JPH1138620A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

半導体装置とその製造方法

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JPH1138620A
JPH1138620A JP9196892A JP19689297A JPH1138620A JP H1138620 A JPH1138620 A JP H1138620A JP 9196892 A JP9196892 A JP 9196892A JP 19689297 A JP19689297 A JP 19689297A JP H1138620 A JPH1138620 A JP H1138620A
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JP
Japan
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semiconductor device
carbon atoms
group
precursor composition
polyimide precursor
Prior art date
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Pending
Application number
JP9196892A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Yumiba
智之 弓場
Masao Tomikawa
真佐夫 富川
Yasuo Miura
康男 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH1138620A publication Critical patent/JPH1138620A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】保護膜にi線(365nm)の透過率が高いポ
リイミド系ポリマを用いているため、i線によるパタ−
ン加工性に優れ、i線露光による半導体装置の製造に適
している。 【解決手段】半導体チップ上にポリイミド樹脂からなる
保護膜を備えた半導体装置において、該保護膜が一般式
[1] 【化1】 (R1 は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
たは4価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素
原子を有する2価の有機基、R3 は、水素、アルカリ金
属イオン、アンモニウムイオン、または炭素数を1〜3
0の有機基を表す。nは1または2である。)で表され
る構造単位を主成分とし、かつ、R2 の10〜100モ
ル%が、アミド基に結合した脂肪族炭化水素を含むポリ
イミド前駆体組成物のキュアによって形成されることを
特徴とする半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関す
るものであり、さらに詳しくは、i線露光で良好なパタ
ーン加工性を有する感光性ポリイミド樹脂を半導体チッ
プの保護膜に用いた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性ポリイミドは自身がパターン加工
性を有するため、通常の非感光性ポリイミドをレジスト
等を用いてパターン加工する場合と比較して、プロセス
の簡略化が可能である。そのため、半導体の保護膜、絶
縁膜などとして広く実用化されている。
【0003】近年半導体産業において、パターンの微細
化に伴い、露光機の露光波長が従来のg線(436n
m)からi線(365nm)へと短波長に移行しつつあ
る。
【0004】半導体関連に用いられている従来の感光性
ポリイミドは通常g線露光用であり、g線露光に対して
は良好なパターン加工性を有する。しかし、これら従来
品ではポリマー自身がi線を吸収するために、i線露光
の場合、膜厚を厚くすると膜の底部にまで光が届かなく
なる。そのため、現像時に露光部のパターンサイドが抉
られ、オーバーハングが生じるなどパターン加工性に問
題があり、半導体チップの保護膜に用いるのは困難であ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の諸欠点に鑑み創案されたもので、本発明の目的は、
半導体チップ上にポリイミド樹脂からなる保護膜を備え
た半導体装置において、該保護膜をi線露光に対して良
好なパターン加工性を有する感光性ポリイミド樹脂を用
いて形成することを特徴とする半導体装置により達成さ
れる。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成を採ることにより達成される。
【0007】半導体チップ上にポリイミド樹脂からなる
保護膜を備えた半導体装置において、該保護膜が一般式
[1]
【化4】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
たは4価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素
原子を有する2価の有機基、R3は、水素、アルカリ金
属イオン、アンモニウムイオン、または炭素数を1〜3
0の有機基を表す。nは1または2である。)で表され
る構造単位を主成分とし、かつ、R2の10〜100モ
ル%が、アミド基に結合した脂肪族炭化水素を含むポリ
イミド前駆体組成物のキュアによって形成されることを
特徴とする半導体装置。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における半導体チップと
は、MOS構造をとるもの、すなわち、金属と酸化物よ
りなる絶縁膜と半導体の3層構造を基本としたもの、バ
イポ−ラ構造をとるもの、すなわち、p型とn型の2種
にド−プした半導体を接合した構造を基本としたものに
分類できる。このような半導体チップは、いずれもシリ
コンやガリウムヒ素のような半導体物質に周知の方法で
形成される。
【0009】本発明における半導体装置は、このような
半導体チップ上にポリイミド樹脂からなる保護膜を備え
たものであり、該保護膜を、i線パタ−ン加工性の良好
なポリイミド前駆体組成物を用いて形成することを特徴
とする。
【0010】本発明における一般式[1]で表される構
造単位を有するポリマーとしては、前記一般式で示され
る構造を有し、加熱あるいは適当な触媒によりイミド環
や、その他環状構造を有するポリマー(以後、「ポリイ
ミド系ポリマー」と呼ぶ)となり得るものを挙げること
ができる。
【0011】上記一般式[1]中、R1は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する3価または4価の有機基であ
る。ポリイミド系ポリマーの耐熱性から、R1は芳香族
環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の
3価または4価の基が好ましい。R1の好ましい具体的
な例としては、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラ
カルボン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテル
テトラカルボン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルヘ
キサフルオロプロパンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタン
テトラカルボン酸などの残基が挙げられるが、これらに
限定されない。i線に対する透明性の点から、特に好ま
しい具体的な例としては、3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸残基、3,3´,4,4´−ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸残基、3,3´,4,
4´−ジフェニルヘキサフルオロプロパンテトラカルボ
ン酸残基、などが挙げられる。
【0012】本発明におけるポリマーは、R1 がこれら
のうちの1種から構成されていても良いし、2種以上か
ら構成される共重合体であっても構わない。
【0013】上記一般式[1]中、R2は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する2価の有機基であり、うち1
0〜100%はアミド基に結合した脂肪族炭化水素を有
する2価の有機基である。i線に対する透明性の点か
ら、R2は脂肪族の2価の基であることが好ましい。ポ
リマ−主鎖に脂肪族炭化水素を含有することで、分子内
の共役を抑制することができる。その結果、i線に対す
る透明性が向上する。i線に対する透明性の点から、R
2は側鎖に適当な置換基を有するものが好ましい。側鎖
に適当な置換基を有することにより、分子間の相互作用
が妨げられ、また、分子内の共役の広がりを抑制するこ
とができる。その結果、i線に対する透明性が向上す
る。
【0014】R2の好ましい置換基としては、炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、C
3 、OCH3 、OCF3 、F、Cl、Br、カルボキ
シル基、炭素数2〜10のエステル基などを挙げること
ができる。
【0015】適当な置換基を有するR2としては、下記
一般式[2]
【化5】 (X1 、X2 、X3 は−O−、−CH2 −、−C(CH
3 2−、−C(CF32 −、−SO2 −、または単結
合を表す。p、q、rは0または1を表し、r=0の場
合はp=q=0、q=0の場合はp=0である。R4
5 、R6 は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基、CF3 、OCH3 、OC
3 、F、Cl、Br、カルボキシル基、炭素数2〜1
0のエステル基のいずれかを表す。p=q=r=1のと
きは、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、R13、R
14、R15は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
6〜12のアリール基、CF3 、OCH3 、OCF3
F、Cl、Br、カルボキシル基、炭素数2〜10のエ
ステル基のいずれかを表す。p=0、q=r=1のとき
は、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12は水素、炭素
数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール
基、CF3 、OCH3 、OCF3 、F、Cl、Br、カ
ルボキシル基、炭素数2〜10のエステル基のいずれか
を表す。p=q=0、r=1のときは、R7 、R8 、R
9は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜1
2のアリール基、CF3 、OCH3 、OCF3 、F、C
l、Br、カルボキシル基、炭素数2〜10のエステル
基のいずれかを表す。)で表されるものが挙げられる。
【0016】具体的な例としては、以下に示される化合
物の水添化化合物の残基などが挙げられるが、これらに
限定されない。
【0017】フェニレンジアミン、メチルフェニレンジ
アミン、ジメチルフェニレンジアミン、トリメチルフェ
ニレンジアミン、テトラメチルフェニレンジアミン、ト
リフルオロメチルフェニレンジアミン、ビス(トリフル
オロメチル)フェニレンジアミン、メトキシフェニレン
ジアミン、トリフルオロメトキシフェニレンジアミン、
フルオロフェニレンジアミン、クロロフェニレンジアミ
ン、ブロモフェニレンジアミン、カルボキシフェニレン
ジアミン、メトキシカルボニルフェニレンジアミン、ジ
アミノジフェニルメタン、ビス(アミノメチルフェニ
ル)メタン、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニ
ル)メタン、ビス(アミノエチルフェニル)メタン、ビ
ス(アミノクロロフェニル)メタン、ビス(アミノジメ
チルフェニル)メタン、ビス(アミノジエチルフェニ
ル)メタン、ジアミノジフェニルプロパン、ビス(アミ
ノメチルフェニル)プロパン、ビス(アミノトリフルオ
ロメチルフェニル)プロパン、ビス(アミノエチルフェ
ニル)プロパン、ビス(アミノクロロフェニル)プロパ
ン、ビス(アミノジメチルフェニル)プロパン、ビス
(アミノジエチルフェニル)プロパン、ジアミノジフェ
ニルヘキサフルオロプロパンビス(アミノメチルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノトリフルオ
ロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンビス(アミ
ノエチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(ア
ミノクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス
(アミノジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
ビス(アミノジエチルフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(アミノメチル
フェニル)スルホン、ビス(アミノトリフルオロメチル
フェニル)スルホン、ビス(アミノエチルフェニル)ス
ルホン、ビス(アミノクロロフェニル)スルホン、ビス
(アミノジメチルフェニル)スルホン、ビス(アミノジ
エチルフェニル)スルホン、ジアミノジフェニルエ−テ
ル、ビス(アミノメチルフェニル)エ−テル、ビス(ア
ミノトリフルオロメチルフェニル)エ−テル、ビス(ア
ミノエチルフェニル)エ−テル、ビス(アミノクロロフ
ェニル)エ−テル、ビス(アミノジメチルフェニル)エ
−テル、ビス(アミノジエチルフェニル)エ−テル、ジ
メチルベンジジン、ビス(トリフルオロメチル)ベンジ
ジン、ジクロロベンジジン。
【0018】ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス
(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノ
フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス
(アミノフェノキシフェニル)エ−テル、ビス(アミノ
フェノキシフェニル)メタン、ビス(アミノフェノキシ
フェニル)スルホン。
【0019】本発明におけるポリマーは、R2 がこれら
のうちの1種から構成されていても良いし、2種以上か
ら構成される共重合体であっても構わない。
【0020】また、i線に対する透明性を損なわない範
囲内で上記以外の共重合成分をポリマ−中に導入するこ
とも可能である。好ましい共重合成分の具体例として
は、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニル
スルフィド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフ
ェニルスルホン、フェニレンジアミン、ベンジジン、ビ
スアミノフェノキシフェニルプロパンなどの残基が挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0021】上記R2 が2種以上から構成される場合
は、i線透過率の点から[2]で表される構造をR2
体に対して10〜100モル%含有することが好まし
く、さらには30〜100モル%含有することが好まし
い。
【0022】さらに、ポリイミド系ポリマーの接着性を
向上させるために、耐熱性を低下させない範囲でR2
して、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合す
ることも可能である。好ましい具体例としては、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなど
が挙げられる。
【0023】上記一般式[1]中、R3 は水素、アルカ
リ金属イオン、アンモニウムイオン、または炭素数を1
〜30の有機基を表す。R3 の好ましい具体例として
は、水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、t−ブチル基、メタクリル酸エチル基、アクリル
酸エチル基、o−ニトロベンジル基などが挙げられる
が、これらに限定されない。R3 としては、水素が特に
好ましい。
【0024】本発明におけるポリマーは、一般式[1]
で表される構造単位のみから成るものであっても良い
し、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド体であ
っても良い。その際、一般式[1]で表される構造単位
を90%以上含有していることが好ましい。共重合また
はブレンドに用いられる構造単位の種類、量は最終加熱
処理によって得られるポリイミド系ポリマーの耐熱性や
プリベーク膜のi線に対する透明性を著しく損なわない
範囲で選択するのが望ましい。
【0025】これらのポリアミド酸およびそのエステル
化合物は公知の方法によって合成される。すなわち、ポ
リアミド酸の場合はテトラカルボン酸2無水物とジアミ
ンとを選択的に組み合わせ、これらをN−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサ
メチルホスホロトリアミドなどを主成分とする極性溶媒
や、γ−ブチロラクトン中で反応させることによって合
成される。ポリアミド酸のエステル化合物は例えば、特
開昭61−72022号公報、特開昭55−30207
号公報に記載されている方法などで合成される。
【0026】本発明におけるポリイミド前駆体組成物に
関しては、パターン加工時の端部の抉れを回避するため
に、厚さ10ミクロンのプリベーク膜の波長365nm
の光線透過率が3%以上であることが好ましい。より好
ましくは5%以上、さらに好ましくは8%以上である。
ここで「厚さ10ミクロンのプリベ−ク膜」とは、ポリ
イミド前駆体組成物を塗布後、真空吸着式のホットプレ
−トを用いて70〜110℃で1〜5分、90〜130
℃で1〜5分加熱処理をして形成された厚さ10ミクロ
ンのプリベ−ク膜をいう。
【0027】本発明におけるポリイミド前駆体組成物
は、エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基を含む化
合物を含有することが好ましい。
【0028】エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基
を含む化合物としては、エチレン性不飽和二重結合およ
びアミノ基を有し、炭素数3〜30の有機化合物が好ま
しい。さらに炭素数3〜30の脂肪族有機化合物が好ま
しい。含有される有機基としては、アミノ基の他に炭化
水素基、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、ウレ
タン基、ウレア基、アミド基などが挙げられるがこれら
に限定されない。 エチレン性不飽和二重結合およびア
ミノ基を含む化合物の好ましい具体例として、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、N,
N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−エ
メチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジエチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、ア
クリル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、N,N−エメチルアミノエチル
アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアク
リルアミドなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0029】これらの化合物は単独もしくは2種以上の
混合物として使用され、ポリマーの全構成単位の5%、
好ましくは30%に相当する当量以上で、かつポリマー
中の全カルボキシ基の当量の5倍以下の割合で、混合さ
れているのが好ましい。この範囲をはずれると感度が悪
くなったり、現像への制約が多くなる。
【0030】本発明におけるポリイミド前駆体組成物
は、光開始剤および/または光増感剤および/または光
反応性モノマ−を含有することが好ましい。
【0031】本発明に適した光開始剤としては、N−フ
ェニルジエタノ−ルアミン、N−フェニルグリシン、ミ
ヒラ−ズケトン、4、4´−ジエチルアミノベンゾフェ
ノンなどの芳香族アミン、3−フェニル−5−イソオキ
サゾロンに代表される環状オキシム化合物、1−フェニ
ルプロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オ
キシムに代表される鎖環状オキシム化合物などが挙げら
れるがこれらに限定されない。
【0032】本発明に適した光増感剤としては、アジド
アントラキノン、アジドベンザルアセトフェノンなどの
芳香族モノアジド、3、3´−カルボニルビス(ジエチ
ルアミノクマリン)などのクマリン化合物、ベンズアン
トロン、フェナントレンキノンなどの芳香族ケトンなど
一般に光硬化性樹脂に使用されるようなもの、その他電
子写真の電荷移動剤として使用されるものであれば好ま
しく使用できることもある。
【0033】光開始剤や光増感剤はポリマ−に対して
0.05〜30重量%の範囲で添加するのが好ましく、
0.1〜20重量%の範囲で添加するのがより好まし
い。この範囲を外れると感光性が低下したり、ポリマの
機械特性が低下したりするので注意を要する。また、ミ
ヒラーケトンやアジドベンザルアセトフェノンのような
i線に対して強い吸収を有する光開始剤や光増感剤は添
加量が多すぎると膜の底部までi線が透過せず、パター
ンが抉られた形になる場合があるので添加量については
注意が必要である。これらの光開始剤や光増感剤は、単
独で、あるいは二種以上混合して用いることができる。
【0034】本発明に適した光反応性モノマ−として
は、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト、トリメチロ
−ルプロパントリアクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパ
ントリメタクリレ−ト、エチレングリコ−ルジメタクリ
レ−ト、ジエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、トリ
エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、テトラエチレン
グリコ−ルジメタクリレ−ト、プロピレングリコ−ルジ
メタクリレ−トなどが挙げられるが、これらに限定され
ない。
【0035】光反応性モノマ−はポリマ−に対して1〜
30重量%の範囲で添加するのが好ましい。この範囲を
外れると感光性が低下したり、ポリマの機械特性が低下
したりするので注意を要する。これらの光反応性モノマ
−は、単独で、あるいは二種以上混合して用いることが
できる。
【0036】本発明におけるポリイミド前駆体組成物の
塗膜または加熱処理後のポリイミド被膜と支持体との接
着性を向上させるために適宜接着助剤を用いることもで
きる。 接着助剤としては、オキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどの有機
ケイ素化合物、あるいはアルミニウムモノエチルアセト
アセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)などのアルミニウムキレート
化合物あるいはチタニウムビス(アセチルアセトネー
ト)などのチタニウムキレート化合物などが好ましく用
いられる。
【0037】他の添加剤としては、共重合モノマあるい
は基板との接着改良剤を感度と耐熱性が大幅に低下しな
い範囲で含んでいても良い。
【0038】次に、本発明におけるポリイミド前駆体組
成物を用いた保護膜形成方法の1例について説明をす
る。
【0039】まず、上記ポリイミド前駆体組成物のワニ
スを適当な支持体の上に塗布し、乾燥を行い、ポリイミ
ド前駆体組成物の被膜を得る。この被膜上にマスクを置
き、化学線を照射し、選択的に露光する。露光後に現像
を行い、レリ−フパタ−ンを得る。さらに、パタ−ン加
工後、キュアすることによりポリイミド樹脂の半導体チ
ップの保護膜を得る。保護膜は半導体チップの上に直接
形成されるものであってもよいし、窒化ケイ素などの無
機膜が半導体チップの上に形成され、その上に形成され
るパッシベ−ション膜であってもよい。
【0040】支持体の材質としては、例えば金属、ガラ
ス、半導体、金属酸化絶縁体、窒化ケイ素などが挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0041】塗布方法としては、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーティングなどの手段が可能である。塗布
膜厚は塗布手段、組成物の固形分濃度、粘度によって調
節することができるが、通常0.1〜150μmの範囲
になるように塗布される。
【0042】乾燥は、オーブン、ホットプレート、赤外
線などを利用し、50〜180℃、好ましくは75〜1
50℃の範囲で1分〜数時間行うのが好ましい。
【0043】露光は、公知の方法により行われる。紫外
線、可視光線、電子線、X線などが挙げられるが、紫外
線、可視光線が好ましく、特に、i線露光が好ましい。
露光量としては50〜1000mJ/cm2 の範囲が好
ましい。特に好ましい範囲は100〜600mJ/cm
2 である。
【0044】現像時のパターンの解像度が向上したり、
現像条件の許容幅が増大する場合には、現像前にベーク
処理をする工程を取り入れても差支えない。この温度と
しては50〜180℃の範囲が好ましく、60〜150
℃の範囲がより好ましい。時間は10秒〜数時間が好ま
しい。この範囲を外れると、反応が進行しなかったり、
全ての領域が溶解しなくなるのどの恐れがあるので注意
を要する。
【0045】ついで未照射部を現像液で溶解除去するこ
とによりレリーフ・パターンを得る。現像液はポリマー
の構造に合わせて適当なものを選択することができる
が、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド、ジエタノールアミンなどのアルカリ水溶液な
どを好ましく使用することができる。また、本組成物の
溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどを単独あるい
はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、
水、メチルカルビトール、エチルカルビトール、トルエ
ン、キシレン、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル
−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシ
プロピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルなど、組
成物の非溶媒との混合液も好ましく使用することができ
る。
【0046】現像は上記の現像液を塗膜面にそのまま、
あるいは、霧状にして放射する、現像液中に浸漬する、
あるいは浸漬しながら超音波をかけるなどの方法によっ
て行うことができる。
【0047】ついでリンス液により、現像によって形成
したレリーフパターンを洗浄することが好ましい。リン
ス液としては有機溶媒でリンスをする場合、現像液との
混和性の良いメタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル−3
−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロ
ピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルなどが好まし
く用いられる。
【0048】上記の処理によって得られたレリーフ・パ
ターンのポリマは耐熱性を有するポリイミド系ポリマの
前駆体であり、加熱処理によりイミド環やその他の環状
構造を有する耐熱ポリマとなる。熱処理温度としては、
135〜500℃で行うのが好ましく、300〜450
℃で行うのがより好ましい。熱処理は通常、段階的にあ
るいは連続的に昇温しながら行われる。
【0049】このようにして得られた半導体チップをト
ランスファ−成型を行い樹脂封止をする。さらに、封止
樹脂のポストキュアを行い最終的な製品を得る。
【0050】半導体の樹脂封止に用いられる封止樹脂と
しては、代表的なものとしてエポキシ樹脂系のものが挙
げられ、例えば主としてノボラック系のエポキシ樹脂と
シリカ粒子からなり、硬化剤として、アミン類やトリフ
ェニルホスフィンなどを用いて硬化させるものが挙げら
れる。勿論、架橋に際してエポキシを開環させる各種エ
ポキシ硬化剤や硬化触媒が使用できるのはいうまでもな
い。この架橋のために封止樹脂をポストキュアする。こ
のポストキュア温度は、上記樹脂の場合、例えば170
℃前後で行うことができる。このポストキュア温度があ
まり低いと架橋反応が完全に進行せず、その後の信頼性
に問題が生じる。また、ポストキュアの温度が高すぎる
と、封止樹脂の劣化が起こり、信頼性の面で問題とな
る。すなわち、使用される封止樹脂に応じてポストキュ
アの温度が適切に選択される。
【0051】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0052】実施例1 4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)3
5.5g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン2.20gをN−メチル−2−ピロリドン2
70gに20℃で溶解させた。これに、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物52.3g
を添加して、60℃で反応させた。反応終了後室温に戻
し、この溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト6
5.8g、N−フェニルグリシン4.50g、IRGA
CURE369(チバガイギ−社製)4.50g、1G
(新中村化学(株)製)27.0gを添加し、感光性ポ
リイミド前駆体組成物を得た。
【0053】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで真空吸着式のホットプレ−ト(大日本スクリ
−ン製造(株)製D−SPNSCW636型)を用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。この
膜の波長365nmの透過率を測定したところ、15%
であった。次に、プリベ−ク膜をコンタクトアライナー
(キャノン(株)製,PLA−501F)にてi線露光
した。ホットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した
後、現像装置(大日本スクリ−ン製造(株))製D−S
PNSCW636型)を用いて現像を行った。現像液と
してDV−308(東レ社製)を用いた。スプレ−で5
秒間現像液を供給した後270秒間静止させた。その
後、現像面を回転させながら現像液をスプレ−で10秒
間供給、次いで現像液とイソプロパノ−ルを同時にスプ
レ−で5秒間供給、次いでイソプロパノ−ルをスプレ−
で5秒間供給、最後に15秒間高速回転することによっ
て乾燥した。現像後の膜厚を測定すると、露光量100
mJ/cm2 の部分で8.5μmであった。得られたパ
タ−ンを光学顕微鏡を用いて観察したが、露光量が50
mJ/cm2 以上で良好なパタ−ンを示した。
【0054】実施例2 4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)3
5.5g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン2.20gをN−メチル−2−ピロリドン2
85gに20℃で溶解させた。これに、3,3´,4,
4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物57.
3gを添加して、60℃に昇温し、反応させた。反応終
了後室温に戻し、この溶液にジエチルアミノエチルメタ
クリレ−ト65.8g、N−フェニルグリシン4.75
g、IRGACURE369(チバガイギ−社製)4.
75g、1G(新中村化学(株)製)28.5gを添加
し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0055】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。次
に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に露光した。ホ
ットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した後、実施例
1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定する
と、露光量100mJ/cm2 の部分で9.0μmであ
った。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を用いて観察した
が、露光量が50mJ/cm2 以上で良好なパタ−ンを
示した。
【0056】実施例3 4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)3
5.5g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン2.20gをN−メチル−2−ピロリドン2
30gに20℃で溶解させた。これに、無水ピロメリト
酸38.8gを添加して、60℃に昇温、反応させた。
反応終了後室温に戻し、この溶液にジエチルアミノエチ
ルメタクリレ−ト65.8g、N−フェニルグリシン
3.83g、IRGACURE369(チバガイギ−社
製)3.83g、1G(新中村化学(株)製)23.0
gを添加し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0057】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。次
に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に露光した。ホ
ットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した後、実施例
1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定する
と、露光量100mJ/cm2 の部分で9.5μmであ
った。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を用いて観察した
が、露光量が100mJ/cm2 以上で良好なパタ−ン
を示した 実施例4 1,3−シクロヘキサンジアミン19.3g、ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2.20
gをN−メチル−2−ピロリドン222gに20℃で溶
解させた。これに、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物52.3gを添加して、60℃
に昇温、反応させた。反応終了後室温に戻し、この溶液
にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト65.8g、N
−フェニルグリシン3.7g、IRGACURE369
(チバガイギ−社製)3.7g、1G(新中村化学
(株)製)22.1gを添加し、感光性ポリイミド前駆
体組成物を得た。
【0058】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。この
膜の波長365nmの透過率を測定したところ、15%
であった。次に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に
露光した。ホットプレ−トで60℃で2分熱処理を施し
た後、実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜
厚を測定すると、露光量100mJ/cm2 の部分で
9.2μmであった。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を
用いて観察したが、露光量が50mJ/cm2 以上で良
好なパタ−ンを示した。 実施例5 1,4−シクロヘキサンジアミン19.3g、ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2.20
gをN−メチル−2−ピロリドン222gに20℃で溶
解させた。これに、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物52.3gを添加して、60℃
に昇温、反応させた。反応終了後室温に戻し、この溶液
にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト65。8g、N
−フェニルグリシン3.7g、IRGACURE369
(チバガイギ−社製)3.7g、1G(新中村化学
(株)製)22.1gを添加し、感光性ポリイミド前駆
体組成物を得た。
【0059】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。この
膜の波長365nmの透過率を測定したところ、15%
であった。次に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に
露光した。ホットプレ−トで60℃で2分熱処理を施し
た後、実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜
厚を測定すると、露光量100mJ/cm2 の部分で
9.0μmであった。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を
用いて観察したが、露光量が50mJ/cm2 以上で良
好なパタ−ンを示した。 実施例6 1,3−シクロヘキサンジアミン19.3g、ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2.20
gをN−メチル−2−ピロリドン315gに20℃で溶
解させた。これに、3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物57.3gを添加して、6
0℃に昇温、反応させた。反応終了後室温に戻し、この
溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト65.8
g、N−フェニルグリシン3.94g、IRGACUR
E369(チバガイギ−社製)3.94g、1G(新中
村化学(株)製)23.6gを添加し、感光性ポリイミ
ド前駆体組成物を得た。
【0060】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。次
に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に露光した。ホ
ットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した後、実施例
1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定する
と、露光量100mJ/cm2 の部分で9.3μmであ
った。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を用いて観察した
が、露光量が50mJ/cm2 以上で良好なパタ−ンを
示した。
【0061】実施例7 1,4−シクロヘキサンジアミン19.3g、ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2.20
gをN−メチル−2−ピロリドン315gに20℃で溶
解させた。これに、3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物57.3gを添加して、6
0℃に昇温、反応させた。反応終了後室温に戻し、この
溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト65.8
g、N−フェニルグリシン3.94g、IRGACUR
E369(チバガイギ−社製)3.94g、1G(新中
村化学(株)製)23.6gを添加し、感光性ポリイミ
ド前駆体組成物を得た。
【0062】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。次
に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に露光した。ホ
ットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した後、実施例
1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定する
と、露光量100mJ/cm2 の部分で9.3μmであ
った。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を用いて観察した
が、露光量が50mJ/cm2 以上で良好なパタ−ンを
示した。
【0063】実施例8 1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン24.0
g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン2.20gをN−メチル−2−ピロリドン236g
に20℃で溶解させた。これに、3,3´,4,4´−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物52.3gを添加
して、60℃に昇温、反応させた。反応終了後室温に戻
し、この溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト6
5.8g、N−フェニルグリシン3.93g、IRGA
CURE369(チバガイギ−社製)3.93g、1G
(新中村化学(株)製)23.6gを添加し、感光性ポ
リイミド前駆体組成物を得た。
【0064】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。この
膜の波長365nmの透過率を測定したところ、16%
であった。次に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に
露光した。ホットプレ−トで60℃で2分熱処理を施し
た後、実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜
厚を測定すると、露光量100mJ/cm2 の部分で
9.0μmであった。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を
用いて観察したが、露光量が50mJ/cm2 以上で良
好なパタ−ンを示した。
【0065】実施例9 1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン24.0
g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン2.20gをN−メチル−2−ピロリドン236g
に20℃で溶解させた。これに、3,3´,4,4´−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物52.3gを添加
して、60℃に昇温、反応させた。反応終了後室温に戻
し、この溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト6
5.8g、N−フェニルグリシン3.93g、IRGA
CURE369(チバガイギ−社製)3.93g、1G
(新中村化学(株)製)23.6gを添加し、感光性ポ
リイミド前駆体組成物を得た。
【0066】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。この
膜の波長365nmの透過率を測定したところ、16%
であった。次に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に
露光した。ホットプレ−トで60℃で2分熱処理を施し
た後、実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜
厚を測定すると、露光量100mJ/cm2 の部分で
9.0μmであった。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を
用いて観察したが、露光量が50mJ/cm2 以上で良
好なパタ−ンを示した。
【0067】実施例10 1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン24.0
g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン2.20gをN−メチル−2−ピロリドン250g
に20℃で溶解させた。これに、3,3´,4,4´−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物57.3gを
添加して、60℃に昇温、反応させた。反応終了後室温
に戻し、この溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−
ト65.8g、N−フェニルグリシン4.18g、IR
GACURE369(チバガイギ−社製)4.18g、
1G(新中村化学(株)製)25.1gを添加し、感光
性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0068】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。次
に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に露光した。ホ
ットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した後、実施例
1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定する
と、露光量100mJ/cm2 の部分で9.5μmであ
った。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を用いて観察した
が、露光量が50mJ/cm2 以上で良好なパタ−ンを
示した。
【0069】実施例11 1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン24.0
g、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン2.20gをN−メチル−2−ピロリドン250g
に20℃で溶解させた。これに、3,3´,4,4´−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物57.3gを
添加して、60℃に昇温、反応させた。反応終了後室温
に戻し、この溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−
ト65.8g、N−フェニルグリシン4.18g、IR
GACURE369(チバガイギ−社製)4.18g、
1G(新中村化学(株)製)25.1gを添加し、感光
性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0070】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。次
に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に露光した。ホ
ットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した後、実施例
1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定する
と、露光量100mJ/cm2 の部分で9.5μmであ
った。得られたパタ−ンを光学顕微鏡を用いて観察した
が、露光量が50mJ/cm2 以上で良好なパタ−ンを
示した。
【0071】比較例1 4,4´−ジアミノジフェニルメタン34.2g、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2.
30gをN−メチル−2−ピロリドン360gに20℃
で溶解させた。これに、3,3´,4,4´−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物53.5gを添加して、6
0℃に昇温、反応させた。反応終了後室温に戻し、この
溶液にジエチルアミノエチルメタクリレ−ト67.3
g、N−フェニルグリシン4.50g、IRGACUR
E369(チバガイギ−社製)4.50g、1G(新中
村化学(株)製)27.0gを添加し、感光性ポリイミ
ド前駆体組成物を得た。
【0072】この感光性ポリイミド前駆体組成物を4イ
ンチシリコンウェハ−上にスピンナ−を用いて回転塗布
し、次いで前述の真空吸着式のホットプレ−トを用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベ−クを行っ
た。このプリベ−ク膜の膜厚は10μmであった。この
膜の波長365nmの透過率を測定したところ、0%で
あった。次に、このプリベ−ク膜を実施例1と同様に露
光した。ホットプレ−トで60℃で2分熱処理を施した
後、実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚
を測定すると、露光量100mJ/cm2 の部分で9.
3μmであった。しかしながら、得られたパタ−ンを光
学顕微鏡を用いて観察したところ、パターンエッジで顕
著なオーバーハングが観察され、良好なものではなかっ
た。
【0073】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法において
は、i線ステッパー露光に対して良好なパターン加工性
を有する感光性ポリイミド樹脂を用いているので、現像
時に露光部のパターンサイドが抉れたり、オーバーハン
グが生じたりすることはない。したがって、今後のパタ
ーンの微細化に伴う、g線からi線への露光機への移行
に対応できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体チップ上にポリイミド樹脂からなる
    保護膜を備えた半導体装置において、該保護膜が一般式
    [1] 【化1】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
    たは4価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素
    原子を有する2価の有機基、R3は、水素、アルカリ金
    属イオン、アンモニウムイオン、または炭素数を1〜3
    0の有機基を表す。nは1または2である。)で表され
    る構造単位を主成分とし、かつ、R2の10〜100モ
    ル%が、アミド基に結合した脂肪族炭化水素を含むポリ
    イミド前駆体組成物のキュアによって形成されることを
    特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 一般式[1]においてR2の10〜10
    0モル%が脂肪族炭化水素からなることを特徴とする請
    求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 一般式[1]においてR2の10〜10
    0モル%が脂肪族環を含むことを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 一般式[1]においてR2の10〜10
    0モル%が下記一般式[2] 【化2】 (X1、X2、X3 は−O−、−CH2 −、−C(C
    3 2 −、−C(CF3 2 −、−SO2 −、または
    単結合を表す。p、q、rは0または1を表し、R4
    5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、R
    13、R14、R15は水素、炭素数1〜10のアルキル基、
    炭素数6〜12のアリール基、CF3 、OCH3 、OC
    3 、F、Cl、Br、カルボキシル基、炭素数2〜1
    0のエステル基のいずれかを表す。)で表されることを
    特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 一般式[1]においてR2の10〜10
    0モル%が下記一般式[3] 【化3】 (X4 は−O−、−CH2 −、−C(CH3 2 −、−
    C(CF3 2 −、−SO2 −、または単結合を表す。
    sは0または1を表し、R16、R17、R18、R19
    20、R21は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
    数6〜12のアリール基、CF3 、OCH3 、OC
    3 、F、Cl、Br、カルボキシル基、炭素数2〜1
    0のエステル基のいずれかを表す。)で表されることを
    特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 ポリイミド前駆体組成物の厚さ10ミク
    ロンのプリベーク膜の波長365nmでの光線透過率が
    3%以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体
    装置。
  7. 【請求項7】 エチレン性不飽和二重結合およびアミノ
    基を含む化合物を含有するポリイミド前駆体組成物を用
    いることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 光開始剤および/または光増感剤および
    /または光反応性モノマ−を含有するポリイミド前駆体
    組成物を用いることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 基板上に塗布して、乾燥、露光、現像後
    に、高温でキュアして形成することを特徴する請求項1
    記載の半導体装置の製造方法。
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