JP2693670B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP2693670B2
JP2693670B2 JP3289589A JP28958991A JP2693670B2 JP 2693670 B2 JP2693670 B2 JP 2693670B2 JP 3289589 A JP3289589 A JP 3289589A JP 28958991 A JP28958991 A JP 28958991A JP 2693670 B2 JP2693670 B2 JP 2693670B2
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diamino
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暢幸 指田
敏夫 番場
光弘 山本
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた感光特性、特に
感度を向上させた、保存特性も良好な感光性ポリイミド
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶
縁膜などには、耐熱性が優れ、また卓越した電気絶縁
性、機械強度などを有するポリイミドが用いられている
が、ポリイミドパターンを作成する繁雑な工程を簡略化
する為にポリイミド自身に感光性を付与する技術が最近
注目を集めている。例えば、下式
【0003】
【化4】
【0004】で示されるような構造のエステル基で感光
性基を付与したポリイミド前駆体組成物(例えば特公昭
55-41422号公報)などが知られている。これらは、いず
れも適当な有機溶剤に溶解し、ワニス状態で塗布、乾燥
した後、フォトマスクを介して紫外線照射し、現像、リ
ンス処理して所望のパターンを得、さらに加熱処理する
ことによりポリイミド被膜としている。
【0005】感光性を付与したポリイミドを使用すると
パターン作成工程の簡素化効果があるだけでなく、毒性
の強いエッチング液を使用しなくてすむので安全でかつ
公害上も優れており、ポリイミドの感光性化は、今後一
層重要な技術となることが期待されている。しかし、か
かる従来の感光化技術を適用すると、エステル基で感光
性基を付与したポリイミド前駆体に従来の光開始剤を添
加した感光性ポリイミド樹脂組成物では、感光特性、特
に感度が低く、かつ保存性が悪い等の問題点を有してい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
アミド酸中のカルボキシル基に、単又は多官能な感光性
基、さらには低級なアルコールをエステル結合状に導入
したポリアミド酸エステルに、N−フェニルグリシン及
びその誘導体及び1−フェニル−5−メルカプト−1H
−テトラゾールを配合することにより、極めて感度良好
でありながら、樹脂の保存性も良好な感光性樹脂組成物
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)式
(1)
【0008】
【化1】
【0009】で示されるポリアミド酸エステル100重
量部に対して、(B)式(2)
【0010】
【化2】
【0011】で示されるN−フェニルグリシン及びその
誘導体3〜15重量部、(C)1−フェニル−5−メル
カプト−1H−テトラゾール0.3〜3重量部の割合か
らなる感光性樹脂組成物である。
【0012】
【作用】本発明において用いる式(1)で示されるポリ
アミド酸エステルは、高い反応性を示し、かつ硬化物は
良好な耐熱性、機械特性、電気特性を有する。
【0013】式(1)中、R1は3又は4価の有機基を有
する化合物から導入されるもので、通常芳香族テトラカ
ルボン酸又はその誘導体及び芳香族トリカルボン酸又は
その誘導体が主に使用される。例えば、トリメリット酸
無水物、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン-1,2,3,4-
テトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-2,3,6,7-テト
ラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,5,6-テトラカ
ルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,4,5-テトラカルボ
ン酸二無水物、ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸
二無水物、ナフタレン-1,2,6,7-テトラカルボン酸二無
水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタ
レン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチ
ル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-2,3,6,7-テト
ラカルボン酸二無水物、2,6-ジクロロナフタレン-1,4,
5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,7-ジクロロナフタレ
ン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-テト
ラクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8-テトラクロロナフタレン-2,3,6,7-テトラ
カルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ジフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2',3,3'-ジフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,3',4'-ジフェニルテトラカルボン酸二
無水物、3,3",4,4"-p-テルフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2,2",3,3"-p-テルフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2,3,3",4"-p-テルフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)-プロパ
ン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-プ
ロパン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エー
テル二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)メタン二
無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水
物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水
物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水
物、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水
物、1,1-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水
物、ペリレン-2,3,8,9-テトラカルボン酸二無水物、ペ
リレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン
-4,5,10,11-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-5,6,
11,12-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,
2,7,8-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,
2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,
2,9,10-テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,
2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-
テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テト
ラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカ
ルボン酸二無水物などがあげられるが、これらに限定さ
れるものではない。また、使用にあたっては、1種類で
も2種類以上の混合物でもかまわない。
【0014】式(1)中、R2は、2価の有機基で、その
導入には通常芳香族ジアミン及び/又はその誘導体が使
用される。例えばm-フェニレン-ジアミン、1-イソプロ
ピル-2,4-フェニレン-ジアミン、p-フェニレン-ジアミ
ン、4,4'-ジアミノ-ジフェニルプロパン、3,3'-ジアミ
ノ-ジフェニルプロパン、4,4'-ジアミノ-ジフェニルエ
タン、3,3'-ジアミノ-ジフェニルエタン、4,4'-ジアミ
ノ-ジフェニルメタン、3,3'-ジアミノ-ジフェニルメタ
ン、4,4'-ジアミノ-ジフェニルスルフィド、3,3'-ジア
ミノ-ジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノ-ジフェニ
ルスルホン、3,3'-ジアミノ-ジフェニルスルホン、4,4'
-ジアミノ-ジフェニルエーテル、3,3'-ジアミノ-ジフェ
ニルエーテル、ベンジジン、3,3'-ジアミノ-ビフェニ
ル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノ-ビフェニル、3,3'-
ジメトキシ-ベンジジン、4,4"-ジアミノ-p-テルフェニ
ル、3,3"-ジアミノ-p-テルフェニル、ビス(p-アミノ-シ
クロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェ
ニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)
ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノ-ペンチル)ベンゼ
ン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノ-ペンチル)ベンゼ
ン、1,5-ジアミノ-ナフタレン、2,6-ジアミノ-ナフタレ
ン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジア
ミノ-トルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン
-2,5-ジアミン、m-キシリレン-ジアミン、p-キシリレン
-ジアミン、2,6-ジアミノ-ピリジン、2,5-ジアミノ-ピ
リジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、1,4-
ジアミノ-シクロヘキサン、ピペラジン、メチレン-ジア
ミン、エチレン-ジアミン、プロピレン-ジアミン、2,2-
ジメチル-プロピレン-ジアミン、テトラメチレン-ジア
ミン、ペンタメチレン-ジアミン、ヘキサメチレン-ジア
ミン、2,5-ジメチル-ヘキサメチレン-ジアミン、3-メト
キシ-ヘキサメチレン-ジアミン、ヘプタメチレン-ジア
ミン、2,5-ジメチル-ヘプタメチレン-ジアミン、3-メチ
ル-ヘプタメチレン-ジアミン、4,4-ジメチル-ヘプタメ
チレン-ジアミン、オクタメチレン-ジアミン、ノナメチ
レン-ジアミン、5-メチル-ノナメチレン-ジアミン、2,5
-ジメチル-ノナメチレン-ジアミン、デカメチレン-ジア
ミン、1,10-ジアミノ-1,10-ジメチル-デカン、2,11-ジ
アミノ-ドデカン、1,12-ジアミノ-オクタデカン、2,12-
ジアミノ-オクタデカン、2,17-ジアミノ-アイコサン、
ジアミノシロキサン、2,6-ジアミノ-4-カルボキシリッ
クベンゼン、3,3'-ジアミノ-4,4'-ジカルボキシリック
ベンジジンなどがあげられるが、これらに限定されるも
のではない。また使用にあたっては、1種類でも2種類
以上の混合物でもかまわない。
【0015】式(1)中、R3は、アクリル(メタクリ
ル)基を1〜5基有する感光性基、R4は、アクリル(メタ
クリル)基を1〜5基有する感光性基又はメチル基、エチ
ル基である。R3、R4中、アクリル(メタクリル)基が0
では架橋構造が得られず好ましくない。また6基以上の
アクリル(メタクリル)基は工業上製造が困難であるば
かりでなく、分子量が大きくなるため相溶性が低下し好
ましくない。R3、R4を導入するための化合物としては、
例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリ
トールアクリレートジメタクリレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレートメタクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタメタクリレート、グリセロールジアクリレート、
グリセロールジメタクリレート、グリセロールアクリレ
ートメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリ
レート、1,3-ジアクリロイルエチル-5-ヒドロキシエチ
ルイソシアヌレート、1,3-ジメタクリレ―ト-5-ヒドロ
キシエチルイソシアヌレート、エチレングリコール変性
ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピレング
リコール変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、
トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロー
ルプロパンジメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタ
クリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2-ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピル
アクリレート、ポリエチレングリコール変性メタクリレ
ート、ポリエチレングリコール変性アクリレート、ポリ
プロピレングリコール変性アクリレート、ポリプロピレ
ングリコール変性メタクリレートなどがあげられるが、
これらに限定されない。これらの使用にあたっては1種
類でも2種類以上の混合物でもかまわない。また、R4
メチル基又はエチル基は、通常それぞれメタノール、エ
タノール等から誘導される。
【0016】本発明に使用する式(1)で示されるポリ
アミド酸エステルは、カルボキシル基にR3が導入された
構造単位の割合がx、一部にR3が、残りにR4が導入され
た構造単位の割合がy、カルボキシル基がR4で置換され
た構造単位の割合がzであり、3種の構造単位が混在し
ているものである。それぞれ、0<x,y<100、0<z<
80でかつx+y+z=100を満たすもので、x、y、zは
各構造単位の百分率を示すものである。R4が-CH3又は-C
2H5の場合には、zが80以上であると感光基量が少なく
感度が低く実用性が少ない。xが100の場合、カルボキ
シル基が無く、現像時に基板から剥がれやすくなり、実
用性が低く好ましくない。
【0017】本発明におけるポリアミド酸エステル
(A)は、通常以下のようにして合成される。まず、多
官能感光基R3、R4を導入するためのアルコール基を有す
る化合物を溶媒に溶解させ、これに過剰の酸無水物又は
その誘導体を反応させる。この後、残存するカルボキシ
ル基、酸無水物基に、ジアミンを反応させることにより
合成することができる。
【0018】本発明における(B)N-フェニルグリシン
及びその誘導体は、紫外線、可視光線等電磁波により分
解し、効率良くラジカルを発生する役目をする。N-フェ
ニルグリシン及びその誘導体は、N-フェニルグリシン、
N-(p-メチル)フェニルグリシン、N-(p-エチル)フェニル
グリシン、N-(p-メトキシ)フェニルグリシン、N-(p-ク
ロロ)フェニルグリシン、N-(p-ニトロ)フェニルグリシ
ン、N-(p-ジメチルアミノ)フェニルグリシン、N-(p-ブ
ロモ)フェニルグリシン、N-(p-アセトキシ)フェニルグ
リシン、N-(p-ヒドロキシ)フェニルグリシン並びにこれ
らのo異性体、m異性体である。N-フェニルグリシン及
びその誘導体の添加量は、ポリアミド酸エステル(A)
100重量部に対して、3〜15重量部がよい。3重量部以下
であると、感度が低下するので好ましくない。また15重
量部以上であると、保存性が低下し、感光性樹脂組成物
がゲル化しやすくなるので好ましくない。
【0019】本発明における(C)1−フェニル−5−
メルカプト−1H−テトラゾールを配合することにより
さらに感度が向上するとともに、保存性が向上する。ま
た1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール
の配合量は、ポリアミド酸エステル(A)100重量部
に対し0.3重量部以下であると、感度向上効果が少な
く好ましくない。また3重量部以上であると、溶解性が
低下し、保存性が低下するので好ましくない。
【0020】また、本発明においては、これら以外の増
感剤を併用しても構わない。例えば、
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】などが挙げられるが、これに限定されるも
のではない。また、使用にあたっては1種類でも2種類
以上の混合物でも構わない。また添加量は、ポリアミド
酸エステル(A)100重量部に対して光増感剤は0.1〜10
重量部が好ましい。0.1重量部以下では、添加量が少な
すぎ感度向上の効果が得られ難い。10重量部以上では、
系中の増感剤が硬化フィルム強度を低下させ好ましくな
い。
【0026】本発明による感光性樹脂組成物には、接着
助剤、禁止剤、レベリング剤その他各種充填剤を添加し
てもよい。
【0027】本発明による感光性樹脂組成物の使用方法
は、まず、該組成物を適当な支持体、例えばシリコンウ
ェハーやセラミック、アルミ基板などに塗布する。塗布
方法は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコータ
ーを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング
などで行なう。次に、60〜80℃の低温でプリベークして
塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射す
る。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線
などが使用できるが、200〜500nmの波長のものが好まし
い。
【0028】次に、未照射部を現像液で溶解除去するこ
とによりレリーフパターンを得る。現像液としては、N-
メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N
-ジメチルホルムアミドなどや、メタノール、キシレ
ン、イソプロピルアルコール、水、アルカリ水溶液など
を単独または混合して使用する。現像方法としては、ス
プレー、パドル、浸漬、超音波などの方式が可能であ
る。
【0029】次に、現像によって形成したレリーフパタ
ーンをリンスする。リンス液としては、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、酢酸ブチル、水な
どを使用する。次に加熱処理を行ない、イミド環を形成
し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
【0030】本発明による感光性樹脂組成物は、半導体
用途のみならず、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル
銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向
膜などとしても有用である。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)ピロメリット酸二無水物 65.5g(0.30モ
ル)と3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物 225.5g(0.70モル)とを、2-ヒドロキシ-1,3-ジメ
タクリロキシプロパン 456g(2.00モル)でカルボキシル
基をエステル化した後、4,4'-ジアミノジフェニルエー
テル 170.2g(0.85モル)をジシクロヘキシルカルボジイ
ミドを縮合剤として、ポリアミド酸エステル共重合物を
得た。ジシクロヘキシルウレアを濾別後、エタノールに
再沈し、固形物を濾過し、減圧乾燥した。このポリアミ
ド酸エステル100重量部に、N-フェニルグリシン6重量
部、1-フェニル-5-メルカプト-1H-テトラゾール1重量
部、テトラエチレングリコールジメタクリレート10重量
部及びメチルエーテルハイドロキノン0.1重量部をN-メ
チル-2-ピロリドン150重量部に溶解させ、感光性樹脂組
成物を得た。
【0032】得られた溶液をシリコンウェハー上にスピ
ンナーで塗布し、乾燥機により70℃で1時間乾燥した。
このフイルムにコダック社製フォトグラフィックステッ
プタブレットNo2,21ステップ(本グレースケールで
は、段数が一段増加するごとに透過光量が前段の1/√
2に減少するので現像後の残存段階が大きいものほど感
度が良い)を重ね、500mJ/cm2の紫外線を照射し、次い
で N-メチルピロリドン60重量%、キシレン40重量%の
現像液を用いスプレーで現像、さらにイソプロピルアル
コールでリンスをしたところ12段までパターンが残存
し、高感度であることが判った。また得られた感光性樹
脂組成物を23℃に調温されたイエロールーム下で1ケ月
放置したところ、E型粘度計での粘度変化は、+5%と
低いことが判った。
【0033】(実施例2)実施例1のN-フェニルグリシ
ンをN-(m-クロロ)フェニルグリシンに変更した以外は、
実施例1と同様の操作を行ない、感光性樹脂組成物を得
た。同様の評価を実施し感度を測定したところ、感度は
13段と高く、また1ケ月後の室温保存安定性は+6%と変
化が少ないことが判った。
【0034】
【0035】
【0036】(実施例5)実施例1の2-ヒドロキシ-1,3
-ジメタクリロキシプロパン456g(2.00モル)を2-ヒドロ
キシエチルメタクリレート260g(2.00モル)に変更した
以外は、実施例1と同様の操作を行ない、感光性樹脂組
成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定したとこ
ろ、感度は10段と高く、また1ケ月後の室温保存安定性
は+2%と変化が少ないことが判った。
【0037】(実施例6)実施例1の2-ヒドロキシ-1,3
-ジメタクリロキシプロパン456g(2.00モル)を半量228
g(1.00モル)にし、残りをメタノール32g(1.00モル)に
変更した以外は、実施例1と同様の操作を行ない、感光
性樹脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定し
たところ、感度は11段と高く、また1ケ月後の室温保存
安定性は+1%と変化が少ないことが判った。
【0038】(実施例7)実施例1のN-フェニルグリシ
ンの添加量を10重量部に変更した以外は、実施例1と同
様の操作を行ない、感光性樹脂組成物を得た。同様の評
価を実施し感度を測定したところ、感度は14段と高く、
また1ケ月後の室温保存安定性は+7%と変化が少ないこ
とが判った。
【0039】(実施例8)実施例1のN-フェニルグリシ
ンの添加量を4重量部に変更した以外は、実施例1と同
様の操作を行ない、感光性樹脂組成物を得た。同様の評
価を実施し感度を測定したところ、感度は10段と高く、
また1ケ月後の室温保存安定性は±0%と変化が少ないこ
とが判った。
【0040】(実施例9)実施例1の1-フェニル-5-メ
ルカプト-1H-テトラゾールの添加量を2.5重量部に変更
した以外は、実施例1と同様の操作を行ない、感光性樹
脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定したと
ころ、感度は13段と高く、また1ケ月後の室温保存安定
性は+2%と変化が少ないことが判った。
【0041】(実施例10)実施例1の1-フェニル-5-
メルカプト-1H-テトラゾールの添加量を0.5重量部に変
更した以外は、実施例1と同様の操作を行ない、感光性
樹脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定した
ところ、感度は10段と高く、また1ケ月後の室温保存安
定性は−2%と変化が少ないことが判った。
【0042】(実施例11)実施例1の添加物に加え、
3,3'-カルボニルビス(7-ジエチルアミノクマリン)1.0重
量部)をさらに加え、実施例1と同様の操作を行ない、
感光性樹脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測
定したところ、感度は15段と高く、また1ケ月後の室温
保存安定性は+8%と変化が少ないことが判った。
【0043】(実施例12)実施例1のN-フェニルグリ
シンの添加量を18重量部に変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行ない、感光性樹脂組成物を得た。同様の
評価を実施し感度を測定したところ、感度は15段と高
く、また1ケ月後の室温保存安定性は+13%であった。
【0044】(実施例13)実施例1のN-フェニルグリ
シンの添加量を2重量部に変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行ない、感光性樹脂組成物を得た。同様の
評価を実施し感度を測定したところ、感度は4段、また
1ケ月後の室温保存安定性は−3%であった。
【0045】(実施例14)実施例1の1-フェニル-5-
メルカプト-1H-テトラゾールの添加量を4重量部に変更
した以外は、実施例1と同様の操作を行ない、感光性樹
脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定したと
ころ、感度は11段と高く、また1ケ月後の室温保存安定
性は+14%であった。
【0046】(実施例15)実施例1の1-フェニル-5-
メルカプト-1H-テトラゾールの添加量を0.2重量部に変
更した以外は、実施例1と同様の操作を行ない、感光性
樹脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定した
ところ、感度は5段、また1ケ月後の室温保存安定性は+
16%であった。
【0047】(比較例1)実施例1のN-フェニルグリシ
ンを添加せずに、実施例1と同様の操作を行ない、感光
性樹脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定し
たところ、全て剥離してしまい、実用的な感度を有して
いないことが判った。
【0048】(比較例2)実施例1の1-フェニル-5-メ
ルカプト-1H-テトラゾールを添加せずに、実施例1と同
様の操作を行ない、感光性樹脂組成物を得た。同様の評
価を実施し感度を測定したところ、感度は3段と低く、
また1ケ月後の室温保存安定性は+38%と変化しており
実用性がないことが判った。
【0049】(比較例3) 実施例1のN-フェニルグリシン、1-フェニル-5-メルカ
プト-1H-テトラゾールをミヒラーズケトン3重量部に変
更した以外は、実施例1と同様の操作を行ない、感光性
樹脂組成物を得た。同様の評価を実施し感度を測定した
ところ、感度は3段と低く、また1ケ月後の室温保存安定
性は+25%変化しており、実用性がないことが判った。
【0050】
【発明の効果】従来、ポリアミド酸のカルボキシル基に
エステル状に感光性基を導入する技術が知られていた
が、かかる技術に従来の光開始剤を添加しただけでは感
度が低いことが判った。本発明では、ポリアミド酸のカ
ルボキシル基に感光性基をエステル状に結合したポリア
ミド酸エステルに、N−フェニルグリシン及びその誘導
体及び1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾ
ールを添加することにより光ラジカル開始反応が容易に
効率よく行なわれ、感度が大幅に向上することが判っ
た。また1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラ
ゾールの添加により、室温での粘度変化が少ないという
優れた効果が同時に得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77/06 C08L 77/06 79/08 LRB 79/08 LRB G03F 7/004 503 G03F 7/004 503 7/028 7/028 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (56)参考文献 特開 平3−170549(JP,A) 特開 平3−170547(JP,A) 特開 平2−154263(JP,A) 特開 昭63−318549(JP,A) 特開 昭64−23251(JP,A) 特開 昭61−123603(JP,A) 特開 昭59−56403(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式(1)で示されるポリアミド酸
    エステル100重量部に対して、(B)式(2)で示さ
    れるN−フェニルグリシン及びその誘導体3〜15重量
    部、(C)式(3)で示される1−フェニル−5−メル
    カプト−1H−テトラゾール0.3〜3重量部の割合か
    らなることを特徴とする感光性樹脂組成物。 【化1】 それぞれのR1、R2、R3、R4、R5、R6はそれぞれが
    独立であって、同じであっても違っていてもよい。 l、m、n:0又は1、p:1〜5整数、 0<x、y<100、0<z<80かつx+y+z=1
    00 x、y、z:各構造単位の百分率) 【化2】 【化3】
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