JPH0827537B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH0827537B2
JPH0827537B2 JP2177375A JP17737590A JPH0827537B2 JP H0827537 B2 JPH0827537 B2 JP H0827537B2 JP 2177375 A JP2177375 A JP 2177375A JP 17737590 A JP17737590 A JP 17737590A JP H0827537 B2 JPH0827537 B2 JP H0827537B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高感度な感光性ポリイミド樹脂組成物に関
するものである。
[従来の技術] 従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜などに
は、耐熱性が優れ、また卓越した電気的特性、機械的特
性などを有するポリイミド樹脂が用いられているが、近
年半導体素子の高集積化、大型化、封止樹脂パッケージ
の薄型化、小型化、半田リフローによる表面実装方式へ
の移行などにより耐熱サイクル性、耐熱ショック性等の
著しい向上の要求があり、更に高性能なポリイミド樹脂
が必要とされるようになってきた。
一方、ポリイミド樹脂自身に感光性を付与する技術が
最近注目を集めてきた。
これらの感光性を付与したポリイミド樹脂を使用する
と、付与していないポリイミド樹脂に比較してパターン
作成工程の簡素化効果があるだけでなく、毒性の強いエ
ッチング液を使用しなくてすむので、安全、公害上も優
れており、ポリイミド樹脂の感光性化は重要な技術とな
ることが期待されている。
感光性ポリイミド樹脂としては、例えば下式(A) で示されるような構造のエステル基で感光性基を付与し
たポリイミド前躯体組成物(例えば特公昭55-41422号公
報)あるいは下式(B) で示されるような構造のポリアミック酸に化学線により
2量化、または重合可能な炭素−炭素二重結合およびア
ミノ基または、その四級化塩を含む化合物を添加した組
成物(例えば特公昭59-52822号公報)などが知られてい
る。
これらは、いずれも適当な有機溶剤に溶解し、ワニス
状態で塗布、乾燥した後、フォトマスクを介して紫外線
照射し、現像、リンス処理して所望のパターンを得、さ
らに加熱処理することによりポリイミド被膜としてい
る。
しかし、かかる従来の組成物は、次のような欠点を有
している。すなわち、(A)に示す組成物においては、
まずテトラカルボン酸二無水物と感光基を有するアルコ
ールをエステル化反応させ、次にジアミンとアミド化反
応を行ない製造するという著しく複雑な工程を経るた
め、製品の安定化が困難であった。しかし、エステル結
合は強い結合力を有するためスプレー現像(現像液を激
しく噴きつけて急速に短時間に現像する方法)可能とい
う長所をもつ。ところが逆に結合力が強すぎるため、40
0℃以上の高温でも感光基の除去が完全にはできず、ポ
リイミド被膜が黒化し、皮膜物性(強度、伸び等)が低
下するという短所にもなった。一方、(B)に示す組成
物においては、ポリアミック酸に感光剤を添加混合する
だけでよいため、製造工程は著しく簡単であるが、ポリ
アミック酸と感光剤とのイオン結合力が著しく弱いた
め、パドル現像(現像液を静止した被現像皮膜に滴下し
て現像する方法)しなければならず、やや時間を要する
という短所となる。また室温でのワニスの粘度変化が大
きく保存安定性に欠けるため、半導体製造工程に適用す
るには不充分である。一方、結合力が弱いために加熱に
より感光基が除去され易く、ポリイミド皮膜の皮膜物性
が優れるという長所になる。しかしながら、(A)、
(B)のいずれもその露光感度は200〜400mJ/cm2(i線
コンタクト露光機、フルスペクトル、厚み10μm)であ
り、最近の技術の進歩に伴う高感度化の要求には不充分
なものになってきた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的とするところは、著しく簡単な方法で、
品質のバラツキが無く、著しく高感度でかつ皮膜特性の
優れる感光性樹脂組成物を提供するにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、(A)化学線官能基Pを両末端に有する
ポリアミック酸化合物〔I〕、 (式中、n=2〜5 R1:H,CH3 R2:有機残基) (式中、m=10〜10000の整数、 R3、R4:芳香族環状基) (B)常温にて溶液状の化学線により重合可能な炭素−
炭素二重結合を含むアミド化合物、(C)吸収極大波長
(λmax)が330〜500nmである増感剤を必須成分とする
ことを特徴とする感光性樹脂組成物である。
[作用] 本発明において用いる芳香族テトラカルボン酸又はそ
の誘導体とは下記式〔II〕で示されるもので ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラ
カルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,
7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−
テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テト
ラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラ
カルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘ
キサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二
無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナ
フタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−
ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無
水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカル
ボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラ
クロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水
物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3″,4,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,2″,3,3″−p−テルフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水
物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、
ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリ
レン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレ
ン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナン
スレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナ
ンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェ
ナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、シ
クロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、
ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロ
リジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフ
ェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物があげられ
る。また、使用にあたっては、1種類でも2種類以上の
混合物でもかまわない。
本発明において用いる化学線感応基Pを持つ化合物
としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペン
タエリスリトールアクリレートジメタクリレート、ペン
タエリスリトールジアクリレートメタクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタメタクリレート、グリセロールジアク
リレート、グリセロールジメタクリレート、グリセロー
ルアクリレートメタクリレート、トリメチロールプロパ
ンジアクリレート、1,3−ジアクリロイルエチル−5−
ヒドロキシエチルイソシアヌレート、1,3−ジメタクリ
レート−5−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、エチ
レングリコール変性ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトール
トリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレ
ート、トリメチロールプロパンジメタクリレートなどが
あげられるが、これらに限定されない。これらの使用に
あたっては、1種類でも、2種類以上の混合物でもかま
わない。
本発明において用いる芳香族ジアミン及び/又はその
誘導体とは下記式〔III〕で示されるもので、 (R4:芳香族環状基、m=0〜2) m=0のジアミンやm=1のジアミノカルボン酸、m=
2のジアミノジカルボン酸などが用いられ、アミン成分
は1種類でも、2種類以上の混合物でもかまわない。用
いられるアミンの種類としてはm−フェニレン−ジアミ
ン、1−イソプロピル−2,4−フェニレン−ジアミン、
p−フェニレン−ジアミン、4,4′−ジアミノ−ジフェ
ニルプロパン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルプロパ
ン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルエタン、3,3′−ジア
ミノ−ジフェニルエタン、4,4′−ジアミノ−ジフェニ
ルメタン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノ
−ジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノ−ジフェニ
ルスルホン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルスルホン、
4,4′−ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3′−ジアミ
ノ−ジフェニルエーテル、ベンジジン、3,3′−ジアミ
ノ−ビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ−
ビフェニル、3,3′−ジメトキシ−ベンジジン、4,4″−
ジアミノ−p−テルフェニル、3,3″−ジアミノ−p−
テルフェニル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)メ
タン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エ
ーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)
ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ペンチ
ル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノ
−ペンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノ−ナフタレン、
2,6−ジアミノ−ナフタレン、2,4−ビス(β−アミノ−
t−ブチル)トルエン、2,4−ジアミノ−トルエン、m
−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジア
ミン、m−キシリレン−ジアミン、p−キシリレン−ジ
アミン、2,6−ジアミノ−ピリジン、2,5−ジアミノ−ピ
リジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、1,
4−ジアミノ−シクロヘキサン、ピペラジン、メチレン
−ジアミン、エチレン−ジアミン、プロピレン−ジアミ
ン、2,2−ジメチル−プロピレン−ジアミン、テトラメ
チレン−ジアミン、ペンタメチレン−ジアミン、ヘキサ
メチレン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘキサメチレン
−ジアミン、3−メトキシ−ヘキサメチレン−ジアミ
ン、ヘプタメチレン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘプ
タメチレン−ジアミン、3−メチル−ヘプタメチレン−
ジアミン、4,4−ジメチル−ヘプタメチレン−ジアミ
ン、オクタメチレン−ジアミン、ノナメチレン−ジアミ
ン、5−メチル−ノナメチレン−ジアミン、2,5−ジメ
チル−ノナメチレン−ジアミン、デカメチレン−ジアミ
ン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチル−デカン、2,11−
ジアミノ−ドデカン、1,12−ジアミノ−オクタデカン、
2,12−ジアミノ−オクタデカン、2,17−ジアミノ−アイ
コサン、ジアミノシロキサン、2,6−ジアミノ−4−カ
ルボキシリックベンゼン、3,3′−ジアミノ−4,4′−ジ
カルボキシリックベンジジンあげられる。
本発明で用いる該ポリアミック酸化合物の合成時に用
いる常温にて溶液状の化学線により重合可能な炭素−炭
素二重結合を含むアミド化合物としては、例えばN−メ
チルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−
メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアク
リルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N−アク
リロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N,
N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、
N−ビニルピロリドンなどの通常10〜30℃の温度で液状
のものがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。また使用にあたっては1種類でも、2種類以上の混
合物でもかまわない。
本発明になるポリアミック酸〔I〕は、 化学線により重合可能な炭素−炭素二重結合を含む常温
にて溶液状のアミド化合物を反応溶媒として合成される
が、その合成方法の一例を示すと、重合度mが1000のポ
リアミック酸を合成したい時、酸無水物〔II〕 1001モルと、化学線感応基Pを持つ化合物2モルを先
ず反応させ、次に、更にジアミン〔III〕 1000モルを反応させることによって得ることができる。
該ポリアミック酸〔I〕は、両末端に多官能の化学線
感応基Pを有するため、露光部の架橋密度は高まり、
また未露光部は溶解性の良い架橋していない感応基P
を有するため、露光部と未露光部の溶解度の差を大きく
することができ、感度を高めることが可能になった。ま
たポリアミック酸末端を化学線感応基Pで保護してい
るために、ポリアミック酸の解重合が起こらず、従って
粘度安定性の良い樹脂が得られた。
また、従来から反応系溶媒として該アミド化合物を用
いるということは全く行われていなかった。従来の反応
系溶媒は、その官能基が酸無水物類及びジアミン類と反
応しないダイポールモーメントを有する有機極性溶媒で
あった。
系に対し不活性であり、かつ生成物に対して溶媒であ
ること以外に、この有機極性溶媒は反応成分の少なくと
も一方、好ましくは両者に対して溶媒でなければならな
かった。
この種の溶媒として代表的なものは、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエ
チルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−
ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルフォスホアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメチレ
ンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン、メチル
ホルムアミド、N−アセチル−2−ピロリドン、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等があり、これらの溶媒は単独又
は組合せて使用される。この他にも溶媒として組合せて
用いられるものとして、ベンゼン、ベンゾニトリル、ジ
オキサン、ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、キシレン、トルエン、
シクロヘキサン等の非溶媒が、原料の分散媒、反応調節
剤、皮膜平滑剤などとして併用されていた従来の反応系
溶媒は、光に対して感応性を有していなかった。そのた
め、従来の感光性樹脂の製造にあたっては、光に対する
感光性成分を特に添加していた。しかし、多量の反応系
溶媒に希釈されてしまうため、感光基濃度の向上には限
界があった。
本発明による該アミド化合物を溶媒とする方法によれ
ば、溶媒自身が100%感光性であるため、感光基濃度は
著しく高く、よって光感度も著しく高くすることができ
るようになった。また、本発明による感光性樹脂の製造
方法はそれぞれの成分を添加混合するだけであるため、
著しく簡単で、品質のバラツキも著しく少ないものとな
った。
本発明で用いる増感剤は、330〜500nmに吸収極大波長
(λmax)を持つ化合物である。λmaxが330nm以下であ
ると、ポリアミック酸そのものに光が吸収されてしまい
光反応ができないので好ましくない。また、500nm以上
であると可視光で光反応してしまい作業場所をシールド
ルームにするなどのことが必要となり、その取扱い性が
低下するので好ましくない。本発明の増感剤は例えば などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、使用にあたっては1種類でも2種類以上の混合物
でも構わない。
本発明による感光性樹脂組成物には、接着助剤やレベ
リング剤その他各種充填剤を添加してもよい。
本発明による感光性樹脂組成物の使用方法は、まず、
該組成物を適当な支持体、例えばシリコンウェハーやセ
ラミック、アルミ基板などに塗布する。塗布方法は、ス
ピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた
噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティングなどで行な
う。次に、60〜80℃の低温でプリベークして塗膜を乾燥
後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線と
しては、X線、電子線、紫外線、可視光線などが使用で
きるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
次に、未照射部を現像液で溶解除去することによりリ
レーフパターンを得る。現像液としては、N−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどや、メタノール、イソプロピル
アルコール、水などを単独または混合して使用する。現
像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波など
の方式が可能である。
次に、現像によって形成したレリーフパターンをリン
スする。リンス液としては、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール、酢酸ブチルなどを使用する。
次に加熱処理を行ない、イミド環を形成し、耐熱性に富
む最終パターンを得る。
本発明による感光性樹脂組成物は、半導体用途のみな
らず、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル銅張板のカ
バーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜などとし
ても有用である。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1) 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物322g(1.0mol)と、グリセロールジメタクリレート
11.4g(0.05mol)と、N,N−ジメチルアクリルアミド289
0gに投入し、50℃で16時間反応させた。その後、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル200g(1.0mol)を投入
し、20℃で6時間反応させた。
得られたポリアミック酸溶液612重量部(固形分で100
重量部)に、ミヒラーケトン(λmax365nm)5重量部を
添加し室温で溶解した。得られた組成物をシリコンウェ
ハー上にスピンナーで塗布し、乾燥機により80℃で1時
間乾燥し、約10μmのフィルムを得た。
このフィルムにコダック社製フォトグラフィックステ
ップタブレットNo2,21ステップ(本グレースケールで
は、段数が一段増加するごとに透過光量が前段の に減少するので現像後の残存段階が大きいものほど感度
が良い)を重ね、1000mj/cm2の紫外線を照射し、次いで
N−メチル−2−ピロリドン60重量部と、メタノール40
重量部からなる現像液を用いて現像、さらにイソプロピ
ルアルコールでリンスをしたところ12段までパターンが
残存し、露光感度も30mJ/cm2と高感度であることが判っ
た。
又、別途凸版印刷製解像度測定用マスク(凸版テスト
チャートNo1)で同様の操作でパターンを作成したとこ
ろ、4μmまでパターンが解像し、高解像度であること
が判った。
次に、別途アルミ板上に塗布し全面露光し、現像、リ
ンスの各工程を行い、さらに150、250、350℃で各々30
分間加熱硬化した後、アルミ板をエッチングで除去し、
フィルムを得た。
得られたフイルムの引張強度(JIS K-6760)は16Kg/m
m2と大きく(大きい方が良い)、熱分解開始温度(TG
A)は400℃と高かった(高い方が良い)。
次に、得られたポリアミック酸溶液の室温(23℃)で
の粘度変化を測定したところ、14日目まで粘度変化がな
く、室温での粘度安定性に優れていることが判った。
(比較例1) 実施例1で用いたミヒラーケトンの代りに3,3−ジメ
チル−4−メトキシベンゾフェノンを使用したが、この
増感剤のλmaxが296nmであるために、効率よく光開始反
応ができず、現像時に全てパターンが流れてしまい、実
用性のないことが判明した。
(比較例2) 実施例1で用いたミヒラーケトンの代りにテトラフェ
ニルポルフィリン亜鉛錯体を使用したが、この増感剤の
λmaxが650nmであるために、作業中に光反応してしま
い、現像によりパターンを得ることができなかった。
(比較例3) 実施例1で用いたN,N−ジメチルアクリルアミドの代
りにN−メチル−2−ピロリドンを使用し、他は全て同
様に配合したが、光感応性は全くなかった。そこで、化
学線により2量化又は重合可能な炭素−炭素二重結合及
びアミノ基をもつ化合物としてジメチルアミノエチルメ
タクリレートを60重量部更に添加した。実施例1と同様
に処理し、同様に評価したが、ステップタブレットは5
段しかなく、露光感度は300mJ/cm2と低感度であった。
また室温(23℃)での粘度変化を測定したところ、3日
後に20%粘度が低下していた。
(比較例4) 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物290gと、2−ヒドロキシエチルメタクリレート244g
をγ−ブチロラクトンに溶解後、触媒としてビリジンを
150g添加し、20℃で24時間反応させ、エステル化物を得
た。次にアミド化触媒としてジシクロヘキシルカルボジ
イミド370gを添加後、4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル200gを添加し、20℃で8時間反応させた。次に、こ
のスラリー状物を濾別し、濾液を350リットルのエタノ
ールに激しく撹拌しながら滴下して重合物を析出させた
後、12時間静置した。沈澱物を濾別し、乾燥し、粉砕し
た。得られたポリマーの分子量は6500で予想よりかなり
小さなものであった。そこで再度同様の方法でポリマー
を合成したが、この場合も分子量は11000にとどまっ
た。この方法は、工程が長時間で煩雑であるだけでな
く、バラツキの大きなものであることがわかった。
次に、このポリマーをN−メチル−2−ピロリドンに
溶解し、実施例1と同様の増感剤を添加し、感光性樹脂
組成物を得た後、同様に評価したが、ステップタプレッ
トは4段しかなく、露光感度は露光感度は360mJ/cm2
低感度であった。
[発明の効果] 本発明による感光性樹脂組成物は、末端に重合可能な
炭素−炭素二重結合を有するポリアミック酸を、重合可
能な炭素−炭素二重結合を含むアミド化合物溶媒中で反
応するという特殊な方法により製造されたもので、ポリ
アミック酸末端が感光性であること、また溶媒自身が10
0%感光性であるために、感光基濃度が著しく高く、よ
って露光感度を従来タイプの感光性樹脂組成物に比べ10
倍以上に向上させることができるようになった。
またポリアミック酸末端を保護しているために、樹脂
組成物の粘度を安定させることを可能にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/06 H (56)参考文献 特開 昭49−40349(JP,A) 特開 昭54−102393(JP,A) 特開 平1−113748(JP,A) 特開 昭55−121435(JP,A) 特開 昭60−135457(JP,A) 特開 昭61−118423(JP,A) 特開 昭55−9538(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)化学線官能基Pを両末端に有する
    ポリアミック酸化合物〔I〕、 (式中、n=2〜5 R1:H,CH3 R2:有機残基) (式中、m=10〜10000の整数、 R3、R4:芳香族環状基) (B)該ポリアミック酸化合物の合成時に用いる常温に
    て溶液状の化学線により重合可能な炭素−炭素二重結合
    を含むアミド化合物、(C)吸収極大(λmax)が330〜
    500nmである増感剤を必須成分とすることを特徴とする
    感光性樹脂組成物。
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