JPH08272098A - 感光性樹脂組成物及びそれを用いるパターン化されたポリイミド皮膜の形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びそれを用いるパターン化されたポリイミド皮膜の形成方法

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JPH08272098A
JPH08272098A JP8031259A JP3125996A JPH08272098A JP H08272098 A JPH08272098 A JP H08272098A JP 8031259 A JP8031259 A JP 8031259A JP 3125996 A JP3125996 A JP 3125996A JP H08272098 A JPH08272098 A JP H08272098A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性の液により短時間で現像可能であるとと
もに、十分な感度を有し、容易にパターン化されたポリ
イミド皮膜を形成することができる感光性樹脂組成物、
及び該組成物を用いるパターン化された耐熱性ポリイミ
ド皮膜の形成方法を提供する。 【解決手段】 (A) 下記一般式: 【化1】 〔Xは芳香環を有する4価の有機基であり、Yは、芳香
環を有する2価の有機基又はシロキサン結合を有する2
価の有機基であり、Zは水素原子、又はアクリロキシ基
若しくはメタクリロキシ基を含有する1価の有機基であ
る〕で表される構成単位からなり、平均分子量1万以上
のポリイミド前駆体であって、全Zに占める前記1価の
有機基の割合が、少なくとも30モル%であり、かつ全
Wに占める(メタ)アクリロキシ基含有アミノ基の割合
が10〜50モル%であるもの、並びに(B) 増感剤及び
/又は光重合開始剤、を含有してなる感光性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子用保護
絶縁膜、液晶表示素子用配向膜、多層プリント基板用絶
縁膜等の保護膜の形成に有用な感光性樹脂組成物及び該
組成物を用いるパタ−ン化されたポリイミド皮膜の形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性感光材料として、例えば、
ポリアミック酸と重クロム酸塩とからなる材料[特公昭
49−17374 号公報(米国特許第3,623,870 号明細書、英
国特許第1316976 号、カナダ特許第918484号に相
当)]、ポリアミック酸のカルボキシル基にエステル結
合により感光基を導入したものからなる材料[特開昭49
−115541号公報、特開昭55−45746 号公報(米国特許第
3,957,512 号明細書、英国特許第1467226 号に相
当)]、ポリアミック酸と感光基を有するアミン化合物
からなる材科[特開昭54−145794号公報(米国特許第4,
243,743 号に相当)]、ポリアミック酸のカルボキシル
基にシリルエステル結合により感光基を導入したものか
らなる材料(特開昭62−275129号公報)等が公知であ
る。
【0003】しかし、これらの材料はそのパターン形成
時に現像液として有機溶剤を使用するものであり、有機
溶剤の使用は、作業者の健康ヘの影響や廃液処理等の問
題を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記問題を解
決するために、水性の液により現像可能な材料として、
例えば、ポリアミック酸のカルボキシル基にアミド結合
により感光基を導入したものからなる材料[特開昭60−
100143号公報、特開平 2−157845号公報(米国特許第4,
515,887 号明細書、同第4,587,204 号明細書、英国特許
第2145728 号に相当)]、フェノール基を持つポリイミ
ド樹脂にナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを配
合してなるポジ型の感光性樹脂組成物(Polymer Engine
ering AndScience, July 1989, Vol. 29, 954) 等が提
案されている。
【0005】しかし、これらの材料では、現像に長時間
を必要としたり、特に厚膜形成時に感度が十分でない等
の問題を有している。
【0006】従って、本発明の課題は、水性の液により
短時間で現像可能であるとともに、十分な感度を有し、
容易にパターン化されたポリイミド皮膜を形成すること
ができる感光性樹脂組成物、及び該組成物を用いるパタ
ーン化された耐熱性ポリイミド皮膜の形成方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定のポリイ
ミド前駆体と光増感剤とを配合すると、アルカリ性水溶
液により現像可能なネガ型の感光性ポリイミド樹脂組成
物が得られること、かかる組成物は製造時にイオン性不
純物の混入がほとんどない上、光の照射に対して良好な
感度を有し容易にパターンの形成が行えること、かかる
組成物を硬化させると耐熱性に優れ、電気的・機械的特
性に優れたポリイミド皮膜が形成されることを見いだ
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】本発明は、(A) 下記一般式(1) :
【化3】 〔式中、Xは芳香環を有する4価の有機基であり、Y
は、芳香環を有する2価の有機基又はシロキサン結合を
有する2価の有機基であり、二つのZは同一でも異なっ
てもよく、水素原子又は下記一般式(2) :
【0009】
【化4】 (ここで、Rは水素原子又はメチル基である。)で表さ
れるアクリロキシ基又はメタクリロキシ基を含有する1
価の有機基であり、二つのWは同一でも異なってもよ
く、水酸基又は一般式(3) : −NH−CH2 CH2 OCO−C(R’)=CH2 (3) (ここで、R’は水素原子又はメチル基である。)で表
わされるアクリロキシ基又はメタクリロキシ基を含有す
るアミノ基である。〕で表される構成単位からなるポリ
イミド前駆体であって、前記一般式(2) で表される1価
の有機基の割合が、該ポリイミド前駆体に含まれる全て
のZの中で少なくとも30モル%であり、かつ前記一般
式(3) で表わされるアミノ基の割合が該ポリイミド前駆
体に含まれる全てのWの中10で〜50モル%であるも
の、及び(B) 増感剤、光重合開始剤、又はそれらの組み
合わせを含有してなる感光性樹脂組成物を提供する。
【0010】また、本発明は、上記の感光性樹脂組成物
の溶液を基板に塗布し、乾燥して皮膜を形成し、この皮
膜を露光し、露光した皮膜を現像液を用いて現像し、得
られたパターンを硬化させる工程を有するパターン化さ
れたポリイミド皮膜の形成方法において、前記現像液と
してアルカリ性水溶液を用いることを特徴とする方法を
提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。(A) ポリイミド前駆体 本発明の組成物の有効成分であるポリイミド前駆体(A)
は、上記の一般式(1)で表される構成単位からなる。上
記一般式(1) 中のXは、芳香環を有する4価の有機基で
ある。ポリイミド前駆体(A) に含有される複数のXは、
同一でも異なってもよい。Xの代表的な例としては、
【0012】
【化5】 等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらXのうち、好ましいものは次の通りである。
【0013】
【化6】
【0014】上記一般式(1) 中のYは、芳香環を有する
2価の有機基又はシロキサン結合を有する2価の有機基
である。勿論、Yは芳香環とシロキサン結合とを有する
2価の有機基であってもよい。ポリイミド前駆体(A) に
含有される複数のYは、同一でも異なってもよい。
【0015】上記の芳香環を有する2価の有機基Yとし
ては、具体的には、例えば、下記一般式(4) :
【化7】
【0016】〔式中、複数のR2 は同一でも異なっても
よく、−H、−Cl、−CONH2 又は炭素原子数1〜3のア
ルキル基(例えば、−CH3 、−CH2 CH3 、−CH2 CH2 CH
3 、−CH (CH3 ) 2 等) である。〕で表される基、
【0017】下記一般式(5) :
【化8】
【0018】〔式中、R1 は、単結合、−O−、─SO2
−、−S−又は炭素原子数1〜3の置換もしくは非置換
のアルキレン基(例えば、−CH2 −、−C(CH3 ) 2 −、
−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH(CH3
−、−C(CF3 ) 2 −等) である。複数のR2 は同一でも
異なってもよく、前記のとおりである。〕で表される
基、
【0019】下記一般式(6) :
【化9】
【0020】〔式中、複数のR1 は同一でも異なっても
よく前記のとおりであり、複数のR2は同一でも異なっ
てもよく前記のとおりである。〕で表される基、
【0021】下記一般式(7) :
【化10】
【0022】〔式中、R1 は同一でも異なってもよく前
記のとおりであり、複数のR2 は同一でも異なってもよ
く前記のとおりである。〕で表される基等が挙げられ、
シロキサン結合を有する2価の有機基Yとしては、例え
ば、
【0023】下記一般式(8) :
【化11】
【0024】〔式中、複数のR3 は同一でも異なっても
よく、炭素原子数3又は4のアルキレン基(例えば、−
CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 CH2 −等) 、フェニレ
ン基、又は、
【0025】式:
【化12】 で表される基である。複数のR4 は同一でも異なっても
よく、炭素原子数1〜3のアルキル基(例えば、−C
H3 、−CH2 CH2 CH3 等) であり、mは1〜40の整数で
ある。〕で表されるシロキサン結合を有する基が挙げら
れる。
【0026】上記例示した2価の有機基Yは単独で含ま
れていても、或いは前記一般式(4)、(5) 、(6) 、(7)
および(8) で示される少なくとも二種の基の組み合わ
せ、例えば一般式 (4)、(5) 、(6) および(7) で示され
る基の少なくとも一種の基と一般式(8) で示される基と
の組み合わせで含まれていてもよい。これら2価の有機
基Yの中で好ましいものは、一般式(5) 、(7) 及び(8)
で示される基である。
【0027】上記一般式(1) 中の二つのZは同一でも異
なってもよく、水素原子又は下記一般式(2) :
【化13】
【0028】(ここで、Rは水素原子又はメチル基であ
る。)で表されるアクリロキシ基又はメタクリロキシ基
を含有する1価の有機基である。該ポリイミド前駆体
(A) においては、前記一般式(2) で表される1価の有機
基の割合が、該前駆体に含有される全てのZの中で、少
なくとも30モル%、好ましくは30〜80モル%であ
る。上記一般式(2) で表される1価の有機基の割合が3
0モル%未満の場合、感光性組成物としたときに十分な
感度が得られない。一般式(1)において二つのWは同
一でも異なってもよく、水酸基又は一般式(3) : −NH−CH2 CH2 OCO−C(R’)=CH2 (3) (ここで、R’は水素原子又はメチル基である。)で表
わされるアクリロキシ基又はメタクリロキシ基を含有す
るアミノ基である。この一般式(3) の置換アミノ基は、
ポリイミド前駆体(A) において、全てのWの中で、10
〜50モル%であり、好ましくは20〜40モル%であ
る。該置換アミノ基が10モル%未満であると、現像液
として用いるアルカリ水溶液に対する溶解性が高すぎて
現像時間の制御が困難となり、50モル%を超えると露
光後に未露光部が現像液として用いるアルカリ水溶液に
溶解しないといった問題点がある。
【0029】ポリイミド前駆体(A) の平均分子量(例え
ば重量平均分子量)は、1万以上であり、更に好ましく
は2万〜20万である。平均分子量が1万未満である
と、該組成物を硬化して得られる硬化皮膜は十分な強度
を有しない。また、平均分子量が20万を超えると、組
成物溶液の粘度が高すぎて作業性が悪いし、利用に適さ
ない。
【0030】ポリイミド前駆体(A) は、例えば、下記一
般式(9) :
【化14】 (式中、Xは前記のとおりである。)で表されるテトラ
カルボン酸二無水物、及び、
【0031】下記一般式(10):
【化15】
【0032】(式中、Y及びZは前記のとおりであ
る。)で表されるジアミン化合物を、適当な溶剤中、通
常、0〜40℃で反応させることにより一般式(11):
【化16】 (ここで、X,Y及びZは前記のとおりである。)で表
わされる構造単位からなる生成物を得、次に該生成物を
一般式(12): CH2 =C(R’)−COOCH2 CH2 NCO (12) (ここで、R’は前記のとおりである)で表わされる2
−イソシアナトエチル(メタ)アクリレートと反応させ
ることにより製造される。尚、ポリイミド前駆体(A) の
製造は、そのような製法に限定されるものではない。
【0033】前記製法において、前記テトラカルボン酸
二無水物のモル数と前記ジアミン化合物のモル数とは、
ほぼ等モルとする。
【0034】また、前記ジアミン化合物としては、下記
一般式(13):
【化17】 (式中、Yは前記のとおりである。)で表される化合
物、
【0035】下記一般式(14):
【化18】 (式中、Yは前記のとおりであり、Z' は上記一般式
(2) で表される1価の有機基である。)で表される化合
物、及び、
【0036】下記一般式(15):
【化19】 (式中、Y及びZ' は前記のとおりである。)で表され
る化合物が挙げられるが、全Z中(即ち、Z' と窒素原
子に結合する水素原子の合計) 、少なくとも30モル%
がZ' となるような割合で上記一般式(10)〜(12)で表さ
れるジアミン化合物を組み合わせて使用する必要があ
る。
【0037】また、上記のテトラカルボン酸二無水物と
ジアミン化合物との反応において使用される溶剤として
は、任意のものを使用することができ、具体的には、例
えば、N-メチル-2- ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリルア
ミド、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロペンタノン、シクロへキサノン、γ- ブチロラクト
ン、ブチルセロソルブアセテート、トルエン、キシレ
ン、アニソール、メチルアニソール、エチルフェニルエ
ーテル等の有機溶剤が挙げられる。また、これらは1種
単独で又は2種以上の組み合わせで使用することができ
る。
【0038】上記一般式(9) で表されるテトラカルボン
酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水
物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',
4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス
[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル] プロパン
酸二無水物、2,2-ビス(3,4- ジカルボキシフェニル)パ
ーフルオロプロパン酸二無水物、ビス(3,4- ジカルボキ
シフェニル)ジメチルシラン酸二無水物、1,3-ビス(3,4
- ジカルボキシフェニル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロ
キサン酸二無水物等が例示され、これらは単独で又は2
種以上の組み合わせで使用することができる。これらテ
トラカルボン酸二無水物のうち、好ましいものは、ピロ
メリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,2-ビス(3,4- ジカルボキシフェニル)パーフル
オロプロパン酸二無水物、1,3-ビス(3,4- ジカルボキシ
フェニル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン酸二無水
物である。
【0039】上記一般式(13)で表されるジアミン化合物
としては、例えば、p-フェニレンジアミン、m-フェニレ
ンジアミン、4,4'- ジアミノジフェニルメタン、4,4'-
ジアミノジフェニルエーテル、2,2'- ビス(4- アミノフ
ェニル)プロパン、4,4'- ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4'- ジアミノジフェニルスルフィド、1,4-ビス
(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(p-アミノフェニルス
ルホニル)ベンゼン、1,4-ビス(m-アミノフェニルスル
ホニル)ベンゼン、1,4-ビス(p-アミノフェニルチオエ
ーテル)ベンゼン、1,4-ビス(m-アミノフェニルチオエ
ーテル)ベンゼン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)
フェニル] プロパン、2,2-ビス[3- メチル-4-(4-アミノ
フェノキシ)フェニル] プロパン、2,2-ビス[3- クロロ-
4-(4-アミノフェノキシ) フェニル]プロパン、1,1-ビス
[4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] エタン、1,1-ビス
[3-メチル-4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] エタ
ン、1,1-ビス[3- クロロ-4-(4-アミノフェノキシ) フェ
ニル] エタン、1,1-ビス[3,5- ジメチル-4-(4-アミノフ
ェノキシ) フェニル] エタン、ビス[4-(4-アミノフェノ
キシ) フェニル] メタン、ビス[3- メチル-4-(4-アミノ
フェノキシ) フェニル] メタン、ビス[3- クロロ-4-(4-
アミノフェノキシ) フェニル] メタン、ビス[3,5- ジメ
チル-4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] メタン、ビス
[4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] スルホン、2,2-ビ
ス[4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] パーフルオロプ
ロパン等の芳香族ジアミン化合物;
【0040】例えば、下記式:
【化20】 等で表されるアミド基を有する芳香族ジアミン化合物;
【0041】例えば、下記式:
【化21】 等で表されるジアミノオルガノシロキサン化合物等が例
示されるが、これらに限定されるものではない。また、
これらは1種単独で、又は2種以上の組み合わせで使用
することができる。
【0042】前記一般式(13)で表されるジアミン化合物
のうち、好ましいものは次の通りである。
【化22】
【0043】また、上記一般式(14)及び(15)で表される
アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基含有ジアミ
ン化合物は、上記一般式(13)で表されるジアミン化合物
と、アクリル酸グリシジル及び/又はメタクリル酸グリ
シジルとを、通常、60〜120℃で反応させることに
より容易に製造することができる。ここで使用される一
般式(13)のジアミン化合物の例は前述した通りである。
また、一般式(11)の化合物と2−イソシアナトエチル
(メタ)アクリレートとの反応は、有機溶媒中におい
て、室温で混合するだけで進行する。有機溶媒として
は、上に例示のものを使用することができる。
【0044】(B) 増感剤、光重合開始剤、又はそれらの
組み合わせ 本発明の感光性樹脂組成物は、増感剤及び/又は光重合
開始剤(B) を有効成分として含有する。
【0045】増感剤としては、例えば、ベンゾフェノ
ン、アセトフェノン、アントロン、フェナントレン、ニ
トロフルオレン、ニトロアセナフテン、4,4'- ビス( ジ
メチルアミノ) ベンゾフェノン、4,4'- ビス( ジエチル
アミノ) ベンゾフェノン、クロロチオキサントン、ベン
ズアントラキノン、2,6-ビス-(4-ジエチルアミノベンザ
ル)-シクロヘキサノン、2,6-ビス-(4-ジエチルアミノベ
ンザル)-4-メチル- シクロヘキサノン、4,4'- ビス-(ジ
エチルアミノ) カルコン、2,4-ジエチルチオキサント
ン、N-フェニル- ジエタノールアミン、ジエチルアミノ
エチルメタクリレート、クマリン化合物等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。また、増感剤
は、単独又は2種類以上の組み合わせで使用することが
できる。上記増感剤のうち、好ましいものは2,6-ビス
(4-ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,4-
ジエチルチオキサントン、ジエチルアミノエチルメタク
リレート及びクマリン化合物である。
【0046】また、光重合開始剤としては、例えば、ベ
ンジル、ベンゾインイソプロピルエーテル、1-ヒドロキ
シ- シクロヘキシル- フェニルケトン、2-メチル-[4-
(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-1- プロパノ
ン、1-フェニル-1,2- ブタンジオン-2-(o-メトキシカル
ボニル)オキシム、N-フェニルグリシン、3-フェニル-5
- イソオキサゾロン、カンファーキノン、2,2−ビス
(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラ
フェニル−1,2’−ビイミダゾールのようなビイミダ
ゾール類等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。また、光重合開始剤は、単独で又は2種以上の
組み合わせで使用することができる。上記光重合開始剤
のうち、好ましいものはN−フェニルグリシン、3-フェ
ニル-5- イソオキサゾロン及びビイミダゾール類であ
る。
【0047】増感剤と光重合開始剤とは併用することも
できる。
【0048】増感剤及び/又は光重合開始剤の配合量は
任意であるが、一般的には、上記ポリイミド前駆体(A)
成分の 0.1〜20重量%であり、好ましくは、 0.5〜10重
量%である。
【0049】感光性樹脂組成物 本発明の感光性樹脂組成物は、上述したポリイミド前駆
体(A) と増感剤及び/又は光重合開始剤(B) とを適当な
有機溶剤に溶解した溶液として保存され、使用される。
【0050】上記の有機溶剤としては、例えば、ポリイ
ミド前駆体(A) を製造するものとして例示した有機溶剤
が好適に用いられ、それらの有機溶剤を1種単独で又は
2種以上の組み合わで使用する。また、有機溶剤の使用
量は、上記のポリイミド前駆体(A) の濃度が5〜50重量
%となる量が好ましい。
【0051】本発明の感光性樹脂組成物を有機溶剤に溶
解した溶液は、スピンコート、浸漬、印刷等の公知の方
法によりシリコンウェハー、金属板、ガラス板、セラミ
ックス基板等の基板上に塗布され、乾燥による塗膜形成
後、露光、アルカリ水溶液による現像、硬化の諸工程を
経て、耐熱性等の特性に優れたポリイミド保護皮膜が形
成される。
【0052】乾燥による塗膜形成は、例えば、乾燥器、
ホットプレート等の加熱手段を用いて30〜180 ℃の温度
で数分〜数時間プリベークを行って塗膜中の有機溶剤の
大部分を除去することにより行うことができる。
【0053】露光は、上記で形成された皮膜上にフォト
マスクを置き、可視光線、紫外線等の光を数秒から数分
間照射することにより行われる。
【0054】露光後、未露光部を現像液で溶解除去する
ことによりレリーフパターンを得ることができる。ここ
で、現像液として、アルカリ性水溶液が使用されるの
で、健康への影響や廃液処理の問題がない。また、現像
時間は、通常、10秒〜3分間程度でよい。アルカリ性水
溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属の水酸化物の水溶液;例えば、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルア
ンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウムの水酸化
物の水溶液;例えば、メチルジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等の有機アミンの水溶液等、好ましく
はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液が例
示される。また、アルカリ性水溶液の濃度は、好ましく
は、0.01〜30重量%である。
【0055】更に、現像により形成されたレリーフパタ
ーンの樹脂を乾燥器、電気炉等の加熱手段により、通
常、 200〜500 ℃、好ましくは 300〜400 ℃の温度で数
十分から数時間加熱することにより、パターン化された
ポリイミド皮膜を形成することができる。
【0056】このように、本発明の感光性樹脂組成物
は、容易にパターン形成ができ、また、その硬化により
形成される樹脂皮膜は、耐熱性、機械的特性、電気的特
性に優れることから、電子部品用保護膜として幅広く利
用することができる。具体的には、例えば、ダイオ一
ド、トランジスタ、I.C.、L.S.I.等の半導体
素子表面のジャンクションコート膜、パッシベーション
膜、バッファーコート膜、L.S.I.等のα線遮蔽
膜、多層配線の層間絶縁膜、その他プリントサーキット
ボードのコンフォーマルコート、液晶表示素子の配向
膜、イオン注入マスク等の電子部品用保護膜として好適
に使用される。
【0057】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は、下記の実施例に制限されるものでは
ない。
【0058】調製例1ポリイミド前駆体の溶液の調製 攪拌器及び温度計を備えたフラスコ内を窒素ガスで置換
した後、該フラスコ内に、4,4'- ジアミノジフェニルエ
ーテル 40.04g、メタクリル酸グリシジル34.04 g及び
N-メチル-2- ピロリドン 355gを仕込み、温度を90℃に
保持しながら15時間攪拌した。得られた反応溶液を冷却
後、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分
析したところ、原料のメタクリル酸グリシジルが消失
し、4,4'-ジアミノジフェニルエーテルのメタクリル酸
グリシジル1付加体と、2付加体とが生成していた。
【0059】前記反応溶液に、3,3',4,4'-ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物58.0g及び1,3-ビス(3,4-
ジカルボキシフェニル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキ
サン二無水物8.52gを、溶液の温度が30℃を越えないよ
うに冷却しながら添加した。添加終了後、室温で24時間
攪拌した。その後、反応溶液に2−イソシアナトエチル
メタクリレート12.40 gを添加し、さらに24時間攪拌
した。その間に、二酸化炭素の発生が観測された。攪拌
終了後に反応溶液をゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーに供したところ、2−イソシアナトエチルメタク
リレートの消失が確認された。
【0060】このようにして、下記式:
【化23】 (式中、Z’’は同一又は異なり、水素原子、又は下記
式:
【化24】 で表されるメタクリロキシ含有基であり、W’は同一又
は異なり、水酸基又は2−メタクリロキシエチルアミノ
基である)で表される構成単位及び下記式:
【化25】 (式中、Z’’及びW’は前記のとおりである。)で表
される構成単位を有し、全Z’’に占めるメタクリロキ
シ基含有基の割合が60モル%であり、全W’に占める
2−メタクリロキシエチルアミノ基の割合が20モル%
であるポリイミド前駆体の溶液(25℃における粘度:
2600cP) を得た。またこのポリイミド前駆体の重量平均
分子量は約65000 (GPC、ポリスチレン換算)であっ
た。
【0061】調製例2ポリイミド前駆体の溶液の調製 攪拌器及び温度系を備えたフラスコ内を窒素ガスで置換
した後、該フラスコ内に、4,4'- ジアミノジフェニルメ
タン 39.60g、メタクリル酸グリシジル 17.04g及びN-
メチル-2- ピロリドン 300gを仕込み、温度を80℃に保
持しながら20時間攪拌した。得られた反応溶液を冷却
後、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分
析したところ、原料のメタクリル酸グリシジルが消失
し、4,4'- ジアミノジフェニルメタンのメタクリル酸グ
リシジル1付加体と、2付加体とが生成していた。
【0062】前記反応溶液に、3,3',4,4'-ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物 29.42g及び1,3-ビス(3,4- ジ
カルボキシフェニル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサ
ン二無水物 42.60gを、溶液の温度が30℃を越えないよ
うに冷却しながら添加した。添加終了後、室温で10時間
攪拌した。その後、反応溶液に2−イソシアナトエチル
メタクリレート31.00 gを添加し、さらに24時間攪拌
した。その間に二酸化炭素の発生が認められた。攪拌終
了後に反応溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーに供したところ、2−イソシアナトエチルメタクリ
レートの消失が確認された。
【0063】このようにして、下記式:
【化26】 (式中、Z’’及びW’は前記のとおりである。)で表
される構成単位及び下記式:
【化27】 (式中、Z’’及びW’は前記のとおりである。)で表
される構成単位を有し、全Z’’におけるメタクリロキ
シ含有基の割合が30モル%であり、全W’における2
−メタクリロキシエチルアミノ基の割合が50モル%で
あるポリイミド前駆体の溶液(25℃における粘度43
00cP)を得た。また、このポリイミド前駆体の重量平
均分子量は約45000 (GPC、ポリスチレン換算)であ
った。
【0064】調製例3ポリイミド前駆体の溶液の調製 攪拌器および温度計を備えたフラスコ内を窒素ガスで置
換した後、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プ
ロパン73.9g、メタクリル酸グリシジル28.4gおよびN
−メチル−2−ピロリドン500 gを仕込み、温度を90
℃に保持しながら15時間攪拌した。得られた反応溶液
を冷却後、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーに
より分析したところ、原料のメタクリル酸グリシジルが
消失し、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロ
パンのメタクリル酸グリシジル1付加体と2付加体の生
成を確認した。
【0065】前記反応溶液にまず1,3-ビス(3−アミノ
プロピル)1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン5.0 gを
添加した後、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)パ
ーフルオロプロパン酸二無水物88.8gを溶液の温度が3
0℃を越えないように冷却しながら添加した。添加終了
後、室温で24時間攪拌した。その後、反応溶液に2−
イソシアナトエチルメタクリレート6.2 gを添加し、さ
らに24時間攪拌した。その間に、二酸化炭素の発生が
観測された。攪拌終了後に反応溶液をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーに供したところ、2−イソシア
ナトエチルメタクリレートの消失が確認された。
【0066】このようにして、式:
【化28】 で表される構成単位と、式:
【化29】 で表される構成単位を有し(式中、Z’’及びW’は前
記のとおりである)、全Z’’中メタクリロキシ含有基
は50モル%であり、全W’中2−メタクリロキシエチ
ルアミノ基は10モル%であるポリイミド前駆体溶液
(粘度は7000cP(25℃))を得た。得られた樹脂の重
量平均分子量は約90000 (GPC、ポリスチレン換算)
であった。
【0067】調製例4比較用ポリイミド前駆体の溶液の調製 攪はん器及び温度計を備えたフラスコ内を窒素ガスで置
換した後、該フラスコ内に4,4'- ジアミノジフェニルエ
ーテル40.04 g、メタクリル酸グリシジル14.2g、N−
メチル-2- ピロリドン355 gを仕込み、この溶液の温度
を90℃に保ちながら15時間攪拌した。得られた反応
溶液を冷却後、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ
ーにより分析したところ、原料のメタクリル酸グリシジ
ルが消失し、4,4'- ジアミノジフェニルエーテルとメタ
クリル酸グリシジルの1付加体と、2付加体とが生成し
ていた。
【0068】この反応溶液に、3,3',4,4'-ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物58.0gと1,3-ビス(3,4-ジ
カルボキシフェニル)-1,1,3,3- テトラメチルジシロキ
サンジアンヒドリド8.52gとを溶液の反応温度が30℃
を越えないよう冷却しながら添加した。添加後、室温で
24時間攪拌した。その後、反応溶液に2-イソシアナー
トエチルメタクリレート12.40 gを添加し、さらに24
時間攪拌した。その間に二酸化炭素の発生が観測され、
攪拌終了後、反応溶液をゲルパーミエイションクロマト
グラフィーに供したところ、2-イソシアナートエチルメ
タクリレートの消失が観測され、25℃での粘度3800cp
の目的とするメタクリレート基含有ポリイミド前駆体の
溶液を得た。この前駆体においては、全Z中のメタク
リロキシ基の割合が、25%であり、また、全W中のメ
タクリロキシエチルアミノ基の割合が、20%である。
このポリイミド前駆体の重量平均分子量は約45,000(G
PC、ポリスチレン換算)であった。
【0069】調製例5比較用ポリイミド前駆体の溶液の調製 攪はん器及び温度計を備えたフラスコ内を窒素ガスで置
換した後、該フラスコ内に4,4'- ジアミノジフェニルエ
ーテル40.04 g、メタクリル酸グリシジル28.4g、N−
メチル-2- ピロリドン355 gを仕込み、この溶液の温度
を90℃に保ちながら15時間攪拌した。得られた反応
溶液を冷却後、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ
ーにより分析したところ、原料のメタクリル酸グリシジ
ルが消失し、4,4'- ジアミノジフェニルエーテルとメタ
クリル酸グリシジルの1付加体と、2付加体とが生成し
ていた。
【0070】この反応溶液に、3,3',4,4'-ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物58.0gと1,3-ビス(3,4-ジ
カルボキシフェニル)-1,1,3,3- テトラメチルジシロキ
サンジアンヒドリド8.52gとを溶液の反応温度が30℃
を越えないよう冷却しながら添加した。添加後、室温で
24時間攪拌した。その後、反応溶液に2-イソシアナー
トエチルメタクリレート3.1 gを添加し、さらに24時
間攪拌した。その間に二酸化炭素の発生が観測され、攪
拌終了後、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーに
供したところ、2-イソシアナートエチルメタクリレート
の消失が観測され、25℃での粘度2800cpの目的とする
メタクリレート基含有ポリイミド前駆体の溶液を得
た。この前駆体においては、全Z中のメタクリロキシ基
の割合が、50%であり、また、全W中のメタクリロキ
シエチルアミノ基の割合が、5%である。このポリイミ
ド前駆体の重量平均分子量は約35,000(GPC、ポリス
チレン換算)であった。
【0071】調製例6比較用ポリイミド前駆体の溶液の調製 攪はん器及び温度計を備えたフラスコ内を窒素ガスで置
換後、該フラスコ内に4,4'- ジアミノジフェニルエーテ
ル40.04 g、メタクリル酸グリシジル22.72 g、N−メ
チル-2- ピロリドン355 gを仕込み、この溶液の温度を
90℃に保ちながら15時間攪拌した。得られた反応溶
液を冷却後、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
により分析したところ、原料のメタクリル酸グリシジル
が消失し、4,4'- ジアミノジフェニルエーテルとメタク
リル酸グリシジルの1付加体と、2付加体とが生成して
いた。
【0072】この反応溶液に、3,3',4,4'-ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物58.0gと1,3-ビス(3,4-ジ
カルボキシフェニル)-1,1,3,3- テトラメチルジシロキ
サンジアンヒドリド8.52gとを溶液の反応温度が30℃
を越えないよう冷却しながら添加した。添加後、室温で
24時間攪拌した。その後、反応溶液に2-イソシアナー
トエチルメタクリレート34.1gを添加し、さらに24時
間攪拌した。その間に二酸化炭素の発生が観測され、攪
拌終了後、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーに
供したところ、2-イソシアナートエチルメタクリレート
の消失が観測され、25℃での粘度2100cpの目的とする
メタクリレート基含有ポリイミド前駆体の溶液を得
た。この前駆体においては、全Z中のメタクリロキシ基
の割合が、40%であり、また、全W中のメタクリロキ
シエチルアミノ基の割合が、55%である。このポリイ
ミド前駆体の重量平均分子量は約30,000(GPC、ポリ
スチレン換算)であった。
【0073】実施例1〜5 上記で調製したポリイミド前駆体の溶液、又は 1
00重量部に、表1中に示す(B) 成分を表1に示した量で
添加して、5種の感光性樹脂組成物を調製した(実施例
1〜5)。
【0074】その後、各実施例において上記で調製した
各組成物の溶液をそれぞれスピンコーターを用いてシリ
コンウェハー上に塗布し、ホットプレート上で90℃で
4分間乾燥して塗膜を形成した。得られた塗膜にストラ
イプパターンを有するフォトマスクを密着させ、250
W超高圧水銀灯からの紫外線を60秒間照射した。次
に、アルカリ性水溶液として 2.3%濃度の水酸化テトラ
メチルアンモニウム(TMAH)水溶液及び 0.5NのK
OH水溶液のそれぞれを用いて紫外線照射終了後の試料
の現像を行なった。現像は、前記アルカリ性水溶液に、
前記試料を1分間浸漬することにより行なった。現像終
了後、各試料を鈍水でリンスして、それぞれについて得
られたライン・アンド・スペース・パターン形状を観察
し、最小の線幅 (解像度) を測定した。その結果を表1
に示す。
【0075】また、得られた各試料を、乾燥器中で 150
℃で 0.5時間、更に、 350℃で1時間加熱して硬化し、
硬化塗膜と基板であるシリコンウェハとの密着性を碁盤
目試験により評価した。その結果を表1に示す。
【0076】尚、碁盤目試験による密着性の評価は、硬
化塗膜に1mm間隔で碁盤目状に 100個の枡目を設け、粘
着テープを張りつけて引き剥がした時に残存する枡目の
数で示した。
【0077】
【表1】
【0078】表1の結果より、実施例1〜5で得られた
樹脂組成物の溶液は、比較的厚膜のフィルムにおいても
良好な感光性を有し、アルカリ水溶液で容易に現像で
き、しかも、現像後、良好なパターンを与え、さらに、
シリコンウェハーに対する接着性にも優れており、電子
部品用保護膜として好適に用いられることが理解され
る。
【0079】比較例1〜3 上記で調製した比較用ポリイミド前駆体の溶液、又
は 100重量部に、表2中に示す(B) 成分を表2に示し
た量で添加して、3種の感光性樹脂組成物を調製した
(比較例1〜3)。以下、実施例1〜5に記載した方法
に従って、上記で調製した各組成物の溶液から皮膜を調
製し、現像性及び接着性について試験した。その結果を
表2に示す。
【0080】
【表2】 (注) c:2,6-ビス-(4-ジエチルアミノベンザル)-4-メチル−シクロヘキサノン e:N−フェニルグリシン
【0081】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、その製造
時にイオン性不純物の混入がほとんどなく、その溶液
は、保存安定性に優れ、健康上の問題や廃液処理の問題
を引き起こさないアルカリ水溶液により短時間で現像さ
れ、また、厚膜形成の際にも良好な感度を有しており、
容易にパターン化された樹脂皮膜を与える。さらに、こ
のパターン化された皮膜を加熱硬化させることにより、
耐熱性、電気的、機械的特に優れたポリイミド皮膜が得
られ、この皮膜は、電子部品用保護膜として好適に利用
することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 下記一般式(1) : 【化1】 〔式中、Xは芳香環を有する4価の有機基であり、Y
    は、芳香環を有する2価の有機基又はシロキサン結合を
    有する2価の有機基であり、二つのZは同一でも異なっ
    てもよく、水素原子又は下記一般式(2) : 【化2】 (ここで、Rは水素原子又はメチル基である。)で表さ
    れるアクリロキシ基又はメタクリロキシ基を含有する1
    価の有機基であり、二つのWは同一でも異なってもよ
    く、水酸基又は一般式(3) : −NH−CH2 CH2 OCO−C(R’)=CH2 (3) (ここで、R’は水素原子又はメチル基である。)で表
    わされるアクリロキシ基又はメタクリロキシ基を含有す
    るアミノ基である。〕で表される構成単位からなり、平
    均分子量1万以上のポリイミド前駆体であって、前記一
    般式(2) で表される1価の有機基の割合が、該ポリイミ
    ド前駆体に含まれる全てのZの中で少なくとも30モル
    %であり、かつ前記一般式(3) で表わされるアミノ基の
    割合が該ポリイミド前駆体に含まれる全てのWの中で1
    0〜50モル%であるもの、及び(B) 増感剤、光重合開
    始剤、又はそれらの組み合わせを含有してなる感光性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の感光性樹脂組成物の溶
    液を基板に塗布し、乾燥して皮膜を形成し、この皮膜を
    露光し、露光した皮膜を現像液を用いて現像し、得られ
    たパターンを硬化させる工程を有するパターン化された
    ポリイミド皮膜の形成方法において、前記現像液として
    アルカリ性水溶液を用いることを特徴とする方法。
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