JPS5813087B2 - シロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法 - Google Patents
シロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法Info
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- JPS5813087B2 JPS5813087B2 JP56029240A JP2924081A JPS5813087B2 JP S5813087 B2 JPS5813087 B2 JP S5813087B2 JP 56029240 A JP56029240 A JP 56029240A JP 2924081 A JP2924081 A JP 2924081A JP S5813087 B2 JPS5813087 B2 JP S5813087B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyimide precursor
- polyimide
- silicon
- dianhydride
- diaminosiloxane
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- Expired
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Silicon Polymers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は芳香族テトラカルボン酸二無水物と重合反応
させるジアミノ化合物の一部としてジアミノシロキサン
を用いるシロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法に
関する。
させるジアミノ化合物の一部としてジアミノシロキサン
を用いるシロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法に
関する。
従来、半導体素子の有機パツシベーション膜として耐熱
性、電気絶縁性、機械的強度など多くのすぐれた利点を
有するポリイミド、ポリアミドイミド ポリヒダントイ
ンなどの耐熱性高分子の使用が検討されてきた。
性、電気絶縁性、機械的強度など多くのすぐれた利点を
有するポリイミド、ポリアミドイミド ポリヒダントイ
ンなどの耐熱性高分子の使用が検討されてきた。
しかるに、これらの耐熱性高分子膜は、シリコンウエハ
、ガラスなどの素子表面との密着性に劣り、素子表面を
安定化させえないばかりかむしろ半導体素子の信頼性を
低下させる問題があった。
、ガラスなどの素子表面との密着性に劣り、素子表面を
安定化させえないばかりかむしろ半導体素子の信頼性を
低下させる問題があった。
このことから、上記耐熱性高分子膜の密着性を改善する
ための提案が種々なされており、そのひとつに、ポリイ
ミドに関し、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミ
ノ化合物との重合反応によりポリイミド前駆体を合成す
る際に、上記のジアミノ化合物としてジアミノシロキサ
ンを使用する方法がある。
ための提案が種々なされており、そのひとつに、ポリイ
ミドに関し、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミ
ノ化合物との重合反応によりポリイミド前駆体を合成す
る際に、上記のジアミノ化合物としてジアミノシロキサ
ンを使用する方法がある。
この方法は、分子骨格中にジアミノシロキサンから誘導
されるSi−O−Si結合を導入して、この結合部分に
よりシリコンウエハ、ガラスなどの珪素含有材の珪素原
子との間に化学的結合の手を持たせ、これを珪素含有材
への接着現象の活性点として密着性の向上を図らんとす
るものである。
されるSi−O−Si結合を導入して、この結合部分に
よりシリコンウエハ、ガラスなどの珪素含有材の珪素原
子との間に化学的結合の手を持たせ、これを珪素含有材
への接着現象の活性点として密着性の向上を図らんとす
るものである。
ところが、上記の提案法では、ジアミノシロキサンをジ
アミノ化合物中かなりの割合であるいはジアミノ化合物
のすべてとして使用しているため、密着性の向上を図る
ことができたとしてもポリイミドパツシベーション膜と
しての耐湿特性を大きく損なう欠点があった。
アミノ化合物中かなりの割合であるいはジアミノ化合物
のすべてとして使用しているため、密着性の向上を図る
ことができたとしてもポリイミドパツシベーション膜と
しての耐湿特性を大きく損なう欠点があった。
しかも、ジアミノシロキサンの過剰使用はポリイミド本
来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度などの面でも必ら
ずしも好ましいものとはいえなかった。
来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度などの面でも必ら
ずしも好ましいものとはいえなかった。
また、同様に、前記提案法のなかには、ジアミノシロキ
サンを過剰量使用して合成されたポリイミド前駆体とジ
アミノシロキサンを全く用いないつまり分子内に珪素原
子を含まないジアミンを用いて合成されたポリイミド前
駆体との混合物とする方法もあるが、この場合でも混合
物中に占める珪素含有量が犬であるため前述と同様の問
題が生じるばかりか、混合物であるが故に密着性ないし
耐湿特性さらにその他の一般特性がロット間でばらつき
やすく、安定した性能が得られなかった。
サンを過剰量使用して合成されたポリイミド前駆体とジ
アミノシロキサンを全く用いないつまり分子内に珪素原
子を含まないジアミンを用いて合成されたポリイミド前
駆体との混合物とする方法もあるが、この場合でも混合
物中に占める珪素含有量が犬であるため前述と同様の問
題が生じるばかりか、混合物であるが故に密着性ないし
耐湿特性さらにその他の一般特性がロット間でばらつき
やすく、安定した性能が得られなかった。
この発明は、上述の如き観点から、素地表面に対して密
着性にすぐれしかも耐湿特性良好なポリイミドを与え、
またこのポリイミドが本来の耐熱性、電気絶縁性、機械
的強度などを具備しうるようなシロキサン変性ポリイミ
ド前駆体を得るために鋭意検討を重ねた結果、見い出さ
れたものである。
着性にすぐれしかも耐湿特性良好なポリイミドを与え、
またこのポリイミドが本来の耐熱性、電気絶縁性、機械
的強度などを具備しうるようなシロキサン変性ポリイミ
ド前駆体を得るために鋭意検討を重ねた結果、見い出さ
れたものである。
すなわち、この発明は、次の一般式;
(R1は二価の有機基、R′は一価の有機基であり、n
は1〜1000の整数である) で示されるジアミノシロキサンと分子内に珪素原子を含
まないジアミンとを同時に芳香族テトラカルボン酸二無
水物と重合反応させてシロキサン変性ポリイミド前駆体
を製造する方法であって、上記のジアミノシロキサンの
使用割合を、ジアミノ化合物全体量の1〜4モル%の範
囲でかつ最終反応物中に含まれてくる珪素含有量が0.
5重量%以下となるようにしたことを特徴とする密着性
および耐湿特性の良好なポリイミドに変換しうるシロキ
サン変性ポリイミド前駆体の製造方法に係るものである
。
は1〜1000の整数である) で示されるジアミノシロキサンと分子内に珪素原子を含
まないジアミンとを同時に芳香族テトラカルボン酸二無
水物と重合反応させてシロキサン変性ポリイミド前駆体
を製造する方法であって、上記のジアミノシロキサンの
使用割合を、ジアミノ化合物全体量の1〜4モル%の範
囲でかつ最終反応物中に含まれてくる珪素含有量が0.
5重量%以下となるようにしたことを特徴とする密着性
および耐湿特性の良好なポリイミドに変換しうるシロキ
サン変性ポリイミド前駆体の製造方法に係るものである
。
このように、この発明においては、ポリイミドの密着性
を改善するために用いられるジアミノシロキサンは、前
記特定範囲が必要かつ充分なものであり、かかる使用割
合にするとポリイミド前駆体中に占める湿熱分解や酸な
いしアルカリにより切断されやすいシロキサン結合部分
がごく僅かなものとなるために、ポリイミドの耐湿特性
を低下させることがなく、またポリイミド本来の耐熱性
、電気絶縁性、機械的強度を損なう心配もないことを見
い出したものである。
を改善するために用いられるジアミノシロキサンは、前
記特定範囲が必要かつ充分なものであり、かかる使用割
合にするとポリイミド前駆体中に占める湿熱分解や酸な
いしアルカリにより切断されやすいシロキサン結合部分
がごく僅かなものとなるために、ポリイミドの耐湿特性
を低下させることがなく、またポリイミド本来の耐熱性
、電気絶縁性、機械的強度を損なう心配もないことを見
い出したものである。
この発明において、一般式(1)で示されるジアミノシ
ロキサンは、式中の2個のR1および各R′がそれぞれ
同一もしくは異なるものであってもよく、従来公知のも
のが広く包含される。
ロキサンは、式中の2個のR1および各R′がそれぞれ
同一もしくは異なるものであってもよく、従来公知のも
のが広く包含される。
その代表的なものを例示すると以下の如くである。
この発明において用いられる分散内に珪素原子を含まな
いジアミン(以下、単に珪素不含ジアミンと称する)は
、次の一般式(2); (R2は珪素原子を含まない二価の有機基である)で表
わされる芳香族ジアミン、脂肪族ジアミンおよび脂環族
ジアミンが含まれ、式中のR2は前記一般式(1)中の
R1と同一であっても異なるものであってもよい。
いジアミン(以下、単に珪素不含ジアミンと称する)は
、次の一般式(2); (R2は珪素原子を含まない二価の有機基である)で表
わされる芳香族ジアミン、脂肪族ジアミンおよび脂環族
ジアミンが含まれ、式中のR2は前記一般式(1)中の
R1と同一であっても異なるものであってもよい。
とくに好適なものは、芳香族ジアミンであるが、その代
表例を示すと、たとえばメタフエニレンジアミン、パラ
フエニレンジアミン、4・4′−ジアミノジフエニルメ
タン、4・4′−ジアミノジフエニルエーテル、2・2
′−ビス(4ーアミノフエニル)プロパン、3・3′−
ジアミノジフエニルスルホン、4・4′−ジアミノジフ
エニルスルホン、4・4′−ジアミノジフエニルスルフ
イド、ベンジジン、ペンジジン−3・3′−ジカルボン
酸、ペンジジンー3・3′−ジスルホン酸、ペンジジン
−3−モノカルボン酸、ベンジジン−3−モノスルホン
酸、3・3′〜ジメトキシーベンジジン、パラービス(
4−アミノフエノキシ)ベンゼン、メタ−ビス(4−ア
ミノフエノキシ)ベンゼン、メタキシリレンジアミン、
パラキシリレンジアミンなどが挙げられる。
表例を示すと、たとえばメタフエニレンジアミン、パラ
フエニレンジアミン、4・4′−ジアミノジフエニルメ
タン、4・4′−ジアミノジフエニルエーテル、2・2
′−ビス(4ーアミノフエニル)プロパン、3・3′−
ジアミノジフエニルスルホン、4・4′−ジアミノジフ
エニルスルホン、4・4′−ジアミノジフエニルスルフ
イド、ベンジジン、ペンジジン−3・3′−ジカルボン
酸、ペンジジンー3・3′−ジスルホン酸、ペンジジン
−3−モノカルボン酸、ベンジジン−3−モノスルホン
酸、3・3′〜ジメトキシーベンジジン、パラービス(
4−アミノフエノキシ)ベンゼン、メタ−ビス(4−ア
ミノフエノキシ)ベンゼン、メタキシリレンジアミン、
パラキシリレンジアミンなどが挙げられる。
この発明において上記のジアミノシロキサンと珪素不含
ジアミンとからなるジアミノ化合物と重合反応させる芳
香族テトラカルボン酸二無水物は、次の一般式(3): (Arは四価の有機基である) で表わされるものであり、その代表的なものを世.示す
ると以下の如くである。
ジアミンとからなるジアミノ化合物と重合反応させる芳
香族テトラカルボン酸二無水物は、次の一般式(3): (Arは四価の有機基である) で表わされるものであり、その代表的なものを世.示す
ると以下の如くである。
すなわち、ピロメリッ
ンテトラカルボン酸二無水物、3・3′・4・4′−ビ
フエニルテトラカルボン酸二無水物、2・3・3′・4
′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、2・3・6
・7−ナフクレンテトラカルボン酸二無水物、1・2・
5・6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1・4
・5・8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2・
2′−ビス(3・4−ジカルボキシフエニル)プロパン
ニ無水物、ビス(3・4−ジカルボキシフェニル)スル
ホンニ無水物、3・4・9・10−ペリレンテトラカル
ボン酸二無水物、ビス(3・4−ジカルボキシフエニル
)エーテル二無水物、2・2′−ビス(2・3−ジカル
ボキシフエニル)プロパンニ無水物、1・1′−ビス(
2・3−ジカルボキシフェニル)エタンニ無水物、ベン
ゼン−1・2・3・4−テトラカルボン酸二無水物、2
・3・6・7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物
、1・2・78−フエナントレンテトラカルボン酸二無
水物などがある。
フエニルテトラカルボン酸二無水物、2・3・3′・4
′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、2・3・6
・7−ナフクレンテトラカルボン酸二無水物、1・2・
5・6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1・4
・5・8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2・
2′−ビス(3・4−ジカルボキシフエニル)プロパン
ニ無水物、ビス(3・4−ジカルボキシフェニル)スル
ホンニ無水物、3・4・9・10−ペリレンテトラカル
ボン酸二無水物、ビス(3・4−ジカルボキシフエニル
)エーテル二無水物、2・2′−ビス(2・3−ジカル
ボキシフエニル)プロパンニ無水物、1・1′−ビス(
2・3−ジカルボキシフェニル)エタンニ無水物、ベン
ゼン−1・2・3・4−テトラカルボン酸二無水物、2
・3・6・7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物
、1・2・78−フエナントレンテトラカルボン酸二無
水物などがある。
この発明にとくに好適な芳香族テトラカルボン酸二無水
物は、3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物である。
物は、3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物である。
この二無水物を使用すと、高温高湿雰囲気下、たとえば
121℃、2気圧のプレツシャークッカーテスト(以下
、単にPCTと略す)による電気特性がもつともすぐれ
た、つまり耐湿特性の極めて良好なポリイミドきく向上
させることができる。
121℃、2気圧のプレツシャークッカーテスト(以下
、単にPCTと略す)による電気特性がもつともすぐれ
た、つまり耐湿特性の極めて良好なポリイミドきく向上
させることができる。
もちろん、他の二無水物を使用する場合でも耐湿特性の
,向上を図りうるが、パツシベーション膜として応用す
る場合その膜厚を厚くするのが望ましい。
,向上を図りうるが、パツシベーション膜として応用す
る場合その膜厚を厚くするのが望ましい。
この発明においては上記のジアミノシロキサンと珪素不
含ジアミンとを同時に芳香族テトラカルボン酸二無水物
と重合反応させることが必要で、たとえば両ジアミノ化
合物を別々に重合反応させてのち混合する方式では、密
着性および耐湿特性のばらつきを生じ、品質の安定化を
図りえない。
含ジアミンとを同時に芳香族テトラカルボン酸二無水物
と重合反応させることが必要で、たとえば両ジアミノ化
合物を別々に重合反応させてのち混合する方式では、密
着性および耐湿特性のばらつきを生じ、品質の安定化を
図りえない。
また、このとき用いられるジアミノシロキサンは、すで
に述べたように,ジアミノ化合物全体量の1〜4モル%
、好適には3〜3.5モル%で、最終反応物であるポリ
イミド前駆体中に含まれてくる珪素原子含有量が0.5
重量%以下となるようにしなければならない。
に述べたように,ジアミノ化合物全体量の1〜4モル%
、好適には3〜3.5モル%で、最終反応物であるポリ
イミド前駆体中に含まれてくる珪素原子含有量が0.5
重量%以下となるようにしなければならない。
これらの量的関係をいずれも満足しなければ密着性と耐
湿特性との両立が難しくなる。
湿特性との両立が難しくなる。
このジアミノシロキサンと珪素不含ジアミンとからなる
ジアミノ化合物の芳香族テトラヵルボン酸二無水物に対
する使用割合は、通常等モルとされるが、必要に応じて
一方を多少多くしても差し支えない。
ジアミノ化合物の芳香族テトラヵルボン酸二無水物に対
する使用割合は、通常等モルとされるが、必要に応じて
一方を多少多くしても差し支えない。
重合反応は、従来公知の方法に準じて行なえばよく、一
般に有機溶媒の存在下、窒素ガス気流中下に重合発熱を
勘案して通常60℃以下、とくに好適には30℃以下に
制限しながら高い重合度が得られるまで反応させればよ
い。
般に有機溶媒の存在下、窒素ガス気流中下に重合発熱を
勘案して通常60℃以下、とくに好適には30℃以下に
制限しながら高い重合度が得られるまで反応させればよ
い。
この重合度は反応物の固有粘度〔η〕を調べることによ
って簡単に検知できるものである。
って簡単に検知できるものである。
有機溶媒としては、たとえばN−メチル−2−ピロリド
ン、N−N′−ジメチルアセトアミド、N−N′−ジメ
チルホルムアミド、N−N′−ジメチルスルホキシド、
ヘキサメチルホスホルアミドなどの高極性塩基性溶媒が
用いられる。
ン、N−N′−ジメチルアセトアミド、N−N′−ジメ
チルホルムアミド、N−N′−ジメチルスルホキシド、
ヘキサメチルホスホルアミドなどの高極性塩基性溶媒が
用いられる。
この種の溶媒はいずれも吸湿性が大きく、吸湿された水
は重合時の分子量の低下、貯蔵安定性の低下の原因とな
るので使用に先だって脱水剤で充分に脱水しておくのが
よい。
は重合時の分子量の低下、貯蔵安定性の低下の原因とな
るので使用に先だって脱水剤で充分に脱水しておくのが
よい。
またこれらの溶媒とともにトルエン、キシレン、ペンゾ
ニトリル、ベンゼン、フェノールの如き汎用溶媒を併用
することもできる。
ニトリル、ベンゼン、フェノールの如き汎用溶媒を併用
することもできる。
しかしその使用量は生成ポリイミド前駆体の溶解度を低
下させない範囲にすべきである。
下させない範囲にすべきである。
このようにしてこの発明によって得られるポリイミド前
駆体は、次の一般式(4)で示されるように、珪素不含
ジアミンとジアミノシロキサンとがアミド結合を介して
芳香族テトラカルボン酸二無水物へ付加した結合単位が
、ランダムであるポリマー構造であり、ポリイミド前駆
体の分子鎖にごく僅かのシロキサン結合が組み込まれた
構造を有することを特徴としている。
駆体は、次の一般式(4)で示されるように、珪素不含
ジアミンとジアミノシロキサンとがアミド結合を介して
芳香族テトラカルボン酸二無水物へ付加した結合単位が
、ランダムであるポリマー構造であり、ポリイミド前駆
体の分子鎖にごく僅かのシロキサン結合が組み込まれた
構造を有することを特徴としている。
(R1、R2、R′、nおよびArは前記のとおり、l
およびmはともに正の整数で、m/l+m=0.01〜
0.04である) (R1、R2、R′、Ar、n、lおよびmは前記のと
おりである) かかるポリイミド前駆体によれば、これを被着体に塗布
した後、高温加熱処理して脱水、環化することによりシ
リコンウエハ、ガラスに対してすぐれた密着性を示す前
記の一般式(5)で表わされるようなポリイミドに変換
でき、またこのポリイミドは耐湿特性にすぐれていると
ともにその本来の良好な耐熱性、耐薬品性、機械的特性
および卓越した電気絶縁性などを具備する。
およびmはともに正の整数で、m/l+m=0.01〜
0.04である) (R1、R2、R′、Ar、n、lおよびmは前記のと
おりである) かかるポリイミド前駆体によれば、これを被着体に塗布
した後、高温加熱処理して脱水、環化することによりシ
リコンウエハ、ガラスに対してすぐれた密着性を示す前
記の一般式(5)で表わされるようなポリイミドに変換
でき、またこのポリイミドは耐湿特性にすぐれていると
ともにその本来の良好な耐熱性、耐薬品性、機械的特性
および卓越した電気絶縁性などを具備する。
したがって、この発明によって得られたポリイミド前駆
体は、半導体素子表面のパツシベーション膜として非常
に有用であり、またこれ以外にダイオードのジャンクシ
ョン保護膜など従来公知の各種用途に有効に応用できる
利点がある。
体は、半導体素子表面のパツシベーション膜として非常
に有用であり、またこれ以外にダイオードのジャンクシ
ョン保護膜など従来公知の各種用途に有効に応用できる
利点がある。
なお、有機パツシベーション膜としてのポリイミドは、
イオン性不純物に汚染されることをさけなければならな
い。
イオン性不純物に汚染されることをさけなければならな
い。
Na+、K+、Ca2+、などのカチオン性不純物、C
l−などのアニオン性不純物などからの汚染を受けない
ように注意しなげればならず、特にNa+イオンはポリ
イミドパツシベーション膜の電気特性に悪影響を及ぼす
。
l−などのアニオン性不純物などからの汚染を受けない
ように注意しなげればならず、特にNa+イオンはポリ
イミドパツシベーション膜の電気特性に悪影響を及ぼす
。
そのため重合に際しては原料モノマー、溶媒ともに周知
の方法により充分精製した後、使用すべきである。
の方法により充分精製した後、使用すべきである。
例えばNa+イオンで5ppM以下、好適には1ppM
以下であることが望ましい。
以下であることが望ましい。
以下にこの発明の実施例を記載する。
以下においてポリイミド前駆体の重合度(分子量)を示
すパラメーターとして固有粘度〔η〕を用いるが、この
固有粘度は溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを使
用し、測定温度30±0.01℃(恒温槽)で次式にし
たがって求めたものである。
すパラメーターとして固有粘度〔η〕を用いるが、この
固有粘度は溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを使
用し、測定温度30±0.01℃(恒温槽)で次式にし
たがって求めたものである。
t;ウベローデ粘度計で測定されるポリマー溶液の落下
時間 to:上記同様に測定される溶媒の落下時間C;ポリイ
ミド前駆体(ポリマー)濃度(0.5重量%とした)。
時間 to:上記同様に測定される溶媒の落下時間C;ポリイ
ミド前駆体(ポリマー)濃度(0.5重量%とした)。
実施例 1
攪拌装置、冷却管、温度計および窒素置換装置を付した
500mlフラスコを水浴上に固定化した。
500mlフラスコを水浴上に固定化した。
五酸化リンで一昼夜乾燥しさらに減圧蒸留した精製N−
メチル−2−ピロリドン280.90gを上記フラスコ
中に加え、窒素を流し込んだ。
メチル−2−ピロリドン280.90gを上記フラスコ
中に加え、窒素を流し込んだ。
次いで1mlのマイクロシリンジによりビス(3−アミ
ノプロピル)テトラメチルジシロキサン; H2N(CH2)3Si(CH3)2−〇−Si(CH
3)2(CH2)3NH20.87g(0.0035モ
ル)、次いで4・4′−ジアミノジフエニルエーテル1
9.3g(0.0965モル)を仕込み、溶解するまで
攪拌した。
ノプロピル)テトラメチルジシロキサン; H2N(CH2)3Si(CH3)2−〇−Si(CH
3)2(CH2)3NH20.87g(0.0035モ
ル)、次いで4・4′−ジアミノジフエニルエーテル1
9.3g(0.0965モル)を仕込み、溶解するまで
攪拌した。
つぎに3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物29.4g(0.1モル)を徐々に添加した
。
酸二無水物29.4g(0.1モル)を徐々に添加した
。
反応系を30℃以下になるように保持しながら透明粘稠
溶液となるまで攪拌した。
溶液となるまで攪拌した。
このようにして得られたポリイミド前駆体は、その固有
粘度が1.67で、珪素含有量が0.397重量%あっ
た。
粘度が1.67で、珪素含有量が0.397重量%あっ
た。
この前駆体を含む溶液をシリコンウエハ上にスピンコー
トして熱風乾燥機中150℃で1時間、200℃で1時
間、250℃で6時間加熱してポリイミドへ変換した。
トして熱風乾燥機中150℃で1時間、200℃で1時
間、250℃で6時間加熱してポリイミドへ変換した。
このようにして形成されたポリイミド皮膜の赤外吸収ス
ペクトルは1780cm−1および1720cm−1に
イミド基形成にもとづく>C=0の吸収が認められた形
成されたポリイミド皮膜は強靭であり、常態でのシリコ
ンウエハへの密着性は良好であった。
ペクトルは1780cm−1および1720cm−1に
イミド基形成にもとづく>C=0の吸収が認められた形
成されたポリイミド皮膜は強靭であり、常態でのシリコ
ンウエハへの密着性は良好であった。
またPCT処理後でも剥離せず密着性が高度に改善され
ていることが判った。
ていることが判った。
実施例 2
溶媒として精製N・N′−ジメチルアセトアミドを28
1.46g、ジアミノシロキサンとしてビス(4−アミ
ノブチル)テトラメチルジシロキサンを0.97g(0
.0035モル)使用した以外は実施例1と同様にして
ポリイミド前駆体の15重量%溶液をつくった。
1.46g、ジアミノシロキサンとしてビス(4−アミ
ノブチル)テトラメチルジシロキサンを0.97g(0
.0035モル)使用した以外は実施例1と同様にして
ポリイミド前駆体の15重量%溶液をつくった。
このときのポリイミド前駆体の固有粘度は1.81であ
り、また珪素含有量は0.396重量%であった。
り、また珪素含有量は0.396重量%であった。
上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例1と同様の
条件でシリコンウエハ上にポリイミド皮膜を形成したと
ころ、皮膜の強靭性および密着性は実施例1の場合と同
等であった。
条件でシリコンウエハ上にポリイミド皮膜を形成したと
ころ、皮膜の強靭性および密着性は実施例1の場合と同
等であった。
実施例 3
精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を237.8
3gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物としてピロ
メリット酸二無水物を21.8g(0.1モル)使用し
た以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体の15
重量%溶液をつくった。
3gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物としてピロ
メリット酸二無水物を21.8g(0.1モル)使用し
た以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体の15
重量%溶液をつくった。
このようにして得られたポリイミド前駆体の固有粘度は
1.65で珪素含有量は0.469重量%あった。
1.65で珪素含有量は0.469重量%あった。
この前駆体を含む溶液を実施例1と同様にスピンコート
して、熱風乾燥機中で150℃で1時間、200℃で1
時間、300℃で1時間加熱してポリイミドに変換した
。
して、熱風乾燥機中で150℃で1時間、200℃で1
時間、300℃で1時間加熱してポリイミドに変換した
。
形成されたポリイミド皮膜は強靭であり、常態およびP
CTによる密着性はいずれも良好でシリコンウエハから
の剥離は認められなかった。
CTによる密着性はいずれも良好でシリコンウエハから
の剥離は認められなかった。
実施例 4
精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を295.6
7gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物として3・
3′・4・4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無
水物32.2g(0.1モル)を、また珪素不含ジアミ
ンとして4・4′−ジアミノジフエニルメタン19.1
07g(0.0965モル)を使用した以外は、実施例
1と同様にして固有粘度1.38で、珪素含有量が0.
377重量%のポリイミド前駆体の15重量%溶液をつ
くった。
7gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物として3・
3′・4・4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無
水物32.2g(0.1モル)を、また珪素不含ジアミ
ンとして4・4′−ジアミノジフエニルメタン19.1
07g(0.0965モル)を使用した以外は、実施例
1と同様にして固有粘度1.38で、珪素含有量が0.
377重量%のポリイミド前駆体の15重量%溶液をつ
くった。
上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例1と同様の
条件でシリコンウエハ上にポリイミド皮膜を形成したと
ころ、皮膜の密着性は実施例1の場合と同様であったが
、6ケ月経時後の引張抗張力が初期値の40%に低下し
ていたことが認められた。
条件でシリコンウエハ上にポリイミド皮膜を形成したと
ころ、皮膜の密着性は実施例1の場合と同様であったが
、6ケ月経時後の引張抗張力が初期値の40%に低下し
ていたことが認められた。
このように皮膜の強靭性は経時劣化することがわかった
が、パツシベーション膜としては使用できる程度の強靭
性であった。
が、パツシベーション膜としては使用できる程度の強靭
性であった。
実施例 5
精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を259.3
6gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物として3・
3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物
14.7P(0.05モル)とピロメリット酸二無水物
10.9g(0.05モル)とを使用した以外は実施例
1と同様の操作でポリイミド前駆体の15重量%溶液を
つくった。
6gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物として3・
3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物
14.7P(0.05モル)とピロメリット酸二無水物
10.9g(0.05モル)とを使用した以外は実施例
1と同様の操作でポリイミド前駆体の15重量%溶液を
つくった。
得られたポリイミド前駆体の固有粘度は1.52で、ま
た珪素含有量は0.430重量%であった。
た珪素含有量は0.430重量%であった。
上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例3と同様に
してシリコンウエハ上にポリイミド皮膜を形成したとこ
ろ、皮膜の強靭性および密着性は実施例1の場合と同様
であった。
してシリコンウエハ上にポリイミド皮膜を形成したとこ
ろ、皮膜の強靭性および密着性は実施例1の場合と同様
であった。
比較例 1
精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を280.0
7g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテルの使用量
を19.9g(0.0995モル)、ビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサンの使用量を0.1
243g(0.0005モル)とした以外は実施例1と
同様にして固有粘度2.37で、珪素含有量が0.05
7重量%のポリイミド前駆体の15重量%溶液をつくっ
た。
7g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテルの使用量
を19.9g(0.0995モル)、ビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサンの使用量を0.1
243g(0.0005モル)とした以外は実施例1と
同様にして固有粘度2.37で、珪素含有量が0.05
7重量%のポリイミド前駆体の15重量%溶液をつくっ
た。
この溶液を用いて実施例1と同じ条件でシリコンウエハ
上にポリイミド皮膜を形成したところ、常態ではシリコ
ンウエハより剥離していなかったが、PCTでは容易に
剥離した。
上にポリイミド皮膜を形成したところ、常態ではシリコ
ンウエハより剥離していなかったが、PCTでは容易に
剥離した。
比較例 2
精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を281.8
6g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテルの使用量
を18.6g(0.093モル)、ビス(3−アミノプ
ロピル)テトラメチルジシロキサンの使用量を1.73
95g(0.007モル)とした以外は実施例1と同様
にしてポリイミド前駆付の15重量%溶液をつくった。
6g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテルの使用量
を18.6g(0.093モル)、ビス(3−アミノプ
ロピル)テトラメチルジシロキサンの使用量を1.73
95g(0.007モル)とした以外は実施例1と同様
にしてポリイミド前駆付の15重量%溶液をつくった。
このようにした得られたポリイミド前駆体の匿有粘度は
0.80で、実施例1で得られたポリイミド前駆体より
も低分子量であった。
0.80で、実施例1で得られたポリイミド前駆体より
も低分子量であった。
また、この布駆体の珪素含有量は0.791重量%であ
った。
った。
このようにして得られたポリイミド前駆体を用いて実施
例1と同様の条件でシリコンウエハ上にポリイミド皮膜
を形成したところ、皮膜の強靭性および密着性は実施例
1の場合と同等であった。
例1と同様の条件でシリコンウエハ上にポリイミド皮膜
を形成したところ、皮膜の強靭性および密着性は実施例
1の場合と同等であった。
比較例 3
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキザン
と4・4′−ジアミノジフエニルエーテルとを実施例3
と同じ割合で別々にピロメリット酸二無水物と重合反応
させたのち、両者を混合してポリイミド前駆体混合物の
15重量%溶液を得た。
と4・4′−ジアミノジフエニルエーテルとを実施例3
と同じ割合で別々にピロメリット酸二無水物と重合反応
させたのち、両者を混合してポリイミド前駆体混合物の
15重量%溶液を得た。
ジアミノシロキサンから得たポリイミド前駆体の固有粘
度は、0.63、珪素不含ジアミンから得たポリイミド
前駆体の固有粘度は2.00であった。
度は、0.63、珪素不含ジアミンから得たポリイミド
前駆体の固有粘度は2.00であった。
またポリイミド前駆体混合物中の珪素含有量は0.46
9重量%であった。
9重量%であった。
この溶液を用いて実施例3と同様の条件でシリコンウエ
ハ上にポリイミド皮膜を形成したところ、シリコンウエ
ハとの密着性は実施例3に較べて劣っており、特性がば
らつきやすくPCTで容易に剥離する場合があった。
ハ上にポリイミド皮膜を形成したところ、シリコンウエ
ハとの密着性は実施例3に較べて劣っており、特性がば
らつきやすくPCTで容易に剥離する場合があった。
比較例 4
精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を187.5
2gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物としてピロ
メリット酸二無水物を21.8g(0.1モル)、珪素
不含ジアミンとしてパラーフエニレンジアミンを10.
42g(0.0965モル)、ジアミノシロキサンとし
てビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ンを0.87g(0.0035モル)使用した以外は、
実施例1と同様にして、ポリイミド前駆体の15重量%
溶液をつくった。
2gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物としてピロ
メリット酸二無水物を21.8g(0.1モル)、珪素
不含ジアミンとしてパラーフエニレンジアミンを10.
42g(0.0965モル)、ジアミノシロキサンとし
てビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ンを0.87g(0.0035モル)使用した以外は、
実施例1と同様にして、ポリイミド前駆体の15重量%
溶液をつくった。
このポリイミド前駆体の固有粘度は1.58で、その珪
素含有量は0.594重量%であった。
素含有量は0.594重量%であった。
このようにして得られたポリイミド前駆体溶液を用いて
実施例1と同様の操作でシリコンウエハ上にポリイミド
皮膜を形成したところ、皮膜の密着性は実施例1と同様
であった。
実施例1と同様の操作でシリコンウエハ上にポリイミド
皮膜を形成したところ、皮膜の密着性は実施例1と同様
であった。
つぎに、上記の実施例1〜5および比較例1〜4で得ら
れた各ポリイミド皮膜につき、同一環境条件下で密着性
および電気絶縁性に関する試験を行なった。
れた各ポリイミド皮膜につき、同一環境条件下で密着性
および電気絶縁性に関する試験を行なった。
結果は次の表に示されるとおりであった。
なお、各ポリイミド皮膜の厚みは、すべて50±5μに
調整したものである。
調整したものである。
上表から明らかなように、この発明の実施例1〜5に係
るポリイミド皮膜は高温高湿時の電気特性にすぐれかつ
密着性にもすぐれていることが判る。
るポリイミド皮膜は高温高湿時の電気特性にすぐれかつ
密着性にもすぐれていることが判る。
また、とくに芳香族テトラカルボン酸二無水物として3
・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物を用いた実施例1および2は、他の二無水物を用いた
実施例3〜5に較べて上記両特性と《に高温高湿時の電
気特性に格段にすぐれていることも判る。
・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物を用いた実施例1および2は、他の二無水物を用いた
実施例3〜5に較べて上記両特性と《に高温高湿時の電
気特性に格段にすぐれていることも判る。
一方、比較例1から形成されたポリイミド皮膜は電気特
性に劣ることは無いがシリコンウェハに対する密着性に
劣っていた。
性に劣ることは無いがシリコンウェハに対する密着性に
劣っていた。
また、比較例2、4から形成されたポリイミド皮膜は密
着性にそれほど問題は無いものの高温高湿度下での電気
特性に劣り、たとえば比較例2のものは実施例1から形
成されたポリイミド皮膜と比較して体積抵抗率で約1/
100の測定結果であった。
着性にそれほど問題は無いものの高温高湿度下での電気
特性に劣り、たとえば比較例2のものは実施例1から形
成されたポリイミド皮膜と比較して体積抵抗率で約1/
100の測定結果であった。
また、比較例3は珪素不含ポリイミド前駆体と珪素含有
ポリイミド前駆体の混合溶液から形成されたポリイミド
皮膜であるが、この場合、全体の珪素含有量がこの発明
の範囲に入っていても、密着性、高温高湿下の電気特性
にそれほど好結果が得られていないことが判る。
ポリイミド前駆体の混合溶液から形成されたポリイミド
皮膜であるが、この場合、全体の珪素含有量がこの発明
の範囲に入っていても、密着性、高温高湿下の電気特性
にそれほど好結果が得られていないことが判る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 次の一般式; (R1は二価の有機基、R′は一価の有機基であり、n
は1〜1000の整数である) で示されるジアミノシロキサンと分子内に珪素原子を含
まないジアミンとを同時に芳香族テトラカルボン酸二無
水物と重合反応させてシロキサン変性ポリイミド前駆体
を製造する方法であって、上記のジアミノシロキサンの
使用割合を、ジアミノ化合物全体量の1〜4モル%の範
囲でかつ最終反応物中に含まれてくる珪素含有量が0.
5重量%以下となるようにしたことを特徴とする密着性
および耐湿特性の良好なポリイミドに変換しうるシロキ
サン変性ポリイミド前駆体の製造方法。 2 芳香族テトラカルボン酸二無水物として、3・3′
・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物を使
用してなる特許請求の範囲第1項記載のシロキサン変性
ポリイミド前駆体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56029240A JPS5813087B2 (ja) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | シロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56029240A JPS5813087B2 (ja) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | シロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法 |
Related Child Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58229291A Division JPS59107522A (ja) | 1983-12-05 | 1983-12-05 | 珪素含有材からなる素地表面に密着性良好なポリイミド層を形成する方法 |
| JP58229290A Division JPS59107521A (ja) | 1983-12-05 | 1983-12-05 | 半導体素子の保護膜形成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57143327A JPS57143327A (en) | 1982-09-04 |
| JPS5813087B2 true JPS5813087B2 (ja) | 1983-03-11 |
Family
ID=12270712
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56029240A Expired JPS5813087B2 (ja) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | シロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5813087B2 (ja) |
Families Citing this family (20)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5978954A (ja) * | 1982-10-22 | 1984-05-08 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 光学ガラスフアイバ用被覆材料 |
| JPS59188431A (ja) * | 1983-04-11 | 1984-10-25 | 信越化学工業株式会社 | 無機質材とポリイミド系樹脂とからなる構造体 |
| US4690997A (en) * | 1984-01-26 | 1987-09-01 | General Electric Company | Flame retardant wire coating compositions |
| JPS60166325A (ja) * | 1984-02-09 | 1985-08-29 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 耐熱性樹脂の製造方法 |
| JPS60177660A (ja) * | 1984-02-24 | 1985-09-11 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体装置の製造方法 |
| JPS6142142A (ja) * | 1984-08-02 | 1986-02-28 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 半導体素子表面への皮膜形成方法 |
| JPS6164730A (ja) * | 1984-09-06 | 1986-04-03 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 耐熱性樹脂の製造方法 |
| US4586997A (en) * | 1984-10-19 | 1986-05-06 | General Electric Company | Soluble silicone-imide copolymers |
| US4701511A (en) * | 1984-10-19 | 1987-10-20 | General Electric Company | Method of making diglyme soluble siloxane-imide copolymers |
| JPS62223228A (ja) * | 1986-03-25 | 1987-10-01 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 耐熱性樹脂の製造方法 |
| KR930004777B1 (ko) * | 1987-01-31 | 1993-06-08 | 가부시키가이샤 도시바 | 내열성 절연피복재 및 이것을 이용한 써말 헤드 |
| JP2653401B2 (ja) * | 1987-02-20 | 1997-09-17 | 日立化成工業 株式会社 | ポリアミドイミドシリコン重合体の製造法 |
| CA1299801C (en) * | 1987-03-31 | 1992-04-28 | Chung J. Lee | Soluble polyimidesiloxanes and methods for their preparation and use |
| JPS63317554A (ja) * | 1987-06-19 | 1988-12-26 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 液状ポリイミド樹脂組成物 |
| JPS63248868A (ja) * | 1988-01-20 | 1988-10-17 | Toshiba Corp | 耐熱性絶縁被覆材 |
| JPH0291125A (ja) * | 1988-09-29 | 1990-03-30 | Nippon Steel Chem Co Ltd | シリコーンポリイミド及びその製造方法 |
| US4939223A (en) * | 1988-10-05 | 1990-07-03 | Nippon Steel Chemical Co., Ltd. | Silicon-modified polyimides |
| JPH06184305A (ja) * | 1992-12-18 | 1994-07-05 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 部分イミド化したポリアミド酸組成物の製造方法 |
| JP4889006B2 (ja) * | 2006-05-08 | 2012-02-29 | 富士通株式会社 | 触媒電極、膜電極接合体及び固体高分子型燃料電池 |
| JP2007302717A (ja) * | 2006-05-08 | 2007-11-22 | Fujitsu Ltd | スルホン化芳香族ポリイミド、電解質膜及び燃料電池用固体電解質、並びに燃料電池 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3926911A (en) * | 1973-06-07 | 1975-12-16 | Ciba Geigy Corp | Crosslinked polymers containing siloxane groups |
| US3950308A (en) * | 1973-06-07 | 1976-04-13 | Ciba-Geigy Corporation | Crosslinked polymers containing siloxane groups |
| US3948835A (en) * | 1973-06-07 | 1976-04-06 | Ciba-Geigy Corporation | Silicon-modified prepolymers |
-
1981
- 1981-02-27 JP JP56029240A patent/JPS5813087B2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57143327A (en) | 1982-09-04 |
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