ０．００フインチ以上近づかなｔＡよう１こ、コーティング１６６は剪断部材１ １８および１１９の夕を面のにとんどを覆っている。図６Ｃに示す実施態様の構 造で番よ、部材１１８および１１９は電極間に所望の絶縁物質を備えて０る。

図７は、図５Ａおよび５Ｂの作動端末の別の実施態様を示しており、図中、同様 の要素は同じ番号で示している。図７の実施態様は図５Ａ−Ｂの実施態様と主に 、切断刃５１および６１が直線ではなく、曲がっている点、および部材１９が延 伸胴部１５の長軸に対し固定されている点が異なっている。

よって、駆動ビン４６の往復運動により、部材１８は、開放および閉止位置の間 を移動することになる。湾曲した切断刃５１および６１は切断される組織が切断 中に部材１８および１９の間からずれないようにしており、それにより組織切断 の精度を高めている。

図８Ａおよび８Ｂを参照して、本発明の作動端末１１の別の実施態様を説明する 。図中、同様の要素はアクセント符合をつけた同じ番号で示す。のこぎりのよう な部材１８′および１９′　はそれぞれ軸部５４′および６４′を有している。

軸部５４′および６４′はそれぞれある角度に曲げられたスロット５５′および ６５′を有している。絶縁駆動ビン４６′はスロット５５′および６５′を貫通 しており、その端末は窪み４２′の孔４７′で固定されている。部材１８′およ び１９゛　は把持面５０°および６０゛、歯部５１′および６１′、並びに外面 ５２′および６２“をそれぞれ有している。

歯部５１’　および６１′は把持面５０′および６０′上に対向する形で配置さ れ、部材１８”および１９゛間でつかんだ組織を把持する。あるいは、把持面は 組織を把持する機能を宵するピラミッド状の歯のパターンをしていてもよい。

図５Ａおよび５Ｂに示す実施態様において、図８Ａ−Ｂの装置の部材１８°およ び１９”は二極装置の電極を備えている。部材１８′および１９°が開放および 閉止位置の間を移動する時、それらの部材間に７−１−　トを起こさせないため 、軸部５４′および６４′の係合する面の１つまたは両方の上に、絶縁薄層４９ ″が設けられ得る。あるいは、層４９′は軸部５４′および６４′を電気的に絶 縁するために軸部間にある絶縁性駆動ビンの上に絶縁性ワッシャーを備え得る。

さらに、それぞれの部材の歯部５１′および６１′の対向する面を絶縁性物質の 層４９゛で覆ってもよい。あるいは、部材が閉止位置にある時に、部材間に直接 シコートが生じないように、歯部５１’　および６１’　間に充分な隙間が出来 るように、歯部５１′および６１′の大きさを調整してもよい。

器具のハンドル部材が駆動ビン４６′を動かして、部材１８′および１９′を部 材が組織の塊りの周りに配置され得る第１の位置から、部材が組織を把持する第 ２の位置に移動させる。よって、部材１８′および１９°は従来のプライヤーと 同様の、グラスパーのような動きをする。第２の位置において、電流が部材１８ ′および１９′の間を流れ、その間に把持された組織を止血させる。

部材１８’　および１９′の外面５２′および６２′は、大まかに切開すること を容易にする滑らかで、丸みのある断面を膏している。例えば、そのような器具 は、多層な組織塊りに作られた切り口にｍ一部材１８′および１９’　を閉じた ままｍ−挿入され得る。この第１の位置では、実質的に機械的荷重をかけること なく、組織は、部材１８′および１９′の外面と接触している。

次に、電極に電圧をかけて、のこぎりのような部材１８′および１９′を徐々に 開けて、同時に組織を止血しながら、組織の層を離開し得る。部材１８′および １９’　がこの第２の位置に移動する時、部材の外面は組織と係合して、切断す ることなく組織の境界線に沿って組織の層を離開する。

図９は、図８の作動端末の別の実施態様を示しており、図中、延伸胴部１５′の 長軸に平行である面に部材を置くように、部材１８′および１９′の先端が湾曲 している。内視鏡は通常外科器具に隣接した手術部位に挿入されるので、内視鏡 と外科器具との間に形成された鋭角によるバララックスによって、外科医が手術 部位を見る視野が制限される。よって、外科医は外科器具の作動端末の限られた 視野しか得られない。

しかし、図９の実施態様では、器具の作動端末に対する外科医の視野を高めるこ とにより、この問題を解決している。

湾曲した作動端末を設けることにより、その先端が延伸胴部１５′の長軸に平行 な面にあり、それによって、外科手術の精度を高めている。もちろん、本発明の 作動端末１１の前述したいずれの実施態様においても同様に、外科医の視野を高 めるために湾曲した先端を備え得ることは当業者には自明である。器具の作動端 末が容易に標準的トロカール管を通り抜けられるように、部材１８′および１９ ′の先端は延伸胴部１５の直径を越えてはならない。

上述の内視鏡二極器具に加えて、本発明は、選択可能な出力レベルで実質的に一 定の電圧を与える電源装置と共に、そのような器具を使用することを含む。なお 電圧出力は負荷インピーダンスとは関係がない。そのような装置は、例えば、米 国特許第４．０９２．９８６号、および４．９６９．８８５号に記載されている 。

はさみの作動面における凝固の蓄積を抑えるために、出願人は、負荷インピーダ ンスとは関係なく、実質的に一定の電圧出力と、低いｍｌインピーダンスと、は ぼ均一である波高率−−ＲＭＳＩＩ圧に対するピーク電圧の比−−を有する交流 電圧波形と、を与える電源装置を開発した。本発明は、そのような実験的ｍ源装 置によって動力を供給された時、アークを生成することも組織が炭化することも なく、また凝固もほとんど蓄積されることなく、充分高い止血が得られることが 観察された。

本発明は、絶縁物質の層を間にはさんだ電極を有する可動部材を備えた装置を用 いる方法を含み、その装置は組織を操作すると同時に止血させるように作動する 。出願人は、負荷に関係なく実質的に一定の電圧出力を有する電源装置と組み合 わせた、本発明の原理に従って構築した装置の使用は、良好な結果をもたらし、 はとんど膠着することも凝固が蓄積することもないことを観察した。１００ｋＨ ｚから２　ＭＨｚの範囲の周波数および１０から１２０ボルトの範囲の電圧（Ｒ ＭＳ）　（二極電極に沿って）により、広範囲にわたる条件下において充分に満 足血させるために、第１および第２の位置の間で第１および第のいく結果が得ら れることがわかった。

本発明の方法は、患者の内部組織叩対する様々な内視鏡を用いた外科手術を行う に適切なものであり、以下の工程を包含している： （ａ）延伸胴部、作動手段、および作動端末を有する器具を提供する工程、なお 、作動端末は第１および第２の位置の間において可動である第１および第２の部 材を備えており、第１および第２の部材は、第１および策２０部材が第１および 第２の位置の間を移動する時、互いに沿って移動する対向して係合する面を有し ており、第１および第２の部材のそれぞれは連関した電極を有している； （ｂ）対向して係合する面が互いに沿って移動する時に電極が互いに接触しない ように第１および第２の電極間に電気絶縁物質を提供する工程； （ｃｏｉｌ極を１ｉＲ装置に接続する工程；（ｄ）トロカールまたは同様の装置 を用いて患者の組織を切開して患者の内体腔に小さい開口を作る工程；（ｅ）作 動端末が内部組織に隣接するようにトロカール管を通して器具の作動端末および 延伸胴部を挿入する工程；（ｆ）電源装置に沿って実質的に一定の電圧レベルを 選択し、維持する工程、なお、電圧レベルは負荷インピーダンスに無関係である ； （ｇ＞組織と電気接触するように電極を配置する工程；および（ｈ）組織を操作 すると同時に電流を流すことにより組織を止および凝固の蓄積は共に効果的な止 血を阻み、器具の操作性２部材を動かす作動手段を操作する工程。

当然、ここまで述べてきたような装置を単に備えることにより、上述の工程（ａ ）および（ｂ）を組合せ得ることは、当業者には自明である。外科手術において 直面する組織のインピーダンスによっては、１０から９０ボルト（ＲＭＳ）の範 囲で装置を操作することが、多くの場合において望ましい。電気外科器具を電源 装置に接続するケーブルにおいて直面するライン損失に対して許容度を有する必 要があるので、当然、上述の電圧が、電源装置の出力端子ではなく、二極器具の 電極に沿って印加されるものであることもまた当業者なら理解出来る。

負荷インピーダンスに関係なく、選択可能な実質的に一定の電圧レベルを有する 電源装置を用いることにより、有効な止血を行うに充分な電力が提供される。既 知の電気外科器具に一般に用いられるものより低い電圧出力レベルを用いること により、組織と接触していない時、すなわち開回路である時、電極に供給される 電力を減少させ、そして電極が組織と接触している時、電弧が発生する可能性を 抑える。

負荷インピーダンスに無関係である一定な電圧レベル出力を用いることにより、 組織抵抗が切開中に上昇する時に、過剰な電流が組織に流れることを阻む。結果 的に、組織内で得られる止血深度がより精密に制御されて、電極の局所的過剰加 熱をよりよく回避し得る。電極の局所的加熱を減少させることにより、凝固の蓄 積も阻止出来る。それらの局所的加熱′Ｃ肪リすｂすＣめる。

本発明は互いに連動して可動し得る２つの対向する部材を有していれば、どのよ うなタイプの内視鏡外科器具であっても実行可能であるので、本明細書に記載の 種々の実施態様は、本発明の説明を目的として記載しているものであって、本発 明を制限するものではない。本発明の器具および方法は、どのような内部組織、 導管または器官が手術される場合でも用いられ得、必要とされ得るものである。

例えば、本発明は、前述したようなハンドル部材ではなく、駆動ロンド１６を往 復移動させるためにスプリングバイアスしたトヮガーを有するピストル形式のグ リップを備えた作動手段を用いても実行し得る。本発明を上述の実施態様以外の 方法によっても実行し得ることは当業者には目明であり、本発明は添付の請求の 範囲によってのみ制限される。

補正書の写しく翻訳文）ｖｋ出書（特許法第１８４条の８）平成５年１２月７日

Claims (36)

【特許請求の範囲】
1. １．止血するために組織に電流を流すことにより組織に対し内視鏡を用いた電気 外科手術を行う器具であって、該器具は、 近位端および遠位端を有する延伸胴部と、該延伸胴部の遠位端に設けた第１およ び第２の部材と、なお、該第１および第２の部材は、該第１および第２の部材が 該組織に対して近位である第１の位置から、該第１および第２の部材が該組織と 係合する第２の位置まで移動可能であり、該第１および第２の部材は該第１およ び第２の部材が該第１および第２の位置の間を移動おするとき互いに沿って移動 する対向して係合する面を有しており、 該第１および第２の部材それぞれに連関した第１および第２の電極と、なお該第 １および第２の電極は該組織と接触しており、 該対向して係合する面が互いに沿って移動するとき該第１および第２の電極を電 気的に絶縁する、該第１および第２の部材の対向して係合する面の間にはさまれ た電気絶縁物質と、そして 該第１および第２の部材を該第１および第２の位置の間を移動させて、該第１お よび第２の電極および該組織の間に電流を流してそれらを接触させるための、該 延伸胴部の近位端に連結された作動手段と、 を備えた器具。
2. ２．前記作動手段が、第１および第２のハンドル部材と、そして該第１および第 ２のハンドル部材を、相対的に移動させるため、固定する手段とを備えた、請求 項１に記載の器具。
3. ３．前記延伸胴部が長軸を有しており、前記第１および第２の部材が第１および 第２の先端を有しており、そして該第１および第２の先端が該延伸胴部の長軸に 平行な面にあり、かつ該長軸から離れているように該第１および第２の部材が湾 曲している、請求項１に記載の器具。
4. ４．前記第１の部材が第１の剪断面と、第１の切断刃と、そして第１の外面とを 備えており、前記第２の部材が第２の剪断面と、第２の切断刃と、そして第２の 外面とを備えており、前記器具がさらに、 該第１および第２の剪断面がはさみのような切断動作の移動範囲において移動し 、該はさみのような切断動作が該移動範囲において該第１および第２の切断刃に 沿って移動する切断点を規定し、該第１および第２の電極が該第１および第２の 剪断面と同じ移動範囲を移動し、そして該第１および第２の電極が該移動範囲に おいて互いに接触せず、また、電流が該切断点と遠位である該第１および第２の 電極間には流れるが、該第１および第２の剪断面間には流れないようにするため に、該第１および第２の電極間にはさまれた電気絶縁物質、 を備えた請求項１に記載の器具。
5. ５．前記第１および第２の切断刃の少なくとも１つが湾曲している、請求項４に 記載の器具。
6. ６．前記第１および第２の部材が電気伝導物質からなっており、前記第１電極が さらに、前記第１部材を備えており、前記第２電極がさらに、前記第２部材を備 えており、そして前記電気絶縁物質が前記切断刃および前記第１の剪断面を形成 するために該第１の剪断面に設けられた第１の層である、請求項４に記載の器具 。
7. ７．前記電気絶縁物質である第１の層が前記第１および第２の部材の他方の切断 刃および剪断面の硬度よりも大きな硬度を有する、請求項６に記載の器具。
8. ８．前記第１の層が０．００２から０．１５０インチの範囲から選択された厚さ を有する、請求項６に記載の器具。
9. ９．前記第１の層が０．００３から０．００７インチの範囲から選択された厚さ を有する、請求項６に記載の器具。
10. １０．前記第２の切断刃および前記第２の剪断面を形成するために前記第２の部 材の剪断面上に設けられた電気絶縁物質である第２の層を、さらに備えた請求項 ６に記載の器具。
11. １１．前記第１の層が、第１の厚さを有し、前記第２の層が第２の厚さを有し、 該第１および第２の厚さの合計が０．００２ら０．０５０インチの範囲にある、 請求項１０に記載の器具。
12. １２．前記第１および第２の厚さの合計が０．００３から０．００７インチの範 囲にある、請求項１１に記載の器具。
13. １３．前記第１の部材が第１の把持面を有し、前記第２の部材が第２の把持面を 有しており、前記器具が、該第１および第２の把持面がその間にある組織を把持 するために把持器のような動作の移動範囲内を移動するように、該第１および第 ２の部材を連結する手段と、なお、前記第１および第２の電極は該第１および第 ２の把持面と同様に同じ移動範囲内を移動し、そして 該第１および第２の電極が移動範囲内で互いに接触せず、そして該第１および第 ２の電極の間と、該第１および第２の把持面の間に置かれた組織を、電流が流れ るように、該第１および第２の電極の間に挟まれた電気絶縁物質と、をさらに備 えた、請求項１に記載の器具。
14. １４．前記第１および第２の部材が電気伝導物質からなっており、前記第１の電 極がさらに前記第１の部材を備えており、前記第２の電極がさらに前記第２の部 材を備えている、請求項１３に記載の器具。
15. １５．前記組織を把持するためのセレーションまたはピラミッド状のアレイを規 定する前記第１および第２の把持面の部分を、さらに備えた、請求項１４に記載 の器具。
16. １６．前記第１および第２の部材が係合面を有する軸部を備えており、そして、 該第１および第２の部材の前記対向して係合する面が該軸部の該係合面を有して いる、請求項１４に記載の器具。
17. １７．前記電気絶縁物質が前記軸部の前記係合面の少なくとも１つに設けられた 層を有している、請求項１６に記載の器具。
18. １８．前記電気絶縁物質が、前記軸部を電気的に絶縁するために前記軸部の前記 係合面の間に絶縁ワッシャーを備えた、請求項１６に記載の器具。
19. １９．組織の層が止血して離開しており、前記第１の位置において、前記第１お よび第２の部材が閉じた状態で該組織に挿入され、操作時において前記第２の位 置に移動する間、前記作動手段が前記第１および第２の部材を開くように作動し 、それにより該組織の層と、前記第１および第２の電極の間とに電流を流すこと により同時に止血させながら該組織の層を離開する、内視鏡を用いた電気外科手 術を行うための、請求項１に記載の器具。
20. ２０．前記延伸胴部が長軸を有し、前記第１および第２の部材が第１および第２ の先端を有し、そして該第１および第２の先端が該延伸胴部の長軸に平行である 面にあって、該長軸から分離しているように該第１および第２の部材が湾曲して いる、請求項１９に記載の器具。
21. ２１．高周波交流波形を提供する電源装置と、該電源装置を前記第１および第２ の電極に電気的に接続させる手段と共に用いられる装置であって、該電源装置は 、負荷インピーダンスと無関係に、選択可能な実質的に一定の電圧レベル出力を 有している、請求項１に記載の装置。
22. ２２．前記第１および第２の電極に１０から１２０ボルト（ＲＭＳ）の電圧が流 れるように、前記電源装置の実質的に一定の電圧レベル出力が選択可能である、 請求項２１に記載の装置。
23. ２３．前記電源装置がほぼ均一の波高率を有する電圧波形を提供する、請求項２ １に記載の装置。
24. ２４．前記電源装置が１００から２ＭＨｚの範囲から選択された高周波数を有す る交流電圧波形を提供する、請求項２１に記載の装置。
25. ２５．前記第１および第２の部材が非電気伝導物質から作られ、前記第１の電極 が前記第１の外面上に設けられた電気伝導物質の層であり、前記第２の電極が前 記第２の面上に設けられた電気伝導物質の層であり、そして前記電気絶縁物質が 該第１および第２の部材を有している、請求項４に記載の器具。
26. ２６．前記第１および第２の層が、切断点において、間隔をおいて設けられてお り、該切断点が前記移動範囲を移動するとき、該間隔が０．００２から０．０５ ０の範囲にある、請求項２５に記載の器具。
27. ２７．高周波交流波形を提供する電源装置と、該電源装置を前記第１および第２ の電極に電気的に接続させる手段と共に用いられる装置であって、該電源装置は 、負荷インピーダンスと無関係に、選択可能な実質的に一定の電圧レベル出力を 有している、請求項２５に記載の装置。
28. ２８．前記第１および第２の電極に１０から１２０ボルト（ＲＭＳ）の電圧が流 れるように、前記電源装置の実質的に一定の電圧レベル出力が選択可能である、 請求項２７に記載の装置。
29. ２９．前記電源装置がほぼ均一の波高率を有する電圧波形を提供する、請求項２ ７に記載の装置。
30. ３０．前記電源装置が１００から２ＭＨｚの範囲から選択された高周波数を有す る交流電圧波形を提供する、請求項２７に記載の装置。
31. ３１．患者の内部組織を内視鏡的に操作して、止血させる方法であって、 （ａ）延伸胴部、作動手段および作動端末を備えた器具を提供する工程であって 、該作動端末は第１および第２の位置の間を移動する第１および第２の部材を有 しており、該第１および第２の部材は該第１および第２の部材が該第１および第 ２の位置の間を移動するとき互いに沿って移動する、対向して係合する面を有し ており、該第１および第２の部材のそれぞれは連関した電極を有しており； （ｂ）前記第１および第２の電極の間に、前記対向して係合する面が互いに沿っ て移動するとき、該電極が互いに接触しないように、電気絶縁物質を設ける工程 ；（ｃ）負荷インピーダンスに無関係である選択可能な電圧レベル出力を有する 高周波数交流波形を提供する電源装置を設ける工程； （ｄ）該電極を該電源装置に接続する工程；（ｅ）該患者内体腔に小さい開口を つくるためトロカールまたは同様の装置を用いて該患者の組織を切開する工程； （ｆ）前記作動端末が前記内部組織に隣接するようにトロカール管を通して該器 具の該作動端末および該延伸胴部を挿入する工程； （ｇ）該電極を実質的に一定の電圧レベルの出力が流れるように、選択し、維持 する工程； （ｈ）該内部組織と電気接触するように該電極を配置する工程；および （ｉ）該組織を操作すると同時に該組織を止血するに充分な電流が該内部組織を 流れるように、該第１および第２の位置の間で該第１および第２の部材を移動さ せるため、該作動手段を操作する工程、 を包含する、方法。
32. ３２．前記第１および第２の電極に流れる実質的に一定の電圧レベルを１０から １２０ボルト（ＲＭＳ）の範囲に選択および維持する工程を、さらに包含する、 請求項３１に記載の方法。
33. ３３．前記電源装置がほぼ均一の波高率を有する電圧波形を提供する、請求項３ ２に記載の装置。
34. ３４．前記電源装置を、１００から２ＭＨｚの範囲の周波数を有する交流電圧波 形を提供するように設定する工程を、さらに包含する請求項３１に記載の方法。
35. ３５．前記電圧レベルが、３０から９０ボルト（ＲＭＳ）の範囲から選択される 、請求項３２に記載の方法。
36. ３６．前記内部組織が多層であり、前記方法がさらに、前記器具の前記作動端末 を、前記第１の位置にある前記第１および第２の部材を用いて前記内部組織の多 層に挿入することにより、該部材が閉じて、前記第１および第２の電極が該内部 組織と接触する工程を、さらに包含し、そして前記作動手段を操作する工程によ り、該第１および第２の部材が前記第２の位置に移動して開かれ、それにより、 該内部組織の多層が開離されると同時に該内部組織が止血される、請求項３１に 記載の方法。