JPH06184305A - 部分イミド化したポリアミド酸組成物の製造方法 - Google Patents

部分イミド化したポリアミド酸組成物の製造方法

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JPH06184305A
JPH06184305A JP33899192A JP33899192A JPH06184305A JP H06184305 A JPH06184305 A JP H06184305A JP 33899192 A JP33899192 A JP 33899192A JP 33899192 A JP33899192 A JP 33899192A JP H06184305 A JPH06184305 A JP H06184305A
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mol
polyamic acid
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acid composition
adhesion
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JP33899192A
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Mitsuhiro Yamamoto
光弘 山本
Nobutaka Sashita
暢孝 指田
Takashi Hirano
孝 平野
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサンaモル%(1≦
a≦30)、4,4’−オキシジアニリンbモル%(7
0≦b≦99)、ピロメリット酸二無水物cモル%(0
<c≦105)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物dモル%(0<d≦105)
[ただし、90≦(a+b)≦ 105,90≦(c+
d)≦105 かつ、1.00≦(c+d)/(a+
b)≦1.03]を、50〜120℃で加熱しながら攪
拌反応してアミド化重付加反応と脱水閉環イミド化反応
を同時に行い、重付加物のイミド化率を10〜30%と
したポリアミド酸組成物の製造方法。 【効果】 アルカリ水溶液に適度な溶解性を持ち、保存
中の粘度安定性が高く、硬化物の皮膜特性、特に密着性
に優れたポリアミド酸組成物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体素子、多層配線基
板、マイクロエレクトロニクス素子などに用いられるポ
リアミド酸組成物に関するもので、ポジレジストを利用
したポリイミドパターン加工時の制御が容易で、硬化物
の被膜特性、特に密着性に優れている。
【0002】
【従来の技術】半導体チップの微細化・大型化につれ、
信頼性確保のためポリイミド樹脂コートは必須の技術と
なっている。このポリイミドを用いたパターン加工(ポ
ジ型レジストを用いた場合)は、ポリアミド酸組成物の
塗布・乾燥、ポジ型レジストの塗布、マスクを通しての
露光によるパターンの焼付け、アルカリ水溶液によるポ
リアミド酸とポジ型レジストの現像除去、有機溶媒によ
るレジストの剥離、最終硬化からなる。
【0003】ポリイミド樹脂コートには、硬化後のポリ
イミドフィルム特性がきわめて重要であり、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン、4,4’−オキシジアニリン、ピロ
メリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物の四元共重合体において
良好であることを既に見出している(特開昭61-64730号
公報)。該特許には、「反応温度は0〜100℃が好まし
い。0℃以下では反応速度が遅く、100℃以上だと生成し
たポリアミック酸が徐々に閉環反応を開始するためであ
る。通常反応は20℃前後で行われる。」と記してある。
つまり該特許においては、閉環しないような条件で反応
を実施している。反応を20℃前後の低い温度で行うと反
応中に粘度が非常に上がり、攪拌が難しく、生成される
樹脂組成物の物性もばらつき易かった。また、殆どイミ
ド化されてない為、アルカリ水溶液への溶解性が高す
ぎ、ポジレジスト加工条件が狭く限定される、ウェハコ
ート後に加熱しイミド化させる必要がある、といった問
題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明者等は、ポリアミ
ド酸組成物の製造における反応温度について詳しく検討
した結果、50℃以上の反応では閉環イミド化が徐々に進
行することを新たに見いだした。一方120℃以上では閉
環より加水分解が優先して起こり分子量が著しく低下す
ることが判った。そこで50〜120℃で加熱しつつ攪拌す
ることにより、反応中の粘度を下げると共に、アミド化
反応と併行して部分的な閉環イミド化を起こす方法を見
出し、本発明に至ったものである。
【0005】50〜120℃で加熱反応させることで反応中
の攪拌が容易になり安定した性能の樹脂組成物が得られ
る。そして10〜30%イミド化したポリアミド酸は、ポジ
型レジストを用いたパターン加工が従来品より広い条件
下で良好に行え、保存中の粘度安定性が高く、かつ硬化
後のフィルム物性が優れている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサンaモル%(1≦a≦30)、4,4’−オ
キシジアニリンbモル%(70≦b≦99)、ピロメリット
酸二無水物cモル%(0<c≦105)、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物dモル
%(0<d≦105)[ただし、90≦(a+b)≦ 105,90
≦(c+d)≦105 かつ、1.00≦(c+d)/(a+
b)≦1.03]を、50〜120℃で加熱しながら攪拌反応す
ることにより、アミド化重付加反応と脱水閉環イミド化
反応を同時に行い、重付加物のイミド化率を10〜30%と
したことを特徴とする、ポリアミド酸組成物の製造方法
である。
【0007】
【作用】本発明で使用する1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
の量は、1〜30モル%が好ましい。より好ましくは3〜10
モル%が適当である。30モル%以上では重合度の著しい
低下が起き、硬化物特性が低下するので好ましくない。
また1モル%以下では充分な密着性が得られないので好
ましくない。
【0008】加熱処理温度は50〜120℃が好ましく、よ
り好ましくは70〜90℃が適当である。50℃以下ではイミ
ド化の進行が非常に遅く好ましくない。また120℃以上
では閉環より加水分解が優先して起こり分子量が著しく
低下するので好ましくない。加熱処理後のイミド化率は
10〜30%が好ましい。イミド化率が10%以下では、ポジ
レジストプロセスにおいて現像可能時間が10〜20秒程度
と加工幅が狭くなる。また保存中の粘度変化が非常に大
きくなり好ましくない。イミド化率30%以上ではアルカ
リ水溶液への溶解性が低く、現像できる条件範囲が非常
に狭くなる。
【0009】なおイミド化率の測定方法は種々知られて
いる。核磁気共鳴分光法(NMR法)、フーリエ変換赤外
分光法(FT-IR法)、直接イミド閉環に伴う水分を定量
する方法、カルボン酸の中和滴定値から間接的に計算す
る方法がある。
【0010】本発明におけるジアミンとテトラカルボン
酸二無水物との反応は、できる限り等モルで行なうこと
が好ましく、重合度も大きくなる。いずれか一方が5モ
ル%以上多くなると、重合度が著しく低下し、皮膜形成
性の悪い低分子量物になるので好ましくない。通常、酸
成分を1〜3モル%多く用いることが皮膜特性を良くす
る上で好ましい。
【0011】本発明における反応系の溶媒は、その官能
基がテトラカルボン酸二無水物又はジアミンと反応しな
い、ダイポールモーメントを有する有機極性溶媒であ
る。系に対し不活性であり、かつ生成物に対して溶媒で
あること以外に、この有機極性溶媒は反応成分の少なく
とも一方、好ましくは両者に対して溶媒でなければなら
ない。この種の溶媒として代表的なものは、N,N-ジメチ
ルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエ
チルホルムアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジ
メチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
ヘキサメチルフォスホアミド、N-メチル-2-ピロリド
ン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメチルスルホ
ン、ジメチルテトラメチレンスルホン等があり、これら
の溶媒は単独又は組合せて使用される。この他にも溶媒
として組合せて用いられるものとして、ベンゼン、ベン
ゾニトリル、ジオキサン、ブチロラクトン、キシレン、
トルエン、シクロヘキサノン等の非溶媒が、原料の分散
媒、反応調節剤、あるいは生成物からの溶媒の揮散調節
剤、皮膜平滑剤などとして使用される。
【0012】反応は、一般に無水の条件下で行なうこと
が好ましい。これはテトラカルボン酸二無水物が水によ
り開環し、不活性化し、反応を停止させる恐れがあるた
めである。このため、仕込原料中の水分も溶媒中の水分
も除去する必要がある。また、反応は不活性ガス雰囲気
中で行なうことが好ましい。これはジアミンの酸化を防
止するためである。不活性ガスとしては、一般に乾燥窒
素ガスが使用される。
【0013】本発明の方法により製造されたポリアミド
酸組成物は、使用にあたって各種のシランカップリング
剤、ボランカップリング剤、チタネート系カップリング
剤、アルミニウム系カップリング剤その他キレート系の
接着性・密着性向上剤や各種溶剤、フローエージェント
を加えてもよく、またこれらに加えて通常の酸硬化剤、
アミン硬化剤、ポリアミド硬化剤及びイミダゾール、3
級アミン等の硬化促進剤の少量を加えてもよく、またゴ
ムやポリサルファイド、ポリエステル、低分子エポキシ
等の可撓性賦与剤及び粘度調節剤、タルク、クレー、マ
イカ、長石粉末、石英粉末、酸化マグネシウム等の充填
剤、カーボンブラック、フタロシアニンブルー等の着色
剤、テトラブロモフェニルメタン、トリブチルフォスフ
ェート等の難燃剤、三酸化アンチモン、メタ硼酸バリウ
ム等の難燃助剤の少量を加えてもよく、これらを添加す
ることにより多くの用途が開かれる。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)1,3−ビス(3−アミノプロピル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン0.03モル、
4,4’−オキシジアニリン0.97モルをN−メチル−2
−ピロリドン3310gに攪拌しつつ溶かした。3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物0.
20モル、ピロメリット酸二無水物0.80モルを加えた後80
℃で3時間反応させた。得られたポリアミド酸組成物の
イミド化率をFT-IR法から求めると20%であった。これ
を23℃で2週間保存した際の粘度変化率は1%であった。
【0015】ポリアミド酸組成物の粘度が2.0Pa・sにな
るようN−メチル−2−ピロリドンで希釈後、シリコン
ウェハ上にスピンコーターで10μm厚に塗布し、130℃の
ホットプレート上で2分熱処理した。さらに東京応化工
業製ポジ型フォトレジストOFPR-800を2μm厚になるよう
塗布し110℃のホットプレート上で1分熱処理した。フォ
トマスクパターン上から縮小投影露光装置(g線ステッ
パー)を用い、250mJ/cm2で露光した。次いで東京応化
工業製現像液NMD-3でパドル現像20秒を2回行い、ポリア
ミド酸とレジストを現像除去した。純水でリンスした
後、100℃のホットプレート上で1分間乾燥した。この結
果60〜110秒の広い現像時間範囲で適正に現像できた。
【0016】さらにエチルセロソルブアセテートでフォ
トレジストを剥離し、オーブン中で150℃、250℃、350
℃の温度で各30分間ポストベークを行いポリイミドフィ
ルムを得た。このフィルムのシリコンウェハへの密着性
をJIS-D-0202に準じて測定したところ、0/100(剥がれ
数/総数)で高い密着性を示した。
【0017】(実施例2)80℃で1時間反応させる以外
は実施例1と同様にしてポリアミド酸を得た。得られた
ポリアミド酸組成物のイミド化率をFT-IR法から求める
と12%であった。これを23℃で2週間保存した際の粘度
変化率は4%であった。30〜70秒の現像時間範囲で適正
に現像できた。フィルムのシリコンウェハへの密着性を
JIS-D-0202に準じて測定したところ、0/100(剥がれ数
/総数)で高い密着性を示した。
【0018】(実施例3)80℃で5時間反応させる以外
は実施例1と同様にしてポリアミド酸を得た。得られた
ポリアミド酸組成物のイミド化率をFT-IR法から求める
と27%であった。これを23℃で2週間保存した際の粘度
変化率は9%であった。90〜120秒の広い現像時間範囲で
適正に現像できた。フィルムのシリコンウェハへの密着
性をJIS-D-0202に準じて測定したところ、0/100(剥が
れ数/総数)で高い密着性を示した。
【0019】(実施例4)60℃で3時間反応させる以外
は実施例1と同様にしてポリアミド酸を得た。得られた
ポリアミド酸組成物のイミド化率をFT-IR法から求める
と14%であった。これを23℃で2週間保存した際の粘度
変化率は5%だった。40〜80秒の広い現像時間範囲で適
正に現像できた。フィルムのシリコンウェハへの密着性
をJIS-D-0202に準じて測定したところ、0/100(剥がれ
数/総数)で高い密着性を示した。
【0020】(実施例5)100℃で3時間反応させる以外
は実施例1と同様にしてポリアミド酸を得た。得られた
ポリアミド酸組成物のイミド化率をFT-IR法から求める
と28%であった。これを23℃で2週間保存した際の粘度
変化率は10%だった。90〜120秒の現像時間範囲で適正
に現像できた。フィルムのシリコンウェハへの密着性を
JIS-D-0202に準じて測定したところ、0/100(剥がれ数
/総数)で高い密着性を示した。
【0021】(実施例6)1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
0.03モル、4,4’−オキシジアニリン0.97モル、N−
メチル−2−ピロリドン3310g、3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物0.80モル、ピ
ロメリット酸二無水物0.20モルを用い実施例1と同様に
反応させてポリアミド酸を得た。イミド化率をFT-IR法
から求めると22%であった。23℃で2週間保存した際の
粘度変化率は2%であった。60〜100秒の広い現像時間範
囲で適正に現像できた。フィルムのシリコンウェハへの
密着性をJIS-D-0202に準じて測定したところ、0/100
(剥がれ数/総数)で高い密着性を示した。
【0022】(実施例7)1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
0.03モル、4,4’−オキシジアニリン0.97モ
ル、N−メチル−2−ピロリドン3310g、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物0.50モル、ピロメリット酸二無水物0.53モ
ルを用い、実施例1と同様に反応させてポリアミド酸を
得た。イミド化率をFT−IR法から求めると19%で
あった。23℃で2週間保存した際の粘度変化率は1%
であった。50〜100秒の広い現像時間範囲で適正に
現像できた。フィルムのシリコンウェハへの密着性をJ
IS−D−0202に準じて測定したところ、0/10
0(剥がれ数/総数)で高い密着性を示した。
【0023】(実施例8)1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
0.10モル、4,4’−オキシジアニリン0.90モ
ル,N−メチル−2−ピロリドン3310g、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物0.20モル、ピロメリット酸二無水物0.80モ
ルを用い、実施例1と同様に反応させてポリアミド酸を
得た。イミド化率をFT−IR法から求めると12%で
あった。23℃で2週間保存した際の粘度変化率は4%
であった。40〜80秒の現像時間範囲で適正に現像で
きた。フィルムのシリコンウェハへの密着性をJIS−
D−0202に準じて測定したところ、0/100(剥
がれ数/総数)で高い密着性を示した。
【0024】(比較例1)25℃で8時間反応させる以
外は実施例1と同様にしてポリアミド酸を得た。得られ
たポリアミド酸組成物のイミド化率をFT−IR法から
求めると2%であった。これを23℃で2週間保存した
際の粘度変化率は28%であった。現像時間20〜30
秒でのみ適正に現像できた。フィルムのシリコンウェハ
への密着性をJIS−D−0202に準じて測定したと
ころ、15/100(剥がれ数/総数)であった。
【0025】(比較例2)140℃で2時間反応させる
以外は実施例1と同様にしてポリアミド酸を得た。得ら
れたポリアミド酸組成物のイミド化率をFT−IR法か
ら求めると45%であった。これを23℃で2週間保存
した際の粘度変化率は35%であった。現像時間160
〜180秒でのみ適正に現像できた。フィルムのシリコ
ンウェハへの密着性をJIS−D−0202に準じて測
定したところ、12/100(剥がれ数/総数)であっ
た。
【0026】(比較例3)1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
0.03モル、4,4’−オキシジアニリン0.97モ
ル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物0.20モル、ピロメリット酸二無水物
0.90モルを用い、実施例1と同様に反応させてポリ
アミド酸を得た。得られたポリアミド酸組成物のイミド
化率をFT−IR法から求めると21%であった。これ
を23℃で2週間保存した際の粘度変化率は62%であ
った。適正に現像できる現像時間は20秒以下であっ
た。フィルムのシリコンウェハへの密着性をJIS−D
−0202に準じて測定したところ、100/100
(剥がれ数/総数)であった。
【0027】(比較例4)1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
0.03モル、4,4’−オキシジアニリン0.97モ
ル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物0.15モル、ピロメリット酸二無水物
0.65モルを用い、実施例1と同様に反応させてポリ
アミド酸を得た。得られたポリアミド酸組成物のイミド
化率をFT−IR法から求めると24%であった。これ
を23℃で2週間保存した際の粘度変化率は90%であ
った。適正に現像できる現像時間は20秒以下であっ
た。フィルムのシリコンウェハへの密着性をJIS−D
−0202に準じて測定したところ、100/100
(剥がれ数/総数)であった。
【0028】(比較例5)実施例1と同様な仕込みで2
5℃で2時間反応させ、80℃で1時間加熱した。得ら
れたポリアミド酸組成物のイミド化率をFT−IR法か
ら求めると7%であった。これを23℃で2週間保存し
た際の粘度変化率は22%であった。現像時間30〜5
0秒で適正に現像できた。フィルムのシリコンウェハへ
の密着性をJIS−D−0202に準じて測定したとこ
ろ、25/100(剥がれ数/総数)であった。
【0029】実施例と比較例を表1にまとめて示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】ポリアミド酸の合成に際し加熱、部分閉
環イミド化させ、しかもそのイミド化率を10〜30%
に制御することにより、アルカリ水溶液に適度な溶解性
を持ち、保存中の粘度安定性が高く、硬化後のフィルム
物性も優れたポリアミド酸組成物が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,3−ビス(3−アミノプロピル)−
    1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンaモル%
    (1≦a≦30)、4,4’−オキシジアニリンbモル%
    (70≦b≦99)、ピロメリット酸二無水物cモル%(0
    <c≦105)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテ
    トラカルボン酸二無水物dモル%(0<d≦105)[ただ
    し、90≦(a+b)≦ 105,90≦(c+d)≦105 か
    つ、1.00≦(c+d)/(a+b)≦1.03]を、50〜12
    0℃で加熱しながら攪拌反応することにより、アミド化
    重付加反応と脱水閉環イミド化反応を同時に行い、重付
    加物のイミド化率を10〜30%としたことを特徴とする、
    ポリアミド酸組成物の製造方法。
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