JP2001305749A - 感光性耐熱樹脂前駆体のパターン形成方法 - Google Patents

感光性耐熱樹脂前駆体のパターン形成方法

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JP2001305749A
JP2001305749A JP2000116222A JP2000116222A JP2001305749A JP 2001305749 A JP2001305749 A JP 2001305749A JP 2000116222 A JP2000116222 A JP 2000116222A JP 2000116222 A JP2000116222 A JP 2000116222A JP 2001305749 A JP2001305749 A JP 2001305749A
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heat treatment
pattern
resin precursor
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Koji Fujimoto
康二 藤本
Shigeru Suzue
茂 鈴江
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現像終了から加熱工程までの待機時間の違いに
よる樹脂と基板との接着性の差を無くし安定なパターン
加工方法を提供する。 【解決手段】感光性耐熱樹脂前駆体を基板上に塗布、乾
燥、パターン上に露光、現像した後、現像終了から5時
間以内に50℃〜200℃で短時間熱処理1を実施した
後、さらに250℃〜450℃で熱処理2を実施するこ
とを特徴とする感光性耐熱樹脂前駆体のパターン加工方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミド、ポリ
ベンゾオキサゾールなどの感光性耐熱樹脂前駆体のパタ
ーン加工において現像工程実施後、完全に耐熱樹脂に変
化させるよりも低い温度でいったん熱処理を実施した
後、高温で耐熱樹脂に変化させることにより、現像から
耐熱樹脂に変化させるまでの放置時間の影響を無くすも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来耐熱樹脂のパターン加工方法とし
て、感光性耐熱樹脂前駆体を基板に塗布し、乾燥して皮
膜とした後に、適当なフォトマスクを介して紫外線照射
し、現像、リンス処理して所望のパターンを得、更に加
熱処理して耐熱樹脂パターンを形成してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最終的な加熱
処理工程には長時間かかるため、バッチ処理では数枚か
ら数十枚の現像終了品が完成した後、長尺ロールシート
ではロール全体の現像が終了した後、耐熱樹脂に変化さ
せるための加熱処理を行うこととなり、現像終了から加
熱工程までの放置時間に差が生じ、待機時間の違いによ
る樹脂と基板との接着性に差が生まれ、パターンの変形
や基板からの剥離等問題があった。
【0004】本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、
感光性耐熱樹脂前駆体のパターンを形成する際に、安定
して良好なパターンを得るパターン形成方法を提供せん
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のパターン形成方法は、下記4つ
の工程を必須工程として含むことを特徴とするものであ
る。 (1)感光性耐熱樹脂前駆体を基板上に塗布し、乾燥す
る工程 (2)パターン上に露光し、現像する工程 (3)熱処理1として50℃〜200℃での熱処理を実
施する工程 (4)熱処理2として到達温度が250℃〜450℃で
熱処理を実施する工程
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり感光
性耐熱樹脂前駆体のパターンを形成する際に、安定して
良好なパターンを得る方法について、鋭意検討し、感光
性耐熱樹脂前駆体を基板上に塗布、乾燥、パターン上に
露光、現像した後、特定な熱処理1と熱処理2を実施し
てみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明
したものである。
【0007】本発明の感光性耐熱樹脂前駆体としては、
特に限定されないが、ポリイミド前駆体であるポリアミ
ド酸やポリベンゾオキサゾール前駆体であるポリヒドロ
キシアミドなどが耐熱性の点で好ましく使用される。
【0008】かかる感光性耐熱樹脂前駆体としては、下
記一般式(1)または一般式(2)で表される構造単位
を主成分とするものが好ましく使用される。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】(R1は少なくとも2個以上の炭素原子を
有する4価の有機基、R2は少なくとも2個以上の炭素
原子を有する2価の有機基、R3およびR4は水素、ア
ンモニウムイオン、または、炭素数1〜30の有機基。
R3、R4は同じでも異なっていても良い。R5は少な
くとも2個以上の炭素原子を有する2価の有機基、R6
は少なくとも2個以上の炭素原子を有する4価の有機基
を示す。) かかるポリイミド前駆体において、耐熱性のすぐれたポ
リイミド系ポリマーを得るためには、R1は芳香族環ま
たは芳香族複素環を含有することが好ましい。かかるR
1の好ましい具体例としては、3,3’,4,4’ −
ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビ
フェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,
4’−ジフェニルヘキサフルオロプロパンテトラカルボ
ン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸、ピロメリット酸などの残基が使用される
が、これらに限定されない。また、R1は1種から構成
されていても良いし、2種以上から構成されていても良
い。
【0012】上記一般式(1)で表される構造単位を主
成分とし、かつ、耐熱性のすぐれたポリイミド系ポリマ
ーを得るために、R2は芳香族環または芳香族複素環を
含有することが好ましい。かかるR2の好ましい具体例
としては、フェニレンジアミンあるいはその誘導体、ジ
アミノジフェニルスルホン、ジアミノベンズアニリド、
ジアミノジフェニルエーテル、ジメチルベンジジン、ビ
ス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノ
キシ)ビフェニル、ビス(アミノフェノキシフェニル)
エーテル、ビス(アミノフェノキシフェニル)メタン、
ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(ト
リフルオロメチル)ベンジジン、ビス(アミノフェノキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノフ
ェノキシフェニル)プロパンなどに示される化合物の残
基などが使用されるが、これらに限定されない。また、
R2は1種から構成されていても良いし、2種以上から
構成されていても良い。
【0013】さらに、ポリイミド系ポリマーの接着性を
向上させるために、耐熱性を低下させない範囲で、R2
として、シロキサン結合を有する脂肪族基を共重合する
こともでき、特にビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン等が好ましく使用されるが、これに限
定されない。
【0014】上記一般式(1)のR3およびR4の具体
例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブ
チル基、t−ブチル基、メタクリル酸エチル基、アクリ
ル酸エチル基、メタクリル酸プロピル基、アクリル酸プ
ロピル基、エチルメタクリルアミド基、プロピルメタク
リルアミド基、エチルアクリルアミド基、プロピルアク
リルアミド基等が挙げられるが、これらに限定されな
い。また、脱離が容易でポリイミドへの転化が速やかで
ある点では、R3およびR4が水素、アンモニウムイオ
ンであることが好ましい。かかるR3およびR4は、単
独であっても良いし、2種以上の混合であってもよい。
さらにR3およびR4は同じであっても異なっていても
良い。
【0015】上記一般式(2)において、R5として、
芳香族環または芳香族複素環を含有するものが、耐熱性
の点から好ましい。かかるR5の好ましい例としては、
フタル酸類およびその誘導体、ビフェニルジカルボン酸
類、ジフェニルメタンジカルボン酸類、ジフェニルエー
テルジカルボン酸類、ジフェニルサルファイドジカルボ
ン酸類、ジフェニルスルホンジカルボン酸類、ベンゾフ
ェノンジカルボン酸類などの芳香族ジカルボン酸、ピロ
メリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェ
ニルテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカル
ボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸などの芳
香族テトラカルボン酸や、そのカルボキシル基2個をメ
チル基やエチル基にしたジエステル化合物の残基が使用
されるが、これらに限定されない。また、R5は1種か
ら構成されていても良いし、2種以上から構成されてい
てもよい。
【0016】R6としては、芳香族環または芳香族複素
環を含有するものが、耐熱性の点から好ましい。かかる
R6としては、1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキ
シベンゼン、1,4−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシ
ベンゼン、2,6−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシナ
フタレン、2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシナ
フタレン、1,5−ジアミノ−2,6−ジヒドロキシナ
フタレン、1,6−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシナ
フタレン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキ
シジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノ−4,3’
−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミ
ノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,
4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルメ
タン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジ
フェニルスルフィド、3,4’−ジアミノ−4,3’−
ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミ
ノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,
4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、ジアミノフェノール、ビス
(アミノ−ヒドロキシ−フェニル)ヘキサフルオロプロ
パンなどの化合物の残基が好ましく使用されるが、これ
らに限定されない。かかるR6は1種から構成されてい
ても良いし、2種以上から構成されていてもよい。
【0017】さらに、本発明におけるポリマーの接着性
を向上させるために、耐熱性を低下させない範囲でR6
として、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合
することも可能である。
【0018】本発明におけるポリマーは、一般式(1)
または一般式(2)で表される構造単位のみから成るも
のであっても良いし、他の構造単位との共重合体あるい
はブレンド体であっても良い。その際、一般式(1)ま
たは一般式(2)で表される構造単位を80%以上含有
していることが好ましい。共重合またはブレンドに用い
られる構造単位の種類、量は最終加熱処理によって得ら
れるポリマーの耐熱性を著しく損なわない範囲で選択す
るのが好ましい。
【0019】一般式(1)で表されるポリイミド前駆体
でR3およびR4が水素である場合は、テトラカルボン
酸二無水物とジアミンとを選択的に組み合わせ、これら
をN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、γ−ブチロラクトンなどを主成分とする極
性溶媒中で反応させることによって合成される。
【0020】R3およびR4がアルキル基である場合
は、テトラカルボン酸二無水物とアルコール化合物と反
応させた後、塩化チオニル等を用いて酸塩化物を合成し
た後に適当なジアミンとを選択的に組み合わせるか、ジ
シクロヘキシルカルボジイミド等の適当な脱水剤を用い
てジアミンとを選択的に組み合わせ、これらをN−メチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、γ−ブチロラクトンを主成分とする極性溶媒中で反
応させる方法などによって合成される。
【0021】ポリイミド前駆体組成物に感光性を付与す
るために、R3およびR4成分にメタクリル酸エチル
基、アクリル酸エチル基、メタクリル酸プロピル基、ア
クリル酸プロピル基、エチルメタクリルアミド基、プロ
ピルメタクリルアミド基、エチルアクリルアミド基、プ
ロピルアクリルアミド基などを導入する、および/また
は、新たに不飽和結合を有するアミンを添加することも
可能である。また、感光剤として4−(2’−ニトロフ
ェニル)−4−ヒドロピリジン誘導体を添加することも
可能である。
【0022】前記不飽和結合を有するアミン化合物の例
としては、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルア
ミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピル
メタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレー
ト、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルア
ミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピ
ルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルア
ミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチ
ルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチ
ルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミ
ドなどを使用することができるがこれらに限定されな
い。また、かかるアミン化合物は、単独種であってもよ
いし、2種以上の混合であってもよい。また、4−
(2'−ニトロフェニル)−4−ヒドロピリジン誘導体
としては、具体例的には、2,6−ジメチル−3,5−
ジシアノ−4−(2'−ニトロフェニル)−1,4−ジ
ヒドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチ
ル−4−(2'−ニトロフェニル−1,4−ジヒドロピ
リジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−
(2',4'−ジニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピ
リジンなどを使用することができるが、これらに限定さ
れない。また、かかるヒドロピリジン誘導体も、単独種
であってもよいし、2種以上の混合であってもよい。
【0023】一般式(2)で表されるポリベンゾオキサ
ゾール前駆体は、ジヒドロキシジアミンとハロゲン化ジ
カルボン酸との縮合、あるいはジヒドロキシジアミンと
ジカルボン酸をジシクロヘキシルカルボジイミドなどの
脱水縮合剤の存在下での縮合などの方法によって得るこ
とができる。
【0024】かかるポリベンゾオキサゾール前駆体組成
物に感光性を付与するために、キノンジアジド化合物を
含有することも可能である。かかるキノンジアジド化合
物としては、フェノール性の水酸基にナフトキノンジア
ジドのスルホニル酸がエステルで結合した化合物が好ま
しい。このような化合物としては、テトラヒドロキシベ
ンゾフェノンのナフトキノンジアジドスルホン酸エステ
ル、ビスフェノールAのナフトキノンジアジドスルホン
酸エステル、没食子酸のナフトキノンジアジドスルホン
酸エステル、ナフトールのナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステルなどの化合物を好ましく使用することがで
きるが、これ以外のフェノール類のエステル、あるいは
ヒドロキシフタルイミド、ヒドロキシベンゾトリアゾー
ルなどのナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、ベ
ンズアルドキシムなどのオキシム類とのナフトキンジア
ジドスルホン酸エステルなどを使用することができる。
【0025】さらに、本発明のポリイミド系前駆体組成
物およびポリベンゾオキサゾール系前駆体組成物は、光
開始剤および/または光増感剤を含有することも可能で
ある。
【0026】かかる光開始剤としては、N−フェニルジ
エタノールアミン、N−フェニルグリシンなどの芳香族
アミン類、ミヒラーズケトンなどの芳香族ケトン類、3
−フェニル−5−イソオキサゾロンに代表される環状オ
キシム化合物、1−フェニルプロパンジオン−2−(o
−エトキシカルボニル)オキシムに代表される鎖状オキ
シム化合物、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸
メチル、ジベンジルケトン、フルオレノンなどのベンゾ
フェノン誘導体、チオキサントン、2−メチルチオキサ
ントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキ
サントン誘導体などが使用されるがこれらに限定されな
い。
【0027】また、増感剤としては、アジドアントラキ
ノン、アジドベンザルアセトフェノンなどの芳香族モノ
アジド、7−ジエチルアミノベンゾイルクマリン、3,
3’−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン)など
のアミノクマリン類、ベンズアントロン、フェナントレ
ンキノンなどの芳香族ケトン類など、一般に光硬化性樹
脂に使用されるようなもの、その他電子写真の電荷移動
剤として使用されるものであれば、いずれも好ましく使
用することができる。
【0028】かかる光開始剤や増感剤は、本発明の前駆
体組成物に対して0.01〜30重量%、さらに好まし
くは0.1〜20重量%添加するのが好ましい。この範
囲を外れると、感光性が低下したり、ポリマーの機械特
性が低下したりするので注意を要する。これらの光開始
剤や増感剤は、単独で、あるいは2種以上混合して用い
ることができる。
【0029】本発明の前駆体組成物の感光性能を上げる
ために、適宜、光反応性モノマーを用いることもでき
る。かかる光反応性モノマーとしては、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、トリエチレングリコール
ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタク
リレート、プロピレングリコールジメタクリレート、メ
チレンビスメタクリルアミド、メチレンビスアクリルア
ミドなどが使用されるが、これらに限定されない。
【0030】かかる光反応性モノマーは、ポリマーに対
して1〜30重量%の範囲で添加するのが好ましい。こ
の範囲を外れると、感光性が低下したり、ポリイミド系
ポリマーの機械特性が低下したりするので注意を要す
る。これらの光反応性モノマーは、単独で、あるいは2
種以上混合して用いることができる。
【0031】本発明の前駆体組成物は、ワニスの形で基
板の上に塗布して使用されるが、かかるワニスを形成す
るための溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、
γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルフォルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シドなどの極性の非プロトン性溶媒を単独、または混合
して使用することができる。
【0032】本発明の感光性耐熱樹脂前駆体ワニスを塗
布するための基板としては、例えば、銅、アルミ、ステ
ンレス等の金属板や金属箔、ガラス、シリコンウエハ
ー、アルミナ、セラミック等の単独あるい多層さらには
各層間に有機層をはさんだ多層構造になっていてもよ
い。感光性耐熱樹脂前駆体と接触する基板の表面は金
属、耐熱樹脂あるいはそれらが混載された状態であって
も良い。
【0033】塗布方法としては、スピナーを用いた回転
塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーター、リバースコーター、スリットダイ
コーターによる塗布等の手段が可能である。塗布膜厚は
塗布手段、組成物の固形分濃度、粘度を変えることによ
り調節することができるが、好ましくは0.1〜150
μmの範囲になるように塗布するのがよい。
【0034】次に、感光性ポリイミド前駆体を塗布した
基板を乾燥して、感光性ポリイミド前駆体組成物被膜を
得る。かかる乾燥は、オーブン、ホットプレート、赤外
線等を利用し、好ましくは50〜180℃の範囲、より
好ましくは60〜150℃の範囲で行うのがよい。乾燥
時間は1分〜数時間行うのが好ましい。
【0035】次に、該基板に、所望のパターンを有する
マスクを用いて露光を行う。露光量としては100〜1
500mJ/cm2が好ましい。なお、この場合、現像
時のパターンの解像度が向上したり、現像条件の許容幅
を増大させたい場合には、現像前に熱処理をする工程を
取り入れても差し支えない。この熱処理温度としては、
50〜200℃の範囲が好ましく、特に60〜150℃
の範囲がより好ましい。また、熱処理時間は10秒〜数
時間が好ましい。この範囲を外れると、反応が進行しな
かったり、全ての領域が溶解しなくなるなどの恐れがあ
るので注意を要する。
【0036】ついで、未露光部を現像液で溶解除去する
ことによりパターンを得る。現像液は重合体の構造に合
わせて適当なものを選択して使用することができ、たと
えばアンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド、ジエタノールアミン、コリンなどのアルカリ
水溶液等を好ましく使用することができる。かかるアル
カリ水溶液中には、下記貧溶媒が混在していても良い。
また、かかる現像液として、たとえばN−メチル−2−
ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド等も使用することができる
が、これらは単独で、あるいは該前駆体組成物の貧溶媒
との混合液の形で使用することができる。かかる貧溶媒
としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、水、メチルカルビトール、エチルカルビトー
ル、トルエン、キシレン、乳酸エチル、ピリビン酸エチ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3
−エトキシプロピオネート、炭酸プロピレン、2−ヘプ
タノン、シクロペンタノン、酢酸エチルなどを好ましく
使用することができる。
【0037】現像は、上記の現像液を塗膜面に、そのま
ま、あるいは、霧状にして放射する、現像液中に浸漬す
る、あるいは浸漬品へ超音波をかける等の方法によって
行うことができる。
【0038】かかる現像の後、ついで、リンス液によ
り、現像によって形成したパターンを洗浄することが好
ましい。かかるリンス液としては、現像液との混合性の
良いメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、乳酸エチル、ピリビン酸エチル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプロピ
オネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、炭酸
プロピレン、2−ヘプタノン、酢酸エチル、水等が、単
独または2種以上の混合物の形で好ましく用いられる。
【0039】本発明においては、上記現像、リンス工程
終了後に、短時間の熱処理1を実施した後、あらためて
該前駆体を耐熱樹脂に変化させるための熱処理2を実施
することが課題達成のために必須である。通常、熱処理
2は室温から段階的に昇温され250〜450℃に達す
ることから熱処理1の温度範囲を通過することになる
が、段階的な昇温の場合は膜中に存在する溶剤等の揮発
から膜の収縮が先に起こり、基板との接着性以上の収縮
応力が発生しパターンのゆがみや基板からの剥がれが起
こりやすくなる。特に耐熱樹脂になった後の線膨張係数
が30℃〜100℃の平均で30ppm以下のものにつ
いては上記現象が起こりやすい。熱処理1は、熱により
収縮応力の発生の前あるいは発生しているときに応力以
上に基板と耐熱樹脂前駆体との接着性を向上させるため
に行うものである。
【0040】リンス工程終了後から熱処理1までの待機
時間は5時間以内が好ましく、さらにリンス工程終了後
に連続的に熱処理1を実施することが好ましい。
【0041】熱処理1に用いる熱源は、基板側から基板
に加熱源を直接接触する方式、たとえば、ホットプレー
トやヒートロール、あるいは、赤外線、熱風オーブン等
が好ましい。加熱温度としては、50℃〜200℃が好
ましく、さらに80℃〜170℃が好ましい。温度が低
すぎる場合には、熱処理の効果が発揮されず、パターン
の変形や基板からの樹脂の剥離が起こり、温度が高すぎ
る場合には、樹脂中に残存している溶剤の揮発速度が速
すぎて、樹脂表面上に気泡や膜あれが発生する。熱処理
1は段階的に昇温するのでなく、熱源を処理する温度に
設定した後その温度で処理することが好ましい。また、
熱処理時間に特に制限はないが、短すぎると効果がな
く、長すぎると生産効率が低下することから、0.5分
〜30分の範囲の条件を採用するのが好ましい。
【0042】熱処理1終了後、熱処理2を実施すること
により、該前駆体を耐熱性樹脂に変化させる。ここでの
熱処理温度としては、到達温度が250℃から450℃
の範囲を採用するのが好ましい。250℃以下では、耐
薬品性等の性能が不十分であり、450℃以上の温度で
は、熱劣化が観測され不適当である。かかる熱処理は、
好ましくは不活性ガス雰囲気あるいは真空中で段階的に
あるいは連続的に昇温しながら行われる。
【0043】かくして形成された耐熱性樹脂としては、
下地に基板として用いられる金属板、セラミック、シリ
コンウエハー等との残留ストレスを最小にするため、線
膨張係数が30℃〜100℃の平均で30ppm以下の
ものが好ましく、さらに好ましくは20ppm以下であ
るものが望ましく使用される。ここで、30℃〜100
℃の平均線膨張係数とは、線膨張率温度曲線の30℃と
100℃を結ぶ直線の勾配に相当するものである。
【0044】かかる線膨張係数は、厚さ10μm、幅1
5mm、長さ30mmのポリイミドフイルムを、長さ方
向に円筒状に巻き、セイコー電子製TMA/SS−60
00を用い、30〜100℃の範囲で昇温速度5℃/分
で測定したものである。
【0045】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0046】合成例1 温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した200
0mlの4つ口フラスコに、3,3´,4,4´−ジフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物105.9g(0.3
6モル)およびN−メチル−2−ピロリドン760gを
投入し、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル68.
5g(0.342モル)、p−フェニレンジアミン8
6.3g(0.798モル)、ビス−3−(アミノプロ
ピル)テトラメチルシロキサン14.9g(0.06モ
ル)、およびN−メチル−2−ピロリドン150gを加
え、乾燥空気流入下、60℃で1時間攪拌した後、室温
まで冷却した。その後、ピロメリット酸二無水物18
3.2g(0.84モル)、およびN−メチル−2−ピ
ロリドン203gを加え、乾燥空気気流下、60℃で3
時間攪拌した。
【0047】次に、光遮断下の室温で、ミヒラーケトン
4.55g、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o
−ベンゾイル)オキシム4.55g、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクレート200gを混合撹拌後、フィ
ルターでろ過して感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を
得た。作成した感光性ポリイミド前駆体組成物溶液をワ
ニスAとした。ワニスAを用いた場合のフィルムの線膨
張係数は14×10-6(1/℃)であった。
【0048】合成例2 温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した300
mlの4つ口フラスコに、2,2’−ビス(トリフルオ
ロメチル)−4,4’−ベンジジン32.0g(0.1
0モル)、N−メチル−2−ピロリドン160gを仕込
み、窒素気流化、60℃で攪拌する。溶解したのを確認
した後、60℃でピロメリット酸二無水物18.5g
(0.085モル)、3,3’,4,4’−ジフェニル
ヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸無水物6.7
g(0.015モル)、N−メチル−2−ピロリドン3
0gを添加し、60℃で3時間攪拌した。
【0049】次に、光遮断下の室温で、ミヒラーケトン
0.6g、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−
ベンゾイル)オキシム0.6g、N,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクレート18.5gをN−メチル−2−ピ
ロリドン50g混合撹拌後、フィルターでろ過して感光
性ポリイミド前駆体組成物溶液を得た。作成した感光性
ポリイミド前駆体組成物溶液をワニスBとした。ワニス
Bを用いた場合のフィルムの線膨張係数は12×10-6
(1/℃)であった。
【0050】合成例3 温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した100
mlの4つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル1.1g(0.006モル)、4,4’−ジ
アミノベンズアニリド3.0g(0.013モル)、ビ
ス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン
0.3g(0.001モル)、N,N’−ジメチルアセ
トアミド56gを窒素気流化、室温で攪拌する。溶解し
たのを確認した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物1.8g(0.006モル)、
ピロメリット酸二無水物3.1g(0.014モル)を
添加した後、約5時間攪拌し、その後65℃で1時間加
熱した。
【0051】次に、光遮断下の室温で、ミヒラーケトン
0.09g、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o
−ベンゾイル)オキシム0.09g、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクレート1.8gを混合撹拌後、フィ
ルターでろ過して感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を
得た。作成した感光性ポリイミド前駆体組成物溶液をワ
ニスCとした。ワニスCを用いた場合のフィルムの線膨
張係数は18×10-6(1/℃)であった。
【0052】合成例4 温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した500
mlのセパラブルフラスコに、3,3´,4,4´−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物8.8g(0.03
モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート26.0
g(0.20モル)、γ−ブチロラクトン100mlを
入れ、60℃で2時間撹拌した後、氷冷下、ピロメリッ
ト酸二無水物15.3g(0.07モル)を加えた。さ
らに、氷冷下、撹拌しながらピリジン17.0gを加え
た。室温で16時間撹拌した後、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド41.2g(0.20モル)のγ−ブチロラ
クトン40mlの溶液を氷冷下、10分間で加え、続い
て、p−フェニレンジアミン7.4g(0.068モ
ル)、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル3.0g(0.008モル)、ビス−3−(アミノ
プロピル)テトラメチルシロキサン1.0g(0.00
4モル)を15分間で加えた。氷冷下、3時間撹拌した
後、エタノール5mlを加えてさらに1時間撹拌し、沈
殿をろかした後、得られた溶液を10Lのエタノールの
加え生成した沈殿をエタノールで洗浄した後、真空乾燥
して粉末を得た。光遮断下で、この粉末30g、ミヒラ
ーケトン0.6g、1−フェニル−プロパンジオン−2
−(o−ベンゾイル)オキシム0.6gをN−メチル−
2−ピロリドン45gに溶解した後、フィルターでろ過
して感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を得た。作成し
た感光性ポリイミド前駆体組成物溶液をワニスDとし
た。ワニスDを用いた場合のフィルムの線膨張係数は2
2×10-6(1/℃)であった。
【0053】合成例5 乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒド
ロキシベンゼン)ヘキサフルオロプロパン11.0g
(0.03モル)をN,N−ジメチルアセトアミド10
0ml中に溶解させ、−5℃に冷却した。ここに、グリ
シジルメチルエーテル13.2g(0.15モル)を加
えて、無水トリメリット酸クロリド12.7g(0.0
6モル)をN,N−ジメチルアセトアミド25gに溶解
させた溶液を反応溶液の温度が0℃を越えないように滴
下した。滴下終了後、10℃まで溶液の温度を上げて1
時間攪拌を続け、その後、20℃で1時間攪拌させた。
この後、p−フェニレンジアミン7.6g(0.07モ
ル)を加えて1時間攪拌した後、ピロメリット酸二無水
物8.7g(0.04モル)を加えて、20℃で5時間
攪拌を続けた。攪拌終了後、溶液を10lの水に投入し
てポリヒドロキシアミドアミド酸の沈殿を得た。この沈
殿をろ過で集め、その後60℃の真空乾燥機で20時間
乾燥させた。この乾燥させたポリヒドロキシアミドアミ
ド酸の固体10gとオルトナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステルとして4NT−300(東洋合成(株)
製)2gをγ−ブチロラクトン20gに溶解させ、感光
性耐熱性樹脂前駆体のワニスEを得た。ワニスEを用い
た場合のフィルムの線膨張係数は28×10-6(1/
℃)であった。
【0054】実施例1 ワニスAを10cm×10cm角の25μmSUS箔上
で2100回転で30秒間スピンコートし、クリーンオ
ーブンを用いて110℃で20分間乾燥した後、140
℃×30分+350℃×1時間窒素中で熱処理した。熱
処理後の第1耐熱樹脂層の膜厚は10μmであった。こ
れを基板として、耐熱樹脂側にワニスAを2800回転
で30秒間スピンコートしクリーンオーブンを用いて9
0℃で20分間乾燥した。この塗膜の厚みは10μmで
あった。露光機を用いてテストパターンをマスクとして
365nmの波長をカットした波長で800mJ/cm
2の露光を行った。東レ製現像液DV−822を用い、
28℃で6分間超音波現像を実施し次いでイソプロピル
アルコールで1分リンスした。リンス終了直後に、熱処
理1として基板側からホットプレートで130℃×0.
5分の熱処理を行い、7時間後に熱処理2として140
℃×30分+350℃×1時間窒素中で熱処理した。熱
処理2後の耐熱樹脂は総膜厚で13μmであった。第2
耐熱樹脂のパターンはゆがみも剥がれもなく良好なパタ
ーンであった。
【0055】実施例2 ワニスAの代わりにワニスBを用い、ステンレス箔上に
形成したポリイミド基板の代わりにステンレス箔を用い
る以外は実施例1と同様の方法により実験を行った結
果、樹脂パターンはゆがみも剥がれもない良好なパター
ンであった。
【0056】実施例3 ワニスAの代わりにワニスCを用いる以外は実施例1と
同様の方法により実験を行った結果、第2耐熱樹脂のパ
ターンはゆがみも剥がれもない良好なパターンであっ
た。
【0057】実施例4 熱処理1としてホットプレート130℃×0.5分の代
わりに150℃の熱風オーブン内で5分間処理する以外
は実施例1と同様の方法により実験を行った結果、第2
耐熱樹脂のパターンはゆがみも剥がれもない良好なパタ
ーンであった。
【0058】実施例5 熱処理1としてホットプレート130℃×0.5分の代
わりに赤外線ヒーター170℃×1分処理する以外は実
施例1と同様の方法により実験を行った結果、第2耐熱
樹脂のパターンはゆがみも剥がれもない良好なパターン
であった。
【0059】実施例6 リンス終了直後に熱処理1を実施せずに、リンス終了3
時間後に熱処理1を行う以外は実施例1と同様の方法に
より実験を行った結果、第2耐熱樹脂のパターンはゆが
みも剥がれもない良好なパターンであった。
【0060】比較例1〜3 リンス終了直後に熱処理1を実施せずに、リンス終了7
時間後に熱処理2を行う以外は実施例1〜3と同様の方
法により実験を行った結果、第2耐熱樹脂のパターンは
基板から剥離した。
【0061】実施例6 ワニスDを10cm×10cm角の25μmSUS箔上
で2200回転で30秒間スピンコートし、クリーンオ
ーブンを用いて80℃で60分間乾燥した後、140℃
×30分+350℃×2時間窒素中で熱処理した。熱処
理後の第1耐熱樹脂層の膜厚は10μmであった。これ
を基板として、耐熱樹脂側にワニスDを3000回転で
30秒間スピンコートしクリーンオーブンを用いて80
℃で20分間乾燥した。この塗膜の厚みは8μmであっ
た。露光機を用いてテストパターンをマスクとして36
5nmの波長をカットした波長で500mJ/cm2
露光を行った。次に、シクロヘキサノン/キシレン=7
/3容からなる現像液で現像した後、イソプロパノール
で1分間リンス洗浄した。リンス終了4時間後に、熱処
理1として基板側からホットプレートで130℃×1分
の熱処理を行い、10時間後に熱処理2として140℃
×30分+350℃×2時間窒素中で熱処理した。熱処
理2後の耐熱樹脂は総膜厚で13μmであった。第2耐
熱樹脂のパターンはゆがみも剥がれもなく良好なパター
ンであった。
【0062】実施例7 ワニスEを10cm×10cm角の25μmSUS箔上
で2000回転で30秒間スピンコートし、クリーンオ
ーブンを用いて110℃で20分間乾燥した後、365
nmの波長をカットした波長で800mJ/cm2の露
光を行い、140℃×30分+330℃×1時間窒素中
で熱処理した。熱処理後の第1耐熱樹脂層の膜厚は10
μmであった。これを基板として、耐熱樹脂側にワニス
Eを2800回転で30秒間スピンコートしクリーンオ
ーブンを用いて110℃で20分間乾燥した。この塗膜
の厚みは6μmであった。露光機を用いてテストパター
ンをマスクとして365nmの波長をカットした波長で
800mJ/cm2の露光を行った。次に、0.5%ジ
エチルアミノエタノール水溶液で現像した後、水で1分
間リンス洗浄した。リンス終了直後に、熱処理1として
基板側からホットプレートで150℃×1分の熱処理を
行い、15時間後に熱処理2として140℃×30分+
330℃×1時間窒素中で熱処理した。熱処理2後の耐
熱樹脂は総膜厚で13μmであった。第2耐熱樹脂のパ
ターンはゆがみも剥がれもなく良好なパターンであっ
た。
【0063】比較例4 リンス終了直後に熱処理1を実施せずに、リンス終了1
5時間後に熱処理2を行う以外は実施例7と同様の方法
により実験を行った結果、第2耐熱樹脂のパターンは基
板から剥離した。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、現像終了から耐熱樹脂
に変化させるための加熱工程までの放置時間に差が生じ
た場合にも、パターンの変形や基板からの剥離のない、
安定なパターン加工方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AB15 AB16 AB17 AC01 AD01 BC13 BC33 BC53 BC62 BC69 CB51 FA29 2H096 AA26 AA27 BA05 BA06 EA02 GB02 GB03 GB05 HA01 4J043 PA02 PA19 PC065 PC075 QB15 QB21 QB28 QB31 RA05 RA34 RA52 SA06 SA71 SB01 TA02 TA14 UA131 UA132 UA152 UB011 UB012 UB052 UB061 UB121 UB122 UB151 UB281 UB301 UB302 VA011 VA012 VA021 VA022 VA031 VA032 VA041 VA042 VA061 XA13 YA05 YA06 YA10 YA13 YB19 ZA02 ZA06 ZA12 ZB22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記4つの工程を必須工程として含むこと
    を特徴とする感光性耐熱樹脂前駆体のパターン形成方
    法。 (1)感光性耐熱樹脂前駆体を基板上に塗布し、乾燥す
    る工程 (2)パターン上に露光し、現像する工程 (3)熱処理1として到達温度が50℃〜200℃での
    熱処理を実施する工程 (4)熱処理2として到達温度が250℃〜450℃で
    熱処理を実施する工程
  2. 【請求項2】該熱処理1が、現像後5時間以内に実施さ
    れることを特徴とする請求項1記載の感光性耐熱樹脂前
    駆体のパターン形成方法。
  3. 【請求項3】該熱処理1の加熱方法が、基板側から基板
    に加熱源を直接接触して加熱する方式であることを特徴
    とする請求項1または2記載の感光性耐熱樹脂前駆体の
    パターン形成方法。
  4. 【請求項4】該熱処理1の加熱方法が、赤外線を用いる
    方法であることを特徴とする請求項3記載の感光性耐熱
    樹脂前駆体のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】該熱処理1の加熱方法が、オーブンを用い
    る方法であることを特徴とする請求項3記載の感光性耐
    熱樹脂前駆体のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】該感光性耐熱樹脂前駆体が、一般式(1)
    または、一般式(2)で表される構造単位を主成分とす
    るものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の感光性耐熱樹脂前駆体のパターン形成方法。 【化1】 【化2】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する4価の
    有機基、R2は少なくとも2個以上の炭素原子を有する
    2価の有機基、R3およびR4は水素、アンモニウムイ
    オン、または、炭素数1〜30の有機基。R3、R4は
    同じでも異なっていても良い。R5は少なくとも2個以
    上の炭素原子を有する2価の有機基、R6は少なくとも
    2個以上の炭素原子を有する4価の有機基を示す。)
  7. 【請求項7】該熱処理2の後の耐熱樹脂の30℃〜10
    0℃の平均線膨張係数が30ppm以下であることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の感光性耐熱樹
    脂前駆体のパターン形成方法。
  8. 【請求項8】該基板の表面が、金属、耐熱樹脂あるいは
    混載された状態であることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の感光性耐熱樹脂前駆体のパターン形成
    方法。
  9. 【請求項9】該耐熱樹脂層上に金属導電層を形成するこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の感光性
    耐熱樹脂前駆体のパターン形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010266843A (ja) * 2009-04-14 2010-11-25 Hitachi Chemical Dupont Microsystems Ltd 感光性樹脂組成物及びこれを用いた回路形成用基板
WO2014097595A1 (ja) * 2012-12-21 2014-06-26 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、それを用いたパターン硬化膜の製造方法及び半導体装置
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