JPH06319592A - ラセミ性カルボン酸化合物の酵素分割方法 - Google Patents

ラセミ性カルボン酸化合物の酵素分割方法

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JPH06319592A
JPH06319592A JP6129911A JP12991194A JPH06319592A JP H06319592 A JPH06319592 A JP H06319592A JP 6129911 A JP6129911 A JP 6129911A JP 12991194 A JP12991194 A JP 12991194A JP H06319592 A JPH06319592 A JP H06319592A
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amino acid
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Guillermo A Iacobucci
グイレルモ・エイ・イアコブツチ
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ラセミ性カルボン酸化合物の酵素的分割方法
であって、この方法は、ラセミ性カルボン酸エステルを
加水分解酵素で処理する工程、こうして得られたエナン
チオマー性化合物及び非荷電のエナンチオマー性エステ
ルをイオン排除膜を通して生成混合物中へ移動される工
程を含んでなる。 【効果】 カルボキシ基含有のラセミ混合物が効率よく
特定の異性体に分割できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的に非荷電の(uncha
rged)ペプチドは透過するが、荷電した(charged)分
子は透過しない膜を用いるペプチドの酵素合成及び分離
方法;並びに、更に詳細にはL,L−ジペプチドの同時
合成及びそのL−アスパルチル−L−フエニルアラニン
メチルエステル(アスパルテーム)の製造に対する応用
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】L,L−ペプチドを生成させるための2
つのL−アミノ酸の立体特異的カップリングに対する縮
合触媒としての蛋白質分解酵素の使用は蛋白質化学の初
期から公知である。1909年の初期の頃にモール(Mo
hr)及びストローシェイン(Strohschein)は蛋白質分解
酵素パパインの存在下でのBz−Leu−OH及びH−
Leu−NHの反応による水に不溶性のジペプチドB
z−Leu−Leu−NHの生成を記載した。E.モ
ール及びF.ストローシェイン、Der 42、252
1(1909)。モール及びストローシェインタイプの
反応は用いるパパインまたは他の酵素により開裂し易い
ペプチド結合を形成するアミノ酸間のみで可能である。
事実、アミノ酸反応体及びペプチド生成物間の縮合反応
の平衡は反応するアミノ酸の方向に大きく移動する。そ
れにもかかわらず、例えばジペプチド生成物の可溶性が
小さく、そして反応相から析出する場合、縮合反応体は
質量作用により反応が完了する方向に移動させ得る。あ
るペプチドの商業上の重要性及び酵素が温和な条件下で
ペプチド生成を触媒することが知られていることによ
り、ペプチド、殊に簡単なジペプチドの酵素的合成に対
して多くの研究がなされている。K.オヤマ(Oyama)
及びK.キハラ(Kihara)、化学総説35、195(1
983);K.オヤマ及びK.キハラ、Chem Tech. 1
4,100(1984)。
【0003】以後 ′311法と称する米国特許第4,1
65,311号に記載されるペプチド誘導体アスパルテ
ームの酵素合成方法はサーモリシン触媒されたN−カー
ボベンゾキシ−L−アスパラギン酸とD,L−フエニル
アラニンメチルエステルとの縮合及び反応をペプチド生
成物側に移動するための中間複合体であるN−カーボベ
ンゾキシ−アスパルテームのD−フエニルアラニンメチ
ルエステル塩の沈殿を含む。更にこの中間複合体の処理
によりラセミ化後に再循環し得るD−フエニルアラニン
メチルエステル及びN−カーボベンゾキシ保護基の除去
によりアスパルテームに転化し得るN−カーボベンゾキ
シ−アスパルテーム誘導体が回収される。′311法は
面倒であり、そして酵素の回収を複雑にするバッチベー
スで行わなければならない。次のものも参照;K.オヤ
マ、S.イリノ(Irino)、 T.ハラダ(Harada)及び
N.ハギ(Hagi)、Ann. N.Y. Acad. Sci. 434,9
5(1985)。ウィリー・クルマン(Willi Kullman
n)、酵素的ペプチド合成(Enzymatic Peptide Synthes
is)(1987)。
【0004】N−カーボベンゾキシ保護基はサーモリシ
ンの活性部位により与えられる構造的必要性を満たし、
そしてこれにより反応の収率を増加させる中間複合体の
不溶性に寄与することにより ′311法において本質
的な役割を果す。N−カーボベンゾキシ保護基のアスパ
ルテーム誘導体からの除去はメチルエステル官能基の開
裂を保護するために温和な条件下、例えば接触水添下で
行わなければならない。接触水添は大規模での不便な水
素の取扱いを含む。
【0005】また酵素的縮合反応を完了させるアプロー
チが化学文献にも記載されている。例えば、反応媒質と
しての有機溶媒の使用はペプチド生成物の収率を増大さ
せるに有効であるが;付随する酵素の安定性の減少が大
規模でのその実施を阻止することが見い出された。K.
オヤマ、S.ニシムラ(Nshishimura)、Y.ノナカ(N
onaka)、K.キムラ及びT.ハシモト(Hashimoto)、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Or
g. Chem.)46、5241(1981);H.オーシ
マ(Ooshima)、H.モリ(Mori)及びY.ハラノ(Hara
no)、バイオテクノロジー・レターズ(Biotechnology L
etters)7、789(1985);K.ナカニシ(Nakanis
hi)、T.カミクボ(Kamikubo)及びR.マツノ(Matsu
no)、バイオテクノロジー(Biotechnology)3,45
9(1985)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のペプチドの酵素
合成法の実施における上記の困難さ、殊に中間複合体の
沈殿の必要性及び危険な試薬の取扱いの観点から、これ
らの困難さを回避し、そして酵素触媒の急速な失活なし
に有効な収量を安全に与える改善された方法を提供する
ことが望ましい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は第一の反応体と
第二の反応体を結合させて膜を移動し得る化合物を生成
させ;移動可能な化合物を反応体を移動させない膜を通
して移動し;そして移動された化合物を膜を通つて再移
動し得ない状態に不可逆的に転化することからなる、化
合物の合成及び精製方法を与える。
【0008】また本発明はプロトン化されたアミノ基
(アンモニウム)を含む第一の化合物及び遊離カルボキ
シレート基を含む第二の化合物を水性混合物中の縮合酵
素を用いて結合して非荷電の(または非イオン化され
た)結合された化合物を生成させ;非荷電の結合された
化合物を選択的に非荷電の結合された化合物を膜の生成
物側に移動させる膜を通して拡散により水性混合物から
連続的に除去する工程からなる、化合物の酵素合成及び
精製法を与える。好ましくは、移動された結合された化
合物は膜を通つて逆拡散しないように荷電した(または
イオン化した)分子に転化されたペプチドまたはその誘
導体である。かくて、結合された化合物生成物の生成は
反応混合物中で有利であり、その理由はこのものが常に
除去されるからである。
【0009】また本発明はα−カルボキシレート基を含
むN−アシル−β−置換された−L−アスパラギン酸を
縮合酵素を含む水性反応混合物中でα−アンモニウム基
を含むフエニルアラニン低級アルキルエステルと縮合さ
せ、非荷電のペプチドであるN−アシル−L−アスパル
チル−(β−置換された)−L−フエニルアラニン低級
アルキルエステル(即ち炭素1〜6個)を生成させ;そ
して非荷電の該ペプチドを透過選択性(permselective)
膜を通して水性反応混合物から生成混合物中に移動す
る工程からなる、ペプチドの酵素的合成方法を与える。
【0010】また本発明は水性の出発反応混合物中の第
一及び第二のアミノ酸を縮合して非荷電の化合物を生成
させ;非荷電の化合物を実質量のアミノ酸化合物を移動
させない膜を通して第二の水性反応混合物中に移動し;
そして移動した非荷電の化合物を膜を通つて出発反応混
合物に再移動し得ない状態に転化する工程からなる、ペ
プチドの酵素的合成方法を与える。膜を通つて再移動し
ない状態に転化された移動した化合物は第二の反応混合
物から除去し得る。また、非荷電の化合物と共に第二の
反応混合物中に膜を共透過する第一及び第二のアミノ酸
化合物を第二の反応混合物から分離し、そして随時出発
反応混合物に戻すことができる。
【0011】また本発明は加水分解酵素を含む水性反応
混合物中でD,L−アミノ酸化合物を加水分解して水性
反応混合物中に荷電したL−アミノ酸化合物及び非荷電
のD−アミノ酸化合物を生成させ;そして非荷電のD−
アミノ酸化合物をイオン排除膜を通して水性反応混合物
から生成混合物中へ移動し、かくてエナンチオマー分割
を行う工程からなる、アミノ酸化合物の酵素的分割方法
を与える。生成混合物中の非荷電のD−アミノ酸化合物
を蓄積し、そして常法により回収することができる。ア
ミノ酸化合物の酵素的分割方法を上記の他の方法と組み
合わせることができる。
【0012】ペプチド生成物の同時の合成及び精製を与
えるペプチドの酵素的合成方法を与えることが本発明の
目的である。
【0013】ペプチド及びその誘導体、殊にアスパルテ
ームの安全で、経済的で、且つ効率的な合成及び精製方
法を与えることが本発明の他の目的である。
【0014】効率的な酵素の使用及び連続ベースの合成
を行わせる方法を与えるペプチドの経済的な酵素的合成
方法を与えることが本発明の他の目的である。
【0015】また殊にD,L−フエニルアラニン及びN
−保護されたβ−置換されたL−アスパラギン酸を用い
る実質的に定量的収率でのアスパルテーム及びその誘導
体の酵素的合成に適応される方法を与えることが本発明
の他の目的である。
【0016】
【具体的な態様】本明細書に開示される本発明は非荷電
のペプチドを反応混合物から生成混合物中に選択的に移
動する膜を用いて非荷電のペプチド中間体またはその誘
導体を分離することにより水性反応混合物中にてペプチ
ドの酵素的合成を完了させる方法を与える。膜は実質的
に反応体(荷電した分子)を透過しないため、反応混合
物からのペプチド中間体の除去により平衡時でのペプチ
ド濃度が減少し、これにより反応は質量作用によつて反
応が完了される方向に移行される。
【0017】本発明の実施に最も有用な膜は酵素、反応
体及び生成物に対して実質的に不浸透性である細孔性担
体物質、好ましくは高分子シートに包含された非極性液
体からなる固定化液体膜(ILM)である。ポリプロピ
レンの如き疎水性重合体が好適な担体物質である。IL
Mモジュール(module)はポリプロピレン中空繊維を用
いて製造し得る。セラニーズ社(Calanese Corporatio
n)、1211アベニュー(Avenue)、アメリカス(Ame
ricas)、ニューヨーク、N.Y.10036の商標で
あり、そしセラニーズ・ファイバーズ、マーケティング
社(Calanese Fibers Marketing Corporation)、シャ
ルロッテ(Charlotte)、N.C.により販売されるセ
ルガード(Celgard)が市販のポリプロピレンの中空繊
維の例である。本分野で公知であるポッティング化合物
及びポリ塩化ビニルパイプまたはチューブ類を場合によ
つてはILMモジュラスの製造に使用し得る。細孔性担
体物質を製造する際の他の重合体にはフツ素化された炭
化水素重合体に対するE.I.デュポン・デ・ネムアズ
(Du Pont de Nemours)& Co. の商標であるTEFLO
Nがある。代表的な細孔性担体にはW.C.ゴア&アソ
シエーツ社(Gore & Associates Inc.) の商標であるG
ORE−TEXがある。
【0018】細孔は担体物質を通過し、そして固定化さ
れる液体が毛管現象によりその中に保持され、そして例
えば膜を通しての圧力差または他の通常の条件に付され
た場合にこのものから漏れ出ない大きさであるべきであ
る。上記の制限は膜を通しての非荷電のペプチド生成物
の移動の速度 [フラックス(Flux)]を最大にするた
めに固定化液体及び反応混合物間の接触面積を最大にす
る際に有利である。好適な細孔径は特定の固定化液体、
用いる反応体、生成される生成物の特性などの因子に依
存して変わり;そして更に好適な細孔径は本分野に精通
せる者により経験的に求め得ることが認められる。有用
な細孔径の選択に関する議論が米国特許第4,174,3
74号に見い出される。固定化液体膜の使用及び調製は
次の文献に記載される:S.L.マトソン(Matson)、
J.A.クイン(Quinn)、カップリング・セパレーシ
ョン・アンド・エンリッチメント・トゥー・ケミカル・
コンバーション・イン・ア・メンブレン・リアクター(C
oupling Separation and Enrichment to Chemical Conv
ersionin a Membrane Reactor)、AICHE年会、ニ
ューオーリンズ、ルイジアナ(1981年11月8〜1
2日)に提出した論文、並びにS.L.マトソン及び
J.A.クイン、メンブレン・リアクターズ・イン・バ
イオプロセッシング(Membrane Reactors in Bioproces
sing)、Ann. N.Y.Acid. Sci. 469、152(198
6)。
【0019】毛管現象により細孔性担体中に保持される
固定化液体は水と非混和性であり、そして膜を通つて適
当な速度、即ち良好な移動特性/高フラックスで移動
(拡散)しなければならない非荷電のペプチド生成物に
対しては良好な溶媒であるべきであり;一方、膜の反応
側及び生成物側の両方に対して荷電するか、またはイオ
ン化した分子は殆んどの部分でいずれかの方向において
も膜を通つて移動せず、即ち良好な選択性/イオン排除
性がある。
【0020】本発明によるペプチドの酵素的合成に用い
るための担体物質及び固定化液体の最良の組合せの選択
は一部分用いる特定の反応体の特性、望まれる生成物及
び系中の溶媒に依存する。
【0021】本発明の実施に対して一般的に好ましい固
定化液体には水と非混和性の有機溶媒例えば分枝鎖状及
び非分枝鎖状の炭素原子6〜20個のアルコール、例え
ばn−デカノール、n−ドデカノール、n−ヘキサデカ
ノール及びその混合物が含まれる。また好適なものには
水と非混和性の有機溶媒の混合物がある。かかる溶媒に
はN,N−ジエチルードデカンアミド、ドデカン及び2
−ウンデカノンが含まれるが、このものに限定されるも
のではない。
【0022】本発明の実施に有用な他のタイプの膜はポ
リ塩化ビニルなどの如き有機重合体製の疎水性固体フイ
ルムからなる。これらの重合体膜の製造は文献例えば
O.J.スウィーティング(Sweeting)、編集者、サイ
エンス・アンド・テクノロジー・オブ・ポリマー・フィ
ルムズ(Science and Technology of Polymer Film
s)、インターサイエンス(Inter science)、ニューヨ
ーク(1968)に十分に記載され、一方気体及び液体
の分離に対するかかる膜の広い用途はS.T.フワング
(Hwang)及びK.カンマーマイヤー(Kammermeyer)、
メンブレンズ・イン・セパレーションズ、テクニークス
・オブ・ケミストリー(Membraners in Separations, T
echniques of Chemistry)、第VII巻、[A.ワイスバ
ーガー(Weissberger)、編集者]ジョーン・ウィリー
&サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)、ニューヨー
ク(1975)に記載される。
【0023】本発明の好適な具体例はILM膜の片側と
接触して循環する水性反応混合物または相及び膜の反対
の表面で対向して循環する生成物水相または混合物を与
える膜反応器/分離器系を用いる。S.L.マトソン及
びJ.A.クイン、Ann. N.Y. Acad. Sci. 469,1
52(1986)。反応及び生成物相のpH値及び温度を
約4.0乃至9.0間のpH値でのその膜を通つての移動を
最小にする状態に反応体を保つ値で保持する。反応相か
らの生成物相への非荷電のペプチド中間体の移動は反応
相中での中性または非荷電のペプチド濃度の増加により
生じる膜を通しての濃度勾配により起きる。膜を通して
の移動活性またはフラックスは生成物相における移動さ
れたペプチドの逆拡散し得ない種への同時で、不可逆的
な転化によりかなり増大し得る。例えば、後者の転化は
逆拡散することができず、かくて結合反応の完了を達成
させる起動力を補足する極性ペプチドを生じさせ得る。
本発明の実施に適応できた膜反応器/分離器の例は米国
特許第4,187,086号に見い出された。
【0024】本発明の実施に適応できた入手可能な他の
膜反応器/分離器配置は英国特許出願第2,047,56
4A号に記載される中空繊維モジュラス、並びに通常の
板及び本分野で十分公知のフレームータイプのフィルタ
ー装置を含む。
【0025】非荷電のペプチドの選択的移動に加えて、
膜は各々の相の成分の望ましくない混合及び反応を防止
する反応相及び生成物相間の障壁を与える。
【0026】本発明により配置される好適な膜反応器/
分離器において、反応体間の化学平衡は非荷電のペプチ
ドの透過しない種への不可逆的転化を膜の生成物側で行
うことにより膜を通して実際に「引張られる」。このタ
イプの膜反応器/分離器は次の一般的タイプの結合され
た2つの酵素(E及びE)工程を用いる:
【0027】
【化1】
【0028】荷電した反応体A及びBはペプチド生成用
酵素Eを用いて縮合し、膜を通つて生成物側に選択的
に移動する非荷電の中間体ペプチドCを生成させるアミ
ノ酸及び/または小さいペプチドである。所望の反応に
おいて関与しない反応体中の反応性官能基は必要に応じ
て望ましくない副反応及び/または生成物の変性を防止
するか、または保護し得ることが理解される。膜の生成
物側において非荷電のペプチドCを膜を通つて逆拡散し
得ない荷電したペプチドDに転化し、これにより反応混
合物における化学平衡をよりCの生成する方向にシフト
させる。
【0029】この概念をサーモリシンの存在下にて約pH
5.5でのD,L−フエニルアラニンメチルエステルと
(N−及びβ−保護された)N−ホルミル−β−ベンジ
ル−L−アスパラギン酸との酵素的縮合の特異な場合に
対して第1図に説明する。
【0030】第1図において示される反応式において、
反応体A+はD,L−フエニルアラニンメチルエステル
であり、そしてB-はN−ホルミル−β−ベンジル−L
−アスパラギン酸である。反応体を非荷電のペプチドC
を生成させる酵素Eサーモリシンにより膜の反応側で
縮合する。反応体をその荷電した状態に保持し、かくて
その非荷電のペプチドCと一緒に膜を通つての拡散を最
小にするようにpH値を選択する。
【0031】縮合反応に対する化学平衡は反応体A+
びB-種に多大に有利であるが、膜を通しての生成物側
への非荷電のペプチド生成物Cの拡散は膜の反応側での
化学平衡を保持するためにCの一定の生成を必要とす
る。
【0032】膜上の生成物側で、エステラーゼ酵素E
は膜を通つて拡散された非荷電のペプチドCを反応側に
逆拡散し得ない荷電したペプチドDに迅速且つ不可逆的
に転化する。かくて反応側での化学平衡は膜を通し、そ
して非荷電の生成物Cの生成の方向に効率的に「移動さ
れる」。その後、ペプチドDを酸加水分解によりアスパ
ルテームに転化し、このものからホルミル及びベンジル
保護基を除去し、続いてメタノールでC−末端エステル
化を行う。
【0033】上記の方法は第2図に示される通り、pH値
及び温度の制御された条件下で操作される向流膜反応器
/分離器10において実施することができ、従つて約
4.0〜9.0のpH範囲で活性であるプロテアーゼの触媒
作用下でプロトン化された遊離のα−アミノ基(電子陽
性種)を有する反応体例えばD,L−フエニルアラニン
メチルエステルと縮合される遊離のα−カルボキシレー
ト基(電子陰性種)を有するN−アシル−β−置換され
たL−アスパラギン酸例えばN−ホルミル−β−ベンジ
ル−L−アスパラギン酸からなる混合物からイオン化さ
れた基をもたない(電子中性種)十分に保護されたL−
アスパルチル−L−フエニルアラニンジペプチドが生成
される。膜の反応側で、反応混合物をポンプ14を用い
て反応器タンク12から供給入口導管16を通り、分離
器20を通つて反応器タンク12に戻る供給出口導管2
0に循環させる。膜の生成物側で膜を通して移動された
十分に保護された非荷電のペプチド例えばN−ホルミル
−β−ベンジル−L−アスパルチル−L−フエニルアラ
ニンメチルエステルを含む生成混合物またはスウィープ
(sweep)をポンプ24を用いて反応器タンク22から
生成物スウィープ入口導管26を通り、分離器18の生
成物側を通つて生成物スウィープ出口導管30に循環さ
せる。この生成混合物は第二の酵素Eエステラーゼま
たは非荷電のペプチドにより生成される少なくとも1つ
の保護された基を開裂し、かくて膜を通して逆拡散によ
りスウィープ流から逃がれ得ない電子荷電された種を生
成し得る他の適当な試薬を含む。エステラーゼを用いる
場合、好適なエステラーゼは蛋白質分解活性及び約6.
0〜9.0の範囲の好適なpH範囲を有する。アミノア
シラーゼI、α−キモトリプシン及びサブチリシンAが
本発明に有用と考えられるエステラーゼの例である。
【0034】荷電した生成物は定期的に放電し、そして
/またはイオン交換樹脂の如き通常の方法により連続的
に生成物相から除去することができ、そして残留した流
出液を系を通して再循環させることができる。生じたイ
オン交換樹脂に結合した生成物を常法を用いて脱着し、
そして回収することができる。
【0035】適当な脱保護試薬の選択はN−保護された
L−アスパラギン酸の如き反応体に使用される保護基の
化学特性により決められ、そして上記のように保護基の
選択は縮合酵素の活性部位により与えられる構造的制約
によつても決められる。
【0036】一般に、本発明の実施に有用な酵素はしば
しばプロテアーゼと呼ばれる2つのグループに分割し得
る蛋白質分解酵素である。より普通に使用されうものは
内部結合のみを開裂するエンドペプチダーゼ及び末端結
合のみを開裂するエキソペプチダーゼである。有用な酵
素にはセリンプロテイナーゼ、(EC 3.4.21)
例えばキモトリプシン、トリプシン、サブチリシンBN
P′ 及びアクロモバクター(Achromobacter)プロテア
ーゼ;チオールプロティナーゼ(EC 3.4.22)
例えばパパイン;カルボキシルプロティナーゼ(EC
3.4.23)例えばペプシン;並びにメタロプロティ
ナーゼ(EC 3.4.24)例えばサーモリジン、プ
ロリシン、タシナセン(Tasynasen)N[St. ケスピト
スス(caespitosus)及びディスパーゼ(Dispase)が含
まれる。本分野の実施者に十分公知の方法に従う不溶性
担体への酵素の結合は本発明の実施に組入れることがで
き;そして酵素を結合させることは本質的な工程ではな
いが、このことはある用途において望ましいものであり
得る。本発明の実施に潜在的に有用な多くのプロテアー
ゼの中で、その顕著な熱安定性、広い入手性、低い経費
及び約5.0〜9.0間の広い使用pH範囲のために最も好
ましい縮合酸素はサーモリシン[E.C.3.4.2
4]である。他の好適なプロテアーゼにはペプシン及び
ペニシロペプシン[T.ホフマン(Hofmunn)及びR.
ショウ(Shaw)、Biochim. Bio phys. Acta 92、54
3(1964)]並びにペニシリウム・デュポンティ
(Penicillium duponti からの熱安定性プロテアーゼ
[S.エミ(Emi)、D.V.マイヤーズ(Myers)及び
G.A.イアコブッチ(Iacobucci)、バイオケミスト
リー(Biochemistry)15,842(1976)が含ま
れる。これらのものはpH約5.5で機能し、かかるpH
値で良好な安定性を示し、そしてその活性を保持するた
めにZn++ 及びCa++イオンの存在を必要としないこ
とが予期された。
【0037】エナンチオマー選択性の実現、即ち上記の
場合におけるペプチドCのL,L異性体のみの製造は選
ばれる酵素、膜の最適の機能性、担体物質の化学的性質
及び水性反応相のpH値に直接関係する。
【0038】上記の特殊な方法を実施する際の1つの好
適な膜はその中に固定化されたn−ヘキサデカノール及
びn−ドデカンの混合物を含む細孔性ポリプロピレン担
体物質である。この膜は「タイプ1中空繊維選択性透析
膜」なる商標/呼称下でベンド・リサーチ社(Bend Res
earch Inc.)、64550 リサーチ・ロード、ベン
ド、オレゴン97701、USAから入手され、そして
実施例1〜4の反応に関して好ましい。他の好適な膜は
セルガード(Celgard)タイプ 2400 ポリプロピレ
ン中空繊維[セルガードはセラニーズ社(Celanese Cor
poration)、1211アベニュー、アメリカス、ニュー
ヨーク、N.Y.10036の登録商標である]を利用
する。セルガードは細孔性シートの細孔中に毛管現象に
より固定化された水に非混和性の有機液体としてのドデ
カン中の30%v/v N,N−ジエチルードデカンアミド
の混合物を含む細孔性担体物質としてセラニーズ・ファ
イバーズ・マーケッティング社(Celanese Fibers Mark
eting Corporation)(シカルロッテ、NC)から得る
ことができる。この膜はベント・リサーチ社、6455
0 リサーチ・ロード、ベンド、オレゴン 97701、
USAから「タイプ2中空繊維選択性透析膜」なる商標
/呼称下で得られ、そして実施例5〜9の反応に関して
好ましい。0.025〜0.050μmの細孔径及び25
μm の壁の厚さを有するセルガード タイプ 2400
ポリプロピレン 中空繊維をベント・リサーチ社のタイ
プ 2 中空繊維選択性透析膜において用いた。約5.5
のpH値で操作する場合、これらの膜は例えば第1図の方
法を実施する際に高い選択性を示し、その際に非荷電の
ペプチド種に好適の約500:1(w/w)の範囲の選
択性が測定された。即ち、移動された荷電した反応体
(A+またはB-)各々1mgに対して500mgの非荷電の
ペプチド(C)が膜を通して移動される。
【0039】上記のように、本発明の用途に対して所望
の生成物の生成を阻止し、そして/またはその収率を減
少し得る望ましくない副反応を防止し、そして中間体ペ
プチド中の電子荷電を抑制するために反応体及び生成物
上の種々の官能基をブロックするか、または保護するこ
とが必要であるか、または望ましい。下の表1は本発明
の実施に関連して有用である一連の保護基の選択された
組合せ及び脱保護条件を示す。
【0040】
【表1】
【0041】選ばれた縮合酵素のエナンチオマー選択性
及び膜によつて行われる機能的な選別の結果として、N
−ホルミル−L−アスパルチル−β−ベンジルエステル
及びD,L−フエニルアラニンメチルエステルを用いる
本発明の実施によりラセミ性フエニルアラニンメチルエ
ステル反応体の99.8%のエナンチオマー分割が達成
でき、その際にL−エナンチオマーがN−ホルミル−L
−アスパルチル(β−ベンジル)−L−フエニルアラニ
ンメチルエステル、アスパルテーム誘導体として反応相
中に残留する未反応のD−エナンチオマーと共の出現し
た。
【0042】反応相中に残留するD−フエニルアラニン
メチルエステルをこのものから回収し、D,L−段階に
再ラセミ化し、そして原料中に再循環し得る。このこと
はラセミ性アミノ酸反応体を用いる多くの方法、例えば
上記の ′311方法に一般に有利である。
【0043】本発明の経済的利点は少なくとも部分的に
はより高価な予備分割されたL−エナンチオマーよりは
むしろラセミ体原料反応体の使用から誘導される。この
利点は(a)縮合酵素のエナンチオ選択性;及び(b)
非荷電種に対する膜の高選択性によるD,L−フエニル
アラニンメチルエステルのその場での光学分割により可
能となる。
【0044】ラセミ性フエニルアラニンの低経費の好適
な合成方法はしばしばグレース(Grace)法と呼ばれる
5−ベンザルヒダントインを介するベンズアルデヒドの
使用、または塩化ベンジルのフエニルピルビン酸への接
触カルボニル化をベースにするものであり、この方法は
相模化学研究センター、東京、日本により開発された
(しばしば東洋曹達工業株式会社、山口、日本の東洋曹
達法として称される)。本発明の実施例は必ずしもペプ
チド甘味料例えばアスパルテームまたはその同族体及び
誘導体の合成に限定されるものではないことは本発明に
精通せる者によつて認められよう。また本発明は適当な
速度で透過選択性膜を通つて拡散し得る他の有用なペプ
チド、ジー、トリー、テトラー及びペンタペプチド、ま
たはより複雑なペプチドの合成に使用し得る。例えば、
サーモリシンの結合特異性を考慮し、そして生成物中で
のただ1つのサーモリシンに感度を有する結合の存在を
仮定すると(下記式の矢印で示す)、次式によりメト
(met)−エンケファリン(1)を合成することができ
た:
【0045】
【化2】
【0046】α−キモトリプシン及びパパインを用いる
メトーエンケフアリンの段階的全酵素合成の可能性は文
献に記載されている。W.クルマン(Kullmann)、J. B
iol.Chem. 255、8234(1980)参照。
【0047】本発明の他の潜在的に有用な用途は次式に
よるグラミンディンS(2)の酵素的合成においてであ
る:
【0048】
【化3】
【0049】本発明で用途が見い出され、そして文献に
記載されるペプチド生成物の酵素的合成の種々の他の例
にはアンジオテンシン、サブスタンスP,エレドイシ
ン、ケルレイン及びロイーエンケファリンの合成があ
る。
【0050】本分野に精通せる者は本発明がペプチド以
外の他の系に対する用途も見い出し得ることを認めるで
あろう。
【0051】例えば、プロキラルなジカルボン酸ジエス
テルのキラルなモノエステルへの不斉分割に対するブタ
肝エステラーゼ[EC 3.1.1.1]のようなエス
テル加水分解酵素の使用が十分公知である[C.J.シ
ー(Sih) ら、Ann. N.Y. Acid. Sci. 471、239
(1986)]。膜を通してのキラルなエステルの選択
的移動及び反応相中での非反応性のエナンチオマー性酸
の保持を通してのラセミ性カルボン酸化合物の分割に対
して、本発明に記載される方法で同じ酵素を使用し得
る。
【0052】更に本発明を説明するために次の詳細な実
施例を示す。
【0053】
【実施例】 実施例1 アスパルテーム誘導体を本発明に従つて次の通りに製造
した:水100ml中にN−ホルミル−L−アスパルチル
−β−ベンジルエステル 5.02g(20ミリモル)、
L−フエニルアラニンメチルエステル 4.31g(20
ミリモル)を含み、pH5.5に調整した溶液に全体で8
×10の蛋白質分解単位を表わすサーモリシン酵素
[ダイワ化学社(Diwa Chem. Co.)、大阪、日本]50
0mgを加えた。
【0054】生じた透明な反応混合物を40℃で15時
間培養し、その際に不溶性ジペプチドN−ホルミル−β
−ベンジル−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
メチルエステルの存在が明らかになつた。次に生じた混
合物を200ml入りの容器中に置き、1平方フィートの
膜面積を与えるベンド・リサーチ社「タイプ1中空繊維
選択性透析膜」のこの場合はチューブ側である反応側に
接続した。膜の生成物側 [分離器のシェル(Shell)
側]をアスペルギルス種(Aspergillus Sp.)(シグマ
A2156)からの酵素アシラーゼI(EC 3.5.
1.14)500mgをpH 7.5で含む水性(生成物)
混合物(全容量=200ml)の原料に接続した。通常は
アミノアシラーゼとして記載されるこの酵素がN−アセ
チル−及びN−ホルミル−β−ベンジルアスパルテーム
の両方に対してC−末端エステラーゼとして機能するこ
とが見い出された。
【0055】反応及び生成混合物をしごきポンプを用い
て室温で中空繊維分離器を通して600ml/分の速度で
向流的に循環させた。この装置の配置は第2図に示され
るものと似ている。両方の反応(縮合及びエステル加水
分解)はプロトゲン性(protogenic)であるため、反応
及び生成混合物の両方におけるpH値は反応が進行するに
従つて低下する。pHスタットを用いて反応及び生成混
合物の両方におけるpH値を一定に保持する。
【0056】N−ホルミル−β−ベンジル−L−アスパ
ルチルーL−フエニルアラニンの生成はHPLCにより
監視する。アミノ酸、十分に保護された生成ジペプチド
及びジペプチドの検出のために254nm に設定したL
DCスペクトロモニターII検出器を備えた Tracor Mode
l 995装置でクロマトグラフ分析を行つた。用いたカ
ラムは Millipore Waters RCM−100 Radial Compressio
n Module 中に入れたNOVA-PAK C18 Radial-Pakカートリ
ッジ、8mm ×10cm であつた。
【0057】十分に保護されたジペプチドの検出に用い
る移動相は45%メタノール(HPLC級)5%テトラ
ヒドロフラン(HPLC級);及び1% KH2PO
緩衝液50%のv/v混合物であつた。生成ジペプチド
の検出のために、移動相は40%メタノール及び60%
の1%KH2PO4緩衝液のv/v混合物からなつていた
(テーリングを最小にするために1l当り1mlのトリエ
チルアミンを加え、そして80%リン酸を用いてpH値を
4.3以下に調整した)。流速を1ml/分で保持した。
【0058】N−ホルミル−β−ベンジル−L−アスパ
ルチル−L−フエニルアラニンの生成に関するHPLC
データを下の第II表に要約し、そして時間の関数として
生成物溶液中に蓄積された生成ジペプチドの全量(mg)
として表わす。
【0059】pH 5.5での水中のその飽和点に対応する
平衡時の非荷電のジペプチド濃度の値は25℃で約0.
05%であることが見い出された。膜1平方フィート当
り、1時間当りに移動する非荷電のジペプチドの量は約
200mgであることが見い出され、このことは平衡の維
持に不溶性ジペプチドの溶解及び/または新たなジペプ
チド合成を必要とすることを示す。反応混合物中の不溶
性の非荷電相ジペプチドの殆んど完全な溶解は約5時間
後の反応が停止し時点で観察された。第II表のデータの
プロットを第3図に示す。直線的関数は膜を通つてのペ
プチドの移動が定常状態で進んでいることを示す。約2
00mg/ft2/時間(第II表)の生成ジペプチドの生成
の観察された速度は理論的理由から予期されたように、
水中にて0.05%で測定された膜を通しての非荷電の
ジペプチドのフラックス(190mg/ft2/時間)と類
似していることが確認された。
【0060】この点で、系を非荷電のジペプチドにおい
て飽和に保つために各々約120mg/時間の速度で2つ
のアミノ酸反応体の反応混合物に添加を続けた場合に上
記の系は定常状態を続けることが予期される。
【0061】膜の選択性を十分に実現するために第二の
酵素と接触させる前に第一の膜と直列に第二の膜を挿入
することが必要であり、その理由は単一の膜を通しての
選択性は反応溶液中の高いアミノ酸濃度のために低いか
らである。
【0062】生成物溶液(200ml)を回収し、pH 2.
5に調整し、そして4℃で一夜冷却した。捕集した沈殿
を回収し、そしてMeOH:H2Oから再結晶してアス
ペルギルスエステラーゼを用いるN−ホルミル−β−ベ
ンジル−アスパルテームのバッチ式加水分解により調製
される確認された試料(IR、13C−NMR)、
[α]25 D = −5.3゜(c=1.3;EtOH)と同
様のN−ホルミル−β−ベンジル−L−アスパルチル−
L−フエニルアラニン [α]25 D = −5.6°(c=
1.2;EtOH)307mg が得られた。
【0063】 実施例2 L−エナンチオマーの代りにD,L−フエニルアラニン
メチルエステル8.63gを用いる以外は実施例1と同様
の実験を行つた。結果を第III表に要約する。生成物溶
液200mlから非荷電のペプチドを単離し、N−ホルミ
ル−β−ベンジル−L−アスパルチル−L−フエニルア
ラニンの確認された試料(IR、13C−NMR)とす
べてに関して同様の生成物、[α]25 D =−6.4°
(c=1.4;EtOH)310mg を得た。
【0064】 第III表 時間(分) 量ペプチド/生成物溶液(mg) 30 166 60 258 120 475 180 686 240 996 300 1073 第III表に要約したデータのプロット(第3図)は反応
器をD,L−フエニルアラニンメチルエステルを用いて
操作した場合に定常状態工程の存在を再び示した。実施
例1に記載と同様のL,L−ジペプチドのみの生成によ
りサーモリシンの立体特異性が示された。チューブ相に
保持されたD−フエニルアラニンメチルエステル(反応
混合物)はペプチド生成の全体的な動力学を示さなかつ
た。
【0065】実施例3 実施例1に従つて調製したN−ホルミル−β−ベンジル
−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン1.0g、水
4.0ml、テトラヒドロフラン4.0ml及び濃塩酸(12
N)1.0mlの混合物を還流下で9時間加熱した。次に
混合物を冷却し、そしてpH値を50%NaOH溶液で
4.0に調整した。次にテトラヒドロフランを<35℃
及び20mmHg で蒸発により除去した。5℃で1時間貯
蔵して結晶化を完了させ、次に試料を濾過し、氷水1ml
で洗浄し、そして真空中で乾燥して白色の固体367mg
を生成させた。この物質はHPLC及びIRと比較して
確認された試料であるアスパルチルフエニルアラニンと
同様であつた。
【0066】[α]25 D = +12°(c=0.5;50
%MeOH中の0.1N HCl)。 G.L.バックマン(Bachman)及びB.D.バインヤー
ド(Vineyard)、米国特許第4,173,562号 実施例
1に記載と同様にメタノール及び塩酸での処理によりア
スパルチルフエニルアラニンをアスパルテーム転化し
た。
【0067】実施例4 反応体としてN−カーボベンゾキシ−L−アスパラギン
酸β−メチルエステル5.65g(20.1ミリモル)及
びL−フエニルアラニンメチルエステル4.38g(2
0.3ミリモル)を用いる以外は実施例1と同様の実験
を行つた。アミノ酸を水100mlに溶解し、溶液のpH値
を5.5に調整し、そしてサーモリシンダイワ500mg
(8×10蛋白質分解単位)を加えた。溶液を40℃
で15時間予備培養し、その際に実質量のN−CBZ−
(β−メチルエステル)−L−asp−L−フエニルア
ラニンメチルエステルが沈殿した。懸濁液を1 ft2
膜表面を含む「タイプ 1 中空繊維選択性透析膜」(ベ
ント・リサーチ社)のチューブ側に接続し、そしてpH7
でアシラーゼI(シグマ)500mgを含む水200mlの
シエル側相に対して機械を室温で5時間運転した。シエ
ル相におけるペプチド生成物の蓄積をHPLCで監視
し、そして結果を第IV表及び第4図に示す。
【0068】5時間運転後に反応を停止し、シエル側相
(200ml)を回収し、pH2.5に調整し、そして4℃
で一夜貯蔵した。沈殿した生成物を捕集し、そしてCH
3OH:H2Oから再結晶して化学的結合及びアシラーゼ
Iを用いる部分的エステル分解により調製されたN−C
BZ−イソ−APM、[α]25 D = +5.5°(c=
1.1、EtOH)の確認試料と同様の(13C−NM
R)N−CBZ−(β−メチルエステル)−L−asp
−L−フエニルアラニン(N−CBZ−イソ−APM)
[α]25 D = +6.0°(C=1.1、EtOH)40
5mg(回収率86%)が得られた。
【0069】 第IV表 時間(分) 量ペプチド/生成物溶液(mg) 30 177 60 214 120 333 180 381 240 459 300 470 前記の実施例1及び2の実験において観察されたよう
に、第4図のプロットはN−CBZ−イソ−APMの蓄
積が約200mg/時間の定常速度で進んでいることを示
す。
【0070】N−CBZのAPMへの転化は実施例3に
記載の条件下で実施し得る。
【0071】実施例5 アスパルテーム誘導体、N−ホルミル−(β−メチル)
−asp−pheを本発明に従つて次のように製造し
た:pH7.0に調整した、水100ml中にN−ホルミル
−(β−メチル)−L−アスパラアギン酸6.00g(3
5ミリモル)、L−フエニルアラニンメチルエステル1
0.00g(48ミリモル)を含む溶液に全体で1.2×
10蛋白質分解単位を表わすサーモリシン酵素(ダイ
ワ化学社、大阪、日本)770mgを加えた。生じた透明
な溶液を40℃で1時間培養し、その際にHPLC分析
はN−ホルミル−(β−メチル)−asp−phe−O
Me433.8mgの存在を示した。溶液を25℃に冷却
し、pH値を5.0に調整し、そして溶液をドデカン中の
30%v/vN,N−ジエチル−ドデカンアミドからな
るILMの0.5 ft(450cm)を与える中空繊維
分離器(「タイプ 2中空繊維選択性透析膜」、ベンド
・リサーチ社)のチューブ側に接続された200ml入り
の容器中に置いた。分離器のシエル側をpH7.5で、ア
スペルギルス種(アミノアシラーゼ AMANO、名古
屋、日本)からの酵素アシラーゼI(EC3.5.1.
14)500mgを含む生成物容器に接続した。
【0072】2つの相を第2図に示す配置の2台のしご
きポンプを用いて50ml/分(チューブ相)及び500
ml/分(シエル相)の速度で25℃で向流させて循環し
た。pHスタットを用いて両相のpHを一定に保つた。
【0073】N−ホルミル−(β−メチル)−asp−
pheの生成は254nm に設定したLDCスペクトロ
モニターII検出器を備えた Tracor Model−995装置
を用いてHPLCにより監視した。用いたカラムは Mil
lipore Waters RCM-100 Radical Compression Module
中に設置されたNOVA-PAK C18 Radial-Pak カートリ
ッジ、8mm × 100 mm であつた。
【0074】分析に用いた移動相は次のものであつた: (a)N−ホルミル-(β-メチル)-asp−phe−
OMe に対して:0.1% KH2PO緩衝液 pH4.6
中の40%v/vメタノール; (b)N−ホルミル−(β−メチル)−asp−phe
に対して:0.1%KH2POpH 4.6中の20%v
/vメタノール;用いた流速は両分析に対して1ml/分
であつた。
【0075】N−ホルミル−(β−メチル)−asp−
phe(生成物ジペプチド)の生成に関連したデータを
下の第V表に示し、そして時間の関数としてシエル相2
00ml中に蓄積された全量(mg)として表わす。
【0076】 第V表のデータのプロットを第5図に示す。
【0077】運転の最終時でのHPLC分析によりチュ
ーブ相中にN−ホルミル−(β−メチル)−asp−p
he−OMe 283mgの存在が示された。これらの値
により反応器の運転中に合成されたペプチドの量が計算
できた。
【0078】Ptr=シエル相中に移動されたペプチド
【0079】
【数1】
【0080】Po=チューブ相中の初期ペプチド=43
3.8mg PT =運転の最終時にチューブ相中に残留するペプチド
=273mg; Ptr=(Po−PT)+Psyn; Psyn=Ptr−(Po−PT)=266.6mg;
及び
【0081】
【数2】
【0082】53.5mg/時間・100mlのVsyn はサ
ーモリシンの存在下でのN−ホルミル−(β−メチル)
−L−アスパラギン酸及びL−フエニルアラニンメチル
エステルに関して行われた平衡実験における前方速度に
対して測定された合成の速度(500mg/時間−l)と
一致した。
【0083】生成物溶液(200ml)を回収し、1N
HCl でpH2に調整し、そしてEtOAc 200mlで
2回抽出した。蒸発させた際に一緒にした抽出液から白
色の残渣が残り、このものをEtOAc/ヘキサンから
再結晶した後にアスペルギルス・エステラーゼを用いる
合成N−ホルミル−(β−メチル)−L−asp−L−
phe−OMe のバッチ式加水分解により調製される
確認された試料、[α]25 D = +0.80°(c、0.
29;MeOH)と同様の(IR、13C−NMR)N−
ホルミル−(β−メチル)−L−asp−L−phe、
[α]25 D =+0.70°(c、0.20;MeOH)1
00mgが得られた。
【0084】実施例6 実施例5に記載の実験を液体膜(ドデカン中の30%v
/vN,N−ジエチル−ドデカンアミド)1 ftを含
むタイプ2中空繊維透析膜(ベンド・リサーチ社)にお
いてスケールアップした。チューブ相はpH7.0に調整
された、水400ml中にL−phe−OMe 40g、N−
ホルミル−(β−メチル)−L−asp24g及びサー
モリシン・ダイワ 3.08g(全体で5×10蛋白質
分解単位)を含んでいた。40℃で1時間の培養期間
後、1.068g(2.7g/l)の量のN−ホルミル
(β−メチル)−L−asp−L−phe−OMeが存
在することが見い出された。溶液を25℃に冷却し、1
N HClでpH5.0に調整し、そして中空繊維反応器の
チューブ側に接続した。シエル相はアミノアシラーゼI
[アマノ(Amano)]2gを含むpH7.5の水400mlか
らなつていた。2つの相を実施例5に記載のように25
℃で5時間向流で循環した。結果を第VI表及び第6図に
要約する。
【0085】 運転の最終時にチューブ相に残つたN−ホルミル−(β
−メチル)−asp−phe−OMeの量は586mgで
あつた。
【0086】最初の30分間中に観察された最高の移動
値(404mg/時間)は予備培養期間中に生成される高
い初期ペプチド濃度の結果である。ペプチドの移動によ
り生じる平衡からのずれにより更にペプチドの合成が始
まり、かくて200mg/時間の予想値で最初の1時間の
運転後の定常状態が達成された(第6図)。
【0087】実施例7 L−エナンチオマーの代りにD,L−フエニルアラニン
メチルエステル10.00gを用いる以外は実施例5と同
様の実験を行つた。第VII表及び第7図に与えられる結
果はサーモリシンのエナンチオ選択性及び前記の実施例
1及び2の結果から予期されるように、N−ホルミル−
(β−メチル)−L−asp−L−pheの生成の観察
された速度がL−phe−OMeで見られるもの(実施
例5、第V表)の1/2であることを示す。
【0088】 実施例8 D,L−フエニルアラニンメチルエステルの膜を用いる
酵素的分割を本発明に従つて次のように利用した:pH
7.5の水100ml中のD,L−フエニルアラニンメチ
ルエステル1.0g(5.6ミリモル)の溶液にアミノア
シラーゼI(アマノ製薬会社、名古屋、日本)500mg
を加えた。混合物を25℃で30分間反応させ、その終
了時にHPLC分析によりL−phe 266mg(1.6
ミリモル)及びD,L−Phe−OMe 712mg(4
ミリモル)の存在が観察された。この溶液をその中にド
デカン液体フイルム中の30%v/v N,N−ジエチ
ル−ドデカンアミド0.5 ftを含む中空繊維セルガー
ド担持させたILM分離器(「タイプ2中空繊維選択性
透析膜」、ベンド・リサーチ社)のチューブ(反応)側
に供給した。膜の生成物側(分離器のシエル側)を希H
ClでpH2.0に調整した水200mlで満たした。2つ
の相をしごきポンプを用いて向流で分離器を通して20
0ml/分の速度で循環させた(第2図)。1時間当り約
1gのD,L−Phe−OMeの速度でD,L−Phe
−OMeをチューブ相に連続的に加えて分離を進めた。
pH7.5の水中の全体で30mlのD,L−Phe−OM
e(2.1g、;11.7ミリモル)の7%溶液を2時間
の期間中に加えた。pHスタットを用いて両相のpH値を一
定に保つた。
【0089】30分毎に試料を両相から採取して分割の
過程をHPLCにより追跡した。HPLC装置及び方法
は実施例5に記載のものである。この場合に用いた移動
相は0.1%KH2PO緩衝液pH4.6中の20%v/
vメタノール;流速1ml/分であつた。第VII表で与え
られ、そして第8図にプロットされた結果はチューブ相
中でのL−Phe及びシエル相中でのD−Phe−OM
eの蓄積を示す。実験の終了時に次のように両相を回収
し、そして処理した: (a)チューブ相:内容物(130ml)を1N NaO
HでpH8.5に調整し、次にEtOAc 2×50mlで抽
出した。次に水相を1N HClでpH4.0に調整し、そ
して溶液を2.5×20cm Dowex 50(NH4)カラム
に通した。水200mlで洗浄後、生成物を10%NH4
OH 200mlで溶出した。溶出液を真空中で50mlに
濃縮し、そして溶液を凍結乾燥した。収量:249mg、
白色固体、L−フエニルアラニン、[α]25 D = −2
9.2°(c、2;H2O)、文献(アルドリッチ)
[α]25 D = −35.0°(c、2;H2O)、光学的
純度92%。
【0090】(b)シエル相:(200ml)を希釈Na
OHでpH8.5に調整し、そしてEtOAc 2×50ml
で抽出した。有機抽出液を無水Na2SO上で乾燥
し、乾固するまで蒸発させ、1N HClでpH3.0に酸
性にした水50mlに溶解し、次に凍結乾燥し、D−Ph
e−OMe HCl 989mg(4.6ミリモル)、白色
固体、[α]25 D = −21.0°(c、2;EtO
H)、文献(アルドリッチ)[α]25 D = −32.4°
(c、2;EtOH)、光学的純度83%を得た。
【0091】この膜上のPhe−OHe(水、pH8、2
5℃)に対して見い出された32mg/cm2・分の透過選
択性値をベースに、450cm(0.5ft)の膜面積に
対して予期されたフラックスは880mg/時間であつ
た。第VIII表は最初の時間の最終時にシエル相中に移動
したPhe−OMeの量は860mgであり、このことは
移動が膜限定条件下で行われたことを示唆することを示
す。
【0092】 第VIII表 D,L-Phe-OMe チューブ相 シエル相 添加量(g) L-Phe(mg) D,L-Phe-OMe(mg) D-Phe-OMe(mg) 1.0 266 712 0 ( 0 min) 1.7 473 617 537 (30 min) 2.4 615 531 860 (60 min) 3.1 743 628 1154 (90 min) サブチリシンA(セリンタイプ アルカリ性プロテアー
ゼ)により触媒されたメチルエステル官能基のエナンチ
オ選択性加水分解を通してのD,L-Phe−OMeの
バッチ式分割が最近開示された[スイーテイン・チエ
ン、クングーツング・ワング及びチーフェイ・ウォング
(Shui-Tein Chem、 Kung-Tsung Wang andChi-Huey Won
g)、J. Chem. Soc. Chem. Commun. 1986,151
4]。ラセミ性カルボン酸化合物の膜分割に対して加水
分解酵素が必要とされた。アミノアシラーゼI、α−キ
モトリプシン及びサブチリシンAの如きエステラーゼで
ある加水分解酵素をD,L−フエニルアラニンメチルエ
ステルの如き、D,L−アミノ酸化合物を分割するため
に利用することができた。アミノアシラーゼIは強い蛋
白質分解活性を有するサブチリシンA及びα-キモトリ
プシンの如き他のエステル分解酵素よりペプチドの脱メ
チル化に対して一般に好ましい。
【0093】D,L−フエニルアラニンメチルエステル
の上記の分割を本発明に記載されるペプチドを生成させ
るために利用した場合、生じたL−フエニルアラニンを
本分野で公知の標準的メチル化によりメチル化した。
【0094】この実施例は他のラセミ性カルボン酸の分
割に採用し得る。例えば、加水分解酵素を含む水性反応
混合物中のラセミ性カルボン酸エステル化合物を加水分
解して水性反応混合物中に荷電したエナンチオマー性化
合物及び非荷電のエナンチオマーエステル化合物を生成
させることができた。次に非荷電のエステル化合物をベ
ント・リサーチ社製のタイプ1またはタイプ2中空繊維
選択性透析膜を含む本発明のイオン排除膜を通して水性
反応混合物から移動した。実施例8の如き実施例の1つ
のタイプにおいて、ラセミ性カルボン酸エステル化合物
は、D,L−アミノ酸エステル化合物であり;荷電した
エナンチオマー性化合物はL−アミノ酸化合物であり、
そして非荷電のエナンチオマー性エステルはD−アミノ
酸エステル化合物であつた。酵素及び反応条件の選択は
本発明の分野に精通せる者の理解及び知識の範囲内であ
ることが認められよう。
【0095】連続またはバッチ式処理装置は反応体の所
望のエナンチオマーを製造し、そして反応混合物に加え
得るこの実施例により与えられる。
【0096】実施例9 本発明によるN−ホルミル−(β−メチル)−L−asp
−L−pheの合成を次のように固定化されたアミノア
シラーゼI及び透過性生成物の除去に対するイオン交換
樹脂を用いて行つた:pH7.0に調整した脱イオン水1
00l中のL−フエニルアラニンメチルエステル10.0
g(48ミリモル)及びN−ホルミル−(β−メチル)
−L−アスパラギン酸6.0g(35ミリモル)の溶液に
全体で1.2×10蛋白質分解単位を表わすサーモリ
シン(ダイワ化学会社、大阪、日本)770mgを加え
た。生じた溶液を40℃で1時間培養し、その際にHP
CL分析はN−ホルミル−(β−メチル)−asp−p
he−OMe 383mgの存在を示した。溶液を25℃
に冷却し、pH値を5.0に調整し、そして溶液をドデカ
ン中の30%N,N−ジエチル−ドデカンアミドからな
る疎水性液体膜900cm(1ft)を含む中空繊維分
離器44(「タイプ2中空繊維選択性透析膜」、ベンド
・リサーチ社)のチューブ側46に接続された200ml
入りの容器40中に置いた。分離器48のシエル側を第
9図に示す一連の結合用容器からなる閉鎖された回路と
して配置した。分離器44に戻つた溶液をジペプチドN
−ホルミル−(β−メチル)−asp−phe−OMe
と共透過するL−phe−OMeをプロトン化するため
にpH4.0に調整した。Dowex 50(Na+)50のカ
ラムを通して循環させて正に荷電したL−phe−OM
eを除去し、溶液中に非荷電のジペプチドを残した。溶
離液をpH7.0に調整し、そしてDEAE−Sephadex5
2上に固定化されたアミノアシラーゼIの作用に付した
[T.トサ(Tosa)、T.モリ(Mori)及びI.シバタ
(Chibata)、Agr. Biol. Chem. 33、1053(19
69)]。生じたジペプチドN−ホルミル−(β−メチ
ル)−asp−pheをこのpH値で負に荷電し、そして
続いてDowex 1(Cl-)樹脂54により捕捉した。溶
離液をpH4.0に調整する前に膜分離器に戻し、かくて
ループを閉鎖した。
【0097】チューブ46(100ml)及びシエル48
(500ml)相を50ml/分(チューブ相)及び120
ml/min (シエル相)の速度で膜分離器を向流で通して
25℃で循環させた。
【0098】定期的なシエル相のサンプリングを第二の
酵素(E)からの溶出液上で行い、(第9図、サンプ
リングポート56、Dowex 1(Cl-)カラム54に入
る前)そして試料を実施例5に記載される方法に従つて
HPLCにより監視した。予期されたように、回路のこ
の時点で(第9図)EによるL−phe−OMeの酵
素的加水分解から生じさせることができたL−phe
(実施例8参照)が検出されず;N−ホルミル−(β−
メチル)−asp−pheの循環した定常状態量(平均
濃度:54mg/l)が観察され、このことは膜を通つて
のジペプチド−N−ホルミル−(β−メチル)−APM
の連続的移動及び続いてのそのEによる加水分解を反
映した。Dowex−1樹脂による荷電したペプチドの効率
的捕捉は運転を通しての点Aで観察されたこのものの低
い濃度により示される。上で議論された結果から予想で
きるように、シエル相中のDowex−1ペプチドを存在さ
せずに同様の平行実験を行つた。再び、循環するシエル
相中にL−pheは見い出されなかつた。両方の実験の
比較を第10図及び第IX表に示す。
【0099】 第IX表 mgN−ホルミル−(β−メチル)−ash−phe/シエル相 時間(分) 実施例1.Dowex 1存在 実施例2. Dowex 1無し 30 31.6 30.2 60 -- 37.8 120 26.0 71.8 180 35.4 83.1 240 45.6 -- 300 51.2 -- この実施例に記載されるようにイオン交換樹脂を用いて
生成混合物中にイオン排除膜を共透過するフエニルアラ
ニン低級アルキルエステルを分離することに加えて、生
成混合物中にイオン排除膜を共透過するアスパルギン酸
をかかる樹脂を用いて分離することができた。生成混合
物から膜を通して逆拡散し得ない種または生成物をかか
るイオン交換樹脂を用いて除去することができた。ま
た、イオン交換樹脂分離と当価である電気泳動、電気透
析及び膜分離を含むが、これに限定されない本分野に公
知の他の分離方法を本発明に利用できる。
【0100】縮合酵素を固定化することによりチューブ
相中での酵素反応を望ましい酵素反応の平衡を含む反応
体、生成物(複数)及び酵素を考慮して酵素反応の最適
の効率に好ましい初期反応混合物pHで行うことができ
る。場合によつては、非荷電の生成物を膜を通してチュ
ーブ相からシエル相に移動する際に第二の反応混合物pH
が膜効率を最大にするようにチューブ相中の最初の反応
混合物pHを膜と接触させる前に第二の反応混合物pHに再
調整することができる。第9図はチューブ相中の最初の
反応混合物pHを第二の反応混合物pHに調整することを示
していない。
【0101】同様に、シエル相中のエステラーゼを固定
化することができ、そしてシエル相中の生成混合物のpH
値を調整し、且つ最も効率的な処理を行う必要がある場
合に再調整することができる。実施例8及び上の実施例
は本発明を用いる効率的な連続的またはバッチ式処理に
対する追加の方法を与える。連続的処理において、所望
の反応体のエナンチオマー及びいずれかの共透過化合物
をチューブ相または反応混合物に戻すことができる。
【0102】
【発明の効果】本発明はアスパルテーム並びに薬理学的
に活性であるペプチドを含む他のペプチドを製造するた
めに使用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明によるアスパルテームの酵素的合成の
説明図である。
【図2】本発明の方法を実施する際の装置の説明図であ
る。
【図3】実施例1及び2において時間に対して生じた生
成物(アスパルテーム誘導体)の量を示す図である。
【図4】実施例4において時間に対して生じた生成物
(アスパルテーム誘導体)の量を示す図である。
【図5】実施例5において時間に対して生じた生成物
(アスパルテーム誘導体)の量を示す図である。
【図6】実施例6において時間に対して生じた生成物
(アスパルテーム誘導体)の量を示す図である。
【図7】実施例7において時間に対して生じた生成物
(アスパルテーム誘導体)の量を示す図である。
【図8】実施例8において時間に対して生じた生成物
(アスパルテーム誘導体)の量を示す図である。
【図9】実施例9に記載される生成物側に対する容器を
説明する本発明を実施する際の装置の説明図である。
【図10】実施例9においてイオン交換樹脂を用い、そ
して用いずに時間に対して生じた生成物(アスパルテー
ム誘導体)の量を示す図である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加水分解酵素を含む水性反応混合物中
    で、ラセミ性カルボンエステル化合物を加水分解して水
    性反応混合物中に変性したエナンチオマー性化合物及び
    非荷電のエナンチオマー性エステル化合物を生成させ;
    そして非荷電のエナンチオマー性エステル化合物をイオ
    ン排除膜を通して生成物混合物中に水性反応混合物から
    移動する工程を含んでなるラセミ性カルボン酸化合物の
    酵素分割方法。
  2. 【請求項2】 ラセミ性カルボン酸エステル化合物が
    D,L−アミノ酸エステル化合物であり;荷電したエナ
    ンチオマー性化合物がL−アミノ酸化合物であり;そし
    て非荷電のエナンチオマー性化合物がD−アミノ酸エス
    テル化合物である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 生成混合物中の非荷電のD−アミノ酸エ
    ステル化合物を膜を通つて逆拡散し得ない種に転化する
    工程をさらに包含する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 転化の工程が生成混合物のpH値を約2.
    0のpH値に調整することからなる請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 加水分解酵素がアミノアシラーゼI、α
    −キモトリプシン及びサブチリシンAよりなる群から選
    ばれる請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 加水分解酵素を固定化する請求項3記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 膜が毛管現象により細孔性シート中の細
    孔中に固定化された水と混和しない有機液体からなり、
    その際に有機液体が非荷電のペプチドに対する溶媒であ
    る請求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 細孔性シートをポリテトラフルオロエチ
    レン及びポリプロピレンよりなる群から選ばれた物質か
    ら製造し、そして溶媒がn−1−デカノール、n−ヘキ
    サデカノール、n−ドデカノール、N,N−ジエチル−
    ドデカンアミド、ドデカン、2−ウンデカノン及びその
    混合物よりなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物
    である請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 細孔性シートがポリプロピレン中空繊維
    を含んでなり、そして溶媒がN,N−ジエチル−ドデカ
    ンアミド及びドデカンを含んでなる請求項7記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 膜がベンド、タイプ2中空繊維選択性
    透析膜である請求項7記載の方法。
  11. 【請求項11】 D,L−アミノ酸エステル化合物がα
    −アンモニウム基を有するD,L−フエニルアラニン低
    級アルキルエステルである請求項3記載の方法。
  12. 【請求項12】 D,L−フエニルアラニン低級アルキ
    ルエステルがD,L−フエニルアラニンメチルエステル
    である請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 荷電したL−アミノ酸化合物を水性の
    出発反応混合物中で第二のアミノ酸化合物と酵素的に縮
    合させて非荷電の化合物を生成させ;非荷電の化合物を
    実質量のアミノ酸化合物を移動し得ない膜を通して第二
    の水性反応混合物中に移動し;そして移動した非荷電の
    化合物を膜を通つて出発反応混合物に再移動し得ない状
    態に転化する工程をさらに包含する請求項3記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 膜を通つて第二の水性反応混合物中に
    共透過するアミノ酸化合物を分離する工程をさらに包含
    する請求項13記載の方法。
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