JPH06335991A - 耐熱性樹脂被覆弾性ロール - Google Patents

耐熱性樹脂被覆弾性ロール

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JPH06335991A
JPH06335991A JP12683293A JP12683293A JPH06335991A JP H06335991 A JPH06335991 A JP H06335991A JP 12683293 A JP12683293 A JP 12683293A JP 12683293 A JP12683293 A JP 12683293A JP H06335991 A JPH06335991 A JP H06335991A
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JP
Japan
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thermoplastic polyimide
heat
roll
resistant resin
bis
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Application number
JP12683293A
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English (en)
Inventor
Shigeki Kijima
重基 木島
Hidesuke Yamanaka
秀介 山中
Koichi Aizawa
相沢  浩一
Shigeyuki Shishido
重之 宍戸
Takaaki Tsushima
敬章 津嶋
Nobuyuki Sudo
信行 須藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属芯ロールと耐熱弾性体間の接着剤に熱
可塑ポリイミドを用いる耐熱性樹脂被覆弾性ロールおよ
び熱可塑ポリイミドのみからなる耐熱樹脂被覆弾性ロー
ル並びに熱可塑ポリイミドと通常の非熱可塑性のポリイ
ミドの傾斜材料からなる耐熱性樹脂被覆弾性ロール。 【効果】 本発明に従えば、優れた耐熱性・耐薬品性
・難燃性・耐久性等を有する超耐熱性樹脂の特性を充分
に生かした耐熱性樹脂被覆弾性ロールが提供され、近年
の高速カレンダー装置、高温ラミネート装置等の要求を
充分に満たす弾性ロールであり、その工業的価値は極め
て高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐薬品性に優れ、かつ
高温に耐え得る耐熱性樹脂被覆弾性ロールに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性の弾性ロールを得ようとす
る場合、中空の金属ロールを芯材として、接着剤を介し
てゴムを積層するために、フッ素ゴムのような耐熱性の
樹脂を用いても接着剤の耐熱温度以上の弾性ロールを得
ることは、事実上不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた耐熱
性・耐薬品性・難燃性を有する超耐熱性樹脂の特性を充
分に生かした耐熱性の樹脂被覆弾性ロールを提供せんと
するものである。特に、近年の高速カレンダー装置、高
温ラミネート装置等の要求が高くなり、耐熱性の弾性ロ
ールが極めて重要な機械部品となりつつある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、金属芯ロ
ールと耐熱弾性体間の接着剤に熱可塑ポリイミドを用い
ることにより、新規なる耐熱性樹脂被覆弾性ロールが得
られることを見いだした。これは、耐熱性及び耐久性低
下の原因である旧来の接着剤を有さないために、耐熱性
及び耐久性に優れた樹脂被覆弾性ロールである。更に、
熱可塑ポリイミドのみからなる耐熱樹脂被覆弾性ロール
も着想した。これにより接着層と樹脂層界面のふくれ、
はがれ等の欠陥が無くなり、より高い信頼性が得られる
ようになった。また、さらに熱可塑ポリイミドと通常の
非熱可塑性のポリイミドの傾斜材料からなる耐熱性樹脂
被覆弾性ロールも着想した。
【0005】すなわち、本発明は、金属芯ロール上に、
熱可塑ポリイミドを被覆してなることを特徴とする耐熱
性樹脂被覆弾性ロール、であり、また、熱可塑性ポリイ
ミドで、金属芯ロールと耐熱樹脂を接合してなることを
特徴とする耐熱性樹脂被覆弾性ロール、であり、また、
熱可塑性ポリイミドと非熱可塑性ポリイミドの傾斜材料
からなる上記の耐熱性樹脂被覆弾性ロール、である。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いられる耐熱性の弾性体には、シリコンゴム、
フッ素ゴム等が好ましい。また、一般にゴムとは呼ばれ
ていないが、使用温度下で、大きな弾性変形が伴える弾
性係数100kgf/mm2 以下のプラスチック材料、
例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
エーテルサルホン等であってもかまわない。本発明にお
ける熱可塑ポリイミドは、ジアミン成分とカルボン酸無
水物の重縮合よりなるものである。ジアミン化合物成分
としては、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノベンゾフェノン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス4−(アミノフェ
ノキシ)ビフェニルからなる群から選ばれるすくなくと
も一つのジアミン化合物からなる。
【0007】また、ジアミン化合物の一部代替えするこ
とも可能であり、例えば、o−フェニレンジアミン、m
−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−
アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、2
−クロロ−1,2−フェニレンジアミン、4−クロロ−
1,2−フェニレンジアミン、2,3−ジアミノトルエ
ン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトル
エン、2,6−ジアミノトルエン、3,4−ジアミノト
ルエン、2−メトキシ−1,4−フェニレンジアミン、
4−メトキシ−1,2−フェニレンジアミン、4−メト
キシ−1,3−フェニレンジアミン、ベンジジン、3,
3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジ
ジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスル
ホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシ
ド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’
−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジ
アミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、
1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス
(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィ
ド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼ
ン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベン
ゾイル〕ベンゼン、4,4’−ビス〔3−(4−アミノ
フェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,
4’−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔4−(4−
アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベン
ゾフェノン、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,
α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスルホ
ン、ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノ
キシ}フェニル〕ケトン、ビス〔4−{4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン、1,
4−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジ
メチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベン
ゼン等があげられ、また、これらは単独あるいは2種以
上混合して使用される。一方、テトラカルボン酸無水物
成分としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物からなる群から選ばれるすくなくとも一つ
のテトラカルボン酸無水物からなる。
【0008】また、テトラカルボン酸無水物成分の一部
代替えすることも可能であり、例えば、エチレンテトラ
カルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物
等、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロ
ヘキサンテトラカルボン酸二無水物等、1,2,3,4
−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,
8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,
4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7’−アントラセンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン
酸二無水物等、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二
無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ス
ルホン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカ
ルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’−(p
−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’
−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物等が
挙げられ、また、これらは単独あるいは2種類以上混合
して用いられる。
【0009】本発明の熱可塑ポリイミドを製造する方法
には特に限定はなく、従来公知の方法が適用できる。複
数のアミン化合物及び/またはテトラカルボン酸無水化
合物の熱可塑ポリイミドを製造する場合、共重合化させ
ても撹拌による混合を用いても良い。更に、ポリイミド
樹脂の末端を、ジカルボン酸無水物またはモノアミンで
封止しても良い。
【0010】本発明のポリイミド層のポリマー末端を封
止する目的で使用されるカルボン酸無水物としては、無
水フタル酸、2,3−ベンゾフェノジカルボン酸無水
物、3,4−ベンゾフェノジカルボン酸無水物、2,3
−ジカルボキシルフェニルフェニルエーテル無水物、
2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフ
ェニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキフェニ
ルフェニルスルホン酸無水物、3,4−ジカルボキフェ
ニルフェニルスルホン酸無水物、2,3−ジカルボキシ
ルフェニルフェニルスルフォイド酸無水物、3,4−ジ
カルボキシルフェニルフェニルスルフォイド酸無水物、
1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフ
タレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカル
ボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水
物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、1,9
−アントラセンジカルボン酸無水物等が挙げられる。こ
れらのジカルボン酸無水物はアミンまたはジカルボン酸
無水物と反応性を有しない基で置換されても差し支えな
い。
【0011】本発明のポリイミド層のポリマー末端を封
止する目的で使用されるモノアミンとしては、アニリ
ン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジ
ン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、2,5
−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジ
ン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリン、m−ク
ロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリ
ン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニ
トロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリ
ン、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p
−アミノフェノール、o−アニシジン、m−アニシジ
ン、p−アニシジン、o−フェネチジン、m−フェネチ
ジン、p−フェネチジン、o−アミノベンツアルデヒ
ド、m−アミノベンツアルデヒド、p−アミノベンツア
ルデヒド、o−アミノベンツニトリル、m−アミノベン
ツニトリル、p−アミノベンツニトリル、2−アミノビ
フェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニ
ル、2−アミノフェノールフェノールエーテル、3−ア
ミノフェノールフェノールエーテル、4−アミノフェノ
ールフェノールエーテル、2−アミノベンゾフェノン、
3−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノ
ン、2−アミノフェノールフェニルスルファイド、3−
アミノフェノールフェニルスルファイド、4−アミノフ
ェノールフェニルスルファイド、2−アミノフェノール
フェニルスルホン、3−アミノフェノールフェニルスル
ホン、4−アミノフェノールフェニルスルホン、α−ナ
フチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−
ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ
−1−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、5−
アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトー
ル、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラ
セン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセ
ン等が挙げられる。
【0012】これら芳香族モノアミンは、単独または2
種類以上混合して用いても問題はない。また前記群のジ
カルボン酸無水物と芳香族モノアミンを併用しても良
い。熱可塑ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の重
縮合反応及び熱可塑ポリイミドの生成反応は、通常、有
機溶媒中で実施する。この反応に用いる溶媒としては、
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメエルアセト
アミド、N,N−ジメエルメトキシアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキ
サメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素、N−メチ
ルカプロラクタム、プチロラクタム、テトラヒドロフラ
ン、m−ジオキサン、p−ジオキサン、1,2−ビス
(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス2−(2−メト
シエトキシ)エチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、ピコリン、o−クレゾール、m−
クレゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、p−クロ
ロフェノール、フェノール、アニソール等挙げられ、こ
れらの有機溶媒は、単独もしくは2種類以上混合して使
用される。
【0013】金属芯ロール上に本発明の熱可塑ポリイミ
ド層を形成させる方法には、 (a)熱可塑ポリイミド溶液または熱可塑ポリイミドの
前駆体であるポリアミド酸溶液を塗布し、充分な時間と
温度をかけて加熱乾燥及び/またはイミド化反応の完結
をさせ熱可塑ポリイミドを形成させる方法。 (b)熱可塑ポリイミド粉または熱可塑ポリイミド粒加
熱溶融させながら熱可塑ポリイミド層を形成させる方
法。 (c)熱可塑ポリイミドのフィルムまたは熱可塑ポリイ
ミドの前駆体であるポリアミド酸フィルムを加熱溶融及
び/または乾燥・イミド化させながら熱可塑ポリイミド
層を形成させる方法。 がある。また、これらの方法を併用しても良い。
【0014】更に、(a)の場合、熱可塑ポリイミドと
熱可塑ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の混合物
からなる溶液を用いても良い。(b)の場合には、熱可
塑ポリイミド粉を静電塗装、吹き付け塗装等である程度
金属ロール上に塗布した後に加熱溶融させて熱可塑ポリ
イミド層を形成させても、Tダイ押出機、リップコータ
ー、バーコーター、リバースコーター、ロールコーター
等で熱可塑ポリイミド粉または熱可塑ポリイミド粒を溶
融させながら熱可塑ポリイミド層を形成しても良い。
(c)の場合、熱可塑ポリイミドと熱可塑ポリイミドの
前駆体であるポリアミド酸の混合物からなるフィルムで
も問題はない。
【0015】本発明の熱可塑ポリイミド層は、単一の層
でも、異なるガラス転移点を持った多層のポリイミド層
から成っても良い。このロールを、樹脂の弾性特性の得
られる温度及び圧力下で使用すれば、耐熱性樹脂被覆弾
性ロールとなるのである。更に、金属芯ロール上に本発
明の熱可塑ポリイミド溶液または熱可塑ポリイミドの前
駆体であるポリアミド酸溶液を塗布し、その上に非熱可
塑性のポリアミド酸溶液を塗布し、充分な時間と温度を
かけて加熱乾燥し硬化させれば、熱可塑ポリイミドと非
熱可塑ポリイミドの傾斜材料からなる耐熱性樹脂被覆弾
性ロールが得られる。
【0016】また、金属芯ロール上に前記の(a)〜
(c)の方法で、本発明の熱可塑ポリイミド層を形成し
た後、もしくは形成と同時に、熱可塑ポリイミド層上に
耐熱樹脂を塗布もしくは積層し、充分かつ適切な時間と
温度、圧力を与えれば、耐熱性及び耐久性に優れた耐熱
性樹脂被覆弾性ロールが得られる。このロールは、耐熱
性に劣る接着層が無いために従来の耐熱性樹脂被覆ロー
ルに比べ、より耐熱性と耐久性に優れている。また、本
発明の熱可塑ポリイミド溶液または熱可塑ポリイミドの
前駆体であるポリアミド酸溶液の塗布方法、熱可塑ポリ
イミド粉及び熱可塑ポリイミド粒の塗布方法及び熱可塑
ポリイミドフィルムの積層方法に制限は無く、既知の方
法を利用すれば良い。更に、弾性ロール表面の平滑性が
要求されるならば、表面研磨にて弾性ロールの表面平滑
性を確保すれば良い。
【0017】本発明に用いられる金属芯材の種類には特
に限定はなく、通常は鉄、SUS、炭素鋼、アルミニウ
ム等が使用されることが多い。しかし、耐熱性、強度や
価格を考えた場合、SUSもしくは炭素鋼が好ましい。
【0018】本発明の熱可塑ポリイミドには、金属面及
び/または弾性体界面との接着力を高くするためにカッ
プリング剤を添加したり、表面平滑性を高めるために界
面活性剤を添加したり、その他熱可塑ポリイミドの特性
を変化させるための添加剤やフィラーを添加しても良
い。また、必要に応じて金属芯ロール表面を、サンドブ
ラスト処理、ショットブラスト処理、ホーニング処理、
コロナ放電処理、プラズマ放電処理、酸またはアルカリ
による化学処理、メッキ処理、防錆処理、脱脂処理等を
施したものを使用しても良い。更に、耐熱性を損なわな
い範囲ならば、シラン系カップリング剤等のプライマー
処理を施してもさしつかえない。以下、実施例により本
発明の実施の態様の一例を説明する。
【0019】
【実施例】
実施例1 3−3’−ジアミノベンゾフェノンと3,3’4,4’
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の重縮合体
と、ジメチルアセトアミド溶媒からなる30%のポリア
ミド酸溶液(三井東圧化学社製:商品名 LARC−T
PI)を、外形75mmの脱脂処理したSUS管の外部
に塗布し、260℃の窒素雰囲気下で24時間かけて、
乾燥・イミド化させた。研磨機にて表面研磨し、ポリイ
ミド厚さ0.9mmからなる耐熱性樹脂被覆ロールを得
た。なお、LARC−TPIは、ガラス転移点245℃
の熱可塑ポリイミドである。雰囲気温度220℃におけ
る乾燥炉内で、圧力20kgf/cm2、使用速度75
m/分、連続96時間、積算2500時間使用したが、
膨れ・はがれ・異常変色等の劣化は観られなかった。図
2に本構成による耐熱弾性樹脂被覆ロールの断面図を示
す。
【0020】比較例1 4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット
酸二無水物の重縮合体と、ジメチルアセトアミド溶媒か
らなる33%のポリアミド酸溶液を、外形75mmのホ
ーニング処理にて表面粗化したSUS管の外部に塗布
し、260℃の窒素雰囲気下で24時間かけて、乾燥・
イミド化させた。しかしながら、SUSパイプとポリイ
ミドの接着強度が充分では無く、ポリイミドが一部剥離
し、満足なロールが得られなかった。なお、このポリイ
ミドの組成は、デュポン社製( 商品名カプトン )に相当
するものである。
【0021】実施例2 ガラス転移点250℃、厚さ100μmの熱可塑ポリイ
ミドシート(三井東圧化学社製:商品名 レグルス)
を、外形350mmの脱脂処理及びショットブラスト処
理した鋼管の外部に巻き、その上に、厚さ1mmのフッ
素ゴム(3M社製)を積層し、150℃の窒素雰囲気下
で4時間かけて、乾燥した。更に、窒素置換したオート
クレーブプレスにて、290℃、24時間加熱し、常温
に戻した後、150℃にて3時間、更に200℃にて1
3時間応力緩和処理をした。研磨機にてゴム表面を研磨
し、耐熱性樹脂被覆弾性ロールを得た。鋼管内に温度2
25℃の油を循環させ、使用雰囲気温度280℃、連続
72時間、積算1000時間、圧力60kgf/c
2、使用速度5m/分で使用したが、フッ素ゴム表面
の膨れ・はがれ・異常変色等の劣化は観られなかった。
図1に本構成による耐熱性樹脂被覆弾性ロールの断面図
を示す。
【0022】比較例2 厚さ約50μmのシランカップリング系接着剤(信越化
学製:商品名 プライマー16)を、外形50mmの脱
脂処理及びショットブラスト処理した鋼管の外部に巻
き、その上に、厚さ1mmのフッ素ゴム(3M社製)を
積層し、150℃の窒素雰囲気下で4時間かけて、乾燥
した。更に、窒素置換したオートクレーブプレスにて、
290℃、24時間加熱し、常温に戻した後、150℃
にて3時間、更に200℃にて15時間応力緩和処理を
した。研磨機にてゴム表面を研磨し、耐熱弾性ロールを
得た。しかしながら、フッ素ゴムと金属芯管の接着が充
分でなく、フッ素ゴムが剥離して耐熱弾性ロールを得る
ことができなかった。
【0023】比較例3 比較例2と同様にして、ダイキン社製フッ素ゴムを積層
し、150℃の窒素雰囲気下で4時間かけて、乾燥し
た。更に、窒素置換したオートクレーブプレスにて、2
90℃、24時間加熱し、常温に戻した後、150℃に
て3時間、更に200℃にて15時間応力緩和処理をし
た。しかし、フッ素ゴム表面に多数の亀裂が発生し、耐
熱性樹脂被覆樹脂ロールを得ることができなかった。
【0024】実施例3 ガラス転移点250℃、粒径50μmの熱可塑ポリイミ
ド粉(三井東圧化学社製:商品名 オーラム)を、外形
150mmの脱脂処理及びショットブラスト処理した鋼
管の外部に、350℃の窒素雰囲気下で、Tダイ押出機
で、厚さ1mmの熱可塑ポリイミド層を形成した。常温
に戻した後、200℃にて1時間応力緩和処理をした。
研磨機にてポリイミド層表面を研磨し、耐熱性樹脂被覆
弾性ロールを得た。雰囲気温度240℃における乾燥炉
内で、使用圧力10kgf/cm2、使用速度50m/
分、連続26時間、積算1500時間使用したが、膨れ
・はがれ・異常変色等の劣化は観られなかった。
【0025】実施例4 実施例1のLARC−TPIのポリアミド酸溶液を、外
形75mmの脱脂処理したSUS管の外部に約0.5m
m塗布し、100℃で約2分乾燥後、比較例1に使用し
たポリアミド酸溶液を約3.5mm塗布し、200℃の
窒素雰囲気下で10時間、更に260℃の窒素雰囲気下
で12時間、乾燥・イミド化させた。研磨機にて表面研
磨し、ポリイミド厚さ1.5mmからなる耐熱性樹脂被
覆ロールを得た。雰囲気温度240℃における乾燥炉内
で、使用圧力5kgf/cm2、使用速度20m/分、
連続90時間、積算5000時間使用したが、膨れ・は
がれ・異常変色等の劣化は観られなかった。また、この
ポリイミド表面を10%の塩酸で、15時間浸漬しても
ポリイミドになんら変化はなかった。2種類のポリイミ
ドは、ポリアミド酸時の相溶作用により完全なる傾斜材
料となっており、乾燥・イミド化後のポリイミド−熱可
塑ポリイミド間の界面は、光学顕微鏡では全く確認でき
なかった。図3に本構成による耐熱性樹脂被覆弾性ロー
ルの断面図を示す。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐熱性・耐薬品
性・難燃性を有する超耐熱性樹脂の特性を充分に生かし
た耐熱性樹脂被覆弾性ロールをえることができる。特
に、高速カレンダー装置、高温ラミネート装置等の性能
の高度化、高信頼性化、低価格化が可能となりその工業
的価値は極めて大きいと云わざるを得ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロールの一実施例を示す断面図
【図2】本発明のロールの一実施例を示す断面図
【図3】本発明のロールの一実施例を示す断面図
【符号の説明】
1 金属芯ロール 2 熱可塑ポリイミド 3 耐熱弾性体 4 熱可塑ポリイミドと非熱可塑ポリイミドからなる傾
斜材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宍戸 重之 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 津嶋 敬章 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 須藤 信行 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属芯ロール上に、熱可塑ポリイミドを
    被覆してなることを特徴とする耐熱性樹脂被覆弾性ロー
    ル。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリイミドで、金属芯ロールと
    耐熱樹脂を接合してなることを特徴とする耐熱性樹脂被
    覆弾性ロール。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリイミドと非熱可塑性ポリイ
    ミドの傾斜材料からなる請求項2記載の耐熱性樹脂被覆
    弾性ロール。
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