JP3744168B2 - アイソレータの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機器など高周波帯域で使用される二ポートアイソレータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より移動体通信回路などに使用されるアイソレータを、図10を用いて説明する。但し、図はフェライト成形体に注目した概略図である。
【0003】
従来のアイソレータは、フェライトシート上に中心導体を印刷し、その中心導体で中心電極121、122を構成する。そしてこの中心電極121、122が、互いにほぼ90度の角度をなすように積層され、焼成されることによりフェライト成形体120が形成される。このフェライト成形体120は、樹脂などに電極を印刷することで回路を形成した基板の、所定の位置に配置される。
【0004】
フェライト成形体120の側面に露出している第一中心電極121の一端121bが入力端子に、他端121cがアースに接続されている。同様に第二中心電極122の一端122bが出力端子に、他端122cがアースに接続されている。
【0005】
また、回路上での第一中心電極121の入力側である一端121bと第二中心電極122の出力側である一端122bの間にはチップ抵抗115が配置される。さらに第一中心電極121の一端121bと第二中心電極122の一端122bには、チップコンデンサ116が配置され回路上でそれぞれ接続されている。
【0006】
このようにフェライト成形体120、抵抗115やコンデンサ116を配置された基板は、金属製のケースに収納される。このとき、金属製ケース内のフェライト成形体120の上部には、磁石が同様に収納され、フェライト成形体120に直流磁界を印加する。そして金属製ケースにより磁界の閉ループが構築されている。
【0007】
こうして形成されたアイソレータは、中心電極121、122の長さやコンデンサ116の容量などにより整合をとり、所望の周波数で30dB以上の高アイソレーションがとれるように形成される。こうして形成されたアイソレータにおいては、入力端子から入力された信号は出力端子に出力されるが、逆方向の信号は通さないという機能を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のアイソレータにおいて、図10に示すように第一中心電極121の幅方向の中央を通る第一中心線121aと第二中心電極122の幅方向の中央を通る第二中心線122aの交点128がフェライト成形体120の上方から見た中央線130上に配置されていた。このとき、コンデンサ116や抵抗115などの整合回路の値は、交点128が中央線130上にあるという条件で設計されていた。なお、ここで中央線130とは、第一中心電極121の入力端子側の一端121bと、第二中心電極122の出力側の一端122bとを結ぶ線および第一中心電極121のアース側の他端121cと、第二中心電極122のアース側の他端122cとを結ぶ線に略平行で、フェライト成形体120の中心点を通る線である。
【0009】
しかしながら、中心電極121、122をフェライトシートに印刷する際や、そのフェライトシートを積層する際などのフェライト成形体120を製造する過程において、前記交点128が意図した位置からずれることは、現在の技術では回避できない。そしてその誤差は±70μm程度である。
【0010】
ここで第一中心線121aと第二中心線122aの交点128の前記中央線130からのずれの度合いとアイソレーションとの関係を図3に示す。なお、この場合のアイソレータとしては、中央線130と平行な方向(横)の長さが2.4mm、垂直な方向(縦)の長さが1.6mmのカルシウム・バナジウム・ガーネット構造の磁性体(以下、CVGとする)からなる矩形状のフェライトシート上に、パラジウム・銀からなる幅0.5mmの中心導体を印刷し、交差角90°で交差させるように積層したフェライト成形体120を用いている。そして抵抗115に51Ωのチップ抵抗、コンデンサ116に、5.5pFのチップコンデンサを使用している。
【0011】
図3に示すように第一中心線121aと第二中心線122aの交点128がアース側に30μmより大きくずれると、アイソレータの機能として必要とされる30dB以上のアイソレーションがとれなくなる。したがって、第一中心線121aと第二中心線122aの交点128を中央線130上にあるとして整合回路を調節していると、フェライト成形体120の製造過程における±70μmの誤差により、30dB以上のアイソレーションがとれなくなる範囲に交点がずれるものが生じる。このように従来のアイソレータでは、所望のアイソレーションがとれない不良品が生じるという問題があった。
【0012】
また第一中心電極121と第二中心電極122との交差角度を変え、抵抗115やコンデンサ116などの整合回路の調節を変更した場合の、第一中心線121aと第二中心線122aの交点128の前記中央線130からのずれの度合いとアイソレーションとの関係を図5に示す。
【0013】
この場合、第一中心線121aと第二中心線122aの交点128が入出力側に30μmより大きくずれると、アイソレータの機能として必要とされる30dB以上のアイソレーションがとれなくなる。したがって、第一中心線121aと第二中心線122aの交点128を中央線130上にあるとして整合回路を調節していると、フェライト成形体120の製造過程における±70μmの誤差により、30dB以上のアイソレーションがとれなくなる範囲に交点がずれるものが生じる。この場合も製造したアイソレータに、所望のアイソレーションがとれない不良品が生じるという問題があった。
【0014】
なお、前述のアイソレータでは、第一中心電極121の一端121bから交点128までの長さをL1とし、第二中心電極122の一端122bから交点128までの長さをL2とし、第一中心電極121の他端121cから交点128までの長さをL3とし、第二中心電極122の他端122cから交点128までの長さをL4としたときに、L1=L2かつL3=L4の関係にある。このとき、図3に示す例では、ほぼ30/cosθ<(L1−L3)/2(μm)の範囲で30dB以上のアイソレーションがとれなくなり、図5に示す例では、ほぼ30/cosθ<(L3−L1)/2(μm)の範囲で30dB以上のアイソレーションがとれなくなっている。
【0015】
また、前述の問題はフェライト上に絶縁シートを介して金属箔の中心電極を互いに交差するように重ねたタイプのアイソレータや、分布定数型のアイソレータについても同様に起こるものである。
【0016】
本発明のアイソレータは、上述の問題を鑑みてなされたものであり、これらの問題を解決し、安定して30dB以上のアイソレーションをとれるアイソレータの製造方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の請求項1記載のアイソレータの製造方法によれば、磁性体と、該磁性体に近接し互いに交差する第一、第二中心電極と、直流磁界を印加するための磁石と、前記第一中心電極の一端を入力端子、他端をアースに接続し、前記第二中心電極の一端を出力端子、他端をアースに接続したとき、前記第一中心電極の一端と前記第二中心電極の一端との間に接続された抵抗と、前記磁性体と、前記中心電極と、前記磁石と、前記抵抗を収納するケースとからなるアイソレータの製造方法において、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と、前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点を、前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端を通る線と前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端を通る線の両方に略平行で、前記磁性体の中心点を通る中央線からずらすように設定する製造方法を用いている。
【0018】
また、請求項2記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点を、前記中央線より前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端の側にずらすように設定する製造方法を用いている。
【0019】
さらにまた、請求項3記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点を、前記中央線より前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端の側にずらすように設定する製造方法を用いている。
【0020】
さらにまた、請求項4に記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端を通る線と前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端を通る線の両方に略平行で、前記磁性体の中心点を通る中央線と前記交点のずれの範囲が、前記中央線から前記第一中心電極の一端までの距離の二倍をk(μm)としたとき、(−0.01875k+70)〜(0.125k−70)(μm)(但し974≦k≦3733(μm))となるように設定する製造方法を用いている。
【0021】
さらにまた、請求項5記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端を通る線と前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端を通る線の両方に略平行で、前記磁性体の中心点を通る中央線と前記交点のずれの範囲が40〜130(μm)となるように設定する製造方法を用いている。
【0022】
さらにまた、請求項6記載のアイソレータの製造方法によれば、磁性体と、該磁性体に近接し互いに交差する第一、第二中心電極と、直流磁界を印加するための磁石と、前記第一中心電極の一端を入力端子、他端をアースに接続し、前記第二中心電極の一端を出力端子、他端をアースに接続したとき、前記第一中心電極の一端と前記第二中心電極の一端との間に接続された抵抗と、前記磁性体と、前記中心電極と、前記磁石と、前記抵抗を収納するケースとからなるアイソレータの製造方法において、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から、前記第一中心電極の一端までの長さをL1とし、前記交点から前記第二中心電極の一端までの長さをL2としたときL1=L2の関係にし、前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さをL3とし、前記交点から前記第二中心電極の他端までの長さをL4としたとき、L3=L4の関係にし、かつL1≠L3の関係となるように設定する製造方法を用いている。
【0023】
さらにまた、請求項7記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1と、前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とを、L1<L3の関係となるように設定する製造方法を用いている。
【0024】
さらにまた、請求項8記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1と、前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とを、L1>L3の関係となるように設定する製造方法を用いている。
【0025】
さらにまた、請求項9記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1と、前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とについて、L1+L3=h(μm)としたとき、(−0.01875hcosθ+70)≦|L1−L3|cos θ/2≦(0.125hcosθ−70)(μm)(但し、(974/cosθ)≦h≦(3733/cosθ)(μm))を満たすように設定する製造方法を用いている。
【0026】
さらにまた、請求項10記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1、前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とが、40/cosθ≦|L1−L3|/2≦130/cosθ(μm)を満たすように設定する製造方法を用いている。
【0027】
さらにまた、請求項11記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極、前記第二中心電極を複数層の中心導体から構成する製造方法を用いている。
【0028】
さらにまた、請求項12記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と、前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点のうち、少なくとも一つの中心導体交点を、前記中央線より前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端の側にずらし、少なくとも一つの中心導体交点を、前記中央線より前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端の側にずらすように設定する製造方法を用いている。
【0029】
さらにまた請求項13記載のアイソレータの製造方法によれば、前記中心導体交点の、前記中央線からのずれの範囲が、前記中央線から前記第一中心電極の一端までの距離の二倍をk(μm)としたとき、(−0.01875k+70)〜(0.125k−70)(μm)(但し974≦k≦3733(μm))となるように設定する製造方法を用いている。
【0030】
さらにまた、請求項14記載のアイソレータの製造方法によれば、前記中心導体交点の、前記中央線からのずれの範囲が40〜130(μm)となるように設定する製造方法を用いている。
【0031】
さらにまた、請求項15記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と、前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点と該中心導体交点それぞれから前記各第一中心導体の一端との間の長さをl1とし、前記中心導体交点それぞれから前記各第二中心導体の一端までの長さをl2とし、前記中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の他端までの長さをl3とし、前記中心導体交点それぞれから前記第二中心導体の他端までの長さをl4としたとき、l1=l2かつl3=l4であり、少なくとも一つの層についてl1<l3の関係とし、別の少なくとも一つの層についてl1>l3の関係となるように設定する製造方法を用いている。
【0032】
さらにまた、請求項16記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点を有し、該中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の一端までの長さl1、前記中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の他端までの長さl3の中で、l1<l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層、およびl1>l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層が、l1+l3=h(μm)としたとき、(−0.01875hcosθ+70)≦|l1−l3|cos θ/2≦(0.125hcosθ−70)(μm)(但し、(974/cosθ)≦h≦(3733/cosθ)(μm))を満たすように設定する製造方法を用いている。
【0033】
さらにまた、請求項17記載のアイソレータの製造方法によれば、前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点を有し、該中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の一端までの長さl1、前記中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の他端までの長さl3の中で、l1<l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層、およびl1>l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層が、40/cosθ≦|l1−l3|/2≦130/cosθ(μm)を満たすように設定する製造方法を用いている。
【0034】
以上のような構成及び方法により、フェライトシート上に中心電極を印刷する際や、そのフェライトシートを積層する際などのフェライト成形体の製造過程における±70μmの前記交点のずれが生じても、本発明のアイソレータは確実に30dB以上のアイソレーションがとれる。
【0035】
またさらに、請求項11〜17の発明によれば、第一、第二中心電極は、積層された複数層の中心導体から構成されるため、フェライト成形体は前記中央線の入出力側・アース側両側に中心導体交点を有するようになる。よって、最初に中心導体で構成される中心電極の交差角や、抵抗やコンデンサなどの整合回路を、前記中心導体交点を入出力側・アース側、どちら側にずらすように調節していてもよくなる。そのため、フェライト成形体の第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と、第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点が、どちら側にずれているかを示すマーキングなどが不必要となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例であるアイソレータを、図1に基づいて説明する。
図1は、本発明のアイソレータ10を示す分解斜視図である。図1に示すように本発明のアイソレータ10は、基板14上に配置されたフェライト成形体20、チップ抵抗15、チップコンデンサ16と、上部ケース11および下部ケース12と、磁石13により構成されている。
【0037】
フェライト成形体20は、横2.4mm、縦1.6mmの矩形状をしたシート状のCVG上に、幅0.5mmのパラジウム・銀からなる一本の中心導体を印刷し、一本あるいは複数本の中心導体からなる第一中心電極および第二中心電極が、互いに90°の交差角で交差するようにフェライトシートを積層する。そして焼成し、フェライト成形体20が形成される。
【0038】
樹脂からなる基板14には回路パターンが形成されており、所定の位置にフェライト成形体20が配置される。第一中心電極の一端は入力端子に接続され、他端はアースに接続される。また、第二中心電極の一端は出力端子に接続され、他端はアースに接続される。第一中心電極の一端と第二中心電極の一端との回路上での間には、51Ωのチップ抵抗15が実装されており、第一中心電極・第二中心電極それぞれに5.5pFのチップコンデンサ16が接続されるように実装されている。そして、第一中心電極の他端、第二中心電極の他端およびチップコンデンサ16の他方はアースに接続されている。
【0039】
このようにフェライト成形体20、抵抗15、コンデンサ16を実装された基板14は、金属製の下部ケース12、上部ケース11に収納される。そのときフェライト成形体20の上部には磁石13が同様に収納され、フェライト成形体20に直流磁界を印加する。そして金属製ケース11、12により磁界の閉ループが構築されている。
【0040】
こうして形成されたアイソレータ10は、移動体通信手段などの回路に使用され、入力端子側から入力された信号は出力端子側に通り、出力端子側からの信号は入力端子側に通らないという機能を有する。
【0041】
次に本発明のアイソレータの製造方法について説明する。
まず、酸化カルシウムと酸化バナジウムを主成分とする磁性体粉末を所定量に調合し、900〜1200℃で仮焼成し、マイクロ波用磁性体の仮焼粉を作製する。次に、この仮焼粉を有機溶剤で粉砕した後、ポリビニルアルコール系バインダとともに有機溶剤中に分散し、スラリーを作製する。さらに、このスラリーをドクターブレード法で、数十μmの均一な厚さのマイクロ波用磁性体グリーンシートに成形し、所定の大きさに打ち抜く。
【0042】
次に、パラジウム・銀からなる電極をスクリーン印刷・焼成により、シート上に中心導体を形成する。
【0043】
上記各工程によって作成されたマイクロ波用磁性体グリーンシートを積層した後、圧着して同時に1200〜1550℃で焼成し、フェライト成形体20を得る。
【0044】
こうして形成されたフェライト成形体20は、樹脂上にスクリーン印刷などにより回路電極が形成された基板14に、半田により接続され、実装される。また同様に基板14上には、所定の位置にチップコンデンサ16や、チップ抵抗15が半田づけされる。
【0045】
そして、この基板14は、磁石13が嵌め込まれ固定されている金属製の上部ケース11と、同じく金属製の下部ケース12に収納される。
【0046】
なお磁性体としては、イットリウム・鉄・ガーネット構造のものを使用してもよく、またドクターブレード法の代わりに押し出し法を用いてもよい。さらに、この製造方法では入出力端子に表面実装のタイプを用いたが、入出力端子に金属箔を用いてもよい。
【0047】
さらに、フェライト成形体20に注目した概略図2を用いて、本発明のアイソレータにおける中心電極交点位置の設定方法を説明する。
図2に示すように第一中心電極21の幅方向の中央を通る第一中心線21aと、第二中心電極22の幅方向の中央を通る第二中心線22aとの交点28を、第一中心電極21の一端21b及び第二中心電極22の一端22bの側に前記中央線30から100μmずらした線上に配置するように整合回路の値を設定する。つまり、コンデンサ16や抵抗15などの整合回路の値は、あらかじめ交点28が、中央線30から100μmずらした位置にあるという条件で設計されている。中央線30は、第一中心電極21の一端21bと第二中心電極22の一端22bとを結ぶ線および第一中心電極21の他端21cと第二中心電極22の他端22cとを結ぶ線に略平行でフェライト成形体20の中心点を通るものである。このようにすることで、中心導体印刷やフェライトシート積層などのフェライト成形体20製造過程における回避できない±70μmのずれが生じても、前記中央線30よりずれは30〜170(μm)の範囲となる。ずれの範囲が30〜170(μm)であれば、図3に示すように、製造したアイソレータ全てにおいてアイソレーションは30dB以上となる。
【0048】
また、この実施例のアイソレータは、第一中心線21aと第二中心線22aとの交点28から第一中心電極21の一端21bまでの長さをL1とし、交点28から第二中心電極22の一端22bまでの長さをL2とし、交点28から第一中心電極21の他端21cまでの長さをL3とし、交点28から第二中心電極22の他端22cまでの長さをL4としたとき、L1=L2かつL3=L4の関係にある。そして、交点28を中央線30から第一中心電極21の一端21b及び第二中心電極22の一端22bの側に100μmずらすということは、(L3−L1)/2=100×21/2(μm)となるように設定することと同じであり、この条件にすれば、製造過程で誤差が生じても常に30dB以上のアイソレーションがとれることがわかる。
【0049】
次に、本発明の第二の実施例について説明する。なお、アイソレータの構成は第一の実施例と同一であるため、フェライト成形体20aについて説明し、第一の実施例と同一部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0050】
図4に示すように、交点28を、第一中心電極21の他端21cと第二中心電極22の他端22cの側に前記中央線30から100μmずらした線上に配置するように整合回路の値を設定している。つまり、コンデンサ16や抵抗15などの整合回路の値は、あらかじめ交点28が中央線30から100μmずらした位置にあるという条件で設計している。このようにすることで、中心導体印刷やフェライトシート積層などのフェライト成形体20a製造過程における回避できない±70μmのずれが生じても、ずれは30〜170(μm)の範囲となる。ずれの範囲が30〜170(μm)であれば、図5に示すように、製造したアイソレータ全てにおいてアイソレーションは30dB以上となる。
【0051】
また、この実施例のアイソレータは、第一中心線21aと第二中心線22aとの交点28から第一中心電極21の一端21bまでの長さをL1とし、交点28から第二中心電極22の一端22aまでの長さをL2とし、交点28から第一中心電極21の他端21cまでの長さをL3とし、交点28から第二中心電極22の他端22cまでの長さをL4としたとき、L1=L2かつL3=L4の関係にある。そして、交点28を中央線30から第一中心電極21の他端21b及び第二中心電極22の他端22bの側に100μmずらすということは、(L1−L3)/2=100×21/2(μm)となるように設定することと同じであり、この条件にすれば、製造過程で誤差が生じても常に30dB以上のアイソレーションがとれることがわかる。
【0052】
なお、第一の実施例、第二の実施例においては、フェライト成形体の一方の端にマーキングしてもよい。これにより、第一中心線21aと第二中心線22aとの交点28が、どちらにずれているかを明らかにすることができる。
【0053】
次に本発明の第三の実施例を、図6、7を用いて説明する。なお、アイソレータの構成は第一の実施例と同一であるため、フェライト成形体40について説明し、第一の実施例と同一部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0054】
図7に示すように、この実施例においてフェライト成形体40は、四層の積層構造となっている。すなわち、複数のフェライトシート31、32、33、34に中心導体41、42、43、44を形成し、積層している。この中心導体41、42、43、44のうち中心導体41、43は、第一中心電極を構成し、中心導体42、44は、第二中心電極を構成している。また、図6に示すように、一層目のフェライトシート31に印刷された中心導体41の中心導体中心線41aと二層目に印刷された中心導体42の中心導体中心線42aとの中心導体交点29aが、フェライトシートの中央線30から入力端子・出力端子に接続されている側に100μmずらした位置に配置するように、あらかじめ整合回路の値を設定している。同様に、三層目のフェライトシート33に印刷された中心導体43の中心導体中心線43aと四層目に印刷された中心導体44の中心導体中心線44aとの中心導体交点29bが、フェライトシートの中央線30からアースに接続されている側に100μmずらした位置に配置するように、あらかじめ整合回路の値を設定している。
【0055】
これにより、常に30dB以上のアイソレーションがとれ、かつ中央線30を対称軸にしてどちら向きにフェライト成形体40を配置してもよいため、方向性の問題が生じない。したがって、方向を示すためのマーキングなどを付与する必要がなくなり、製造コストが下がる。
【0056】
また、この実施例のアイソレータは、一層目の第一中心導体中心線41aと二層目の第二中心導体中心線42aとの中心導体交点29aから第一中心導体41の一端41bまでの長さをl1とし、中心導体交点29aから第二中心導体42の一端42bまでの長さをl2とし、中心導体交点29aから第一中心導体41の他端41cまでの長さをl3とし、中心導体交点29aから第二中心導体42の他端42cまでの長さを、l4としたとき、l1=l2かつl3=l4の関係にある。さらに、三層目の第一中心導体中心線43aと四層目の第二中心導体中心線44aとの中心導体交点29bから第一中心導体43の一端43bまでの長さをl-1とし、中心導体交点29bから第二中心導体44の一端44bまでの長さをl-2とし、中心導体交点29bから第一中心導体43の他端43cまでの長さをl-3とし、中心導体交点29bから第二中心導体44の他端44cまでの長さをl-4としたとき、l-1=l-2かつl-3=l-4の関係にある。そして、中心導体交点29aを中央線30から入力端子・出力端子に接続されている側に100μmずらすということは、(l3−l1)/2=100×21/2(μm)となるように設定することと同じであり、中心導体交点29bを中央線30からアースに接続されている側に100μmずらすということは、(l-1−l-3)/2=100×21/2(μm)となるように設定することと同じである。したがって、この条件にすれば、製造工程で誤差が生じても、常に30dB以上のアイソレーションがとれることがわかる。
【0057】
なお、上記の実施例に用いた数値は一つの例であり、本発明はこれに限るものではなく、所望の特性に応じて様々な組み合せが可能となる。例えば交差角は、およそ85°〜105°の範囲、抵抗は47〜68Ωの範囲、コンデンサは4〜8pFの範囲のものを適宜組み合せて、本発明の効果を得ることができる。このことを、図8、図9を用いて以下に説明する。
【0058】
図8は、アイソレータのS12−S21位相差とアイソレーションとの関係につて、図9は、第一中心線と第二中心線との交点から第一中心電極の一端までの長さをL1とし、交点から第一中心電極の他端までの長さをL3としたときの(L1+L3)に対するL1の比率(%表示)とS12−S21位相差との関係について、シミュレーションした結果を示す図である。
【0059】
図8にしめすように、S12−S21位相差が170°から190°の範囲において、アイソレータは30dB以上のアイソレーションをとることができる。したがって、図9においてS12−S21位相差が170°から190°の範囲に入る限りにおいて、アイソレータは30dB以上のアイソレーションをとることができる。つまり、(L1+L3)に対するL1の比率が、37.5%から51.875%の範囲において30dB以上のアイソレーションがとれるということである。
【0060】
この条件を、L1+L3=h(μm)として式で示すと、−0.01875hcosθ+70≦|L1−L3|cos θ/2≦0.125hcosθ−70(μm)ということである。
但し、交点28の設定位置から±70μmの製造誤差があるので、30dB以上のアイソレーションがとれる範囲は少なくとも140μm以上は必要であるという条件から、(974/cosθ)≦h(μm)である。また、中央線30から見て一方の側において30dB以上のアイソレーションがとれる範囲は、70μmよりも小さいという条件から、h≦(3733/cosθ)(μm)である。
【0061】
これを、上述の実施例に当てはめて考察してみる。上述の実施例においては、h=1600×21/2(μm)であるので、30dB以上のアイソレーションがとれる範囲は、−0.01875hcosθ+70≦|L1−L3|cos θ/2≦0.125hcosθ−70(μm)という条件式にh=1600×21/2(μm)、cosθ=1/21/2を代入すると、40≦|L1−L3|/2≦130(μm)となる。図3、図5に照らし合わせてみると、この範囲が、確かに図3、図5の実験値から示される30dB以上のアイソレーションがとれる範囲と適合していることがわかる。
【0062】
また、上記の条件は、中央線から第一中心電極の一端までの距離の二倍をk(μm)とすると、中央線と交点のずれの範囲が、(−0.01875k+70)〜(0.125k−70)(μm)にあるときに、30dB以上のアイソレーションがとれるということである。但し、974≦k≦3733(μm)である。
【0063】
これも、上述の実施例に当てはめて考察してみる。上述の実施例においては、フェライト成形体の縦の長さが1.6mm、つまりk=1600(μm)であるので、30dB以上のアイソレーションがとれる中央線と交点のずれの範囲は、−0.01875+70〜0.125−70(μm)という条件式にk=1600(μm)を代入すると40〜130(μm)となる。図3、図5に照らし合わせてみると、この範囲が、確かに図3、図5の実験値から示される30dB以上のアイソレーションがとれる範囲と適合していることがわかる。
【0064】
また本発明のアイソレータの製造方法は、フェライト上に絶縁シートを介して金属箔の中心電極を互いに交差するように重ねたタイプのアイソレータや、分布定数型のアイソレータについても同様に適用することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と、第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線の交点を、コンデンサや抵抗などの整合回路に合わせて、中央線からずらすように設定した。このようにすることで、製造過程における±70μmの交点のずれにも関わらず、30dB以上のアイソレーションをとれるアイソレータを製造することができる。したがって、良品率が高くなり、ひいては製造コストの低下にもつながる。
【0066】
また、交点のずれをコンデンサや抵抗などの整合回路に合わせて、40μmから130μmの範囲にした。このようにすることで、一般に使用される横2.4mm、縦1.6mmのフェライト成形体を使用したときに、製造過程における±70μmの交点のずれにも関わらず、確実に30dB以上のアイソレーションをとれるアイソレータを製造することができる。したがって、さらに良品率が高くなり、ひいては製造コストの低下にもつながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイソレータの分解斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施例のフェライト成形体に注目した概略図である。
【図3】交点のずれとアイソレーションとの関係を表す図その1。
【図4】本発明の第二の実施例のフェライト成形体に注目した概略図である。
【図5】交点のずれとアイソレーションとの関係を表す図その2。
【図6】本発明の第三の実施例のフェライト成形体に注目した概略図である。
【図7】本発明の第三の実施例のフェライト成形体の分解斜視図である。
【図8】S12−S21位相差とアイソレーションとの関係を表す図である。
【図9】(L1+L3)に対するL1の比率とS12−S21位相差との関係を表す図である。
【図10】従来のアイソレータのフェライト成形体に注目した概略図である。
【符号の説明】
10 アイソレータ
11 上部ケース
12 下部ケース
13 磁石
14 基板
15 チップ抵抗
16 チップコンデンサ
20,20a,40 フェライト成形体
21,22 中心電極
28 交点
29a,29b 中心導体交点
30 中央線
31,32,33,34 フェライトシート
41,42,43,44 中心導体

Claims (17)

  1. 磁性体と、
    該磁性体に近接し互いに交差する第一、第二中心電極と、
    直流磁界を印加するための磁石と、
    前記第一中心電極の一端を入力端子、他端をアースに接続し、前記第二中心電極の一端を出力端子、他端をアースに接続したとき、前記第一中心電極の一端と前記第二中心電極の一端との間に接続された抵抗と、
    前記磁性体と、前記中心電極と、前記磁石と、前記抵抗を収納するケースとからなるアイソレータの製造方法において、
    前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と、前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点を、前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端を通る線と前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端を通る線の両方に略平行で、前記磁性体の中心点を通る中央線からずらすように設定することを特徴とするアイソレータの製造方法。
  2. 前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点を、前記中央線より前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端の側にずらすように設定することを特徴とする請求項1記載のアイソレータの製造方法。
  3. 前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点を、前記中央線より前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端の側にずらすように設定することを特徴とする請求項1記載のアイソレータの製造方法。
  4. 前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端を通る線と前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端を通る線の両方に略平行で、前記磁性体の中心点を通る中央線と前記交点のずれの範囲が、
    前記中央線から前記第一中心電極の一端までの距離の二倍をk(μm)としたとき、
    (−0.01875k+70)〜(0.125k−70)(μm)
    (但し974≦k≦3733(μm))となるように設定することを特徴とする請求項1、請求項2、または請求項3記載のアイソレータの製造方法。
  5. 前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端を通る線と前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端を通る線の両方に略平行で、前記磁性体の中心点を通る中央線と前記交点のずれの範囲が40〜130(μm)となるように設定することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、または請求項4記載のアイソレータの製造方法。
  6. 磁性体と、
    該磁性体に近接し互いに交差する第一、第二中心電極と、
    直流磁界を印加するための磁石と、
    前記第一中心電極の一端を入力端子、他端をアースに接続し、前記第二中心電極の一端を出力端子、他端をアースに接続したとき、前記第一中心電極の一端と前記第二中心電極の一端との間に接続された抵抗と、
    前記磁性体と、前記中心電極と、前記磁石と、前記抵抗を収納するケースとからなるアイソレータの製造方法において、
    前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から、前記第一中心電極の一端までの長さをL1とし、前記交点から前記第二中心電極の一端までの長さをL2としたときL1=L2の関係にあり、
    前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さをL3とし、前記交点から前記第二中心電極の他端までの長さをL4としたとき、L3=L4の関係にあり、
    かつL1≠L3の関係となるように設定することを特徴とするアイソレータの製造方法。
  7. 前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1と、
    前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とが、L1<L3の関係となるように設定することを特徴とする請求項6記載のアイソレータの製造方法。
  8. 前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1と、
    前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とが、L1>L3の関係となるように設定することを特徴とする請求項6記載のアイソレータの製造方法。
  9. 前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1と、
    前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とについて、
    L1+L3=h(μm)としたとき、
    (−0.01875hcosθ+70)≦|L1−L3|cos θ/2≦(0.125hcosθ−70)(μm)
    (但し、(974/cosθ)≦h≦(3733/cosθ)(μm)であり、
    θは前記第一中心線と前記第二中心線との交差角の半角、以下同様)を満たすように設定することを特徴とする請求項6、請求項7、または請求項8記載のアイソレータの製造方法。
  10. 前記第一中心電極の幅方向の中央を通る第一中心線と前記第二中心電極の幅方向の中央を通る第二中心線との交点から前記第一中心電極の一端までの長さL1と、前記交点から前記第一中心電極の他端までの長さL3とが、
    40/cosθ≦|L1−L3|/2≦130/cosθ(μm)
    を満たすように設定することを特徴とする請求項6、請求項7、請求項8、または請求項9記載のアイソレータの製造方法。
  11. 前記第一中心電極、前記第二中心電極が複数層の中心導体から構成されていることを特徴とする請求項1または請求項6記載のアイソレータの製造方法。
  12. 前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と、前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点のうち、
    少なくとも一つの中心導体交点を、前記中央線より前記第一中心電極の一端及び前記第二中心電極の一端の側にずらし、
    少なくとも一つの中心導体交点を、前記中央線より前記第一中心電極の他端及び前記第二中心電極の他端の側にずらすように設定することを特徴とする請求項11記載のアイソレータの製造方法。
  13. 前記中心導体交点の前記中央線からのずれの範囲が前記中央線から前記第一中心電極の一端までの距離の二倍をk(μm)としたとき、
    (−0.01875k+70)〜(0.125k−70)(μm)
    (但し974≦k≦3733(μm))となるように設定することを特徴とする請求項12記載のアイソレータの製造方法。
  14. 前記中心導体交点の、前記中央線からのずれの範囲が40〜130(μm)となるように設定することを特徴とする請求項12または請求項13記載のアイソレータの製造方法。
  15. 前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と、前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点と該中心導体交点それぞれから前記各第一中心導体の一端との間の長さをl1とし、前記中心導体交点それぞれから前記各第二中心導体の一端までの長さをl2とし、前記中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の他端までの長さをl3とし、前記中心導体交点それぞれから前記第二中心導体の他端までの長さをl4としたとき、
    l1=l2かつl3=l4であり、
    少なくとも一つの層についてl1<l3の関係となり、
    別の少なくとも一つの層についてl1>l3の関係となるように設定することを特徴とする請求項11記載のアイソレータの製造方法。
  16. 前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点を有し、該中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の一端までの長さl1、前記中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の他端までの長さl3の中で、
    l1<l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層、
    およびl1>l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層が、
    l1+l3=h(μm)としたとき、
    (−0.01875hcosθ+70)≦|l1−l3|cos θ/2≦(0.125hcosθ−70)(μm)
    (但し、(974/cosθ)≦h≦(3733/cosθ)(μm))を満たすように設定することを特徴とする請求項15記載のアイソレータの製造方法。
  17. 前記第一中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第一中心導体中心線と前記第二中心電極を構成する複数層の中心導体のそれぞれ幅方向の中央を通る複数の第二中心導体中心線との複数の中心導体交点を有し、該中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の一端までの長さl1、前記中心導体交点それぞれから前記第一中心導体の他端までの長さl3の中で、
    l1<l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層、
    およびl1>l3の関係にある層のうち少なくとも一つの層が、
    40/cosθ≦|l1−l3|/2≦130/cosθ(μm)
    を満たすように設定することを特徴とする請求項15または請求項16記載のアイソレータの製造方法。
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