JPH08234433A - 化学線感応性重合体組成物 - Google Patents

化学線感応性重合体組成物

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JPH08234433A
JPH08234433A JP34420195A JP34420195A JPH08234433A JP H08234433 A JPH08234433 A JP H08234433A JP 34420195 A JP34420195 A JP 34420195A JP 34420195 A JP34420195 A JP 34420195A JP H08234433 A JPH08234433 A JP H08234433A
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JP
Japan
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represented
mol
polymer composition
group
sensitive polymer
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Application number
JP34420195A
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English (en)
Inventor
Toshio Yoshimura
利夫 吉村
Masuichi Eguchi
益市 江口
Yasuo Miura
康男 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリイミド系ポリマを含有する化学線感応性重
合体組成物であって、厚さ10ミクロンのプリベーク膜
の波長365nmでの光線透過率が3%以上であること
を特徴とする化学線感応性重合体組成物。 【効果】i線露光に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学線感応性重合
体組成物に関するものであり、さらに詳しくは、i線ス
テッパー露光で良好なパターン加工性を有する感光性ポ
リイミドコーティング剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性ポリイミドは自身がパターン加工
性を有するため、通常の非感光性ポリイミドをレジスト
等を用いてパターン加工する場合と比較して、プロセス
の簡略化が可能である。そのため、半導体の保護膜、絶
縁膜などとして広く実用化されている。
【0003】近年半導体産業において、パターンの微細
化に伴い、露光機として普及しているステッパーの露光
波長が従来のg線(436nm)からi線(365n
m)へと短波長に移行しつつある。
【0004】半導体関連に用いられている従来の感光性
ポリイミドは通常g線露光用であり、g線露光に対して
は良好なパターン加工性を有する。しかし、これら従来
品ではポリマー自身がi線を吸収するために、i線露光
の場合、膜厚を厚くすると膜の底部にまで光が届かなく
なる。そのため、現像時に露光部のパターンサイドが抉
られ、オーバーハングが生じるなど、パターン加工性に
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の諸欠点に鑑み創案されたもので、本発明の目的は、
i線ステッパー露光に対して良好なパターン加工性を有
する化学線感応性重合体組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成を採ることにより達成される。
【0007】(a)一般式[1]
【化5】 (R1 は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
たは4価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素
原子を有する2価の有機基、R3 は、水素、アルカリ金
属イオン、アンモニウムイオン、または炭素数1〜30
の有機基を表す。nは1または2である。)で表される
構造単位を主成分とするポリマー、を含有する化学線感
応性重合体組成物であって、厚さ10ミクロンのプリベ
ーク膜の波長365nmでの光線透過率が3%以上であ
ることを特徴とする化学線感応性重合体組成物。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における一般式[1]で表
される構造単位を有するポリマーとしては、前記一般式
で示される構造を有し、加熱あるいは適当な触媒により
イミド環や、その他環状構造を有するポリマー(以後、
「ポリイミド系ポリマー」と呼ぶ)となり得るものを挙
げることができる。
【0009】上記一般式[1]中、R1 は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する3価または4価の有機基であ
る。ポリイミド系ポリマーの耐熱性から、R1 は芳香族
環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の
3価または4価の基が好ましい。R1 の好ましい具体的
な例としては、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラ
カルボン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテル
テトラカルボン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルヘ
キサフルオロプロパンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタン
テトラカルボン酸などの残基が挙げられるが、これらに
限定されない。i線に対する透明性の点から、特に好ま
しい具体的な例としては、3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸残基、3,3´,4,4´−ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸残基、3,3´,4,
4´−ジフェニルヘキサフルオロプロパンテトラカルボ
ン酸残基、などが挙げられる。
【0010】本発明におけるポリマーは、R1 がこれら
のうちの1種から構成されていても良いし、2種以上か
ら構成される共重合体であっても構わない。
【0011】上記一般式[1]中、R2 は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する2価の有機基である。R1 と
同様、ポリイミド系ポリマーの耐熱性から、R2 は芳香
族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30
の2価の基が好ましい。また、i線に対する透明性の点
から、R2 としては、側鎖に適当な置換基を有するか、
メタ位の結合を含むものが好ましい。側鎖に適当な置換
基を有することにより、分子間の相互作用が妨げられ、
また、分子内の共役の広がりを抑制することができる。
その結果、i線に対する透明性が向上する。また、メタ
位の結合を有することにより、ポリマー骨格が非対称に
なる。その結果、i線に対する透明性が向上する。
【0012】R2 の好ましい置換基としては、炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、C
F3 、OCH3 、OCF3 、F、Cl、Br、カルボキ
シル基、炭素数2〜10のエステル基などを挙げること
ができる。
【0013】適当な置換基を有するR2 としては、下記
構造[3]
【化6】 (X1 は−O−、−CH2 −、−C(CH3 )2 −、−
C(CF3 )2 −、−SO2 −、または単結合を表す。
pは0または1を表す。pが1のときは、R4 、R5 、
R6 、R7 、R8 、R9 の少なくとも1個以上は炭素数
1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
CF3 、OCH3 、OCF3 、F、Cl、Br、カルボ
キシル基、炭素数2〜10のエステル基のいずれかを表
し、上記のいずれでもないR4 、R5 、R6 、R7 、R
8 、R9 は水素を表す。pが0のときは、R4 、R5 、
R6 の少なくとも1個以上は炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数6〜12のアリール基、CF3 、OCH3 、
OCF3 、F、Cl、Br、カルボキシル基、炭素数2
〜10のエステル基のいずれかを表し、上記のいずれで
もないR4 、R5 、R6 は水素を表す。)で表されるも
のがあげられる。
【0014】具体的には、メチルパラフェニレンジアミ
ン、メチルメタフェニレンジアミン、ジメチルパラフェ
ニレンジアミン、ジメチルメタフェニレンジアミン、ト
リメチルパラフェニレンジアミン、トリメチルメタフェ
ニレンジアミン、テトラメチルパラフェニレンジアミ
ン、テトラメチルメタフェニレンジアミン、トリフルオ
ロメチルパラフェニレンジアミン、トリフルオロメチル
メタフェニレンジアミン、ビス(トリフルオロメチル)
パラフェニレンジアミン、ビス(トリフルオロメチル)
メタフェニレンジアミン、メトキシパラフェニレンジア
ミン、メトキシメタフェニレンジアミン、トリフルオロ
メトキシパラフェニレンジアミン、トリフルオロメトキ
シメタフェニレンジアミン、フルオロパラフェニレンジ
アミン、フルオロメタフェニレンジアミン、クロロパラ
フェニレンジアミン、クロロメタフェニレンジアミン、
ブロモパラフェニレンジアミン、ブロモメタフェニレン
ジアミン、カルボキシパラフェニレンジアミン、カルボ
キシメタフェニレンジアミン、メトキシカルボニルパラ
フェニレンジアミン、メトキシカルボニルメタフェニレ
ンジアミン、ビス(アミノメチルフェニル)メタン、ビ
ス(アミノトリフルオロメチルフェニル)メタン、ビス
(アミノエチルフェニル)メタン、ビス(アミノクロロ
フェニル)メタン、ビス(アミノジメチルフェニル)メ
タン、ビス(アミノジエチルフェニル)メタン、ビス
(アミノメチルフェニル)プロパン、ビス(アミノトリ
フルオロメチルフェニル)プロパン、ビス(アミノエチ
ルフェニル)プロパン、ビス(アミノクロロフェニル)
プロパン、ビス(アミノジメチルフェニル)プロパン、
ビス(アミノジエチルフェニル)プロパン、ビス(アミ
ノメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(ア
ミノトリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロ
パンビス(アミノエチルフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、ビス(アミノクロロフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、ビス(アミノジメチルフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、ビス(アミノジエチルフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、ビス(アミノメチルフェニル)スルホ
ン、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)スルホ
ン、ビス(アミノエチルフェニル)スルホン、ビス(ア
ミノクロロフェニル)スルホン、ビス(アミノジメチル
フェニル)スルホン、ビス(アミノジエチルフェニル)
スルホン、ジメチルベンジジン、ビス(トリフルオロメ
チル)ベンジジン、ジクロロベンジジン、などの残基が
挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】メタ位の結合位置を含むR2 としては、下
記構造[4]
【化7】 (X2 、X3 、X4 は−O−、−CH2 −、−C(CH
3 )2 −、−C(CF3)2 −、−SO2 −、または単
結合を表す。q、r、sは0または1を表し、s=0の
場合はq=r=0、r=0の場合はq=0である。)で
表されるものがあげられる。
【0016】具体的には、メタフェニレンジアミン、
3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3´−ジアミノジフェニルメタン、
3,4´−ジアミノジフェニルスルホン、3,3´−ジ
アミノジフェニルスルホン、2,2−ビス(3−アミノ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、2,2−ビス(3−アミノフェノキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェノキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミ
ノフェノキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノフ
ェノキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノフェノキ
シフェニル)スルホン、などの残基が挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0017】さらに、下記構造[5]
【化8】 (X2 、X3 、X4 は−O−、−CH2 −、−C(CH
3 )2 −、−C(CF3)2 −、−SO2 −、または単
結合を表す。q、r、sは0または1を表し、s=0の
場合はq=r=0、r=0の場合はq=0である。)で
表されるものが好ましい。
【0018】ポリマーのi線に対する透明性、フィルム
伸度の点からはR2 として側鎖に置換基を有する芳香族
環を含むことが好ましいが基板に対する密着性はやや低
くなる傾向がある。
【0019】一方、ポリマーのフィルム伸度、密着性の
点からはR2 としてメタ位とパラ位の両方の結合を有す
る芳香族環を含むことが好ましいが、i線に対する透明
性はやや低くなる傾向がある。
【0020】R2 として側鎖に置換基を有する芳香族環
と、メタ位とパラ位の両方の結合を有する芳香族環を含
むことによって互いの弱点を補い合い、バランスの取れ
た性能のポリイミド系ポリマーとなり、とくに好まし
い。
【0021】以上から、R2 の10〜80モル%が側鎖
に置換基を有する芳香族環を含み、かつ、R2 の10〜
80モル%が、メタ位の結合を有する芳香族環を含むこ
とが好ましく、R2 の10〜80モル%が上記構造
[3]で表され、かつ、R2 の10〜80モル%が、上
記構造[4]で表されることがより好ましく、R2 の1
0〜80モル%が上記構造[3]で表され、かつ、R2
の10〜80モル%が、上記構造[5]で表されること
がさらに好ましい。さらには、R2 の15〜50モル%
が側鎖に置換基を有する芳香族環を含み、かつ、R2 の
15〜50モル%が、メタ位の結合を有する芳香族環を
含むことが好ましく、R2 の15〜50モル%が上記構
造[3]で表され、かつ、R2 の15〜50モル%が、
上記構造[4]で表されることがより好ましく、R2 の
15〜50モル%が上記構造[3]で表され、かつ、R
2 の15〜50モル%が、上記構造[5]で表されるこ
とがさらに好ましい。
【0022】本発明におけるポリマーは、R2 がこれら
のうちの1種から構成されていても良いし、2種以上か
ら構成される共重合体であっても構わない。
【0023】また、i線に対する透明性を損なわない範
囲内で上記以外の共重合成分を導入することも可能であ
る。好ましい共重合成分の具体例としては、ジアミノジ
フェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルフィド、ジ
アミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホ
ン、フェニレンジアミン、ベンジジン、ビスアミノフェ
ノキシフェニルプロパンなどの残基が挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0024】上記R2 が2種以上から構成される場合
は、i線透過率の点から[3]または[4]で表される
構造をR2 全体に対して10〜100モル%含有するこ
とが好ましく、さらには30〜100モル%含有するこ
とが好ましい。
【0025】さらに、ポリイミド系ポリマーの接着性を
向上させるために、耐熱性を低下させない範囲でR2 と
して、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合す
ることも可能である。好ましい具体例としては、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなど
が挙げられる。
【0026】上記一般式[1]中、R3 は水素、アルカ
リ金属イオン、アンモニウムイオン、または炭素数を1
〜30の有機基を表す。R3 の好ましい具体例として
は、水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、t−ブチル基、メタクリル酸エチル基、アクリル
酸エチル基、o−ニトロベンジル基などが挙げられる
が、これらに限定されない。R3 としては、水素が特に
好ましい。
【0027】本発明におけるポリマーは、一般式[1]
で表される構造単位のみから成るものであっても良い
し、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド体であ
っても良い。その際、一般式[1]で表される構造単位
を90%以上含有していることが好ましい。共重合また
はブレンドに用いられる構造単位の種類、量は最終加熱
処理によって得られるポリイミド系ポリマーの耐熱性や
プリベーク膜のi線に対する透明性を著しく損なわない
範囲で選択するのが望ましい。
【0028】これらのポリアミド酸およびそのエステル
化合物は公知の方法によって合成される。すなわち、ポ
リアミド酸の場合はテトラカルボン酸2無水物とジアミ
ンとを選択的に組み合わせ、これらをN−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサ
メチルホスホロトリアミドなどを主成分とする極性溶媒
や、γ−ブチロラクトン中で反応させることによって合
成される。ポリアミド酸のエステル化合物は例えば、特
開昭61−72022号公報、特開昭55−30207
号公報に記載されている方法などで合成される。
【0029】本発明の化学線感応性重合体組成物の透明
性に関しては、パターン加工時の端部の抉れを回避する
ために、厚さ10ミクロンのプリベーク膜の波長365
nmの光線透過率が3%以上であることが重要である。
より好ましくは5%以上、さらに好ましくは8%以上で
ある。また、50%以下であると、基板からの反射によ
る解像度低下などの問題が生じにくいので好ましい。こ
こで「厚さ10ミクロンのプリベーク膜」とは、化学線
感応性重合体組成物を塗布後、真空吸着式のホットプレ
ートを用いて80℃で2分、100℃で2分加熱処理を
して形成された厚さ10ミクロンのプリベーク膜をい
う。
【0030】本発明の化学線感応性重合体組成物は、エ
チレン性不飽和二重結合およびアミノ基を含む化合物
[2]を含有することが好ましい。
【0031】エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基
を含む化合物[2]としては、エチレン性不飽和二重結
合およびアミノ基を有し、炭素数3〜30の有機化合物
が好ましい。さらに炭素数3〜30の脂肪族有機化合物
が好ましい。含有される有機基としては、アミノ基の他
に炭化水素基、水酸基、カルボニル基、カルボキシル
基、ウレタン基、ウレア基、アミド基などが挙げられる
がこれらに限定されない。
【0032】エチレン性不飽和二重結合およびアミノ基
を含む化合物[2]の好ましい具体例として、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、N,
N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−エ
メチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジエチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、ア
クリル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、N,N−エメチルアミノエチル
アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアク
リルアミドなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0033】これらの化合物[2]は単独もしくは2種
以上の混合物として使用される。
【0034】化合物[2]はポリマーの全構成単位の5
%、好ましくは30%に相当する当量以上で、かつポリ
マー中の全カルボキシ基の当量の5倍以下の割合で、混
合されているのが好ましい。この範囲をはずれると感度
が悪くなったり、現像への制約が多くなる。
【0035】本発明の組成物には、必要に応じて光開始
剤や増感剤を添加することもできる。本発明に適した光
開始剤としては、N−フェニルジエタノ−ルアミン、N
−フェニルグリシン、ミヒラ−ケトンなどの芳香族アミ
ン、3−フェニル−5−イソオキサゾロンに代表される
環状オキシム化合物、1−フェニルプロパンジオン−2
−(O−エトキシカルボニル)オキシムに代表される鎖
環状オキシム化合物などが挙げられるがこれらに限定さ
れない。
【0036】本発明に適した増感剤としては、アジドア
ントラキノン、アジドベンザルアセトフェノンなどの芳
香族モノアジド、3、3´−カルボニルビス(ジエチル
アミノクマリン)などのクマリン化合物、ベンズアント
ロン、フェナントレンキノンなどの芳香族ケトンなど一
般に光硬化性樹脂に使用されるようなもの、その他電子
写真の電荷移動剤として使用されるものであれば好まし
く使用できることもある。
【0037】光開始剤や増感剤はポリマに対して0.1
〜10重量%の範囲で添加するのが好ましい。この範囲
を外れると感光性が低下したり、ポリマの機械特性が低
下したりするので注意を要する。また、ミヒラーケトン
やアジドベンザルアセトフェノンのようなi線に対して
強い吸収を有する光開始剤や増感剤は添加量が多すぎる
と膜の底部までi線が透過せず、パターンが抉られた形
になる場合があるので添加量については注意が必要であ
る。これらの光開始剤や増感剤は、単独で、あるいは二
種以上混合して用いることができる。
【0038】本発明の組成物の塗膜または加熱処理後の
ポリイミド被膜と支持体との接着性を向上させるために
適宜接着助剤を用いることもできる。
【0039】接着助剤としては、オキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどの有
機ケイ素化合物、あるいはアルミニウムモノエチルアセ
トアセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)などのアルミニウムキレート
化合物あるいはチタニウムビス(アセチルアセネート)
などのチタニウムキレート化合物などが好ましく用いら
れる。
【0040】他の添加剤としては、共重合モノマあるい
は基板との接着改良剤を感度と耐熱性が大幅に低下しな
い範囲で含んでいても良い。
【0041】次に、本発明の組成物の使用方法について
説明をする。本発明の組成物は化学線を用いた周知の微
細加工技術でパターン加工が可能である。
【0042】まず、本発明の組成物を適当な支持体の上
に塗布する。支持体の材質としては、例えば金属、ガラ
ス、半導体、金属酸化絶縁体、窒化ケイ素などが挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0043】塗布方法としては、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーティングなどの手段が可能である。塗布
膜厚は塗布手段、組成物の固形分濃度、粘度によって調
節することができるが、通常0.1〜150μmの範囲
になるように塗布される。
【0044】次にポリイミド前駆体組成物を塗布した基
板を乾燥して、ポリイミド前駆体組成物被膜を得る。乾
燥は、オーブン、ホットプレート、赤外線などを利用
し、50〜100℃の範囲で1分〜数時間行うのが好ま
しい。
【0045】次に、所望のパターンを有するマスクを用
い、i線ステッパーで露光を行う。露光量としては50
〜1000mJ/cm2 の範囲が好ましい。特に好まし
い範囲は100〜600mJ/cm2 である。
【0046】現像時のパターンの解像度が向上したり、
現像条件の許容幅が増大する場合には、現像前にベーク
処理をする工程を取り入れても差支えない。この温度と
しては60〜160℃の範囲が好ましく、時間は10秒
〜30分が好ましい。この範囲を外れると、反応が進行
しなかったり、全ての領域が溶解しなくなるのどの恐れ
があるので注意を要する。
【0047】ついで未照射部を現像液で溶解除去するこ
とによりレリーフ・パターンを得る。現像液はポリマー
の構造に合わせて適当なものを選択することができる
が、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド、ジエタノールアミンなどのアルカリ水溶液な
どを好ましく使用することができる。また、本組成物の
溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどを単独あるい
はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、
水、メチルカルビトール、エチルカルビトール、トルエ
ン、キシレン、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル
−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシ
プロピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルなど、組
成物の非溶媒との混合液も好ましく使用することができ
る。
【0048】現像は上記の現像液を塗膜面にスプレーす
る、現像液中に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波
をかけるなどの方法によって行うことができる。
【0049】ついでリンス液により、現像によって形成
したレリーフパターンを洗浄することが望ましい。リン
ス液としては有機溶媒でリンスをする場合、現像液との
混和性の良いメタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル−3
−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロ
ピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルなどが好まし
く用いられる。
【0050】上記の処理によって得られたレリーフ・パ
ターンのポリマは耐熱性を有するポリイミド系ポリマの
前駆体であり、加熱処理によりイミド環やその他の環状
構造を有する耐熱ポリマとなる。熱処理温度としては、
135〜400℃で行うのが好ましい。熱処理は通常、
段階的にあるいは連続的に昇温しながら行われる。
【0051】本発明の化学線感応性重合体組成物は、半
導体のパッシベーション膜、パッシベーション膜のバッ
ファーコート膜、多層集積回路の層間絶縁膜、混成集積
回路の層間絶縁膜や表面保護膜、プリント回路の半田付
け保護膜、液晶用配向膜、実装基板の層間絶縁膜などの
形成に供せられる。さらに高耐熱性のフォトレジストと
して金属付着や、ドライエッチングプロセスへの応用も
可能である。その他ポリイミドの公知の用途へ適用でき
る。
【0052】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0053】実施例1 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.4gをエタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン103.9gと共に70℃で3時間反応さ
せた。その後20℃に冷却し、2,4,6−トリメチル
メタフェニレンジアミン14.3gおよびビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.2gを添
加し、さらに60℃で3時間反応させた。室温に戻した
後、この溶液にジメチルアミノエチルメタクリレート3
1.4g(ポリマ中の全カルボキシル基と当量)、N−
フェニルグリシン2.2g、およびN−メチル−2−ピ
ロリドン20.8gを添加し、感光性ポリイミド前駆体
組成物を得た。
【0054】この感光性ポリイミド前駆体組成物を6イ
ンチシリコンウエハー上にスピンナーを用いて回転塗布
し、次いで真空吸着式のホットプレート(大日本スクリ
ーン製造(株)製D−SPNSCW636型)を用いて
80℃で2分、次いで100℃で2分プリベークを行っ
た。このプリベーク膜の膜厚は10μmであった。この
膜の波長365nmの透過率を測定したところ、12%
であった。次に、プリベーク膜をi線ステッパー露光機
(ニコン(株)製NSR−1755i7A)にて、10
0〜400mJ/cm2 の範囲で露光量を50mJ/c
m2 刻みで変えて露光した。ホットプレートで80℃で
1分熱処理を施した後、現像装置(大日本スクリーン製
造(株)製D−SPNSCW636型)を用いて現像を
行った。現像液としてN−メチルピロリドン(70部)
と酢酸ブチル(30部)の混合溶媒を用いた。スプレー
で5秒間現像液を供給した後60秒間静止させた。その
後現像面を回転させながら現像液をスプレーで5秒間供
給、次いで現像液とイソプロパノールを同時にスプレー
で5秒間供給、次いでイソプロパノールをスプレーで5
秒間供給、最後に15秒間高速回転することによって乾
燥した。現像後の膜厚を測定すると、露光量250mJ
/cm2 の部分で9.1μmであった。この後、オーブ
ンにて窒素気流中200℃、350℃で60分ずつ熱処
理した。得られたパターンを光学顕微鏡を用いて観察し
たが、露光量が200mJ/cm2 以上で良好なパター
ンを示した。
【0055】実施例2 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.4g、エタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン114.8gを上記実施例1と同様に処理
した後、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル19.
0gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン1.2gを添加し、さらに60℃で3時間反
応させた。室温に戻した後、この溶液にジエチルアミノ
エチルメタクリレート37.0g、1−フェニルプロパ
ンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム
2.5g、N−フェニルジエタノ−ルアミン2.0gお
よびN−メチル−2−ピロリドン18.6gを添加し、
感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0056】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で2分、次いで100℃で2分
プリベークを行った。このプリベーク膜の膜厚は10μ
mであった。この膜の波長365nmの透過率を測定し
たところ、10%であった。次に、このプリベーク膜を
実施例1と同様に露光した。ホットプレートで80℃で
1分熱処理を施した後、実施例1と同様にして現像を行
った。現像後の膜厚を測定すると、露光量250mJ/
cm2 の部分で9.1μmであった。この後、オーブン
にて窒素気流中200℃、350℃で60分ずつ熱処理
した。得られたパターンを光学顕微鏡を用いて観察した
が、露光量が250mJ/cm2 以上で良好なパターン
を示した。
【0057】比較例1 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.1g、エタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン94.5gを上記実施例1と同様に処理し
た後、p−フェニレンジアミン10.3gおよびビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.
2gを添加し、さらに60℃で3時間反応させた。室温
に戻した後、この溶液にジメチルアミノエチルメタクリ
レート37g、N−フェニルグリシン2.0g、および
N−メチル−2−ピロリドン10.6gを添加し、感光
性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0058】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で2分、次いで100℃で2分
プリベークを行った。このプリベーク膜の膜厚は10μ
mであった。この膜の波長365nmの透過率を測定し
たところ、0%であった。次に、このプリベーク膜を実
施例1と同様に露光した。ホットプレートで80℃で1
分熱処理を施した後、実施例1と同様にして現像を行っ
た。現像後の膜厚を測定すると、露光量250mJ/c
m2 の部分で9.3μmであった。しかしながら得られ
たパターンを光学顕微鏡で観察したところ、全露光量領
域のパターンエッジで顕著なオーバーハングが観察され
た。この後、オーブンにて窒素気流中200℃、350
℃で60分ずつ熱処理した。得られたパターンは抜きの
部分で広がるなど良好なものではなかった。
【0059】実施例3 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.4g、エタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン126.7gを上記実施例1と同様に処理
した後、ビス(4−アミノ−3、5−ジメチルフェニ
ル)メタン24.1gおよびビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサン1.2gを添加し、さら
に60℃で3時間反応させた。室温に戻した後、この溶
液にジメチルアミノプロピルメタクリルアミド34.0
g、N−フェニルグリシン2.7g、およびN−メチル
−2−ピロリドン29.6gを添加し、感光性ポリイミ
ド前駆体組成物を得た。
【0060】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で4分、次いで105℃で4分
プリベークを行った。このプリベーク膜の膜厚は20μ
mであった。なお、回転条件を変え、80℃で2分、次
いで100℃で2分プリベークを行い、厚さ10μmの
プリベーク膜を形成した後に、波長365nmの透過率
を測定したところ、30%であった。次に、厚さ20μ
mのプリベーク膜を実施例1と同様に露光した。ホット
プレートで80℃で1分熱処理を施した後、実施例1と
同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定すると、
露光量250mJ/cm2 の部分で18.1μmであっ
た。この後、オーブンにて窒素気流中200℃、350
℃で60分ずつ熱処理した。得られたパターンを光学顕
微鏡を用いて観察したが、露光量が150mJ/cm2
以上で良好なパターンを示した。
【0061】実施例4 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.4g、エタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン120.9gを上記実施例1と同様に処理
した後、ビス(4−アミノ−3、5−ジメチルフェニ
ル)メタン12.1g、3,4´−ジアミノジフェニル
エーテル9.5gおよびビス(3−アミノプロピル)テ
トラメチルジシロキサン1.2gを添加し、さらに60
℃で3時間反応させた。室温に戻した後、この溶液にジ
メチルアミノプロピルメタクリルアミド17.0g、N
−フェニルグリシン2.6g、およびN−メチル−2−
ピロリドン43.7gを添加し、感光性ポリイミド前駆
体組成物を得た。
【0062】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で4分、次いで105℃で4分
プリベークを行った。このプリベーク膜の膜厚は20μ
mであった。なお、回転条件を変え、80℃で2分、次
いで100℃で2分プリベークを行い、厚さ10μmの
プリベーク膜を形成した後に、波長365nmの透過率
を測定したところ、19%であった。次に、厚さ20μ
mのプリベーク膜を実施例1と同様に露光した。ホット
プレートで80℃で1分熱処理を施した後、実施例1と
同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定すると、
露光量250mJ/cm2 の部分で17.9μmであっ
た。この後、オーブンにて窒素気流中200℃、350
℃で60分ずつ熱処理した。得られたパターンを光学顕
微鏡を用いて観察したが、露光量が200mJ/cm2
以上で良好なパターンを示した。
【0063】実施例5 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.4g、エタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン115.7gを上記実施例1と同様に処理
した後、メタフェニレンジアミン5.1g、1,3−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン13.9gおよび
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
1.2gを添加し、さらに60℃で3時間反応させた。
室温に戻した後、この溶液にジエチルアミノエチルメタ
クリレート37.0g、N−フェニルグリシン2.5
g、およびN−メチル−2−ピロリドン20.6gを添
加し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0064】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で4分、次いで100℃で4分
プリベークを行った。このプリベーク膜の膜厚は20μ
mであった。なお、回転条件を変え、80℃で2分、次
いで100℃で2分プリベークを行い、厚さ10μmの
プリベーク膜を形成した後に、波長365nmの透過率
を測定したところ、13%であった。次に、厚さ20μ
mのプリベーク膜を実施例1と同様に露光した。ホット
プレートで80℃で1分熱処理を施した後、実施例1と
同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定すると、
露光量250mJ/cm2 の部分で17.9μmであっ
た。この後、オーブンにて窒素気流中200℃、350
℃で60分ずつ熱処理した。得られたパターンを光学顕
微鏡を用いて観察したが、露光量が200mJ/cm2
以上で良好なパターンを示した。
【0065】実施例6 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.4g、エタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン114.8gを上記実施例1と同様に処理
した後、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン23.
6gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン1.2gを添加し、さらに60℃で3時間反
応させた。室温に戻した後、この溶液にジメチルアミノ
エチルメタクリレート31.4g、N−フェニルグリシ
ン2.7gおよびN−メチル−2−ピロリドン31.6
gを添加し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0066】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で4分、次いで100℃で4分
プリベークを行った。このプリベーク膜の膜厚は20μ
mであった。なお、回転条件を変え、80℃で2分、次
いで100℃で2分プリベークを行い、厚さ10μmの
プリベーク膜を形成した後に、波長365nmの透過率
を測定したところ、26%であった。次に、厚さ20μ
mのプリベーク膜を実施例1と同様に露光した。ホット
プレートで80℃で1分熱処理を施した後、実施例1と
同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定すると、
露光量250mJ/cm2 の部分で17.9μmであっ
た。この後、オーブンにて窒素気流中200℃、350
℃で60分ずつ熱処理した。得られたパターンを光学顕
微鏡を用いて観察したが、露光量が250mJ/cm2
以上で良好なパターンを示した。
【0067】比較例2 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.4g、エタノール0.9g、N−メチル−2
−ピロリドン118.3gを上記実施例1と同様に処理
した後、4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド2
0.5gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサン1.2gを添加し、さらに60℃で3時
間反応させた。室温に戻した後、この溶液にジメチルア
ミノエチルメタクリレート31.4g、N−フェニルグ
リシン2.6g、およびN−メチル−2−ピロリドン2
7.9gを添加し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得
た。
【0068】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で4分、次いで100℃で4分
プリベークを行った。このプリベーク膜の膜厚は20μ
mであった。なお、回転条件を変え、80℃で2分、次
いで100℃で2分プリベークを行い、厚さ10μmの
プリベーク膜を形成した後に、波長365nmの透過率
を測定したところ、0.2%であった。次に、この厚さ
20μmのプリベーク膜を実施例1と同様に露光した。
ホットプレートで80℃で1分熱処理を施した後、実施
例1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定す
ると、露光量250mJ/cm2 の部分で18.7μm
であった。しかしながら得られたパターンを光学顕微鏡
で観察したところ、全露光量領域のパターンエッジで顕
著なオーバーハングが観察された。この後、オーブンに
て窒素気流中200℃、350℃で60分ずつ熱処理し
た。得られたパターンは抜きの部分で広がるなど良好な
ものではなかった。
【0069】実施例7 ピロメリット酸二無水物21.8g、エタノール0.9
g、N−メチル−2−ピロリドン103.8gを上記実
施例1と同様に処理した後、2,2´−ビス(トリフル
オロメチル)−4,4´−ジアミノベンジジン28.4
gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサン1.2gを添加し、さらに60℃で3時間反応
させた。室温に戻した後、この溶液にジメチルアミノプ
ロピルメタクリルアミド17.0g、N−フェニルグリ
シン2.7gおよびN−メチル−2−ピロリドン35.
0gを添加し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0070】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で2分、次いで100℃で2分
乾燥を行った。この塗膜の膜厚は10μmであった。こ
の膜の波長365nmの透過率を測定したところ、15
%であった。次に、この塗膜を実施例1と同様に露光し
た。ホットプレートで80℃で1分熱処理を施した後、
実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測
定すると、露光量250mJ/cm2 の部分で8.5μ
mであった。この後、オーブンにて窒素気流中200
℃、350℃で60分ずつ熱処理した。得られたパター
ンを光学顕微鏡を用いて観察したが、露光量が200m
J/cm2 以上で良好なパターンを示した。
【0071】比較例3 ピロメリット酸二無水物21.8g、エタノール0.9
g、N−メチル−2−ピロリドン98gを上記実施例1
と同様に処理した後、4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル19.0gおよびビス(3−アミノプロピル)テ
トラメチルジシロキサン1.2gを添加し、さらに60
℃で3時間反応させた。室温に戻した後、この溶液にジ
メチルアミノプロピルメタクリルアミド17.0g、N
−フェニルグリシン2.1g,およびN−メチル−2−
ピロリドン31.8gを添加し、感光性ポリイミド前駆
体組成物を得た。
【0072】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で2分、次いで100℃で2分
乾燥を行った。この塗膜の膜厚は10μmであった。次
に、この膜の波長365nmの透過率を測定したとこ
ろ、0%であった。この塗膜を実施例1と同様に露光し
た。ホットプレートで80℃で1分熱処理を施した後、
実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測
定すると、露光量250mJ/cm2 の部分で8.7μ
mであった。しかしながら得られたパターンを光学顕微
鏡で観察したところ、全露光量領域のパターンエッジで
顕著なオーバーハングが観察された。この後、オーブン
にて窒素気流中200℃、350℃で60分ずつ熱処理
した。得られたパターンは抜きの部分で広がるなど良好
なものではなかった。
【0073】実施例8 ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.2g、
エタノール0.9g、N−メチル−2−ピロリドン17
2.9gを上記実施例1と同様に処理した後、ビス[4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン41.
1gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン1.2gを添加し、さらに60℃で3時間反
応させた。室温に戻した後、この溶液にジメチルアミノ
プロピルメタクリルアミド8.5g、N−フェニルグリ
シン3.7gおよびN−メチル−2−ピロリドン35.
0gを添加し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
得られた溶液をスピンナーでシリコンウエハー上に回転
塗布し、次いで前述の真空吸着式のホットプレートを用
いて80℃で2分、次いで100℃で2分乾燥を行っ
た。この塗膜の膜厚は10μmであった。この膜の波長
365nmの透過率を測定したところ、13%であっ
た。次に、この塗膜を実施例1と同様に露光した。ホッ
トプレートで80℃で1分熱処理を施した後、実施例1
と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測定する
と、露光量250mJ/cm2 の部分で8.2μmであ
った。この後、オーブンにて窒素気流中200℃、35
0℃で60分ずつ熱処理した。得られたパターンを光学
顕微鏡を用いて観察したが、露光量が400mJ/cm
2 以上で良好なパターンを示した。
【0074】比較例4 ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.2g、
エタノール0.9g、N−メチル−2−ピロリドン12
1.3gを上記実施例1と同様に処理した後、ジアミノ
ジフェニルエーテル19.0gおよびビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン1.2gを添加
し、さらに60℃で3時間反応させた。室温に戻した
後、この溶液にジメチルアミノプロピルメタクリルアミ
ド8.5g、N−フェニルグリシン2.6g,およびN
−メチル−2−ピロリドン31.8gを添加し、感光性
ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0075】得られた溶液をスピンナーでシリコンウエ
ハー上に回転塗布し、次いで前述の真空吸着式のホット
プレートを用いて80℃で2分、次いで105℃で2分
乾燥を行った。この塗膜の膜厚は10μmであった。次
に、この膜の波長365nmの透過率を測定したとこ
ろ、0%であった。この塗膜を実施例1と同様に露光し
た。ホットプレートで80℃で1分熱処理を施した後、
実施例1と同様にして現像を行った。現像後の膜厚を測
定すると、露光量250mJ/cm2 の部分で8.7μ
mであった。しかしながら得られたパターンを光学顕微
鏡で観察したところ、全露光量領域のパターンエッジで
顕著なオーバーハングが観察された。この後、オーブン
にて窒素気流中200℃、350℃で60分ずつ熱処理
した。得られたパターンは抜きの部分で広がるなど良好
なものではなかった。
【0076】実施例1〜8および比較例1〜4における
i線透過率、プロセスマージンについて表1に示した。
【0077】
【表1】 また、エポキシ系封止樹脂でパッケージングする場合に
は、LSIの信頼性を確保するために、ポリイミドは以
下のような性能を有することが好ましい。すなわち、
(1)伸度を有すること、(2)ポリイミド膜の上下に
存在する無機膜(窒化膜など)や封止樹脂(フィラー含
有エポキシ樹脂)に対して良好な密着性を有すること。
伸度に関してはパッケージの際に生ずる各種ストレスに
よるポリイミドのクラックを回避するために10%以上
であることが好ましい。密着性についてはパッケージの
際にポリイミドとの界面での剥離を防ぐためにより良好
であることが好ましい。実施例1〜8および比較例1〜
4における膜伸度、窒化膜との密着性、封止樹脂との密
着強度について表2に示した。
【0078】
【表2】
【0079】
【発明の効果】本発明の化学線感応性重合体組成物は、
i線ステッパー露光に対して良好なパターン加工性を有
するので、現像時に露光部のパターンサイドが抉れた
り、オーバーハングが生じたりすることはない。したが
って、今後のパターンの微細化に伴う、g線からi線へ
の露光機への移行へ対応できる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[1] 【化1】 (R1 は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
    たは4価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素
    原子を有する2価の有機基、R3 は、水素、アルカリ金
    属イオン、アンモニウムイオン、または炭素数1〜30
    の有機基を表す。nは1または2である。)で表される
    構造単位を主成分とするポリマーを含有する化学線感応
    性重合体組成物であって、厚さ10ミクロンのプリベー
    ク膜の波長365nmでの光線透過率が3%以上である
    ことを特徴とする化学線感応性重合体組成物。
  2. 【請求項2】 一般式[1]においてR2 の10〜10
    0モル%が、側鎖に置換基を有する芳香族環を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の化学線感応性重合体組成
    物。
  3. 【請求項3】 一般式[1]においてR2 の10〜10
    0モル%が、下記構造[3] 【化2】 (X1 は−O−、−CH2 −、−C(CH3 )2 −、−
    C(CF3 )2 −、−SO2 −、または単結合を表す。
    pは0または1を表す。pが1のときは、R4 、R5 、
    R6 、R7 、R8 、R9 の少なくとも1個以上は炭素数
    1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、
    CF3 、OCH3 、OCF3 、F、Cl、Br、カルボ
    キシル基、炭素数2〜10のエステル基のいずれかを表
    し、上記のいずれでもないR4 、R5 、R6 、R7 、R
    8 、R9 は水素を表す。pが0のときは、R4 、R5 、
    R6 の少なくとも1個以上は炭素数1〜10のアルキル
    基、炭素数6〜12のアリール基、CF3 、OCH3 、
    OCF3 、F、Cl、Br、カルボキシル基、炭素数2
    〜10のエステル基のいずれかを表し、上記のいずれで
    もないR4 、R5 、R6 は水素を表す。)で表されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の化学線感応性重合体組成
    物。
  4. 【請求項4】 一般式[1]においてR2 の10〜10
    0モル%が、メタ位の結合を有する芳香族環を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の化学線感応性重合体組成
    物。
  5. 【請求項5】 一般式[1]においてR2 の10〜10
    0モル%が、下記構造[4] 【化3】 (X2 、X3 、X4 は−O−、−CH2 −、−C(CH
    3 )2 −、−C(CF3)2 −、−SO2 −、または単
    結合を表す。q、r、sは0または1を表し、s=0の
    場合はq=r=0、r=0の場合はq=0である。)で
    表されることを特徴とする請求項1記載の化学線感応性
    重合体組成物。
  6. 【請求項6】 一般式[1]においてR2 の10〜10
    0モル%が、下記構造[5] 【化4】 (X2 、X3 、X4 は−O−、−CH2 −、−C(CH
    3 )2 −、−C(CF3)2 −、−SO2 −、または単
    結合を表す。q、r、sは0または1を表し、s=0の
    場合はq=r=0、r=0の場合はq=0である。)で
    表されることを特徴とする請求項1記載の化学線感応性
    重合体組成物。
  7. 【請求項7】 一般式[1]においてR2 の10〜80
    モル%が側鎖に置換基を有する芳香族環を含み、かつ、
    R2 の10〜80モル%が、メタ位の結合を有する芳香
    族環を含むことを特徴とする請求項1記載の化学線感応
    性重合体組成物。
  8. 【請求項8】 一般式[1]においてR2 の10〜80
    モル%が上記構造[3]で表され、かつ、R2 の10〜
    80モル%が、上記構造[4]で表されることを特徴と
    する請求項1記載の化学線感応性重合体組成物。
  9. 【請求項9】 一般式[1]においてR2 の10〜80
    モル%が上記構造[3]で表され、かつ、R2 の10〜
    80モル%が、上記構造[5]で表されることを特徴と
    する請求項1記載の化学線感応性重合体組成物。
  10. 【請求項10】 さらに、エチレン性不飽和二重結合お
    よびアミノ基を含む化合物[2]を含有することを特徴
    とする請求項1記載の化学線感応性重合体組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1130862A (ja) * 1997-05-16 1999-02-02 Toray Ind Inc 化学線感応性重合体組成物
US6329494B1 (en) * 1998-10-30 2001-12-11 Hitachi Chemical Dupont Microsystems Ltd. Photosensitive resin composition
JP2007233319A (ja) * 2006-01-31 2007-09-13 Kaneka Corp 感光性樹脂組成物およびその利用

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