JPS6251129B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6251129B2 JPS6251129B2 JP5947280A JP5947280A JPS6251129B2 JP S6251129 B2 JPS6251129 B2 JP S6251129B2 JP 5947280 A JP5947280 A JP 5947280A JP 5947280 A JP5947280 A JP 5947280A JP S6251129 B2 JPS6251129 B2 JP S6251129B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyimide
- solution
- gas
- liquid
- gas separation
- Prior art date
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Description
この発明は、3・3′・4・4′−ビフエニルテト
ラカルボン酸成分、2・3・3′・4′−ビフエニル
テトラカルボン酸成分などのビフエニルテトラカ
ルボン酸成分と、一般式H2N−R−NH2で示され
る芳香族ジアミン成分とから得られた芳香族ポリ
イミドのガス分離膜を製造する方法に係るもので
ある。 すなわち、この発明は、ビフエニルテトラカル
ボン酸系の芳香族ポリイミドが、フエノール系化
合物の融解液中に溶解しているポリイミド組成物
を製膜用のドープ液として使用して、その組成物
の液状の薄膜(例えば、平膜状、中空系状、管状
など)を形成し、その薄膜を凝固液中で凝固し
て、最後に、その凝固膜を液相中から取り出し、
乾燥してガス分離膜を製造する方法に係るもので
ある。 従来、高性能のガス分離膜として、芳香族ポリ
アミド、ポリイミド−アミド、芳香族ポリイミド
などのガス分離膜が、耐熱性、耐薬品性、耐圧密
性のよいものとして提案されている。特に、芳香
族ポリイミド系のガス分離膜は、耐薬品性、機械
的性質などが優れている耐熱性のガス分離膜とし
て期待されている。 公知のポリイミド系のガス分離膜の製造方法と
しては、特開昭49−45152号公報、または特開昭
50−99971号公報に記載されている方法が知られ
ている。 特開昭49−45152号公報に記載されている方法
は、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジ
アミンとの重合反応によつて得られたポリアミツ
ク酸の溶液を使用して、そのポリアミツク酸溶液
から液状の薄膜を形成し、その薄膜を凝固液中で
イミド化しながら凝固して、芳香族ポリイミドの
ガス分離膜を製造する方法である。 また、特開昭50−99971号公報に記載されてい
る方法は、特殊な芳香族ポリイミド〔(a)少なくと
も1個のリジツド(rigid)2価サブユニツトを
含有し、それから延びる2個の主鎖単結合がコリ
ニア(colinear)ではなく、(b)立体的には前記主
鎖単結合の1個またはそれ以上のまわりを360゜
回転することができなく、(c)そして主鎖中の原子
の50%以上が芳香族基中にある〕を、ジメチルア
セトアミドなどの有機溶媒中に溶解したポリイミ
ド溶液を流延して薄膜を形成し、その薄膜を乾燥
することによつて、芳香族ポリイミドのガス分離
膜を製造する方法である。 しかしながら、ビフエニルテトラカルボン酸系
の芳香族ポリイミドのガス分離膜は、前述の公知
のいずれの方法で製造しても、ガスの透過性能が
優れたものが得られないのである。 この発明者らは、ビフエニルテトラカルボン酸
系の芳香族ポリイミドのガス分離膜において、ガ
スの透過性能の優れたものを製造する方法につい
て鋭意研究した結果、ビフエニルテトラカルボン
酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られた芳香
族ポリイミドのフエノール系溶媒の溶液を、製膜
用のドープ液とし、凝固液中で凝固して、最後に
乾燥する方法によつて、ガスの透過性能、特に水
素の透過性能の優れたガス分離膜を製造できるこ
とを見出したのである。 すなわち、この発明は、一般式 (ただし、Rは、芳香族ジアミンのアミノ基を除
いた二価の残基である)で示される反復単位を、
90%以上有するポリイミドの1種または2種以上
が、フエノール系化合物の融解液中に溶解してい
るポリイミド組成物を使用して、そのポリイミド
組成物の液状の薄膜を形成させ、ついでその薄膜
を凝固液中に浸漬して凝固させ、最後に、実質的
に水分およびフエノール系化合物を保有していな
い、凝固膜を乾燥することを特徴とするガス分離
膜の製造法に関するものである。 この発明の方法によつて、ビフエニルテトラカ
ルボン酸系の芳香族ポリイミドの非対称性、また
は多孔性のガス分離膜が製造される。 この発明の方法によつて得られるガス分離膜
は、ガスの透過性能および分離性能、特に水素の
透過性能が優れており、しかも、耐熱性、耐薬品
性、機械的性質が、公知の方法で得られるガス分
離膜と同等またはそれ以上である。 この発明の方法は、ポリアミツク酸の溶液をド
ープ液として使用する公知の方法におけるような
製膜時または製膜後にイミド化するという工程を
まつたく必要としないので、操作が単純化してい
て再現性よくガス分離膜を製造することができ
る。 なお、この明細書において、イミド化率とは、
赤外線吸収スペクトル分析によつて測定され算出
される値であつて、ポリイミドポリマーの高分子
鎖中のイミド結合しうるすべての結合においてイ
ミド結合となつている結合の割合を百分率(%)
で示すものである。 この発明において、ポリイミドとは、前記のイ
ミド化率が90%以上のポリマーである。 この発明において使用されるポリイミドは、一
般式 (ただし、Rは、一般式HN−R−NH2で示される
芳香族ジアミンのアミノ基を除いた二価の芳香族
残基である)で示される反復単位を、全構成単位
に対して90%以上、好ましくは95%以上の割合
で、ポリマー主鎖に有している芳香族ポリイミド
であつて、フエノール系化合物の融解液に溶解し
うるものである。 前記の芳香族ポリイミドは、30℃、濃度0.5
g/100ml溶媒(パラクロルフエノール4容量と
オルソクロルフエノール1容量との混合溶媒)で
測定した対数粘度が0.3〜7.0、特に0.4〜5.0、さ
らに好ましくは0.5〜4.0程度の広範囲のものが使
用できる。 前記の芳香族ポリイミドは、3・3′・4・4′−
ビフエニルテトラカルボン酸成分、2・3・3′・
4′−ビフエニルテトラカルボン酸成分などのビフ
エニルテトラカルボン酸成分と、一般式H2N−R
−NH2で示される芳香族ジアミンとから重合反応
およびイミド化反応(イミド環化反応)によつて
得られるものであれば、公知のどのような方法で
製造された芳香族ポリイミドであつてもよい。 この発明の方法において使用される芳香族ポリ
イミドの製造方法としては、例えば、ビフエニル
テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを
N−メチルピロリドン、ピリジン、N・N−ジメ
チルアセトアミド、N・N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、
フエノール、クレゾール、などの有機極性溶媒中
に、大略等モル溶解して、約80℃以下、特に0〜
60℃の温度で重合して、対数粘度(30℃、濃度;
0.5g/100mlN−メチルピロリドン)が0.3以
上、特に0.5〜7であるポリアミツク酸を製造
し、そのポリアミツク酸の有機極性溶媒の溶液
(重合反応液をそのまま使用してもよい)に、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジンな
どの第3級アミン化合物、無水酢酸、塩化チオニ
ル、カルボジイミドなどのイミド化促進剤を添加
し、5〜150℃でイミド化するか、またはイミド
化促進剤を添加することなく、前記ポリアミツク
酸溶液を100〜300℃、好ましくは120〜250℃に加
熱して、ポリマーのイミド化率が90%以上となる
ようにイミド化して、粉体の芳香族ポリイミドを
沈澱させて単離する方法が、好適である。 また、芳香族ポリイミドの製造方法として、前
述と同様にして製造された対数粘度(30℃、.5
g/100ml溶媒)が0.5以上のポリアミツク酸の溶
液に、アセトンまたはアルコールを多量に添加し
て、ポリアミツク酸の粉体を沈澱させるか、ある
いはポリアミツク酸の溶液から溶媒を除去しなが
ら沈澱剤を添加してポリアミツク酸の粉体を沈澱
させ単離し、そのポリアミツク酸の粉体を、150
〜300℃、特に160〜250℃に加熱して、ポリマー
のイミド化率が90%以上となるまでイミド化し
て、ポリイミドを製造する方法を挙げることがで
きる。 さらに、芳香族ポリイミドの製造方法として、
例えば、2・3・3′・4′−および/または3・
3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸成分と
芳香族ジアミンとを、フエノール系化合物の融解
液中で、120〜400℃、特に150〜300℃で1段で重
合およびイミド化して、芳香族ポリイミドを製造
することもできる。この1段法では、この発明の
方法で使用することができるポリイミドとフエノ
ール系化合物とのポリイミド組成物が、直接得ら
れ、その反応混合液をそのまま製膜用のドープ液
として使用できるので最適である。 前述の芳香族ポリイミドの各製造方法において
使用されるビフエニルテトラカルボン酸成分とし
ては、3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物(以下、S−BPDAと略記すること
もある)、2・3・3′・4′−ビフエニルテトラカ
ルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記する
こともある)が好ましいが、2・3・3′・4′−ま
たは3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン
酸、あるいは2・3・3′・4′−または3・3′・
4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸の塩または
それらのエステル化誘導体であつてもよい。ビフ
エニルテトラカルボン酸成分は、上記の各ビフエ
ニルテトラカルボン酸類の混合物であつてもよ
い。 また、上記のビフエニルテトラカルボン酸成分
は、前述のビフエニルテトラカルボン酸類のほか
に、テトラカルボン酸成分として、ピロメリツト
酸、3・3′・4・4′−ベンゾフエノンテトラカル
ボン酸、2・2−ビス(3・4−ジカルボキシフ
エニル)プロパン、ビス(3・4−ジカルボキシ
フエニル)スルホン、ビス(3・4−ジカルボキ
シフエニル)エーテル、ビス(3・4−ジカルボ
キシフエニル)チオエーテル、ブタンテトラカル
ボン酸、あるいはそれらの酸無水物、塩またはエ
ステル化誘導体などのテトラカルボン酸類を、全
テトラカルボン酸成分に対して10モル%以下、特
に5モル%以下の割合で含有していてもよい。 前述の芳香族ポリイミドの製造方法に使用され
る一般式H2N−R−NH2で示される芳香族ジアミ
ン成分としては、例えば、一般式
ラカルボン酸成分、2・3・3′・4′−ビフエニル
テトラカルボン酸成分などのビフエニルテトラカ
ルボン酸成分と、一般式H2N−R−NH2で示され
る芳香族ジアミン成分とから得られた芳香族ポリ
イミドのガス分離膜を製造する方法に係るもので
ある。 すなわち、この発明は、ビフエニルテトラカル
ボン酸系の芳香族ポリイミドが、フエノール系化
合物の融解液中に溶解しているポリイミド組成物
を製膜用のドープ液として使用して、その組成物
の液状の薄膜(例えば、平膜状、中空系状、管状
など)を形成し、その薄膜を凝固液中で凝固し
て、最後に、その凝固膜を液相中から取り出し、
乾燥してガス分離膜を製造する方法に係るもので
ある。 従来、高性能のガス分離膜として、芳香族ポリ
アミド、ポリイミド−アミド、芳香族ポリイミド
などのガス分離膜が、耐熱性、耐薬品性、耐圧密
性のよいものとして提案されている。特に、芳香
族ポリイミド系のガス分離膜は、耐薬品性、機械
的性質などが優れている耐熱性のガス分離膜とし
て期待されている。 公知のポリイミド系のガス分離膜の製造方法と
しては、特開昭49−45152号公報、または特開昭
50−99971号公報に記載されている方法が知られ
ている。 特開昭49−45152号公報に記載されている方法
は、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジ
アミンとの重合反応によつて得られたポリアミツ
ク酸の溶液を使用して、そのポリアミツク酸溶液
から液状の薄膜を形成し、その薄膜を凝固液中で
イミド化しながら凝固して、芳香族ポリイミドの
ガス分離膜を製造する方法である。 また、特開昭50−99971号公報に記載されてい
る方法は、特殊な芳香族ポリイミド〔(a)少なくと
も1個のリジツド(rigid)2価サブユニツトを
含有し、それから延びる2個の主鎖単結合がコリ
ニア(colinear)ではなく、(b)立体的には前記主
鎖単結合の1個またはそれ以上のまわりを360゜
回転することができなく、(c)そして主鎖中の原子
の50%以上が芳香族基中にある〕を、ジメチルア
セトアミドなどの有機溶媒中に溶解したポリイミ
ド溶液を流延して薄膜を形成し、その薄膜を乾燥
することによつて、芳香族ポリイミドのガス分離
膜を製造する方法である。 しかしながら、ビフエニルテトラカルボン酸系
の芳香族ポリイミドのガス分離膜は、前述の公知
のいずれの方法で製造しても、ガスの透過性能が
優れたものが得られないのである。 この発明者らは、ビフエニルテトラカルボン酸
系の芳香族ポリイミドのガス分離膜において、ガ
スの透過性能の優れたものを製造する方法につい
て鋭意研究した結果、ビフエニルテトラカルボン
酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られた芳香
族ポリイミドのフエノール系溶媒の溶液を、製膜
用のドープ液とし、凝固液中で凝固して、最後に
乾燥する方法によつて、ガスの透過性能、特に水
素の透過性能の優れたガス分離膜を製造できるこ
とを見出したのである。 すなわち、この発明は、一般式 (ただし、Rは、芳香族ジアミンのアミノ基を除
いた二価の残基である)で示される反復単位を、
90%以上有するポリイミドの1種または2種以上
が、フエノール系化合物の融解液中に溶解してい
るポリイミド組成物を使用して、そのポリイミド
組成物の液状の薄膜を形成させ、ついでその薄膜
を凝固液中に浸漬して凝固させ、最後に、実質的
に水分およびフエノール系化合物を保有していな
い、凝固膜を乾燥することを特徴とするガス分離
膜の製造法に関するものである。 この発明の方法によつて、ビフエニルテトラカ
ルボン酸系の芳香族ポリイミドの非対称性、また
は多孔性のガス分離膜が製造される。 この発明の方法によつて得られるガス分離膜
は、ガスの透過性能および分離性能、特に水素の
透過性能が優れており、しかも、耐熱性、耐薬品
性、機械的性質が、公知の方法で得られるガス分
離膜と同等またはそれ以上である。 この発明の方法は、ポリアミツク酸の溶液をド
ープ液として使用する公知の方法におけるような
製膜時または製膜後にイミド化するという工程を
まつたく必要としないので、操作が単純化してい
て再現性よくガス分離膜を製造することができ
る。 なお、この明細書において、イミド化率とは、
赤外線吸収スペクトル分析によつて測定され算出
される値であつて、ポリイミドポリマーの高分子
鎖中のイミド結合しうるすべての結合においてイ
ミド結合となつている結合の割合を百分率(%)
で示すものである。 この発明において、ポリイミドとは、前記のイ
ミド化率が90%以上のポリマーである。 この発明において使用されるポリイミドは、一
般式 (ただし、Rは、一般式HN−R−NH2で示される
芳香族ジアミンのアミノ基を除いた二価の芳香族
残基である)で示される反復単位を、全構成単位
に対して90%以上、好ましくは95%以上の割合
で、ポリマー主鎖に有している芳香族ポリイミド
であつて、フエノール系化合物の融解液に溶解し
うるものである。 前記の芳香族ポリイミドは、30℃、濃度0.5
g/100ml溶媒(パラクロルフエノール4容量と
オルソクロルフエノール1容量との混合溶媒)で
測定した対数粘度が0.3〜7.0、特に0.4〜5.0、さ
らに好ましくは0.5〜4.0程度の広範囲のものが使
用できる。 前記の芳香族ポリイミドは、3・3′・4・4′−
ビフエニルテトラカルボン酸成分、2・3・3′・
4′−ビフエニルテトラカルボン酸成分などのビフ
エニルテトラカルボン酸成分と、一般式H2N−R
−NH2で示される芳香族ジアミンとから重合反応
およびイミド化反応(イミド環化反応)によつて
得られるものであれば、公知のどのような方法で
製造された芳香族ポリイミドであつてもよい。 この発明の方法において使用される芳香族ポリ
イミドの製造方法としては、例えば、ビフエニル
テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを
N−メチルピロリドン、ピリジン、N・N−ジメ
チルアセトアミド、N・N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、
フエノール、クレゾール、などの有機極性溶媒中
に、大略等モル溶解して、約80℃以下、特に0〜
60℃の温度で重合して、対数粘度(30℃、濃度;
0.5g/100mlN−メチルピロリドン)が0.3以
上、特に0.5〜7であるポリアミツク酸を製造
し、そのポリアミツク酸の有機極性溶媒の溶液
(重合反応液をそのまま使用してもよい)に、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジンな
どの第3級アミン化合物、無水酢酸、塩化チオニ
ル、カルボジイミドなどのイミド化促進剤を添加
し、5〜150℃でイミド化するか、またはイミド
化促進剤を添加することなく、前記ポリアミツク
酸溶液を100〜300℃、好ましくは120〜250℃に加
熱して、ポリマーのイミド化率が90%以上となる
ようにイミド化して、粉体の芳香族ポリイミドを
沈澱させて単離する方法が、好適である。 また、芳香族ポリイミドの製造方法として、前
述と同様にして製造された対数粘度(30℃、.5
g/100ml溶媒)が0.5以上のポリアミツク酸の溶
液に、アセトンまたはアルコールを多量に添加し
て、ポリアミツク酸の粉体を沈澱させるか、ある
いはポリアミツク酸の溶液から溶媒を除去しなが
ら沈澱剤を添加してポリアミツク酸の粉体を沈澱
させ単離し、そのポリアミツク酸の粉体を、150
〜300℃、特に160〜250℃に加熱して、ポリマー
のイミド化率が90%以上となるまでイミド化し
て、ポリイミドを製造する方法を挙げることがで
きる。 さらに、芳香族ポリイミドの製造方法として、
例えば、2・3・3′・4′−および/または3・
3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸成分と
芳香族ジアミンとを、フエノール系化合物の融解
液中で、120〜400℃、特に150〜300℃で1段で重
合およびイミド化して、芳香族ポリイミドを製造
することもできる。この1段法では、この発明の
方法で使用することができるポリイミドとフエノ
ール系化合物とのポリイミド組成物が、直接得ら
れ、その反応混合液をそのまま製膜用のドープ液
として使用できるので最適である。 前述の芳香族ポリイミドの各製造方法において
使用されるビフエニルテトラカルボン酸成分とし
ては、3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物(以下、S−BPDAと略記すること
もある)、2・3・3′・4′−ビフエニルテトラカ
ルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記する
こともある)が好ましいが、2・3・3′・4′−ま
たは3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン
酸、あるいは2・3・3′・4′−または3・3′・
4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸の塩または
それらのエステル化誘導体であつてもよい。ビフ
エニルテトラカルボン酸成分は、上記の各ビフエ
ニルテトラカルボン酸類の混合物であつてもよ
い。 また、上記のビフエニルテトラカルボン酸成分
は、前述のビフエニルテトラカルボン酸類のほか
に、テトラカルボン酸成分として、ピロメリツト
酸、3・3′・4・4′−ベンゾフエノンテトラカル
ボン酸、2・2−ビス(3・4−ジカルボキシフ
エニル)プロパン、ビス(3・4−ジカルボキシ
フエニル)スルホン、ビス(3・4−ジカルボキ
シフエニル)エーテル、ビス(3・4−ジカルボ
キシフエニル)チオエーテル、ブタンテトラカル
ボン酸、あるいはそれらの酸無水物、塩またはエ
ステル化誘導体などのテトラカルボン酸類を、全
テトラカルボン酸成分に対して10モル%以下、特
に5モル%以下の割合で含有していてもよい。 前述の芳香族ポリイミドの製造方法に使用され
る一般式H2N−R−NH2で示される芳香族ジアミ
ン成分としては、例えば、一般式
【式】または
【式】
(ただし、前記一般式において、R1またはR2は、
水素、低級アルキル、低級アルコキシなどの置換
基であり、Aは−O−、−S−、−CO−、−SO2
−、−SO−、−CH2−、−C(CH3)2−などの二価
の基である)で示される芳香族ジアミン化合物が
好ましい。 一般式
水素、低級アルキル、低級アルコキシなどの置換
基であり、Aは−O−、−S−、−CO−、−SO2
−、−SO−、−CH2−、−C(CH3)2−などの二価
の基である)で示される芳香族ジアミン化合物が
好ましい。 一般式
【式】で示され
る芳香族ジアミン化合物としては、例えば、4・
4′−ジアミノジフエニルエーテル(以下、DADE
と略記することもある)、3・3′−ジメチル−
4・4′−ジアミノジフエニルエーテル、3・3′−
ジメトキシ−4・4′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、3・3′−ジアミノジフエニルエーテル、3・
4′−ジアミノジフエニルエーテルなどのジフエニ
ルエーテル化合物、4・4′−ジアミノジフエニル
チオエーテル、3・3′−ジメチル−4・4′−ジア
ミノジフエニルチオエーテル、3・3′−ジメトキ
シ−4・4′−ジアミノジフエニルチオエーテル、
3・3′−ジアミノジフエニルチオエーテルなどの
ジフエニルチオエーテル化合物、4・4′−ジアミ
ノベンゾフエノン、3・3′−ジメチル−4・4′−
ジアミノベンゾフエノンなどのベンゾフエノン化
合物、3・3′−ジアミノジフエニルメタン、4・
4′−ジアミノジフエニルメタン(以下、DADMと
略記することもある)、3・3′−ジメトキシ−
4・4′−ジアミノジフエニルメタン、3・3′−ジ
メチル−4・4′−ジアミノジフエニルメタンなど
のジフエニルメタン化合物、2・2−ビス(4−
アミノフエニル)プロパン、2・2−ビス(3−
アミノフエニル)プロパンなどのビスフエニルプ
ロパン化合物、4・4′−ジアミノフエニルスルホ
キシド、4・4′−ジアミノジフエニルスルホン、
3・3′−ジアミノジフエニルスルホンなどを挙げ
ることができる。 また、一般式
4′−ジアミノジフエニルエーテル(以下、DADE
と略記することもある)、3・3′−ジメチル−
4・4′−ジアミノジフエニルエーテル、3・3′−
ジメトキシ−4・4′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、3・3′−ジアミノジフエニルエーテル、3・
4′−ジアミノジフエニルエーテルなどのジフエニ
ルエーテル化合物、4・4′−ジアミノジフエニル
チオエーテル、3・3′−ジメチル−4・4′−ジア
ミノジフエニルチオエーテル、3・3′−ジメトキ
シ−4・4′−ジアミノジフエニルチオエーテル、
3・3′−ジアミノジフエニルチオエーテルなどの
ジフエニルチオエーテル化合物、4・4′−ジアミ
ノベンゾフエノン、3・3′−ジメチル−4・4′−
ジアミノベンゾフエノンなどのベンゾフエノン化
合物、3・3′−ジアミノジフエニルメタン、4・
4′−ジアミノジフエニルメタン(以下、DADMと
略記することもある)、3・3′−ジメトキシ−
4・4′−ジアミノジフエニルメタン、3・3′−ジ
メチル−4・4′−ジアミノジフエニルメタンなど
のジフエニルメタン化合物、2・2−ビス(4−
アミノフエニル)プロパン、2・2−ビス(3−
アミノフエニル)プロパンなどのビスフエニルプ
ロパン化合物、4・4′−ジアミノフエニルスルホ
キシド、4・4′−ジアミノジフエニルスルホン、
3・3′−ジアミノジフエニルスルホンなどを挙げ
ることができる。 また、一般式
【式】で
示される芳香族ジアミン化合物としては、例え
ば、ベンチジン、3・3′−ジメチルベンチジン、
3・3′−ジメトキシベンチジン(オルソ−ジアニ
シジン)、3・3′−ジアミノビフエニルなどを挙
げることができる。 前記の一般式H2N−R−NH2で示される芳香族
ジアミン成分としては、一般式
ば、ベンチジン、3・3′−ジメチルベンチジン、
3・3′−ジメトキシベンチジン(オルソ−ジアニ
シジン)、3・3′−ジアミノビフエニルなどを挙
げることができる。 前記の一般式H2N−R−NH2で示される芳香族
ジアミン成分としては、一般式
【式】で示されるジアミンピリジ
ンであつてもよく、例えば、2・6−ジアミノピ
リジン、3・6−ジアミノピリジン、2・5−ジ
アミノピリジン、3・4−ジアミノピリジンなど
を挙げることができる。 芳香族ジアミン成分としては、特に4・4′−ジ
アミノジフエニルエーテル(DADE)、4・4′−
ジアミノジフエニルチオエーテル、4・4′−ジア
ミノジフエニルメタン(DADM)、3・3′−ジメ
トキシベンチジン(オルソ−ジアニシジン、以下
O−DANと略記することもある)、3・3′−ジメ
チルベンチジン2・6−ジアミノピリジン(以
下、DAPと略記することもある。)からなる群か
ら選ばれた1種または2種以上の芳香族ジアミン
が好適である。 この発明の方法で使用されるフエノール系化合
物としては、融点が約100℃以下、好ましくは80
℃以下であり、その沸点が常圧で約300℃以下、
好ましくは280℃以下であるフエノール系化合物
が好ましく、例えば、フエノール、o−、m−ま
たはp−クレゾール、3・5−キシレノール、カ
ルバクロール、チモールなどの一価フエノール、
あるいは、その一価フエノールの水素をハロゲン
で置換したハロゲン化フエノールを好適に挙げる
ことができる。 特に、ハロゲン化フエノールとしては、一般式
リジン、3・6−ジアミノピリジン、2・5−ジ
アミノピリジン、3・4−ジアミノピリジンなど
を挙げることができる。 芳香族ジアミン成分としては、特に4・4′−ジ
アミノジフエニルエーテル(DADE)、4・4′−
ジアミノジフエニルチオエーテル、4・4′−ジア
ミノジフエニルメタン(DADM)、3・3′−ジメ
トキシベンチジン(オルソ−ジアニシジン、以下
O−DANと略記することもある)、3・3′−ジメ
チルベンチジン2・6−ジアミノピリジン(以
下、DAPと略記することもある。)からなる群か
ら選ばれた1種または2種以上の芳香族ジアミン
が好適である。 この発明の方法で使用されるフエノール系化合
物としては、融点が約100℃以下、好ましくは80
℃以下であり、その沸点が常圧で約300℃以下、
好ましくは280℃以下であるフエノール系化合物
が好ましく、例えば、フエノール、o−、m−ま
たはp−クレゾール、3・5−キシレノール、カ
ルバクロール、チモールなどの一価フエノール、
あるいは、その一価フエノールの水素をハロゲン
で置換したハロゲン化フエノールを好適に挙げる
ことができる。 特に、ハロゲン化フエノールとしては、一般式
【式】または
【式】
(ただし、R3またはR4は、水素または炭素数1〜
3のアルキル基であり、Xはハロゲン原子であ
る)で示され、しかもその融点が約100℃以下、
その沸点が常圧で約300℃以下であるハロゲン化
フエノールが、ビフエニルテトラカルボン酸系の
芳香族ポリイミドを溶解する性能が優れているの
で最適である。 この発明の方法において、ハロゲン化フエノー
ルとして、例えば、3−クロルフエノール、4−
クロルフエノール(パラ−クロルフエノール、
PCPと略記することもある)、3−ブロムフエノ
ール、4−ブロムフエノール、2−クロル−4−
ヒドロキシトルエン、2−クロル−5−ヒドロキ
シトルエン、3−クロル−6−ヒドロキシトルエ
ン、4−クロル−2−ヒドロキシトルエン、2−
ブロム−4−ヒドロキシトルエン、2−ブロム−
5−ヒドロキシトルエン、3−ブロム−5−ヒド
ロキシトルエン、3−ブロム−6−ヒドロキシト
ルエン、4−ブロム−2−ヒドロキシトルエンな
どを挙げることができる。 この発明の方法においては、前述の芳香族ポリ
イミドの製造において述べたように、ビフエニル
テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分と
を、フエノール系化合物の融解液中で、120〜400
℃で、1段で重合およびイミド化して、芳香族ポ
リイミドを製造する場合には、その重合反応混合
物は、そのポリイミド濃度または粘度を必要に応
じて調整するだけで、直ちに、製膜用のポリイミ
ド組成物として使用することができる。 しかし、芳香族ポリイミドの製造においてポリ
イミドが粉体として単離されている場合には、こ
の発明で使用するポリイミド組成物は、フエノー
ル系化合物の融解液中に、ポリイミドの粉体を混
合分散して、その混合分散液を充分に加熱して完
全にポリイミドの粉体を溶解させて、調製するこ
とができる。 この発明の方法においては、ポリイミド組成物
として、前述の一般式で示される反復単位を90%
以上有する芳香族ポリイミドを2種以上含有する
組成物も使用することができ、さらに、前述の一
般式で示される反復単位を90%以上有する芳香族
ポリイミドとその他の芳香族ポリイミドとを含有
する組成物を使用することもできる。 この発明の方法において、ポリイミド組成物
は、含有されている全ポリイミドの濃度が、全組
成物に対して3重量%以上、特に5〜30重量%、
さらに好ましくは5〜20重量%の範囲内であるこ
とが好ましい。また、ポリイミド組成物は、製膜
の温度である0〜120℃、特に5〜100℃の範囲内
において、回転粘度が、少なくとも500センチポ
アズ、特に10〜100000ポアズ、さらに好ましくは
100〜10000ポアズ程度の均一な液状の組成物とな
り、製膜用のドープ液となりうることが好まし
い。 この発明の方法では、製膜用のドープ液の調製
において、フエノール系化合物以外の他の溶媒を
適当量添加してもよい。その他の溶媒としては、
二硫化炭素、ジクロルメタン、ニトロベンゼン、
o−ジクロルベンゼンなどを挙げることができ
る。その他の溶媒の使用量は、フエノール系化合
物に対して同量以下であることが好ましく、特に
50重量%以下であることが好適である。 この発明の方法において、前述のポリイミド組
成物を必要であれば加温して製膜用のドープ液と
して使用して、そのポリイミド組成物のドープ液
から、液状の薄膜(例えば、平膜状、中空系状、
管状の薄膜)を形成させ、次いで、その薄膜を凝
固液中に浸漬して凝固させるのである。 この発明の方法では、ポリイミド組成物の液状
物を適当な公知のフイルターを使用して固形物を
除去し、あるいは真空脱泡などによつて充分に脱
泡して製膜用のドープ液とすることが好ましい。 ポリイミド組成物のドープ液から液状の薄膜を
形成する方法は、従来公知の流延製膜法と同様の
方法で行うことができ、例えば、表面が平滑な平
版基材(ガラス板、銅板、ステンレス板など)の
表面に、前記ポリイミド組成物のドープ液を流延
し、ドクターブレードによつて均一な厚さの液状
の薄膜とする方法、あるいは、外周面が平滑なロ
ールまたはベルトの表面にポリイミド組成物のド
ープ液を供給しドクターナイフで均一な厚さとし
て流延して薄膜を形成したり、さらにTダイから
ポリイミド組成物を薄膜状に押し出してロール表
面に巻き掛けて薄膜を形成するなどの連続製膜法
を採用することができる。この発明の方法におい
ては、製膜の際のポリイミド組成物のドープ液の
温度は、ポリイミド組成物の回転粘度と温度との
関係によつて、製膜に適当な回転粘度となる温度
にすべきであるが、できれば、0〜120℃、特に
5〜100℃の温度範囲内であることが好ましく、
最適には10〜50℃の温度であることが好ましい。
さらに前述のようにして製膜される液状の薄膜の
厚さは、10〜500μ、特に20〜200μ程度であるこ
とが好ましい。 前述のようにして形成された液状の薄膜は、そ
の液状の薄膜を形成しながら、または液状の薄膜
を形成した後に、その液状の薄膜の片面からフエ
ノール系化合物を一部蒸発させると、次の凝固に
よつて非対称の凝固膜が効果的に形成されるので
好適である。 液状の薄膜の片面からフエノール系化合物を一
部蒸発させる方法は、平版、ロール、ベルト上の
液状の薄膜に、0〜100℃、特に5〜90℃の気体
を、少なくとも1秒以上、特に5〜30分間、さら
に好ましくは10秒〜20分間、吹き付ける方法が好
適であるが、そのほか、平版、ロール、ベルト上
の液状の薄膜を加温して減圧雰囲気中に少なくと
も数秒以上、特に10秒〜30分間、さらに好ましく
は30秒〜20分間、放置する方法であつてもよい。 この発明の方法において、前述のようにして形
成されたポリイミド組成物の液状の薄膜を凝固さ
せるために使用される凝固液は、フエノール系化
合物と自由に均一に混合され相溶性を有する液体
であつて、しかもその凝固液がポリイミドに対し
て貧溶媒であればよい。 その凝固液としては、例えば、メタノール、、
エタノール、プロパノールなどの低級アルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルプロピルケトンなどのケトン類、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、など
のアミド類、ジメチルスルホキシド、あるいは、
水と前記アルコール類、ケトン類、エーテル類、
アミド類などとの混合液を挙げることができる。 この発明の方法において、液状の薄膜を前記の
凝固液で凝固する方法は、公知のどのような方法
であつてもよいが、薄膜を、その薄膜が形成され
ている基材と共に、前記凝固液中に浸漬すること
が好ましく、また凝固液の温度が50℃以下、特に
−10〜30℃、さらに好ましくは−5〜20℃程度で
あることが好ましく、さらに凝固液に浸漬する薄
膜が60℃以下、特に0〜50℃程度の温度になつて
いることが好ましい。前述のようにして薄膜を凝
固液中に浸漬しておく時間は、ポリイミド組成物
の種類、凝固液の種類、その他の条件によつてか
わるが、一般的には0.05〜20時間、0.1〜10時間
程度であればよい。 この発明の方法においては、前述のようにして
液状の薄膜が凝固液中で凝固して凝固膜を形成し
た後、その凝固膜が実質的に水分およびフエノー
ル系化合物を保有していない状態で、その凝固膜
を凝固液あるいは後述の後処理液の液相中から取
り出し、次いでその凝固膜を乾燥するのである。 前述のようにして液状の薄膜が凝固液中で凝固
した凝固膜は、非対称性の凝固膜、あるいは多孔
性の凝固膜となつているが、さらに、メチルアル
コール、エチルアルコール、プロピルアルコール
などの低級アルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類中などに、0〜50℃で約
0.1〜10時間浸漬し、凝固膜内の残余のフエノー
ル系化合物および水分を洗浄し除去したり、ある
いは、凝固膜を低級アルコール中に浸漬して、リ
フラツクスを0.1〜5時間行つて、残余のフエノ
ール系化合物および水分を洗浄し除去するなどの
後処理を行うことが好ましい。 凝固液あるいは後処理液の液相中から取り出し
た直後の凝固膜は、実質的に水分を保有しない状
態となつていなければならないが、前記の凝固膜
が保有する水分は、2重量%以下、特に1重量%
以下、さらに好ましくは0.5重量%以下であれば
よい。 液相中から取り出した直後の凝固膜が、多量に
水分を保有していると、その凝固膜が、乾燥時に
収縮して変形したり、ガスの透過性能が低下する
ので適当ではない。 また、液相中から取り出した直後の凝固膜は、
実質的にフエノール系化合物を保有していないこ
とが必要であり、その凝固膜が保有するフエノー
ル系化合物は、1重量%以下、特に0.5重量%以
下であることが適当である。 液相中から取り出した直後の凝固膜が、実質的
に水分およびフエノール系化合物を保有していな
い状態にするには、前述のようにしてポリイミド
組成物の液状の薄膜を凝固液中で凝固した後に、
凝固膜をアルコール類、アセトン類などで洗浄し
たり、またはリフラツクスしたりする後処理を充
分に行えばよいのである。なお、凝固液として水
を含有していない溶媒を使用した場合には、前述
の液相中での後処理をほとんど必要としない場合
もある。 この凝固膜を乾燥するには、凝固膜を液相中か
ら取り出して、その凝固膜が保有している蒸発成
分を蒸発して除去することができる通常の乾燥方
法で行えばよい。 この発明の方法では、凝固膜の液相中での後処
理を、比較的沸点の低い溶媒(例えば、沸点が
100℃以下の低級アルコール類、低級アセトン類
など)で行つておけば、凝固膜を最後に液相中か
ら取り出した直後の凝固膜が低沸点の溶媒のみを
保有することになるので、その凝固膜の乾燥は、
10〜50℃程度の低温度で、空気中、または空気、
窒素ガスなどの流通下に、凝固膜を、0.5〜40時
間、特に1〜30時間程度放置することによつて、
ほとんど完全に行うことができるので好適であ
る。 また、液相中から取り出した直後の凝固膜が沸
点の高い溶媒を保有している場合には、減圧下、
または常圧下、50〜200℃、特に60〜150℃に加熱
して、凝固膜を放置して乾燥してもよい。 この発明の方法においては、特に、凝固液の選
択によつて、非対称のガス分離膜、または多孔質
のガス分離膜が製造される。 例えば、低級アルコール類、アセトン類のよう
に、液状の薄膜を凝固させる速度の早いものを凝
固液として使用した場合には、多孔質のガス分離
膜が得られ、あるいは、水とメタノールとの混合
凝固液、水とエチレングリコールとの混合凝固液
のように水を含有する凝固液を使用した場合に
は、非対称性のガス分離膜が得られる。 この発明の方法で得られる多孔質のガス分離膜
は、水素ガスなどの透過速度が大きいが、水素と
一酸化炭素ガスとの混合ガスを使用した場合のガ
ス分離性能が理論値(H2/CO=3.74)に近い値
となる。 また、この発明の方法で得られる非対称のガス
分離膜は、水素ガスなどの透過速度が前記多孔質
のガス分離膜より低下するが、水素と一酸化炭素
ガスとの混合ガスを使用した場合のガス分離性能
が高くなる。 この発明の方法で得られたガス分離膜は、非常
に高い耐熱性を有し、150〜300℃の熱的な履歴を
受けても、そのガス分離性能を維持し、また、50
〜160℃程度の高温のガスの分離を行うことがで
きるものである。 次に参考例、実施例および比較例を示す。 実施例および比較例において、ガス透過テスト
は、面積14.65cm2のステンレス製セルにガス分離
膜を設置し、酸素ガス、窒素ガス、水素ガス、一
酸化炭素ガスを、各々0.5Kg/cm2または3.0Kg/cm2
に加圧して、分離膜を透過してくるガス容量を流
量計で測定した。 各ガスの透過度は、次の式で算出した。 透過度= ガスの透過量/膜面積×透過時間×圧力差(cm3/cm2
・sec・cm Hg) 参考例 1〜6 〔2段法によるポリイミド製造〕 第1表に示すビフエニルテトラカルボン酸二無
水物40ミリモルと、第1表に示す芳香族ジアミン
40ミリモルとを、ジメチルアセトアミド70mlと共
に、撹拌機と窒素ガス導入管とが付設されたセパ
ラブルフラスコに入れて、窒素ガスを流通しなが
ら、20℃の温度および第1表に示す重合時間、重
合してポリアミツク酸を生成させた後、その重合
液を10℃以下に冷却し、重合液にジメチルアセト
アミド70ml、無水酢酸240mmolおよびピリジン
240mmolを添加して充分に撹拌し重合液を均一
にしてから、その重合液をゆるやかに昇温し、約
30℃に約20分間保持して重合液からポリイミドを
粉末状に沈澱させ、さらにその重合液を70〜80℃
に加温してその温度に30分間以上維持し、イミド
化を完了させた。 前述のようにして得られたポリイミド粉末を含
有する重合液を、多量のメタノール中に投入し、
ポリイミド粉末をろ過して回収し、充分にメタノ
ールで洗浄した後、減圧下に乾燥してポリイミド
粉末を得た。 そのポリイミド粉末は、イミド化率、および対
数粘度(濃度;0.5g/100ml溶媒、溶媒;パラク
ロルフエノールとオルソクロルフエノールとの
4:1の容量比の混合液、測定温度;30℃)が第
1表に示すとおりであつた。 参考例 7 〔1段法によるポリイミド製造〕 参考例1と同様のセパラブルフラスコに、3・
3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物(S−BPDA)20ミリモル、4・4′−ジアミノ
ジフエニルエーテル(DADE)4ミリモル、オル
ソジアニジン(O−DAN)16ミリモル、および
パラクロルフエノール89gを入れて、窒素ガスを
流通しながら、反応液を常温から180℃まで40分
間で昇温し、さらにその反応液を180℃に4時間
保持して、重合およびイミド化を1段で行つて、
粘稠なコポリイミド溶液を得た。ポリイミド溶液
中のポリイミドは、イミド化率および対数粘度を
第1表に示す。 参考例 8 〔1段法によるポリイミド製造〕 参考例1と同様のセパラブルフラスコに、S−
BPDA20ミリモル、DADE8ミリモル、O−
DAN12ミリモル、およびパラクロルフエノール
87gを入れて、窒素ガスを流通しながら、反応液
を常温から180℃まで40分間で昇温し、さらにそ
の反応液を180℃に4時間保持して、重合および
イミド化を1段で行つて、粘稠なコポリイミド溶
液を得た。ポリイミド溶液中のポリイミドは、イ
ミド化率および対数粘度を第1表に示す。 第1表において、次の略記号は、その意味を次
に示す。 a−BPDA;2・3・3′・4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物 S−BPDA;3・3′・4・4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物 DADE;4・4′−ジアミノジフエニルエーテル DADM;4・4′−ジアミノジフエニルメタン O−DAN;オルソ−ジアニシジン PCP;パラクロルフエノール
3のアルキル基であり、Xはハロゲン原子であ
る)で示され、しかもその融点が約100℃以下、
その沸点が常圧で約300℃以下であるハロゲン化
フエノールが、ビフエニルテトラカルボン酸系の
芳香族ポリイミドを溶解する性能が優れているの
で最適である。 この発明の方法において、ハロゲン化フエノー
ルとして、例えば、3−クロルフエノール、4−
クロルフエノール(パラ−クロルフエノール、
PCPと略記することもある)、3−ブロムフエノ
ール、4−ブロムフエノール、2−クロル−4−
ヒドロキシトルエン、2−クロル−5−ヒドロキ
シトルエン、3−クロル−6−ヒドロキシトルエ
ン、4−クロル−2−ヒドロキシトルエン、2−
ブロム−4−ヒドロキシトルエン、2−ブロム−
5−ヒドロキシトルエン、3−ブロム−5−ヒド
ロキシトルエン、3−ブロム−6−ヒドロキシト
ルエン、4−ブロム−2−ヒドロキシトルエンな
どを挙げることができる。 この発明の方法においては、前述の芳香族ポリ
イミドの製造において述べたように、ビフエニル
テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分と
を、フエノール系化合物の融解液中で、120〜400
℃で、1段で重合およびイミド化して、芳香族ポ
リイミドを製造する場合には、その重合反応混合
物は、そのポリイミド濃度または粘度を必要に応
じて調整するだけで、直ちに、製膜用のポリイミ
ド組成物として使用することができる。 しかし、芳香族ポリイミドの製造においてポリ
イミドが粉体として単離されている場合には、こ
の発明で使用するポリイミド組成物は、フエノー
ル系化合物の融解液中に、ポリイミドの粉体を混
合分散して、その混合分散液を充分に加熱して完
全にポリイミドの粉体を溶解させて、調製するこ
とができる。 この発明の方法においては、ポリイミド組成物
として、前述の一般式で示される反復単位を90%
以上有する芳香族ポリイミドを2種以上含有する
組成物も使用することができ、さらに、前述の一
般式で示される反復単位を90%以上有する芳香族
ポリイミドとその他の芳香族ポリイミドとを含有
する組成物を使用することもできる。 この発明の方法において、ポリイミド組成物
は、含有されている全ポリイミドの濃度が、全組
成物に対して3重量%以上、特に5〜30重量%、
さらに好ましくは5〜20重量%の範囲内であるこ
とが好ましい。また、ポリイミド組成物は、製膜
の温度である0〜120℃、特に5〜100℃の範囲内
において、回転粘度が、少なくとも500センチポ
アズ、特に10〜100000ポアズ、さらに好ましくは
100〜10000ポアズ程度の均一な液状の組成物とな
り、製膜用のドープ液となりうることが好まし
い。 この発明の方法では、製膜用のドープ液の調製
において、フエノール系化合物以外の他の溶媒を
適当量添加してもよい。その他の溶媒としては、
二硫化炭素、ジクロルメタン、ニトロベンゼン、
o−ジクロルベンゼンなどを挙げることができ
る。その他の溶媒の使用量は、フエノール系化合
物に対して同量以下であることが好ましく、特に
50重量%以下であることが好適である。 この発明の方法において、前述のポリイミド組
成物を必要であれば加温して製膜用のドープ液と
して使用して、そのポリイミド組成物のドープ液
から、液状の薄膜(例えば、平膜状、中空系状、
管状の薄膜)を形成させ、次いで、その薄膜を凝
固液中に浸漬して凝固させるのである。 この発明の方法では、ポリイミド組成物の液状
物を適当な公知のフイルターを使用して固形物を
除去し、あるいは真空脱泡などによつて充分に脱
泡して製膜用のドープ液とすることが好ましい。 ポリイミド組成物のドープ液から液状の薄膜を
形成する方法は、従来公知の流延製膜法と同様の
方法で行うことができ、例えば、表面が平滑な平
版基材(ガラス板、銅板、ステンレス板など)の
表面に、前記ポリイミド組成物のドープ液を流延
し、ドクターブレードによつて均一な厚さの液状
の薄膜とする方法、あるいは、外周面が平滑なロ
ールまたはベルトの表面にポリイミド組成物のド
ープ液を供給しドクターナイフで均一な厚さとし
て流延して薄膜を形成したり、さらにTダイから
ポリイミド組成物を薄膜状に押し出してロール表
面に巻き掛けて薄膜を形成するなどの連続製膜法
を採用することができる。この発明の方法におい
ては、製膜の際のポリイミド組成物のドープ液の
温度は、ポリイミド組成物の回転粘度と温度との
関係によつて、製膜に適当な回転粘度となる温度
にすべきであるが、できれば、0〜120℃、特に
5〜100℃の温度範囲内であることが好ましく、
最適には10〜50℃の温度であることが好ましい。
さらに前述のようにして製膜される液状の薄膜の
厚さは、10〜500μ、特に20〜200μ程度であるこ
とが好ましい。 前述のようにして形成された液状の薄膜は、そ
の液状の薄膜を形成しながら、または液状の薄膜
を形成した後に、その液状の薄膜の片面からフエ
ノール系化合物を一部蒸発させると、次の凝固に
よつて非対称の凝固膜が効果的に形成されるので
好適である。 液状の薄膜の片面からフエノール系化合物を一
部蒸発させる方法は、平版、ロール、ベルト上の
液状の薄膜に、0〜100℃、特に5〜90℃の気体
を、少なくとも1秒以上、特に5〜30分間、さら
に好ましくは10秒〜20分間、吹き付ける方法が好
適であるが、そのほか、平版、ロール、ベルト上
の液状の薄膜を加温して減圧雰囲気中に少なくと
も数秒以上、特に10秒〜30分間、さらに好ましく
は30秒〜20分間、放置する方法であつてもよい。 この発明の方法において、前述のようにして形
成されたポリイミド組成物の液状の薄膜を凝固さ
せるために使用される凝固液は、フエノール系化
合物と自由に均一に混合され相溶性を有する液体
であつて、しかもその凝固液がポリイミドに対し
て貧溶媒であればよい。 その凝固液としては、例えば、メタノール、、
エタノール、プロパノールなどの低級アルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルプロピルケトンなどのケトン類、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、など
のアミド類、ジメチルスルホキシド、あるいは、
水と前記アルコール類、ケトン類、エーテル類、
アミド類などとの混合液を挙げることができる。 この発明の方法において、液状の薄膜を前記の
凝固液で凝固する方法は、公知のどのような方法
であつてもよいが、薄膜を、その薄膜が形成され
ている基材と共に、前記凝固液中に浸漬すること
が好ましく、また凝固液の温度が50℃以下、特に
−10〜30℃、さらに好ましくは−5〜20℃程度で
あることが好ましく、さらに凝固液に浸漬する薄
膜が60℃以下、特に0〜50℃程度の温度になつて
いることが好ましい。前述のようにして薄膜を凝
固液中に浸漬しておく時間は、ポリイミド組成物
の種類、凝固液の種類、その他の条件によつてか
わるが、一般的には0.05〜20時間、0.1〜10時間
程度であればよい。 この発明の方法においては、前述のようにして
液状の薄膜が凝固液中で凝固して凝固膜を形成し
た後、その凝固膜が実質的に水分およびフエノー
ル系化合物を保有していない状態で、その凝固膜
を凝固液あるいは後述の後処理液の液相中から取
り出し、次いでその凝固膜を乾燥するのである。 前述のようにして液状の薄膜が凝固液中で凝固
した凝固膜は、非対称性の凝固膜、あるいは多孔
性の凝固膜となつているが、さらに、メチルアル
コール、エチルアルコール、プロピルアルコール
などの低級アルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類中などに、0〜50℃で約
0.1〜10時間浸漬し、凝固膜内の残余のフエノー
ル系化合物および水分を洗浄し除去したり、ある
いは、凝固膜を低級アルコール中に浸漬して、リ
フラツクスを0.1〜5時間行つて、残余のフエノ
ール系化合物および水分を洗浄し除去するなどの
後処理を行うことが好ましい。 凝固液あるいは後処理液の液相中から取り出し
た直後の凝固膜は、実質的に水分を保有しない状
態となつていなければならないが、前記の凝固膜
が保有する水分は、2重量%以下、特に1重量%
以下、さらに好ましくは0.5重量%以下であれば
よい。 液相中から取り出した直後の凝固膜が、多量に
水分を保有していると、その凝固膜が、乾燥時に
収縮して変形したり、ガスの透過性能が低下する
ので適当ではない。 また、液相中から取り出した直後の凝固膜は、
実質的にフエノール系化合物を保有していないこ
とが必要であり、その凝固膜が保有するフエノー
ル系化合物は、1重量%以下、特に0.5重量%以
下であることが適当である。 液相中から取り出した直後の凝固膜が、実質的
に水分およびフエノール系化合物を保有していな
い状態にするには、前述のようにしてポリイミド
組成物の液状の薄膜を凝固液中で凝固した後に、
凝固膜をアルコール類、アセトン類などで洗浄し
たり、またはリフラツクスしたりする後処理を充
分に行えばよいのである。なお、凝固液として水
を含有していない溶媒を使用した場合には、前述
の液相中での後処理をほとんど必要としない場合
もある。 この凝固膜を乾燥するには、凝固膜を液相中か
ら取り出して、その凝固膜が保有している蒸発成
分を蒸発して除去することができる通常の乾燥方
法で行えばよい。 この発明の方法では、凝固膜の液相中での後処
理を、比較的沸点の低い溶媒(例えば、沸点が
100℃以下の低級アルコール類、低級アセトン類
など)で行つておけば、凝固膜を最後に液相中か
ら取り出した直後の凝固膜が低沸点の溶媒のみを
保有することになるので、その凝固膜の乾燥は、
10〜50℃程度の低温度で、空気中、または空気、
窒素ガスなどの流通下に、凝固膜を、0.5〜40時
間、特に1〜30時間程度放置することによつて、
ほとんど完全に行うことができるので好適であ
る。 また、液相中から取り出した直後の凝固膜が沸
点の高い溶媒を保有している場合には、減圧下、
または常圧下、50〜200℃、特に60〜150℃に加熱
して、凝固膜を放置して乾燥してもよい。 この発明の方法においては、特に、凝固液の選
択によつて、非対称のガス分離膜、または多孔質
のガス分離膜が製造される。 例えば、低級アルコール類、アセトン類のよう
に、液状の薄膜を凝固させる速度の早いものを凝
固液として使用した場合には、多孔質のガス分離
膜が得られ、あるいは、水とメタノールとの混合
凝固液、水とエチレングリコールとの混合凝固液
のように水を含有する凝固液を使用した場合に
は、非対称性のガス分離膜が得られる。 この発明の方法で得られる多孔質のガス分離膜
は、水素ガスなどの透過速度が大きいが、水素と
一酸化炭素ガスとの混合ガスを使用した場合のガ
ス分離性能が理論値(H2/CO=3.74)に近い値
となる。 また、この発明の方法で得られる非対称のガス
分離膜は、水素ガスなどの透過速度が前記多孔質
のガス分離膜より低下するが、水素と一酸化炭素
ガスとの混合ガスを使用した場合のガス分離性能
が高くなる。 この発明の方法で得られたガス分離膜は、非常
に高い耐熱性を有し、150〜300℃の熱的な履歴を
受けても、そのガス分離性能を維持し、また、50
〜160℃程度の高温のガスの分離を行うことがで
きるものである。 次に参考例、実施例および比較例を示す。 実施例および比較例において、ガス透過テスト
は、面積14.65cm2のステンレス製セルにガス分離
膜を設置し、酸素ガス、窒素ガス、水素ガス、一
酸化炭素ガスを、各々0.5Kg/cm2または3.0Kg/cm2
に加圧して、分離膜を透過してくるガス容量を流
量計で測定した。 各ガスの透過度は、次の式で算出した。 透過度= ガスの透過量/膜面積×透過時間×圧力差(cm3/cm2
・sec・cm Hg) 参考例 1〜6 〔2段法によるポリイミド製造〕 第1表に示すビフエニルテトラカルボン酸二無
水物40ミリモルと、第1表に示す芳香族ジアミン
40ミリモルとを、ジメチルアセトアミド70mlと共
に、撹拌機と窒素ガス導入管とが付設されたセパ
ラブルフラスコに入れて、窒素ガスを流通しなが
ら、20℃の温度および第1表に示す重合時間、重
合してポリアミツク酸を生成させた後、その重合
液を10℃以下に冷却し、重合液にジメチルアセト
アミド70ml、無水酢酸240mmolおよびピリジン
240mmolを添加して充分に撹拌し重合液を均一
にしてから、その重合液をゆるやかに昇温し、約
30℃に約20分間保持して重合液からポリイミドを
粉末状に沈澱させ、さらにその重合液を70〜80℃
に加温してその温度に30分間以上維持し、イミド
化を完了させた。 前述のようにして得られたポリイミド粉末を含
有する重合液を、多量のメタノール中に投入し、
ポリイミド粉末をろ過して回収し、充分にメタノ
ールで洗浄した後、減圧下に乾燥してポリイミド
粉末を得た。 そのポリイミド粉末は、イミド化率、および対
数粘度(濃度;0.5g/100ml溶媒、溶媒;パラク
ロルフエノールとオルソクロルフエノールとの
4:1の容量比の混合液、測定温度;30℃)が第
1表に示すとおりであつた。 参考例 7 〔1段法によるポリイミド製造〕 参考例1と同様のセパラブルフラスコに、3・
3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物(S−BPDA)20ミリモル、4・4′−ジアミノ
ジフエニルエーテル(DADE)4ミリモル、オル
ソジアニジン(O−DAN)16ミリモル、および
パラクロルフエノール89gを入れて、窒素ガスを
流通しながら、反応液を常温から180℃まで40分
間で昇温し、さらにその反応液を180℃に4時間
保持して、重合およびイミド化を1段で行つて、
粘稠なコポリイミド溶液を得た。ポリイミド溶液
中のポリイミドは、イミド化率および対数粘度を
第1表に示す。 参考例 8 〔1段法によるポリイミド製造〕 参考例1と同様のセパラブルフラスコに、S−
BPDA20ミリモル、DADE8ミリモル、O−
DAN12ミリモル、およびパラクロルフエノール
87gを入れて、窒素ガスを流通しながら、反応液
を常温から180℃まで40分間で昇温し、さらにそ
の反応液を180℃に4時間保持して、重合および
イミド化を1段で行つて、粘稠なコポリイミド溶
液を得た。ポリイミド溶液中のポリイミドは、イ
ミド化率および対数粘度を第1表に示す。 第1表において、次の略記号は、その意味を次
に示す。 a−BPDA;2・3・3′・4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物 S−BPDA;3・3′・4・4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物 DADE;4・4′−ジアミノジフエニルエーテル DADM;4・4′−ジアミノジフエニルメタン O−DAN;オルソ−ジアニシジン PCP;パラクロルフエノール
【表】
参考例 9〜18
参考例1〜6で製造したポリイミド粉末、パラ
クロルフエノール(PCP)、および第2表に示す
溶媒を使用して、第2表に示すポリイミド溶液の
ドープ液を調製した。それらのドープ液の60℃で
の回転粘度を第2表に示す。
クロルフエノール(PCP)、および第2表に示す
溶媒を使用して、第2表に示すポリイミド溶液の
ドープ液を調製した。それらのドープ液の60℃で
の回転粘度を第2表に示す。
【表】
実施例 1
参考例9のポリイミド溶液をガラス板上に25℃
(室温)で流延して厚さ0.1mmの液状の薄膜を形成
し、その液状の薄膜を60℃に加温して3分間空気
中に放置して液状の薄膜の片面から溶媒を一部蒸
気させた後、その液状の薄膜を、メタノール7容
量と水3容量との混合液の凝固液(0℃)中に約
2時間浸漬して、凝固させて凝固膜とした。次い
で、凝固液を水に置換し、凝固膜をロ紙に挾んで
水中で、50℃で10分間および90℃で15分間熱処理
を行つた。さらに、その凝固膜をメタノール中に
浸漬して、そのメタノールを常圧で約65℃に加熱
して2時間リフラツクスしながら溜出する水を分
離し除去した。その後メタール液から凝固膜を取
り出し、その凝固膜を室温で空気中に24時間放置
して、残存するメタノールを蒸発して除去して、
ポリイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス透過テストをガ
ス圧3Kg/cm2(ゲージ圧)および25℃で行つた結
果の透過度を第3表に示す。 前記のガス分離膜を、ロ紙に挾み込んで、窒素
中で160℃に加熱して3時間熱処理した。その熱
履歴を受けたガス分離膜について、ガス圧3Kg/
cm2(ゲージ圧)および25℃または80℃でガス透過
テストを行つた結果を第3表に示す。 実施例 2 参考例10のポリイミド溶液を、ガラス板上に25
℃で流延し厚さ0.1mmの液状の薄膜を形成し、そ
の液状の薄膜を40℃に加温して3分間空気中に放
置して液状の薄膜の片面から溶媒を一部蒸発させ
た後、その液状の薄膜を、メタノール1容量と水
1容量との混合液の凝固液(0℃)中に約2時間
浸漬して、凝固させて凝固膜とした。その凝固膜
を、凝固液から取り出し直ちにメタノール中に浸
漬して、そのメタノールを常圧で約65℃に加熱し
て2時間リフラツクスしながら、溜出する水を分
離し除去した。その後、メタノール液から凝固膜
を取り出し、その凝固膜を空気中に、25℃で放置
して、残存するメタノールを蒸発して除去して、
ポリイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第3表に示す。 実施例 3 ドープ液として、参考例10のポリイミド溶液を
使用し、凝固液として、メタノール(0℃)を使
用したほかは、実施例1と同様に実施してポリイ
ミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧0.5Kg/cm2
(ゲージ圧)および25℃でガス透過テストを行つ
た結果を第3表に示す。 実施例 4 ドープ液として、参考例11のポリイミド溶液を
使用し、および液状の薄膜の片面から溶媒を一部
蒸発させる温度を60℃にかえたほかは、実施例2
と同様に実施して、ポリイミドのガス分離膜を製
造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第3表に示す。 実施例 5 ドープ液として、参考例12のポリイミド溶液を
使用し、凝固液として、イソプロピルアルコール
1容量と水1容量との混合液(0℃)を使用した
ほか、実施例1と同様に実施して、ポリイミドの
ガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第3表に示す。 実施例 6 ドープ液として、参考例10のポリイミド溶液を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜をロ紙に挾め込んで窒素ガス中
で160℃に加熱して3時間熱処理した。 熱処理したガス分離膜、または前記160℃の熱
処理をしないガス分離膜について、ガス圧3Kg/
cm2(ゲージ圧)および25℃または80℃でガス透過
テストを行つた結果を第3表に示す。
(室温)で流延して厚さ0.1mmの液状の薄膜を形成
し、その液状の薄膜を60℃に加温して3分間空気
中に放置して液状の薄膜の片面から溶媒を一部蒸
気させた後、その液状の薄膜を、メタノール7容
量と水3容量との混合液の凝固液(0℃)中に約
2時間浸漬して、凝固させて凝固膜とした。次い
で、凝固液を水に置換し、凝固膜をロ紙に挾んで
水中で、50℃で10分間および90℃で15分間熱処理
を行つた。さらに、その凝固膜をメタノール中に
浸漬して、そのメタノールを常圧で約65℃に加熱
して2時間リフラツクスしながら溜出する水を分
離し除去した。その後メタール液から凝固膜を取
り出し、その凝固膜を室温で空気中に24時間放置
して、残存するメタノールを蒸発して除去して、
ポリイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス透過テストをガ
ス圧3Kg/cm2(ゲージ圧)および25℃で行つた結
果の透過度を第3表に示す。 前記のガス分離膜を、ロ紙に挾み込んで、窒素
中で160℃に加熱して3時間熱処理した。その熱
履歴を受けたガス分離膜について、ガス圧3Kg/
cm2(ゲージ圧)および25℃または80℃でガス透過
テストを行つた結果を第3表に示す。 実施例 2 参考例10のポリイミド溶液を、ガラス板上に25
℃で流延し厚さ0.1mmの液状の薄膜を形成し、そ
の液状の薄膜を40℃に加温して3分間空気中に放
置して液状の薄膜の片面から溶媒を一部蒸発させ
た後、その液状の薄膜を、メタノール1容量と水
1容量との混合液の凝固液(0℃)中に約2時間
浸漬して、凝固させて凝固膜とした。その凝固膜
を、凝固液から取り出し直ちにメタノール中に浸
漬して、そのメタノールを常圧で約65℃に加熱し
て2時間リフラツクスしながら、溜出する水を分
離し除去した。その後、メタノール液から凝固膜
を取り出し、その凝固膜を空気中に、25℃で放置
して、残存するメタノールを蒸発して除去して、
ポリイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第3表に示す。 実施例 3 ドープ液として、参考例10のポリイミド溶液を
使用し、凝固液として、メタノール(0℃)を使
用したほかは、実施例1と同様に実施してポリイ
ミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧0.5Kg/cm2
(ゲージ圧)および25℃でガス透過テストを行つ
た結果を第3表に示す。 実施例 4 ドープ液として、参考例11のポリイミド溶液を
使用し、および液状の薄膜の片面から溶媒を一部
蒸発させる温度を60℃にかえたほかは、実施例2
と同様に実施して、ポリイミドのガス分離膜を製
造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第3表に示す。 実施例 5 ドープ液として、参考例12のポリイミド溶液を
使用し、凝固液として、イソプロピルアルコール
1容量と水1容量との混合液(0℃)を使用した
ほか、実施例1と同様に実施して、ポリイミドの
ガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第3表に示す。 実施例 6 ドープ液として、参考例10のポリイミド溶液を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜をロ紙に挾め込んで窒素ガス中
で160℃に加熱して3時間熱処理した。 熱処理したガス分離膜、または前記160℃の熱
処理をしないガス分離膜について、ガス圧3Kg/
cm2(ゲージ圧)および25℃または80℃でガス透過
テストを行つた結果を第3表に示す。
【表】
【表】
実施例 7
ドープ液として、参考例13のポリイミド溶液を
使用し、ガラス板上に60℃で流延し液状の薄膜を
形成し、および凝固液としてテトラヒドロフラン
(THF)1容量と水1容量との混合液(0℃)を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第4表に示す。 実施例 8 ドープ液として、参考例13のポリイミド溶液を
使用し、ガラス板上に40℃で流延し薄膜を形成
し、および凝固液として、エチレングリコール1
容量と水1容量との混合液(0℃)を使用したほ
かは、実施例2と同様に実施して、ポリイミドの
ガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第4表に示す。 実施例 9 ドープ液として参考例13のポリイミド溶液を使
用して、ガラス板上に60℃で流延して厚さ0.2mm
の液状の薄膜を形成し、および凝固液としてメタ
ノール(0℃)を使用したほかは、実施例1と同
様にして、ポリイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜をロ紙に挾み込んで、窒素ガス
中で260℃に加熱して、6時間熱処理した。 260℃での熱処理をしないガス分離膜、または
前記260℃の熱処理をしたガス分離膜について、
ガス圧0.5Kg/cm2(ゲージ圧)および25℃でガス
透過テストを行つた結果を第4表に示す。 実施例 10 ドープ液として、参考例14のポリイミド溶液を
使用したほかは、実施例9と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧0.5Kg/cm2
(ゲージ圧)および25℃でガス透過テストを行つ
た結果を第4表に示す。 実施例 11〜13 ドープ液として、参考例15のポリイミド溶液を
使用して、および、凝固液として、アセトン(実
施例11)、ジメチルアセトアミド(DMA)3容量
と水1容量との混合液(実施例12)、またはジメ
チルアセトアミド(DMA)1容量と水1容量と
の混合液(実施例13)を0℃で使用したほかは、
実施例1と同様に実施して、ポリイミドのガス分
離膜を製造した。 それらのガス分離膜について、ガス分圧0.5
Kg/cm2(実施例11、12)または1Kg/cm2(実施例
13)、および25℃でガス透過テストを行つた結果
を第4表に示す。 実施例 14 ドープ液として、考参例16のポリイミド溶液を
使用し、ガラス板上に60℃で流延し液状の薄膜を
形成し、および凝固液としてアセトン(0℃)を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧0.5Kg/cm2
(ゲージ圧)および25℃でガス透過テストを行つ
た結果を第4表に示す。 実施例 15 ドープ液として、参考例17のポリイミド溶液を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第4表に示す 第4表において、DMAは、ジメチルアセトア
ミドのことである。
使用し、ガラス板上に60℃で流延し液状の薄膜を
形成し、および凝固液としてテトラヒドロフラン
(THF)1容量と水1容量との混合液(0℃)を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第4表に示す。 実施例 8 ドープ液として、参考例13のポリイミド溶液を
使用し、ガラス板上に40℃で流延し薄膜を形成
し、および凝固液として、エチレングリコール1
容量と水1容量との混合液(0℃)を使用したほ
かは、実施例2と同様に実施して、ポリイミドの
ガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第4表に示す。 実施例 9 ドープ液として参考例13のポリイミド溶液を使
用して、ガラス板上に60℃で流延して厚さ0.2mm
の液状の薄膜を形成し、および凝固液としてメタ
ノール(0℃)を使用したほかは、実施例1と同
様にして、ポリイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜をロ紙に挾み込んで、窒素ガス
中で260℃に加熱して、6時間熱処理した。 260℃での熱処理をしないガス分離膜、または
前記260℃の熱処理をしたガス分離膜について、
ガス圧0.5Kg/cm2(ゲージ圧)および25℃でガス
透過テストを行つた結果を第4表に示す。 実施例 10 ドープ液として、参考例14のポリイミド溶液を
使用したほかは、実施例9と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧0.5Kg/cm2
(ゲージ圧)および25℃でガス透過テストを行つ
た結果を第4表に示す。 実施例 11〜13 ドープ液として、参考例15のポリイミド溶液を
使用して、および、凝固液として、アセトン(実
施例11)、ジメチルアセトアミド(DMA)3容量
と水1容量との混合液(実施例12)、またはジメ
チルアセトアミド(DMA)1容量と水1容量と
の混合液(実施例13)を0℃で使用したほかは、
実施例1と同様に実施して、ポリイミドのガス分
離膜を製造した。 それらのガス分離膜について、ガス分圧0.5
Kg/cm2(実施例11、12)または1Kg/cm2(実施例
13)、および25℃でガス透過テストを行つた結果
を第4表に示す。 実施例 14 ドープ液として、考参例16のポリイミド溶液を
使用し、ガラス板上に60℃で流延し液状の薄膜を
形成し、および凝固液としてアセトン(0℃)を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧0.5Kg/cm2
(ゲージ圧)および25℃でガス透過テストを行つ
た結果を第4表に示す。 実施例 15 ドープ液として、参考例17のポリイミド溶液を
使用したほかは、実施例1と同様に実施して、ポ
リイミドのガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第4表に示す 第4表において、DMAは、ジメチルアセトア
ミドのことである。
【表】
【表】
実施例 16
ドープ液として、参考例7で得られたコポリイ
ミドの10重量%溶液(溶媒、PCP)を使用し、凝
固液として、メタノール1容量と水1容量との混
合液(0℃)を使用したほかは、実施例1と同様
に実施して、コポリイミドのガス分離膜を製造し
た。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2およ
び室温(25℃)でガス透過テストを行つた結果
を、第5表に示す。 実施例 17 ドープ液として、参考例8で得られたコポリイ
ミドの10重量%溶液(溶媒、PCP)を使用したほ
かは、実施例16と同様に実施して、コポリイミド
のガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2およ
び室温でガス透過テストを行つた結果を、第5表
に示す。 比較例 1 参考例18のポリイミド溶液を、ガラス板上に60
℃で流延して液状の薄膜を形成し、その液状の薄
膜を空気中で100℃に加熱して、その温度で1時
間放置して、厚さ5μのポリイミドの均質膜を製
造した。 このポリイミドの均質膜について、ガス圧3
Kg/cm2(ゲージ圧)および25℃でガス透過テスト
を行つた結果の透過係数(cm3・cm/cm2・sec・cm
Hg)は、水素;4.6×10-10、酸素;3.5×10-11、
一酸化炭素;1.5×10-11、窒素;1.3×10-″であつ
た。なお、透過係数は次式で算出される。 透過係数= ガスの透過量×膜厚/膜面積×透過時間×圧力差(cm
3・cm/cm2・ sec・cmHg) 比較例 2 参考例2と同様に重合して得られたポリアミツ
ク酸を10重量%含有している重合溶液(対数粘
度;2.75、溶媒;DMA)を、ガラス板上に室温
で流延し、厚さ0.1mmの液状の薄膜を形成し、ト
リエチルアミン1モル濃度と無水酢酸1モル濃度
とを含有するベンゼン溶液中に、前記の液状の薄
膜を浸漬し、室温で15分間、次いで60℃で60分間
加熱して、ポリイミドの凝固膜を形成させ、最後
に、その凝固膜をベンゼン中に浸漬して洗浄し、
次いでメタノール中に浸漬して洗浄して、その
後、メタノール液から凝固膜を取り出し、室温で
空気中に24時間放置して乾燥して、ガス分離膜を
製造した。 このガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第5表に示す。
ミドの10重量%溶液(溶媒、PCP)を使用し、凝
固液として、メタノール1容量と水1容量との混
合液(0℃)を使用したほかは、実施例1と同様
に実施して、コポリイミドのガス分離膜を製造し
た。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2およ
び室温(25℃)でガス透過テストを行つた結果
を、第5表に示す。 実施例 17 ドープ液として、参考例8で得られたコポリイ
ミドの10重量%溶液(溶媒、PCP)を使用したほ
かは、実施例16と同様に実施して、コポリイミド
のガス分離膜を製造した。 そのガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2およ
び室温でガス透過テストを行つた結果を、第5表
に示す。 比較例 1 参考例18のポリイミド溶液を、ガラス板上に60
℃で流延して液状の薄膜を形成し、その液状の薄
膜を空気中で100℃に加熱して、その温度で1時
間放置して、厚さ5μのポリイミドの均質膜を製
造した。 このポリイミドの均質膜について、ガス圧3
Kg/cm2(ゲージ圧)および25℃でガス透過テスト
を行つた結果の透過係数(cm3・cm/cm2・sec・cm
Hg)は、水素;4.6×10-10、酸素;3.5×10-11、
一酸化炭素;1.5×10-11、窒素;1.3×10-″であつ
た。なお、透過係数は次式で算出される。 透過係数= ガスの透過量×膜厚/膜面積×透過時間×圧力差(cm
3・cm/cm2・ sec・cmHg) 比較例 2 参考例2と同様に重合して得られたポリアミツ
ク酸を10重量%含有している重合溶液(対数粘
度;2.75、溶媒;DMA)を、ガラス板上に室温
で流延し、厚さ0.1mmの液状の薄膜を形成し、ト
リエチルアミン1モル濃度と無水酢酸1モル濃度
とを含有するベンゼン溶液中に、前記の液状の薄
膜を浸漬し、室温で15分間、次いで60℃で60分間
加熱して、ポリイミドの凝固膜を形成させ、最後
に、その凝固膜をベンゼン中に浸漬して洗浄し、
次いでメタノール中に浸漬して洗浄して、その
後、メタノール液から凝固膜を取り出し、室温で
空気中に24時間放置して乾燥して、ガス分離膜を
製造した。 このガス分離膜について、ガス圧3Kg/cm2(ゲ
ージ圧)および25℃でガス透過テストを行つた結
果を第5表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (ただし、Rは、芳香族ジアミンのアミノ基を除
いた二価の残基である)で示される反復単位を、
90%以上有するポリイミドの1種または2種以上
が、フエノール系化合物の融解液中に溶解してい
るポリイミド組成物を使用して、そのポリイミド
組成物の液状の薄膜を形成させ、ついでその薄膜
を凝固液中に浸漬して凝固させ、最後に、実質的
に水分およびフエノール系化合物を保有していな
い凝固膜を乾燥することを特徴とするガス分離膜
の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5947280A JPS56157435A (en) | 1980-05-07 | 1980-05-07 | Preparation of gas separating membrane |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5947280A JPS56157435A (en) | 1980-05-07 | 1980-05-07 | Preparation of gas separating membrane |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56157435A JPS56157435A (en) | 1981-12-04 |
JPS6251129B2 true JPS6251129B2 (ja) | 1987-10-28 |
Family
ID=13114279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5947280A Granted JPS56157435A (en) | 1980-05-07 | 1980-05-07 | Preparation of gas separating membrane |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56157435A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59115738A (ja) * | 1982-12-21 | 1984-07-04 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ガス選択透過性膜およびその製造方法 |
JPS6238207A (ja) * | 1985-08-09 | 1987-02-19 | Agency Of Ind Science & Technol | ポリイミド中空糸の製法 |
US5853073A (en) * | 1996-09-03 | 1998-12-29 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Ratchet one-way clutch assembly |
JP5037399B2 (ja) * | 2008-03-25 | 2012-09-26 | Nskワーナー株式会社 | ローラ型ワンウェイクラッチ |
-
1980
- 1980-05-07 JP JP5947280A patent/JPS56157435A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56157435A (en) | 1981-12-04 |
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