JP2002121382A - ポリイミド前駆体組成物 - Google Patents

ポリイミド前駆体組成物

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JP2002121382A
JP2002121382A JP2001231171A JP2001231171A JP2002121382A JP 2002121382 A JP2002121382 A JP 2002121382A JP 2001231171 A JP2001231171 A JP 2001231171A JP 2001231171 A JP2001231171 A JP 2001231171A JP 2002121382 A JP2002121382 A JP 2002121382A
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polyimide precursor
precursor composition
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carbon atoms
organic group
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Takanobu Ikeda
貴宣 池田
Tomoyuki Yumiba
智之 弓場
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、塗布膜厚の面内均一性が良好で、ウ
ェハー端部の盛り上がりが小さいポリイミド前駆体組成
物を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のポリイミド前駆体組成物は、下記
(a)および(b)からなることを特徴とするものであ
る。 (a)一般式(1)で表される構造単位を有するポリマ
ーである。 (b)全溶剤重量の30%以上が沸点160℃以下の溶
剤である。 【化1】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
たは4価の有機基を表し、R2は少なくとも2個以上の
炭素原子を有する2価の有機基を表す。R3は水素、ア
ルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、または、炭素
数1〜30の有機基より選ばれた少なくとも1種を表
す。nは1または2である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス、
多層配線基板などの電気、電子材料の製造に有用なポリ
イミド前駆体組成物に関するものであり、さらに詳しく
は、塗布・乾燥後の膜厚の面内均一性が良好で、基材端
部の盛り上がりが小さいポリイミド前駆体組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドはその優れた耐熱性、電気特
性、機械特性のため、半導体素子や配線の表面保護膜、
多層配線基板の層間絶縁膜、ストレスバッファーコート
などに広く用いられている。さらに、感光性ポリイミド
についてはそれ自身がパターン加工性を有するため、通
常の非感光性ポリイミドをレジスト等を用いてパターン
加工する場合と比べてプロセスの簡略化が可能である。
【0003】これらポリイミドの大半は有機溶剤に不溶
であるため、ポリアミド酸あるいはポリアミド酸エステ
ルなどのポリイミド前駆体ポリマーを、N−メチル−2
−ピロリドンや、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどの非プロトン性極性溶剤に溶解させ
た溶液を回転塗布などによって目的の基材に塗布し、加
熱硬化によって目的のポリイミドとする手法が一般的で
ある。しかし、ポリイミド前駆体ポリマーの溶剤として
用いられる非プロトン性極性溶剤の多くは高沸点で揮発
性に乏しく、次のような問題点があった。
【0004】第一に、高沸点の非プロトン性極性溶剤を
用いた場合、塗布膜に溶剤が多く含まれているため乾燥
工程での溶媒揮発量が面内で均一にならず、面内の膜厚
均一性が悪化するという問題があった。さらには塗布・
乾燥後の膜をレジスト等を用いてパターン加工する場
合、またはポリイミド前駆体が感光性の場合は直接パタ
ーン加工する場合、溶媒の揮発量のばらつきが原因で、
基板面内のパターン寸法ばらつきが生じるという問題が
あった。
【0005】第二に、高沸点の非プロトン性極性溶剤を
用いた場合、塗布乾燥後に基板端部が盛り上がる傾向に
ある。ポリイミド前駆体をレジスト等を用いてパターン
加工する場合、または、ポリイミド前駆体が感光性の場
合は直接パターン加工する場合、この盛り上がりのため
に基板端近傍のパターン寸法精度が著しく低下するとい
う問題があった。
【0006】これらの問題を解決するためには、極性の
低い低沸点溶剤を用いることが効果的であるが、ポリイ
ミド前駆体の構造によっては極性の低い溶剤に対する溶
解性が低く、また塗布後の膜厚むらが非常に大きくなる
という問題があった。
【0007】さらに、ポリイミド前駆体組成物ワニスの
粘度は通常数千〜数万mPa・sであり、粘度が数十〜
数百mPa・sである一般のフォトレジストと比べると
粘度が高い。フォトレジスト用の塗布装置では、送液ポ
ンプ等の性能上、粘度500mPa・s程度以上の液体
を用いることが困難であるため、ポリイミド前駆体ワニ
スには専用の装置が必要であった。また高粘度であるこ
とに由来して、基板に塗布する際のワニス滴下後の液切
れが悪い、あるいは工程内でワニスに混入した気泡が抜
けにくいなどの問題があった。さらに、従来の低粘度ポ
リイミド前駆体組成物は高粘度のワニスを単に希釈した
ものであって、濃度が低く、熱硬化後に厚み1〜2μm
程度の膜しか形成することができず、表面保護膜やバッ
ファーコート用途として必要な、厚み3μm程度以上の
膜を得ることが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、塗布膜厚の面内均一性が良好で、ウ
ェハー端部の盛り上がりが小さく、さらに低粘度である
にも関わらずキュア後3μm程度以上の膜厚を得ること
ができるポリイミド前駆体組成物を提供せんとするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のポリイミド前駆体組成物は、下
記(a)および(b)からなることを特徴とするもので
ある。
【0010】(a)一般式(1)で表される構造単位を
有するポリマーである。
【0011】(b)全溶剤重量の30%以上が沸点16
0℃以下の溶剤である。
【0012】
【化6】
【0013】(R1は少なくとも2個以上の炭素原子を
有する3価または4価の有機基を表し、R2は少なくと
も2個以上の炭素原子を有する2価の有機基を表す。R
3は水素、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、
または、炭素数1〜30の有機基より選ばれた少なくと
も1種を表す。nは1または2である)
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題ついて鋭意検
討し、特定な構造単位を有するポリマーと特定な沸点の
溶剤とからなるポリイミド前駆体組成物としてみたとこ
ろ、かかる課題を一挙に解決することを究明したもので
ある。すなわち、本発明は、特定なポリイミド前駆体ポ
リマーを、沸点160℃以下の溶剤を全溶剤重量の30
%以上含む溶剤に溶解させたポリイミド前駆体組成物で
ある。
【0015】本発明のポリイミド前駆体は、下記一般式
(1)で表される構造単位を有し、加熱あるいは適当な
触媒によりイミド環や、その他環状構造を有するポリマ
ー(以後、単に「ポリイミド系ポリマー」と呼ぶ)とな
り得るものを使用することができる。
【0016】
【化7】
【0017】上記一般式(1)中、R1は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する3価または4価の有機基であ
り、ポリイミド系ポリマーの耐熱性から、芳香族環また
は芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の4価の
基が好ましい。
【0018】かかるR1の好ましい具体的な例として
は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルヘキサフル
オロプロパンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’
−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカ
ルボン酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルメタンテトラ
カルボン酸、3,3’,4,4’−ターフェニルテトラ
カルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボ
ン酸などの残基が挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0019】さらにポリイミド系ポリマーの耐熱性の点
から、R1の特に好ましい具体例としては、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,
4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,
3’,4,4’−ジフェニルヘキサフルオロプロパンテ
トラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、2,3’,
3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,
4,4’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸、3,
3’,4,4’−ターフェニルテトラカルボン酸、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸などの残基が
挙げられる。
【0020】本発明におけるポリイミド前駆体は、R1
が1種であってもよいし、2種以上から構成される共重
合体であっても構わない。
【0021】上記一般式(1)中、R2は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する2価の有機基である。ポリイ
ミド系ポリマーの耐熱性の点から、R2は芳香族環また
は芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の2価の
基が好ましい。
【0022】かかるR2の好ましい具体的な例として
は、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミ
ン、メチルパラフェニレンジアミン、メチルメタフェニ
レンジアミン、ジメチルパラフェニレンジアミン、ジメ
チルメタフェニレンジアミン、トリメチルパラフェニレ
ンジアミン、トリメチルメタフェニレンジアミン、テト
ラメチルパラフェニレンジアミン、テトラメチルメタフ
ェニレンジアミン、トリフルオロメチルパラフェニレン
ジアミン、トリフルオロメチルメタフェニレンジアミ
ン、ビス(トリフルオロメチル)パラフェニレンジアミ
ン、ビス(トリフルオロメチル)メタフェニレンジアミ
ン、メトキシパラフェニレンジアミン、メトキシメタフ
ェニレンジアミン、トリフルオロメトキシパラフェニレ
ンジアミン、トリフルオロメトキシメタフェニレンジア
ミン、フルオロパラフェニレンジアミン、フルオロメタ
フェニレンジアミン、クロロパラフェニレンジアミン、
クロロメタフェニレンジアミン、ブロモパラフェニレン
ジアミン、ブロモメタフェニレンジアミン、カルボキシ
パラフェニレンジアミン、カルボキシメタフェニレンジ
アミン、メトキシカルボニルパラフェニレンジアミン、
メトキシカルボニルメタフェニレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタン、ビス(アミノメチルフェニル)メタ
ン、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)メタ
ン、ビス(アミノエチルフェニル)メタン、ビス(アミ
ノクロロフェニル)メタン、ビス(アミノジメチルフェ
ニル)メタン、ビス(アミノジエチルフェニル)メタ
ン、ジアミノジフェニルプロパン、ビス(アミノメチル
フェニル)プロパン、ビス(アミノトリフルオロメチル
フェニル)プロパン、ビス(アミノエチルフェニル)プ
ロパン、ビス(アミノクロロフェニル)プロパン、ビス
(アミノジメチルフェニル)プロパン、ビス(アミノジ
エチルフェニル)プロパン、ジアミノジフェニルヘキサ
フルオロプロパン、ビス(アミノメチルフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン、ビス(アミノトリフルオロメチル
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノエチ
ルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノク
ロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノ
ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(ア
ミノジエチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ジア
ミノジフェニルスルホン、ビス(アミノメチルフェニ
ル)スルホン、ビス(アミノエチルフェニル)スルホ
ン、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)スルホ
ン、ビス(アミノジメチルフェニル)スルホン、ビス
(アミノジエチルフェニル)スルホン、ジアミノジフェ
ニルエーテル、ビス(アミノメチルフェニル)エーテ
ル、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)エーテ
ル、ビス(アミノエチルフェニル)エーテル、ビス(ア
ミノジメチルフェニル)エーテル、ビス(アミノジエチ
ルフェニル)エーテル、ジメチルベンジジン、ビス(ト
リフルオロメチル)ベンジジン、ジクロロベンジジン、
ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェ
ノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノフェノ
キシフェニル)エーテル、ビス(アミノフェノキシフェ
ニル)メタン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スル
ホン、3,5−ジアミノ安息香酸メタクロイルエチルエ
ステル、3,5−ジアミノ安息香酸アクロイルエチルエ
ステル、2,4−ジアミノ安息香酸メタクロイルエチル
エステル、2,4−ジアミノ安息香酸アクロイルエチル
エステル、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミ
ノ安息香酸、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、4,
4’−ジヒドロキシベンジジン3,3’−ジヒドロキシ
−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ンなどの残基及びその水添化合物の残基などが挙げられ
るが、これらに限定されない。
【0023】本発明におけるポリイミド前駆体は、R2
が上述のうちの1種から構成されていてもよいし、2種
以上から構成される共重合体であっても構わない。
【0024】さらに、ポリイミド系ポリマーの接着性を
向上させるため、耐熱性を低下させない範囲で、R2
して、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合す
ることも可能である。好ましい具体例としては、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなど
が挙げられるが、これに限定されない。
【0025】上記一般式(1)中、R3は水素、アルカ
リ金属イオン、アンモニウムイオン、または、炭素数1
〜30の有機基より選ばれた少なくとも1種の構造を表
すが、ワニスの安定性を向上させ、かつ、低粘度のワニ
スを得るという点から、R3の50%以上が炭素数1〜
30の有機基であることが好ましい。炭素数1〜30の
有機基としては、脂肪族有機基が好ましく、含有される
有機基としては、炭化水素基、水酸基、カルボニル基、
カルボキシル基、ウレタン基、ウレア基、アミド基など
が挙げられるが、これらに限定されない。上記R3はそ
れぞれ単独種であってもよいし、2種以上の混合であっ
てもよい。
【0026】上記一般式(1)中、nは1または2であ
る。ポリイミド系ポリマーの耐熱性の点から、nが2で
あることが好ましい。
【0027】本発明におけるポリイミド前駆体は、一般
式(1)で表される構造単位のみから成るものであって
も良いし、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド
体であっても良い。その際、一般式(1)で表される構
造単位を80%以上含有していることが好ましい。共重
合またはブレンドに用いられる構造単位の種類、量は最
終加熱処理によって得られるポリイミド系ポリマーの耐
熱性を著しく損なわない範囲で選択するのが好ましい。
【0028】一般式(1)で表される構造単位の平均分
子量は450以上であることが好ましい。より好ましく
は500以上であり、さらに好ましくは550以上であ
る。この分子量がより小さいと、低沸点溶剤に対するポ
リマーの溶解性が低下するため、溶剤組成比、あるい
は、組成物のポリマー濃度によっては、重合中、あるい
は、回転塗布中にポリマーが析出する場合がある。
【0029】本発明におけるポリイミド前駆体は、種々
の公知の方法によって合成されるが、特にR3が水素で
ある場合は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応によって合成することが好ましい方法といえる。酸
二無水物とジイソシアナートとの反応でも合成できる
が、ポリマーのイミド化率の上昇を招く恐れがあるので
注意が必要である。また、R3が炭化水素基である場合
は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応によ
って合成したポリマーに、ジメチルホルムアミドのジア
ルキルアセタールを添加することが好ましい方法であ
る。
【0030】本発明におけるポリイミド前駆体組成物
は、ポリマー溶液であって、沸点160℃以下の溶剤が
全溶剤重量の30%以上含まれる。かかる沸点160℃
以下の溶剤としては、ポリマーの溶解性を低下させない
観点から、ポリマーを溶解する溶剤であることが好まし
く、例えば、下記一般式(2)で表される溶剤が好まし
く使用される。
【0031】
【化8】
【0032】(mは4または5である)かかる溶剤の好
ましい例としては、シクロペンタノンやシクロヘキサノ
ンといった環状ケトン化合物が挙げられる。
【0033】また、本発明におけるポリイミド前駆体組
成物の構成溶剤としては、その全てがポリイミド前駆体
を溶解する溶媒である必要はなく、混合溶媒としてポリ
イミド前駆体を溶解するものであってもよい。例えばシ
クロペンタノンがポリイミド前駆体を溶解しなくとも、
シクロペンタノン50重量%、N−メチル−2−ピロリ
ドン50重量%の混合溶媒がポリイミド前駆体を溶解す
れば、本発明の構成溶媒として使用することができる。
【0034】かかる沸点160℃以下の溶剤の割合は、
好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70
重量%以上であるのがよい。この範囲より小さいと、回
転塗布中の溶剤の揮発が起こりにくくなり、また、塗布
後に基材の端部に膜の盛り上がりが生じるため好ましく
ない。
【0035】本発明におけるポリイミド前駆体組成物
は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミドなどを
主成分とする溶剤や、γ−ブチロラクトンを主成分とす
る溶剤を用いて重合したポリマー溶液を、アルコールや
水に添加して、ポリマーを一度沈殿採取した後、上記沸
点が160℃以下の溶剤を30重量%以上含む溶剤に、
再溶解させて作成してもよいし、最初から沸点が160
℃以下の溶剤を30重量%以上含む溶剤中で重合を行っ
て得たものであってもよいさらに、本発明のポリイミド
前駆体組成物に感光性を持たせるために、一般式(1)
で表されるポリマーが、下記一般式(3)で表されるポ
リマーに、下記一般式(4)で表されるビニルエーテル
化合物を加えて作成されたものであってもよい。
【0036】
【化9】
【0037】
【化10】
【0038】上記一般式(3)中、R6は水素、アルカ
リ金属イオン、アンモニウムイオン、または、炭素数1
〜30の有機基より選ばれた少なくとも1種の構造を表
し、うち、30〜100モル%が水素である。炭素数1
〜30の有機基としては脂肪族有機基が好ましく、含有
される有機基としては、炭化水素基、水酸基、カルボニ
ル基、カルボキシル基、ウレタン基、ウレア基、アミド
基などが挙げられるがこれらに限定されない。好ましい
具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、メタクリロキシエチル
基、アクリロキシエチル基、メタクリロキシプロピル
基、アクリロキシプロピル基、N−メタクリルアミノエ
チル基、N−メタクリルアミノプロピル基、N−アクリ
ルアミノエチル基、N−アクリルアミノプロピル基など
が挙げられるがこれらに限定されない。
【0039】一般式(3)で表されるポリマーに、ビニ
ルエーテル化合物を加える場合は、R6の30〜100
モル%が水素であることが好ましく、50〜100モル
%であることがさらに好ましい。かかる水素の割合が増
えるほど、ビニルエーテル化合物(4)との反応点も増
えるので、組成物を感光性にしたときのパターン加工性
能が向上するという利点がある。上記R6はそれぞれ単
独種であってもよいし、2種以上の混合であってもよ
い。
【0040】また、上記一般式(4)中、R7の50%
以上は光感応性基を含む炭素数1〜30の有機基であ
る。炭素数1〜30の有機基としては、脂肪族有機基が
好ましく、含有される有機基としては、炭化水素基、水
酸基、カルボニル基、カルボキシル基、ウレタン基、ウ
レア基、アミド基などが挙げられるがこれらに限定され
ない。ビニルエーテル化合物(4)の好ましい具体例と
しては、下記構造式で表されるものなどが挙げられるが
これらに限定されない。
【0041】
【化11】
【0042】ビニルエーテル化合物(4)は、一般式
(3)で表されるポリマーないしはオリゴマーが生成し
た後に加えて反応させるのが好ましい方法であるといえ
る。加える量としては、一般式(3)の構造単位に対し
て、好ましくは20〜400モル%、さらに好ましくは
40〜300モル%、特に好ましくは100〜250モ
ル%である。かかる添加量より多いと、硬化後のポリイ
ミド膜の機械物性の低下を招き、逆にかかる添加量より
少ないと、十分なパターン加工性能が得られないので注
意を要する。
【0043】一般式(3)で表される化合物と一般式
(4)で表される化合物とを溶液中で反応させる場合、
反応時の温度は、好ましくは0〜70℃、より好ましく
は10〜60℃、特に好ましくは20〜50℃である。
この範囲より高いと、光感応性基の変性が起こり、この
範囲より低いと、反応が十分に進行しないので注意が必
要である。かかる反応時間は、反応温度によって、1時
間〜240時間の間で選択されるのが好ましい。また、
必ずしも溶液中で完全に反応させる必要はなく、溶液を
基材に塗布して、露光前に乾燥する際の乾燥温度や乾燥
時間を適正にすることで、製膜工程中に反応をさらに進
行させることもできる。この乾燥温度の好ましい範囲と
しては40〜150℃、好ましい時間としては1分〜数
時間であるが、特に限定されない。
【0044】また、溶液中あるいは製膜工程中における
反応を速めるために、酸触媒を組成物中に加えても良
い。具体的な例としては、リン酸、トルエンスルホン
酸、トルエンスルホン酸ピリジン塩などが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0045】酸触媒の添加量としては、ポリマー重量に
対して、好ましくは1ppm〜1%、より好ましくは1
0〜1000ppmである。この範囲より多いと、ポリ
マーの分解を伴い、この範囲より少ないと、触媒の効果
がないので注意を要する。
【0046】さらに、本発明におけるポリイミド前駆体
組成物は、界面活性剤を含んでいることが好ましい。か
かる界面活性剤がないと、塗布膜の厚みむらが大きくな
る場合がある。かかる界面活性剤の添加量としては、ポ
リマーに対して、好ましくは1〜10000ppm、よ
り好ましくは100〜6000ppmの範囲で添加する
のがよい。この量より少ないと、界面活性効果が十分で
なく、この量より多いと、硬化後のポリイミドと、封止
剤や上層配線との密着性が低下するので注意を要する。
かかる界面活性剤の種類としては、フッ素系界面活性
剤、オキシメチレン系界面活性剤、アクリル系界面活性
剤を添加することが好ましいが、より好ましくはアクリ
ル系界面活性剤であり、特に好ましくはポリ(n−ブチ
ルアクリレート)、ポリ(iso−ブチルアクリレー
ト)、ポリ(tert−ブチルアクリレート)から選ば
れた少なくとも1種からなるポリマーを主成分としたも
のである。また、上記アクリル系界面活性剤は、ポリ
(n−ブチルアクリレート)、ポリ(iso−ブチルア
クリレート)、ポリ(tert−ブチルアクリレート)
から選ばれた少なくとも1種からなるポリマーのみから
成るものであってもよいし、他のアクリル系ポリマーと
の共重合体あるいはブレンド体、あるいは、アクリルポ
リマー以外のポリマーとのブレンド体であっても、上述
の効果を奏する範囲のものであれば、問題なく使用する
ことができる。その際、ポリ(n−ブチルアクリレー
ト)、ポリ(iso−ブチルアクリレート)、ポリ(t
ert−ブチルアクリレート)から選ばれた少なくとも
1種からなるポリマーを70重量%以上含有しているこ
とが好ましく、75重量%以上含有していることがより
好ましい。
【0047】また、本発明のポリイミド前駆体組成物に
感光性を持たせ、さらには膜厚保持率、パターン解像度
を向上させる点から、下記一般式(5)で表されるアミ
ン化合物を含んでいてもよい。
【0048】
【化12】
【0049】一般式(5)のR8、R9、R10は炭素数1
〜30の有機基であり、うち、少なくとも1つは光感応
性基を含む有機基である。炭素数1〜30の有機基とし
ては脂肪族有機基が好ましく、含有される有機基として
は、炭化水素基、水酸基、カルボニル基、カルボキシル
基、ウレタン基、ウレア基、アミド基などが挙げられる
がこれらに限定されない。このときの含有量は、一般式
(1)の構造単位に対して、好ましくは20〜200モ
ル%、より好ましくは30〜150モル%、特に好まし
くは40〜100モル%の範囲にあることである。この
範囲より少ないと、現像後の膜厚保持率の低下を招き、
この範囲を越えると、解像度の低下、加熱硬化後のポリ
イミド膜の伸度低下を招くので注意を要する。
【0050】一般式(5)の好ましい具体例としては、
アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチル
アミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メ
タクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチ
ルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノブチ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノヘキシル、N−(2−
ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、N−(2
−ジエチルアミノエチル)メタクリルアミド、N−(3
−ジエチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(2
−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(2−
ジエチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(3−ジ
エチルアミノプロピル)アクリルアミド、アクリロイル
モルホリン、メタクリロイルモルホリン、アクリロイル
ピペリジン、メタクリロイルピペリジン、アリルアミ
ン、ジアリルアミン、トリアリルアミン、メタリルアミ
ン、ビニルピリジン、メタクリル酸エチルトリメチルア
ンモニウム塩、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル
トリメチルアンモニウム塩、パラ(またはメタ)アジド
安息香酸ジメチルアミノエチルエステル、パラ(または
メタ)アジド安息香酸ジエチルアミノエチルエステル、
パラ(またはメタ)アジド安息香酸ジメチルアミノプロ
ピルエステル、パラ(またはメタ)アジド安息香酸ジエ
チルアミノプロピルエステル、パラ(またはメタ)アジ
ドスルホニル安息香酸ジメチルアミノエチルエステル、
パラ(またはメタ)アジドスルホニル安息香酸ジエチル
アミノエチルエステル、パラ(またはメタ)アジドスル
ホニル安息香酸ジメチルアミノプロピルエステル、パラ
(またはメタ)アジドスルホニル安息香酸ジエチルアミ
ノプロピルエステル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエ
チル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリレート、プロ
ピレングリコールジメタクリレート、メチレンビスメタ
クリルアミド、メチレンビスアクリルアミドに示される
化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。上
記添加化合物は単独種であっても良いし、2種以上の混
合であっても良い。
【0051】本発明のポリイミド前駆体組成物に感光性
を持たせる場合、現像後のパターンにおいて、さらに高
い感度、高い解像度を得るために、光開始剤、光増感剤
を含有するのが好ましい。これら2つを各々別々に用い
るか、あるいは、2つを同時に用いるかなど、用いる方
法は限定されない。
【0052】本発明に適した光開始剤としては、N−フ
ェニルジエタノールアミン、N−フェニルグリシン、ミ
ヒラーズケトンなどの芳香族アミン、3−フェニル−5
−イソオキサゾロンに代表される環状オキシム化合物、
1−フェニルプロパンジオン−2−(O−エトキシカル
ボニル)オキシムに代表される鎖状オキシム化合物、ベ
ンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ジベン
ジルケトン、フルオレノンなどのベンゾフェノン誘導
体、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−
イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン誘導
体などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】本発明に適した増感剤としては、アジドア
ントラキノン、アジドベンザルアセトフェノンなどの芳
香族モノアジド、3,3’−カルボニルビス(ジエチル
アミノクマリン)などのクマリン化合物、ベンズアント
ロン、フェナントレンキノンなどの芳香族ケトンなど、
一般に光硬化性樹脂に使用されるようなもの、その他電
子写真の電荷移動剤として使用されるものであれば、好
ましく使用することができる。
【0054】光開始剤や増感剤は、ポリマーに対して、
好ましくは0.01〜30重量%、さらに好ましくは
0.1〜20重量%添加するのがよい。この範囲を外れ
ると、感光性が低下したり、ポリマーの機械特性が低下
したりするので注意を要する。これらの光開始剤や増感
剤は、単独で、あるいは、2種以上混合して用いること
ができる。
【0055】本発明の組成物の塗膜または加熱処理後の
ポリイミド被膜と支持体との接着性を向上させるため
に、適宜接着助剤を用いることができる。
【0056】かかる接着助剤としては、オキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン
などの有機珪素化合物、あるいはアルミニウムモノエチ
ルアセトアセテートジイソプロピレート、アルミニウム
トリス(アセチルアセトネート)などのアルミニウムキ
レート化合物あるいはチタニウムビス(アセチルアセト
ネート)などのチタニウムキレート化合物などが好まし
く用いられる。
【0057】さらに、これらの他に、基板との接着性、
感度、耐熱性を大幅に低下しない範囲内で、さらに他の
添加剤を含んでも良い。
【0058】本発明におけるポリイミド前駆体組成物
は、25℃における粘度が500mPa・s以下である
ことが好ましい。フォトレジスト用の塗布装置を使用す
るためには、粘度は低いほど良く、具体的には好ましく
は450mPa・s以下、より好ましくは400mPa
・s以下であるのがよい。
【0059】本発明におけるポリイミド前駆体組成物
は、全溶剤重量の30%以上が沸点160℃以下の溶剤
であるために、回転塗布時の溶剤の乾燥が促進され、低
粘度のワニスであっても、十分な厚みの膜を得ることが
できる。
【0060】次に、本発明の組成物の使用方法について
説明をする。
【0061】本発明の組成物は、化学線を用いた周知の
微細加工技術で、パターン加工が可能である。
【0062】まず、本発明の組成物を適当な基板の上に
塗布する。基板の材質としては、例えば、金属、ガラ
ス、半導体、金属酸化絶縁膜、窒化ケイ素などが挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0063】塗布方法としては、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーティングなどの手段が可能である。塗布
膜厚は塗布手段、組成物の固形分濃度、粘度によって調
節することができるが、好ましくは0.1〜150μm
の範囲になるように塗布される。
【0064】次に、ポリイミド前駆体を塗布した基板を
乾燥して、ポリイミド前駆体組成物被膜を得る。乾燥
は、オーブン、ホットプレート、赤外線などを利用し、
好ましくは15〜150℃、より好ましくは40〜10
0℃の範囲で行うのがよい。乾燥時間は、10秒〜数時
間行うのが好ましい。また、塗布直後に膜が既に乾燥し
ている場合は、乾燥工程を省略することができる。
【0065】次に、所望のパターンを有するマスクを用
い、露光を行う。かかる露光量としては、好ましくは5
0〜1000mJ/cm2、より好ましくは100〜6
00mJ/cm2の範囲がよい。適当な増感剤を用いる
ことによって、i線ステッパー、g線ステッパー、マス
クアライナー、ミラープロジェクションアライナーなど
の露光機を用いて、露光することが可能である。
【0066】現像時のパターンの解像度が向上したり、
現像条件の許容幅が増大する場合には、現像前にベーク
処理をする工程を取り入れても差し支えない。かかるベ
ーク処理の温度としては、好ましくは30〜150℃、
より好ましくは40〜100℃の範囲がよい。また、か
かる処理の時間は、10秒〜数時間が好ましい。かかる
条件の範囲を外れると、反応が進行しなかったり、全て
の領域が溶解しなくなるなどの恐れがあるので注意を要
する。
【0067】ついで、未照射部を現像液で溶解除去する
ことによりレリーフパターンを得る。かかる現像液は、
ポリイミド前駆体の構造に合わせて適当なものを選択す
ることができるが、アンモニア、テトラメチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド、ジエタノールアミンなどのア
ルカリ水溶液などが、好ましく使用される。
【0068】また、かかる現像液には、本発明のポリイ
ミド前駆体組成物の主溶剤であるシクロペンタノン、シ
クロヘキサノンや、ポリイミド前駆体を溶解する一般的
な溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン、N−アセチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、γ−ブチロラク
トン、などを単独あるいはメタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、水、メチルカルビトール、エチ
ルカルビトール、トルエン、キシレン、乳酸エチル、ピ
ルビン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、メチル−3−メトキシプロピオネー
ト、エチル−3−エトキシプロピオネート、酢酸エチル
などとの混合液も好ましく使用することができる。
【0069】現像は、上記の現像液を塗膜面に、そのま
ま、あるいは、霧状にして放射するか、該現像液中に浸
漬するか、あるいは、該現像液中に浸漬しながら超音波
をかけるなどの方法によって行うことができる。
【0070】ついで、水や有機溶剤を用いて、現像によ
って形成したレリーフパターンを洗浄することが好まし
い。リンス液としては、有機溶剤でリンスをする場合、
現像液との混和性の良いメタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エ
トキシプロピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルな
どが好ましく用いられる。
【0071】上記の処理によって得られたレリーフパタ
ーンのポリマーは、耐熱性を有するポリイミド系ポリマ
ーの前駆体であり、加熱処理により、イミド環やその他
の環状構造を有する耐熱性ポリマーとすることができ
る。かかる熱処理温度としては、好ましくは135〜5
00℃、より好ましくは250〜450℃で行うのがよ
い。かかる熱処理は、段階的にあるいは連続的に昇温し
ながら行われる。
【0072】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれら実施
例に限定されない。また、合成例、実施例において、ポ
リイミド原料の略号を下記の要領で使用する。 DAE :4,4’−ジアミノジフェニルエーテル p−BAPS:ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]スルホン HFBAPP:ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]ヘキサフルオロプロパン SiDA:ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン PDA :パラフェニレンジアミン PMDA:無水ピロメリット酸 BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物 BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸 ODPA:3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテ
トラカルボン酸二無水物 DMFDMA:ジメチルホルムアミドジメチルアセター
ル NPG :N−フェニルグリシン BOX :ビス(α−イソニトロソプロピオフェノンオ
キシム)イソフタル NNAP:1−ニトロソ−2−ナフトール DEM :メタクリル酸ジエチルアミノエチル CP :シクロペンタノン CHex:シクロヘキサノン DMAc:N、N−ジメチルアセトアミド NMP :N−メチル−2−ピロリドン γ−BL:ガンマーブチロラクトン。
【0073】また、合成例、実施例において用いた溶剤
の1気圧での沸点は次の通りである。 CP :130℃ CHex:156℃ DMAc:166℃ NMP :202℃ γ−BL:204℃。
【0074】合成例1(ビニルエーテルモノマーMBV
Eの合成) 乾燥空気気流下、1リットルの4つ口フラスコ内でヒド
ロキシブチルビニルエーテル58.0g(0.5モル)
を100gの酢酸エチルに20℃で溶解させた。この溶
液にトリエチルアミン60.7g(0.6モル)を加
え、氷浴につけて温度を10℃以下とし、酢酸エチル5
0.0gにメタクリル酸クロライド52.3g(0.5
モル)を溶解させたものを、10℃以下の温度を保った
ままで1時間かけて滴下した。氷浴中でさらに1時間攪
拌した後、フラスコを室温に戻してさらに3時間攪拌し
た。3時間後、沈殿物を濾別し、炭酸水素ナトリウム水
溶液にて抽出を行った。更に水層が中性になるまで純水
にて数回洗浄し、有機層を取り出して氷浴につけ、硫酸
マグネシウムで乾燥した。乾燥後の無機塩を濾別し、得
られた濾液にフェノチアジンを0.1g添加して酢酸エ
チルをエバポレーションによって除去した。得られた溶
液を減圧蒸留して、目的のビニルエーテルモノマーを得
た。このモノマーをMBVEとした。
【0075】合成例2(ビニルエーテルモノマーMOB
VE)の合成 トリエチルアミンを触媒量のラウリル酸ジブチル錫に
し、メタクリル酸クロライドをメタクリロイルジエチル
イソシアナート52.3g(0.5モル)にした以外は
合成例1と同様に行った。得られたモノマーをMOBV
Eとした。
【0076】合成例3 乾燥空気気流下、1リットルの4つ口フラスコ内でDA
E9.61g(0.048モル)、p−BAPS17.
3g(0.04モル)、SiDA1.24g(0.00
5モル)をCP140gに20℃で溶解させた。その
後、PMDA6.54g(0.030モル)、BTDA
9.67g(0.030モル)、ODPA12.41g
(0.040モル)、CP40gを加え、50℃で3時
間反応させた。3時間後に溶液を1時間で室温に戻しそ
のまま室温で8時間攪拌した。この溶液にアクリル系界
面活性剤(楠本化成:"ディスパロン"LC−951)
0.15gを加えて室温で1時間撹拌した。このワニス
をワニスAとした。
【0077】合成例4〜13 各々の材料を表1の分量で行い、合成例3と同様に組成
物を作製した。それぞれのワニスをワニスB〜ワニスK
とした。
【0078】合成例14 乾燥空気気流下、1リットルの4つ口フラスコ内でDA
E9.61g(0.048モル)、p−BAPS17.
3g(0.04モル)、SiDA1.24g(0.00
5モル)を、CPとNMPとの混合溶剤(CP:NMP
=8:2)140gに20℃で溶解させた。その後、P
MDA6.54g(0.030モル)、BTDA9.6
7g(0.030モル)、ODPA12.41g(0.
040モル)、CPとNMPとの混合溶剤40gを加
え、50℃で3時間反応させた。3時間後に溶液を1時
間で室温に戻しそのまま室温で8時間攪拌した。このワ
ニスをワニスLとした。
【0079】合成例15〜16 各々の材料を表1の分量で行い、合成例15と同様に組
成物を作製した。それぞれのワニスをワニスM〜ワニス
Nとした。表において、平均分子量以外の数値はグラム
を表し、ジアミンおよび酸二無水物のかっこ内の数値は
モルを表す。
【0080】合成例17 乾燥空気気流下、1リットルの4つ口フラスコ内でDA
E9.61g(0.048モル)、p−BAPS8.6
5g(0.02モル)、HFBAFF10.31g
(0.02モル)、SiDA1.24g(0.005モ
ル)を、CP145gに20℃で溶解させた。その後、
PMDA6.54g(0.030モル)、BTDA9.
67g(0.030モル)、ODPA12.41g
(0.040モル)、CP40gを加え、50℃で3時
間反応させた。3時間後に溶液を1時間で室温に戻し、
MBVEを加えて、そのまま室温で8時間攪拌した。こ
の溶液にBOX2.52g、NPG2.52g、NNA
P0.04gを添加し、室温で2時間撹拌した。このワ
ニスをワニスOとした。
【0081】合成例18〜19 各々の材料を表1の分量で行い、合成例19と同様に組
成物を作製した。それぞれのワニスをワニスP〜ワニス
Qとした。
【0082】実施例1 以下の2つの項目について評価を行った。
【0083】(1)塗膜均一性 4インチのシリコンウエハ上にワニスを回転塗布し、次
いで、70℃のホットプレートで3分ベーク(装置:大
日本スクリーン製造(株)製SKW−636)した。こ
の膜について、ウェハーの直径方向に等間隔に9点膜厚
を測定し、その平均と膜厚ばらつきのレンジを求めた。
このとき、9点の平均値が約8μmとなるよう、塗布回
転は調節した。次いで、ウェハーエッジから0.5mm
の点での膜厚を測定し、先に求めた膜厚の平均値と比較
してどれくらい厚みの差があるかを評価した。差が2μ
m未満ならば良好、2μm以上なら不良とした。
【0084】(2)エッジ部における寸法精度 (2−a)非感光性ポリイミド前駆体の場合 4インチのシリコンウエハ上にプリベーク温度を130
℃で2分行う以外は評価(1)と同様の方法でプリベー
ク膜の作製を行った。この膜上にポジレジスト(東京応
化(株)製OFPR−800)を塗布し、ホットプレー
トにて105℃で2分ベークして厚さ1.5μmのレジ
スト膜を形成させた。その後、マスクアライナー(キヤ
ノン(株)製PLA−501F)を用いて露光した。i
線にて測定した露光量は100mJ/cm2であった。
露光後の膜をアルカリ水溶液(東京応化(株)製NMD
−3)で現像してパターンを形成させた後、酢酸−n−
ブチルにてポジレジストを剥離した。剥離後のパターン
について50μmのヴィアホールの寸法を測定した。ウ
ェハー中心部とウェハーエッジ部(エッジより0.5m
mの場所)との寸法差が5μm未満ならば良好、5μm
以上なら不良とした。 (2−b)感光性ポリイミド前駆体の場合 4インチのシリコンウエハ上に評価(1)と同様の方法
でプリベーク膜の作製まで行った。この膜をマスクアラ
イナー(キヤノン製PLA−501F)を用いて露光し
た。i線にて測定した露光量は300mJ/cm2であ
った。
【0085】露光後、60℃のホットプレートで2分ベ
ーク(装置は大日本スクリーン製造(株)製SKW−6
36)し、シクロヘキサノン/メチルアルコール=49
/1(重量比)の現像液で現像、次いでプロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテートでリンスして乾燥
させた。乾燥後のパターンについて50μmのヴィアホ
ールの寸法を測定した。ウェハー中心部とウェハーエッ
ジ部(エッジより0.5mmの場所)との寸法差が5μ
m未満ならば良好、5μm以上なら不良とした。
【0086】ワニスAについて(1)の評価を行ったと
ころ、エッジの盛り上がりは0.1μmであり良好な塗
膜均一性を示した。また(2)の評価を行ったところウ
ェーハ中央部とエッジ部でのパターン寸法差はなく、良
好な寸法精度を示した。
【0087】実施例2〜12 ワニスB〜D、ワニスG〜H、ワニスL〜Qについて、
それぞれ実施例1で述べた(1)及び(2)の評価を行
った。
【0088】その結果を表2に示した。いずれのワニス
も良好な塗膜均一性及び良好な寸法精度を示した。
【0089】比較例1〜2 ワニスE〜Fには析出物が見られ、透明なポリマー溶液
とならなかった。これらのワニスをスピン塗布したとこ
ろ、白濁した膜となり良好な塗膜が得られなかった。
【0090】比較例3 ワニスIについて実施例1で述べた(1)の評価を行っ
たところ、エッジ部の盛り上がりは3.5μmであっ
た。また(2)の評価を行ったところ、エッジ部のパタ
ーン寸法が中央部よりも8μm大きくなり、良好な結果
が得られなかった。
【0091】比較例4〜5 ワニスJ〜Kについて、それぞれ実施例1で述べた
(1)及び(2)の評価を行った。
【0092】その結果を表2に示した。いずれのワニス
もエッジ部の盛り上がりが2μm以上で、ウェーハ中央
部とエッジ部のパターン寸法差が5μm以上となり、良
好な塗膜均一性及び寸法精度を示さなかった。
【0093】合成例20 乾燥空気気流下、1リットルの4つ口フラスコ内でDA
E9.61g(0.048モル)、p−BAPS8.6
5g(0.02モル)、HFBAPP10.37(0.
02モル)、SiDA1.24g(0.005モル)を
NMP106gに40℃で溶解させた。その後、PMD
A6.54g(0.03モル)、BTDA9.67g
(0.03モル)、ODPA12.41g(0.04モ
ル)、NMP30gを加え、50℃で3時間反応させ
た。室温まで冷却した後、DMFDMA29.77gを
加えて40℃で2時間撹拌した。この溶液を1Lの純水
中に投入してポリマーを析出させ、濾過によってポリマ
ーを集めて、純水で5回洗浄した後、80℃の真空乾燥
機で72時間乾燥させた。このようにして得られたポリ
マー粉体のうち25gをCP75gに溶解させ、粘度4
25mPa・sワニスを得た。これをワニスRとした。
【0094】合成例21 PMDA及びBTDAを加えず、ODPAの添加量を3
1.02g(0.10モル)に変更した以外は合成例2
0と同様に合成した。得られたワニスの粘度は325m
Pa・sであった。これをワニスSとした。
【0095】合成例22 BAPS、PMDA、BTDAを加えず、HFBAPP
の添加量を20.74g(0.04モル)、ODPAの
添加量を31.02g(0.10モル)に変更した以外
は合成例20と同様に合成した。得られたワニスの粘度
は375mPa・sであった。これをワニスTとした。
【0096】合成例23 ポリマーの乾燥までは合成例20と同様に行った。得ら
れたポリマー粉体のうち25gをCP37.5g、GB
L37.5gに溶解させ、粘度405mPa・sワニス
を得た。これをワニスUとした。
【0097】合成例24 乾燥空気気流下、1リットルの4つ口フラスコ内でDA
E9.61g(0.048モル)、p−BAPS8.6
5g(0.02モル)、HFBAPP10.37(0.
02モル)、SiDA1.24g(0.005モル)を
CP203.96gに40℃で溶解させた。その後、P
MDA6.54g(0.03モル)、BTDA9.67
g(0.03モル)、ODPA12.41g(0.04
モル)、CP30gを加え、50℃で3時間反応させ
た。得られたワニスの粘度は450mPa・sであっ
た。これをワニスVとした。
【0098】合成例25 ポリマーを乾燥させるところまでは合成例20と同様に
行った。得られたポリマー粉体のうち23gをNMP7
7gに溶解させ、粘度465mPa・sワニスを得た。
これをワニスWとした。
【0099】合成例26 ポリマーを乾燥させるところまでは合成例20と同様に
行った。得られたポリマー粉体のうち23gをGBL7
7gに溶解させ、粘度430mPa・sワニスを得た。
これをワニスXとした。
【0100】合成例27 乾燥空気気流下、1リットルの4つ口フラスコ内でDA
E9.61g(0.048モル)、p−BAPS8.6
5g(0.02モル)、HFBAPP10.37(0.
02モル)、SiDA1.24g(0.005モル)を
NMP203.96gに40℃で溶解させた。その後、
PMDA6.54g(0.03モル)、BTDA9.6
7g(0.03モル)、ODPA12.41g(0.0
4モル)、NMP30gを加え、50℃で3時間反応さ
せた。得られたワニスの粘度は380mPa・sであっ
た。これをワニスYとした。
【0101】合成例28 ポリマーを乾燥させるところまでは合成例20と同様に
行った。得られたポリマー粉体のうち26gをNMP7
4gに溶解させ、粘度1040mPa・sワニスを得
た。これをワニスZとした。
【0102】実施例13 ワニスRはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限が500mPa・sであった)を用いて塗布可能
であった。4インチのシリコンウエハ上にワニス3gを
滴下し、1200回転で30秒回転塗布し、次いで、6
0℃のホットプレート(装置:大日本スクリーン製造
(株)製SKW−636)で3分間ベークした。次い
で、窒素流量20L/分のイナートオーブンを用いて、
140℃で30分、350℃で60分、熱処理を行っ
た。
【0103】得られたポリイミド膜の膜厚を測定すると
5.0μmであり、半導体素子の表面保護膜やストレス
バッファーコート用途に十分な厚みの膜が得られた。
【0104】実施例14 ワニスSはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布可能で
あった。実施例13と同様に塗布及び熱処理を行った。
【0105】得られたポリイミド膜の膜厚を測定すると
4.2μmであり、半導体素子の表面保護膜やストレス
バッファーコート用途に十分な厚みの膜が得られた。
【0106】実施例15 ワニスTはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布可能で
あった。実施例13と同様に塗布及び熱処理を行った。
【0107】得られたポリイミド膜の膜厚を測定すると
4.5μmであり、半導体素子の表面保護膜やストレス
バッファーコート用途に十分な厚みの膜が得られた。
【0108】実施例16 ワニスUはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布可能で
あった。実施例13と同様に塗布及び熱処理を行った。
【0109】得られたポリイミド膜の膜厚を測定すると
3.5μmであり、半導体素子の表面保護膜やストレス
バッファーコート用途に十分な厚みの膜が得られた。
【0110】実施例17 ワニスVはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布可能で
あった。実施例13と同様に塗布及び熱処理を行った。
【0111】得られたポリイミド膜の膜厚を測定すると
3.3μmであり、半導体素子の表面保護膜やストレス
バッファーコート用途に十分な厚みの膜が得られた。
【0112】比較例6 ワニスWはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布可能で
あった。ホットプレートの温度が100℃である以外は
実施例13と同様に塗布及び熱処理を行った。
【0113】得られたポリイミド膜の膜厚は2.0μm
であり、半導体素子の表面保護膜やストレスバッファー
コート用途に十分な厚みの膜が得られなかった。
【0114】比較例7 ワニスXはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布可能で
あった。ホットプレートの温度が100℃である以外は
実施例13と同様に塗布及び熱処理を行った。
【0115】得られたポリイミド膜の膜厚は1.8μm
であり、半導体素子の表面保護膜やストレスバッファー
コート用途に十分な厚みの膜が得られなかった。
【0116】比較例8 ワニスYはフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布可能で
あった。ホットプレートの温度が100℃である以外は
実施例13と同様に塗布及び熱処理を行った。
【0117】得られたポリイミド膜の膜厚は1.4μm
であり、半導体素子の表面保護膜やストレスバッファー
コート用途に十分な厚みの膜が得られなかった。
【0118】比較例9 ワニスZをフォトレジスト用塗布装置(送液ポンプの粘
度上限500mPa・sであった)を用いて塗布しよう
としたが、粘度が高すぎてポンプから送液されなかっ
た。
【0119】
【表1】
【0120】
【表2】
【0121】
【発明の効果】本発明によれば、半導体デバイス、多層
配線基板などの電気、電子材料の製造に有用なポリイミ
ド前駆体組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 504 G03F 7/004 504 7/027 7/027 7/037 501 7/037 501 H01L 21/027 (C08L 79/08 A //(C08L 79/08 33:04) 33:04) H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AB15 AB16 AC01 AD01 BC14 BC81 BC87 CB25 CC03 CC04 CC20 FA03 FA17 FA29 4J002 BG042 BG052 CM041 ED017 EE036 EH077 EN018 EP018 ET007 EU048 EU078 EU238 FD206 FD207 FD208 FD312 GP03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)および(b)からなることを特
    徴とするポリイミド前駆体組成物。 (a)一般式(1)で表される構造単位を有するポリマ
    ーである。 (b)全溶剤重量の30%以上が沸点160℃以下の溶
    剤である。 【化1】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
    たは4価の有機基を表し、R2は少なくとも2個以上の
    炭素原子を有する2価の有機基を表す。R3は水素、ア
    ルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、または、炭素
    数1〜30の有機基より選ばれた少なくとも1種を表
    す。nは1または2である。)
  2. 【請求項2】該沸点160℃以下の溶剤が、一般式
    (2)で表される環状ケトンであることを特徴とする請
    求項1記載のポリイミド前駆体組成物。 【化2】 (mは4または5である)
  3. 【請求項3】該一般式(1)で表されるポリマーが、下
    記一般式(3)で表されるポリマーに、下記一般式
    (4)で表されるビニルエーテル化合物を加えてなるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のポリイミド前駆
    体組成物。 【化3】 (R4は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
    たは4価の有機基を表し、R5は少なくとも2個以上の
    炭素原子を有する2価の有機基を表す。R6は水素、ア
    ルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、または、炭素
    数1〜30の有機基より選ばれた少なくとも1種を表
    し、そのうち30〜100モル%は水素を表す。kは1
    または2である。) 【化4】 (R7のうち50%以上は光感応性基を含む炭素数1〜
    30の有機基である。)
  4. 【請求項4】該ポリイミド前駆体組成物が、界面活性剤
    を含むこと特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    ポリイミド前駆体組成物。
  5. 【請求項5】該界面活性剤が、アクリル系界面活性剤で
    あることを特徴とする請求項4記載のポリイミド前駆体
    組成物。
  6. 【請求項6】該一般式(1)で表される構造単位の平均
    分子量が450以上であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載のポリイミド前駆体組成物。
  7. 【請求項7】該ポリイミド前駆体組成物が、下記一般式
    (5)で表されるアミン化合物を含むことを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載のポリイミド前駆体組成
    物。 【化5】 (R8、R9、R10は炭素数1〜30の有機基であり、そ
    のうち少なくとも1つは光感応性基を含む有機基であ
    る。)
  8. 【請求項8】該ポリイミド前駆体組成物の25℃におけ
    る粘度が、500mPa・s以下であることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載のポリイミド前駆体組
    成物。
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