JPS6216168B2 - - Google Patents

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JPS6216168B2
JPS6216168B2 JP55034046A JP3404680A JPS6216168B2 JP S6216168 B2 JPS6216168 B2 JP S6216168B2 JP 55034046 A JP55034046 A JP 55034046A JP 3404680 A JP3404680 A JP 3404680A JP S6216168 B2 JPS6216168 B2 JP S6216168B2
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JP
Japan
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polyimide
solvent
dope
thin film
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Application number
JP55034046A
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English (en)
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JPS56130318A (en
Inventor
Yoshikazu Sasaki
Hiroshi Inoe
Yoji Negi
Kazuhiko Sakai
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Priority to DE8181301124T priority patent/DE3170248D1/de
Priority to EP81301124A priority patent/EP0036330B1/en
Publication of JPS56130318A publication Critical patent/JPS56130318A/ja
Priority to US06/457,441 priority patent/US4473523A/en
Publication of JPS6216168B2 publication Critical patent/JPS6216168B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/1067Wholly aromatic polyimides, i.e. having both tetracarboxylic and diamino moieties aromatically bound

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、ビフエニルテトラカルボン酸類と
芳香族ジアミンとから得られた芳香族ポリイミド
がフエノール系溶媒に均一に溶解している高い回
転粘度のポリイミド溶液を、ドープ液として使用
し、そのドープ液を高い見掛粘度でTダイ金型の
スリツトから加圧し押出して、溶液の薄膜を形成
し、その薄膜を加熱金属ドラムまたはベルトの平
滑面上に載置し移動させながら、その薄膜から溶
媒を蒸発させて除去して、ポリイミドフイルムを
連続的に製造する方法に係る。 従来、高分子量の芳香族ポリイミドとしては、
ピロメリツト酸二無水物と芳香族ジアミンとから
得られたポリアミツク酸が、成形とイミド化とに
よつてフイルムに成形されて実際に実用化されて
いる。ピロメリツト酸系の芳香族ポリイミドは、
300℃以上の高温で溶融せず、有機溶媒にもほと
んど溶解しないのである。それで、ピロメリツト
酸系の芳香族ポリイミドのフイルムは、まずピロ
メリツト酸二無水物と芳香族ジアミンとから有機
極性溶媒中でポリアミツク酸を生成してポリアミ
ツク酸溶液を調製し、 次いでそのポリアミツク酸溶液を、金属ドラム
または金属板上へ流延して均一な溶液薄膜を形成
し、その溶液薄膜から溶媒を蒸発し除去して一部
イミド化したポリアミツク酸フイルムを形成し、
最後にそのポリアミツク酸フイルムをさらに高温
に加熱して完全にイミド化(脱水)してポリイミ
ドフイルムとする方法で製造されていた。 上記公知の方法は、ポリアミツク酸のイミド化
を促進しないように最初の溶媒除去を行なわなけ
ればならないこと、ポリアミツク酸フイルムをさ
らにイミド化(脱水)しなければならないこと、
ポリアミツク酸溶液の貯蔵安定性が悪いことなど
の欠点を有していたので、再現性よく高性能のポ
リイミドフイルムを製造することが非常に困難で
あつた。 最近、芳香族ポリイミドが有機極性溶媒に均一
に高濃度で溶解しているポリイミド溶液が、提案
されつつある。 例えば、特開昭50−113597号公報には、ビフエ
ニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン
とを、クレゾール、キシレンとクレゾールとの混
合溶媒、またはN―メチルピロリドンとキシレン
との混合溶媒中で、高温に加熱して、粘稠なポリ
イミド溶液を製造したことが記載されており、さ
らに、そのポリイミド溶液を銅板上に塗布して、
約100℃で乾燥しさらに200℃で乾燥し焼付けて、
銅板をエツチング処理し、銅を溶解除去してポリ
イミドフイルムを製造したことが記載されてい
る。 しかしながら、前記のポリイミドフイルムの製
造方法は、銅板の溶解除去という実用的でない工
程があり、生産性が悪く、工業的な方法ではない
のである。 なお、一般的に、ポリマー溶液からポリマーフ
イルムを製造する方法としては、低い溶液粘度の
ポリマー溶液をドラムまたは平板上に自然流延し
て溶液薄膜を形成し、溶媒を徐々に蒸発し除去す
る溶液流延法がよく知られており、前記の粘稠な
ポリイミド溶液を、この溶液流延法で、フイルム
に形成することが予想される。 しかし、高分子量のポリイミドが高濃度でフエ
ノール系溶媒に溶解しているポリイミド溶液は、
非常に高融点の溶媒を使用しており、溶液粘度が
高いので、ドラムまたは平板上に低温で自然流延
することができず、均一な厚さの溶液薄膜を低温
で形成することが難しいのである。したがつて、
溶液流延法でそのポリイミド溶液からフイルムを
形成するには、溶液を溶媒の沸点近くの高温まで
加熱して溶液粘度を低下させ自然流延するように
する必要があり、その結果、溶液薄膜の形成直後
に溶媒が激しく蒸発し、溶液薄膜内に気泡が発生
してしまうことがあり、優れた物性を有するポリ
イミドフイルムを安定に製造することができなか
つたのである。 この発明者らは、前述の問題を起すことなく、
高い溶液粘度のポリイミド溶液からポリイミドフ
イルムを安定に連続して製造することができる方
法について、鋭意研究した結果、高い溶液粘度の
ポリイミド溶液を、特定の押出条件で、Tダイ金
型から加圧して押出して溶液の薄膜を形成した後
その溶液の薄膜をドラムまたはベルト上に載置
し、薄膜から溶媒を蒸発して除去してポリイミド
フイルムを形成することによつて、前述の問題を
一挙に解決しうることを見出し、この発明を完成
した。 すなわち、この発明は、ビフエニルテトラカル
ボン酸類と芳香族ジアミンとから得られた芳香族
ポリイミドがフエノール系溶媒に均一に溶解して
いて、その溶液の回転粘度(100℃)が500〜105
ポアズであるポリイミド溶液を、ドープ液として
使用し、 吐出温度を50℃〜溶媒の沸点より30℃以上低い
温度とし、吐出時のドープ液の見掛粘度が、500
〜5×104ポアズであつて、さらに吐出時のドー
プ液の剪断応力が104〜106dyn・cm-2となるよう
な押出条件で、前記ドープ液をTダイ金型のスリ
ツトから加圧により押出して溶液の薄膜を形成
し、 次いで、その溶液の薄膜を、回転している加熱
金属ドラムまたは移動している加熱金属ベルトの
平滑面上に載置し、溶液の薄膜から溶媒を蒸発さ
せて除去し、ポリイミドフイルムを連続的に形成
することを特徴とするポリイミドフイルムの製造
法に関するものである。 この発明の方法は、溶液粘度の極めて高いポリ
イミド溶液からポリイミドフイルムを安定に連続
して製造することができる優れた方法を提供する
ものである。この発明の方法は、ポリイミドフイ
ルムの製造法としてまつたく新規な方法である。 この発明の方法は、Tダイ金型を使用して、ポ
リイミド溶液の薄膜を押出成形しているので、薄
膜の形成温度を比較的低温にすることができ、ま
た、均一な厚さの溶液の薄膜を容易に形成するこ
とができるのである。 この発明の方法は、高い分子量の芳香族ポリイ
ミドが高濃度でフエノール系溶媒に溶解している
高い溶液粘度のポリイミド溶液を好適に使用でき
るので、非常に優れた機械的物性を有する耐熱性
のポリイミドフイルムが、連続的に生産できるの
である。 以下、この発明の方法について、図面も参考に
して、さらに詳しく説明する。 第1図は、この発明の方法を実施するための装
置の1例を示す概略図である。 この発明の方法において、ドープ液として使用
するポリイミド溶液は、ビフエニルテトラカルボ
ン酸類と芳香族ジアミンとから重合およびイミド
化によつて得られた芳香族ポリイミドがフエノー
ル系溶媒に均一に溶解していて、その溶液の回転
粘度(100℃)が500〜105ポアズ、好ましくは、
103〜5×104ポアズの溶液である。 前記のビフエニルテトラカルボン酸類とは、
2,3,3′,4′―ビフエニルテトラカルボン酸、
その無水物、またはその低級アルキルエステル、
あるいは、3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカ
ルボン酸、その無水物、またはその低級アルキル
エステル、さらにそれらの混合物のことである。
そのビフエニルテトラカルボン酸類は、前記以外
の芳香族テトラカルボン酸類、脂肪族テトラカル
ボン酸類を、10モル%以下、特に5モル%以下の
割合で含有していてもよい。 前記の芳香族ジアミンとしては、ベンゼン核を
1個または2個有する芳香族ジアミンであればよ
く、特に次の一般式で示される芳香族ジアミンが
好ましい。 (ただし、Xは、O,S,CO,SO,CH2など
である) この発明では、ビフエニルテトラカルボン酸類
としては、3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカ
ルボン酸二無水物(以下、S−BPDAと略記する
こともある)、あるいは、S―BPDAと2,3,
3′,4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物
(以下、a―BPDAと略記することもある)との
混合物が最適であり、芳香族ジアミンとしては、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル(以下、
DADEと略記することもある)が最適である。 この発明において、芳香族ポリイミドは、ビフ
エニルテトラカルボン酸類と芳香族ジアミンとを
有機極性溶媒中、100℃以下、特に60℃以下の温
度で重合してポリアミツク酸を生成し、次いで、
このポリアミツク酸を含有する溶液を、150℃以
上、特に180℃以上に加熱するか、ポリアミツク
酸の溶液にイミド化剤を添加して0〜100℃程度
の温度で反応させるかして、ポリアミツク酸をイ
ミド化して対応するポリイミドの粉末を得る方法
で製造することができる。 また、芳香族ポリイミドは、ビフエニルテトラ
カルボン酸類と芳香族ジアミンとを、フエノール
系溶媒中、150〜300℃、特に160〜250℃の反応温
度で、一段で重合およびイミド化してポリイミド
を生成する方法で製造することができこの場合に
は、その重合反応液が、そのままドープ液として
使用できるポリイミド溶液となるので最適であ
る。 なお、前述の1段法において、イミド化剤を反
応液に添加すれば、反応温度を常温〜100℃にし
てポリイミドを生成することができる。 この発明では、芳香族ポリイミドは、その対数
粘度(50℃、0.5g/100mlP―クロルフエノー
ル)が、約1.0〜7、特に1.2〜5程度であること
が好ましい。 この発明では、芳香族ポリイミドは、イミド結
合しうる結合の少なくとも90%以上、特に95%以
上がイミド結合となつているポリイミドであり、
したがつて、赤外線吸収スペクトルで分析して、
アミド一酸結合の吸収がまつたく見られないか、
微小な吸収が見られる程度である。 この発明では、芳香族ポリイミドとしては、例
えば、一般式 で示される反復単位を、少なくとも80%以上、特
に90%以上有している芳香族ポリイミド、 あるいは、前記一般式()の反復単位を少な
くとも60%、特に70〜99%有していて、次の一般
で示される反復単位を40%まで、特に1〜30%有
している芳香族ポリイミドが、フエノール系溶媒
への溶解性が優れている点、および、ポリイミド
フイルムに成形された場合のフイルムの耐熱性、
機械的物性などが優れている点において好適であ
る。 この発明の方法において使用するポリイミド溶
液は、前述の芳香族ポリイミドを5〜30重量%、
特に7〜20重量%含有している均一な溶液が好ま
しい。 ポリイミド溶液に使用するフエノール系溶媒と
しては、フエノール、モノハロゲン化フエノー
ル、モノハロゲン化クレゾールからなる群から選
ばれた少なくとも1種の溶媒が、芳香族ポリイミ
ドの溶解性の点から好適である。特にポリイミド
の溶解性においては、モノハロゲン化フエノー
ル、またはモノハロゲン化クレゾールが好適であ
る。 モノハロゲン化フエノールとしては、p―クロ
ルフエノール、m―クロルフエノール、p―ブロ
ムフエノール、m―ブロムフエノールを挙げるこ
とができ、モノハロゲン化クレゾールとしては、
3―クロル―6―ヒドロキシトルエン、2―クロ
ル―4―ヒドロキシトルエン、2―クロル―5―
ヒドロキシトルエン、4―クロル―2―ヒドロキ
シトルエンなどを挙げることができる。 ポリイミド溶液の調製方法としては、前述のよ
うに、フエノール系溶媒中で、1段で重合および
イミド化をしてポリイミドを生成すれば、その重
合反応液をそのまま使用することができるので、
ポリイミドの製造方法がそのままポリイミド溶液
の調製方法として挙げることができ、極めて好適
である。 また、ポリイミド溶液の調製方法としては、フ
エノール系溶媒の融解液に、芳香族ポリイミド
(粉末)を添加して溶解する方法も挙げることが
できる。 この発明の方法において、ポリイミド溶液は、
100℃での回転粘度が500ポアズより小さいと、T
ダイ金型のスリツトから吐出する時のドープ液の
見掛粘度が小さくなり過ぎるので、押出成形によ
つて溶液の薄膜を形成できなくなり、適当ではな
い。また、ポリイミド溶液は、100℃での回転粘
度が105ポアズより大きいと、Tダイ金型で溶液
の薄膜を形成する際に背圧が高くなり過ぎたり、
溶液の薄膜の表面が不均一になつたりするので適
当ではない。 この発明の方法においては、前述のポリイミド
溶液を、ドープ液として使用して、 吐出温度を50℃〜溶媒の沸点より0℃以上低く
温度、好ましくは、70〜120℃とし、 吐出時のドープ液の見掛粘度が500〜5×104
アズ、好ましくは500〜10000ポアズであつて、さ
らに、 吐出時のドープ液の剪断応力が104〜106dyn・
cm-2、好ましくは4×104〜4×105〜dyn・cm-2
となるような押出条件で、 前記ドープ液を、Tダイ金型のスリツトから加
圧により押出して溶液の薄膜を形成するのであ
る。 ポリイミドの溶液をTダイ金型で押出すドープ
液として使用するに際して、ポリイミド溶液を、
適当なフイルターで除塵し、真空脱泡することが
好ましい。 この発明では、溶液の薄膜の押出条件における
吐出温度を50℃より低くすると、ドープ液の吐出
時の見掛粘度が上昇しすぎて薄膜の形成ができな
くなつたり、次の工程の溶媒の蒸発が困難になる
ので適当ではない。また吐出温度が「溶媒の沸点
より30℃低い温度」よりも高くなると、薄膜の形
成時に溶媒の激しい蒸発が起つて薄膜内に気泡が
発生したりするので適当ではない。 この発明において、吐出時のドープ液の見掛粘
度ηは500〜5×104ポアズになるようにしなけれ
ばならないが、ドープ液の通常の測定による回転
粘度(静粘度)、ドープ液の剪断応力速度、吐出
温度などによつて変わる値であり、それらを適当
に選択することによつて前記ドープ液の見掛粘度
ηにすればよい。前記の剪断速度γは、Tダイ金
型のスリツトの幅方向の長さTとスリツト間隔
H、および吐出量Qによつて決まる値であり、γ
=6Q/TH2(sec-1)で算出され、この発明で
は、剪断速度が5〜300sec-1、特に10〜250sec-1
であることが好ましい。また、Tダイ金型のスリ
ツト間隔Hは、0.2〜0.8mm、特に0.25〜0.6mm程度
であることが、この発明のドープ液に適当であ
る。 この発明において、吐出時のドープ液の剪断応
力Fは、吐出時のドープ液の見掛粘度ηと剪断速
度γとの積であり、したがつて、ドープ液の静粘
度、吐出温度、吐出量、Tダイ金型のスリツトの
サイズなどを適当に選択することによつて調整す
ればよいのである。 この発明の方法で使用するTダイ金型は、熱可
剪性樹脂のTダイ法押出成形に使用すると同様の
形式のものであれば、第1図に示すように、吐出
スリツト3の上部にマニホールド2を有するTダ
イ金型1が適当であり、さらに前記マニホールド
2の上部に、ドープ液を均一化するためのドープ
液溜り4が設けられているTダイ金型1が好まし
く、このドープ液溜り4には均一に分散するため
の適当な多孔板を内在させてあるものが好適であ
る。 Tダイ金型1のスリツト3からドープ液を押出
すための背圧は、どのような方式で与えてもよい
が、Tダイ金型1へ一定量のドープ液を供給する
こともできるギアポンプ5などによつて背圧を与
えることが好適である。そのTダイ金型1へ加え
る背圧は、2〜100Kg/cm2、特に5〜50Kg/cm2
さらに好ましくは10〜30Kg/cm2程度であることが
好ましい。 なお、Tダイ金型1は、ドープ液の保温のため
に、その周囲に加熱保温用の加熱がなされている
と適当である。 この発明の方法においては、前述のようにして
Tダイ押出法によつて形成された溶液の薄膜を、
回転している加熱金属ドラムまたは移動している
加熱金属ベルトの平滑面上に載置し、溶液の薄膜
から溶媒を蒸発させて除去し、ポリイミドフイル
ムを連続して形成するのである。 前記の金属ドラムまたはベルトの平滑面上へ載
置される溶液の薄膜の厚さは、約0.01〜1.0mm、
特に0.1〜0.8mm程度であることが好ましい。その
溶液の薄膜の厚さは、ドープ液の吐出量と、金属
ドラムまたはベルトの引き取り速度によつて決め
ることができる。 前記の金属ドラムまたはベルトは、通常の溶液
流延法でキヤステイングに使用されると同様の形
式のものを使用するとができ、その金属支持体の
材料としては、ニツケル、クロム、銅またはステ
ンレスチールなどを挙げることができ、その表面
を充分に研磨して用いられる。また、金属ドラム
またはベルトは、金属支持体の表面に、ニツケル
メツキ、またはクロムメツキしたものであつても
よく、さらに、金属支持体として鉄製のものを使
用してその支持体の上に銅の層、ニツケル層、ニ
ツケルとクロムとの合金層を設けたものでもよ
い。 上記の金属ドラムまたはベルトは、50℃〜溶媒
の沸点以下の温度、特に70〜180℃程度に加熱さ
れていることが好ましく、さらにその外周の移動
速度が1〜200cm/sec、特に5〜100cm/secであ
ることが好ましい。 上記の金属ドラムまたはベルトの平滑面上に載
置した溶液の薄膜には、そのドラムまたはベルト
の移動と共に、乾燥された熱風を供給して、溶媒
を蒸発させて除去すればよい。 なお、この溶液の薄膜から溶媒を蒸発させる際
には、まず、薄膜中の溶媒の含有率が5〜30%、
特に7〜25%程度となるように溶媒を蒸発させ、
前記金属ドラムまたはベルトから薄膜を引き剥
し、次いで、残留する溶媒を含有する薄膜を、
200〜〜600℃、特に250〜550℃の高温に加熱し
て、前記残留溶媒を実質的に除去して、ポリイミ
ドフイルムを形成することが好ましい。 第1図には、Tダイ金型1のスリツト3から押
出された溶液の薄膜10を回転している金属ドラ
ム7の外周平滑面上に載置し、このドラムの周囲
に熱風を供給して、残留溶媒が約5〜30%になる
まで溶媒を蒸発させて、ドラム7から薄膜10を
引き剥し、ついで高温乾燥炉8内に供給し、ピン
テンター9で支持して、炉内のヒーター11で高
温に加熱しながら、高温の熱風を供給して、実質
的に溶媒を除去したポリイミドフイルム12を形
成し、ロール13に巻き取つている状況を示し
た。 この発明の方法では、約5〜150μのポリイミ
ドフイルムを、1〜200cm/secのスピードで製造
することができる。 そのポリイミドフイルムは、非常に優れた機械
的物性、耐熱性、電気絶縁性を有するポリイミド
フイルムであつて、電気絶縁材料(例えば、プリ
ント配線回路板、ICチツプキヤリアテープな
ど)に使用することができる。 以下、実施例を示す。 実施例 1〜6 ビフエニルテトラカルボン酸二無水物(S―
BPDA)4.87Kg、4,4′―ジアミノジフエニルエ
ーテル(DADE)3.31Kgおよびp―クロルフエノ
ール60Kgを、オートクレーブに仕込んで、第一表
に示す反応温度および反応時間で、重合・イミド
化(1段法)して、ポリイミド重合溶液を得た。
そのポリイミド重合溶液を、フイルターを内圧す
る脱泡槽へ供給して、約90℃で、ろ過および脱泡
して、ポリイミド溶液のドープ液を調製した。 第1表には、ドープ液が含有しているポリイミ
ドの対数粘度(50℃、0.5g/100mlp―クロルフ
エノール溶媒で測定)とイミド化率(赤外吸収ス
ペクトル分析によつて測定)、およびドープ液中
のポリイミドの濃度(重量%)とドープ液の100
℃で測定した回転粘度(ポアズ)を、それぞれ示
す。
【表】 前述のようにして得られたドープ液を使用し、
第2表に示すスリツト間隔Hおよびスリツトの幅
方向の長さ360mmであるTダイ金型のスリツトか
ら、前記ドープ液を、第2表に示す押出条件で、
加圧して押出して、溶液の薄膜を形成し、次い
で、第2表に示す周速度で回転している約120〜
170℃に加熱された回転している金属ドラムの平
滑面上に、前記薄膜を載置し、その金属ドラムの
周囲に約115〜200℃の熱風を供給して、約25重量
%の溶媒が残存している薄膜を形成し、最後に、
高温乾燥炉内でピンテンターに保持して移動しな
がら、約250〜550℃の表面温度のヒーターと約
400℃の熱風とによつて、薄膜から溶媒を実質的
に除去し、第2表に示す厚さのポリイミドフイル
ムを連続的に製造した。
【表】 実施例2および実施例6で製造されたポリイミ
ドフイルムの種々の性能を第3表に示す。
【表】
【表】 他の実施例で製造されたポリイミドフイルムも
上記の実施例1と同様の性能を有していた。 実施例 7 3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物(S―PBDA)1.09Kg、2,3,3′,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物(a―
BPDA)0.12Kg、4,4′―ジアミノジフエニルエ
ーテル(DADE)0.83Kgおよびフエノール15Kg
を、オートクレーブに仕込んで、175〜180℃の反
応温度で13時間重合・イミド化(1段法)して、
ポリイミド重合溶液を得た。そのポリイミド重合
溶液を、フイルターを内在する脱泡槽へ供給し
て、約85℃で、ろ過および脱泡して、ポリイミド
溶液のドープ液を調製した。 そのドープ液が含有しているポリイミドは、対
数粘度(50℃、0.5g/100mlフエノール)が2.2
であり、イミド化率が90%以上であり、ドープ液
は、ポリマー濃度が10.5重量%、100℃での回転
粘度が2400ポアズであつた。 前述のようにして得られたドープ液を使用して
スリツトサイズがT;360mmで、H;0.30mmであ
るTダイ金型から、背圧16Kg/cm2、吐出量
Q333.3mm/sec、吐出温度80℃で、ドープ液を
押出して、溶液の薄膜を形成し、次いで、22.3
cm/minの周速度で回転している94℃に加熱され
た金属ドラムの平滑面上に、前記薄膜を載置し、
そのドラムの周囲に約160℃の熱風を供給して約
20重量%の溶媒が残存している薄膜を形成し、最
後に、金属ドラムから引き剥した薄膜を、高温乾
燥炉内のピンテンターに保持して移動しながら約
250〜450℃の表面温度のヒーターと約400℃の熱
風とによつて、薄膜から溶媒を実質的に除去し、
約23.1μの厚さのポリイミドフイルムを連続的に
製造した。 上記の押出条件において、ドープ液のスリツト
吐出時の剪断速度γが61.7sec-1であり、ドープ
液の吐出時の見掛粘度ηが750ポアズであり、吐
出時の剪断速度Fが4.6×104dyn・cm-2であつ
た。 前述のようにして得られたポリイミドフイルム
は、引張強度が20.9Kg/cm2であり、破断伸度が
72.6%であり、その他の耐熱性、電気絶縁性が実
施例2のポリイミドフイルムと同程度であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の方法によつてポリイミド
フイルムを製造するための装置を概略示す断面図
である。 1;Tダイ金型、2;マニホールド、3;スリ
ツト、5;ギアポンプ、7;金属ドラム、8;高
温乾燥炉、9;ピンテンター、10;溶液の薄
膜、11;ヒーター、12;ポリイミドフイル
ム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビフエニルテトラカルボン酸類と芳香族ジア
    ミンとから得られた芳香族ポリイミドがフエノー
    ル系溶媒に均一に溶解していて、その溶液の回転
    粘度(100℃)が500〜105ポアズであるポリイミ
    ド溶液を、ドープ液として使用し、 吐出温度を50℃〜溶媒の沸点より30℃以上低い
    温度とし、吐出時のドープ液の見掛粘度が、500
    〜5×104ポアズであつて、さらに吐出時のドー
    プ液の剪断応力が104〜106dyn・cm-2となるよう
    な押出条件で、前記ドープ液をTダイ金型のスリ
    ツトから加圧により押出して溶液の薄膜を形成
    し、 次いで、その溶液の薄膜を、回転している加熱
    金属ドラムまたは移動している加熱金属ベルトの
    平滑面上に載置し、溶液の薄膜から溶媒を蒸発さ
    せて除去し、ポリイミドフイルムを連続的に形成
    することを特徴とするポリイミドフイルムの製造
    法。 2 ポリイミド溶液が、ビフエニルテトラカルボ
    ン酸類と芳香族ジアミンとを、フエノール系溶媒
    中、150〜300℃の反応温度で、一段で重合および
    イミド化して得られた重合反応液である特許請求
    の範囲第1項記載のポリイミドフイルムの製造
    法。 3 フエノール系溶媒が、フエノール、モノハロ
    ゲン化フエノール、モノハロゲン化クレゾールか
    らなる群から選択された少なくとも1種の溶媒で
    ある特許請求の範囲第1項記載のポリイミドフイ
    ルムの製造法。
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