JPH04335337A - ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法

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JPH04335337A
JPH04335337A JP13324591A JP13324591A JPH04335337A JP H04335337 A JPH04335337 A JP H04335337A JP 13324591 A JP13324591 A JP 13324591A JP 13324591 A JP13324591 A JP 13324591A JP H04335337 A JPH04335337 A JP H04335337A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー或いは発光ダ
イオード等の高密度光を用いて走査露光することにより
画像を得ることを目的としたハロゲン化銀写真感光材料
に関するものであり、更に詳しくは赤外分光増感された
ハロゲン化銀乳剤粒子を含む感材の露光時の温度による
感度変動が改良されたハロゲン化銀写真感光材料及びそ
の画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、画像情報を電気信号に換えて伝送
、保存したり、CRT上にて再生する技術が非常に発達
してきている。これに伴いこの画像情報からのハードコ
ピーに対する要求が高くなりさまざまなハードコピー手
段が提案されている。しかしながらこれらの多くは画質
が低く、特にカラーハードコピーにおいては現在のカラ
ーペーパーを用いたプリントとは比較にならないものば
かりである。高画質なハードコピーを提供するものとし
ては、ハロゲン化銀の熱現像染料拡散方式とLED走査
露光方式を用いた富士フイルム(株)製のピクトログラ
フィー(商品名)等がある。
【0003】他方、ハロゲン化銀感光材料とコンパクト
な簡易迅速現像方式(例えば、ミニラボシステムなど)
の進歩により、きわめて高画質のプリント写真が比較的
容易に短時間に、かつ安価に供給されている。そこで、
画像情報のハードコピーとして、このような安価で、処
理が簡易迅速でありかつ安定した性能が得られ、しかも
高画質なハードコピー材料の要求が非常に高い。
【0004】電気信号からハードコピーを得る方法とし
ては一般的には、画像情報を順次取出しながら露光する
走査露光方式が一般的であり、これに適した感材が必要
となる。
【0005】走査露光により画像を形成する方法として
所謂スキャナー方式による画像形成法がある。スキャナ
ー方式を実用化した記録装置は種々あり、これらのスキ
ャナー方式記録装置の記録用光源には、従来、グローラ
ンプ、キセノンランプ、水銀ランプ、タングステンラン
プ、発光ダイオード等が用いられてきた。しかしこれら
の光源はいずれも出力が弱く寿命が短いという実用上の
欠点を有していた。これらの欠点を補うものとして、H
e−Neレーザー、アルゴンレーザー、He−Cdレー
ザー等のガスレーザーや半導体レーザーなどのコヒーレ
ントなレーザー光源をスキャナー方式の光源として用い
るスキャナーがある。
【0006】ガスレーザーは高出力が得られるが装置が
大型であること、高価であること、変調器が必要である
こと等の欠点がある。これに対して半導体レーザーは小
型で安価、しかも変調が容易であり、ガスレーザーより
も長寿命である等の長所をもっている。これらの半導体
レーザーの発光波長は主に赤外域にあり、従って赤外域
に高い感光性を有する感材が必要になる。しかしながら
、赤外増感色素による分光増感には活性化エネルギーが
必要であり、これにより従来の赤外感光性の感光材料は
露光時の温度依存性(露光温度依存性)があり、高温で
感度が高くなる。これは、感材の使用する温度によって
特性が変動することであり取り扱い性が非常に悪いのが
現状である。
【0007】さらに、処理の迅速化、簡易化を考えた場
合WO87−04534に記載されているような、塩化
銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤を使用することが必要
となる。しかしながらこの塩化銀含有率の高いハロゲン
化銀乳剤を赤外分光増感して使用すると塩化銀含有率の
低い塩臭化銀乳剤あるいは臭化銀乳剤の赤外分光増感に
比べ上記の露光温度依存性が更に大きくなりとても実用
に耐え得るものではない。
【0008】さらに、これらの高塩化銀感光材料を用い
てハードコピーを迅速に得ようとするためには、走査露
光の時間と、現像処理工程の時間共に更に短くする必要
がある。この走査露光の時間を短くするためには出力の
大きな光源を使用して一画素あたりの露光時間をできる
だけ短くしなくてはならない。ところが、赤外分光増感
された高塩化銀乳剤粒子は露光が高照度短時間になれば
なるほど露光温度依存性は大きくなる。更に現像処理工
程の時間を短くしようとすると、より一層この影響は大
きくなる。
【0009】従って、高照度短時間露光の後で短時間に
安定に現像でき、かつ露光温度依存性の小さい赤外分光
増感された塩化銀含有率の高いハロゲン化銀感光材料が
必要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
、露光温度依存性が小さく、半導体レーザー光源を使用
した走査露光に適したハロゲン化銀カラー感光材料を提
供することにある。さらに詳しくは、赤外増感され、露
光温度依存性が改良され、高照度露光、簡易迅速処理現
像に適した高塩化銀カラー感光材料を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的は
、支持体上に、730nm以上に分光感度極大を有する
分光増感色素により分光増感されたハロゲン化銀乳剤粒
子を含む感光層を少なくとも1層有するハロゲン化銀感
光材料に於いて、該ハロゲン化銀乳剤粒子がセレン化合
物を用いて化学増感されていることを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料を使用することで達成される。
【0012】また、イエロー、マゼンタ、またはシアン
に発色するカプラーのいずれかをそれぞれ含有する少な
くとも三種の感色性の異なるハロゲン化銀感光層を支持
体上に有しその少なくとも一種の感光層が730nm以
上に分光感度極大を有する分光増感色素により分光増感
されたハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀カラー
感光材料に於いて、該感光層中のハロゲン化銀乳剤粒子
がAgCl含有率90モル%以上の高塩化粒子でありか
つセレン化合物を用いて化学増感されていることを特徴
とするハロゲン化銀カラー写真感光材料を使用すること
で達成される。
【0013】また、前記写真感光材料を、1画素当たり
の露光時間が10−4秒より短い走査露光方式で露光し
、その後発色現像処理することを特徴とするカラー画像
形成方法により達成される。
【0014】本発明で用いられるセレン増感剤としては
、従来公知の特許に開示されているセレン化合物を用い
ることができる。セレン増感は通常、不安定型セレン化
合物および/または非不安定型セレン化合物をハロゲン
化銀乳剤に添加して、高温、好ましくは40℃以上で乳
剤を一定時間攪拌することにより行われる。不安定型セ
レン化合物としては特公昭44−15748号、特公昭
43−13489号、特願平2−130976号、特願
平2−229300号などに記載の化合物を用いること
が好ましい。具体的な不安定セレン増感剤としては、イ
ソセレノシアネート類(例えばアリルイソセレノシアネ
ートの如き脂肪族イソセレノシアネート類)、セレノ尿
素類、セレノケトン類、セレノアミド類、セレノカルボ
ン酸類(例えば、2−セレノプロピオン酸、2−セレノ
酪酸)、セレノエステル類、ジアシルセレニド類(例え
ば、ビス(3−クロロ−2,6−ジメトキシベンゾイル
)セレニド)、セレノホスフェート類、ホスフィンセレ
ニド類、コロイド状金属セレンなどがあげられる。
【0015】不安定型セレン化合物の好ましい類型を上
に述べたがこれらは限定的なものではない。当業技術者
には写真乳剤の増感剤としての不安定型セレン化合物と
いえば、セレンが不安定である限りに於いて該化合物の
製造はさして重要なものではなく、セレン増感剤分子の
有機部分はセレンを担持し、それを不安定な形で乳剤中
に存在せしめる以外何らの役割をもたないことが一般に
理解されている。本発明においては、かかる広範な概念
の不安定セレン化合物が有利に用いられる。
【0016】本発明で用いられる非不安定型セレン化合
物としては特公昭46−4553号、特公昭52−34
492号および特公昭52−34491号に記載の化合
物が用いられる。非不安定型セレン化合物としては例え
ば亜セレン酸、セレノシアン化カリウム、セレナゾール
類、セレナゾール類の四級塩、ジアリールセレニド、ジ
アリールジセレニド、ジアルキルセレニド、ジアルキル
ジセレニド、2−セレナゾリジンジオン、2−セレノオ
キサゾリジンチオンおよびこれらの誘導体等があげられ
る。
【0017】これらのセレン化合物のうち、好ましくは
以下の一般式(I)および(II)があげられる。一般
式(I)
【0018】
【化1】
【0019】式中、Z1 およびZ2 はそれぞれ同じ
でも異なっていてもよく、アルキル基(例えば、メチル
、エチル、t−ブチル、アダマンチル、t−オクチル)
、アルケニル基(例えば、ビニル、プロペニル)、アラ
ルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル)、アリール
基(例えば、フェニル、ペンタフルオロフェニル、4−
クロロフェニル、3−ニトロフェニル、4−オクチルス
ルファモイルフェニル、a−ナフチル)、複素環基(例
えば、ピリジル、チエニル、フリル、イミダゾリル)、
−NR1 (R2 )、−OR3 または−SR4 を
表す。
【0020】R1 、R2 、R3 およびR4はそれ
ぞれ同じでも異なっていてもよく、アルキル基、アラル
キル基、アリール基または複素環基を表す。アルキル基
、アラルキル基、アリール基または複素環基としてはZ
1 と同様な例があげられる。ただし、R1 およびR
2 は水素原子またはアシル基(例えば、アセチル、プ
ロパノイル、ベンゾイル、ヘプタフルオロブタノイル、
ジフルオロアセチル、4−ニトロベンゾイル、a−ナフ
トイル、4−トリフルオロメチルベンゾイル)であって
もよい。
【0021】一般式(I)中、好ましくはZ1 はアル
キル基、アリール基または−NR1 (R2 )を表し
、Z2 は−NR5 (R6 )を表す。R1 、R2
 、R5 およびR6 はそれぞれ同じでも異なってい
てもよく、水素原子、アルキル基、アリール基、または
アシル基を表す。
【0022】一般式(I)中、より好ましくはN,N−
ジアルキルセレノ尿素、N,N,N′−トリアルキル−
N′−アシルセレノ尿素、テトラアルキルセレノ尿素、
N,N−ジアルキル−アリールセレノアミド、N−アル
キル−N−アリール−アリールセレノアミドを表す。
【0023】一般式(II)
【0024】
【化2】
【0025】式中、Z3 、Z4 およびZ5 はそれ
ぞれ同じでも異なっていてもよく、脂肪族基、芳香族基
、複素環基、−OR7 、−NR8 (R9 )、−S
R10、−SeR11、−Xまたは水素原子を表す。
【0026】R7 、R10、およびR11は脂肪族基
、芳香族基、複素環基、水素原子またはカチオンを表し
、R8 およびR9 は脂肪族基、芳香族基、複素環基
または水素原子を表し、Xはハロゲン原子を表す。
【0027】一般式(II)において、Z3 、Z4 
、Z5 、R7 、R8 、R9 、R10およびR1
1で表される脂肪族基は直鎖、分岐または環状のアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
t−ブチル、n−ブチル、n−オクチル、n−デシル、
n−ヘキサデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル、プロパルギル
、3−ペンチニル、ベンジル、フェネチル)を表す。
【0028】一般式(II)において、Z3 、Z4 
、Z5 、R7 、R8 、R9 、R10およびR1
1で表される芳香族基は単環または縮環のアリール基(
例えば、フェニル、ペンタフルオロフェニル、4−クロ
ロフェニル、3−スルホフェニル、a−ナフチル、4−
メチルフェニル)を表す。
【0029】一般式(II)において、Z3 、Z4 
、Z5 、R7 、R8 、R9 、R10およびR1
1で表される複素環基は窒素原子、酸素原子または硫黄
原子のうち少なくとも一つを含む3〜10員環の飽和も
しくは不飽和の複素環基(例えば、ピリジル、チエニル
、フリル、チアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾ
リル)を表す。
【0030】一般式(II)において、R7 、R10
およびR11で表されるカチオンはアルカリ金属原子ま
たはアンモニウムを表し、Xで表されるハロゲン原子は
、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子または沃素原
子を表す。
【0031】一般式(II)中、好ましくはZ3 、Z
4 またはZ5 は脂肪族基、芳香族基または−OR1
 を表し、R7 は脂肪族基または芳香族基を表す。一
般式(II)中、より好ましくはトリアルキルホスフィ
ンセレニド、トリアリールホスフィンセレニド、トリア
ルキルセレノホスフェートまたはトリアリールセレノホ
スフェートを表す。
【0032】以下に一般式(I)および(II)で表さ
れる化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【0033】
【化3】
【0034】
【化4】
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】セレン増感剤の使用量は、使用するセレン
化合物、ハロゲン化銀粒子(ハロゲンの種類と含有率、
粒子サイズや晶形など)、化学熟成条件等により変わる
が一般にハロゲン化銀1モル当たり10−8〜10−4
モル、好ましくは10−7〜10−5モル程度を用いる
【0042】本発明における化学増感の条件としては、
特に制限はないがpAgとしては一般に5〜10、好ま
しくは5.5〜8、より好ましくは6〜7.5であり、
温度としては一般に30〜80℃、好ましくは40〜7
0℃であり、pHは一般に4〜10、好ましくは5〜8
である。
【0043】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤としては
、実質的に沃化銀を含まない塩臭化銀もしくは塩化銀よ
りなるものを好ましく用いることができる。ここで実質
的に沃化銀を含まないとは、沃化銀含有率が1モル%以
下、好ましくは 0.2モル%以下のことを言う。乳剤
のハロゲン組成は粒子間で異なっていても等しくても良
いが、粒子間で等しいハロゲン組成を有する乳剤を用い
ると、各粒子の性質を均質にすることが容易である。ま
た、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲン組成分布につ
いては、ハロゲン化銀粒子のどの部分をとっても組成の
等しい所謂均一型構造の粒子や、ハロゲン化銀粒子内部
のコア(芯)とそれを取り囲むシェル(殻)〔一層また
は複数層〕とでハロゲン組成の異なる所謂積層型構造の
粒子あるいは、粒子内部もしくは表面に非層状にハロゲ
ン組成の異なる部分を有する構造(粒子表面にある場合
は粒子のエッジ、コーナーあるいは面上に異組成の部分
が接合した構造)の粒子などを適宜選択して用いること
ができる。高感度を得るには、均一型構造の粒子よりも
後二者のいずれかを用いることが有利であり、耐圧力性
の面からも好ましい。ハロゲン化銀粒子が上記のような
構造を有する場合には、ハロゲン組成において異なる部
分の境界部は、明確な境界であっても、組成差により混
晶を形成して不明確な境界であっても良く、また積極的
に連続的な構造変化を持たせたものであっても良い。
【0044】また、迅速処理に適した感光材料には塩化
銀含有率の高い所謂高塩化銀乳剤が好ましく用いられる
。本発明においては高塩化銀乳剤の塩化銀含有率は90
モル%以上が好ましく、95モル%以上が更に好ましい
【0045】こうした高塩化銀乳剤においては臭化銀局
在相を先に述べたような層状もしくは非層状にハロゲン
化銀粒子内部および/または表面に有する構造のものが
好ましい。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率
において少なくとも10モル%のものが好ましく、20
モル%を越えるものがより好ましい。そして、これらの
局在相は、粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナーある
いは面上にあることができるが、一つの好ましい例とし
て、粒子のコーナー部にエピタキシャル成長したものを
挙げることができる。
【0046】一方、感光材料が圧力を受けたときの感度
低下を極力抑える目的で、塩化銀含有率90モル%以上
の高塩化銀乳剤においても、粒子内のハロゲン組成の分
布の小さい均一型構造の粒子を用いることも好ましく行
われる。
【0047】また、現像処理液の補充量を低減する目的
でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高めることも
有効である。この様な場合にはその塩化銀含有率が98
モル%〜100 モル%であるような、ほぼ純塩化銀の
乳剤も好ましく用いられる。
【0048】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は、0.1 μ〜2μが好ましい。
【0049】また、それらの粒子サイズ分布は変動係数
(粒子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除した
もの)20%以下、望ましくは15%以下の所謂単分散
なものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る
目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用す
ることや、重層塗布することも好ましく行われる。
【0050】写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的
な(regular)結晶形を有するもの、球状、板状
などのような変則的な(irregular)結晶形を
有するもの、あるいはこれらの複合形を有するものを用
いることができる。 また、種々の結晶形を有するものの混合したものからな
っていても良い。本発明においてはこれらの中でも上記
規則的な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは
70%以上、より好ましくは90%以上含有するのが良
い。
【0051】また、これら以外にも平均アスペクト比(
円換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板
状粒子が投影面積として全粒子の50%を越えるような
乳剤も好ましく用いることができる。
【0052】本発明に用いる塩臭化銀乳剤は、P. G
lafkides著  Chimie et Phis
ique Photographique (Paul
 Montel社刊、1967年) 、G. F. D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(Focal Press
社刊、1966年) 、V.L. Zelikman 
et al著 Making and Coating
 Photographic Emulsion(Fo
cal Press 社刊、1964年) などに記載
された方法を用いて調整することができる。すなわち、
酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、ま
た可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式とし
ては、片側混合法、同時混合法、及びそれらの組合せな
どのいずれの方法を用いても良い。粒子を銀イオン過剰
の雰囲気の下において形成させる方法(いわゆる逆混合
法)を用いることもできる。同時混合法の一つの形式と
してハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に保
つ方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダブルジェ
ット法を用いることもできる。この方法によると、結晶
形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤
を得ることができる。
【0053】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、その
乳剤粒子形成もしくは物理熟成の過程において種々の多
価金属イオン不純物を導入することができる。使用する
化合物の例としては、カドミウム、亜鉛、鉛、銅、タリ
ウムなどの塩、あるいは第VIII族元素である鉄、ル
テニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジ
ウム、白金などの塩もしくは錯塩を挙げることができる
。 特に上記第VIII族元素は好ましく用いることができ
る。 これらの化合物の添加量は目的に応じて広範囲にわたる
が、ハロゲン化銀に対して10−9〜10−2モルが好
ましい。
【0054】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常化学増感及び分光増感を施される。化学増感法につ
いては、本発明のセレン化合物によるセレン増感単独以
外に不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感、金
増感に代表される貴金属増感、あるいは還元増感などを
併用して用いることができる。化学増感に用いられる化
合物については、特開昭62−215272号公報の第
18頁右下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく
用いられる。
【0055】分光増感は、本発明の感光材料における各
層の乳剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する
目的で行われる。本発明においては目的とする分光感度
に対応する波長域の光を吸収する色素−分光増感色素を
添加することで行うことが好ましい。このとき用いられ
る分光増感色素としては例えば、F. M. Harm
er著  Heterocyclic compoun
ds−Cyanine dyes and relat
ed compounds (John Wiley 
& Sons  New York, London 
社刊 1964 年)に記載されているものを挙げるこ
とができる。具体的な化合物の例ならびに分光増感法は
、前出の特開昭62−215272号公報の第22頁右
上欄〜第38頁に記載のものが好ましく用いられる。
【0056】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶり
を防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種
々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することがで
きる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−2
15272号公報明細書の第39頁〜第72頁に記載の
ものが好ましく用いられる。
【0057】本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒
子表面に形成される所謂表面潜像型乳剤である。本発明
においてデイジタル露光用光源として半導体レーザーを
使用する場合、赤外域を効率よく分光増感する必要があ
る。
【0058】特に730nm以上の領域の分光増感のた
めに以下に示す一般式(Q−I),(Q−II)および
(Q−III)によって表わされる増感色素のなかから
選び用いることができる。これらの増感色素は、化学的
に比較的安定で、ハロゲン化銀粒子表面に比較的強く吸
着し、共存するカプラー等の分散物による脱着に強い特
徴がある。
【0059】以下に、一般式(Q−I),(Q−II)
および(Q−III)で表わされる増感色素について詳
述する。
【0060】
【化11】
【0061】式中、Z61とZ62はそれぞれ複素環核
を形成するに必要な原子団を表わす。複素環核としては
、複素原子として窒素原子及びその他、任意に、硫黄原
子、酸素原子、セレン原子又はテルル原子を含む5〜6
員環核(これらの環には更に縮合環が結合していてもよ
く、また更に置換基が結合していてもよい)が好ましい
【0062】前記の複素環核の具体例としては、チアゾ
ール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、セ
レナゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾ
ール核、オキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフ
トオキサゾール核、イミダゾール核、ベンズイミダゾー
ル核、ナフトイミダゾール核、4−キノリン核、ピロリ
ン核、ピリジン核、テトラゾール核、インドレニン核、
ベンズインドレニン核、インドール核、テルラゾール核
、ベンゾテルラゾール核、ナフトテルラゾール核などを
挙げることができる。
【0063】R61及びR62はそれぞれアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基またはアラルキル基を表わ
す。 これらの基及び以下に述べる基はそれぞれその置換体を
含む意味で用いられている。例えばアルキル基を例にし
て述べると、無置換及び置換アルキル基を含み、これら
の基は直鎖でも分岐でも或いは環状でもよい。アルキル
基の炭素数は好ましくは1〜8である。
【0064】また、置換アルキル基の置換基の具体例と
しては、ハロゲン原子(塩素、臭素、弗素など)、シア
ノ基、アルコキシ基、置換または無置換アミノ基、カル
ボン酸基、スルホン酸基、水酸基などを挙げることがで
き、これらの1個でまたは複数が組合って置換していて
もよい。
【0065】アルケニル基の具体例としては、ビニルメ
チル基を挙げることができる。アラルキル基の具体例と
しては、ベンジル基やフェネチル基を挙げることができ
る。
【0066】m61は1、2または3の正数を表わす。 R63は水素原子を表わし、R64は水素原子、低級ア
ルキル基又はアラルキル基を表わすほかR62と連結し
て5員〜6員環を形成することができる。またR64が
水素原子を表わす場合、R63は他のR63と連結して
炭化水素環または複素環を形成してもよい。これらの環
は5〜6員環が好ましい。j61、k61は0または1
を表わし、X61は酸アニオンを表わし、n61は0ま
たは1を表わす。
【0067】
【化12】
【0068】
【化13】
【0069】式中、Z81は複素環を形成するに必要な
原子団を表わす。この複素環としては、Z61やZ62
に関して述べたもの及びその具体例としてはその他チア
ゾリジン、チアゾリン、ベンゾチアゾリン、ナフトチア
ゾリン、セレナゾリジン、セレナゾリン、ベンゾセレナ
ゾリン、ナフトセレナゾリン、ベンゾオキサゾリン、ナ
フトオキサゾリン、ジヒドロピリジン、ジヒドロキノリ
ン、ベンズイミダゾリン、ナフトイミダゾリンなどの核
を挙げる事ができる。
【0070】Q81はQ71と同義である。R81はR
61またはR62と、R82はR73とそれぞれ同義で
ある。m81は2または3を表わす。R83はR74と
同義のほか、R83と他のR83とが連結して炭化水素
環又は複素環を形成してもよい。j81はj61と同義
である。
【0071】一般式(Q−I)において、Z61及び/
またはZ62の複素環核がとくにナフトチアゾール核、
ナフトセレナゾール核、ナフトオキサゾール核、ナフト
イミダゾール核、4−キノリン核をもつ増感色素が好ま
しい。一般式(Q−II)におけるZ71及び/または
Z72また一般式(Q−III)においても同様である
。またメチン鎖が炭化水素環または、複素環を形成した
増感色素が好ましい。
【0072】赤外増感は、増感色素のMバンドによる増
感を用いるので一般的には分光感度分布が、Jバンドに
よる増感に比してブロードである。このため、所定の感
光層より感光面側のコロイド層に、染料を含有させた着
色層を設けて、分光感度分布を修正することが好ましい
。この着色層はフィルター効果により混色を防止するの
に有効である。
【0073】赤外増感用増感色素としては、とくに還元
電位が−1.05(VvsSCE)またはそれより卑の
値を有する化合物が好ましく、なかでも還元電位が−1
.10またはそれより卑の値の化合物が好ましい。この
特性をもつ増感色素は、高感化、とくに感度の安定化や
潜像の安定化に有利である。
【0074】還元電位の測定は位相弁別式第二高調波交
流ポーラログラフィーで行える。作用電極に水銀滴下極
を、参照極には飽和カロメル電極を、更に対極に白金を
用いて行なう。
【0075】また作用電極に白金を用いた位相弁別第二
高調波交流ボルタンメトリーにより還元電位の測定は「
ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス」(Jo
urnal of Imaging Science)
, 第30巻、27〜35頁(1986年)に記載され
ている。
【0076】本発明に使用できる増感色素の具体例とし
ては特開平2−157749号公報の第8頁左下欄第1
行から第13頁右下欄第2行に記載のものおよび特開平
2−71178号に記載のものがある。ここに記載され
たものの他、下記の化合物(Q−106)〜(Q−12
0)も使用することができる。
【0077】
【化14】
【0078】
【化15】
【0079】
【化16】
【0080】
【化17】
【0081】これら分光増感色素をハロゲン化銀乳剤中
に含有せしめるには、それらを直接乳剤中に分散しても
よいし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロパノール等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に
溶解して乳剤へ添加してもよい。また、特公昭44−2
3389号、特公昭44−27555号、特公昭57−
22089号等に記載のように酸または塩基を共存させ
て水溶液としたり、米国特許3822135号、米国特
許4006025号等に記載のように界面活性剤を共存
させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤
へ添加してもよい。また、フェノキシエタノール等の実
質上水と非混和性の溶媒に溶解したのち、水または親水
性コロイドに分散したものを乳剤に添加してもよい。特
開昭53−102733号、特開昭58−105141
号に記載のように親水性コロイド中に直接分散させ、そ
の分散物を乳剤に添加してもよい。乳剤中に添加する時
期としては、これまで有用であると知られている乳剤調
製のいかなる段階であってもよい。つまりハロゲン化銀
乳剤の粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後から水洗
工程に入る前、化学増感前、化学増感中、化学増感直後
から乳剤を冷却固化するまで、塗布液調製時、のいずれ
から選ぶことができる。もっとも普通には化学増感の完
了後、塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3
628969号、および同第4225666号に記載さ
れているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を
化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−1139
28号に記載されているように化学増感に先立って行な
うこともでき、またハロゲン化銀粒子沈殿生成の完了前
に添加し分光増感を開始することもできる。更にまた米
国特許第4225666号に教示されているように分光
増感色素を分けて添加すること、すなわち一部を化学増
感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加するこ
とも可能であり、米国特許第4183756号に教示さ
れている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のど
の時期であってもよい。この中で特に乳剤の水洗工程前
或いは化学増前に増感色素を添加することが好ましい。
【0082】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10−6モル〜1.0×10−2モルの範囲が好まし
い。 更に好ましくは、1.0×10−6モル〜5.0×10
−3モルの範囲である。
【0083】本発明における赤ないし赤外増感において
Mバンド型増感には、特に特開平2−157749号公
報第13頁右下欄第3行から第22頁右下欄下から3行
に記載の化合物による強色増感が有効である。
【0084】本発明の感光材料の構成について説明する
。本発明の感光材料は支持体上に少なくとも3層のハロ
ゲン化銀乳剤層を有し、その少なくとも2層は670n
m以上に分光感度極大を有していることが好ましい。 この感光層は、芳香族アミン系化合物の酸化体とのカッ
プリング反応によって発色するカプラーを少なくとも1
種含有していることが好ましい。フルカラーハードコピ
ー用としては、支持体上に少なくとも3種の感色性の異
なるハロゲン化銀感光層を有し、それぞれの層は芳香族
アミン系化合物の酸化体とのカップリング反応によって
、イエロー、マゼンタ、あるいはシアンに発色するカプ
ラーのいずれかを含有することが好ましい。この3種の
異なる分光感度は、デイジタル露光に用いる光源の波長
によって任意に選択することが可能であるが、色分離の
観点から最近接の分光感度極大が少なくとも30nm以
上離れていることが好ましい。この少なくとも3種の異
なる分光感度極大をもつ感光層(λ1,λ2,λ3)に
含有される発色カプラー(Y,M,C)との対応関係は
特に制約はない。つまり3×2=6通りの組合せが可能
である。またこの少なくとも3種の異なる分光感度極大
を持つ感光層の支持体側からの塗布順番についても特に
制約はないが、迅速処理の観点から平均サイズが最も大
きいハロゲン化銀粒子を含み最長波分光感度を有する感
光層が、最上層にくることが好ましい場合もある。従っ
て、この3種の異なる分光感度と、3種の発色カプラー
、層順との可能な組合せは、36通りある。本発明はこ
の36通りの感光材料すべてに有効に用いることができ
る。本発明では、デイジタル露光用光源として半導体レ
ーザーを用いることが特に好ましく、この場合少なくと
も3種の感色性の異なるハロゲン化銀感光層のうち、少
なくとも1種の感光層は730nm以上に分光感度極大
を有し、更に少なくとも2種の層が670nm以上の長
波長域に分光感度極大を有することが好ましい。この場
合も、分光感度極大、発色カプラー、層順には制約はな
い。表1にデイジタル露光光源と、分光感度極大、発色
カプラーの具体的な例を示すがこれに限定されるもので
はない。
【0085】
【表1】
【0086】本発明における露光について説明する。本
発明における感光材料はレーザーやLEDのような高密
度ビーム光を感光材料に対して相対的に移動させること
で画像を露光する走査式のデイジタル露光に用いられる
際より効果が顕著である。この際、感光材料中のハロゲ
ン化銀が露光される時間とは、ある微小面積を露光する
のに要する時間となる。この微小面積としてはそれぞれ
のディジタルデータから光量を制御する最小単位を一般
的に使用し、画素と称している。したがって、この画素
の大きさで画素当たりの露光時間は変わってくる。この
画素の大きさは、画素密度に依存し現実的な範囲として
は、50〜2000dpiである。露光時間はこの画素
密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光する
時間として定義すると好ましい露光時間としては10−
4秒以下、更に好ましくは10−6秒以下の場合である
【0087】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2 号明細書の第27
〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかで
もオキソノール系染料)を該感材の680nmに於ける
光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、
支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例
えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チ
タンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以上
)含有させるのが好ましい。
【0088】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号明細
書に記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが
好ましい。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好
ましい。
【0089】即ち、発色現像処理後に残存する芳香族ア
ミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/
または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現
像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時ま
たは単独に用いることが、例えば処理後の保存における
膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反
応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作
用を防止する上で好ましい。
【0090】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0091】また、本発明に係わる感光材料に用いられ
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗
設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディス
プレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.3
5〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0092】露光済みの感光材料は慣用の白黒またはカ
ラー現像処理が施されうるが、カラー感光材料の場合に
は迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白定着処理す
るのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用いられる場
合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目的から約6
.5以下が好ましく、更に約6以下が好ましい。
【0093】本発明に係わる感光材料に適用されるハロ
ゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真
構成層(層配置など)、並びにこの感材を処理するため
に適用される処理法や処理用添加剤としては、下記の特
許公報、特に欧州特許EP0,355,660A2 号
(特願平1−107011号)明細書に記載されている
ものが好ましく用いられる。
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【0098】
【表6】
【0099】また、シアンカプラーとして、特開平2−
33144 号公報に記載のジフェニルイミダゾール系
シアンカプラーの他に、欧州特許EP0,333,18
5A2 号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シ
アンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラ
ー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2
当量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ま
しい)や特開昭64−32260号公報に記載された環
状活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例とし
て列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)
の使用も好ましい。
【0100】本発明に適用されうるカラー現像液の処理
温度は20〜50℃、好ましくは30〜45℃である。 処理時間は実質的に20秒以内であるのが好ましい。補
充量は少ない方が好ましいが、感光材料1m2 当たり
20〜600 ml適当であり、好ましくは50〜30
0 mlである。更に好ましくは60〜200 ml、
最も好ましくは60〜150 mlである。
【0101】本発明では現像時間は実質的に20秒以内
であることが好ましいが、ここでいう「実質的に20秒
」とは、現像液槽に感光材料が入った時から、次の槽に
感光材料が入るまでの時間を指し、現像液槽から次槽へ
の空中の渡り時間も含んでいるものとする。
【0102】水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは
4〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度は
感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には
30〜45℃、好ましくは35〜42℃である。時間は
任意に設定できるが、短い方が処理時間の低減の見地か
ら望ましい。好ましくは10〜45秒、更に好ましくは
10〜40秒である。補充量は、少ない方がランニング
コスト、排出量低減、取扱い性等の観点で好ましい。
【0103】具体的な好ましい補充量は、感光材料の単
位面積当たり前浴からの持込み量の0.5〜50倍、好
ましくは2〜15倍である。又は感光材料1m2 当た
り300ml以下、好ましくは150ml以下である。 また補充は連続的に行っても、間欠的に行ってもよい。
【0104】水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、
更に前工程に用いることもできる。この例として多段向
流方式によって削減した水洗水のオーバーフローを、そ
の前浴の漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮液
を補充して、廃液量を減らすことが挙げられる。
【0105】次に、本発明に使用可能な乾燥工程につい
て説明する。本発明の超迅速処理で画像を完成させるた
めに乾燥時間も20秒から40秒が望まれる。この乾燥
時間を短くする手段として、感光材料側の手段としては
、ゼラチンなどの親水性バインダーを減量することで膜
への水分の持込み量を減じることでの改善が可能である
。また持込み量を減量する観点から水洗浴から出た後す
ぐにスクイズローラや布などで水を吸収することで乾燥
を早めることも可能である。乾燥機からの改善手段とし
ては、当然のことではあるが、温度を高くすることや乾
燥風を強くすることなどで乾燥を早めることが可能であ
る。更に、乾燥風の感光材料への送風角度の調整や、排
出風の除去方法によっても乾燥を早めることができる。
【0106】
【実施態様】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし本発明は本実施態様のみに限定
されない。
【0107】図1は本発明の実施態様である銀塩写真式
カラーペーパーを用いた画像形成装置の概略構成図であ
る。本画像形成装置はカラーペーパーを露光した後、現
像、漂白定着、水洗した後に乾燥して、カラーペーパー
上に画像を形成するものである。本画像形成装置に用い
るカラーペーパー(以下、感光材料という)は、95モ
ル%以上の塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤を支持体
上に少なくとも1層有するカラー写真感光材料であり、
芳香族第1級アミン発色現像主薬を含有する発色現像液
により発色現像される。
【0108】画像形成装置本体10には露光装置300
、現像槽12、漂白定着槽14、水洗槽16、水切り部
17、乾燥部18が連続して設けられ、露光後の感光材
料20は現像、漂白定着、水洗後に乾燥されて本体10
から搬出される。現像槽12、漂白定着槽14、水洗槽
16、水切り部17、乾燥部18には、感光材料20を
挟持して各処理部を搬送する搬送ローラ対24が設けら
れている。また、水切り部17における搬送ローラ対2
4は、感光材料20上の水滴をスクイズ、吸収等により
除去する機能を有する除水ローラを兼ねている。感光材
料20は搬送ローラ対24により乳剤面を下にして挟持
搬送されながら処理液に所定時間浸漬されることにより
発色現像処理される。現像槽12、漂白定着槽14及び
水洗槽16には、処理液を強い勢いで噴出して処理槽内
に高速噴流を生じさせる処理液噴出部材30が、所定箇
所に設けられている。現像槽12、漂白定着槽14及び
水洗槽16に対応してそれぞれポンプ32が設けられ、
各処理液は、ポンプ32により循環されながら処理液噴
出部材30により感光材料20に向けて噴出される。
【0109】図2は露光装置300の構成図である。露
光装置300は3色の光を一組として発光し、感光材料
20を露光する。露光装置300は、コンピュータ等に
接続される画像信号処理装置240により処理される画
像データに基づいて、駆動回路242,244,246
が各半導体レーザ251,252,253を駆動するこ
とにより感光材料20を露光する。
【0110】露光装置300において、マゼンタを発色
させるための光は、波長750nmのレーザ光を射出す
る半導体レーザ251によって形成される。半導体レー
ザ251は、例えばシャープ(株)LTO30MFであ
る。半導体レーザー251から射出された波長750n
mのレーザ光はコリメータレンズ258を通って整形さ
れ、全反射ミラー261によってポリゴンミラー270
に向けて反射される。
【0111】シアンを発色させるための光は、波長83
0nmのレーザ光を射出する半導体レーザ252によっ
て形成される。半導体レーザ252から射出された波長
810nmのレーザ光は、コリメータレンズ259を通
って整形され、マゼンタを発色させるための光を通過さ
せシアンを発色させるための光を反射するダイクロイッ
クミラー262によってポリゴンミラー270に向けて
反射される。半導体レーザ252は、例えば(株)東芝
製TOLD152R、シャープ(株)製LTO10MF
である。
【0112】イエローを発色させるための光は、波長6
70nmのレーザ光を射出する半導体レーザ253によ
って形成される。半導体レーザ253は、例えば(株)
東芝製TOLD9200、日本電気(株)製NDL32
00、ソニー(株)製SLD151Uである。半導体レ
ーザ253が射出した波長670nmのレーザ光は、コ
リメータレンズ260を通って整形され、マゼンタを発
色させるための光及びシアンを発色させるための光を通
過させイエローを発色させるための光を反射するダイク
ロイックミラー263によってポリゴンミラー270に
向けて反射される。
【0113】上述のシアン、マゼンタ、イエローを発色
させるための光は同一の光路264を経てポリゴンミラ
ー270によって反射され、 fθレンズ280を通っ
てさらにミラー290に反射されて感光材料20に達す
る。そしてポリゴンミラー270が軸271を中心に回
転することにより、画像光は感光材料20を走査露光す
る。そして、感光材料20がレーザ光の走査方向と直交
する方向(矢印Aで示す)に移動することにより副走査
されて画像が形成される。ここで、露光中の感光材料2
0の移動速度は現像工程中の移動速度と等しく、感光材
料20の露光部分は等しい時間経過後に現像処理が開始
される。
【0114】実施例1 (乳剤Aの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジン−2−チオン(1%水溶液)を3.2ml添加
した。この水溶液に硝酸銀を0.2モル含む水溶液と、
塩化ナトリウム0.2モルおよび三塩化ロジウム15μ
gを含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で添加混
合した。続いて、硝酸銀を0.780モル含む水溶液と
、塩化ナトリウム0.780モル及びフェロシアン化カ
リウム4.2mgを含む水溶液とを激しく攪拌しながら
56℃で添加、混合した。硝酸銀水溶液とハロゲン化ア
ルカリ水溶液の添加が終了した5分後にさらに硝酸銀を
0.020モル含む水溶液と、臭化カリウム0.015
モル、塩化ナトリウム0.005モルおよびヘキサクロ
ロイリジウム(IV)酸カリウム0.8mgを含む水溶
液とを激しく攪拌しながら40℃で添加、混合した。 その後、イソブテンとマレイン酸1−ナトリウム塩の共
重合体を添加して沈降水洗を行ない脱塩を施した。さら
に、石灰処理ゼラチン90.0gを加え、更に硫黄増感
剤と金増感剤を加え、最適に化学増感を行なった。
【0115】得られた塩臭化銀(A)について、電子顕
微鏡写真から粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サイズ
分布を求めた。これらのハロゲン化銀粒子はいずれも立
方体であり、粒子サイズは0.52μm変動係数は0.
08であった。粒子サイズは粒子の投影面積と等価な円
の直径の平均値を以て表し、粒子サイズ分布は粒子サイ
ズの標準偏差を平均粒子サイズで割った値を用いた。
【0116】次いで、ハロゲン化銀結晶からのX線回折
を測定することにより、乳剤粒子のハロゲン組成を決定
した。単色化されたCuKα線を線源とし(200)面
からの回折角度を詳細に測定した。ハロゲン組成が均一
な結晶からの回折線は単一なピークを与えるのに対し、
組成の異なる局在相を有する結晶からの回折線はそれら
の組成に対応した複数のピークを与える。測定されたピ
ークの回折角度から格子定数を算出することで、結晶を
構成するハロゲン化銀のハロゲン組成を決定することが
できる。この塩臭化銀乳剤(A)の測定結果は、塩化銀
100%の主ピークの他に塩化銀70%(臭化銀30%
)に中心を持ち塩化銀60%(臭化銀40%)の辺りま
で裾をひいたブロードな回折パターンを観察することが
できた。
【0117】(乳剤Bの調製)乳剤Aの化学増感工程を
変更し、セレン増感剤(ジメチルセレノウレア)1×1
0−5mol/molAgと核酸0.2g/molAg
を加え、50℃にて最適に化学増感を行なった。 (乳剤Cの調製)乳剤Aの化学増感工程を変更し、硫黄
増感剤(トリエチルチオ尿素)1×10−5mol/m
olAgと塩化金酸1×10−5mol/molAgと
核酸0.1g/molAgを加え、50℃にて最適に化
学増感を行なった。 (乳剤Dの調製)乳剤Aの化学増感工程を変更し、セレ
ン増感剤(ジメチルセレノウレア)1×10−5mol
/molAgと塩化金酸1×10−5mol/molA
gと核酸0.1g/molAgを加え、50℃にて最適
に化学増感を行なった。
【0118】作成した感材を以下の2種類の露光装置を
用いて露光を行なった。 (感材イの作成)ポリエチレンで両面ラミネートした紙
支持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗り層を設
け、さらに種々の写真構成層を塗布して以下に示す層構
成の多層カラー印画紙を作製した。塗布液は下記のよう
にして調製した。
【0119】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定
剤(Cod−1)4.4g及び色像安定剤(Cpd−7
)0.7gに酢酸エチル27.2ccおよび溶媒(So
lv−3)および(Solv−7)をそれぞれ4.1g
を加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液1
85ccに乳化分散させて乳化分散物を調製した。一方
塩臭化銀乳剤(A)に下記に示す赤感性増感色素(Dy
e−1)を添加した乳剤を調製した。前記の乳化分散物
とこの乳剤とを混合溶解し、以下に示す組成となるよう
に第一層塗布液を調製した。
【0120】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。
【0121】また、各層にCpd−10とCpd−11
をそれぞれ全量が25.0mg/m2 と50.0mg
/m2 となるように添加した。各層の分光増感色素と
して下記のものを用いた。
【0122】
【化18】
【0123】
【化19】
【0124】
【化20】
【0125】(Dye−2)、(Dye−3)を使用す
る際は下記の化合物をハロゲン化銀1モルあたり1.8
×10−3モル添加した。
【0126】
【化21】
【0127】またイエロー発色乳剤層、マゼンタ発色乳
剤層、シアン発色乳剤層に対し、1−(5−メチルウレ
イドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞ
れハロゲン化銀1モル当たり8.0×10−4モル添加
した。
【0128】イラジェーション防止のために乳剤層に下
記の染料を添加した。
【0129】
【化22】
【0130】
【化23】
【0131】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀
換算塗布量を表す。
【0132】支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2)と青
味染料(群青)を含む〕
【0133】第一層(赤感性イエロー発色層)前記塩臭
化銀乳剤(A)              0.30
ゼラチン                     
       1.22イエローカプラー(ExY) 
              0.82色像安定剤(C
pd−1)                  0.
19溶媒(Solv−3)             
          0.18溶媒(Solv−7) 
                      0.1
8色像安定剤(Cpd−7)            
      0.06
【0134】第二層(混色防止層
) ゼラチン                     
       0.64混色防止剤(Cpd−5)  
                0.10溶媒(So
lv−1)                    
   0.16溶媒(Solv−4)        
               0.08
【0135】
第三層(赤外感光性マゼンタ発色層)塩臭化銀乳剤(A
)                  0.12ゼラ
チン                       
     1.28マゼンタカプラー(ExM)   
           0.23色像安定剤(Cpd−
2)                  0.03色
像安定剤(Cpd−3)              
    0.16色像安定剤(Cpd−4)     
             0.02色像安定剤(Cp
d−9)                  0.0
2溶媒(Solv−2)              
         0.40
【0136】第四層(紫外
線吸収層) ゼラチン                     
       1.41紫外線吸収剤(UV−1)  
               0.47混色防止剤(
Cpd−5)                  0
.05溶媒(Solv−5)            
           0.24
【0137】第五層(
赤外感光性シアン発色層)塩臭化銀乳剤(A)    
              0.23ゼラチン   
                         
1.04シアンカプラー(ExC)         
       0.32色像安定剤(Cpd−2)  
                0.03色像安定剤
(Cpd−4)                  
0.02色像安定剤(Cpd−6)         
         0.18色像安定剤(Cpd−7)
                  0.40色像安
定剤(Cpd−8)                
  0.05溶媒(Solv−6)         
              0.14
【0138】第
六層(紫外線吸収層) ゼラチン                     
       0.48紫外線吸収剤(UV−1)  
               0.16混色防止剤(
Cpd−5)                  0
.02溶媒(Solv−5)            
           0.08
【0139】第七層(
保護層) ゼラチン                     
       1.10ポリビニルアルコールのアクリ
ル      0.17変性共重合体(変性度17%) 流動パラフィン                  
    0.03
【0140】
【化24】
【0141】
【化25】
【0142】
【化26】
【0143】
【化27】
【0144】
【化28】
【0145】
【化29】
【0146】
【化30】
【0147】
【化31】
【0148】
【化32】
【0149】表7に示すように感光材料イの第1層(イ
エロー発色層)、第3層(マゼンタ発色層)、第5層(
シアン発色層)に使用のハロゲン化銀乳剤を変更した以
外は感光材料イと同様な構成の感光材料ロ〜トを作成し
た。
【0150】
【表7】
【0151】作成した感光材料を以下の2種類の露光装
置を用いて露光を行なった。 (1)感光計(富士写真フイルム株式会社製、FWH型
、光源の色温度3200K)を使用しこの光源に670
nm,750nm,830nmの蒸着干渉フィルターを
介して10秒間センシトメトリー用の諧調露光を与えた
。 (2)半導体レーザーAlGaInP(発振波長、約6
70nm)、半導体レーザーGaAlAs(発振波長、
約750nm)、GaAlAs(発振波長、約830n
m)を用いた。レーザー光はそれぞれ回転多面体により
、走査方向に対して垂直方向に移動するカラー印画紙上
に、順次走査露光できるような装置である。この装置を
用いて、光量を変化させて感光材料の濃度(D)と光量
(E)との関係D−logEを求めた。半導体レーザー
の光量は、半導体レーザーへの通電時間を変えることで
光量を変調するパルス幅変調方式と通電量を変えること
で光量を変調する強度変調方式とを組合せて露光量を制
御した。この走査露光は400dpiで行いこの時の画
素当たりの平均露光時間は約10−7秒である。
【0152】この上記2種類の露光において、露光時の
温度、湿度を15℃、55%R.H及び35℃、55%
R.Hに変化させそれぞれの条件下で露光を行った。こ
の際感材はそれぞれの温度、湿度下で30分間置いたの
ち露光を行なった。露光(2)の走査露光装置では半導
体レーザーの温度依存性の影響ができないよう半導体レ
ーザーは25℃に保った。
【0153】露光後以下に示す現像処理を行なった。
【0154】(現像処理)露光の終了した試料は、ペー
パー処理機を用いて、次の処理工程でカラー現像のタン
ク容量の2倍補充するまで、連続処理(ランニング)を
実施した後使用した。
【0155】   処理工程    温    度    時間   
 補充液*    タンク容量  カラー現像    
35℃      45秒     161ml   
 17リットル  漂白定着    30〜35℃  
  45秒     215ml    17リットル
  リンス■    30〜35℃    20秒  
    −        10リットル  リンス■
    30〜35℃    20秒      − 
       10リットル  リンス■    30
〜35℃    20秒     315ml    
10リットル  乾    燥    70〜80℃ 
   60秒        *補充量は感光材料1m
2 当たり    (リンス■→■への3タンク向流方
式とした。)
【0156】各処理液の組成は以下の通り
である。 カラー現像液                   
       タンク液      補充液  水  
                         
        800ml      800 ml
  エチレンジアミン−N,N,     N’,N’−テトラメチレン     ホスホン酸                
         1.5  g      2.0 
g  臭化カリウム                
         0.015g      ──  
トリエタノールアミン               
  8.0  g      12.0g  塩化ナト
リウム                      
 1.4  g      ──  炭酸カリウム  
                        2
5  g       25 g  N−エチル−N−
(β−メタン     スルホンアミドエチル)−3−    メチル
−4−アミノアニリン硫酸塩   5.0  g   
   7.0 g  N,N−ビス(カルボキシメチル
)    ヒドラジン               
          4.0  g      5.0
 g  N,N−ジ(スルホエチル)     ヒドロキシルアミン・1Na        
 4.0  g      5.0 g  蛍光増白剤
(WHITEX 4B、住友化学製)    1.0 
 g      2.0 g  ──────────
───────────────────  水を加え
て                        
 1000 ml     1000 ml  pH(
25℃)                     
10.05         10.45
【0157】
漂白定着液(タンク液と補充液は同じ)水      
                         
   400 mlチオ硫酸アンモニウム(700g/
l)       100 ml亜硫酸ナトリウム  
                   17 gエチ
レンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム                   
    55 gエチレンジアミン四酢酸二ナトウリム
    5 g臭化アンモニウム          
           40 g──────────
─────────────水を加えて       
                  1000 ml
pH(25℃)                  
      6.0
【0158】リンス液(タンク液と
補充液は同じ)イオン交換水(カルシウム、マグネシウ
ムは各々3ppm以下) 得られたサンプルの15℃、55%R.H.での濃度1
.0を与える露光量において35℃、55%R.H.に
おける濃度〔D(35℃、55%R.H.)〕を測定し
た。そしてこの濃度の差;ΔD=D(35℃、55%R
.H.)−1.0(ΔDが正の値で大きい場合高温で増
感している。)を露光温度依存性の評価尺度とした。 結果について表8に示す。
【0159】
【表8】
【0160】表8の結果から明らかなように、本発明の
セレン増感剤を用いた感光材料ロ、ニ、ホ、ト、は露光
温度依存性が小さく、なかでも最も分光感度が長波であ
る第5層にセレン増感を適用したときに最も顕著にその
効果が発揮されることがわかる。
【0161】更に、この結果は第5層に於けるそれぞれ
のΔDの比較から明らかなように通常の全面露光〔露光
(1)〕を行った場合よりも高照度走査露光〔露光(2
)〕を行ったときの方が、より顕著である。
【0162】また、セレン増感単独の乳剤Bを使用した
感材(ロやホ)よりも、セレン増感と金増感を併用した
乳剤Dを使用した感材(ニとト)の方が、より大きな効
果が得られることも第5層に於けるそれぞれのΔDの比
較からわかる。 実施例2 実施例1で作成した感光材料イ〜トを実施例1と同様の
ディジタル画像露光を行った後、ペーパー処理機を用い
て以下に示す処理工程でカラー現像処理を行った。得ら
れたサンプルについて実施例1と同様の評価を行った。 結果は実施例1と同様であった。
【0163】   処理工程    温    度    時間   
 補充液*    タンク容量  カラー現像    
35℃      20秒      60ml   
 2 リットル  漂白定着    30〜35℃  
  20秒      60ml    2 リットル
  リンス■    30〜35℃    10秒  
    −        1 リットル  リンス■
    30〜35℃    10秒      − 
       1 リットル  リンス■    30
〜35℃    10秒     120ml    
1 リットル  乾    燥    70〜80℃ 
   20秒        *補充量は感光材料1m
2 当たり    (リンス■→■への3タンク向流方
式とした。)
【0164】各処理液の組成は以下の通り
である。 カラー現像液                   
       タンク液      補充液  水  
                         
        800ml      800 ml
  エチレンジアミン−N,N,     N’,N’−テトラメチレン     ホスホン酸                
         1.5  g      2.0 
g  臭化カリウム                
         0.015g      ──  
トリエタノールアミン               
  8.0  g      12.0g  塩化ナト
リウム                      
 4.9  g      ──  炭酸カリウム  
                        2
5  g       37 g  4−アミノ−3−
メチル−N−エチル−    N−(3−ヒドロキシプ
ロピル)アニリン・    2・p−トルエンスルホン
酸         12.8 g      19.
8g  N,N−ビス(カルボキシメチル)    ヒ
ドラジン                     
    5.5  g      7.0 g  蛍光
増白剤(WHITEX 4B、住友化学製)    1
.0  g      2.0 g  ───────
──────────────────────  水
を加えて                     
    1000 ml     1000 ml  
pH(25℃)                  
   10.05         10.45
【01
65】漂白定着液(タンク液と補充液は同じ)水   
                         
      400 mlチオ硫酸アンモニウム(70
0g/l)       100 ml亜硫酸ナトリウ
ム                     17 
gエチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム                   
    55 gエチレンジアミン四酢酸二ナトウリム
    5 g臭化アンモニウム          
           40 g──────────
─────────────水を加えて       
                  1000 ml
pH(25℃)                  
      6.0
【0166】リンス液(タンク液と
補充液は同じ)イオン交換水(カルシウム、マグネシウ
ムは各々3ppm以下) この処理には添付図面2に示した装置を使用した。 実施例3 実施例1の赤外感光性シアン発色層で使用した赤外増感
色素(Dye−3)を下式に変える以外は実施例1と同
様のサンプルイ′〜ト′を作成した。
【0167】
【化33】
【0168】この感光材料を実施例1と同様の露光をし
同様の評価を行なった結果、実施例1と同様の結果が得
られた。
【0169】
【発明の効果】本発明により、赤外分光増感された感光
層の露光温度依存性が小さくなる。この効果は、高照度
走査露光においてより顕著にあらわれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が適用される画像形成装置(現像
処理装置)の構成図である。
【図2】図2は露光装置の構成図である。
【符号の説明】 10  画像形成装置本体 12  現像槽 14  漂白定着槽 16  水洗槽 17  水切り部 18  乾燥部 20  感光材料 30  処理液噴出部材 32  ポンプ 240  画像処理装置 142、244、246  駆動回路 251、252、253  半導体レーザー258、2
59、260  コリメータレンズ261  全反射ミ
ラー 262、263  ダイクロイックミラー270  ポ
リゴンミラー 280  fθレンズ 300  露光装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に、730nm以上に分光感
    度極大を有する分光増感色素により分光増感されたハロ
    ゲン化銀乳剤粒子を含むハロゲン化銀感光層を少なくと
    も1層有するハロゲン化銀感光材料に於いて、該ハロゲ
    ン化銀乳剤粒子がセレン化合物を用いて化学増感されて
    いることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】  イエロー、マゼンタ、またはシアンに
    発色するカプラーのいずれかをそれぞれ含有する少なく
    とも三種の感色性の異なるハロゲン化銀感光層を支持体
    上に有しその少なくとも一種の感光層が730nm以上
    に分光感度極大を有する分光増感色素により分光増感さ
    れたハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀カラー感
    光材料に於いて、該感光層中のハロゲン化銀乳剤粒子が
    AgCl含有率90モル%以上の高塩化銀粒子でありか
    つセレン化合物を用いて化学増感されていることを特徴
    とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 【請求項3】  請求項1または2記載の感光材料を、
    1画素当たりの露光時間が10−4秒より短い走査露光
    方式で露光し、その後発色現像処理することを特徴とす
    るカラー画像形成方法。
  4. 【請求項4】  発色現像処理時間が20秒以下、該発
    色現像処理から乾燥までを含めた全処理時間が90秒以
    下である請求項3記載のカラー画像形成方法。
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