JP2000221681A - 感光性樹脂組成物、パターンの製造法及び電子部品 - Google Patents

感光性樹脂組成物、パターンの製造法及び電子部品

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JP2000221681A
JP2000221681A JP1986599A JP1986599A JP2000221681A JP 2000221681 A JP2000221681 A JP 2000221681A JP 1986599 A JP1986599 A JP 1986599A JP 1986599 A JP1986599 A JP 1986599A JP 2000221681 A JP2000221681 A JP 2000221681A
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JP
Japan
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photosensitive resin
resin composition
pattern
formula
polyimide
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JP1986599A
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English (en)
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Takeharu Motobe
丈晴 元部
Masahiro Kawakami
正洋 川上
Yoshihiro Miya
好宏 宮
Hideo Hagiwara
秀雄 萩原
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HD MicroSystems Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical DuPont Microsystems Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で、粘度安定性及び像形成性に優
れ、しかも環境に対して安全性の高いアルカリ性水溶液
で現像可能なネガ型の感光性樹脂組成物を提供するもの
である。 【解決手段】 (a)下記一般式(1)で表されるポリ
イミド及び(b)光酸発生剤を含有してなる感光性樹脂
組成物、この感光性樹脂組成物を用いて形成してなる被
膜に、所定のパターンのマスクを介して光を照射した
後、該被膜をアルカリ性水溶液を用いて現像することを
特徴とするパターン製造法並びにこのパターン製造法に
より得られるパターンの層を有してなる電子部品。 【化1】 (式中、R1は4価の有機基であり、R2は2価の有機基
であり、R1及びR2の少なくとも一方は、1つ以上の−
OCH2CH=CH2の基を有する)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置や多層
配線板の表面保護膜や層間絶縁膜として用いられる、ア
ルカリ性水溶液を用いて現像可能なネガ型の感光性樹脂
組成物、これを用いたパターン製造法及び電子部品に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体工業にあっては、従来より
無機材料を用いて行われていた層間絶縁材料として、ポ
リイミド樹脂等のような耐熱性に優れた有機物が、その
特性を活かして使用されてきている。
【0003】ところで、半導体集積回路やプリント基板
上の回路パターン形成は、基材表面へのレジスト材の造
膜、所定箇所への露光、エッチング等により不要箇所の
除去、基板表面の洗浄作業等の煩雑で多岐に亘工程を経
てパターン形成が行われることから、露光、現像による
パターン形成後も必要な部分のレジストを絶縁材料とし
てそのまま残して用いることができる耐熱感光材料の開
発が望まれている。
【0004】これらの材料として、例えば感光性ポリイ
ミド、環化ポリブタジエン等をベースポリマとした耐熱
感光材料が提案されており、特に感光性ポリイミドは、
その耐熱性が優れていることや不純物の排除が容易であ
ること等の点から特に注目されている。
【0005】この感光性ポリイミドとしては、例えば、
特開昭49−11541号公報、特開昭50−4092
2号公報、特開昭54−145794号公報、特開昭5
6−38038号公報に、ポリイミド前駆体にエステル
結合やイオン結合を介して感光基としてアクリロイル基
を付与する方法が提案されている。
【0006】一般に、これらのタイプは、現像液として
有機溶媒を大量に使用するため、環境上、安全上問題と
なっており、このような有害な有機溶媒を使用しない、
アルカリ性水溶液で現像可能な感光性ポリイミドに対す
る期待が高まっているが、現在のところ諸特性に優れた
前記感光性ポリイミドが得られていないのが現状であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題に鑑みなされたものであり、製造が容易で、粘度
安定性及び像形成性に優れ、しかも環境に対して安全性
の高いアルカリ性水溶液で現像可能なネガ型の感光性樹
脂組成物を提供するものである。
【0008】また本発明は、アルカリ性水溶液で現像す
ることが可能で、しかも優れた像形成ができるパターン
製造法を提供するものである。さらに本発明は、優れた
特性とパターン形状の表面保護膜、層間絶縁膜等を有す
る信頼性に優れる電子部品を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)一般式
(1)
【化4】 (式中、R1は4価の有機基であり、R2は2価の有機基
であり、R1及びR2の少なくとも一方は、1つ以上の−
OCH2CH=CH2の基を有する)で表されるポリイミ
ド及び(b)光酸発生剤を含有してなる感光性樹脂組成
物に関する。
【0010】また本発明は、前記一般式(1)における
1で示される4価の有機基が、
【化5】 (式中、Xは単結合、−O−、−SO2−、−CH2−、
−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−を表し、m、n及び
pは0、1又は2であり、m+n+pは1以上である)
で表されるものである感光性樹脂組成物に関する。
【0011】また本発明は、前記一般式(1)における
2で示される2価の有機基が、
【化6】 (式中、Yは単結合、−O−、−SO2−、−CH2−、
−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−を表し、m、n及び
pは0、1又は2であり、m+n+pは1以上である)
で表されるものである感光性樹脂組成物に関する。
【0012】また本発明は、前記の感光性樹脂組成物を
用いて形成してなる被膜に、所定のパターンのマスクを
介して光を照射した後、該被膜をアルカリ性水溶液を用
いて現像することを特徴とするパターン製造法に関す
る。また本発明は、前記のパターン製造法により得られ
るパターンの層を有してなる電子部品に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における前記(a)成分の
ポリイミドは、有機溶媒に可溶性を呈することが好まし
い。前記一般式(1)において、R1で示される4価の
有機基は、一般にジアミンと反応してポリイミドを形成
しうるテトラカルボン酸二無水物の残基であり、芳香環
(ベンゼン環、ナフタレン環等)を有する芳香族基、脂
環族基又は脂肪族基が挙げられる。その炭素原子数に特
に制限はないが、一般に50以下とされる。
【0014】一方、前記一般式(1)において、R2
示される2価の有機基は、一般にテトラカルボン酸二無
水物と反応してポリイミドを形成しうるジアミンの残基
であり、芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環等)を有す
る芳香族基、脂環族基又は脂肪族基が挙げられる。その
炭素原子数に特に制限はないが、一般に50以下とされ
る。
【0015】本発明で用いられる前記一般式(1)のポ
リイミドは、R1及びR2の少なくとも一方が、1つ以上
の−OCH2CH=CH2の基を有することを特徴とす
る。この不飽和二重結合を有する基は、露光部において
は、光酸発生剤から発生した酸が開始剤となってカチオ
ン重合するため現像液に対する溶解性が下がり、一方、
未露光部においては、現像前ベークにおいて、転移反応
が生じ、その結果、OH基が発生するため、現像液に対
する溶解性が上がる。これにより、本発明の良好な像形
成性の効果が達成できる。
【0016】このような1つ以上の−OCH2CH=C
2の基を有する残基を与えるテトラカルボン酸二無水
物又はジアミンとしては、芳香環に−OCH2CH=C
2の基が結合した構造を有するものであることが好ま
しく、具体的には、テトラカルボン酸二無水物として、
【化7】 (式中、Xは単結合、−O−、−SO2−、−CH2−、
−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−を表し、m、n及び
pは0、1又は2であり、m+n+pは1以上である)
で表される構造のもの、ジアミンとして
【化8】 (式中、Yは単結合、−O−、−SO2−、−CH2−、
−C(CH3)2−又は−C(CF3)2−を表し、m、n及び
pは0、1又は2であり、m+n+pは1以上である)
で表される構造のものが挙げられる。
【0017】また、−OCH2CH=CH2の基を有しな
いテトラカルボン酸二無水物として、例えば、オキシジ
フタル酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3,
4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3,4,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、スルホニルジフタル酸二無水物、m−ター
フェニル−3,3,4,4−テトラカルボン酸二無水
物、p−ターフェニル−3,3,4,4−テトラカルボ
ン酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシ
フェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−
又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2−ビス{4−(2,3−又は3,4−ジカル
ボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス
{4−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル}プロパン二無水物、下記一般式(2)
【化9】 (R3及びR4は各々独立に一価の炭化水素基を表し、s
は1以上の整数である)で示されるテトラカルボン酸二
無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物等が挙げら
れ、これらは、単独で又は二種以上を組み合わせて用い
られる。
【0018】また、−OCH2CH=CH2の基を有しな
いジアミンとしては、2,2′−ジメチル−4,4′−
ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−
ジアミノビフェニル、2,2,6,6′−テトラメチル
−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′,5,5′
−テトラメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,
4−(又は3,4−、3,3−、2,4−、2,2−)
ジアミノジフェニルエーテル、4,4−(又は3,4
−、3,3−、2,4−、2,2−)ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4−(又は3,4−、3,3−、2,4
−、2,2−)ジアミノジフェニルスルホン、4,4−
(又は3,4−、3,3−、2,4−、2,2−)スル
フィド、3,3−ジアミノジフェニルスルホン及びパラ
フェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、p−キ
シリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、o−トリ
ジン、o−トリジンスルホン、4,4−メチレン−ビス
(2,6−ジエチルアニリン)、4,4−メチレン−ビ
ス(2,6−ジイソプロピルアニリン)、2,4−ジア
ミノメシチレン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4
−ベンゾフェノンジアミン、ビス{4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル}スルホン、1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロ−2−,2−ビス(4−アミノフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル}プロパン、3,3−ジメチル−4,
4−ジアミノジフェニルメタン、3,3,5,5−テト
ラメチル−4,4−ジアミノジフェニルメタン、ビス
{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン及
び2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙
げられ、これらは単独又は二種以上組み合わせて用いら
れる。
【0019】また、下記一般式(3)
【化10】 (式中、R5及びR6は二価の炭化水素基を表し、R7
びR8は一価の炭化水素基を表し、R5、R6、R7及びR
8はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、tは1以上
の整数である)で示されるジアミノポリシロキサン等の
脂肪族ジアミンを用いてもよい。
【0020】ポリイミドは、有機溶媒中で前記テトラカ
ルボン酸二無水物とジアミンの反応から得られる有機溶
媒可溶性ポリイミド前駆体を加熱閉環することにより製
造することができる。有機溶媒可溶性ポリイミド前駆体
を加熱閉環する際、キシレン等の溶媒を添加してイミド
化により発生する水を共沸させることが望ましい。
【0021】上記反応に用いる有機溶媒としては、生成
するポリイミドを完全に溶解する極性溶媒が一般に好ま
しく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサ
メチルリン酸トリアミド及びγ−ブチロラクトン等が挙
げられる。
【0022】その他、この極性溶媒以外に、ケトン類、
エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化
水素類、炭化水素類、例えば、アセトン、ジエチルケト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
リングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4
−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用すること
ができる。
【0023】ポリイミドの合成において、−OCH2C
H=CH2基を有するテトラカルボン酸二無水物または
ジアミンの量は特に制限されないが、原料となる全テト
ラカルボン酸二無水物に対する前記テトラカルボン酸二
無水物の量、または、全ジアミンに対する前記ジアミン
の量が、10モル%以上とすることが好ましい。
【0024】本発明の感光性樹脂組成物には、光酸発生
剤を用いる。この光酸発生剤は、露光部において酸に変
化し、カチオン重合の開始剤として作用する。用いられ
る光酸発生剤としては、特に制限はなく、一般によく知
られた光酸発生剤を使用することができる。例えば、ト
リフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト、ニトロベンジルトシレート、ヒドロキシベンゾフェ
ノンメタンスルホネートエステル、ジアリールヨードニ
ウム塩、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスル
フォニウム塩、2,4,6−(トリクロロメチル)トリ
アジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシア
ヌレート等が挙げられる。光酸発生剤の量は特に制限さ
れないが、前記ポリイミドの量100重量部に対して1
0〜100重量部用いることが好ましい。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物には、上記光酸
発生剤の他に必要に応じて感光剤(光重合開始剤または
増感剤)を用いることができる。その感光剤としては、
特に制限はないが、例えば、ミヒラーズケトン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、2−t−ブチルアントラ
キノン、2−エチルアントラキノン、4,4−ビス(ジ
エチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベン
ゾフェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2−メチル−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、
ベンジル、ジフェニルジスルフィド、フェナンスレンキ
ノン、2−イソプロピルチオキサントン、リボフラビン
テトラブチレート、2,6−ビス(p−ジエチルアミノ
ベンザル)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン、
N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N
−フェニルジエタノールアミン、2−(o−エトキシカ
ルボニル)オキシイミノ−1,3−ジフェニルプロパン
ジオン、1−フェニル−2−(o−エトキシカルボニ
ル)オキシイミノプロパン−1−オン、3,3,4,4
−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフ
ェノン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ
クマリン)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス−
[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニ
ル]チタン等が挙げられ。これらは、単独又は二種以上
を組み合わて用いられる。これらの量は特に制限されな
いが、前記ポリイミドの量100重量部に対して0.0
1〜30重量部用いることが好ましい。
【0026】本発明の感光性樹脂組成物は前記の各成分
を一般に溶媒に溶解された形とされる。前記溶媒として
は、有機溶媒として、生成するポリイミドを完全に溶解
する極性溶媒が一般に好ましく、例えば、N−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テ
トラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド及びγ
−ブチロラクトン等が挙げられる。その他、この極性溶
媒以外に、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテ
ル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、例えば、ア
セトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジ
エチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチリングリコールジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロ
ロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタ
ン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等も使用することができる。これらの量は特に制限さ
れないが、感光性樹脂組成物中ポリイミドを不揮発分と
して5〜50重量%含むように用いることが好ましい。
【0027】本発明の感光性樹脂組成物は、浸漬法、ス
プレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシ
リコンウエーハ、金属基板、セラミック基板等の基材上
に塗布され、溶剤を適度に加熱乾燥することにより粘着
性のない塗膜とすることができる。この塗膜上に、所望
のパターンが描かれたマスクを通して活性光線又は化学
線を照射する。照射する活性光線又は化学線としては、
超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミテイ露光
機、ミラープロジェクション露光機、i線ステッパ、g
線ステッパ、その他の紫外線、可視光源や、X線、電子
線を用いることができる。照射後、未照射部を現像液で
溶解除去することにより所望のネガパターンを得る。
【0028】現像液としては、水酸化テトラメチルアン
モニウム水溶液やトリエタノールアミン水溶液等のアル
カリ性水溶液が用いられる。現像後は必要に応じて水又
は貧溶媒でリンスが行われる。これにより得られたパタ
ーンを100〜500℃、好ましくは120〜400℃
の温度で数十分から数時間加熱することにより、感光剤
と溶媒を完全に除去した安定な高耐熱性ポリイミドパタ
ーンを得る。
【0029】このようにして本発明の感光性樹脂組成物
は、半導体用表面保護膜、多層配線板の層間絶縁膜等に
使用することができる。本発明の電子部品は、半導体装
置や多層配線板であり、前記組成物を用いて形成される
表面保護膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限さ
れず、様々な構造をとることができる。
【0030】電子部品の一例として半導体装置の製造工
程の一例を以下に説明する。図1は多層配線構造の半導
体装置の製造工程図である。図において、回路素子を有
するSi基板等の半導体基板は、回路素子の所定部分を
除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆され、露出し
た回路素子上に第1導体層が形成されている。前記半導
体基板上にスピンコート法等で層間絶縁膜としてのポリ
イミド樹脂等の膜4が形成される(工程(a))。
【0031】次に塩化ゴム系またはフェノールノボラッ
ク系の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピンコ
ート法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部
分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられて
いる(工程(b))。
【0032】前記窓6Aの層間絶縁膜4は、酸素、四フ
ッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段によっ
て選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられている。
ついで窓6Bから露出した第1導体層3を腐食すること
なく、感光樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶
液を用いて感光樹脂層5が完全に除去される(工程
(c))。
【0033】さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2
導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が完
全に行われる(工程(d))。3層以上の多層配線構造
を形成する場合は、上記の工程を繰り返して行い各層を
形成することができる。
【0034】次に表面保護膜8が形成される。この図の
例では、この表面保護膜を前記感光性重合体組成物をス
ピンコート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形
成するパターンを描いたマスク上から光を照射した後ア
ルカリ性水溶液にて現像してパターンを形成しポリイミ
ド膜とする。このポリイミド膜は、導体層を外部からの
応力、α線などから保護するものであり、得られる半導
体装置は信頼性に優れる。なお、上記例において、層間
絶縁膜を本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成するこ
とも可能である。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた三口フラスコに
次式(A)
【化11】 で表されるジアミン51.3g及びN−メチル−2−ピ
ロリドン500gを加え窒素流通下、室温で攪拌溶解し
た。この溶液にピロメリット酸二無水物43.6gを添
加し、5時間攪拌しポリイミド前駆体溶液を得た。この
ポリイミド前駆体溶液にキシレン150gを加え、15
0℃で2時間加熱後、残留キシレンを減圧留去してポリ
イミド溶液を得た。
【0036】この得られたポリイミド溶液10gに対し
て、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムヘキサ
フルオロアンチモネート1.6gを加え、攪拌混合後、
フィルタ濾過した。このものは粘度安定性に優れてい
た。次に、この溶液をシリコンウエハ上にスピンコート
し、ホットプレートを用いて80℃、60秒加熱し、
1.5μmの塗膜を形成した。これを超高圧水銀灯を用
いて露光した後、200℃で120秒加熱し、水酸化テ
トラメチルアンモニウム水溶液で現像したところ、未露
光部が溶解し、露光部が残存して所望のパターンが形成
された。
【0037】比較例1 実施例1において使用した式(A)で表されるジアミン
の代わりに4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを用
いた。それ以外は実施例と同様に処理したところ、露光
部と未露光部において、現像液に対する顕著な差は認め
られず、全くパターンは形成されなかった。
【0038】実施例2 攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた三口フラスコに
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(0.2モル)
40g及びN−メチル−2−ピロリドン500gを加え
窒素流通下、室温で攪拌溶解した。この溶液に次式
(B)
【化12】 で表される酸無水物30.4gを添加し、5時間攪拌し
ポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶
液にキシレン150gを加え、150℃で2時間加熱
後、残留キシレンを減圧留去してポリイミド溶液を得
た。
【0039】この得られたポリイミド溶液10gに対し
て、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムヘキサ
フルオロアンチネネートと1.6gを加え、攪拌混合
後、フィルタ濾過した。このものは粘度安定性に優れて
いた。次に、この溶液をシリコンウエハ上にスピンコー
トし、ホットプレートを用いて80℃、60秒加熱し、
1.5μmの塗膜を形成した。これを超高圧水銀灯を用
いて露光した後、200℃で120秒加熱し、水酸化テ
トラメチルアンモニウム水溶液で現像したところ、未露
光部が溶解し、露光部が残存して所望のパターンが形成
された。
【0040】比較例2 実施例2において使用した式(A)で表される酸無水物
の代わりにビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用い
た。それ以外は実施例と同様に処理したところ、露光部
と未露光部において、現像液に対する顕著な差は認めら
れず、全くパターンは形成されなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、粘度安定
性及び像形成に優れ、しかも環境に対して安全性の高い
アルカリ性水溶液で現像可能なものである。
【0042】本発明のパターン製造法によれば、アルカ
リ性水溶液で現像することが可能で、しかも優れた像形
成ができる。本発明の電子部品は、優れた特性とパター
ン形状の表面保護膜、層間絶縁膜等を有する信頼性に優
れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層配線構造の半導体装置の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…保護膜 3…第1導体層 4…層間絶縁膜層 5…感光樹脂層 6A、6B、6C…窓 7…第2導体層 8…表面保護膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮 好宏 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成デュポンマイクロシステムズ株式会社山 崎開発センタ内 (72)発明者 萩原 秀雄 茨城県那珂郡東海村船場767−2 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA04 AA13 AA20 AB15 AB16 AB17 AC01 AC05 AC06 AD01 BC19 BC69 BC83 DA19 DA20 FA17 2H096 AA25 AA26 AA27 BA06 EA02 EA06 EA07 GA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(1) 【化1】 (式中、R1は4価の有機基であり、R2は2価の有機基
    であり、R1及びR2の少なくとも一方は、1つ以上の−
    OCH2CH=CH2の基を有する)で表されるポリイミ
    ド及び(b)光酸発生剤を含有してなる感光性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 一般式(1)におけるR1で示される4
    価の有機基が、 【化2】 (式中、Xは単結合、−O−、−SO2−、−CH2−、
    −C(CH3)2−又は−C(CF3)2−を表し、m、n及び
    pは0、1又は2であり、m+n+pは1以上である)
    で表されるものである請求項1記載の感光性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)におけるR2で示される2
    価の有機基が、 【化3】 (式中、Yは単結合、−O−、−SO2−、−CH2−、
    −C(CH3)2−又は−C(CF3)2−を表し、m、n及び
    pは0、1又は2であり、m+n+pは1以上である)
    で表されるものである請求項1記載の感光性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の感光性樹脂組
    成物を用いて形成してなる被膜に、所定のパターンのマ
    スクを介して光を照射した後、該被膜をアルカリ性水溶
    液を用いて現像することを特徴とするパターン製造法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のパターン製造法により得
    られるパターンの層を有してなる電子部品。
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