JP2907121B2 - オキシチタニウムフタロシアニン結晶、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

オキシチタニウムフタロシアニン結晶、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体用
の材料として有用なオキシチタニウムフタロシアニン結
晶とその製造方法、およびそれを用いた電子写真感光体
に関する。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニン類は熱的、化学的安定性
が高く、比較的容易に合成されるため、塗料、インキ、
樹脂の着色などの他、触媒、電子写真感光体、太陽電
池、センサー等、幅広い分野で用いられている。
【0003】また近年、広く普及してきている電子写真
方式のプリンタにおいては、主に光源として半導体レー
ザーが用いられている。現在主として用いられている半
導体レーザーの波長域である790nm付近の波長の光に
対し、十分な感度を有する電子写真感光体の開発が進め
られてきた。電子写真感光体の感度は、電荷発生材料の
種類によって変わるが、中でもフタロシアニン系の電荷
発生材料は高い感度を有するものが多い。
【0004】多くのフタロシアニンは製造条件の微妙な
違いによって種々の結晶形が得られ、各々の結晶形によ
って物性が異なる事が知られており、電子写真感光体の
感度も結晶形によって大きく変化することが知られてい
る。
【0005】特に790nm付近の長波長の光に対して高
感度を有するオキシチタニウムフタロシアニンに関して
も、他のフタロシアニンと同様に多形が存在し、各々の
結晶形によって電子写真感光体の感度も大きく変化する
ことが知られている。電子写真感光体用の電荷発生材料
として有用なオキシチタニウムフタロシアニンの結晶形
は、その多くが準安定結晶形であるため、熱、機械的剪
断力などにより、最安定結晶形に転移する。このため電
子写真感光体の感度は不安定なものとなる。
【0006】一方、フタロシアニンが前記した種々の用
途、特に電子写真感光体として用いられる場合には、薄
膜の形態をとる事が多い。フタロシアニンの薄膜は通
常、蒸着あるいは樹脂中に分散した状態での塗布によっ
て形成されるが、特に塗布による樹脂分散膜の作成は工
程が簡便な事から非常に多く用いられている。しかしな
がら樹脂分散膜はその構造上、蒸着膜と比べ、膜の均一
性において大きく劣る。均一性の向上のためにはフタロ
シアニン顔料の分散性を向上させると同時に、粒子の粒
径を小さくし、粒度分布を狭くすることが必要とされて
いる。フタロシアニン顔料の小粒径化および粒度分布を
狭くする方法としては乾式粉砕法や湿式粉砕法のほかア
シッドペースティング法などが広く行われている。アシ
ッドペースティング法については特開平5−72773
号公報などに述べられているような改良法も報告されて
いる。この中ではフタロシアニンと電子吸引基で置換さ
れたフタロシアニン誘導体を、有機酸に混合し、水もし
くは貧溶媒物質によって析出させて、微粒子化し粒度分
布の狭いフタロシアニン系組成物を得ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の手法で
はフタロシアニン顔料の小粒径化と有用な結晶形を同時
に実現するのは非常に困難であった。特開平4−211
460号公報には、オキシチタニウムフタロシアニンの
水ペーストとエーテル系化合物を混合した系にガラスビ
ーズ、スチールビーズ等の分散メディアと共にボールミ
ル等のミリング装置で分散処理を行い、CuKα特性X
線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°が9.0°、
14.2°、23.9°および27.1°に強いピーク
を有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶を得てい
るが、この手法はミリング後の取り出し時の収率の低下
やミリング時の分散メディアの破砕による微紛体の混入
などのために、生産工程が煩雑になる。
【0008】本発明は、小粒径と高い有用性および高い
安定性を同時に実現するオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶を提供する事を目的とするものである。
【0009】また、本発明はこのようなオキシチタニウ
ムフタロシアニン結晶の容易な製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0010】また、本発明は長波長の光線に対して極め
て高い光感度を有する電子写真感光体を提供する事を目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、小粒径と
高い有用性および高い安定性を同時に実現するオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶を見出すべく鋭意検討を重
ねた結果、オキシチタニウムフタロシアニンの非結晶性
微粒子をトリエーテル系有機溶剤中に投入した後、攪拌
することにより、極めて容易に前述の要件を満たすオキ
シチタニウムフタロシアニン結晶が得られる事を見出し
た。
【0012】すなわち、本発明はCuKα特性X線回折
におけるブラッグ角2θ±0.2°が9.6°、24.
2°および27.3°に強いピークを持ち、11.6
°、13.5°、14.3°、18.1°に弱くブロー
ドなピークを持つ事を特徴とするオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶である。このようなオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶は、オキシチタニウムフタロシアニン
の非結晶性微粒子をトリエーテル系有機溶剤中で攪拌す
ることにより得られる。
【0013】また、本発明は導電性支持体上に感光層を
有する電子写真感光体において、感光層は、オキシチタ
ニウムフタロシアニンの非結晶性微粒子をトリエーテル
系有機溶剤中で攪拌することにより得られる、CuKα
特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°が9.
6°、24.2°および27.3°に強いピークを持
ち、11.6°、13.5°、14.3°、18.1°
に弱くブロードなピークを持つオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶を含有することを特徴とする電子写真感光
体である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明に係わるオキシチタニウムフタロシ
アニンの構造は以下の構造式で示される。
【0016】
【化1】
【0017】このようなオキシチタニウムフタロシアニ
ンは、公知の方法に従って容易に合成する事が出来る。
【0018】例えば四塩化チタンとオルトフタロジニト
リルを有機溶剤中で反応させ、ジクロルチタニウムフタ
ロシアニンを得る。有機溶剤としては、ニトロベンゼ
ン、キノリン、α−クロロナフタレン、β−クロロナフ
タレン、α−メチルナフタレン、メトキシナフタレン、
ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、エチレングリコ
ールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアル
キルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエー
テル等の反応に不活性な高沸点有機溶剤が好ましく、反
応温度は通常150℃〜300℃、特に200℃〜25
0℃が好ましい。かくして得られる粗オキシチタニウム
フタロシアニンをα−クロロナフタレン、トリクロロベ
ンゼン、ジクロロベンゼン、N−メチルピロリドン、
N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶剤で洗浄し、次
いでメタノール、エタノールなどの溶剤で洗浄した後、
熱水により加水分解して青色のオキシチタニウムフタロ
シアニンを得る。ただし、オキシチタニウムフタロシア
ニンの製造方法は前述の方法に限定されるものではな
い。
【0019】本発明に係わるオキシチタニウムフタロシ
アニンの非結晶性微粒子は、オキシチタニウムフタロシ
アニンにアシッドペースティング法、乾式粉砕法、湿式
粉砕法を施すことにより得られるが、その製造方法は特
に制限されない。また、非結晶性微粒子に関しては乾燥
状態、水ペーストなどの形態に制限はない。
【0020】本発明に用いられるトリエーテル系有機溶
剤としてはジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテ
ル、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、2,5−
ジエトキシテトラヒドロフラン、2,5−ジメトキシ−
2,5−ジヒドロテトラヒドロフラン、2,5−ジエト
キシ−2,5−ジヒドロテトラヒドロフラン等が使用可
能だが、分子内にエーテル結合を3つ持つものであれ
ば、特に制限はされない。用いる場合には前述のトリエ
ーテル系有機溶剤から1種以上選択する事ができ、単独
で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。また、
これらの溶剤と水との混合溶剤も使用する事が出来る。
【0021】本発明においてCuKα特性X線回折にお
けるブラッグ角2θ±0.2°が9.6°、24.2°
および27.3°に強いピークを持ち、11.6°、1
3.5°、14.3°、18.1°に弱くブロードなピ
ークを持つオキシチタニウムフタロシアニン結晶(以下
T−1000型とする)は、例えば前記オキシチタニウ
ムフタロシアニンの非結晶性微細粒子をビーカーなどの
容器に入れ、攪拌羽、攪拌棒、モーター等を用いて、ト
リエーテル系溶剤の存在の下に攪拌することによって得
られる。その具体的なX線回折図は例えば図1に示すも
のである。
【0022】結晶作成時に用いるトリエーテル系有機溶
剤の量は任意に選択できるが、オキシチタニウムフタロ
シアニン1重量部に対して10乃至200重量部程度と
する事が望ましい。溶剤量が少なすぎると処理液の粘度
が高くなるため、均一な処理が難しくなる傾向があり、
また多すぎると単位容積当たりの処理量が少なくなるた
め、生産性が悪くなる傾向がある。
【0023】このようにして得られるオキシチタニウム
フタロシアニン結晶は、例えば光導伝体としての機能に
すぐれ、電子写真感光体、太陽電池、センサー、スイッ
チング素子などに適用する事が出来る。
【0024】以下、本発明で得られるオキシチタニウム
フタロシアニン結晶を電子写真感光体における電荷発生
材料として適用する場合の例を説明する。
【0025】本発明の電子写真感光体は、導電性基板上
にブロック層、電荷発生層、電荷輸送層の順に積層され
たものが望ましいが、ブロック層、電荷輸送層、電荷発
生層の順で積層されたものや、ブロック層上に電荷発生
材料と電荷輸送材料を適当な樹脂で分散塗工させたもの
でもよい。また、必要に応じてブロック層は省略する事
も出来る。さらに必要ならば、一番外側の層としてオー
バーコート層を設けても良い。
【0026】本発明によるオキシチタニウムフタロシア
ニン結晶を電荷発生材料として適当なバインダー樹脂と
共に基板上に塗工する事で、長波長域の光に対し高い光
感度を有し、残留電位、暗減衰が小さい電荷発生層を得
る事ができる。
【0027】塗工は、スピンコーター、アプリケータ
ー、スプレーコーター、バーコーター、浸漬コーター、
ドクターブレード、ローラーコーター、カーテンコータ
ー、ビードコーター、スライドホッパー等の通常の塗工
装置を用いて行うことができる。乾燥は、望ましくは加
熱乾燥で、温度は40〜300℃、好ましくは60〜2
00℃で、時間は2分〜10時間、好ましくは10分〜
6時間の範囲で、静止または送風条件下で行うことがで
きる。
【0028】オキシチタニウムフタロシアニン結晶を分
散させる溶剤は樹脂等の種類によって異なり、後述する
ブロック層に塗工時に影響を与えないものから選択する
ことが好ましい。
【0029】具体的には、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレン
グリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコール
ジエチルエーテル、2,5−ジメトキシテトラヒドロフ
ラン、2,5−ジエトキシテトラヒドロフラン、2,5
−ジメトキシ−2,5−ジヒドロテトラヒドロフラン、
2,5−ジエトキシ−2,5−ジヒドロテトラヒドロフ
ラン等のトリエーテル類の他にも、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、リグロイン、モノクロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン、などの芳香族炭化水素、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソ
プロパノールなどのアルコール類、酢酸エチル、メチル
セロソルブなどのエステル類、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエチ
レンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンなどのエーテル類、N、N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、およびジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド類が使用可能だが、塗工用分散液作成時に溶剤の交
換作業が不要になることから、結晶作成時に用いたのと
同じトリエーテル類を用いるのが好ましい。
【0030】なお、電子写真感光体の電荷発生層の膜厚
は、帯電性の保持、安定性確保のために0.01〜10
μm が好ましく、さらに0.1〜3μm が好ましい。ま
た必要に応じてバインダーと共に可塑剤、電子受容体、
電子供与体等を用いることもできる。
【0031】電荷輸送層に含有される電荷輸送剤として
は、セレン(Se)、硫化カドミウム(CdS)、酸化
亜鉛(ZnO)、アモルファスシリコン(a−Si)等
の無機物質や、ジアリールアルカン誘導体、スチルベン
化合物、トリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物
などの有機化合物が挙げられるが、特にこれに限定され
るものではない。
【0032】電荷輸送層を塗工によって形成する際に用
いるバインダー樹脂としては、通常使用されているよう
な広範な絶縁性樹脂から選択できる。また、たとえばポ
リビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルアントラセン樹
脂やポリビニルピレン樹脂などの有機光導電性ポリマー
からも選択できる。具体的には、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、フェ
ノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアク
リルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルピリジン
樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、シリコン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテル樹
脂、ポリチオエーテル樹脂、ポリケトン樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、塩ビ−酢ビ共重合体、ポリビニルアセター
ル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、
ポリビニルピロリドン樹脂、ポリシラン等の絶縁性樹脂
を挙げることができるが、これらの樹脂に限定されるも
のではない。電荷輸送層中に含有する樹脂は、99重量
%〜0重量%、好ましくは70重量%〜30重量%が適
している。またこれらの樹脂は、1種またはそれ以上組
み合わせて用いても良い。
【0033】電荷輸送材料を溶解する溶剤は樹脂等の種
類によって異なるが、電荷発生層やブロック層に塗工時
に影響を与えないものから選択することが好ましい。
【0034】具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、リグロイン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン、などの芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノンなどのケトン類、メタノール、
エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、酢
酸エチル、メチルセロソルブなどのエステル類、四塩化
炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、トリクロロエチレンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水
素類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、N、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドなどのアミド類、およびジメチルスルホキ
シドなどのスルホキシド類が用いられるが、これらの溶
媒に限定されるものではない。
【0035】なお、電子写真感光体の電荷輸送層の膜厚
としては5〜50μm が好ましい。さらに好ましくは、
10〜30μm が好ましい。この電荷輸送層には、通常
用いられる各種添加剤、例えば紫外線吸収剤、酸化防止
剤、電子吸引性材料、可塑剤等を必要に応じて添加する
ことが出来る。
【0036】ブロック層は、バインダー樹脂あるいは金
属酸化物によって構成される。ブロック層に用いられる
バインダー樹脂としては、通常に用いられる樹脂ならば
どのようなものでも使用が可能である。たとえば、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン61
0、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロンなど
のアルコール可溶性ポリアミド樹脂、カゼイン、ポリビ
ニルアルコール樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、
塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、エポキ
シ樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ニトロセルロース、カルボキシメチルセル
ロース等のセルロース樹脂が用いられる。上記の樹脂は
単独、または混合して使用することが可能である。さら
に必要に応じて、電子受容体、あるいは電子供与体を添
加しても良い。バインダー樹脂の塗工は、前述の電荷輸
送層、電荷発生層と同等な方法で行うことができる。そ
の際、ブロック層の膜厚は0.01〜20μm 、望まし
くは0.2〜10μm が良い。また、金属酸化物として
は、アルミニウムやチタンなど通常用いられる金属の酸
化物ならば、どのようなものでも使用可能である。形状
としては上に挙げたバインダー樹脂中に分散させた膜、
あるいは導電性支持体表面に形成された酸化物皮膜のい
ずれも使用可能である。またこれらのブロック層は必要
に応じて省略することもできる。
【0037】本発明の電子写真感光体は、複写機、プリ
ンター、ファクシミリに用いられるだけではなく、電子
写真製版、太陽電池、電界発光素子等の光電変換素子、
光変換素子、および光ディスク用材料としても好適であ
る。
【0038】電子写真感光体の構造は平板状、円筒状、
フィルム状など種々の形状が知られているが、本発明の
電子写真感光体はそれらのいずれの形態もとり得る。
【0039】通常は図2〜9の形態である。図2および
図3では、導電性支持体1上に電荷発生物質を主成分と
して含有する電荷発生層2と電荷輸送物質を主成分とし
て含有する電荷輸送層3との積層体よりなる感光層4を
設ける。
【0040】図4および図5に示すようにこの感光層4
は、導電性支持体上に設けたブロック層5を介して設け
ても良い。このように感光層4を2層構成としたときに
最も優れた電子写真特性を有する感光体が得られる。
【0041】また、本発明においては、図6および図7
に示すように前記電荷発生物質7を電荷輸送物質を主成
分とする層6中に分散せしめて成る感光層4を導電性支
持体1上に直接、あるいはブロック層5を介して設けて
も良い。また、本発明においては、図8、9のごとく最
外層として保護層8を設けても良い。
【0042】なお、本発明のオキシチタニウムフタロシ
アニン結晶を電荷発生材料として用いる場合、その目的
に応じて他の電荷発生材料と混合して用いる事も可能で
ある。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明につい
て、更に具体的に説明するが、本発明は、その主旨を越
えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0044】なお、本発明におけるオキシチタニウムフ
タロシアニンのX線回折測定はCuKαの特性X線を用
いて、次の条件により行った。 使用測定機:理学電機株式会社製X線回折装置 RIN
T−2100システム X線管球:Cu 管電圧:40kV 管電流:30mA スキャン方法:2θ/θスキャン スキャン速度:3deg./min. サンプリング間隔:0.01deg. スタート角度(2θ):3deg. ストップ角度(2θ):35deg. なお、本発明におけるオキシチタニウムフタロシアニン
結晶の示差熱分析は、次の条件において行った。 使用測定機:マックサイエンス社製DSC3100シス
テム スタート温度:34℃ ストップ温度:350℃ 雰囲気:N2 昇温温度:20℃/min. サンプル容器:アルミパン なお、本発明におけるオキシチタニウムフタロシアニン
結晶のSEM観察は次の条件において行った。 使用測定機:日立製作所製 S−4100システム 加速電圧:20kV 倍率:20000倍 (製造例1)o−フタロジニトリル20.4部、四塩化
チタン7.6部をキノリン50部中で200℃にて2時
間加熱反応後、水蒸気蒸留で溶媒を除き、2%塩酸水溶
液、続いて2%水酸化ナトリウム水溶液で精製し、メタ
ノール、N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄後、乾燥
し、オキシチタニウムフタロシアニン21.3部を得
た。このオキシチタニウムフタロシアニン2重量部を2
℃以下に保った濃硫酸60重量部中に攪拌しながらゆっ
くり加え溶解させた。この硫酸溶液を18℃に保った水
2000重量部に、全体の温度が20℃以下になるよう
にゆっくり混合した。得られた青色結晶をろ別して取り
出し、ろ液が中性になるまで水洗を繰り返した。得られ
たオキシチタニウムフタロシアニンのCuKα特性X線
回折図を図10に示す。図10に示される通り、得られ
たオキシチタニウムフタロシアニンは完全に非晶質であ
った。
【0045】(応用製造例1)製造例1で得られた非結
晶性オキシチタニウムフタロシアニン2gを200ml
ガラスビーカーに入れ、ジエチレングリコールジメチル
エーテルを総量が200mlになるまで加えた。これを
平板型攪拌羽根、ガラス製攪拌棒、スリーワンモーター
を用いて、室温で24時間攪拌しオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶を得た。分散液から固形分を取り出し乾
燥して得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶は
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2
°が9.6°、24.2°および27.3°に強いピー
クを持ち、11.6°、13.5°、14.3°、1
8.1°に弱いブロードなピークを示した。また、示差
熱分析において、266℃付近に、結晶転移に伴う1.
1J/gの放熱ピークが見られた。また、SEM写真観
察により、得られたオキシチタニウムフタロシアニン結
晶の粒径は、最大0.4μm であった。得られたオキシ
チタニウムフタロシアニンのCuKα特性X線回折図を
図11に、示差熱分析の結果を図12に、SEM写真像
を図13に示す。
【0046】(応用製造例2)実施例1に準じ、用いる
トリエーテル系溶剤をジメトキシテトラヒドロフランに
変更して、オキシチタニウムフタロシアニン結晶を得
た。分散液から固形分を取り出し乾燥して得られたオキ
シチタニウムフタロシアニン結晶はCuKα特性X線回
折におけるブラッグ角2θ±0.2°が9.6°、2
4.2°および27.3°に強いピークを持ち、11.
6°、13.5°、14.3°、18.1°に弱いブロ
ードなピークを示した。また、示差熱分析において、2
66℃付近に、結晶転移に伴う1.1J/gの放熱ピー
クが見られた。また、SEM写真観察により、得られた
オキシチタニウムフタロシアニン結晶の粒径は、最大
0.4μm であった。得られたオキシチタニウムフタロ
シアニンのCuKα特性X線回折図を図14に、示差熱
分析の結果を図15に、SEM写真像を図16に示す。
【0047】(比較製造例1)製造例1で得られた非結
晶性オキシチタニウムフタロシアニン2gにテトラヒド
ロフランを総量が200mlになるまで加えた。室温で
30分攪拌分散した後、1週間静置し、オキシチタニウ
ムフタロシアニン結晶を得た。分散液から固形分を取り
出し乾燥して得られたオキシチタニウムフタロシアニン
結晶はCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±
0.2°が9.6°、14.3°、24.2℃および2
7.3°に強いピークを持ち、11.6°、13.5
°、18.1°に弱いブロードなピークを示した。ま
た、示差熱分析において、255℃付近に、結晶転移に
伴う2.1J/gの放熱ピークが見られた。また、SE
M写真観察により、得られたオキシチタニウムフタロシ
アニン結晶の粒径は、最大1.5μm であった。得られ
たオキシチタニウムフタロシアニンのCuKα特性X線
回折図を図17に、示差熱分析の結果を図18に、SE
M写真像を図19に示す。
【0048】これら応用製造例1〜2、比較製造例1で
作成したオキシチタニウムフタロシアニン結晶の結晶粒
径、結晶転移温度をまとめて表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】(実施例1)アルミニウム基板上にメトキ
シメチル化ナイロン(ユニチカ(株)製、T−8)より
なる下引き層(0.2μm 厚)を形成した。応用製造例
1で得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶1.68
重量部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、B
X−1)1.12重量部、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル97.2重量部を混合し、これを下引き層上
に塗布した後、100℃で60分乾燥して、電荷発生量
(0.2μm 厚)を形成した。さらに、その上に、1,
1−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジ
フェニル−1,3−ブタジエンと、ポリカーボネート
(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロンZ−200)
(0.8:1重量比)のジクロロエタン溶液を塗布し、
80℃で60分間乾燥させて20μ厚の電荷輸送層を形
成させ電子写真感光体を得た。各膜の塗工性は良好で塗
膜強度も十分な膜が得られた。
【0051】(実施例2)電荷発生層を応用製造例2で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶2.1重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.4重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン9
6.5重量部を混合したものを塗布する事で形成し、そ
の他は実施例1と同様に作製した電子写真感光体を得
た。
【0052】(実施例3)電荷輸送層を1−(4−ビス
(フェニルメチル)アミノフェニル)−1−(4−ジエ
チルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−
ブタジエンとポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)
製、ユーピロンZ−200)(0.8:1重量比)のジ
クロロエタン溶液を塗布する事で形成し、その他は実施
例1と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0053】(実施例4)電荷発生層を応用製造例2で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶2.1重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.4重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン9
6.5重量部を混合したものを塗布する事で形成し、そ
の他は実施例3と同様に作製した電子写真感光体を得
た。
【0054】(実施例5)電荷輸送層をベンズアルデヒ
ド−4−(ビス(フェニルメチル)アミノ)−2−メチ
ル−ジフェニルヒドラゾンとポリカーボネート(三菱瓦
斯化学(株)製、ユーピロンZ−200)(0.8:1
重量比)のジクロロエタン溶液を塗布する事で形成し、
その他は実施例1と同様に作製した電子写真感光体を得
た。
【0055】(実施例6)電荷発生層を応用製造例2で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶2.1重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.4重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン9
6.5重量部を混合したものを塗布する事で形成し、そ
の他は実施例5と同様に作製した電子写真感光体を得
た。
【0056】(実施例7)電荷輸送層をベンズアルデヒ
ド−4−(ビス(フェニルメチル)アミノ)−2−メチ
ル−ジフェニルヒドラゾンと1,1−ビス(4−ジエチ
ルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブ
タジエンとポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)製、
ユーピロンZ−200)(0.4:0.4:1重量比)
のジクロロエタン溶液を塗布する事で形成し、その他は
実施例1と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0057】(実施例8)電荷発生層を応用製造例2で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶2.1重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.4重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン9
6.5重量部を混合したものを塗布する事で形成し、そ
の他は実施例7と同様に作製した電子写真感光体を得
た。
【0058】(実施例9)電荷輸送層をベンズアルデヒ
ド−4−(ビス(フェニルメチル)アミノ)−2−メチ
ル−ジフェニルヒドラゾンと1−(4−ビス(フェニル
メチル)アミノフェニル)−1−(4−ジエチルアミノ
フェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン
とポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロ
ンZ−200)(0.4:0.4:1重量比)のジクロ
ロエタン溶液を塗布する事で形成し、その他は実施例1
と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0059】(実施例10)電荷発生層を応用製造例2
で得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶2.1重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.4重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン9
6.5重量部を混合したものを塗布する事で形成し、そ
の他は実施例9と同様に作製した電子写真感光体を得
た。
【0060】(実施例11)電荷輸送層をベンズアルデ
ヒド−4−(ビス(フェニルメチル)アミノ)−2−メ
チル−ジフェニルヒドラゾンと1−(4−ビス(フェニ
ルメチル)アミノフェニル)−1−(4−ジエチルアミ
ノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエ
ンと1,1−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−
4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエンとポリカーボ
ネート(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロンZ−20
0)(0.3:0.3:0.2:1重量比)のジクロロ
エタン溶液を塗布する事で形成し、その他は実施例1と
同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0061】(実施例12)電荷発生層を応用製造例2
で得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶2.1重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.4重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン9
6.5重量部を混合したものを塗布する事で形成し、そ
の他は実施例11と同様に作製した電子写真感光体を得
た。
【0062】(比較例1)電荷発生層を比較製造例1で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶1.8重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.2重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン97
重量部を混合したものを塗布する事で形成し、その他は
実施例1と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0063】(比較例2)電荷発生層を比較製造例1で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶1.8重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.2重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン97
重量部を混合したものを塗布する事で形成し、その他は
実施例3と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0064】(比較例3)電荷発生層を比較製造例1で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶1.8重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.2重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン97
重量部を混合したものを塗布する事で形成し、その他は
実施例5と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0065】(比較例4)電荷発生層を比較製造例1で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶1.8重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.2重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン97
重量部を混合したものを塗布する事で形成し、その他は
実施例7と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0066】(比較例5)電荷発生層を比較製造例1で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶1.8重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.2重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン97
重量部を混合したものを塗布する事で形成し、その他は
実施例9と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0067】(比較例6)電荷発生層を比較製造例1で
得たオキシチタニウムフタロシアニン結晶1.8重量
部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製、BX−
1)1.2重量部、ジメトキシテトラヒドロフラン97
重量部を混合したものを塗布する事で形成し、その他は
実施例11と同様に作製した電子写真感光体を得た。
【0068】これら実施例1〜12、比較例1〜6で作
製した電子写真感光体の電子写真特性の評価は以下のよ
うに行った。川口電機製、静電記録試験装置を用いて−
5kVのコロナ放電で帯電させた後、3秒間暗減衰さ
せ、5ルックスの白色光を5秒間照射し、その表面電位
が1/2になるまでの時間(秒)を求め、半減露光量
(ルックス秒)を得た。その結果は、表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】本発明の製造法により得られるオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶は、工業上有用な物性をも
ち、結晶転移を起こしにくく安定で、かつ結晶粒子が小
さい。従って工業上有用かつ安定で均一性の高いオキシ
チタニウムフタロシアニンの樹脂分散膜を得るのに好適
である。これを用いた電子写真感光体は高い光感度を持
つと同時に、ムラが少なく、熱的安定性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】T−1000型オキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の代表的なX線回折図を示す図である。
【図2】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図3】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図4】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図5】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図6】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図7】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図8】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図9】本発明の感光体例の断面を示す図である。
【図10】製造例1で得られたオキシチタニウムフタロ
シアニンのX線回折図を示す図である。
【図11】応用製造例1で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶のX線回折図を示す図である。
【図12】応用製造例1で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶の示差熱分析の結果を示す図である。
【図13】応用製造例1で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶のSEM写真である。
【図14】応用製造例2で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶のX線回折図を示す図である。
【図15】応用製造例2で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶の示差熱分析の結果を示す図である。
【図16】応用製造例2で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶のSEM写真である。
【図17】比較製造例1で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶のX線回折図を示す図である。
【図18】比較製造例1で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶の示差熱分析の結果を示す図である。
【図19】比較製造例1で得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶のSEM写真である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光層 5 ブロック層 6 電荷輸送物質を含む層 7 電荷発生物質 8 保護層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/50 C09B 67/12 C09B 47/04 - 47/32 C07D 487/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシチタニウムフタロシアニンの非結晶
    性微粒子を、トリエーテル系有機溶剤中で攪拌すること
    によって得られる、CuKα特性X線回折におけるブラ
    ッグ角2θ±0.2°が9.6°、24.2°および2
    7.3°に強いピークを持ち、11.6°、13.5
    °、14.3°、18.1°に弱くブロードなピークを
    持つと同時に、示差熱分析において、266℃付近に放
    熱ピークを有する事を特徴とするオキシチタニウムフタ
    ロシアニン結晶。
  2. 【請求項2】少なくともオキシチタニウムフタロシアニ
    ンの非結晶性微粒子をトリエーテル系有機溶剤中で攪拌
    する工程を経ることによってCuKα特性X線回折にお
    けるブラッグ角2θ±0.2°が9.6°、24.2°
    および27.3°に強いピークを持ち、11.6°、1
    3.5°、14.3°、18.1°に弱くブロードなピ
    ークを持つと同時に、示差熱分析において、266℃付
    近に放熱ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニ
    ン結晶を製造することを特徴とするオキシチタニウムフ
    タロシアニン結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のオキシチタニウムフタロ
    シアニン結晶を感光層に含有する事を特徴とする電子写
    真用感光体。
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