JPH0248571B2 - - Google Patents

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JPH0248571B2
JPH0248571B2 JP56085012A JP8501281A JPH0248571B2 JP H0248571 B2 JPH0248571 B2 JP H0248571B2 JP 56085012 A JP56085012 A JP 56085012A JP 8501281 A JP8501281 A JP 8501281A JP H0248571 B2 JPH0248571 B2 JP H0248571B2
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JP
Japan
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polyimide
temperature
powder
aromatic
solution
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JP56085012A
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Yoshikazu Sasaki
Hiroshi Inoe
Tadao Muramatsu
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ビフエニルテトラカルボン酸二無
水物成分と芳香族ジアミン成分とを、ポリイミド
不溶性で高沸点の特定のアミド系溶媒に、155℃
より低い温度で溶解した低粘度の均一な溶液を、
160℃〜300℃の温度に短時間で昇温し、その温度
に維持して、対数粘度が小さい(分子量が小さ
な)芳香族ポリイミドを生成させ微細粒子として
析出させて、ポリイミド粉末を製造する方法に係
る。
従来、芳香族ポリイミド粉末を製造する方法
は、芳香族テトラカルボン酸成分(酸二無水物)
と芳香族ジアミン成分とを有機極性溶媒中で長時
間重合して、ポリイミドの前駆体である高分子量
のポリアミツク酸を生成し、次いで、その反応液
に、ポリアミツク酸不溶性の溶媒を添加し、その
ポリアミツク酸粉末を析出させ単離して、そのポ
リアミツク酸粉末を高温でイミド化してポリイミ
ド粉末を得る方法、あるいは、前記高分子量のポ
リアミツク酸を含有する反応液にイミド化剤を添
加するか、またはその反応液を高温に加熱するか
して、前記ポリアミツク酸をイミド化してポリイ
ミド粉末として析出させ単離してポリイミド粉末
を得る方法が、一般的に知られていたのである。
しかしながら、前述の公知の方法では、高分子
量の芳香族ポリアミツク酸の生成工程とそのポリ
アミツク酸のイミド化工程の二工程が必要である
ので全体として製造工程が複雑であり長時間を要
するという欠点があり、特に、ポリアミツク酸の
生成工程において、有機極性溶媒または反応液を
実質的に無水の状態にしなければ高分子量のポリ
アミツク酸が生成しないこと、高分子量のポリア
ミツク酸の生成した反応液が極めて高い回転粘度
となり反応液の取扱いが極めて困難となることな
どの欠点があつた。
また、特公昭46−41617号公報には、無水物基
に対するアミン基の比を(1:1±0.015)モル
比以内に保つようにして芳香族テトラカルボン酸
二無水物及び/又は芳香族ジアミンを供給しつ
つ、固有粘度(ピリジン中0.5%の溶液として35
℃で測定した)が1までであるポリアミド酸を、
高分子量のポリアミド酸に生成させながら溶媒中
100〜200℃で該ポリイミド酸をイミド化すること
を特徴とする少なくとも0.1m2/gの表面積を有
する高分子量のゆ合せしめうる芳香族ポリイミド
の製造法が記載されている。
しかしながら、前記公告公報に記載の実施例に
ついて、芳香族テトラカルボン酸成分として、ビ
フエニルテトラカルボン酸成分を使用したほか
は、各実施例と同様にしてポリイミドを製造する
と、ピリジンの還流温度(約115℃)で反応を行
なわなければならないので、ポリイミド粉末が析
出し始めたからほぼ析出し終るまで長時間を要
し、しかも、生成したポリイミド粉末が極めて粒
度の小さいものとなつてしまい、そのポリイミド
粉末をポリイミド成形体の製造に使用できなかつ
たのである。
さらに、特公昭49−13878号公報には、 (1) グリコール中に少なくとも1種類の二無水物
を溶解し、 (2) (1)の溶液に少なくとも1種のジアミンのグリ
コール溶液を加え、 (3) 得られた混合物を120〜190℃の範囲の温度に
て水を除去するのに十分な時間加熱しそして粒
状ポリイミドの沈殿を起させ、 (4) ポリイミド粒子を反応容器から回収し、そし
て、 (5) 乾燥により該粒子から残留液体を除去する、
諸段階を連続的に行うことを特徴とする、粒状
ポリイミド特にポリピロメリイミドの製造方法
が記載されている。
しかしながら、前記公告公報に記載の方法を、
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジ
アミン成分の反応に適用した場合に、ビフエニル
テトラカルボン酸二無水物がグリコールに充分溶
解せず、ポリイミドの析出の際にビフエニルテト
ラカルボン酸二無水物が残存または析出し、両者
の混在した粉末となつてしまうか、あるいは、ポ
リイミドの析出前にポリアミツク酸が析出して、
成形用の粉末としては不適当なものしか得られな
かつたのである。
この発明者らは、ビフエニルテトラカルボン酸
成分と芳香族ジアミン成分とから、ポリイミド成
形体を製造するのに好適な芳香族ポリイミド粉末
を、短時間で、再現性よく製造する方法について
種々研究した結果、ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物成分と芳香族ジアミン成分との略等モル
を、ポリイミド不溶性で沸点が高い特定のアミド
系溶媒に、155℃より低い温度で溶解した低回転
粘度の均一な溶液を、撹拌しながら、160℃〜300
℃の温度に短時間で昇温し、その温度に維持する
と、比較的低分子量であつて粉末の加熱圧縮成形
法でポリイミド成形体を製造するのに好適な芳香
族ポリイミドが析出することを見出し、この発明
を完成させた。
この発明の方法では、高分子量のポリアミツク
酸を製造する必要がないので、反応液が全工程に
おいて極めて低い回転粘度であり、極めて単純な
一工程で短時間で、再現性よくポリイミド粉末を
製造することができる。
この発明の方法によつて、約1〜100μの平均
粒径を有し、粉末の加熱・圧縮成形法によるポリ
イミド成形体の製造に好適なポリイミド粉末を安
定して製造することができる。
この発明の方法では、析出した直後のポリイミ
ドが比較的低い対数粘度(分子量)を有するので
あるが、その低分子量のポリイミドを含有する反
応液を、高温で熟成することによつて、種々の高
い対数粘度(分子量)を有しながら粒子径が析出
時とほとんど変わらないポリイミド粉末を製造す
ることができる。
この発明の方法で製造したポリイミド粉末は、
粉体として流動性が優れており、粉末の加熱・圧
縮成形法によつて、優れた耐熱性と機械的強度と
を有するポリイミド成形体を製造することができ
る。
以下、この発明の方法について、さらに詳しく
説明する。
この発明は、ビフエニルテトラカルボン酸二無
水物成分と芳香族ジアミン成分との略等モルから
なるモノマー成分5〜40重量部を、生成するポリ
イミドが1重量%以上溶解しないアミド系溶媒
100重量部に、155℃より低い温度で溶解した回転
粘度(100℃で測定)50ポアズ以下の均一な溶液
を、 撹拌しながら、160℃〜300℃の温度に1分間〜
2時間の範囲内の短時間で昇温し、前記範囲内の
温度に維持して、 対数粘度(50℃、0.5g/100mlp−クロルフエ
ノールで測定)が0.2〜1である芳香族ポリイミ
ドを生成させ微細な粒子として析出させることを
特徴とするポリイミド粉末の製造法に関する。
この発明の方法において、モノマー成分として
使用するビフエニルテトラカルボン酸二無水物と
しては、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカル
ボン酸二無水物、または、2,3,3′,4′−ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物、あるいはそれ
らの化合物の混合物を挙げることができる。
また、前記のビフエニルテトラカルボン酸二無
水物成分は、その一部が、他の芳香族テトラカル
ボン酸類、例えば、ピロメリツト酸、ベンゾフエ
ノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフエニル)プロパン、ビス(3,4
−ジカルボキシフエニル)メタン、ビス(3,4
−ジカルボキシフエニル)エーテル、ビス(3,
4−ジカルボキシフエニル)ホスフインなどの酸
二無水物によつて置きかえられて使用されてもよ
い。
この発明では、ビフエニルテトラカルボン酸二
無水物成分としては、3,3′,4,4′−ビフエニ
ルテトラカルボン酸二無水物(以下、S−
BPDAと略記することもある)単独、または、
2,3,3′,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二
無水物(以下、a−BPDAと略記することもあ
る)単独、あるいは前記S−BPDAとa−
BPDAとの混合物が最適である。
この発明の方法において、モノマー成分として
使用する芳香族ジアミンとしては、ベンゼン環を
分子内に1個または2個有する芳香族ジアミン化
合物であればよく、例えば、4,4′−ジアミノジ
フエニルエーテル、3,3′−ジアミノジフエニル
エーテル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ
ジフエニルエーテル、3,3′−ジメトキシ−4,
4′−ジアミノジフエニルエーテルなどのジフエニ
ルエーテル系ジアミン、4,4′−ジアミノジフエ
ニルチオエーテル、3,3′−ジアミノジフエニル
チオエーテルなどのジフエニルチオエーテル系ジ
アミン、3,3′−ジアミノベンゾフエノン、4,
4′−ジアミノベンゾフエノンなどのベンゾフエノ
ン系ジアミン、3,3′−ジアミノジフエニルホス
フイン、4,4′−ジアミノジフエニルホスフイン
などのジフエニルホスフイン系ジアミン、3,
3′−ジアミノジフエニルメタン、4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタンなどのジフエニルメタン系ジ
アミン、ベンチジン、3,3′−ジメチルベンチジ
ンなどのベンチジン系化合物、o−,m−,p−
フエニレンジアミンなどを挙げることができる。
この発明では、芳香族ジアミン成分として、特
に、3,3′−ジアミノジフエニルエーテル、4,
4′−ジアミノジフエニルエーテルなどのジフエニ
ルエーテル系ジアミン単独、または、ジフエニル
エーテル系ジアミンと他の芳香族ジアミンとの混
合物を好適に挙げることができる。
この発明の方法において、反応用のアミド系溶
媒は、ビフエニルテトラカルボン酸二無水物成分
と芳香族ジアミン成分との略等モルを使用して反
応させて生成する芳香族ポリイミドが1重量%以
上溶解せず好ましくは0.5重量%以上溶解せず、
しかも、沸点が150℃以上、好ましくは150〜300
℃、特に好ましくは160〜280℃であるアミド系溶
媒であればよいが、低い回転粘度の均一な溶液を
調製するためには、155℃以下の温度において低
粘度の液体、すなわち、融点が120℃以下、特に
100℃以下、さらに好ましくは80℃以下であつて、
モノマー成分、および両モノマーから生成するオ
リゴマー、または低分子量のポリアミツク酸を充
分に均一に溶解することができる溶媒であること
が好ましい。
前記アミド系溶媒としては、例えば、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチ
ルカプロラクタムなどを挙げることができる。
この発明の方法においては、まず、前記のビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物成分と芳香族ジ
アミン成分との略等モルを、前述の特定のアミド
系溶媒に155℃より低い温度で溶解して調製した
低い回転粘度(100℃で測定して、50ポアズ以下)
の均一な溶液を使用するのである。
前記の両モノマー成分は、全体として略等モル
使用するのであるが、両モノマー成分がまつたく
等モルでなくてもよく、一方のモノマー成分が他
のモノマー成分より約5モル%まで過剰に使用さ
れてもよく、過剰のモノマー成分の量が少なくな
るに従つて、得られる芳香族ポリイミド粉末の成
形体の強度が向上する傾向がある。
上記の均一な溶液の調製においては、公知のど
のような方式も採用でき、例えば、両モノマー成
分とアミド系溶媒とを0〜60℃の温度で一度に混
合し、155℃までの温度のいずれかの温度に昇温
しモノマー成分を溶解して均一な溶液とする方
法、別にビフエニルテトラカルボン酸二無水物成
分を比較的高温(60〜140℃)でアミド系溶媒に
均一に溶解した溶液を調製しておき、その溶液
に、芳香族ジアミン成分、または芳香族ジアミン
成分のアミド系溶媒の溶媒の溶液を、155℃より
低い温度、特に0〜150℃の温度で、添加して均
一な溶液とする方法などを挙げることができる。
前記の均一な溶液の調製において、全モノマー
の使用量は、アミド系溶媒100重量部に対して、
5〜40重量部のモノマーである割合となるような
量である。
この発明の方法において、前述のようにして調
製した低い回転粘度の均一な溶液を、撹拌しなが
ら、160℃〜300℃の温度、好ましくは165℃〜280
℃の温度に、1分間〜2時間の範囲内の短時間で
昇温し、前記範囲内の温度に維持して、芳香族ポ
リイミドを生成させ析出させるのである。なお、
前述の均一な溶液を160〜300℃にまで昇温した際
に、昇温後の到達温度が、前記の均一な溶液に混
合されているアミド系溶媒の沸点よりも低いこと
が反応水の除去のために好ましいが、前記の到達
温度が前記溶媒の沸点よりかなり高い場合には、
必要であれば、前記の均一な溶液からの芳香族ポ
リイミドの析出を適当な加圧状態で行つてもよ
い。
前述のポリイミドを析出させるために使用する
160℃以上の昇温前の均一な溶液は、100℃におけ
る回転粘度が50ポアズ以下、好ましくは10ポアズ
以下である。
したがつて、両モノマーが溶解した均一な溶液
は、前記の回転粘度(100℃)より高い値になら
ない程度の短時間、すなわち1分間〜2時間、好
ましくは1.5分間〜1.8時間で、160℃〜300℃の温
度に昇温し、前記範囲内の温度に、好ましくは少
なくとも約1分間〜1時間維持して、芳香族ポリ
イミドを生成させ析出させるのである。
なお、均一な溶液には、適当な公知のイミド化
剤、例えば、トリエチルアミン、3,5−ルチジ
ン、キノリンなどを添加してもよい。
前述のようにして芳香族ポリイミドの析出が開
始した反応液は、生成した水分がアミド系溶媒と
共に留出するので、その混合液から水分を適当な
方法で分離して除去し、残液留分(溶媒が主成
分)を再び反応液へ還流させることが好ましい。
前述のようにして析出した芳香族ポリイミド
は、対数粘度(50℃、0.5g/100mlp−クロルフ
エノールで測定)が0.2〜1であるポリイミドで
あり、微細な粒子(約1〜100μの平均粒径を有
する粒子)である。
この発明の方法において、理論収率の約90%以
上の芳香族ポリイミドが析出した反応液は、前記
160〜300℃の温度、好ましくは165℃〜300℃、さ
らに好ましくは、180℃〜280℃の温度で、0.2〜
20時間、好ましくは、0.5〜10時間熟成し、析出
した芳香族ポリイミドの対数粘度(前記と同じ測
定)を増大させることができる。前述の熟成によ
つて、芳香族ポリイミドの分子量(対数粘度)は
増大するが、芳香族ポリイミドの粒子は、その平
均粒径がほとんど増大しないのである。
この発明の方法においては、芳香族ポリイミド
の粉末が分散している反応液を、冷却して、ろ過
することによつて、ポリイミド粉末を簡単に単離
することができる。そのポリイミド粉末は、適当
な方法で洗浄し、乾燥することによつて、ポリイ
ミド成形体を加熱・圧縮成形することができるポ
リイミド粉末として得ることができる。
以下、この発明の実施例および比較例を示す。
実施例 1 3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物(S−BPDA)208.9g(0.71モル)、
4,4′−ジアミノジフエニルエーテル(DADE)
142.3g(0.71モル)およびN−メチル−2−ピ
ロリドン(NMP、沸点202℃)1360mlを、撹拌
機、還流冷却器(分離器付)および温度計の備え
付けられた容量3の三ツ口セパラブルフラスコ
に、30℃においてほぼ同時に添加し、その混合液
(S−BPDA、DADEおよびNMP)を、窒素ガ
スの流通(50ml/min)を行い、撹拌機の回転羽
根の回転(500rpm)を行いながら、約1時間で
125℃まで昇温し、この温度に約1時間維持して、
各モノマー成分をNMP溶媒に均一に溶解し、回
転粘度(100℃で測定)が約2ポアズである均一
な溶液を調製し、次いでその均一な溶液を、窒素
ガス流通と撹拌とを行い、溶媒と生成水とを還流
し生成水を一部除去しながら、約0.5時間で200℃
まで昇温し、170℃から芳香族ポリイミドを析出
させ約10分間でその析出を完了させた。
その後、その反応液を冷却し、ガラスフイルタ
ーでろ過し、得られた粉末を熱水で充分に洗浄
し、さらに、その粉末を約160℃で20時間減圧乾
燥し、芳香族ポリイミド粉末315gを得た。
上記芳香族ポリイミド粉末は、ポリマーのイミ
ド化率(赤外吸収スペクトル分析)が95%以上で
あり、ポリマーの対数粘度が0.65であり、さらに
粉末の平均粒径が約10μであつた。
実施例 2 30℃において、S−BPDA,DADEおよび
NMPを、三ツ口セパラブルフラスコへ添加した
後、その混合液を、30℃から200℃まで1.5時間で
昇温したほかは、実施例1と同様に実施して、芳
香族ポリイミド粉末を310g得た。
前記混合物の昇温において、約130℃で各モノ
マー成分がNMP溶媒に均一に溶解し、回転粘度
(100℃)が約1ポアズである均一な溶液が調製さ
れ、195℃で芳香族ポリイミド粉末が析出し始め、
約5分間で析出が完了した。
上記芳香族ポリイミド粉末は、ポリマーのイミ
ド化率が95%以上であり、ポリマーの対数粘度が
0.72であり、さらに粉末の平均粒径が約20μであ
つた。
実施例 3 30℃において、S−BPDA,DADEおよび
NMPを、三ツ口セパラブルフラスコへ添加した
後、その混合液を、30℃から70℃まで0.5時間で
昇温し、70℃に1.5時間維持し、次いで70℃から
200℃まで1.5時間で昇温したほかは実施例1と同
様に実施して、芳香族ポリイミド粉末を318g得
た。
前記混合物の昇温において、70℃において各モ
ノマー成分がNMP溶媒にほぼ溶解し、さらに
120℃までには各モノマー成分がNMP溶媒に完
全に均一の溶解し、回転粘度(100℃)が、約3
ポアズである均一な溶液が調製され、190℃で芳
香族ポリイミド粉末が析出し始め、約7分間で析
出が完了した。
上記芳香族ポリイミド粉末は、ポリマーのイミ
ド化率が95%以上であり、ポリマーの対数粘度が
0.69であり、さらに粉末の平均粒径が約10μであ
つた。
実施例 4 3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物(S−BPDA)208.9g(0.71モル)と
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)800mlと
を、三ツ口セパラブルフラスコ(実施例1と同
じ)に30℃で添加し、この混合液を、窒素ガス流
通(50ml/min)と撹拌(500rpm)とをしなが
ら、30℃から120℃まで1時間で昇温し、モノマ
ー成分をNMP溶媒に均一に溶解し、4,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル(DADE)142.3g
(0.71モル)とトリエチルアミン143.7g(1.42モ
ル)とN−メチル−2−ピロリドン(NMP)
560mlとの混合液を、前記S−BPDA溶液(120
℃)に添加して、回転粘度(100℃)が1ポアズ
以下の均一な溶液を調製し、次いで、その均一な
溶液を、窒素ガス流通と撹拌とを行い、溶媒と生
成水とを還流し生成水を一部除去しながら、約1
時間で200℃まで昇温し、約190℃から芳香族ポリ
イミドを析出させ約10分以内でその析出を完了さ
せた。
その後、その反応液を、実施例1と同様にして
冷却およびろ過、洗浄し、さらに乾燥して、芳香
族ポリイミド粉末320gを得た。
上記芳香族ポリイミド粉末は、ポリマーのイミ
ド化率が95%以上であり、ポリマーの対数粘度が
0.65であり、さらに粉末の平均粒径が約3μであつ
た。
実施例 5 S−BPDA104.5g(0.36モル)とDADE71.2g
(0.36モル)とN−メチルカプロラクタム(溶媒)
1360mlとを、実施例1と同様の三ツ口セパラブル
フラスコに、30℃において添加し、その混合液
を、実施例1と同様に窒素ガス流通および撹拌し
ながら、0.5時間で150℃まで昇温し、各モノマー
成分を溶媒に完全に溶解し、回転粘度(100℃)
が1ポアズ以下の均一な溶液を調製し、次いで、
その均一な溶液を、実施例1と同様に窒素ガス流
通、撹拌、溶媒還流および生成水の除去をしなが
ら、約1時間で180℃まで昇温し、さらに引き続
いて約1.6時間で200℃まで昇温し、芳香族ポリイ
ミドを析出させた。前記の反応液の昇温過程にお
いて、反応液が180℃に到達した時から芳香族ポ
リイミドが析出し始め約20分間でその析出が完了
し、その後、反応液を200℃まで昇温している間
に、芳香族ポリイミドが析出した反応液が熟成さ
れた。
その後、その反応液を、実施例1と同様にし
て、冷却、ろ過・洗浄し、さらに粉末を乾燥し
て、芳香族ポリイミド粉末を162g得た。
前記芳香族ポリイミド粉末は、そのポリマーの
イミド化率が95%以上であり、そのポリマーの対
数粘度が0.56であり、さらに粉末の平均粒径が約
8μであつた。
実施例 6 30℃において、S−BPDA104.5g、
DADE71.2gおよびN,N−ジメチルアセトアミ
ド1660mlを、三ツ口セパラブルフラスコ(実施例
1と同様)に添加した後、その混合液を、30℃か
ら110℃まで0.5時間で昇温し、各モノマー成分を
溶媒に完全に溶解し、回転粘度(100℃)が1ポ
アズ以下の均一な溶液を調製し、次いで、その均
一な溶液を、実施例1と同様に窒素ガス流通と撹
拌しながら、110℃から170℃まで1.2時間で昇温
し、芳香族ポリイミドの析出を開始させ、さら
に、反応液を、170から180℃まで2時間で昇温
し、芳香族ポリイミド析出を完了させた。
その後、その反応液を、実施例1と同様にし
て、冷却、ろ過、洗浄し、さらに粉末を乾燥し
て、芳香族ポリイミド粉末を159g得た。
前記芳香族ポリイミド粉末は、そのポリマーの
イミド化率が95%以上であり、そのポリマーの対
数粘度が0.67であり、さらに粉末の平均粒径が約
5μであつた。
実施例 7 30℃において、S−BPDA104.5g、
DADE71.2gおよびN,N−ジメチルホルムアミ
ド1660mlを、実施例1と同様の三ツ口セパラブル
フラスコに添加し、その混合液を、実施例1と同
様に窒素ガス流通および撹拌しながら、20分間で
120℃まで昇温し、各モノマー成分を溶媒に完全
に溶解し、回転粘度(100℃)が約1ポアズであ
る均一な溶液を調製し、次いで、その均一な溶液
を、実施例1と同様に窒素ガス流通、撹拌、溶媒
還流および生成水の除去をしながら、50分間で
120℃から180℃まで昇温し、さらに引き続いて、
約100分間200℃まで昇温し、芳香族ポリイミドを
析出させた。前記の反応液の昇温過程において、
反応液が180℃に到達した時から芳香族ポリイミ
ドが析出し始め約20分間でその析出が完了し、そ
の後反応液を200℃まで昇温している間に芳香族
ポリイミドが析出した反応液が熟成された。
その後、その反応液を、実施例1と同様にして
処理して、芳香族ポリイミド粉末を163g得た。
前記芳香族ポリイミド粉末は、そのポリマーの
イミド化率が95%以上であり、そのポリマーの対
数粘度が0.62であり、さらに粉末の平均粒径が約
5μであつた。
比較例 1 30℃において、S−BPDA104.5g、
DADE71.2gおよびピリジン1630mlを、実施例1
と同様の三ツ口セパラブルフラスコに添加し、そ
の混合液を、30℃から115℃まで15分間で昇温し、
ピリジンを還流させながら、混合液をその温度に
30分間維持し各モノマー成分をほぼ溶解させ、さ
らにその溶液を115℃に70分間維持すると濁りを
生じ、さらにその反応液を115℃に80分間維持す
るとポリマーの粉末が析出し始め、その析出が完
了したのが、さらに反応液を115℃に110分間維持
した後である。
その反応液を、実施例1と同様に処理して、ポ
リマー粉末を得た。
そのポリマー粉末は、ポリマーのイミド化率が
95%より小さく、また粉末の平均粒径が1μより
かなり小さく、このように小さい粒径(1μ以下)
の粉末は、粉末の流動性が悪く、成形時の取扱い
が難しく、成形用の粉末として使用できがたいも
のである。
比較例 2 30℃において、S−BPDA104.5g、
DADE71.2gおよびエチレングリコール1420ml
を、実施例1と同様の三ツ口セパラブルフラスコ
に添加し、その混合液を、0.5時間で30℃から120
℃まで昇温したところ、モノマーが溶媒に完全に
溶解する前にポリマーの析出が始まり、その反応
液を、約1時間で120℃から150℃まで昇温して、
ポリマーを析出させた。
しかしながら、その析出したポリマー粉末内に
は、モノマーも析出しており、そのような粉末
は、成形に使用できないものであつた。
比較例 3 S−BPDA,DADE、およびNMPをそれぞれ
三ツ口セパラブルフラスコに添加した後、30℃の
温度で6時間撹拌して反応させたほかは、実施例
1と同様にして、回転粘度(溶液粘度、100℃で
測定)が100ポアズである均一な溶液(濃度;約
20重量%)を調製した。
前述のようにして得られた回転粘度100ポイズ
の均一な溶液(20重量%)を使用して、その溶液
を撹拌しながら、マントルヒーターで、30℃から
200℃まで1.5時間で前記溶液の昇温を試みたとこ
ろ、溶液の粘度が高いために充分な撹拌ができな
い状態が続き、セパラブルフラスコの周辺部のみ
溶液が加熱され、溶液の温度が不均一な温度分布
状態となり、最終的には、溶液全体がゲル状に固
まりとなつてしまつた。
比較例 4 S−BPDA,DADE、およびN−メチルカプ
ロラクタムをそれぞれ三ツ口セパラブルフラスコ
に添加した後、30℃の温度で6時間撹拌して反応
させたほかは、実施例5と同様にして、回転粘度
(溶液粘度、100℃で測定)が50ポアズである均一
な溶液(濃度;約10重量%)を調製した。
前述のようにして得られた回転粘度60ポアズの
均一な溶液(10重量%)を使用したほかは、実施
例5と同様に昇温して、ポリイミド粉末を析出さ
せた。
その結果得られたポリイミド粉末は、極めて不
均一であり、巨大な凝集物(ゲル状物も含む)が
混在していると共に、ほとんどのポリイミド粉末
が、長さ5〜10μmの棒状またはリボン状のもの
であつて、その粉末の流動性が極めて悪く、粉末
成形に使用できるものではなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビフエニルテトラカルボン酸二無水物成分と
    芳香族ジアミン成分との略等モルからなるモノマ
    ー成分5〜40重量部を、生成するポリイミドが1
    重量%以上溶解しないアミド系溶媒100重量部に、
    155℃より低い温度で溶解した回転粘度(100℃)
    50ポアズ以下の均一な溶液を、 撹拌しながら、160℃〜300℃の温度に、1分間
    〜2時間の範囲内の短時間で昇温し、前記範囲内
    の温度に維持して、 対数粘度(50℃、0.5g/100mlp−クロルフエ
    ノールで測定)が0.2〜1である芳香族ポリイミ
    ドを生成させ微細な粒子として析出させることを
    特徴とするポリイミド粉末の製造法。 2 芳香族ポリイミドが析出した反応液を、160
    ℃〜300℃の温度で、0.2〜20時間熱成し、そのポ
    リイミドの対数粘度を増大する特許請求の範囲第
    1項記載のポリイミド粉末の製造法。
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