[1]本屋外換気口は、外壁に設置されるベースと、前記ベースと個別に形成され、または、前記ベースと一体化して形成され、前記ベースを覆うフードと、前記ベースの下方に配置され、外壁から離れるように流体を案内する水切板とを有し、前記ベースに取り付けること、および、前記ベースから取り外すことができるように前記水切板が構成されている。
この屋外換気口によれば、ユーザーが、ベースに水切板が取り付けられた使用形態、および、ベースから水切板が取り外された使用形態を任意に選択できる。このため、ユーザーの多様な要望に応じることができる。なお、ユーザーは、屋外換気口に関する設置等を直接的に実施する者、または、設置された屋外換気口を使用する者を示す。また、同一のユーザーがこれらの者に該当する場合もある。
[2]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記フードが前記ベースと個別に形成され、前記フードを前記ベースの下部に取り付けるための取付部であるフード側取付部が前記フードに形成され、または、前記フード側取付部が前記フードに取り付けられ、前記水切板を前記ベースの下部に取り付けるための取付部である水切板側取付部が前記水切板に形成されている、または、前記水切板側取付部が前記水切板に取り付けられている。
この屋外換気口によれば、フードおよび水切板をベースに取り付ける作業、ならびに、フードおよび水切板をベースから取り外す作業をユーザーが屋外換気口の下方において行うことができる。このため、フードおよび水切板の取り付けおよび取り外しに関する作業性が向上する。
[3]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記フード側取付部および前記水切板側取付部を互いに重ね合わせ、その取付部を共通のねじにより前記ベースに固定できるように前記フード側取付部および前記水切板側取付部が構成されている。
この屋外換気口によれば、フード側取付部および水切板側取付部がそれぞれ別のねじによりベースに固定される場合と比較して、フードおよび水切板をベースに取り付けるための作業工数が少なくなる。このため、フードおよび水切板の取り付けに関する作業性が向上する。
[4]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記フード側取付部が前記ベース上に直接的または間接的に配置され、前記水切板側取付部が前記フード側取付部上に直接的または間接的に配置される。
この屋外換気口によれば、ユーザーは、フードがベースに取り付けられた状態において、水切板をベースに取り付ける作業、または、水切板をベースから取り外す作業を行うことができる。このため、水切板の取り付けおよび取り外しに関する作業性が向上する。
[5]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記ベースの下部に、前記フード側取付部および前記水切板側取付部を配置するための取付面が形成され、前記取付面が前記ベースの上方から下方に向かうにつれて、前記ベースの背面側に後退するように傾斜している。
フードを有する屋外換気口によれば、多くの場合、ベースの正面のおおよそ全体、または、ベースの正面の全体がフードに覆われる。このため、ベースの取付面が実質的にベースの正面と面一の関係を形成する場合、または、ベースの取付面がベースの正面と平行な関係を形成する場合には、その取付面に水切板側取付部を取り付ける作業がフードにより妨げられるおそれがある。
本屋外換気口は、このような事項を踏まえ、上記[5]のとおりベースの取付面を形成している。この構成によれば、ユーザーが屋外換気口の下方において作業するときに、ベースの取付面が直接的または間接的にユーザーと対向する位置関係、または、それに近い位置関係が形成されやすい。このため、ベースの取付面に水切板側取付部を取り付ける作業、または、ベースの取付面から水切板側取付部を取り外す作業がフードに妨げられにくくなる。このため、水切板の取り付けおよび取り外しに関する作業性が向上する。なお、この効果は、フード側取付部がベース上に配置され、水切板側取付部がフード側取付部上に配置される場合、ならびに、フード側取付部および水切板側取付部がこれとは異なる配置の関係を有する場合のいずれにも共通する。
[6]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記ベースの下部に凹部が形成され、その凹部に前記フード側取付部および前記水切板側取付部が取り付けられる。
この屋外換気口によれば、ベースに対するフード側取付部および水切板側取付部の取り付け位置を、ユーザーが容易に視認できる。このため、フードおよび水切板の取り付けに関する作業性が向上する。
[7]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記フード側取付部および前記水切板側取付部の少なくとも一方の幅と一致するように、または、おおよそ一致するように前記凹部の幅が設定されている。
この屋外換気口によれば、ベースの凹部にフード側取付部および水切板側取付部が配置されたとき、それら取付部がねじにより凹部に固定されていなくとも、凹部に対する各取付部の位置がおおよそ、または、しっかりと決められる。このため、フードおよび水切板の取り付けに関する作業性が向上する。
[8]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、外壁に設置されるベースと、前記ベースと個別に形成され、または、前記ベースと一体化して形成され、前記ベースを覆うフードと、前記ベースの下方に配置され、外壁から離れるように流体を案内する水切板とを有し、前記フードに取り付けること、および、前記フードから取り外すことができるように前記水切板が構成されている。
この屋外換気口によれば、ユーザーが、フードに水切板が取り付けられた使用形態、および、フードから水切板が取り外された使用形態を任意に選択できる。このため、ユーザーの多様な要望に応じることができる。
[9]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、雄および雌の関係を有し、互いに結合されることにより前記ベースの上部と前記フードの上部との結合を強める上部突起および上部受部をさらに有し、前記ベースおよび前記フードの一方に前記上部突起および前記上部受部の一方が形成され、前記ベースおよび前記フードの他方に前記上部突起および前記上部受部の他方が形成され、前記ベースに前記上部突起が形成され、前記フードに前記上部受部が形成される場合には、前記ベースに直接的に前記上部突起が形成され、または、前記ベースに取り付けられる別の部材に前記上部突起が形成され、その部材が前記ベースに取り付けられ、前記フードに直接的に前記上部受部が形成され、または、前記フードに取り付けられる別の部材に前記上部受部が形成され、その部材が前記フードに取り付けられ、前記ベースに前記上部受部が形成され、前記フードに前記上部突起が形成される場合には、前記ベースに直接的に前記上部受部が形成され、または、前記ベースに取り付けられる別の部材に前記上部受部が形成され、その部材が前記ベースに取り付けられ、前記フードに直接的に前記上部突起が形成され、または、前記フードに取り付けられる別の部材に前記上部突起が形成され、その部材が前記フードに取り付けられる。
この屋外換気口によれば、ベースに形成された上部突起がフードに形成された上部受部に挿入されることにより、または、フードに形成された上部突起がベースに形成された上部受部に挿入されることにより、ベースの上部とフードの上部とが強く結合する。このため、フードが変形しにくくなる。
[10]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、雄および雌の関係を有し、互いに結合されることにより前記ベースの側部と前記フードの側部との結合を強める側部突起および側部受部をさらに有し、前記ベースおよび前記フードの一方に前記側部突起および前記側部受部の一方が形成され、前記ベースおよび前記フードの他方に前記側部突起および前記側部受部の他方が形成され、前記ベースに前記側部突起が形成され、前記フードに前記側部受部が形成される場合には、前記ベースに直接的に前記側部突起が形成され、または、前記ベースに取り付けられる別の部材に前記側部突起が形成され、その部材が前記ベースに取り付けられ、前記フードに直接的に前記側部受部が形成され、または、前記フードに取り付けられる別の部材に前記側部受部が形成され、その部材が前記フードに取り付けられ、前記ベースに前記側部受部が形成され、前記フードに前記側部突起が形成される場合には、前記ベースに直接的に前記側部受部が形成され、または、前記ベースに取り付けられる別の部材に前記側部受部が形成され、その部材が前記ベースに取り付けられ、前記フードに直接的に前記側部突起が形成され、または、前記フードに取り付けられる別の部材に前記側部突起が形成され、その部材が前記フードに取り付けられる。
この屋外換気口によれば、ベースに形成された側部突起がフードに形成された側部受部に挿入されることにより、または、フードに形成された側部突起がベースに形成された側部受部に挿入されることにより、ベースの側部とフードの側部とが強く結合する。このため、フードが変形しにくくなる。
[11]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記ベースの側部の少なくとも一部が前記ベースの正面と対向するように折り曲げられたガイドが前記ベースに形成され、前記フードの側部の内面が前記ガイドに形成されているR部分により支持される。
屋外換気口が取り得る形態の一例によれば、ベースの側部がベースのウェブからベースの正面側に向けて真っ直ぐに立ち上がり、フードの側部がフードのウェブからフードの背面側に向けて真っ直ぐに立ち上がる。このような屋外換気口によれば、ユーザーがフードをベースと組み合わせるときに、フードの側部がベースの側部の内側に入り込むことがある。その場合には、フードを適切にベースに嵌め込むことができないため、ユーザーは、フードをベースから一旦離し、再びフードをベースに嵌め込むことになる。このため、フードの取り付けに関する作業効率が低下する。
本屋外換気口は、このような事項を踏まえ、上記[11]のとおりベースにガイドを形成している。この構成によれば、ユーザーがフードをベースと組み合わせるときにベースに対するフードの位置が適正な位置からずれたとしても、そのフードの側部がガイドに接触するため、フードの側部がガイドの内側に入り込むおそれが低い。そして、ユーザーは、その状態からフードの位置をベースの幅方向にずらすことにより、フードの側部をベースの側部であるガイドの外側に配置することができる。このように、本屋外換気口によれば、フードをベースと組み合わせる作業において、フードをベースから離さなくともベースに対するフードの位置を調整できる。このため、フードの取り付けに関する作業性が向上する。
[12]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記水切板を前記ベースに固定するためのねじと、前記ねじがしまりばめされる樹脂ワッシャーとを有する。
屋外換気口は、多くの場合、外壁のうちの比較的高い場所に設置される。そのような場合、ユーザーは、屋外換気口を見上げながら、水切板をベースに取り付ける作業、および、水切板をベースから取り外す作業を行うことになる。また、屋外換気口が設置された場所の高さによっては、ユーザーは、脚立等の踏み台を利用して高所作業を行うことになる。このように、ねじおよびワッシャー等の部品を取り扱いにくい環境での作業がユーザーに求められる場合には、作業中にねじまたはワッシャーが落下し、作業が中断されるおそれがある。
本屋外換気口は、このような事項を踏まえ、上記[12]のとおりねじおよび樹脂ワッシャーを形成している。この構成によれば、出荷前に屋外換気口の集合体を組み立てる作業者、または、施工現場において屋外換気口を設置するユーザーは、水切板をベースに固定する前に、ねじと樹脂ワッシャーとの間に水切板の一部が挟み込まれるようにねじおよび樹脂ワッシャーを互いに結合することができる。また、水切板をベースから取り外す場合には、作業者またはユーザーがねじを緩めてもねじが樹脂ワッシャーから抜け落ちにくい。このように、水切板の取り付けおよび取り外しの作業において、ねじが落下しにくいため、その作業が中断されるおそれが低減される。
[13]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記ベースの側部の少なくとも一部が前記ベースの前記フード側である正面側に向けて換気孔側へ傾斜する傾斜曲げ部を有するガイドが前記ベースに形成され、前記フードの側部の内面が前記ガイドに形成されているR部分により支持される。
屋外換気口が取り得る形態の一例によれば、ベースの側部がベースのウェブからベースの正面側に向けて真っ直ぐに立ち上がり、フードの側部がフードのウェブからフードの背面側に向けて真っ直ぐに立ち上がる。このような屋外換気口によれば、ユーザーがフードをベースと組み合わせるときに、フードの側部がベースの側部の内側に入り込むことがある。その場合には、フードを適切にベースに嵌め込むことができないため、ユーザーは、フードをベースから一旦離し、再びフードをベースに嵌め込むことになる。このため、フードの取り付けに関する作業効率が低下する。
本屋外換気口は、このような事項を踏まえ、上記[13]のとおりベースにガイドを形成している。この構成によれば、ユーザーがフードをベースと組み合わせるときにベースに対するフードの位置が適正な位置からずれたとしても、そのフードの側部がガイドに接触し案内されるため、フードの側部がガイドの内側に入り込むおそれがさらに低くなる。そして、ユーザーは、その状態から継続してフードを回動させることで、フードの側部をベースの側部であるガイドの外側に確実に配置することができる。このように、本屋外換気口によれば、フードをベースと組み合わせる作業において、フードをベースから離さなくともベースに対するフードの位置を調整できる。このため、フードの取り付けに関する作業性がさらに向上する。
[14]前記屋外換気口の好ましい一例によれば、前記水切板の幅方向の端部が前記フードの側部よりも外側に飛び出ている。
この屋外換気口によれば、フードの側部の外面を伝って流れる液体、または、外壁のうちのフードの側部の付近を伝って流れる液体が、水切板のうちのフードの側部よりも外側に飛び出た部分により案内される。このため、外壁におけるフードの周囲の部分が一層汚れにくくなる。
[15]本屋外換気口の水切板は、前記[1]〜[14]に記載の構造を有する。
この水切板は、[1]等に記載のベースまたは[8]等に記載のフードと組み合わせて使用されることにより、[1]〜[14]の屋外換気口により得られる効果と同様の効果を奏する。
[16]本屋外換気口のベースは、前記[1]等の記載の構造を有する。
このベースは、[1]等に記載の水切板と組み合わせて使用されることにより、[1]等の屋外換気口により得られる効果と同様の効果を奏する。
[17]本屋外換気口のベースは、前記[8]等の記載の構造を有する。
このフードは、[8]等に記載の水切板と組み合わせて使用されることにより、[8]等の屋外換気口により得られる効果と同様の効果を奏する。
(実施の形態1)
図1Aおよび図1Bは、それぞれ、屋外換気口10が設置された建物の外壁200を示している。外壁200の内面202側の空間である屋内320には、屋内320の部屋と外壁200の外面201側の空間である屋外310とを互いに繋ぐダクト210が引き回されている。外壁200の所定位置には、外壁200を貫通して屋内320と屋外310とを互いに繋ぐ換気孔203が形成されている。ダクト210の開口部211は、換気孔203に嵌め込まれている。
屋外換気口10の全体的な形状は角形である。このような屋外換気口10の形態は、例えば、角形パイプフードと称される形態に区分される。図4および図5に示されるとおり、屋外換気口10は、複数の構成要素が互いに結合されることにより構成される。図2は、そのうちの一部であって、換気のための基本的な役割を果たす構成要素の集合体を示している。図3は、複数の構成要素のうちの別の一部であって、換気を補助する役割を果たす構成要素の一部を示している。
図1Aに示されるとおり、屋外換気口10は、外壁200の外面201に設置されるベース20と、ダクト210の開口部211に接続されるベントキャップ30と、ダクト210の内部に異物が侵入することを妨げるルーバー50とを有する。屋外換気口10は、さらに、ベース20を覆うフード60と、フード60の内側に形成される空間である内部空間64、フード60の内面、フード60の外面、および、フード60の周囲を流れる流体を外壁200から離れるように案内する水切板100を有する。そのような流体の主たる例は、ダクト210の開口部211から流れ出た排気、ベース20に付着した液体、フード60の内面に付着した液体、フード60の外面に付着した液体、および、外壁200のうちのフード60の周囲に付着した液体である。
屋外換気口10によれば、図1Aに示されるとおりベース20に水切板100が取り付けられた第1の使用形態、および、図1Bに示されるとおりベース20から水切板100が取り外された第2の使用形態をユーザーが任意に選択できる。第1の使用形態によれば、例えば、外壁200における屋外換気口10が設置された箇所の周囲が、水切板100の働きにより一層汚れにくくなる。第2の使用形態によれば、例えば、外壁200における屋外換気口10が設置された箇所の意匠性が高められる。
図4および図5を主に参照して、ベース20等の構成について説明する。
ベース20を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。図示された例によれば、ベース20の素材が曲げ加工されることにより、ベース20にウェブ21、折り返し22、頂部フランジ23、底部フランジ24、および、側部突起25が形成されている。なお、折り返し22は、ガイドが形成されたベースの側部の一例に該当する。
図5に示されるとおり、ウェブ21には、ダクト210の開口部211(図1A参照)と繋げられる換気孔21Cと、第1のリベット91を通すための複数の孔21Aと、ルーバー固定ねじ93をねじ込むためのねじ穴21Bと、ベース20の背面と外壁200との間を流れる液体をベース20の正面側に流すための水抜き穴21Dとが形成されている。図示された例によれば、ウェブ21に形成される孔21Aの数は5つである。
図2に示されるとおり、ウェブ21には、ベース20を外壁200(図1参照)に固定するためのタッピングねじ96を通すための複数の孔21Eが形成されている。図示された例によれば、ウェブ21に形成される孔21Eの数は4つである。なお、図2は、外壁200にねじ込まれる4本のタッピングねじ96のうちの1本を省略している。
図2に示されるとおり、ウェブ21の各側部のそれぞれに折り返し22が形成されている。折り返し22は、ベース20の素材の側部がウェブ21の正面と対向するようにヘミング曲げ加工された部分であり、フード60の側部フランジ62の内面(図4参照)を支持する。
図4に示されるとおり、ウェブ21の頂部に頂部フランジ23が形成されている。頂部フランジ23は、ベース20の素材の頂部がベース20の正面側にL曲げ加工された部分であり、フード60に固定されるルーフ80の頂部フランジ84を支持する。頂部フランジ23には、第2のリベット92を通すための複数の孔23Aと、ルーフ80の上部突起85を嵌めるための上部受部23Bとが形成されている。上部受部23Bは、頂部フランジ23のうちの孔が形成されている部分であり、ベース20に形成された上部受部の一例に該当する。
図4に示されるとおり、ウェブ21の底部に底部フランジ24が形成されている。底部フランジ24は、ベース20の素材の底部がベース20の背面側にL曲げ加工された部分であり、水切板100に形成されている頂部フランジ130を支持する。
図4に示されるとおり、ウェブ21の側部のうちの折り返し22の下方に側部突起25が形成されている。側部突起25は、ベース20の素材の片がウェブ21の正面側にL曲げ加工された部分であり、フード60の側部フランジ62と固定板金70のフランジ72との間の空間に挿入されることにより側部フランジ62を支持する。なお、側部突起25は、ベース20の側部に形成された側部突起の一例に該当する。
図5に示されるとおり、ベース20の底部の2箇所には、ウェブ21および底部フランジ24にまたがりプレス加工された部分である凹部26が形成されている。凹部26の幅は、固定板金70に形成されているフード側取付部73、および、水切板100に形成されている水切板側取付部140の幅とおおよそ一致するように設定されている。凹部26の底面である取付面26Bは、ベース20の上方から下方に向かうにつれてベース20の正面側から背面側に後退するように傾斜している。凹部26の底部には、共通固定ねじ94をねじ込むためのねじ穴26Aが形成されている。
図5を参照して、ベントキャップ30等について説明する。
ベントキャップ30を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。ベントキャップ30は、ダクト210の開口部211(図1参照)に挿入するためのパイプ31、および、ベントキャップ30をベース20に固定するためのフランジ32を有する。パイプ31の内部には、ダクト210の通路と繋がる通路31Aが形成されている。フランジ32には、第1のリベット91を通すための複数の孔32Aが形成さている。図示された例によれば、フランジ32に形成される孔の数は3つである。
複数の第1のリベット91は、それぞれ、ベース20の孔21Aおよびフランジ32の孔32Aに挿入され、かしめられる。ベース20およびフランジ32は、この複数の第1のリベット91により互いに固定される。
バックフレーム40を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。バックフレーム40は、ベース20の3つの片の外形に倣うようにU形状を有する。バックフレーム40には、第1のリベット91を通すための複数の孔40Aが形成されている。図示された例によれば、バックフレーム40に形成される孔40Aの数は2つである。
複数の第1のリベット91は、それぞれ、ベース20の孔21Aおよびバックフレーム40の孔40Aに挿入され、かしめられる。ベース20およびバックフレーム40は、この複数の第1のリベット91により互いに固定される。
ルーバー50を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。ルーバー50は、ベース20の換気孔21Cを覆うように形成されている。ルーバー50には、径方向の外方に突出したフランジ51が形成されている。フランジ51には、ルーバー固定ねじ93を通すための孔51Aが形成されている。
ルーバー固定ねじ93は、樹脂ワッシャー95との間にフランジ51を挟み込むように樹脂ワッシャー95がしまりばめされ、フランジ51の孔51Aを通してウェブ21のねじ穴21Bにねじ込まれる。ベース20およびルーバー50は、このルーバー固定ねじ93により互いに固定される。
図3および図4を主に参照して、フード60等について説明する。
フード60を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。図示された例によれば、フード60の素材が曲げ加工されることにより、フード60にウェブ61、側部フランジ62、および、頂部フランジ63が形成されている。側部フランジ62は、フード60の素材の各側部がウェブ61の内面側に向けてL曲げ加工された部分であり、ベース20のウェブ21とフード60のウェブ61との間に内部空間64を形成する。頂部フランジ63は、フード60の素材の一部が側部フランジ62の内面側に向けてL曲げ加工された部分であり、第2のリベット92を通すための孔63Aが形成されている。側部フランジ62のうちの下部の内面には、フード60をベース20(図5参照)に固定するための固定板金70が固定されている。
フード60の下部には、内部空間64をフード60の下方の空間に開放する下部開口部65が形成されている。フード60の上部には、内部空間64をフード60の上方に開口する上部開口部66が形成されている。
固定板金70を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。図示された例によれば、固定板金70の素材が曲げ加工されることにより、固定板金70にウェブ71、フランジ72、および、フード側取付部73が形成されている。
図3に示されるとおり、ウェブ71の側部にフランジ72が形成されている。図4に示されるとおり、フランジ72がフード60の側部フランジ62の内面に固定されることにより、固定板金70が側部フランジ62に取り付けられる。フランジ72は、例えば、溶接によりフランジ72に固定される。
フランジ72の端部には、固定板金70の素材がZ曲げ加工された部分である側部受部72Aが形成されている。フード60の側部フランジ62と固定板金70の側部受部72Aとの間には、ベース20の側部突起25(図2参照)が挿入される挿入空間74が形成されている。なお、側部受部72Aは、フード60に取り付けられる部材である固定板金70に形成された側部受部の一例に該当する。
図3に示されるとおり、ウェブ71のうちの幅が狭い部分に、固定板金70の素材の一部がL曲げ加工された部分であるフード側取付部73が形成されている。図4に示されるとおり、フード側取付部73は、共通固定ねじ94を通すための孔73Aが形成されている。なお、フード側取付部73は、フード60に取り付けられる部材である固定板金70に形成されたフード側取付部の一例に該当する。
図3および図4を参照して、ルーフ80の構成について説明する。
ルーフ80を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。図示された例によれば、ルーフ80の素材が曲げ加工されることにより、ルーフ80にウェブ81、整流板82、側部フランジ83、および、頂部フランジ84が形成されている。
図3に示されるとおり、整流板82は、ルーフ80の素材の比較的広い部分が曲げ加工された部分であり、ダクト210の開口部211(図7参照)からフード60の内部空間64に流れ出た排気、および、フード60の上部開口部66から内部空間64に入り込んだ流体を整流する。側部フランジ83は、ルーフ80の素材の側部が正面側に向けてL曲げ加工された部分であり、フード60の側部フランジ62の内面を支持する。頂部フランジ84は、ルーフ80の素材の頂部が背面側に向けてL曲げ加工された部分であり、フード60の頂部フランジ63に載せられる。頂部フランジ84には、第2のリベット92を通すための孔84Aが形成されている。
図4に示されるとおり、ベース20の上部受部23Bの孔に挿入される上部突起85が、頂部フランジ84の底面に固定されている。上部突起85を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。図示された例によれば、頂部フランジ84に固定される上部突起85の数は2つである。上部突起85は、例えば、溶接により頂部フランジ84に固定される。なお、ベース20の上部受部23Bおよびルーフ80の上部突起85は、雄および雌の関係を有し、互いに結合されることにより、ベース20の上部およびフード60の上部を強く結合する上部受部および上部突起の一例に該当する。
図6A〜図6Cを主に参照して、水切板100の構成について説明する。
水切板100を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。図示された例によれば、水切板100の素材が曲げ加工されることにより、水切板100にウェブ110、側部フランジ120、頂部フランジ130、および、水切板側取付部140が形成されている。
図6Cに示されるとおり、ウェブ110は、屋外換気口10(図1参照)の背面側から正面側に向かうにつれて上方から下方に向けて傾斜している。図6Bに示されるとおり、ウェブ110の側部に側部フランジ120が形成されている。側部フランジ120は、水切板100の素材の短手部分がウェブ110の正面側に向けてL曲げ加工された部分であり、ウェブ110上を流れる流体を水切板100の正面に案内する。
図6Bに示されるとおり、ウェブ110の背面側の端部に頂部フランジ130が形成されている。頂部フランジ130は、水切板100の素材の長手部分がウェブ110の正面と対向するようにU曲げ加工された部分であり、ベース20の底部フランジ24および外壁200の外面201(図7参照)に突き当てられる。
図6Aに示されるとおり、頂部フランジ130の長手縁に水切板側取付部140が形成されている。水切板側取付部140は、水切板100の素材の片がウェブ110の上方に向けて立ち上がるようにL曲げ加工された部分であり、共通固定ねじ94(図5参照)を通すための孔141が形成されている。
図5に示されるとおり、共通固定ねじ94は、樹脂ワッシャー95との間に水切板側取付部140を挟み込むように樹脂ワッシャー95がしまりばめされ、フード側取付部73の孔73Aを通してベース20の凹部26のねじ穴26Aにねじ込まれる。凹部26、フード側取付部73、および、水切板側取付部140は、共通固定ねじ94により互いに固定される。
図10Aに示されるとおり、水切板100の長手方向の寸法は、フード60の幅方向の寸法よりも大きく設定されている。このため、ウェブ110の端部は、屋外換気口10の幅方向においてフード60の側部フランジ62よりも外側に飛び出ている。
図2〜図5を主に参照して、屋外換気口10の出荷前における屋外換気口10の組み立て作業について説明する。なお、屋外換気口10の出荷形態の一例によれば、図2に示されるベース20側の集合体、図4に示されるフード60側の集合体、および、図4に示される水切板100側の集合体が、それぞれ作業者により組み立てられ、それら集合体が1つのセットとして出荷される。なお、ここに例示された屋外換気口10の出荷形態は一例であり、この例とは別の形態により屋外換気口10が出荷されることもある。
図5に示されるとおり、ベントキャップ30が、第1のリベット91によりウェブ21の背面に固定される。次に、バックフレーム40が、第1のリベット91によりウェブ21の背面に固定される。次に、ルーバー固定ねじ93と樹脂ワッシャー95との間にフランジ51が挟み込まれるようにルーバー固定ねじ93および樹脂ワッシャー95が互いに結合され、そのルーバー固定ねじ93により、ルーバー50がウェブ21に固定される。このように、ベース20、ベントキャップ30、バックフレーム40、および、ルーバー50が互いに結合されることにより、図2に示されるベース20側の集合体が形成される。なお、ベース20への各構成要素の取り付け順序は任意に選択できる。
図3に示されるとおり、固定板金70のフランジ72が、フード60の側部フランジ62の内面に突き当てられ、そのフランジ72が溶接等により側部フランジ62に固定される。次に、ルーフ80の頂部フランジ84が、フード60の頂部フランジ63に載せられ、頂部フランジ84の孔84Aおよび頂部フランジ63の孔63Aに第2のリベット92が通される。次に、この第2のリベット92がかしめられることにより、ルーフ80がフード60に固定される。このように、フード60、固定板金70、および、ルーフ80が互いに組み合わせられることにより、図4に示されるフード60側の集合体が形成される。なお、フード60およびルーフ80に関する各構成要素の組み合わせの順序は任意に選択できる。
図4に示されるとおり、共通固定ねじ94と樹脂ワッシャー95との間に水切板側取付部140が挟み込まれるように共通固定ねじ94および樹脂ワッシャー95が互いに結合される。このように、水切板100、共通固定ねじ94、および、樹脂ワッシャー95が互いに組み合わせられることにより、図4に示される水切板100側の集合体が形成される。
図4等を参照して、外壁200への屋外換気口10の設置手順について説明する。なお、屋外換気口10の設置手順の一例によれば、ユーザーは、出荷されたベース20側の集合体、フード60側の集合体、および、水切板100側の集合体を施工現場において互いに組み合わせることにより、屋外換気口10を外壁200に設置する。なお、ここに例示された屋外換気口10の設置手順は一例であり、この例とは別の手順により屋外換気口10を外壁200に設置することもできる。
図2に示されるベース20側の集合体のパイプ31が、図7に示されるとおり、ダクト210の開口部211に挿入され、バックフレーム40が外壁200の外面201に突き当てられる。このとき、図7の設置状態から、フード60側の集合体および水切板100側の集合体が省略された屋外換気口10の設置状態が形成される。ベース20側の集合体が外壁200に設置されたとき、図9Aおよび図10Aに示されるとおり、ベース20の背面と外壁200の外面201との間、すなわち、バックフレーム40の周囲に、コーキング剤220(図7参照)を充填するためのポケット41が形成される。
次に、図2に示されるとおり、タッピングねじ96がベース20の孔21Eを通過して外壁200にねじ込まれる。次に、図7に示されるとおり、ポケット41にコーキング剤220が充填される。ポケット41に充填されたコーキング剤220が硬化することにより、ベース20の背面と外壁200の外面201との間がコーキングされる。なお、タッピングねじ96をねじ込む作業、および、コーキング剤220を充填する作業の順序は任意に選択できる。
次に、図4に示されるとおり、フード60側の集合体の上部突起85がベース20の上部受部23Bに嵌め込まれ、フード60側の集合体の挿入空間74にベース20の側部突起25が挿入されるように、フード60側の集合体がベース20側の集合体と組み合わせられる。このとき、図7の設置状態から、水切板100側の集合体が省略された屋外換気口10の設置状態が形成される。なお、フード60側の集合体がベース20側の集合体と組み合わせられることにともない、固定板金70のフード側取付部73が、図2に示されるベース20の凹部26に配置される。また、第2のリベット92の端部が、図4に示されるベース20の頂部フランジ23の孔23Aに挿入される。
次に、図4に示されるとおり、水切板100側の集合体の共通固定ねじ94が、フード側取付部73を通過してベース20の凹部26のねじ穴26A(図2参照)にねじ込まれ、凹部26、フード側取付部73、および、水切板側取付部140が共通固定ねじ94により互いに固定される。このとき、図7に示されるとおりの屋外換気口10の設置状態が形成される。なお、図13に示されるとおり、ベース20の底部フランジ24の背面、および、水切板100の頂部フランジ130の背面は、それぞれ、外壁200の外面201に突き当てられている。
以上の各作業が完了することにより、図8A、図9A、図10A、および、図11Aに示されるとおり屋外換気口10が組み立てられる。すなわち、図1Aに示されるとおり、第1の使用形態を有する屋外換気口10が外壁200に設置される。
図7を主に参照して、水切板100の機能について説明する。
屋内320の排気は、ダクト210の通路およびベース20の換気孔21Cを通過してフード60の内部空間64に流れ、フード60の下部開口部65からフード60の外部に流れ出る。この排気の一部は、水切板100のウェブ110に接触し、ウェブ110により外壁200から離れるように案内される。フード60の側部フランジ62の内面を伝って流れる液体の一部は、フード60の下部開口部65の縁から滴下して水切板100のウェブ110に到達し、ウェブ110により外壁200から離れるように案内される。フード60の側部フランジ62の外面を伝って流れる液体の一部は、フード60の側部フランジ62から滴下して水切板100のウェブ110に到達し、ウェブ110により外壁200から離れるように案内される。
図8A等を参照して、屋外換気口10の外観について説明する。
図8Aは、水切板100が取り付けられた屋外換気口10の正面構造を示している。図8Bは、水切板100が取り外された屋外換気口10の正面構造を示している。図8Bに示されるとおり、水切板100がベース20から取り外されている場合、正面視による屋外換気口10の外観はシンプルな矩形状である。このため、外壁200の外観との一体感が高められ、意匠性が向上したような印象をユーザーに与えることに貢献する。
図9Aは、水切板100が取り付けられた屋外換気口10の側面構造を示している。図9Bは、水切板100が取り外された屋外換気口10の側面構造を示している。図9Bに示されるとおり、水切板100がベース20から取り外されている場合、側面視による屋外換気口10の外観はシンプルな矩形状である。このため、外壁200の外観との一体感が高められ、意匠性が向上したような印象をユーザーに与えることに貢献する。
図10Aは、水切板100が取り付けられた屋外換気口10の平面構造を示している。図10Bは、水切板100が取り外された屋外換気口10の平面構造を示している。図11Aは、水切板100が取り付けられた屋外換気口10の底面構造を示している。図11Bは、水切板100が取り外された屋外換気口10の底面構造を示している。屋外換気口10の一般的な設置形態によれば、平面視または底面視により屋外換気口10の外観が視認される機会は多くないと考えられるが、図10Bおよび図11Bに示されるとおり、いずれの視点から視認された場合であっても、屋外換気口10の外観はシンプルな矩形状である。
図12を参照して、フード60の支持構造について説明する。
ベース20の折り返し22には、ヘミング曲げ加工により形成されたR部分22Aが存在している。図示された例によれば、R部分22Aは、ウェブ21の縁、頂部フランジ23の縁、および、底部フランジ24の縁よりもベース20の外側に突出している。折り返し22の内面とウェブ21の正面とは互いに接触している。R部分22Aの頂部は、フード60の側部フランジ62の内面と接触し、側部フランジ62を内側から支持している。R部分22Aと側部フランジ62との接触状態は、実質的に線接触とみなせる接触状態である。側部フランジ62が折り返し22により支持されていることにより、側部フランジ62が内部空間64側に変形することが折り返し22により妨げられる。
図13を参照して、水切板100等の締結構造について説明する。
屋外換気口10によれば、ベース20の凹部26の取付面26B上にフード60のフード側取付部73が配置され、フード側取付部73上に樹脂ワッシャー95が配置され、樹脂ワッシャー95上に水切板100の水切板側取付部140が配置されている。共通固定ねじ94は、水切板側取付部140の孔141およびフード側取付部73の孔73Aを通過して、凹部26のねじ穴26Aにねじ込まれている。
屋外換気口10の別の使用形態について説明する。
ベース20には、水切板100とは別の水切板を取り付けることができる。別の水切板の一例としては、次の3つの例が挙げられる。第1の別の水切板は、水切板100と異なるサイズを有し、水切板100と同一の形状を有する。第2の別の水切板は、水切板100と同じサイズを有し、水切板100と異なる形状を有する。第3の別の水切板は、水切板100と異なるサイズを有し、水切板100と異なる形状を有する。なお、水切板のサイズは、主として、水切板の長手方向の寸法、水切板の短手方向の寸法、および、水切板の高さにより規定される。そして、上記別の水切板において、これらの3つの寸法の少なくとも1つが水切板100と相違する場合、その別の水切板は水切板100と異なるサイズを有する。
屋外換気口10によれば、以下の効果が得られる。
(1)屋外換気口10によれば、ベース20に取り付けること、および、ベース20から取り外すことができるように水切板100が構成されている。この構成によれば、ユーザーが、ベース20に水切板100が取り付けられた第1の使用形態、および、ベース20から水切板100が取り外された第2の使用形態を任意に選択できる。このため、ユーザーの多様な要望に応じることができる。
(2)屋外換気口10によれば、フード60がベース20と個別に形成されている。また、フード側取付部73を含む固定板金70がフード60の下部に取り付けられている。また、水切板側取付部140が水切板100に形成されている。
この構成によれば、フード60および水切板100をベース20に取り付ける作業、ならびに、フード60および水切板100をベース20から取り外す作業を、ユーザーが屋外換気口10の下方において行うことができる。このため、フード60および水切板100の取り付けおよび取り外しに関する作業性が向上する。
(3)屋外換気口10によれば、フード側取付部73および水切板側取付部140を互いに重ね合わせ、それら取付部73,140を共通固定ねじ94によりベース20に固定できるようにフード側取付部73および水切板側取付部140が構成されている。
この構成によれば、フード側取付部73および水切板側取付部140がそれぞれ別のねじによりベース20に固定されると仮定した場合と比較して、フード60および水切板100をベース20に取り付けるための作業工数が少なくなる。このため、フード60および水切板100の取り付けに関する作業性が向上する。また、上記仮定した場合と比較して、ねじの数が少ないため、屋外換気口10が高い意匠性を有しているという印象をユーザーに与えることに貢献する。
(4)屋外換気口10によれば、フード側取付部73がベース20の凹部26に直接的に配置され、水切板側取付部140が樹脂ワッシャー95を介してフード側取付部73上に配置される。
この構成によれば、ユーザーは、フード60がベース20に取り付けられた状態において、水切板100をベース20に取り付ける作業、または、水切板100をベース20から取り外す作業を行うことができる。このため、水切板100の取り付けおよび取り外しに関する作業性が向上する。
(5)屋外換気口10によれば、ベース20の下部に凹部26が形成され、その凹部26にフード側取付部73および水切板側取付部140が取り付けられる。この構成によれば、ベース20に対するフード側取付部73および水切板側取付部140の取り付け位置を、ユーザーが容易に視認できる。このため、フード60および水切板100の取り付けに関する作業性が向上する。また、フード側取付部73および水切板側取付部140が、ベース20のウェブ21の正面に配置されると仮定した場合と比較して、ウェブ21から前方に突出した部分が少ない。このため、屋外換気口10が高い意匠性を有しているという印象をユーザーに与えることに貢献する。
(6)別の形態の屋外換気口によれば、ベースの取付面が実質的にベースの正面と面一の関係を形成する、または、ベースの取付面がベースの正面と平行な関係を形成する。すなわち、フードの内部空間に面するようにベースの取付面が形成される。この場合には、ベースの取付面に水切板側取付部を取り付ける作業がフードにより妨げられるおそれがある。
一方、屋外換気口10によれば、ベース20の下部に形成された凹部26に、フード側取付部73および水切板側取付部140を配置するための取付面26Bが形成されている。また、この取付面26Bが、ベース20の上方から下方に向かうにつれて、ベース20の正面側から背面側に後退するように傾斜している。
この構成によれば、ユーザーが屋外換気口10の下方において作業するときに、ベース20の取付面26Bが直接的または間接的にユーザーと面する位置関係、または、それに近い位置関係が形成されやすい。このため、凹部26に水切板側取付部140を取り付ける作業、または、凹部26から水切板側取付部140を取り外す作業がフード60に妨げられにくくなる。このため、水切板100の取り付けおよび取り外しに関する作業性が向上する。
(7)屋外換気口10によれば、フード側取付部73の幅および水切板側取付部140の幅と一致するように、ベース20の凹部26の幅が設定されている。この構成によれば、凹部26にフード側取付部73および水切板側取付部140が配置されたとき、それら取付部73,140が共通固定ねじ94により凹部26に固定されていなくとも、凹部26に対する各取付部73,140の位置がしっかりと決められる。このため、フード60および水切板100の取り付けに関する作業性が向上する。
(8)屋外換気口10は、雄および雌の関係を有し、互いに結合されることによりベース20の上部とフード60の上部との結合を強める上部受部23Bおよび上部突起85を有する。上部受部23Bは、ベース20の頂部フランジ23に形成されている。上部突起85は、フード60に取り付けられるルーフ80に取り付けられている。
この構成によれば、ルーフ80の上部突起85がベース20の上部受部23Bに挿入されることにより、ベース20の上部とフード60の上部とが強く結合する。このため、フード60が変形しにくくなる。また、上部突起85がフード60により覆われ、屋外換気口10の正面視(図8A参照)、および、屋外換気口10の側面視(図9A参照)において、上部突起85が視認されない。このため、屋外換気口10が高い意匠性を有しているという印象をユーザーに与えることに貢献する。
(9)屋外換気口10は、雄および雌の関係を有し、互いに結合されることによりベース20の側部とフード60の側部との結合を強める側部突起25および側部受部72Aを有する。側部突起25は、ベース20の側部に形成されている。側部受部72Aは、フード60に取り付けられた固定板金70に形成され、フード60の側部フランジ62との間に挿入空間74を形成する。
この構成によれば、ベース20の側部突起25が挿入空間74に挿入されることにより、ベース20の側部とフード60の側部フランジ62とが強く結合する。このため、フード60が変形しにくくなる。
(10)別の形態の屋外換気口によれば、ベースの側部のおおよそ全体がベースのウェブからベースの正面側に向けて真っ直ぐに立ち上がる。このような屋外換気口によれば、ユーザーがフードをベースと組み合わせるときに、フードの側壁がベースの側部の内側に入り込むことがある。その場合には、フードを適切にベースに嵌め込むことができないため、ユーザーは、フードをベースから一旦離し、再びフードをベースに嵌め込むことになる。このため、フードの取り付けに関する作業効率が低下する。
一方、屋外換気口10によれば、ベース20の側部がベース20の正面側に折り曲げられた折り返し22がベース20に形成されている。また、折り返し22に形成されているR部分22Aが、フード60の側部フランジ62の内面を支持する。
この構成によれば、ユーザーがフード60をベース20と組み合わせるときに、ベース20に対するフード60の位置が適正な位置からずれたとしても、そのフード60の側部フランジ62が折り返し22に接触するため、フード60の側部フランジ62が折り返し22の内側に入り込むおそれが低い。そして、ユーザーは、その状態からフード60の位置をベース20の幅方向にずらすことにより、フード60の側部フランジ62をベース20の折り返し22の外側に配置することができる。
このように、屋外換気口10によれば、フード60をベース20と組み合わせる作業において、フード60をベース20から離さなくともベース20に対するフード60の位置を調整できる。このため、フード60の取り付けに関する作業性が向上する。
(11)屋外換気口10は、多くの場合、外壁200のうちの比較的高い場所に設置される。そのような場合、ユーザーは、屋外換気口10を見上げながら、水切板100をベース20に取り付ける作業、および、水切板100をベース20から取り外す作業を行うことになる。また、屋外換気口10が設置された場所の高さによっては、ユーザーは、脚立等の踏み台を利用して高所作業を行うことになる。このように、ねじおよびワッシャー等の部品を取り扱いにくい環境での作業がユーザーに求められる場合には、作業中にねじまたはワッシャーが落下し、作業が中断されるおそれがある。
一方、屋外換気口10は、共通固定ねじ94と、そのねじ94がしまりばめされる樹脂ワッシャー95とを有する。この構成によれば、出荷前に屋外換気口10の集合体を組み立てる作業者、または、施工現場において屋外換気口10を設置するユーザーは、水切板100をベース20に固定する前に、共通固定ねじ94と樹脂ワッシャー95との間に水切板側取付部140が挟み込まれるように共通固定ねじ94および樹脂ワッシャー95を互いに結合することができる。また、水切板100をベース20から取り外す場合には、作業者またはユーザーが共通固定ねじ94を緩めても共通固定ねじ94が樹脂ワッシャー95から抜け落ちにくい。このように、水切板100の取り付けおよび取り外しの作業において、共通固定ねじ94および樹脂ワッシャー95が落下しにくいため、その作業が中断されるおそれが低減される。
(12)屋外換気口10によれば、水切板100の長手方向の端部がフード60の側部フランジ62よりも外側に飛び出ている。この構成によれば、フード60の側部フランジ62の外面を伝って流れる液体、または、外壁200のうちのフード60の側部フランジ62の付近を伝って流れる液体が、水切板100のうちの側部フランジ62よりも外側に飛び出た部分により案内される。このため、外壁200におけるフード60の周囲の部分が一層汚れにくくなる。
(13)屋外換気口10によれば、水切板100とはサイズが異なる別の水切板をベース20に取り付けることができる。例えば、予め用意された水切板100よりも大型の水切板をベース20に取り付けた場合には、外壁200を汚れにくくする効果がより高められる。また、予め用意された水切板100よりも小型の水切板をベース20に取り付けた場合には、水切板が目に付きにくくなるため、屋外換気口10が高い意匠性を有しているという印象をユーザーに与えることに貢献する。このように、屋外換気口10によれば、様々な構成の水切板を取り付けることができるため、ユーザーの要望に一層柔軟に応じることができる。
(14)屋外換気口10によれば、水切板がベースと完全に一体化している別の形態の屋外換気口と比較して、以下のとおり、種々の有利な効果が得られる。なお、別の形態の屋外換気口は、水切板がベースと完全に一体化している点を除いて、屋外換気口10と実質的に同一の構成を有する。
屋外換気口10によれば、フード60が新しいフード60に交換され、新しいフード60の塗装と水切板100の塗装との色合いが大きく異なることにより、ユーザーが、その色合いの相違を解消することを望むことがある。しかし、別の形態の屋外換気口によれば、新しいフードの塗装との色合いを合わせるために水切板を含むベース全体を外壁から取り外し、新しいベースに交換する必要がある。この場合、ベース等の周囲に充填されているコーキング剤を剥がす作業が必要になるため、ユーザーに大きな負担がかかる。一方、屋外換気口10によれば、フード60および水切板100を合わせて交換することができる。このため、ベース20を交換しなくとも、フード60の塗装と水切板100の塗装との色合いとを合わせることができる。
別の形態の屋外換気口によれば、水切板がベースの側部よりも外側に飛び出ていることにより、ユーザーが、その屋外換気口を含めた外壁の外観の意匠性が損なわれていると感じることがある。その場合、ユーザーは、外壁の外観の意匠性を高めるために、設置された屋外換気口に代えて、水切板を含まない屋外換気口を設置する等の処置を望むことがある。また、ユーザーは、屋外換気口が実際に外壁に設置されてから、このような意匠性に関する問題にはじめて気付くことがある。このため、屋外換気口を設置する前にその形状等を検討するだけでは、上記のような問題を十分に回避しづらいという側面もある。そして、屋外換気口が実際に外壁に設置された後に、外壁の外観の意匠性に関するユーザーの要望を満たすためには、ベース等の周囲に充填されているコーキング剤を剥がす作業が必要になるため、ユーザーに大きな負担がかかる。
一方、屋外換気口10によれば、外壁200に設置された後に、ユーザーが水切板100を省略することを希望する場合には、共通固定ねじ94を回して水切板100をベース20から取り外すだけでその要望を満たすことができる。このため、別の形態の屋外換気口と比較して、作業に関する負担およびコストの面において大きな効果が得られる。
別の形態の屋外換気口によれば、水切板がフードの側壁よりも外側に飛び出ているため、その屋外換気口を設置する場所によっては、水切板の端部が周囲の構造物と干渉するおそれがある。この場合、その場所に屋外換気口を設置するためには、サイズが小さい別の屋外換気口、または、水切板を含まない別の屋外換気口を用意する等の処置が必要になる。すなわち、当初に用意された屋外換気口の設置を断念し、それとは別の屋外換気口を用意する必要がある。
一方、屋外換気口10によれば、水切板100よりも長手方向の幅が狭い別の水切板を用意すること、または、水切板100をベース20に取り付けない第2の使用形態(図1B参照)を選択することにより、周囲の構造物と水切板100との干渉を回避することができる。このため、別の形態の屋外換気口とは異なり、当初に用意された屋外換気口10をそのまま外壁200に設置することができる。このため、別の形態の屋外換気口と比較して、作業に関する負担およびコストの面において大きな効果が得られる。
(実施の形態2)
図14は、実施の形態2の屋外換気口10Aの斜視構造を示している。この屋外換気口10Aにおける実施の形態1の屋外換気口10との主な相違点は、ガラリ150が付加されている点である。
フード60の側部フランジ62には、それぞれ、ガラリ150を取り付けるためのフランジ67が形成されている。このフランジ67には、ガラリ固定ねじ97をねじ込むためのねじ穴67Aが形成されている。なお、屋外換気口10Aの別の形態によれば、フランジ67に相当するフランジが固定板金70に形成される。
ガラリ150を構成する材料の一例は、ステンレスまたはアルミニウムである。ガラリ150は、フード60の下部開口部65を覆うことにより、下部開口部65を介して内部空間64に異物が侵入することを妨げる。ガラリ150は、さらに、ダクト210(図1参照)を介して室内から排出された汚れを含む空気を外壁200から離れるように案内することにより、外壁200が汚れることを抑制する。ガラリ150には、ガラリ固定ねじ97を通すための孔151が形成されている。
ガラリ固定ねじ97は、ガラリ150の孔151を通過し、樹脂ワッシャー95との間にガラリ150を挟み込むように樹脂ワッシャー95がしまりばめされ、フード60のねじ穴67Aにねじ込まれる。フード60およびガラリ150は、ガラリ固定ねじ97により互いに固定される。なお、ユーザーは、フード60にガラリ150が取り付けられた使用形態、および、フード60からガラリ150が取り外された使用形態を任意に選択できる。
(実施の形態3)
図15は、実施の形態3の屋外換気口10Bのベースの頂部フランジ側の上方向の断面構造を示している。この屋外換気口10Bにおける実施の形態1の屋外換気口10(図1A等)との主な相違点は、ベース20Aの側部の形状の構成が異なる。
まず、屋外換気口10Bによれば、ベース20Aの側部すなわち両側部がベース20Aのフード60側である正面側に向けて換気孔21C(図2等参照)側へ傾斜するよう折り曲げられた傾斜曲げ部27が形成されている。そして、傾斜曲げ部27には、曲げ加工により形成されたR部分22Bが存在している。そして、図示された例によれば、R部分22Bは頂部フランジ23の縁よりもベース20の外側に突出している。そして、傾斜曲げ部27とウェブ28の正面とは互いに面接触していない。R部分22Bの頂部は、フード60の側部フランジ62の内面と接触し、側部フランジ62を内側から支持している。R部分22Bと側部フランジ62との接触状態は、実質的に線接触とみなせる接触状態である。側部フランジ62が傾斜曲げ部27により支持されていることにより、側部フランジ62が内部空間64側に変形することが傾斜曲げ部27により妨げられる。
なお、傾斜曲げ部27は側部フランジ62側に傾斜させた方がいいが、傾斜させしすぎると従来技術の課題が生じるので、側部フランジ62が傾斜曲げ部27に接触する傾斜ならどんな傾斜でもよい。
この構成によれば、ユーザーがフード60をベース20Aと組み合わせるときに、ベース20Aに対するフード60の位置が適正な位置からずれたとしても、そのフード60の側部フランジ62が傾斜曲げ部27に接触し案内されるため、フード60の側部フランジ62が傾斜曲げ部27の内側に入り込むおそれがさらに低くなる。そして、ユーザーは、その状態から継続してフードを回動させることにより、フード60の側部フランジ62をベース20Aの傾斜曲げ部27の外側に確実に配置することができる。
このように、屋外換気口10Bによれば、フード60をベース20Aと組み合わせる作業において、フード60をベース20Aから離さなくともベース20Aに対するフード60の位置を調整できる。このため、フード60の取り付けに関する作業性がさらに向上する。
さらに、実施の形態1に記載したベース20の側部をへミング曲げ加工で折り返し22が形成される場合と比較して、ベース20の側部の曲げ加工の工数を低減するとともに、屋外換気口10Bを塗装する時に折返し22(図12等参照)が不十分な場合に生じる隙間に加工油が残留し脱脂加工不良等を要因とする塗装不良の発生の低減を図ることができる。
(変形例)
本屋外換気口が取り得る具体的な形態は、各実施の形態に例示された形態に限定されない。以下に示される各実施の形態の変形例はその一例である。
・変形例のベース20によれば、折り返し22の内面とウェブ21の正面との間に隙間が形成される。
・変形例のベース20によれば、折り返し22に代えて、次のようなガイドがベース20の側部に形成される。変形例のガイドは、ウェブ21から正面側に向けて立ち上がるようにL曲げ加工され、さらに、その端部がベース20の内側に向けてL曲げ加工されている。別の変形例のガイドは、ウェブ21から正面側に向けて立ち上がるようにL曲げ加工され、さらに、その端部がベース20の内側に向けてカール曲げ加工されている。別の変形例のガイドは、ウェブ21との付け根からその全体がベース20の内側に向けてカール曲げ加工されている。
・変形例のフード60によれば、フード側取付部73に相当するフード側取付部がフード60の側部フランジ62に直接的に形成される。
・変形例の水切板100によれば、水切板側取付部140に相当する水切板側取付部が、水切板100とは別に形成され、水切板100に固定される。
・変形例の屋外換気口10は、個別に形成されたフード60および固定板金70に代えて、フード60および固定板金70が一体化された構造に相当する構造を持つフードを有する。
・変形例の屋外換気口10によれば、フード側取付部73とベース20の凹部26との間にワッシャーが配置される。すなわち、フード側取付部73が間接的に凹部26上に配置される。
・変形例の屋外換気口10によれば、水切板側取付部140とフード側取付部73との間に樹脂ワッシャー95が配置されない。すなわち、水切板側取付部140が直接的にフード側取付部73上に配置される。
・変形例の屋外換気口10によれば、フード側取付部73の幅および水切板側取付部140の幅とおおよそ一致するように、凹部26の幅が設定される。この場合には、凹部26にフード側取付部73および水切板側取付部140が配置されたとき、凹部26に対する各取付部73,140のおおよその位置が決められる。このため、凹部26の幅がフード側取付部73の幅および水切板側取付部140の幅よりも広い場合と比較して、フード60および水切板100をベース20に取り付ける作業に関する作業性が向上する。
・変形例の屋外換気口10によれば、フード側取付部73および水切板側取付部140の一方の幅と一致するように、または、おおよそ一致するように、凹部26の幅が設定される。すなわち、フード側取付部73および水切板側取付部140の他方の幅が、凹部26の幅よりも狭い。この場合にも、凹部26にフード側取付部73および水切板側取付部140が配置されたとき、凹部26に対する一方の取付部の位置がしっかり決められる。または、凹部26に対する一方の取付部のおおよその位置が決められる。このため、凹部26の幅がフード側取付部73の幅および水切板側取付部140の幅よりも広い場合と比較して、フード60および水切板100をベース20に取り付ける作業に関する作業性が向上する。
・変形例のフード60およびルーフ80は、第2のリベット92に代えてねじによりベース20に固定される。この場合には、フード60およびルーフ80の取り外しに関する作業性が向上する。
・変形例の屋外換気口10によれば、ベース20の正面の一部がフード60に覆われないようにベース20およびフード60が構成される。
・水切板100の形状は、任意に変更できる。一例によれば、水切板100が全体的に湾曲した形状を有する。
・水切板100およびフード60をベース20に取り付けるための構造は、任意に変更できる。一例によれば、ベース20の凹部26がベース20から省略され、フード側取付部73がウェブ21の正面上に配置され、フード側取付部73上に水切板側取付部140が配置される。そして、ベース20のウェブ21、フード側取付部73、および、水切板側取付部140が共通固定ねじ94により互いに固定される。また、別の一例によれば、フード60および水切板100が個別にベース20に取り付けられる。その場合には、フード側取付部73を配置するための凹部がベース20にさらに形成され、フード側取付部73およびその凹部がねじにより互いに固定される。また、水切板側取付部140がベース20の凹部26に配置され、水切板側取付部140および凹部26がねじにより互いに固定される。
・フード60および水切板100が個別にベース20に取り付けられる上記変形例の一例によれば、フード側取付部73が配置される凹部、および、水切板側取付部140が配置される凹部が互いに連続的した1つの凹部を構成する。
・変形例のベース20によれば、2箇所の凹部26の間にも凹部が形成され、それらが互いに連続した1つの凹部を構成する。
・変形例の屋外換気口10は、バックフレーム40を介してベース20が外壁200に設置される構成に代えて、ベース20が直接的に外壁200に設置される構成を有する。
・変形例の屋外換気口10は、ルーフ80に代えて、フード60の上部開口部66の全体を覆う天井が形成される。
・変形例の屋外換気口10によれば、水切板100がフード60の側部フランジ62よりも外側に飛び出さないように水切板100のサイズが設定される。すなわち、水切板100の長手方向の寸法がフード60の幅と同じ寸法、または、フード60の幅よりも狭い寸法に設定される。
・変形例の屋外換気口10は、ベース20に水切板100を取り付けるための構造に代えて、フード60に水切板100を取り付けるための構造を有する。その一例によれば、フード60の下部に、水切板100を取り付けるための取付部が形成される。水切板100には、水切板側取付部140に代えて、その取付部に取り付けるための取付部が形成される。
・変形例の屋外換気口10は、水切板100がベース20に取り付けられた状態であっても、その正面視または側面視により水切板100が視認されにくい、または、視認されない構造を有する。その一例によれば、水切板100のおおよそ全体、または、水切板100の全体を覆うようにフード60が形成される。また、別の一例によれば、屋外換気口10は、実施の形態1の水切板100よりも小型の水切板を有する。この小型の水切板は、そのおおよそ全体、または、全体がフード60に覆われるようにベース20に取り付けられる。一方、屋外換気口10がこのような構造を持つ場合であっても、ユーザーが水切板を必要としない場合があり得る。本屋外換気口によれば、水切板を任意に取り付けおよび取り外しできるため、そのようなユーザーの要望を満たすことができる。
・変形例の水切板100は、ベース20に代えて、フード60に取り付けること、および、フード60から取り外すことができるように構成される。このような水切板100を有する屋外換気口10は、例えば次のような構成を有する。フード60の側部フランジ62には、固定板金70に代えて、水切板100を取り付けるための第2のフード側取付部が取り付けられる。または、第2のフード側取付部がフード60に直接的に形成される。第2のフード側取付部は、固定板金70のフード側取付部73と類似する構造を有する。
水切板100のウェブ110には、水切板側取付部140に代えて、第2のフード側取付部に取り付けるための第2の水切板側取付部が形成される。または、第2の水切板側取付部が、水切板100とは別に形成されて水切板100に取り付けられる。第2の水切板側取付部は、フード60の内部空間64において第2のフード側取付部と対面するように形成される。そして、第2のフード側取付部および第2の水切板側取付部がねじにより互いに固定されることにより、水切板100がフード60に取り付けられる。
この変形例によれば、ユーザーが、フード60に水切板100が取り付けられた使用形態、および、フード60から水切板100が取り外された使用形態を任意に選択できる。このため、ユーザーの多様な要望に応じることができる。
・変形例の水切板100は、ベース20およびフード60のそれぞれに取り付けること、および、ベース20およびフード60のそれぞれから取り外すことができるように構成される。
・ベース20への水切板100の取り付け、および、ベース20からの水切板100の取り外しをユーザーが任意に選択するための構造の具体的な形態は、任意の選択事項である。その形態の一例として、以下の(a)〜(c)の形態が挙げられる。
(a)変形例の屋外換気口10は、水切板100を共通固定ねじ94によりベース20に固定する構造に代えて、雄および雌の関係を有する突起および受部の一方をベース20および水切板100の一方に有し、突起および受部の他方をベース20および水切板100の他方に有する。この屋外換気口10によれば、ユーザーは、水切板100の突起または受部をベース20の受部または突起と結合することにより、水切板100をベース20に取り付けることができる。また、ユーザーは、そのように結合された水切板100の突起または受部をベース20の受部または突起から離すことにより、水切板100をベース20から取り外すことができる。
(b)上記(a)の変形例をさらに変形した屋外換気口10は、雄および雌の関係を有する突起および受部の一方をフード60および水切板100の一方に有し、突起および受部の他方をフード60および水切板100の他方に有する。
(c)変形例の屋外換気口10は、水切板100を共通固定ねじ94によりベース20に固定する構造に代えて、リベットにより水切板100およびベース20に固定する。このリベットは、ベース20が外壁200に設置された状態において、工具により取り外すことができる位置に取り付けられる。また、リベットについては、再利用できないタイプのリベット、および、再利用できるタイプのリベットのいずれも用いることができる。再利用できるタイプのリベットが用いられる場合には、水切板100の取り外しに関する作業性が向上する。
・変形例の屋外換気口10は、個別に構成されたベース20およびフード60に代えて、これらベース20およびフード60が一体化した構造に相当する構造を持つベースを有する。
・変形例の屋外換気口10は、深形パイプフード、丸形パイプフード、防風板付フラットフード、または、防風板付フラットフードと称される形態を有する。