JP2704464B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2704464B2 JP2334796A JP33479690A JP2704464B2 JP 2704464 B2 JP2704464 B2 JP 2704464B2 JP 2334796 A JP2334796 A JP 2334796A JP 33479690 A JP33479690 A JP 33479690A JP 2704464 B2 JP2704464 B2 JP 2704464B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、画像の鮮鋭度に優れ、かつ高感度で迅速処
理性に優れ、また、露光時の湿度変動に対し写真特性の
安定したハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するもの
で、特にカラープリント感光材料に関するものである。
(従来の技術) ハロゲン化銀カラー写真感光材料、特にプリント用感
光材料において、近年益々の迅速化が要求されており、
また一方、高品質の画像の提供が要求されている。
このような要求に応じ、処理の迅速化に対しては、例
えば、国際公開WO87/04534号や特開昭64−26837号に記
載されているように、ハロゲン化銀乳剤として塩化銀含
有率の高い塩臭化銀乳剤を用いることが好ましいことが
知られている。
また、高品質の画像を提供するための一環として、画
像の鮮鋭度の向上に関する研究も多く行なわれており、
実際に実用に供する形で応用されている。
ハロゲン化銀写真感光材料の画像の鮮鋭度に及ぼす因
子としては一般にイラジエーションおよびハレーション
が知られている。前者はゼラチン膜中に分散されたハロ
ゲン化銀粒子によって入射光が散乱されることに起因
し、後者は支持体からの光散乱に起因している。
これらについての一般的な説明は、T.H.James著、「ザ
・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス
(The Theory of the Photographic Process)」
第4版の578頁〜591頁の間に詳しく記載されている。
特に、反射支持体を用いるハロゲン化銀写真感光材料
では、後者の支持体からのハレーションが画像の鮮鋭度
を著しく劣化させており、従来からこれらの防止のため
に、多くの研究が行なわれている。例えば、ハレーショ
ン防止のために、米国特許2、548、564号、同3、62
5、694号、特開昭56−12639号、同63−197943号、欧州
特許0337490A2号、特開平1−188850号に記載があるよ
うに写真感光材料の構成層を水溶性染料等で着色せしめ
ることが効果があり、実用化されている。しかし、更に
鮮鋭度を向上するためにこれらを多量に用いることは、
感光材料を連続処理した際の写真性の変化が大きくなる
ことやハロゲン化銀カラー感光材料の未露光部のステイ
ンが著しく高くなるという問題を生じるため現実的では
ない。
また、支持体に白色顔料を含有する層を塗設すること
が効果があり、例えば、特公昭58−43734号、特開昭58
−17433号、同58−14830号、同61−259246号等に記載さ
れているが、これのみでは、その効果は十分ではなく、
前述の水溶性染料等を組み合わせても、この水溶性染料
に起因する問題を起こさない範囲では、現在の高度化す
る鮮鋭度の向上の期待に応えられなかった。
(発明が解決しようとする課題) 一般的に反射型カラー感光材料において、画像の鮮鋭
度はシアン画像が律速である。これは、赤色光の直進性
が高く反射支持体の奥深くまで到達し反射散乱するため
露光した光が広い範囲に滲むことに起因すると理解され
ている。
よって、現在の高度化する鮮鋭度の向上の期待に応え
るには、特にシアン画像の鮮鋭度を向上させることが必
要であった。
本発明者らは、反射型ハロゲン化銀カラー写真感光材
料の画像の鮮鋭度の更なる向上のためにシアン画像の鮮
鋭度の改良について検討を重ねた結果、シアン画像形成
層は、分光感度極大が660〜720nmの間に一般式(I)で
示される化合物のJバンド吸収により与えられた乳剤を
含有し、かつ該感光材料の画像形成層側の光学反射濃度
をシアン画像形成層の分光感度極大に対応する680nmに
おいて0.70以上にすることを組み合わせることで驚くべ
きことにシアン画像の鮮鋭度が著しく向上することを見
いだした。しかし、このシアン画像形成層の分光感光極
大を一般式(I)で示される化合物のJバンド吸収によ
り与えたハロゲン化銀写真感光材料は露光時の湿度変動
に対し写真特性、特に感度が変動し、実用に供するには
満足すべきものとは言えなかった。
従って、本発明の目的はシアン画像の鮮鋭度に優れ、
かつ、露光時の湿度変動に対し写真特性の安定したハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明の目的は、反射支持体上にイエロー色素画像形
成感光層、マゼンタ色素画像形成感光層およびシアン色
素画像形成感光層を有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、イエロー色素画像形成感光層が400〜490
nm、マゼンタ色素画像形成感光層が530〜570nmの間に分
光感度極大を有し、かつシアン色素画像形成感光層が、
粒子表面の近傍に臭化銀含有率が少なくとも10モル%以
上の臭化銀局在相を有し、周期表第VIII族に属する金
属、第II族に属する遷移金属、鉛およびタリウムから選
ばれる少なくとも一種の金属イオンを含有する塩化銀含
有率95モル%以上の塩臭化銀粒子を、下記一般式(I)
で表される化合物のJバンド吸収により660〜720nmの間
に分光感度極大を有するように分光増感した乳剤からな
り、更に該感光材料の画像形成層側の光学反射濃度が68
0nmにおいて0.70以上であることを特徴とするハロゲン
化銀カラー写真感光材料によって達成されることを見い
だした。
一般式(I) 式中Z23およびZ24は、それぞれハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アリール基およびヒドロキシル基
の少なくとも一つによって置換されていてもよいベンゾ
チアゾール核,ベンゾセレナゾール核,ナフトチアゾー
ル核またはナフトセレナゾール核から選択されるヘテロ
環核を形成するに必要な原子群を表す。核置換基のうち
アルキル基の二つは、環を形成してたとえばアセナフテ
ノチアゾール環またはアセナフテノセレナゾール環など
を形成してもよい。
R25は、水素原子,アルキル基またはアリール基を表
す。
R23およびR24はそれぞれ置換もしくは無置換のアルキ
ル基を表す。
X21は対イオンを表し、n21は0または1である。
R23またはR24の一方が4級化された窒素原子と分子内
塩を形成するときは、n21は0である。
本発明のハロゲン化銀粒子のハロゲン組成は、ハロゲ
ン化銀粒子を構成する全ハロゲン化銀の95モル%以上が
塩化銀である実質的に沃化銀を含まない塩臭化銀からな
る必要がある。ここで実質的に沃化銀を含まないとは、
沃化銀含有率が1.0モル%以下のことである。ハロゲン
化銀粒子の好ましいハロゲン組成は、ハロゲン化銀粒子
を構成する全ハロゲン化銀の98モル%以上が塩化銀であ
る実質的に沃化銀を含まない塩臭化銀である。
本発明のハロゲン化銀粒子は、臭化銀含有率において
少なくとも10モル%を越える局在相を有する必要があ
る。このような臭化銀含有率の高い局在相の配置は本発
明の効果を発揮するために、更には圧力性、処理液組成
依存性等の観点から、粒子表面近傍にある必要がある。
ここで粒子表面近傍とは、最表面から測って、用いるハ
ロゲン化銀粒子の粒子サイズの1/5以内の位置のことで
ある。最表面から測って、用いるハロゲン化銀粒子の粒
子サイズの1/10以内の位置であることが好ましい。臭化
銀含有率の高い局在相の最も好ましい位置は、立方体ま
たは14面体塩化銀粒子の頂点あるいは頂点の近傍に、臭
化銀含有率において少なくとも10モル%を越える局在相
がエピタキシャル成長したものである。
臭化銀含有率の高い局在相の臭化銀含有率は10モル%
を越える必要があるが、臭化銀含有率が高過ぎると感光
材料に圧力が加えられたときに減感を引き起こしたり、
処理液の組成の変動によって感度、階調が大きく変化し
てしまうなどの写真感光材料にとって好ましくない特性
が付与されてしまう場合がある。臭化銀含有率の高い局
在相の臭化銀含有率は、これらの点を考慮に入れて、10
から60モル%の範囲が好ましく、20から50モル%の範囲
が最も好ましい。臭化銀含有率の高い局在相の臭化銀含
有率は、X線回折法(例えば、「日本化学会編、新実験
化学講座6、構造解析」丸善、に記載されている)等を
用いて分析することができる。臭化銀含有率の高い局在
相は、本発明のハロゲン化銀粒子を構成する全銀量の0.
1から20%の銀から構成されていることが好ましい、0.2
から8%の銀から構成されていることが好ましい。
このような臭化銀含有率の高い局在相とその他の相と
の界面は、明瞭な相界面を有していてもよいし、ハロゲ
ン組成が徐々に変化する転移領域を有していてもよい。
このような臭化銀含有率の高い局在相の形成は、ハロ
ゲン化銀ホスト粒子に、臭素イオンを供給し、ハロゲン
化銀ホスト粒子表面のハロゲンイオンと交換反応(いわ
ゆる「ハロゲンコンバージョン」)を起こさせる方法
や、前記ハロゲン化銀ホスト粒子よりも平均粒径が小さ
く臭化銀含有率が高いハロゲン化銀微粒子を混合し再結
晶化反応を起こさせる方法によって安定に行なわれる。
本発明のハロゲン化銀粒子に含有される金属イオン
は、鉄、イリジウム、白金、パラジウム、ニッケル、ロ
ジウム、オスニウム、ルテニウム、コバルトなどの周期
律表第VIII族金属や、カドミウム、亜鉛、水銀などの第
II族遷移金属や鉛、タリウムなどから誘導される金属イ
オンの少なくとも一種である。なかでも、鉄、イリジウ
ム、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウムの遷移金属
イオンが特に好ましい。これらの金属イオンを含む具体
的化合物をあげるが、これに限るものではない。
ヒ酸第一鉄,臭化第一鉄,炭酸第一鉄,塩化第一鉄,
くえん酸第一鉄,ふっ化第一鉄,ぎ酸第一鉄,グルコン
酸第一鉄,水酸化第一鉄,よう化第一鉄,乳酸第一鉄,
しゅう酸第一鉄,りん酸第一鉄,こはく酸第一鉄,硫酸
第一鉄,チオシアン酸第一鉄,硝酸第一鉄,硝酸第一鉄
アンモニウム,塩基性酢酸第二鉄,アルブミン酸第二
鉄,酢酸第二鉄アンモニウム,臭化第二鉄,塩化第二
鉄,クロム酸第二鉄,くえん酸第二鉄,ふつ化第二鉄,
ぎ酸第二鉄,グリセロ・りん酸第二鉄,水酸化第二鉄,
酸性りん酸第二鉄,硝酸第二鉄,りん酸第二鉄,ピロり
ん酸第二鉄,ピロりん酸第二鉄ナトリウム,チオシアン
化第二鉄,硫酸第二鉄,硫酸第二鉄アンモニウム,硫酸
第二鉄グアニジン.くえん酸第二鉄アンモニウム,ヘキ
サノシアノ鉄(II)酸カリウム,ペンタシアノアンミン
第一鉄カリウム,エチレンジニトリロ四酢酸第二鉄ナト
リウム,ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム,塩化トリ
ス(ジピリジル)第二鉄,ペンタシアノニトロシル第二
鉄カリウム,塩化ヘキサウレア第二鉄, 塩化第1イリジウム(III),臭化第1イリジウム(I
II),塩化第2イリジウム(IV),ヘキサクロロイリジ
ウム(III)酸ナトリウム、ヘキサクロロイジジウム(I
V)酸カリウム,ヘキサアンミンイリジウム(III)塩,
ヘキサアンミンイリジウム(IV)塩,トリオキザラトイ
リジウム(III)塩,トリオキザラトイリジウム(IV)
塩,塩化白金(IV),ヘキサクロロプラチナム(IV)酸
カリウム,テトラクロロプラチナム(II)酸,テトラプ
ロモプラチナム(II)酸,テトラキス(チオシアナト)
プラチナム(VI)酸ナトリウム,ヘキサアンミンプラチ
ナム(IV)クロライド, テトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウム,テトラ
クロロパラジウム(IV)酸ナトリウム,ヘキサクロロパ
ラジウム(IV)酸カリウム,テトラアンミンパラジウム
(II)クロライド,テトラシアノパラジウム(II)酸カ
リウム, 塩化ニッケル,臭化ニッケル、テトラクロロニッケル
(II)酸カリウム,ヘキサアンミンニッケル(II)クロ
ライド,テトラシアノニッケル(II)酸ナトリウム,ヘ
キサクロロジウム酸カリウム,ヘキサプロモロジウム酸
ナトリウム,ヘキサクロロジウム酸アンモニウム。
本発明に用いられる金属イオンを、ハロゲン化銀粒子
の局在相および/または、その他の粒子部分(基質)に
含有せしめるには、該金属イオンを粒子形成前、粒子形
成中、または物理熟成中の調製液に添加するのが好まし
い。例えば金属イオンをゼラチン水溶液中、ハロゲン化
物水溶液中、銀塩水溶液中、またはその他の水溶液中に
添加してハロゲン化銀粒子を形成することができる。
また、塩化銀粒子表面にある臭化銀局在相への金属イ
オンを導入は、臭化銀イオンの供給と共に金属イオンを
供給する方法、例えば金属イオンをハロゲン化物水溶液
中に添加あるいは単独の水溶液の供給による方法などで
おこなえる。また、あらかじめ金属イオンをハロゲン化
銀微粒子中に含有せしめ、これを所望のハロゲン化銀ホ
スト乳剤に混合し、再結晶化させる方法によっても効果
的に導入できる。
鉄イオン、白金イオン、パラジウムイオンおよびロジ
ウムイオンはハロゲン化銀粒子の表層部分に導入するの
が好ましく、イリジウムイオンは臭化銀局在相に導入す
るのが好ましい。
本発明に用いられる金属イオンの含有量は、好ましく
は10-9モル以上10-2以下、更に好ましくは10-8モル以上
10-3以下である。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円
の直径を以て粒子サイズとし、その数平均をとったも
の)は、0.1μ〜2μが好ましい。
また、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイ
ズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%
以下、望ましくは15%以下の所謂単分散なものが好まし
い。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の単
分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重層
塗布することも好ましく行われる。
写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方
体、十四面体あるいは八面体のような規則的な(regula
r)結晶形を有するもの、球状、板状などのような変速
的な(irregular)結晶形を有するもの、あるいはこれ
らの複合形を有するものを用いることができる。また、
種々の結晶形を有するものの混合したものからなってい
ても良い。本発明においてはこれらの中でも上記規則的
な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは70%以
上、より好ましくは90%以上含有するのが良い。
本発明に用いる塩臭化銀乳剤は、P.Glafkides著 Chi
mie et Phisique Photographique(Paul Montel社刊、1
967年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemi
stry(Focal Press社刊、1966年)、V.L.Zelikman et a
l著 Making and Coating Photographic Emuldion(Foc
al Press社刊、1964年)などに記載された方法を用いて
調製することができる。すなわち、酸性法、中性法、ア
ンモニア法等のいずれでも良く、また可溶性銀塩と可溶
性ハロゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、
同時混合法、およびそれらの組み合わせなどのいずれの
方法を用いても良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下
において形成させる方法(所謂逆混合法)を用いること
もできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀
の生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち所
謂コントロールド・ダブルジェット法を用いることもで
きる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズ
が均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
本発明のハロゲン化銀粒子は臭化銀含有率の高い局在
相形成後、化学増感を施す。化学増感としては硫黄増
感、セレン増感あるいは金増感を単独あるいは併用する
ことが好ましいが、さらに還元増感、金以外の貴金属増
感などを併用することも行なえる。
硫黄増感に用いる化合物としては、チオ硫酸塩、ロー
ダニン類、チオ尿素類あるいはチオアミド類(米国特許
第2,410,689号、同第3,501,313号、同第2,278,947号、
同第1,574,944号、同第2,728,668号、同第3,656,955
号、同第4,001,025号、同第4,116,697号、特開昭55−45
016号等に記載の化合物)、チオエステル類(特公昭43
−13485号、同第55−42374号、英国特許第1,190,678号
等に記載の化合物)、ポリサルファー化合物(米国特許
第3,647,469号、同第3,656,955号、同第3,689,273号、
特開昭53−81230号、特公昭49−20533号、同59−45134
号等に記載の化合物)等を挙げることができる。
セレン増感に用いる化合物としては特開昭60−150046
号等に記載のセレン化合物を挙げることができる。
また、本発明の金増感に用いる金化合物は、金の酸化
数が1価でも3価でもよく、多種の金化合物を用いるこ
とが可能である。代表的な例としてはテトラクロロ金
(III)酸、テトラシアノ金(III)酸、テトラキス(チ
オシアネート)金(III)酸もしくはそれらのアルカリ
金属塩、ビス(チオサルファイト)金(I)酸塩、塩化
ジメチルローダネイト金(I)塩等の錯イオンもしくは
錯塩を挙げることができる。
これら金化合物の添加量は場合により多岐にわたる
が、おおむねハロゲン化銀1モル当り、1×10-7から1
×10-2モルの範囲であり、好ましくは1×10-6から1×
10-3モルの範囲であり、さらに好ましくは2×10-6から
1×10-4モルの範囲である。
還元増感に用いる化合物としてはSnCl2やNaBH4等の無
機還元剤あるいはアミン類、ヒドラジン類、ホルムアミ
ジンスルフィン酸類、あるいはシラン化合物(米国特許
第2,518,698号、同第2,743,182号、同第3,369,904号、
同第2,666,700号、同第2,419,973号、同第2,419,974
号、同第2,419,975号、同第2,740,713号、同第2,521,92
6号、同第2,487,850号、同第2,983,609号、同第2,983,6
10号、同第2,694,637号、同第3,930,867号、同第3,904,
415号、英国特許第1,390,540号、特開昭50−127622号、
同57−163232号等に記載の化合物)、アルデヒド類(米
国特許第2,604,397号等に記載の化合物)等を挙げるこ
とができる。
貴金属増感に用いる化合物としては、本発明の要件で
ある金化合物の他に、白金、イリジウム、パラジウム等
の周期律表第VIII族の遷移元素の錯化合物(米国特許第
2,399,083号、同第2,448,060号、同第3,503,749号、同
第2,597,856号、同第2,597,915号、同第2,624,674号、
同第2,642,361号、英国特許第618,061号等に記載の化合
物)を挙げることができる。
本発明のカラー写真感光材料は、支持体上に青感性ハ
ロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層および赤
感性ハロゲン化銀乳剤層を少くとも一層ずつ塗設して構
成され、一般のカラー印画紙では、支持体上に前出の順
で塗設されているのが普通であるが、これと異なる順序
であっても良い。これ等の感光材料乳剤には、それぞれ
の波長域に感度を有するハロゲン化銀乳剤と、感光する
光と補色の関係にある色素−すなわち青に対するイエロ
ー、緑に対するマゼンタそして赤に対するシアン−を形
成する所謂カラーカプラーを含有させることで減色法の
色再現を達成している。本発明においては、イエロー色
素画像形成層に400〜490nm、マゼンタ色素画像形成層に
530〜570nm、シアン色素画像形成層に660〜720nmの分光
感度極大を有すことが必要であり、好ましくはそれぞれ
440〜480、540〜560、675〜710nmであることが望まれ
る。この範囲は、カラーネガフィルムからカラープリン
ターを使用してカラープリントを得るために必要であ
る。この範囲を外れると一般的なカラーネガフィルムの
発色色相のずれが大きくなり、適正な画像の再現ができ
なくなる。
更に、シアン画像形成層の分光感度は、分光感度極大
が660nm〜720nmの間に、以下に示す一般式(I)で表さ
れる化合物のJバンド吸収で与えられることが必要であ
る。
一般式(I)で表される化合物の添加量は、ハロゲン
化銀乳剤の内容によっても左右されるが、通常はハロゲ
ン化銀1モルに対し、1×10-6モルから1×10-2モル、
好ましくは1×10-5モルから5×10-3モル添加される。
以下に、一般式(I)で表される化合物について詳し
く説明する。
一般式(I)においてZ23およびZ24の複素環を置換す
る官能基として好ましいものとしては、ハロゲン原子で
は、フツ素、塩素および臭素、アルキル基ではメチル
基、エチル基およびプロピル基、アルコキシではメトキ
シ基、エトキシ基およびプロポキシ基、アリール基では
フェニル基およびp−トリル基である。R25としては、
水素原子もしくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、フェネチル基等のアルキル基またはフェニル
基、などのアリール基が好ましい。またR23およびR24
して好ましいものは、それぞれメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、2−ヒドロキシエチル
基、4−ヒドロキシブチル基、2−アセトキシエチル
基、3−アセトキシプロピル基、2−メトキシエチル
基、4−メトキシブチル基、2−カルボキシエチル基、
3−カルボキシプロピル基、2−(2−カルボキシエト
キシ)エチル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロ
ピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、2
−ヒドロキシ−3−スルホプロピル基、2−(3−スル
ホプロポキシ)エチル基、2−アセトキシ−3−スルホ
プロピル基、3−メトキシ−2−(3−スルホプロポキ
シ)プロピル基、2−〔2−(3−スルホプロポキシ)
エトキシ〕エチル基、2−ヒドロキシ−3−(3−スル
ホプロポキシ)プロピル基、ベンジル基、フェネチル基
等である。
核置換基のうちアルキル基の二つは、環を形成してた
とえばアセナフテノチアゾール環またはアセナフテノセ
レナゾール環などを形成してもよい。
Jバンド吸収とは、J凝集体による光吸収を表す。増
感色素のJバンドについては、T.H.James著 The Theor
y of the Photographic Process(Macmillan Publishin
g社刊)に詳しく記載されている。
一般式(I)で示される化合物の具体例について以下
に示す。
本発明における感光材料の光学反射濃度とは当業界に
一般に用いられている反射濃度計によって測定されるも
のであり、以下のように定義される。ただし、試料を通
過してしまう光による測定誤差を防ぐため測定時には試
料の裏側に標準反射板を設置し測定する。
光学反射濃度=log10(F0/F) F0:標準白色度の反射光束 F:試料の反射光束 本発明の感光材料において必要な画像形成層側の光学
反射濃度は、水溶性染料等によって調整することがで
き、680nmの測定波長において0.70以上、好ましくは0.7
0以上2.0以下、更に好ましくは0.70以上1.50以下であ
る。
本発明の光学反射濃度を得るためには染料の添加量を
調節すればよい。これらの染料は単独で用いても複数を
併用して用いてもよい。またこれら染料の添加層には特
に制限はなく、最下層の感光層と支持体との間の層、感
光層、中間層、保護層、保護層と最上層の感光層の間の
層などに添加できる。
この目的を達成するための染料は、ハロゲン化銀を実
質的に分光増感しないものから選ばれる。
これらの染料の添加法としては、従来の方法を適用で
き、例えば、水やメタノールなどのアルコール類に溶解
して添加できる。
前記の層に添加された染料は、感光材料の塗布から乾
燥までの間に全層に拡散する形で存在させてもよいし、
特定の層に固定させる方法でもよい。
本発明の目的を達成するための染料としては、各種の
染料、例えばピラゾロン核やバルビツール酸核を有する
オキソノール染料、アゾ染料、アゾメチン染料、アント
ラキノン染料、アリーリデンスチリル染料、トリアリー
ルメタン染料、メロシアニン染料、染料が用いられる。
これらの中で、本発明で特に好ましく用いることので
欧州特許EP0337490号公開明細書の第9頁記載のもの
(なかでもオキソノール系染料)が挙げられる。
本発明に用いうる高沸点有機溶媒は、融点が100℃以
下、沸点が140℃以上の水と非混和性の化合物で、カプ
ラーの良溶媒であれば使用できる。高沸点有機溶媒の融
点は好ましくは80℃以下である。高沸点有機溶媒の沸点
は、好ましくは160℃以上であり、より好ましくは170℃
以上である。
これらの高沸点有機溶媒の詳細については、特開昭62
−215272号公報明細書の第137頁右下欄〜144頁右上欄に
記載されている。
また、シアン、マゼンタまたはイエローカプラーは前
記の高沸点有機溶媒の存在下でまたは不存在下でローダ
ブルラテツクスポリマー(例えば米国特許第4,203,716
号)に含浸させて、または水不溶性且つ有機溶媒可溶性
のポリマーに溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分散
させる事ができる。
好ましくは米国特許4,857,449及び国際公開WO88/0072
3号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体または共
重合体が用いられ、より好ましくはメタクリレート系あ
るいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド
系ポリマーの使用が色像安定化等の上で好ましい。
本発明の感光材料には、前記の、処理により脱色可能
な染料(なかでもオキソノール系染料)を該感材の680n
mに於ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加
し、かつ支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコー
ル類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理され
た酸化チタンを12重量%以上(より好ましくは14重量%
以上)含有させるのが好ましい。
また、本発明に係わる感光材料には、カプラーと共に
欧州特許EP0,277,589A2号に記載のような色像保存性改
良化合物を使用するのが好ましい。特にピラゾロアゾー
ルカプラーとの併用が好ましい。
即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像
主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物(F)および/または発色
現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸
化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物(G)を同時または単独に
用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存発
色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発
色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止す
る上で好ましい。
また、本発明に係わる感光材料には、親水性コロイド
層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐ
ために、特開昭63−271247号に記載のような防黴剤を添
加するのが好ましい。
また、本発明に係わる感光材料に用いられる支持体と
しては、ディスプレイ用に白色ポリエステル系支持体ま
たは白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側
の支持体上に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮
鋭性を改良するために、アンチハレーション層を支持体
のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが
好ましい。特に反射光でも透過光でもディスプレイが観
賞できるように、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲
に設定するのが好ましい。
本発明に係わる感光材料は可視光で露光されても赤外
光で露光されてもよい。露光方法としては低照度露光で
も高照度短時間露光でもよく、特に後者の場合には一画
素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザー走査露光方
式が好ましい。
また、露光に際して、米国特許第4,880,726号に記載
のバンド・ストップフィルターを用いるのが好ましい。
これによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向
上する。
露光済みの感光材料は慣用の白黒またはカラー現像処
理が施されうるが、カラー感材の場合には迅速処理の目
的からカラー現像の後、漂白定着処理するのが好まし
い。特に前記高塩化銀乳剤が用いられる場合には、漂白
定着液のpHは脱銀促進等の目的から約6.5以下が好まし
く、更に約6以下が好ましい。
本発明に係わる感光材料に適用されるハロゲン化銀乳
剤やその他の素材(添加材など)および写真構成層(層
配置など)、並びにこの感材を処理するために適用され
る処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特
に欧州特許EP0,355,660A2号(特願平1−107011号)に
記載されているものが好ましく用いられる。
また、上記のカラーカプラーのうち、イエローカプラ
ーとしては、特開昭63−231451号、同63−123047号、同
63−241547号や特開平1−173499号、同1−213648号、
同1−250944号に記載の、いわゆる短波型イエローカプ
ラーを用いるのも好ましい。
また、シアンカプラーとして、特開平2−33144号に
記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他
に、欧州特許EP0,333,185A2号に記載の3−ヒドロキシ
ピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙
されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基を
もたせて2当量化したものや、カプラー(6)や(9)
が特に好ましい)や特開昭64−32260号に記載された環
状活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例とし
て列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)の
使用も好ましい。
(実施例1) 石灰処理ゼラチン32gを蒸留水1000ccに添加し40℃に
て溶解し、塩化ナトリウム3.3gを添加して温度を60℃に
上昇させた。この溶液にN、N′−ジメチルイミダゾリ
ジン−2−チオン(1%水溶液)を1.8cc添加した。続
いて硝酸銀32.0gを蒸留水200ccに溶解した液と塩化ナト
リウム11.0gを蒸留水200ccに溶解した液とを、60℃を保
ちながら14分間かけて前記の液に添加混合した。更に硝
酸銀128.0gを蒸留水560ccに溶解した液と塩化ナトリウ
ム44.0gを蒸留水560ccに溶解した液とを60℃に保ちなが
ら40分間かけて添加混合した。40℃にて脱塩および水洗
を施した後、石灰処理ゼラチン90.0gを加え、更に塩化
ナトリウムおよび水酸化ナトリウムにてpAgを7.5g、pH
を6.5に調製した。続いてトリエチルチオ尿素を用いて5
0℃にて硫黄増感を最適に施した。このようにして得ら
れた塩化銀乳剤を乳剤Aとした。
また、乳剤Aの硫黄増感を施す前に50℃にて臭化銀超
微粒子乳剤(粒子サイズ0.05μm)を塩化銀1モル当た
り0.8モル%臭化銀相当量を添加し、15分間熟成した
後、トリエチルチオ尿素を用いて硫黄増感を最適に施し
た。このようにして得られた塩化銀乳剤を乳剤Bとし
た。
乳剤調製後、第1表に示した金属イオン含有量となる
様に、乳剤Aの2回目に添加するハロゲン化アルカリ水
溶液にヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム三水塩あるいは
ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウムを添加し調製
した乳剤を乳剤C−1、C−2とした。
乳剤調製後、第1表に示した鉄イオン含有量となる様
に、乳剤Bの2回目に添加するハロゲン化アルカリ水溶
液にヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム三水塩を添加し調
製した乳剤を乳剤D−1〜D−3とした。
乳剤調製後、第1表に示したイリジウムイオン含有量
となる様に、乳剤Bの硫黄増感前に添加する臭化銀超微
粒子乳剤を該超微粒子乳剤調製時にヘキサクロロイリジ
ウム(IV)酸カリウムを添加しイリジウムイオンを含有
させたものにかえて調製した乳剤を乳剤E−1〜E−3
とした。
乳剤調製後、第1表に示した金属イオン含有量となる
様に、乳剤Bに鉄イオンを乳剤D−1〜D−3と同様の
方法で、かつイリジウムイオンは乳剤E−1〜E−3と
同様の方法で含有させて調製した乳剤を乳剤F−1〜F
−3とした。
このようにして調製した乳剤について、電子顕微鏡か
ら粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サイズ分布を求め
た。粒子サイズは粒子の投影面積と等価の円の直径の平
均値を以て表し、粒子サイズ分布は粒子径の標準偏差を
平均粒子サイズで割った値(変動係数)を用いた。これ
らの乳剤は、いずれも粒子サイズ0.54μm、粒子サイズ
分布の変動係数9%のの値を有する立方体の粒子から成
っていた。
臭化銀超微粒子乳剤を添加した乳剤の電子顕微鏡写真
は、臭化銀超微粒子乳剤を添加していない乳剤Aと比べ
て、立方体のコーナー部がより尖った形状をしていた。
また、乳剤のX線回折は臭化銀含有率で10モル%から40
モル%相当の部分に回折を示した。
第1表にこれらの乳剤の局在相の有無、金属イオンの
含有量を示す。
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコ
ロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを含むゼラチン下塗り層を設け、更に種々の
写真構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印
画紙(試料1)を作製した。塗布液は以下の様にして調
製した。
第五層塗布液調製 シアンカプラー(ExC)32.0g、色像安定剤(Cpd−
2)3.0g、色像安定剤(Cpd−4)2.0g、色像安定剤(C
pd−6)18.0g、色像安定剤(Cpd−7)40.0gおよび色
像安定剤(Cpd−8)5.0gに、酢酸エチル50.0ccおよび
溶媒(Solv−6)14.0gを加え溶解し、この溶液をドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む20%ゼラ
チン水溶液500ccに添加した後、超音波ホモジナイザー
にて乳化分散した。得られた分散液を、塩化銀乳剤Aと
混合溶解して第5層塗布液を調製した。
第一層から第四層、第六層および第七層用の塗布液も
第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン
硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−ト
リアジンナトリウム塩を用いた。
また、各層にCpd−10とCpd−11をそれぞれ全量が25.0
mg/m2と50.0mg/m2となるように添加した。
各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色
素をそれぞれ用いた。
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては
各々2.0×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては各々
2.5×10-4モル) (ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては
4.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対しては5.6×10-4
ル) (ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては
7.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対しては1.0×10-5
モル) (ハロゲン化銀1モル当たり、8.0×10-5モル) 赤感性乳剤層に対しては、下記の化合物をハロゲン化
銀1モル当たり2.6×10-3モル添加した。
また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層に対
し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカ
プトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり
8.5×10-5モル、7.7×10-4モル、2.5×10-4モル添加し
た。
また、青感性乳剤層と緑感性乳剤層に対し、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンをそ
れぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10-4モルと2×
10-4モル添加した。
また、この試料の680nmにおける画像形成層側の光学
反射濃度を1.10に調製するために下記の染料(カッコ内
は塗布量を表す)を添加した。
(層構成) 以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g/m2)を表
す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表す。
支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2)と青味
染料(群青)を含む〕 第一層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.88μmの大
サイズ乳剤と0.70μmの小サイズ乳剤との3:7混合物
(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数は0.08と0.1
0、各サイズ乳剤とも臭化銀0.30モル%を粒子表面の一
部に局在させた。) 0.30 ゼラチン 1.86 イエローカプラー(ExY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.99 混色防止剤(Cpd−5) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大
サイズ乳剤と、0.39μmの小サイズ乳剤との1:3混合物
(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係数は0.10と0.0
8、各乳剤ともAgBr0.8モル%を粒子表面の一部に局在含
有させた) 0.12 ゼラチン 1.24 マゼンタカプラー(ExM) 0.23 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.58 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24 第五層(赤感性乳剤層) 塩化銀乳剤A 0.23 ゼラチン 1.34 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.53 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 1.33 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体 (変性度17%) 0.17 流動パラフィン 0.03 以上の様にして得られた試料1に対して、第5層(赤
感性層)の乳剤および分光増感色素を第2表のように置
き換えたことのみ異なる感光材料を作製し、これらを試
料2〜18とした。
露光時の温度が変化したときに写真性性能がどのよう
に変化するかを知るために、温度25℃湿度40%および温
度25℃湿度85%のそれぞれの条件で試料に露光を与え
た。
これらの露光には感光計(富士写真フイルム株式会社
製、FWH型、光源の色温度3200°K)を使用し、センシ
トメトリー用3色分解フィルターの階調露光を与えた。
この時の露光は0.1秒の露光時間で250CMSの露光量にな
るように行った。
露光の終了した試料は、ペーパー処理機を用いて、下
記処理工程および処理液組成の液を使用し、カラー現像
のタンク容量の2倍補充するまで連続処理(ランニング
テスト)を実施した。処理工程 温 度 時間 補充液 タンク容量 カラー現像 35℃ 45秒 161ml 17l 漂白定着 30〜35℃ 45秒 215ml 17l リンス 30〜35℃ 20秒 − 10l リンス 30〜35℃ 20秒 − 10l リンス 30〜35℃ 20秒 350ml 10l 乾 燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。) 各処理液の組成は以下の通りである。
リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm
以下) 処理後の各試料の発色濃度を測定し、特性曲線を得
た。
写真特性の変化は、下記の手順に従い濃度差ΔDを算
出し、比較した。
温度25℃湿度40%で露光した試料の特性曲線から、シ
アン画像の発色濃度0.5(基準濃度)を与える露光量を
算出し、この値を基準露光量とする。
同じ試料を温度25℃湿度85%で露光し得られた特性曲
線から、で得た基準露光量を与えた時のシアン画像の
発色濃度を読み取る。
で得られた発色濃度からの基準濃度0.5を減じ、
濃度差ΔDを算出する。
濃度差ΔDが、正である場合には、高湿条件下で露光
したときにシアン画像の発色濃度が増加し、得られる画
像がシアン味となる。また、負の場合には、シアン画像
の発色濃度が減少し、得られる画像は赤味になる。従っ
て、濃度差ΔDが小さいほい露光時の湿度による色味の
変化が少なく、実用上好ましい。
また、画像の鮮鋭度は、各試料を同一ネガを用いて実
際に引伸しを行い、そのプリントを官能評価した。
これらの結果は第2表に示した。
感光材料の680nmの光学反射濃度を水溶性染料の塗布
量の調節により、0.70、0.80と変更しても同様の結果を
得た。
また、分光増感色素I−3をI−7、I−11、I−1
6、I−24、I−26、I−30、I−43に変更しても同様
の結果を得た。
第2表の結果から明らかな様に、680nmにおける光学
反射濃度が0.70以上に調製され、680〜720nmの間に分光
感度極大を持つよう一般式(I)で示される化合物で分
光増感された乳剤をシアン画像形成層に含有した試料
は、鮮鋭度が向上するが、高湿条件での露光でシアン濃
度も大きく増加した。このシアン濃度の増加は、上記乳
剤に臭化銀局在相を持たせても、また鉄イオンあるいは
イリジウムイオンを含有させても、何ら改良されない。
しかし試料8〜10、12〜14、16〜18の結果から明らかな
様に、鉄イオンあるいはイリジウムイオンを含有した臭
化銀局在相を持つ塩臭化銀乳剤を用いると、高い鮮鋭度
を保持したまま、露光湿度の変動による写真特性の変化
を抑えることができ、本発明の試料が総合的に最も優れ
ていることが分かる。
(実施例2) 実施例1に用いた乳剤Bの2回目に添加するハロゲン
化アルカリ水溶液にテトラクロロプラチナム(II)酸カ
リウムを添加し、乳剤Bと同様の方法で調製、白金イオ
ンを5×10-6モル/Aglモル含有させた乳剤を乳剤Gとし
た。
テトラクロロプラチナム(II)酸カリウムの代わりに
テトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウムあるいはヘ
キサクロロロジウムアンモニウムを添加し、乳剤Gと同
様の方法で調製し、パラジウムあるいはロジウムイオン
を5×10-6モル/Aglモル含有させた乳剤を各々乳剤H、
Iとした。
実施例1の試料1に対し、第5層(赤感性層)の乳剤
と分光増感色素を第3表のように置き換え感光材料を作
製し、これらを試料19〜21とした。
実施例1と同様の方法で、画像の鮮鋭度および露光湿
度の変動による写真性の変化を評価したところ、第3表
に示したとおり白金イオン、パラジウムイオンあるいは
ロジウムイオンの添加もまた高い鮮鋭度を保持したま
ま、露光湿度の変動による写真特性の変化を抑えること
ができた。
(実施例3) 実施例1で用いた乳剤とは、トリエチルチオ尿素で硫
黄増感を施す代わりにテトラクロロ金(III)酸四水塩
を用い金増感を施すことのみ異なる以外、実施例1と全
く同様の方法で13種の乳剤を調製した。感光材料の調製
も実施例1と同様に行い、画像の鮮鋭度および露光湿度
の変動による写真性の変化を評価したところ、実施例1
と同等の結果を得た。
(実施例4) 実施例1で用いた乳剤に加えて、テトラクロロ金(II
I)酸四水塩を用い金増感を施すこと以外、実施例1と
全く同様の方法で13種の乳剤を調製した。感光材料の調
製も実施例1と同様に行い、画像の鮮鋭度および露光湿
度の変動による写真性の変化を評価したところ、実施例
1と同等の結果を得た。
(発明の効果) 本発明により、画像の鮮鋭度に優れ、また、露光時の
湿度変動に対し写真特性の変動が著しく抑制されたハロ
ゲン化銀写真感光材料が得られた。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射支持体上にイエロー色素画像形成感光
    層、マゼンタ色素画像形成感光層およびシアン色素画像
    形成感光層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料に
    おいて、イエロー色素画像形成感光層が400〜490nm、マ
    ゼンタ色素画像形成感光層が530〜570nmの間に分光感度
    極大を有し、かつシアン色素画像形成感光層が、粒子表
    面の近傍に臭化銀含有率が少なくとも10モル%以上の臭
    化銀局在相を有し、周期表第VIII族に属する金属、第II
    族に属する遷移金属、鉛およびタリウムから選ばれる少
    なくとも一種の金属イオンを含有する塩化銀含有率95モ
    ル%以上の塩臭化銀粒子を、下記一般式(I)で表され
    る化合物のJバンド吸収により660〜720nmの間に分光感
    度極大を有するように分光増感した乳剤からなり、更に
    該感光材料の画像形成層側の光学反射濃度が680nmにお
    いて0.70以上であることを特徴とするハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料。 一般式(I) 式中Z23およびZ24は、それぞれハロゲン原子、アルキル
    基、アルコキシ基、アリール基およびヒドロキシル基の
    少なくとも一つによって置換されていてもよいベンゾチ
    アゾール核,ベンゾセレナゾール核,ナフトチアゾール
    核またはナフトセレナゾール核から選択されるヘテロ環
    核を形成するに必要な原子群を表す。核置換基のうちア
    ルキル基の二つは、環を形成してもよい。 R25は、水素原子,アルキル基またはアリール基を表
    す。 R23およびR24はそれぞれ置換もしくは無置換のアルキル
    基を表す。 X21は対イオンを表し、n21は0または1である。 R23またはR24の一方が4級化された窒素原子と分子内塩
    を形成するときは、n21は0である。
  2. 【請求項2】シアン色素画像形成感光層を構成する乳剤
    が硫黄増感化合物によって増感された乳剤であることを
    特徴とする請求項(1)に記載のハロゲン化銀カラー写
    真感光材料。
  3. 【請求項3】シアン色素画像形成感光層を構成する乳剤
    が金増感化合物によって増感された乳剤であることを特
    徴とする請求項(1)に記載のハロゲン化銀カラー写真
    感光材料。
  4. 【請求項4】シアン色素画像形成感光層を構成する乳剤
    が硫黄増感化合物および金増感化合物によって増感され
    た乳剤であることを特徴とする請求項(1)に記載のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料。
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