JPH0572773A - フタロシアニン系光導電性組成物の製造方法 - Google Patents

フタロシアニン系光導電性組成物の製造方法

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JPH0572773A JP23447291A JP23447291A JPH0572773A JP H0572773 A JPH0572773 A JP H0572773A JP 23447291 A JP23447291 A JP 23447291A JP 23447291 A JP23447291 A JP 23447291A JP H0572773 A JPH0572773 A JP H0572773A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 フタロシアニンとフタロシアニン分子のベン
ゼン核が電子吸引基によって置換されたフタロシアニン
誘導体を、電子吸引基の数がフタロシアニンおよびフタ
ロシアニン誘導体のフタロシアニン単位の合計に対し
0.5個以下ないし0.001個以上となる組成割合
で、フタロシアニンを溶解せしめる有機酸と混合した
後、水もしくは貧溶媒物質によって析出せしめることを
特徴とするフタロシアニン系光導電性組成物の製造方
法。 【効果】 従来の無機酸処理に較べ、より結晶粒子の分
布を狭く、微粒子状で、より均一な混合状態に制御でき
る.得られたフタロシアニン系組成物は、デジタル光入
力用感光体の光特性及び暗減衰特性を向上することがで
き、繰り返しによる感度の安定性もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真業界に於いて
使用する新規なデジタル光入力感光体に用いられるフタ
ロシアニン系光導電性組成物の製造方法に関するもので
ある。本発明の方法により得られるフタロシアニン系組
成物は、絶縁性バインダー等により薄層化した感光層の
特異な光電流の流れ方を応用し、現在次第に降盛になっ
て来ているデジタル記録に関する諸要求に応え得る感光
体に用いられる。
【0002】
【従来の技術】歴史的に見て電子写真方法と、それに使
用される感光体は、単純な光導電体に近いものとして捕
えられ、所謂カールソン法の感光体を使用する原点から
出発して、現在も感光体からSe系のアモルファス状態
の感光層や、シリコンのアモルファス層や、Seのアモ
ルファス層と類似すべく作られたZnOの結着層等が使
用されて来た。近時、特に有機半導体を使用した所謂機
能分離型の感光層を使用する迄に展開して来ているが、
何れの電子写真方法も、その生い立ちから、アナログ的
な概念に沿って発展して来たものであり、入力光量と相
似する量の光電流が流れる様に選択された材料を使用す
ることが原則とされていた。その結果が前記したアモル
ファスSeを始めとする感光体となっていたものであ
る。
【0003】近年、電子写真技術とコンピュータ・通信
が結合して、プリンタやファクシミリが電子写真記録方
式に急激に移行してきた。これに伴い、電子写真の記録
方式も従来のPPC用アナログ記録から、デジタル記録
形式が望まれている。しかしながら、前記した電子写真
方法に用いられるアナログ概念に基づく感光体は、その
特性上、コンピューターアウトを始めとし画像をデジタ
ル分解して処理するコピーマシンに至る迄のデジタル的
な動作をする電子写真には不向きであり、この分野に利
用できる感光体の提供が強く渇望されている現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした中、特開平1
−169454号公報にデジタル光入力用感光体の概念
が出されたが、この感光体に使用できる材料に関しては
具体的には述べられていない。また、従来の光導電体素
子、例えば、特開昭58−166355号公報に記載さ
れているフタロシアニン系光導電体素子組成物等は、硫
酸等の無機酸で酸処理したものであっても、上記デジタ
ル光入力用感光体として使用するためには今一つ不十分
である。本発明は、この現状に鑑みなされたもので、新
規なデジタル光入力感光体に用いられるに適したフタロ
シアニン系光導電性組成物の製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フタロシアニ
ンとフタロシアニン分子のベンゼン核が電子吸引基によ
って置換されたフタロシアニン誘導体を、電子吸引基の
数がフタロシアニンおよびフタロシアニン誘導体のフタ
ロシアニン単位の合計に対し0.5個以下ないし0.0
01個以上となる組成割合で、フタロシアニンを溶解せ
しめる有機酸と混合した後、水もしくは貧溶媒物質によ
って析出せしめることを特徴とするデジタル光入力感光
体として優れた性能を有するフタロシアニン系光導電性
組成物の製造方法を提供するものである。
【0006】本発明に係わるフタロシアニンとしては、
無金属フタロシアニン、銅、ニッケル、コバルト、ス
ズ、亜鉛、鉄、鉛、マグネシウム、チタン及び上記金属
の酸化物・ハロゲン化物であり、また、これらの混合物
である。フタロシアニンは顔料としてよく知られている
化合物であり、本発明においてはクルードと称されてい
るフタロシアニン、顔料化されたフタロシアニンの何れ
も使用できる。
【0007】本発明に係わるフタロシアニン誘導体は、
フタロシアニン分子のベンゼン核が電子吸引基によって
置換されたものである。電子吸引基としては、ニトロ
基、シアノ基、ハロゲン原子、スルホン基およびカルボ
キシル基等が例示される。このフタロシアニン誘導体は
フタロシアニン合成時に、フタロシアニンの原料となる
フタロニトリル、フタル酸、無水フタル酸、フタルイミ
ドとして、上記置換基で置換されたフタロニトリル、フ
タル酸、無水フタル酸、フタルイミドを用いること、も
しくは一部併用することによって得られる。フタロシア
ニン誘導体の製法も特に制限はない。フタロシアニン誘
導体1分子における電子吸引置換基の数としては1〜1
6個である。
【0008】フタロシアニンとフタロシアニン誘導体と
の組成割合は、フタロシアニン誘導体の電子吸引性基の
数がフタロシアニンおよびフタロシアニン誘導体のフタ
ロシアニン単位の合計に対し0.5個以下、好ましくは
0.2個以下で、かつ0.001個以上、好ましくは
0.002個以上となるような割合にする。
【0009】本発明に用いられるフタロシアニンを溶解
せしめる有機酸としては、メタンスルホン酸・エタンス
ルホン酸・プロパンスルホン酸等のアルキルスルホン
酸、これらがハロゲン置換されたハロゲン化アルキルス
ルホン酸、及びトリフルオロメチルカルボン酸・トリク
ロロメチルカルボン酸等のハロゲン化アルキルカルボン
酸が挙げられる。また、トルエンスルホン酸・ベンゼン
スルホン酸・トルエンカルボン酸・ベンゼンカルボン酸
等の芳香族有機酸と上記アルキルスルホン酸・ハロゲン
化アルキルスルホン酸・ハロゲン化アルキルカルボン酸
の少なくとも1種の脂肪族有機酸との混合酸を用いるこ
とも出来る。上記芳香族有機酸と上記脂肪族有機酸との
混合割合は、脂肪族有機酸10重量部に対して芳香族有
機酸1〜6重量部が好ましく、更に1〜4重量部がより
好ましい。6重量部以上では芳香族有機酸が脂肪族有機
酸に均一に溶解しない。
【0010】本発明の方法は、上記割合のフタロシアニ
ンおよびフタロシアニン誘導体を上記有機酸と混合し、
これに溶解させ、その後、水もしくは貧溶媒物質によっ
て析出させることによりフタロシアニン系光導電性組成
物を得る。フタロシアニンおよびフタロシアニン誘導体
の溶解に用いられる有機酸の量としては、フタロシアニ
ンおよびフタロシアニン誘導体計1重量部に対して5〜
30重量部好ましく、10〜20部が更に好ましい。
【0011】フタロシアニンおよびフタロシアニン誘導
体を上記割合で有機酸に混合・溶解させる場合、混合温
度は0〜30℃が好ましく、攪拌を十分行いながら溶解
させる。攪拌時間は0.5〜3時間程度である。用いら
れるフタロシアニンおよびフタロシアニン誘導体はクル
ードでも、硫酸等の無機酸で酸処理したもの等でも何れ
も使用できる。
【0012】本発明の方法では、有機酸と混合・溶解さ
せた後、水もしくは貧溶媒物質によって析出させるが、
再沈殿させる貧溶媒としては、水が好ましいが、その他
フタロシアニンを溶解しないような溶媒なら特に限定し
ない。たとえばメタノール・エタノール・アセトン・メ
チルエチルケトンが好ましい。貧溶媒の量としては、有
機酸量に対して3〜30倍量が好ましく、5〜15倍量
が更に好ましい。
【0013】析出させる方法としては、例えば有機酸溶
解液を滴下ロートに移し、十分攪拌させている水等の貧
溶媒中にゆっくり滴下する。貧溶媒の温度は0〜20℃
が好ましい。滴下終了後しばらく攪拌するが、その時間
としては、0.5〜3時間程度である。析出したフタロ
シアニン系光導電性組成物は、ろ過、水洗し、乾燥させ
る。本発明の方法により得られるフタロシアニン系光導
電性組成物はX線的にはα形を示すが、結晶粒子の分布
が狭く、かつ微粒子状のためブロードなα形示す。
【0014】本発明に係わるフタロシアニン系組成物を
電子写真感光体として使用するには該組成物を結着剤樹
脂、溶剤等と共に、ポールミル、アトライター等の混練
分散機で均一に分散され、導電性支持体上に塗布して、
感光層を形成する。結着剤樹脂としてはメラミン樹脂、
エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂、ポリカーボネート樹脂、繊維素誘導体などの体
積固有抵抗が107 Ωcm以上の絶縁性を有する結着剤樹
脂である。
【0015】この光導電性組成物を電子写真感光体に通
常用いられるアルミニウム板、導電処理した紙、プラス
チックフイルムなどの導電性支持体上に塗布し、感光層
を形成する。塗布方法としては、必要ならば光導性組成
物に溶剤を加えて粘度を調整し、エアードクタコータ
ー、ブレードコーター、ロッドコーター、リバースロー
ルコーター、スプレーコーター、ホットコーター、スク
イーズコーター等の塗布方式で被膜形成を行なう。塗布
後、光導電性層として充分な帯電電位が付与されるよう
になるまで適当な乾燥装置を用いて乾燥を行なう。
【0016】又、本発明の方法により得られたフタロシ
アニン系光導電性組成物を用いた感光体(以下、本発明
に係わる感光体と略す)は、入力光量に応じた量の光電
流が流れる従来の感光体の場合に比し、特異な光電流の
流れ方をするためデジタル光入力用感光体として用いる
ことができる。すなわち、本発明に係わる感光体は、あ
る入力光量までは光電流が流れず或は極小量であり、そ
の光量を越えた直後から急激に光電流が流れだすので、
画像階調をドット画積によって表現するデジタル記録方
式に使用される感光体の光感度特性として好ましいもの
である。すなわち、レーザスポットを光学系で正確に変
調したとしても、スポットそのものの光量の分布やハロ
ーは原理的に避けられないが、従来の感光体のように光
量変化によってドットパターンが変化し、光エネルギー
(入力光量)の変化を段階的にひろうことがなく、ノイ
ズとしてカブリの原因になるのを避けることができる。
【0017】
【作用】フタロシアニンは合成状態の履歴によって結晶
形、結晶粒子の分布、大きさ等が異なるため、感光体材
料として用いる場合、得られたフタロシアニンを酸処理
して、結晶形、結晶粒子の分布、大きさ等を変化させる
或は統一させる、また、2種以上のフタロシアニンを均
一に混合させる等の処理が行われる。従来のフタロシア
ニンの酸処理すなわちアシッドペースティング法あるい
はアシッドスラリー法と呼ばれる方法では、硫酸等の無
機酸が用いられてきた。一般に硫酸等の無機酸はその大
きな水和熱のためかなりの発熱がおこり、それにより、
フタロシアニンの結晶粒子の分布や大きさが異ってくる
ことはよく知られており、そのため系を冷却するなどの
方法がとられているが、極部的発熱はさけることはでき
ない。本発明の方法では、特定のフタロシアニン混合物
を、無機酸と比較し水和熱の小さな有機酸を処理溶媒と
して用いることによって温和な酸処理ができるため、従
来の無機酸処理のフタロシアニン系組成物に較べ、より
結晶粒子の分布を狭く、かつ、微粒子状に制御できるこ
と、より均一な混合状態に制御できる。
【0018】
【発明の効果】本発明に係わるフタロシアニン系光導電
性組成物は結晶粒子の分布が狭く、かつ微粒子状になっ
ているため、無機酸処理のフタロシアニン系組成物と較
べ、デジタル光入力用感光体の光特性及び暗減衰特性を
向上することができる。さらに繰り返しによる感度の安
定性もよい。
【0019】又、本発明の方法により得られたフタロシ
アニン系光導電性組成物を用いた感光体は、一般に、樹
脂/光導電素子が重量比で1以上であり、例えば、酸化
亜鉛を用いた感光体の場合に比べ樹脂量が多く、被膜の
物理的強度があり、可撓性に富む。また導電性支持体と
の接着力が大きく、耐湿性が良好である、経時変化が少
ない、毒性上の問題がない、製造が容易であり安価であ
る等の実用上優れた特徴を持つ。さらに、従来の感光体
の場合に比し、特異な光電流の流れ方をするためデジタ
ル光入力用感光体として用いることができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明する。式中「部」、「%」、はそれぞれ重量部、重量
%を示す。 実施例1 銅フタロシアニン40部、テトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.8部をメタンスルホン酸440部に十分攪拌しな
がら溶解した。溶解した液を水2000部にあけ、銅フ
タロシアニン、テトラニトロ銅フタロシアニンの組成物
を析出させた後、ろ過,水洗し、60℃で乾燥してフタ
ロシアニン系光導電性組成物39.8部を得た。
【0021】実施例2 銅フタロシアニン40部、テトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.8部をエタンスルホン酸440部に十分攪拌しな
がら溶解した。溶解した液を水2000部にあけ、銅フ
タロシアニン系組成物を析出させた後、ろ過,水洗し、
60℃で乾燥してフタロシアニン系光導電性組成物3
9.2部を得た。
【0022】実施例3 銅フタロシアニン40部、テトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.8部をプロパンスルホン酸440部に十分攪拌し
ながら溶解した。溶解した液を水2000部にあけ、銅
フタロシアニン系組成物を析出させた後、ろ過,水洗
し、60℃で乾燥してフタロシアニン系光導電性組成物
39.4部を得た。
【0023】実施例4 銅フタロシアニン40部、テトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.8部をメタンスルホン酸/パラトルエンスルホン
酸から成り重量比8/2である有機混合酸440部に十
分攪拌しながら溶解した。溶解した液を水2000部に
あけ、銅フタロシアニン系組成物を析出させた後、ろ
過,水洗し、60℃で乾燥してフタロシアニン系光導電
性組成物39.6部を得た。
【0024】実施例5 銅フタロシアニン40部、テトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.8部をエタンスルホン酸/ベンゼンスルホン酸−
水和物から成り重量比8/2である有機混合酸440部
に十分攪拌しながら溶解した。溶解した液を水2000
部にあけ、銅フタロシアニン系組成物を析出させた後、
ろ過,水洗し、60℃で乾燥してフタロシアニン系光導
電性組成物39.0部を得た。
【0025】実施例6 無金属フタロシアニン40部、テトラクロロ無金属フタ
ロシアニン1部をエタンスルホン酸440部に十分攪拌
しながら溶解した。溶解した液を水2000部にあけ、
無金属フタロシアニン系組成物を析出させた後、ろ過,
水洗し、60℃で乾燥してフタロシアニン系光導電性組
成物39.2部を得た。
【0026】実施例7 銅フタロシアニン40部、オクタクロロ銅フタロシアニ
ン0.8部をメタンスルホン酸440部に十分攪拌しな
がら溶解した。溶解した液を水2000部にあけ、銅フ
タロシアニン系組成物を析出させた後、ろ過,水洗し、
60℃で乾燥してフタロシアニン系光導電性組成物3
9.0部を得た。
【0027】比較例1 銅フタロシアニン40部、テトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.8部を98%濃硫酸440部に十分攪拌しながら
溶解した。溶解した液を水2000部にあけ、銅フタロ
シアニン系組成物を析出させた後、ろ過,水洗し、60
℃で乾燥して組成物39.0部を得た。
【0028】比較例2 銅フタロシアニン40部、テトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.8部をオルトリン酸440部に十分攪拌しながら
溶解した。溶解した液を水2000部にあけ、銅フタロ
シアニン系組成物を析出させた後、ろ過,水洗し、60
℃で乾燥し組成物39.0部を得た。
【0029】(評価例) 以上の様にして得られたフタ
ロシアニン系光導電性組成物を以下の様にして感光体と
した。フタロシアニン系光導電性組成物0.8部をポリ
エステル樹脂溶液(アルマテックス、P645、三井東
圧製)2.8部、メラミン樹脂(コーバン、20HS、
三井東圧製)1部、シクロヘキサノン14部からなる組
成物にガラスビーズ30部と共に入れ、ペイントミキサ
ーにより4時間分散し、感光体塗液を得た。次にこの感
光体塗液を厚さ90ミクロンのアルミニウム箔上に乾燥
膜厚が15ミクロンになるようにコートし、200℃で
3時間置き、感光体とした。
【0030】得られた感光体は感光体評価装置(シンシ
アー55,ジェンテック社製)を用いて光感度特性の評
価を行った。+6.0kVの電圧でコロナ帯電し、暗減
衰は感光体の表面電位が急激に落ちる屈曲点の時間
(秒)とした。光特性は次の様に定義した。光強度が異
なった780nmの単色光を感光体に各々照射し、各光
強度に対する光減衰曲線(表面電圧VS照射時間)を各
々測定し、その曲線の一定時間(ここでは0.5秒)に
おける表面電位を光エネルギーに対してプロットした。
表面電位を初期帯電とほぼ同じ程度維持できる光エネル
ギーのうち最大の光エネルギーをE1 、表面電位を残留
電位程度(約30V)まで落とすことのできる光エネル
ギーのうち最小の光エネルギーをE2 とした。E1 が小
さい程光感度がよく、かつE2 −E1 の差ΔEが小さい
程デジタル光入力用感光体となり得る。本評価法に於い
てはΔEが20μJ/cm2 以下をデジタル感光体可能、
それ以上をアナログ感光体と考えることができる。結果
を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および比較例1で得られた組成物の粒
径分布を示す図である。
【図2】実施例1および2で得られた組成物のX線回折
を示す図である。
【図3】比較例1および2で得られた組成物のX線回折
示す図である。
【図4】実施例4で得られた組成物のX線回折を示す図
である。
【図5】実施例1および比較例1で得られた組成物の特
性評価における表面電位の繰り返し安定性を示す図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フタロシアニンとフタロシアニン分子の
    ベンゼン核が電子吸引基によって置換されたフタロシア
    ニン誘導体を、電子吸引基の数がフタロシアニンおよび
    フタロシアニン誘導体のフタロシアニン単位の合計に対
    し0.5個以下ないし0.001個以上となる組成割合
    で、フタロシアニンを溶解せしめる有機酸と混合した
    後、水もしくは貧溶媒物質によって析出せしめることを
    特徴とするフタロシアニン系光導電性組成物の製造方法
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