JPS6238207A - ポリイミド中空糸の製法 - Google Patents

ポリイミド中空糸の製法

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JPS6238207A
JPS6238207A JP60174049A JP17404985A JPS6238207A JP S6238207 A JPS6238207 A JP S6238207A JP 60174049 A JP60174049 A JP 60174049A JP 17404985 A JP17404985 A JP 17404985A JP S6238207 A JPS6238207 A JP S6238207A
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JP
Japan
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hollow fibers
hollow
solution
hollow fiber
cleaning liquid
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Application number
JP60174049A
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English (en)
Inventor
Asumaru Nakamura
中村 明日丸
Yoshihiro Kusuki
楠木 善博
Takashi Harada
隆 原田
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/58Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
    • D01F6/74Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products from polycondensates of cyclic compounds, e.g. polyimides, polybenzimidazoles

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば、水素と一酸化炭素との混合ガスか
ら水素を分離したり、濃縮したり、あるいは水素の高濃
度粗生成ガスから不要なガス成分を除去して精製したり
するために、極めて優れた性能を示すガス分離用の芳香
族ポリイミド中空糸を再現性よく製造する方法に係る。
この発明は、特に、特定の芳香族ポリイミドのフェノー
ル系化合物の溶液を、中空糸紡糸用ノズルから中空糸状
に押出して、凝固液で最固する湿式製膜法で紡糸された
直後の湿潤している中空糸を、低級アルコール系溶媒と
炭化水素溶媒と接触させる2段階の洗浄によって洗浄し
、その後、中空糸を乾燥・熱処理して、乾燥されたポリ
イミド中空糸を製造する方法に係る。
〔従来技術の説明〕
従来、芳香族ポリイミドのフェノール系溶媒溶液を中空
糸用ノズルから押し出して、中空糸状体を形成し、その
中空糸状体を直ちに凝固液中で凝固させて、湿式紡糸法
または半乾式・湿式紡糸法などで芳香族ポリイミド中空
糸を製造する方法は、特開昭57−167414号公報
、または特開昭57−205517号公報などによって
知られていた。また、芳香族ポリアミック酸または芳香
族ポリイミド溶液をドープ液として使用して、そのドー
プ液の¥i#膜を形成し、その薄膜を凝固液で凝固して
得られた湿潤状態の凝固膜(固化膜)を、適当な有機溶
媒で湿潤状態とした後に、乾燥して、芳香族ポリイミド
製の乾燥ガス分離膜を製造する方法は、特開昭58−3
603号公報によって知られていた。
しかしながら、従来公知の方法においては、凝固膜(湿
潤膜)の洗浄、乾燥工程の操作によっては、不充分なガ
ス分離性能の乾燥ガス分離膜となってしまうことがあり
、必ずしもガス分離性能の安定したガス分離膜を再現性
よく製造することができなかったのである− 〔本発明の要件とその作用効果〕 この発明者らは、優れたガス分離性能を有するビフェニ
ルテトラカルボン酸系芳香族ポリイミド製のガス分離中
空糸を再現性よく製造する方法について鋭意研究した結
果、特定の芳香族ポリイミドのフェノール系溶媒溶液(
ドープ液)が中空糸ノズルから押し出された中空糸状体
を凝固液で凝固させて湿潤状態の中空糸を形成した後、
その中空糸を低級アルコール、または低級アルコールを
90重量%以上含有するアルコール水溶液からなる第1
洗浄液と充分に接触させて、中空糸中のフェノール系溶
媒を充分に除去しく即ち、第1洗浄液で置換し)、次い
で、第1洗浄後の中空糸を炭化水素溶媒からなる第2洗
浄液と充分に接触させて、中空糸中のアルコールを充分
に除去する(即ち、第2洗浄液で置換する)第2洗浄を
充分に行い、その後に、中空糸を乾燥しさらに熱処理す
ることによって、優れたガス分離性能を有する芳香族ポ
リイミドを再現性よく製造することができることを見い
出し、この発明を完成した。
すなわち、この発明は、 一般式(I)(ただし、Rは
芳香族ジアミンのアミノ基を除いた2価の残基である)
で示される反復単位を90%以上有する芳香族ポリイミ
ドが、フェノール系化合物を主成分とする溶媒に溶解し
ているポリイミド溶液からなるドープ液を、中空糸用ノ
ズルから中空糸状に押し出して、その中空糸状体を凝固
液で凝固させて湿潤状態の中空糸を形成し、次いで、低
級アルコール、または低級アルコールを90重量%以上
含有するアルコール溶液からなる第1洗浄液が中空糸に
接触した後にフェノール系化合物を1重量%より多(含
有しなくなるまで、前記中空糸を前記第1洗浄液で洗浄
し、さらに、第1洗浄液で洗浄を行った後の中空糸につ
いて、炭化水素溶媒からなる第2洗浄液が中空糸に接触
した後に低級アルコールをlllt%より多く含有しな
くなるまで、前記第2洗浄液による洗浄を行い、 最後に、前記第2洗浄液で洗浄を行った中空糸を乾燥・
熱処理することを特徴とするポリイミド中空糸の製法に
関する。
この発明の方法によれば、特定の芳香族ポリイミドのフ
ェノール系溶媒溶液(ドープ液)を使用して中空糸状に
押し出されそして凝固液で凝固された直後の湿潤状態の
中空糸から、フェノール系溶媒を、第1洗浄液で充分に
除去すると共に置換し、次いで、その第1洗浄液(主と
して低級アルコールである)を第2洗浄液で充分に除去
すると共に置換した後に、その湿潤状態の中空糸を乾燥
および熱処理する方法であるので、乾燥操作などに供せ
られる直前の湿潤状態の中空糸中には、最終的に得られ
る乾燥中空糸のガス分離性能に大きな影響を与えるフェ
ノール系溶媒および低級アルコールが実質的に残存して
おらず、この為に、ガス分離性能の優れた芳香族ポリイ
ミド製の乾燥中空糸が、再現性よく得られるのである。
〔本発明の各要件の詳しい説明〕
この発明で使用する中空糸紡糸用のドープ液は、一般式
(I) (ただし、Rは芳香族ジアミンのアミノ基を除いた2価
の残基である)で示される反復単位を90%以上、好ま
しくは95%以上有する芳香族ポリイミドが、フェノー
ル系化合物を主成分とする溶媒中に、均一に溶解してい
るポリイミド溶液からなるドープ液である。
前記芳香族ポリイミドは、例えば、3.3’、4.4”
−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3.3’4°−ビ
フェニルテトラカルボン酸、またはその酸二無水物、あ
るいはそれらの酸誘導体からなるビフェニルテトラカル
ボン酸類を主として含有する、特に90モル%以上含有
する芳香族テトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成
分とを、大略等モル使用し、重合およびイミド化(イミ
ド環化)して得られる、フェノール系溶媒に充分に熔解
性であり、後述のイミド化率が約90%以上である耐熱
性の芳香族前記のイミド化率とは、赤外線吸収スペクト
ル井析によって測定され算出される値であって、試料と
なるポリマーの高分子鎖中のイミド結合しうるすべての
結合において、イミド結合となっている結合の割合を百
分率(%)で示すものである。
前記の芳香族ポリイミドは、30°Cの測定温度で、濃
度O−5g / 100m A i媒(パラクロルフェ
ノール4容量とオルソクロルフェノールl容量との混合
溶媒)において測定した対数粘度が、0.3〜7.0、
特に0.4〜5. Olさらに好ましくは0.5〜4.
0程度である広い範囲のものが使用することができる。
前記の芳香族ポリイミドの製造方法としては、例えば、
芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを
、適当な有機極性溶媒中に、大略等モル溶解して、約8
0℃以下の温度で重合して、対数粘度(測定温度;30
℃、濃度;0.5g/100m1溶媒、溶媒;N−メチ
ル−2−ピロリドン)が、0.3以上であるポリアミッ
ク酸を製造し、そのポリアミック酸の有機極性溶媒溶液
(前記の重合反応後の溶液をそのまま使用してもよい)
に、適当なイミド化促進剤を添加して5〜100℃の低
温でイミド化するか、または、イミド化促進剤を添L ・えド化率が約90%以上となるようにイミド化し′て
、粉末状の芳香族ポリイミドを沈澱させて単離する方法
が、好適である。
なお、前述の方法において生成したポリアミック酸の溶
液に、アセトン、アルコールなどのポリアミック酸を熔
解しない溶媒を多量に添加して、除去しながら沈澱剤を
添加してポリアミック酸を粉末で沈澱させ、単離し、そ
のボリアミー)り酸の粉末を150〜300℃に加熱し
て、ポリマーのイミド化率が約90%以上になるまでイ
ミド化して、芳香族ポリイミドを製造する方法も挙げる
ことができる。
さらに、芳香族ポリイミドの製造方法としては、例えば
、芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分と
を、フェノール系化合物の融解液中に、大略等モル熔解
して、約120〜400℃の温度で1段で重合およびイ
ミド化して、芳香族ポリイミドを製造することもできる
。この1段重合法では、この発明の方法で使用すること
ができる中空糸の紡糸用のドープ液が、直接に得られる
ので好適である。
前述の芳香族ポリイミドの各製造方法において、芳香族
テトラカルボン酸成分は、前記のビフェニルテトラカル
ボン酸類の他に、例えば、ビロメリット酸、3.3’ 
、4.4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2.2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニルホン、ビス(3.4
−ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)チオエーテル、またはその酸二無
水物、あるいはその酸誘導体などのテトラカルボン酸を
、テトラカルボン酸成分の全量に対して約10モル%以
下、特に5モル%以下の割合で含有されていてもよい。
前述の芳香族ポリイミドの′IA造方決方法いて使用さ
れる芳香族ジアミンとしては、例えば、(I) 4 。
4°−ジアミノジフェニルエーテル、3,3゛−ジメチ
ル−4.4’−ジアミノジフェニルエーテル、3.3”
ージメトキシ−4,4°−ジアミノジフエニルエーテル
、3、3゛−ジアミノジフェニルエーテル、3,4゛−
ジアミノジフェニルエーテルなどのジフェニルエーテル
系化合物、(2+ 4 、 4 ’ージアミノジフェニ
ルチオエーテル、3.3°−ジメチル−4.4゛−ジア
ミノジフェニルチオエーテル、3,3”−ジメトキシ−
4,4′−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3゛
−ジアミノジフェニルチオエーテルなどのジフェニルチ
オエーテル系化合物、(3) 4 、 4 ’ージアミ
ノベンゾフェノン、3.3′−ジメチル−4.4′−ジ
アミノベンゾフェノン、313′−ジアミノベンゾフェ
ノンなどのベンゾフェノン系化合物、(41 4 、 
4”−ジアミノジフェニルメタン、3.3’−ジメチル
−4,4”−ジアミノジフェニルメタン、3.3’−ジ
メトキシ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3゛−ジアミノジフェニルメタン、3.4′−ジアミノ
ジフェニルメタンなどのジフェニルメタン系化合物、(
51 2 、 2−ビス(4−アミノフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパンなど
のビスフェニルプロパン系化合物、(6) 4 、 4
”−ジアミノジフェニルスルホキシド、4、4゛−ジア
ミノジフェニルスルホン、3,3゛−ジアミノジフェニ
ルスルホンなどのジフェニルスルホキシドまたはスルホ
ン系化合物、および、(71 3 、 3 ’ージメチ
ルベンチジン、3,3″−ジメトキシベンチジン(オル
ソ−ジアニシジン) 、3.3’−ジアミノビフェニル
などのビフェニル系化合物を好適に挙げることができる
この発明の方法では、前述の芳香族ジアミンの一部また
は全部に代えて、ジアミノピリジン(例えば、2,6−
ジアミノピリジン、3,6−ジアミノピリジン、2,5
−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジンなど)
、およびジアミノ安息香酸(例えば、3、5−ジアミノ
安息香酸、3.4−ジアミノ安息香酸など)を使用する
こともできる。
この発明で使用するドープ液は、芳香族ポリイミドの濃
度が、約10〜30重量%、特に12〜25重量%程度
であればよい。
前記のドープ液において使用される溶媒は、芳香族ポリ
イミドを均一に溶解することができる溶媒であり、フェ
ノール系化合物を主成分とする溶媒であればよ(、フェ
ノール系化合物のみである溶媒が好適であるが、必要で
あれば、フェノール系溶媒の他に、フェノール系化合物
と相溶性である他の溶媒、例えば、二硫化炭素、ジクロ
ルメタン〜 トリクロルメタン、ニトロベンゼン、O−
ジクロルベンゼンなどを約40容量%以下、特に20容
量%以下の割合で含有している混合溶媒であってもよい
前記のフェノール系化合物としては、融点が約100℃
以下、特に好ましくは80℃以下であり、しかも沸点が
常圧で約300℃以下、特に好ましくは280℃以下で
あるフェノール系化合物が好ましく、例えば、フェノー
ル、o−、m−またはp−クレゾール、3,5−キシレ
ノール、あるいはその−価フエノールのベンゼン環に結
合している水素をハロゲン原子で置換したハロゲン化フ
ェノールなどを好適に挙げることができる。
ビフェニルテトラカルボン酸系の芳香族ポリイミドが、
ハロゲン化フェノール化合物に対して特によく熔解する
ので、ハロゲン化フェノール化合物がドープ液の溶媒と
して好適であり、そのハロゲン化フェノールとしては、
例えば、3−クロルフェノール、4−クロルフェノール
(パラクロルフェノール)、3−ブロムフェノール、4
−ブロムフェノール、2−クロル−4−ヒドロキシトル
エン、2−クロル−5−ヒドロキシトルエン、3−クロ
ル−6−ヒドロキシトルエン、4−クロル−2−ヒドロ
キシトルエン、2− ブロム4−ヒドロキシトルエン、
2−ブロム−5−ヒドロキシトルエン、3−ブロム−6
−ヒドロキシトルエン、4−ブロム−2−ヒドロキシト
ルエンなどを挙げることができる。
この発明において、前記のドープ液は、中空糸を紡糸す
るために、中空糸の紡糸用ノズルから、そのドープ液の
中空糸状体を押し出す際のドープ液の温度(約O〜15
0°C)の範囲内において、そのドープ液の回転粘度が
、約5〜50000ボイズ程度である均一な溶液であり
、前記の中空糸の紡糸用ノズルから容易に中空糸状体を
押し出すことができ、紡糸をすることができるものであ
ることが好ましい。
この発明の方法では、最初に、「前述のポリイミド溶液
からなる、好ましくは約5〜150℃の温度のドープ液
」を、中空糸の紡糸用ノズルから、一旦大気中または直
接に凝固液中へ中空糸状に押し出して、その押し出され
た中空糸状体を、必要であれば緊張状態でわずかに伸張
させながら、好ましくは約−10〜60℃の凝固液中で
直ちに凝、趙させて、湿潤状態の中空糸(凝固または固
化して自己支持性を有する中空糸)を連続的に形成して
、その湿潤状態の中空糸を次の第1及び第2洗浄に使用
するのである。
前記の中空糸の紡糸用ノズルは、ポリイミド溶液からな
るドープ液を使用して中空糸状体に押し出すことができ
れば、どのような形式の中空糸の紡糸用ノズルであって
もよく、例えば、チューブ・イン・オリフィス型ノズル
、セグメンテソド・アーク型ノズルなどを挙げることが
できるが、この発明の方法では、特にチューブ・イン・
オリフィス型ノズルが、好適である。
そのチューブ・イン・オリフィス型ノズルは、そのノズ
ルヘッドの底面の中央に開口部(径0,2〜2n程度)
を有するオリフィスが設けられており、そのオリフィス
の開口部の中央にチューブ状の芯管(外径が約0.15
〜1.6 N■程度であり、内径が0.05〜1.4龍
程度である)がノズルヘッドの底面かられずかに突出し
ているものである。
この発明では、例えば、前述の紡糸用ノズルの「ノズル
ヘッド」へ、濾過または脱法されたドープ液を供給し、
そして、そのノズルヘッドの底部のオリフィスの開口部
の内周面と芯管の外周面との間の空隙部(ドーナツ状空
隙または環状空隙部からドープ液を適当な背圧下に押し
出し、同時オ前記芯管の内部孔から気体(窒素ガスなど
)または液体(芯液ともいう)を供給しながら、ドープ
液の中空糸状体を形成し、その中空糸状体を凝固液に接
触させて凝固して中空糸を形成するのである。
この発明では、前述のようにして、中空糸状体(未凝固
体)を一旦大気中に押し出し、続いて、約−10〜60
℃の凝固液中で凝固し、固化して、自己支持性を有する
湿潤状態の中空糸とする半湿式紡糸法で、紡糸すること
が適当である。
前記の凝固液は、前記の芳香族ポリイミドを実質的に熔
解せず、しかもドープ液に使用されたフェノール系化合
物と相溶性が優れている低い粘度(回転粘度)の有機極
性溶媒でなければならないことは、言うまでもなく、例
えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−・ブチルアルコール
、イソブチルアルコール、n−ペンチルアルコールなど
の炭素数1〜5の低級アルキルアルコールと水との混合
溶媒などのような「低級アルコールまたは水を主として
含有する混合溶媒」が好ましく、特に、れた自己支持性
を有しているけれども、ドープ液のフェノール系化合物
をかなり割合(例えば、約20重量%以上の含有率)で
含有していてしかも前記凝固液で湿潤状態にある中空糸
を、低級アルコール、または低級アルコールが90重量
%以上好ましくは95%以上含有されているアルコール
溶液からなる第1洗浄液で、その第1洗浄液が洗浄中の
中空糸に接触した後にフェノール系化合物を1重量%よ
り多く、好ましくは0.5重量%より多く含有しなくな
るまで、第1洗浄を行い、さらに、第1洗浄を行った後
の第1洗浄液で湿潤している中空糸について、炭化水素
溶媒が主として(約70容量%以上)含有されている第
2洗浄液で、その第2洗浄液が洗浄中の中空糸に接触し
た後に低級アルコールを1重量%より多く、好ましくは
0.5重量%より多く含有しなくなるまで、第2洗浄を
行うのである。
第1洗浄液に使用される低級アルコールは、前述の凝固
液の説明で例示したと全く同じ低級アルコールを好適に
使用することができ、特に凝固液でも使用されたと同じ
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ールなどの炭素数1〜3の低級アルコールを使用するこ
とが、最適である。また、第1洗浄液は、水などを含有
していないものが最適であるが、約10容量%以下であ
れば、水などを含有していてもよい。
第2洗浄液に使用される炭化水素溶媒としては、炭素数
が5〜20、特に5〜15程度であり、沸点が約25〜
300℃、特に25〜200℃程度である脂肪族または
脂環式炭化水素化合物が好ましく、例えば、脂肪族炭化
水素化合物としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、ノナン、デカン、ドデカンなどを挙げること
ができ、また、脂環式炭化水素化合物としては、シクロ
ヘキサン、シクロペンクン、シクロオクタン、シクロド
デカン、メチルシクロヘキサンなどを挙げることができ
る。
前記の第1洗浄は、前記低級アルコールの沸点までの温
度で、特に0℃以上であり前記低級アルコールの沸点よ
り5°C以上低い温度までの温度で、行うことが好まし
く、また、前記の第2洗浄は、約0℃以上であって前記
炭化水素化合物の沸点より低い温度までの範囲内の温度
で行うことが好ましく、第2洗浄の温度は、特に30〜
100℃、さらに40〜80℃程度の温度で、行うこと
が好適である。
この発明において、前述の第1洗浄が不充分であると、
すなわち、第1洗浄中の中空糸に接触した後の第1洗浄
液中にフェノール系化合物が1重量%より多く含有して
いる場合には、中空糸にはまだかなり多量のフェノール
系化合物が残存していることを示すのであり、そのよう
な中空糸をその後、第2洗浄して、さらに乾燥・熱処理
して、乾燥中空糸を得ても、その得られた中空糸の「水
素のガス透過速度」などが低下すると共に「水素と一酸
化炭素とのガス透過速度の比(選択透過性;分離度)」
もかなり低下し、また、著しい場合には、水素のガス透
過速度が極めて大幅に低下するので適当ではない。
また、この発明において、第2洗浄が不充分であって、
第2洗浄中の中空糸に接触した第2洗浄液中に低級アル
コールがli量%より多く含有している場合には、中空
糸中にはまだかなりの低級アルコールが残存しているこ
とを示すのであり、そのような中空糸を乾燥・熱処理す
ると、中空糸の収縮がかなり生じ、水素のガス透過速度
が低下し、著しい場合には水素が実質的に透過しなくな
ることもあるので適当ではない。
この発明において、前述の第1および第2洗浄の方法は
、中空糸、繊維などのフィラメント状体を大量に洗浄す
る公知の方法で洗浄することができ、特に限定されるも
のではないが、紡糸された直後の湿潤状態の中空糸を巻
き取って、その糸巻き体に、前記各洗浄液を降り注いだ
り、洗浄液の流れの中に前記湿潤状態の中空糸、その糸
巻き体などを適当な時間浸漬したりすることが適当であ
る。
この発明の方法で製造される芳香族ポリイミド製の中空
糸は、耐薬品性、耐熱性、機械的強度などが優れており
、また、ガス分離性能については、水素と一酸化炭素と
の選択透過性(PI−12/PCO)が約40以上、特
に50〜120程度と高(、しかも水素透過速度(PH
2)が約2 X 10−5all/ cnl・sec 
 −coaHg (25℃)以上を示す優れたガス分離
用の中空糸である。
〔実施例〕
以下に参考例、実施例などを示す。
参考例1〜2 [芳香族ポリイミド溶液の調製] 3.3’ 、4.4’−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物(s−B P DA) 80mmol、および第
1表に示す各使用量の芳香族ジアミンを含む芳香族ジア
ミン成分80mmolを、多量のパラクロルフェノール
(PCP)と共に、攪拌機と窒素ガス導入管とが付設さ
れたセパラブルフラスコに入れ、窒素ガスを流しながら
室温から180℃まで約1時間で昇温し、180℃で第
1表に示す重合反応時間、重合した。
その結果得られた芳香族ポリイミドまたはその重合溶液
の性状などを第1表に示す。
参考例1では、ポリマー濃度が17重量%となるように
、パラクロルフェノールをそれぞれの各モノマー成分と
共に仕込み、参考例2では、ポリマー濃度が15重量%
となるように、パラクロルフェノールをそれぞれの各モ
ノマー成分と共に仕込んだ。また、5−BPDAは分子
量を調節するために、芳香族ジアミン成分の合計使用量
よりやや少ない添加量として仕込んだ。
なお、第1表において、芳香族ジアミンなどの略号は次
のようである。
DADE ; 4.4°−ジアミノジフェニルエーテル
DABA ; 3,5−ジアミノ安息香酸DADM ;
 4.4’−ジアミノジフェニルメタンDAN;o−ジ
アニシジン 第  1  表 実施例1〜6および比較例1〜3 参考例1で調製した重合反応液をそのままドープ液とし
て使用し、紡糸装置のチューブ・イン・オリフィス型の
中空糸の紡糸用ノズル(開口部の内径が1、 0 mm
であるオリフィスの開口部中央から、外径が0、6鰭で
ありしかも内径がQ, 3 amである芯管が同軸状に
0. 0 1 mm突出しているノズルヘッドを有する
)へ70℃に加熱されたドープ液を背圧下に供給し、前
記芯管から窒素ガスを少量供給しながら、前記ドープ液
を紡糸用ノズルのオリフィスの開口部内周と芯管の外周
との環状空間から押し出して、中空糸状体を形成し、 続いて、その中空糸状体を、約60重量%のエタノール
水溶液からなる凝固液(約O℃)に充分に浸漬し、凝固
させて、湿潤状態で凝固(固化)している中空糸(パラ
クロルフェノールの含有率;5重量%)を形成し、その
中空糸を湿潤状態のままカセに巻き取り、 さらに、その中空糸の糸巻き体を、約50℃のエタノー
ル(第1洗浄液)の流れの中に浸漬し、糸巻き体に接触
した直後である下流のエタノール中のパラクロルフェノ
ールの含有割合が第2表に示す値になるまで約5時間そ
の状態に維持して、第1洗浄を行い、 次いで、第1洗浄の終わった湿潤状態の糸巻き体を、5
0℃のn−ヘキサン(第2洗浄液)の流れの中に浸漬し
、糸巻き体に接触した直後である下流のヘキサン中のア
ルコールの含有割合が第2表に示すような値になるまで
、第2洗浄を行って、最後に、第2洗浄の終了した中空
糸を230℃で1時間、熱風乾燥・熱処理して、芳香族
ポリイミド製の乾燥中空糸を得た。
これらの各中空糸について、ガス透過試験用モジュール
を作成し、それらの試験用モジュールを使用して、水素
および一酸化炭素について’l kg / a+I G
、常温下でのガス透過速度をそれぞれ測定した。
それらの試験の結果、測定された各中空糸の「水素ガス
透過速度(PH2iX1 0−5co!/cnl−se
c  −cmHg)j、および「水素と一酸化炭化との
選択透過性(PH2/PCO)Jを第2表にそれぞれ示
す。
実施例7〜13 第1洗浄液および第2洗浄液の種類を、第3表にそれら
の各中空糸について、実施例1と同様にガス透過試験を
行い、それらの試験の結果を第3表に示す。
第2表 エタノール中  ヘキサン中    ガス ゛ 1PC
Pの濃度  エタノール  水素ガス透  ガス透過濃
度    過速度PI−12選択性 l量%)   (重量%)   (x l O−5) 
  PH2/ PCOL     0.1     0
.3     5.1     672   0.5 
    隻15゜2    703   0.9   
  隻3     5.2     654    店
2     0.1     5.1     785
    0.2     0.5     4.780
6   1又     0.9     3.8   
  651   5.0     隻3     2.
5     362   1又     5.0   
  0.5     303    0.2    1
0.0     0.1     35第3表 種類       の種類    水素ガス透  ガス
透過過速度PH2選択性 力餌列                      
(xlO=)    PH2/PCO7メチルアルコー
ル n−へキサン   5.8     908 イソ
プロピル   n−ヘキサン   5.2     8
5アルコール 9 ブチルアルコール n−ヘキサン   5.0  
   9010 エチルアルコール イソペンクン  
 5.2     7511 エチルアルコール イソ
ヘキサン   5.9     8012 エチルアル
コール n−へブタン   5.5     7213
 エチルアルコール n−オクタン   5.1   
  85実施例14〜16 第1洗浄における洗浄温度50℃を、25℃(実施例1
4)、60℃(実施例15)、または80 (実施例1
6)に代えたほかは、実施例1と同様にして、乾燥中空
糸を製造した。
それらの各中空糸について、実施例1と同様にガス透過
試験を行い、それらの結果を第4表に示す。
第4表 洗浄温度   水素ガス透  ガス透過過速度PH2選
択性 実施例  (”c)    (XIO−5)   PH
2/PCO14253,7100 15605,997 168,06,360 実施例17〜】8 第2洗浄における洗浄温度50℃を、25℃(実施例1
7)、または60″C(実施例18)に代えたほかは、
実施例4と同様にして、乾燥中空糸を製造した。
それらの各中空糸について、実施例1と同様にガス透過
試験を行い、それらの結果を第5表に示す。
第5表 洗浄温度   水素ガス透  ガス透過過速度PH2選
択性 実施例  (’c)    (x 10−5)   P
H2/PCOL7   25     3.3    
 9218   60     5.7     78
実施例19 参考例2で得た重合溶液をドープ液として使用したほか
は、実施例1と同様にして、芳香族ポリイミド製の乾燥
中空糸を製造し、実施例1と同様のガス透過試験を行っ
た。
その中空糸の水素ガス透過速度(PH2)は、6.5x
 l O−5C[l!/Cl1l−sec  −cmH
gであり、その中空糸の水素と一酸化炭素との選択透過
性(PH2/PCO)は85であった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (ただし、Rは芳香族ジアミンのアミノ基を除いた2価
    の残基である)で示される反復単位を90%以上有する
    芳香族ポリイミドが、フェノール系化合物を主成分とす
    る溶媒に溶解しているポリイミド溶液からなるドープ液
    を、中空糸用ノズルから中空糸状に押し出して、その中
    空糸状体を凝固液で凝固させて湿潤状態の中空糸を形成
    し、次いで、低級アルコール、または低級アルコールを
    90重量%以上含有するアルコール溶液からなる第1洗
    浄液が中空糸に接触した後にフェノール系化合物を1重
    量%より多く含有しなくなるまで、前記中空糸を前記第
    1洗浄液で洗浄し、さらに、第1洗浄液で洗浄を行った
    後の中空糸について、炭化水素溶媒からなる第2洗浄液
    が中空糸に接触した後に低級アルコールを1重量%より
    多く含有しなくなるまで、前記第2洗浄液による洗浄を
    行い、 最後に、前記第2洗浄液で洗浄を行った中空糸を乾燥・
    熱処理することを特徴とするポリイミド中空糸の製法。
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