JPH0341223Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、外壁等に取付ける換気扇フードの水
切板に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の換気扇フードは、その下端辺縁に水切板
を備えているものと、備えていないものとがあ
り、それを備えているものでは換気扇フードと一
体成形された構成であつた。近時、雨の内部侵入
を防止するため水切板を有する換気扇フードが良
好に使用されているのである。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、換気扇フードは壁内に設置され
ている保持枠にビス止めして取付けるものである
ため、その保持枠が壁面より内側に位置するもの
では下端に水切板が突出した換気扇フードを使用
できない事態が度々であつた。

即ち、第５図のように保持枠Ｋと壁Ｅとが面一
状態或いは保持枠Ｋの突出状態であれば、水切板
が下端に突出していても換気扇フードをボス止め
できるが、通常は壁を形成する前や壁の仕上前の
段階で保持枠Ｋを位置決め設置することが建築順
序である。このため、壁材の厚み、断熱材や仕上
材等の関係で壁の厚みが予定以上に厚くなること
が多く、この場合は第６図のように壁Ｅが保持枠
Ｋから突出した状態となるのであり、下端に突出
した水切板が邪魔になつてその換気扇フードを保
持枠Ｋにビス止めできないのである。このため水
切板のない換気扇フードを取り寄せて取付けるこ
とになり、余分な手間がかかるのである。この
点、常時、水切板のない換気扇フードと２種類携
帯することも考えられるが、面倒であり且つ在庫
管理等の問題点がある。

そこで本考案は、これらの問題点を解消でき、
保持枠Ｋの配置状態にかかわらず換気扇フードの
取付けに支障がない水切板を提供するものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

このため本考案は、換気扇フードの下端に取付
けるものであつて、起立片に傾斜片を前向きに連
設すると共に、換気扇フードの取付フランジにお
ける両側下端部を配置できる段空部を後部に設け
て側面Ｌ字形と成した取付片を起立片の両側端部
に上方に向けて突設し、該取付片に取付孔を設け
る共に、取付片の内側端面に開口する配置空部を
欠設した構成としている。

〔作用〕

換気扇フードの取付フランジの両側下端部に取
付片の段空部を合わせてその取付孔から保持枠に
ビス止めすることにより水切板を換気扇フードと
一体に取付けできるのである。

また、保持枠が壁面より内側に位置した状態で
あれば水切板を外した状態で換気扇フードだけを
取付けることができるのである。

〔実施例〕

以下、本考案の詳細を図示実施例で説明する。

第１図に示す本例の水切板Ｓは、起立片１ａに
傾斜片１ｂを連設した水切板本体１の両側端に取
付片２を上方向に突設したもので、取付片２は後
部に段空部２ａを設けて側面Ｌ字形をしている。

該取付片２には取付孔２ｂを透設すると共にそ
の内側には端面に開口する配置空部２ｃを欠設し
ている。これらの構成はプラスチツク成形によつ
て容易に一体成形できるものである。なお、１ｃ
は起立片１ａに設けた取付孔である。

このように構成した本例水切板Ｓは、第２図乃
至第５図で示すように、換気扇の保持枠Ｋに取付
けた換気扇フード３の両側フランジ片３ａの下端
に取付片２を当てた後、ビス４で取付孔２ｂから
フランジ片３ａの取付孔を通して保持枠Ｋに止着
すればよい。

本例によると、取付片２の段空部２ａに換気扇
フード３のフランジ片３ａの下端部が位置するた
め換気扇フード３の取付面と水切板本体１の後面
が面一状となることから水切板Ｓの取付が安定す
ると共に外観が良好となるのである。

また、取付片２に配置空部２ｃが欠設してある
ため換気扇フード３の下端周縁に補強片３ｂが若
干突出している場合でも該補強片３ｂを該空部２
ｃで通すことができることになる。

さらに、第６図のように保持枠Ｋが壁Ｅの外面
より内側に位置した状態であれば、水切板Ｓを取
付けることなく、或いは換気扇フードから水切板
Ｓを外した状態で換気扇フード３だけを取付ける
ことができるのである。

本例は前記のように構成したが本考案において
はこれに限定されない。例えば、水切板及び取付
板の形状は問わない。また、取付片に欠設する配
置空部の部位、形状も適宜である。

〔考案の効果〕

したがつて本考案によると、換気扇フードのフ
ランジ片上から取付片をビス止めすることで必要
時には容易に取付でき、水切板が着脱自在である
ため不用時に水切板を外すことにより水切板が邪
魔になつて取付けできない状態でもその換気扇フ
ードを取付けできる効果が大きい。このため、水
切板を換気扇フードとを携帯して現場で取付けれ
ばよく、従来のように水切板のない換気扇フード
を取り寄せたり或いは水切板を有するものと有し
ない換気扇フードの２種類を常備する必要がない
のである。

また、取付片の段空部のため水切板本体と換気
扇フードのフランジ片とが面一状になつて取付状
態が安定すると共に外観も良好となること、取付
片に欠設した配置空部で換気扇フードの補強片を
逃げ配置できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図はそれを取付けた換気扇フードの一部切欠した
斜視図、第３図はその背面図、第４図はその取付
状態を示す一部断面側面図、第５図は正位置にあ
る保持枠に取付けた側面図第６図は不通位置にあ
る保持枠に水切板を除いて換気扇フードを取付け
た側面図である。 １……水切板本体、１ａ……起立片、２……取
付片、２ａ……段空部、２ｂ……取付孔、２ｃ…
…配置空部、３……換気扇フード、３ａ……フラ
ンジ片、３ｂ……補強片、Ｓ……水切板、Ｋ……
保持枠、Ｅ……壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 換気扇フードの下端に取付けるものであつて、
   起立片１ａに傾斜片１ｂを前向きに連設すると共
   に、換気扇フードの取付フランジにおける両側下
   端部を配置できる段空部２ａを後部に設けて側面
   Ｌ字形と成した取付片２を起立片１ａの両側端部
   に上方に向けて突設し、該取付片２に取付孔２ｂ
   を設けると共に、取付片２の内側端面に開口する
   配置空部２ｃを欠設して成ることを特徴とするプ
   ラスチツク製の換気扇フードの水切板。