JP3503304B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3503304B2
JP3503304B2 JP29256195A JP29256195A JP3503304B2 JP 3503304 B2 JP3503304 B2 JP 3503304B2 JP 29256195 A JP29256195 A JP 29256195A JP 29256195 A JP29256195 A JP 29256195A JP 3503304 B2 JP3503304 B2 JP 3503304B2
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copolymer
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真において
使用されるデジタル光入力に適した電子写真感光体に関
するものである。詳しくは、本発明は、光減衰曲線にお
いて露光エネルギーに閾値を有し、閾値を超えて高表面
電位から低表面電位へ遷移させる露光エネルギー変化が
小さい電子写真感光体(高γ値感光体)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】カールソン法をはじめとする電子写真法
は、原稿像をアナログ的に描写することを主眼点におい
て開発されてきた。従って、入力光の明暗を忠実にトナ
ー像の明暗として再現するために、そこで用いられる感
光体としては、入力光量(の対数値)に対して線形に相
似する光電流が流れる特性を有することが求められてき
た。そのため、このような特性(低γ特性)を有する感
光剤を感光体の材料として選択することが原則的であっ
た。そのため、電子写真法の初期段階における単純な光
導電体に近いものからはじまり、セレン(Se)系のア
モルファス状態の感光層や、シリコン(Si)のアモル
ファス層や、Seのアモルファス層と類似するよう作ら
れたZnOの結着層等が、感光体として使用されてき
た。さらに近年では、特に有機半導体を使用したいわゆ
る機能分離型の感光層が感光体として使用されるまでに
展開してきている。ところが、最近、電子写真技術とコ
ンピュータ・通信が結合し、プリンターやファクシミリ
の方式が電子写真記録方式に急激に移行し、また、通常
のコピーマシーンであっても、反転、切りとり、白抜き
等の画像処理を可能とする方式になりつつある。そのた
め、電子写真の記録方式も、従来のPPC用アナログ記
録形式からデジタル記録形式への変更が望まれている。
【0003】また、デジタル記録方式で使用される入力
光源としてArレーザー、He−Neレーザー等の気体
レーザーや半導体レーザー、液晶等のシャッターアレ
イ、LED、ELアレイ等がある。なかでも半導体レー
ザーは小型化、低コスト化が可能であることから現在の
主流となっており、半導体レーザーの発振波長である近
赤外域に高い感度を有する感光剤が必要となる。さら
に、前記したように、アナログ概念に基づく伝統的な電
子写真法に用いられている感光体は、低γ特性を有して
おり、その特性上、コンピューターのデータ出力用のプ
リンター、または画像をデジタル処理するデジタルコピ
ー等、入力されたデジタル光信号をデジタル像として描
写する必要がある電子写真には不向きである。即ち、コ
ンピューターや画像処理装置から当該電子写真装置に達
するまでの信号路におけるデジタル信号の劣化や、書き
込み用の光ビームを集光させ、または、原稿像を結像さ
せるための光学系による収差までをも、これらの感光剤
を用いた感光体は忠実に描写してしまい、本来のデジタ
ル画像を再現し得ないからである。従って、この分野に
利用できる高感度でかつ高γ特性を有するデジタル感光
体の提供が強く渇望されている。こうした中、特開平1
−169454号公報によって、デジタル電子写真感光
体の概念が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この現状に
鑑みなされたもので、デジタル光入力に対して優れた性
能(高γ特性)を有すると共に、繰り返し特性の優れた
高寿命、高安定な電子写真感光体を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために鋭意研究を重ねた結果、フタロシアニンを
特定な結着樹脂、すなわち、重合活性モノマーと含カル
ボン酸重合活性モノマーの共重合体であって、かつ酸価
度が15〜50mgKOH/gである樹脂に分散させた
感光体が、デジタル光入力に対して優れた性能(高γ特
性)を有すると共に、繰り返し特性の優れた高寿命、高
安定な電子写真感光体であることを見出し、本発明を完
成させた。
【0006】すなわち本発明の要旨は、フタロシアニン
を結着樹脂中に分散してなる感光層を導電性支持体上に
設けた電子写真感光体において、該結着樹脂が含カルボ
ン酸重合活性モノマーとその他の重合活性モノマーとの
ラジカル重合またはイオン重合により重合された数平均
分子量が3000〜500000の共重合体であって、
かつ、酸価度が15〜50mgKOH/gであり、該電
子写真感光体が光減衰曲線において、帯電直後の初期電
位をV 0 (V)、残留電位として50μJ/cm 2 の光
を照射したときの表面電位をV r (V)とした時の両者
の差をΔV(V 0 −V r )とした時、「95%表面電
位」V 95 として、残留電位にΔVの95%値を加えた表
面電位(V 95 =ΔV×0.95+V r )をとり、「5%
表面電位」V 5 として、残留電位にΔVの5%値を加え
た表面電位(V 5 =ΔV×0.05+V r )をとり、V
95 、V 5 を与える露光エネルギーを、各々「95%露光
エネルギー」E 95 、「5%露光エネルギー」E 5 として
求め、E 5 /E 95 の値が5以下であることを特徴とする
デジタル光入力用単層型電子写真感光体に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 〈1〉フタロシアニン 本発明で用いられるフタロシアニンは通常電子写真感光
体に用いられる物から選択でき、その中心原子又は原子
団として、例えば、水素、マグネシウム、カルシウム、
亜鉛、アルミニウム、チタン、スズ、鉛、バナジウム、
鉄、コバルト、ニッケル、銅、ケイ素、ガリウム等ある
いはこれら金属の酸化物又はハロゲン化物等が挙げられ
る。これらのなかで好ましくは、水素、マグネシウム、
チタニル、バナジル、銅、コバルト、ニッケルであり、
さらに好ましくは、水素、チタニル、バナジル、銅であ
る。これらフタロシアニンは単独で用いても、混合物と
して用いても良い。
【0008】また、これらフタロシアニンの中で、チタ
ニルフタロシアニンが特に好ましい。チタニルフタロシ
アニンにも様々な結晶形が知られているが、その中でも
アモルファス形チタニルフタロシアニン、β形チタニル
フタロシアニン及びCuXα線によるX線回折スペクト
ルにおいてブラッグ角(2θ±0.2°)9.5°、2
4.1°、および27.3°にピークを示し、通常は、
このうち27.3°の回折ピークの強度が最も強い結晶
形が好ましく、更にX線回折スペクトルにおいてブラッ
グ角(2θ±0.2°)9.5°、24.1°、27.
3°にピークを示す結晶形のチタニルフタロシアニンが
最も好ましい。
【0009】これらフタロシアニンの合成方法は、モー
ザー及びトーマスの「フタロシアニン化合物」(MOS
ER and THOMAS,“Phthalocya
nine Compounds”)に開示されている公
知の方法等、いずれの方法によってもよい。例えばチタ
ニルフタロシアニンの場合、o−フタロニトリルと四塩
化チタンを加熱融解またはα−クロロナフタレンなどの
有機溶媒の存在下で加熱する方法、1,3−ジイミノイ
ソインドリンとテトラブトキシチタンをN−メチルピロ
リドンなどの有機溶媒で加熱する方法により収率良く得
られる。メタルフリーフタロシアニンの場合は、上記方
法で金属化合物を用いないで合成する。このように合成
したフタロシアニンには塩素置換体フタロシアニンが含
有されていても良い。また、上記記載の9.5°、2
4.1°および27.3°に回折ピークを有するチタニ
ルフタロシアニンの製造法としては、例えば、チタニル
フタロシアニンを機械的に摩砕し、水と有機溶剤を加え
て処理する、特開平2−289658号公報記載の方法
等により製造できるが、この方法に限定されるものでは
なく、例えば他の製造方法により製造されたものであっ
ても、結晶学的に同じ結晶形に属するものであれば使用
可能である。
【0010】〈2〉結着樹脂 本発明で用いられる結着樹脂は、含カルボン酸重合活性
モノマーとその他の重合活性モノマーとの共重合体であ
って、かつ酸価度が15〜50mgKOH/gの共重合
体である(以下、「本共重合体」と称す)。含カルボン
酸重合活性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、スチレンカルボン酸
等が挙げられる。これらの中で好ましくは、(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸であり、さらに好ましいのは(メ
タ)アクリル酸である。
【0011】その他の重合活性モノマーとしては、エチ
レン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン、
ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等の炭素数2
〜8の炭化水素系モノマー類及び塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フッ化エ
チレン、クロロプレン等の上記炭化水素系モノマーのハ
ロゲン化物類、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ブチル酸ビニル、ヘキシル酸ビニル、オクチル
酸ビニル等のビニルエステル類及びそのハロゲン化物
類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アク
リル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸エステル類及び
そのハロゲン化物類、メチルビニルエーテル、エチルビ
ニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニル
エーテル、ペンチルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類及びそのハロゲン化物類、
メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、プロピ
ルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、オクチルア
リルエーテル等のアリルエーテル類及びそのハロゲン化
物類、アクリロニトリル、フマロニトリル、メチルブチ
ロニトリル等のニトリル類及びそのハロゲン化物類、無
水マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジプロピル等のマレイン酸エステル類、
スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、等の
芳香族炭化水素類及びクロロスチレン、クロロメチルス
チレン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられる。
これらの中で好ましくは、エチレン、プロピレン、ブテ
ン等の炭化水素系モノマー類及び塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フッ化エ
チレン等のハロゲン化炭化水素系モノマー類、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ブチル酸ビニル等のビニルエ
ステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、等の芳香族
炭化水素類及びクロロスチレン、クロロメチルスチレン
等のハロゲン化芳香族炭化水素類であり、さらに好まし
いのは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブチル酸ビニ
ル等のビニルエステル類、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エス
テル類である。含カルボン酸重合活性モノマーとその他
の重合活性モノマーとの共重合は、通常、ラジカル重合
で行なうがイオン重合でもよい。仕込み比は、得られる
共重合体の酸価度が15〜50mgKOH/gとなるよ
う調整する。用いる重合活性モノマー及び含カルボン酸
重合活性モノマーにより、その反応速度、共重合性比、
カルボン酸含有率が異なるが、おおむね重合活性モノマ
ーに対し含カルボン酸重合活性モノマーを数モル%〜十
数モル%を目安とする。
【0012】ラジカル重合においては溶液でも懸濁でも
よい。溶液重合の場合、上記重合活性モノマーを溶解さ
せる溶媒、例えば、トルエン、キシレン、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、N,N−ジメチルフォルムアミド
等を用い、ラジカル開始剤を添加して行なうことができ
る。懸濁重合の場合は、上記重合活性モノマーと含カル
ボン酸重合活性モノマーの混合溶液にラジカル開始剤を
添加し、それを多量の水に注ぎ懸濁させて行なうことが
できる。
【0013】上記ラジカル開始剤としては、一般のラジ
カル重合に用いられるものを用いることができるが、ベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等
の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
化合物、過酸化水素、過硫酸カリウム等の無機過酸化物
等が挙げられる。好ましい重合温度、重合時間は用いる
開始剤等によって異なるが、重合温度としては、20〜
150℃が好ましく、更に50〜120℃が好ましい。
重合時間は、1〜30時間が好ましく、更に3〜20時
間が好ましい。
【0014】重合後の本共重合体の単離は、溶液重合で
は、重合液をエーテル、ヘキサン等の貧溶媒に注ぎ再沈
澱させる方法、懸濁重合では、濾別或いは遠心分離によ
り単離することができる。本共重合体の酸価度は15〜
50mgKOH/gであり、好ましくは20〜45mg
KOH/g、更に好ましくは25〜45mgKOH/g
である。酸価度が低すぎると高γ性を示さず、高すぎる
と帯電性が悪くなる。本共重合体の数平均分子量は、3
000〜500000が好ましく、更に5000〜30
0000が好ましい。数平均分子量が低すぎると結着樹
脂としての強度が低下する傾向であり、高すぎると高γ
性を示さない傾向がある。
【0015】〈3〉電子写真感光体 本発明のデジタル電子写真に適した感光体は、上述のフ
タロシアニンを上述の本共重合体中に分散させた感光層
を導電性支持体上に設けることにより得られる。すなわ
ち、上述の方法で製造されたフタロシアニンと本共重合
体を溶剤等とともに、ボールミル、アトライター等の混
練分散機で均一に分散させ、導電性支持体上に塗布し
て、単層からなる感光層を形成させればよい。
【0016】このフタロシアニンに対する本共重合体と
の混合割合は、重量比で1対0.1〜100程度、好ま
しくは1〜10程度にして溶剤とともに混合する。そし
て、混合されたフタロシアニンと本共重合体とを、通常
電子写真感光体に用いられるアルミニウム等の金属、も
しくは、導電処理した紙、プラスティックなどの導電性
支持体上に塗布し、単層の感光層を形成させる。
【0017】塗布液に使用する溶剤は、上記本共重合体
を溶解し、かつ性能を阻害するフタロシアニン結晶を成
長させないものから選択することが好ましく、この様な
性質を有する溶剤として、例えば、トルエン、キシレ
ン、ミネラルスピリット等の炭化水素類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化
水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モノグライ
ム、ジグライム、アニソール等のエーテル類、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセ
ルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、シク
ロヘキサノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等を挙げるこ
とができる。これらの溶剤については、1種を単独であ
るいは2種以上を混合して用いることができる。
【0018】塗布方法としては、必要ならば上記混合物
にトルエン、シクロヘキサノン等の溶剤を加えて粘度を
調整し、エアードクターコーター、プレートコーター、
ディップコーター、リングコーター、ロッドコーター、
リバースコーター、スプレーコーター、ホットコータ
ー、スクイーズコーター、グラビアコーター等の塗布方
式で被膜形成を行なう。塗布後、光導電性層として十分
な帯電電位が付与されるようになるまで乾燥を行なう。
通常、乾燥は室温における予備乾燥後、30〜300℃
の温度で1分〜24時間の範囲で行なう。
【0019】さらに、感光体の諸特性を改善する目的
で、下引き層、オーバーコート層を設けることも可能で
ある。また、安定性等を改善する目的で酸化防止剤等の
添加剤を加えることもできる。この様にして得られる感
光層の膜厚は5〜50μmの範囲が好ましく、10〜3
0μmの範囲が更に好ましい。以上のようにして製造さ
れた本発明の感光体は、通常、正帯電で用いられ、光減
衰曲線において閾値を有し、感光層の導電性支持体との
接着性が大きく、耐湿性が良好であり、経時変化が少な
く、毒性上の問題が少なく、製造が容易であり、安価で
ある等の実用上優れた特徴を有するものである。
【0020】なお、本発明において、『光減衰曲線にお
いて閾値を有する』と言うことは以下のことを意味する
ものとする。即ち光減衰曲線において、帯電直後の初期
電位をV0 (V)、残留電位として50μJ/cm2
光を照射したときの表面電位をVr(V)とした時の両
者の差をΔV(V0 −Vr )とする。この時、「95%
表面電位」V95として、残留電位にΔVの95%値を加
えた表面電位(V95=ΔV×0.95+Vr )をとり、
「5%表面電位」V5 として、残留電位にΔVの5%値
を加えた表面電位(V5 =ΔV×0.05+Vr )をと
り、V95、V5を与える露光エネルギーを、各々「95
%露光エネルギー」E95、「5%露光エネルギー」E5
として求め、E5 /E95の値が5以下であることを意味
するものとする。
【0021】上記のようにして得た本発明の感光体は、
従来の感光体の場合に比し、特異的な光電流の流れ方を
するためデジタル光入力用感光体として用いることがで
きる。すなわち、従来の感光体は、上述したように、入
力光量(の対数値)に対して線形に対応した量の光電流
が流れるのに対して、本発明の感光体は、ある入力光量
までは光電流が流れず、或いはごく小量であり、その光
量を越えた直後から急激に光電流が流れ出すものであ
る。
【0022】デジタル記録は、画像階調をドット面積に
よって表現するため、この記録方式に使用される感光体
の光感度特性は上記のものが好ましい。なぜなら、レー
ザースポットを光学系で正確に変調したとしても、スポ
ットそのものの光量の分布やハローは原理的に避けられ
ない。従って、光エネルギー(入力光量)の変化を段階
的にひろう従来の感光体では光量変化によってドットパ
ターンが変化し、ノイズとしてカブリの原因になる。従
って、本発明の感光体は、デジタル光入力感光体に有利
な感光体である。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 〈フタロシアニンの合成例〉 チタニルフタロシアニンの合成例1 1,3−ジイミノイソインドリン58g、テトラブトキ
シチタン51gをα−クロロナフタレン300ml中で
210℃にて5時間反応後、150℃で熱濾過し、α−
クロロナフタレン、ジメチルホルムアミド(DMF)の
順で洗浄した。その後、熱DMF、熱水、メタノールで
洗浄、乾燥して51gのチタニルフタロシアニンを得
た。このチタニルフタロシアニンのX線図は図1に示す
ように、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.3°、1
3.2°、26.2°にピークを有するβ形チタニルフ
タロシアニンであった。
【0024】チタニルフタロシアニンの合成例2 合成例1で製造したチタニルフタロシアニン4gを硫酸
400gに0℃で溶解し、この酸溶液を0℃に冷却した
水4Lに滴下した。滴下終了後1時間攪拌し、濾過した
後、水で濾液が中性となるまで洗浄してチタニルフタロ
シアニン3.1gを得た。このチタニルフタロシアニン
のX線図は図2に示すように、特に鋭いピークを有しな
いアモルファス形であった。
【0025】チタニルフタロシアニンの合成例3 合成例1で製造したチタニルフタロシアニン6gとガラ
スビーズ50gを100mlのポリビンに入れ、ペイン
トシェーカー(レッドデビル社製)で40時間摩砕し
た。その後、メタノールでチタニルフタロシアニンをガ
ラスビーズから分離し、得られたチタニルフタロシアニ
ンを水100mlで洗浄した。このチタニルフタロシア
ニンウエットケーキを水100mlとジクロロベンゼン
10mlの混合溶液に加え1時間攪拌し、濾過後、メタ
ノールで洗浄し、チタニルフタロシアニン4.3gを得
た。このチタニルフタロシアニンのX線図は図3に示す
ように、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.5°、2
4.1°、27.3°にピークを有し、このうち27.
3°の回折ピークの強度が最も強かった。
【0026】メタルフリーフタロシアニンの合成例4 1,3−ジイミノイソインドリン58gをα−クロロナ
フタレン300ml中で210℃にて5時間反応後、1
50℃で熱濾過し、α−クロロナフタレン、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)の順で洗浄した。その後、熱DM
F、熱水、メタノールで洗浄、乾燥して42gのメタル
フリー(水素)フタロシアニンを得た。
【0027】メタルフリーフタロシアニンの合成例5 合成例4で製造したメタルフリーフタロシアニン4gを
硫酸400gに0℃で溶解し、この酸溶液を0℃に冷却
した水4Lに滴下した。滴下終了後1時間攪拌し、濾過
した後、水で濾液が中性となるまで洗浄してチタニルフ
タロシアニン3.8gを得た。
【0028】銅フタロシアニンの合成例6 無水フタル酸54g、尿素93g、塩化第二銅15.3
g、モリブデン酸アンモニウム0.6gをニトロベンゼ
ン450ml中で190℃にて5時間反応後、150℃
で熱濾過し、ニトロベンゼン、メタノールの順で洗浄し
た。その後、1N塩酸水溶液1000mlの中で1時間
煮沸し、熱時濾過した。十分な水で濾液が中性となるま
で洗浄した後、更に1N水酸化ナトリウム水溶液100
0mlの中で1時間煮沸した。直ちに熱時濾過し、十分
な水で濾液が中性となるまで洗浄、乾燥して42gの銅
フタロシアニンを得た。
【0029】銅フタロシアニンの合成例7 合成例6で製造した銅フタロシアニン4gを硫酸400
gに0℃で溶解し、この酸溶液を0℃に冷却した水4L
に滴下した。滴下終了後1時間攪拌し、濾過した後、水
で濾液が中性となるまで洗浄してチタニルフタロシアニ
ン3.6gを得た。
【0030】バナジルフタロシアニンの合成例8 1,3−ジイミノイソインドリン58g、五酸化バナジ
ウム28gをα−クロロナフタレン300ml中で21
0℃にて5時間反応後、150℃で熱濾過し、α−クロ
ロナフタレン、ジメチルホルムアミド(DMF)の順で
洗浄した。その後、熱DMF、熱水、メタノールで洗
浄、乾燥して42gのバナジルフタロシアニンを得た。
【0031】バナジルフタロシアニンの合成例9 合成例8で製造したバナジルフタロシアニン4gを硫酸
400gに0℃で溶解し、この酸溶液を0℃に冷却した
水4Lに滴下した。滴下終了後1時間攪拌し、濾過した
後、水で濾液が中性となるまで洗浄してチタニルフタロ
シアニン3.2gを得た。
【0032】〈結着樹脂の製造例〉 結着樹脂の製造例1 酢酸ビニル31g、メタクリル酸3.5g(酢酸ビニル
/メタクリル酸モル比:9/1)、過酸化ラウロイル
1.6gをトルエン40mlに溶解させ、80℃、5時
間重合した。その後、反応混合物を2Lのエーテル中に
注ぎ、共重合体を析出させた。得られた共重合体をジメ
チルホルムアミド50mlに再溶解させ、2Lのエーテ
ルで再沈澱し、80℃、12時間真空乾燥した。収量2
4gで共重合体1を得た。滴定法により酸価度をもとめ
たところ35.4mgKOH/gであり、GPCによる
数平均分子量(ポリスチレン換算、移動層:THF)は
2.5万であった。
【0033】結着樹脂の製造例2 メタクリル酸メチル37.1g、メタクリル酸3.5g
(メタクリル酸メチル/メタクリル酸モル比:9/
1)、過酸化ラウロイル0.8gをトルエン40mlに
溶解させ、80℃、5時間重合した。その後、反応混合
物を2Lのエーテル中に注ぎ、共重合体を析出させた。
得られた共重合体をジメチルホルムアミド50mlに再
溶解させ、2Lのエーテルで再沈澱し、80℃、12時
間真空乾燥した。収量26gで共重合体2を得た。酸価
度は38.1mgKOH/gで、数平均分子量は4.3
万であった。
【0034】結着樹脂の製造例3 メタクリル酸メチル26.5g、メタクリル酸2.45
g(メタクリル酸メチル/メタクリル酸モル比:9/
1)、過酸化ラウロイル0.082gをトルエン100
mlに溶解させ、70℃、10時間重合した。その後、
反応混合物を2Lのエーテル中に注ぎ、共重合体を析出
させた。得られた共重合体をジメチルホルムアミド50
mlに再溶解させ、2Lのエーテルで再沈澱し、80
℃、12時間真空乾燥した。収量16.5gで共重合体
3を得た。酸価度は40.3mgKOH/gで、数平均
分子量は14万であった。
【0035】結着樹脂の製造例4 メタクリル酸メチル53g、メタクリル酸4.9g(メ
タクリル酸メチル/メタクリル酸モル比:9/1)、過
酸化ラウロイル0.082gをトルエン100mlに溶
解させ、70℃、10時間重合した。その後、反応混合
物を3Lのエーテル中に注ぎ、共重合体を析出させた。
得られた共重合体をジメチルホルムアミド100mlに
再溶解させ、4Lのエーテルで再沈澱し、80℃、12
時間真空乾燥した。収量37gで共重合体4を得た。酸
価度は35.9mgKOH/gで、数平均分子量は30
万であった。
【0036】結着樹脂の製造例5 メタクリル酸メチル53g、メタクリル酸2.3g(メ
タクリル酸メチル/メタクリル酸モル比:9.5/0.
5)、過酸化ラウロイル0.082gをトルエン100
mlに溶解させ、70℃、10時間重合した。その後、
反応混合物を3Lのエーテル中に注ぎ、共重合体を析出
させた。得られた共重合体をジメチルホルムアミド50
mlに再溶解させ、2Lのエーテルで再沈澱し、80
℃、12時間真空乾燥した。収量17gで共重合体5を
得た。酸価度は20.2mgKOH/gで、数平均分子
量は35万であった。
【0037】結着樹脂の製造例6 メタクリル酸メチル53g、マレイン酸3.3g(メタ
クリル酸メチル/マレイン酸モル比:9/1)、過酸化
ラウロイル0.082gをトルエン100mlに溶解さ
せ、70℃、10時間重合した。その後、反応混合物を
3Lのエーテル中に注ぎ、共重合体を析出させた。得ら
れた共重合体をジメチルホルムアミド50mlに再溶解
させ、2Lのエーテルで再沈澱し、80℃、12時間真
空乾燥した。収量26gで共重合体6を得た。酸価度は
37.8mgKOH/gで、数平均分子量は21万であ
った。
【0038】結着樹脂の製造例7 スチレン53.5g、メタクリル酸4.9g(スチレン
/メタクリル酸モル比:9/1)、過酸化ラウロイル
0.082gをトルエン100mlに溶解させ、70
℃、10時間重合した。その後、反応混合物を3Lのエ
ーテル中に注ぎ、共重合体を析出させた。得られた共重
合体をジメチルホルムアミド100mlに再溶解させ、
4Lのエーテルで再沈澱し、80℃、12時間真空乾燥
した。収量22gで共重合体7を得た。酸価度は25.
4mgKOH/gで、数平均分子量は26万であった。
以下、本発明の各実施例による共重合体を評価するため
に用いる比較例としての共重合体の製造法を説明する。
【0039】〈比較例〉 比較製造例1 比較例1はメタクリル酸メチルとメタクリル酸の共重合
体でなく、メタクリル酸メチルの単独重合体である点の
み、製造例2と相違する。この比較例1ではメタクリル
酸メチル37.1g、過酸化ラウロイル0.8gをトル
エン40mlに溶解させ、80℃、5時間重合した。そ
の後、反応混合物を2Lのエーテル中に注ぎ、重合体を
析出させた。得られた重合体をジメチルホルムアミド5
0mlに再溶解させ、2Lのエーテルで再沈澱し、80
℃、12時間真空乾燥した。収量32gで重合体8を得
た。酸価度は0mgKOH/gで、数平均分子量は2.
8万であった。
【0040】比較製造例2 比較例2はメタクリル酸メチルとメタクリル酸の仕込み
比において、メタクリル酸量が少ない点のみ、製造例2
と相違する。この比較例2ではメタクリル酸メチル4
0.8g、メタクリル酸0.34g(メタクリル酸メチ
ル/メタクリル酸モル比:9.9/0.1)、過酸化ラ
ウロイル0.8gをトルエン40mlに溶解させ、80
℃、5時間重合した。その後、反応混合物を2Lのエー
テル中に注ぎ、共重合体を析出させた。得られた共重合
体をジメチルホルムアミド50mlに再溶解させ、2L
のエーテルで再沈澱し、80℃、12時間真空乾燥し
た。収量21gで共重合体9を得た。酸価度は4.3m
gKOH/gで、数平均分子量は3.5万であった。
【0041】比較製造例3 比較例3はメタクリル酸メチルとメタクリル酸の仕込み
比において、メタクリル酸量が多い点のみ、製造例2と
相違する。この比較例3ではメタクリル酸メチル33
g、メタクリル酸6.9g(メタクリル酸メチル/メタ
クリル酸モル比:8/2)、過酸化ラウロイル0.8g
をトルエン40mlに溶解させ、80℃、5時間重合し
た。その後、反応混合物を2Lのエーテル中に注ぎ、共
重合体を析出させた。得られた共重合体をジメチルホル
ムアミド50mlに再溶解させ、2Lのエーテルで再沈
澱し、80℃、12時間真空乾燥した。収量20gで共
重合体10を得た。酸価度は72mgKOH/gで、数
平均分子量は3.3万であった。
【0042】比較製造例4 比較例4はメタクリル酸メチルとメタクリル酸の仕込み
比において、メタクリル酸量が更に多い点のみ、製造例
2と相違する。この比較例4ではメタクリル酸メチル2
0.6g、メタクリル酸17.2g(メタクリル酸メチ
ル/メタクリル酸モル比:5/5)、過酸化ラウロイル
0.8gをトルエン40mlに溶解させ、80℃、5時
間重合した。その後、反応混合物を2Lのエーテル中に
注ぎ、共重合体を析出させた。得られた共重合体をジメ
チルホルムアミド50mlに再溶解させ、2Lのエーテ
ルで再沈澱し、80℃、12時間真空乾燥した。収量1
9gで共重合体11を得た。酸価度は215.6mgK
OH/gで、数平均分子量は3.1万であった。
【0043】比較製造例5 比較例5は過酸化ラウロイルの仕込み量が少ない点(1
/10量)のみ、製造例4と相違する。この比較例5で
はメタクリル酸メチル53g、メタクリル酸4.9g
(メタクリル酸メチル/メタクリル酸モル比:9/
1)、過酸化ラウロイル0.008gをトルエン100
mlに溶解させ、70℃、10時間重合した。その後、
反応混合物を3Lのエーテル中に注ぎ、共重合体を析出
させた。得られた共重合体をジメチルホルムアミド50
mlに再溶解させ、2Lのエーテルで再沈澱し、80
℃、12時間真空乾燥した。収量21gで共重合体12
を得た。酸価度は35.7mgKOH/gで、数平均分
子量は74万であった。
【0044】〈実施例〉合成例で得られたフタロシアニ
ン及び製造例、比較製造例で得られた結着樹脂を以下の
ようにして感光体とした。すなわち、上記製造例及び比
較例で製造した各(共)重合体0.8gをトルエン5.
4g、メタノール0.6gに溶解させ、ガラスビーズ6
gと共に上記合成例で合成したフタロシアニン0.2g
を投入した。これをペイントミキサーにより2時間分散
し、感光体塗液を得た。次にこの感光体塗液を厚さ90
ミクロンのアルミニウム箔上に、乾燥膜厚が15ミクロ
ンになるようにコートし、80℃で2時間静置した。以
上のようにして感光体を作成した。
【0045】次に得られた感光体の光感度特性を感光体
評価装置(シンシア−55、ジェンテック社製)を用い
て評価した。まず、+6.0KVの電圧でコロナ帯電さ
せ、光強度が異なった780nmの単色光をコロナ帯電
させた感光体に各々照射し、各光強度に対する光減衰時
間曲線(照射時間に対する表面電位の特性曲線)を各々
測定した。そして、その曲線から得られた一定時間照射
(ここでは0.075秒)後における表面電位を、各々
光エネルギーに対してプロットした。これを光減衰曲線
とした。
【0046】図4に例示したように、光減衰曲線におい
て、帯電直後の初期電位をV0 (V)、残留電位として
50μJ/cm2 照射したときの表面電位をVr (V)
とした時の両者の差をΔV(=V0 −Vr )とする。こ
の時、「95%表面電位」V 95として、残留電位にΔV
の95%値を加えた表面電位(V95=ΔV×0.95+
r )をとり、「5%表面電位」V5 として、残留電位
にΔVの5%値を加えた表面電位(V5 =ΔV×0.0
5+Vr )をとり、V95、V5 を与える露光エネルギー
を、各々、「95%露光エネルギー」E95、「5%露光
エネルギー」E 5 として求め、E5 /E95の値を以下の
評価基準でデジタル記録可能の目途とした。
【0047】 0 < E5 /E95 ≦ 5 : デジタル記録可能 5 < E5 /E95 : アナログ記録 また、0<E5 /E95≦5であるもののうち、E95が小
さいほど光感度がよく、電子写真感光体として優れてい
るといえる。感光体特性の評価結果を表1に示す。な
お、比較例6は帯電性に劣り、初期電位V0 が低すぎた
ため、他の値を求めることができなかった。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感光体
は、光入力に対し特異な光電力の流れ方、すなわち、ア
ナログ光であってもデジタル光であってもデジタル信号
として出力できるものである。従って、デジタル記録形
式の電子写真に使用できると共に、従来のPPC(アナ
ログ光入力)用感光体に使用してもエッジのシャープな
高画質画像を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で得たチタニルフタロシアニンのX線
【図2】合成例2で得たチタニルフタロシアニンのX線
【図3】合成例3で得たチタニルフタロシアニンのX線
【図4】光減衰曲線の一例を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 英資 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−93061(JP,A) 特開 昭57−205751(JP,A) 特開 昭57−185440(JP,A) 特開 平7−199496(JP,A) 特開 平7−170166(JP,A) 特開 平7−5711(JP,A) 特開 平6−130704(JP,A) 特開 平6−118676(JP,A) 特開 平5−313387(JP,A) 特開 平5−289379(JP,A) 特開 平4−296759(JP,A) 特開 平4−296369(JP,A) 特開 平3−217462(JP,A) 特開 平2−153357(JP,A) 特開 平1−169454(JP,A) JISK1557−1970 JIS K 5902−1969 JIS K0070−1966 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フタロシアニンを結着樹脂中に分散して
    なる感光層を導電性支持体上に設けた電子写真感光体に
    おいて、該結着樹脂が含カルボン酸重合活性モノマーと
    その他の重合活性モノマーとのラジカル重合またはイオ
    ン重合により重合された数平均分子量が3000〜50
    0000の共重合体であって、かつ、酸価度が15〜5
    0mgKOH/gであり、該電子写真感光体が光減衰曲
    線において、帯電直後の初期電位をV 0 (V)、残留電
    位として50μJ/cm 2 の光を照射したときの表面電
    位をV r (V)とした時の両者の差をΔV(V 0 −V
    r )とした時、「95%表面電位」V 95 として、残留電
    位にΔVの95%値を加えた表面電位(V 95 =ΔV×
    0.95+V r )をとり、「5%表面電位」V 5 とし
    て、残留電位にΔVの5%値を加えた表面電位(V 5
    ΔV×0.05+V r )をとり、V 95 、V 5 を与える露
    光エネルギーを、各々「95%露光エネルギー」E 95
    5%露光エネルギー」E 5 として求め、E 5 /E 95 の値
    が5以下であることを特徴とするデジタル光入力用単層
    電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 上記フタロシアニンの中心原子又は原子
    団が水素、銅、チタニル、もしくは、バナジルまたはこ
    れらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の
    電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 上記フタロシアニンがX線回折スペクト
    ルにおいてブラッグ角(2θ±0.2°)9.5°、2
    4.1°および27.3°にピークを示すチタニルフタ
    ロシアニンであることを特徴とする請求項1または2に
    記載の電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JIS K 5902−1969
JIS K0070−1966
JISK1557−1970

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US8568945B2 (en) 2008-11-26 2013-10-29 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic photoreceptor, and image forming apparatus and process cartridge therefor using the photoreceptor

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