JPH05216185A - ハロゲン化銀写真感光材料及びカラー画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びカラー画像形成方法

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JPH05216185A
JPH05216185A JP31261692A JP31261692A JPH05216185A JP H05216185 A JPH05216185 A JP H05216185A JP 31261692 A JP31261692 A JP 31261692A JP 31261692 A JP31261692 A JP 31261692A JP H05216185 A JPH05216185 A JP H05216185A
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JP
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light
silver halide
hydrogen atom
sulfonic acid
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JP31261692A
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English (en)
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Kiyoshi Kawai
清 河合
Toru Harada
徹 原田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】約570nmまたはそれより長波長の単色高密
度光光源を少なくとも2種用いた走査露光に適し、解像
力に優れ、且つ色分離の悪化が少ないハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を提供する。 【構成】少なくとも3種の互いに感色性の異なるハロゲ
ン化銀感光層を支持体上に有し、その少なくとも2種の
感光層が、約570nm以上に分光感度極大を有する増
感色素により分光増感されたハロゲン化銀乳剤粒子を含
有したハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料
中に約570nm以上に吸収極大を有する或る種の水溶
性染料を少なくとも1種含有することを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザーあるいは発光
ダイオード等の高密度光を用いて走査露光することによ
り画像を得るのに適したハロゲン化銀写真感光材料およ
びその画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、画像情報を電気信号に換えて伝
送、保存したり、CRT上にて再生する技術が非常に発
達してきている。これに伴いこの画像情報からハードコ
ピーを得る要求が高くなりさまざまなハードコピー手段
が提案されている。例えば、電子写真方式や染料の昇華
感熱転写方式等がある。しかしながらこれらの多くは画
質が悪く、特にカラーハードコピーにおいては現在のカ
ラーペーパーを用いたプリントとは比較にならないもの
ばかりである。銀塩写真を使用して、デジタル画像情報
から、ハードコピーを得る方法として、CRTを用いて
露光しプリント画像を得る方法があるが、CRTのビー
ムが太い等の理由から満足のいく画質が得られないのが
現状である。高画質なハードコピーを提供するものとし
ては、ハロゲン化銀の熱現像染料拡散方式とLED走査
露光方式を用いた富士フイルム(株)製のピクトログラ
フィー(商品名)等があるが。コスト等に問題が残る。
他方、ハロゲン化銀感光材料とコンパクトな簡易迅速現
像方式(例えば、ミニラボシステムなど)の進歩によ
り、きわめて高画質のプリント写真が比較的容易に短時
間に、かつ安価に供給されている。そこで、画像情報の
ハードコピーとして、このような安価で、処理が簡易迅
速でありかつ安定した性能が得られ、しかも高画質なハ
ードコピー材料の要求が非常に高い。
【0003】電気信号からハードコピーを得る方式とし
ては一般的には、画像情報を順次取出しながら露光する
走査露光方式が一般的であり、これに適した感材が必要
となる。走査露光により画像を形成する方法として所謂
スキャナー方式による画像形成法がある。スキャナー方
式を実用化した記録装置は種々あり、これらのスキャナ
ー方式記録装置の記録用光源には、従来グローランプ、
キセノンランプ、水銀ランプ、タングステンランプ、発
光ダイオード等が用いられてきた。しかしこれらの光源
はいずれも出力が弱く寿命が短いという実用上の欠点を
有していた。これらの欠点を補うものとして、He−Neレ
ーザー、アルゴンレーザー、He−Cdレーザー等のガスレ
ーザー、半導体レーザーなどのコヒーレントなレーザー
光源をスキャナー方式の光源として用いるスキャナーが
ある。ガスレーザーは高出力が得られるが装置が大型で
あること、高価であること、変調器が必要であること等
の欠点がある。これに対して半導体レーザーは小型で安
価、しかも変調が容易であり、ガスレーザーよりも長寿
命である等の長所をもっている。これらの半導体レーザ
ーの発光波長は主に赤域から赤外域にあり、従って赤域
から赤外域に高い感光性を有する感材が必要になる。し
かしながら、赤域から赤外域に分光感度を持たせるため
の増感色素は、主としてモノマーバンド型増感色素であ
り、分光感度の波長依存性がブロードであるのが一般的
である。これらの増感色素を使用してレーザー(露光波
長λa、λb、λc)露光用フルカラー感光材料を設計
(例えば、λaのレーザによる露光でイエロー形成、λ
bのレーザによる露光でマゼンタ形成、λcのレーザー
による露光でシアン形成)する場合を想定してみると、
各波長のレーザー露光で、本来露光されて色を形成すべ
き感光層以外の感光層も増感色素の分光感度分布がブロ
ードなために感度を有しており、そのために形成される
べき色の高濃度部において不要な色が形成される。(例
えば、λbのレーザーの露光によりマゼンタ形成する場
合、この露光の光量が多くなるとイエローや、シアンが
形成されてくる。)これは色分離が悪いことを意味して
いる。
【0004】従来のカラー感光材料は青色光の露光によ
りイエローを形成させ、緑色光の露光でマゼンタを形成
させ、赤色光でシアン形成させるのが一般的であり、こ
の場合増感色素として分光感度分布がシャープなJバン
ド型増感色素を使用する(青感光性層と緑感光性層)こ
とや、露光される波長領域を離す(緑感光性層と赤感光
性層)ことでこの問題を回避してきた。しかしながら赤
域から赤外域においては、好ましいJバンド型増感色素
はほとんど存在しないのが現状である。更に安定に使用
可能なレーザーの波長にも制限があり、レーザー露光に
よるフルカラー感材を設計する場合それぞれの波長差は
せいぜい80nm程度になってしまう。従って、この色
分離の悪化は、従来の感光材料にない大きな問題になっ
てくる。この赤から赤外領域での色分離を改良する手段
として、各感光層の感度差を十分にとる。感光材料
の階調を硬調にする。分光増感色素の分光感度分布が
できるだけシャープな増感色素を使用する。色分離が
必要な感光層の間にフィルター層を設け、上層に感光す
る光が下層の感光層に達するのをできるだけ減少させ
る。等が考えられる。の方法は、写真感光材料を設計
するものとしては常識的であり、一般的な方法である
が、この方法においては、乳剤の設計や、レーザーの選
択に困難を伴う場合が多い。の方法は、色分離におい
ては有利であるが、感材の特性を硬調にすることは、わ
ずかな光量の変動が大きな濃度変化としてあらわれるこ
とを意味しており、露光装置の変動等のバラツキの影響
が大きくなりシステムの制御が非常に難しくなる。の
方法は、Jバンド型増感色素の使用も一つの方法である
が、先に述べたように赤外域における好ましいJバンド
型増感色素はほとんど知られていない。モノマー型の赤
外増感色素としては、特開平3−20,730号、EP
−0,420,011号やEP−0,420,012号
に示されるように、赤外増感色素の構造を選択すること
で、分光感度分布がシャープな増感色素が得られること
が知られている。しかしながら、この効果はわずかであ
ったり、増感色素の安定性や他の写真性が悪化する場合
が多い。の方法は、US−4,619,892号記載
のように、2つの感光層の間に非拡散性のフィルター層
を塗設することで、上層に感光する光が下層の感光層に
達するのをできるだけ減少させる。等のことが考えられ
る。しかしながら、この非拡散性のフィルター層を塗設
することは、処理後の残色を生じやすく、反射支持体を
使用するハードコピーにおいては大きな問題となる。更
にハードコピーを迅速に得ようとするために現像処理工
程時間を短くすればするほどこの問題は大きくなる。従
って、半導体レーザー露光に適し、色分離の優れた、感
材を開発することは非常に難しいことである。
【0005】更に、赤から赤外域の長波長のしかもレー
ザー光の様な高密度光を用いて露光を行なうと、ハレー
ションやイラジエーションによる光のにじみが大きく、
解像度の大きな劣化をもたらす。従って、感光材料の光
のにじみを防止し、シャープネスを高めるために、水溶
性染料が使用される。水溶性染料をイラジエーション防
止用に使用することは、ハロゲン化銀写真感光材料では
一般的に行なわれている。例えば、特開平2−1577
49号には、670nm以上のレーザー光束に合わせて
分光増感された感光層を2層以上有し、現像処理工程で
脱色可能な着色物質で着色されたカラー感光材料が開示
されている。これらの脱色可能な着色可能な染料は、オ
キソノール染料、ヘミオキソノール染料、メロシアニン
染料、シアニン染料等が一般的に知られており、このイ
ラジエーション防止の為には、波長が好ましく残色が少
なければいずれも好ましく使用できると信じられてい
た。ところが、これらの染料はイラジエーション防止を
十分に行なうために染料の使用量を増やすと色分離を悪
化させることがわかった。したがって、この水溶性染料
による色分離の悪化は、特に少なくとも2種の半導体レ
ーザーを使って露光するタイプのカラー感材において
は、本来色分離が難しいので更にたいへん大きな問題で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】半導体レーザーや発光
ダイオードとしては、現在約570nm又はそれより長
波長のレーザーを使用することが可能であり、特に半導
体レーザーとしては700nm又はそれより長波長のレ
ーザーは既に実用されている。従って本発明の目的は、
約570nm又はそれより長波長、特に700nm又は
それより長波長の単色高密度光光源を少なくとも2種用
いた走査露光に適し、解像力に優れ、かつ色分離の悪化
が少ないハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的
は、少なくとも3種の互いに感色性の異なるハロゲン化
銀感光層を支持体上に有し、その少なくとも2種の感光
層が、570nm以上に分光感度極大を有する増感色素
により分光増感されたハロゲン化銀乳剤粒子を含有した
ハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料中に一
般式(IV)〜(X)で表される570nm以上に吸収極
大を有する水溶性染料を少なくとも1種含有することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により達成され
る。また本発明の係る上記目的は、少なくとも3種の互
いに感色性の異なるハロゲン化銀感光層を支持体上に有
し、その少なくとも2種の感光層が、700nm以上に
分光感度極大を有する増感色素により分光増感されたハ
ロゲン化銀乳剤粒子を含有したハロゲン化銀写真感光材
料において、該感光材料中に下記一般式(IV)〜(X)
で表される700nm以上に吸収極大を有する水溶性染
料を少なくとも1種含有することを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料、なかでもイエロー、マゼンタ、また
はシアンに発色するカプラーのいずれかをそれぞれ含有
する少なくとも3種の感色性の異なるハロゲン化銀感光
層を反射支持体上に有したハロゲン化銀カラー写真感光
材料により、いっそう効果的に達成される。更に本発明
の係る上記目的は、上記カラー写真感光材料を1画素当
たりの露光時間が10-4秒より短い走査露光方式で露光
し、その後発色現像処理することを特徴とするカラー画
像形成方法により達成される。更にこの発色現像処理時
間が20秒以下、該発色現像処理から乾燥までを含めた
全処理時間が90秒以下であるカラー画像形成方法の場
合に、本発明の効果がより顕著に発揮される。本発明に
おいて「感色性」、「分光増感」、或いは「感光層」と
いう場合、可視光に対してのみならず、赤外領域の波長
をもつ電磁波に対する感受性をも含む意味で用いられて
いる。本発明において用いられる一般式(IV)から
(X)の染料について詳述する。
【0008】
【化8】
【0009】式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、ス
ルホン酸基、CONHR7 、SO2NHR7 、NHCO
7 、NHCONHR7 又は、NHSO2 7 で表わさ
れる基を表わし、ここでR7 は、置換又は無置換のアル
キル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換
の複素環基を表わし、R2 は水素原子、置換又は無置換
のアルキル基、置換又は無置換のアリール基を表わし、
3 は水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアル
キル基、置換又は無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−スルホエトキシ
基、メトキシエトキシ基など)、NHCOR7 、NHS
2 7 、又はNHCONHR7 で表わされる基(R7
は前述と同義)を表し、R4 及びR5 はお互いに同じで
も異っていてもよく、置換又は無置換のアルキル基、置
換又は無置換のアリール基、アシル基(例えばアセチル
基、プロピオニル基)、スルホニル基(例えばメタンス
ルホニル基、エタンスルホニル基など)を表わし、R4
とR5 が連結して5又は6員環(例えばピロリジン環、
ピペリジン環、モルホリン環など)を形成してもよい。
またR4 とR3 、R5 とR3 が連結して5又は6員環を
形成してもよい。R6 は水素原子、スルホン酸基、NH
COR7 、NHSO2 7 、SO2 NHR7又はNHC
ONHR7 で表わされる基(R7 は前述と同義)を表わ
す。nは1〜4の整数を表わす。(nが2以上の場合、
3 は同じでも異っていてもよい)但し、R1 、R2
3 、R4 、R5 及びR6 で表わされる基の少なくとも
1つは、置換基としてスルホン酸基を含む。
【0010】R1 及びR3 で表わされるハロゲン原子と
しては、F、Cl、Brなどを挙げることができる。R
2 、R3 、R4 、R5 又はR7 で表わされるアルキル基
は炭素数1〜5の低級アルキル基(例えばメチル基、エ
チル基など)が好ましく、置換基(例えばスルホン酸
基、カルボキシル基、水酸基など)を有していてもよ
い。
【0011】R2 、R4 、R5 又はR7 で表わされるア
リール基は、互いに同じでも異なっていても良く、置換
もしくは無置換のフェニル基{置換基として例えばスル
ホン酸基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基、ハロゲ
ン原子(例えば塩素原子、フッ素原子など)、炭素数1
〜5のアシル基(例えばアセチル基、プロピオニル基な
ど)、炭素数1〜5のスルホニル基(例えばメタンスル
ホニル基、エタンスルホニル基、2−スルホエタンスル
ホニル基、3−スルホプロパンスルホニル基など)、炭
素数1〜5のカルバモイル基(例えば無置換のカルバモ
イル基、メチルアミノカルバモイル基、2−スルホエチ
ルカルバモイル基、2−カルボキシエチルカルバモイル
基、2−ヒドロキシエチルカルバモイル基など)、炭素
数1〜5のスルファモイル基(例えば無置換のスルファ
モイル基、メチルスルファモイル基、エチルスルファモ
イル基、2−スルホエチルスルファモイル基、2−カル
ボキシエチルスルファモイル基など)、炭素数1〜5の
アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボ
ニル基、トリフルオロエトキシカルボニル基など)、炭
素数1〜5のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキ
シ基など)、アミノ基(例えばジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基など)など}又は置換もしくは無置換のナ
フチル基(置換基としてはフェニル基の場合の置換基と
同じものが好ましい)が好ましい。
【0012】R7 で表わされる置換もしくは無置換の複
素環は単環の複素環又は縮合複素環を表わし、例えば
1,3−チアゾール環、1,3,4−トリアゾール環、
ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオ
キサゾール環、1,3,4−チアジアゾール環など(置
換基としては例えばメチル基、エチル基などの低級アル
キル基、メトキシ、エトキシ基などの低級アルコキシ
基、スルホン酸基、水酸基、カルボキシル基など)が好
ましい。
【0013】式(IV)において特に好ましい染料として
次の置換基を挙げることができる。R1 は、CONHR
7 、NHCOR7 又はNHSO2 7 (R7 は前述と同
義)で表わされる基、R2 は水素原子、R3 は、水素原
子、アルキル基(前述と同義)、アルコキシ基(前述と
同義)、NHCOR7 、又はNHCONHR7 (R7
前述と同義)で表わされる基、R4 又はR5 は少なくと
も一方が炭素数2〜4のスルホアルキル基を表わし、R
6 は水素原子、NHCOR7 、NHSO2 7又はNH
CONHR7 (R7 は前述と同義)で表わされる基、n
は1又は2を表わす。但し、R4 、R5 又はR7 中にス
ルホン酸基を2個以上含む。
【0014】更に好ましくは、以下の一般式(IV-1)
(IV-2)(IV-3)で表わされる化合物である。
【0015】
【化9】
【0016】式中、R8 はアルキル基、アリール基また
はヘテロ環基を表し、R9 は水素原子、スルホン酸基、
カルボン酸基、水酸基またはハロゲン原子を表し、R10
は水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはアミノ基
を表し、R11とR12は互いに同じでも異なっていてもよ
く、アルキル基を表す。但し、染料分子中に少なくとも
5個の酸基を含む。一般式〔IV−1〕の置換基は一般式
〔IV〕で述べた置換基と同義である。更に、染料分子中
に含まれる酸性置換基のうち少なくとも2個がカルボン
酸基であることが好ましい。
【0017】
【化10】
【0018】式中、R7 はアルキル基、アリール基およ
びヘテロ環基を表し、R8 は水素原子、スルホン酸基、
NHCOR、NHSO2 R、SO2 NHRまたはNHC
ONHRで表される基(Rはアルキル基、アリール基ま
たはヘテロ環基を表す)を表し、R9 とR10は互いに同
じでも異なっていてもよく、アルキル基を表す。pは1
〜5の整数を表す。Mは有機または無機のアンモニュウ
ム塩またはアルカリ金属塩を表す。但し、染料分子中に
3個の酸性置換基を有するものとする。一般式(IV−
2)で述べた各置換基は一般式〔IV〕と同義であり、よ
り好ましくは4個、更に好ましくは5個の酸性置換基を
含むものとする。また、酸性置換基のうち少なくとも2
個はカルボン酸基であるものが好ましい。
【0019】更に好ましくは、一般式〔IV−2〕におい
て、R8 がNHCOR、NHSO2R、またはNHCO
NHRで表される基(Rはアルキル基、アリール基また
はヘテロ環基を表す)、R9 とR10がアルキル基であ
り、染料分子中に少なくとも3個、より好ましくは4
個、更に好ましくは5個の酸性置換基を含むものとす
る。また、特に好ましくは、酸性置換基のなかで少なく
とも2個はカルボン酸基であるものである。
【0020】
【化11】
【0021】式中R1 は水素原子、ハロゲン原子、スル
ホン酸基、カルボン酸基、CONHR,SO2 NHR,
NHSO2 R,NHCORまたはNHCONHRで表さ
れる基(Rはアルキル基、アリール基またはヘテロ環
基)、R2 はSO2 R,CORまたはCONHRで表さ
れる基(Rは前述と同義)を表す。R3 とR4 は互いに
同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、水酸基、アミノ基またはハロゲン原子を
表し、R5 とR6 は互いに同じでも異なっていてもよ
く、アルキル基、アリール基、アシル基、スルホニル基
またはR5 とR6 が互いに連結して5または6員環を形
成してもよい。また、R5 とR6 はそれぞれ隣接するR
4 と互いに連結して5または6員環を形成してもよい。
nは0〜3の整数を表す。ただし、染料分子中に少なく
とも3個の酸性置換基を有するものとする。
【0022】一般式〔IV−3〕について詳しく述べる。
1 、R3 、およびR4 によって表されるハロゲン原子
は、F,Cl,Brである。R1 によって表されるCO
NHR,SO2 NHR,NHSO2 R,NHCORおよ
びNHCONHRのRはアルキル基、アリール基または
ヘテロ環基を表し、アルキル基は炭素数1〜5のアルキ
ル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基等)が好ましく、置換基(例えば、スルホン酸基、
カルボン酸基、水酸基等)の置換基を有していてもよ
い。アリール基はフェニル基、ナフチル基が好ましく、
スルホン酸基、カルボン酸基、水酸基、ハロゲン原子
(F,Cl,Br)、炭素数1〜5のアルコキシ基(例
えば、メトキシ基、エトキシ基等)またはアミノ基(例
えば、ジメチルアミノ基、ジ−4−スルホブチルアミノ
基、ジカルボキシメチルアミノ基等)で置換されていて
もよい。ヘテロ環基はピリジン環、1,3−チアゾール
環、1,3,4−トリアゾール環、ベンゾチアゾール
環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、
1,2,4−チアジアゾール環等が好ましく、スルホン
酸基、カルボン酸基、水酸基、メチル基、メトキシ基、
ハロゲン原子(F,Cl,Br)等で置換されていても
よい。
【0023】R2 で表されるSO2 R、CORまたはC
ONHRのRは前記と同義である。またRには、酸性置
換基を含むことが好ましい。本発明において酸性置換基
とは、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、S
2 NHSO2 RまたはCONHSO2 R(Rは前述と
同義)を表し、スルホン酸基とはスルホ基またはその塩
を、カルボン酸基とはカルボキシル基またはその塩を、
ホスホン酸基とはホスホノ基またはその塩をそれぞれ意
味する。また、SO2 NHSO2 RまたはCONHSO
2 Rも塩の形でもよい。塩の例としては、Na,Kなど
のアルカリ金属塩、アンモニュウム塩、トリエチルアン
モニュウム、トリブチルアンモニュウム、ピリジニュウ
ム、テトラブチルアンモニュウムなどの有機アンモニュ
ウム塩を挙げることが出来る。
【0024】R3 ,R4 ,R5 およびR6 で表されるア
ルキル基は前述と同義である。R3とR4 によって表さ
れるアミノ基としては、ジ−4−スルホブチルアミノ
基、ジカルボキシメチルアミノ基等を挙げることが出来
る。R3 とR4 によって表されるアルコキシ基は炭素数
1〜5が好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基で置換
されていても良い。(例えば、4−スルホブトキシ基、
カルボキシメトキシ基等)R5 とR6 によって表される
アリール基は前述と同義であり、アシル基は例えば、ア
セチル基、プロピオニル基等を、スルホニル基はメタン
スルホニル基、エタンスルホニル基等を挙げることが出
来る。また、互いに結合して、ピロリジン環、ピペリジ
ン環、モルホリン環等を形成してもよい。また、R5
6 は隣接するR4 と互いに結合して、ジュロリジン
環、テトラヒドロキノリン環等を形成してもよい。但
し、染料分子中に前述した酸性置換基を少なくとも3個
含むものとする。
【0025】更に好ましくは、一般式〔IV−3〕におい
て、R1 がCONHR(Rはアルキル基、アリール基あ
るいはヘテロ環基を表す)、R4 が水素原子およびR5
とR6 がアルキル基である染料を少なくとも1種を含有
する親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材
料によって達成された。(各置換基は前述と同義であ
る)更に、染料分子中に少なくとも4個、さらには5個
の酸性置換基を含むことが好ましい。特に、染料分子中
の酸性置換基のうち、少なくとも2個がカルボン酸基で
あることが好ましい。
【0026】
【化12】
【0027】式中、R8 、R9 、R10又はR11はお互い
に同じでも異っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子
(例えばF、Cl、Br)、水酸基、アミノ基、置換又
は未置換のアルキルアミノ基、置換又は未置換のアリー
ルアミノ基を表わし、R12とR13はお互いに同じでも異
っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子(例えばF
e、Cl、Br)又はスルホン酸基を表わす。但し、R
8 、R9 、R10、R11、R12又はR13で表わされる基の
少なくとも1つは置換基としてスルホン酸基を含む。
【0028】置換又は未置換のアルキルアミノ基のアル
キル部分は炭素数1〜4の低級アルキル基が好ましく、
置換基としては、スルホン酸基、水酸基、カルボキシル
基を挙げることができる。置換又は未置換のアリールア
ミノ基のアリール部分はフェニル基が好ましく、置換基
としては、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
4の低級アルコキシ基、スルホン酸基、カルボキシル
基、水酸基、ハロゲン原子(例えばF、Cl、Br)又
はアミノ基(例えばジメチルアミノ基、エチルアミノ
基)が挙げられる。
【0029】式(V)において特に好ましい染料とし
て、次の置換基を挙げることができる。R8 、R9 、R
10又はR11はお互いに同じでも異っていてもよく、塩素
原子、水酸基、スルホン酸基が置換したメチルアミノ基
又はスルホン酸基が置換したフェニルアミノ基を表わ
し、R12とR13は、お互いに同じでも異っていてもよ
く、水素原子、塩素原子またはスルホン酸基を表わす。
但し、染料分子中に2個以上のスルホン酸基を含む。
【0030】
【化13】
【0031】式中、R14は、スルホン酸基を表わし、m
は1〜6の整数(好ましくは1、2又は3)を表わす。
より好ましくは分子中に2つのスルホン酸基を含む。
【0032】
【化14】
【0033】式中、R15、R16、R17又はR18はお互い
に同じでも異っていてもよく、アルキル基、アリール
基、アシル基又はスルホニル基を表わし、R19はアリー
ル基、複素環基、又はシアノ基を表わし、R20とR21
お互いに同じでも異っていてもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、水酸基、アルコキシル基、スルホ
ン酸基、カルボキシル基又はアミノ基を表わし、nとm
は、1〜4の整数を表わす。但し、R15、R16、R17
18、R19、R20又はR21で表わされる少なくとも1つ
は置換基としてスルホン酸基を含む。
【0034】R15、R16、R17又はR18で表わされるア
ルキル基、アリール基、アシル基又はスルホニル基は式
(IV)のR4 のそれらとそれぞれ同義であり、R19で表
わされるアリール基はR4 のそれと同義であり、R19
表わされる複素環は置換していてもよく、単環でも縮合
環でもよい。例えば、ベンゾフランやベンゾチオフェン
などが挙げられる。置換基の例としては、R7 で述べた
複素環の置換基と同義である。
【0035】R20とR21で表わされるハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基は、R3 のそれらと同義であ
る。R20とR21で表わされるアミノ基は置換していても
よく、アルキルアミノ基やアリールアミノ基を挙げるこ
とができる。アルキルアミノ基とアリールアミノ基につ
いては、R8 のそれらと同義である。但し、R15
16、R17、R18、R19、R20又はR21で表わされる基
の少なくとも1つは、置換基としてスルホン酸基を含
む。
【0036】一般式(VII)においてより好ましくは、R
15、R16、R17、R18がアリール基又はアルキル基であ
り、R19はアリール基であり、R20とR21はスルホン酸
基である。(アリール基とアルキル基は前述と同義)
【0037】
【化15】
【0038】式中、R22、R23、R24又はR25はお互い
に同じでも異っていてもよく、水素原子およびスルホン
酸基を表わし、Mは水素原子又は金属原子を表わす。但
し、分子中に少なくとも2つ(好ましくは3つ以上)の
スルホン酸基を含む。Mの金属原子としては、Cu、N
i、Cr、Al、Fe、Zn、V、Ti又はSiなどを
挙げることができる。より好ましいMはCuである。
【0039】
【化16】
【0040】式中、R26、R27、R28、R29はお互いに
同じでも異っていてもよく、水素原子およびスルホン酸
基を表わし、Mは水素原子又は金属原子(前述と同義)
を表わす。但し、分子中に少なくとも2つ(好ましくは
3つ)のスルホン酸基を含む。より好ましいMはCuで
ある。
【0041】
【化17】
【0042】式中、R30は水素原子、ハロゲン原子、C
ONHR37、NHCOR37、COR37、CO2 37、N
HCONHR37又はNHSO2 37で表わされる基(R
37はアルキル基、アリール基又は複素環基を表わす)を
表わし、R31、R32又はR33は、お互いに同じでも異っ
ていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
NHCOR37、NHCONHR37又はNHSO2 37
表わされる基(R37は前記と同義)を表わす。R32とR
33が連結して5又は6員環(例えば、テトラヒドロピリ
ジン環、シクロヘキセン環)を形成していてもよく、R
34とR35はお互いに同じでも異っていてもよく、アルキ
ル基、アリール基、アシル基(例えば、アセチル基、プ
ロピオニル基)又はスルホニル基(例えば、メタンスル
ホニル基、エタンスルホニル基など)を表し、R34とR
35が連結して、5又は6員環(例えばピロリジン環、ピ
ペリジン環など)を形成してもよく、またR35とR36
はR34とR36が連結して、5又は6員環を形成していて
もよい。R36は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、水酸基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エト
キシ基、2−スルホエトキシ基、メトキシエトキシ
基)、NHCOR37、NHSO2 37、NHCONHR
37で表わされる基(R37は前述と同義)を表わし、nは
1〜4の整数を表わす。但し、R30、R31、R32
33、R34、R35又はR 36で表わされる基の少なくとも
1つは置換基としてスルホン酸基を含む。
【0043】R30、R31、R32、R33又はR36で表わさ
れるハロゲン原子としては、F、Cl、Brなどを挙げ
ることができる。R37で表わされるアルキル基、アリー
ル基又は複素環基は前述したR7 と同義である。R31
32、R33、R34、R35又はR36で表わされるアルキル
基とR34又はR35で表わされるアリール基は前述のR2
と同義である。さらに好ましくは、R30は、NHCOR
37又はNHSO2 37(R37は前述と同義)であり、R
31は水素原子であり、R32は水素原子、ハロゲン原子
(例えばCl、Br)、アルキル基(前述と同義)であ
り、R33はアルキル基(前述と同義)、NHCOR37
はNHSO2 37(R37は前述と同義)であり、R34
35は、アルキル基又はスルホン酸基で置換したアルキ
ル基(前述と同義)であり、R36はアルキル基(前述と
同義)、アルコキシ基(前述と同義)又は、NHCOR
37(R37は前述と同義)であり、nは1である。さらに
染料分子中に、少なくとも2つのスルホン酸基を含む。
【0044】一般式(IV)から(X)で述べた、スルホ
ン酸基又はカルボキシル基は、その塩でもよい。塩の例
としては、Na、K等のアルカリ金属塩、カルシウム等
のアルカリ土類塩、アンモニウム塩、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、ピリジン等の有機アンモニウム
塩や分子内塩を挙げることができる。次に一般式(IV)
から(X)で表わされる具体例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0045】
【化18】
【0046】
【化19】
【0047】
【化20】
【0048】
【化21】
【0049】
【化22】
【0050】
【化23】
【0051】
【化24】
【0052】
【化25】
【0053】
【化26】
【0054】
【化27】
【0055】
【化28】
【0056】
【化29】
【0057】
【化30】
【0058】
【化31】
【0059】
【化32】
【0060】
【化33】
【0061】
【化34】
【0062】
【化35】
【0063】
【化36】
【0064】
【化37】
【0065】
【化38】
【0066】
【化39】
【0067】
【化40】
【0068】
【化41】
【0069】
【化42】
【0070】
【化43】
【0071】
【化44】
【0072】
【化45】
【0073】
【化46】
【0074】
【化47】
【0075】これらの染料は、特開昭62−3250
号、「染料化学」細田豊著(技報堂)、US3,17
7,078号、US3,738,846号およびGB
1,226,562号等を参考にして容易に合成でき
る。
【0076】上記具体的染料以外にも本発明において好
ましく用いられる染料としては、特開昭64−4264
6号およびUS4,102,688号記載のアリーリデ
ン染料;US3,575,704号記載のアントラキノ
ン染料;特公平3−26813号記載のトリアリールメ
タン染料;特開昭62−3250号;特開平2−259
753号、同1−99040号記載のインドアニリン染
料;特開平2−165134号、同2−181747
号、同2−165133号記載のアゾメチン染料;特開
平2−216140号記載のテトラアリールポリメチン
染料;GB1,226,562号、特開平1−1385
53号記載の銅フタロシアニン染料;US3,177,
078号記載の1,2−ジアミノナフタレンジスルホン
酸の鉄錯体染料;US4,395,544号、特開昭5
1−104342号、J.Chem.Soc.,Chem.Commun., 16
39−1640(1986)記載のアゾ染料;特開平1
−121851号、同1−253734号記載の含金属
インドアニリン染料、 J.Griffiths著「Colour and Con
stitution of Organic Molecules」Academic Press Lon
don (1976)記載のイモニュウム染料等を挙げるこ
とができる。これらに記載された染料はそのまま、ある
いは必要に応じて置換基(例えばスルホ基、カルボキシ
ル基)を導入して用いることができる。
【0077】本発明の感光材料は上記の水溶性染料を使
用することが必要である。これら水溶性染料は、現像処
理の工程で感材から流出、あるいは脱色する必要があ
る。水溶性染料とは少なくとも1種の水溶性基を含むこ
とが必要であり、水溶媒(25℃)100mlに対して
0.2g以上溶解する染料であり、好ましくは0.5g
以上溶解する染料のことである。これらの染料は、添加
されるコロイド層の位置に留まらず、塗布中に均一に拡
散し感光材料全体に分布する。従って、US−4,61
9,892号で使用している非拡散性染料のフィルター
層とは使用目的、特性が根本的に異なる。本発明の水溶
性染料は、感材中のイラジエーション光をカットし解像
度を高める目的で使用される。これらの水溶性染料は感
材膜中に均一に分布しており、しかも反射支持体上の感
光材料においては表面からの光だけでなく、支持体から
の反射光の感度への寄与が大きいため、感光層の位置に
関係なくほとんど同等の感度低下をするのが一般的であ
る。従って、水溶性染料を使用することで染料のない場
合に比べ色分離が改善されることはない。一方US−
4,619,892号で使用している非拡散性染料のフ
ィルター層は、上層の露光に使用する光を下層に達する
のを防ぐことで、フィルター層を使用しない場合に比べ
色分離を改善することが目的である。従って、2つの感
光層の間に上層の露光に使用する波長の光を効果的に吸
収し、下層の露光に使用される光はできるだけ吸収しな
いような染料を固定することが必要である。しかも、分
光増感色素の分光感度分布から、この目的の為には、上
層が下層よりも短波側に分光感度極大を有した2つの感
光層の間にフィルター層を設けなくてはならない。本発
明の構成は上層と下層の分光感度の関係が、上層が短波
な場合も長波の場合もどちらにでも適用される。このよ
うに、水溶性染料は色分離の改善にはなんら寄与してお
らず、逆に悪化させる場合がある。この悪化をできるだ
け小さくできることが本発明の特長である。
【0078】本発明に用いる水溶性染料は、一般に、水
に溶解して塗布溶液に添加して感光材料に導入できる。
また水と有機溶媒(例えばメタノール)との混合液にこ
の染料を溶解して塗布液に添加してもよい。本発明に使
用する前記染料の単独または合計の使用量は、本発明の
感光材料に対して使用されるレーザーの露光波長で測定
したときに該染料を含んだ感材の反射率が50%以下に
なるような量が好ましく、30%以下であるのが更に好
ましい。この染料の使用量が多いほど画像のシャープネ
スが改良されるが、それにつれて感度の低下をもたらす
ので、染料の使用量の上限は感度との兼ね合いで適宜決
定される。上記の反射率は、積分球を装着した分光光度
計により反射吸収スぺクトルを測定し、入射光強度に対
する反射光の比率を求めることによって算出できる。
【0079】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤として
は、赤外分光増感感度を高めたり、安定性を高めたりす
る目的で、特開平3−84545号に記載されているよ
うな乳剤表面に0.01〜3モル%の沃化銀を含有した
高塩化銀粒子が好ましく用いられる。また現像処理時間
を速めるために実質的に沃化銀を含まない塩臭化銀もし
くは塩化銀よりなるものを好ましく用いることができ
る。ここで実質的に沃化銀を含まないとは、沃化銀含有
率が1モル%以下、好ましくは0.2モル%以下のこと
を言う。乳剤のハロゲン組成は粒子間で異なっていても
等しくても良いが、粒子間で等しいハロゲン組成を有す
る乳剤を用いると、各粒子の性質を均質にすることが容
易である。また、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲン
組成分布については、ハロゲン化銀粒子のどの部分をと
っても組成の等しい所謂均一型構造の粒子や、ハロゲン
化銀粒子内部のコア(芯)とそれを取り囲むシェル
(殻)〔一層または複数層〕とでハロゲン組成の異なる
所謂積層型構造の粒子あるいは、粒子内部もしくは表面
に非層状にハロゲン組成の異なる部分を有する構造(粒
子表面にある場合は粒子のエッジ、コーナーあるいは面
上に異組成の部分が接合した構造)の粒子などを適宜選
択して用いることができる。高感度を得るには、均一型
構造の粒子よりも後二者のいずれかを用いることが有利
であり、耐圧力性の面からも好ましい。ハロゲン化銀粒
子が上記のような構造を有する場合には、ハロゲン組成
において異なる部分の境界部は、明確な境界であって
も、組成差により混晶を形成して不明確な境界であって
も良く、また積極的に連続的な構造変化を持たせたもの
であっても良い。
【0080】また、迅速処理に適した感光材料には塩化
銀含有率の高い所謂高塩化銀乳剤が好ましく用いられ
る。本発明においては高塩化銀乳剤の塩化銀含有率は9
5モル%以上が好ましく、97モル%以上が更に好まし
い。こうした高塩化銀乳剤においては臭化銀局在相を先
に述べたような層状もしくは非層状にハロゲン化銀粒子
内部および/または表面に有する構造のものが好まし
い。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率におい
て少なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%
を越えるものがより好ましい。そして、これらの局在相
は、粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナーあるいは面
上にあることができるが、一つの好ましい例として、粒
子のコーナー部にエピタキシャル成長したものを挙げる
ことができる。また、現像処理液の補充量を低減する目
的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高めること
も有効である。この様な場合にはその塩化銀含有率が9
8モル%〜100モル%であるような、ほぼ純塩化銀の
乳剤も好ましく用いられる。本発明に用いるハロゲン化
銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ
(粒子の投影面積と等価な円の直径を以て粒子サイズと
し、その数平均をとったもの)は、0.1μ〜2μが好
ましい。また、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒
子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除したも
の)20%以下、望ましくは15%以下の所謂単分散な
ものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る目
的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用する
ことや、重層塗布することも好ましく行われる。写真乳
剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十四
面体あるいは八面体のような規則的な(regular)結晶形
を有するもの、球状、板状などのような変則的な(irre
gular)結晶形を有するもの、あるいはこれらの複合形を
有するものを用いることができる。また、種々の結晶形
を有するものの混合したものからなっていても良い。本
発明においてはこれらの中でも上記規則的な結晶形を有
する粒子を50%以上、好ましくは70%以上、より好
ましくは90%以上含有するのが良い。
【0081】また、これら以外にも平均アスペクト比
(円換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平
板状粒子が投影面積として全粒子の50%を越えるよう
な乳剤も好ましく用いることができる。本発明に用いる
塩臭化銀乳剤は、P.Glafkides 著 Chimie et Phisique
Photographique(Paul Montel社刊、1967年)、G.F.
Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(Focal Pre
ss社刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著 Makinga
nd Coating Photographic Emulsion(Focal Press 社
刊、1964年)などに記載された方法を用いて調整す
ることができる。すわなち、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロ
ゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混
合法、及びそれらの組合せなどのいずれの方法を用いて
も良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下において形成
させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちいわゆ
るコントロールド・ダブルジェット法を用いることもで
きる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズ
が均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。本
発明のハロゲン化銀粒子の局在相またはその基質には、
高感化、硬調化、潜像安定性や露光温度依存性改良など
のために異種金属イオンまたはその錯イオンを含有させ
ることが好ましい。主として局在相にはイリジウム、ロ
ジウム、鉄などから選ばれるイオンまたはその錯イオ
ン、また主として基質にはオスミウム、イリジウム、ロ
ジウム、白金、ルテニウム、パラジウム、コバルト、ニ
ッケル、鉄などから選ばれた金属イオンまたはその錯イ
オンを組合せて用いることが好ましい。また局在相と基
質とで金属イオンの種類と濃度をかえて用いることがで
きる。これらの金属は複数種用いても良い。また、更に
カドミウム、亜鉛、鉛、水銀、タリウム等の金属イオン
を用いることもできる。
【0082】レーザー等による走査露光用感光材料に使
用するハロゲン化銀乳剤は高照度露光に適し、レーザー
の露光制御範囲で必要濃度が出せる階調が必要である。
更に赤外半導体レーザーを使用する場合は赤外分光増感
することが必要であり、特にこの場合保存性を改良する
必要がある。これらの目的には、上記金属イオンのうち
特にイリジウム、ロジウム、ルテニウム、あるいは鉄の
イオンあるいは錯イオンを使用することが非常に有用で
ある。これらの金属イオンあるいは錯イオンの使用量
は、ドープ基体のハロゲン化銀乳剤組成、サイズ、ドー
プ位置等により大きく異なるが、イリジウム、ロジウム
イオンはそれぞれは銀1モルあたり、5×10-9モル〜
1×10-4モルが好ましく、鉄イオンは銀1モルあたり
1×10-7モル〜5×10-3モルが好ましく使用され
る。これらの金属イオン提供化合物は、ハロゲン化銀粒
子形成時に、分散媒になるゼラチン水溶液中、ハロゲン
化物水溶液中、銀塩水溶液中またはその他の水溶液中、
あるいはあらかじめ金属イオンを含有せしめたハロゲン
化銀微粒子の形で添加しこの微粒子を溶解させる、等の
手段によって本発明のハロゲン化銀粒子の局在相および
/またはその他の粒子部分(基質)に含有せしめる。本
発明で用いられる金属イオンを乳剤粒子中に含有させる
には、粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後のいずれ
かでおこなうことができる。これは金属イオンを粒子の
どの位置に含有させるかによって変えることができる。
【0083】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常化学増感及び分光増感を施される。化学増感法につ
いては、カルコゲン増感剤を使用した化学増感(具体的
には不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感ある
いはセレン化合物によるセレン増感、テルル化合物によ
るテルル増感があげられる。)、金増感に代表される貴
金属増感、あるいは還元増感などを単独もしくは併用し
て用いることができる。化学増感に用いられる化合物に
ついては、特開昭62−215272号公報の第18頁
右下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いら
れる。本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒子表面
に形成される所謂表面潜像型乳剤である。本発明に用い
るハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中
あるいは写真処理中のかぶりを防止する、あるいは写真
性能を安定化させる目的で種々の化合物あるいはそれ等
の前駆体を添加することができる。これらの化合物の具
体例は前出の特開昭62−215272号公報明細書の
第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いられ
る。
【0084】分光増感は、本発明の感光材料における各
層の乳剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する
目的で行われる。本発明に於いては、露光にレーザやL
ED等の単色高密度光を使用することを目的としてお
り、これらの光束の波長に合わせて分光増感することが
必要である。この光束に合わせて分光増感するとは、こ
の光束の波長において分光感度を有するような増感色素
を用いて分光増感することを意味しており、必ずしも分
光増感感度極大がこの光束の波長に一致することのみを
意味していない。これらの光束による感度、及び色分離
の観点からはこの光束波長と分光感度極大波長が一致す
ることが好ましいが、レーザーの温度変化による波長及
び強度等の変動による感度変動を小さくする目的で、意
図的に光束波長と分光感度極大波長とをずらして設計す
ることも好ましく行なわれる。本発明においては、本発
明の対象になる感光層以外の感光層においても、目的と
する分光感度に対応する波長域の光を吸収する色素(分
光増感色素)を添加することで行うことが好ましい。こ
れらの分光増感に用いられる分光増感色素としては例え
ば、F.M.Harmer著 Heterocyclic compounds-Cyanine dy
es and relared compounds (John wiley & Sons 〔New
York,London 〕社刊1964年)に記載されているもの
を挙げることができる。具体的な化合物の例ならびに分
光増感法は、前出の特開昭62−215272号公報の
第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好ましく用い
られる。
【0085】本発明においてディジタル露光用光源とし
て半導体レーザーを使用する場合、赤から赤外域を効率
よく分光増感する必要がある。特に730nm以上の領
域を分光増感するためには、特開平3−15049号1
2頁左上欄〜21頁左下欄、あるいは特開平3−207
30号4頁左下欄〜15頁左下欄、EP−0,420,
011号4頁21行〜6頁54行、EP−0,420,
012号4頁12行〜10頁33行、EP−0,44
3,466号、US−4,975,362号に記載の増
感色素が好ましく使用される。これらの増感色素は、化
学的に比較的安定で、ハロゲン化銀粒子表面に比較的強
く吸着し、共存するカプラー等の分散物による脱着に強
い特徴がある。赤外増感用増感色素としては、とくに還
元電位が−1.05(VvsSCE)またはそれより卑
の値を有する化合物が好ましく、なかでも還元電位が−
1.10またはそれより卑の値の化合物が好ましい。こ
の特性をもつ増感色素は、高感化、とくに感度の安定化
や潜像の安定化に有利である。還元電位の測定は位相弁
別式第二高調波交流ポーラログラフィーで行える。作用
電極に水銀滴下極を、参照極には飽和カロメル電極を、
更に対極に白金を用いて行なう。また作用電極に白金を
用いた位相弁別第二高調波交流ボルタンメトリーによる
還元電位の測定は「ジャーナル・オブ・イメージング・
サンエンス」(Journalof Imaging Science)、第30
巻、27〜35頁(1986年)に記載されている。
【0086】これら分光増感色素をハロゲン化銀乳剤中
に含有せしめるには、それらを直接乳剤中に分散しても
よいし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロパノール等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に
溶解して乳剤へ添加してもよい。また、特公昭44−2
3389号、特公昭44−27555号、特公昭57−
22089号等に記載のように酸または塩基を共存させ
て水溶液としたり、米国特許3822135号、米国特
許4006025号等に記載のように界面活性剤を共存
させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤
へ添加してもよい。また、フェノキシエタノール等の実
質上水と非混和性の溶媒に溶解したのち、水または親水
性コロイドに分散したものを乳剤に添加してもよい。特
開昭53−102733号、特開昭58−105141
号に記載のように親水性コロイド中に直接分散させ、そ
の分散物を乳剤に添加してもよい。乳剤中に添加する時
期としては、これまで有用であると知られている乳剤調
製のいかなる段階であってもよい。つまりハロゲン化銀
乳剤の粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後から水洗
工程に入る前、化学増感前、化学増感中、化学増感直後
から乳剤を冷却固化するまで、塗布液調製時、のいずれ
から選ぶことができる。もっとも普通には化学増感の完
了後、塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3
628969号、および同第4225666号に記載さ
れているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を
化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−1139
28号に記載されているように化学増感に先立って行な
うこともでき、またハロゲン化銀粒子沈殿生成の完了前
に添加し分光増感を開始することもできる。更にまた米
国特許第4,225,666号に教示されているように
分光増感色素を分けて添加すること、すなわち一部を化
学増感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加す
ることも可能であり、米国特許第4183756号に教
示されている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中
のどの時期であってもよい。この中で特に乳剤の水洗工
程前或いは化学増前に増感色素を添加することが好まし
い。
【0087】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。
更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10-3
モルの範囲である。本発明において、特に赤域から赤外
域に分光増感感度を有する増感色素を使用する場合、特
開平2−157749号13頁右下欄〜22頁右下欄記
載の化合物を使用することが好ましい。これらの化合物
を使用することで、特異的に感材の保存性及び処理の安
定性、強色増感効果を高めることができる。なかでも同
特許中の一般式(IV)、(V)および(VI)の化合物を
併用して使用することが特に好ましい。これらの化合物
はハロゲン化銀1モル当り0.5×10-5モル〜5.0
×10-2モル、好ましくは5.0×10-5モル〜1.0
×10-2モルの量が用いられ、増感色素1モルあたり1
倍〜10,000倍、好ましくは2倍〜5,000倍の
範囲に有利な使用量がある。
【0088】本発明の感光材料の構成について説明す
る。本発明の感光材料は支持体上に少なくとも3層のハ
ロゲン化銀乳剤層を有し、その少なくとも2層は570
nm以上に分光感度極大を有していることが必要であ
る。本発明の感材は、ガスレーザー、発光ダイオード、
半導体レーザー等の単色高密度光を用いたデジタル走査
露光に使用される。システムをコンパクトで、安価なも
のにするために半導体レーザーを使用することが特に好
ましい。この安価で安定性の高い、コンパクトな半導体
レーザーを使用するためには、少なくとも2層が670
nm以上に分光感度極大を有していることが好ましい。
これは、現在入手可能な安価で、実用に供しうる安定な
半導体レーザーの発光波長域が現在赤から赤外領域にし
かないためである。しかしながら実験室レベルでは、緑
や青域の半導体レーザーの発振が確認されており、半導
体レーザーの製造技術が発達すればこれらの半導体レー
ザーを安価に安定に使用することができるであろうこと
は十分に予想される。このような場合は、少なくとも2
層が670nm以上に分光感度極大を有する必要性は小
さくなる。
【0089】本発明の感光材料中の感光層は、芳香族ア
ミン系化合物の酸化体とのカップリング反応によって発
色するカプラーを少なくとも1種含有していることが好
ましい。フルカラーハードコピー用としては、支持体上
に少なくとも3種の感色性の異なるハロゲン化銀感光層
を有し、それぞれの層は芳香族アミン系化合物の酸化体
とのカップリング反応によって、イエロー、マゼンタ、
あるいはシアンに発色するカプラーのいずれかを含有す
ることが好ましい。この3種の異なる分光感度は、ディ
ジタル露光に用いる光源の波長によって任意に選択する
ことが可能であるが、最近接の分光感度極大が少なくと
も30nm以上離れていることが好ましい。この少なく
とも3種の異なる分光感度極大をもつ感光層(λ1、λ
2、λ3)に含有される発色カプラー(Y、M、C)と
の対応関係は特に制約はない。つまり3×2=6通りの
組合せが可能であるが、人間の目の解像力の観点から最
長波感光層をイエロー発色層とすることが好ましい場合
もある。またこの少なくとも3種の異なる分光感度極大
を持つ感光層の支持体側からの塗布順番についても特に
制約はないが、迅速処理の観点から平均サイズが最も大
きいハロゲン化銀粒子を含む感光層が最上層にくること
が好ましい場合もある。更に、シャープネスの観点から
最長波分光感度を有する感光層が最上層にくることが好
ましい場合もある。更にハードコピーの光照射下等での
保存性の観点から最下層をピラゾロアゾール型のマゼン
タカプラーを用いたマゼンタ発色層にすることが好まし
い場合もある。従って、この3種の異なる分光感度と、
3種の発色カプラー、層順との可能な組合せは、36通
りある。本発明はこの36通りの感光材料すべてに有効
に用いることができる。表1にディジタル露光光源と、
分光感度極大、発色カプラーの具体的な例を示すがこれ
に限定されるものではない。
【0090】
【表1】
【0091】本発明における露光について説明する。本
発明における感光材料はレーザーやLEDのような高密
度ビーム光を感光材料に対して相対的に移動させること
で画像を露光する走査式のディジタル露光に用いられる
ことを目的としている。したがって、感光材料中のハロ
ゲン化銀が露光される時間とは、ある微小面積を露光す
るのに要する時間となる。この微小面積としてはそれぞ
れのディジタルデータから光量を制御する最小単位を一
般的に使用し、画素と称している。したがって、この画
素の大きさで画素当たりの露光時間は変わってくる。こ
の画素の大きさは、画素密度に依存し現実的な範囲とし
ては、50〜2000dpiである。露光時間はこの画
素密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光す
る時間として定義すると、好ましい露光時間としては1
-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下の場合であ
る。
【0092】本発明に係わる感光材料には、本発明の構
成の染料以外にセーフライト安全性等を向上させる目的
で親水性コロイド層に、欧州特許EP0337490A
2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色
可能な染料(オキソノール染料、シアニン染料)を併用
添加することが可能である。これらの染料の中には、染
料の吸収波長域によっては使用量を増やすと色分離を悪
化するため、使用量に注意することが必要である。ま
た、これらの染料を使用する場合は、最長波感光層の分
光感度極大に重なるような吸収を有する染料を選択して
使用することが好ましい。これらの染料と本発明の染料
とを併用して該感材のレーザー波長に於ける光学濃度
(透過光の逆数の対数)(反射支持体の場合は反射濃
度)が、0.5以上になるようにすることがシャープネ
スを向上するために好ましい。更にシャープネスを向上
させるために、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のア
ルコール類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処
理された酸化チタンを12重量%以上(より好ましくは
14重量%以上)含有させることが好ましい。更に、特
開平1−239544号に記載されているようにアンチ
ハレーション層にコロイド銀を使用することも好まし
い。また、本発明に係わる感光材料には、カプラーと共
に欧州特許EP0277589A2号明細書に記載のよ
うな色像保存性改良化合物を使用することが好ましい。
特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好ましい。即
ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像主薬
と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の
化合物を生成する化合物(F)および/または発色現像
処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸化体
と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の
化合物を生成する化合物(G)を同時または単独に用い
ることが、例えば処理後の保存における膜中残存発色現
像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発色色
素生成によるステイン発生その他の副作用を防止する上
で好ましい。
【0093】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本
発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、デ
ィスプレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔
料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上
に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良
するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン
化銀乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが好ましい。
特に反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるよ
うに、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設
定するのが好ましい。更に本発明に係わる感光材料に用
いられる支持体としては、透明支持体も好ましく用いら
れる。この際アンチハレーション層を支持体のハロゲン
化銀乳剤層塗布側または表面に塗設することが好まし
い。露光済みの感光材料は慣用の白黒またはカラー現像
処理が施されうるが、カラー感光材料の場合には迅速処
理の目的からカラー現像の後、漂白定着処理するのが好
ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用いられる場合には、
漂白定着液のpHは脱銀促進等の目的から約6.5以下
が好ましく、更に約6以下が好ましい。本発明に係わる
感光材料に適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材
(添加剤など)および写真構成層(層配置など)、並び
にこの感材を処理するために適用される処理法や処理用
添加剤としては、下記の特許公報、特に欧州特許EP
0,355,660A2号(特開平2−139544
号)明細書に記載されているものが好ましく用いられ
る。
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【0098】
【表6】
【0099】また、シアンカプラーとしては、特開平2
−33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系
シアンカプラーの他に、欧州特許EP0333185A
2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカ
プラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー(4
2)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化
したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)
や特開昭64−32260号公報に記載された環状活性
メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙
されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)の使用
も好ましい。本発明のカラー感材の処理方法としては、
特開平2−207250号に記載の方法が好ましい。本
発明に適用されうるカラー現像液の処理温度は20〜5
0℃、好ましくは30〜45℃である。処理時間は実質
的に20秒以内であるのが好ましい。補充量は少ない方
が好ましいが、感光材料1m2当たり20〜600mlが適
当であり、好ましくは50〜300mlである。更に好ま
しくは60〜200ml、最も好ましくは60〜150ml
である。本発明では現像時間は実質的に20秒以内であ
ることが好ましいが、ここでいう「実質的に20秒」と
は、現像液槽に感光材料が入った時から、次の槽に感光
材料が入るまでの時間を指し、現像液槽から次槽への空
中の渡り時間も含んでいるものとする。水洗工程又は安
定化工程の好ましいpHは4〜10であり、更に好まし
くは5〜8である。温度は感光材料の用途・特性等で種
々設定し得るが、一般には30〜45℃、好ましくは3
5〜42℃である。時間は任意に設定できるが、短い方
が処理時間の低減の見地から望ましい。好ましくは10
〜45秒、更に好ましくは10〜40秒である。補充量
は、少ない方がランニングコスト、排出量低減、取扱い
性等の観点で好ましい。
【0100】具体的な好ましい補充量は、感光材料の単
位面積当たり前浴からの持込み量の0.5〜50倍、好
ましくは2〜15倍である。又は感光材料1m2当たり3
00ml以下、好ましくは150ml以下である。また補充
は連続的に行っても、間欠的に行ってもよい。水洗及び
/又は安定化工程に用いた液は、更に前工程に用いるこ
ともできる。この例として多段向流方式によって削減し
た水洗水のオーバーフローを、その前浴の漂白定着浴に
流入させ、漂白定着浴には濃縮液を補充して、廃液量を
減らすことが挙げられる。次に、本発明に使用可能な乾
燥工程について説明する。本発明の超迅速処理で画像を
完成させるために乾燥時間も20秒から40秒が望まれ
る。この乾燥時間を短くする手段として、感光材料側の
手段としては、ゼラチンなどの親水性バインダーを減量
することで膜への水分の持込み量を減じることでの改善
が可能である。また持込み量を減量する観点から水洗浴
から出た後すぐにスクイズローラや布などで水を吸収す
ることで乾燥を早めることも可能である。乾燥機からの
改善手段としては、当然のことではあるが、温度を高く
することや乾燥風を強くすることなどで乾燥を早めるこ
とが可能である。更に、乾燥風の感光材料への送風角度
の調整や、排出風の除去方法によっても乾燥を早めるこ
とができる。
【0101】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし本発明は本実施態様のみに限定
されない。図1は本発明の実施態様である銀塩写真式カ
ラーぺーパーを用いた画像形成装置の概略構成図であ
る。本画像形成装置はカラーぺーパーを露光した後、現
像、漂白定着、水洗した後に乾燥して、カラーぺーパー
上に画像を形成するものである。本画像形成装置に用い
るカラーぺーパー(以下、感光材料という)は、好まし
くは95モル%以上の塩化銀を含有するハロゲン化銀乳
剤を支持体上に少なくとも1層有するカラー写真感光材
料であり、芳香族第1級アミン発色現像主薬を含有する
発色現像液により発色現像される。画像形成装置本体1
0には露光装置300、現像槽12、漂白定着槽14、
水洗槽16、水切り部17、乾燥部18が連続して設け
られ、露光後の感光材料20は現像、漂白定着、水洗後
に乾燥されて本体10から搬出される。現像槽12、漂
白定着槽14、水洗槽16、水切り部17、乾燥部18
には、感光材料20を挟持して各処理部を搬送する搬送
ローラ対24が設けられている。また、水切り部17に
おける搬送ローラ対24は、感光材料20上の水滴をス
クイズ、吸収等により除去する機能を有する除水ローラ
を兼ねている。感光材料20は搬送ローラ対24により
乳剤面を下にして挟持搬送されながら処理液に所定時間
浸漬されることにより発色現像処理される。現像槽1
2、漂白定着槽14及び水洗槽16には、処理液を強い
勢いで噴出して処理槽内に高速噴流を生じさせる処理液
噴出部材30が、所定箇所に設けられている。現像槽1
2、漂白定着槽14及び水洗槽16に対応してそれぞれ
ポンプ32が設けられ、各処理液は、ポンプ32により
循環されながら処理液噴出部材30により感光材料20
に向けて噴出される。
【0102】図2は露光装置300の構成図である。露
光装置300は3色の光を一組として発光し、感光材料
20を露光する。露光装置300は、コンピュータ等に
接続される画像処理装置240により処理される画像デ
ータに基づいて、駆動回路242,244,246が各
半導体レーザ251,252,253を駆動することに
より感光材料20を露光する。露光装置300におい
て、マゼンタを発色させるための光は、波長750nm
のレーザ光を射出する半導体レーザ251によって形成
される。半導体レーザ251は、例えばシャープ(株)
LTO30MFである。半導体レーザー251から射出
された波長750nmのレーザ光はコリメータレンズ2
58を通って整形され、全反射ミラー261によってポ
リゴンミラー270に向けて反射される。シアンを発色
させるための光は、波長830nmのレーザ光を射出す
る半導体レーザ252によって形成される。半導体レー
ザ252から射出された波長830nmのレーザ光は、
コリメータレンズ259を通って整形され、マゼンタを
発色させるための光を通過させシアンを発色させるため
の光を反射するダイクロイックミラー262によってポ
リゴンミラー270に向けて反射される。半導体レーザ
252は、例えば(株)東芝製TOLD152R、シャ
ープ(株)製LTO10MFである。イエローを発色さ
せるための光は、波長670nmのレーザ光を射出する
半導体レーザ253によって形成される。半導体レーザ
253は、例えば(株)東芝製TOLD9200、日本
電気(株)製NDL3200、ソニー(株)製SLD1
51Uである。半導体レーザ253が射出した波長67
0nmのレーザ光は、コリメータレンズ260を通って
整形され、マゼンタを発色させるための光及びシアンを
発色させるための光を通過させイエローを発色させるた
めの光を反射するダイクロイックミラー263によって
ポリゴンミラー270に向けて反射される。上述のシア
ン、マゼンタ、イエローを発色させるための光は同一の
光路264を経てポリゴンミラー270によって反射さ
れ、fθレンズ280を通ってさらにミラー290に反
射されて感光材料20に達する。そしてポリゴンミラー
270が軸271を中心に回転することにより、画像光
は感光材料20を走査露光する。そして、感光材料20
がレーザ光の走査方向と直交する方向(矢印Aで示す)
に移動することにより副走査されて画像が形成される。
ここで、露光中の感光材料20の移動速度は現像工程中
の移動速度と等しく、感光材料20の露光部分は等しい
時間経過後に現像処理が開始される。また、上記露光装
置300はコンピュータ等により処理された画像情報に
基づいて感光材料20を露光する構成であるが、原稿を
読み取って得た画像情報に基づいて感光材料20を露光
することもできる。
【0103】
【実施例】
実施例1 (乳剤aの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジン−2−チオン(2%水溶液)を3.2ml添加し
た。この水溶液に硝酸銀を0.2モル含む水溶液と、塩
化ナトリウム0.2モルおよび三塩化ロジウム15μg
を含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で添加混合
した。続いて、硝酸銀を0.78モル含む水溶液と、塩
化ナトリウム0.78モル及びフェロシアン化カリウム
4.2mgを含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で
添加、混合した。硝酸銀水溶液とハロゲン化アルカリ水
溶液の添加が終了した。その後、イソブテンマレイン酸
1−ナトリウム塩の共重合体を添加して沈降水洗を行な
い脱塩を施した。さらに、石灰処理ゼラチン90.0g
を加え、乳剤のpHとpAg をそれぞれ6.2と6.5に調
製した。5分後にさらに硝酸銀を0.02モル含む水溶
液と、臭化カリウム0.015モル、塩化ナトリウム
0.005モルおよびヘキサクロロイリジウム(IV)酸
カリウム0.8mgを含む水溶液とを激しく攪拌しながら
40℃で添加、混合した。その10分後に更に硫黄増感
剤(トリエチルチオ尿素)1×10-5 mol/molAg と塩
化金酸1×10-5 mol/molAg と核酸0.2g/molAg
を加え、50℃にて最適に化学増感を行なった。
【0104】得られた塩臭化銀粒子aについて、電子顕
微鏡写真から粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サイズ
分布を求めた。これらのハロゲン化銀粒子はいずれも立
方体であり、粒子サイズは0.52μm変動係数は0.
08であった。粒子サイズは粒子の投影面積と等価な円
の直径の平均値を以て表し、変動係数は粒子サイズの標
準偏差を平均粒子サイズで割った値を用いた。次いで、
ハロゲン化銀結晶からのX線回折を測定することによ
り、乳剤粒子のハロゲン組成を決定した。単色化された
Cukα線を線源とし(200)面からの回折角度を詳
細に測定した。ハロゲン組成が均一な結晶からの回折線
は単一なピークを与えるのに対し、組成の異なる局在相
を有する結晶からの回折線はそれらの組成に対応した複
数の回折パターンを与える。測定されたピークの回折角
度から格子定数を算出することで、結晶を構成するハロ
ゲン化銀のハロゲン組成を決定することができる。この
塩臭化銀乳剤aの測定結果は、塩化銀100%の主ピー
クの他に塩化銀70%(臭化銀30%)に中心を持ち塩
化銀60%(臭化銀40%)の辺りまで裾をひいたブロ
ードな回折パターンを観察することができた。
【0105】(感材アの作成)ポリエチレンで両面ラミ
ネートした紙支持体表面にコロナ放電処理を施したの
ち、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラ
チン下塗り層を設け、さらに種々の写真構成層を塗布し
て以下に示す層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗
布液は下記のようにして調製した。 第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定
剤(Cpd−1)4.4g及び色像安定剤(Cpd−
7)0.7gに酢酸エチル27.2ccおよび溶媒(So
lv−3)および(Solv−7)をそれぞれ4.1g
加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液185
ccに乳化分散させて乳化分散物を調製した。一方、塩臭
化銀乳剤(a)に下記に示す赤感性増感色素(Dye−
1)を添加した乳剤を調製した。前記の乳化分散物とこ
の乳剤とを混合溶解し、以下に示す組成となるように第
一塗布液を調製した。第二層から第七層用の塗布液も第
一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬
化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−ト
リアジンナトリウム塩を用いた。また、各層にCpd−
10とCpd−11をそれぞれ全量が25.0mg/m2
50.0mg/m2となるように添加した。各層の分光増感
色素としては、下記の(Dye−1)(Dye−2)
(Dye−3)を用いた。
【0106】
【化48】
【0107】
【化49】
【0108】マゼンタ感光層、シアン感光層には、強色
増感剤として(Cpd−12)(Cpd−13)をハロ
ゲン化銀1モル当りそれぞれ1.8×10-3モル、2.
0×10-3モル添加した。またイエロー発色乳剤層、マ
ゼンタ発色乳剤層、シアン発色乳剤層に対し、1−(5
−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾ
ールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり8.0×10
-4モル添加した。 (層構成)以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g
/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表
す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2)と青味
染料(群青)を含む 第一層(赤感性イエロー発色層) 前記塩臭化銀乳剤(a) 0.30 ゼラチン 1.22 イエローカプラー(ExY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06
【0109】 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.64 混色防止剤(Cpd−5) 0.10 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08 第三層(赤外感光性マゼンタ発色層) 塩臭化銀乳剤(a) 0.12 ゼラチン 1.28 マゼンタカプラー(ExM) 0.23 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.32 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.41 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24 第五層(赤外感光性シアン発色層) 塩臭化銀乳剤(a) 0.23 ゼラチン 1.04 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14
【0110】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.48 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 1.10 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.17 流動パラフィン 0.03
【0111】
【化50】
【0112】
【化51】
【0113】
【化52】
【0114】
【化53】
【0115】
【化54】
【0116】
【化55】
【0117】
【化56】
【0118】
【化57】
【0119】
【化58】
【0120】
【化59】
【0121】感光材料アの第2層(混色防止層)と第4
層(紫外線吸収層)に表7に示す様な種類と量の水溶性
染料を添加する以外は感光材料アと同様な構成の感光材
料イ〜トを作成した。
【0122】
【表7】
【0123】
【化60】
【0124】染料−4〜−8はそれぞれ先に例示した本
発明の染料IV−1、IV−18、VI−−1、X−1および
V−5に該当する。作成した感材を以下の露光を行っ
た。半導体レーザーAlGaInP(発振波長、約67
0nm:東芝製 タイプNo.TOLD9211 )、半導体レーザ
ーGaAlAs(発振波長、約750nm:シャープ製
タイプNo. LTO30MDO)、GaAlAa(発振波長、約
830nm:シャープ製 タイプNo. LTO15MDO)を用い
た。レーザー光はそれぞれ回転多面体により、走査方向
に対して垂直方向に移動するカラー印画紙上に、順次走
査露光できるような装置である。この装置を用いて、光
量を変化させて感光材料の濃度(D)と光量(E)との
関係D−logEを求めた。半導体レーザーの光量は、
半導体レーザーへの通電時間を変えることで光量を変調
するパルス幅変調方式と通電量を変えることで光量を変
調する強度変調方式とを組合せて露光量を制御した。こ
の走査露光は400dpiで行いこの時の画素当たりの
平均露光時間は約10-7秒である。半導体レーザーは、
温度による光量変動を押さえるためにぺルチェ素子を使
用して温度を一定に保った。マゼンタ発色濃度が2.0
を与えるのに必要な750nmのレーザー光量で露光し
た際のシアンの濃度をDc (750)とし色分離の尺度
とした。(Dc (750)が大きいほど色分離が悪いこ
とを意味する。)
【0125】感光計(富士写真フイルム株式会社製)の
光源に蒸着干渉フィルター750nmを介した光を用い
て、種々の周波数の矩形パターンを有する光学ウェッジ
を感光材料に密着露光することでマゼンタ発色の解像度
を求めた。解像度の指標として、CTF値(周波数0、
つまり矩形パターンの繰り返しがなく、高光量部と低光
量部が非常に広い面積にわたって連続した露光を行なっ
た際の高濃度部と低濃度部の濃度差ΔD0 と矩形パター
ンの周波数C(本/mm)における同様の濃度差ΔDc
比:ΔDc /ΔD0 )が0.5となる周波数C(本/m
m)を求めた。(このCの値が大きいほど解像度が高い
ことを意味している。) 上記の露光を行なったサンプルについて、以下の現像処
理を行なった。 (現像処理)露光の終了した試料は、ぺーパー処理機を
用いて、次の処理工程でカラー現像のタンク容量の2倍
補充するまで、連続処理(ランニング)を実施したのち
使用した。 処理工程 温 度 時間 補充液* タンク容量 カラー現像 35℃ 45秒 161ml 17リットル 漂白定着 30〜35℃ 45秒 215ml 17リットル リンス 30〜35℃ 20秒 − 10リットル リンス 30〜35℃ 20秒 − 10リットル リンス 30〜35℃ 20秒 350ml 10リットル 乾 燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。)
【0126】各処理液の組成は以下の通りである。 カラー現像液 タンク液 補充液 水 800ml 800ml エチレンジアミン−N,N,N′,N′− テトラメチレンホスホン酸 1.5g 2.0g 臭化カリウム 0.015g − トリエタノールアミン 8.0g 12.0g 塩化ナトリム 1.4g − 炭酸カリウム 25g 25g N−エチル−N−(β−メタンスルホンア ミドエチル)−3−メチル−4−アミノ アニリン硫酸塩 5.0g 7.0g N,N−ビス(カルボキシメチル)ヒドラ ジン 4.0g 5.0g N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシル アミン・1Na 4.0g 5.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4B、住友化学製) 1.0g 2.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.45
【0127】 漂白定着液(タンク液と補充液は同じ) 水 400ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 亜硫酸ナトリウム 17g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g 臭化アンモニウム 40g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 6.0 リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm
以下) 得られたサンプルの結果を表8に示す。
【0128】
【表8】
【0129】以上の結果から、本発明の水溶性染料を使
用する感材コ〜トではシャープネスがよく、色分離が悪
化しない感光材料であることがわかる。本発明以外の染
料を使用する感材イ〜ケでは、シャープネスが良いが、
色分離が著しく悪化することがわかる。
【0130】実施例2 実施例1の感光材料アの第2層(混色防止層)、第4層
(紫外線吸収層)に、表9に示す様な種類(膜中の吸収
極大が700nm以下)の水溶性染料を表中の量になる
よう分割して添加する以外は感光材料アと同様な構成の
感光材料ナ〜ホを作成した。
【0131】
【表9】
【0132】
【化61】
【0133】染料−12と−13はそれぞれ先に例示し
た本発明の染料V−3とVIII−1に該当する。これらの
感材は実施例1に記載したと同じ方法で露光を行った。
但し、イエロー発色濃度が2.0を与えるのに必要な6
70nmのレーザー光量で露光した際のマゼンタの濃度
をDM (670)とし色分離の尺度とした。また感光計
(富士写真フイルム株式会社製)の光源に蒸着干渉フィ
ルター670nmを介した光を用いて、種々の周波数の
矩形パターンを有する光学ウェッジを感光材料に密着露
光することでイエロー発色の解像度を実施例1と同じ要
領で求めた。上記の露光を行なったサンプルについて
は、実施例1と同様の現像処理を行なった。得られたサ
ンプルの結果を表10に示す。
【0134】
【表10】
【0135】以上の結果から、本発明の水溶性染料を使
用することでシャープネスがよく、色分離が悪化しない
感光材料を作ることができる(感材ハ〜ホ)。本発明以
外の染料(シアニン染料やオキソノール染料)は、シャ
ープネスの良い感光材料を作成することはできるが、色
分離がかなり悪いものになってしまうことがわかる(感
材ナ〜ノ)。
【0136】実施例3 (乳剤bの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジン−2−チオン(2%水溶液)を3.2ml添加し
た。この水溶液に硝酸銀を0.2モル含む水溶液と、塩
化ナトリウム0.2モルおよび三塩化ロジウム15μg
を含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で添加混合
した。続いて、硝酸銀を0.78モル含む水溶液と、塩
化ナトリウム0.78モル及びフェロシアン化カリウム
4.2mgを含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で
添加、混合した。硝酸銀水溶液とハロゲン化アルカリ水
溶液の添加が終了した。その後、イソブテンマレイン酸
1−ナトリウム塩の共重合体を添加して沈降水洗を行な
い脱塩を施した。さらに、石灰処理ゼラチン90.0g
を加え、乳剤のpH、pAg をそれぞれ6.2、6.5に調
製した。5分後に50℃にて(Dye−4)2×10-4
モルを添加し15分間経過後、さらに硝酸銀量にして
0.02モル相当の臭化銀微粒子(粒子サイズ0.05
μm)とヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム0.
8mgを含む水溶液とを激しく攪拌しながら添加、混合し
た。更に硫黄増感剤(トリエチルチオ尿素)1×10-5
mol/molAg と塩化金酸1×10-5 mol/molAg と核酸
0.2g/molAg を加え、50℃にて最適に化学増感を
行なった。
【0137】得られた塩臭化銀粒子bについて、電子顕
微鏡写真から粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サイズ
分布を求めた。これらのハロゲン化銀粒子はいずれも立
方体であり、粒子サイズは0.52μm変動係数は0.
08であった。粒子サイズは粒子の投影面積と等価な円
の直径の平均値を以て表し、変動係数は粒子サイズの標
準偏差を平均粒子サイズで割った値を用いた。次いで、
ハロゲン化銀結晶からのX線回折を測定することによ
り、乳剤粒子のハロゲン組成を決定した。この塩臭化銀
乳剤aの測定結果は、塩化銀100%の主ピークの他に
塩化銀70%(臭化銀30%)に中心を持ち塩化銀60
%(臭化銀40%)の辺りまで裾をひいたブロードな回
折パターンを観察することができた。 (乳剤c、dの作成)乳剤bで使用した(Dye−4)
の代わりに(Dye−1)を1×10-4モル使用するこ
と以外は乳剤bと同様の方法で乳剤cを得、また(Dy
e−4)の代わりに(Dye−5)を5×10-5モル使
用すること以外は乳剤bと同様の方法で乳剤dを得た。
【0138】
【化62】
【0139】(感材αの作成)実施例1で示した感光材
料アの第1層、第3層、第5層で使用している乳剤aの
代わりに第1層に乳剤bを、第3層に乳剤cを、第5層
に乳剤dを使用する以外は、感光材料アと同様な(但
し、感光材料アで添加した分光増感色素は乳剤b,c,
dでは既に粒子形成中に添加されているため使用しな
い)感光材料αを作成した。この感光材料は、630n
m付近に分光感度極大を有する赤感性イエロー発色層
(第1層)、670nm付近に分光感度極大を有する赤
感性マゼンタ発色層(第3層)、750nm付近に分光
感度極大を有する赤外感光性シアン発色層(第5層)に
より構成されている。感光材料αの第2層(混色防止
層)、第4層(紫外線吸収層)に表11に示す様な種類
(膜中の吸収極大が700nm以下)の水溶性染料を表
中の量になるよう分割して添加する以外は感光材料αと
同様な構成の感光材料β〜ιを作成した。
【0140】
【表11】
【0141】
【化63】
【0142】染料−16は先に例示した本発明の染料IV
−6に該当する。作成した感材を以下の露光を行なっ
た。He−Neガスレーザー(発振波長、約633n
m)、半導体レーザーAlGaInP(発振波長、約6
70nm:東芝製 タイプNo.TOLD9211 )、半導体レー
ザーGaAlAs(発振波長、約750nm:シャープ
製 タイプNo. LTO30MDO)を用いた。レーザー光はそれ
ぞれ回転多面体により、走査方向に対して垂直方向に移
動するカラー印画紙上に、順次走査露光できるような装
置である。この装置を用いて、光量を変化させて感光材
料の濃度(D)と光量(E)との関係D−logEを求
めた。半導体レーザーの光量は、半導体レーザーへの通
電時間を変えることで光量を変調するパルス幅変調方式
と通電量を変えることで光量を変調する強度変調方式と
を組合せて露光量を制御した。ガスレーザーは外部変調
基を使用して強度変調を行なった。(この633nmの
露光においては半導体レーザーが最近開発されてきてお
り、実用可能になれば、このガスレーザーの代わりに半
導体レーザーを用いるほうが装置のコンパクトさ、コス
ト、変調の容易さ等において有利である。)この走査露
光は400dpiで行いこの時の画素当たりの平均露光
時間は約10-7秒である。半導体レーザーは、温度によ
る光量変動を押さえるためにぺルチェ素子を使用して温
度を一定に保った。イエロー発色濃度が2.0を与える
のに必要な633nmのレーザー光量で露光した際のマ
ゼンタの濃度をDM (633)とし色分離の尺度とし
た。感光計(富士写真フイルム株式会社製)の光源に蒸
着干渉フィルター633nmを介した光を用いて、種々
の周波数の矩形パターンを有する光学ウェッジを感光材
料に密着露光することでイエロー発色の解像度を実施例
1と同じ要領で求めた。上記の露光を行なったサンプル
については、実施例1と同様の現像処理を行なった。得
られたサンプルの結果を表12に示す。
【0143】
【表12】
【0144】以上の結果から、本発明の水溶性染料を使
用することでシャープネスがよく、色分離の悪化が小さ
い感光材料を作ることができる(感材ζ〜ι)。他方、
本発明以外の染料は、シャープネスが良くても、色分離
が悪化してしまっていることがわかる(感材β〜ε)。
【0145】実施例4 実施例1で作成した感材ア〜トについて以下のようにゼ
ラチン量を変更して試料(あ)〜(と)を作成した。
【0146】 第一層 ゼラチン 0.69g/m2 第二層 〃 0.74 第三層 〃 0.82 第四層 〃 0.61 第五層 〃 0.89 第六層 〃 0.40 第七層 〃 0.62
【0147】この感材(あ)〜(と)についても実施例
1と同様の露光、現像の後、評価を行った。得られた結
果は実施例1と同様、本発明の染料を使用することで、
色分離を悪化させることなく、シャープネスのよい感材
を得ることができた。
【0148】実施例5 実施例1、2、3、4で作成した感材、ア〜ト、ア及び
ナ〜ホ、α〜ιおよび、あ〜とをそれぞれの実施例で行
なった露光を行なったのち、下記の処理を施した。その
後同様の評価を行なった。結果は同様に本発明の構成に
おいて色分離の悪化が小さくシャープネスの良い感材が
提供できることがわかった。 処理工程 温 度 時間 補充液* タンク容量(リットル) カラー現像 35℃ 20秒 60ml 2 漂白定着 30〜35℃ 20秒 60ml 2 リンス 30〜35℃ 10秒 − 1 リンス 30〜35℃ 10秒 − 1 リンス 30〜35℃ 10秒 120ml 1 乾 燥 70〜80℃ 20秒 *補充量は感光材料1m2あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。) 各処理液の組成は以下の通りである。
【0149】 カラー現像液 タンク液 補充液 水 800ml 800ml エチレンジアミン−N,N,N′,N′− テトラメチレンホスホン酸 1.5g 2.0g 臭化カリウム 0.015g − トリエタノールアミン 8.0g 12.0g 塩化ナトリム 4.9g − 炭酸カリウム 25g 37g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N −(3−ヒドロキシプロピル)アニリン ・2・p−トルエンスルホン酸 12.8g 19.8g N,N−ビス(カルボキシメチル)ヒドラジン 5.5g 7.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4B,住友化学製) 1.0g 2.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.45 漂白定着液とリンス液におけるタンク液と補充液の処方
は実施例1のそれと同じ。この処理には添付図面1に示
した装置を使用した。
【0150】
【発明の効果】本発明によって色分離を悪化させないで
画像のシャープネスが優れたカラー写真を迅速に得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様である銀塩写真式カラーぺー
パーを用いた画像形成装置の概略構成図である。
【図2】露光装置の構成図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置本体 12 現像槽 14 漂白定着槽 16 水洗槽 17 水切り部 18 乾燥部18 20 感光材料 30 処理液噴出部材 32 ポンプ 240 画像信号処理装置 242,244,246 駆動回路 251,252,253 半導体レーザ 258,259,260 コリメータレンズ 261 全反射ミラー 262,263 ダイクロイックミラー 270 ポリゴンミラー 280 fθレンズ 300 露光装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/407

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3種の互いに感色性の異なる
    ハロゲン化銀感光層を支持体上に有し、その少なくとも
    2種の感光層が、570nm以上に分光感度極大を有す
    る増感色素により分光増感されたハロゲン化銀乳剤粒子
    を含有したハロゲン化銀写真感光材料において、該感光
    材料中に下記一般式(IV)〜(X)で表される570n
    m以上に吸収極大を有する水溶性染料を少なくとも1種
    含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、スルホン酸基、
    CONHR7 、SO2NHR7 、NHCOR7 、NHC
    ONHR7 又は、NHSO2 7 で表わされる基(R7
    はアルキル基、アリール基又は複素環基を表わす)を表
    わし、R2 は水素原子、アルキル基又はアリール基を表
    わし、R3 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、水
    酸基、アルコキシ基、NHCOR7 、NHSO2 7
    又はNHCONHR7 で表わされる基(R7 は前述と同
    義)を表わし、R4 とR5 はお互いに同じでも異ってい
    てもよく、アルキル基、アリール基、アシル基又はスル
    ホニル基を表わし、R4 とR5 、R4 とR3 又はR5
    3 が連結して、5又は6員環を形成してもよい。R6
    は水素原子、スルホン酸基、NHCOR7 、NHSO2
    7 、SO2 NHR7 又はNHCONHR7 で表わされ
    る基(R7 は前述と同義)を表わし、nは1〜4の整数
    を表わす。但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 又はR
    6 で表わされる基の少なくとも1つは、置換基としてス
    ルホン酸基を含む。 【化2】 式中、R8 、R9 、R10、R11は、お互いに同じでも異
    っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ア
    ミノ基、アルキルアミノ基又はアリールアミノ基を表わ
    し、R12、R13は同じでも異っていてもよく、水素原
    子、ハロゲン原子、スルホン酸基を表わす。但し、
    8 、R9 、R10、R11、R12又はR13で表わされる基
    の少なくとも1つは置換基としてスルホン酸基を含む。 【化3】 式中、R14はスルホン酸基を表わし、mは1〜6の整数
    を表わす。 【化4】 式中、R15、R16、R17、R18はお互いに同じでも異っ
    ていてもよく、アルキル基、アリール基、アシル基又は
    スルホニル基を表わし、R19はアリール基、複素環基、
    又はシアノ基を表わし、R20とR21はお互いに同じでも
    異っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
    基、水酸基、アルコキシ基、スルホン酸基、カルボキシ
    ル基又はアミノ基を表わし、nとmは1〜4の整数を表
    わす。但し、R15、R16、R17、R18、R19、R20
    は、R21で表わされる少なくとも1つは置換基としてス
    ルホン酸基を含む。 【化5】 式中、R22、R23、R24又はR25はお互いに同じでも異
    っていてもよく、水素原子又はスルホン酸基を表わし、
    Mは水素原子又は金属原子を表わす。但し、分子中に少
    なくとも2つは、スルホン酸基を含む。 【化6】 式中、R26、R27、R28、R29はお互いに同じでも異っ
    ていてもよく、水素原子又はスルホン酸基を表わし、M
    は水素原子又は金属原子を表わす。但し、分子中に少な
    くとも2つのスルホン酸基を含む。 【化7】 式中、R30は水素原子、ハロゲン原子、CONHR37
    NHCOR37、COR37、CO2 37、NHCONHR
    37又はNHSO2 37で表わされる基(R37はアルキル
    基、アリール基又は複素環基を表わす)を表わし、
    31、R32又はR33は、お互いに同じでも異っていても
    よく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、NHCO
    37、NHCONHR37又はNHSO2 37で表わされ
    る基(R37は前記と同義)を表わし、R32とR33が連結
    して5又は6員環を形成していてもよく、R34とR35
    お互いに同じでも異っていてもよく、アルキル基、アリ
    ール基、アシル基又はスルホニル基を表し、R34
    35、R34とR36又はR35とR36が連結して、5又は6
    員環を形成していてもよく、R36は、水素原子、ハロゲ
    ン原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、NHCO
    37、NHSO2 37、NHCONHR37で表わされる
    基(R37は前述と同義)を表わし、nは1〜4の整数を
    表わす。但し、R30、R31、R32、R33、R34、R35
    はR36で表わされる基の少なくとも1つは置換基として
    スルホン酸基を含む。
  2. 【請求項2】 少なくとも3種の互いに感色性の異なる
    ハロゲン化銀感光層を支持体上に有し、その少なくとも
    2種の感光層が、700nm以上に分光感度極大を有す
    る増感色素により分光増感されたハロゲン化銀乳剤粒子
    を含有したハロゲン化銀写真感光材料において、該感光
    材料中に一般式(IV)〜(X)で表される700nm以
    上に吸収極大を有する水溶性染料を少なくとも1種含有
    することを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写
    真感光材料。
  3. 【請求項3】 イエロー、マゼンタ、またはシアンに発
    色するカプラーのいずれかをそれぞれ含有する少なくと
    も3種の互いに感色性の異なるハロゲン化銀感光層を反
    射支持体上に有することを特徴とする請求項1または2
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の感光材料を1画素当たり
    の露光時間が10-4秒より短い走査露光方式で露光し、
    その後発色現像処理することを特徴とするカラー画像形
    成方法。
  5. 【請求項5】 発色現像処理時間が20秒以下、該発色
    現像処理から乾燥までを含めた全処理時間が90秒以下
    である請求項4記載のカラー画像形成方法。
JP31261692A 1991-10-30 1992-10-29 ハロゲン化銀写真感光材料及びカラー画像形成方法 Pending JPH05216185A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1914594A2 (en) 2004-01-30 2008-04-23 FUJIFILM Corporation Silver halide color photographic light-sensitive material and color image-forming method

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