JP2884280B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2884280B2 JP4148897A JP14889792A JP2884280B2 JP 2884280 B2 JP2884280 B2 JP 2884280B2 JP 4148897 A JP4148897 A JP 4148897A JP 14889792 A JP14889792 A JP 14889792A JP 2884280 B2 JP2884280 B2 JP 2884280B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は染色された親水性コロイ
ド層を有するハロゲン化銀写真感光材料に関し、さらに
詳しくは、赤外域に吸収を有し、写真材料中において安
定に存在し、写真化学的に不活性であると共に写真処理
過程において容易に脱色される染料を含有する親水性コ
ロイド層を有してなるハロゲン化銀写真感光材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料において、特
定の波長の光を吸収させる目的で、写真乳剤層またはそ
の他の層を着色することがしばしば行われる。写真乳剤
層に入射すべき光の分光組成を制御することが必要なと
き、写真感光上の写真乳剤層よりも支持体から遠い側に
着色層が設けられる。このような着色層はフィルター層
と呼ばれる。重層カラー感光材料のごとく写真乳剤層が
複数ある場合にはフィルター層がそれらの中間に位置す
ることもある。写真乳剤層を通過する際あるいは透過後
に散乱された光が、乳剤層と支持体の境界、あるいは乳
剤層と反対側の支持体の表面で反射されて再び写真乳剤
層中に入射することに基づく画像のボケ、すなわちハレ
ーションを防止することを目的として、写真乳剤層と支
持体の間、あるいは支持体の写真乳剤層とは反対の面に
着色層を設けることが行われる。このような着色層はハ
レーション防止層と呼ばれる。重層カラー感光材料の場
合には、各層の中間にハレーション防止層が置かれるこ
ともある。写真乳剤層中での光の散乱に基づく画像鮮鋭
度の低下(この現象は一般にイラジェーションと呼ばれ
ている)を防止するために、写真乳剤層を着色すること
も行われる。
【0003】一方、近年赤外波長に増感された記録材
料、例えば近赤外レーザーの出力を記録する記録材料が
提案されている。例えば、このような写真感光材料の露
光方法の一つに原図を走査し、その画像信号に基づいて
ハロゲン化銀写真感光材料上に露光を行い、原図の画像
に対応するネガ画像もしくはポジ画像を形成するいわゆ
るスキャナー方式による画像形成方法が知られている。
この方法においてスキャナー方式の記録用光源として、
半導体レーザーが最も好ましく使われている。この半導
体レーザーは、小型で安価、しかも変調が容易であり、
他のHe−Neレーザー、アルゴンレーザーなどよりも
長寿命でかつ赤外域に発光するため、赤外域に感光性を
有する感光材料を用いると、明るいセーフライトが使用
できるため、取り扱い作業性が良くなると言う利点を有
している。
【0004】しかしながら、半導体レーザーの発振波長
は赤域から赤外域にあり、従って赤域から赤外域に高い
感光性を有する感材が必要になる。この領域に分光感度
をもたせるための増感色素は、分光感度の波長依存性が
ブロードであるのが一般的であるので、複数の感光層を
有する感光材料において、個々の感光層を異なるレーザ
ー光に選択的に感光させることが難しく、いわゆる色分
離が悪くなる。更に、赤から赤外域の長波長のしかもレ
ーザー光のような高密度光を用いて露光を行うと、ハレ
ーションやイラジェーションによる光のにじみが大き
く、解像度の大きな劣化をもたらす。
【0005】色分離や解像度の劣化を防ぐために、着色
層が使用される。これらの着色すべき層は、親水性コロ
イドからなる場合が多く、従ってその着色のためには通
常、水溶性染料を層中に含有させる。この染料は下記の
ような条件を満足することが必要である。 (1)使用目的に応じた適正な分光吸収を有すること。 (2)写真化学的に不活性であること。つまりハロゲン
化銀写真乳剤層の性能に化学的な意味での悪影響、例え
ば感度の低下、潜像退行、あるいはカブリを与えないこ
と。 (3)写真処理過程において脱色されるか、溶解除去さ
れて、処理後の写真感光材料上に有害な着色を残さない
こと。 (4)溶液中あるいは写真材料中での経時安定性に優れ
ること。 このような条件を満足するものとして、従来可視光また
は紫外光を吸収する多くの染料が公知であり、これらの
700nm以下の波長に増感された従来の写真要素にお
いて像改良目的のために適している。特に、トリアリー
ルメタン及びオキソノール染料はこれらに関連して広く
用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】今までに、前記の条件
を満足する染料を見出すべく多くの努力がなされ、多数
の染料が提案されてきた。
【0007】例えば、特開昭62−123454号、同
63−55544号、同64−33547号等に記載さ
れた。トリカルボシアニン染料、特開平1−22714
8号に代表されるオキソノール染料、特開平1−234
844号に代表されるメロシアニン染料、特開平2−2
16140号に代表されるテトラアリール型のポリメチ
ン染料、また特開昭50−100116号、同62−3
250号、特開平2−259753号にはインドアニリ
ン染料が挙げられている。しかしながら、前記の諸条件
を全て満足しうる染料は非常に少ないのが現状である。
したがって、赤外域に高い感光性を有し、色分離が良く
かつハレーションやイラジェーションの防止された優れ
た感光材料が少なく、従って上記のごとく優れた性能を
有する半導体レーザーの特性を充分に生かすことが出来
ないのが実状である。本発明の目的は、前記した(1)
(2)(3)および(4)の条件を満たす染料を含有
し、優れた写真特性を有し、安定性がよく、処理後に有
害な着色を残さない赤外感光性のハロゲン化銀写真感光
材料を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記一
般式[I]で表される染料の少なくとも一種を含有する
ハロゲン化銀写真感光材料によって達成されることがわ
かった。
【0009】
【化2】
【0010】式中Rは水素原子、ハロゲン原子、スル
ホン酸基、カルボン酸基、CONHR,SONHR,
NHSOR,NHCORまたはNHCONHRで表さ
れる基(Rはアルキル基、アリール基またはヘテロ環
基)、RはSOR,CORまたはCONHRで表さ
れる基(Rは前述と同義)を表す。RとRは互いに
同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、水酸基、アミノ基またはハロゲン原子を
表し、RとRは互いに同じでも異なっていてもよ
く、アルキル基、アリール基、アシル基、スルホニル基
またはRとRが互いに連結して5または6員環を形
成してもよい。また、RとRはそれぞれ隣接するR
と互いに連結して5または6員環を形成してもよい。
nは0〜3の整数を表す。ただし、染料分子中に少なく
とも4個の酸性置換基を有するものとする。
【0011】一般式[I]について詳しく述べる。
1 、R3 、およびR4 によって表されるハロゲン原子
は、F,Cl,Brである。R1 によって表されるCO
NHR,SO2 NHR,NHSO 2R,NHCORおよ
びNHCONHRのRはアルキル基、アリール基または
ヘテロ環基を表し、アルキル基は炭素数1〜5のアルキ
ル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基等)が好ましく、置換基(例えば、スルホン酸基、
カルボン酸基、水酸基等)の置換基を有していてもよ
い。アリール基はフェニル基、ナフチル基が好ましく、
スルホン酸基、カルボン酸基、水酸基、ハロゲン原子
(F,Cl,Br)、炭素数1〜5のアルコキシ基(例
えば、メトキシ基、エトキシ基等)またはアミノ基(例
えば、ジメチルアミノ基、ジ−4−スルホブチルアミノ
基、ジカルボキシメチルアミノ基等)で置換されていて
もよい。ヘテロ環基はピリジン環、1,3−チアゾール
環、1,3,4−トリアゾール環、ベンゾチアゾール
環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、
1,2,4−チアジアゾール環等が好ましく、スルホン
酸基、カルボン酸基、水酸基、メチル基、メトキシ基、
ハロゲン原子(F,Cl,Br)等で置換されていても
よい。
【0012】R2 で表されるSO2 R、CORまたはC
ONHRのRは前記と同義である。またRには、酸性置
換基を含むことが好ましい。
【0013】本発明において酸性置換基とは、スルホン
酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、SO2 NHSO2
RまたはCONHSO2 R(Rは前述と同義)を表し、
スルホン酸基とはスルホ基またはその塩を、カルボン酸
基とはカルボキシル基またはその塩を、ホスホン酸基と
はホスホノ基またはその塩をそれぞれ意味する。また、
SO2 NHSO2 RまたはCONHSO2 Rも塩の形で
もよい。塩の例としては、Na,Kなどのアルカリ金属
塩、アンモニュウム塩、トリエチルアンモニュウム、ト
リブチルアンモニュウム、ピリジニュウム、テトラブチ
ルアンモニュウムなどの有機アンモニュウム塩を挙げる
ことが出来る。
【0014】R,R,RおよびRで表されるア
ルキル基は前述と同義である。RとRによって表さ
れるアミノ基としては、ジ−4−スルホブチルアミノ
基、ジカルボキシメチルアミノ基等を挙げることが出来
る。RとRによって表されるアルコキシ基は炭素数
1〜5が好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基で置換
されていても良い。(例えば、4−スルホブトキシ基、
カルボキシメトキシ基等)RとRによって表される
アリール基は前述と同義であり、アシル基は例えば、ア
セチル基、プロピオニル基等を、スルホニル基はメタン
スルホニル基、エタンスルホニル基等を挙げることが出
来る。また、互いに結合して、ピロリジン環、ピペリジ
ン環、モルホリン環等を形成してもよい。また、R
は隣接するRと互いに結合して、ジュロリジン
環、テトラヒドロキノリン環等を形成してもよい。但
し、染料分子中に前述した酸性置換基を少なくとも4個
含むものとする。
【0015】更に好ましくは、一般式[I]において、
1 がCONHR(Rはアルキル基、アリール基あるい
はヘテロ環基を表す)、R4 が水素原子およびR5 とR
6 がアルキル基である染料を少なくとも1種を含有する
親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料に
よって達成された。(各置換基は前述と同義である)
【0016】更に、染料分子中に少なくとも5個の酸性
置換基を含むことが好ましい。特に、染料分子中の酸性
置換基のうち、少なくても2個がカルボン酸基であるこ
とが好ましい。
【0017】本発明に用いられる一般式[I]で表され
る染料の具体例を以下に示すが、本発明の範囲はこれら
に限定されるものではない。
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】本発明の化合物は、特開昭50−1001
16号、同62−3250号、特開平2−129268
号などを参考にして合成できる。次に合成例を示す。
【0026】(化合物I−19の合成)5−アミノ−2
−(3,5−ジスルホフェニルカルバモイル)−1−ナ
フトール2.7g、N,N−ジメチルアセトアミド27
mlの中に3,5−ジメトキシカルボニルベンゼンスルホ
ニルクロライド1.9gとピリジン2mlを加えた。室温
で1時間攪拌し、エチルアルコール50mlを加え、析出
した結晶を濾別した。結晶の中に、メチルアルコール、
水酸化ソーダ2g及び水10mlを入れ、1時間煮沸環流
し、5gの5−(3,5−ジカルボキシフェニルスルホ
ンアミド)−2−(3,5−ジスルホフェニルカルボモ
イル)−1−ナフトールを得た。
【0027】上記で得られた化合物3.3gと30mlの
メチルアルコールの中に、ニトロソ体1.8g、トリエ
チルアミン2ml、無水酢酸2mlを入れ、室温で1時間攪
拌した後、酢酸カリウム3.5gを加え、析出した結晶
を濾別した。水とメチルアルコールの混合溶液から再結
晶を行い、1.4gの染料を得た。 融点 200℃以上 λmax(H2O) 738.7nm、ε
4.73×104
【0028】(化合物I−20の合成)上記3,5−ジ
メトキシカルボニルベンゼンスルホニルクロライドのか
わりに、m−クロロスルホニルベンゾイルクロライドを
用いた以外は、同じ方法で染料を合成した。 融点 200℃以上 λmax(H2O) 752.3nm、ε
4.01×104 他の化合物も同様に合成できる。
【0029】上記式[I]の染料は適当な溶媒〔例えば
水、アルコール(例えばメタノール、エタノール、な
ど)メチルセロゾルブ、など、あるいはこれらの混合溶
媒〕に溶解して、或いは水性分解物として好ましくは、
感光性または非感光性の親水性コロイド層用塗布液中に
添加される。これらの染料は2種以上組合せて用いるこ
ともできる。
【0030】前記の染料の使用量は、一般に10-3g/
m2〜2.5g/m2、特に10-3g/m2〜1.0g/m2
範囲に好ましい量を見出すことができる。
【0031】前記一般式[I]で表される写真染料は特
にイラジェーション防止の目的に有効であり、この目的
で用いる場合は主として乳剤層に添加される。一般式
[I]の写真染料はまたハレーション防止のための染料
としても特に有効であり、この場合は支持体裏面あるい
は支持体と乳剤層の間の層に添加される。一般式[I]
の写真用染料はフィルター染料としても有利に用いるこ
とができる。
【0032】本発明では、一般式[I]で表される染料
は好ましくはバインダーと一緒に用いる。バインダーと
して使用される親水性コロイド材料には、ゼラチン、ゼ
ラチン代替品、コロジオン、アラビアゴム、カルボキシ
ル化セルロースのアルキルエステル、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロ
ースのようなセルロースエステル誘導体、1960年8
月16日発行のクラビーア(Clavier)らの米国特許第
2,949,442号明細書に記載されている両性コポ
リマーのような合成樹脂、ポリビニルアルコールおよび
その他の当業界に周知の材料がある。
【0033】高分子ゼラチン代替品の例には、アリルア
ミンとメタクリル酸とのコポリマー、アリルアミンとア
クリル酸とアクリルアミドのコポリマー、アリルアミン
とメタクリル酸と酢酸ビニルとの加水分解コポリマー、
アリルアミンとアクリル酸とスチレンとのコポリマー、
アリルアミンとメタクリル酸とアクリロニトリルとのコ
ポリマーなどがある。
【0034】本発明の赤外染料は、赤外領域に分光感度
を有する感光層を少なくとも1層有するハロゲン化銀写
真感光材料に好ましく使用することが出来る。このよう
なハロゲン化銀写真感光材料としては、像様露光して得
られる潜像を現像、漂白、定着、(転写)等の処理をし
て可視像を得ることが出来るものであればどのようなも
のでも良く、黒白感材、カラー感材何れも好ましく使用
することが出来る。また、カラー感材としては、カラー
ペーパー、カラー反転ペーパー、直接ポジカラーペーパ
ー、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、
カラー拡散転写感光材料等を挙げることが出来る。特
に、半導体レーザー、LED等の高密度単色光を使用し
た走査露光により画像を形成する、ハロゲン化銀感光材
料に使用することが好ましい。
【0035】これらのハロゲン化銀感光材料に使用する
ハロゲン化銀乳剤としては、塩化銀、臭化銀、塩臭化
銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀等の何れも用いる
ことが出来るが、処理の迅速化、簡易化等の目的の為
に、塩臭化銀乳剤が好ましい。これらの塩臭化銀乳剤と
しては、赤外分光増感感度を高めたり、安定性を高めた
りする目的で、特開平3−84545号に記載されてい
るような乳剤表面に0.01〜3モル%の沃化銀を含有
した高塩化銀粒子が好ましく用いられる。また現像処理
時間を速めるために実質的に沃化銀を含まない塩臭化銀
もくしは塩化銀よりなるものを好ましく用いることがで
きる。ここで実質的に沃化銀を含まないとは、沃化銀含
有率が1モル%以下、好ましくは0.2モル%以下のこ
とを言う。乳剤のハロゲン組成は粒子間で異なっていて
も等しくても良いが、粒子間で等しいハロゲン組成を有
する乳剤を用いると、各粒子の性質を均質にすることが
容易である。また、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲ
ン組成分布については、ハロゲン化銀粒子のどの部分を
とっても組成の等しい所謂均一型構造の粒子や、ハロゲ
ン化銀粒子内部のコア(芯)とそれを取り囲むシェル
(殻)〔一層または複数層〕とでハロゲン組成の異なる
所謂積層型構造の粒子あるいは、粒子内部もしくは表面
に非層状にハロゲン組成の異なる部分を有する構造(粒
子表面にある場合は粒子のエッジ、コーナーあるいは面
上に異組成の部分が接合した構造)の粒子などを適宜選
択して用いることができる。高感度を得るには、均一型
構造の粒子よりも後二者のいずれかを用いることが有利
であり、耐圧力性の面からも好ましい。ハロゲン化銀粒
子が上記のような構造を有する場合には、ハロゲン組成
において異なる部分の境界部は、明確な境界であって
も、組成差により混晶を形成して不明確な境界であって
も良く、また積極的に連続的な構造変化を持たせたもの
であっても良い。
【0036】また、迅速処理に適した感光材料には塩化
銀含有率の高い所謂高塩化銀乳剤が好ましく用いられ
る。本発明においては高塩化銀乳剤の塩化銀含有率は9
5モル%以上が好ましく、97モル%以上が更に好まし
い。こうした高塩化銀乳剤においては臭化銀局在相を先
に述べたような層状もしくは非層状にハロゲン化銀粒子
内部および/または表面に有する構造のものが好まし
い。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率におい
て少なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%
を越えるものがより好ましい。そして、これらの局在相
は、粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナーあるいは面
上にあることができるが、一つの好ましい例として、粒
子のコーナー部にエピタキシャル成長したものを挙げる
ことができる。また、現像処理液の補充量を低減する目
的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高めること
も有効である。この様な場合にはその塩化銀含有率が9
8モル%〜100モル%であるような、ほぼ純塩化銀の
乳剤も好ましく用いられる。本発明に用いるハロゲン化
銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ
(粒子の投影面積と等価な円の直径を以て粒子サイズと
し、その数平均をとったもの)は、0.1μ〜2μが好
ましい。
【0037】また、それらの粒子サイズ分布は変動係数
(粒子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除した
もの)20%以下、望ましくは15%以下の所謂単分散
なものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る
目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用す
ることや、重層塗布することも好ましく行われる。写真
乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十
四面体あるいは八面体のような規則的な(regular)結晶
形を有するもの、球状、板状などのような変則的な(ir
regular)結晶形を有するもの、あるいはこれらの複合形
を有するものを用いることができる。また、種々の結晶
形を有するものの混合したものからなっていても良い。
本発明においてはこれらの中でも上記規則的な結晶形を
有する粒子を50%以上、好ましくは70%以上、より
好ましくは90%以上含有するのが良い。また、これら
以外にも平均アスペクト比(円換算直径/厚み)が5以
上、好ましくは8以上の平板状粒子が投影面積として全
粒子の50%を越えるような乳剤も好ましく用いること
ができる。
【0038】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、P.Gl
afkides 著 Chimie et Phisique Photographique(Paul
Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographi
c Emulsion Chemistry(Focal Press社刊、1966
年)、V.L.Zelikman et al著 Making and Coating Phot
ographic Emulsion(Focal Press 社刊、1964年)な
どに記載された方法を用いて調整することができる。す
なわち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでも
よく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる
形式としては、片側混合法、同時混合法、及びそれらの
組合せなどのいずれの方法を用いても良い。粒子を銀イ
オン過剰の雰囲気の下において形成させる方法(いわゆ
る逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つ
の形式としてハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを
一定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダ
ブルジェット法を用いることもできる。この方法による
と、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン
化銀乳剤を得ることができる。本発明のハロゲン化銀粒
子の局在相またはその基質には、異種金属イオンまたは
その錯イオンを含有させることが好ましい。主として局
在相にはイリジウム、ロジウム、鉄などから選ばれるイ
オンまたはその錯イオン、また主として基質にはオスミ
ウム、イリジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、パラ
ジウム、コバルト、ニッケル、鉄などから選ばれた金属
イオンまたはその錯イオンを組合せて用いることができ
る。また局在相と基質とで金属イオンの種類と濃度をか
えて用いることができる。これらの金属は複数種用いて
も良い。また、更にカドミウム、亜鉛、鉛、水銀、タリ
ウム等の金属イオンを用いることもできる。
【0039】レーザー等による走査露光用感光材料に使
用するハロゲン化銀乳剤は高照度露光に適し、レーザー
の露光制御範囲で必要濃度が出せる階調が必要である。
更に赤外分光増感された場合保存性を改良する必要があ
る。これらの目的には、上記金属イオンのうち特にイリ
ジウム、ロジウム、ルテニウム、あるいは鉄のイオンあ
るいは錯イオンを使用することが非常に有用である。こ
れらの金属イオンあるいは錯イオンの使用量は、ドープ
基体のハロゲン化銀乳剤組成、サイズ、ドープ位置等に
より大きく異なるが、イリジウム、ロジウムイオンはそ
れぞれは銀1モルあたり、5×10-9モル〜1×10-4
モルが好ましく、鉄イオンは銀1モルあたり1×10-7
モル〜5×10-3モルが好ましく使用される。これらの
金属イオン提供化合物は、ハロゲン化銀粒子形成時に、
分散媒になるゼラチン水溶液中、ハロゲン化物水溶液
中、銀塩水溶液中またはその他の水溶液中、あるいはあ
らかじめ金属イオンを含有せしめたハロゲン化銀微粒子
の形で添加しこの微粒子を溶解させる、等の手段によっ
て本発明のハロゲン化銀粒子の局在相および/またはそ
の他の粒子部分(基質)に含有せしめる。本発明で用い
られる金属イオンを乳剤粒子中に含有させるには、粒子
形成前、粒子形成中、粒子形成直後のいずれかでおこな
うことができる。これは金属イオンを粒子のどの位置に
含有させるかによって変えることができる。
【0040】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常化学増感及び分光増感を施される。化学増感法につ
いては、カルコゲン増感剤を使用した化学増感(具体的
には不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感ある
いはセレン化合物によるセレン増感、テルル化合物によ
るテルル増感があげられる。)、金増感に代表される貴
金属増感、あるいは還元増感などを単独もしくは併用し
て用いることができる。化学増感に用いられる化合物に
ついては、特開昭62−215272号公報の第18頁
右下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いら
れる。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感光材料
の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止
する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の化
合物あるいはそれ等の前駆体を添加することができる。
これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−2152
72号公報明細書の第39頁〜第72頁に記載のものが
好ましく用いられる。更にEP0447647号に記載
された化合物も好ましく用いられる。
【0041】分光増感は、本発明の感光材料における乳
剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で
行われる。露光にレーザやLED等の単色高密度光を使
用する場合には、これらの光束の波長に合わせて分光増
感することが必要である。この光束に合わせて分光増感
するとは、この光束の波長において分光感度を有するよ
うな増感色素を用いて分光増感することを意味してお
り、必ずしも分光増感感度極大がこの光束の波長に一致
することのみを意味していない。これらの光束による感
度や、カラー感材の場合には色分離の観点からこの光束
波長と分光感度極大波長が一致することが好ましい。レ
ーザーの温度変化による波長及び強度等の変動による感
度変動を小さくする目的で、意図的に光束波長と分光感
度極大波長とをずらして設計することも好ましく行なわ
れる。これらの分光増感に用いられる分光増感色素とし
ては例えば、F.M.Harmer著 Heterocyclic compounds-Cy
anine dyes and relared compounds (John Wiley & Son
s New York,London 社刊1964年)に記載されてい
るものを挙げることができる。具体的な化合物の例なら
びに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号
公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好まし
く用いられる。
【0042】本発明において走査露光用光源として半導
体レーザーや、LEDを使用する場合、赤から赤外域を
効率よく分光増感する必要がある。特に730nm以上
の領域を分光増感するためには、特開平3−15049
号12頁左上欄〜21頁左下欄、あるいは特開平3−2
0730号4頁左下欄〜15頁左下欄、EP−0,42
0,011号4頁21行〜6頁54行、EP−0,42
0,012号4頁12行〜10頁33行、EP−0,4
43,466号、US−4,975,362号に記載の
増感色素が好ましく使用される。これらの増感色素は、
化学的に比較的安定で、ハロゲン化銀粒子表面に比較的
強く吸着し、共存するカプラー等の分散物による脱着に
強い特徴がある。赤外増感用増感色素としては、とくに
還元電位が−1.05(VvsSCE)またはそれより
卑の値を有する化合物が好ましく、なかでも還元電位が
−1.10またはそれより卑の化合物が好ましい。この
特性をもつ増感色素は、高感化、とくに感度の安定化や
潜像の安定化に有利である。還元電位の測定は位相弁別
式第二高調波交流ポーラログラフィーで行える。作用電
極に水銀滴下極を、参照極には飽和カロメル電極を、更
に対極に白金を用いて行なう。また作用電極に白金を用
いた位相弁別第二高調波交流ボルタンメトリーによる還
元電位の測定は「ジャーナル・オブ・イメージング・サ
ンエンス」(Journalof Imaging Science) 、第30
巻、27〜35頁(1986年)に記載されている。
【0043】これら分光増感色素をハロゲン化銀乳剤中
に含有せしめるには、それらを直接乳剤中に分散しても
よいし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロパノール等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に
溶解して乳剤へ添加してもよい。また、特公昭44−2
3389号、特公昭44−27555号、特公昭57−
22089号等に記載のように酸または塩基を共存させ
て水溶液としたり、米国特許3822135号、米国特
許4006025号等に記載のように界面活性剤を共存
させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤
へ添加してもよい。また、フェノキシエタノール等の実
質上水と非混和性の溶媒に溶解したのち、水または親水
性コロイドに分散したものを乳剤に添加してもよい。特
開昭53−102733号、特開昭58−105141
号に記載のように親水性コロイド中に直接分散させ、そ
の分散物を乳剤に添加してもよい。乳剤中に添加する時
期としては、これまで有用であると知られている乳剤調
製のいかなる階段であってもよい。つまりハロゲン化銀
乳剤の粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後から水洗
工程に入る前、化学増感前、化学増感中、化学増感直後
から乳剤を冷却固化するまで、塗布液調製時、のいずれ
から選ぶことができる。もっとも普通には化学増感の完
了後、塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3
628969号、および同第4225666号に記載さ
れているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を
化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−1139
28号に記載されているように化学増感に先立って行な
うこともでき、またハロゲン化銀粒子沈殿生成の完了前
に添加し分光増感を開始することもできる。更にまた米
国特許第4225666号に教示されているように分光
増感色素を分けて添加すること、すなわち一部を化学増
感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加するこ
とも可能であり、米国特許第4183756号に教示さ
れている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のど
の時期であってもよい。この中で特に乳剤の水洗工程前
或いは化学増前に増感色素を添加することが好ましい。
【0044】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。
更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10-3
モルの範囲である。本発明において、特に赤域から赤外
域に分光増感感度を有する増感色素を使用する場合、特
開平2−157749号13頁右下欄〜22頁右下欄記
載の化合物を使用することが好ましい。これらの化合物
を使用することで、特異的に感材の保存性及び処理の安
定性、強色増感効果を高めることができる。なかでも同
特許中の一般式(IV)、(V)および(VI)の化合物を
併用して使用することが特に好ましい。これらの化合物
はハロゲン化銀1モル当り0.5×10-5モル〜5.0
×10-2モル、好ましくは5.0×10-5モル〜5.0
×10-3モルの量が用いられ、増感色素1モルあたり1
倍〜10000倍、好ましくは2倍〜5000倍の範囲
に有利な使用量がある。
【0045】本発明の染料を使用した感光材料の露光方
式については、特に制約はない。つまり、通常の太陽
光、蛍光灯、タングステンランプやキセノンランプ等の
光源を用いて面露光を行なうこともできるが、レーザー
やLEDのような高密度ビーム光を感光材料に対して相
対的に移動させることで画像を露光する走査式のディジ
タル露光を行なうことが好ましい。走査露光で露光され
る場合、感光材料中のハロゲン化銀が露光される時間と
は、ある微小面積を露光するのに要する時間となる。こ
の微小面積としてはそれぞれのディジタルデータから光
量を制御する最小単位を一般的に使用し、画素と称して
いる。したがって、この画素の大きさで画素当たりの露
光時間は変わってくる。この画素の大きさは、画素密度
に依存し現実的な範囲としては、50〜2000dpi
である。露光時間はこの画素密度を400dpiとした
場合の画素サイズを露光する時間として定義すると好ま
しい露光時間としては10-4秒以下、更に好ましくは1
-6秒以下の場合である。
【0046】本発明の染料をカラー感光材料に使用し、
更に走査露光によりカラー画像を得る場合の感光材料の
構成について詳しく説明する。このカラー感光材料は支
持体上に少なくとも3層のハロゲン化銀乳剤層を有し、
その少なくとも1層は赤外領域に分光感度を有すること
が好ましい。このカラー感材を露光する走査露光光源と
しては、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザ
ー、半導体レーザー/固体レーザーと非線形光学素子を
組合せた第二高調波発生装置、等の単色高密度光が使用
される。システムをコンパクトで、安価なものにするた
めに半導体レーザーあるいは半導体レーザー/固体レー
ザーと非線形光学素子を組合せた第二高調波発生装置を
使用することが好ましい。特にコンパクトで、安価、更
に寿命が長く安定性が高い装置を設計するこめには半導
体レーザーの使用が好ましい。半導体レーザーを使用す
るためには、少なくとも1層が730nm以上に、ある
いは少なくとも2層が670nm以上に分光感度極大を
有していることが好ましい。これは、入手可能な安価
で、安定な半導体レーザーの発光波長域が現在赤から赤
外領域にしかないためである。しかしながら実験室レベ
ルでは、緑や青域の半導体レーザーの発展が確認されて
おり、半導体レーザーの製造技術が発達すればこれらの
半導体レーザーを安価に安定に使用することができるで
あろうことは十分に予想される。このような場合は、少
なくとも2層が670nm以上に分光感度極大を有する
必要性は小さくなる。
【0047】このカラー感光材料中の感光層は、芳香族
アミン系化合物の酸化体とのカップリング反応によって
発色するカプラーを少なくとも1種含有していることが
好ましい。フルカラーハードコピー用としては、支持体
上に少なくとも3種の感色性の異なるハロゲン化銀感光
層を有し、それぞれの層は芳香族アミン系化合物の酸化
体とのカップリング反応によって、イエロー、マゼン
タ、あるいはシアンに発色するカプラーのいずれかを含
有することが好ましい。この3種の異なる分光感度は、
ディジタル露光に用いる光源の波長によって任意に選択
することが可能であるが、最近接の分光感度極大が少な
くとも30nm以上離れていることが好ましい。この少
なくとも3種の異なる分光感度極大をもつ感光層
(λ1 、λ2 、λ3 )に含有される発色カプラー(Y、
M、C)との対応関係は特に制約はない。つまり3×2
=6通りの組合せが可能であるが、人間の目の解像力の
観点から最長波感光層をイエロー発色層とすることが好
ましい場合もある。またこの少なくとも3種の異なる分
光感度極大を持つ感光層の支持体側からの塗布順番につ
いても特に制約はないが、迅速処理の観点から平均サイ
ズが最も大きいハロゲン化銀粒子を含む感光層が最上層
にくることが好ましい場合もある。更に、シャープネス
の観点から最長波分光感度を有する感光層が最上層にく
ることが好ましい場合もある。更にハードコピーの光照
射下等での保存性の観点から最下層をマゼンタ発色層に
することが好ましい場合もある。従って、この3種の異
なる分光感度と、3種の発色カプラー、層順との可能な
組合せは、36通りある。本発明はこの36通りの感光
材料すべてに有効に用いることができる。第1表にディ
ジタル露光光源と、分光感度極大、発色カプラーの具体
的な例を示すがこれに限定されるものではない。
【0048】
【表1】
【0049】本発明に係わる感光材料には、本発明の赤
外染料以外にもイラジェーションやハレーションを防止
する、セーフライト安全性等を向上させる目的で親水性
コロイド層に、欧州特許EP0337490A2号明細
書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染
料(オキソノール染料、シアニン染料)を併用すること
ができる。また、特開平2−282244号3頁右上欄
から8頁に記載された染料や、特開平3−7931号3
頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料のように固
体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含有させ現
像処理で脱色するような染料も好ましく使用される。ま
た、これらの染料を使用する場合は、感光層の分光感度
極大に重なるような吸収を有する染料を選択して使用す
ることが好ましい。これらの染料を用いて該感材の露光
波長に於ける光学濃度(透過光の逆数の対数)(反射支
持体の場合は反射濃度)が、0.5以上になるようにす
ることがシャープネスを向上するために好ましい。
【0050】更にシャープネスを向上させるために、支
持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例え
ばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタ
ンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以上)
含有させることが好ましい。更に、特開平1−2395
44号に記載されているようにアンチハレーション層に
コロイド銀を使用することも好ましい。本発明に係わる
感光材料に適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材
(添加剤など)および写真構成層(層配置など)、並び
にこの感材を処理するために適用される処理法や処理用
添加剤としては、下記の特許公報、特に欧州特許EP
0,355,660A2号(特願平1−107011
号)明細書に記載されているものが好ましく用いられ
る。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】本発明の染料をカラー感光材料に使用する
場合、上記表中カプラーと共に欧州特許EP02775
89A2号明細書に記載のような色像保存性改良化合物
を使用することが好ましい。特にピラゾロアゾールカプ
ラーとの併用が好ましい。即ち、発色現象処理後に残存
する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的に
不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物
(F)および/または発色現像処理後に残存する芳香族
アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的
に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物
(G)を同時または単独に用いることが、例えば処理後
の保存における膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体
とカプラーの反応による発色色素生成によるステイン発
生その他の副作用を防止する上で好ましい。
【0057】また、シアンカプラーとしては、上記、特
開平2−33144号公報に記載のジフェニルイミダゾ
ール系シアンカプラーの他に、欧州特許EP03331
85A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シ
アンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラ
ー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2
当量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ま
しい)や特開昭64−32260号公報に記載された環
状活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例とし
て列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)
の使用も好ましい。
【0058】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本
発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、上
記表中に記載された支持体以外にディスプレイ用に白色
ポリエステル系支持体または白色顔料を含む層がハロゲ
ン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設けられた支持体
を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良するために、アンチ
ハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側ま
たは裏面に塗設するのが好ましい。特に反射光でも透過
光でもディスプレイが観賞できるように、支持体の透過
濃度を0.35〜0.8の範囲に設定するのが好まし
い。更に本発明に係わる感光材料に用いられる支持体と
しては、透明支持体も好ましく用いられる。この際アン
チハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側
または裏面に塗設することが好ましい。露光済みの感光
材料は慣用の現像処理が施される。
【0059】カラー感光材料の場合、カラー現像処理が
施されるが、迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白
定着処理するのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用
いられる場合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目
的から約6.5以下が好ましく、更に約6以下が好まし
い。
【0060】本発明のカラー感材の処理方法としては、
特開平2−207250号に記載の方法が好ましい。本
発明に適用されうるカラー現像液の処理温度は20〜5
0℃、好ましくは30〜45℃である。処理時間は実質
的に25秒以内であるのが好ましい。補充量は少ない方
が好ましいが、感光材料1m2当たり20〜600mlが適
当であり、好ましくは50〜300mlである。更に好ま
しくは60〜200ml、最も好ましくは60〜150ml
である。本発明では発色現像時間は、感光材料の塗布銀
量や、粒子サイズ等により任意に決定することが可能で
あるが、迅速処理の観点からは、実質的に45秒以内が
好ましく、更に実質的に25秒以内であることがより好
ましいが、ここでいう「実質的に」とは、現像液槽に感
光材料が入った時から、次の槽に感光材料が入るまでの
時間を指し、現像液槽から次槽への空中の渡り時間も含
んでいるものとする。
【0061】水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは
4〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度は
感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には
30〜45℃、好ましくは35〜42℃である。時間は
任意に設定できるが、短い方が処理時間の低減の見地か
ら望ましい。好ましくは10〜45秒、更に好ましくは
10〜40秒である。補充量は、少ない方がランニング
コスト、排出量低減、取扱い性等の観点で好ましい。具
体的な好ましい補充量は、感光材料の単位面積当たり前
浴からの持込み量の0.5〜50倍、好ましくは2〜1
5倍である。又は感光材料1m2当たり300ml以下、好
ましくは150ml以下である。また補充は連続的に行っ
ても、間欠的に行なってもよい。水洗及び/又は安定化
工程に用いた液は、更に前工程に用いることもできる。
この例として多段向流方式によって削減した水洗水のオ
ーバーフローを、その前浴の漂白定着浴に流入させ、漂
白定着浴には濃縮液を補充して、廃液量を減らすことが
挙げられる。
【0062】本発明の感光材料が白黒感材の場合には、
特開昭62−123454号公報(9)〜(15)記載
の増感色素が好ましい。また、強色増感剤、その他の添
加剤は特開昭62−123454号公報(15)〜(2
2)が適用される。また、具体的実施態様の例は特開昭
62−123454号公報(23)〜(25)が適用さ
れる。
【0063】
【実施例】
実施例1 (乳剤aの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジン−2−チオン(2%水溶液)を3.2ml添加し
た。この水溶液に硝酸銀を0.2モル含む水溶液と、塩
化ナトリウム0.2モルおよび三塩化ロジウム15μg
を含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で添加混合
した。続いて、硝酸銀を0.78モル含む水溶液と、塩
化ナトリウム0.78モル及びフェロシアン化カリウム
4.2mgを含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で
添加、混合した。硝酸銀水溶液とハロゲン化アルカリ水
溶液の添加が終了した5分後にさらに硝酸銀を0.02
モル含む水溶液と、臭化カリウム0.015モル、塩化
ナトリウム0.005モルおよびヘキサクロロイリジウ
ム(IV)酸カリウム0.8mgを含む水溶液とを激しく攪
拌しながら40℃で添加、混合した。その後、イソブテ
ンマレイン酸1−ナトリウム塩の共重合体を添加して沈
降水洗を行ない脱塩を施した。さらに、石灰処理ゼラチ
ン90.0gを加え、乳剤のpH、pAgをそれぞれ
6.2、6.5に調製した。更に硫黄増感剤(トリエチ
ルチオ尿素)1×10-5 mol/molAg と塩化金酸1×1
-5 mol/molAg と核酸0.2g/molAg を加え、50
℃にて最適に化学増感を行なった。
【0064】得られた塩臭化銀乳剤aについて、電子顕
微鏡写真から粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サイズ
分布を求めた。乳剤aに含まれるハロゲン化銀粒子はい
ずれも立方体であり、粒子サイズは0.52μm粒子サ
イズ分布の変動係数は0.08であった。粒子サイズは
粒子の投影面積と等価な円の直径の平均値を以て表し、
粒子サイズ分布の変動係数はサイズの標準偏差を平均粒
子サイズで割った値を用いた。
【0065】次いで、ハロゲン化銀結晶からのX線回析
を測定することにより、乳剤粒子のハロゲン組成を決定
した。単色化されたCukα線を線源とし(200)面
からの回析角度を詳細に測定した。ハロゲン組成が均一
な結晶からの回析線は単一なピークを与えるのに対し、
組成の異なる局在相を有する結晶からの回析線はそれら
の組成に対応した複数のピークを与える。測定されたピ
ークの回析角度から格子定数を算出することで、結晶を
構成するハロゲン化銀のハロゲン組成を決定することが
できる。この塩臭化銀乳剤aの測定結果は、塩化銀10
0%の主ピークの他に塩化銀70%(臭化銀30%)に
中心を持ち塩化銀60%(臭化銀40%)の辺りまで裾
をひいたブロードな回析パターンを観察することができ
た。
【0066】(感材アの作成)ポリエチレンで両面ラミ
ネートした紙支持体表面にコロナ放電処理を施したの
ち、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラ
チン下塗り層を設け、さらに種々の写真構成層を塗布し
て以下に示す層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗
布液は下記のようにして調製した。
【0067】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定
剤(Cpd−1)4.4g及び色像安定剤(Cpd−
7)0.7gに酢酸エチル27.2ccおよび溶媒(So
lv−3)および(Solv−7)をそれぞれ4.1g
加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液185
ccに乳化分散させて乳化分散物を調製した。一方、塩臭
化銀乳剤(a)に下記に示す赤感性増感色素(Dye−
1)を添加した乳剤を調製した。前記の乳化分散物とこ
の乳剤とを混合溶解し、以下に示す組成となるように第
一塗布液を調製した。第二層から第七層用の塗布液も第
一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬
化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−ト
リアジンナトリウム塩を用いた。
【0068】また、各層にCpd−10とCpd−11
をそれぞれ全量が25.0mg/m2と50.0mg/m2とな
るように添加した。各層の分光増感色素として下記の
(Dye−1)(Dye−2)(Dye−3)を用い
た。
【0069】
【化10】
【0070】
【化11】
【0071】
【化12】
【0072】またイエロー発色乳剤層、マゼンタ発色乳
剤層、シアン発色乳剤層に対し、1−(5−メチルウレ
イドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞ
れハロゲン化銀1モル当たり8.0×10-4モル添加し
た。イラジエーション防止のために下記の染料を非感光
性層に添加し膜中に均一に分散させた。
【0073】
【化13】
【0074】
【化14】
【0075】染料−Aのかわりに染料−B、−C、本発
明の染料、I−2、I−19、I−20、I−21およ
びI−22を分散し、感材(イ)〜(ク)を作成した。
【0076】
【化15】
【0077】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算
塗布量を表す。
【0078】支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層のポリエチレンに白色顔料(TiO2 )と青味
染料(群青)を含む〕 第一層(赤感性イエロー発色層) 前記塩臭化銀乳剤(a) 0.30 ゼラチン 1.22 イエローカプラー(ExY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06
【0079】 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.64 混色防止剤(Cpd−5) 0.10 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08
【0080】 第三層(赤外感光性マゼンタ発色層) 塩臭化銀乳剤(a) 0.12 ゼラチン 1.28 マゼンタカプラー(ExM) 0.23 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40
【0081】 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.41 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24
【0082】 第五層(赤外感光性シアン発色層) 塩臭化銀乳剤(a) 0.23 ゼラチン 1.04 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14
【0083】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.48 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 1.10 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.17 流動パラフィン 0.03
【0084】
【化16】
【0085】
【化17】
【0086】
【化18】
【0087】
【化19】
【0088】
【化20】
【0089】
【化21】
【0090】
【化22】
【0091】
【化23】
【0092】
【化24】
【0093】マゼンタ感光層、シアン感光層には、下記
の化合物(Cpd−12)、(Cpd−13)をハロゲ
ン化銀1モル当りそれぞれ1.8×10-3モル、及び2
×10-3モル添加した。
【0094】
【化25】
【0095】(保存安定性の評価) 上記の方法で作成した表7に示す感光材料を50℃、湿
度80%で2日間放置した後、反射吸収スペクトルを測
定し、各染料の吸収極大波長における光吸収率の変化率
(50℃、80%RHに放置後の吸収率/50℃、80
%RHに放置前の吸収率)を求めて、表7に示した。
【0096】(脱色性の評価) 表7に示す感光材料に下記の画像形成処理を施し、白地
部分の反射吸収スペクトルを測定した。画像形成処理前
後の染料の吸収極大の光吸収率を比べて染料の残色率を
算出し、表7に示した。
【0097】作成した感光材料を以下の露光装置を用い
て露光した。半導体レーザー AlGaInP(発振波長、約6
70nm)、半導体レーザーGaAlAs(発振波長、約75
0nm)、GaAlAs(発振波長、約830nm)を用い
た。レーザー光はそれぞれ回転多面体により、走査方向
に対して垂直方向に移動するカラー印画紙上に、順次走
査露光できるような装置である。半導体レーザーの光量
は、半導体レーザーへの通電時間を変えることで光量を
変調するパルス幅変調方式と通電量を変えることで光量
を変調する強度変調方式とを組合わせて露光量を制御し
た。この走査露光は400dpiで行いこの時の画素当
たりの平均露光時間は約10-7秒である。露光後以下に
示す現像処理を行なった。
【0098】(現像処理A) 露光の終了した試料は、ペーパー処理機を用いて、次の
処理工程でカラー現像のタンク容量の2倍補充するま
で、連続処理(ランニング)を実施したのち使用した。 処理工程 温 度 時間 補充液* タンク容量 カラー現像 35℃ 45秒 161ml 2リットル 漂白定着 30〜35℃ 45秒 215ml 2リットル リンス 30〜35℃ 20秒 − 1リットル リンス 30〜35℃ 20秒 − 1リットル リンス 30〜35℃ 20秒 350ml 1リットル 乾 燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。) 各処理液の組成は以下の通りである。
【0099】 カラー現像液 タンク液 補充液 水 800ml 800ml エチレンジアミン−N,N,N′,N′− テトラメチレンホスホン酸 1.5g 2.0g 臭化カリウム 0.015g − トリエタノールアミン 8.0g 12.0g 塩化ナトリウム 1.4g − 炭酸カリウム 25g 25g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−3−メチル−4−アミノアニリン 硫酸塩 5.0g 7.0g N,N−ビス(カルボキシメチル)ヒドラジン 4.0g 5.0g N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミ ン・1Na 4.0g 5.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4B、住友化学製) 1.0g 2.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.45
【0100】 漂白定着液(タンク液と補充液は同じ) 水 400ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 亜硫酸ナトリウム 17g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g 臭化アンモニウム 40g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 6.0 リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm以下)
【0101】実施例2 実施例1で使用した感材で脱色性の評価を下記処理工程
を使用して行なった。結果を表7に示す。(現像処理
B) 処理工程 温 度 時間 補充液* タンク容量 カラー現像 35℃ 20秒 60ml 2リットル 漂白定着 30〜35℃ 20秒 60ml 2リットル リンス 30〜35℃ 10秒 − 1リットル リンス 30〜35℃ 10秒 − 1リットル リンス 30〜35℃ 10秒 120ml 1リットル 乾 燥 70〜80℃ 20秒 *補充量は感光材料1m2あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。) 各処理液の組成は以下の通りである。
【0102】 カラー現像液 タンク液 補充液 水 800ml 800ml エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テト ラメチレンホスホン酸 1.5g 2.0g 臭化カリウム 0.015g − トリエタノールアミン 8.0g 12.0g 塩化ナトリウム 4.9g − 炭酸カリウム 25g 37g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (3−ヒドロキシプロピル)アニリン・2・ p−トルエンスルホン酸 12.8g 19.8g N,N−ビス(カルボキシメチル)ヒドラジン 5.5g 7.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4B、住友化学製) 1.0g 2.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.45
【0103】 漂白定着液(タンク液と補充液は同じ) 水 400ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 亜硫酸ナトリウム 17g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g 臭化アンモニウム 40g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 6.0
【0104】リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3pp
m以下)
【0105】
【表7】
【0106】表7から明らかなように、今までに知られ
ていたインドアニリン染料(特開昭50−100116
号、特開平2−259753号)と比較して本発明の染
料は、安定性及び脱色性に優れた性能を示した。また、
比較染料と比べ、感度の低下が小さく、解像度の劣化も
少ないことがわかった。
【0107】
【発明の効果】表7に示す評価結果から、本発明の感光
材料は保存安定性が優れていると同時に画像形成処理後
の残色が少ないことがわかる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕で表される染料の少な
    くとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化1】 式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、スルホン酸基、
    カルボン酸基、CONHR,SONHR,NHSO
    R,NHCORまたはNHCONHRで表される基(R
    はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基)を表す。
    はSOR,CORまたはCONHRで表される基
    (Rは前述と同義)を表す。RとRは互いに同じで
    も異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、アルコ
    キシ基、水酸基、アミノ基またはハロゲン原子を表す。
    とRは互いに同じでも異なっていてもよく、アル
    キル基、アリール基、アシル基、スルホニル基を表し、
    とRが互いに連結して5または6員環を形成して
    もよい。また、RとRはそれぞれ隣接するRと互
    いに連結して5または6員環を形成してもよい。nは0
    〜3の整数を表す。ただし、染料分子中に少なくとも4
    個の酸性置換基を有するものとする。
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕において、RがCONH
    R(Rはアルキル基、アリール基あるいはヘテロ環基を
    表す)、Rが水素原子およびRとRがアルキル基
    である染料を少なくとも1種を含有する親水性コロイド
    層を有することを特徴とする請求項1に記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 染料分子中の少なくても5個の酸性置換
    基を含むことを特徴とする請求項2に記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。
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