JPH0243173B2 - - Google Patents

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JPH0243173B2
JPH0243173B2 JP59264510A JP26451084A JPH0243173B2 JP H0243173 B2 JPH0243173 B2 JP H0243173B2 JP 59264510 A JP59264510 A JP 59264510A JP 26451084 A JP26451084 A JP 26451084A JP H0243173 B2 JPH0243173 B2 JP H0243173B2
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dispersion
coating
layer
photoreceptor
charge
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Publication of JPH0243173B2 publication Critical patent/JPH0243173B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0525Coating methods

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、電子写真感光体に関し、更に詳しく
は、少なくとも導電性支持体と、電荷発生層、電
荷輸送層から成る積層型電子写真感光体の電荷発
生層の均一塗膜形成能を向上し画像均一性を改良
した電子写真感光体に関する。 従来技術 電子写真感光体は所定の特徴を得るため、ある
いは適用される電子写真プロセスの種類に応じて
種々の構成をとるものである。電子写真感光体の
代表的なものとして支持体上に像保持層として光
導電層が形成されている感光体および像保持層と
して光導電層とその上の絶縁層との積層を備えた
感光体があり広く用いられている。支持体と光導
電層から構成される感光体は最も一般的な電子写
真プロセスによる、即ち帯電、画像露光および現
像、更に必要に応じてて転写による画像形成に用
いられる。 従来電子写真感光体で用いる光導電性材料とし
て、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無
機光導電性材料が知られている。 一方有機光導電物質から電子写真感光体として
は、ポリ−N−ビニルカルバゾールに代表される
光導電性ポリマーや2,5−ビス(P−ジエチル
アミノフエニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ルの如き低分子の有機光導電物質を用いたもの、
更には、かかる有機光導電物質と各種の染料や顔
料を組み合わせたもの等が知られている。 有機光導電物質を用いた電子写真感光体は成膜
性が良く、塗工により生産できる事、極めて生産
性が高く、安価な感光体を提供できる利点を有し
ている。又、使用する染料や顔料等の増感剤の選
択により、感色性を自在にコントロールできる等
の利点を有し、これまで幅広い検討がなされてき
た。特に、最近では、有機光導電性顔料を電荷発
生層とし、前述の光導電性ポリマーや、低分子の
有機光導電物質等からなる所謂電荷輸送層を積層
した機能分離型感光体の開発により、従来の有機
電子写真感光体の欠点とされていた感度や耐久性
に著るしい改善がなされ、実用に供される様にな
つてきた。更に、機能分離型感光体に適応する各
種の化合物および顔料も見いだされてきた。 一方、このような機能分離型感光体は、電荷発
生層と電荷輸送層の少なくとも二層構成からなる
ため、電荷発生層の光吸収で生じた電荷キヤリヤ
ーが電荷輸送層に注入され、感光体表面電位を消
失せしめ、静電コントラストを生じることにな
る。この種の感光体は原稿からの同じ光に応答
し、同じように感光体表面電位が消失され、その
後現像・転写されることにより、はじめて同様な
画像特性(画質および画像濃度など)を示すこと
が可能となる。 しかし、電荷発生層の塗膜層は、従来薄膜層で
用いられるために、塗膜層塗工時の塗工むらある
いは塗膜乾燥時の塗膜むらが感光体表面電位に多
大な影響を及ぼし、更には現像・転写後の画像特
性にも影響を及ぼしていた。すなわち、同じ原稿
からの光に対して、電荷発生層でのキヤリヤーの
発生や注入が層のむらのため不均一となり、その
ために同様に消失せしめなければならない感光体
表面電位に電位むらが生じ、現像・転写後の画像
特性の低下を招いていた。 更に、感光体表面電位むらは、現像時に感光体
表面に転写されるトナー量あるいはトナーを介し
ての転写紙等との接触面積及び回数等にも影響を
及ぼし、感光体の早期における部分的劣下なども
招いていた。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は塗工むら、塗膜むらの少ない電
荷発生層を有する電子写真感光体を提供するこ
と、感光体表面電位むらの少ない電子写真感光体
を提供すること、画像特性の安定した電子写真感
光体を提供することにある。 問題点を解決するための手段、作用 上記目的を達成するために、本発明者は鋭意検
討し、本発明に至つたものである。 本発明は、 (1) 導電性支持体上に、電荷輸送層、及び少なく
とも電荷発生材料とバインダー樹脂及び分散溶
媒を有しゼータ電位の絶対値が30mV以上の分
散塗工液を用いて塗工され形成された電荷発生
層の少なくとも二層を有することを特徴とする
電子写真感光体から構成される。 更に (2) 前記分散塗工液において、分散粒子の平均粒
径が0.3μ以下であること (3) 分散塗工液がメチルエチルケトンを50重量%
以上含有していること (4) 分散塗工液がシクロヘキサノンを10〜40重量
%含有していること からなる電子写真感光体から構成される。 本発明で用いるゼータ電位は、PEN KEM
INC社製レーザー回転プリズム方式ゼータ電位測
定装置“LASER ZEETMModel501”を用いて測
定した。 測定は電荷発生層形成に用いる電荷発生材料、
バインダー樹脂および分散溶媒から成る分散液
を、分散溶媒で2.0×10-5〜5.0×10-5%まで希釈
し、この希釈液を測定用試料として用いた。
“LASER ZEETMModel 501”で定される値は20
℃水系のゼータ電位として下記式()より導び
かれた値が表示されるため、希釈に用いた分散溶
媒の粘度、誘電率を用いて下記式()により換
算し、この値を分散液のゼータ電位の値とした。 () ζ′=KηV/εE ζ′:ゼータ電位 K:定数 η:粘度(poise) V:移動速度(cm/sec) ε:誘導率 E:電場 () ζ=ζ×η′/η×ε/ε′ η:20℃における水の粘度 ε:200℃における水の誘電率 η′:20℃における分散液希釈溶媒の
粘度 ε′:20℃における分散液の誘電率 また本発明中に述べる分散粒子の平均粒径は、 堀場製作所(株)製の遠心式粒度分布測定装置
“CAPA−500”を用いて測定した。 ゼータ電位は前述の式よりわかるように、分散
液希釈溶媒により変化するが、更には、分散方法
や選択する樹脂更にはなぜか分散粒子の平均粒径
によつても変化してくる。そこで、本発明者は、
数多くの電荷発生材料、バインダー樹脂、分散溶
媒、分散方法の検討、更に分散粒子の平均粒径の
検討を行ない、その塗膜形成能とゼータ電位との
関係に本発明を見い出したものである。 本発明の分散塗工液を用いて、薄膜の電荷発生
層を形成すると、浸漬コーテイング法、マイヤー
バーコーテイング法、ローラーコーテイング法な
どの塗工方法のいずれを用いても、塗工液のだれ
現象による塗工むらや塗工方向による厚みむらが
少なく、また、分散溶媒を加熱乾燥法などで除く
際にも、塗工むらや厚みむらが少ないために、均
一的に蒸発し、従来技術に見られた、乾燥後に塗
膜むらが生じるということが少なくなり、更にこ
の事によつて電子写真感光体として用いる場合、
表面電位むら、感度むらなどが極端に少なくな
り、感光体表面の潜像に対し、トナーにより現像
する場合にもトナーは均一的に、またコントラス
ト良く現像される。また転写紙への転写の際に
は、トナーを介して接触するため、電子写真感光
体の早期における部分的劣下などという現象も皆
無になつたのである。 本発明の分散塗工液において、分散粒子の平均
粒径が0.3μ以下であると、電荷発生材料が電荷発
生層の表面により密に充てんされ、その結果キヤ
リヤーの発生から注入、電荷の消失が微細な面積
で可能となりがさつきの無い良好な画質が得られ
る。また、ピンホール等も皆無となり微細な画像
の白抜け等も無くなつたのである。 さらに本発明の分散塗工液において、理由はま
だ定かではないが、メチルエチルケトンを50重量
%以上含有し、また、シクロヘキサノンを10〜40
重量%含有している場合、溶媒の粘度、更に沸点
等の関係から良好な電荷発生層の面を形成するこ
とが可能となつたのである。これは粘度が低く、
素早く蒸発するメチルエチルケトンと粘度が比較
的高く、ゆつくりと蒸発するシクロヘキサノンの
相乗効果が層形成に良好な影響を及ぼした結果を
推察している。 また予想していなかつたことであるが、本発明
による電子写真感光体を用いると感光体の高感
度、高耐久性にも寄与していることがわかつた。
これは、前述してきたように、電荷発生層の塗膜
表面性が、本発明により格段と向上、改善された
ため、電荷輸送層との界面における注入効率が大
巾に良くなつたためと推察している。 本発明の電子写真感光体についてさらに詳しく
説明する。 光導電性有機顔料としては、アゾ系顔料、フタ
ロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、シアニ
ン系顔料、ビリリウム系顔料、チオピリリウム系
顔料、インジゴ系顔料、スケアリツク酸系顔料、
多環キノン系顔料等が電子写真感光体の電荷発生
材料として用いうる。 顔料の分散剤としては、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベン
ゼン等の芳香族系溶剤、DMF、DMAC等の各種
溶剤が使用できる。分散手段としては、サンドミ
ル、コロイドミル、アトライター、ボールミル等
の方法が利用できる。 バインダー樹脂としては、ポリビニルブチラー
ル、ホルマール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレ
タン樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリサルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等が用いられ
る。 電荷発生層は上記分散液を導電性支持体上に直
接ないしは接着層上に塗工することによつて形成
できる。又電荷輸送層の上に塗工する場合もあり
うる。電荷発生層の膜厚は5μ以下、好ましくは
0.01〜1μの膜厚をもつ薄膜層とすることが望まし
い。入射光量の大部分が電荷発生層で吸収され
て、多くの電荷を生成すること、さらに発生した
電荷キヤリヤを再結合やトラツプにより失活する
ことなく電荷輸送層に注入する必要があるため上
記膜厚が好ましいものとなる。 塗工は浸漬コーテイング法、スプレーコーテイ
ング法、スピンナーコーテイング法、ビードコー
テイング法、マイヤーバーコーテイング法、ブレ
ードコーテイング法、ローラーコーテイング法、
カーテンコーテイング法などのコーテイング法を
用いて行なうことができる。乾燥は、室温におけ
る指触乾燥後、加熱乾燥する方法が好ましい。加
熱乾燥は、30〜200℃の温度で5分〜2時間の範
囲の時間で、静止または送風下で行うことができ
る。 電荷輸送層は、前述の電荷発生層と電気的に接
続されており、電界の存在下で電荷発生層から注
入された電荷キヤリヤを受け取るとともに、これ
らの電荷キヤリヤを表面まで輸送できる機能を有
している。この際、この電荷輸送層は、電荷発生
層の上に積層されていてもよく、またその下に層
されていてもよい。しかし、電荷輸送層は、電荷
発生層の上に積層されていることが望ましい。 電荷輸送層における電荷キヤリヤを輸送する物
質(以下、単に電荷輸送物質という)は、前述の
電荷発生層が感心する電磁波の波長域に実質的に
非感応性であることが好ましい。ここで言う「電
磁波」とは、γ線、X線、紫外線、可視光線、近
赤外線、赤外線、遠赤外線などを包含する広義の
「光線」の定義を包含する。電荷輸送層の光感応
性波長域が電荷発生層のそれと一致またはオーバ
ーラツプする時には、両者で発生した電荷キヤリ
ヤが相互に補獲し合い、結果的には感度の低下の
原因となる。 電荷輸送物質としては電子輸送性物質と正孔輸
送性物質があり、電子輸送性物質としては、クロ
ルアニル、ブロモアニル、テトラシアノエチレ
ン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−ト
リニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−
テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,7−
トリニトロ−9−ジシアノメチレンフルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン等の電子
吸引性物質やこれら電子吸引物質を高分子化した
もの等がある。 正孔輸送性物質としては、ピレン、N−エチル
カルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、
N−メチル−N−フエニルヒドラジノ−3−メチ
リデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフ
エニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチル
カルバゾール、N,N−ジフエニルヒドラジノ−
3−メチリデン−10−エチルフエノチアジン、
N,N−ジフエニルヒドラジノ−3−メチリデン
−10−エチルフエノキサジン、P−ジエチルアミ
ノベンズアルデヒド−N,N−ジフエニルヒドラ
ゾン、P−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N
−α−ナフチル−N−フエニルヒドラゾン、P−
ピロリジノベンズアルデヒド−N,N−ジフエニ
ルヒドラゾン、1,3,3−トリメチルインドレ
ニン−ω−アルデヒド−N,N−ジフエニルヒド
ラゾン、P−ジエチルベンズアルデヒド−3−メ
チルベンズチアゾリノン−2−ヒドラゾン等のヒ
ドラゾン類、2,5−ビス(P−ジエチルアミノ
フエニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1
−フエニル−3−(P−ジエチルアミノスチリル)
−5−(P−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリ
ン、1−〔キノリル(2)〕−3−(P−ジエチルアミ
ノスチリル)−5−(P−ジエチルアミノフエニ
ル)ピラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(P−
ジエチルアミノスチリル)−5−(P−ジエチルア
ミノフエニル)ピラゾリン、1−〔6−メトキシ
−ピリジル(2)〕−3−(P−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(P−ジエチルアミノフエニル)ピラゾ
リン、1−〔ピリジル(3)〕−3−(P−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(P−ジエチルアミノフエニ
ル)ピラゾリン、1−〔レピジル(2)〕−3−(P−
ジエチルアミノスチリル)−5−(P−ジエチルア
ミノフエニル)ピラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−
3−(P−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル
−5−(P−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリ
ン、1−〔ピリジル(2)〕−3−−(α−メチル−P
−ジエチルアミノスチリル)−5−(P−ジエチル
アミノフエニル)ピラゾリン、1−フエニル−3
−(P−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−
5−(P−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリン、
1−フエニル−3−(α−ベンジル−P−ジエチ
ルアミノスチリル)−5−(P−ジエチルアミノフ
エニル)ピラゾリン、スピロピラゾリンなどのピ
ラゾリン類、2−(P−ジエチルアミノスチリル)
−6−ジエチルアミノベンズオキサゾール、2−
(P−ジエチルアミノフエニル)−4−(P−ジメ
チルアミノフエニル)−5−(2−クロロフエニ
ル)オキサゾール等のオキサゾール系化合物、2
−(P−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチル
アミノベンゾチアゾール等のチアゾール系化合
物、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフエ
ニル)−フエニルメタン等のトリアリールメタン
系化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジエチル
アミノ−2−メチルフエニル)へプタン、1,
1,2,2−−テトラキス(4−N,N−ジメチ
ルアミノ−2−メチルフエニル)エタン等のポリ
アリールアルカン類、トリフエニルアミン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリリビニルピレ
ン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリ
ジン、ポリ−9−ビニルフエニルアントラセン、
ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾ
ールホルムアルデヒド樹脂等がある。 これらの有機電荷輸送物質の他に、セレン、セ
レン−テルル、アモルフアスシリコン、硫化カド
ミウムなどの無機材料も用いることができる。 また、これらの電荷輸送物質は、1種または2
種以上組合せて用いることができる。 電荷輸送物質に成膜性を有していない時には、
適当なバインダーを選択することによつて被膜形
成できる。バインダーとして使用できる樹脂は、
例えばアクリル樹脂、ポリアリレート、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリ
ロニトリル−スチレンコポリマー、アクリロニト
リル−ブタジエンコポリマー、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルホルマール、ポリスルホンポリ
アクリルアミド、ポリアミド、塩素化ゴムなどの
絶縁性樹脂、あるいはポリ−N−ビニルカルバゾ
ール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレ
ンなどの有機光導電性ポリマーを挙げることがで
きる。 電荷輸送層は、電荷キヤリヤを輸送できる限界
があるので、必要以上に膜厚を厚くすることがで
きない。一般的には、5〜30μであるが、好まし
い範囲は8〜20μである。塗工によつて電荷輸送
層を形成する際には、前述した様な適当なコーテ
イング法を用いることができる。 この様な電荷発生層と電荷輸送層の積層構造か
らなる感光層は、導電性を有する基体の上に設け
られる。導電性を有する基体としては、基体自体
が導電性をもつもの、例えばアルミニウム、アル
ミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、バナジウ
ム、モリブデン、クロム、チタン、ニツケル、イ
ンジウム、金や白金などを用いることができ、そ
の他にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化イ
ンジウム、酸化錫、酸化インジウム−酸化錫合金
などを真空蒸着法によつて被膜形成された層を有
するプラスチツク(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレ
フタレート、アクリル樹脂、ポリフツ化エチレン
など)、導電性粒子(例えば、カーボンブラツク、
銀粒子など)を適当なバインダーとともにプラス
チツクの上に被覆した基体、導電性粒子をプラス
チツクや紙に含浸した基体や導電性ポリマーを有
するプラスチツクなどを用いることができる。 導電層と感光層の中間に、バリヤー機能と接着
機能をもつ下引層を設けることもできる。下引層
は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセ
ルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポ
リアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
6610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイ
ロンなど)、ポリウレタン、ゼラチン、酸化アル
ミニウムなどによつて形成できる。 下引層の膜厚は、0.1〜5μ、好ましくは0.3〜3μ
が適当である。 導電層、電荷発生層、電荷輸送層の順に積層し
た感光体を使用する場合において電荷輸送物質が
電子輸送性物質からなるときは、電荷輸送層表面
を正に帯電する必要があり、帯電後露光すると露
光部では電荷発生層において生成した電子が電荷
輸送層に注入され、そのあと表面に達して正電荷
を中和し、表面電位の減衰が生じ未露光部との間
に静電コントラストが生じる。この様にしてでき
た静電潜像を負荷電性のトナーで現像すれば可視
像が得られる。これを直接定着するか、あるいは
トナー像を紙やプラスチツクフイルム等に転写
後、現像し定着することができる。 また、感光体上の静電潜像を転写紙の絶縁層上
に転写後現像し、定着する方法もとれる。現像剤
の種類や現像方法、定着方法は公知のものや公知
の方法のいずれを採用しても良く、特定のものに
限定されるものではない。 一方、電荷輸送物質が正孔輸送物質から成る場
合、電荷輸送層表面を負に帯電する必要があり、
帯電後、露光すると露光部では電荷発生層におい
て生成した正孔が電荷輸送層に注入され、その後
表面に達して負電荷を中和し、表面電位の減衰が
生じ未露光部との間に静電コントラストが生じ
る。現像時には電子輸送物質を用いた場合とは逆
に正電荷性トナーを用いる必要がある。 以下、本発明を実施例に従つて説明する。 実施例 1 80φアルミシリンダー上にポリアミド樹脂(商
品名:アミランCM8000、東レ(株))100部、およ
びポリアミド樹脂(商品名:トレジンEF30T、
帝国化学(株))100部をメチルアルコール/n−ブ
チルアルコール(3/1)の溶剤に溶解し、浸漬法で
塗布した後、100℃で20分間乾燥して0.5μの下引
層とした。 次に下記のジスアゾ顔料5gをメチルエチルケ
トン93gにポリサルホン樹脂(商品名:P−
1700:日産化学(株))2gを溶かした液を加え、サ
ンドミルで40時間分散した。 分散後の液を固形分で1.75%になる様にメチル
エチルケトンで希釈し分散塗工液とした。この分
散塗工液のゼータ電位を前記の“LASER ZEE
Model 501”を用いて測定したところ、−42.2mV
であつた。メチルエチルケトンの20℃の粘度
0.38cp、誘電率18.51を用いて換算したところ、−
74.3mVとなつた。また前記の“CAPA−500”を
用いて平均粒径を測定したところ0.21μであつた。 作成した分散塗工液を浸漬法にて上記の下引層
上に塗布し、室温にて5分間指触乾燥後100℃で
15分乾燥させ、0.5μの電荷発生層を形成させた。
外観から判別できるような、塗工むら、および乾
燥後の塗膜むらなどはなかつた。 更に上層にはP−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド−N−2−ナフチル−N−フエニルヒドラゾ
ン100部とアクリロニトリル結着剤(商品名:サ
ンレツクスSAN−−C、三菱モンサント(株))110
部をモノクロルベンゼンに溶かした液を用いて、
浸漬法で塗布し、室温で5分間指触乾燥した後
100℃で50分乾燥させ13μの電荷輸送層を得た。
これを試料1とした。 得られた感光体に一次マイナス帯電、像露光、
現像転写、クリーニングをくり返し実施する電子
写真法でで画像特性をテストしたところ通常電位
むらにより生じる画像欠陥、濃度むらのほとんど
無い良好な画像が得られた。ひき続き、10000枚
耐久を試みたが、画像の白抜けカブリ現象の無い
良好な画像を最後まで得ることができた。 比較例 1 実施例1で行なつたジスアゾ顔料の分散方法を
ボールミルで40時間行ない、更に分散後の液を
1.75%になる様に希釈する際にキシレンを用いて
行ないメチルエチルケトンが23重量%含有される
ようになつた以外は全く実施例1と同様の方法で
感光体を作成した。これを比較試料1とした。 分散液のゼータ電位の換算値は−15.6mVであ
つた。また平均粒径は0.52μであつた。この分散
液を用いて尚、電荷発生層を塗工作成した際、乾
燥後外観で塗膜むらが若干あることが確認でき
た。 更に実施例1と同様の方法でコピー画像を得た
ところ、画像濃度むら、カブリ現象が観察され、
ひき続き10000枚耐久を試みたところ、画像白抜
け、濃度むら、カブリ現象がますますひどくな
り、2000枚で耐久試験を中止せざるを得なくなつ
てしまつた。 比較例 2 実施例1で行なつたジスアゾ顔料の分散方法を
サンドミルで20時間行ない更に、分散後の液を
1.75%に希釈する際にシクロヘキサノンを用いて
行なつた以外は全く実施例1と同様の方法で感光
体を作成した。これを比較試料2とした。分散液
のメチルエチルケトン含有重量%は23%、シクロ
ヘキサノン含有重量%は約75%となつた。分散液
のゼータ電位の換算値は−27.6mVであり、平均
粒径は0.28μであつた。尚電荷発生層を塗工作成
したところ、塗工時及び乾燥後の外観では塗膜む
らは確認できなかつた。 さらに実施例1と同様の方法でコピー画像を得
たところ、画像むら、濃度むらが若干見られた。
ひき続き10000枚耐久を試みたところ、500枚耐久
時から、画像白抜け濃度むらが顕著に現われ出
し、さらに1000枚耐久時よりカブリ現象も加わり
3000枚で耐久試験を中止せざるを得なくなつてし
まつた。 実施例 2 無水フタル酸148g、尿素180g、無水塩化第1
銅25g、モリブデン酸アンモニウム0.3gと安息
香酸370gを190℃で3.5時間加熱撹拌下で反応さ
せた。反応終了後安息香酸を減圧蒸留した後、水
洗過、酸洗過、水洗過を順次行ない粗製銅
フタロシアニン130gを得た。 この粗製フタロシアニリンを濃硫酸1300gに溶
解し、常温で2時間撹拌した後、多量の氷水中に
注入し、折出した顔料を別した後、中性になる
まで水洗した。 次に、DMF2.6で6回撹拌過後、メチルエ
チルケトン2.6で2回撹拌過し、精製銅フタ
ロシアニンのメチルエチルケトンペースト467g
(固形分27%、126g)を得た。 更にこれを水2.6で2回撹拌過し、水ペー
ストを液体窒素を用いて予備凍結した後、ヤマト
科学(株)製凍結乾燥器NEO COOLを用いて真空凍
結乾燥を行ない、乾燥顔料118gを得た。 次に、ポリウレタン樹脂(商品名:パンデツク
ス、大日本インキ(株)製)2gをシクロヘキサノン
90gに溶解した液に顔料5gを加え、ポールミル
で40時間分散した。 更にこの分散液を固形分で3重量%になるよう
にメチルエチルケトンで希釈し分散塗工液とし
た。この時シクロヘキサノンをメチルエチルケト
ンの含有重量%はそれぞれ38.6%、58.4%となつ
た。この分散塗工液のゼータ電位を前述した方法
で測定したところ、その換換算値は−98.2mVで
あつた。また平均粒径は0.10μであつた。 次いでアルミ蒸着マイラーシートを136φ×300
mmのアルミシリンダーに貼りつけ、この上にカゼ
インのアンモニア水溶液(カゼイン11.2g、28%
アンモニア水1g、水222ml)を浸漬塗布で、乾
燥後の膜厚が1.0μとなるように塗布し、乾燥し
た。 更にこの層の上に上記顔料分散液を乾燥後、膜
厚が0.5μとなるように浸漬塗布で塗布し電荷発生
層を形成した。 次に、1−(2−ピリジル)−3−P−ジエチル
アミノスチリル−5−P−ジエチルアミノフエニ
ルピラゾリン15gとポリ−4,4′−ジオキシジフ
エニル−2,2−プロパンカーボネート(分子量
30000)15gをテトラヒドロフラン210mlに溶かし
た液を電荷発生層上に浸漬塗布後乾燥し、膜厚
14μの電荷輸送層を形成しこれを試料2とした。 比較のため実施例2で用いたバインダー樹脂の
代わりに塩化ビニリデン樹脂(商品名:サランレ
ジン、旭ダウ(株))を分散溶剤、希釈溶剤として酢
酸エチルを用いて、分散塗工液を作成した以外
は、全く実施例2と同様の方法で比較試料3の感
光体を作成した。この時比較試料3に用いた分散
塗工液のゼータ電位換算値は−21.3mVであつた。
また平均粒径は0.35μであつた。 更に実施例2で用いたボールミルをサンドミル
に代えて、10時間分散を行なつた以外は全く実施
例2と同じ方法で感光体試料3を作成した。この
時のゼータ電位の換算値は−34.7mVであつた。
また平均粒径は0.35μであつた。 このようにして作成した電子写真感光体シート
を裁断し川口電機(株)製静電複写紙試験装置Model
SP−428を用いてスタチツク方式で−5KVでコロ
ナ帯電し、暗所で1秒間保持した後、照度5luxで
露光し、帯電特性を調べた。 帯電特性としては、表面電位(Vo)と1秒間
暗減衰させた時の電位を1/2に減衰するに必要な
露光量(E1/2)を測定した。その結果を示す。
【表】 さらに繰り返し使用した時の明部電位と暗部電
位の変動を測定するために、136φ×300mmのアル
ミシリンダーに直接塗布し層形成して前記と全く
同様にして作成した感光体を、−5.6KVのコロナ
帯電器、20lux.secの露光量を有する露光光学系、
現像器、転写帯電器、除電露光光学系及びクリー
ナーを備えた電子写真複写機にとりつけた。この
複写機は、シリンダーの駆動に伴い転写紙上に画
像がえられる構成になつている。この複写機を用
いて初期の明部電位(VL)と暗部電位(VD)及
び5000回使用時の明部電位と暗部電位を測定し、
その結果を示す。
【表】 また、電荷発生層の塗膜むらより生じた電位む
らを感光ドラムの手前側、中心、奥側の3ケ所
で、それぞれの位置の周方向で、8lux.secの露光
量に対し減衰した表面電位を測定し、全測定箇所
の最大値と最小値の差として評価した。その初期
及び5000回使用時の値を下に示す。
【表】 実施例 3 界面活性剤(商品名:イオネツトS−60C、三
洋化成工業(株))を固形分に対し0.1重量%加えて
分散を行なつた以外は全く実施例2と全く同様の
方法で感光体(試料4)を作成した。 分散塗工液のゼータ電位換算値は+32.3mVで
あり、平均粒径は、0.15μであつた。尚電荷発生
層を塗工作成したところ、塗工時及び乾燥後の外
観では塗膜むらは確認できなかつた。 一方比較のため、カチオン性界面活性剤の添加
量を0.01重量%にして行なつた以外は全く実施例
3と同様の方法で感光体(比較試料4)を作成し
た。 分散塗工液のゼータ電位換算値は+21.2mVで
あり、平均粒径は0.22μであつた。このようにし
て作成した電子写真感光体を実施2と同様の方法
で評価した。
【表】
【表】
【表】 上記各成績から導電性支持体上に少なくとも電
荷発生材料とバインダー樹脂及び分散溶媒から成
り、ゼータ電位の絶対値が30mV以上の分散塗工
液を用いて塗工され形成された電荷発生層は塗工
時のむら及び乾燥後の塗膜むらが少なくなりこの
電荷発生層と電荷輸送層の少なくとも二層を有す
ることを特徴とする電子写真感体を用いた場合表
面電位むらが少なく耐久においても画質低下の少
ない安定したコピー画像が得られ、一応の目的を
達成している。 更に、分散塗工液の分散粒子が0.3μ以下の平均
粒径であり、分散溶媒がメチルエチルケトンを50
重量%以上、シクロヘキサノンを10〜40重量%含
有している場合、極めて優れた性質を現わし、本
発明の目的を完全に満足できる結果が得られるよ
うになつていることがわかる。更に、本発明のい
くつかの実施例を下に記す。 実施例 4 アルミニウム蒸着を施した厚さ100μの二軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフイルムを基体と
した。これに前記実施例1と同様のポリアミド樹
脂溶液をロールコーターにより塗布し、3μ厚の
下引層をもうけた。 次に下記構造式のジスアゾ顔料を5gを 塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体(商品
名:VAGH、UCC社製)5gをシクロヘキサノ
ン90gに溶かした液に加え、アトライターで40時
間分散した。この分散液を固形分で1.5%になる
様テトラヒドロフランで希釈し、分散塗工液とし
た。この分散塗工液のゼータ電位換算値は−
63.8mVであつた。また測定した平均粒径は0.22μ
であつた。 上記分散塗工液を、上記下引層の上にロールコ
ーターで塗布し、0.5μ厚の電荷発生層を形成し
た。塗膜の外観はむらの無い、金属光沢を示す良
好な面状態であつた。 次いで、 のヒドラゾン化合物12部およびポリアリレート樹
脂(商品名:U−100、ユニチカ(株))10部をモノ
クロルベンゼン50部、およびトルエン50部からな
る混合溶媒に溶解した。この液を電荷発生層上に
塗布して電荷輸送層とし、このようにして電子写
真感光シートを製造し、試料5とした。 一方比較のため実施例4に用いた分散溶媒のテ
トラヒドロフランを、N,N−ジメチルホルムア
ミドに代えて用いた他は、実施例4と全く同様の
方法で電子写真感光シートを製造し、比較試料5
とした。比較試料5に用いた分散塗工液の分散粒
子の平均粒径は0.35μであり、ゼータ電位換算値
は−23.8mVであつた。また電荷発生層の塗膜面
は、むらは少なかつたが、全体に光沢のない面状
態であつた。更に、試料5、比較試料5のそれぞ
れのシートを裁断し、100×80mmのアルミ板に貼
りつけ、蒸着面に導電処理を施して、それぞれ感
光体とした。この感光体の帯電特性を実施例2と
全く同様に行なつた。その結果を下記に示した。 VD(-V) E1/2(lux・sec) 試 料5 560 4.2 比較試料5 570 11.0 更に、試料5と比較試料5のシートをそれぞれ
裁断し、136φ×300mmのアルミシリンダーに巻き
付け蒸着面に導電処理を施してそれぞれ感光体と
した。これらの感光体を乾式複写機にそれぞれ用
いて、画像を得たところ、試料5の感光体では、
非常に良好なコピー画像をとることができた。ま
た、5000枚の繰り返し使用後においても、画質の
低下はなかつた。 一方比較試料5の感光体では、始めからコント
ラストが悪く画像濃度のばらつき、さらにカブリ
現象が若干見られるコピー画像であつた。また
5000枚の繰り返し使用後においては、コピー画像
の各所に白抜けが見られ、またカブリ現象もコピ
ー画像全体に広がり、試料5から得たコピー画像
と比較すると、極端に見劣りのする、画質の低下
の著しいコピー画像しか得ることができなかつ
た。 実施例 5 80φのアルミシリンダー上にカゼインのアンモ
ニア水溶液(カゼイン11.2g、28%アンモニア水
1g、水222ml)を浸漬法で乾燥後の膜厚が1.0μ
となる様に塗布し、乾燥した。次にポリアミド樹
脂(商品名:CM8000、東レ(株))2gをメタノー
ル/エタノール(1/1)の混合溶剤95gに溶かした
液に、下記のジスアゾ顔料5gを加え ボールミルで80時間分散した。分散後の液を固
形分で1.75%になるようにメタノール/エタノー
ル(1/1)の溶剤で希釈し分散塗工液とした。この
分散塗工液のゼータ電位を前述した方法で測定し
たところその換算値は−52.8mVであつた。また
平均粒径は0.22μであつた。 作成した分散塗工液を浸漬法にて、上記の下引
層上に乾燥後0.5μの膜厚となるように塗布し乾燥
し電荷発生層を形成した。塗工時のだれによるむ
ら、及び溶媒の蒸発時、乾燥時のむらなどは外観
からは確認できなかつた。 さらに、この電荷発生層の上に、2,4,5,
7−テトラニトロ−9−フルオレノン5gとポリ
−4,4′−ジオキシジフエニル−2,2−プロパ
ンカーボネート(分子量300000)5gをテトラヒ
ドロフラン70mlに溶解して作成した塗布液を乾燥
後の塗工量が10g/m2となるように塗布し、乾燥、
電子写真感光体(試料6)を作成した。 一方、比較のため、実施例5で用いたボールミ
ルの代わりにアトライターを用いて80時間分散し
た以外は、全く実施例5と同様の方法で電子感光
体(比較試料6)を作成した。比較試料6での電
荷発生層は外観からも明らかに塗布時の上下方向
へ、すじ状のだれが生じ、感光体表面としても色
調の差などがあり、明らかに塗膜むらとなつてい
た。比較試料6の電荷発生層形成に用いた分散塗
工液のゼータ電位換算値は−19.3mVであつた。
また平均粒径は0.51μであつた。 上記の方法で得たそれぞれの感光体を実施例2
と同様の方法で、複写機を用いて初期の明部電位
(VL)と暗部電位(VD)、表面電位むら、コピー
画像サンプル、及び5000回使用時の明部電位と暗
部電位、表面電位むら、コピー画像サンプルを得
た。帯電極性はプラスとした。この結果を示す。
【表】 白抜けあり
【表】 料6 象、濃度
むら等画
質低下
実施例 6 80φアルミシリンダーに、実施例1と全く同様
の方法で下引層を設けた。次いで、下記に示すジ
スアゾ顔料 5gを、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:S
−LEL BM−2、積水化学(株))2gをシクロヘ
キサノン93gに溶解した液に加え、サンドミルで
20時間分散した。この分散液を固形分で1.5%に
なる様に、メチルエチルケトンで希釈し分散塗工
液とした。この分散塗工液のゼータ電位換算値は
−128.3mVであつた。また平均粒径は0.10μであ
つた。 上記分散塗工液を、上記下引層の上に浸漬塗布
にて、乾燥後0.5μの膜厚になるように塗布し電荷
発生層を形成した。 次いで実施例1と全く同様の方法で電荷輸送層
を形成し感光体とした。電荷発生層形成時の塗工
むら、及び乾燥時の塗膜むらの無い、また表面電
位むらの少ない感光体が得られた。また画質耐久
性においても初期から10000枚耐久終了時まで良
好なコピー画像が得られた。 発明の効果 以上の結果より明らかになつたように、本発明
の分散塗液を用いて、電子写真感光体を作成す
る、 (1) 塗工むら、塗膜むらのない均一な電荷発生層
を形成することができること、 (2) 表面電位むら、感度むらのない電子写真感光
体を得ることができること、 (3) 均一濃度で、良好なコピー画像を得ることが
できること、 (4) 電子写真感光体の早期における部分的劣下が
皆無になる。 などの著しい特性の向上が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導電性支持体上に電荷輸送層、及び少なくと
    も電荷発生材料とバインダー樹脂及び分散溶媒を
    有しゼータ電位の絶対値が30mV以上である分散
    塗工液を用いて塗工され形成された電荷発生層の
    少なくとも二層を有することを特徴とする電子写
    真感光体。 2 分散塗工液において、分散粒子の平均粒径が
    0.3μ以下である特許請求の範囲第1項記載の電子
    写真感光体。 3 分散塗工液がメチルエチルケトンを50重量%
    以上含有している特許請求の範囲第1項記載の電
    子写真感光体。 4 分散塗工液がシクロヘキサノンを10〜40重量
    %含有している特許請求の範囲第1項記載の電子
    写真感光体。
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