JPH05247083A - 抗虚血活性を有する新規なオリゴデオキシリボヌクレオチド類およびその製造方法 - Google Patents

抗虚血活性を有する新規なオリゴデオキシリボヌクレオチド類およびその製造方法

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JPH05247083A
JPH05247083A JP4329713A JP32971392A JPH05247083A JP H05247083 A JPH05247083 A JP H05247083A JP 4329713 A JP4329713 A JP 4329713A JP 32971392 A JP32971392 A JP 32971392A JP H05247083 A JPH05247083 A JP H05247083A
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Ennio Lanzarotti
ランツァロッティ エンニオ
Marisa Mantovani
マントヴァーニ マリーサ
Giuseppe Prino
プリーノ ジュゼッペ
Roberto Porta
ポルタ ロベルト
Armando Cedro
チェドロ アルマンド
Danilo Moltrasio
モルトラシオ ダニーロ
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Crinos Industria Farmacobiologica SpA
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    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H1/00Processes for the preparation of sugar derivatives

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗虚血活性が賦与されている新規化合物およ
びその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、4000ダルトンと10000ダ
ルトンとの間の分子量を有する動物起源の新規なオリゴ
デオキシリボヌクレオチド類を開示する。この新規化合
物は、高分子量のデオキシリボ核酸類の化学的または酵
素的な解重合化によるポリデオキシリボヌクレオチド類
の分画により得られるものであり、該新規化合物には十
分な抗虚血活性が賦与されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は、4000−10000ダ
ルトンの範囲の分子量を有する天然物由来の新規なオリ
ゴデオキシリボヌクレオチド類およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】まず、上記製造方法は、水性媒質中の高
分子量の天然デオキシリボ核酸類に対する解重合化工程
と、続いて適当量の有機溶媒の添加によって得られたオ
リゴデオキシリボヌクレオチド類の沈降化工程とからな
る一般に共通した態様を有していることをここに述べな
ければならない。
【0003】適切な分析的プロフィールおよび前述の薬
理活性に関連した本発明のポリマは、上記範囲内の分子
量を有するオリゴデオキシリビヌクレオチド類の全ての
同族体の中で特別なファミリーを構成する。
【0004】それと同一の範囲において、以下に示され
るように、上記適切な分析的プロフィール、より詳細に
は、化学的パラメータの値および非常に低い抗虚血活性
について開示された物質と異なる化合物が見出され得
る。上述の化学的パラメータは、アデニン+チミン/シ
トシン+グアニン、すなわちA+T/C+Gの総モル比
である。このモル比は表1で範囲が示されているが、こ
の範囲は分子量4000ー10000ダルトンの範囲内
の化合物を規定するものであると考えられなければなら
ない。その化合物は十分な抗虚血活性が賦与されてお
り、治療という観点から有益なものである。
【0005】この技術分野では、天然のデオキリボ核酸
類の解重合化により得られた低分子量のポリマが既に知
られている。とにかく、次なる考察において徹底的に説
明されているように、既知の化合物が本発明の新規オリ
ゴデオキシリボヌクレオチド類の新規性を予測するもの
であると、あるいは新規化合物を自明なものとは考えら
れない。
【0006】欧州特許公開明細書EP−A−41667
7号は、分子量が10000ー100000の範囲にあ
る天然由来のポリデオキシリボヌクレオチド類を含む組
成物の化粧品への用途を開示する。興味深いことに、プ
リン/ピリミジン(G+A/C+T)のモル比は、本発
明の同一パラメータ(表1参照)に関する対応範囲によ
って囲まれている。
【0007】しかしながら、このような開示内容が、本
発明の第1の目的のインベンティブステップを取り上げ
るとは考えられない。
【0008】実施例により、本発明の新規ポリマを、従
来の“稀な”低分子量ポリデオキシリボヌクレオチド類
と等価なものと考えることは正当化されないであろう。
従って、(G+A/C+T)のモル比の上記範囲は非常
に大きな化合物のクラスを含むものである。このクラス
には、言及された薬理活性の賦与されたオリゴデオキシ
リボヌクレオチド類と僅かな活性を示すだけのオリゴデ
オキシリボヌクレオチド類の双方が含まれている。
【0009】この観察は、表4で示され弱い抗虚血活性
の賦与された製品P0067.DVに関する本明細書第
33−34頁の内容と共に、表1に与えられている本発
明の化合物に関して定められた(G+A/C+T)の値
および範囲を考慮することによって完全に確認されてい
る。
【0010】上述の考察は明瞭な結論を与えるものであ
る。その結論とは、欧州特許公開明細書EP−A−41
6677号において、開示されたポリマのクラスを選択
し、あるいは規定するために当業者を結局助力し得るよ
うな、いかなる情報をも与えられていないということで
ある。国際特許出願WO87/06235号は、濃色性
(hyperchromicity)パラメータと旋光
の双方ともより高い値を示し、本発明の第1の目的を構
成する物質と異なる、天然由来のポリデオキシリボヌク
レオチド類について教示する。
【0011】上記国際特許出願においては、分子量を小
さくしたとき濃色性パラメータが減少するであろうとい
うことが既に開示されている。しかしながら、その文献
がどのようにして比旋光度が付随的に変化したであろう
かという点について、なんの情報を提供していないとい
うことが確認されなければならない。
【0012】さらにまた、欧州特許公開明細書EP−A
−416677号のように、上記国際特許出願WO87
/06235号においては、その化合物の開示された活
性を証明するために重要な特別の値あるいは(A+T/
C+G)モル比の範囲については示唆もされていない。
【0013】文献に言及された内容の記載からはむし
ろ、(A+T/C+G)モル比は、そのようなポリデオ
キシリボヌクレオチド類の化学的特徴に関して考察され
ておらず、もっと一般的な観察が行われていることが明
らかである。
【0014】さらに、上記国際特許出願WO87/06
235号は、本発明の非自明性を証明するための、より
実体的な背景を提供している。
【0015】上記関連の開示内容においては、10未満
の濃色性パラメータhを有するデオキシリボ核酸類の低
分子量ポリマは薬理活性の劇的な減少を示すべきであ
る。加えて、分子量8000のオリゴデオキシリボヌク
レオチド類については濃色性パラメータhがほとんど零
であることが確認されている。
【0016】これらの提案は直接的に次のような結論を
与える。
【0017】a.10未満の濃色性パラメータhを有す
るオリゴデオキシリボヌクレオチド類は治療用に適さな
い。
【0018】b.特に、薬理活性の急激な減少が10未
満の濃色性パラメータhに関係するので、実際に用いて
いる当業者は、濃色性パラメータhが下がれば残りの活
性も減少するであろうと考えるものである。上記国際特
許出願WO87/06235に従えば、h=0のとき
は、ほとんど全ての活性は分子量8000のポリデオキ
シリボヌクレオチド類の分子量に対応する。
【0019】これらの結論は真に以下に証明されるであ
ろう本発明の実験的発見とはっきりと対比される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、天然
物由来の新規なオリゴデオキシリボヌクレオチド類およ
びその製造方法を提供することにある。
【0021】また、本発明の他の目的は、その新規な化
合物の抗虚血活性剤としての用途を提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の天然物由来のオリゴデオキシリボヌ
クレオチド類の発明は、分子量が4000−10000
であり、濃色パラメータhが10であり、アデニン+チ
ミン/シトシン+グアニン(A+T/C+G)の総モル
比が1.100−1.455であり、プリン塩基/ピリ
ミジン塩基(A+G/C+T)のモル比が0.800−
1.160であり、比旋光度が+30°−+48°であ
る分析パラメータを有することを特徴とする。
【0023】請求項2記載の発明は、請求項1記載のオ
リゴデオキシリボヌクレオチド類を得る方法であって、
前記オリゴデオキシリボヌクレオチド類化合物は、20
℃でポリデオキシリボヌクレオチドナトリウム塩の0.
8M酢酸ナトリウム水溶液に、低級アルキルアルコール
を添加することにより順次沈殿させることによって得ら
れることを特徴とする。
【0024】請求項3記載の発明は、請求項2記載の製
造方法において、前記低級アルキルアルコールは、エチ
ルアルコール、プロピルアルコールおよびイソプロピル
アルコールからなる群より選択されるものであることを
特徴とする。
【0025】請求項4記載の発明は、請求項3記載の製
造方法において、前記低級アルキルアルコールは、エチ
ルアルコールであることを特徴とする。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項2記載の製
造方法において、前記ポリデオキシリボヌクレオチドナ
トリウム塩の量は4%w/vであることを特徴とする。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項2または5
記載の製造方法において、前記ポリデオキシリボヌクレ
オチドナトリウム塩は、15000−75000ダルト
ンの範囲内における分子量を有していることを特徴とす
る。
【0028】請求項7記載の発明は、請求項6記載の製
造方法において、前記ポリデオキシリボヌクレオチドは
繊維素分解活性を有するヌクレオチドであるデフィブロ
チド(defibrotide)であることを特徴とす
る。
【0029】請求項8記載の発明は、請求項2ないし7
のいずれかに記載の製造方法において、次なる工程: a.4%w/vのポリデオキシリボヌクレオチド類を含
む0.8M酢酸ナトリウム溶液への0.8倍の体積量の
アルコールの添加工程、 b.有機相/出発時の水相の体積比を概ね1とするため
に、さらに前記アルコール水溶液への多量のアルコール
添加、およびその後の形成された沈殿物の回収による上
清の除去工程、 c.先の工程bからの上清と、アルコール/工程aの出
発時の0.8M酢酸ナトリウム緩衝水溶液の体積比を2
とするような量のアルコールとの混合工程、およびその
ような分離条件における目的物質の回収工程、 d.先の工程bで得られた沈殿物の0.8M酢酸ナトリ
ウムへの溶解、該溶液へのアルコール/水溶液の体積比
が1である溶液の添加、遠心分離による沈殿物の除去、
残渣のアルコール水溶液とアルコールとの混合であって
アルコール相/水相の体積比が全体で2倍となるまで行
われる混合、および沈殿物の回収の各工程を含むことを
特徴とする。
【0030】請求項9記載の発明は、請求項2ないし7
のいずれかに記載の製造方法において、ポリデオキシリ
ボヌクレオチドの出発時の溶液に1倍の体積のアルコー
ルを添加することによって一つの中間沈殿物を得、その
上清にさらに1倍の体積のアルコールを添加して前記ポ
リマの沈殿物を得ることを特徴とする。
【0031】請求項10記載の発明は、請求項1記載の
化合物を得る方法であって、pH4.1の酢酸/0.5
M酢酸ナトリウムの緩衝水溶液中の高分子量のデオキシ
リボ核酸のナトリウム塩を熱により解重合することを特
徴とする。
【0032】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の製造方法において、前記解重合化工程は、前記出発時
の核酸の分子量に応じて65℃から75℃まで変化する
温度範囲で少なくとも6時間行われることを特徴とす
る。
【0033】請求項12記載の発明は、請求項10また
は11に記載の製造方法において、前記解重合工程は、
分子量が4000−10000ダルトンの範囲になるま
で行われることを特徴とする。
【0034】請求項13記載の発明は、請求項10ない
し12のいずれかに記載の製造方法において、前記0.
5Mの酢酸ナトリウム緩衝液中のデオキシリボ核酸濃度
は4%w/vまたは約12%w/vであることを特徴と
する。
【0035】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の製造方法において、前記デオキシリボ核酸濃度は約1
2%w/vであることを特徴とする。
【0036】請求項15記載の発明は、請求項10ない
し14のいずれかに記載の製造方法において、次なる工
程: a.高分子量のデオキシリボ核酸の溶解、および必要な
緩衝液モル濃度およびpHを与えるための該溶液への酢
酸ナトリウム三水和物と濃(80%)酢酸の添加工程、 b.先の工程aで得られた水溶液を65℃から75℃ま
で変化する温度範囲で少なくとも6時間加熱する工程、 c.前記加熱処理の終期において温度を30℃に下げ、
30%水酸化ナトリウム水溶液で7.8−8.0にpH
調整し、その後85℃、90分間再加熱する工程、 d.前記溶液を室温にまで冷却し、濃酢酸で6.5にp
H調整し、水溶液の1.5−2倍の体積比のエタノール
の添加によってオリゴデオキシヌクレオチド類を沈殿さ
せる工程からなることを特徴とする。
【0037】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の製造方法において、65℃から75℃まで変化する温
度範囲で加熱する工程は10時間未満であることを特徴
とする。
【0038】請求項17記載の発明は、請求項1記載の
オリゴデオキシリボヌクレオチド類を得る方法であっ
て、デオキシリボヌクレアーゼ使用による高分子量のデ
オキシリボ核酸の酵素的解重合化の工程と、該溶液を濃
縮するための限外漉過の工程とからなることを特徴とす
る。
【0039】請求項18記載の発明は、請求項17記載
の製造方法において、デオキシリボヌクレアーゼによる
酵素性分解は、高分子量の核酸を1%w/v含み、10
mMの塩化マグネシウムが存在する0.1M,pH7の
燐酸緩衝液に対して24時間行われることを特徴とす
る。
【0040】請求項19記載の発明は、請求項17また
は18に記載の製造方法において、前記限外漉過による
濃縮が次の工程: a.出発時の溶液量の1/5になるまで、10000個
の空隙を有する膜上で、残渣としての酵素分解からの溶
液に対して行われる限外漉過の工程、 b.前記残渣の溶液を、その5倍量の蒸留水に対する量
が一定となるように透析することによってその溶液を脱
塩する工程、 c.前記工程aおよびbから集められ、まとめられた透
過物を、3000ダルトンの空隙を有する膜上での限外
漉過によって出発時の体積の1/5になるまで濃縮する
工程、 d.工程aと工程cのそれぞれの限外漉過からの残渣由
来の前記濃縮された溶液の溶質を回収する工程に従って
行われることを特徴とする。
【0041】請求項20記載の発明は、請求項17また
は18に記載の製造方法において、前記溶液の濃縮が次
の工程: a.3000ダルトンの空隙を有する膜上で前記残渣量
が出発時の1/5になるまで行う限外漉過の工程、 b.前記残渣の溶液を、その5倍量の蒸留水に対する量
が一定となるように透析することによってその溶液を脱
塩する工程、 c.前記残渣から溶質を回収する工程に従ってなされる
ことを特徴とする。
【0042】請求項21記載の発明は、請求項19また
は20に記載の製造方法において、前記溶質の回収は、
沈殿により、前記溶液を前のように0.8Mの塩濃度に
なるまで塩添加することにより、およびその後に1.5
倍量のエタノールを添加することによりなされることを
特徴とする。
【0043】請求項22記載の発明は、請求項21記載
の製造方法において、前記添加塩は酢酸ナトリウムであ
ることを特徴とする。
【0044】請求項23記載の発明は、請求項2ないし
22のいずれかに記載の製造方法において、前記生産物
は脱水、粉砕および乾燥によって沈殿物から得られるこ
とを特徴とする。
【0045】請求項24記載の発明は、薬剤として使用
される請求項1記載のオリゴデオキシリボヌクレオチド
類であることを特徴とする。
【0046】請求項25記載の発明は、抗虚血活性を有
するドラッグの製造のための請求項1記載のオリゴヌク
レオチド類の用途であることを特徴とする。
【0047】請求項26記載の発明は、心臓性虚血症
(cardiac ischemia)の状態の治療用
ドラッグの製造のための請求項1記載のオリゴデオキシ
リボヌクレオチド類の用途であることを特徴とする。
【0048】請求項27記載の発明は、医薬組成物であ
って、非経口および経口投与に適した形態で製造され、
通常の賦形剤および補形剤と共に、請求項1記載のオリ
ゴデオキシリボヌクレオチド類を活性素として含むこと
を特徴とする。
【0049】請求項28記載の発明は、請求項27記載
の医薬組成物において、40−160mg/mlの範囲
で前記オリゴデオキシリボヌクレオチド類を含むことを
特徴とする。
【0050】請求項29記載の発明は、請求項28記載
の医薬組成物において、前記活性素の量は80−160
mg/mlの範囲に含まれることを特徴とする。
【0051】請求項30記載の発明は、請求項27記載
の医薬組成物において、単位投与量として200−15
00mg/mlの範囲で前記活性素の量を含むことを特
徴とする。
【0052】
【実施例】表1は、新規オリゴデオキシリボヌクレオチ
ド類の適切な物理化学的および化学的特性を示す。
【0053】表1中の変数の範囲は、実施例(実施例8
に示された製品P0097.Nの比旋光度+32.5
°,実施例9に示された製品P0097.Mの比旋光度
+30.9°)と共に表2(範囲:+34°−+48
°)を参酌して決められる比旋光度を除き、表2から引
用される。
【0054】表1に掲載されたパラメータは次のように
して決定された。
【0055】本発明の実施例の天然物質の分子量の決定
は、適当な方法に依存する。HPLC(高速液体クロマ
トグラフィー)法の場合には、標準サンプルの選択が強
く結果に影響する。本発明に関しては、標準サンプルは
分析すべきオリゴデオキシリボヌクレオチド類に関し分
子構造あるいは形状の類似性を参酌して選択された。
【0056】分子量は、30℃に調温され、直列に配さ
れたBiosil(登録商標) TSK300とBio
sil(登録商標) TSK250(Biorad(登
録商標)の2本のカラムを備えた液体クロマトグラフ上
でHPLCにより決定された。移動相を構成する溶液
は、蒸留水に次の物質を溶解することによって得られ
た。その物質とは、塩化ナトリウム 5.844g,N
aH2 PO42 O 9.24g,グリシン 22.5
gである。その量は最終的に850mlとし、pHを6
規定の水酸化ナトリウム水溶液で6.8に調整し、その
溶液を蒸留水で1リットルまで希釈する。
【0057】流速は0.5ml/分とし、注入サンプル
量を6マイクロリッター(以下、mclと略す)とし、
流出分の光学密度(吸光度)を260nmで測定した。
【0058】カラムの較正は、分子量が既知のポリスチ
レンスルホン酸(ナトリウム塩)(提供者:Polym
ers Laboratories Limited)
を標準にして行われた。溶液AおよびBは較正に用いら
れた。n.4が含まれた2溶液の各々は0.25%を標
準とした。溶液Aでは、4種類のポリスチレンスルホン
酸塩の標準品は1800,8000,46000,20
0000の分子量を有している。他方、溶液Bでは46
00,18000,100000,400000の分子
量を有している。
【0059】
【表1】
【0060】各溶液の注入はほぼ3回繰り返された。サ
ンプルは同一条件で注入された。濃色性パラメータhは
酵素学の手法(Methods of Enzymol
ogy,vol.III,708−712頁)に記載さ
れているように(併せて、国際特許出願WO87/06
235号も参照のこと)決定された。
【0061】旋光は、乾燥重量ベースで1%w/vのサ
ンプル水溶液を用い、20℃に調温してナトリウムD線
で自動旋光計で決定された。
【0062】A+T/C+GおよびA+G/C+Tの塩
基モル比の計算には、それに対応するオリゴデオキシリ
ボヌクレオチドのサンプル中の各塩基の重量百分率を必
要とした。この分析は、欧州特許360882号明細書
に記載されているように、サンプルの加水分解後のイオ
ン交換カラム上でのHPLCによりなされた。
【0063】これらの物質が得られうる方法は次の通り
である。
【0064】[15000−75000ダルトンの範囲
内の分子量を有するポリデオキシリボヌクレオチドナト
リウム塩を4%w/vの量で含む0.8M酢酸ナトリウ
ム水溶液から徐々に行うポリマの沈殿]この方法は20
℃で行われ、以下の工程に従って、上記溶液に低級アル
キルアルコールを添加することによって達成される。な
お、低級アルキルアルコールはエチルアルコール,プロ
ピルアルコールおよびイソプロピルアルコールからなる
群より選択される。
【0065】a.4%w/vのポリデオキシリボヌクレ
オチド類を含む0.8M酢酸ナトリウム溶液に0.8倍
の体積のアルコールを添加し、高分子量のポリデオキシ
リボヌクレオチド画分の大部分を沈殿させる工程。
【0066】b.先の工程aで得られた0.8倍の体積
のアルコールを含むアルコール水溶液に、もっと多量の
アルコールを添加し、出発時の水相と有機相との体積比
を概ね1とした。上清を除いて、形成された沈殿物を回
収し、さらに次の工程dに記載されているように仕上げ
た。この沈殿物は本発明のポリマと混ざった高分子量ポ
リデオキシリボヌクレオチド画分を含むものである。
【0067】c.先の工程bの上清を他のアルコールと
混ぜて、アルコールに対する工程aの出発時の0.8M
酢酸ナトリウム緩衝水溶液の体積比を最終的に2とし
た。そのような条件で、本発明のオリゴデオキシリボヌ
クレオチド類の分離、回収を行った。
【0068】d.工程bで得られた沈殿物を0.8M酢
酸ナトリウムに溶解した。高分子量ポリデオキシリボヌ
クレオチド画分をその後、アルコールに対する水の体積
比を1とした水溶液を添加することによる沈殿によって
除去した。その沈殿物を遠心分離により除去し、残った
アルコール水溶液にアルコールを混ぜ、有機溶媒の全量
に対する水の体積比を2とした。このようにして形成さ
れ、本発明に従うオリゴヌクレオチド類から構成された
沈殿物を回収した。
【0069】上記方法に代わるべき別の方法に従えば、
出発時の水溶液に1倍の体積のアルコールを添加するこ
とによって中間沈殿物のみが形成され得る。そのような
条件で、上清にさらに1倍の体積のアルコールを混ぜて
目的のポリマの沈殿物を得る。この方法は収率の低下に
つながる。
【0070】[pH4.1で、酢酸/酢酸ナトリウム
0.5Mの緩衝水溶液中における高分子量デオキシリボ
核酸類の熱による解重合化]この方法は65℃から75
℃までの範囲内の温度で少なくとも6時間、好ましくは
10時間未満の処理時間で行われた。時間は出発時の核
酸の分子量にとにかく依存していた。解重合化は固定さ
れた間隔でポリマ分子量をモニターすることによって続
けられた。この方法は、その分子量が表1に記載された
適切な範囲内におさまるまで行われた。
【0071】上記0.5Mの酢酸ナトリウム緩衝液中で
のデオキシリボ核酸濃度は4%w/vあるいは約12%
であった。高濃度であれば収率は良くなることは明らか
である(実施例6−11参照)。
【0072】この方法は次のような工程からなる。
【0073】a.高分子量のデオキシリボ核酸類の溶解
工程、および必要な緩衝液のモル濃度とpHを与えるた
めの酢酸ナトリウム三水和物+濃(80%)酢酸の添加
の工程 b.先の工程aで得られた水性で粘性のある溶液を、6
5℃から75℃までの範囲内の温度で少なくとも6時間
加熱する工程 c.工程bの熱処理の最終段階で30℃に下げ、30%
水酸化ナトリウム水溶液で7.8−8.0にpH調整
し、その後再度85℃で90分間加熱する工程 d.上記溶液を室温まで冷却し、濃酢酸で6.5にpH
調整し、水の1.5倍−2倍量のアルコールを含む水溶
液中においてエタノールの添加によりオリゴデオキシリ
ボヌクレオチド類を沈殿させる工程。
【0074】[高分子量デオキシリボ核酸のデオキシリ
ボヌクレアーゼによる解重合化工程および該溶液を濃縮
するための限外漉過工程]酵素的分解を、10mMの塩
化マグネシウムの存在下、0.1M、pH7.0の燐酸
緩衝液中で、24時間、高分子量の1%w/v核酸類に
対して行った。最終段階で、次のような限外漉過を行っ
た。
【0075】a.上記溶液の体積が出発時の1/5に減
少するまで行う、10000ダルトンの空隙を有する膜
上での上記溶液の限外漉過の工程 b.概ね5倍量の蒸留水に対して一定量ずつ(すなわ
ち、出発時の量を維持するように該溶液に水を加えて)
限外漉過されて残渣として残った溶液を透析することに
よって該溶液を脱塩する工程 c.3000ダルトンの空隙を有する限外漉過により、
先の工程aおよびbから集められてまとめられた透析液
を出発時の1/5量に濃縮する工程 d.当該溶液を0.8Mの塩濃度になるまで塩添加する
ことによって、10000ダルトンの空隙を有する膜上
での限外漉過工程aにおいて膜上に残渣として残った溶
液中に溶解されていた第1の溶質、および3000ダル
トンの空隙を有する膜上での限外漉過工程cにおいて膜
上に残渣溶液中に溶解されていた第2の溶質を回収し、
エタノール水溶液(体積比でエタノール:水=1.5:
1)の添加による沈降化工程。
【0076】上記2種の限外漉過工程に代えて、溶液の
濃縮は次の手順に従って行われ得る。
【0077】a.3000ダルトンの空隙を有する膜上
に残渣溶液の体積を出発時の1/5にするまで行う限外
漉過工程 b.概ね5倍量の蒸留水に対して一定量の溶液(工程
a)を透析することによって脱塩する工程 c.上記工程dにおける残渣溶液からの溶質の回収工程 前記工程は、より簡素化した手順の利点をもって、前者
とほぼ同一の収率を与えることが明らかである。
【0078】前述の全ての工程において、上記化合物は
脱水、粉砕および続いて乾燥の各工程によって沈殿物か
ら得られた。
【0079】表2は、以下に記述される薬理アッセイに
用いられた製品の分析プロフィールを示す。
【0080】10000以下の分子量を有し、かつ本発
明のポリマより抗虚血活性の少ないオリゴデオキシリボ
ヌクレオチド製品(実験室コード:P0067.D
V)を、実施例15に記述される分画法(fracti
onational method)に従って得た。こ
の製品は次のような分析データ(乾燥重量ベース)を示
した。
【0081】分子量 6600, 濃色性パラメータh 1.4, A+T/G+C 1.494, A+G/T+C 0.914, 比旋光度 +37.2° P0067.D Vを得るのに用いられた同一の分画法
は、他のバッチの解重合化されたデオキシリボ核酸類に
適用されたときには、その生産物に同一の分析的な特
性、すなわち高A+T/G+Cモル比値を与えたことは
ここで述べる価値がある。適当な例が実施例16に与え
られている。
【0082】
【表2】
【0083】表3は、本発明の化合物としての製品P0
067.D Vの繊維素分解活性(fibrinoly
tic activity)のデータを示す。また、表
3は、比較のため、繊維素分解剤プラスミンおよびプラ
スミノーゲンから誘導された蛋白分解酵素の各繊維素分
解活性をも示す。なお、プラスミンはヒトの治療によく
用いられるものである。
【0084】上記活性は、パラニトロアニリド(pN
A)と等価に結合しているペプチド基質S−2251か
ら加水分解されたpNAのmcg(マイクログラム)の
単位で示されている。
【0085】上記結合は、繊維素分解剤の作用に対して
選択的に感受性が高いものである。
【0086】結果として、溶液中で遊離しているpNA
の量は、検定後の化合物の繊維素分解活性に直接関係し
ている。
【0087】繊維素分解活性は、Thromb.Hae
mostas.48(3),266−269頁,198
2年に掲載されているJ.H. Verheijen
とAliiによる「プラズマ中における測定に適用可能
で簡単な外因性(組織タイプ)プラスミノーゲン活性因
子の感受性の高い分光測定アッセイ」に記述されている
ように、トリペプチドS−2251(H−D−vali
l−L−leucil−L−lysine パラニトロ
アニリド ジヒドロクロリド Kabi−Milan)
を用いて試験管内で調べられた。
【0088】プラズマオイグロブリン画分はラビットの
耳の端の静脈から血液(8ml)を採血することによっ
て調製された。採血は、既に2mlの三塩基クエン酸ナ
トリウム3.8%w/v溶液を収容した注射器を用いて
行われた。遠心分離により得られたプラズマを、0.5
mlに等分に分け、各小分けに1mlのオリゴヌクレオ
チド溶液を添加した。この添加は、最終的なプラズマ濃
度を200mcg/mlと800mcg/mlにするよ
うな方法で行われた。その溶液に0.1mlのウロキナ
ーゼ(50U./ml)水溶液を添加し、プラスミノー
ゲンをプラスミンに変換した。pHを5.4とするため
に酢酸を添加した後、+4℃の冷蒸留水で溶液の量を
8.5mlに調整してオイグロブリン沈殿を得た。ここ
で、試験管を4℃の冷蔵庫へ移し、2時間置くことによ
って本工程を完了した。遠心分離を10分間行い、上清
を捨てた。残渣は0.3mlのトリス塩酸緩衝液で混
ぜ、懸濁状態とした。この0.3mlの懸濁液に0.4
mlのトリス塩酸緩衝液を添加した後、37℃で10分
間インキュベートした。その後、トリペプチドS−22
51(蒸留水5ml中に基質8.25mgが存在してい
る)を添加し、37℃でさらに5分間インキュベートし
た。酵素分解の進行は、0.1mlの1%酢酸および
0.6mlの0.15M塩化ナトリウム水溶液を添加す
ることによって止めた。試験溶液中に遊離したクロモゲ
ンの量は分光測定によって決定された。参照標準曲線
は、40mcg,80mcg,160mcg,320m
cgの各配合で同一試験で検定されたバクテリアプラス
ミンU.S.(Biosintex製)を用いて作成さ
れた。実験は全てについて6回繰返し行われた。どの実
験においてもサンプルと4種類の濃度のプラスミンにつ
いて検定されている。結果は表3に示されている。
【0089】10000未満の分子量を有するオリゴデ
オキシリボヌクレオチド類が弱いか、あるいは全くない
繊維素分解活性を示すということが表3のデータから引
き出され得る。
【0090】このことは、さらに国際特許出願87/0
6235の教示内容を考慮して既に期待されるべきであ
った。抗虚血活性測定は、生体外(ex−vivo)に
出され、単離され、かつ潅流されたラビットの心臓上で
行われた。この測定は基本的にはP.D.Henryに
よる論文“虚血性ラビット心臓における心筋痙縮および
ミトコンドリアのカルシウム蓄積”(Am.J.Phy
siol.233頁、1977年)に記載されている。
【0091】虚血性が発症する前に、試験化合物を開始
から40分間、400mcg/mlの濃度でかつ20m
l/分の流速で潅流した。
【0092】虚血状態(40分間)では、その流速を
0.2ml/分に下げた。この状態の最終段階では、出
発時の流速を元に戻し、さらにそれを20分間維持し
た。この実験は全てにつき6回繰返し行われた。虚血状
態および次の潅流状態の間、上記処置された心臓の左心
室の拡張末期の血圧(最小血圧)を決定し、未処置の心
臓(コントロール群)を参照して評価した。
【0093】
【表3】
【0094】表4は、該表中に示されているように決定
された検査の下で、虚血状態および次の潅流状態におけ
る当該化合物の抗虚血活性を示す。表4からは、表1に
示された分析プロフィールに従うオリゴデオキシリボヌ
クレオチド類は十分に抗虚血活性を示すことが明らかで
ある。その反対に、表1に示された範囲1.100−
1.455から外れたA+T/G+C塩基モル比(1.
494)を有する製品P0067.D Vは、非常に活
性が低いことが証明された。
【0095】これらのデータの意味するところは、前述
の実験モデルでは、心臓性虚血症が潅流液体の流れを遅
くする場合、心臓が心室痙縮により機能的に証明される
ダメージを受けることを参酌すれば、一層理解され得
る。続く潅流状態では、出発時の流速を戻す条件で、既
に先の状態で観察された拡張期の血圧(最小血圧)値の
上昇と共に、最も悪い欠陥が引き起こされ、心臓不整脈
の同時発生の兆候がある。
【0096】表4のデータから、最終的な潅流状態で
は、本発明のオリゴヌクレオチド類は実験的に誘導され
た虚血症からの実質的な防御を提供する。従って、本発
明のオリゴヌクレオチド類は、心臓の拡張期の抵抗の減
少と共に、心臓の通常の収縮活性を実質的に維持する。
【0097】上記のように示された実験の結果として、
新規な化合物は心臓性虚血症の治療に有益に利用され得
る。本発明の他の目的は、活性素としての新規物質を含
有する投薬形態の提供にある。前述の処方は、非経口お
よび経口投与の両方に用いられ得る。
【0098】非経口用の組成物は、密閉されたアンプル
内の非発熱性の滅菌溶液の形態、あるいは密閉容器内に
収容された水性滅菌溶媒に即座に溶解されるべき真空凍
結乾燥物とすることができる。
【0099】公知の防腐剤と共に従来の緩衝液(クエン
酸塩、リン酸塩その他)で調製された等張液は、水性溶
媒として用いられ得る。
【0100】経口用の処方は、タブレット、コートされ
たタブレット、ゼラチン、カプセル、顆粒の形態で利用
に供せられ得る。前記投薬の形態は公知技術に従って製
造され得る。
【0101】例えば、経口用の投薬形態は、粉末あるい
は顆粒を直接加圧することによって製造され得るが、結
着剤、潤滑剤および公知の成分を含んでもよい。非経口
投与用の投薬形態は、活性素を40mg/mlから20
0mg/mlの範囲、好ましくは80mg/mlから1
60mg/mlの範囲(上記真空凍結乾燥物では、滅菌
溶媒中の物質の最終濃度にあたる)で含有してもよい。
これに対して、経口投与の場合には、単位投薬量は20
0mgと1500mgとの間である。
【0102】
【表4】
【0103】〔実施例1〕 [酢酸ナトリウムの存在下、エタノール添加によるデフ
ィブロチド水溶液からの分画沈殿による本発明に従うオ
リゴヌクレオチド類の単離(P0085.CとP008
5.MII)]420gのデフィブロチド(ロット番号
82)を10.5l中に溶解し(最終濃度4%w/
v)、1155gの0.8M酢酸ナトリウム三水和物を
添加した。この溶液を20℃に調温し、その後0.8倍
の体積の95%アルコールを添加した。上清は遠心分離
により回収された。その際の高分子量ポリデオキシリボ
ヌクレオチド類の沈殿物は廃棄した。そして、上記上清
には0.2倍の体積のエタノールを添加して有機相/水
相の総体積比を1とした。遠心分離を再び行った。その
際の沈殿物を回収し、乾燥し、粉砕した。概ね97.6
gを回収した(ポリデオキシリボヌクレオチドと本発明
のオリゴデオキシリボヌクレオチド類との混合物からな
る製品P0085.B)。上記上清には、より多量のエ
タノールが添加され有機相/水相の体積比を2とした。
このようにして40.5gの固形物を回収した(製品P
0085.C)。
【0104】97.6gのP0085.Bを2.45l
の蒸留水中に溶解し、269.5gの酢酸ナトリウム三
水和物を添加した。この溶液を20℃に調温し、この溶
液に1倍の体積のエタノールを添加し、得られた懸濁物
を遠心分離した。上清にはより多量のエタノールを添加
し、最終的なエタノール/水の総体積比を2とした。3
1.2g(製品P0085.M.II)を回収した。
【0105】オリゴデオキシリボヌクレオチド類の総回
収量、すなわちP0085.C+P0085.M.II
は71.7g(収率17.1%)であった。
【0106】〔実施例2〕 [酢酸ナトリウム存在下、デフィブロチド含有水溶液か
らのエタノールによる分画沈殿によるオリゴヌクレオチ
ド類(P0085.D.IV)の単離]17000ダル
トンの分子量を有するデフィブロチド製品20gを50
0mlの蒸留水中に溶解した。55gの酢酸ナトリウム
三水和物を添加し、その結果として得られた透明溶液を
20℃に調温した。500ml(1倍の体積量)のエタ
ノールをその後添加し、3000回転/分で5分間の遠
心分離により沈殿物を集めた。その上清には500ml
(すなわち、水相の体積に対応する量の2倍の体積量)
のエタノールが添加された。固形物を回収し、脱水し、
粉砕し、オーブン内で乾燥した。このようにして2.1
0gの目的物を得た。収率は10.5%であった。
【0107】〔実施例3〕 [酢酸ナトリウム存在下、ポリデオキシリボヌクレオチ
ド水溶液からのエタノールによる分画沈殿によるオリゴ
ヌクレオチド類(P0085.D V)の単離]430
00ダルトンの分子量を有するポリデオキシリボヌクレ
オチドのナトリウム塩20gを蒸留水500ml中に溶
解した。その後、実施例2と同様の方法で目的物を得
た。最終的には、2.146gを得た(収率7.3
%)。このようにして単離した物質は次のような分析特
性を有していた(乾燥重量ベースでのデータ)。
【0108】分子量 6700 濃色性パラメータ 3.4 A+T/G+C 1.375 G+A/T+C 0.825 比旋光度 +43.4° 〔実施例4〕 [実施例2の手順によるオリゴヌクレオチド類(製品P
0085.D VI)の単離]26200の分子量を有
するデフィブロチド(ロット番号157)20gを実施
例2に従って処理した。1.54g(収率7.7%)を
最終的に回収した。分析データ(乾燥重量ベースでのデ
ータ)は次の通りであった。
【0109】分子量 5900 濃色性パラメータ 5.7 A+T/G+C 1.343 G+A/T+C 0.835 比旋光度 +41.6° 〔実施例5〕 [酢酸ナトリウム存在下、ポリデオキシリボヌクレオチ
ド水溶液からのエタノールによる分画沈殿によるオリゴ
ヌクレオチド類(P0085.D VII)の単離]7
5000の分子量を有するポリデオキシリボヌクレオチ
ドのナトリウム塩20gを500mlの蒸留水中に溶解
した。そして、先の実施例2と同様の手順で処理した。
次のような特性(乾燥重量ベースでのデータ)を有する
化合物0.78gを得た(収率3.9%)。
【0110】分子量 6100 濃色性パラメータ 7.1 A+T/G+C 1.415 G+A/T+C 0.860 比旋光度 +43.6° 〔実施例6〕 [酢酸ナトリウム/酢酸緩衝水溶液中での化学的解重合
による本発明のオリゴヌクレオチド類の製造(製品P0
130.A)]800gの高分子量デオキシリボ核酸
(分子量700,000以上)を5280mlの水中に
穏やかな加熱によって溶解した。426.4gの酢酸ナ
トリウム三水和物を添加し、次いで1016mlの80
%酢酸をさらに添加してpH4.1に調整し、その後そ
の粘性溶液(最終ポリマ濃度:12.7%w/v,酢酸
ナトリウムのモル濃度:0.5M)を75℃で6時間加
熱した。この後、温度を30℃まで下げ、30%水酸化
ナトリウム水溶液で7.8−8.0にpH調整し、さら
にその溶液を85。Cで9時間加熱した。冷却後、80
%酢酸(CH3 COOH)でpHを6.5に戻した。こ
の溶液に、エタノール/水相の体積比を1.5としたア
ルコール水溶液を添加することによって沈殿物を得た。
回収された固形分は洗浄され、粉砕され、乾燥された。
745gの目的物を得た(収率:93.1%)。
【0111】〔実施例7〕 [酢酸ナトリウム/酢酸緩衝水溶液中での化学的解重合
による本発明のオリゴヌクレオチド類の製造(製品P0
130.C)]800gの高分子量デオキシリボ核酸を
実施例6と同様にして処理した。最終的には、765g
の生産物を得た(収率:95.6%)。
【0112】〔実施例8〕 [酢酸ナトリウム/酢酸緩衝水溶液中で解重合による新
規物質の製造(製品P0097.N)]50gの高分子
量の核酸類を温度70。Cで1lの水中に溶解した。8
0gのCH3 COONa3H2 Oと190mlの80%
CH3 COOH(最終的にpH4.1)を添加した(ポ
リマ濃度:4%w/v,酢酸ナトリウムモル濃度:0.
5M)。その結果として得られた溶液を70℃で24時
間加熱した。冷却後、温度を30℃に下げた後は実施例
6と同様にして処理した。33.5gの生産物を得た
(収率:67%)。
【0113】分子量 8100 濃色性パラメータ 5.3 A+T/G+C 1.037 G+A/T+C 0.865 比旋光度 +32.5° 〔実施例9〕 [酢酸ナトリウム/酢酸緩衝水溶液中で解重合による新
規物質の製造(製品P0097.M)]50gの高分子
量の核酸類を実施例8と同様の方法で処理したが、解重
合時間については16時間に減らし、沈殿は2倍の体積
のエタノールの添加によりなされた。この結果、35.
5gの目的物を回収した(収率:71%)。分析データ
(乾燥重量ベース)は次の通りであった。
【0114】分子量 6200 濃色性パラメータ 1.0 A+T/G+C 1.167 G+A/T+C 0.830 比旋光度 +30.9° 〔実施例10〕 [酢酸ナトリウム/酢酸緩衝水溶液中で解重合によるオ
リゴヌクレオチド類の製造(製品P0123.B)]1
00gの高分子量の核酸類を660mlの水中に溶解し
た。溶解は穏やかな加熱により行われた。53.5gの
CH3 COONa3H2 Oと127mlの酢酸とをその
順に添加した。最終pHを4.1とし、ポリマ濃度を1
2.7%w/vとした(塩モル濃度:0.5M)。この
結果として得られた溶液を65℃で16時間加熱し、そ
の後実施例6と同様にして処理した。78.6gの生産
物を得た。分析データ(乾燥重量ベース)は次の通りで
あった。
【0115】分子量 9400 濃色性パラメータ 6.4 A+T/G+C 1.174 G+A/T+C 0.941 比旋光度 +38.9° 〔実施例11〕 [酢酸ナトリウム/酢酸緩衝水溶液中で解重合によるオ
リゴヌクレオチド類の製造(製品P0123.H)]1
00gの高分子量デオキシリボ核酸を実施例10に記載
されたような方法で処理した。解重合時間を22時間に
固定した。得られた85.9gの目的物の分析データ
(乾燥重量ベース)は次の通りであった。
【0116】分子量 7000 濃色性パラメータ 1.9 A+T/G+C 1.305 G+A/T+C 0.875 比旋光度 +35.4° 〔実施例12〕 [デオキシリボヌクレアーゼによる高分子量デオキシリ
ボ核酸の酵素的解重合による本発明に従うオリゴヌクレ
オチド類の製造(製品P0102.A,P0102.
B)]10gの高分子量核酸類を、10mMのMgCl
2 を含む1リットルの0.1M燐酸緩衝液(pH7)中
に溶解した。最終的な粘性をもち、オパールのような光
沢を放っている溶液に、3.67gの未処理のデオキシ
リボヌクレアーゼを添加した。
【0117】酵素的分解は37℃で24時間行われた。
10000ダルトンの空隙を有する膜上での限外漉過に
よって、最終的に溶液量を出発時の1/5に減らした。
0.8lの透過液を集めた。
【0118】残渣としての濃縮物を、1リットルの水に
対する量が一定となるように透析することによって脱塩
し、これに22gの0.8M酢酸ナトリウム三水和物を
添加し、続いて1.5倍の体積のエタノールを添加して
沈殿物を得た。4.88gの目的物(収率:49%)を
得た(製品P0102.A)。
【0119】限外漉過および透析を経た透過物を合わ
せ、それを出発時の1/5量に濃縮した。濃縮は、30
00ダルトンの空隙を有する膜上での限外漉過により行
った。その溶液を、5倍量の水に対する量が一定となる
ように透析することによって脱塩し、凍結乾燥した。
【0120】24.7gの目的物(収率:25%)を得
た(製品P0102.B)。
【0121】〔実施例13〕 [デオキシリボヌクレアーゼによる高分子量デオキシリ
ボ核酸の酵素的解重合によるオリゴヌクレオチド類の製
造(製品0186/91220A,0186/9122
0B)]5.5gの高分子量デオキシリボ核酸類のナト
リウム塩を、10mMのMgCl2 を含む1リットルの
0.1M燐酸緩衝液(pH7)中に溶解した。この後
は、実施例12の方法に準じた。
【0122】残渣溶液から、1.14gの化合物(収
率:20.7%,製品0186/91220.A)を得
た。その化合物の分析特性(乾燥重量ベース)は次の通
りであった。
【0123】分子量 5000 濃色性パラメータ 5.4 A+T/G+C 1.266 G+A/T+C 1.106 比旋光度 +39.1° その透過液から2.20gの化合物収率:40%,製品
0186/91220.B)を得た。その化合物の分析
特性(乾燥重量ベース)は次の通りであった。
【0124】分子量 4600 濃色性パラメータ 0.8 A+T/G+C 1.168 G+A/T+C 1.087 比旋光度 +37.4° 〔実施例14〕 [高分子量デオキシリボ核酸の酵素的解重合によるオリ
ゴヌクレオチド類の製造(製品0186/9121
7)]11gの高分子量核酸類を、先の実施例13に記
載された1.1リットルの緩衝液中に溶解した。消化は
実施例12の方法に従ってデオキシリボヌクレアーゼを
用いて行われた。溶液の量は、3000ダルトンの空隙
を有する膜上での限外漉過によって出発時の1/5の量
に減らした。その残渣について、その5倍量の蒸留水に
対する量が一定となるような透析を行って脱塩処理した
後、その溶液に塩添加を行って実施例12に記載された
ように沈殿した製品P0102.Aを得た。最終的に、
次のような特性(乾燥重量データ)を有する生産物を
8.25g得た(収率:75%)。
【0125】分子量 5600 濃色性パラメータ 5.8 A+T/G+C 1.140 G+A/T+C 1.010 比旋光度 +41.5° 〔実施例15〕 [製品P0067.D V.を得るために用いられた方
法]ポリデオキシリボヌクレオチド類の沈殿物から得ら
れた1.68 lの母液を、国際特許出願/87/06
235号明細書に記載された方法に従う高分子量デオキ
シリボ核酸(ロット番号73のデフィブロチドの製品)
の解重合によって得た。まだ、母液は理論上は1250
gのデオキシリボ核酸類、1部(同量)の酢酸緩衝水溶
液および1.5部(1.5倍量)のエタノールを含有し
ている。これにさらに0.5部に相当する13.6リッ
トルの上記同一の有機溶媒(エタノール)を添加した。
このようにして重さ36.4gの生産物を沈殿させた。
【0126】〔実施例16〕 [製品P0067.D IV.の単離]ポリデオキシリ
ボヌクレオチド類の沈殿物から得られた1.68リット
ルの母液を、国際特許出願/87/06235号明細書
に記載された方法に従う高分子量デオキシリボ核酸(ロ
ット番号72のデフィブロチドの製品)の解重合によっ
て得た。まだ、母液は理論上は1250gのデオキシリ
ボ核酸類を含有している。この母液を実施例15と同様
に処理した。
【0127】次のような特性(乾燥重量ベース)を有す
る34.8gの製品P0067.DIVを得た。
【0128】分子量 6100 濃色性パラメータ 0 A+T/G+C 1.508 G+A/T+C 0.917 比旋光度 +35.9° 〔実施例17〕 [非経口用の医薬組成物] 密閉アンプル オリゴデオキシリボヌクレオチド類 250mg クエン酸三ナトリウム塩二水和物 25mg メチルパラヒドロキシ安息香酸 3.13mg プロピルパラヒドロキシ安息香酸 0.62mg 蒸留水 2.5ml 〔実施例18〕 [経口用の医薬組成物] 硬質ゼラチンカプセル オリゴデオキシリボヌクレオチド類 350mg 乳糖 56.75mg コロイド状二酸化シリコン 0.7mg ステアリン酸マグネシウム 3mg
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジュゼッペ プリーノ イタリア 20100 ミラノ ヴィア カラ ッチョロ 92 (72)発明者 ロベルト ポルタ イタリア 22012 コモ チェルノッビオ ヴィア アクゥイレイア 1 (72)発明者 アルマンド チェドロ イタリア 21040 ミラノ チスラーゴ ヴィア マッツィーニ 330 (72)発明者 ダニーロ モルトラシオ イタリア 22069 コモ ロヴェラスカ ヴィア レオナルド ダ ヴィンチ 5

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量が4000−10000であり、
    濃色パラメータhが10であり、アデニン+チミン/シ
    トシン+グアニン(A+T/C+G)の総モル比が1.
    100−1.455であり、プリン塩基/ピリミジン塩
    基(A+G/C+T)のモル比が0.800−1.16
    0であり、比旋光度が+30°−+48°である分析パ
    ラメータを有することを特徴とする天然物由来のオリゴ
    デオキシリボヌクレオチド類。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のオリゴデオキシリボヌク
    レオチド類を得る方法であって、前記オリゴデオキシリ
    ボヌクレオチド類化合物は、20℃でポリデオキシリボ
    ヌクレオチドナトリウム塩の0.8M酢酸ナトリウム水
    溶液に、低級アルキルアルコールを添加することにより
    順次沈殿させることによって得られることを特徴とする
    オリゴデオキシリボヌクレオチド類の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の製造方法において、前記
    低級アルキルアルコールは、エチルアルコール、プロピ
    ルアルコールおよびイソプロピルアルコールからなる群
    より選択されるものであることを特徴とするオリゴデオ
    キシリボヌクレオチド類の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の製造方法において、前記
    低級アルキルアルコールは、エチルアルコールであるこ
    とを特徴とするオリゴデオキシリボヌクレオチド類の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の製造方法において、前記
    ポリデオキシリボヌクレオチドナトリウム塩の量は4%
    w/vであることを特徴とするオリゴデオキシリボヌク
    レオチド類の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2または5記載の製造方法におい
    て、前記ポリデオキシリボヌクレオチドナトリウム塩
    は、15000−75000ダルトンの範囲内における
    分子量を有していることを特徴とするオリゴデオキシリ
    ボヌクレオチド類の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の製造方法において、前記
    ポリデオキシリボヌクレオチドは繊維素分解活性を有す
    るヌクレオチドであるデフィブロチド(defibro
    tide)であることを特徴とするオリゴデオキシリボ
    ヌクレオチド類の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項2ないし7のいずれかに記載の製
    造方法において、次なる工程: a.4%w/vのポリデオキシリボヌクレオチド類を含
    む0.8M酢酸ナトリウム溶液への0.8倍の体積量の
    アルコールの添加工程、 b.有機相/出発時の水相の体積比を概ね1とするため
    に、さらに前記アルコール水溶液への多量のアルコール
    添加、およびその後の形成された沈殿物の回収による上
    清の除去工程、 c.先の工程bからの上清と、アルコール/工程aの出
    発時の0.8M酢酸ナトリウム緩衝水溶液の体積比を2
    とするような量のアルコールとの混合工程、およびその
    ような分離条件における目的物質の回収工程、 d.先の工程bで得られた沈殿物の0.8M酢酸ナトリ
    ウムへの溶解、該溶液へのアルコール/水溶液の体積比
    が1である溶液の添加、遠心分離による沈殿物の除去、
    残渣のアルコール水溶液とアルコールとの混合であって
    アルコール相/水相の体積比が全体で2倍となるまで行
    われる混合、および沈殿物の回収の各工程を含むことを
    特徴とするオリゴデオキシリボヌクレオチド類の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項2ないし7のいずれかに記載の製
    造方法において、ポリデオキシリボヌクレオチドの出発
    時の溶液に1倍の体積のアルコールを添加することによ
    って一つの中間沈殿物を得、その上清にさらに1倍の体
    積のアルコールを添加して前記ポリマの沈殿物を得るこ
    とを特徴とするオリゴデオキシリボヌクレオチド類の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の化合物を得る方法であ
    って、pH4.1の酢酸/0.5M酢酸ナトリウムの緩
    衝水溶液中の高分子量のデオキシリボ核酸のナトリウム
    塩を熱により解重合することを特徴とするオリゴデオキ
    シリボヌクレオチド類の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の製造方法において、
    前記解重合化工程は、前記出発時の核酸の分子量に応じ
    て65℃から75℃まで変化する温度範囲で少なくとも
    6時間行われることを特徴とするオリゴデオキシリボヌ
    クレオチド類の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10または11に記載の製造方
    法において、前記解重合工程は、分子量が4000−1
    0000ダルトンの範囲になるまで行われることを特徴
    とするオリゴデオキシリボヌクレオチド類の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項10ないし12のいずれかに記
    載の製造方法において、前記0.5Mの酢酸ナトリウム
    緩衝液中のデオキシリボ核酸濃度は4%w/vまたは約
    12%w/vであることを特徴とするオリゴデオキシリ
    ボヌクレオチド類の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の製造方法において、
    前記デオキシリボ核酸濃度は約12%w/vであること
    を特徴とするオリゴデオキシリボヌクレオチド類の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項10ないし14のいずれかに記
    載の製造方法において、次なる工程: a.高分子量のデオキシリボ核酸の溶解、および必要な
    緩衝液モル濃度およびpHを与えるための該溶液への酢
    酸ナトリウム三水和物と濃(80%)酢酸の添加工程、 b.先の工程aで得られた水溶液を65℃から75℃ま
    で変化する温度範囲で少なくとも6時間加熱する工程、 c.前記加熱処理の終期において温度を30℃に下げ、
    30%水酸化ナトリウム水溶液で7.8−8.0にpH
    調整し、その後85℃、90分間再加熱する工程、 d.前記溶液を室温にまで冷却し、濃酢酸で6.5にp
    H調整し、水溶液の1.5−2倍の体積比のエタノール
    の添加によってオリゴデオキシヌクレオチド類を沈殿さ
    せる工程からなることを特徴とするオリゴデオキシリボ
    ヌクレオチド類の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の製造方法において、
    65。Cから75。Cまで変化する温度範囲で加熱する
    工程は10時間未満であることを特徴とするオリゴデオ
    キシリボヌクレオチド類の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1記載のオリゴデオキシリボヌ
    クレオチド類を得る方法であって、デオキシリボヌクレ
    アーゼ使用による高分子量のデオキシリボ核酸の酵素的
    解重合化の工程と、該溶液を濃縮するための限外漉過の
    工程とからなることを特徴とするオリゴデオキシリボヌ
    クレオチド類の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の製造方法において、
    デオキシリボヌクレアーゼによる酵素性分解は、高分子
    量の核酸を1%w/v含み、10mMの塩化マグネシウ
    ムが存在する0.1M,pH7の燐酸緩衝液に対して2
    4時間行われることを特徴とするオリゴデオキシリボヌ
    クレオチド類の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項17または18に記載の製造方
    法において、前記限外漉過による濃縮が次の工程: a.出発時の溶液量の1/5になるまで、10000個
    の空隙を有する膜上で、残渣としての酵素分解からの溶
    液に対して行われる限外漉過の工程、 b.前記残渣の溶液を、その5倍量の蒸留水に対する量
    が一定となるように透析することによってその溶液を脱
    塩する工程、 c.前記工程aおよびbから集められ、まとめられた透
    過物を、3000ダルトンの空隙を有する膜上での限外
    漉過によって出発時の体積の1/5になるまで濃縮する
    工程、 d.工程aと工程cのそれぞれの限外漉過からの残渣由
    来の前記濃縮された溶液の溶質を回収する工程に従って
    行われることを特徴とするオリゴデオキシリボヌクレオ
    チド類の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項17または18に記載の製造方
    法において、前記溶液の濃縮が次の工程: a.3000ダルトンの空隙を有する膜上で前記残渣量
    が出発時の1/5になるまで行う限外漉過の工程、 b.前記残渣の溶液を、その5倍量の蒸留水に対する量
    が一定となるように透析することによってその溶液を脱
    塩する工程、 c.前記残渣から溶質を回収する工程に従ってなされる
    ことを特徴とするオリゴデオキシリボヌクレオチド類の
    製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項19または20に記載の製造方
    法において、前記溶質の回収は、沈殿により、前記溶液
    を前のように0.8Mの塩濃度になるまで塩添加するこ
    とにより、およびその後に1.5倍量のエタノールを添
    加することによりなされることを特徴とするオリゴデオ
    キシリボヌクレオチド類の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の製造方法において、
    前記添加塩は酢酸ナトリウムであることを特徴とするオ
    リゴデオキシリボヌクレオチド類の製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項2ないし22のいずれかに記載
    の製造方法において、前記生産物は脱水、粉砕および乾
    燥によって沈殿物から得られることを特徴とするオリゴ
    デオキシリボヌクレオチド類の製造方法。
  24. 【請求項24】 薬剤として使用される請求項1記載の
    オリゴデオキシリボヌクレオチド類。
  25. 【請求項25】 抗虚血活性を有するドラッグの製造の
    ための請求項1記載のオリゴヌクレオチド類の用途。
  26. 【請求項26】 心臓性虚血症(cardiac is
    chemia)の状態の治療用ドラッグの製造のための
    請求項1記載のオリゴデオキシリボヌクレオチド類の用
    途。
  27. 【請求項27】 非経口および経口投与に適した形態で
    製造され、通常の賦形剤および補形剤と共に、請求項1
    記載のオリゴデオキシリボヌクレオチド類を活性素とし
    て含むことを特徴とする医薬組成物。
  28. 【請求項28】 請求項27記載の医薬組成物におい
    て、40−160mg/mlの範囲で前記オリゴデオキ
    シリボヌクレオチド類を含むことを特徴とする医薬組成
    物。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の医薬組成物におい
    て、前記活性素の量は80−160mg/mlの範囲に
    含まれることを特徴とする医薬組成物。
  30. 【請求項30】 請求項27記載の医薬組成物におい
    て、単位投与量として200−1500mg/mlの範
    囲で前記活性素の量を含むことを特徴とする医薬組成
    物。
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