JPH05255690A - 持続性香気香味賦与乃至変調剤 - Google Patents
持続性香気香味賦与乃至変調剤Info
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- JPH05255690A JPH05255690A JP3332829A JP33282991A JPH05255690A JP H05255690 A JPH05255690 A JP H05255690A JP 3332829 A JP3332829 A JP 3332829A JP 33282991 A JP33282991 A JP 33282991A JP H05255690 A JPH05255690 A JP H05255690A
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- JP
- Japan
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- formula
- compound
- flavor
- aroma
- methylthiopropanal
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- Fats And Perfumes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式
【化1】
式中、Rはエチリデン、2−メチルプロピリデン、2−
メチルブチリデン及び3−メチルブチリデンよりなる群
からえらばれる基を示す、の2−アルキリデン−3−メ
チルチオプロパナール類を有効成分とする香気香味賦与
乃至変調剤。 【効果】 本剤はハーバル様、スパイス様、グリーン様
の香気香味を呈し且つ優れた持続性を有し、飲食物、香
粧類、保健・衛生乃至医薬品類などに有用である。
メチルブチリデン及び3−メチルブチリデンよりなる群
からえらばれる基を示す、の2−アルキリデン−3−メ
チルチオプロパナール類を有効成分とする香気香味賦与
乃至変調剤。 【効果】 本剤はハーバル様、スパイス様、グリーン様
の香気香味を呈し且つ優れた持続性を有し、飲食物、香
粧類、保健・衛生乃至医薬品類などに有用である。
Description
【0001】本発明は持続性香気香味賦与乃至変調剤に
関する。さらに詳しくは、本発明は下記式(I)
関する。さらに詳しくは、本発明は下記式(I)
【0002】
【化2】
【0003】式中、Rはエチリデン、2−メチルプロピ
リデン、2−メチルブチリデン及び3−メチルブチリデ
ンよりなる群からえらばれる基を示す、で表わされる2
−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類を有効
成分として含有することを特徴とする持続性香気香味賦
与乃至変調剤に関する。
リデン、2−メチルブチリデン及び3−メチルブチリデ
ンよりなる群からえらばれる基を示す、で表わされる2
−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類を有効
成分として含有することを特徴とする持続性香気香味賦
与乃至変調剤に関する。
【0004】上記式(I)に包含される下記式(I−
1)
1)
【0005】
【化3】
【0006】式中、R1は2−メチルブチリデン又は3
−メチルブチリデンを示す、で表わされる2−アルキリ
デン−3−メチルチオプロパナール類は、従来公知の文
献に未載の新規な化合物である。
−メチルブチリデンを示す、で表わされる2−アルキリ
デン−3−メチルチオプロパナール類は、従来公知の文
献に未載の新規な化合物である。
【0007】一方、上記式(I)に包含される化合物
中、Rがエチリデンである下記式(I−2)
中、Rがエチリデンである下記式(I−2)
【0008】
【化4】
【0009】で表わされる2−エチリデン−3−メチル
チオプロパナール及びRが2−メチルプロピリデンであ
る下記式(I−3)
チオプロパナール及びRが2−メチルプロピリデンであ
る下記式(I−3)
【0010】
【化5】
【0011】で表わされる2−(2−メチルプロピリデ
ン)−3−メチルチオプロパナールは、J.Agr.F
ood Chem.,21(1),31〜33(197
3)に、ポテトチツプスの揮発性成分中から検出された
化合物であることが紹介されている。上記文献によれば
該化合物が興味ある芳香を有し、また、該化合物がポテ
トチツプスのフレーバーにある程度寄与しているであろ
うことが記載されているが、該化合物の具体的な芳香及
び該化合物が香料用途に有用であること及びその合成法
については全く言及されていない。
ン)−3−メチルチオプロパナールは、J.Agr.F
ood Chem.,21(1),31〜33(197
3)に、ポテトチツプスの揮発性成分中から検出された
化合物であることが紹介されている。上記文献によれば
該化合物が興味ある芳香を有し、また、該化合物がポテ
トチツプスのフレーバーにある程度寄与しているであろ
うことが記載されているが、該化合物の具体的な芳香及
び該化合物が香料用途に有用であること及びその合成法
については全く言及されていない。
【0012】本発明者らは、3−メチルチオプロパナー
ルのアルキリデン誘導体について研究を進めてきた。
ルのアルキリデン誘導体について研究を進めてきた。
【0013】その結果、上記式(I−1)で表わされる
新規2−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類
が容易に合成できることを見出し且つその合成に成功し
た。更に、上記式(I−2)及び(I−3)で表わされ
るポテトチツプスの揮発性成分中から検出された公知2
−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類が同様
な手法で容易に合成できることを発見し且つその合成に
も成功した。
新規2−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類
が容易に合成できることを見出し且つその合成に成功し
た。更に、上記式(I−2)及び(I−3)で表わされ
るポテトチツプスの揮発性成分中から検出された公知2
−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類が同様
な手法で容易に合成できることを発見し且つその合成に
も成功した。
【0014】更に、上記式(I−1)の新規化合物なら
びに上記式(I−2)及び式(I−3)の化合物が、ハ
ーバル様、スパイス様、グリーン様の香気香味を呈し且
つ優れた持続性を有する化合物であって、持続性香気香
味賦与乃至変調剤成分として極めて有用で且つユニーク
な成分であることを見出した。
びに上記式(I−2)及び式(I−3)の化合物が、ハ
ーバル様、スパイス様、グリーン様の香気香味を呈し且
つ優れた持続性を有する化合物であって、持続性香気香
味賦与乃至変調剤成分として極めて有用で且つユニーク
な成分であることを見出した。
【0015】更にまた、上記式(I−1)の新規化合物
ならびに上記式(I−2)及び式(I−3)の化合物
は、持続性香気香味賦与乃至変調剤として注目すべき特
性を示し、飲食物(嗜好品を含む)、香粧品類、保健・
衛生乃至医薬品類などの広い分野において優れた持続性
香気香味賦与乃至変調剤成分として有用であることを見
出した。
ならびに上記式(I−2)及び式(I−3)の化合物
は、持続性香気香味賦与乃至変調剤として注目すべき特
性を示し、飲食物(嗜好品を含む)、香粧品類、保健・
衛生乃至医薬品類などの広い分野において優れた持続性
香気香味賦与乃至変調剤成分として有用であることを見
出した。
【0016】従って本発明の目的は、従来の文献に未載
の前記式(I−1)化合物及びその製法、更には前記式
(I−2)及び(I−3)の公知化合物の製法を提供
し、そしてこれらを包含する前記式(I)化合物を有効
成分として含有する持続性香気香味賦与乃至変調剤を提
供するにある。
の前記式(I−1)化合物及びその製法、更には前記式
(I−2)及び(I−3)の公知化合物の製法を提供
し、そしてこれらを包含する前記式(I)化合物を有効
成分として含有する持続性香気香味賦与乃至変調剤を提
供するにある。
【0017】本発明の上記目的ならびに更に多くの他の
目的ならびに利点は、以下の記載から一層明らかとなる
であろう。
目的ならびに利点は、以下の記載から一層明らかとなる
であろう。
【0018】本発明の下記式(I)
【0019】
【化6】
【0020】式中、Rはエチリデン、2−メチルプロピ
リデン、2−メチルブチリデン及び3−メチルブチリデ
ンよりなる群から選ばれる基を示す、で表わされる2−
アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類は、例え
ば、下記式(3)
リデン、2−メチルブチリデン及び3−メチルブチリデ
ンよりなる群から選ばれる基を示す、で表わされる2−
アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類は、例え
ば、下記式(3)
【0021】
【化7】
【0022】で表わされる3−メチルプロパナールを、
アルカリの存在下に下記式(4)
アルカリの存在下に下記式(4)
【0023】
【化8】R−CHO (4) 式中、Rはメチル、イソプロピル、1−メチルプロピ
ル、2−メチルプロピルからなる群から選ばれる基を示
す、で表わされるアルカナールと縮合反応せしめること
により容易に合成することができる。
ル、2−メチルプロピルからなる群から選ばれる基を示
す、で表わされるアルカナールと縮合反応せしめること
により容易に合成することができる。
【0024】本発明の上記式(3)の化合物及び上記式
(4)の化合物は市場で容易に入手できる化合物であっ
て、上記縮合反応は、例えば、上記式(3)の化合物と
上記式(4)の化合物を、例えば約0°〜30℃程度の
温度条件下に混合し、該混合溶液中に、アルカリを徐々
に加えながら、例えば約0°〜50℃程度の温度で約
0.5〜約6時間程度反応させることにより行うことが
でき、かくして、上記式(I)の化合物を容易に且つ高
収率で得ることができる。
(4)の化合物は市場で容易に入手できる化合物であっ
て、上記縮合反応は、例えば、上記式(3)の化合物と
上記式(4)の化合物を、例えば約0°〜30℃程度の
温度条件下に混合し、該混合溶液中に、アルカリを徐々
に加えながら、例えば約0°〜50℃程度の温度で約
0.5〜約6時間程度反応させることにより行うことが
でき、かくして、上記式(I)の化合物を容易に且つ高
収率で得ることができる。
【0025】縮合反応は、所望により例えばエタノー
ル、メタノール、プロパノール、ブタノールなどの如き
有機溶媒中で行うことができる。
ル、メタノール、プロパノール、ブタノールなどの如き
有機溶媒中で行うことができる。
【0026】上記反応に用いる上記式(4)の化合物の
具体例としては、アセトアルデヒド、2−メチルプロパ
ノール、2−メチルブタナール、3−メチルブタナール
などを例示できる。これらアルカナールの使用量は適宜
に選択できるが、例えば、上記式(3)の化合物1モル
に対し約1〜約3モル程度の範囲を例示することができ
る。
具体例としては、アセトアルデヒド、2−メチルプロパ
ノール、2−メチルブタナール、3−メチルブタナール
などを例示できる。これらアルカナールの使用量は適宜
に選択できるが、例えば、上記式(3)の化合物1モル
に対し約1〜約3モル程度の範囲を例示することができ
る。
【0027】また、上記反応に用いるアルカリとして
は、NaOH,KOH,MeONa,EtOLi,Et
ONa,t−BuOKなどを例示できる。この際、所望
により、アルカリを少量の水で溶解し、上記有機溶媒で
希釈して用いることもできる。これらアルカリの使用量
は適宜選択できるが、例えば上記式(3)の化合物に対
し、約1〜約50重量%程度の範囲を例示できる。
は、NaOH,KOH,MeONa,EtOLi,Et
ONa,t−BuOKなどを例示できる。この際、所望
により、アルカリを少量の水で溶解し、上記有機溶媒で
希釈して用いることもできる。これらアルカリの使用量
は適宜選択できるが、例えば上記式(3)の化合物に対
し、約1〜約50重量%程度の範囲を例示できる。
【0028】反応終了後は常法により、中和、水洗し
て、例えば、減圧下に蒸留して上記式(I)の化合物を
得ることができる。
て、例えば、減圧下に蒸留して上記式(I)の化合物を
得ることができる。
【0029】上述のようにして得ることのできる上記式
(I)の化合物の香気香味の特徴及び沸点を下記表1に
示す。
(I)の化合物の香気香味の特徴及び沸点を下記表1に
示す。
【0030】
【表1】
【0031】上述のようにして製造できる式(I)の2
−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類は、持
続性香気香味賦与乃至変調剤として有用であることが判
明した。
−アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類は、持
続性香気香味賦与乃至変調剤として有用であることが判
明した。
【0032】該式(I)の化合物は、例えばハーバル
様、スパイス様、グリーン様の香気香味を有し、且つマ
イルドでこくのある天然らしさを有し、特に各種の飲食
品、香粧品類、保健・衛生・医薬品類などの香気乃至香
味賦与乃至変調成分として優れた持続性及びユニークな
香気香味を有する。
様、スパイス様、グリーン様の香気香味を有し、且つマ
イルドでこくのある天然らしさを有し、特に各種の飲食
品、香粧品類、保健・衛生・医薬品類などの香気乃至香
味賦与乃至変調成分として優れた持続性及びユニークな
香気香味を有する。
【0033】より具体的には、式(I)の2−アルキリ
デン−3−メチルチオプロパナール類を例えば、ベルガ
モント油、レモン油、ゼラニウム油、ラベンダー油、マ
ンダリン油などの合成精油中に配合することにより、天
然精油が本来有するマイルドでこくのある持続性香気香
味賦与乃至変調剤を調製することができる。また例え
ば、オレンジ、ライム、レモン、グレープフルーツなど
の如き柑橘精油に対しても良く調和し、その精油の特徴
を強調することができ、新鮮でさわやかなより天然らし
さを有する持続性香気香味賦与乃至変調剤効果を与える
ことができる。更に例えばストロベリー、レモン、オレ
ンジ、グレープフルーツ、アツプル、パイナツプルなど
の如きフレーバー組成物に配合すると、マイルドでこく
のある天然らしさがあり且つ持続性の強調された香気香
味賦与乃至変調剤を得ることができる。更にまた、上記
式(I)の2−アルキリデン−3−メチルチオプロパナ
ール類は、各種の合成香料、天然香料とも良く調和し、
ユニークで且つ持続性の強調された香気香味賦与乃至変
調剤を得ることができる。
デン−3−メチルチオプロパナール類を例えば、ベルガ
モント油、レモン油、ゼラニウム油、ラベンダー油、マ
ンダリン油などの合成精油中に配合することにより、天
然精油が本来有するマイルドでこくのある持続性香気香
味賦与乃至変調剤を調製することができる。また例え
ば、オレンジ、ライム、レモン、グレープフルーツなど
の如き柑橘精油に対しても良く調和し、その精油の特徴
を強調することができ、新鮮でさわやかなより天然らし
さを有する持続性香気香味賦与乃至変調剤効果を与える
ことができる。更に例えばストロベリー、レモン、オレ
ンジ、グレープフルーツ、アツプル、パイナツプルなど
の如きフレーバー組成物に配合すると、マイルドでこく
のある天然らしさがあり且つ持続性の強調された香気香
味賦与乃至変調剤を得ることができる。更にまた、上記
式(I)の2−アルキリデン−3−メチルチオプロパナ
ール類は、各種の合成香料、天然香料とも良く調和し、
ユニークで且つ持続性の強調された香気香味賦与乃至変
調剤を得ることができる。
【0034】前記式(I)の2−アルキリデン−3−メ
チルチオプロパナール類の配合量は、その目的及び配合
される式(I)の化合物の種類によっても適当に選択変
更できるが、例えば一般的には全体の約0.001〜約
10重量%程度の範囲を例示することができる。
チルチオプロパナール類の配合量は、その目的及び配合
される式(I)の化合物の種類によっても適当に選択変
更できるが、例えば一般的には全体の約0.001〜約
10重量%程度の範囲を例示することができる。
【0035】かくして、本発明によれば式(I)の2−
アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類を有効成
分としてなる持続性香気香味賦与乃至変調剤もしくは強
化剤を利用して、式(I)の2−アルキリデン−3−メ
チルチオプロパナール類を香味成分として含有すること
を特徴とする飲食物類、式(I)の2−アルキリデン−
3−メチルチオプロパナール類を香気成分として含有す
ることを特徴とする化粧品類、式(I)の2−アルキリ
デン−3−メチルチオプロパナール類を香気香味成分と
して含有することを特徴とする保健・衛生・医薬品類等
を提供することができる。
アルキリデン−3−メチルチオプロパナール類を有効成
分としてなる持続性香気香味賦与乃至変調剤もしくは強
化剤を利用して、式(I)の2−アルキリデン−3−メ
チルチオプロパナール類を香味成分として含有すること
を特徴とする飲食物類、式(I)の2−アルキリデン−
3−メチルチオプロパナール類を香気成分として含有す
ることを特徴とする化粧品類、式(I)の2−アルキリ
デン−3−メチルチオプロパナール類を香気香味成分と
して含有することを特徴とする保健・衛生・医薬品類等
を提供することができる。
【0036】例えば、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料
類、炭酸飲料の如き飲料類;アイスクリーム類、シヤー
ベツト類、アイスキヤンデー類の如き冷菓類;和・洋菓
子類、ジヤム類、チユーインガム類、パン類、コーヒ
ー、ココア、紅茶、お茶の如き嗜好品類;和風スープ
類、洋風スープ類の如きスープ類;風味調味料、各種イ
ンスタント飲料乃至食品類、各種スナツク食品類など
に、そのユニークな香気香味賦与できる適当量を配合し
た飲食物類を提供できる。
類、炭酸飲料の如き飲料類;アイスクリーム類、シヤー
ベツト類、アイスキヤンデー類の如き冷菓類;和・洋菓
子類、ジヤム類、チユーインガム類、パン類、コーヒ
ー、ココア、紅茶、お茶の如き嗜好品類;和風スープ
類、洋風スープ類の如きスープ類;風味調味料、各種イ
ンスタント飲料乃至食品類、各種スナツク食品類など
に、そのユニークな香気香味賦与できる適当量を配合し
た飲食物類を提供できる。
【0037】また例えば、シヤンプー類、ヘアクリーム
類、ポマード、その他の毛髪用化粧料基剤;オシロイ、
口紅、その他の化粧用基材や化粧用洗剤類基剤などに、
そのユニークな香気を賦与できる適当量を配合した化粧
品類が提供できる。更にまた、洗濯用洗剤類、消毒用洗
剤類、防臭洗剤類その他各種の保健・衛生用洗剤類;歯
みがき、テイシユー、トイレツトペーパーなどの各種の
保健・衛生材料類;医薬品の服用を容易にするための矯
味、賦香剤など保健・衛生・医薬品類に、そのユニーク
な香味を賦与できる適当量を配合もしくは施用した保健
・衛生・医薬品類を提供できる。
類、ポマード、その他の毛髪用化粧料基剤;オシロイ、
口紅、その他の化粧用基材や化粧用洗剤類基剤などに、
そのユニークな香気を賦与できる適当量を配合した化粧
品類が提供できる。更にまた、洗濯用洗剤類、消毒用洗
剤類、防臭洗剤類その他各種の保健・衛生用洗剤類;歯
みがき、テイシユー、トイレツトペーパーなどの各種の
保健・衛生材料類;医薬品の服用を容易にするための矯
味、賦香剤など保健・衛生・医薬品類に、そのユニーク
な香味を賦与できる適当量を配合もしくは施用した保健
・衛生・医薬品類を提供できる。
【0038】以下に参考例及び実施例を掲げて、式
(I)の化合物の製造例及び利用例についての数態様
を、更に具体的に説明する。
(I)の化合物の製造例及び利用例についての数態様
を、更に具体的に説明する。
【0039】
参考例1 2−エチリデン−3−メチルチオプロパナールの合成
[式(I−2)]。
[式(I−2)]。
【0040】3−メチルチオプロパナール104g
(1.0モル)と80%アセトアルデヒド水溶液275
g(5.0モル)の混合液に氷水冷下、25%NaOH
水溶液10gを10分にて滴下する。20〜40℃0.
5時間反応後、酢酸にて中和後、蒸留し、64〜66℃
/6mmHg留分として59g(収率45%)の目的物
を得た。生成物は次のように分析される。
(1.0モル)と80%アセトアルデヒド水溶液275
g(5.0モル)の混合液に氷水冷下、25%NaOH
水溶液10gを10分にて滴下する。20〜40℃0.
5時間反応後、酢酸にて中和後、蒸留し、64〜66℃
/6mmHg留分として59g(収率45%)の目的物
を得た。生成物は次のように分析される。
【0041】MS:m/z 130(M+,32)、8
2(100)、54(97)、53(70)、39(5
9) 参考例2 2−(2−メチルプロピリデン)−3−メチルチオプロ
パナールの合成[式(I−3)]。
2(100)、54(97)、53(70)、39(5
9) 参考例2 2−(2−メチルプロピリデン)−3−メチルチオプロ
パナールの合成[式(I−3)]。
【0042】3−メチルチオプロパナール104g
(1.0モル)と2−メチルプロパナール72g(1.0
モル)およびメタノール100mlの混合液に20〜4
0℃にて1Nナトリウムメトキシド−メタノール溶液5
0mlを10分間にて滴下、30分間反応後酢酸にて中
和し、メタノールを回収後、減圧下蒸留し、74〜76
℃/6mmHg留分として50.5g(収率32%)の
目的物を得た。この生成物は次のように分析される。
(1.0モル)と2−メチルプロパナール72g(1.0
モル)およびメタノール100mlの混合液に20〜4
0℃にて1Nナトリウムメトキシド−メタノール溶液5
0mlを10分間にて滴下、30分間反応後酢酸にて中
和し、メタノールを回収後、減圧下蒸留し、74〜76
℃/6mmHg留分として50.5g(収率32%)の
目的物を得た。この生成物は次のように分析される。
【0043】MS:m/z 158(M+,12)、1
10(36)、95(43)、67(72)、41(1
00) 参考例3 2−(2−メチルブチリデン)−3−メチルチオプロパ
ナールの合成[式(I−1)]。
10(36)、95(43)、67(72)、41(1
00) 参考例3 2−(2−メチルブチリデン)−3−メチルチオプロパ
ナールの合成[式(I−1)]。
【0044】3−メチルチオプロパナール104g
(1.0モル)と2−メチルブタナール86g(1.0モ
ル)の混合液にKOH 2gを溶解したメタノール溶液
100gを20〜30℃0.5時間にて滴下する。1.5
時間反応後、酢酸にて中和し、メタノールを回収後減圧
下蒸留し、82〜85℃/7mmHg留分として33g
(収率19%)の目的物を得た。この生成物は次のよう
に分析される。
(1.0モル)と2−メチルブタナール86g(1.0モ
ル)の混合液にKOH 2gを溶解したメタノール溶液
100gを20〜30℃0.5時間にて滴下する。1.5
時間反応後、酢酸にて中和し、メタノールを回収後減圧
下蒸留し、82〜85℃/7mmHg留分として33g
(収率19%)の目的物を得た。この生成物は次のよう
に分析される。
【0045】MS:m/z 172(M+,30)、1
24(56)、109(100)、81(58)、41
(61) 参考例4 2−(3−メチルブチリデン)−3−メチルチオプロパ
ナールの合成[式(I−1)]。
24(56)、109(100)、81(58)、41
(61) 参考例4 2−(3−メチルブチリデン)−3−メチルチオプロパ
ナールの合成[式(I−1)]。
【0046】3−メチルチオプロパナール52g(0.
5モル)と3−メチルブタナール43g(0.5モル)
の混合液に20〜30℃1Nナトリウムエトキシド−エ
タノール溶液30mlを5分にて滴下、1時間反応後酢
酸にて中和し、エタノールを回収後減圧下蒸留し、93
〜95℃/4mmHg留分として24g(収率28%)
の目的物を得た。この生成物は次のように分析される。
5モル)と3−メチルブタナール43g(0.5モル)
の混合液に20〜30℃1Nナトリウムエトキシド−エ
タノール溶液30mlを5分にて滴下、1時間反応後酢
酸にて中和し、エタノールを回収後減圧下蒸留し、93
〜95℃/4mmHg留分として24g(収率28%)
の目的物を得た。この生成物は次のように分析される。
【0047】MS:172(M+,23)、124(5
9)、109(100)、81(69)、41(43) 実施例1 ヒヤシンス系の香気組成物を下記の各成分(重量部)で
混合することによって製造した。
9)、109(100)、81(69)、41(43) 実施例1 ヒヤシンス系の香気組成物を下記の各成分(重量部)で
混合することによって製造した。
【0048】 フエニルアセトアルデヒド 100 シンナミツクアルコール 150 ヒヤシンスアブソリユート 20 フエニルエチルアルコール 100 α−イオノン 30 ベンジルプロピオネート 70 イランイラン油 20 アミルシンナミツクアルデヒド 50 イソオイゲノール 40 ベンジルアルコール 100 ジメチルベンジルカルビノール 30 ガルバナムレジノイド 50 フエニルアセトアルデヒドジメチルアセタール 80 ラウリルアルコール 20 ネロール 80 ヘリオトロピン 60 1000 上記組成物100gに本発明の2−エチリデン−3−メ
チルチオプロパナール5gを混合し新規香料組成物を製
造した。このものの香気は天然のヒヤシンスの芳香を強
調した香気を有し、且つ優れた持続性を有する新規なヒ
ヤシンス系調合香料組成物が得られた。また、上記組成
物100gに本発明の2−(2−メチルブチリデン)−
3−メチルチオプロパナール5gを混合した場合の香気
は、甘味が強調された天然ヒヤシンスの芳香を有し且つ
持続性の優れた新規香料組成物が得られた。
チルチオプロパナール5gを混合し新規香料組成物を製
造した。このものの香気は天然のヒヤシンスの芳香を強
調した香気を有し、且つ優れた持続性を有する新規なヒ
ヤシンス系調合香料組成物が得られた。また、上記組成
物100gに本発明の2−(2−メチルブチリデン)−
3−メチルチオプロパナール5gを混合した場合の香気
は、甘味が強調された天然ヒヤシンスの芳香を有し且つ
持続性の優れた新規香料組成物が得られた。
【0049】実施例2 トマト系のフレーバ組成物を下記の各成分(重量部)を
混合することにより製造した。
混合することにより製造した。
【0050】 アセトアルデヒド 2 吉草酸 2 ベンズアルデヒド 4 イソバレルアルデヒド 4 酪酸 3 バニリン酸 3 フエニルアセトアルデヒド 5 ジメチルスルフイド(1%) 10 ターピニルブチレート 10 シス−3−ヘキセノール 60 フエニル酢酸グアイヤコール 150 メチオナール 150 メチルヘプテノン 270 ヘキサナール 310 シス−3−ヘキサナール 17 1000 上記組成物100gに本発明の2−(3−メチルブチリ
デン)−3−メチルチオプロパナール4gを混合し新規
香料組成物を製造した。このものの香気は新鮮な青味の
強調された香気を有し、且つ優れた持続性を有する新規
なトマト系香料組成物が得られた。同様の結果が、2−
(2−メチルプロピリデン)−3−メチルチオプロパナ
ールを混合することにより得られた。しかしこの場合
は、スパイシー感の伴った青味が強調された香気を有し
ていた。
デン)−3−メチルチオプロパナール4gを混合し新規
香料組成物を製造した。このものの香気は新鮮な青味の
強調された香気を有し、且つ優れた持続性を有する新規
なトマト系香料組成物が得られた。同様の結果が、2−
(2−メチルプロピリデン)−3−メチルチオプロパナ
ールを混合することにより得られた。しかしこの場合
は、スパイシー感の伴った青味が強調された香気を有し
ていた。
【0051】実施例3 ミート様フレーバー組成物として下記組成分として下記
の各成分(重量部)を混合した。
の各成分(重量部)を混合した。
【0052】 ジメチルスルフイド10%エタノール溶液 8 2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H) フラノン10%エタノール溶液 50 フルフリルメルカプタン0.1%エタノール溶液 3 2,4−デカジエナール 3 γ−オクタラクトン 2 γ−デカラクトン 2 メチオナール 5 ジアセチル10%エタノール溶液 20 ジプロピルジスルフイド 10 4−メチル−5−(β−ヒドロキシエチル)チアゾール 25 エタノール 872 1000 上記組成物1000gに本発明の2−(2−メチルブチ
リデン)−3−メチルチオプロパナール10gを加える
ことによりミートの香気及び香味成分として非常に優れ
た且つ優れた持続性の新規フレーバー組成物が得られ
た。同様の結果が、2−エチリデン−3−メチルチオプ
ロパナールを混合することにより得られた。但しこの場
合の香気はスパイス感の強調された香気を有していた。
リデン)−3−メチルチオプロパナール10gを加える
ことによりミートの香気及び香味成分として非常に優れ
た且つ優れた持続性の新規フレーバー組成物が得られ
た。同様の結果が、2−エチリデン−3−メチルチオプ
ロパナールを混合することにより得られた。但しこの場
合の香気はスパイス感の強調された香気を有していた。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 式中、Rはエチリデン、2−メチルプロピリデン、2−
メチルブチリデン及び3−メチルブチリデンよりなる群
からえらばれる基を示す、で表わされる2−アルキリデ
ン−3−メチルチオプロパナール類を有効成分として含
有することを特徴とする持続性香気香味賦与乃至変調
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3332829A JPH05255690A (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 持続性香気香味賦与乃至変調剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3332829A JPH05255690A (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 持続性香気香味賦与乃至変調剤 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58242162A Division JPS60136553A (ja) | 1983-12-23 | 1983-12-23 | 2―アルキリデン―3―メチルチオプロパナール類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05255690A true JPH05255690A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=18259269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3332829A Pending JPH05255690A (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | 持続性香気香味賦与乃至変調剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05255690A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000063328A1 (fr) * | 1999-04-20 | 2000-10-26 | Ajinomoto Co., Inc. | Compositions de precurseur de parfum et procede permettant d'exprimer les composantes du parfum |
JP2009034018A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Ajinomoto Co Inc | トマト風味栄養組成物 |
JP2015051026A (ja) * | 2009-03-27 | 2015-03-19 | 味の素株式会社 | 風味原料素材 |
JP2020089295A (ja) * | 2018-12-05 | 2020-06-11 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 風味付与剤 |
-
1991
- 1991-11-22 JP JP3332829A patent/JPH05255690A/ja active Pending
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
J AGR FOOD CHEM=1973 * |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000063328A1 (fr) * | 1999-04-20 | 2000-10-26 | Ajinomoto Co., Inc. | Compositions de precurseur de parfum et procede permettant d'exprimer les composantes du parfum |
US7011860B1 (en) | 1999-04-20 | 2006-03-14 | Ajinomoto Co., Inc. | Flavor precursor composition and method for releasing the flavor component |
JP2009034018A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Ajinomoto Co Inc | トマト風味栄養組成物 |
JP2015051026A (ja) * | 2009-03-27 | 2015-03-19 | 味の素株式会社 | 風味原料素材 |
JP2020089295A (ja) * | 2018-12-05 | 2020-06-11 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 風味付与剤 |
CN111264830A (zh) * | 2018-12-05 | 2020-06-12 | 日清食品控股株式会社 | 风味赋予剂 |
CN111264830B (zh) * | 2018-12-05 | 2024-01-02 | 日清食品控股株式会社 | 风味赋予剂 |
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