JPH022701B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、感光物質用包装材料に関し、更に詳
細には、柔軟性と引裂強度、ヒートシール性等が
改良された感光物質用包装材料に関するものであ
る。 感光物質即ち、光に曝すとその品質価値を失な
う種々の物質の包装用としては光を完全に遮断す
る包装材料が使用される。この場合要求される特
性としては遮光性、物理強度（破断強度、引裂強
度、衝撃穴あけ強度、ゲルボテスター強度等）、
ヒートシール適性（ヒートシール強度、熱間シー
ル強度）帯電防止性などが挙げられる。これらの
諸性質を単一のフイルム材料で兼ねそなえること
は困難であり従来、一般には、カーボンブラツク
や顔料等を練り込んだ低密度ポリエチレンフイル
ムと、紙、アルミ箔、セロハン等のフレキシブル
シートとの複合ラミネートフイルムが使用されて
きた。 それでもなお物理特性は十分とはいえず、包装
作業中に裂けたり穴があいたり、ヒートシール部
がはがれるなどの欠点があつた。さらにカーボン
ブラツク等の遮光物質を大量に添加すると物理強
度の劣化が大きくなり、添加量は３％前後、フイ
ルム厚味は70μ以上とする必要があつた。このた
め包装はカサばりフイルムの剛度が大きくなり包
装作業性が悪化し且つコスト的にも高価なものと
なつている。 本発明はこのような問題点を解決し、遮光性、
防湿性、強度、帯電防止性、ヒートシール性にす
ぐれ包装作業性のよいＬ−LDPE系の包装材料を
提供することを目的とする。 通常、感光物質用包装材料とは黒く着色した紙
やフイルム等のフレキシブルシート、又は着色し
た層を含む紙やフイルム等のフレキシブルシー
ト、あるいは遮光性をもたない紙やフイルム等の
フレキシブルシート、遮光性の不十分な紙やフイ
ルム等のフレキシブルシートに遮光層を塗設して
遮光性をもたせ、さらに必要に応じて機能上必要
な文字や記号あるいは商品価値を高めるための印
刷を施したものである。また必要に応じて片面又
は両面に保護層を設けることもある。 感光物質用包装材料には感光物質の包装材料や
包装袋及びロール状写真フイルムの裏打ちの態様
で用いられる掻回遮光紙など各種の態様のものが
あるが、本発明はこれらすべてを包含する感光物
質用包装材料に適用される遮光紙に関するもので
ある。特に後者のロール状写真フイルム用遮光紙
はある定められた長さの写真フイルムに重ねられ
てフイルム巻芯に巻きつけられたり、あるいは巻
芯を用いない場合でも一定の大きさの空胴に巻回
収納されたりして用いられるのであるが、そのた
めには遮光紙の長さが定められているのでおのず
からその厚さに上限がある。たとえば米国特許第
3138084号明細書に記載されているごとき、当業
者間で“126カートリツジ”と称されている例に
おけるように撮影すべき写真フイルムはマガジン
に収納されており、マガジンの撮影部分ではアパ
チユアがあつて写真フイルムは完全に保持されて
いないので、写真フイルムと遮光紙の重ね合せ体
を“送り出しマガジン”から“巻き込みマガジ
ン”に向けて走行させる場合、該アパチユア部分
で写真フイルムと遮光紙のそれぞれの走行量の差
異から生ずる写真フイルムのたるみの発生を防ぐ
べく遮光紙の送りを多くするため遮光紙の厚さを
厚くすることが必要である。しかも写真フイルム
を遮光紙に重ねて巻いた場合、遮光紙は巻芯や写
真フイルムによく密着して遮光を高めることがで
きる程度に柔軟であることが必要である。 従来、このような遮光紙に要求される条件や制
約及び必要な機能を考慮しつつ紙に遮光層を塗設
する遮光紙の製造が広く行なわれている。 最も簡単な方法としては、たとえば英国特許第
1071032号や仏国特許第1449852号の各明細書に記
載されているようにポリエチレンのような熱可塑
性樹脂に遮光性を有する顔料を適量混入しこれを
熱溶融押出しコーテイングする方法があつた。 しかしながらこの方法におけるように遮光層の
素材としてポリエチレンを用いた場合には遮光紙
の柔軟性の欠如に寄因する種々の欠陥が生じがち
であつた。 従つて当該素材としてはポリエチレンよりも柔
軟な性質を有するものが必要であつた。本発明者
らは、上述のごときロール写真フイルム用遮光紙
に要求される諸特性を具備する素材について鋭意
探索した結果、本発明を完成するに至つたもので
ある。 即ち、本発明の感光物質用包装材料は、支持体
の少くとも一面に、50重量％以上の線状低密度ポ
リエチレン（Ｌ−LDPE）から成る遮光性物質を
実質的に含まないポリエチレン系ポリマー層を形
成して成る積層体から成り、該積層体には遮光に
十分な遮光性層を有することを特徴とする。 線状低密度ポリエチレンとは、Ｌ−LDPEと略
称されるエチレンとα−オレフイン系の共重合体
であり、エチレンと炭素数３〜13個望ましくは４
〜10個のα−オレフインとの共重合体であり、線
状の直鎖に短分岐をもつた構造のポリエチレン系
ポリマーであり、エチレン含有量80〜99.5モル％
のものが本発明の適当である。この線状低密度ポ
リエチレンＬ−LDPEは、一般に低圧法で製造さ
れ、密度は一般に低・中密度とされているが本発
明で使用できるのは0.91〜0.95ｇ／cm³の範囲内に
あるものが多く、好ましくは0.91〜0.94ｇ／cm³で
ある。メルトインデツクス（M.I.，190℃）は0.2
〜25（好ましくは0.4〜15）のものを用いることが
できる。α−オレフインとしてはブテン−１、オ
クテン−１、ヘキセン−１、４メチルペンテン−
１などがあり、好ましくは４メチルペンテン−
１、ヘキセン−１を用いる。本発明に用いること
ができるＬ−LDPEの具体例を商品名で示せばユ
ニポール（UCC社）、ダウレツクス（ダウケミカ
ル社）、スクレアー（デユポンカナダ社）、マーレ
ツクス（フイリツプス社）、ウルトゼツクス（三
井石油化学）などが挙げられる。これらのＬ−
LDPEのうち特に好ましいのは、エチレン含有量
90〜99.5モル％、M.I.0.4〜15、密度0.91〜0.94
ｇ／cm³、αオレフインとしてヘキセン−１、又は
４メチルペンテン−１を用いたものである。 本発明でいうポリエチレン系ポリマー層とは、
このＬ−LDPE50〜100重量％と残部が実質上従
来の高圧法ポリエチレンや他のポリオレフイン共
重合物（例えばエチレン酢酸ビニル、プロピレン
−エチレン、エチレン−アクリル酸、エチレン．
エチルアクリレート、アイオノマー、塩化ビニル
−プロピレン等）、その他の分散剤（後述）、酸化
防止剤、帯電防止剤、滑剤、界面活性剤、シリコ
ーンオイル等を実質上本発明のポリエチレン系ポ
リマー層の所要特性を変更しないその範囲内にお
いて含有するものをも包含する。 このポリエチレン系ポリマー層は遮光性物質を
実質的に含まない層であり支持体（単層又は複層
の構成のものでよい）の少くとも一面に積層され
て積層体を形成する。ここに、実質的に含まない
とは遮光性物質が該ポリエチレン系ポリマーの１
重量％未満であることをいう。この積層体の該ポ
リエチレン系ポリマー層以外の少くともいずれか
１層には遮光性物質が含まれ、積層体全体として
感光物質用包装材料として十分な量の遮光性物質
を含有する。遮光性物質とは可視光線および紫外
線をさえぎる粉状又は粒状の物質で積層体の少く
ともいずれかの層に分散されるものをいい、カー
ボンブラツク、酸化チタン、炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、雲母、亜鉛華、硫酸バリウム、カ
ドミウム系顔料、黄鉛、弁柄、コバルトブルー、
銅フタロシアニン系顔料、モノアゾ又はポリアゾ
系顔料、アニリンブラツク特の有機・無機系顔料
等その他各種顔料、染料、アルミ粉末等の各種金
属粉末等も含まれ、これらの混合物であつてもよ
い。積層体の構成層として積層体に完全な遮光性
をもたせるたせ、アルミ箔、アルミ蒸着層等の金
属層を配することもできる。 積層体中の前記ポリエチレン系ポリマー層以外
の層（たとえば支持体、接着層等）に遮光性物質
として最も一般的なカーボンブラツクを分散させ
る場合にはその平均粒子径は50mμ以下であるこ
とが好ましくその配合量は重量比にて30％以下、
好ましくは１〜20％特に好ましくは３〜15％であ
る。カーボンブラツクの含有量が少なすぎると遮
光性が劣るばかりか静電気の影響が現われ、逆に
多すぎると脆くなり柔軟性が減少する。遮光性物
質は必要に応じて支持体層や接着層中に含有させ
ることもできるし、特開昭55−140835のアルミ
層、特開昭52−150016の遮光印刷層等の公知の遮
光層を支持体上に設けて遮光性をもたせてもよ
い。 本発明のポリエチレン系ポリマー層の厚さはコ
スト、ロール写真フイルム用遮光紙としての総厚
さの制限及び断面部からの光の進入等の点から７
〜100μが好ましく、さらに好ましいのは10〜50μ
である。7μ以下では被膜になりにくく、100μ以
上だと厚くなり過ぎてコストと品質の点で感光物
質用包装材料や包装袋及びロール写真フイルム用
の遮光紙として不適当である。 これらの他の包装材料と本発明のポリエチレン
系フイルムをラミネートさせて複合フイルムを作
る方法は通常の方法でよく、例えば熱接着法（熱
板接着法、インパルス接着法、超音波接着法）、
接着剤による方法（湿式ラミネート法、乾式ラミ
ネート法、ホツトメルトラミネート法、エクスト
ルージヨンラミネート法）、共押出し法等が使わ
れる。前記他の包装材料としてアルミ箔を用いる
ことにより、十分な物理強度を有し且つ開封性を
もつた複合包装用フイルムを得ることができる。
支持体としては品質、コストの点で紙がもつとも
好ましいので以下紙支持体を主に説明する。 支持体としての紙は写真的に影響のないクラフ
ト法パルプ、サルフアイト法パルプ又は両者の混
合によるものが良いが、本発明者にかゝる出願の
特開昭55−140835のアルミ層を使用する場合は半
晒又は未晒クラフト紙や一般の紙、故紙等すべて
の紙又はこれらを混抄した紙を用いることが可能
である。 支持体は未着色のもの、着色したもの、あるい
はその両者を積層したものいずれでもよく更に必
要に応じてカーボンブラツク、各種顔料、各種染
料、各種金属粉末等の遮光性物質や帯電防止剤、
サイズ剤、紙力増強剤等の添加物を含ませてもよ
い。又必要に応じ各種表面処理を施してもよい。 支持体の坪量は20〜120ｇ／m²のものが好まし
い。坪量20ｇ／m²以下では物理的強度が不足し、
坪量120ｇ／m²をこえると剛度が上昇しロール写
真フイルム用遮光紙として不適当である。支持体
としての紙はロール写真フイルム用遮光紙の代表
的要求条件である柔軟性、物理強度に大きく影響
を及ぼすものでカーボンブラツクなどの添加はこ
れらの性質をいちじるしく低下させるものであ
る。従つて遮光紙の支持体に強度のある白紙を用
いるとこれらの条件は満たされる。また白紙を用
いると印刷面は白色であり印刷で容易であるばか
りでなく商品イメージが著しく向上するという利
点も考えられる。他方、遮光性の面からは不利な
条件となり白紙を用いて黒着色紙と同等の性能を
得るのには遮光性物質の添加濃度をあげた遮光層
とするか、遮光層の厚さをあげる等の必要があ
る。 本発明は、製袋適性、ヒートシール性、柔軟
性、強度、防湿性、帯電防止性、遮光性をすべて
満足する良質の感光物質用包装材料を提供する。 以下、図面に基づき、本発明をロール写真フイ
ルム用遮光紙に適用した場合の層構成例について
記す。 遮光層を第２，３，４，５，６，８図のように
別途に成形したＬ−LDPEフイルムを高圧法ポリ
エチレン、ゴム系熱熔融型接着剤、ゴム系溶剤型
接着剤等各種の接着層を用いて支持体と貼合せて
遮光紙とすることも可能である。 このように本発明のロール写真フイルム用遮光
紙の態様は多種多様であり、その代表的な構成に
ついて図示すると第１〜第８図のようになる。図
中１は支持体、１ａは遮光性物質を含んだ支持体
（以下添字ａは遮光性物質を含んだ層を示す）２
は本発明による50重量％以上の線状低密度ポリエ
チレン（Ｌ−LDPE）からなるポリエチレン系ポ
リマー層（以後Ｌ−LDPEフイルム層という）で
各種の熱可塑性樹脂、滑剤、酸化防止剤、帯電防
止剤等を含んでいてよい。３は必要により用いら
れた接着層、３ａは３に遮光性物質を含んだ層、
又は印刷（インク）層、５は保護層、６はアルミ
蒸着層又はアルミ箔又は遮光性印刷層等の遮光層
であり、支持体は必要により着色していない支持
体層１１と着色した支持体層１１ａに区別して示
す。 第１図は遮光性物質を含んだ支持体１ａの一面
にＬ−LDPE層２を塗設し、他面に印刷４を施し
たのち保護層５を塗設したものである。 第２図は別途に成形したＬ−LDPEフイルム層
２を接着層３により貼合せたものである。 第３図は、支持体１に遮光物質を含んだ接着層
３ａでアルミ箔又は着色フイルムシート等の遮光
層６ａを貼着せしめ、さらに遮光物質を含んだ接
着剤層３ａで別途に成形したＬ−LDPEフイルム
層２を貼着し、支持体の他面に印刷４を施したの
ち保護層５を塗設したものである。 第４図は遮光物質を含んだ支持体１ａに遮光物
質を含んだ接着剤層３ａで別途に成形したＬ−
LDPEフイルム層２を貼着し、他面に印刷４を施
したのち保護層５を塗設したものである。 第５図は着色していない支持体１１と着色した
支持体１１ａとを合せた支持体１ａを用い遮光性
物質を含んだ接着層３ａで別途に成形したＬ−
LDPEフイルム層２を貼着し、他面に印刷４を施
したのち保護層５を塗設したものである。 第６図は遮光性物質を含んだ支持体１ａの面に
接着層３でアルミ蒸着膜や遮光印刷層等の遮光層
６ａを別途に成形したＬ−LDPEフイルム層２の
表面に直接もうけた層を貼合せ、支持体１ａの他
面に印刷４を施したのち保護層５を塗設したもの
である。 第７図は遮光性物質を含んだ支持体１ａの一面
にＬ−LDPE層２を塗設し、他面に接着剤層３で
アルミ箔又は着色フイルムシート等の遮光層６ａ
を貼着せしめこの上に印刷４を施したのち保護層
５を塗設したものである。 第８図は着色していない支持体１１と着色した
支持体１１ａとを積層した支持体１ａを用い、接
着剤層３で別途に成形したＬ−LDPEフイルム層
２を貼着し、支持体の他面に直接もうけたアルミ
蒸着膜や遮光性印刷層等の遮光層６ａをもうけこ
の表面に印刷４を施したのち保護層５を塗設した
ものである。なお保護層５は公知のもの例えばポ
リメチルメタアクリレート層やポリエチレン層、
ポリプロピレン層等でよく、場合により省略でき
る。 このように本発明は支持体と特定の組成の組合
せによるものであつて、各種の態様をとり得るも
のであり、いずれの場合でも本発明は適度の剛性
を有し強度をもつた感光物質用包装材料としてき
わめて優れた特性を有するものである。 次に本発明の実施例をロール写真フイルム用遮
光紙を主体に掲げる。 なお、以下の実施例における各特性は下記の評
価方法により評価した。 １）遮光紙総厚：JIS−P8118−1976に基きマ
イクロメーターにより測定する。２）帯電防止
性：遮光紙に裁断あるいは包装等の所定の処理を
施した後帯電量の変化を調べて評価する。３）遮
光性：８万ルツクスの光に対する遮光性を
ASA100の写真フイルムのカブリの程度により検
出・評価する。４）透湿度：JIS−Z0208−1976
に基き透湿カツプを用いて試料を透過した水分重
量を測定することにより評価する。５）曲げ剛
度：JIS−P8125−1976に基く板紙のこわさ試験
方法により得た曲げモーメントを評価する。６）
写真フイルムと遮光紙の接着性：両者を重ねて巻
いた状態にて50℃80％の条件下数日間放置した後
巻きほぐしたときの写真フイルムの乳剤面と遮光
紙の印刷面との接着の程度を評価する。７）印刷
性：印刷仕上がりの耐摩耗性・光沢性等を総合的
に評価する。８）伸縮性：種々の温湿度下におけ
る遮光紙の幅の変化をコンパレーターにて測定・
評価する。９）巻き上げ最大トルク（単位Kg・
mm）：ロール状写真フイルム用遮光紙を作成し、
写真フイルムと重ね合わせて写真フイルム巻芯に
巻きつけた重合物をカメラに装填した場合の巻き
上げに要する最大トルク値をトルクメーターで測
定しこれを巻き上げ最大トルク値（Kg・mm）と表
現する。10）引き裂き強度（ｇ）：日本工業規格
（JIS）Ｐ−8116に準ずる。 （実施例１） 本発明による遮光紙と従来遮光紙との特性につ
いて下記の通り比較実験を行つた。 本発明による遮光紙は第１図に示される如き層
構成をもつもので支持体１ａは遮光性をもつたカ
ーボンブラツクを８重量％含んでいる坪量75ｇ／
m²、厚さ83μの晒クラフト紙１ａの上に、押出成
形機によつてＬ−LDPE樹脂層２を塗布層の厚味
が20μになるように熱溶融押出コーテイングを行
つた。他面には印刷４を施した後、保護層５とし
てポリメチルメタアクリレートを2μの厚さに塗
布した厚さ105μの遮光紙である。一方、比較に
用いた従来遮光紙は本発明と同一層構成でＬ−
LDPE樹脂層２の代りに高圧法ポリエチレン層
（LDPE）を厚さ20μになるように熱溶融押出しコ
ーテイングした以外は材料も塗布厚さも同一の厚
さ105μの遮光紙である。それぞれの試料でクロ
ール状写真フイルム用遮光紙を作成し写真フイル
ムに重ね合せてポリスチレン製の写真フイルム巻
芯に巻きつけた。このようにして製造した２つの
遮光紙を前述した評価方法により各特性を比較し
たところ第１表の如き結果を得た。表中の記号で
◎印はすぐれている、〇印は実用限度以上、△印
はやや問題、×印は改良を要すことを示す。（以下
の実施例について同じ）。この結果、本発明によ
る遮光紙は従来遮光紙に比較して曲げ剛度、巻き
上げ最大トルク、引裂き強度の各特性においてい
ずれもすぐれたものであることが立証された。

【表】

【表】 （実施例２） 本発明による遮光紙は第４図に示される如き層
構成をもつもので遮光性をもつたカーボンブラツ
ク９重量％含んでいる坪量60ｇ／m²、厚さ70μの
晒クラフト紙１ａと別途に成形した厚さ20μのＬ
−LDPEフイルム層２を厚さが13μのカーボンブ
ラツク濃度を４％にしたLDPE熱溶融押出しコー
テイング接着層３ａで貼合せた。他の面には印刷
４を施した後、保護層５としてポリメチルメタア
クリレートを2μの厚さに塗布した全厚さ105μの
遮光紙である。 比較に用いた従来遮光紙は本発明と同一層構成
でＬ−LDPEフイルム層２の代りにLDPEフイル
ム層を用いた以外は材料も塗布厚さも同一の全厚
さ105μの遮光紙である。それぞれの試料からロ
ール写真フイルム用遮光紙を作成し写真フイルム
と重ね合せてポリスチレン製の写真フイルム巻芯
に巻きつけた。実施例１と同様に第２表のように
各特性を比較したところ本発明遮光紙はいずれも
すぐれたものであつた。

【表】

【表】 （実施例３） 本発明による遮光紙は第３図に示される如き層
構成をもつもので支持体は坪量30ｇ／m²厚さ35μ
の白色クラフト紙でありカーボンブラツクを４重
量％含んだ厚さ15μのＬ−LDPE溶融押出しコー
テイング接着層３ａにより厚さ9μのアルミ箔６
ａと貼り合せ、さらにカーボンブラツクを４重量
％含んだ厚さ15μのLDPE溶融押出しコーテイン
グ接着層３ａにより別途に成形した厚さ20μのＬ
−LDPEフイルム層２を貼り合せたものである。
紙支持体１の他の面には印刷４を施した後、保護
層５として厚さ10μのＬ−LDPE溶融押出しコー
テイング層をもうけた全厚さ105μの遮光紙であ
る。 一方、比較に用いた従来遮光紙は本発明と同一
構成で保護層５に厚さ10μのLDPE溶融押出しコ
ーテイング層をＬ−LDPE層２の代りに厚さ20μ
のLDPE層を貼り合せた以外は材料も厚味も同一
の全厚さ105μの遮光紙である。それぞれの試料
からロール状写真フイルム用遮光紙を作成し、写
真フイルムと重ね合せてポリスチレン製の写真フ
イルム巻芯に巻きつけた。実施例１と同様に第３
表のように各特性を比較したところ、本発明の遮
光紙はいずれもすぐれたものであつた。

【表】 （実施例４） 本発明による遮光紙は第６図に示される如き層
構成をもつもので支持体１ａは坪量40ｇ／m²、厚
味50μの晒クラフト紙にカーボンブラツクを９重
量％添加した紙であり、厚さ13μのLDPE溶融押
出（コーテイング接着層３により別途に成形した
厚さ40μのLDPE10重量％とＬ−LDPEを90％ブ
レンドしたフイルム層２に厚さ800Åのアルミ蒸
着層をもうけた遮光層を貼り合せたものである。 紙支持体１ａの他面には印刷４を施した後保護
層５としてポリメチルメタアクリレートを2μの
厚さで塗布した厚さ105μの遮光紙である。 一方比較に用いた従来遮光紙は本発明と同一層
構成でLDPEとＬ−LDPEブレンドフイルム層２
の代りにLDPEフイルム層を用いる以外は材料も
厚さも同一の、厚さ105μの遮光紙である。それ
ぞれの試料からロール写真フイルム用遮光紙を作
成し、写真フイルムと重ね合せてポリスチレン製
の写真フイルム巻芯に巻きつけた。実施例１と同
様に第４表のように各種特性を比較したところ、
本発明遮光紙はいずれも従来の遮光紙よりすぐれ
たものであつた。

【表】 以上により明らかな如く本発明におけるロール
写真フイルム用遮光紙によつて次のような効果が
得られるようになつた。 １ 曲げ剛度が小さく柔軟でありかつ巻きゆるみ
が少なくなり、カメラへの装着適性がよい。 ２ 巻き上げ最大トルクが小さい。 ３ 引き裂き強度が大きい。 以上のようにロール写真フイルム用遮光紙とし
てすぐれた特性をもつたものが得られるようにな
つた。これらの特性はロール写真フイルム用遮光
紙だけでなく光に曝すとその品質価値を失なう
種々の物質すなわち感光物質の包装材料や包装袋
としてもすぐれたものであつた。 本発明の感光物質用包装材料は特に感光物質の
包装用に好適である。感光物質とはハロゲン化銀
写真感光材料、ジアゾ写真感光材料、感光性樹
脂、自己現像型写真感光材料、拡散転写型写真感
光材料などの感光材料はもちろん光により変色し
たり、硬化劣化したりするすべての物質を含む。 具体的に例示すれば、チヨコレート、マーガリ
ン、ミソ、ワイン、ビール等の食料品、医薬品、
染料、その他の化学物質例えば現像液、染色用媒
染液などが挙げられる。 以上の実施例は、本発明の感光物質用包装材料
の好ましい実施態様の代表例を示したものである
が、本発明は以上に限定されるものではなく他の
公知の素材との組合せも可能である。 なお、支持体としては、紙、着色紙、合成紙、
セロハン、不織布及びポリエチレン・ポリスチレ
ン・ポリウレタン等の発泡シート、板紙、Ｋライ
ナー、各種熱可塑性樹脂フイルム、トリアセテー
トフイルム、ジアセテートフイルム、ポリビニル
アルコールフイルム、ワリフ、アルミ箔、金属蒸
着フイルム、金属蒸着紙等が使用できる。これら
の支持体は１種又は２種以上組合せて用いること
が出来る。 また、接着剤としては、各種ポリエチレン、エ
チレン−アクリル酸エチルコポリマー、エチレン
酢酸ビニルコポリマー、Ｌ−LDPE、ポリプロピ
レン、アイオノマー等の熱可塑性樹脂よりなるエ
クストルージヨンラミネート型接着剤、水溶性接
着剤、溶剤型接着剤、ホツトメルト型接着剤など
各種の接着剤が使用される。

【図面の簡単な説明】

第１図から第８図は本発明の感光物質用包装材
料の実施例断面図を示す。 １……支持体（紙等のフレキシブルシート）、
１ａ……遮光物質を含む支持体（紙等のフレキシ
ブルシート）、２……ポリエチレン系ポリマー層、
３……必要により用いられた接着層、３ａ……遮
光物質を含む接着層、４……印刷（インク）層、
５……保護層、６ａ……アルミ蒸着層、アルミ
箔、遮光印刷層、遮光シートフイルム等の遮光
層、１１……遮光性物質を含まない支持体層、１
１ａ……遮光性物質を含む支持体層。

【特許請求の範囲】

１ ホツトメルト系の接着剤を塗布した基板にオ
ーバレイシートを重ねた積層板を上型と下型との
間で熱圧成形して異形集成羽目板を形成し、熱圧
成形後で且つ解圧前に異形集成羽目板の屈曲部分
を冷却することを特徴とする異形集成羽目板の製
造方法。 ２ 下面に凸部を有する上型と、凸部が嵌合し得
る凹部を有する下型とを上下に相対向するように
配設し、下型パーテイング面と凹部との間の角部
に冷却水循環パイプを設けて成ることを特徴とす
る異形集成羽目板の製造装置。 ３ 上型を多数個のブロツクに縦割りし、各ブロ
ツクを個々に動できるようにした特許請求の範囲
第２項記載の異形集成羽目板の製造装置。