JP3072778B2 - オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法 - Google Patents
オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法Info
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シアニン結晶の製造法に関し、詳しくはCuKα特性X
線回折におけるブラック角2θ±0.2°が9.0°、
14.2°、23.9°および27.1°に強いピーク
を有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶、所謂I
型オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法に関
する。
ンキ、樹脂の着色などの用途の他、触媒や電子写真感光
体、太陽電池、センサーなどに用いられる電子材料とし
て注目されてきた。
件の微妙な違いによって種々の結晶形が得られる。例え
ば、特開昭59−49544号公報(USP4,44
4,861)、特開昭59−166959号公報、特開
昭61−239248号公報(USP4,728,59
2)、特開昭62−67094号公報(USP4,66
4,997)、特開昭63−366号公報、特開昭63
−116158号公報、特開昭63−198067号公
報および特開昭64−17066号公報に製造条件の違
いによる種々の異なる結晶形のオキシチタニウムフタロ
シアニンが示されている。これらの結晶形は通常混合物
として得られることが多く、多形混合物であるがために
製品の安定性に問題があった。このため、純粋な結晶形
のオキシチタニウムフタロシアニンを取得することが望
まれており、従来より多くの試みがなされてきた。例え
ば、特開昭63−364号公報、特開昭63−365号
公報、特開昭63−37163号公報、特開昭63−5
7670号公報、特開昭63−80263号公報などが
それにあたり、A型やC型オキシチタニウムフタロシア
ニン結晶の安定した製造法が確立されている。
は、CuKα特性X線回折におけるブラック角2θ±
0.2°が9.0°、14.2°、23.9°および2
7.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶、所謂I型オキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶が記載されているが、その製造方法は得られる結
晶の純度や簡便さの点では、必ずしも十分満足の出来る
ものではなかった。
晶を電子写真感光体用の電荷発生物質として用いる場
合、製造条件によっては得られる感光体の電子写真特性
が微妙に異なることもあった。
なI型オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法
を提供することにある。
いたときに安定して良好な特性を示すようなI型オキシ
チタニウムフタロシアニン結晶の製造方法を提供するこ
とにある。
uKα特性X線回折におけるブラック角が2θ±0.2
°が9.0°、14.2°、23.9°および27.1
°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の製造方法において、オキシチタニウムフタロシ
アニンの水ペーストとエーテル系化合物を混合した系
で、該オキシチタニウムフタロシアニンを分散メディア
を用いて分散処理することを特徴とするオキシチタニウ
ムフタロシアニン結晶の製造方法である。
フタロシアニンの構造は
Brを表わしn,m,l,kは0乃至4の整数を示す。
ロシアニンの水ペーストは、通常のアシッドペーシティ
ング法によって得られる水ペーストが好ましい。この水
ペーストは均一に水を含有していればよく、固形分の割
合は15重量%乃至45重量%であることが好ましい。
また、この水ペーストに用いられるオキシチタニウムフ
タロシアニンの結晶形は特に限定されるものではなく、
アシッドペーシティング処理に用いる硫酸量、水の量、
処理温度等の条件により種々のやや非晶質の結晶形また
は非晶質となるが、アシッドぺーシティング処理を施し
ているならばどのような非晶質、やや非晶質の結晶形、
またはそれらの混合物でもよい。
ては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、n−プロ
ピルエーテル、n−ブチルエーテル、iso−ブチルエ
ーテル、t−ブチルエーテル、n−アミルエーテル、n
−ブチルメチルエーテル、n−ブチルエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルセロソルブ
およびジエチルセロソルブ等から1種以上選択すること
ができ、単独で用いても2種類以上を混合して用いても
よい。これらの中でも、水を混和する溶剤、例えばテト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルセロソルブおよ
びジエチルセロソルブ等を用いることは、得られた結晶
の容器への付着がなく、取り出しが容易であり特に好ま
しい。
フランを用いる場合、系内の水の割合を、系内の水およ
びテトラヒドロフランに対し、5重量%乃至20重量%
とすると、特に優れた電子写真特性を有する電子写真感
光体を提供することのできるI型オキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶を得ることができる。
タロシアニン結晶は、例えば前記オキシチタニウムフタ
ロシアニンの水ペーストをガラスビーズ、スチールビー
ズ、アルミナビーズ等の分散メデイアと共にペイントシ
エイカー、サンドミル、ボールミル等のミリング装置を
用いて1時間以上、好ましくは5時間から30時間、エ
ーテル系溶剤の存在の下に分散させることによって得ら
れる。その具体的なX線回折図は例えば図4に示すもの
である。
任意に選択できるが、オキシチタニウムフタロシアニン
に対して5乃至40倍(重量比)程度とすることが望ま
しい。溶剤量が少な過ぎると処理液の粘度が高くなるた
め、均一な処理が難くなる傾向があり、また多過ぎると
単位容積当りの処理量が少なくなるため、生産性が悪く
なる傾向がある。
でもよい。
に具体的に説明する。
592)に開示されている製造例に従って、一般にB型
と呼ばれているオキシチタニウムフタロシアニン結晶を
得た。CuKα特性X線回折図を図5に示す。このB型
結晶2部(重量部、以下同様)を濃硫酸60部中に5℃
以下でゆっくりと投入、溶解させ、600部の氷水中に
30分間で滴下した。得られた顔料を濾別、十分に水洗
してオキシチタニウムフタロシアニンの水ペースト(以
下水ペーストとする)を得た。なお、この水ペースト
の固形分の割合は20重量%であった。この水ペースト
の一部を乾燥し、CuKα特性X線回折測定をした結果
を図1に示す。
0部を加え、1mmφのガラスビーズと共にミリング処
理を20℃で20時間行った。この分散液より固形分を
取り出し、乾燥してオキシチタニウムフタロシアニン結
晶を得た。
シチタニウムフタロシアニン結晶のCuKα特性X線回
折図を図4に示す。
えた他は実施例1と同様にしてオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶を得た。
2部を濃硫酸60部中に5℃以下でゆっくりと投入、溶
解させ、800部の水中に25℃で15分間で滴下し
た。得られた顔料を濾別、十分に水洗してオキシチタニ
ウムフタロシアニンの水ペースト(以下水ペーストと
する)を得た。なお、この水ペーストの固形分の割合は
24重量%であった。この水ペーストの一部を乾燥し、
X線回折測定をした結果を図2に示す。
ン20部を加え、1mmφのガラスビーズと共にミリン
グ処理を20℃で20時間行った。この分散液より固形
分を取り出し、乾燥してオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶を得た。
えた以外は実施例11と同様にしてオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶を得た。
97)に開示されている製造例に従ってA型オキシチタ
ニウムフタロシアニンを得た。CuKα特性X線回折図
を図6に示す。このA型結晶2部を濃硫酸80部中に3
0℃以下でゆっくりと投入、溶解させ、800部の水中
に30℃で10分かけて滴下した。得られた顔料を濾
別、十分に水洗してオキシチタニウムフタロシアニンの
水ペースト(以下水ペーストとする)を得た。なお、
この水ペーストの固形分の割合は22重量%であった。
測定をした結果を図3に示す。
ン20部を加え、1mmφのガラスビーズと共にミリン
グ処理を20℃で20時間行った。この分散液より固形
分を取り出し、乾燥してオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶を得た。
えた以外は実施例22と同様にしてオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶を得た。
えた他は実施例1と同様にしてオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶を得た。
ウムフタロシアニンは、それぞれ実施例1および22で
用いたものと同様の方法で製造したものである。
処理化合物、処理時間および処理温度を表5のように変
えた他は実施例1と同様にしてオキシチタニウムフタロ
シアニンを得た。
処理時間および処理温度を表6のように変えた他は実施
例1と同様にしてオキシチタニウムフタロシアニン結晶
を得た。
アニン結晶のうちC型結晶のCuKα特性X線回折図を
図7に示す。
ン21部を加えて、系内の水とテトラヒドロフランの総
量に対する系内の水の割合(以下水分値と称す)を16
重量%とし、1mmφのガラスビーズと共にミリング処
理を20℃で20時間行った。この分散液より固形分を
取り出し、乾燥してオキシチタニウムフタロシアニン結
晶を得た。
にした他は実施例33と同様にしてオキシチタニウムフ
タロシアニンを得た。
を用いた他は実施例34と同様にしてオキシチタニウ
ムフタロシアニン結晶を得た。
に変えた他は実施例40と同様にしてオキシチタニウム
フタロシアニン結晶を得た。
を用いた他は実施例34と同様にしてオキシチタニウ
ムフタロシアニン結晶を得た。
に変えた他は実施例47と同様にしてオキシチタニウム
フタロシアニン結晶を得た。
酸化チタン粉体50部、レゾール型フェノール樹脂25
部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部およびシ
リコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシア
ルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部
を1mmφガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時
間分散して導電層用塗料を調整した。
60mm)上に、上記塗料を浸漬塗布し、140℃で3
0分間乾燥させ、膜厚20μmの導電層を形成した。
リアミド共重合体樹脂5部をメタノール70部とブタノ
ール25部の混合溶媒に溶解した溶液をデイツピング法
で塗布乾燥して1μm厚の下引き層を設けた。
ムフタロシアニン結晶4部とポリビニルブチラール樹脂
2部をシクロヘキサノン100部に添加し1mmφのガ
ラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散し、これに
100部のメチルエチルケトンを加えて希釈し、これを
下引き層上に塗布した後、110℃で10分間乾燥し
て、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
リカーボネート樹脂10部をモノクロルベンゼン60部
に溶解した溶液を調整し、電荷発生層上にデイツピング
法により塗布した。これを110℃の温度で1時間乾燥
して20μm厚の電荷転送層を形成することによって電
子写真感光体を作成した。
ンター(商品名:LBP−SX、キヤノン製)に設置
し、暗部電位が−700(V)になるように帯電設定
し、これに波長778nmのレーザー光を照射して−7
00(V)の電位を−200(V)まで下げるのに必要
な露光量、即ち感光体の感度を測定したところ0.22
(μJ/cm2)であった。次に、暗部電位が−700
(V)になるように帯電設定し、これに波長778nm
のレーザー光を2.8(μJ/cm2)の光量照射した
後の残留電位を測定したところ−50(V)であった。
結晶のかわりに、実施例34〜53で得られたオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶を用いた他は実験例1と同
様にして電子写真感光体を作成し、評価した。
スト)、実施例41(水ペースト)および実施例4
8(水ペースト)と同様にしてオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶を得た。
結晶のかわりに実施例54〜62で得られたオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶を用いた他は実験例1と同様
にして電子写真感光体を作成し、評価した。
型オキシチタニウムフタロシアニン結晶が得られ、更に
は、電子写真感光体用の電荷発生物質として用いても優
れた電子写真特性を示すI型オキシチタニウムフタロシ
アニン結晶を得ることができる。
図である。
図である。
図である。
ロシアニン結晶のCuKα特性X線回折図である。
ウムフタロシアニンのCuKα特性X線回折図である。
ウムフタロシアニンのCuKα特性X線回折図である。
シアニンのCuKα特性X線回折図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 CuKα特性X線回折におけるブラック
角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°
および27.1°に強いピークを有するオキシチタニウ
ムフタロシアニン結晶の製造方法において、オキシチタ
ニウムフタロシアニンの水ペーストとエーテル系化合物
を混合した系で、該オキシチタニウムフタロシアニンを
分散メディアを用いて分散処理することを特徴とするオ
キシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法。 - 【請求項2】 前記系内のエーテル系化合物が、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルセロソルブおよび
ジエチルセロソルブからなる群より選ばれる少なくとも
ひとつの溶剤である請求項1に記載のオキシチタニウム
フタロシアニン結晶の製造方法。 - 【請求項3】 前記系内のエーテル系化合物が、テトラ
ヒドロフランである請求項2に記載のオキシチタニウム
フタロシアニン結晶の製造方法。 - 【請求項4】 前記系内の水の割合が、該系内の水およ
びテトラヒドロフランに対し、5重量%乃至20重量%
である請求項3に記載のオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の製造方法。 - 【請求項5】 前記分散処理が、ミリング処理である請
求項1乃至4のいずれかに記載のオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶の製造方法。 - 【請求項6】 前記オキシチタニウムフタロシアニンの
水ペーストが、オキシチタニウムフタロシアニンをアシ
ッドペーシティング処理して得られる水ペーストである
請求項1乃至5のいずれかに記載のオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶の製造方法。
Applications Claiming Priority (4)
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---|---|---|---|
JP2-46288 | 1990-02-26 | ||
JP4628890 | 1990-02-26 | ||
JP2-287563 | 1990-10-24 | ||
JP28756390 | 1990-10-24 |
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JPH04211460A JPH04211460A (ja) | 1992-08-03 |
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Family
ID=26386401
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03030766A Expired - Lifetime JP3072778B2 (ja) | 1990-02-26 | 1991-02-26 | オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3072778B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2907121B2 (ja) * | 1996-05-29 | 1999-06-21 | 日本電気株式会社 | オキシチタニウムフタロシアニン結晶、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体 |
US6485658B1 (en) * | 1999-04-28 | 2002-11-26 | Mitsubishi Paper Mills, Limited | Phthalocyanine, process for producing the same and electrophotographic photoreceptor using the same |
-
1991
- 1991-02-26 JP JP03030766A patent/JP3072778B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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