JPH10228110A - ポジ型感光性樹脂組成物、これを用いたレリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂組成物、これを用いたレリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法

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JPH10228110A
JPH10228110A JP9031526A JP3152697A JPH10228110A JP H10228110 A JPH10228110 A JP H10228110A JP 9031526 A JP9031526 A JP 9031526A JP 3152697 A JP3152697 A JP 3152697A JP H10228110 A JPH10228110 A JP H10228110A
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polyimide
pattern
solvent
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photosensitive resin
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Hideo Hagiwara
秀雄 萩原
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で、粘度安定性に優れ、良好な像
形成が可能なポジ型感光性樹脂組成物、形状の良好なポ
リイミドパターンを与えうるレリーフパターンの製造法
及び形状の良好で安定な耐熱性を有するポリイミドパタ
ーンの製造法を提供する。 【解決手段】 (a)有機溶媒可溶性ポリイミドと塩基
性化合物とにより形成される錯体、(b)光酸発生剤及
び(c)溶媒を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物、
このポジ型感光性組成物の塗膜に活性光線をパターン状
に照射し、照射部を現像除去することを特徴とするレリ
ーフパターンの製造法並びにこの製造法により得られた
レリーフパターンを加熱することを特徴とするポリイミ
ドパターンの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジ型感光性樹脂
組成物、これを用いたレリーフパターンの製造法及びポ
リイミドパターンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体工業にあっては、従来より
無機材料を用いて行われていた層間絶縁材料として、ポ
リイミド樹脂等のような耐熱性に優れた有機物が、その
特性を活かして使用されてきている。ところで、半導体
集積回路やプリント基板上の回路パターン形成は、基材
表面へのレジスト材の造膜は、所定箇所への露光、エッ
チング等により不要箇所の除去、基板表面の洗浄作業等
の煩雑で多岐に亘工程を経てパターン形成が行われるこ
とから、露光、現像によるパターン形成後も必要な部分
のレジストを絶縁材料としてそのまま残して用いること
ができる耐熱感光材料の開発が望まれている。
【0003】これらの材料として、例えば感光性ポリイ
ミド、環化ポリブタジエン等をベースポリマとした耐熱
感光材料が提案されており、特に感光性ポリイミドは、
その耐熱性が優れていることや不純物の排除が容易であ
ること等の点から特に注目されている。この感光性ポリ
イミドとしては、様々なタイプのものが提案されている
が、非露光部が現像処理により除去され露光部がパター
ンとして残るネガ型と、露光部が現像処理により除去さ
れ非露光部がパターンとして残るポジ型に大別される。
【0004】ネガ型としては、例えば、特開昭49−1
1541号公報、特開昭50−40922号公報、特開
昭54−145794号公報、特開昭56−38038
号公報に、ポリイミド前駆体にエステル結合やイオン結
合を介して感光基としてアクリロイル基を付与する方法
が提案されている。一般にネガ型は、原理上、高解像度
化が困難であったり、現像液として有機溶媒を大量に使
用するため、環境上、安全上問題になっている。
【0005】これに対して、ポジ型は、一般にアルカリ
水溶液が現像液として用いられており、また、ポジ型は
原理的に高解像性が期待できることからポジ型感光性ポ
リイミドに対する注目が高まっている。ポジ型の感光性
ポリイミドとしては、例えば、特公昭64−60630
号公報、米国特許第4395482号、特開昭52−1
3315号公報、特開平4−120171号公報等に、
水酸基を有する可溶性ポリイミド、ポリオキサゾール前
駆体、ポリイミド前駆体にナフトキノンジアジドを添加
する方法やカルボキシル基を保護したポリイミド前駆体
に光酸発生剤を添加する方法が提案されている。しか
し、これらには、現像後の高温処理による膜減りが大き
かったり、粘度安定性が悪かったり、保護基の脱離効率
が低い等の問題があり、実用レベルに達したものがない
のが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題に鑑みなされたものである。請求項1記載の発明
は、製造が容易で、粘度安定性に優れ、良好な像形成が
可能なポジ型感光性樹脂組成物を提供するものである。
請求項2記載の発明は、形状の良好なポリイミドパター
ンを与えうるレリーフパターンの製造法を提供するもの
である。請求項3記載の発明は、形状の良好で安定な耐
熱性を有するポリイミドパターンの製造法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)有機溶
媒可溶性ポリイミドと塩基性化合物とにより形成される
錯体、(b)光酸発生剤及び(c)溶媒を含有してなる
ポジ型感光性樹脂組成物に関する。また本発明は、前記
のポジ型感光性組成物の塗膜に活性光線をパターン状に
照射し、照射部を現像除去することを特徴とするレリー
フパターンの製造法に関する。さらに本発明は、前記製
造法により得られたレリーフパターンを加熱することを
特徴とするポリイミドパターンの製造法に関する。
【0008】本発明では、有機溶媒中でポリイミドと塩
基化合物の錯体を形成するために、有機溶媒可溶性ポリ
イミドを用いる。用いる有機溶媒可溶性ポリイミドは、
いずれかの有機溶媒に可溶なものを選択すればよいが、
十分に可溶であるというためには、樹脂固形分濃度が1
0重量%以上の溶液になり得る溶解性を有することが好
ましい。ポリイミドは、下記一般式(I)
【化1】 (式中、R1は、四価の芳香族基、脂環族基又は脂肪族
基、R2は二価の芳香族基、脂環族基又は脂肪族基を表
し、それらの基は、アルキル基、ハロゲン基、ニトロ
基、スルホン基等の置換基により置換されていてもよ
い)で表される繰り返し単位を有する。
【0009】このポリイミドは、有機溶媒中で、等モル
のテトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応から得ら
れるポリイミド前駆体を加熱閉環することにより得るこ
とができる。ここで、用いられるテトラカルボン酸二無
水物とジアミンは、得られるポリイミドが有機溶媒可溶
性となるように選ばれる。ポリイミド前駆体を加熱閉環
する際、キシレン等の溶媒を添加してイミド化により発
生する水を共沸させることが好ましい。またこの際、イ
ミド化促進のための塩基性触媒等を添加することができ
る。
【0010】上記テトラカルボン酸二無水物としては、
例えば、オキシジフタル酸二無水物、ピロメリット酸二
無水物、3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3,4,4−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテト
ラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテ
トラカルボン酸二無水物、スルホニルジフタル酸二無水
物、m−ターフェニル−3,3,4,4−テトラカルボ
ン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3,4,4−テ
トラカルボン酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジ
カルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、2,2−ビス{4−(2,3−又は3,4
−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水
物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2
−ビス{4−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル}プロパン二無水物、下記一般式(I
I)
【化2】 (R3及びR4は一価の炭化水素基を表し、それぞれ同一
でも異なっていてもよく、sは1以上の整数である)で
示されるシロキサン構造を有するテトラカルボン酸二無
水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましいも
のとして挙げられ、これらは、単独で又は二種以上を組
み合わせて用いられる。
【0011】また、上記ジアミンとしては、特に制限は
ないが、2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフ
ェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフ
ェニル、2,2′,6,6′−テトラメチル−4,4′
−ジアミノビフェニル、3,3′,5,5′−テトラメ
チル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4−(又は
3,4−、3,3−、2,4−、2,2−)ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4(又は3,4−、3,3−、
2,4−、2,2−)ジアミノジフェニルメタン、4,
4−(又は3,4−、3,3−、2,4−、2,2−)
ジアミノジフェニルスルホン、4,4−(又は3,4
−、3,3−、2,4−、2,2−)スルフィド、3,
3−ジアミノジフェニルスルホン及びパラフェニレンジ
アミン、メタフェニレンジアミン、p−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、o−トリジン、o−ト
リジンスルホン、4,4−メチレン−ビス−(2,6−
ジエチルアニリン)、4,4−メチレン−ビス−(2,
6−ジイソプロピルアニリン)、2,4−ジアミノメシ
チレン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4−ベンゾ
フェノンジアミン、ビス−{4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル}スルホン、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル}プロパン、3,3−ジメチル−4,4−ジア
ミノジフェニルメタン、3,3,5,5−テトラメチル
−4,4−ジアミノジフェニルメタン、ビス{4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビ
ス(4−アミノフェニル)プロパン等の芳香族ジアミン
が好ましく、これらは単独又は二種以上を組み合わせて
用いられる。
【0012】また、密着性等を向上させるために、下記
一般式(III)
【化3】 (式中、R5及びR6は二価の炭化水素基を表し、R7
びR8は一価の炭化水素基を表し、R5、R6、R7及びR
8はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、tは1以上
の整数である)で示されるジアミノポリシロキサン等の
脂肪族ジアミンを用いてもよい。
【0013】ポリイミドと塩基性化合物の錯体は、前記
有機溶媒可溶性ポリイミドに塩基性化合物を添加し、室
温で撹拌混合することにより製造することができる。こ
の錯体は、ポリイミドのカルボニル基に塩基性化合物が
配位して形成されると考えられる。塩基性化合物として
は、特に制限はなく、一般に知られている塩基性化合物
を使用することができる。例えば、モノアルキルアミン
類、ジアルキルアミン類、トリアルキルアミン類等のア
ミン化合物、アルコキシ化合物などが好ましいものとし
てあげられる。モノアルキルアミンとしては、モノメチ
ルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モ
ノブチルアミン、モノヘキシルアミン等、ジアルキルア
ミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプ
ロピルアミン、ジヘキシルアミン等、トリアルキルアミ
ンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルア
ミン等、アルコキシ化合物としては、メトキシ化合物、
エトキシ化合物、プロポキシ化合物、ブトキシ化合物等
が具体的に好ましいものとして挙げられる。
【0014】錯体形成に用いる塩基性化合物の量は、特
に制限はないが、ポリイミドの構造を示す前記一般式
(I)で示される繰り返し単位、即ち、ポリイミドの2
つのイミド結合を含む繰り返し単位を1単位とした繰り
返し単位の総数を1として、これに対して塩基性化合物
の分子の数が0.2〜20となる範囲の量を用いること
が好ましく、0.5〜15となる量を用いるのがより好
ましい。
【0015】ポリイミドの製造、上記錯体形成及び感光
性組成物の製造に用いる有機溶媒としては、ポリイミド
を完全に溶解する極性溶媒が一般に好ましく、中でも非
プロトン性の極性溶媒がより好ましく、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミ
ド、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン等が具体的
に好ましい化合物として挙げられる。
【0016】その他、この極性溶媒以外に、ケトン類、
エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化
水素類、炭化水素類、例えば、アセトン、ジエチルケト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4
−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用すること
ができる。これらは、上記極性溶媒と併用することが好
ましく、その場合、溶媒総量に対して、80重量%以下
とすることが好ましい。
【0017】本発明の感光性樹脂組成物における溶媒の
量は、特に制限されないが、粘度、塗膜形成性等の面か
ら、前記ポリイミドとの合計総量に対して、1〜80重
量%とすることが好ましく、10〜50重量%とするこ
とがより好ましく、15〜40重量%とすることが特に
好ましい。
【0018】本発明の感光性樹脂組成物に用いられる光
酸発生剤とは、光の照射により酸を発生する機能を有す
るものをいい、特に制限はなく、一般によく知られた光
酸発生剤を使用することができる。例えば、トリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ニトロ
ベンジルトシレート、ヒドロキシベンゾフェノンメタン
スルホネートエステル、ジアリールヨードニウム塩、ジ
フェニル−4−チオフェノキシフェニルスルフォニウム
塩、2,4,6−(トリクロロメチル)トリアジン、ト
リス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート等
が好ましい化合物として挙げられる。これらの量は、感
光特性の面から、ポリイミドの構造を示す一般式(I)
で示される繰り返し単位の総数を1として、これに対し
て0.2〜30とすることが好ましく、0.5〜20と
することがより好ましい。
【0019】本発明の感光性樹脂組成物には、上記光酸
発生剤の他に、必要に応じて感光剤を用いることができ
る。その感光剤としては、特に制限はないが、例えば、
ミヒラーズケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、2−t−ブチルアントラキノン、2−エチルアント
ラキノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェ
ノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサント
ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2
−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
フォリノ−1−プロパノン、ベンジル、ジフェニルジス
ルフィド、フェナンスレンキノン、2−イソプロピルチ
オキサントン、リボフラビンテトラブチレート、2,6
−ビス(p−ジエチルアミノベンザル)−4−メチル−
4−アザシクロヘキサノン、N−エチル−N−(p−ク
ロロフェニル)グリシン、N−フェニルジエタノールア
ミン、2−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノ−
1,3−ジフェニルプロパンジオン、1−フェニル−2
−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノプロパン−
1−オン、3,3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオ
キシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3−カルボニル
ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、ビス(シクロペ
ンタジエニル)−ビス−[2,6−ジフルオロ−3−
(ピリ−1−イル)フェニル]チタン等が挙げられる。
これらは、単独又は二種以上を組み合わせて用いられ
る。これらを用いる場合、その量に特に制限はないが、
ポリイミドの総量に対して、0.001〜10重量%と
することが好ましい。
【0020】本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法、ス
プレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシ
リコンウエハ、金属基板、セラミック基板等の方法を用
いて基材上に塗布され、溶剤を適度に加熱乾燥すること
により粘着性のない塗膜とすることができる。この塗膜
上に、所望のパターンが描かれたマスクを通して活性光
線又は化学線を照射する。照射する活性光線又は化学線
としては、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシ
ミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機、i線ス
テッパ、g線ステッパ、その他の紫外線、可視光源や、
X線、電子線を用いることができる。照射により酸が発
生するため、照射部分の溶解性が増す。従って、これを
現像液で溶解除去することにより所望のポジパターンを
得ることができる。
【0021】現像液としては、水酸化テトラメチルアン
モニウム水溶液やトリエタノールアミン水溶液等の塩基
性溶液の他、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等
の良溶媒やこれらと低級アルコールや水または芳香族炭
化水素等の貧溶媒との混合溶媒が用いられる。現像後は
必要に応じて水又は貧溶媒でリンスが行われる。これに
より得られたレリーフパターンを100〜500℃、好
ましくは120〜400℃の温度で数十分から数時間加
熱することにより、感光剤と溶媒を完全に除去した安定
な高耐熱性ポリイミドパターンを得る。上記レリーフパ
ターン又はポリイミドパターンをマスクとして、Si
O、SiN等の無機物を用いて形成されたパッシベーシ
ョン膜をドライエッチングにより加工することができ
る。また、半導体装置の層間絶縁膜や表面保護膜とする
こともできる。
【0022】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【実施例】
実施例1 撹拌機、温度計及び窒素導入管を備えた三口フラスコに
4,4−メチレン−ビス(2,6−ジイソプロピルアニ
リン)73.3g(0.199モル)及びN−メチル−
2−ピロリドン662g(固形分濃度15重量%)を加
え窒素流通下、室温で撹拌溶解した。この溶液にピロメ
リット酸二無水物43.6g(0.199モル)を添加
し、5時間撹拌しポリイミド前駆体溶液を得た。このポ
リイミド前駆体溶液にキシレン150gを加え、150
℃で2時間加熱後、残留キシレンを減圧留去してポリイ
ミド溶液を得た。さらに、ジエチルアミン14.6g
(0.199モル、ポリイミドの繰り返し単位総数を1
としたとき分子の数が1)を添加し室温で3時間撹拌
し、ポリイミド−アミン錯体溶液を得た。得られたポリ
イミド−アミン錯体溶液10g(ポリイミドの量:1.
5g)に対して、光酸発生剤としてトリフェニルスルホ
ニウムヘキサフルオロアンチモネート1.3g(ポリイ
ミドの繰り返し単位総数を1としたとき、分子の数が
1)を加え、撹拌混合後、フィルタ濾過した。次に、こ
の溶液をシリコンウエハ上にスピンコートし、ポットプ
レートを用いて80℃、60秒加熱し、1.5μmの塗
膜を形成した。これを超高圧水銀灯を用いて露光し、水
酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像したとこ
ろ、露光部が溶解し、未露光部が残存したポジのレリー
フパターンが形成された。さらにこのパターンを350
℃で1時間加熱したところ、形状の良好なポリイミドパ
ターンが形成された。
【0023】実施例2 撹拌機、温度計及び窒素導入管を備えた三口フラスコに
4,4−メチレン−ビス(2,6−ジイソプロピルアニ
リン)73.3g(0.199モル)及びN−メチル−
2−ピロリドン766.7g(固形分濃度15重量%)
を加え窒素流通下、室温で撹拌溶解した。この溶液にオ
キシジフタル酸二無水物62.0g(0.199モル)
を添加し、5時間撹拌しポリイミド前駆体溶液を得た。
このポリイミド前駆体溶液にキシレン150gを加え、
150℃で2時間加熱後、残留キシレンを減圧留去して
ポリイミド溶液を得た。さらに、ジエチルアミン14.
6g(0.199モル、ポリイミドの繰り返し単位総数
を1としたときにその分子の数が1)を添加し室温で3
時間撹拌し、ポリイミド−アミン錯体溶液を得た。得ら
れたポリイミド−アミン錯体溶液10g(ポリイミドの
量:1.5g)に対して、光酸発生剤としてトリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート1.1g
(ポリイミドの繰り返し単位総数を1としたときにその
分子の数が1)を加え、撹拌混合後、フィルタ濾過し
た。次に、この溶液をシリコンウエハ上にスピンコート
し、ポットプレートを用いて80℃、60秒加熱し、
1.5μmの塗膜を形成した。これを超高圧水銀灯を用
いて露光し、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で
現像したところ、露光部が溶解し、未露光部が残存した
ポジのレリーフパターンが形成された。さらにこのパタ
ーンを350℃で1時間加熱したところ、形状の良好な
ポリイミドパターンが形成された。
【0024】比較例1 実施例において、ポリイミド溶液に添加したジエチルア
ミンを加えず、それ以外は、実施例と同様に処理したと
ころ、露光部と未露光部において、現像液に対する顕著
な差は認められず、全くパターンは形成されなかった。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物
は、製造が容易で、粘度安定性に優れ、樹脂として可溶
性ポリイミドを用いたポジタイプであるため現像時に未
露光部のダメージがなく、良好な像形成が可能である。
請求項2記載のレリーフパターンの製造法によれば、形
状の良好なポリイミドパターンを与えうる。請求項3記
載のポリイミドパターンの製造法によれば、形状の良好
で安定な耐熱性を有するポリイミドパターンが得られ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/312 H01L 21/30 502R

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)有機溶媒可溶性ポリイミドと塩基
    性化合物とにより形成される錯体、(b)光酸発生剤及
    び(c)溶媒を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポジ型感光性組成物の塗
    膜に活性光線をパターン状に照射し、照射部を現像除去
    することを特徴とするレリーフパターンの製造法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の製造法により得られたレ
    リーフパターンを加熱することを特徴とするポリイミド
    パターンの製造法。
JP9031526A 1997-02-17 1997-02-17 ポジ型感光性樹脂組成物、これを用いたレリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法 Pending JPH10228110A (ja)

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