JP2643635B2 - 感光性樹脂溶液組成物 - Google Patents

感光性樹脂溶液組成物

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JP2643635B2
JP2643635B2 JP3078586A JP7858691A JP2643635B2 JP 2643635 B2 JP2643635 B2 JP 2643635B2 JP 3078586 A JP3078586 A JP 3078586A JP 7858691 A JP7858691 A JP 7858691A JP 2643635 B2 JP2643635 B2 JP 2643635B2
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photosensitive resin
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organic group
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弘茂 沖之島
英人 加藤
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子用絶縁膜、
液晶表示素子用配向膜、多孔プリント基板用絶縁膜等と
して有用な耐熱性感光材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
耐熱性感光材料として、ポリアミック酸と重クロム酸塩
とからなる材料(特公昭49−17374号公報)、ポ
リアミック酸のカルボキシル基にエステル結合により感
光基を導入したものからなる材料(特開昭49−115
541号、同60−37550号公報)、ポリアミック
酸と感光基を有するアミン化合物とからなる材料(特開
昭54−145794号公報)、ポリアミック酸と感光
基を有するエポキシ基含有化合物とを反応させることに
より得られる化合物からなる材料(特開昭55−457
46号公報)等が提案されている。しかし、これらの材
料はイオン性不純物の混入や感度安定性、保存安定性等
の低下などの問題があった。
【0003】更に、上記材料はいずれも有機溶剤に対す
る溶解性が比較的悪く、このため、高不揮発分の樹脂溶
液を得ることが困難で、スピンコーティング法などの方
法を利用して基板に厚膜を形成させる上で著しく不利で
あるという欠点も有していた。
【0004】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、イオン性不純物の混入がほとんどなく、保
存安定性に優れ、しかも、基板上に容易に厚膜を形成し
得る感光性樹脂溶液組成物を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は上記目
的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般式
(A)で示されるテトラカルボン酸二無水物及び下記一
般式(B)で示される式(A)のテトラカルボン酸二無
水物の誘導体と下記一般式(C)で示されるジアミンと
から合成される下記一般式(I)で示される化合物にお
いて、上記式(A)のテトラカルボン酸二無水物と式
(B)のテトラカルボン酸二無水物の誘導体とをモル比
0≦A/B≦4の割合で得られた式(1)の化合物が、
高濃度で有機溶剤に溶解し得、かつ、十分な感光性を有
し、このようにして得られた式(I)の化合物を感光性
樹脂として配合し、かつ、光重合開始剤と有機溶剤とを
配合して感光性樹脂溶液組成物を形成することにより、
イオン性不純物の混入がほとんどなく、かつ、長期保存
しても粘度変化が少なく保存安定性に優れている上、光
又は放射線照射で耐熱性及び電気的・機械的性質に優れ
たポリイミド樹脂皮膜を与え、しかも、スピンコーティ
ング法等を利用して厚膜形成も可能であることを知見
し、本発明をなすに至った。
【0006】
【化4】 (但し、Yは4価の有機基である。以下同様。)
【0007】
【化5】 (但し、Rは光又は放射線で重合可能な官能基を有する
1価の有機基である。以下同様。)
【0008】 HN−X−NH …(C) (但し、Xは2価の有機基である。以下同様。)
【0009】
【化6】 (但し、nは0以上の整数である。)
【0010】従って、本発明は、上記式(A)で示され
るテトラカルボン酸二無水物と上記式(B)で示される
テトラカルボン酸二無水物の誘導体とを前者(A)と後
者(B)とのモル比が0≦A/B≦4の割合となるよう
に使用すると共に、上記式(C)で示されるジアミンを
用いて得られる上記式(I)で示される化合物と、光重
合開始剤と、有機溶剤とを含有してなる感光性樹脂溶液
組成物を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の感光性樹脂溶液組成物は、感光性樹脂、光重合開始
剤及び有機溶剤を含有してなるものである。
【0012】ここで、感光性樹脂としては、下記一般式
(I)で示される化合物を使用する。
【0013】
【化7】 (但し、式中Xは2価の有機基、Yは4価の有機基であ
り、Rは光又は放射線で重合可能な官能基を有する1価
の有機基である。また、nは0以上の整数である。)
【0014】上記式(I)の化合物は、下記式(A)で
示されるテトラカルボン酸二無水物及び下記式(B)で
示される式(A)のテトラカルボン酸二無水物の誘導体
と下記式(C)で示されるジアミンとを反応させること
により合成する。
【0015】
【化8】
【0016】この場合、出発原料となる式(A),
(B),(C)の化合物は、式(I)中の置換基X,
Y,Rに応じたものが使用される。
【0017】
【化9】例えば、式(A)のテトラカルボン酸二無水物
は、式(I)中のY(4価の である場合2,2−ビス(3,4’−ベンゼンジカルボ
ン酸アンヒドリド)パ −ジカルボキシフェニル)ジメチルシランジアンヒドリ
ド、及びYが フェニル)1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
ジアンヒドリドなどであるが、これらに限定されるもの
ではない。なお、Yは上記したものの1種であっても2
種以上の組み合わせであってもよい。
【0018】更に、上記式(B)の化合物は、式(A)
のテトラカルボン酸二無水物とR−OHで示されるアル
コールとの反応生成物であり、式(B)中の置換基Rと
しては、下記のような基が例示される。
【0019】
【化10】
【0020】また、ジアミンは式(I)中のX(2価の
有機基)に応じたアミン残基を有するものを使用し得、
具体的に示すと、p−フェニレンジアミン、m−フェニ
レンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ビ
ス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニル
スルフィド、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベ
ンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルスルホニ
ル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオ
エーテル)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニ
ルチオエーテル)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス
[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニリル]エタン、
1,1−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−クロロ−4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1
−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]メタン、ビス[3−メチル−4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−ク
ロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタ
ン、ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]パーフルオロプロパン
等の通常炭素数6〜20の芳香族環含有ジアミン等が挙
げられる。
【0021】また下記に示すような、アミノ基、アミド
基の核置換基を有するジアミンあるいは下記に示すシリ
コンジアミンが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】なお、Xは上記ジアミン残基の1種であっ
ても2種以上の組み合わせであってもよい。
【0026】また、(I)式の化合物の合成にあたって
式(A),式(B)の化合物と式(C)の化合物の使用
量は、それぞれの化合物の使用量がモル比で0.95≦
C/A+B≦1.05、特に0.97≦C/A+B≦
1.03となるように調整することが好ましい。更に、
式(A)の化合物とその誘導体である式(B)の化合物
との配合比は、得られる感光性樹脂が高濃度(例えば3
0重量%以上)で有機溶剤に溶解し得、かつ、十分な感
光性を有するためにモル比で0≦A/B≦4、特に0≦
A/B≦2となるような割合とする。
【0027】なお、上記反応は例えばN−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド等の有機溶剤中で行うことが好ま
しく、また、反応条件は適宜調整し得るが、室温から7
0℃、特に室温から40℃で4〜24時間、特に10〜
24時間混合することが好適である。
【0028】このようにして得られる式(I)の感光性
樹脂の本発明組成物への配合量は、組成物全体の30重
量%以上、特に30〜70重量%、より好ましくは30
〜60重量%とすることが望ましく、30重量%に満た
ないとスピンコート等の方法で基板上に塗布する際に十
分な膜厚を得られない場合がある。
【0029】次に、本発明組成物に配合する光重合開始
剤としては、例えばミヒラーズケトン、ベンゾイン、2
−メチルベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル、2−1−ブチルアント
ラキノン、1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノ
ン、アントラキノン、メチルアントラキノン、4,4’
−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェ
ノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、1,5−アセ
ナフテン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]2−
モルフォリノ−1−プロパノン、ジアセチル、ベンジ
ル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタ
ール、ジフェニルジスルフィド、アントラセン、2−ニ
トロフルオレン、ジベンザルアセトン、1−ニトロピレ
ン、1,8−ジニトロピレン、1,2−ナフトキノン、
1,4−ナフトキノン、1,2−ベンズアントラキノ
ン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メチルシ
クロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)シ
クロヘキサノン、4,4’−ジアジドカルコン、4,
4’−ジアジドベンザルアセトン、4・4’−ジアジド
スチルベン、4,4’−ジアジドベンゾフェノン、4,
4’−ジアジドジフェニルメタン、4,4’−ジアジド
ジフェニルアミン等が挙げられ、これらの化合物は、1
種又は数種を混合して使用することができる。また、上
記光重合開始剤の使用量に関しては、上記式(I)の感
光性樹脂に対し0.1〜20重量%、特に0.1〜10
重量%が好適である。
【0030】更に、本発明の組成物を構成する有機溶剤
としては、上記式(I)の感光性樹脂及び光重合開始剤
のいずれをも溶解し得る有機溶剤から選ばれる1種又は
2種以上が使用される。
【0031】有機溶剤としては、具体的にN−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル等のエーテル類、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペ
ンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、γ−ブチロ
ラクトン、ブチルセロソルブアセテート、ブチルアセテ
ート、エチルアセテート等のエステル類が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0032】また、上記有機溶剤の使用量は、スピンコ
ーティング法などの塗布方法によって、容易に厚膜を形
成することが可能なよう、上述したように式(I)の感
光性樹脂の濃度が組成物全体の30重量%以上、特に3
0重量%〜70重量%、より好ましくは、30重量%〜
60重量%となるような量とすることが好ましい。
【0033】更に、上記有機溶剤以外にも、塗布性を向
上させるため、トルエン、キシレン等の有機溶剤を式
(I)の化合物及び光重合開始剤の溶解性を損なわない
程度に添加することができる。
【0034】更に、本発明組成物には、感光性改良を目
的として光重合性官能基を有する化合物を任意成分とし
て添加することが可能であり、具体的には、ブチルアク
リラート、シクロヘキシルアクリラート、ジメチルアミ
ノエチルメタクリラート、ベンジルアクリラート、カル
ビトールアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラー
ト、2−エチルヘキシルメタクリラート、ラウリルメタ
クリラート、2−ヒドロキシエチルアクリラート、2−
ヒドロキシエチルメタクリラート、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリラート、2−ヒドロキシプロピルメタクリラ
ート、グリシジルメタクリラート、N−メチロールアク
リルアミド、N−ジアセトンアクリルアミド、N,N’
−メチレンビスアクリルアミド、N−ビニルピロリド
ン、エチレングリコールジアクリラート、ジエチレング
リコールジアクリラート、トリエチレングリコールジア
クリラート、ブチレングリコールジアクリラート、ブチ
レングリコールジメタクリラート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリラート、ネオペンチルグリコールジメタク
リラート、1,4−ブタンジオールジアクリラート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリラート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリラート、ペンタエリスリトー
ルジアクリラート、ペンタエリスリトールトリアクリラ
ート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリ
メチロールプロパントリメタアクリラート等が挙げられ
る。なお、上記化合物の添加量は、本発明の効果を妨げ
ない範囲で通常量とすることができる。
【0035】本発明の感光性樹脂溶液組成物は、上記式
(I)の化合物及び光重合開始剤を有機溶剤に溶解する
ことにより得ることができるものであり、この本発明組
成物は下記方法により基材上にパターン化されたポリイ
ミド皮膜を形成することができる。
【0036】即ち、本発明組成物はスピンコート、浸
漬、印刷等の公知の方法によりシリコンウエハー、金属
板、ガラス板等の基板上に塗布することが可能である。
得られる塗膜は電気炉あるいはホットプレート等の加熱
手段を用い、30〜150℃の温度で数分〜数十分プリ
ベークを行うことにより、塗膜中の大部分の溶媒を除去
することができる。この塗膜にネガマスクをおき、可視
光線、紫外線等の光線又は放射線、好ましくは紫外線を
その紫外線強度あるいは塗布膜厚に応じて数秒から数分
の間照射し、次いで未露光部を現像液で溶解除去するこ
とにより、レリーフ・パターンを得ることができる。こ
こで、現像液は本発明組成物に配合する有機溶剤と同様
のものとすることができるが、かかる有機溶剤と本発明
の感光性重合体の非溶媒であるメタノール、エタノール
あるいはプロパノール等の低級アルコールとの混合液を
使用することもでき、この場合は所望により上記非溶媒
でリンスし、更に150℃以下の温度で乾燥を行うこと
でレリーフ・パターンの安定化を行うことができる。
【0037】更に、現像により形成されたレリーフ・パ
ターンのポリマーは前駆体の形であるため、これを上記
加熱手段により200〜500℃、特に300〜400
℃の温度で数十分〜数時間加熱することにより、パター
ン化されたポリ(アミド)イミド膜を形成することがで
きる。
【0038】このようにして本発明組成物から得られる
パターン化されたポリイミド皮膜は、耐熱性に優れ、か
つ、電気的・機械的特性が良好なものである。なお、本
発明組成物によれば、厚膜形成が可能であり、上述のよ
うな方法で5〜20μm程度の膜厚のポリイミド皮膜を
容易に形成することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂溶液組成物は、イオ
ン性不純物の混入がほとんどなく、保存安定性に優れて
いる上、光線又は放射線照射により耐熱性に優れ、か
つ、良好な電気的・機械的特性を有し、しかも、厚膜形
成が可能である。更に、本発明組成物は、例えば半導体
素子上に光によって直接微細なパターンを形成すること
が可能であり、ジャンクションコート膜、パッシベーシ
ョン膜、バッファーコート膜、α線遮蔽膜等の半導体素
子表面保護膜や多層配線用の層間絶縁膜のような半導体
素子用絶縁膜、液晶表示素子用配向膜、多層プリント基
板用絶縁膜等として好適に利用することができる。
【0040】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
【0041】[実施例1] 撹拌器、温度計及び窒素置換装置を具備したフラスコ中
に、16.1g(0.05mol)の3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と35
gのN−メチル−2−ピロリドンを仕込み、系の温度を
60℃に保持した。これに2−ヒドロキシエチルメタク
リレート5.9g(0.045mol)を4時間に亘っ
て添加し、添加終了後更に4時間撹拌した。フラスコを
室温に戻した後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル9.0g(0.045mol)と1,3−ビス(γ−
アミノプロピル)1,1,3,3−テトラメチルジシロ
キサン1.2g(0.005mol)のN−メチル−2
−ピロリドン溶液35.2gを系の反応温度が40℃を
超えないよう4時間かけて滴下し、終了後、更に10時
間撹拌した。
【0042】次に、ミヒラーズケトン1.0gを加えて
撹拌した後、1μmのフィルターで濾過し、粘度250
cps、不揮発分38%の感光性樹脂溶液組成物を得
た。
【0043】この溶液組成物のNa、K、Cl
いったイオン性不純物濃度は、いずれも1ppm以下と
低濃度であった。
【0044】更に、5℃で6ヵ月保存した後の粘度は2
80cpsと粘度の変化も小さく、保存安定性に優れて
いた。また、得られた溶液をスピンナーでシリコンウェ
ハー上に回転塗布し、次に90℃で1時間乾燥し、厚さ
20μmの塗膜を得た。この塗膜面をマスクを通して高
圧水銀灯(500W)で120秒間露光した。露光後、
N−メチル−2−ピロリドンで現像し、イソプロピルア
ルコールでリンスを行ったところ、鮮明な樹脂パターン
が得られた。これを150℃で1時間、更に400℃で
30分加熱処理して、ポリイミド樹脂皮膜に変換した。
加熱後の膜厚は15μmであり、良好な皮膜であった。
得られたポリイミド皮膜の耐熱性は400℃以上で良好
な耐熱性を示し、シリコンウェハーに対する接着性も良
好であった。
【0045】[実施例2] 実施例1と同様にして得た感光性樹脂のN−メチル−2
−ピロリドン溶液86.3gに2,6−ジ(p−アジド
ベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン0.5gを加
えて粘度250cps、不揮発分38%の感光性樹脂溶
液組成物を得た。
【0046】この溶液組成物のNa、K、Cl
いったイオン性不純物濃度は、いずれも1ppm以下と
低濃度であった。また、5℃で6ヶ月保存した後の粘度
は265cpsと粘度の変化も小さく、保存安定性に優
れていた。得られた溶液をスピンナーでシリコンウェハ
ー上に回転塗布し、次に90℃で1時間乾燥し、厚さ2
0μmの塗膜を得た。この塗膜面をマスクを通して高圧
水銀灯(500W)で80秒間露光した。露光後、N−
メチル−2−ピロリドンで現像し、イソプロピルアルコ
ールでリンスを行ったところ鮮明な樹脂パターンが得ら
れた。これを、150℃で1時間、更に400℃で30
分加熱処理して、ポリイミド樹脂皮膜に変換した。加熱
後の膜厚は15μmであり、良好な皮膜であった。得ら
れたポリイミド皮膜の耐熱性は400℃以上であり、良
好な耐熱性を示し、シリコンウェハーに対する接着性も
良好であった。
【0047】[実施例3] 実施例1の方法に従い、酸二無水物として、ピロメリッ
ト酸二無水物10.9g(0.05mol)、酸二無水
物と反応させるアルコールとして2−ヒドロキシ1,3
ジメタクリロキシプロパン9.1g(0.04mo
l)、ジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル9.0g(0.045mol)、1,3−ビス
(n−アミノフェノキシメチル)1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン1.9g(0.005mol)、
溶剤として、N−メチル−2−ピロリドン46g)光重
合開始剤として、エチルチオキサントン1.0gを用い
て粘度850cps、不揮発分41%の感光性樹脂溶液
組成物を得た。
【0048】この溶液組成物のNa、K、Cl
いったイオン性不純物濃度は、いずれも1ppm以下と
低濃度であった。また、5℃で6ヵ月保存した後の粘度
は920cpsと粘度の変化も小さく、保存安定性に優
れていた。得られた溶液をスピンナーでシリコンウェハ
ー上に回転塗布し、次に90℃で1時間乾燥し、厚さ3
0μmの塗膜を得た。この塗膜面をマスクを通して高圧
水銀灯(500W)で80秒間露光した。露光後、N−
メチル−2−ピロリドンで現像し、イソプロピルアルコ
ールでリンスを行ったところ鮮明な樹脂パターンが得ら
れた。これを150℃で1時間、さらに400℃で30
分加熱処理して、ポリイミド樹脂皮膜に変換した。加熱
後の膜厚は20μmであり、良好な皮膜であった。得ら
れたポリイミド皮膜の耐熱性は400℃以上であり良好
な耐熱性を示し、シリコンウェハーに対する接着性も良
好であった。
【0049】[実施例4] 実施例1の方法に従い、酸二無水物として、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物11.
8g(0.04mol)、1,3−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサンジアンヒドリド4.3g(0.01mol)、
アルコールとして2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリ
ロキシプロパン4.6g(0.02mol)、ジアミン
としてジアミノジフェニルエーテル10.0g、溶剤と
してN−メチル−2−ピロリドン48g、光重合開始剤
としてエチルチオサントン1.0gを用いて粘度340
0cps、不揮発分40%の感光性樹脂溶液組成物を得
た。
【0050】この溶液組成物のNa、K、Cl
いったイオン性不純物濃度は、いずれも1ppm以下と
低濃度であった。また5℃で6ヶ月保存した後の粘度は
3800cpsと粘度の変化も小さく、保存安定性に優
れていた。得られた溶液をスピンナーでシリコンウェハ
ー上に回転塗布し、次に90℃で1.5時間乾燥し、厚
さ36μmの塗膜を得た。この塗膜面をマスクを通して
高圧水銀灯(500W)で180秒間露光した。露光
後、N−メチル−2−ピロリドンで現像し、イソプロピ
ルアルコールでリンスを行ったところ鮮明な樹脂パター
ンが得られた。これを150℃で1時間、更に400℃
で30分加熱処理して、ポリイミド樹脂皮膜に変換し
た。加熱後の膜厚は30μmであり、良好な皮膜であっ
た。得られたポリイミド皮膜の耐熱性は400℃以上で
あり良好な耐熱性を示し、シリコンウェハーに対する接
着性も良好であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/038 504 G03F 7/038 504

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(A) 【化1】 (但し、Yは4価の有機基である。)で示されるテトラ
    カルボン酸二無水物と下記一般式(B) 【化2】 (但し、Rは光又は放射線で重合可能な官能基を有する
    1価の有機基である。)で示されるテトラカルボン酸二
    無水物の誘導体とを前者(A)と後者(B)とのモル比
    が0≦A/B≦4の割合となるように使用すると共に、
    下記一般式(C) HN−X−NH …(C) (但し、Xは2価の有機基である。)で示されるジアミ
    ンを用いて得られる下記一般式(I) 【化3】 (但し、式中Xは2価の有機基、Yは4価の有機基であ
    り、Rは光又は放射線で重合可能な官能基を有する1価
    の有機基である。また、nは0以上の整数である。)で
    示される化合物と、光重合開始剤と、有機溶剤とを含有
    してなることを特徴とする感光性樹脂溶液組成物。
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