JPH06271674A - シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂および樹脂組成物 - Google Patents

シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂および樹脂組成物

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JPH06271674A
JPH06271674A JP8515293A JP8515293A JPH06271674A JP H06271674 A JPH06271674 A JP H06271674A JP 8515293 A JP8515293 A JP 8515293A JP 8515293 A JP8515293 A JP 8515293A JP H06271674 A JPH06271674 A JP H06271674A
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Yukinori Sakumoto
征則 作本
Takeshi Hashimoto
武司 橋本
Masaharu Kobayashi
正治 小林
Toshio Tagami
敏雄 田上
Takayuki Nakanishi
隆之 中西
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 有機溶剤に溶解可能で塗膜形成能を有するシ
ロキサン変性ポリアミドイミド樹脂およびそれを用いた
樹脂組成物を提供する。 【構成】 下記一般式(I−1)で示される重量平均分
子量800〜30,000のポリアミドイミド構造単位
と、下記一般式(I−3)で示されるイミド構造単位
と、下記一般式(I−2)で示される重量平均分子量5
00〜15,000のポリシロキサンイミド構造単位と
が、ポリアミドイミド構造単位0.1〜99.8%、イ
ミド構造単位0.1〜99.8%、ポリシロキサンイミ
ド構造単位0.1〜99.8%の重量割合で不規則に配
列してなる重量平均分子量1,000〜50,000の
シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂。 〔式中、A1 は、下記式(1)〜(6)から選択された
基を表わす。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なシロキサン変性
ポリアミドイミド樹脂、その製造方法およびそれを含む
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂は、耐
熱性、耐薬品性、機械的強度及び電気的特性に優れてい
ることから、各方面で例えば高温で使用するフィルム、
電線被覆、接着剤、塗料、積層品等に使用されている。
また、一方ではこれらの特性を生かしつつ、その汎用性
を広げるために種々のイミド系樹脂の開発が広く進めら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリアミド樹脂、ポリ
イミド樹脂は、上記のように耐熱性、耐薬品性、機械的
強度及び電気的特性に優れているため、高温で使用する
フィルム、電線被覆、接着剤、塗料、積層品等に非常に
有用である。しかしながら、テトラカルボン酸二無水物
と芳香族ジアミンから合成されるような従来公知の代表
的なポリイミド樹脂は、不溶不融であるため、その製造
に際しては、先ず、テトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミンとの反応によって有機溶剤可溶なポリアミック
酸を合成し、得られたポリアミック酸を用いて、延伸、
塗膜形成、その他の成形処理を施した後、高温に加熱し
てイミド化する方法が採られている。この方法は、成形
後の高温加熱処理を必要とするため、用途上の制約を受
けるなどの不利を生じる場合がある。
【0004】したがって、本発明の目的は、有機溶剤に
溶解可能で塗膜形成能を有するシロキサン変性ポリアミ
ドイミド樹脂、その製造方法およびそれを含む樹脂組成
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のシロキサン変性
ポリアミドイミド樹脂は、下記一般式(I−1)で示さ
れる重量平均分子量800〜30,000のポリアミド
イミド構造単位と、下記一般式(I−3)で示されるイ
ミド構造単位と、下記一般式(I−2)で示される重量
平均分子量500〜15,000のポリシロキサンイミ
ド構造単位とが、ポリアミドイミド構造単位0.1〜9
9.8%、イミド構造単位0.1〜99.8%、ポリシ
ロキサンイミド構造単位0.1〜99.8%の重量割合
で不規則に配列してなるものであって、重量平均分子量
1,000〜50,000を有するものである。
【0006】
【化15】 〔式中、A1 は、下記式(1)〜(6)から選択された
基を表わし、
【0007】
【化16】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を表わ
し、Xは直接結合、C1 〜C6 の直鎖または分岐鎖状ア
ルキレン基、
【0008】
【化17】 を表わし、YはC1 〜C6 の直鎖または分岐鎖状アルキ
レン基または−C(CF3 2 −を表わし、Alk1
よびAlk2 は、C1 〜C6 の直鎖または分岐鎖状アル
キレン基を表わし、Alk3 はC1 〜C12の直鎖または
分岐鎖状アルキレン基を表わす。)A2 はC2 〜C12
二価の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基、二価の脂環
式炭化水素基、フェニレン基、ナフチレン基または下記
式で示される基を表わし、
【0009】
【化18】 (式中、Zは、直接結合、メチレン基、−O−、−S
−、−SO2 、−CO−または、−C(CF3 2 −を
表わす。)A3 は、低級アルキレン基または下記式で示
される基を表わし、
【0010】
【化19】 (式中、Alk4 は低級アルキレン基を表わす。)Ar
は、下記式(1′)〜(3′)で示される4価の基を表
わし、
【0011】
【化20】 (式中、Wは直接結合、C1 〜C4 の直鎖状または分岐
鎖状アルキレン基、−O−、−SO2 −または−CO−
を表わす。)mは1〜45の整数を表わし、nは1〜5
0の整数を表わす。〕
【0012】本発明のシロキサン変性ポリアミドイミド
樹脂は、下記式(II)で示される両末端にアミノ基を有
する重量平均分子量500〜15,000のポリアミド
と、下記式(V)で示される両末端にアミノ基を有する
重量平均分子量50〜1,000のジアミン化合物と、
下記式(III )で示される両末端にアミノ基を有する重
量平均分子量200〜7,000のポリシロキサンと、
下記式(IV)で示されるテトラカルボン酸二無水物と
を、有機溶剤中で重縮合させ、得られたポリアミック酸
を閉環によってイミド化することにより製造することが
できる。
【0013】
【化21】 (式中、A1 、A2 、A3 、Ar、mおよびnはそれぞ
れ上記したと同意義を有する。)
【0014】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を
製造するための原料物質である式(II)で示される両末
端にアミノ基を有するポリアミドは、下記式(V)で示
されるジアミン化合物と下記式(VII )で示されるジカ
ルボン酸化合物を重縮合させる公知の方法により得るこ
とができる。 H2 N−A1 −NH2 (V) HOOC−A2 −COOH (VII ) (式中、A1 およびA2 は、前記と同意義を有する。)
【0015】上記式(V)で示されるジアミン化合物と
しては、例えば下記の化合物があげられる。N,N′−
ビス(2−アミノフェニル)イソフタルアミド、N,
N′−ビス(3−アミノフェニル)イソフタルアミド、
N,N′−ビス(4−アミノフェニル)イソフタルアミ
ド、N,N′−ビス(2−アミノフェニル)テレフタル
アミド、N,N′−ビス(3−アミノフェニル)テレフ
タルアミド、N,N′−ビス(4−アミノフェニル)テ
レフタルアミド、N,N′−ビス(2−アミノフェニ
ル)フタルアミド、N,N′−ビス(3−アミノフェニ
ル)フタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノフェニ
ル)フタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−3,
5−ジメルフェニル)イソフタルアミド、N,N′−ビ
ス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)テレフタ
ルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−3,5−ジメ
チルフェニル)フタルアミド、N,N′−ビス(4−ア
ミノ−n−ブチル)ジイソフタルアミド、N,N′−ビ
ス(4−アミノ−n−ヘキシル)イソフタルアミド、
N,N′−ビス(4−アミノn−ドデシル)イソフタル
アミド、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジア
ミン、メタトリレンジアミン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4′−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3′
−ジメチル−4,4′−ジアミノフェニルチオエーテ
ル、3,3′−ジエトキシ−4,4′−ジアミノジフェ
ニルチオエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルチオ
エーテル、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、
3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、3,3′−ジメトキシ−4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2′−ビス(4
−アミノフェニル)プロパン、2,2′−ビス(3−ア
ミノフェニル)プロパン、4,4′−ジアミノフェニル
スルホキシド、4,4′−ジアミノフェニルスルホン、
3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、ベンチジン、
3,3′−ジメチルベンチジン、3,3′−ジメトキシ
ベンチジン、3,3′−ジアミノビフェニル、2,2−
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−クロ
ロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1
−ビス〔3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕メタン、ビス〔3−メチル−4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕メタン、ヘキサメチレンジア
ミン、ヘプタメチレンジアミン、テトラメアチレンジア
ミン、p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、
3−メチルヘプタメチレンジアミン、1,3−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−ア
ミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、4,4′−〔1,4−フェニレンビス
(1−メチルエチリデン)〕ビスアニリン、4,4′−
〔1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕
ビスアニリン、4,4′−〔1,4−フェニレンビス
(1−メチルエチリデン)〕ビス(2,6−ジメチルビ
スアニリン)等。
【0016】また、前記式(VII )で示されるジカルボ
ン酸化合物としては、例えば下記の化合物があげられ
る。コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウ
ンデカン二酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサン
ジカルボン酸、イソフタル酸、4,4′−ビフェニルジ
カルボン酸、3,3′−メチレン二安息香酸、4,4′
−メチレン二安息香酸、4,4′−オキシ二安息香酸、
4,4′−スルホニル二安息香酸、4,4′−チオ二安
息香酸、3,3′−カルボニル二安息香酸、4,4′−
カルボニル二安息香酸、1,4−ナフタレンジカルボン
酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェ
ニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン等。
【0017】上記式(V)で示されるジアミン化合物と
式(VII )で示されるジカルボン酸化合物との重縮合
は、縮合剤を加え溶媒中で行うのが好ましい。溶媒とし
ては、トルエン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼン、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフ
ラン、無水酢酸、ジクロロメタン、ヘキサン、シクロヘ
キサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスホキシド、N−メチル−2−ピロリド
ン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等が用いられる。
【0018】必要に応じて、プロトン性溶媒の溶媒親和
力を増加させるために、また、副反応を抑制するため
に、塩化リチウム、塩化カルシウムに代表される無機塩
類を反応系に添加することもできる。
【0019】縮合剤としては、亜リン酸トリフェニル、
亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリ−o−トリル、亜リ
ン酸ジ−o−トリル、亜リン酸トリ−m−トリル、亜リ
ン酸ジ−m−トリル、亜リン酸トリ−p−トリル、亜リ
ン酸ジ−p−トリル、亜リン酸ジ−o−クロロフェニ
ル、亜リン酸トリ−p−クロロフェニル、亜リン酸ジ−
p−クロロフェニル、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、リン酸トリフェニル、ホスホン酸ジフェニル等が用
いられる。上記重縮合反応の反応温度は、60〜150
℃の範囲が好ましく、反応時間は通常、数分乃至24時
間で行う。場合によっては、反応溶液を高温に加熱した
り、あるいは、生成する水を除去して、平衡を生成系に
ずらす反応条件としてもよい。
【0020】本発明においては、上記のようにして得ら
れる両末端にアミノ基を有するポリアミドのうち、平均
重合度mが1〜45、好ましくは1〜30であって、平
均分子量が500〜15,000、好ましくは、500
〜10,000の範囲にあるものが使用される。
【0021】また、本発明における原料物質である式
(III )で示される両末端にアミノ基を有するポリシロ
キサンとしては、1,3−ビス(3−アミノプロピル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω
−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサ
ン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−
ビス(3−アミノフェノキシメチル)ポリジメチルシロ
キサン、1,3,−ビス(2−(3−アミノフェノキ
シ)エチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン、α,ω−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)エ
チル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−
(3−アミノフェノキシ)プロピル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−(3
−アミノフェノキシ)プロピル)ポリジメチルシロキサ
ン等があげられる。本発明において、上記両末端にアミ
ノ基を有するポリシロキサンは、重量平均重合度nが1
〜50、好ましくは1〜30であって、重量平均分子量
が200〜7,000、好ましくは200〜4,000
の範囲にあるものが使用される。
【0022】さらに、他の原料物質である式(IV)で示
されるテトラカルボン酸二無水物誘導体としては、例え
ばピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタリ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,4,3′,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,2′,
3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、3,4,3′,4′−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、4,4′−ビフタル酸二無水物等があげ
られる。
【0023】さらにまた、原料である式(V)で示され
るジアミン化合物としては、上記例示したものを使用す
ることができる。
【0024】本発明のシロキサン変性ポリアミドイミド
樹脂を得るためには、上記式(II)で示される両末端に
アミノ基を有するポリアミドと、上記(V)で示される
ジアミン化合物と、上記式(III )で示される両末端に
アミノ基を有するポリシロキサンと、上記式(IV)で示
されるテトラカルボン酸二無水物誘導体とを、−20〜
150℃好ましくは0〜60℃の温度で数十分間乃至数
日間反応させて、ポリアミック酸を生成させ、更にイミ
ド化することにより製造することができる。
【0025】この場合、各原料成分の配合割合は、目的
とする生成物における上記式(I−1)および(I−
2)で示される構造単位の重量比に応じて、上記の範囲
において適宜設定さることができ、好ましくは式(I−
1)で示される構造単位が1〜98重量%、式(I−
2)で示される構造単位が1〜98重量%、式(I−
3)で示される構造単位が1〜98重量%である。不活
性極性有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、ジメ
チルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメ
チルスルホン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等があげ
られる。
【0026】イミド化の方法としては、加熱により脱水
閉環させる方法及び脱水閉環触媒を用いて化学的に閉環
させる方法があげられる。加熱により脱水閉環させる場
合、反応温度は150〜400℃、好ましくは180〜
350℃であり、時間は30秒間乃至10時間、好まし
くは5分間乃至5時間である。また、脱水閉環触媒を用
いる場合、反応温度は0〜180℃、好ましくは10〜
80℃であり、反応時間は数十分間乃至数日間、好まし
くは2時間〜12時間である。脱水閉環触媒としては、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸等の酸無水物があ
げられる。環化反応を促進する化合物としてピリジン等
を併用することが好ましい。脱水閉環触媒の使用量は、
ジアミンの総量に対して200モル%以上好ましくは3
00〜1000モル%である。環化反応を促進する化合
物の使用量は、ジアミンの総量に対して150〜500
モル%である。
【0027】必要に応じて、本発明のシロキサン変性ポ
リアミドイミド樹脂は、重縮合終了後、単離後、有機溶
媒、水、または有機溶媒と水の混合物で洗浄してもよ
く、それによって触媒に由来する無機陽イオン、無機陰
イオンおよび有機酸の含有量を低減することができる。
有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エ
チル、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
ジクロロエタン、トリクロロエタン等があげられる。
【0028】上記のようにして得られた本発明のシロキ
サン変性ポリアミドイミド樹脂は、重量平均分子量が
1,000〜50,000、好ましくは1,000〜3
5,000の範囲内である。重量平均分子量が1,00
0よりも低い場合には、耐熱性が低くなり、50,00
0よりも高い場合には、有機溶剤への溶解性が損なわれ
る。また、その中に含まれる式(I−1)で示されるポ
リアミドイミド構造単位の重量平均分子量は、800〜
30,000であり、また、式(I−2)で示されるポ
リシロキサンイミド構造単位の重量平均分子量は、50
0〜15,000である。
【0029】なお、本発明において上記平均分子量の測
定は次の条件で行った値である。装置:昭和電工社製;
GPC System−11、インテグレーター:シス
テムインスツルメント社製;Sic Labchart
180、カラム:昭和電工社製;Shodex KD−
80M、カラム温度:40℃、溶離液:0.1wt%L
iBr含有N−メチル−2−ピロリドン、溶離液流量:
0.5ml/min、試料濃度:0.2wt%、Sta
ndard:ポリスチレン。
【0030】また、本発明のシロキサン変性ポリアミド
イミド樹脂において、式(I−1)で示されるポリアミ
ドイミド構造単位、式(I−2)で示されるポリシロキ
サンイミド構造単位および式(1−3)で示される構造
単位の割合は、次の通りである。すなわち、式(I−
1)で示されるポリアミドイミド構造単位は、0.1〜
99.8重量%、好ましくは1〜98重量%、式(I−
2)で示されるポリシロキサンイミド構造単位は、0.
1〜99.8重量%、好ましくは1〜98重量%、式
(1−3)で示される構造単位は、0.1〜99.8重
量%、好ましくは1〜98重量%である。式(I−1)
で示されるポリアミドイミド構造単位が0.1重量%よ
りも低くなると耐熱性がなくなり、99.8重量%より
も高くなると溶媒溶解性が損なわれる。また、式(I−
2)で示されるポリシロキサンイミド構造単位が0.1
重量%よりも低くなると溶媒溶解性が損なわれ、99.
8重量%よりも高くなると耐熱性がなくなる。さらに、
式(1−3)で示される構造単位が0.1重量%よりも
低くなると、耐熱性がなくなり、99.8重量%よりも
高くなると溶媒溶解性が損なわれる。
【0031】本発明のシロキサン変性ポリアミドイミド
樹脂は、有機溶剤に可溶であり、具体的には、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、
o−,m−およびp−クレゾール、ピリジン、テトラヒ
ドロフラン、N,N−ジメチルアセタミド、メチルエチ
ルケトン、アセトン、トルエン、キシレン、グリシジル
エーテル等に可溶である。
【0032】また、本発明のシロキサン変性ポリアミド
イミド樹脂は、被膜性を有するため、それ単独でも使用
することができるが、マレイミド基を2以上含む化合物
とジアミン化合物とを併用した樹脂組成物の状態で使用
することもできる。
【0033】次に、本発明の樹脂組成物について説明す
る。本発明の樹脂組成物は、上記のシロキサン変性ポリ
アミドイミド樹脂と、下記式(VI)で示されるマレイミ
ド基を2以上含む化合物と、下記式(V)で示されるジ
アミン化合物または下記式(III )で示される両末端に
アミノ基を有するポリシロキサンとから構成される。
【化22】 (式中、A1 、A3 およびnはそれぞれ上記と定義と同
意義を有する。)マレイミド基を2以上含む化合物(以
下、ビスマレイミド化合物という。)としては、下記の
構造式を有するものを使用することができる。
【0034】
【化23】
【0035】
【化24】
【0036】本発明の樹脂組成物における上記シロキサ
ン変性ポリアミドイミド樹脂とビスマレイミドとジアミ
ン類(ジアミン化合物または両末端にアミノ基を有する
ポリシロキサン)の比率は、固形分換算でビスマレイミ
ドとジアミン類の総和が1重量部に対して、シロキサン
変性ポリアミドイミド樹脂が0.01〜1000重量部
の範囲にあり、好ましくは0.1〜100重量部の範囲
である。シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂が0.0
1重量部よりも少なくなると、成膜性が低下し、また、
1000重量部よりも多くなると耐熱性を向上させるこ
とができない。また、ビスマレイミドとジアミン類の比
率は、ジアミン類のアミン当量1モル当量に対してビス
マレイミドのマレイミド当量が少なくとも1モル当量存
在することが必要であり、好ましくは、1モル当量より
も多く、100モル当量よりも少ない範囲になる量であ
る。ビスマレイミドのマレイミド当量が1モル当量以下
になると、混合に際してゲル化するために、樹脂組成物
を調製することができなく、また、100モル当量より
も多くなると、成膜性が劣化する。
【0037】また、シロキサン変性ポリアミドイミド樹
脂とビスマレイミドとジアミン化合物または両末端にア
ミノ基を有するポリシロキサンの混合は、溶媒中で行う
ことが好ましい。溶媒としては、例えば、N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、ジメチルスホキシド、ヘキサメチルホスホリック
トリアミド、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、酢
酸メチル、酢酸エチル、アセトニトリル、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等が
あげられる。必要に応じて、ビスマレイミドとジアミン
化合物または両末端にアミノ基を有するポリシロキサン
の付加反応を促進させるために、また、ビスマレイミド
の自己架橋反応を促進させるために、ジアザビシクロ−
オクタン、有機過酸化物類、イミダゾール類、トリフェ
ニルホスフィン類等の反応促進剤を添加することもでき
る。
【0038】必要に応じて、上記樹脂組成物は、混合終
了後、単離し、その後、有機溶媒、水または有機溶媒と
水の混合物で洗浄してもよい。有機溶媒としては、アセ
トン、メチルエチルケトン、ヘキサン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトニトリル、
ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベ
ンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、トリクロ
ロエタン等があげられる。
【0039】本発明の上記樹脂組成物は、成膜性に優れ
たものであり、また、ビスマレイミドとジアミンとが常
温またはそれ以上の温度で反応し、さらに200℃程度
の温度に加熱すると、過剰に存在するビスマレイミドの
マレイミド基同士が反応して硬化し、シロキサン変性ポ
リアミドイミド樹脂単独の場合よりも耐熱性の高い樹脂
状物が形成される。したがって、本発明の樹脂組成物を
適当な有機溶剤に溶解し、基体等に塗布すると、加熱に
より硬化する接着性の耐熱性の高い被膜が形成される。
【0040】
【実施例】
実施例1 3,4′−ジアミノフェニルエーテル120.2g
(0.6モル)、イソフタル酸74.7g(0.45モ
ル)、ピリジン135g、亜リン酸トリフェニル279
g(0.9モル)、塩化リチウム15.3g(0.36
モル)、塩化カルシウム44.1g(0.4モル)のN
−メチル−2−ピロリドン5リットルの溶液を100℃
で4時間撹拌した。放冷後、重合体溶液をメタノール5
リットル中に注入し、室温で1時間撹拌し、析出した固
形物を濾別後、濾過物をメタノールを用いて洗浄し、乾
燥した。(重合度m=3、重量平均分子量:1200)
【0041】3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物3104g(9.7モル)のN−
メチル−2−ピロリドン8.4L溶液に、氷冷下、得ら
れた固形物と1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン32
22g(8.6モル)と4,4′−(1,3−フェニレ
ンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン179
g(0.95モル)を順番に数回に分けて添加した。添
加後、窒素雰囲気下、氷冷下で1時間、室温で4時間反
応させて、ポリアミック酸溶液を得た。このポリアミッ
ク酸溶液にピリジン2297g(29.1モル)と無水
酢酸2971g(29.1モル)を加え、80℃で3時
間加熱し、脱水環化反応を行った。放冷後、重合体溶液
を、大量のメタノール中に注ぎ入れた。析出した固体を
濾別し、濾過物をメタノールを用いて洗浄し、乾燥し、
分子量10.000(NMP−GPC、ポリスチレン換
算)の重合体を得た。
【0042】赤外線スペクトル分析により1772cm
-1および1728cm-1にイミド結合による吸収が認め
られ、1664cm-1にアミド結合によるカルボニル基
の吸収が認められ、1000cm-1〜1100cm-1
シロキサン結合による吸収が認められた。これらの結果
より、このものは下記に示す構造単位(A)、構造単位
(B)、構造単位(C)が1.9:32.2:1.3の
重量比でランダムに結合したシロキサン変性ポリアミド
イミドであることが確認された。
【化25】
【0043】実施例2 実施例1において、イソフタル酸74.7g(0.45
モル)を83g(0.5モル)に代えて、重量平均分子
量850(重合度m=2)のポリアミドを合成した。ま
た、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物3104g(9.7モル)を2400g
(7.5モル)に、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン3222g(8.6モル)を2520g(6.7モ
ル)に、4,4′−(1,3−フェニレンビス(1−メ
チルエチリデン))ビスアニリン179g(0.95モ
ル)を140g(0.7モル)に代え、その他は実施例
1と同様に操作して重量平均分子量12,000(NM
P−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。この
ものは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサンイ
ミド構造単位とイミド構造単位が2.0:25.2:
1.4の重量比で縮重合した構造を有しているものであ
った。IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収ス
ペクトルが確認された。
【0044】実施例3 実施例1において、イソフタル酸74.7g(0.45
モル)を80g(0.48モル)に代えて、重量平均分
子量1,500(重合度m=4)のポリアミドを合成し
た。また、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物3104g(9.7モル)を238
4g(7.45モル)に、1,3−ビス(3−アミノフ
ェノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン3222g(8.6モル)を2484g(6.
6モル)に、4,4′−(1,3−フェニレンビス(1
−メチルエチリデン))ビスアニリン179g(0.9
5モル)を138g(0.73モル)に代え、その他は
実施例1と同様に操作して重量平均分子量14,000
(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得
た。このものは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロ
キサンイミド構造単位とイミド構造単位が2.0:2
4.8:1.4の重量比で縮重合した構造を有している
ものであった。IR分析の結果、実施例1の場合と同様
の吸収スペクトルが確認された。
【0045】実施例4 実施例1において、イソフタル酸74.7g(0.45
モル)を66g(0.4モル)に代えて、重量平均分子
量850(重合度m=2)のポリアミドを合成した。ま
た、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物3104g(9.7モル)を2198g
(6.87モル)に、1,3−ビス(3−アミノフェノ
キシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン3222g(8.6モル)を2268g(6モル)
に、4,4′−(1,3−フェニレンビス(1−メチル
エチリデン))ビスアニリン179g(0.95モル)
を126g(0.67モル)に代え、その他は実施例1
と同様に操作して重量平均分子量12,000(NMP
−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。このも
のは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサンイミ
ド構造単位とイミド構造単位が1.9:22.7:1.
3の重量比で縮重合した構造を有しているものであっ
た。IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収スペ
クトルが確認された。
【0046】実施例5 実施例1において、イソフタル酸74.7g(0.45
モル)を83g(0.5モル)に代えて、重量平均分子
量1850(重合度m=5)のポリアミドを合成した。
また、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物3104g(9.7モル)を784g
(2.45モル)に、1,3−ビス(3−アミノフェノ
キシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン3222g(8.6モル)を700g(1.86モ
ル)に、4,4′−(1,3−フェニレンビス(1−メ
チルエチリデン))ビスアニリン179g(0.95モ
ル)を93g(0.49モル)に代え、その他は実施例
1と同様に操作して重量平均分子量11,000(NM
P−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。この
ものは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサンイ
ミド構造単位とイミド構造単位が2.0:7.0:0.
9の重量比で縮重合した構造を有しているものであっ
た。IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収スペ
クトルが確認された。
【0047】実施例6 実施例1において、イソフタル酸74.7g(0.45
モル)を80g(0.48モル)に代えて、重量平均分
子量1,500(重合度m=4)のポリアミドを合成し
た。また、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物3104g(9.7モル)を781
g(2.44モル)に、1,3−ビス(3−アミノフェ
ノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロ
キサン3222g(8.6モル)を690g(1.83
モル)に、4,4′−(1,3−フェニレンビス(1−
メチルエチリデン))ビスアニリン179g(0.95
モル)を92g(0.49モル)に代え、その他は実施
例1と同様に操作して重量平均分子量13,000(N
MP−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。こ
のものは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサン
イミド構造単位とイミド構造単位が2.0:6.9:
0.9の重量比で縮重合した構造を有しているものであ
った。IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収ス
ペクトルが確認された。
【0048】実施例7 実施例1において、3,3′,4,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物3104g(9.7モル)
を1011g(3.16モル)に、1,3−ビス(3−
アミノフェノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン3222g(8.6モル)を895g
(2.23モル)に、4,4′−(1,3−フェニレン
ビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン179g
(0.95モル)を119g(0.63モル)に代え、
その他は実施例1と同様に操作して重量平均分子量1
2,500(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の重
合体を得た。このものは、ポリアミドイミド構造単位と
ポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造単位が1.
9:9.0:1.1の重量比で縮重合した構造を有して
いるものであった。IR分析の結果、実施例1の場合と
同様の吸収スペクトルが確認された。
【0049】実施例8 実施例1において、イソフタル酸74.7g(0.45
モル)を66g(0.4モル)に代えて、重量平均分子
量850(重合度m=2)のポリアミドを合成した。ま
た、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物3104g(9.7モル)を724g
(2.32モル)に、1,3−ビス(3−アミノフェノ
キシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン3222g(8.6モル)を630g(1.67モ
ル)に、4,4′−(1,3−フェニレンビス(1−メ
チルエチリデン))ビスアニリン179g(0.95モ
ル)を84g(0.45モル)に代え、その他は実施例
1と同様に操作して重量平均分子量14,000(NM
P−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。この
ものは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサンイ
ミド構造単位とポリイミド構造単位が1.8:6.3:
1.8の重量比で縮重合した構造を有しているものであ
った。IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収ス
ペクトルが確認された。
【0050】実施例9 実施例1において、3,3′,4,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物3104g(9.7モル)
を1062g(3.32モル)に、1,3−ビス(3−
アミノフェノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン3222g(8.6モル)を835g
(2.22モル)に代え、その他は実施例1と同様に操
作して重量平均分子量11,500(NMP−GPC、
ポリスチレン換算)の重合体を得た。このものは、ポリ
アミドイミド構造単位とポリシロキサンイミド構造単位
とイミド構造単位が1.9:8.4:1.8の重量比で
縮重合した構造を有しているものであった。IR分析の
結果、実施例1の場合と同様の吸収スペクトルが確認さ
れた。
【0051】実施例10 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物3104g(9.7モル)を1568g(4.
9モル)に、1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン32
22g(8.6モル)を1432g(3.8モル)に代
え、その他は実施例1と同様に操作して重量平均分子量
13,500(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の
重合体を得た。このものは、ポリアミドイミド構造単位
とポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造単位が
1.9:14.3:1.8の重量比で縮重合した構造を
有しているものであった。IR分析の結果、実施例1の
場合と同様の吸収スペクトルが確認された。
【0052】実施例11 N−メチル−2−ピロリドン8.4LをN,N−ジメチ
ルアセトアミド8.4Lに代え、その他は実施例1と同
様に操作して重量平均分子量12,500(NMP−G
PC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。このもの
は、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサンイミド
構造単位とイミド構造単位が1.9:32.2:1.8
の重量比で縮重合した構造を有しているものであった。
IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収スペクト
ルが確認された。
【0053】実施例12 N−メチル−2−ピロリドン8.4LをN,N−ジメチ
ルホルムアミド8.4Lに代え、その他は実施例1と同
様に操作して重量平均分子量12,500(NMP−G
PC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。このもの
は、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサンイミド
構造単位とイミド構造単位が1.9:32.2:1.8
の重量比で縮重合した構造を有しているものであった。
IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収スペクト
ルが確認された。
【0054】実施例13 実施例1において、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン3222g(8.6モル)を1,3−ビス(3−アミ
ノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン3222g(8.6モル)に、3,3′,4,4′
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物3104g
(9.7モル)を4512g(14.1モル)に代え、
その他は実施例1と同様に操作して重量平均分子量1
3,000(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の重
合体を得た。このものは、ポリアミドイミド構造単位と
ポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造単位が1.
9:32.2:1.8の重量比で縮重合した構造を有し
ているものであった。IR分析の結果、実施例1の場合
と同様の吸収スペクトルが確認された。
【0055】実施例14 実施例1において、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン3222g(8.6モル)をα,ω−ビス(3−アミ
ノプロピル)ポリジメチルシロキサン(重合度n=約
4)3222g(6.38モル)に、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物310
4g(9.7モル)を2384g(7.48モル)に代
え、その他は実施例1と同様に操作して重量平均分子量
10,000(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の
重合体を得た。このものは、ポリアミドイミド構造単位
とポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造単位が
1.9:32.2:1.8の重量比で縮重合した構造を
有しているものであった。IR分析の結果、実施例1の
場合と同様の吸収スペクトルが確認された。
【0056】実施例15 実施例1において、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン3222g(8.6モル)をα,ω−ビス(3−アミ
ノプロピル)ポリジメチルシロキサン(重合度n=約
8)3222g(4.02モル)に、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物310
4g(9.7モル)を1638g(5.12モル)に代
え、その他は実施例1と同様に操作して重量平均分子量
9,500(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の重
合体を得た。このものは、ポリアミドイミド構造単位と
ポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造単位が1.
9:32.2:1.8の重量比で縮重合した構造を有し
ているものであった。IR分析の結果、実施例1の場合
と同様の吸収スペクトルが確認された。
【0057】実施例16 実施例1において、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン3222g(8.6モル)をα,ω−ビス(3−アミ
ノプロピル)ポリジメチルシロキサン(重合度n=約
4)3222g(6.38モル)に、4,4′−(1,
3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスア
ニリン179g(0.95モル)を3,4′−ジアミノ
フェニルエーテル179g(0.9モル)に3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物3
104g(9.7モル)を4496g(14.05モ
ル)に代え、その他は実施例1と同様に操作して重量平
均分子量9,000(NMP−GPC、ポリスチレン換
算)の重合体を得た。このものは、ポリアミドイミド構
造単位とポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造単
位が1.9:32.2:1.8の重量比で縮重合した構
造を有しているものであった。IR分析の結果、実施例
1の場合と同様の吸収スペクトルが確認された。
【0058】実施例17 実施例1において、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン3222g(8.6モル)をα,ω−ビス(3−アミ
ノプロピル)ポリジメチルシロキサン(重合度n=約
4)3222g(6.38モル)に、4,4′−(1,
3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスア
ニリン179g(0.95モル)を2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン179g
(0.44モル)に、3,3′,4,4′−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物3104g(9.7モ
ル)を4349g(13.59モル)に代え、その他は
実施例1と同様に操作して重量平均分子量11,000
(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得
た。このものは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロ
キサンイミド構造単位とイミド構造単位が1.9:3
2.2:1.8の重量比で縮重合した構造を有している
ものであった。IR分析の結果、実施例1の場合と同様
の吸収スペクトルが確認された。
【0059】実施例18 実施例1において、3,4′−ジアミノジフェニルエー
テル120.2g(0.6モル)を2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン246g
(0.6モル)に代えて、重量平均分子量2030(重
合度m=3)のポリアミドを合成した。また、1,3−
ビス(3−アミノフェノキシメチル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン3222g(8.6モル)
を5481g(14.6モル)に、4,4′−(1,3
−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニ
リン179g(0.95モル)を304g(1.62モ
ル)に、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物3104g(9.7モル)を5238
g(16.37モル)に代え、その他は実施例1と同様
に操作して重量平均分子量15,000(NMP−GP
C、ポリスチレン換算)の重合体を得た。このものは、
ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサンイミド構造
単位とイミド構造単位が3.2:54.8:3.0の重
量比で縮重合した構造を有しているものであった。IR
分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収スペクトルが
確認された。
【0060】実施例19 実施例1において、3,4′−ジアミノジフェニルエー
テル120.2g(0.6モル)を4,4′−(1,3
−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニ
リン206g(0.6モル)に代えて、重量平均分子量
1750(重合度m=3)のポリアミドを合成した。ま
た、、1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン3222g
(8.6モル)を4761g(12.6モル)に、4,
4′−(1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデ
ン))ビスアニリン179g(0.95モル)を26
4.5g(0.77モル)に、3,3′,4,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物3104g
(9.7モル)を4326g(13.52モル)に代
え、その他は実施例1と同様に操作して重量平均分子量
14,500(NMP−GPC、ポリスチレン換算)の
重合体を得た。このものは、ポリアミドイミド構造単位
とポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造単位が
2.8:47.6:2.6の重量比で縮重合した構造を
有しているものであった。IR分析の結果、実施例1の
場合と同様の吸収スペクトルが確認された。IR分析の
結果、実施例1の場合と同様の吸収スペクトルが確認さ
れた。
【0061】実施例20 実施例1において、イソフタル酸74.7g(0.45
モル)をテレフタル酸74.7g(0.45モル)に代
えて重量平均分子量1200(重合度m=3)のポリア
ミドを合成し、その後、実施例1と同様に操作して重量
平均分子量9,500(NMP−GPC、ポリスチレン
換算)の重合体を得た。このものは、ポリアミドイミド
構造単位とポリシロキサンイミド構造単位とイミド構造
単位が1.9:32.2:1.8の重量比で縮重合した
構造を有しているものであった。IR分析の結果、実施
例1の場合と同様の吸収スペクトルが確認された。
【0062】実施例21 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物3104g(9.7モル)を3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物2852g
(9.7モル)に代え、その他は実施例1と同様に操作
して重量平均分子量10,000(NMP−GPC、ポ
リスチレン換算)の重合体を得た。このものは、ポリア
ミドイミド構造単位とポリシロキサンイミド構造単位と
イミド構造単位が1.9:32.2:1.8の重量比で
縮重合した構造を有しているものであった。IR分析の
結果、実施例1の場合と同様の吸収スペクトルが確認さ
れた。
【0063】実施例22 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物3104g(9.7モル)をピロメリット酸二
無水物2093g(9.7モル)に代え、その他は実施
例1と同様に操作して重量平均分子量14,000(N
MP−GPC、ポリスチレン換算)の重合体を得た。こ
のものは、ポリアミドイミド構造単位とポリシロキサン
イミド構造単位とイミド構造単位が1.9:32.2:
1.8の重量比で縮重合した構造を有しているものであ
った。IR分析の結果、実施例1の場合と同様の吸収ス
ペクトルが確認された。
【0064】実施例23 実施例1の方法で得られた重合体80gと前記例示化合
物(b)(MB8000、三菱石油化学社製)M800
013.9gのジメチルホルムアミド150g混合溶液
に1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサン6.1gを添加して、樹
脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を厚さ50μmの
ポリイミドフィルムの上に塗布し、150℃で1分間加
熱することにより、半硬化状の接着性皮膜を有する接着
テープが得られた。この接着テープから、幅、2mm、
長さ10mmの小片を作り、リードフレームのリードピ
ン固定用接着テープとした。この接着テープ小片を使用
してリードフレームのリードピン間を固定した。このリ
ードフレームに半導体を搭載して半導体をリードフレー
ムに固定した後、リードフレームのリードピンと半導体
端子とを接合し、エポキシ樹脂にて封止して、半導体パ
ッケージを得、サンプルとした。このサンプルについ
て、プレッシャークッカーテストを実施したところ、電
流リークの初期値が10-15 アンペアであり、500時
間経過した後も10-13 アンペアに変化したのみで、半
導体装置に良好な信頼性を与えることが確認された。、
30℃で1時間混合することによって反応した。反応終
了後、反応生成物溶液を、大量のメタノール中に注ぎ入
れた。析出した固体を濾別し、濾過物をメタノールを用
いて洗浄、乾燥した。
【0065】実施例24 例示化合物(b)13.9gを前記例示化合物(a)
(BMI−S、三井東圧化学社製)11.8gに、1,
3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン6.1gを8.2gに代え、そ
の他は実施例23と同様に操作して樹脂組成物を得た。
【0066】実施例25 例示化合物(b)13.9gを前記例示化合物(c)
(MB7000、三菱石油化学社製)12.8gに、
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン6.1gを7.2gに代
え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組成物を
得た。
【0067】実施例26 例示化合物(b)13.9gを前記例示化合物(f)
(MP2000X、三菱石油化学社製)12.7gに、
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン6.1gを7.3gに代
え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組成物を
得た。
【0068】実施例27 例示化合物(b)13.9gを次の構造を有するビスマ
レイミド11.8gに、1,3−ビス(3−アミノプロ
ピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
6.1gを8.2gに代え、その他は実施例23と同様
に操作して樹脂組成物を得た。
【化26】
【0069】実施例28 例示化合物(b)13.9gを10.6に、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン6.1gをα,ω−ビス(3−アミノ
プロピル)ポリジメチルシロキサン(重合度n約4)
9.4gに代え、その他は実施例23と同様に操作して
樹脂組成物を得た。
【0070】実施例29 例示化合物(b)13.9gを8.3gに、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン6.1gをα,ω−ビス(3−アミノ
プロピル)ポリジメチルシロキサン(重合度n約8)1
1.7gに代え、その他は実施例23と同様に操作して
樹脂組成物を得た。
【0071】実施例30 例示化合物(b)13.9gを12.0gに、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン6.1gを1,3−ビス(3−アミ
ノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン8.0gに代え、その他は実施例23と同様に操作
して樹脂組成物を得た。
【0072】実施例31 例示化合物(b)13.9gを15.1gに、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン6.1gを4.9gに代え、その他
は実施例23と同様に操作して樹脂組成物を得た。
【0073】実施例32 例示化合物(b)13.9gを16.4gに、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン6.1gを3.6gに代え、その他
は実施例23と同様に操作して樹脂組成物を得た。
【0074】実施例33 例示化合物(b)13.9gを18.0gに、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン6.1gを2.0gに代え、その他
は実施例23と同様に操作して樹脂組成物を得た。
【0075】実施例34 例示化合物(b)13.9gを20.0gに、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン6.1gを0gに代え、その他は実
施例23と同様に操作して樹脂組成物を得た。
【0076】実施例35 ジメチルホルムアミド150gをジメチルアセトアミド
150gに代え、その他は実施例23と同様に操作して
樹脂組成物を得た。
【0077】実施例36 ジメチルホルムアミド150gをテトラヒドロフラン1
50gに代え、その他は実施例23と同様に操作して樹
脂組成物を得た。
【0078】実施例37 例示化合物(b)13.9gを16.4gに、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン6.1gを3.6gに、ジメチルホ
ルムアミド150gをジメチルアセトアミド150gに
代え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組成物
を得た。
【0079】実施例38 例示化合物(b)13.9gを16.4gに、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン6.1gを3.6gに、ジメチルホ
ルムアミド150gをテトラヒドロフラン150gに代
え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組成物を
得た。
【0080】実施例39 実施例1の方法で得られた重合体80gを50gに、M
B8000(三菱石油化学社製)13.9gを34.8
gに、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン6.1gを34.8
gに代え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組
成物を得た。
【0081】実施例40 実施例1の方法で得られた重合体80gを60gに、M
B8000(三菱石油化学社製)13.9gを27.9
gに、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン6.1gを12.1
gに代え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組
成物を得た。
【0082】実施例41 実施例1の方法で得られた重合体80gを70gに、M
B8000(三菱石油化学社製)13.9gを20.9
gに、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン6.1gを9.1g
に代え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組成
物を得た。
【0083】実施例42 実施例1の方法で得られた重合体80gを90gに、M
B8000(三菱石油化学社製)13.9gを7.0g
に、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン6.1gを3.0g
に代え、その他は実施例23と同様に操作して樹脂組成
物を得た。
【0084】
【発明の効果】本発明のシロキサン変性ポリアミドイミ
ド樹脂は、有機溶剤に可溶であり、また被膜性に優れて
いる。また、このシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂
を用いた本発明の樹脂組成物は、被膜性に優れているた
め、高温で使用するフィルム、電線被覆、接着剤、塗
料、積層品等の作製用素材として有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【化8】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】赤外線スペクトル分析により1772cm
-1および1728cm-1にイミド結合による吸収が認め
られ、1664cm-1にアミド結合によるカルボニル基
の吸収が認められ、1000cm-1〜1100cm-1
シロキサン結合による吸収が認められた。これらの結果
より、このものは下記に示す構造単位(A)、構造単位
(B)、構造単位(C)が1.9:32.2:1.3の
重量比でランダムに結合したシロキサン変性ポリアミド
イミドであることが確認された。
【化25】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田上 敏雄 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所技術研究所内 (72)発明者 中西 隆之 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I−1)で示される重量平
    均分子量800〜30,000のポリアミドイミド構造
    単位と、下記一般式(I−3)で示されるイミド構造単
    位と、下記一般式(I−2)で示される重量平均分子量
    500〜15,000のポリシロキサンイミド構造単位
    とが、ポリアミドイミド構造単位0.1〜99.8%、
    イミド構造単位0.1〜99.8%、ポリシロキサンイ
    ミド構造単位0.1〜99.8%の重量割合で不規則に
    配列してなる重量平均分子量1,000〜50,000
    のシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂。 【化1】 〔式中、A1 は、下記式(1)〜(6)から選択された
    基を表わし、 【化2】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子、ハロゲ
    ン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を表わ
    し、Xは直接結合、C1 〜C6 の直鎖または分岐鎖状ア
    ルキレン基、 【化3】 を表わし、YはC1 〜C6 の直鎖または分岐鎖状アルキ
    レン基または−C(CF3 2 −を表わし、Alk1
    よびAlk2 は、C1 〜C6 の直鎖または分岐鎖状アル
    キレン基を表わし、Alk3 はC1 〜C12の直鎖または
    分岐鎖状アルキレン基を表わす。)A2 はC2 〜C12
    二価の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基、二価の脂環
    式炭化水素基、フェニレン基、ナフチレン基または下記
    式で示される基を表わし、 【化4】 (式中、Zは、直接結合、メチレン基、−O−、−S
    −、−SO2 、−CO−または、−C(CF3 2 −を
    表わす。)A3 は、低級アルキレン基または下記式で示
    される基を表わし、 【化5】 (式中、Alk4 は低級アルキレン基を表わす。)Ar
    は、下記式(1′)〜(3′)で示される4価の基を表
    わし、 【化6】 (式中、Wは直接結合、C1 〜C4 の直鎖状または分岐
    鎖状アルキレン基、−O−、−SO2 −または−CO−
    を表わす。)mは1〜45の整数を表わし、nは1〜5
    0の整数を表わす。〕
  2. 【請求項2】 式(I−1)におけるA1 が下記式
    (7)〜(9)で示される基である請求項1記載のシロ
    キサン変性ポリアミドイミド樹脂。 【化7】
  3. 【請求項3】 式(I−1)におけるA2 がフェニレン
    基である請求項1記載のシロキサン変性ポリアミドイミ
    ド樹脂。
  4. 【請求項4】 式(I−2)におけるA3 が下記式で示
    される基である請求項1記載のシロキサン変性ポリアミ
    ドイミド樹脂。 【化8】
  5. 【請求項5】 式(I−1)および式(I−2)におけ
    るArが、下記式(4′)〜(6′)で示される基であ
    る請求項1記載のシロキサン変性ポリアミドイミド樹
    脂。 【化9】
  6. 【請求項6】 下記式(II)で示される両末端にアミノ
    基を有する重量平均分子量500〜15,000のポリ
    アミドと、下記式(V)で示される両末端にアミノ基を
    有する重量平均分子量50〜1,000のジアミン化合
    物と、下記式(III )で示される両末端にアミノ基を有
    する重量平均分子量200〜7,000のポリシロキサ
    ンと、下記式(IV)で示されるテトラカルボン酸二無水
    物とを有機溶剤中で重縮合させ、得られたポリアミック
    酸を閉環によってイミド化することを特徴とする請求項
    1記載のシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂の製造方
    法。 【化10】 (式中、A1 、A2 、A3 、Ar、mおよびnはそれぞ
    れ上記したと同意義を有する。)
  7. 【請求項7】 (a)請求項1記載のシロキサン変性ポ
    リアミドイミド樹脂、(b)下記式(V)で示されるジ
    アミン化合物または下記式(III )で示される両末端に
    アミノ基を有する重量平均分子量200〜7,000の
    ポリシロキサン、および(c)下記式(VI)で示される
    マレイミド基を2以上有する化合物からなり、各成分の
    配合割合が、成分(a)は、成分(b)と(c)の総和
    の1重量部に対して0.01〜1000重量部であり、
    また成分(b)と成分(c)は、成分(b)のアミン当
    量の1モル当量に対して成分(c)のマレイミド当量が
    少なくとも1モル当量、かつ100モル当量以下である
    樹脂組成物。 【化11】 (式中、A1 、A3 およびnはそれぞれ上記と定義と同
    意義を有する。)
  8. 【請求項8】 式(VI)のマレイミド基を2以上有する
    化合物が、下記式(a)〜(f)で示されることを特徴
    とする請求項7記載の樹脂組成物。 【化12】 【化13】
  9. 【請求項9】 式(III )で示される両末端にアミノ基
    を有するポリシロキサンが、下記式で示されることを特
    徴とする請求項7記載の樹脂組成物。 【化14】
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