JPH04362932A - ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法

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JPH04362932A
JPH04362932A JP25691491A JP25691491A JPH04362932A JP H04362932 A JPH04362932 A JP H04362932A JP 25691491 A JP25691491 A JP 25691491A JP 25691491 A JP25691491 A JP 25691491A JP H04362932 A JPH04362932 A JP H04362932A
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JP
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silver halide
color
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atom
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JP25691491A
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Kiyoshi Kawai
清 河合
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射光が赤外域にある
レーザーあるいは発光ダイオード等の高密度光を用いて
走査露光することによりカラープリント画像を得ること
を目的としたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】近年、画像情報を電気信号に換えて伝送、
保存したり、CRT上にて再生する技術が非常に発達し
てきている。これに伴いこの画像情報からのハードコピ
ーに対する要求が高くなりさまざまなハードコピー手段
が提案されている。しかしながらこれらの多くは画質が
低く、特にカラーハードコピーにおいては現在のカラー
ペーパーを用いたプリントとは比較にならないものばか
りである。高画質なハードコピーを提供するものとして
は、ハロゲン化銀の熱現像染料拡散方式とLED走査露
光方式を用いた富士フイルム(株)製のピクトログラフ
ィー(商品名)等がある。他方、ハロゲン化銀感光材料
とコンパクトな簡易迅速現像方式(例えば、ミニラボシ
ステムなど)の進歩により、きわめて高画質のプリント
写真が比較的容易に短時間に、かつ安価に供給されてい
る。そこで、画像情報のハードコピーとして、このよう
な安価で、処理が簡易迅速でありかつ安定した性能が得
られ、しかも高画質なハードコピー材料の要求が非常に
高い。電気信号からハードコピーを得る方法としては一
般的には、画像情報を順次取出しながら露光する走査露
光方式が一般的であり、これに適した感材が必要となる
【0003】走査露光により画像を形成する方法として
所謂スキャナー方式による画像形成法がある。スキャナ
ー方式を実用化した記録装置は種々あり、これらのスキ
ャナー方式記録装置の記録用光源には、従来グローラン
プ、キセノンランプ、水銀ランプ、タングステンランプ
、発光ダイオード等が用いられてきた。しかしこれらの
光源はいずれも出力が弱く寿命が短いという実用上の欠
点を有していた。これらの欠点を補うものとして、He
−Neレーザー、アルゴンレーザー、He−Cdレーザ
ー等のガスレーザー、半導体レーザーなどのコヒーレン
トなレーザー光源をスキャナー方式の光源として用いる
スキャナーがある。ガスレーザーは高出力が得られるが
装置が大型であること、高価であること、変調器が必要
であること等の欠点がある。これに対して半導体レーザ
ーは小型で安価、しかも変調が容易であり、ガスレーザ
ーよりも長寿命である等の長所をもっている。これらの
半導体レーザーの発光波長は主に赤外域にあり、従って
赤外域に高い感光性を有する感材が必要になる。
【0004】しかしながら、従来の赤外感光性の感光材
料は、赤外増感色素の不安定性のために保存性が悪く、
冷蔵、あるいは冷凍保存が必要であり取り扱い性が非常
に悪いものしか得られなかった。更に赤外増感色素によ
る分光増感には活性化エネルギーが必要であり、これに
より従来の赤外感光性の感光材料は露光時の温度依存性
(露光温度依存性)があり高温で感度が高くなる現象が
見られる。これは、感材の使用する温度によって特性が
変動することであり取り扱い性が非常に悪いのが現状で
ある。ハードコピーの出力としてカラープリントを考え
た場合、処理の迅速化、簡易化が非常に重要になる。従
ってWO87−04534に記載されているような、塩
化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤を使用することが必
要となる。しかしながらこの塩化銀含有率の高いハロゲ
ン化銀乳剤を赤外分光増感して使用すると塩化銀含有率
の低い塩臭化銀乳剤あるいは臭化銀乳剤の赤外分光増感
に比べ上記の感材の保存性、露光温度依存性が更に大き
くなりとても実用に耐え得るものではない。
【0005】さらに、これらの高塩化銀感光材料を用い
てハードコピーを迅速に得ようとするためには、走査露
光の時間と、現像処理工程の時間共に更に短くする必要
がある。この走査露光の時間を短くするためには出力の
大きな光源を使用して一画素あたりの露光時間をできる
だけ短くしなくてはならない。ところが、赤外分光増感
された高塩化銀乳剤粒子は露光が高照度短時間になれば
なるほど露光温度依存性は悪化する。しかも現像処理工
程の時間を短くしようとすると、より一層この影響は大
きくなる。更に赤外分光増感色素の分光吸収は可視域の
分光増感色素の吸収に比べブロードであるため、露光に
使用されるレーザー光の波長以外の広い波長領域に渡っ
て分光感度を有している。従って、フルカラーを得るた
めに波長の異なる複数のレーザーを使用する場合、不必
要な発色が生じ(混色)色再現性が悪くなる間題も生じ
る。
【0006】従って、感材の保存性にすぐれ、レーザー
露光時の色分離にすぐれ、かつ高照度短時間露光の後で
短時間現像したときの露光温度依存性の小さい赤外分光
増感された塩化銀含有率の高いハロゲン化銀感光材料が
必要となる。EP−0420011号および同EP−0
420012号には増感色素の共役メチン鎖を架橋した
赤外分光増感色素を塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳
剤粒子と使用することが記載されている。これらの増感
色素は分光感度分布がシャープであり複数のレーザーを
使用した場合の色分離にとって非常に有利である。更に
EP−0420012号には、25℃50%R.H.保
存でこの増感色素は感度変動が小さいことが記載されて
いる。ところがこれらの増感色素により分光増感された
高塩化銀乳剤をふくむカラー感材は、低湿保存下では比
較的安定であるが、高温高湿な条件で保存されると非常
に減感が大きく架橋されていない色素よりも保存性が悪
化してしまうことが解った。更にこれらの増感色素は、
露光温度依存性が比較的小さいこともわかった。しかし
ながら、露光温度依存性のレベルは、通常の使用に耐え
れるほどのものではなかった。従って、上記特許に記載
の増感色素の高温高湿時の保存性を改良し更に露光温度
依存性を改良できれば、色分離の優れ、保存性、露光温
度依存性の改良されたカラー写真感光材料が提供できる
。しかしながら上記明細書にはこれら、問題を解決する
ための手段については何ら記載がない。米国特許4,5
36,473号、同4,596,767号には四級塩窒
素を含むヘテロ環化合物を赤外増感色素と共に使用する
ことで感度及び保存性が改良示されることが示されてい
る。しかしながら、発色カプラーを含有し、更に迅速処
理を目的とした塩化銀含有率が高い(95モル%以上)
ハロゲン化銀乳剤に適用した場合特に高温高湿保存時の
改良効果は小さかった。さらに露光温度依存性の改良効
果については何ら示されておらず、実際測定しても改良
効果はほとんどなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
、色分離にすぐれ、感材の保存性、露光温度依存性の小
さい赤外感材を提供することである。さらに詳しくは赤
外半導体レーザー光源による走査露光での色分離に適し
、簡易迅速処理に適した高塩化銀ハロゲン化銀カラー感
光材料であって、保存性、露光温度依存性の改良された
をハロゲン化銀カラー感光材料を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に係る上
記目的は、ハロゲン化銀乳剤粒子を含有する感光層を支
持体上に有し、その少なくとも一つの感光層が下記一般
式(A)、(B)で示される分光増感色素の少なくとも
1種により分光増感されかつ、下記一般式(Ia),(
Ib),(Ic),および(Id)で表わされる化合物
の少なくとも一つを含有していることを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料により達成される。 一般式(A)
【0009】
【化4】 一般式(B)
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】(A)式中、Z1およびZ2は5または6
員の含窒素複素環を形成するのに必要な原子群を表わす
。R1およびR2はアルキル基を表わす。V1,V2,
V3,およびV4は水素原子または1価の置換基を表わ
す。L1,L2,L3,L4,L5,およびL6はメチ
ン基または置換メチン基を表わす。また他のメチン基ま
たは助色団と環を形成してもよい。n1およびn2は0
または1を表わす。M1は電荷中和対イオンを表わし、
m1は分子中の電荷を中和させるために必要な0以上の
数である。
【0013】(B)式中、Z3およびZ4はZ1および
Z2と同義である。R3およびR4はR1およびR2と
同義である。V5は、上記V1ないしV4と同義の基の
中から選ばれる基を表わす。Qは5もしくは6員環を完
成するための原子群を表わす。L7,L8,L9,L1
0,L11,L12,L13,およびL14はL1,L
2,L3,L4,L5およびL6と同義である。n3お
よびn4は0または1を表わす。M2およびm2はそれ
ぞれM1およびm1と同義である。
【0014】一般式(Ia),(Ib),(Ic),お
よび(Id)中、Z11は5員環または6員環の含窒素
複素環を完成するに必要な非金属原始群を表す。Z12
及びZ13は芳香族環を完成するに必要な原子を表す。 R11は水素原子、アルキル基、またはアルケニル基を
表す。R12は水素原子、または低級アルキル基を表す
。R13はアルキル基またはアルケニル基を表す。R1
5は置換アルキル基、または置換アルケニル基を表す。 R14及びR16は水素原子、アルキル基、またはアリ
ール基を表す。R17およびR18は同一でも異なって
いてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、アリール
基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基
、カルボキシ基、置換されていてもよいアミノカルボニ
ル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカ
ルボニル基、またはアリールオキシカルボニル基を表わ
す。X11およびX12は酸アニオン(例えば、Cl−
,Br−,I−,ClO4−など)を表す。Gは酸素原
子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。K
+nは、オニウムイオン、IA族またはIIA族元素の
イオンおよびIIB族、VIIB族、IVA族または、
VA族の金属イオンから成る群から選択された原子価n
の陽イオンを表す。rは1または2を表し、化合物が分
子内塩を形成するときはrは1である。qは1または2
を表わし、M+2/qは2/q価の陽イオンを表わす。
【0015】また、本発明に係る上記目的は、イエロー
、マゼンタ、またはシアンに発色するカプラーのいずれ
かをそれぞれ含有する少なくとも三種の感色性の異なる
ハロゲン化銀感光層を支持体上に有し、その少なくとも
一種の感光層において該感光層に含まれるハロゲン化銀
乳剤粒子は塩化銀含有率が95モル%以上であり、かつ
一般式(A)、(B)で示される分光増感色素の少なく
とも1種により分光増感され、更に一般式(Ia),(
Ib),(Ic),および(Id)で表わされる化合物
の少なくとも一つを含有していることを特徴とするハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料により達成される。
【0016】また、本発明に係る上記目的は、上記の感
光材料を1画素当たりの露光時間が10−4秒より短い
走査露光方式で露光し、その後発色現像処理することを
特徴とするカラー画像形成方法により達成される。更に
発色現像処理時間が20秒以下、該発色現像処理から乾
燥までを含めた全処理時間が90秒以下であるカラー画
像形成方法により達成できる。
【0017】以下、さらに詳細に説明する。一般式(A
)、(B)で示される増感色素においてZ1,Z2,Z
3,およびZ4によって形成される核としては、チアゾ
ール核{チアゾール核(例えばチアゾール、4−メチル
チアゾール、4−フェニルチアゾール、4,5−ジメチ
ルチアゾール、4,5−ジフェニルチアゾール、ベンゾ
チアゾール核(例えば、ベンゾチアゾール、4−クロロ
ベンゾチアゾール、5−クロロベンゾチアゾール、6−
クロロベンゾチアゾール、5−ニトロベンゾチアゾール
、4−メチルベンゾチアゾール、5−メチルベンゾチア
ゾール、6−メチルベンゾチアゾール、5−ブロモベン
ゾチアゾール、6−ブロモベンゾチアゾール、5−ヨー
ドベンゾチアゾール、5−フェニルベンゾチアゾール、
5−メトキシベンゾチアゾール、6−メトキシベンゾチ
アゾール、5−エトキシベンゾチアゾール、5−エトキ
シカルボニルベンゾチアゾール、5−カルボキシベンゾ
チアゾール、5−フェネチルベンゾチアゾール、5−フ
ルオロベンゾチアゾール、5−クロロ−6−メチルベン
ゾチアゾール、5,6−ジメチルベンゾチアゾール、5
,6−ジメトキシベンゾチアゾール、5−ヒドロキシ−
6−メチルベンゾチアゾール、テトラヒドロベンゾチア
ゾール、4−フェニルベンゾチアゾール)、ナフトチア
ゾール核(例えば、ナフト〔2,1−d〕チアゾール、
ナフト〔1,2−d〕チアゾール、ナフト〔2,3−d
〕チアゾール、5−メトキシナフト〔1,2−d〕チア
ゾール、7−エトキシナィト〔2,1−d〕チアゾール
、8−メトキシナフト〔2,1−d〕チアゾール、5−
メトキシナフト〔2,3−d〕チアゾール)}、チアゾ
リン核(例えば、チアゾリン、4−メチルチアゾリン、
4−ニトロチアゾリン)、オキサゾール核{オキサゾー
ル核(例えば、オキサゾール、4−メチルオキサゾール
、4−ニトロオキサゾール、5−メチルオキサゾール、
4−フェニルオキサゾール、4,5−ジフェニルオキサ
ゾール、4−エチルオキサゾール)、ベンゾオキサゾー
ル核(例えば、ベンゾオキサゾール、5−クロロベンズ
オキサゾール、5−メチルベンゾオキサゾール、5−ブ
ロモベンゾオキサゾール、5−フルオロベンゾオキサゾ
ール、5−フェニルベンゾオキサゾール、5−メトキシ
ベンゾオキサゾール、5−ニトロベンゾオキサゾール、
5−トリフルオロメチルベンゾオキサゾール、5−ヒド
ロキシベンゾオキサゾール、5−カルボキシベンゾオキ
サゾール、6−メチルベンゾオキサゾール、6−クロロ
ベンゾオキサゾール、6−ニトロベンゾオキサゾール、
6−メトキシベンゾオキサゾール、6−ヒドロキシベン
ゾオキサゾール、5,6−ジメチルベンゾオキサゾール
、4,6−ジメチルベンゾオキサゾール、5−エトキシ
ベンゾオキサゾール)、ナフトオキサゾール核(例えば
、ナフト〔2,1−d〕オキサゾール、ナフト〔1,2
−d〕オキサゾール、ナフト〔2,3−d〕オキサゾー
ル、5−ニトロナフト〔2,1−d〕オキサゾール)}
、オキサゾリン核(例えば、4,4−ジメチルオキサゾ
リン)、セレナゾール核{セレナゾール核(例えば、4
−メチルセレナゾール、4−ニトロセレナゾール、4−
フェニルセレナゾール)、ベンゾセレナゾール核(例え
ば、ベンゾセレナゾール、5−クロロベンゾセレナゾー
ル、5−ニトロベンゾセレナゾール、5−メトキシベン
ゾセレナゾール、5−ヒドロキシベンゾセレナゾール、
6−ニトロベンゾセレナゾール、5−クロロ−6−ニト
ロベンゾセレナゾール、5,6−ジメチルベンゾセレナ
ゾール)、ナフトセレナゾール核(例えば、ナフト〔2
,1−d〕セレナゾール、ナフト〔1,2−d〕セレナ
ゾール)}、セレナゾリン核(例えば、セレナゾリン、
4−メチルセレナゾリン)、テルラゾール核{テルラゾ
ール核(例えば、テルラゾール、4−メチルテルラゾー
ル、4−フェニルテルラゾール)、ベンゾテルラゾール
核(例えば、ベンゾテルラゾール、5−クロロベンゾテ
ルラゾール、5−メチルベンゾテルラゾール、5,6−
ジメチルベンゾテルラゾール、6−メトキシベンゾテル
ラゾール)、ナフトテルラゾール核(例えば、ナフト〔
2,1−d〕テルラゾール、ナフト〔1,2−d〕テル
ラゾール)}、テルラゾリン核(例えば、テルラゾリン
、4−メチルテルラゾリン)、3,3−ジアルキルイン
ドレニン核(例えば、3,3−ジメチルインドレニン、
3,3−ジエチルインドレニン、3,3−ジメチル−5
−シアノインドレニン、3,3−ジメチル−6−ニトロ
インドレニン、3,3−ジメチル−5−ニトロインドレ
ニン、3,3−ジメチル−5−メトキシインドレニン、
3,3,5−トリメチルインドレニン、3,3−ジメチ
ル−5−クロロインドレニン)、イミダゾール核{イミ
ダゾール核(例えば、1−アルキルイミダゾール、1−
アルキル−4−フェニルイミダゾール、1−アリールイ
ミダゾール)、ベンゾイミダゾール核(例えば、1−ア
ルキルベンゾイミダゾール、1−アルキル−5−クロロ
ベンゾイミダゾール、1−アルキル−5,6−ジクロロ
ベンゾイミダゾール、1−アルキル−5−メトキシベン
ゾーイミダゾール、1−アルキル−5−シアノベンゾイ
ミダゾール、1−アルキル−5−フルオロベンゾイミダ
ゾール、1−アルキル−5−トリフルオロメチルベンゾ
イミダゾール、1−アルキル−6−クロロ−5−シアノ
ベンゾイミダゾール、1−アルキル−6−クロロ−5−
トリフルオロメチルベンゾイミダゾール、1−アリル−
5,6−ジクロロベンゾイミダゾール、1−アリル−5
−クロロベンゾイミダゾール、1−アリールベンゾイミ
ダゾール、1−アリール−5−クロロベンゾイミダゾー
ル、1−アリール−5,6−ジクロロベンゾイミダゾー
ル、1−アリール−5−メトキシベンゾイミダゾール、
1−アリール−5−シアノベンゾイミダゾール)、ナフ
トイミタゾール核(例えば、アルキルナフト〔1,2−
d〕イミダゾール、1−アリールナフト〔1,2−d〕
イミダゾール)、前述のアルキル基は炭素原子1〜8個
のもの、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル等の無置換アルキル基やヒドロキシアルキ
ル基(例えば、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシ
プロピル)が好ましい。特に好ましくはメチル基、エチ
ル基である。前述のアリール基は、フェニル、ハロゲン
(例えばクロロ)置換フェニル、アルキル(例えばメチ
ル)置換フェニル、アルコキシ(例えばメトキシ)置換
フェニルを表わす。}、ピリジン核(例えば、2−ピリ
ジン、4−ピリジン、5−メチル−2−ピリジン、3−
メチル−4−ピリジン)、キノリン核{キノリン核(例
えば、2−キノリン、3−メチル−2−キノリン、5−
エチル−2−キノリン、6−メチル−2−キノリン、6
−ニトロ−2−キノリン、8−フルオロ−,2−キノリ
ン、6−メトキシ−2−キノリン、6−ヒドロキシ−2
−キノリン、8−クロロ−2−キノリン、4−キノリン
、6−エトキシ−4−キノリン、6−ニトロ−4−キノ
リン、8−クロロ−4−キノリン、8−フルオロ−4−
キノリン、8−メチル−4−キノリン、8−メトキシ−
4−キノリン、6−メチル−4−キノリン、6−メトキ
シ−4−キノリン、6−クロロ−4−キノリン)、イソ
キノリン核(例えば、6−ニトロ−イソキノリン、3,
4−ジヒドロ−、−イソキノリン、6−ニトロ−3−イ
ソキノリン)}、イミダゾ〔4,5−b〕キノキザリン
核(例えば、1,3−ジエチルイミダゾ〔4,5−b〕
キノキザリン、6−クロロ−1,3−ジアリルイミダゾ
〔4,5−b〕キノキザリン)、オキサジアゾール核、
チアジアゾール核、テトラゾール核、ピリミジン核を挙
げることができる。
【0018】好ましくは、ベンゾチアゾール核、ナフト
チアゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオキサゾ
ール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾール核
、およびベンゾイミダゾール核である。
【0019】R1,R2,R3,およびR4として好ま
しくは炭素数18以下の無置換アルキル基(例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基)
または置換アルキル基{置換基として例えば、カルボキ
シ基、スルホ基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ
素原子、塩素原子、臭素原子である。)、ヒドロキシ基
、炭素数8以下のアルコキシカルボニル基(例えばメト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシ
カルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基)、炭素数
8以下のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基
、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基)、炭素数1
0以下の単環式のアリールオキシ基(例えばフェノキシ
基、p−トリルオキシ基)、炭素数3以下のアシルオキ
シ基(例えばアセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基
)、炭素数8以下のアシル基(例えばアセチル基、プロ
ピオニル基、ベンゾイル基、メシル基)、カルバモイル
基(例えばカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモ
イル基、モルホリノカルボニル基、ピペリジノカルボニ
ル基)、スルファモイル基(例えばスルファモイル基、
N,N−ジメチルスルファモイル基、モルホリノスルホ
ニル基、ピペリジノスルホニル基)、炭素数10以下の
アリール基(例えばフェニル基、4−クロルフェニル基
、4−メチルフェニル基、α−ナフチル基)で置換され
た炭素数18以下のアルキル基)が挙げられる。
【0020】特に好ましくは、無置換アルキル基(例え
ばエチル基、プロピル基)、カルボキアルキル基(例え
ばカルボキシエチル基)、スルホアルキル基(例えば3
−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、2−スルホ
エチル基)である。
【0021】また  、R1〜R4と塩を形成できる金
属原子としては、特にアルカリ金属が好ましく、有機化
合物としては、ピリジン類、アミン類などが好ましい。
【0022】L1〜L14はメチン基または置換メチン
基{例えば置換もしくは無置換のアルキル基(例えばメ
チル基、エチル基、2−カルボキシエチル基)、置換も
しくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、o−
カルボキシフェニル基)、複素環基(例えばバルビツー
ル酸)、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、
アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、ア
ミノ基(例えばN,N−ジフェニルアミノ基、N−メチ
ル−N−フェニルアミノ基、N−メチルピペラジノ基)
、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基
などで置換されたものなど}を表わし、また、他のメチ
ン基と環を形成してもよく、あるいは助色団と環を形成
することもできる。好ましくは無置換のメチン基である
【0023】(M1)m1、および(M2)m2はメチ
ン化合物のイオン電荷を中性にするために必要であると
き、陽イオンまたは陰イオンの存在または不存在を示す
ために式の中に含められている。あるメチン化合物が陽
イオン、陰イオンであるか、あるいは正味のイオン電荷
をもつかどうかは、その助色団および置換基に依存する
【0024】典型的な陽イオンはアンモニウムイオンお
よびアルカリ金属イオンであり、一方陰イオンは具体的
に無機陰イオンあるいは有機陰イオンのいずれであって
もよく、例えばハロゲン陰イオン(例えば弗素イオン、
塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)、置換アリー
ルスルホン酸イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イ
オン、p−クロルベンゼンスルホン酸イオン)、アリー
ルジスルホン酸イオン(例えば1,3−ベンゼンジスル
ホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン
、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオン)、アルキル
硫酸イオン(例えばメチル硫酸イオン)、硫酸イオン、
チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロ
ホウ酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフ
ルオロメタンスルホン酸イオンが挙げられる。
【0025】V1,V2,V3,V4,およびV5は、
水素原子および1価の置換基を表わす。1価の置換基と
しては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、フッ素原子、
臭素原子)、好ましくは炭素数6以下の無置換のアルキ
ル基(例えばメチル基、エチル基など)、好ましくは炭
素数10以下の置換アルキル基(例えばベンジル基、α
−ナフチルメチル基、2−フェニルエチル基、トリフル
オロメチル基)、好ましは炭素数10以下のアシル基(
例えばアセチル基、ベンゾイル基、メシル基など)、好
ましくは炭素数10以下のアシルオキシ基(例えばアセ
トキシ基など)、好ましくは炭素数10以下のアルコキ
シカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキ
シカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基など)、
置換もしくは無置換のカルバモイル基(例えばカルバモ
イル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、モルホリノ
カルボニル基、ピペリジノカルボニル基など)、置換も
しくは無置換のスルファモイル基(例えばスルファモイ
ル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、モルホリノ
スルホニル基、ビペリジノスルホニル基など)、カルボ
キシ基、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、好ましく
は炭素数8以下のアシルアミノ基(例えばアセチルアミ
ノ基など)、好ましくは炭素数10以下のアルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基な
ど)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基など)
、複素環基(例えば2−ピリジル基、2−チアゾリル基
)、好ましくは炭素数10以下のアルキルチオ基(例え
ばメチルチオ基,エチルチオ基)、などが好ましい。
【0026】特に好ましくは炭素数5以下の無置換アル
キル基(例えば、メチル基、エチル基)、炭素数5以下
のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基)であ
る。
【0027】Qは好ましくは、5もしくは6員の炭素環
を表わし、特に好ましくは、6員の炭素環を表わす。こ
の環は置換基を有していてもよく、置換基としては例え
ばメチル、エチル、クロロエチルベンジルなどの置換さ
れていてもよいアルキル基、フェニル、p−クロロフェ
ニルなどの置換されていてもよいアリール基、ハロゲン
、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基
、などが挙げられる。
【0028】以下に本発明のメチン化合物の具体例を示
すが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるものでは
ない。 一般式(A)で表わされるメチン化合物。
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】一般式(B)で表わされるメチン化合物。
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】本発明の(A),(B)で表わせるメチン
化合物は、米国特許第2,734,900号エフ・エム
・ハーマー(F.M.Hamer)著「ヘテロサイクリ
ック・コンパウンズ−シアニン・ダイ・アンド・リレイ
テッド・コンパウンズ(Heterocyclic  
compounds−cyanjne  dyes  
and  related  compounds)(
ジョン・ウィリー・アンド・サンズJohn  wil
ey  &  Soms社−ニューヨーク、ロンドン、
1964年刊)、ウクラインスキー・ヒミチェスキー・
ジュルナール(Ukr,Khim.Zh.)第40巻第
6号第625〜第629頁(1974年)、ジュルナー
ル・オルガニチェスコイ・ヒミー(Zh.Org.Kh
im.)第15巻第2号第400〜407頁(1979
年)に記載の方法に基づいて合成することができる。
【0045】一般式[Ia][Ib][Ic]および[
Id]について以下に詳述する。式中、Z11は5員環
または6員環の含窒素複素環を完成するに必要な非金属
原子群を表す。Z12およびZ13は芳香族環を完成す
るに必要な原子を表す。R11は水素原子、アルキル基
、またはアルケニル基を表す。R12は水素原子、また
は低級アルキル基を表す。R13はアルキル基またはア
ルケニル基を表す。R15は置換アルキル基、または置
換アルケニル基を表す。R14及びR16は水素原子、
アルキル基、アリール基を表す。R17及びR18は同
一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキ
ル基、アリール基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキ
シカルボニル基、カルボキシ基、置換されていてもよい
アミノカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル
基、アリールカルボニル基またはアリールオキシカルボ
ニル基を表わす。X11およびX12は酸アニオンを表
す。Gは酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル
原子を表 族元素のイオンおよびIIB族、VIIB族、IVA族
またはVA族の金属イオンから成る群から選択された原
子価nの陽イオンを表す。rは1または2を表し、化合
物が分子内塩を形成するときはrは1である。qは1ま
たは2を表し、M+z/qは2/q価の陽イオンを表す
【0046】更に詳細に説明すると、Z11は5員又は
6員の含窒素複素環を完成するに必要な非金属原子群を
表わす。この環はベンゼン環もしくはナフタレン環と縮
合してもよい。例えばチアゾリウム類(例えばチアゾリ
ウム、4−メチルチアゾリウム、ベンゾチアゾリウム、
5−メチルベンゾチアゾリウム、5−クロロベンゾチア
ゾリウム、5−メトキシベンゾチアゾリウム、6−メチ
ルベンゾチアゾリウム、6−メトキシベンゾチアゾリウ
ム、ナフト〔1,2−d〕チアゾリウム、ナフト〔2,
1−d〕チアゾリウム)、オキサゾリウム類(例えばオ
キサゾリウム、4−メチルオキサゾリウム、ベンゾオキ
サゾリウム、5−クロロベンゾオキサゾリウム、5−フ
ェニルベンゾオキサゾリウム、5−メチルベンゾオキサ
ゾリウム、ナフト〔1,2−d〕オキサゾリウム)、イ
ミダゾリウム類(例えば1−メチルベンツイミダゾリウ
ム、1−プロピル−5−クロロベンツイミダゾリウム、
1−エチル−5,6−ジクロロベンツイミダゾリウム、
1−アリル−5−トリフロロメチル−6−クロロ−ベン
ツイミダゾリウム)、セレナゾリウム類(例えばベンゾ
セレナゾリウム、5−クロロベンゾセレナゾリウム、5
−メチルベンゾセレナゾリウム、5−メトキシベンゾセ
レナゾリウム、ナフト〔1,2−d〕セレナゾリウム)
があげられる。R11は水素原子、アルキル基(好まし
くは炭素原子数8以下、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル)、アルケニル基(例えばアリル
)を表わす。R12は水素原子、低級アルキル基(例え
ばメチル、エチル)を表わす。X11は酸アニオン(例
えばCl,−、Br−、I−、ClO4−)、Z11の
中でチアゾリウム類が好ましい。更に好ましくは置換又
は無置換のベンゾチアゾリウム又はナフトチアゾリウム
である。
【0047】R13はアルキル基またはアルケニル基を
表わす。R15は置換アルキル基、または置換アルケニ
ル基を表わす。R14及びR16は水素原子、アルキル
基、アリール基を表わす。Gは酸素原子、硫黄原子、セ
レン原子またはテルル原子を表わす。Z12及びZ13
は芳香族環を完成するに必要な原子を表わす。
【0048】 元素のイオンおよびIIB族、VIIB族、IVA族ま
たはVA族の金属イオンから成る群から選択された原子
価nの陽イオンを表す。X12は一般式(Ia)のX1
1と同意義である。rは1又は2を表わし、化合物が分
子内塩を形成するときはrは1である。R13のアルキ
ル基は置換アルキル基を含む。無置換アルキル基として
は、好ましくは炭素原子数1〜8の例えばメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチルやオクチル
が挙げられる。
【0049】置換アルキル基としては、例えばカルボキ
シル基、スルホ基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ヒドロキシル基、ア
ルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素原子数8以下
の例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベ
ンジルオキシカルボニル)、アルコキシ基(好ましくは
炭素原子数7以下の例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ、ベンジルオキシ)、アリールオキシ基
(例えばフェノキシ、p−トリルオキシ)、アシルオキ
シ基(好ましくは炭素原子数3以下の例えばアセチルオ
キシ、プロピオニルオキシ)、アシル基(好ましくは炭
素原子数8以下の例えばアセチル、プロピオニル、ベン
ゾイル、メシル)、カルバモイル基(例えばカルバモイ
ル、N,N−ジメチルカルバモイル、モルホリノカルバ
モイル、ピペリジノカルバモイル)、スルファモイル基
(例えばスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモ
イル、モルホリノスルホニル)、アリール基(例えばフ
ェニル、p−ヒドロキシフェニル、p−カルボキシフェ
ニル、p−スルホフェニル、α−ナフチル)などで置換
されたアルキル基(好ましくはアルキル部分の炭素原子
数が6以下)が挙げられる。但し、この置換基は2つ以
上組合せてアルキル基に置換されてよい。
【0050】R13のアルケニル基は置換アルケニル基
を含む。無置換アルケニル基としては好ましくは炭素原
子数3〜8で、例えば、アリル、3−ブテニル、2−ブ
テニル、4−ペンテニル、3−ペンテニル、5−ヘキセ
ニルが挙げられる。置換アルケニル基の置換基としては
R13のアルキル基の置換基として記載したものが挙げ
られる。
【0051】R15は置換アルキル基または置換アルケ
ニル基の置換基としてはR13において説明した置換基
を挙げることができ、これらの置換基により置換された
アルキル基部の炭素原子数は好ましくは1〜8であり、
アルケニル基部の炭素原子数は好ましくは3〜8である
。例えばメトキシエチル、フェニルエチル、エトキシプ
ロピル、カルボキシプロピル、クロロプロピル、ベンジ
ルアリル、クロロエチル、フェニルプロピル、フルオロ
エチル、メチルスルホナミドエチルが挙げられる。
【0052】R14およびR16は水素原子、アルキル
基(置換アルキル基を含む。無置換アルキル基としては
好ましくは炭素原子数1〜8のもの、例えばメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチ
ルであり、その置換基としてはR13において説明した
置換基を挙げることができる。これらの置換基により置
換されたアルキル基部の炭素原子数は好ましくは1〜8
である)、アリール基(置換アリール基を含む。無置換
アリール基としては好ましくは炭素原子数6〜12のも
の、例えばフェニルやナフチルであり、その置換基とし
てはR13において説明した置換基を挙げることができ
る。これらの置換基により置換されたアリール部の炭素
原子数は好ましくは6〜12である。)を表わす。
【0053】Z12およびZ13により完成される芳香
族環は6〜10個の環炭素原子を含むのが好ましい。 (例えばフェニル、ナフチルである。)Z12およびZ
13の有用な置換基はR13において述べた置換基が包
含される。陽イオンKは無機および有機陽イオンを表わ
し例えばオニウムイオン(例えばアンモニウム、スルホ
ニウム、アルキルアンモニウム、アリールアンモニウム
、アルキルスルホニウムまたはアリールスルホニウム)
、周期表IA族元素(例えばアルカリ金属、例えばリチ
ウム、ナトリウム、カリウム)のイオン、周期表IIA
族のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム)のイオンおよび周期表のIIB
、VIIB、IVAまたはVAの金属(例えばマンガン
、カドミウム、鉛またはビスマス)のイオンである。(
本明細書中に記載する周期表とは米国マサチューセッツ
州スプリングフィールドのG&G  Morrlam 
 Company  1969年出版、Webater
’s  Seventh  New  Collegi
ate  Dictionary  628頁に示され
ているものである。)X11とX12の酸アニオンとし
ては、例えばCl−、Br−、I−、ClO4−である
【0054】R17及びR18が表すアルキル基、アル
コキシカルボニル基、アルキルカルボニル基のアルキル
部分はそれぞれ炭素数10以下がより好ましく(例えば
、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基
、デシル基等)、無置換及び置換された基を含む。有用
な置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アリール
基、カルボキシル基、アルキルカルボニル基、アリール
カルボニル基、炭素数6以下のアルキルアミノ基等が挙
げられる。
【0055】R17及びR18が表すアリール基、アリ
ールカルボニル基及びアリールオキシカルボニル基のア
リール部分はそれぞれ炭素数16以下がより好ましく、
無置換及び置換された基を含む。好ましい置換基として
は、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシル
基、それぞれ炭素数6以下のアルキル基、アルコキシ基
、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、パ
ーフルオロアルキル基、アルキルアミノカルボニル基、
アルキルカルボニルアミノ基、炭素数10以下のアリー
ル基、アリールカルボニル基、アリールオキシ基等が挙
げられる。
【0056】M+2/qが表す陽イオンには有機及び無
機のイオンが含まれ、より好ましい例としては、プロト
ン、アンモニウム類(例えばアンモニウム、ベンジルア
ンモニウム、トリエチルアンモニウム、ベンジルメチル
アンモニウム等)、ピリジニウム、アルカリ金属イオン
(例えばNa+、K+)、アルカリ土類金属イオン(例
えばCa2+)、Zn2+、Ag+等が挙げられる。
【0057】次に一般式(Ia)、(Ib)、(Ic)
および(Id)で示される化合物の具体例を以下に示す
。しかし本発明はこれらのみに限定されるものではない
【0058】
【化22】
【0059】
【化23】
【0060】
【化24】
【0061】
【化25】
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】
【化29】
【0066】
【化30】
【0067】
【化31】
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】
【0070】本発明に用いられる一般式(Ia)、(I
b)、(Ic)または(Id)で表わされる化合物は、
乳剤中のハロゲン化銀1モル当り約0.01グラムから
5グラムの量で有利に用いられる。
【0071】本発明の感光材料は、イエローカプラー含
有乳剤層、マゼンタカプラー含有乳剤層およびシアンカ
プラー含有乳剤層から成る、互いに分光増感波長域の異
なる少なくとも三種のハロゲン化銀写真感光層を支持体
上に有し、そのうちの少なくとも一種の層が750nm
以上に分光感度極大を有するが、好ましくは更に少なく
とも一種の感光層が670nm以上に分光感度極大を有
し、より好ましくは三種の感光層が670nm以上に分
光感度極大を有するのがよい。
【0072】本発明で用いられる一般式(Ia)、(I
b)、(Ic)または(Id)で表わされる化合物は、
少なくとも1層の塩化銀含有率が95モル%以上のハロ
ゲン化銀乳剤層中に含有されることが好ましい。
【0073】本発明で使用される赤外増感色素と、一般
式(Ia)、(Ib)、(Ic)または(Id)で表わ
される化合物との比率(モル比)は色素/一般式(Ia
)、(Ib)、(Ib)または(Id)で表わされる化
合物=1/1〜1/10000の範囲で有利に用いられ
、とくに1/2〜1/5000の範囲が有利に用いられ
る。
【0074】本発明で用いられる一般式(Ia)、(I
b)、(Ic)または(Id)で表わされる化合物は、
直接乳剤  中へ分散することができるし、また適当な
溶媒(例えば水、メチルアルコール、エチルアルコール
、プロパノール、メチルセロソルブ、アセトンなど)あ
るいはこれらの溶媒を複数用いた混合溶媒中に溶解し、
乳剤中へ添加することもできる。その他増感色素の添加
方法に準じて溶液あるいはコロイド中への分散物の形で
乳剤中へ添加することができる。
【0075】一般式(Ia)、(Ib)、(Ic)また
は(Id)で表わされる化合物は、本発明で使用される
増感色素の添加よりも先に乳剤中へ添加されてもよいし
、あとに添加されてもよい。また一般式(Ia)、(I
b)、(Ic)または(Id)の化合物と増感色素と別
々に溶解し、これらを別々に同時に乳剤中へ添加しても
よいし、混合したのち乳剤中へ添加してもよい。また他
層に添加しておき塗布後の拡散によって乳剤層へ移動さ
せてもよい。
【0076】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤としては
、実質的に沃化銀を含まない塩具化銀もしくは塩化銀よ
りなるものを好ましく用いることができる。ここで実質
的に沃化銀を含まないとは、沃化銀含有率が1モル%以
下、好ましくは0.2モル%以下のことを言う。乳剤の
ハロゲン組成は粒子間で異なっていても等しくても良い
が、粒子間で等しいハロゲン組成を有する乳剤を用いる
と、各粒子の性質を均質にすることが容易である。また
、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲン組成分布につい
ては、ハロゲン化銀粒子のどの部分をとっても組成の等
しい所謂均一型構造の粒子や、ハロゲン化銀粒子内部の
コア(芯)とそれを取り囲むシェル(殼)〔一層または
複数層〕とでハロゲン組成の異なる所謂積層型構造の粒
子あるいは、粒子内部もしくは表面に非層状にハロゲン
組成の異なる部分を有する構造(粒子表面にある場合は
粒子のエッジ、コーナーあるいは面上に異組成の部分が
接合した構造)の粒子などを適宜選択して用いることが
できる。高感度を得るには、均一型構造の粒子よりも後
二者のいずれかを用いることが有利であり、耐圧力性の
面からも好ましい。ハロゲン化銀粒子が上記のような構
造を有する場合には、ハロゲン組成において異なる部分
の境界部は、明確な境界であっても、組成差により混晶
を形成して不明確な境界であっても良く、また積極的に
連続的な構造変化を持たせたものであっても良い。
【0077】また、迅速処理に適した感光材料には塩化
銀含有率の高い所謂高塩化銀乳剤が好ましく用いられる
。本発明においては高塩化銀乳剤の塩化銀含有率は95
モル%以上が好ましく、97モル%以上が更に好ましい
。こうした高塩化銀乳剤においては臭化銀局在相を先に
述べたような層状もしくは非層状にハロゲン化銀粒子内
部および/または表面に有する構造のものが好ましい。 上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率において少
なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%を越
えるものがより好ましい。そして、これらの局在相は、
粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナーあるいは面上に
あることができるが、一つの好ましい例として、粒子の
コーナー部にエピタキシャル成長したものを挙げること
ができる。
【0078】一方、感光材料が圧力を受けたときの感度
低下を極力抑える目的で、塩化銀含有率90モル%以上
の高塩化銀乳剤においても、粒子内のハロゲン組成の分
布の小さい均一型構造の粒子を用いることも好ましく行
われる。また、現像処理液の補充量を低減する目的でハ
ロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高めることも有効
である。この様な場合にはその塩化銀含有率が98モル
%〜100モル%であるような、ほぼ純塩化銀の乳剤も
好ましく用いられる。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤
に含まれるハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の
投影面積と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その
数平均をとったもの)は、0.1μ〜2μが好ましい。 また、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ
分布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%
以下、望ましくは15%以下の所謂単分散なものが好ま
しい。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の
単分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重
層塗布することも好ましく行われる。写真乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十四面体あるい
は八面体のような規則的な(regular)結晶形を
有するもの、球状、板状などのような変則的な(irr
egular)結晶形を有するもの、あるいはこれらの
複合形を有するものを用いることができる。また、種々
の結晶形を有するものの混合したものからなっていても
良い。本発明においてはこれらの中でも上記規則的な結
晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは70%以上
、より好ましくは90%以上含有するのが良い。
【0079】また、これら以外にも平均アスペクト比(
円換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板
状粒子が投影面積として全粒子の50%を越えるような
乳剤も好ましく用いることができる。本発明に用いる塩
臭化銀乳剤は、P.Glafkides著  Chim
ieet  Phisique  Photo  gr
aphique(Paul  Montel社刊、19
67年)、G.F.Duffin著  Photogr
aphic  Emulsi  on  Chemis
try(Focal  Press社刊、1966年)
、V.L.Zelikman  et  al著  M
aking  and  Coating  Phot
ographic  Emulsion(Focal 
 Press社刊、1964年)などに記載された方法
を用いて調整することができる。 すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれで
もよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させ
る形式としては、片側混合法、同時混合法、及びそれら
の組合せなどのいずれの方法を用いても良い。粒子を銀
イオン過剰の雰囲気の下において形成させる方法(いわ
ゆる逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一
つの形式としてハロゲン化銀の生成する液相中のpAg
を一定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロールド・
ダブルジェット法を用いることもできる。この方法によ
ると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲ
ン化銀乳剤を得ることができる。本発明に用いるハロゲ
ン化銀乳剤は、その乳剤粒子形成もしくは物理熟成の過
程において種々の多価金属イオン不純物を導入すること
ができる。使用する化合物の例としては、カドミウム、
亜鉛、鉛、銅、タリウムなどの塩、あるいは第VIII
族元素である鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
オスミウム、イリジウム、白金などの塩もしくは錯塩を
挙げることができる。特に上記第VIII族元素は好ま
しく用いることができる。これらの化合物の添加量は目
的に応じて広範囲にわたるが、ハロゲン化銀に対して1
0−9〜10−2モルが好ましい。本発明に用いられる
ハロゲン化銀乳剤は、通常化学増感及び分光増感を施さ
れる。
【0080】化学増感法については、不安定硫黄化合物
の添加に代表される硫黄増感、金増感に代表される貴金
属増感、あるいは還元増感などを単独もしくは併用して
用いることができる。化学増感に用いられる化合物につ
いては、特開昭62−215272号公報の第18頁右
下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いられ
る。分光増感は、本発明の感光材料における各層の乳剤
に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行
われる。本発明においては目的とする分光感度に対応す
る波長域の光を吸収する色素−分光増感色素を添加する
ことで行うことが好ましい。このとき用いられる分光増
感色素としては例えば、F.M.Harmer著  H
eterocyclic  compounds−Cy
anine  dyes  and  related
  compounds(JohnWiley&  S
ons[New  York,London]社刊19
64年)に記載されているものを挙げることができる。 具体的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開
昭62−215272号公報の第22頁右上欄〜第38
頁に記載のものが好ましく用いられる。本発明に用いる
ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あ
るいは写真処理中のかぶりを防止する、あるいは写真性
能を安定化させる目的で種々の化合物あるいはそれ等の
前駆体を添加することができる。これらの化合物の具体
例は前出の特開昭62−215272号公報明細書の第
39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いられる。 本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒子表面に形成
される所謂表面潜像型乳剤である。本発明においてデイ
ジタル露光用光源として半導体レーザーを使用する場合
、本発明の感光層以外にも赤外域を効率よく分光増感す
ることが好ましい。本発明の増感色素以外には特に73
0nm以上の領域の分光増感のために以下に示す一般式
(Q−I),(Q−II)および(Q−III)によっ
て表わされる増感色素のなかから選び用いることができ
る。これらの増感色素は、化学的に比較的安定で、ハロ
ゲン化銀粒子表面に比較的強く吸着し、共存するカプラ
ー等の分散物による脱着に強い特徴がある。以下に、一
般式(Q−I),(Q−II)および(Q−III)で
表わされる増感色素について詳述する。
【0081】
【化34】
【0082】式中、Z61とZ62はそれぞれ複素環核
を形成するに必要な原子団を表わす。複素環核としては
、複素原子として窒素原子及びその他、任意に、硫黄原
子、酸素原子、セレン原子又はテルル原子を含む5〜6
員環核(これらの環には更に縮合環が結合していてもよ
く、また更に置換基が結合していてもよい)が好ましい
【0083】前記の複素環核の具体例としては、チアゾ
ール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、セ
レナゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾ
ール核、オキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフ
トオキサゾール核、イミダゾール核、ベンズイミダゾー
ル核、ナフトイミダゾール核、4−キノリン核、ピロリ
ン核、ピリジン核、テトラゾール核、インドレニン核、
ベンズインドレニン核、インドール核、テルラゾール核
、ベンゾテルラゾール核、ナフトテルラゾール核などを
挙げることができる。R61及びR62はそれぞれアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基またはアラルキル
基を表わす。これらの基及び以下に述べる基はそれぞれ
その置換体を含む意味で用いられている。例えばアルキ
ル基を例にして述べると、無置換及び置換アルキル基を
含み、これらの基は直鎖でも分岐でも或いは環状でもよ
い。アルキル基の炭素数は好ましくは1〜8である。 また、置換アルキル基の置換基の具体例としては、ハロ
ゲン原子(塩素、臭素、弗素など)、シアノ基、アルコ
キシ基、置換または無置換アミノ基、カルボン酸基、ス
ルホン酸基、水酸基などを挙げることができ、これらの
1個でまたは複数が組合って置換していてもよい。アル
ケニル基の具体例としては、ビニルメチル基を挙げるこ
とができる。アラルキル基の具体例としては、ベンジル
基やフェネチル基を挙げることができる。
【0084】m61は1、2または3の正数を表わすR
63は水素原子を表わし、R64は水素原子、低級アル
キル基又はアラルキル基を表わすほかR62と連結して
5員〜6員環を形成することができる。またR64が水
素原子を表わす場合、R63は他のR63と連結して炭
化水素環または複素環を形成してもよい。これらの環は
5〜6員環が好ましい。j61、k61は0または1を
表わし、X61は酸アニオンを表わし、n61は0また
は1を表わす。
【0085】
【化35】
【0086】
【化36】
【0087】式中、Z81は複素環を形成するに必要な
原子団を表わす。この複素環としては、Z61やZ62
に関して述べたもの及びその具体例としてはその他チア
ゾリジン、チアゾリン、ベンゾチアゾリン、ナフトチア
ゾリン、セレナゾリジン、セレナゾリン、ベンゾセレナ
ゾリン、ナフトセレナゾリン、ベンゾオキサゾリン、ナ
フトオキサゾリン、ジヒドロピリジン、ジヒドロキノリ
ン、ベンズイミダゾリン、ナフトイミダゾリンなどの核
を挙げる事ができる。Q81はQ71と同義である。R
81はR61またはR62と、R82はR73とそれぞ
れ同義である。m81は2または3を表わす。R83は
R74と同義のほか、R83と他のR83とが連結して
炭化水素環又は複素環を形成してもよい。j81はj6
1と同義である。
【0088】一般式(Q−I)において、Z61及び/
またはZ62の複素環核がとくにナフトチアゾール核、
ナフトセレナゾール核、ナフトオキサゾール核、ナフト
イミダゾール核、4−キノリン核をもつ増感色素が好ま
しい。一般式(Q−II)におけるZ71及び/または
Z72また一般式(Q−III)においても同様である
。またメチン鎖が炭化水素環または、複素環を形成した
増感色素が好ましい。赤外増感は、増感色秦のMバンド
による増感を用いるので一般的には分光感度分布が、J
バンドによる増感に比してブロードである。このため、
所定の感光層より感光面側のコロイド層に、染料を含有
させた着色層を設けて、分光感度分布を修正することが
好ましい。この着色層はフィルター効果により混色を防
止するのに有効である。
【0089】赤外増感用増感色素としては、とくに還元
電位が−1.05(VvsSCE)またはそれより卑の
値を有する化合物が好ましく、なかでも還元電位が−1
.10またはそれより卑の値の化合物が好ましい。この
特性をもつ増感色素は、高感化、とくに感度の安定化や
潜像の安定化に有利である。還元電位の測定は位相弁別
式第二高調波交流ポーラログラフィーで行える。作用電
極に水銀滴下極を、参照極には飽和カロメル電極を、更
に対極に白金を用いて行なう。また作用電極に白金を用
いた位相弁別第二高調波交流ボルタンメトリーにより還
元電位の測定は「ジャーナル・オブ・イメージング・サ
イエンス」(Journalof  Imaging 
 Science),第30巻、27〜35頁(198
6年)に記載されている。
【0090】本発明に使用できる増感色素の具体例とし
ては特開平3−15049号公報の第13頁左下欄第1
行から第21頁左下欄に記載のものがある。ここに記載
されたものの他、下記の化合物(Q−120)も使用す
ることができる。
【0091】
【化37】
【0092】これら分光増感色素をハロゲン化銀乳剤中
に含有せしめるには、それらを直接乳剤中に分散しても
よいし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロパノール等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に
溶解して乳剤へ添加してもよい。また、特公昭44−2
3389号、特公昭44−27555号、特公昭57−
22089号等に記載のように酸または塩基を共存させ
て水溶液としたり、米国特許3822135号、米国特
許4006025号等に記載のように界面活性剤を共存
させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤
へ添加してもよい。また、フェノキシエタノール等の実
質上水と非混和性の溶媒に溶解したのち、水または親水
性コロイドに分散したものを乳剤に添加してもよい。特
開昭53−102733号、特開昭58−105141
号に記載のように親水性コロイド中に直接分散させ、そ
の分散物を乳剤に添加してもよい。乳剤中に添加する時
期としては、これまで有用であると知られている乳剤調
製のいかなる段階であってもよい。つまりハロゲン化銀
乳剤の粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後から水洗
工程に入る前、化学増感前、化学増感中、化学増感直後
から乳剤を冷却固化するまで、塗布液調製時、のいずれ
から選ぶことができる。もっとも普通には化学増感の完
了後、塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3
628969号、および同第4225666号に記載さ
れているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を
化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−1139
28号に記載されているように化学増感に先立って行な
うこともでき、またハロゲン化銀粒子沈殿生成の完了前
に添加し分光増感を開始することもできる。更にまた米
国特許第4225666号に教示されているように分光
増感色素を分けて添加すること、すなわち一部を化学増
感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加するこ
とも可能であり、米国特許第4183756号に教示さ
れている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のど
の時期であってもよい。この中で特に乳剤の水洗工程前
或いは化学増前に増感色素を添加することが好ましい。
【0093】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10−6モル〜1.0×10−2モルの範囲が好まし
い。更に好ましくは、1.0×10−6モル〜5.0×
10−3モルの範囲である。本発明においては一般式(
Ia)(Ib)(Ic)および(Id)と同時に、以下
に示す一般式(XI)によって表わされる化合物を併用
することで、特異的に感材の保存性及び強色増感効果を
増大させることができる。
【0094】
【化38】
【0095】一般式〔XI〕に於いて更に詳しくは−A
111−は2価の芳香族残基を表わし、これらは−SO
3M基〔但しMは水素原子又は水溶性を与えるカチオン
(例えばナトリウム、カリウムなど)、を表わす。〕を
含んでいてもよい。−A111−は、例えば次の−A1
12−または−A113−から選ばれたものが有用であ
る。但しR111、R112R113又はR114に−
SO3M111基が含まれないときは、−A111−は
−A112−の群の中から選ばれる。
【0096】
【化39】
【0097】
【化40】
【0098】
【化41】
【0099】R111、R112、R113及びR11
4は各々水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基(炭素
原子数としては1〜8が好ましい。例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、n一ブチル基など)、アルコ
キシ基(炭素原子数としては1〜8が好ましい。 例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基など)、アリーロキシ基(例えばフェノキシ基、ナ
フトキシ基、o−トリルオキシ基、p−スルホフェノキ
シ基など)、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子
など)、ヘテロ環核(例えば、モルホリニル基、ピペリ
ジル基など)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、
エチルチオ基など)、ヘテロシクリルチオ基(例えばベ
ンゾチアゾリルチオ基、ベンゾイミダゾリルチオ基、フ
ェニルテトラゾリルチオ基など)、アリールチオ基(例
えばフェニルチオ基、トリルチオ基)、アミノ基、アル
キルアミノ基あるいは置換アルキルアミノ基(例えばメ
チルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ドデシルアミノ基
、シクロヘキシルアミノ基、β−ヒドロキシエチルアミ
ノ基、ジ−(β−ヒドロキシエチル)アミノ基、β−ス
ルホエチルアミノ基)、アリールアミノ基、または置換
アリールアミノ基(例えばアニリノ基、o−スルホアニ
リノ基、m−スルホアニリノ基、p−スルホアニリノ基
、o−トルイジノ基、m−トルイジノ基、p−トルイジ
ノ基、o−カルボキシアニリノ基、m−カルボキシアニ
リノ基、p−カルボキシアニリノ基、o−クロロアニリ
ノ基、m−クロロアニリノ基、p−クロロアニリノ基、
p−アミノアニリノ基、o−アニシジノ基、m−アニシ
ジノ基、p−アニシジノ基、o−アセタミノアニリノ基
、ヒドロキシアニリノ基、ジスルホフェニルアミノ基、
ナフチルアミノ基、スルホナフチルアミノ基など)、ヘ
テロシクリルアミノ基(例えば2−ベンゾチアゾリルア
ミノ基、2−ピリジル−アミノ基など)、置換又は無置
換のアラルキルアミノ基(例えばベンジルアミノ基、o
−アニシルアミノ基、m−アニシルアミノ基、p−アニ
シルアミノ基など)、アリール基(例えばフェニル基な
ど)、メルカプト基を表わす。
【0100】R111、R112、R113、R114
は各々互いに同じでも異なっていてもよい。−A111
−が−A113−の群から選ばれるときは、R111、
R112、R113、及びR114のうち少なくとも一
つは以上のスルホ基(遊離酸基でもよく、塩を形成して
もよい)を有していることが必要である。X111とY
111は−CH=又は−N=を表わし、好ましくはX1
11が−CH=、Y111が−N=のものが用いられる
。次に本発明に用いられる一般式〔XI〕に含まれる化
合物の具体例を挙げる。但し本発明はこれらの化合物に
のみ限定されるものではない。
【0101】(XI−1)4,4′−ビス〔2,6−ジ
(2−ナフトキシ)ピリミジン−4−イルアミノ〕スチ
ルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI
−2)4,4′−ビス〔2,6−ジ(2−ナフトチルア
ミノ)ピリミジン−4−イルアミノ〕スチルベン−2,
2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI−3)4,4
′−ビス(2,6−ジアニリノピリミジン−4−イルア
ミノ)スチルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウ
ム塩 (XI−4)4,4′−ビス〔2−(2−ナフチルアミ
ノ)−6−アニリノピリミジン−4−イルアミノ〕スチ
ルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI
−5)4,4′−ビス(2,6−ジフェノキシピリミジ
ン−4−イルアミノ〕スチルベン−2,2′−ジスルホ
ン酸トリエチルアンモニウム塩
【0102】(XI−6)4,4′−ビス〔2,6−ジ
(ベンゾイミダゾリル−2−チオ)ピリミジン−4−イ
ルアミノ〕スチルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナト
リウム塩 (XI−7)4,4′−ビス〔4,6−ジ(ベンゾチア
ゾリル−2−チオ)ピリミジン−2−イルアミノ〕スチ
ルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI
−8)4,4′−ビス〔4,6−ジ(ベンゾチアゾリル
−2−アミノ)ピリミジン−2−イルアミノ〕スチルベ
ン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI−9
)4,4′−ビス〔4,6−ジ(ナフチル−2−オキシ
)ピリミジン−2−イルアミノ〕スチルベン−2,2′
−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI−10)4,4′
−ビス(4,6−ジフェノキシピリミジン−2−イルア
ミノ)スチルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウ
ム塩
【0103】(XI−11)4,4′−ビス(4,6−
ジフェニルチオピリミジン−2−イルアミノ)スチルベ
ン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI−1
2)4,4′−ビス(4,6−ジメチルカプトピリミジ
ン−2−イルアミノ)ビフェニル−2,2′−ジスルホ
ン酸ジナトリウム塩 (XI−13)4,4′−ビス(4,6−ジアニリノ−
トリアジン−2−イルアミノ)スチルベン−2,2′−
ジスルホン酸ジナトリウム塩 (XI−14)4,4′−ビス(4−アニリノ−6−ヒ
ドロキシ−トリアジン−2−イルアミノ)スチルベン−
2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(XI−15)
4,4′−ビス〔4,6−ジ(ナフチル−2−オキシ)
ピリミジン−2−イルアミノ〕ビベンジル−2,2′−
ジスルホン酸ジナトリウム塩
【0104】(XI−16
)4,4′−ビス(4,6−ジアニリノピリミジン−2
−イルアミノ)スチルベン−2,2′−ジスルホン酸ジ
ナトリウム塩(XI−17)4,4′−ビス〔4−クロ
ロ−6−(2−ナフチルオキシ)ピリミジン−2−イル
アミノ)ビフェニル−2,2′−ジスルホン酸ジナトリ
ウム塩(XI−18)4,4′−ビス〔4,6−ジ(1
−フェニルテトラゾリル−5チオ)ピリミジン−2−イ
ルアミノ〕スチルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナト
リウム塩 (XI−19)4,4′−ビス〔4,6−ジ(ベンゾイ
ミダゾリル−2−チオ)ピリミジン−2−イルアミノ〕
スチルベン−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩(
XI−20)4,4′−ビス(4−ナフチルアミノ−6
−アニリノ−トリアジン−2−イルアミノ)スチルベン
−2,2′−ジスルホン酸ジナトリウム塩
【0105】
これらの具体例の中では(XI−1)〜(XI−6)が
好ましく、特に(XI−1)、(XI−2)、(XI−
4)、(XI−5)、(XI−9)、(XI−15)、
(XI−20)が好ましい。
【0106】一般式〔XI〕によって表わされる化合物
はハロゲン化銀1モル当り0.01ないし5gの量が用
いられ、増感色素1モルあたり1倍〜10000倍好ま
しくは2倍〜5000倍の範囲に有利な使用量がある。
【0106】本発明の感光材料の構成について説明する
。本発明の感光材料は支持体上に少なくとも3層のハロ
ゲン化銀乳剤層を有し、その少なくとも2層は670n
m以上に分光感度極大を有していることが好ましい。 この感光層は、芳香族アミン系化合物の酸化体とのカッ
プリング反応によって発色するカプラーを少なくとも1
種含有していることが好ましい。フルカラーハードコピ
ー用としては、支持体上に少なくとも3種の感色性の異
なるハロゲン化銀感光層を有し、それぞれの層は芳香族
アミン系化合物の酸化体とのカップリング反応によって
、イエロー、マゼンタ、あるいはシアンに発色するカプ
ラーのいずれかを含有することが好ましい。この3種の
異なる分光感度は、デイジタル露光に用いる光源の波長
によって任意に選択することが可能であるが、色分離の
観点から最近接の分光感度極大が少なくとも30nm以
上離れていることが好ましい。この少なくとも3種の異
なる分光感度極大をもつ感光層(λ1,λ2,λ3)に
含有される発色カプラー(Y,M,C)との対応関係は
特に制約はない。つまり3×2=6通りの組台せが可能
である。またこの少なくとも3種の異なる分光感度極大
を持つ感光層の支持体側からの塗布順番についても特に
制約はないが、迅速処理の観点から平均サイズが最も大
きいハロゲン化銀粒子を含み最長波分光感度を有する感
光層が、最上層にくることが好ましい場合もある。従っ
て、この3種の異なる分光感度と、3種の発色カプラー
、層順との可能な組合せは、36通りある。本発明はこ
の36通りの感光材料すべてに有効に用いることができ
る。本発明では、デイジタル露光用光源として半導体レ
ーザーを用いることが特に好ましく、この場合少なくと
も3種の感色性の異なるハロゲン化銀感光層のうち、少
なくとも1種の感光層は730nm以上に分光感度極大
を有し、更に少なくとも2種の層が670nm以上の長
波長域に分光感度極大を有することが好ましい。この場
合も、分光感度極大、発色カプラー、層順には制約はな
い。表1にデイジタル露光光源と、分光感度極大、発色
カプラーの具体的な例を示すがこれに限定されるもので
はない。
【0107】
【表1】
【0108】本発明における露光について説明する。本
発明における感光材料はレーザーやLEDのような高密
度ビーム光を感光材料に対して相対的に移動させること
で画像を露光する走査式のデイジタル露光に用いられる
ことを目的としている。したがって、感光材料中のハロ
ゲン化銀が露光される時間とは、ある微小面積を露光す
るのに要する時間となる。この微小面積としてはそれぞ
れのディジタルデータから光量を制御する最小単位を一
般的に使用し、画素と称している。したがって、この画
素の大きさで画素当たりの露光時間は変わってくる。こ
の画素の大きさは、画素密度に依存し現実的な範囲とし
ては、50〜2000dpiである。露光時間はこの画
素密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光す
る時間として定義すると好ましい露光時間としては10
−4秒以下、更に好ましくは10−6秒以下の集合であ
る。
【0109】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2号明細書の第27〜
76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでも
オキソノール系染料)を該感材の680nmに於ける光
学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、支
持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例え
ばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタ
ンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以上)
含有させるのが好ましい。
【0110】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号明細
書に記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが
好ましい。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好
ましい。即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン
系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質
的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/また
は発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主
薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質
的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時または
単独に用いることが、例えば処理後の保存における膜中
残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応に
よる発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を
防止する上で好ましい。
【0111】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本
発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、デ
ィスプレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔
料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上
に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良
するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン
化銀乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが好ましい。 特に反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるよ
うに、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設
定するのが好ましい。露光済みの感光材料は慣用の白黒
またはカラー現像処理が施されうるが、カラー感光材料
の場合には迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白定
着処理するのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用い
られる場合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目的
から約6.5以下が好ましく、更に約6以下が好ましい
。本発明に係わる感光材料に適用されるハロゲン化銀乳
剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層(層
配置など)、並びにこの感材を処理するために適用され
る処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特
に欧州特許EP0,355,660A2号(特願平1−
107011号)明細書に記載されているものが好まし
く用いられる。
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【0116】
【表6】
【0117】また、シアンカプラーとして、特開平2−
33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シ
アンカプラーの他に、欧州特許EP0,333,185
A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアン
カプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー(
42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量
化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい
)や特開昭64−32260号公報に記載された環状活
性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として列
挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)の使
用も好ましい。本発明のカラー感材の処理方法としては
、特開平2−207250号に記載の方法が好ましい。 本発明に適用されうるカラー現像液の処理温度は20〜
50℃、好ましくは30〜45℃である。処理時間は実
質的に20秒以内であるのが好ましい。補充量は少ない
方が好ましいが、感光材料1m2当たり20〜600m
l適当であり、好ましくは50〜300mlである。更
に好ましくは60〜200ml、最も好ましくは60〜
150mlである。本発明では現像時間は実質的に20
秒以内であることが好ましいが、ここでいう「実質的に
20秒」とは、現像液槽に感光材料が入った時から、次
の槽に感光材料が入るまでの時間を指し、現像液槽から
次槽への空中の渡り時間も含んでいるものとする。
【0118】水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは
4〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度は
感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には
30〜45℃、好ましくは35〜42℃である。時間は
任意に設定できるが、短い方が処理時間の低減の見地か
ら望ましい。好ましくは10〜45秒、更に好ましくは
10〜40秒である。補充量は、少ない方がランニング
コスト、排出量低減、取扱い性等の観点で好ましい。具
体的な好ましい補充量は、感光材料の単位面積当たり前
浴からの持込み量の0.5〜50倍、好ましくは2〜1
5倍である。又は感光材料1m2当たり300ml以下
、好ましくは150ml以下である。また補充は連続的
に行っても、間欠的に行ってもよい。水洗及び/又は安
定化工程に用いた液は、更に前工程に用いることもでき
る。この例として多段向流方式によって削減した水洗水
のオーバーフローを、その前浴の漂白定着浴に流入させ
、漂白定着浴には濃縮液を補充して、廃液量を減らすこ
とが挙げられる
【0119】次に、本発明に使用可能な乾燥工程につい
て説明する。本発明の超迅速処理で画像を完成させるた
めに乾燥時間も20抄から40秒が望まれる。この乾燥
時間を短くする手段として、感光材料側の手段としては
、ゼラチンなどの親水性バインダーを減量することで膜
への水分の持込み量を減じることでの改善が可能である
。また持込み量を減量する観点から水洗浴から出た後す
ぐにスクイズローラや布などで水を吸収することで乾燥
を早めることも可能である。乾燥機からの改善手段とし
ては、当然のことではあるが、温度を高くすることや乾
燥風を強くすることなどで乾燥を早めることが可能であ
る。更に、乾燥風の感光材料への送風角度の調整や、排
出風の除去方法によっても乾燥を早めることができる。
【0120】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし本発明は本実施態様のみに限定
されない。図1は本発明の実施態様である銀塩写真式カ
ラーペーパーを用いた画像形成装置の概略構成図である
。本画像形成装置はカラーペーパーを露光した後、現像
、漂白定着、水洗した後に乾燥して、カラーペーパー上
に画像を形成するものである。本画像形成装置に用いる
カラーペーパー(以下、感光材料という)は、95モル
%以上の塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤を支持体上
に少なくとも1層有するカラー写真感光材料であり、芳
香族第1級アミン発色現像主薬を含有する発色現像液に
より発色現像される。
【0121】画像形成装置本体10には露光装置300
、現像槽12、漂白定着槽14、水洗槽16、水切り部
17、乾燥部18が連続して設けられ、露光後の感光材
料20は現像、漂白定着、水洗後に乾燥されて本体10
から搬出される。現像槽12、漂白定着槽14、水洗槽
16、水切り部17、乾燥部18には、感光材料20を
挟持して各処理部を搬送する搬送ローラ対24が設けら
れている。また、水切り部17における搬送ローラ対2
4は、感光材料20上の水滴をスクイズ、吸収等により
除去する機能を有する除水ローラを兼ねている。感光材
料20は搬送ローラ対24により乳剤面を下にして挟持
搬送されながら処理液に所定時間浸漬されることにより
発色現像処理される。現像槽12、漂白定着槽14及び
水洗槽16には、処理液を強い勢いで噴出して処理槽内
に高速噴流を生じさせる処理液噴出部材30が、所定箇
所に設けられている。現像槽12、漂白定着槽14及び
水洗槽16に対応してそれぞれポンプ32が設けられ、
各処理液は、ポンプ32により循環されながら処理液噴
出部材30により感光材料20に向けて噴出される。
【0122】図2は露光装置300の構成図である。露
光装置300は3色の光を一組として発光し、感光材料
20を露光する。露光装置300は、コンピュータ等に
接続される画像処理装直240により処理される画像デ
ータに基づいて、駆動回路242,244,246が各
半導体レーザ251,252,253を駆動することに
より感光材料20を露光する。露光装置300において
、マゼンタを発色させるための光は、波長750nmの
レーザ光を射出する半導体レーザ251によって形成さ
れる。半導体レーザ251は、例えばシャープ(株)L
TO30MFである。半導体レーザー251から射出さ
れた波長750nmのレーザ光はコリメータレンズ25
8を通って整形され、全反射ミラー261によってポリ
ゴンミラー270に向けて反射される。
【0123】シアンを発色させるための光は、波長83
0nmのレーザ光を射出する半導体レーザ252によっ
て形成される。半導体レーザ252から射出された波長
810nmのレーザ光は、コリメータレンズ259を通
って整形され、マゼンタを発色させるための光を通過さ
せシアンを発色させるための光を反射するダイクロイッ
クミラー262によってポリゴンミラー270に向けて
反射される。半導体レーザ252は、例えば(株)東芝
製TOLD152R、シャープ(株)製LTO10MF
である。イエローを発色させるための光は、波長670
nmのレーザ光を射出する半導体レーザ253によって
形成される。半導体レーザ253は、例えば(株)東芝
製TOLD9200、日本電気(株)製NDL3200
、ソニー(株)製SLD151Uである。半導体レーザ
253が射出した波長670nmのレーザ光は、コリメ
ータレンズ260を通って整形され、マゼンタを発色さ
せるための光及びシアンを発色させるための光を通過さ
せイエローを発色させるための光を反射するダイクロイ
ックミラー263によってポリゴンミラー270に向け
て反射される。
【0124】上述のシアン、マゼンタ、イエローを発色
させるための光は同一の光路264を経てポリゴンミラ
ー270によって反射され、fθレンズ280を通って
さらにミラー290に反射されて感光材料20に達する
。そしでポリゴンミラー270が軸271を中心に回転
することにより、画像光は感光材料20を走査露光する
。そして、感光材料20がレーザ光の走査方向と直交す
る方向(矢印Aで示す)に移動することにより副走査さ
れて画像が形成される。ここで、露光中の感光材料20
の移動速度は現像工程中の移動速度と等しく、感光材料
20の露光部分は等しい時間経過後に現像処理が開始さ
れる。また、上記露光装置300はコンピュータ等によ
り処理された画像情報に基づいて感光材料20を露光す
る構成であるが、原稿を読み取って得た画像情報に基づ
いて感光材料20を露光することもできる。
【0125】実施例1 (乳剤aの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N’−ジメチルイミダ
ゾリジン−2−チオン(1%水溶液)を3.2ml添加
した。この水溶液に硝酸銀を0.2モル含む水溶液と、
塩化ナトリウム0.2モルおよび三塩化ロジウム15μ
gを含む水溶液とを激しく拌しながら56℃で添加混合
した。続いて、硝酸銀を0.780モル含む水溶液と、
塩化ナトリウム0.780モル及びフェロシアン化カリ
ウム4.2mgを含む水溶液とを激しく攪拌しながら5
6℃で添加、混合した。硝酸銀水溶液とハロゲン化アル
カリ水溶液の添加が終了した5分後にさらに硝酸銀を0
.020モル含む水溶液と、臭化カリウム0.015モ
ル、塩化ナトリウム0.005モルおよびヘキサクロロ
イリジウム(IV)酸カリウム0.8mgを含む水溶液
とを激しく攪拌しながら40℃で添加、混合した。その
後、イソブテンマレイン酸1−ナトリウム塩の共重合体
を添加して沈降水洗を行ない脱塩を施した。さらに、石
灰処理ゼラチン90.0gを加え、乳剤のpH,pAg
をそれぞれ6.2、6.5に調製した。更に硫黄増感剤
(トリエチルチオ尿素)1×10−5mol/molA
gと塩化金酸1×10−5mol/molAgと核酸0
.2g/molAgを加え、50℃にて最適に化学増感
を行なった。得られた塩臭化銀(a)について、電子顕
微鏡写真から粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サイズ
分布を求めた。これらのハロゲン化銀粒子はいずれも立
方体であり、粒子サイズは0.52μm変動係数は0.
08であった。粒子サイズは粒子の投影面積と等価な円
の直径の平均値を以て表し、粒子サイズ分布は粒子サイ
ズの標準偏差を平均粒子サイズで割った値を用いた。
【0126】次いで、ハロゲン化銀結晶からのX線回折
を測定することにより、乳剤粒子のハロゲン組成を決定
した。単色化されたCuKα線を線源とし(200)面
からの回折角度を詳細に測定した。ハロゲン組成が均一
な結晶からの回折線は単一なピークを与えるのに対し、
組成の異なる局在相を有する結晶からの回折線はそれら
の組成に対応した複数のピークを与える。測定されたピ
ークの回折角度から格子定数を算出することで、結晶を
構成するハロゲン化銀のハロゲン組成を決定することが
できる。この塩臭化銀乳剤(a)の測定結果は、塩化銀
100%の主ピークの他に塩化銀70%(臭化銀30%
)に中心を持ち塩化銀60%(臭化銀40%)の辺りま
で裾をひいたブロードな回折パターンを観察することが
できた。
【0127】(感材アの作成)ポリエチレンで両面ラミ
ネートした紙支持体表面にコロナ放電処理を施したのち
、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチ
ン下塗り層を設け、さらに種々の写真構成層を塗布して
以下に示す層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗布
液は下記のようにして調製した。 第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定
剤(Cpd−1)4.4g及び色像安定剤(Cpd−7
)0.7gに酢酸エチル27.2ccおよび溶媒(So
lv−3)および(Solv−7)をそれぞれ4.1g
加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液18
5ccに乳化分散させて乳化分散物を調製した。一方塩
臭化銀乳剤(a)に下記に示す赤感性増感色素(Dye
−1)を添加した乳剤を調製した。前記の乳化分散物と
この乳剤とを混合溶解し、以下に示す組成となるように
第一塗布液を調製した。第二層から第七層用の塗布液も
第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン
硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−
トリアジンナトリウム塩を用いた。また、各層にCpd
−10とCpd−11をそれぞれ全量が25.0mg/
m2と50.0mg/m2となるように添加した。  
各層の分光増感色素として下記のものを用いた
【012
8】
【化42】
【0129】
【化43】
【0130】
【化44】
【0131】またイエロー発色乳剤層、マゼンタ発色乳
剤層、シアン発色乳剤層に対し、1−(5−メチルウレ
イドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞ
れハロゲン化銀1モル当たり8.0×10−4モル添加
した。イラジエーション防止の為に乳剤層に下記の染料
を添加した。
【0132】
【化45】
【0133】
【化46】
【0134】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀
換算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(Ti02)と青
味染料(群青)を含む〕第一層(赤感性イエロー発色層
)     前記塩臭化銀乳剤(a)          
        0.30    ゼラチン     
                         
  1.22    イエローカプラー(ExY)  
            0.82    色像安定剤
(Cpd−1)                0.
19    溶媒(Solv−3)         
           0.18    溶媒(Sol
v−7)                    0
.18    色像安定剤(Cpd−7)      
          0.06第二層(混色防止層)     ゼラチン                 
               0.64    混色
防止剤(Cpd−5)               
 0.10    溶媒(Solv−1)      
              0.16    溶媒(
Solv−4)                  
  0.08
【0135】 第三層(赤外感光性マゼンタ発色層) 塩臭化銀乳剤(a)                
      0.12ゼラチン           
                     1.28
マゼンタカプラー(ExM)            
  0.23色像安定剤(Cpd−2)       
         0.03色像安定剤(Cpd−3)
                0.16色像安定剤
(Cpd−4)                0.
02色像安定剤(Cpd−9)           
     0.02溶媒(Solv−2)      
              0.40第四層(紫外線
吸収層) ゼラチン                     
           1.41紫外線吸収剤(UV−
1)                0.47   
 混色防止剤(Cpd−5)            
    0.05溶媒(Solv−5)       
             0.24第五層(赤外感光
性シアン発色層) 塩臭化銀乳剤(A)                
      0.23ゼラチン           
                     1.04
シアンカプラー(ExC)             
   0.32色像安定剤(Cpd−2)      
          0.03色像安定剤(Cpd−4
)                0.02色像安定
剤(Cpd−6)                0
.18色像安定剤(Cpd−7)          
      0.40色像安定剤(Cpd−8)   
             0.05溶媒(Solv−
6)                    0.1
【0136】 第六層(紫外線吸収層)     ゼラチン                 
               0.48    紫外
線吸収剤(UV−1)               
 0.16    混色防止剤(Cpd−5)    
            0.02    溶媒(So
lv−5)                    
0.08第七層(保護層)     ゼラチン                 
               1.10    ポリ
ビニルアルコールのアクリル変性共重合体    (変
性度17%)                   
     0.17    流動パラフィン     
                     0.03
【0137】
【化47】
【0138】
【化48】
【0139】
【化49】
【0140】
【化50】
【0141】
【化51】
【0142】
【化52】
【0143】
【化53】
【0144】
【化54】
【0145】
【化55】
【0146】
【化56】
【0147】表7に示すように感光材料アの第5層(シ
アン発色層)に使用の分光増感色素を本発明の増感色素
(26,38,81,82,84)及び比較用増感色素
(Dye−4,Dye−5)を用いて変更し、添加剤の
種類(1a−6,1b−3,1c−1,及びcpd−1
2)を変更した以外は感光材料アと同様な構成の感光材
料イ〜リを作成した。
【0148】
【表7】
【0149】作成した感材を作成した感材を40℃60
%R.H.、50℃80%R.H、及び冷蔵で2日間保
存したのち以下の露光(1)、(2)を行なった。 (1)感光計(富士写真フイルム株式会社製、FWH型
、光源の色温度3200K)を使用しこの光源に670
nm,750nm,830nmの蒸着干渉フィルターを
介して10秒間センシトメトリー用の階調露光を与えた
。 (2)半導体レーザーAlGaInP(発振波長、約6
70nm)、半導体レーザーGaAlAs(発振波長、
約750nm)、GaAlAs(発振波長、約830n
m)を用いた。レーザー光はそれぞれ回転多面体により
、走査方向に対して垂直方向に移動するカラー印画紙上
に、順次走査露光できるような装置である。この装置を
用いて、光量を変化させて感光材料の濃度(D)と光量
(E)との関係D−logEを求めた。半導体レーザー
の光量は、半導体レーザーへの通電時間を変えることで
光量を変調するパルス幅変調方式と通電量を変えること
で光量を変調する強度変調方式とを組合せて露光量を制
御した。この走査露光は400dpiで行いこの時の画
素当たりの平均露光時間は約10−7秒である。
【0150】また冷蔵保存サンプルについては、上記2
種類の露光において、露光時の温度、湿度を15℃.5
5%R.H及び35℃.55%R.Hに変化させそれぞ
れの条件下で露光を行なった。この際感材はそれぞれの
温度、湿度下で30分間置いたのち露光を行なった。露
光(2)の走査露光装置では半導体レーザーの温度依存
性の影響がでないよう半導体レーザーは25℃に保った
。露光後以下に示す現像処理を行なった。 (現像処理)露光の終了した試料は、ペーパー処理機を
用いて、次の処理工程でカラー現像のタンク容量の2倍
補充するまで、連続処理(ランニング)を実施したのち
使用した。
【0151】 各処理液の組成は以下の通りである。
【0152】
【0153】   漂白定着液(タンク液と補充液は同じ)    水
                         
           400ml    チオ硫酸ア
ンモニウム(700g/l)  100ml    亜
硫酸ナトリウム                  
    17g    エチレンジアミン四酢酸鉄(I
II)      アンモニウム          
              55g    エチレン
ジアミン四酢酸二ナトリウム      5g    
臭化アンモニウム                 
     40g  ───────────────
─────────    水を加えて       
               1000ml    
pH(25℃)                  
      6.0リンス液(タンク液と補充液は同じ
) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3pp
m以下)
【0154】得られたサンプルについて、40℃60%
R.H.、50℃80%R.H、及び冷蔵保存のそれぞ
れについて濃度1.0を与えるのに必要な光量の逆数の
対数を求めこれを感度S(40℃60%R.H.),S
(50℃80%R.H.),S(冷蔵)とした。この感
度の差:ΔS(40℃60%R.H.)=S(40℃6
0%R.H.)−S(冷蔵)、及びΔS(50℃80%
R.H)=S(50℃80%R.H)−S(冷蔵)を求
め感材の経時保存による感度変動の尺度とし(正の値は
経時増感、負の値は経時減感を意味する。)、また冷蔵
保存のサンプルを750nm単色レーザー露光を与えて
マゼンタ発色濃度2.0になるときのシアンの発色濃度
D(cyan/750nm)を測定し、混色の程度とし
た。また15℃.55%R.Hでの濃度1.0を与える
露光量において35℃.55%R.Hにおける濃度(D
(35℃.55%R.H))を測定した。そしてこの濃
度の差;ΔD=D(35℃.55%R.H)−1.0(
ΔDが正の値で大きい場合高温で増感している。)を露
光温度依存性の評価尺度とした。以上の結果について表
8に示す。
【0155】
【表8】
【0156】以上の結果から、本発明で使用するタイプ
の架橋型増感色素は比較的低温低湿条件下で保存すると
本発明外の色素に比べ保存性が優れているが、高温高湿
の保存条件下では、逆に保存性が悪化してしまうことが
わかる。この際本発明の構成においてこの保存性の改良
効果が著しいことがわかる。また本発明外の色素に於い
てはこの効果はあまり顕著ではない。さらに露光温度依
存性においても本発明の構成において顕著に改良効果が
認められた。従って本発明の構成によって初めて混色が
少なく保存性にすぐれ、さらに露光温度依存性の小さな
感光材料が提供できる。
【0157】実施例2 実施例1で使用した感材を同様の評価を下記処理工程を
使用して行なった。結果は同様であった。 感光材料の処理:現像処理(II) 前記感光材料に、前記自動現像機を用いて下記現像処理
(II)を施した。 (リンス■→■への5タンク向流式とした。)(上記の
各工程処理時間は、感光材料が一つの処理液に侵入した
後、この処理液から出て次の処理液に侵入するまでの空
中時間を含めた値を指す。該処理時間における空中時間
の比率は通常処理機の大きさによって異なるが、本発明
の実施例においては5%〜40%の範囲であった。)各
処理液の組成は以下の通りである。
【0158】
【0159】
【0160】実施例3 実施例1で使用した感材を同様の評価を下記処理工程を
使用して行なった。結果は同様であった。
【0161】
【発明の効果】実施例の結果から明らかなように、本発
明を適用することにより、半導体レーザーによる走査露
光を与えたときの色分離に優れ、かつ、迅速処理に適し
、さらに感光材料を保存したときの感度変動や、露光時
の温度変化に伴う感度変動の少ない優れたハロゲン化銀
写真感光材料と、それを用いたカラー画像形成法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が適用される画像形成装直(現像
処理装置)の構成図である。
【図2】図2は露光装置の構成図である。
【符号の説明】
10  両像形成装置本体 12  現像槽 14  漂白定着槽 16  水洗槽 17  水切り部 18  乾燥部18 20  感光材料 30  処理液噴出部材 32  ポンプ 240  画像処理装置 242,244,246  駆動回路 251,252,253  半導体レーザ258,25
9,260  コリメータレンズ261  全反射ミラ
ー 262,263  ダイクロイックミラー270  ポ
リゴンミラー 280  fθレンズ 300  露光装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀乳剤粒子を含有する感光層を
    支持体上に有し、その少なくとも一つの感光層が下記一
    般式(A)、(B)で示される分光増感色素の少なくと
    も1種により分光増感されかつ、下記一般式(Ia),
    (Ib),(Ic),および(Id)で表わされる化合
    物の少なくとも一つを含有していることを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料。 一般式(A) 【化1】 一般式(B) 【化2】 【化3】 (A)式中、Z1およびZ2は5または6員の含窒素複
    素環を形成するのに必要な原子群を表わす。R1および
    R2はアルキル基を表わす。V1,V2,V3,および
    V4は水素原子または1価の置換基を表わす。L1,L
    2,L3,L4,L5,およびL6はメチン基または置
    換メチン基を表わす。また他のメチン基または助色団と
    環を形成してもよい。n1およびn2は0または1を表
    わす。M1は電荷中和対イオンを表わし、m1は分子中
    の電荷を中和させるために必要な0以上の数である。 (B)式中、Z3およびZ4はZ1およびZ2と同義で
    ある。R3およびR4はR1およびR2と同義である。 V5は、上記V1ないしV4と同義の基の中から選ばれ
    る基を表わす。Qは5もしくは6員環を完成するための
    原子群を表わす。L7,L8,L9,L10,L11,
    L12,L13,およびL14はL1,L2,L3,L
    4,L5およびL6と同義である。n3およびn4は0
    または1を表わす。M2およびm2はそれぞれM1およ
    びm1と同義である。一般式(Ia),(Ib),(I
    c),および(Id)中、Z11は5員環または6員環
    の含窒素複素環を完成するに必要な非金属原始群を表す
    。Z12及びZ13は芳香族環を完成するに必要な原子
    を表す。R11は水素原子、アルキル基、またはアルケ
    ニル基を表す。R12は水素原子、または低級アルキル
    基を表す。R13はアルキル基またはアルケニル基を表
    す。R15は置換アルキル基、または置換アルケニル基
    を表す。R14及びR16は水素原子、アルキル基、ま
    たはアリール基を表す。R17およびR18は同一でも
    異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、
    アリール基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシカル
    ボニル基、カルボキシ基、置換されていてもよいアミノ
    カルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、ア
    リールカルボニル基、またはアリールオキシカルボニル
    基を表わす。X11およびX12は酸アニオン(例えば
    、Cl−,Br−,I−,ClO4−など)を表す。G
    は酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を
    表す。K+nは、オニウムイオン、IA族またはIIA
    族元素のイオンおよびIIB族、VIIB族、IVA族
    または、VA族の金属イオンから成る群から選択された
    原子価nの陽イオンを表す。rは1または2を表し、化
    合物が分子内塩を形成するときはrは1である。qは1
    または2を表わし、M+2/qは2/q価の陽イオンを
    表わす。
  2. 【請求項2】イエロー、マゼンタ、またはシアンに発色
    するカプラーのいずれかをそれぞれ含有する少なくとも
    三種の感色性の異なるハロゲン化銀感光層を支持体上に
    有し、その少なくとも一種の感光層において該感光層に
    含まれるハロゲン化銀乳剤粒子は塩化銀含有率が95モ
    ル%以上であり、かつ前記の一般式(A)、(B)で示
    される分光増感色素の少なくとも1種により分光増感さ
    れ、更に前記の一般式(Ia),(Ib),(Ic),
    および(Id)で表わされる化合物の少なくとも一つを
    含有していることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真
    感光材料。
  3. 【請求項3】該ハロゲン化銀粒子が臭化銀局在相をもつ
    ことを特徴とする請求項2記載のハロゲン化銀カラー写
    真感光材料。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の感光材料を、
    1画素当たりの露光時間が10−4秒より短い走査露光
    方式で露光し、その後発色現像処理することを特徴とす
    るカラー画像形成方法。
  5. 【請求項5】発色現像処理時間が20秒以下、該発色現
    像処理から乾燥までを含めた全処理時間が90秒以下で
    ある請求項5記載のカラー画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5441866A (en) * 1994-02-28 1995-08-15 Minnesota Mining And Manufacturing Company Sensitizers for photothermographic elements
US7767194B2 (en) * 2000-01-18 2010-08-03 Mallinckrodt Inc. Optical diagnostic and therapeutic agents and compositions

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