JPH0532688A - ポリカーボネートおよびその用途 - Google Patents
ポリカーボネートおよびその用途Info
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- JPH0532688A JPH0532688A JP3195557A JP19555791A JPH0532688A JP H0532688 A JPH0532688 A JP H0532688A JP 3195557 A JP3195557 A JP 3195557A JP 19555791 A JP19555791 A JP 19555791A JP H0532688 A JPH0532688 A JP H0532688A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】(1)式[I]で表わされる特定の環状構造を
有するシュクロース系、シュクロース系以外の少糖類系
および単糖類系ポリカーボネートであり、また、環状構
造を有しない特定の糖から誘導されるポリカーボネー
ト;(2)上記のポリカーボネートを含有してなる冷凍
機用潤滑油。 【効果】潤滑性、清浄性およびフロンR−134a、フ
ロンR−22などの相溶性に優れ、特にオゾン層非破壊
性フロンR−134aを冷媒として使用する冷凍機用潤
滑油としての利用適している。 Su−O−R …[I] 〔式中、Suは式(A)で表わされる基;Rは式
(B),(E)あるいは(F)等で表わされる基であ
り;又式(A)あるいは(B)中のR1は、式(E)ま
たは式(F)で表わされる基であり;更に式(E)およ
び式(F)中のR2炭素数30以下の炭化水素基または
エーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびpは
1〜12の整数である〕 −(C3H6O)nCOOR2 …(E) −(C3H6O)n(C2H4O)pCOOR2
…(F)
有するシュクロース系、シュクロース系以外の少糖類系
および単糖類系ポリカーボネートであり、また、環状構
造を有しない特定の糖から誘導されるポリカーボネー
ト;(2)上記のポリカーボネートを含有してなる冷凍
機用潤滑油。 【効果】潤滑性、清浄性およびフロンR−134a、フ
ロンR−22などの相溶性に優れ、特にオゾン層非破壊
性フロンR−134aを冷媒として使用する冷凍機用潤
滑油としての利用適している。 Su−O−R …[I] 〔式中、Suは式(A)で表わされる基;Rは式
(B),(E)あるいは(F)等で表わされる基であ
り;又式(A)あるいは(B)中のR1は、式(E)ま
たは式(F)で表わされる基であり;更に式(E)およ
び式(F)中のR2炭素数30以下の炭化水素基または
エーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびpは
1〜12の整数である〕 −(C3H6O)nCOOR2 …(E) −(C3H6O)n(C2H4O)pCOOR2
…(F)
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規なポリカーボネート
およびその用途に関し、さらに詳しくは、冷凍機の冷媒
として用いられる、フロンR−134a、R−152a
などのオゾン層非破壊性のフルオロカーボン水素添加物
(HFC、Hydrogenated Fluoro Carbon )、フロンR−
22、R−123、R−124などのオゾン破壊力(Oz
oneDepletion Potential)が小さいクロロフルオロカ
ーボン水素添加物(HCFC、Hydrogenated Chlorofluoro
Carbon)、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れ
るとともに、潤滑性に優れるようなポリカーボネート、
およびこのポリカーボネートからなる冷凍機用潤滑油、
特に冷媒としてオゾン層非破壊性フロンを使用する冷凍
機に適するような潤滑油に関する。
およびその用途に関し、さらに詳しくは、冷凍機の冷媒
として用いられる、フロンR−134a、R−152a
などのオゾン層非破壊性のフルオロカーボン水素添加物
(HFC、Hydrogenated Fluoro Carbon )、フロンR−
22、R−123、R−124などのオゾン破壊力(Oz
oneDepletion Potential)が小さいクロロフルオロカ
ーボン水素添加物(HCFC、Hydrogenated Chlorofluoro
Carbon)、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れ
るとともに、潤滑性に優れるようなポリカーボネート、
およびこのポリカーボネートからなる冷凍機用潤滑油、
特に冷媒としてオゾン層非破壊性フロンを使用する冷凍
機に適するような潤滑油に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】最近、冷凍機用潤滑油では、冷媒
ガスがオゾン層非破壊性フルオロカーボン水素添加物で
あるフロンR−134a(CH2F−CF3)に変更され
るに伴い、従来、冷凍機用潤滑油として使用されてきた
鉱物油やアルキルベンゼン類化合物は、冷媒ガスとの相
溶性がないため使用できなくなった。そこで、ポリプロ
ピレングリコールやポリプロピレングリコールモノアル
キルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエ
ーテルなどが冷凍機用潤滑油として用いられるようにな
った。しかしながら、上記化合物はフロンR−134a
との相溶性が低く、上記化合物のうち、特に100℃に
おける動粘度が15 cSt以上という高粘度の化合物は、
フロンR−134aとの相溶性が低いため、冷凍機用潤
滑油、たとえばロータリー式カーエアコン用潤滑油とし
ての性能が低いという問題があった。
ガスがオゾン層非破壊性フルオロカーボン水素添加物で
あるフロンR−134a(CH2F−CF3)に変更され
るに伴い、従来、冷凍機用潤滑油として使用されてきた
鉱物油やアルキルベンゼン類化合物は、冷媒ガスとの相
溶性がないため使用できなくなった。そこで、ポリプロ
ピレングリコールやポリプロピレングリコールモノアル
キルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエ
ーテルなどが冷凍機用潤滑油として用いられるようにな
った。しかしながら、上記化合物はフロンR−134a
との相溶性が低く、上記化合物のうち、特に100℃に
おける動粘度が15 cSt以上という高粘度の化合物は、
フロンR−134aとの相溶性が低いため、冷凍機用潤
滑油、たとえばロータリー式カーエアコン用潤滑油とし
ての性能が低いという問題があった。
【0003】したがって、潤滑性に優れ、かつ、フロン
R−134aとの相溶性に優れる化合物、特にフロンR
−134aとの相溶性に優れる高粘度の化合物の出現、
引いてはその化合物を含有させてなる冷凍機用潤滑油の
出現が従来より望まれていた。
R−134aとの相溶性に優れる化合物、特にフロンR
−134aとの相溶性に優れる高粘度の化合物の出現、
引いてはその化合物を含有させてなる冷凍機用潤滑油の
出現が従来より望まれていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、潤滑性に優
れ、かつ、フロンR−134aなどのオゾン層非破壊性
フルオロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオ
ゾン破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加
物、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れるポリカ
ーボネート、特にフロンR−134aとの相溶性に優れ
る高粘度のポリカーボネートを提供することを目的とし
ている。
問題点を解決しようとするものであって、潤滑性に優
れ、かつ、フロンR−134aなどのオゾン層非破壊性
フルオロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオ
ゾン破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加
物、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れるポリカ
ーボネート、特にフロンR−134aとの相溶性に優れ
る高粘度のポリカーボネートを提供することを目的とし
ている。
【0005】また、本発明は、上記のようなポリカーボ
ネートを含有させてなる冷凍機用潤滑油を提供すること
を目的にしている。
ネートを含有させてなる冷凍機用潤滑油を提供すること
を目的にしている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る新規な第1のポリカーボネ
ートは、下記の一般式[I]で表わされるポリカーボネ
ートである。
ートは、下記の一般式[I]で表わされるポリカーボネ
ートである。
【0007】
Su−O−R …[I]
[上記式[I]において、Suは、下式(A)で表わさ
れる基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある;
れる基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある;
【0008】
【化3】
【0009】上記式(A)、(B)、(C)および
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0010】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0011】また、本発明に係る第2の新規なポリカー
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートである。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートである。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
【0012】
−(C3H6O)n COOR2 …(E)
上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0013】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0014】本発明に係る第1および第2の冷凍機用潤
滑油は、それぞれ上記の本発明に係る第1および第2の
ポリカーボネートを含有していることを特徴としてい
る。
滑油は、それぞれ上記の本発明に係る第1および第2の
ポリカーボネートを含有していることを特徴としてい
る。
【0015】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリカーボネ
ートおよび冷凍機用潤滑油について具体的に説明する。
ートおよび冷凍機用潤滑油について具体的に説明する。
【0016】本発明に係る新規な第1のポリカーボネー
トは、下記の一般式[I]で表わされるシュクロース系
ポリカーボネート、シュクロース以外の少糖類系ポリカ
ーボネートおよび単糖類系ポリカーボネートである。
トは、下記の一般式[I]で表わされるシュクロース系
ポリカーボネート、シュクロース以外の少糖類系ポリカ
ーボネートおよび単糖類系ポリカーボネートである。
【0017】
Su−O−R …[I]
上記式[I]において、Suは、下式(A)で表わされ
る基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある。
る基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある。
【0018】
【化4】
【0019】上記式(A)、(B)、(C)および
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0020】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0021】また、本発明に係る新規な第2のポリカー
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされる、環状
構造を有しない糖から誘導されるポリカーボネートであ
る。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされる、環状
構造を有しない糖から誘導されるポリカーボネートであ
る。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
【0022】
−(C3H6O)n COOR2 …(E)
上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0023】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0024】本発明においては、上記式(F)における
nとpとの比(n/p)は0.5〜20、好ましくは1
〜10、さらに好ましくは2〜5の範囲にある。また、
上記式(E)および(F)におけるR2 の炭化水素基と
しては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族
炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基および一般式 −(R3−O)q−R4 (式中、R3 は、炭素原子数2〜3のアルキレン基であ
り、R4 は炭素原子数28以下の炭化水素基であり、q
は1〜20の整数である)で表わされるグリコールエー
テル基が挙げられる。
nとpとの比(n/p)は0.5〜20、好ましくは1
〜10、さらに好ましくは2〜5の範囲にある。また、
上記式(E)および(F)におけるR2 の炭化水素基と
しては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族
炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基および一般式 −(R3−O)q−R4 (式中、R3 は、炭素原子数2〜3のアルキレン基であ
り、R4 は炭素原子数28以下の炭化水素基であり、q
は1〜20の整数である)で表わされるグリコールエー
テル基が挙げられる。
【0025】上記R2 における脂肪族炭化水素基の具体
的な例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル
基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、n-ヘキシル基、2,3-ジメチルブチル基、イソ
ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチ
ル基、2-エチルヘキシル基、イソオクチル基、n-ノニル
基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、n-ウン
デシル基、イソウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデ
シル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、n-テトラ
デシル基、イソテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イ
ソペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソヘキサデシ
ル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、n-オク
タデシル基、イソオクタデシル基、n-ノニルデシル基、
イソノニルデシル基、n-アイコサニル基、イソアイコサ
ニル基、2-エチルヘキシル基、2-(4-メチルペンチル)
基などを挙げることができる。
的な例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル
基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、n-ヘキシル基、2,3-ジメチルブチル基、イソ
ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチ
ル基、2-エチルヘキシル基、イソオクチル基、n-ノニル
基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、n-ウン
デシル基、イソウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデ
シル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、n-テトラ
デシル基、イソテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イ
ソペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソヘキサデシ
ル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、n-オク
タデシル基、イソオクタデシル基、n-ノニルデシル基、
イソノニルデシル基、n-アイコサニル基、イソアイコサ
ニル基、2-エチルヘキシル基、2-(4-メチルペンチル)
基などを挙げることができる。
【0026】また、R2 における脂環族炭化水素基の具
体的な例としては、シクロヘキシル基、1-シクロヘキセ
ニル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキ
シル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基
などを挙げることができる。
体的な例としては、シクロヘキシル基、1-シクロヘキセ
ニル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキ
シル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基
などを挙げることができる。
【0027】さらに、R2 における芳香族炭化水素基の
具体的な例としては、フェニル基、o-トリル基、p-トリ
ル基、m-トリル基、2,4-キシリル基、メシチル基、1-ナ
フチル基などを挙げることができる。
具体的な例としては、フェニル基、o-トリル基、p-トリ
ル基、m-トリル基、2,4-キシリル基、メシチル基、1-ナ
フチル基などを挙げることができる。
【0028】さらにまた、R2 における芳香脂肪族炭化
水素基の具体的な例としては、ベンジル基、メチルベン
ジル基、β- フェニルエチル基(フェネチル基)、1-フ
ェニルエチル基、1-メチル-1- フェニルエチル基、p-メ
チルベンジル基、スチリル基、シンナミル基などを挙げ
ることができる。
水素基の具体的な例としては、ベンジル基、メチルベン
ジル基、β- フェニルエチル基(フェネチル基)、1-フ
ェニルエチル基、1-メチル-1- フェニルエチル基、p-メ
チルベンジル基、スチリル基、シンナミル基などを挙げ
ることができる。
【0029】上記R3 におけるアルキレン基の具体的な
例としては、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレ
ン基を挙げることができる。また、上記R4 における炭
化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素
基および芳香族炭化水素基が挙げられる。これらの具体
的な例としては、それぞれ上述したR2 における脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基の具
体的な例として列挙した基と同様の基を挙げることがで
きる。
例としては、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレ
ン基を挙げることができる。また、上記R4 における炭
化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素
基および芳香族炭化水素基が挙げられる。これらの具体
的な例としては、それぞれ上述したR2 における脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基の具
体的な例として列挙した基と同様の基を挙げることがで
きる。
【0030】上記の一般式で表わされるグリコールエー
テル基としては、具体的には、エチレングリコールモノ
メチルエーテル基、エチレングリコールモノブチルエー
テル基、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル
基、トリエチレングリコールモノエチルエーテル基、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコール
モノn-ブチルエーテル基などを挙げることができる。
テル基としては、具体的には、エチレングリコールモノ
メチルエーテル基、エチレングリコールモノブチルエー
テル基、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル
基、トリエチレングリコールモノエチルエーテル基、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコール
モノn-ブチルエーテル基などを挙げることができる。
【0031】フロンR−134aなどのオゾン層非破壊
性フロンガスを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油の場
合には、R2 は、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n-ブチル基等の低級アルキル基、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル基、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル基、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル基、トリエチレングリコールモノメチルエーテル基、
プロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコー
ルモノn-ブチルエーテル基等のアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテル基などが好ましい。
性フロンガスを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油の場
合には、R2 は、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n-ブチル基等の低級アルキル基、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル基、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル基、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル基、トリエチレングリコールモノメチルエーテル基、
プロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコー
ルモノn-ブチルエーテル基等のアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテル基などが好ましい。
【0032】上記一般式[I]で表わされるポリカーボ
ネートとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げ
られる。 (1)
ネートとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げ
られる。 (1)
【0033】
【化5】
【0034】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(2)
【0035】
【化6】
【0036】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(3)
【0037】
【化7】
【0038】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(4)
【0039】
【化8】
【0040】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(5)
【0041】
【化9】
【0042】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(6)
【0043】
【化10】
【0044】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(7)
【0045】
【化11】
【0046】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(8)
【0047】
【化12】
【0048】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(9)
【0049】
【化13】
【0050】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(10)
[CH2(OR)]CH[CH(OR)]3CH−O−R
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(11)
[CH2(OR)]CH[CH(OR)]3CH−O−R
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(12)
[CH2(OR)]CH[CH(OR)]3CH−O−R
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(13)
[CH2(OR)]CH[CH(OR)]3CH−O−R
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n(C2H4O)COOCH3
[n=1〜3]
(14)
[CH2(OR)]CH[CH(OR)]3CH−O−R
上記の式中におけるR:
-[CH2CH(CH3)O]n(C2H4O)COOCH2CH(C2H5)-(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(15)
[CH2(OR)]CH[CH(OR)]3CH−O−R
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n(C2H4O)COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
また、上記一般式[II]で表わされるポリカーボネー
トとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げられ
る。 (1)
トとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げられ
る。 (1)
【0051】
【化14】
【0052】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(2)
【0053】
【化15】
【0054】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(3)
【0055】
【化16】
【0056】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n (C2H4O)COOCH3
[n=1〜3]
(4)
【0057】
【化17】
【0058】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n (C2H4O)COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
上記のような一般式[I]および[II]で表わされる
ポリカーボネートは、たとえば以下のような方法により
製造することができる。
ポリカーボネートは、たとえば以下のような方法により
製造することができる。
【0059】まず、(a)後述する一般式[III]ま
たは[IV]で表わされるポリオール、および(b)一
般式[V] R5 OCOOR5 …[V] [式[V]中、R5 は、前記R2 に相当し、それぞれ独
立に、炭素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子
数2〜30のエーテル結合を含む炭化水素基である]で
表わされ、かつR5 OHの沸点が上記ポリオールの沸点
よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で表
わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲と
なる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加熱
しながら、生成するアルコール(R5 OH)を蒸留によ
って反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応さ
せる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空気
を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくても
よい。
たは[IV]で表わされるポリオール、および(b)一
般式[V] R5 OCOOR5 …[V] [式[V]中、R5 は、前記R2 に相当し、それぞれ独
立に、炭素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子
数2〜30のエーテル結合を含む炭化水素基である]で
表わされ、かつR5 OHの沸点が上記ポリオールの沸点
よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で表
わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲と
なる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加熱
しながら、生成するアルコール(R5 OH)を蒸留によ
って反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応さ
せる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空気
を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくても
よい。
【0060】次いで、上記塩基触媒を除去した後、未反
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
【0061】なお、この製造方法では、原料であるポリ
オールの全水酸基がカーボネート化されたポリカーボネ
ートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一部がカ
ーボネート化されたポリカーボネートが少量生成する可
能性がある。
オールの全水酸基がカーボネート化されたポリカーボネ
ートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一部がカ
ーボネート化されたポリカーボネートが少量生成する可
能性がある。
【0062】上記のポリオールを表わす一般式[II
I]は、次のとおりである。 Su−O−R6 …[III] 上記式[III]において、Suは、下式(G)で表わ
される基であり、R6 は、下式(H)、(I)、
(J)、(K)および(L)で表わされる基から選択さ
れる基である。
I]は、次のとおりである。 Su−O−R6 …[III] 上記式[III]において、Suは、下式(G)で表わ
される基であり、R6 は、下式(H)、(I)、
(J)、(K)および(L)で表わされる基から選択さ
れる基である。
【0063】
【化18】
【0064】上記式(G)、(H)、(I)および
(J)において、R7は、下式(K)または(L)で表
わされる基である。 −(C3H6O)nH …(K) 上記式(K)において、nは1〜12の整数である。
(J)において、R7は、下式(K)または(L)で表
わされる基である。 −(C3H6O)nH …(K) 上記式(K)において、nは1〜12の整数である。
【0065】
−(C3H6O)n (C2H4O)p H …(L)
上記式(L)において、nおよびpは1〜12の整数で
ある。上記一般式[III]で表わされるポリオールの
具体的な例としては、以下のような式で表わされるポリ
オールが挙げられる。なお、下記の式において、nは1
〜12の整数である。
ある。上記一般式[III]で表わされるポリオールの
具体的な例としては、以下のような式で表わされるポリ
オールが挙げられる。なお、下記の式において、nは1
〜12の整数である。
【0066】
【化19】
【0067】
【化20】
【0068】
【化21】
【0069】
【化22】
【0070】
【化23】
【0071】(15)〜(28)
上記(1)〜(14)の化学式において、−(C3H
6O)n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で
置換したポリオール。
6O)n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で
置換したポリオール。
【0072】また、上記のポリオールを表わす一般式
[IV]は、次の通りである。 (R7O)CH2[CH(OR7)]mCH2(OR7) …[IV] 上記式[IV]において、R7 は、下式(K)または
(L)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
[IV]は、次の通りである。 (R7O)CH2[CH(OR7)]mCH2(OR7) …[IV] 上記式[IV]において、R7 は、下式(K)または
(L)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
【0073】−(C3H6O)nH …(K)
上記式(K)において、nは1〜12の整数である。
−(C3H6O)n (C2H4O)p H …(L)
上記式(L)において、nおよびpは1〜12の整数で
ある。
ある。
【0074】上記一般式[IV]で表わされるポリオー
ルの具体的な例としては、以下のような式で表わされる
ポリオールが挙げられる。なお、下記の式において、n
は1〜12の整数である。
ルの具体的な例としては、以下のような式で表わされる
ポリオールが挙げられる。なお、下記の式において、n
は1〜12の整数である。
【0075】
【化24】
【0076】(6)〜(10)
上記(1)〜(5)の化学式において、−(C3H6O)
n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で置換し
たポリオール。
n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で置換し
たポリオール。
【0077】上記一般式[V]で表わされるカーボネー
ト化合物としては、具体的には、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、
ジブチルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、ジオ
クチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、
ジ-2- エチルヘキシルカーボネート、ジ(2-メチル- メ
トキシエチル)カーボネートなどが好ましく用いられ
る。
ト化合物としては、具体的には、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、
ジブチルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、ジオ
クチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、
ジ-2- エチルヘキシルカーボネート、ジ(2-メチル- メ
トキシエチル)カーボネートなどが好ましく用いられ
る。
【0078】この方法では、カーボネート化反応で生成
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R5 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールよりも沸点が低いことが必要であ
る。
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R5 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールよりも沸点が低いことが必要であ
る。
【0079】また、カーボネート化合物は、上記一般式
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
【0080】この方法においては、反応は、上記のよう
なポリオールとカーボネート化合物を反応容器に仕込
み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、生成するアルコ
ールを蒸留によって反応系外に除去して、反応率95%
以上まで反応させ、次いで、上記塩基触媒を除去した
後、未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反
応系外に除去する。反応率95%以上とは、上記生成す
るアルコールが上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールのモル数の0.95倍モル以上生
成するまで、反応させることをいう。
なポリオールとカーボネート化合物を反応容器に仕込
み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、生成するアルコ
ールを蒸留によって反応系外に除去して、反応率95%
以上まで反応させ、次いで、上記塩基触媒を除去した
後、未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反
応系外に除去する。反応率95%以上とは、上記生成す
るアルコールが上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールのモル数の0.95倍モル以上生
成するまで、反応させることをいう。
【0081】上記塩基触媒としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩
や炭酸水素塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、リチウムメトキシド、セシウムメトキシド等のア
ルカリ金属アルコラート、水素化ナトリウム、ナトリウ
ムアミド等のアルカリ金属化合物が好ましく用いられ
る。これらのうちでは、特に、アルカリ金属アルコラー
トが好ましい。このほか、たとえば、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、イミダゾール、テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキシド等の有機アミ
ノ化合物も用いられる。これら触媒の使用量は、通常、
触媒のモル数/ポリオールのモル数(モル比)が10-1
〜10-7、好ましくは10-2〜10-5となる範囲で用い
られる。
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩
や炭酸水素塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、リチウムメトキシド、セシウムメトキシド等のア
ルカリ金属アルコラート、水素化ナトリウム、ナトリウ
ムアミド等のアルカリ金属化合物が好ましく用いられ
る。これらのうちでは、特に、アルカリ金属アルコラー
トが好ましい。このほか、たとえば、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、イミダゾール、テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキシド等の有機アミ
ノ化合物も用いられる。これら触媒の使用量は、通常、
触媒のモル数/ポリオールのモル数(モル比)が10-1
〜10-7、好ましくは10-2〜10-5となる範囲で用い
られる。
【0082】この方法においては、反応は、通常、50
〜300℃、好ましくは60〜200℃の温度で行なわ
れる。反応時間は、通常、0.5〜200時間、好まし
くは1〜100時間である。
〜300℃、好ましくは60〜200℃の温度で行なわ
れる。反応時間は、通常、0.5〜200時間、好まし
くは1〜100時間である。
【0083】反応終了後の触媒の除去は、水洗または酸
で中和することによって行なわれる。酸としては、スル
ホン酸型イオン交換樹脂等の固体酸;炭酸、塩化アンモ
ニウム、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;酢酸、フェノ
ール等の有機酸が用いられる。また、上記水洗において
は、炭酸アンモニウムのような塩を添加してもよい。
で中和することによって行なわれる。酸としては、スル
ホン酸型イオン交換樹脂等の固体酸;炭酸、塩化アンモ
ニウム、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;酢酸、フェノ
ール等の有機酸が用いられる。また、上記水洗において
は、炭酸アンモニウムのような塩を添加してもよい。
【0084】この方法によれば、このように、塩基触媒
を除去した後、未反応のカーボネート化合物を減圧下に
蒸留除去することによって、塩基触媒の存在下で未反応
のカーボネート化合物を蒸留によって除去するときに生
じるポリカーボネートの重合を防止して、高収率にて目
的とするポリカーボネートを得ることができる。
を除去した後、未反応のカーボネート化合物を減圧下に
蒸留除去することによって、塩基触媒の存在下で未反応
のカーボネート化合物を蒸留によって除去するときに生
じるポリカーボネートの重合を防止して、高収率にて目
的とするポリカーボネートを得ることができる。
【0085】このようにして得られたポリカーボネート
は、必要に応じて、活性白土、活性炭等の吸着剤にて処
理または水洗して、微量の不純物を除去してもよい。特
に、かかる処理によれば、微量のイオン性化合物や極性
化合物を除去できるので、得られたポリカーボネートを
安定に保持することができる。
は、必要に応じて、活性白土、活性炭等の吸着剤にて処
理または水洗して、微量の不純物を除去してもよい。特
に、かかる処理によれば、微量のイオン性化合物や極性
化合物を除去できるので、得られたポリカーボネートを
安定に保持することができる。
【0086】上記のような方法によれば、上記反応にお
いて、カーボネート化合物としてジメチルカーボネート
を用いる場合、メタノールをジメチルカーボネートとの
共沸物として反応系から除去する代わりに、予め反応系
にシクロヘキサン、ベンゼン、ヘキサン等を共沸溶剤と
して加え、メタノールをこれら共沸溶剤との共沸物とし
て、反応系外に除去することもできる。上記共沸溶剤
は、ジメチルカーボネート100重量%に対して、通
常、5〜100重量%の割合で用いられる。
いて、カーボネート化合物としてジメチルカーボネート
を用いる場合、メタノールをジメチルカーボネートとの
共沸物として反応系から除去する代わりに、予め反応系
にシクロヘキサン、ベンゼン、ヘキサン等を共沸溶剤と
して加え、メタノールをこれら共沸溶剤との共沸物とし
て、反応系外に除去することもできる。上記共沸溶剤
は、ジメチルカーボネート100重量%に対して、通
常、5〜100重量%の割合で用いられる。
【0087】この方法によれば、反応において、メタノ
ールを上記共沸溶剤との共沸物として、反応系外に除去
し、反応の終了後、反応混合物から未反応ジメチルカー
ボネートを回収するので、その回収率を高めることがで
きる。
ールを上記共沸溶剤との共沸物として、反応系外に除去
し、反応の終了後、反応混合物から未反応ジメチルカー
ボネートを回収するので、その回収率を高めることがで
きる。
【0088】また、別の方法として、上述したように、
メタノールをジメチルカーボネートとの共沸物として回
収した後、この共沸物に上記共沸溶剤を加え、メタノー
ルをこれら共沸溶剤との共沸物としてジメチルカーボネ
ートから除去して、ジメチルカーボネートを回収するこ
ともできる。
メタノールをジメチルカーボネートとの共沸物として回
収した後、この共沸物に上記共沸溶剤を加え、メタノー
ルをこれら共沸溶剤との共沸物としてジメチルカーボネ
ートから除去して、ジメチルカーボネートを回収するこ
ともできる。
【0089】上記のような方法によれば、ポリオールと
カーボネート化合物との反応の終了後、用いた塩基触媒
を除去した後に、未反応のカーボネート化合物を除去す
るので、目的とするポリカーボネートを高収率にて得る
ことができる。
カーボネート化合物との反応の終了後、用いた塩基触媒
を除去した後に、未反応のカーボネート化合物を除去す
るので、目的とするポリカーボネートを高収率にて得る
ことができる。
【0090】また、本発明に係るポリカーボネートの別
の製造方法として、次のような方法がある。まず、
(a)上記一般式[III]または[IV]で表わされ
るポリオール、(b)一般式[VI] R8 OH …[VI] [式[VI]中、R8 は、前記R2 に相当し、炭素原子
数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30のエ
ーテル結合を含む炭化水素基である]で表わされるモノ
アルコール、および(c)一般式[VII] R9 OCOOR9 …[VII] [式[VII]中、R9 は、それぞれ独立に、炭素原子
数1〜2のアルキル基である]で表わされ、かつ、R9
OHの沸点が上記ポリオールおよびモノアルコールの沸
点よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲
となる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加
熱しながら、生成するアルコール(R9 OH)を蒸留に
よって反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応
させる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空
気を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくて
もよい。
の製造方法として、次のような方法がある。まず、
(a)上記一般式[III]または[IV]で表わされ
るポリオール、(b)一般式[VI] R8 OH …[VI] [式[VI]中、R8 は、前記R2 に相当し、炭素原子
数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30のエ
ーテル結合を含む炭化水素基である]で表わされるモノ
アルコール、および(c)一般式[VII] R9 OCOOR9 …[VII] [式[VII]中、R9 は、それぞれ独立に、炭素原子
数1〜2のアルキル基である]で表わされ、かつ、R9
OHの沸点が上記ポリオールおよびモノアルコールの沸
点よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲
となる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加
熱しながら、生成するアルコール(R9 OH)を蒸留に
よって反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応
させる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空
気を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくて
もよい。
【0091】次いで、上記塩基触媒を除去した後、未反
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
【0092】なお、この製造方法においても、原料であ
るポリオールの全水酸基がカーボネート化されたポリカ
ーボネートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一
部がカーボネート化されたポリカーボネートが少量生成
する可能性がある。
るポリオールの全水酸基がカーボネート化されたポリカ
ーボネートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一
部がカーボネート化されたポリカーボネートが少量生成
する可能性がある。
【0093】この方法では、カーボネート化反応で生成
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R9 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールおよびモノアルコールよりも沸点
が低いことが必要である。
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R9 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールおよびモノアルコールよりも沸点
が低いことが必要である。
【0094】また、カーボネート化合物は、上記一般式
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
【0095】この方法においては、反応は、上記のよう
なポリオールとモノアルコールとカーボネート化合物を
反応容器に仕込み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、
生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去し
て、反応率95%以上まで反応させ、次いで、上記塩基
触媒を除去した後、未反応の上記カーボネート化合物を
蒸留によって反応系外に除去する。反応率95%以上と
は、上記生成するアルコールが上記一般式[III]ま
たは[IV]で表わされるポリオールのモル数の0.9
5倍モル以上生成するまで、反応させることをいう。
なポリオールとモノアルコールとカーボネート化合物を
反応容器に仕込み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、
生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去し
て、反応率95%以上まで反応させ、次いで、上記塩基
触媒を除去した後、未反応の上記カーボネート化合物を
蒸留によって反応系外に除去する。反応率95%以上と
は、上記生成するアルコールが上記一般式[III]ま
たは[IV]で表わされるポリオールのモル数の0.9
5倍モル以上生成するまで、反応させることをいう。
【0096】上記塩基触媒、反応温度、反応時間、反応
終了後の触媒除去、不純物の除去および未反応ジメチル
カーボネートの回収については、先の製造方法の場合と
同様である。
終了後の触媒除去、不純物の除去および未反応ジメチル
カーボネートの回収については、先の製造方法の場合と
同様である。
【0097】最初に述べたポリカーボネートの製造方法
では、一般式[V]で表わされる、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート以外のカーボネート化合物
は、入手が困難であるため、予め合成する必要がある。
一方、この製造方法では、容易に入手できる一般式[V
II]で表わされるカーボネート化合物(ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボ
ネート)を用いてポリカーボネートを製造することがで
きるので、経済的である。
では、一般式[V]で表わされる、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート以外のカーボネート化合物
は、入手が困難であるため、予め合成する必要がある。
一方、この製造方法では、容易に入手できる一般式[V
II]で表わされるカーボネート化合物(ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボ
ネート)を用いてポリカーボネートを製造することがで
きるので、経済的である。
【0098】また、この方法によれば、先の製造方法の
場合と同様に、高収率にて目的とするポリカーボネート
を得ることができる。本発明に係るポリカーボネート
は、潤滑性および清浄性に優れるとともに、高粘度では
あるがフロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フル
オロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン
破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さ
らにはこれらの混合物との相溶性に優れている。また、
本発明に係るポリカーボネートは、フロンR−12など
のオゾン破壊力が大きいクロロフルオロカーボンとも相
溶性が良好である。
場合と同様に、高収率にて目的とするポリカーボネート
を得ることができる。本発明に係るポリカーボネート
は、潤滑性および清浄性に優れるとともに、高粘度では
あるがフロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フル
オロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン
破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さ
らにはこれらの混合物との相溶性に優れている。また、
本発明に係るポリカーボネートは、フロンR−12など
のオゾン破壊力が大きいクロロフルオロカーボンとも相
溶性が良好である。
【0099】したがって、本発明に係るポリカーボネー
トは、たとえばロータリー式カーエアコンのように、高
粘度の潤滑油を使用するような冷凍機用潤滑油として利
用することができる。
トは、たとえばロータリー式カーエアコンのように、高
粘度の潤滑油を使用するような冷凍機用潤滑油として利
用することができる。
【0100】本発明に係る冷凍機用潤滑油は、上記のよ
うな本発明に係るポリカーボネート、すなわち少なくと
も上記一般式[I]または一般式[II]で表わされる
ポリカーボネートを含有してなる。したがって、本発明
に係る冷凍機用潤滑油は、一般式[I]で表わされるポ
リカーボネートと一般式[II]で表わされるポリカー
ボネートの両方を含有していてもよい。また、本発明に
係る冷凍機用潤滑油は、上記一般式[I]で表わされる
ポリカーボネート、一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートのほかに、他のポリカーボネート、たとえば
低級脂肪族炭化水素ポリエーテルグリコールから誘導さ
れるカーボネートを含有していてもよい。
うな本発明に係るポリカーボネート、すなわち少なくと
も上記一般式[I]または一般式[II]で表わされる
ポリカーボネートを含有してなる。したがって、本発明
に係る冷凍機用潤滑油は、一般式[I]で表わされるポ
リカーボネートと一般式[II]で表わされるポリカー
ボネートの両方を含有していてもよい。また、本発明に
係る冷凍機用潤滑油は、上記一般式[I]で表わされる
ポリカーボネート、一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートのほかに、他のポリカーボネート、たとえば
低級脂肪族炭化水素ポリエーテルグリコールから誘導さ
れるカーボネートを含有していてもよい。
【0101】本発明に係る冷凍機用潤滑油は、上記のよ
うなポリカーボネートのほかに、他の成分を含めること
ができる。本発明に係る冷凍機用潤滑油中には、ポリカ
ーボネートのほかに、他の使用可能な成分としてグリコ
ールエーテル類、たとえばエチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドとからなるランダム共重合体のポリエー
テルグリコール、さらにはこのポリエーテルグリコール
から誘導されるカーボネート、鉱物油、たとえばニュー
トラルオイルやブライトストックなどが配合されていて
もよい。また、液状ポリブテンや液状デセンオリゴマー
などのα- オレフィンオリゴマー、アジピン酸ジイソオ
クチル、セバチン酸ジイソオクチル、セバチン酸ジラウ
リルなどのカルボン酸エステルや植物油が潤滑油に配合
されていてもよい。特にオゾン層非破壊性の冷媒ガスと
してHFCたとえばフロンR−134aを用いる冷凍機
用潤滑油の場合には、添加できる他の成分としては、相
溶性の点でグリコールエーテル類やカルボン酸エステル
類に限られる。しかしながら、これらの成分の添加量
は、耐熱性、フロンR−134aとの相溶性、吸水性を
悪化させるため、添加量は潤滑油全量100重量%に対
して60重量%未満とする必要がある。
うなポリカーボネートのほかに、他の成分を含めること
ができる。本発明に係る冷凍機用潤滑油中には、ポリカ
ーボネートのほかに、他の使用可能な成分としてグリコ
ールエーテル類、たとえばエチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドとからなるランダム共重合体のポリエー
テルグリコール、さらにはこのポリエーテルグリコール
から誘導されるカーボネート、鉱物油、たとえばニュー
トラルオイルやブライトストックなどが配合されていて
もよい。また、液状ポリブテンや液状デセンオリゴマー
などのα- オレフィンオリゴマー、アジピン酸ジイソオ
クチル、セバチン酸ジイソオクチル、セバチン酸ジラウ
リルなどのカルボン酸エステルや植物油が潤滑油に配合
されていてもよい。特にオゾン層非破壊性の冷媒ガスと
してHFCたとえばフロンR−134aを用いる冷凍機
用潤滑油の場合には、添加できる他の成分としては、相
溶性の点でグリコールエーテル類やカルボン酸エステル
類に限られる。しかしながら、これらの成分の添加量
は、耐熱性、フロンR−134aとの相溶性、吸水性を
悪化させるため、添加量は潤滑油全量100重量%に対
して60重量%未満とする必要がある。
【0102】また、フェノール系安定剤、消泡剤、塩素
系冷媒の混入に対する塩素補足剤としてのエポキシ化合
物を、本発明に係る冷凍機用潤滑油に配合することもで
きる。
系冷媒の混入に対する塩素補足剤としてのエポキシ化合
物を、本発明に係る冷凍機用潤滑油に配合することもで
きる。
【0103】さらに、本発明では、公知の潤滑油添加
剤、たとえば桜井俊男編「石油製品添加剤」(幸書房、
昭和49年発行)などに記載されている清浄分散剤、酸
化防止剤、耐荷重添加剤、油性剤、流動点降下剤などの
潤滑油添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で、冷
凍機用潤滑油に含めることができる。
剤、たとえば桜井俊男編「石油製品添加剤」(幸書房、
昭和49年発行)などに記載されている清浄分散剤、酸
化防止剤、耐荷重添加剤、油性剤、流動点降下剤などの
潤滑油添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で、冷
凍機用潤滑油に含めることができる。
【0104】さらにまた、冷凍機用潤滑油中に、フロン
R−134aなどのオゾン層非破壊性フロン(HF
C)、フロンR−22などのオゾン破壊力が小さいフロ
ン(HCFC)、さらにはこれらの混合物を含有させる
こともできる。
R−134aなどのオゾン層非破壊性フロン(HF
C)、フロンR−22などのオゾン破壊力が小さいフロ
ン(HCFC)、さらにはこれらの混合物を含有させる
こともできる。
【0105】
【発明の効果】本発明に係るポリカーボネートは、潤滑
性および清浄性に優れるとともに、高粘度ではあるがフ
ロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フルオロカー
ボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン破壊力が
小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さらにはこ
れらの混合物との相溶性に優れている。本発明に係るポ
リカーボネートのうち、特に100℃における動粘度が
15 cSt以上という高粘度のポリカーボネートでも、フ
ロンR−134aとの相溶性が優れている。
性および清浄性に優れるとともに、高粘度ではあるがフ
ロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フルオロカー
ボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン破壊力が
小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さらにはこ
れらの混合物との相溶性に優れている。本発明に係るポ
リカーボネートのうち、特に100℃における動粘度が
15 cSt以上という高粘度のポリカーボネートでも、フ
ロンR−134aとの相溶性が優れている。
【0106】上記のような効果を有する本発明に係るポ
リカーボネートは、特にオゾン層非破壊性フロンR−1
34aを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、たとえば
ロータリー式カーエアコン用潤滑油に利用でき、また、
従来のフロンを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、自
動車用エンジン油、自動車用ギヤ油、圧延用潤滑油、繊
維用潤滑油に利用することができる。
リカーボネートは、特にオゾン層非破壊性フロンR−1
34aを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、たとえば
ロータリー式カーエアコン用潤滑油に利用でき、また、
従来のフロンを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、自
動車用エンジン油、自動車用ギヤ油、圧延用潤滑油、繊
維用潤滑油に利用することができる。
【0107】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。実
施例および比較例におけるポリカーボネートおよび対照
品の分析と潤滑油の性能評価は、以下の試験方法によ
る。 (1)分析方法 a.平均分子量 (株)島津製作所製のGPCシステムを使用し、ポリス
チレン基準にて平均分子量を求めた。測定条件を下記に
示す。
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。実
施例および比較例におけるポリカーボネートおよび対照
品の分析と潤滑油の性能評価は、以下の試験方法によ
る。 (1)分析方法 a.平均分子量 (株)島津製作所製のGPCシステムを使用し、ポリス
チレン基準にて平均分子量を求めた。測定条件を下記に
示す。
【0108】カラム:ポリスチレンゲル4本(G-2000HX
L+G-2000HXL+G-3000HXL+G-4000HXL) 検出器:示差屈折計 温 度:40℃ 溶 媒:テトラヒドロフラン 溶出速度:0.7ml/分 b.赤外吸収スペクトル 日本分光製赤外分光計A−302でKBr板間に試料を
塗り付けて測定する。 c.NMR分析 一般式[I]および[II]におけるR1 を表わす式
[E]のn値は、プロトンNMR法[日本電子(株)製
JNM−GX270]により求める。 (2)評価方法 a.動粘度 JIS K−2283 b.耐荷重値 耐荷重値は、ファレックス(Falex )試験機を用い、2
50 1bfの荷重で5分間慣らし運転した後、加重し
ていき、焼付きが生じたときの荷重値を求め、この値を
耐荷重値とする。 c.フロンR−134aとの相溶性 (1) 内径10mm、深さ20cmの試験管に試料1ml
採り、ドライアイス−アセトン浴で冷却しながら、フロ
ンR−134aをボンベ容器からゆっくり導入し試料の
量より多めに溜める。次にスパチュラーを入れて攪拌
し、−20℃の冷媒浴に移し、試料/フロンR−134
aの容積比が1/1になったときの溶解性を調べる。完
全に均一であれば○とし、溶解しなければ、×とする。 (2) カーボネート生成物とフロンR−134aとの相溶
性を更に詳しく調べるため、潤滑油とフロンR−134
aとを割合を色々変えてガラス管に封入し、両者が相溶
する限界の温度(臨界温度)を求める。
L+G-2000HXL+G-3000HXL+G-4000HXL) 検出器:示差屈折計 温 度:40℃ 溶 媒:テトラヒドロフラン 溶出速度:0.7ml/分 b.赤外吸収スペクトル 日本分光製赤外分光計A−302でKBr板間に試料を
塗り付けて測定する。 c.NMR分析 一般式[I]および[II]におけるR1 を表わす式
[E]のn値は、プロトンNMR法[日本電子(株)製
JNM−GX270]により求める。 (2)評価方法 a.動粘度 JIS K−2283 b.耐荷重値 耐荷重値は、ファレックス(Falex )試験機を用い、2
50 1bfの荷重で5分間慣らし運転した後、加重し
ていき、焼付きが生じたときの荷重値を求め、この値を
耐荷重値とする。 c.フロンR−134aとの相溶性 (1) 内径10mm、深さ20cmの試験管に試料1ml
採り、ドライアイス−アセトン浴で冷却しながら、フロ
ンR−134aをボンベ容器からゆっくり導入し試料の
量より多めに溜める。次にスパチュラーを入れて攪拌
し、−20℃の冷媒浴に移し、試料/フロンR−134
aの容積比が1/1になったときの溶解性を調べる。完
全に均一であれば○とし、溶解しなければ、×とする。 (2) カーボネート生成物とフロンR−134aとの相溶
性を更に詳しく調べるため、潤滑油とフロンR−134
aとを割合を色々変えてガラス管に封入し、両者が相溶
する限界の温度(臨界温度)を求める。
【0109】
【実施例1】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]764g(0.97モル)、ジメチルカーボ
ネート2370g(26.33モル)および28重量%
のNaOCH3 のメタノール溶液0.73g(NaOC
H3 0.004モル)を仕込んだ。
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]764g(0.97モル)、ジメチルカーボ
ネート2370g(26.33モル)および28重量%
のNaOCH3 のメタノール溶液0.73g(NaOC
H3 0.004モル)を仕込んだ。
【0110】この混合物を常圧下に110〜120℃に
加熱し、生成するメタノールをジメチルカーボネートと
の共沸物として留去しつつ、反応を行なったところ、
9.0時間後にメタノールの流出が止まった。生成した
メタノールは189g(5.90モル)であり、メタノ
ール収率は、ほぼ100%であった。
加熱し、生成するメタノールをジメチルカーボネートと
の共沸物として留去しつつ、反応を行なったところ、
9.0時間後にメタノールの流出が止まった。生成した
メタノールは189g(5.90モル)であり、メタノ
ール収率は、ほぼ100%であった。
【0111】このようにして得られた反応混合物にヘキ
サンを加え、用いたNaOCH3 の5倍モル量の炭酸ア
ンモニウムを含有する水溶液で触媒を中和し、水洗した
後、ヘキサンと未反応のジメチルカーボネートを除去し
て、ポリカーボネート1067gを得た。
サンを加え、用いたNaOCH3 の5倍モル量の炭酸ア
ンモニウムを含有する水溶液で触媒を中和し、水洗した
後、ヘキサンと未反応のジメチルカーボネートを除去し
て、ポリカーボネート1067gを得た。
【0112】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 1H−NMR分析、13C−NMR分析、IR分
析およびGPC分析の結果から以下のような構造を有す
ることが判った。
であり、 1H−NMR分析、13C−NMR分析、IR分
析およびGPC分析の結果から以下のような構造を有す
ることが判った。
【0113】
【化25】
【0114】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.1
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0115】16〜17ppm、54〜55ppm、6
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図1に示す。
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図1に示す。
【0116】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1440cm-1
νC=O 1745cm-1
νC−O 1250〜1290cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0117】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.51 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
337 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
(Mn)[GPC]:1.51 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
337 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0118】
【実施例2】実施例1において、平均分子量800の、
シュクロースのプロピレンオキシド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SC−800]352g(0.4
4モル)を用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込量をそれぞれ
1632g(18.12モル)、0.3g(NaOCH
3 0.0016モル)とした以外は、実施例1と同様に
してポリカーボネート526gを得た。
シュクロースのプロピレンオキシド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SC−800]352g(0.4
4モル)を用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込量をそれぞれ
1632g(18.12モル)、0.3g(NaOCH
3 0.0016モル)とした以外は、実施例1と同様に
してポリカーボネート526gを得た。
【0119】なお、メタノール生成量は111.9g
(3.49モル)であり、メタノール収率は99%であ
った。得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であ
り、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析の
結果から以下のような構造を有することが判った。
(3.49モル)であり、メタノール収率は99%であ
った。得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であ
り、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析の
結果から以下のような構造を有することが判った。
【0120】
【化26】
【0121】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.3
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3を用いた。
【0122】16〜17ppm、54〜55ppm、6
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0123】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1445cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1295cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0124】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.43 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
076 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
(Mn)[GPC]:1.43 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
076 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0125】
【実施例3】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)580の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−450M、三井東圧化
学(株)製]377g、イソプロパノール901g、ジ
メチルカーボネート1351gおよび28重量%のNa
OCH3 のメタノール溶液2gを仕込んだ。
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)580の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−450M、三井東圧化
学(株)製]377g、イソプロパノール901g、ジ
メチルカーボネート1351gおよび28重量%のNa
OCH3 のメタノール溶液2gを仕込んだ。
【0126】この混合物を常圧下に90〜140℃で、
18時間反応させた。このようにして得られた反応混合
物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカー
ボネートを留去して、ポリカーボネート570gを得
た。
18時間反応させた。このようにして得られた反応混合
物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカー
ボネートを留去して、ポリカーボネート570gを得
た。
【0127】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0128】
【化27】
【0129】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
n=0〜3
平均n値:約1.1
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0130】16〜18ppm、21〜22ppm、5
4〜55ppm、71〜72ppm、74〜75pp
m、74.5〜75.5ppm、76.5〜78pp
m、89〜90ppm、104〜105ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
4〜55ppm、71〜72ppm、74〜75pp
m、74.5〜75.5ppm、76.5〜78pp
m、89〜90ppm、104〜105ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0131】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1450cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1290cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0132】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.48 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
736 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
(Mn)[GPC]:1.48 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
736 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0133】
【実施例4】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]402g、ポリプロピレングリコール(分子
量2,000)400g、n- ブタノール805g、ジ
メチルカーボネート980gおよび28重量%のNaO
CH3 のメタノール溶液0.9g(触媒)を仕込んだ。
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]402g、ポリプロピレングリコール(分子
量2,000)400g、n- ブタノール805g、ジ
メチルカーボネート980gおよび28重量%のNaO
CH3 のメタノール溶液0.9g(触媒)を仕込んだ。
【0134】この混合物を常圧下に110〜160℃
で、18時間反応させた。このようにして得られた反応
混合物に水を加えて触媒を除去した後、ジブチルカーボ
ネートを留去して、下記の構造を有するポリカーボネー
ト997gを得た。
で、18時間反応させた。このようにして得られた反応
混合物に水を加えて触媒を除去した後、ジブチルカーボ
ネートを留去して、下記の構造を有するポリカーボネー
ト997gを得た。
【0135】
【化28】
【0136】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOC4H9
n=0〜3
平均n値:約1.1
潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0137】
【表1】
(註1) ○:相溶性あり
×:相溶性なし
(註2) 潤滑油:15重量%
フロンR-134a:85重量%
実施例1〜4で得られたポリカーボネートについて、フ
ロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求めた
潤滑性は、いずれも良好であった。
ロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求めた
潤滑性は、いずれも良好であった。
【0138】
【実施例5】冷凍機油として実施例4のポリカーボネー
ト120ccを用い、かつ、冷媒としてフロンR−13
4a(HFC)700gを用い、カーエアコン[日本電
装(株)製、TV−12EC]を電動モーターで始動
(2,000rpm)としたところ、表2のとおり、冷
房運転が可能であった。なお、この際の外気温度は、2
3℃であった。
ト120ccを用い、かつ、冷媒としてフロンR−13
4a(HFC)700gを用い、カーエアコン[日本電
装(株)製、TV−12EC]を電動モーターで始動
(2,000rpm)としたところ、表2のとおり、冷
房運転が可能であった。なお、この際の外気温度は、2
3℃であった。
【0139】
【参考例1】実施例5において、実施例4のポリカーボ
ネートの代わりに、市販の冷凍機油[日本電装(株)
製、デンソーオイル−7]を用い、かつ、フロンR−1
34a(HFC)の代わりに、フロンR−12(CF
C)を用いた以外は、実施例5と同様にして、冷房運転
した。その結果を表2に示す。なお、この際の外気温度
は、23℃であった。
ネートの代わりに、市販の冷凍機油[日本電装(株)
製、デンソーオイル−7]を用い、かつ、フロンR−1
34a(HFC)の代わりに、フロンR−12(CF
C)を用いた以外は、実施例5と同様にして、冷房運転
した。その結果を表2に示す。なお、この際の外気温度
は、23℃であった。
【0140】
【表2】
【0141】
【実施例6】実施例1において、シュクロースのプロピ
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量798
の、ラクトースのプロピレンオキサイド付加物を用いた
以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリカー
ボネート412gを得た。
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量798
の、ラクトースのプロピレンオキサイド付加物を用いた
以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリカー
ボネート412gを得た。
【0142】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0143】
【化29】
【0144】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.3
得られたポリカーボネートの上記試験方法(1)による
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
【0145】
【実施例7】実施例1において、シュクロースのプロピ
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量856
の、イソマルトースのプロピレンオキサイド付加物を用
いた以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリ
カーボネート386gを得た。
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量856
の、イソマルトースのプロピレンオキサイド付加物を用
いた以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリ
カーボネート386gを得た。
【0146】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0147】
【化30】
【0148】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.5
得られたポリカーボネートの上記試験方法(1)による
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
【0149】
【実施例8】実施例1において、シュクロースのプロピ
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量1092
の、シュクロースのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物を用いた以外は、実施例1と同一条
件で反応を行ない、ポリカーボネート506gを得た。
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量1092
の、シュクロースのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物を用いた以外は、実施例1と同一条
件で反応を行ない、ポリカーボネート506gを得た。
【0150】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0151】
【化31】
【0152】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n [CH2CH2O]pCOOCH3
n=0〜3
平均n値:約2.2
p=0〜3
平均p値:約1.0
得られたポリカーボネートの上記試験方法(1)による
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
【0153】
【実施例9】実施例1において、ポリオールとしてソル
ビトールのプロピレンオキサイド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SP−600]を356g(0.
59モル)用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込み量をそれぞ
れ1607g(17.84モル)、0.34g(NaO
CH3 0.0018モル)とした以外は、実施例1と同
様にしてポリカーボネート535gを得た。
ビトールのプロピレンオキサイド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SP−600]を356g(0.
59モル)用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込み量をそれぞ
れ1607g(17.84モル)、0.34g(NaO
CH3 0.0018モル)とした以外は、実施例1と同
様にしてポリカーボネート535gを得た。
【0154】なお、メタノール生成量は110g(3.
44モル)であり、メタノール収率は97%であった。
得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であり、 1H
−NMR分析、13C−NMR分析、IR分析およびGP
C分析の結果から以下のような構造を有することが判っ
た。
44モル)であり、メタノール収率は97%であった。
得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であり、 1H
−NMR分析、13C−NMR分析、IR分析およびGP
C分析の結果から以下のような構造を有することが判っ
た。
【0155】
【化32】
【0156】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.2
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0157】16〜17.5ppm、54〜55pp
m、66〜68ppm、68.5〜70ppm、70〜
72ppm、72〜73ppm、73〜74.5pp
m、74.5〜76ppm、76〜78ppm、78〜
79ppm、79〜80ppm、154〜156pp
m、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図2に示す。
m、66〜68ppm、68.5〜70ppm、70〜
72ppm、72〜73ppm、73〜74.5pp
m、74.5〜76ppm、76〜78ppm、78〜
79ppm、79〜80ppm、154〜156pp
m、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図2に示す。
【0158】さらに、得られたポリカーボネートのGP
C分析結果を下記に示す。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):7
78 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
C分析結果を下記に示す。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):7
78 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
【0159】
【実施例10】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容
量5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)1380
の、ソルビトールのプロピレンオキサイド付加物[商品
名 SP−21P、東邦化学工業(株)製]557g、
ジイソプロピルカーボネート1747gおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液2.1gを仕込ん
だ。
量5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)1380
の、ソルビトールのプロピレンオキサイド付加物[商品
名 SP−21P、東邦化学工業(株)製]557g、
ジイソプロピルカーボネート1747gおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液2.1gを仕込ん
だ。
【0160】この混合物を常圧下に120〜150℃
で、7時間反応させた。このようにして得られた反応混
合物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカ
ーボネートを留去して、ポリカーボネート537gを得
た。
で、7時間反応させた。このようにして得られた反応混
合物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカ
ーボネートを留去して、ポリカーボネート537gを得
た。
【0161】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0162】
【化33】
【0163】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
n=0,3〜4
平均n値:約3.4
得られたポリカーボネートを 1H−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0164】1.1〜1.2ppm、1.25〜1.3
2ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜3.
60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.9p
pm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
2ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜3.
60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.9p
pm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0165】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1450cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1290cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0166】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
936 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
(Mn)[GPC]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
936 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
【0167】
【実施例11】実施例10において、平均分子量(M
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、平均分子量(Mn)1530
の、ソルビトールのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物[商品名 SP−24EP、東邦化
学工業(株)製]700gを用い、かつ、ジイソプロピ
ルカーボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタ
ノール溶液の配合量をそれぞれ2344g、14gとし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
867gを得た。
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、平均分子量(Mn)1530
の、ソルビトールのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物[商品名 SP−24EP、東邦化
学工業(株)製]700gを用い、かつ、ジイソプロピ
ルカーボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタ
ノール溶液の配合量をそれぞれ2344g、14gとし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
867gを得た。
【0168】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0169】
【化34】
【0170】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n [C2H4O]pCOOCH(CH3)2
n=0〜6
平均n値:約3.5
p=0〜2
平均n値:1.0
得られたポリカーボネートを 1H−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0171】1.1〜1.18ppm、1.25〜1.
32ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜
3.60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.
9ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
32ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜
3.60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.
9ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0172】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1450cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1280cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0173】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.29 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
989 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
(Mn)[GPC]:1.29 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
989 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
【0174】
【実施例12】実施例10において、平均分子量(M
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、分子量1500のポリプロピ
レングリコール1050gを用い、ジイソプロピルカー
ボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタノール
溶液の配合量をそれぞれ1533g、4gとし、かつ、
反応温度を140〜150℃、反応時間を10時間とし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
1100gを得た。
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、分子量1500のポリプロピ
レングリコール1050gを用い、ジイソプロピルカー
ボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタノール
溶液の配合量をそれぞれ1533g、4gとし、かつ、
反応温度を140〜150℃、反応時間を10時間とし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
1100gを得た。
【0175】得られたポリカーボネートは、100℃の
動粘度が21cStであり、上記試験方法(1)による
R−134aとの相溶性は○であり、上記試験方法
(2)による臨界温度が高温側59℃、低温側−65℃
であった。
動粘度が21cStであり、上記試験方法(1)による
R−134aとの相溶性は○であり、上記試験方法
(2)による臨界温度が高温側59℃、低温側−65℃
であった。
【0176】このポリカーボネート(A)と実施例10
のポリカーボネート(B)とを、重量比[(A)/
(B)]25/75で混合し、表3に示すような潤滑油
特性を有するポリカーボネートを得た。
のポリカーボネート(B)とを、重量比[(A)/
(B)]25/75で混合し、表3に示すような潤滑油
特性を有するポリカーボネートを得た。
【0177】
【表3】
(註1) ○:相溶性あり
×:相溶性なし
(註2) 潤滑油:15重量%
フロンR-134a:85重量%
実施例9〜12で得られたポリカーボネートについて、
フロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求め
た潤滑性は、いずれも良好であった。
フロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求め
た潤滑性は、いずれも良好であった。
【図1】 実施例1で得られたポリカーボネートの赤外
吸収スペクトル図である。
吸収スペクトル図である。
【図2】 実施例9で得られたポリカーボネートの赤外
吸収スペクトル図である。
吸収スペクトル図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規なポリカーボネート
およびその用途に関し、さらに詳しくは、冷凍機の冷媒
として用いられる、フロンR−134a、R−152a
などのオゾン層非破壊性のフルオロカーボン水素添加物
(HFC、Hydrogenated Fluoro Carbon )、フロンR−
22、R−123、R−124などのオゾン破壊力(Oz
oneDepletion Potential)が小さいクロロフルオロカ
ーボン水素添加物(HCFC、Hydrogenated Chlorofluoro
Carbon)、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れ
るとともに、潤滑性に優れるようなポリカーボネート、
およびこのポリカーボネートからなる冷凍機用潤滑油、
特に冷媒としてオゾン層非破壊性フロンを使用する冷凍
機に適するような潤滑油に関する。
およびその用途に関し、さらに詳しくは、冷凍機の冷媒
として用いられる、フロンR−134a、R−152a
などのオゾン層非破壊性のフルオロカーボン水素添加物
(HFC、Hydrogenated Fluoro Carbon )、フロンR−
22、R−123、R−124などのオゾン破壊力(Oz
oneDepletion Potential)が小さいクロロフルオロカ
ーボン水素添加物(HCFC、Hydrogenated Chlorofluoro
Carbon)、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れ
るとともに、潤滑性に優れるようなポリカーボネート、
およびこのポリカーボネートからなる冷凍機用潤滑油、
特に冷媒としてオゾン層非破壊性フロンを使用する冷凍
機に適するような潤滑油に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】最近、冷凍機用潤滑油では、冷媒
ガスがオゾン層非破壊性フルオロカーボン水素添加物で
あるフロンR−134a(CH2F−CF3)に変更され
るに伴い、従来、冷凍機用潤滑油として使用されてきた
鉱物油やアルキルベンゼン類化合物は、冷媒ガスとの相
溶性がないため使用できなくなった。そこで、ポリプロ
ピレングリコールやポリプロピレングリコールモノアル
キルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエ
ーテルなどが冷凍機用潤滑油として用いられるようにな
った。しかしながら、上記化合物はフロンR−134a
との相溶性が低く、上記化合物のうち、特に100℃に
おける動粘度が15 cSt以上という高粘度の化合物は、
フロンR−134aとの相溶性が低いため、冷凍機用潤
滑油、たとえばロータリー式カーエアコン用潤滑油とし
ての性能が低いという問題があった。
ガスがオゾン層非破壊性フルオロカーボン水素添加物で
あるフロンR−134a(CH2F−CF3)に変更され
るに伴い、従来、冷凍機用潤滑油として使用されてきた
鉱物油やアルキルベンゼン類化合物は、冷媒ガスとの相
溶性がないため使用できなくなった。そこで、ポリプロ
ピレングリコールやポリプロピレングリコールモノアル
キルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエ
ーテルなどが冷凍機用潤滑油として用いられるようにな
った。しかしながら、上記化合物はフロンR−134a
との相溶性が低く、上記化合物のうち、特に100℃に
おける動粘度が15 cSt以上という高粘度の化合物は、
フロンR−134aとの相溶性が低いため、冷凍機用潤
滑油、たとえばロータリー式カーエアコン用潤滑油とし
ての性能が低いという問題があった。
【0003】したがって、潤滑性に優れ、かつ、フロン
R−134aとの相溶性に優れる化合物、特にフロンR
−134aとの相溶性に優れる高粘度の化合物の出現、
引いてはその化合物を含有させてなる冷凍機用潤滑油の
出現が従来より望まれていた。
R−134aとの相溶性に優れる化合物、特にフロンR
−134aとの相溶性に優れる高粘度の化合物の出現、
引いてはその化合物を含有させてなる冷凍機用潤滑油の
出現が従来より望まれていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、潤滑性に優
れ、かつ、フロンR−134aなどのオゾン層非破壊性
フルオロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオ
ゾン破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加
物、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れるポリカ
ーボネート、特にフロンR−134aとの相溶性に優れ
る高粘度のポリカーボネートを提供することを目的とし
ている。
問題点を解決しようとするものであって、潤滑性に優
れ、かつ、フロンR−134aなどのオゾン層非破壊性
フルオロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオ
ゾン破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加
物、さらにはこれらの混合物との相溶性に優れるポリカ
ーボネート、特にフロンR−134aとの相溶性に優れ
る高粘度のポリカーボネートを提供することを目的とし
ている。
【0005】また、本発明は、上記のようなポリカーボ
ネートを含有させてなる冷凍機用潤滑油を提供すること
を目的にしている。
ネートを含有させてなる冷凍機用潤滑油を提供すること
を目的にしている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る新規な第1のポリカーボネ
ートは、下記の一般式[I]で表わされるポリカーボネ
ートである。
ートは、下記の一般式[I]で表わされるポリカーボネ
ートである。
【0007】
Su−O−R …[I]
[上記式[I]において、Suは、下式(A)で表わさ
れる基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある;
れる基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある;
【0008】
【化3】
【0009】上記式(A)、(B)、(C)および
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0010】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0011】また、本発明に係る第2の新規なポリカー
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートである。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートである。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
【0012】
−(C3H6O)n COOR2 …(E)
上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0013】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0014】本発明に係る第1および第2の冷凍機用潤
滑油は、それぞれ上記の本発明に係る第1および第2の
ポリカーボネートを含有していることを特徴としてい
る。
滑油は、それぞれ上記の本発明に係る第1および第2の
ポリカーボネートを含有していることを特徴としてい
る。
【0015】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリカーボネ
ートおよび冷凍機用潤滑油について具体的に説明する。
ートおよび冷凍機用潤滑油について具体的に説明する。
【0016】本発明に係る新規な第1のポリカーボネー
トは、下記の一般式[I]で表わされるシュクロース系
ポリカーボネート、シュクロース以外の少糖類系ポリカ
ーボネートおよび単糖類系ポリカーボネートである。
トは、下記の一般式[I]で表わされるシュクロース系
ポリカーボネート、シュクロース以外の少糖類系ポリカ
ーボネートおよび単糖類系ポリカーボネートである。
【0017】
Su−O−R …[I]
上記式[I]において、Suは、下式(A)で表わされ
る基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある。
る基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある。
【0018】
【化4】
【0019】上記式(A)、(B)、(C)および
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
(D)において、R1は、下式(E)または(F)で表
わされる基である。 −(C3H6O)n COOR2 …(E) 上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0020】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0021】また、本発明に係る新規な第2のポリカー
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされる、環状
構造を有しない糖から誘導されるポリカーボネートであ
る。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
ボネートは、下記の一般式[II]で表わされる、環状
構造を有しない糖から誘導されるポリカーボネートであ
る。 (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] 上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
【0022】
−(C3H6O)n COOR2 …(E)
上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜1
2の整数である。
【0023】
−(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F)
上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭素
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30
のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよびp
は1〜12の整数である。
【0024】本発明においては、上記式(F)における
nとpとの比(n/p)は0.5〜20、好ましくは1
〜10、さらに好ましくは2〜5の範囲にある。また、
上記式(E)および(F)におけるR2 の炭化水素基と
しては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族
炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基および一般式 −(R3−O)q−R4 (式中、R3 は、炭素原子数2〜3のアルキレン基であ
り、R4 は炭素原子数28以下の炭化水素基であり、q
は1〜20の整数である)で表わされるグリコールエー
テル基が挙げられる。
nとpとの比(n/p)は0.5〜20、好ましくは1
〜10、さらに好ましくは2〜5の範囲にある。また、
上記式(E)および(F)におけるR2 の炭化水素基と
しては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族
炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基および一般式 −(R3−O)q−R4 (式中、R3 は、炭素原子数2〜3のアルキレン基であ
り、R4 は炭素原子数28以下の炭化水素基であり、q
は1〜20の整数である)で表わされるグリコールエー
テル基が挙げられる。
【0025】上記R2 における脂肪族炭化水素基の具体
的な例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル
基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、n-ヘキシル基、2,3-ジメチルブチル基、イソ
ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチ
ル基、2-エチルヘキシル基、イソオクチル基、n-ノニル
基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、n-ウン
デシル基、イソウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデ
シル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、n-テトラ
デシル基、イソテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イ
ソペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソヘキサデシ
ル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、n-オク
タデシル基、イソオクタデシル基、n-ノニルデシル基、
イソノニルデシル基、n-アイコサニル基、イソアイコサ
ニル基、2-エチルヘキシル基、2-(4-メチルペンチル)
基などを挙げることができる。
的な例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル
基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、n-ヘキシル基、2,3-ジメチルブチル基、イソ
ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチ
ル基、2-エチルヘキシル基、イソオクチル基、n-ノニル
基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、n-ウン
デシル基、イソウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデ
シル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、n-テトラ
デシル基、イソテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イ
ソペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソヘキサデシ
ル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、n-オク
タデシル基、イソオクタデシル基、n-ノニルデシル基、
イソノニルデシル基、n-アイコサニル基、イソアイコサ
ニル基、2-エチルヘキシル基、2-(4-メチルペンチル)
基などを挙げることができる。
【0026】また、R2 における脂環族炭化水素基の具
体的な例としては、シクロヘキシル基、1-シクロヘキセ
ニル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキ
シル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基
などを挙げることができる。
体的な例としては、シクロヘキシル基、1-シクロヘキセ
ニル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキ
シル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基
などを挙げることができる。
【0027】さらに、R2 における芳香族炭化水素基の
具体的な例としては、フェニル基、o-トリル基、p-トリ
ル基、m-トリル基、2,4-キシリル基、メシチル基、1-ナ
フチル基などを挙げることができる。
具体的な例としては、フェニル基、o-トリル基、p-トリ
ル基、m-トリル基、2,4-キシリル基、メシチル基、1-ナ
フチル基などを挙げることができる。
【0028】さらにまた、R2 における芳香脂肪族炭化
水素基の具体的な例としては、ベンジル基、メチルベン
ジル基、β- フェニルエチル基(フェネチル基)、1-フ
ェニルエチル基、1-メチル-1- フェニルエチル基、p-メ
チルベンジル基、スチリル基、シンナミル基などを挙げ
ることができる。
水素基の具体的な例としては、ベンジル基、メチルベン
ジル基、β- フェニルエチル基(フェネチル基)、1-フ
ェニルエチル基、1-メチル-1- フェニルエチル基、p-メ
チルベンジル基、スチリル基、シンナミル基などを挙げ
ることができる。
【0029】上記R3 におけるアルキレン基の具体的な
例としては、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレ
ン基を挙げることができる。また、上記R4 における炭
化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素
基および芳香族炭化水素基が挙げられる。これらの具体
的な例としては、それぞれ上述したR2 における脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基の具
体的な例として列挙した基と同様の基を挙げることがで
きる。
例としては、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレ
ン基を挙げることができる。また、上記R4 における炭
化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素
基および芳香族炭化水素基が挙げられる。これらの具体
的な例としては、それぞれ上述したR2 における脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基の具
体的な例として列挙した基と同様の基を挙げることがで
きる。
【0030】上記の一般式で表わされるグリコールエー
テル基としては、具体的には、エチレングリコールモノ
メチルエーテル基、エチレングリコールモノブチルエー
テル基、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル
基、トリエチレングリコールモノエチルエーテル基、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコール
モノn-ブチルエーテル基などを挙げることができる。
テル基としては、具体的には、エチレングリコールモノ
メチルエーテル基、エチレングリコールモノブチルエー
テル基、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル
基、トリエチレングリコールモノエチルエーテル基、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコール
モノn-ブチルエーテル基などを挙げることができる。
【0031】フロンR−134aなどのオゾン層非破壊
性フロンガスを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油の場
合には、R2 は、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n-ブチル基等の低級アルキル基、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル基、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル基、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル基、トリエチレングリコールモノメチルエーテル基、
プロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコー
ルモノn-ブチルエーテル基等のアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテル基などが好ましい。
性フロンガスを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油の場
合には、R2 は、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n-ブチル基等の低級アルキル基、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル基、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル基、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル基、トリエチレングリコールモノメチルエーテル基、
プロピレングリコールモノメチルエーテル基、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテル基、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル基、トリプロピレングリコー
ルモノn-ブチルエーテル基等のアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテル基などが好ましい。
【0032】上記一般式[I]で表わされるポリカーボ
ネートとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げ
られる。 (1)
ネートとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げ
られる。 (1)
【0033】
【化5】
【0034】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(2)
【0035】
【化6】
【0036】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(3)
【0037】
【化7】
【0038】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(4)
【0039】
【化8】
【0040】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(5)
【0041】
【化9】
【0042】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(6)
【0043】
【化10】
【0044】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(7)
【0045】
【化11】
【0046】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(8)
【0047】
【化12】
【0048】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(9)
【0049】
【化13】
【0050】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(10)
【化14】
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(11)
【化15】
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH2CH(C2H5)−(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(12)
【化16】
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(13)
【化17】
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n(C2H4O)COOCH3
[n=1〜3]
(14)
【化18】
上記の式中におけるR:
-[CH2CH(CH3)O]n(C2H4O)COOCH2CH(C2H5)-(CH2)3CH3
[n=1.0〜3.0]
(15)
【化19】
上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n(C2H4O)COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
また、上記一般式[II]で表わされるポリカーボネー
トとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げられ
る。 (1)
トとしては、以下のようなポリカーボネートが挙げられ
る。 (1)
【0051】
【化20】
【0052】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
[n=1〜3]
(2)
【0053】
【化21】
【0054】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
(3)
【0055】
【化22】
【0056】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n (C2H4O)COOCH3
[n=1〜3]
(4)
【0057】
【化23】
【0058】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n (C2H4O)COOCH(CH3)2
[n=1〜3]
上記のような一般式[I]および[II]で表わされる
ポリカーボネートは、たとえば以下のような方法により
製造することができる。
ポリカーボネートは、たとえば以下のような方法により
製造することができる。
【0059】まず、(a)後述する一般式[III]ま
たは[IV]で表わされるポリオール、および(b)一
般式[V] R5 OCOOR5 …[V] [式[V]中、R5 は、前記R2 に相当し、それぞれ独
立に、炭素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子
数2〜30のエーテル結合を含む炭化水素基である]で
表わされ、かつR5 OHの沸点が上記ポリオールの沸点
よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で表
わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲と
なる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加熱
しながら、生成するアルコール(R5 OH)を蒸留によ
って反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応さ
せる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空気
を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくても
よい。
たは[IV]で表わされるポリオール、および(b)一
般式[V] R5 OCOOR5 …[V] [式[V]中、R5 は、前記R2 に相当し、それぞれ独
立に、炭素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子
数2〜30のエーテル結合を含む炭化水素基である]で
表わされ、かつR5 OHの沸点が上記ポリオールの沸点
よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で表
わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲と
なる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加熱
しながら、生成するアルコール(R5 OH)を蒸留によ
って反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応さ
せる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空気
を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくても
よい。
【0060】次いで、上記塩基触媒を除去した後、未反
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
【0061】なお、この製造方法では、原料であるポリ
オールの全水酸基がカーボネート化されたポリカーボネ
ートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一部がカ
ーボネート化されたポリカーボネートが少量生成する可
能性がある。
オールの全水酸基がカーボネート化されたポリカーボネ
ートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一部がカ
ーボネート化されたポリカーボネートが少量生成する可
能性がある。
【0062】上記のポリオールを表わす一般式[II
I]は、次のとおりである。 Su−O−R6 …[III] 上記式[III]において、Suは、下式(G)で表わ
される基であり、R6 は、下式(H)、(I)、
(J)、(K)および(L)で表わされる基から選択さ
れる基である。
I]は、次のとおりである。 Su−O−R6 …[III] 上記式[III]において、Suは、下式(G)で表わ
される基であり、R6 は、下式(H)、(I)、
(J)、(K)および(L)で表わされる基から選択さ
れる基である。
【0063】
【化24】
【0064】上記式(G)、(H)、(I)および
(J)において、R7は、下式(K)または(L)で表
わされる基である。 −(C3H6O)nH …(K) 上記式(K)において、nは1〜12の整数である。
(J)において、R7は、下式(K)または(L)で表
わされる基である。 −(C3H6O)nH …(K) 上記式(K)において、nは1〜12の整数である。
【0065】
−(C3H6O)n (C2H4O)p H …(L)
上記式(L)において、nおよびpは1〜12の整数で
ある。上記一般式[III]で表わされるポリオールの
具体的な例としては、以下のような式で表わされるポリ
オールが挙げられる。なお、下記の式において、nは1
〜12の整数である。
ある。上記一般式[III]で表わされるポリオールの
具体的な例としては、以下のような式で表わされるポリ
オールが挙げられる。なお、下記の式において、nは1
〜12の整数である。
【0066】
【化25】
【0067】
【化26】
【0068】
【化27】
【0069】
【化28】
【0070】
【化29】
【0071】(15)〜(28)
上記(1)〜(14)の化学式において、−(C3H
6O)n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で
置換したポリオール。
6O)n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で
置換したポリオール。
【0072】また、上記のポリオールを表わす一般式
[IV]は、次の通りである。 (R7O)CH2[CH(OR7)]mCH2(OR7) …[IV] 上記式[IV]において、R7 は、下式(K)または
(L)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
[IV]は、次の通りである。 (R7O)CH2[CH(OR7)]mCH2(OR7) …[IV] 上記式[IV]において、R7 は、下式(K)または
(L)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る。
【0073】−(C3H6O)nH …(K)
上記式(K)において、nは1〜12の整数である。
−(C3H6O)n (C2H4O)p H …(L)
上記式(L)において、nおよびpは1〜12の整数で
ある。
ある。
【0074】上記一般式[IV]で表わされるポリオー
ルの具体的な例としては、以下のような式で表わされる
ポリオールが挙げられる。なお、下記の式において、n
は1〜12の整数である。
ルの具体的な例としては、以下のような式で表わされる
ポリオールが挙げられる。なお、下記の式において、n
は1〜12の整数である。
【0075】
【化30】
【0076】(6)〜(10)
上記(1)〜(5)の化学式において、−(C3H6O)
n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で置換し
たポリオール。
n H基を−(C3H6O)n (C2H4O)p H基で置換し
たポリオール。
【0077】上記一般式[V]で表わされるカーボネー
ト化合物としては、具体的には、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、
ジブチルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、ジオ
クチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、
ジ-2- エチルヘキシルカーボネート、ジ(2-メチル- メ
トキシエチル)カーボネートなどが好ましく用いられ
る。
ト化合物としては、具体的には、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、
ジブチルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、ジオ
クチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、
ジ-2- エチルヘキシルカーボネート、ジ(2-メチル- メ
トキシエチル)カーボネートなどが好ましく用いられ
る。
【0078】この方法では、カーボネート化反応で生成
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R5 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールよりも沸点が低いことが必要であ
る。
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R5 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールよりも沸点が低いことが必要であ
る。
【0079】また、カーボネート化合物は、上記一般式
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
【0080】この方法においては、反応は、上記のよう
なポリオールとカーボネート化合物を反応容器に仕込
み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、生成するアルコ
ールを蒸留によって反応系外に除去して、反応率95%
以上まで反応させ、次いで、上記塩基触媒を除去した
後、未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反
応系外に除去する。反応率95%以上とは、上記生成す
るアルコールが上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールのモル数の0.95倍モル以上生
成するまで、反応させることをいう。
なポリオールとカーボネート化合物を反応容器に仕込
み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、生成するアルコ
ールを蒸留によって反応系外に除去して、反応率95%
以上まで反応させ、次いで、上記塩基触媒を除去した
後、未反応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反
応系外に除去する。反応率95%以上とは、上記生成す
るアルコールが上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールのモル数の0.95倍モル以上生
成するまで、反応させることをいう。
【0081】上記塩基触媒としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩
や炭酸水素塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、リチウムメトキシド、セシウムメトキシド等のア
ルカリ金属アルコラート、水素化ナトリウム、ナトリウ
ムアミド等のアルカリ金属化合物が好ましく用いられ
る。これらのうちでは、特に、アルカリ金属アルコラー
トが好ましい。このほか、たとえば、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、イミダゾール、テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキシド等の有機アミ
ノ化合物も用いられる。これら触媒の使用量は、通常、
触媒のモル数/ポリオールのモル数(モル比)が10-1
〜10-7、好ましくは10-2〜10-5となる範囲で用い
られる。
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩
や炭酸水素塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、リチウムメトキシド、セシウムメトキシド等のア
ルカリ金属アルコラート、水素化ナトリウム、ナトリウ
ムアミド等のアルカリ金属化合物が好ましく用いられ
る。これらのうちでは、特に、アルカリ金属アルコラー
トが好ましい。このほか、たとえば、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、イミダゾール、テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキシド等の有機アミ
ノ化合物も用いられる。これら触媒の使用量は、通常、
触媒のモル数/ポリオールのモル数(モル比)が10-1
〜10-7、好ましくは10-2〜10-5となる範囲で用い
られる。
【0082】この方法においては、反応は、通常、50
〜300℃、好ましくは60〜200℃の温度で行なわ
れる。反応時間は、通常、0.5〜200時間、好まし
くは1〜100時間である。
〜300℃、好ましくは60〜200℃の温度で行なわ
れる。反応時間は、通常、0.5〜200時間、好まし
くは1〜100時間である。
【0083】反応終了後の触媒の除去は、水洗または酸
で中和することによって行なわれる。酸としては、スル
ホン酸型イオン交換樹脂等の固体酸;炭酸、塩化アンモ
ニウム、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;酢酸、フェノ
ール等の有機酸が用いられる。また、上記水洗において
は、炭酸アンモニウムのような塩を添加してもよい。
で中和することによって行なわれる。酸としては、スル
ホン酸型イオン交換樹脂等の固体酸;炭酸、塩化アンモ
ニウム、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;酢酸、フェノ
ール等の有機酸が用いられる。また、上記水洗において
は、炭酸アンモニウムのような塩を添加してもよい。
【0084】この方法によれば、このように、塩基触媒
を除去した後、未反応のカーボネート化合物を減圧下に
蒸留除去することによって、塩基触媒の存在下で未反応
のカーボネート化合物を蒸留によって除去するときに生
じるポリカーボネートの重合を防止して、高収率にて目
的とするポリカーボネートを得ることができる。
を除去した後、未反応のカーボネート化合物を減圧下に
蒸留除去することによって、塩基触媒の存在下で未反応
のカーボネート化合物を蒸留によって除去するときに生
じるポリカーボネートの重合を防止して、高収率にて目
的とするポリカーボネートを得ることができる。
【0085】このようにして得られたポリカーボネート
は、必要に応じて、活性白土、活性炭等の吸着剤にて処
理または水洗して、微量の不純物を除去してもよい。特
に、かかる処理によれば、微量のイオン性化合物や極性
化合物を除去できるので、得られたポリカーボネートを
安定に保持することができる。
は、必要に応じて、活性白土、活性炭等の吸着剤にて処
理または水洗して、微量の不純物を除去してもよい。特
に、かかる処理によれば、微量のイオン性化合物や極性
化合物を除去できるので、得られたポリカーボネートを
安定に保持することができる。
【0086】上記のような方法によれば、上記反応にお
いて、カーボネート化合物としてジメチルカーボネート
を用いる場合、メタノールをジメチルカーボネートとの
共沸物として反応系から除去する代わりに、予め反応系
にシクロヘキサン、ベンゼン、ヘキサン等を共沸溶剤と
して加え、メタノールをこれら共沸溶剤との共沸物とし
て、反応系外に除去することもできる。上記共沸溶剤
は、ジメチルカーボネート100重量%に対して、通
常、5〜100重量%の割合で用いられる。
いて、カーボネート化合物としてジメチルカーボネート
を用いる場合、メタノールをジメチルカーボネートとの
共沸物として反応系から除去する代わりに、予め反応系
にシクロヘキサン、ベンゼン、ヘキサン等を共沸溶剤と
して加え、メタノールをこれら共沸溶剤との共沸物とし
て、反応系外に除去することもできる。上記共沸溶剤
は、ジメチルカーボネート100重量%に対して、通
常、5〜100重量%の割合で用いられる。
【0087】この方法によれば、反応において、メタノ
ールを上記共沸溶剤との共沸物として、反応系外に除去
し、反応の終了後、反応混合物から未反応ジメチルカー
ボネートを回収するので、その回収率を高めることがで
きる。
ールを上記共沸溶剤との共沸物として、反応系外に除去
し、反応の終了後、反応混合物から未反応ジメチルカー
ボネートを回収するので、その回収率を高めることがで
きる。
【0088】また、別の方法として、上述したように、
メタノールをジメチルカーボネートとの共沸物として回
収した後、この共沸物に上記共沸溶剤を加え、メタノー
ルをこれら共沸溶剤との共沸物としてジメチルカーボネ
ートから除去して、ジメチルカーボネートを回収するこ
ともできる。
メタノールをジメチルカーボネートとの共沸物として回
収した後、この共沸物に上記共沸溶剤を加え、メタノー
ルをこれら共沸溶剤との共沸物としてジメチルカーボネ
ートから除去して、ジメチルカーボネートを回収するこ
ともできる。
【0089】上記のような方法によれば、ポリオールと
カーボネート化合物との反応の終了後、用いた塩基触媒
を除去した後に、未反応のカーボネート化合物を除去す
るので、目的とするポリカーボネートを高収率にて得る
ことができる。
カーボネート化合物との反応の終了後、用いた塩基触媒
を除去した後に、未反応のカーボネート化合物を除去す
るので、目的とするポリカーボネートを高収率にて得る
ことができる。
【0090】また、本発明に係るポリカーボネートの別
の製造方法として、次のような方法がある。まず、
(a)上記一般式[III]または[IV]で表わされ
るポリオール、(b)一般式[VI] R8 OH …[VI] [式[VI]中、R8 は、前記R2 に相当し、炭素原子
数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30のエ
ーテル結合を含む炭化水素基である]で表わされるモノ
アルコール、および(c)一般式[VII] R9 OCOOR9 …[VII] [式[VII]中、R9 は、それぞれ独立に、炭素原子
数1〜2のアルキル基である]で表わされ、かつ、R9
OHの沸点が上記ポリオールおよびモノアルコールの沸
点よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲
となる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加
熱しながら、生成するアルコール(R9 OH)を蒸留に
よって反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応
させる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空
気を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくて
もよい。
の製造方法として、次のような方法がある。まず、
(a)上記一般式[III]または[IV]で表わされ
るポリオール、(b)一般式[VI] R8 OH …[VI] [式[VI]中、R8 は、前記R2 に相当し、炭素原子
数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜30のエ
ーテル結合を含む炭化水素基である]で表わされるモノ
アルコール、および(c)一般式[VII] R9 OCOOR9 …[VII] [式[VII]中、R9 は、それぞれ独立に、炭素原子
数1〜2のアルキル基である]で表わされ、かつ、R9
OHの沸点が上記ポリオールおよびモノアルコールの沸
点よりも低く、上記一般式[III]または[IV]で
表わされるポリオールに対するモル比が3〜80の範囲
となる量のカーボネート化合物を塩基触媒の存在下に加
熱しながら、生成するアルコール(R9 OH)を蒸留に
よって反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応
させる。なお、上記反応を行なうに際し、反応器内の空
気を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくて
もよい。
【0091】次いで、上記塩基触媒を除去した後、未反
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
応の上記カーボネート化合物を蒸留によって反応系外に
除去し、上記一般式[I]または[II]で表わされる
ポリカーボネートを得る。
【0092】なお、この製造方法においても、原料であ
るポリオールの全水酸基がカーボネート化されたポリカ
ーボネートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一
部がカーボネート化されたポリカーボネートが少量生成
する可能性がある。
るポリオールの全水酸基がカーボネート化されたポリカ
ーボネートだけでなく、このポリオールの全水酸基の一
部がカーボネート化されたポリカーボネートが少量生成
する可能性がある。
【0093】この方法では、カーボネート化反応で生成
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R9 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールおよびモノアルコールよりも沸点
が低いことが必要である。
するアルコールを反応系外に蒸留にて除去しつつ、カー
ボネート化反応を進行させるので、この反応で生成する
アルコール、すなわち、R9 OHで表わされるアルコー
ルは、上記ポリオールおよびモノアルコールよりも沸点
が低いことが必要である。
【0094】また、カーボネート化合物は、上記一般式
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
[III]または[IV]で表わされるポリオールに対
するモル比が3〜80、好ましくは3〜50の範囲とな
る量で用いられる。このようにカーボネート化合物の使
用量を制限することにより、高重合度のポリカーボネー
トの生成を抑制することができる。
【0095】この方法においては、反応は、上記のよう
なポリオールとモノアルコールとカーボネート化合物を
反応容器に仕込み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、
生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去し
て、反応率95%以上まで反応させ、次いで、上記塩基
触媒を除去した後、未反応の上記カーボネート化合物を
蒸留によって反応系外に除去する。反応率95%以上と
は、上記生成するアルコールが上記一般式[III]ま
たは[IV]で表わされるポリオールのモル数の0.9
5倍モル以上生成するまで、反応させることをいう。
なポリオールとモノアルコールとカーボネート化合物を
反応容器に仕込み、塩基触媒の存在下に加熱しながら、
生成するアルコールを蒸留によって反応系外に除去し
て、反応率95%以上まで反応させ、次いで、上記塩基
触媒を除去した後、未反応の上記カーボネート化合物を
蒸留によって反応系外に除去する。反応率95%以上と
は、上記生成するアルコールが上記一般式[III]ま
たは[IV]で表わされるポリオールのモル数の0.9
5倍モル以上生成するまで、反応させることをいう。
【0096】上記塩基触媒、反応温度、反応時間、反応
終了後の触媒除去、不純物の除去および未反応ジメチル
カーボネートの回収については、先の製造方法の場合と
同様である。
終了後の触媒除去、不純物の除去および未反応ジメチル
カーボネートの回収については、先の製造方法の場合と
同様である。
【0097】最初に述べたポリカーボネートの製造方法
では、一般式[V]で表わされる、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート以外のカーボネート化合物
は、入手が困難であるため、予め合成する必要がある。
一方、この製造方法では、容易に入手できる一般式[V
II]で表わされるカーボネート化合物(ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボ
ネート)を用いてポリカーボネートを製造することがで
きるので、経済的である。
では、一般式[V]で表わされる、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート以外のカーボネート化合物
は、入手が困難であるため、予め合成する必要がある。
一方、この製造方法では、容易に入手できる一般式[V
II]で表わされるカーボネート化合物(ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボ
ネート)を用いてポリカーボネートを製造することがで
きるので、経済的である。
【0098】また、この方法によれば、先の製造方法の
場合と同様に、高収率にて目的とするポリカーボネート
を得ることができる。本発明に係るポリカーボネート
は、潤滑性および清浄性に優れるとともに、高粘度では
あるがフロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フル
オロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン
破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さ
らにはこれらの混合物との相溶性に優れている。また、
本発明に係るポリカーボネートは、フロンR−12など
のオゾン破壊力が大きいクロロフルオロカーボンとも相
溶性が良好である。
場合と同様に、高収率にて目的とするポリカーボネート
を得ることができる。本発明に係るポリカーボネート
は、潤滑性および清浄性に優れるとともに、高粘度では
あるがフロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フル
オロカーボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン
破壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さ
らにはこれらの混合物との相溶性に優れている。また、
本発明に係るポリカーボネートは、フロンR−12など
のオゾン破壊力が大きいクロロフルオロカーボンとも相
溶性が良好である。
【0099】したがって、本発明に係るポリカーボネー
トは、たとえばロータリー式カーエアコンのように、高
粘度の潤滑油を使用するような冷凍機用潤滑油として利
用することができる。
トは、たとえばロータリー式カーエアコンのように、高
粘度の潤滑油を使用するような冷凍機用潤滑油として利
用することができる。
【0100】本発明に係る冷凍機用潤滑油は、上記のよ
うな本発明に係るポリカーボネート、すなわち少なくと
も上記一般式[I]または一般式[II]で表わされる
ポリカーボネートを含有してなる。したがって、本発明
に係る冷凍機用潤滑油は、一般式[I]で表わされるポ
リカーボネートと一般式[II]で表わされるポリカー
ボネートの両方を含有していてもよい。また、本発明に
係る冷凍機用潤滑油は、上記一般式[I]で表わされる
ポリカーボネート、一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートのほかに、他のポリカーボネート、たとえば
低級脂肪族炭化水素ポリエーテルグリコールから誘導さ
れるカーボネートを含有していてもよい。
うな本発明に係るポリカーボネート、すなわち少なくと
も上記一般式[I]または一般式[II]で表わされる
ポリカーボネートを含有してなる。したがって、本発明
に係る冷凍機用潤滑油は、一般式[I]で表わされるポ
リカーボネートと一般式[II]で表わされるポリカー
ボネートの両方を含有していてもよい。また、本発明に
係る冷凍機用潤滑油は、上記一般式[I]で表わされる
ポリカーボネート、一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートのほかに、他のポリカーボネート、たとえば
低級脂肪族炭化水素ポリエーテルグリコールから誘導さ
れるカーボネートを含有していてもよい。
【0101】本発明に係る冷凍機用潤滑油は、上記のよ
うなポリカーボネートのほかに、他の成分を含めること
ができる。本発明に係る冷凍機用潤滑油中には、ポリカ
ーボネートのほかに、他の使用可能な成分としてグリコ
ールエーテル類、たとえばエチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドとからなるランダム共重合体のポリエー
テルグリコール、さらにはこのポリエーテルグリコール
から誘導されるカーボネート、鉱物油、たとえばニュー
トラルオイルやブライトストックなどが配合されていて
もよい。また、液状ポリブテンや液状デセンオリゴマー
などのα- オレフィンオリゴマー、アジピン酸ジイソオ
クチル、セバチン酸ジイソオクチル、セバチン酸ジラウ
リルなどのカルボン酸エステルや植物油が潤滑油に配合
されていてもよい。特にオゾン層非破壊性の冷媒ガスと
してHFCたとえばフロンR−134aを用いる冷凍機
用潤滑油の場合には、添加できる他の成分としては、相
溶性の点でグリコールエーテル類やカルボン酸エステル
類に限られる。しかしながら、これらの成分の添加量
は、耐熱性、フロンR−134aとの相溶性、吸水性を
悪化させるため、添加量は潤滑油全量100重量%に対
して60重量%未満とする必要がある。
うなポリカーボネートのほかに、他の成分を含めること
ができる。本発明に係る冷凍機用潤滑油中には、ポリカ
ーボネートのほかに、他の使用可能な成分としてグリコ
ールエーテル類、たとえばエチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドとからなるランダム共重合体のポリエー
テルグリコール、さらにはこのポリエーテルグリコール
から誘導されるカーボネート、鉱物油、たとえばニュー
トラルオイルやブライトストックなどが配合されていて
もよい。また、液状ポリブテンや液状デセンオリゴマー
などのα- オレフィンオリゴマー、アジピン酸ジイソオ
クチル、セバチン酸ジイソオクチル、セバチン酸ジラウ
リルなどのカルボン酸エステルや植物油が潤滑油に配合
されていてもよい。特にオゾン層非破壊性の冷媒ガスと
してHFCたとえばフロンR−134aを用いる冷凍機
用潤滑油の場合には、添加できる他の成分としては、相
溶性の点でグリコールエーテル類やカルボン酸エステル
類に限られる。しかしながら、これらの成分の添加量
は、耐熱性、フロンR−134aとの相溶性、吸水性を
悪化させるため、添加量は潤滑油全量100重量%に対
して60重量%未満とする必要がある。
【0102】また、フェノール系安定剤、消泡剤、塩素
系冷媒の混入に対する塩素補足剤としてのエポキシ化合
物を、本発明に係る冷凍機用潤滑油に配合することもで
きる。
系冷媒の混入に対する塩素補足剤としてのエポキシ化合
物を、本発明に係る冷凍機用潤滑油に配合することもで
きる。
【0103】さらに、本発明では、公知の潤滑油添加
剤、たとえば桜井俊男編「石油製品添加剤」(幸書房、
昭和49年発行)などに記載されている清浄分散剤、酸
化防止剤、耐荷重添加剤、油性剤、流動点降下剤などの
潤滑油添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で、冷
凍機用潤滑油に含めることができる。
剤、たとえば桜井俊男編「石油製品添加剤」(幸書房、
昭和49年発行)などに記載されている清浄分散剤、酸
化防止剤、耐荷重添加剤、油性剤、流動点降下剤などの
潤滑油添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で、冷
凍機用潤滑油に含めることができる。
【0104】さらにまた、冷凍機用潤滑油中に、フロン
R−134aなどのオゾン層非破壊性フロン(HF
C)、フロンR−22などのオゾン破壊力が小さいフロ
ン(HCFC)、さらにはこれらの混合物を含有させる
こともできる。
R−134aなどのオゾン層非破壊性フロン(HF
C)、フロンR−22などのオゾン破壊力が小さいフロ
ン(HCFC)、さらにはこれらの混合物を含有させる
こともできる。
【0105】
【発明の効果】本発明に係るポリカーボネートは、潤滑
性および清浄性に優れるとともに、高粘度ではあるがフ
ロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フルオロカー
ボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン破壊力が
小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さらにはこ
れらの混合物との相溶性に優れている。本発明に係るポ
リカーボネートのうち、特に100℃における動粘度が
15 cSt以上という高粘度のポリカーボネートでも、フ
ロンR−134aとの相溶性が優れている。
性および清浄性に優れるとともに、高粘度ではあるがフ
ロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フルオロカー
ボン水素添加物、フロンR−22などのオゾン破壊力が
小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さらにはこ
れらの混合物との相溶性に優れている。本発明に係るポ
リカーボネートのうち、特に100℃における動粘度が
15 cSt以上という高粘度のポリカーボネートでも、フ
ロンR−134aとの相溶性が優れている。
【0106】上記のような効果を有する本発明に係るポ
リカーボネートは、特にオゾン層非破壊性フロンR−1
34aを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、たとえば
ロータリー式カーエアコン用潤滑油に利用でき、また、
従来のフロンを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、自
動車用エンジン油、自動車用ギヤ油、圧延用潤滑油、繊
維用潤滑油に利用することができる。
リカーボネートは、特にオゾン層非破壊性フロンR−1
34aを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、たとえば
ロータリー式カーエアコン用潤滑油に利用でき、また、
従来のフロンを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油、自
動車用エンジン油、自動車用ギヤ油、圧延用潤滑油、繊
維用潤滑油に利用することができる。
【0107】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。実
施例および比較例におけるポリカーボネートおよび対照
品の分析と潤滑油の性能評価は、以下の試験方法によ
る。 (1)分析方法 a.平均分子量 (株)島津製作所製のGPCシステムを使用し、ポリス
チレン基準にて平均分子量を求めた。測定条件を下記に
示す。
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。実
施例および比較例におけるポリカーボネートおよび対照
品の分析と潤滑油の性能評価は、以下の試験方法によ
る。 (1)分析方法 a.平均分子量 (株)島津製作所製のGPCシステムを使用し、ポリス
チレン基準にて平均分子量を求めた。測定条件を下記に
示す。
【0108】カラム:ポリスチレンゲル4本(G-2000HX
L+G-2000HXL+G-3000HXL+G-4000HXL) 検出器:示差屈折計 温 度:40℃ 溶 媒:テトラヒドロフラン 溶出速度:0.7ml/分 b.赤外吸収スペクトル 日本分光製赤外分光計A−302でKBr板間に試料を
塗り付けて測定する。 c.NMR分析 一般式[I]および[II]におけるR1 を表わす式
[E]のn値は、プロトンNMR法[日本電子(株)製
JNM−GX270]により求める。 (2)評価方法 a.動粘度 JIS K−2283 b.耐荷重値 耐荷重値は、ファレックス(Falex )試験機を用い、2
50 1bfの荷重で5分間慣らし運転した後、加重し
ていき、焼付きが生じたときの荷重値を求め、この値を
耐荷重値とする。 c.フロンR−134aとの相溶性 (1) 内径10mm、深さ20cmの試験管に試料1ml
採り、ドライアイス−アセトン浴で冷却しながら、フロ
ンR−134aをボンベ容器からゆっくり導入し試料の
量より多めに溜める。次にスパチュラーを入れて攪拌
し、−20℃の冷媒浴に移し、試料/フロンR−134
aの容積比が1/1になったときの溶解性を調べる。完
全に均一であれば○とし、溶解しなければ、×とする。 (2) カーボネート生成物とフロンR−134aとの相溶
性を更に詳しく調べるため、潤滑油とフロンR−134
aとを割合を色々変えてガラス管に封入し、両者が相溶
する限界の温度(臨界温度)を求める。
L+G-2000HXL+G-3000HXL+G-4000HXL) 検出器:示差屈折計 温 度:40℃ 溶 媒:テトラヒドロフラン 溶出速度:0.7ml/分 b.赤外吸収スペクトル 日本分光製赤外分光計A−302でKBr板間に試料を
塗り付けて測定する。 c.NMR分析 一般式[I]および[II]におけるR1 を表わす式
[E]のn値は、プロトンNMR法[日本電子(株)製
JNM−GX270]により求める。 (2)評価方法 a.動粘度 JIS K−2283 b.耐荷重値 耐荷重値は、ファレックス(Falex )試験機を用い、2
50 1bfの荷重で5分間慣らし運転した後、加重し
ていき、焼付きが生じたときの荷重値を求め、この値を
耐荷重値とする。 c.フロンR−134aとの相溶性 (1) 内径10mm、深さ20cmの試験管に試料1ml
採り、ドライアイス−アセトン浴で冷却しながら、フロ
ンR−134aをボンベ容器からゆっくり導入し試料の
量より多めに溜める。次にスパチュラーを入れて攪拌
し、−20℃の冷媒浴に移し、試料/フロンR−134
aの容積比が1/1になったときの溶解性を調べる。完
全に均一であれば○とし、溶解しなければ、×とする。 (2) カーボネート生成物とフロンR−134aとの相溶
性を更に詳しく調べるため、潤滑油とフロンR−134
aとを割合を色々変えてガラス管に封入し、両者が相溶
する限界の温度(臨界温度)を求める。
【0109】
【実施例1】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]764g(0.97モル)、ジメチルカーボ
ネート2370g(26.33モル)および28重量%
のNaOCH3 のメタノール溶液0.73g(NaOC
H3 0.004モル)を仕込んだ。
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]764g(0.97モル)、ジメチルカーボ
ネート2370g(26.33モル)および28重量%
のNaOCH3 のメタノール溶液0.73g(NaOC
H3 0.004モル)を仕込んだ。
【0110】この混合物を常圧下に110〜120℃に
加熱し、生成するメタノールをジメチルカーボネートと
の共沸物として留去しつつ、反応を行なったところ、
9.0時間後にメタノールの流出が止まった。生成した
メタノールは189g(5.90モル)であり、メタノ
ール収率は、ほぼ100%であった。
加熱し、生成するメタノールをジメチルカーボネートと
の共沸物として留去しつつ、反応を行なったところ、
9.0時間後にメタノールの流出が止まった。生成した
メタノールは189g(5.90モル)であり、メタノ
ール収率は、ほぼ100%であった。
【0111】このようにして得られた反応混合物にヘキ
サンを加え、用いたNaOCH3 の5倍モル量の炭酸ア
ンモニウムを含有する水溶液で触媒を中和し、水洗した
後、ヘキサンと未反応のジメチルカーボネートを除去し
て、ポリカーボネート1067gを得た。
サンを加え、用いたNaOCH3 の5倍モル量の炭酸ア
ンモニウムを含有する水溶液で触媒を中和し、水洗した
後、ヘキサンと未反応のジメチルカーボネートを除去し
て、ポリカーボネート1067gを得た。
【0112】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 1H−NMR分析、13C−NMR分析、IR分
析およびGPC分析の結果から以下のような構造を有す
ることが判った。
であり、 1H−NMR分析、13C−NMR分析、IR分
析およびGPC分析の結果から以下のような構造を有す
ることが判った。
【0113】
【化31】
【0114】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.1
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0115】16〜17ppm、54〜55ppm、6
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図1に示す。
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図1に示す。
【0116】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1440cm-1
νC=O 1745cm-1
νC−O 1250〜1290cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0117】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.51 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
337 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
(Mn)[GPC]:1.51 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
337 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0118】
【実施例2】実施例1において、平均分子量800の、
シュクロースのプロピレンオキシド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SC−800]352g(0.4
4モル)を用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込量をそれぞれ
1632g(18.12モル)、0.3g(NaOCH
3 0.0016モル)とした以外は、実施例1と同様に
してポリカーボネート526gを得た。
シュクロースのプロピレンオキシド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SC−800]352g(0.4
4モル)を用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込量をそれぞれ
1632g(18.12モル)、0.3g(NaOCH
3 0.0016モル)とした以外は、実施例1と同様に
してポリカーボネート526gを得た。
【0119】なお、メタノール生成量は111.9g
(3.49モル)であり、メタノール収率は99%であ
った。得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であ
り、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析の
結果から以下のような構造を有することが判った。
(3.49モル)であり、メタノール収率は99%であ
った。得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であ
り、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析の
結果から以下のような構造を有することが判った。
【0120】
【化32】
【0121】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.3
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3を用いた。
【0122】16〜17ppm、54〜55ppm、6
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
6〜67.5ppm、69〜70ppm、70〜72p
pm、72〜73ppm、73〜74ppm、74〜7
6ppm、76.5〜78ppm、78〜79ppm、
79〜80ppm、80〜81.5ppm、81.5〜
83ppm、83〜85ppm、88〜90ppm、1
03〜105ppm、154〜155ppm また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0123】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1445cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1295cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0124】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.43 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
076 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
(Mn)[GPC]:1.43 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):1
076 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0125】
【実施例3】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)580の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−450M、三井東圧化
学(株)製]377g、イソプロパノール901g、ジ
メチルカーボネート1351gおよび28重量%のNa
OCH3 のメタノール溶液2gを仕込んだ。
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)580の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−450M、三井東圧化
学(株)製]377g、イソプロパノール901g、ジ
メチルカーボネート1351gおよび28重量%のNa
OCH3 のメタノール溶液2gを仕込んだ。
【0126】この混合物を常圧下に90〜140℃で、
18時間反応させた。このようにして得られた反応混合
物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカー
ボネートを留去して、ポリカーボネート570gを得
た。
18時間反応させた。このようにして得られた反応混合
物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカー
ボネートを留去して、ポリカーボネート570gを得
た。
【0127】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、13C−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0128】
【化33】
【0129】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
n=0〜3
平均n値:約1.1
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0130】16〜18ppm、21〜22ppm、5
4〜55ppm、71〜72ppm、74〜75pp
m、74.5〜75.5ppm、76.5〜78pp
m、89〜90ppm、104〜105ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
4〜55ppm、71〜72ppm、74〜75pp
m、74.5〜75.5ppm、76.5〜78pp
m、89〜90ppm、104〜105ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0131】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1450cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1290cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0132】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.48 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
736 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
(Mn)[GPC]:1.48 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
736 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0133】
【実施例4】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容量
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]402g、ポリプロピレングリコール(分子
量2,000)400g、n- ブタノール805g、ジ
メチルカーボネート980gおよび28重量%のNaO
CH3 のメタノール溶液0.9g(触媒)を仕込んだ。
5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)740の、
シュクロースのプロピレンオキサイド付加物[商品名
PPG−多官能シリーズ SU−460、三井東圧化学
(株)製]402g、ポリプロピレングリコール(分子
量2,000)400g、n- ブタノール805g、ジ
メチルカーボネート980gおよび28重量%のNaO
CH3 のメタノール溶液0.9g(触媒)を仕込んだ。
【0134】この混合物を常圧下に110〜160℃
で、18時間反応させた。このようにして得られた反応
混合物に水を加えて触媒を除去した後、ジブチルカーボ
ネートを留去して、下記の構造を有するポリカーボネー
ト997gを得た。
で、18時間反応させた。このようにして得られた反応
混合物に水を加えて触媒を除去した後、ジブチルカーボ
ネートを留去して、下記の構造を有するポリカーボネー
ト997gを得た。
【0135】
【化34】
【0136】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOC4H9
n=0〜3
平均n値:約1.1
潤滑油基本性能の評価結果を表1に示す。
【0137】
【表1】
(註1) ○:相溶性あり
×:相溶性なし
(註2) 潤滑油:15重量%
フロンR-134a:85重量%
実施例1〜4で得られたポリカーボネートについて、フ
ロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求めた
潤滑性は、いずれも良好であった。
ロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求めた
潤滑性は、いずれも良好であった。
【0138】
【実施例5】冷凍機油として実施例4のポリカーボネー
ト120ccを用い、かつ、冷媒としてフロンR−13
4a(HFC)700gを用い、カーエアコン[日本電
装(株)製、TV−12EC]を電動モーターで始動
(2,000rpm)したところ、表2のとおり、冷房
運転が可能であった。なお、この際の外気温度は、23
℃であった。
ト120ccを用い、かつ、冷媒としてフロンR−13
4a(HFC)700gを用い、カーエアコン[日本電
装(株)製、TV−12EC]を電動モーターで始動
(2,000rpm)したところ、表2のとおり、冷房
運転が可能であった。なお、この際の外気温度は、23
℃であった。
【0139】
【参考例1】実施例5において、実施例4のポリカーボ
ネートの代わりに、市販の冷凍機油[日本電装(株)
製、デンソーオイル−7]を用い、かつ、フロンR−1
34a(HFC)の代わりに、フロンR−12(CF
C)を用いた以外は、実施例5と同様にして、冷房運転
した。その結果を表2に示す。なお、この際の外気温度
は、23℃であった。
ネートの代わりに、市販の冷凍機油[日本電装(株)
製、デンソーオイル−7]を用い、かつ、フロンR−1
34a(HFC)の代わりに、フロンR−12(CF
C)を用いた以外は、実施例5と同様にして、冷房運転
した。その結果を表2に示す。なお、この際の外気温度
は、23℃であった。
【0140】
【表2】
【0141】
【実施例6】実施例1において、シュクロースのプロピ
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量798
の、ラクトースのプロピレンオキサイド付加物を用いた
以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリカー
ボネート412gを得た。
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量798
の、ラクトースのプロピレンオキサイド付加物を用いた
以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリカー
ボネート412gを得た。
【0142】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0143】
【化35】
【0144】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.3
得られたポリカーボネートの上記試験方法(1)による
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
【0145】
【実施例7】実施例1において、シュクロースのプロピ
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量856
の、イソマルトースのプロピレンオキサイド付加物を用
いた以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリ
カーボネート386gを得た。
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量856
の、イソマルトースのプロピレンオキサイド付加物を用
いた以外は、実施例1と同一条件で反応を行ない、ポリ
カーボネート386gを得た。
【0146】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0147】
【化36】
【0148】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.5
得られたポリカーボネートの上記試験方法(1)による
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
【0149】
【実施例8】実施例1において、シュクロースのプロピ
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量1092
の、シュクロースのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物を用いた以外は、実施例1と同一条
件で反応を行ない、ポリカーボネート506gを得た。
レンオキサイド付加物の代わりに、平均分子量1092
の、シュクロースのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物を用いた以外は、実施例1と同一条
件で反応を行ない、ポリカーボネート506gを得た。
【0150】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 13C−NMR分析、IR分析およびGPC分
析の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0151】
【化37】
【0152】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n [CH2CH2O]pCOOCH3
n=0〜3
平均n値:約2.2
p=0〜3
平均p値:約1.0
得られたポリカーボネートの上記試験方法(1)による
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
フロンR−134aとの相溶性は、○であった。
【0153】
【実施例9】実施例1において、ポリオールとしてソル
ビトールのプロピレンオキサイド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SP−600]を356g(0.
59モル)用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込み量をそれぞ
れ1607g(17.84モル)、0.34g(NaO
CH3 0.0018モル)とした以外は、実施例1と同
様にしてポリカーボネート535gを得た。
ビトールのプロピレンオキサイド付加物[旭電化工業
(株)製、商品銘柄 SP−600]を356g(0.
59モル)用い、ジメチルカーボネートおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液の仕込み量をそれぞ
れ1607g(17.84モル)、0.34g(NaO
CH3 0.0018モル)とした以外は、実施例1と同
様にしてポリカーボネート535gを得た。
【0154】なお、メタノール生成量は110g(3.
44モル)であり、メタノール収率は97%であった。
得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であり、 1H
−NMR分析、13C−NMR分析、IR分析およびGP
C分析の結果から以下のような構造を有することが判っ
た。
44モル)であり、メタノール収率は97%であった。
得られたポリカーボネートは、粘稠な液体であり、 1H
−NMR分析、13C−NMR分析、IR分析およびGP
C分析の結果から以下のような構造を有することが判っ
た。
【0155】
【化38】
【0156】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH3
n=0〜3
平均n値:約1.2
得られたポリカーボネートを13C−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0157】16〜17.5ppm、54〜55pp
m、66〜68ppm、68.5〜70ppm、70〜
72ppm、72〜73ppm、73〜74.5pp
m、74.5〜76ppm、76〜78ppm、78〜
79ppm、79〜80ppm、154〜156pp
m、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図2に示す。
m、66〜68ppm、68.5〜70ppm、70〜
72ppm、72〜73ppm、73〜74.5pp
m、74.5〜76ppm、76〜78ppm、78〜
79ppm、79〜80ppm、154〜156pp
m、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
を図2に示す。
【0158】さらに、得られたポリカーボネートのGP
C分析結果を下記に示す。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):7
78 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
C分析結果を下記に示す。 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)[GP
C]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):7
78 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
【0159】
【実施例10】10段シーブトレー式蒸留塔を備えた容
量5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)1380
の、ソルビトールのプロピレンオキサイド付加物[商品
名 SP−21P、東邦化学工業(株)製]557g、
ジイソプロピルカーボネート1747gおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液2.1gを仕込ん
だ。
量5リットルの反応器に、平均分子量(Mn)1380
の、ソルビトールのプロピレンオキサイド付加物[商品
名 SP−21P、東邦化学工業(株)製]557g、
ジイソプロピルカーボネート1747gおよび28重量
%のNaOCH3 のメタノール溶液2.1gを仕込ん
だ。
【0160】この混合物を常圧下に120〜150℃
で、7時間反応させた。このようにして得られた反応混
合物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカ
ーボネートを留去して、ポリカーボネート537gを得
た。
で、7時間反応させた。このようにして得られた反応混
合物に水を加えて触媒を除去した後、ジイソプロピルカ
ーボネートを留去して、ポリカーボネート537gを得
た。
【0161】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0162】
【化39】
【0163】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n COOCH(CH3)2
n=0,3〜4
平均n値:約3.4
得られたポリカーボネートを 1H−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0164】1.1〜1.2ppm、1.25〜1.3
2ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜3.
60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.9p
pm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
2ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜3.
60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.9p
pm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0165】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1450cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1290cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0166】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
936 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
(Mn)[GPC]:1.23 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
936 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
【0167】
【実施例11】実施例10において、平均分子量(M
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、平均分子量(Mn)1530
の、ソルビトールのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物[商品名 SP−24EP、東邦化
学工業(株)製]700gを用い、かつ、ジイソプロピ
ルカーボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタ
ノール溶液の配合量をそれぞれ2344g、14gとし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
867gを得た。
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、平均分子量(Mn)1530
の、ソルビトールのプロピレンオキサイドとエチレンオ
キサイドとの付加物[商品名 SP−24EP、東邦化
学工業(株)製]700gを用い、かつ、ジイソプロピ
ルカーボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタ
ノール溶液の配合量をそれぞれ2344g、14gとし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
867gを得た。
【0168】得られたポリカーボネートは、粘稠な液体
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
であり、 1H−NMR分析、IR分析およびGPC分析
の結果から以下のような構造を有することが判った。
【0169】
【化40】
【0170】上記の式中におけるR:
−[CH2CH(CH3)O]n [C2H4O]pCOOCH(CH3)2
n=0〜6
平均n値:約3.5
p=0〜2
平均n値:1.0
得られたポリカーボネートを 1H−NMRで測定した結
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
果、チャートに次のようなピークが表われた。なお、こ
の測定の際、溶媒としてCDCl3 を用いた。
【0171】1.1〜1.18ppm、1.25〜1.
32ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜
3.60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.
9ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
32ppm、3.25〜3.45ppm、3.45〜
3.60ppm、3.6〜3.8ppm、4.8〜4.
9ppm、 また、得られたポリカーボネートの赤外吸収スペクトル
のデータを下記に示す。
【0172】主なピーク
νC−H 2800〜3000cm-1
δC−H 1450cm-1
νC=O 1740cm-1
νC−O 1240〜1280cm-1
νC−O−C 1100cm-1
さらに、得られたポリカーボネートのGPC分析結果を
下記に示す。
下記に示す。
【0173】重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)[GPC]:1.29 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
989 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
(Mn)[GPC]:1.29 ポリスチレン換算法による重量平均分子量(Mw):2
989 生成物中のナトリウム残存量:0.01ppm以下 生成物中の全酸価:0.01以下 潤滑油基本性能の評価結果を表3に示す。
【0174】
【実施例12】実施例10において、平均分子量(M
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、分子量1500のポリプロピ
レングリコール1050gを用い、ジイソプロピルカー
ボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタノール
溶液の配合量をそれぞれ1533g、4gとし、かつ、
反応温度を140〜150℃、反応時間を10時間とし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
1100gを得た。
n)1380の、ソルビトールのプロピレンオキサイド
付加物[商品名 SP−21P、東邦化学工業(株)
製]557gの代わりに、分子量1500のポリプロピ
レングリコール1050gを用い、ジイソプロピルカー
ボネートおよび28重量%のNaOCH3 のメタノール
溶液の配合量をそれぞれ1533g、4gとし、かつ、
反応温度を140〜150℃、反応時間を10時間とし
た以外は、実施例10と同様にして、ポリカーボネート
1100gを得た。
【0175】得られたポリカーボネートは、100℃の
動粘度が21cStであり、上記試験方法(1)による
R−134aとの相溶性は○であり、上記試験方法
(2)による臨界温度が高温側59℃、低温側−65℃
であった。
動粘度が21cStであり、上記試験方法(1)による
R−134aとの相溶性は○であり、上記試験方法
(2)による臨界温度が高温側59℃、低温側−65℃
であった。
【0176】このポリカーボネート(A)と実施例10
のポリカーボネート(B)とを、重量比[(A)/
(B)]25/75で混合し、表3に示すような潤滑油
特性を有するポリカーボネートを得た。
のポリカーボネート(B)とを、重量比[(A)/
(B)]25/75で混合し、表3に示すような潤滑油
特性を有するポリカーボネートを得た。
【0177】
【表3】
表3
┌───────────┬────┬─────┬─────┬─────┐
│ │実施例9│実施例10│実施例11│実施例12│
├───────────┼────┼─────┼─────┼─────┤
│粘度特性 │ │ │ │ │
│ 100 ℃動粘度[cSt] │ 14.2 │ 36 │ 33 │ 30 │
├───────────┼────┼─────┼─────┼─────┤
│耐荷重値[lbf] │ 890 │ 910 │ 890 │ 930 │
├───────────┼────┼─────┼─────┼─────┤
│フロンR-134aとの相溶性│ │ │ │ │
│ (1) (註1) │ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ ──────────┼────┼─────┼─────┼─────┤
│ (2)臨界温度 │ │ │ │ │
│ [℃](註2)│ │ │ │ │
│ 高温側 │ +96 │ +81 │ +72 │ +71 │
│ 低温側 │<-65 │ <-65 │ <-65 │ <-65 │
└───────────┴────┴─────┴─────┴─────┘
(註1) ○:相溶性あり
×:相溶性なし
(註2) 潤滑油:15重量%
フロンR-134a:85重量%
実施例9〜12で得られたポリカーボネートについて、
フロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求め
た潤滑性は、いずれも良好であった。
フロンR−134aとの相溶性および耐荷重値から求め
た潤滑性は、いずれも良好であった。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 藤 本 忠 明
山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号
三井石油化学工業株式会社内
(72)発明者 中 村 恒 星
山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号
三井石油化学工業株式会社内
(72)発明者 ▲たか▼ 畑 和 紀
山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号
三井石油化学工業株式会社内
(72)発明者 水 井 公 也
千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油化
学工業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】下記の一般式[I]で表わされるポリカー
ボネート; Su−O−R …[I] [上記式[I]において、Suは、下式(A)で表わさ
れる基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある; 【化1】 (上記式(A)、(B)、(C)および(D)におい
て、R1 は、下式(E)または(F)で表わされる基で
ある) −(C3H6O)n COOR2 …(E) (上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜
12の整数である) −(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F) (上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよび
pは1〜12の整数である)]。 - 【請求項2】下記の一般式[I]で表わされるポリカー
ボネートを含有していることを特徴とする冷凍機用潤滑
油; Su−O−R …[I] [上記式[I]において、Suは、下式(A)で表わさ
れる基であり、Rは、下式(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)で表わされる基から選択される基で
ある; 【化2】 (上記式(A)、(B)、(C)および(D)におい
て、R1 は、下式(E)または(F)で表わされる基で
ある) −(C3H6O)n COOR2 …(E) (上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜
12の整数である) −(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F) (上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよび
pは1〜12の整数である)]。 - 【請求項3】オゾン層非破壊性フロンを含有しているこ
とを特徴とする請求項第2項に記載の冷凍機用潤滑油。 - 【請求項4】下記の一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネート; (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] [上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る; −(C3H6O)n COOR2 …(E) (上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜
12の整数である) −(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F) (上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよび
pは1〜12の整数である)]。 - 【請求項5】下記の一般式[II]で表わされるポリカ
ーボネートを含有していることを特徴とする冷凍機用潤
滑油; (R1O)CH2[CH(OR1)]mCH2(OR1) …[II] [上記式[II]において、R1 は下式(E)または
(F)で表わされる基であり、mは1〜6の整数であ
る; −(C3H6O)n COOR2 …(E) (上記式(E)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nは1〜
12の整数である) −(C3H6O)n (C2H4O)p COOR2 …(F) (上記式(F)において、R2 は、それぞれ独立に、炭
素原子数30以下の炭化水素基または炭素原子数2〜3
0のエーテル結合を有する炭化水素基であり、nおよび
pは1〜12の整数である)]。 - 【請求項6】オゾン層非破壊性フロンを含有しているこ
とを特徴とする請求項第5項に記載の冷凍機用潤滑油。
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---|---|---|---|
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AT91915995T ATE175659T1 (de) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Polycarbonate, ihre verwendung, herstellung und reinigung |
PCT/JP1991/001220 WO1992005140A1 (en) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Polycarbonate, use thereof, production thereof, and purification thereof |
EP98109655A EP0877013A1 (en) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Polycarbonates, uses thereof, processes for preparing and purifying same |
KR1019920701174A KR950008087B1 (ko) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | 폴리카보네이트, 그 용도, 그 제조방법 및 정제방법 |
EP91915995A EP0504410B1 (en) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Polycarbonate, use thereof, production thereof, and purification thereof |
CA002068878A CA2068878C (en) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Polycarbonates, uses thereof, processes for preparing and purifying same |
DE69130760T DE69130760T2 (de) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Polycarbonate, ihre verwendung, herstellung und reinigung |
ES91915995T ES2129410T3 (es) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Policarbonato, utilizacion, produccion y purificacion de este compuesto. |
US07/856,956 US5294356A (en) | 1990-09-17 | 1991-09-13 | Polycarbonates, uses thereof, processes for preparing and purifying same |
CN91109119A CN1038342C (zh) | 1990-09-17 | 1991-09-17 | 一种润滑油 |
US08/170,809 US5476602A (en) | 1990-09-17 | 1993-12-21 | Polycarbonates, uses thereof, processes for preparing and purifying same |
US08/456,812 US5565129A (en) | 1990-09-17 | 1995-06-01 | Polycarbonates, uses thereof, processes for preparing and purifying same |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP24689190 | 1990-09-17 | ||
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532688A true JPH0532688A (ja) | 1993-02-09 |
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ID=26509201
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
JP (1) | JP3151007B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6461629A (en) * | 1987-08-17 | 1989-03-08 | Jr 3 Inc | Power-moment sensor unit and manufacture thereof |
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---|---|---|---|---|
CN103495958B (zh) | 2013-09-23 | 2015-11-25 | 小米科技有限责任公司 | 一种隐形螺钉装置及紧固方法 |
-
1991
- 1991-08-05 JP JP19555791A patent/JP3151007B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6461629A (en) * | 1987-08-17 | 1989-03-08 | Jr 3 Inc | Power-moment sensor unit and manufacture thereof |
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---|---|
JP3151007B2 (ja) | 2001-04-03 |
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