JP2002038007A - ポリイミド前駆体組成物 - Google Patents

ポリイミド前駆体組成物

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polyimide precursor
precursor composition
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film
coating
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Yoshie Oyamaguchi
美枝 大山口
Nobuo Matsumura
宣夫 松村
Koji Fujimoto
康二 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗布膜厚の面内均一性が良好で、基板端部の盛
り上がりが小さくはじき等も発生しないポリイミド前駆
体組成物を提供する。 【解決手段】ポリイミド前駆体および溶剤を含有するポ
リイミド前駆体組成物であって、2種類以上の溶剤を有
し、そのうち少なくとも双極性非プロトン溶剤を30〜
80重量%有することを特徴とするポリイミド前駆体組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料の製造に
有用なポリイミド前駆体組成物に関するものであり、さ
らに詳しくは、塗布・乾燥後の膜厚の面内均一性が良好
で、基板エッジ部の盛り上がりが小さいポリイミド前駆
体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドはその優れた耐熱性、電気特
性、機械特性のため、半導体素子や配線の表面保護膜、
多層配線基板の層間絶縁膜、ストレスバッファーコート
などに広く用いられている。
【0003】これらポリイミドの大半は有機溶剤に不溶
であるため、通常はポリアミド酸あるいはポリアミド酸
エステルなどのポリイミド前駆体組成物を、N−メチル
−2−ピロリドンや、γ−ブチロラクトン、N,N−ジ
メチルアセトアミドなどの双極性非プロトン溶剤に溶解
させた溶液を回転塗布などによって目的の基材に塗布
し、加熱硬化によって目的のポリイミドとする手法が一
般的である。しかし、ポリイミド前駆体の溶剤として用
いられる双極性非プロトン溶剤の多くは高沸点で揮発性
に乏しく、これらの溶剤を用いた場合には次のような問
題点があった。
【0004】第一に塗布後の乾燥工程において、基板面
内で溶媒の揮発量にばらつきが生じることがある。その
結果、面内の膜厚均一性の悪化、さらには塗布・乾燥後
の膜をレジスト等を用いてパターン加工する場合、基材
面内のパターン寸法のばらつきが生じるという問題があ
った。
【0005】第二に、塗布・乾燥後に基板のエッジ部分
が盛り上がり、基材によってはエッジ部分まで塗膜でき
ない塗布不良の傾向にあり、特に有機EL用途等でのガ
ラス基板でこの傾向は顕著であった。塗布・乾燥後のポ
リイミド前駆体膜をレジスト等を用いてパターン加工す
る場合、または、ポリイミド前駆体が感光性の場合は直
接パターン加工する場合、この盛り上がりのためにエッ
ジ近傍のパターン加工性が著しく低下するという問題が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の諸欠点に鑑み創案されたもので、本発明の目的は、
塗布膜厚の面内均一性が良好で、基板周囲の盛り上がり
が小さなポリイミド前駆体組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
イミド前駆体および溶剤を含有するポリイミド前駆体組
成物であって、2種類以上の溶剤を有し、そのうち少な
くとも双極性非プロトン溶剤を30〜80重量%有する
ことを特徴とするポリイミド前駆体組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるポリイミド前駆体組成物は、加熱あ
るいは適当な触媒によりイミド化する部分を含むポリマ
ーを有するものをあげることができ、たとえば一般式
(1)で示される構造単位を主成分とする重合体と溶剤
からなり、必要に応じて感光剤や開始剤、増感剤を添加
した物を挙げることができる。
【0009】
【化1】
【0010】(R1は少なくとも2個の炭素原子を有する
3価または4価の有機基、R2は少なくとも2個の炭素
原子を有する2価の有機基を示し、R3は、水酸基、−
OR4、−NHR4、−O-+4567から選ばれた
基を示す。R4,R5、R6、R7はそれぞれ水素原子また
は炭素数1から10までの有機基を表し、同じでも異な
っていてもよい。nは3〜10000の整数であり、m
は1または2である。) 上記一般式(1)中、R1は少なくとも2個以上の炭素
原子を有する3価または4価の有機基であり、耐熱性か
ら、芳香族環または芳香族複素環が好ましい。R1の好
ましい具体的な例としては、3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェ
ニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−
ジフェニルヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカ
ルボン酸、ピロメリット酸などの残基が挙げられるが、
これらに限定されない。
【0011】本発明におけるポリイミド前駆体は、R1
が1種であっても良いし、2種以上から構成される共重
合体であっても構わない。
【0012】上記一般式(1)中、R2は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する2価の有機基であり、耐熱性
から、芳香族環または芳香族複素環が好ましい。R2
好ましい具体的な例としては、フェニレンジアミン類、
ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルエー
テル、ジメチルベンジジン、ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジジン、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、
ビス(アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(アミノフ
ェノキシフェニル)エーテル、ビス(アミノフェノキシ
フェニル)メタン、ビス(アミノフェノキシフェニル)
スルホンなどの残基が挙げられるが、これらに限定され
ない。
【0013】本発明におけるポリイミド前駆体は、R2
がこれらのうち1種から構成されていても良いし、2種
以上から構成される共重合体であっても構わない。
【0014】さらに、ポリイミド系ポリマーの接着性を
向上させるため、耐熱性を低下させない範囲でR2とし
て、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合する
ことも可能である。好ましい具体例としては、ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなどが挙
げられるが、これに限定されない。
【0015】上記一般式(1)中、R3は水酸基、−O
4、−NHR4、−O-+4567から選ばれた基
を示す。R4,R5、R6、R7はそれぞれ水素原子または
炭素数1から10までの有機基を表し、同じでも異なっ
ていてもよい。R3が−OR4である化合物の重合方法と
しては、酸二無水物とアルコールとを反応させた後、カ
ルボジイミド型脱水縮合剤例えばジシクロヘキシルカル
ボジイミドを用いてジアミンと反応させることにより得
ることができる。また、R3が−OーN+4567
ある化合物の重合方法としては、酸二無水物とジアミン
を反応して得られたポリアミド酸にアミンを混合し、ア
ミド酸のカルボキシル基にイオン結合させることにより
得ることができる。また、R3が−NHR4である化合物
の重合方法としては、酸二無水物とジアミンを反応して
得られたポリアミド酸に、塩基触媒存在下、イソシアネ
ートと反応させることにより得ることができる。この中
では、R3として熱処理によりイミド化反応が起こりや
すい水酸基と−OーN+4 567がR3が好ましい。
【0016】本発明のポリイミド前駆体組成物は、溶剤
を2種以上を含む均一溶液でありかつ、その溶剤が、双
極性非プロトン溶剤を30〜80重量%含有することを
特徴とするものである。
【0017】本発明では双極性非プロトン溶剤は、N−
メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、γ−ブチロラクトンなどが好ましく用いられるが、
これらに限定されない。また、20〜70重量%の範囲
で好ましく用いられるその他の有機溶剤は、乳酸エチ
ル、乳酸メチル、シクロペンタノン、プロピオン酸メチ
ル、プロピレングリコール、メトキシメチルブタノール
などがあげられる。
【0018】本発明のポリイミド前駆体組成物の製造方
法は、上記双極性非プロトン溶剤に溶解したポリマー
に、双極性非プロトン溶剤以外の有機溶剤を攪拌しなが
ら加える方法や重合段階から混合溶剤を用いる方法があ
るが、溶剤中でのポリマー析出を抑制しやすい前者の方
法が好ましい。双極性非プロトン溶剤の量が80重量%
より多すぎると特にガラス基板に塗布し乾燥したとき基
板端部にはじきや盛り上がりが発生し、その後のパター
ン加工の支障となる。また、双極性非プロトン溶剤の量
が30重量%より少ないと、ポリイミド前駆体組成物が
均一でなくなり、溶液中でポリマーが析出する。
【0019】また、上記ポリイミド前駆体組成物に、必
要に応じ感光剤、光開始剤、増感剤を添加し、感光性を
付与することも可能である。
【0020】本発明に用いられる感光剤としては、不飽
和を結合する有機化合物のジメチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメ
チルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチル
アクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチル
アミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピル
アクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチル
アミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチル
アクリルアミド、ビニルピリジンなどが挙げられるがこ
れらに限定されない。また、4−(2'−ニトロフェニ
ル)−4−ヒドロピリジン誘導体としては具体例として
2,6−ジメチル−3,5−ジシアノ−4−(2'−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−
ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2'−ニトロフ
ェニル−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−ジメチル
−3,5−ジアセチル−4−(2',4'−ジニトロフェ
ニル)−1,4−ジヒドロピリジンなどを挙げることが
できる。
【0021】本発明に用いられる光開始剤としては、N
−フェニルジエタノールアミン、N−フェニルグリシ
ン、ミヒラーケトンなどの芳香族アミン、3−フェニル
−5−イソオキサゾロンに代表される環状オキシム化合
物、1−フェニルプロパンジオン−2−(o−エトキシ
カルボニル)オキシムに代表される鎖状オキシムエステ
ル化合物、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メ
チル、ジベンジルケトン、フルオレン等のベンゾフェノ
ン誘導体、チオキサントン、2−メチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサント
ン誘導体等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0022】本発明に適した増感剤としては、アジドア
ントラキノン、アジドベンザルアセトフェノン等の芳香
族モノアジド、3,3’−カルボニルビス(ジエチルア
ミノクマリン)等のクマリン化合物、ベンズアントロ
ン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン等一般に光
硬化性樹脂に使用されるもの、その他電子写真の電荷移
動剤として使用されるものであれば好ましく使用され
る。
【0023】次に本発明の組成物の使用方法について説
明をする。まず、本発明の組成物を平坦基板上に塗布す
る。基板の材質としては、例えば、シリコンウエハー、
金属、ガラス、金属酸化絶縁膜、窒化ケイ素などが挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0024】塗布方法としては、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、ロールコ
ーティングなどの手段が可能であるが、これらに限定さ
れない。塗布膜厚は塗布手段、組成物の固形分濃度、粘
度によって調節することができるが、通常0.1〜10
0μmの範囲になるように塗布される。
【0025】次にポリイミド前駆体組成物を塗布した基
板を乾燥して、ポリイミド前駆体組成物被膜を得る。乾
燥は、オーブン、ホットプレート、赤外線などを利用
し、50〜180℃の範囲で1分から数時間行うのが好
ましい。
【0026】本発明のポリイミド前駆体組成物を上記の
ような方法で平坦基板上に塗布、乾燥した後場合、面内
の膜厚均一性が悪くなり、さらには塗布・乾燥後の膜を
パターン加工すると基材面内のパターン寸法のばらつき
が生じるという問題があるので、形成される膜厚の面内
均一性が0.05μm以下であることが好ましい。ま
た、同様にして、得られた膜のエッジ近傍のパターン加
工性が著しく低下する問題があるので、基板端部の盛り
上がりが1.5μm以下であることが好ましい。
【0027】必要に応じて行うポリイミド前駆体組成物
被膜のパターン加工の方法は、この上にレジスト被膜を
形成した後、所望のパターンを有するマスクを用い、露
光を行う。露光量は特に規定されないが、100mJ/
cm2程度が好ましい。露光終了後、レジストの現像液
を用い、マスクパターンに従ってレジストとともにポリ
イミド層も溶解する。レジスト剥離液でパターン上に残
っているレジストのみを剥離し、パターン化されたポリ
イミド前駆体皮膜を得る。
【0028】感光性を付与したポリイミド前駆体組成物
のパターン加工方法は、上記方法により基板上に被膜を
形成した後、所望のパターンを有するマスクを用い、露
光を行う。露光量としては50〜2000mJ/cm2
の範囲が好ましい。現像時のパターンの解像度が向上し
たり、現像条件の許容幅が増大する場合には、現像前に
ベーク処理をする工程を取り入れても差し支えない。条
件としては50〜200℃の範囲で10秒〜数時間が好
ましい。ついで現像・リンスを行い、マスクパターンに
従って被膜を溶解しパターン化されたポリイミド前駆体
皮膜を得る。
【0029】このとき用いる現像液は重合体の構造に合
わせて適当な物を選択する事ができるが、アンモニア、
テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ジエタ
ノールアミンなどのアルカリ水溶液、あるいはアルコー
ルなどの添加剤をアルカリ水溶液に加えたもの等を好ま
しく使用することができる。また、N−メチル−2−ピ
ロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド等を単独あるいはメタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、水、メチルカルビ
トール、エチルカルビトール、トルエン、キシレン、乳
酸エチル、ピリビン酸エチル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプ
ロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、
炭酸プロピレン、2−ヘプタノン、酢酸エチルなど、組
成物の貧溶媒との混合液も好ましく使用することができ
る。
【0030】用いられるリンス液は、現像液との混合性
の良いメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、乳酸エチル、ピリビン酸エチル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプロピ
オネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、炭酸
プロピレン、2−ヘプタノン、酢酸エチルあるいは水等
が好ましく用いられる。
【0031】上記処理により得られたパターンはポリイ
ミド前駆体被膜であり加熱処理により耐熱性ポリイミド
となる。熱処理温度としては250℃〜450℃で行う
のが好ましく、通常、段階的にあるいは連続的に昇温し
ながら行われる。
【0032】本発明のポリイミド前駆体組成物を熱処理
した後のポリイミド皮膜は、その熱処理後の100℃、
5時間の処理における有機物由来の発生ガスは1ppm
以下であることが好ましい。
【0033】本発明における膜厚の面内均一性の測定
は、12.5cm角の日本電気硝子(株)製OA−2ガ
ラス基板に、ポリイミド前駆体組成物を大日本スクリー
ン(株)製SKW−636で塗布、同装置のホットプレ
ートで120℃×3分の乾燥した後、基板端部から1c
m内側を起点にX軸方向1.5cm間隔で膜厚を大日本
スクリーン(株)製ラムダエースSTM−602で7点
測定し、その7点の標準偏差を求め、面内均一性とし
た。
【0034】また、本発明における基板端部の盛り上が
りは、12.5cm角の日本電気硝子(株)製OA−2
ガラス基板に、ポリイミド前駆体組成物を大日本スクリ
ーン(株)製SKW−636で塗布、同装置のホットプ
レートで120℃×3分の乾燥した後、4辺の中心の基
板端部から0.3cmの膜厚を大日本スクリーン社
(株)ラムダエースSTM−602で測定し、平均値A
を求めた。別に、基板端部から1cm内側を起点にX軸
方向1.5cm間隔で膜厚を7点測定し、平均値Bを求
めた。A−Bを基板端部の盛り上がりとした。
【0035】本発明における有機物発生ガス量の測定
は、10cmのシリコンウエハー基板にポリイミド前駆
体組成物を塗布、ホットプレートで120℃×3分の乾
燥した後、350℃の熱処理を施し、基板からポリイミ
ドフィルムを剥離した。剥離後、フィルムを東レリサー
チセンター製TG−GC/MS測定装置(島津製作所社
製TG40M熱天秤に同社製P5050A質量分折機を
取り付けた装置)に導入し、100℃、5時間の処理を
行い、発生ガスの種類と量を測定した。
【0036】本発明におけるポリイミド前駆体組成物は
表面保護膜(パッシベーション膜、バッファーコート
膜、α線遮蔽膜)や層間絶縁膜などとして、半導体装置
に好ましく用いられ、さらに液晶ディスプレイ(LC
D)、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)、
有機電界発光(有機EL)素子からなる表示装置などの
絶縁層として好ましく用いることができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれら実施
例に限定されない。
【0038】実施例1 東レ(株)製ポリイミド前駆体組成物「SP−811」
60gに、プロピオン酸メチル40gを混合、攪拌し均
一溶液とした。このとき、溶剤の比率はN−メチル−2
−ピロリドン/プロピオン酸メチル=56/44であっ
た。このワニスについて、上記測定法に沿って、膜厚
1.5μmの時の面内均一性、基板端部の盛り上がりを
測定したところ、それぞれ、0.03μm、0.4μm
であり、有機物の発生も観察されなかった。またはじき
も発生せず、良好な塗布状態であった。
【0039】実施例2 東レ(株)製ポリイミド前駆体組成物「SP−811」
100gに、乳酸エチル22gを混合、攪拌し均一溶液
とした。このとき、溶剤の比率はN−メチル−2−ピロ
リドン/乳酸エチル=80/20であった。このワニス
について、上記測定法に沿って、膜厚5μmの時の面内
均一性、基板端部の盛り上がりを測定したところ、それ
ぞれ、0.04μm、1.4μmであり、有機物の発生
も観察されなかった。またはじきも発生せず、良好な塗
布状態であった。
【0040】比較例1 乳酸エチル22gの代わりにN−メチル−2−ピロリド
ン22gを使用する以外実施例2と同様の方法により実
験を行ったところ、面内均一性は0.07μmであり、
基板端部の盛り上がりは2.1μmであり、端部の一部
にはじきと見られる塗布できていない部分が生じた。こ
のときの溶剤比率は、NMP=100であった。また、
有機の発生は観察されなかった。
【0041】比較例2 東レ(株)製ポリイミド前駆体組成物「SP−811」
50gに、乳酸エチル129gを混合、攪拌したところ
溶液中でポリマーが析出し、目的とする組成物を得るこ
とができなかった。このとき、溶剤の比率はN−メチル
−2−ピロリドン/乳酸エチル=25/75であった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、塗布膜厚の面内均一性
が良好で、基板端部の盛り上がりが小さくはじき等も発
生しないポリイミド前駆体組成物を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CM041 EC047 ED027 EE037 EH037 EL066 EP016 EU026 FD206 GH00 GQ01 GQ05 HA05 4J038 DJ031 JA70 JB13 JB27 KA06 NA24 PB09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイミド前駆体および溶剤を含有するポ
    リイミド前駆体組成物であって、2種類以上の溶剤を有
    し、そのうち少なくとも双極性非プロトン溶剤を30〜
    80重量%有することを特徴とするポリイミド前駆体組
    成物。
  2. 【請求項2】前記ポリイミド前駆体組成物を平坦基板上
    に塗布、乾燥した後、形成される膜厚の面内均一性が
    0.05μm以下であることを特徴とする請求項1記載
    のポリイミド前駆体組成物。
  3. 【請求項3】前記ポリイミド前駆体組成物を平坦基板上
    に塗布、乾燥した後の膜の基板端部の盛り上がりが1.
    5μm以下であることを特徴とする請求項2記載のポリ
    イミド前駆体組成物。
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