JPH0435890Y2

JPH0435890Y2 -

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Publication number: JPH0435890Y2
Application number: JP1985138016U
Authority: JP
Priority date: 1985-09-11
Filing date: 1985-09-11
Publication date: 1992-08-25
Also published as: US4784906A; DE3630978A1; JPS6248532U

Description

【考案の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕本考案は写真感光材料に適した包装材料に関す
るものである。〔従来の技術〕写真感光材料用包装材料は種々のタイプのもの
が広く実用化されており、その使途に従つて様々
の性能が要求されている。光に曝するとその品質価値を失なう写真感光材
料用包装材料としては光を完全に遮断する包装材
料が使用される。この場合、要求される特性とし
てはガスバリヤ性、遮光性、防湿性、剛性、物理
強度（破断強度、引裂強度、衝撃穴あけ強度、ゲ
ルボテスト強度、摩耗強度等）、ヒートシール適
性（ヒートシール強度、カツトシール性、ホツト
タツク性、夾雑物シール性等）、帯電防止性、平
面性、すべり特性などが挙げられる。これらの諸
性質を単一のフイルム材料で兼ねそなえることは
困難であり、従来、一般にはカーボンブラツクや
顔料等を練り込んだ高圧法低密度ポリエチレン
（以後LDPEと表示）樹脂の単一層フイルムや
LDPE樹脂フイルムと紙、アルミニウム箔、セロ
ハン等のフレキシブルシート層との複合ラミネー
トフイルムなどが使用されてきた。複合ラミネー
トフイルムの例を第１８図に示すが、このものは
LDPE遮光フイルム層２２に接着層８を介して金
属箔層２３を積層し、さらに接着層８を介してフ
レキシブルシート層５を積層したものである。本考案者は、写真感光材料用包装材料を改良す
べく鋭意研究を行ない、２層の一軸延伸フイルム
を組み合わせることによつて物理強度を向上させ
たもの（特開昭57−6754号公報）を既に開示して
いる。例えば第２１図に示すように、金属箔層２
３の両側に接着層８を介して一軸分子配向遮光フ
イルム２４を積層したものである。また、直鎖状低密度ポリエチレン（以後Ｌ−
LDPEと表示）樹脂を利用した包装材料について
も、ポリエチレン系ポリマーと１重量％以上の遮
光物質からなり、全エチレン系ポリマーの50重量
％以上がＬ−LDPE樹脂である遮光性フイルムを
少なくとも一層有するものを既に開示した（特開
昭58−132555号公報）。そのほか、金属蒸着フイ
ルム層の両側に、いずれも50重量％以上のＬ−
LDPE樹脂を含みかつ少なくとも一層が遮光性物
質を含有するポリエチレン系ポリマー層を積層
し、このポリエチレンポリマー層の強度及び積層
差が特定の関係にある包装材料も開発した（特願
昭59−178047号）。さらに、Ｌ−LDPE樹脂のうち、エチレンとヘ
プテン−１又はオクテン−１とを液相法で共重合
させた、密度が0.870〜0.925g／cm³そしてメルト
インデツクスが1.2〜10g／10分のものが特に物理
強度、ヒートシール性等にすぐれ、縦方向と横方
向の引裂強度差も小さくて包装材料用として適し
ていることを見出し、この樹脂を40重量％〜99重
量％含む厚さ20μm以上のインフレーシヨンフイ
ルム成形された（縦方向の引裂強度）／（横方向
の引裂強度）比が0.6以上のポリエチレン系ポリ
マーフイルム層を有する遮光性の感光物質用包装
材料も開発した（特願昭60−012663号）。さらにそのほか、少なくとも40重量％以上の鎖
線状の低圧法低密度ポリエチレン樹脂と0.1重量
％〜15重量％のカーボンブラツクと0.03重量％〜
１重量％の脂肪酸アミド系滑剤を含む直鎖状低圧
法低密度ポリエチレンフイルムがスベリ性がよく
ブロツキングが発生しないこと等を見出し、この
フイルムを最内層とする写真感光材料用包装材料
も開発した（特願昭60−029416号）。〔考案が解決しようとする問題点〕従来の複合ラミネートフイルムは前述の物理特
性を向上させるべく構成されたものであるが、そ
れでもなお物理特性は十分とはいえず、包装作業
中に裂けたり穴があいたり、ヒートシール部がは
がれるなどの欠点があつた。さらにカーボンブラ
ツク等の遮光性物質を大量に添加すると防湿性が
低下するだけでなく物理強度の劣化が大きくな
り、添加量は３％前後、積層するフイルム厚さは
70μm以上とする必要があつた。このため包装は
カサばり積層体フイルムの剛度が大きくなり包装
作業性が悪化し且つコスト的にも高価なものとな
つていた。例えば、第１８図に示す積層フイルムにおいて
金属箔層２３はガスバリヤー性の付与、防湿性の
向上、帯電防止などのために使用されているが、
その結果、引裂強度、衝撃穴あけ強度、ゲルボテ
スト強度などはかえつて大巾に悪化して特に重量
物を包装する場合には破損の問題を生ずることも
あつた。そのため、カーボンブラツク入のポリエ
チレンフイルムの厚さを70μm以上にしてきたが、
それでも物理強度が充分でなく、例えばカラー印
画紙の包装には第１９図に示すような７層構成の
積層フイルムも使用されてきた。また、特開昭57−6754号公報記載の包装材料の
場合には、引裂き強度等の物理強度はある程度改
善されるが、接着層が厚くなり接着強度が大きく
なると引裂き強度が低下するだけでなく、一軸延
伸高密度ポリエチレンフイルム層を使用している
為ヒートシール性が悪く加工包装特に時々問題を
起していた。又アルミニウム箔を用いずに直接一
軸延伸フイルム層を交差するように積層したクロ
スラミネートフイルムでは製品をガゼツト袋に包
装しようとするとカゼツト袋のマチ部分にピンホ
ールが発生し写真感光材料用包装材料としては遮
光性、防湿性、ガスバリヤ性不良の為実用できな
かつた。Ｌ−LDPE樹脂を包装材料に利用することによ
つて引裂強度、ゲルボテスト強度等の物理強度を
高めるとともにカーボンブラツク等の遮光性物質
の混練量を増すことができ、前記問題点を改善す
ることができた。しかし、フイルムの厚さを大き
くするとフイルム成形性が悪いだけでなく成形さ
れたフイルムの外観も悪くなり、その上にフイル
ムの表裏の特性（特に滑性）が大きくことなる問
題が発生した。又カーボンブラツクは吸水性が大きく単一遮光
層の場合は防湿性が劣化する為フイルムの厚さを
大きくするかアルミ箔層や金属蒸着フイルム層を
積層する必要があつた。特にセーフライト（写真感光材料を感光しない
安全灯）下で加工包装作業を行う写真感光材料用
包装材料としてはセーフライト下で表裏の判別が
可能であり且つフイルム肉厚を大きくしなくても
太陽光下で耐熱性と遮光性を確保することが必須
である。これらの写真感光材料用包装材料として必要な
防湿性、耐熱性、遮光性、ガスバリヤ性、滑り特
性、引裂き強度、衝撃穴あけ強度、ゲルボテスト
強度等にすぐれるだけでなくホツトタツク性、ヒ
ートシール強度等の防湿包装適性にすぐれ、フイ
ルム成形性、印刷適性、セーフライト下での加工
包装作業性にすぐれ、太陽光下でも袋内の温度上
昇が少なく、耐熱性があり且つ安価な包装材料の
開発が望まれていた。特に歯科用Ｘ線フイルム用包装材料や放射線取
扱い者の放射線被曝量を検出する放射線写真フイ
ルム（バツチフイルム）用包装材料や特公昭55−
24089号公報に記載されているようなＸ線フイル
ムを真空封入する包装材料及び明室装填用フイル
ムの包装袋等として、熱可塑性樹脂フイルム層だ
けでも写真感光材料用包装材料として要求される
すべての特性を満足する安価な包装材料の開発が
望まれていた。本考案は、以上の問題点を改善し、製品挿入
性、スリツト適性、物理強度、ヒートシール適性
等の向上を図つた写真感光材料用包装材料を提供
することを目的とする。〔問題点を解決するための手段〕本考案は上記目的を達成するために、直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂とカーボンブラツク0.1〜
15.0重量％とそしてポリオキシエチレン基を含ま
ない滑剤0.01〜1.0重量％とを少なくとも含む最
内層の光吸収性熱可塑性樹脂遮光層と最外層の光
反射性熱可塑性樹脂遮光層とを有する同時多層共
押し出しフイルム層を具備していることを特徴と
する写真感光材料用包装材料としたものである。本考案の写真感光材料用包装材料は、同時多層
共押し出しフイルム層を具備していることを特徴
とする。この同時多層共押し出しフイルム層を具
備していれば、この層のみで構成されていても、
他のフレキシブル層と積層して構成されてもよ
い。なお、同時多層共押し出しフイルム層のみで
構成した場合は、コスト、加工適性等の点で好ま
しい。この同時多層共押し出しフイルム層は、最内層
に光吸収性熱可塑性樹脂遮光層そして最外層に光
反射性熱可塑性樹脂遮光層を有するものである。
ここで、最内層とは写真感光材料に最も近い側に
位置する層をいい、最外層とは写真感光材料に最
も遠い側に位置する層をいう。最内層と最外層に
所定の遮光層を有すれば、光吸収性熱可塑性樹脂
遮光層と光反射性熱可塑性樹脂遮光層とのみで構
成されても、これらの中間に両方の層と接着性の
良い中間層を設けた３層構成等の多層の構成にす
ることもできる。中間層を設けた３層の場合は、
最内層と最外層が接着強度の小さい組成であつて
も一体に同時多層共押し出しフイルム層として形
成でき、耐熱性、フイルム成形性、物理強度の優
れた樹脂層を最外層として用いることができる。また、層内層の光吸収性熱可塑性樹脂遮光層と
最外層の光反射性熱可塑性樹脂遮光層は、その組
成が略同一でも異なつていてもよいが、両層の熱
可塑性樹脂の５重量％以上が同一又は類似である
ことが層間剥離強度が大きくカールが小さい点で
好ましい。また、添加剤以外の熱可塑性樹脂組成を最内層
と最外層をまつたく同一にしても従来の写真感光
材料用包装材料に比較し物理強度がセーフライト
下での表裏判別性、印刷性が非常に良好で且つ太
陽光下でも包装袋内の温度上昇がほとんどない等
予想外の効果が数多くあることが判明した。最内層の光吸収性熱可塑性樹脂遮光層は、Ｌ−
LDPE樹脂とカーボンブラツクと滑剤とを含んで
いる。本考案の光吸収性熱可塑性樹脂遮光層に必須の
第１の組成であるＬ−LDPE樹脂は、第３のポリ
エチレン樹脂と称され、従来の中低圧法、高圧法
両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省エルネギ
ー、省資源という時代の要請に合致する低コス
ト、高強度のフイルム用樹脂である。組成として
は、エチレンと炭素数が３〜13ケ、望ましくは４
〜10ケのα−オレフインを共重合させたコポリマ
ーでエチレン含有量が86〜99.5モル％の線状の直
鎖に短分岐をもつた構造の低中密度のポリエチレ
ン樹脂である。以上はＬ−LDPE樹脂（Linear Low Density
Polyetylene即ち直鎖状低密度ポリエチレンの頭
文字の略号）と呼ばれる直鎖状低密度ポリエチレ
ン樹脂である。重合プロセスとしては中低圧装置
を用いる気相法、液相法と高圧法装置を用いるイ
オン重合法等がある。特に低圧法のＬ−LDPE樹
脂が低コストなので好ましい。具体例を商品名で示せば、ユニボール（UCC
社）、ダウレツクス（ダウケミカル社）、スクレア
ー（デユポンカナダ社）、マーレツクス（フイリ
ツプス社）、ネオゼツクスとウルトゼツクス（三
井石油科学）、日石リニレツクス（日本石油化
学）、出光ポリエチレン−Ｌ（出光石油化学）、ス
タミレツクス（DSM社）、NUCポリエチレン−
LLとTUFUN（日本ユニカー）などが挙げられ
る。α−オレフインとしてはブテン−１、オクテ
ン−１、ヘキセン−１，４−メチルペンテン−
１、ヘプテン−１などが使用され、その量はポリ
マーの0.5〜15モル％程度である。密度は、一般
に低中密度程度とされているが、市販品では0.87
〜0.95g／cm³の範囲内にあるものが多い。これらのＬ−LDPE樹脂の中で、コストと物理
強度とヒートシール強度の点から特に好ましいの
は、エチレン含有量が90〜99.5モル％、αオレフ
イン含有量が0.5〜10モル％、メルトインデツク
ス（以後MIと表示）が0.4〜30g／10分（ASTM
Ｄ−1238）、密度が0.870〜0.940g／cm³（ASTM
Ｄ−1505）、αオレフインの炭素数が６〜８ケの
低圧法の液相法プロセスと気相法プロセスによる
Ｌ−LDPE樹脂である。最も好ましい代表的な商品名をあげるとポリエ
チレンに人為的にαオレフイン側鎖として炭素数
６ケの４メチルペンテン−１を用いたＬ−LDPE
樹脂としては三井石油化学(株)のウルトゼツクスが
あり、αオレフイン側鎖として炭素数８ケのオク
テン−１を用いたＬ−LDPE樹脂としてはDSM
社のスタミレツクスとダウケミカル社のダウレツ
クスがある。（以上３社品共低圧法の液相法プロ
セスによるＬ−LDPE樹脂である。）低圧法の気
相法プロセス品としてはα−オレフイン側鎖とし
てヘキセン−１を用いた日本コニカー(株)の
TUFINがある。Ｌ−LDPE樹脂よりなるＬ−LDPEフイルムは
強度的にはLDPE樹脂よりなるLDPEフイルムよ
りすぐれるが、透明性に劣ること、加工性の困難
さ、フイルム同志のブロツキングの発生、滑性不
足等のため、従来は包装用フイルムとしては不適
とされていた。本考案者らは、LDPE樹脂を用いたLDPEフイ
ルムの代りに従来は、包装用フイルムとして上述
のように多くの問題があつたＬ−LDPE樹脂を用
いたＬ−LDPEフイルムを使つて、カーボンブラ
ツク配合の影響を試験した。この結果、Ｌ−
LDPE樹脂にカーボンブラツクを配合した場合に
は高圧法分岐状低密度ポリエチレン樹脂の場合と
は逆に物理強度が大幅に増大するという予想外の
結果が見いだされた。即ち、LDPEフイルムはＬ−LDPEフイルムに
比しもともと強度が小さいが、特にカーボンブラ
ツクを添加した時の強度の低下が著しい。これに
対しＬ−LDPEフイルムはカーボンブラツク添加
により強度か大きく向上する。カーボンブラツク配合の効果は、１重量％で明
らかに現われ、３重量％を超えると顕著になつて
ゆくが、配合量がさらに増大するとブツ発生が多
くなり、且つコストアツプになる。30重量％を越
えると特にカーボンブラツクの分散不良によるブ
ツの発生が多くなり、ピンホール発生による遮光
性不良の点で問題となつてくる。又コストも割高
になる。写真感光材料用包装材料としては吸湿
性、平面性、フイルム表面強度、ヒートシール
性、写真感光材料汚染等も問題になるので従つて
カーボンブラツクの配合量は経済性、ブツ発生、
引裂き強度等も考慮すると0.1〜15重量％が好ま
しく、１〜７重量％が特に好ましい。次に、本考案の光吸収性熱可塑性樹脂遮光層に
必須の第２の組成であるカーボンブラツクについ
て説明する。このカーボンブラツクの原料による
分類例をあげるとガスブラツク、フアーネスブラ
ツク、チヤンネルブラツク、アントラセンブラツ
ク、アセチレンブラツク、油煙、松煙、アニマル
ブラツク、ベジタブルブラツク等がある。本考案
の包装材料では遮光性、コスト、物性強度向上の
目的ではフアーネスカーボンブラツクが好まし
く、高価であるが帯電防止効果を有する遮光性物
質としてはアセチレンカーボンブラツク、変性副
生カーボンブラツクであるケツチエンカーボンブ
ラツクが好ましい。必要により２種以上を必要特
性に従つてミツクスすることも好ましい。一方、
これらのカーボンブラツクの中ではPH５〜９、平
均粒子径10〜120μmのものが好ましく、特にPH６
〜８、平均粒子径15〜30μmのオイルフアーネス
カーボンブラツクが好ましい。このようなPH及び
粒子径のものを使用することによつて、写真感光
材料に対しカブリの発生が少ない、感光度の増減
の発生が少ない、遮光能力が大きい、写真感光材
料に悪影響を与えず、熱可塑性樹脂フイルムに添
加した場合でもカーボンブラツクの塊（ブツ）や
フイツシユアイやピンホールが発生しにくい等の
数々の利点を有する包装材料を得ることができ
る。カーボンブラツクを樹脂に配合する使用形態と
しては粉末添加法、ペースト状添加法、潤性添加
法、コンパウンド法、マスターバツチ法等があ
る。特にコスト、作業場の汚染防止等の点でマスタ
ーバツチ法が好ましい。公知文献の特公昭40−26196号公報には有機溶
媒に溶解した重合体の溶液中にカーボンブラツク
を分散せしめて、重合体カーボンブラツクのマス
ターバツチをつくる方法を、特公昭43−10362号
公報にはカーボンブラツクをポリエチレンに分散
してマスターバツチをつくる方法が示されてい
る。マスターバツチ法の場合には、まずポリオレフ
イン樹脂例えばLDPE樹脂等に２重量％以上一般
には10重量％以上の高濃度にカーボンブラツクを
混合してマスターバツチを作る。最終製品のカー
ボンブラツク量が所定の値になる様にこのマスタ
ーバツチとＬ−LDPE樹脂を混合し目的のカーボ
ンブラツク濃度のＬ−LDPE遮光フイルム層とす
る。さらに次に、本考案の光吸収性熱可塑性樹脂遮
光層は必須の第３の成分である滑剤について説明
する。この滑剤は加工機適性を改善し、製品を挿
入しやすくするためのものである。さらにフイル
ムのブロツキングを防止しＴダイ法やインフレー
シヨン法等のフイルム成形時のフイルム成形性も
改善するものである。滑剤の添加量が多ければ上記の特性は大巾に改
善できるがヒートシール性が逆に悪化したり、写
真感光材料に悪影響を与えたり（現像阻害を起
す）ベト付いたり、ゴミが付着しやすくなる、な
どの問題を生ずる。そこで滑剤を0.05〜1.0重量
％程度添加するのが好ましい。写真感光材料に悪
影響を及ぼさない上記の種々の特性を改善する写
真感光材料との滑り特性を良くする滑剤である、
ジメチルポリシロキサンと脂肪酸アミド系滑剤
（オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリ
ン酸アミド、エシル酸アミド等）、高級脂肪酸系
滑剤が特に好ましい。本考案に好ましい滑剤の市販品の代表例を以下
に記載するが本考案はこれに限定されるものでは
ない。シリコーン系滑剤；ジメチルポリシロキサン各種
（信越シリコーン、東レシリコーン）オレイン酸アミド系滑剤；アーモスリツプCP（ラ
イオン・アクゾ）、ニユートロン（日本精
化）、ニユートロンE18（日本精化）、アマイ
ドＯ（日東化学）、アルフローE10（日本油
脂）、ダイヤミツドＯ−200（日本化成）、ダイ
ヤミツドＧ−200（日本化成）等エルカ酸アミド系滑剤；アルフローＰ−10（日本
油脂）等ステアリン酸アミド系滑剤；アルフローＰ−10
（日本油脂）、ニユートロン２（日本精化）、ダ
イヤミツド200（日本化成）等ビス脂肪酸アミド系滑剤；ビスアマイド（日本化
成）、ダイヤミツド−200ビス（日本化成）、
アーモワツクス−EBS（ライオン、アクゾ）
等光吸収性熱可塑性樹脂遮光層中に必要によりブ
レンドされる樹脂としてはLDPE樹脂ポリオレフ
イン系樹脂等、例えば中密度ポリエチレン（以後
MDPEと表示）樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、
エチレン−酢酸ビニル共重合体（以後EVAと表
示）樹脂やエチレン−エチルアクリレート共重合
体（以後EEAと表示）樹脂、エチレン−メタク
リレート共重合体（以後EMAと表示）樹脂、ポ
リイソブチレン樹脂、エチレン−アクリル酸共重
合体（以後EAAと表示）樹脂等をブレンドせし
めることも基本的特性を変更しない範囲で可能で
ある。その場合であつてもＬ−LDPE樹脂を全体
の50重量％以上含有させる。最外層の光反射性熱可塑性樹脂遮光層に用いる
熱可塑性樹脂としては基本的にはあらゆる熱可塑
性樹脂を用いることが出来るがポリオレフイン系
樹脂が最内層の光吸収性熱可塑性樹脂遮光層との
層間接着強度が大きくカールが小さい点で好まし
い。特に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を50重量
％以上含む熱可塑性樹脂組成が物理強度、光反射
性物質添加適性の点で好ましい。上記熱可塑性樹脂中には白色（含む灰色）、黄
色又は銀色等の光反射性着色物質を含有させるこ
ともでき、この着色物質により光の反射性を良好
にし耐熱性を向上させ、セーフライト下での包装
材料の表裏判別性を向上させることができる。白
色（含む灰色）の着色物質としては酸化チタン、
亜鉛華、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、硫
酸カルシウム、炭酸カルシウム、クレー、マイカ
等が使用され、黄色の着色物質としてはチタンイ
エロー、クロムイエロー、カドミウムイエロー、
オイルイエロー、クロモフタールイエローGR、
キノフタロン顔料、ベンジジンイエロー等が使用
され、銀色の着色物質としてはアルミニウム粉
末、アルミニウムペースト、合成真珠箔、等が使
用される。これらの着色物質を２種以上混合して用いても
よいし、これらの光反射性着色物質と他の着色物
質（赤、緑、金、等）と混合して用いてもよいが
少くとも最内層のカーボンブラツクを含む層とは
セーフライト下で判別可能であることが必須であ
る。最も好ましい光反射性着色物質は白色又は銀
色の着色物質である。光反射性熱可塑性樹脂遮光層と光吸収性熱可塑
性樹脂遮光層は着色物質以外は同一組成であつて
もよく好ましい。加工機適性の改善の為に光反射
性熱可塑性樹脂遮光層中にも各種の滑剤や帯電防
止剤等を必要特性に合せて必要量添加してもよ
い。本考案の同時多層共押し出しフイルム層中に
は、前述の必須添加剤以外の各種の添加剤が必要
に応じて必要量添加させることが出来る。添加剤の代表例を以下に記載するが本考案はこ
れに限定されるものではなく公知のあらわる物の
中から選択できる。（添加剤種類）（代表例） (1) 可塑剤；フタル酸エステル、グリコールエス
テル、脂肪酸エステル、リン酸エステル等 (2) 安定剤；鉛系、カドミウム系、亜鉛系、アル
カリ土類金属系、有機スズ系等 (3) 帯電防止剤；陽イオン活性剤、アニオン活性
剤、非イオン活性剤、両面活性剤、等 (4) 難燃剤；燐酸エステル、ハロゲン可燐酸エス
テル、ハロゲン化物、無機物、含燐ポリオー
ル等 (5) 充填剤；アルミナ、カオリン、クレー、炭酸
カルシウム、マイカ、タルク、酸化チタン、
シリカ等 (6) 補強剤；ガラスロービング、金属繊維、ガラ
ス繊維、ガラスミルドフアイバー、炭素繊維
等 (7) 着色剤；無機顔料（Al，Fe₂O₃，TiO₂，
ZnO，CdS等）、有機顔料、染料、等 (8) 発泡剤；無機発泡剤（炭酸アンモニア、重炭
酸ソーダ）有機発泡剤（ニトロソ系、アゾ
系）等 (9) 加硫剤；加硫促進剤、促進助剤等 (10) 劣化防止剤；紫外線吸収剤、酸化防止剤、金
属不活性化剤、過酸化物分解剤等 (11) カツプリング剤；シラン系、チタネート
系、クロム系、アルミニウム系等 (12) 各種の熱可塑性樹脂、ゴム等本考案の最外層に光反射性熱可塑性樹脂遮光層
を最内層にカーボンブラツクと滑剤を含む直鎖状
低密度ポリエチレン系樹脂組成よりなる光吸収性
熱可塑性樹脂遮光層よりなる同時多層共押し出し
フイルム層は種々の層組成の組合せがあるがもつ
とも安価で有効な層組成の組み合せとしては最外
層及び最内層共ポリオレフイン系樹脂組成を50重
量％以上含み、且つ最外層が最内層より耐熱性で
ある樹脂組成が好ましい。代表的一例を次に示。同時２層共押し出しフイ
ルム層の最外層は白色顔料（酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、クレー、マイカ、等）が金属粉末（ア
ルミ粉末、アルミペースト等と中、低圧法の中、
高密度ポリエチレン樹脂又は中、低圧法の密度
0.930g／cm³以上の直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂、又は各種ポリプロピレン樹脂を50重量％以上
を含む光反射性熱可塑性樹脂遮光層が好ましい。最内層は各種カーボンブラツク好ましくはフア
ーネスカーボンブラツクと各種滑剤好ましくは脂
肪酸アミド系滑剤がアルキルアミン系滑剤と中、
低圧法の密度0.930g／cm³未満の直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂を50重量％以上含む光吸収性熱可塑
性樹脂遮光層が好ましい。同時３層共押し出しフイルム層の層組成の好ま
しい層組成代表例は同時２層共押し出しフイルム
層の場合と略同じであるが中間層を最外層と最内
層の接着層として用いることが可能のためＬ−
LDPE樹脂層とは接着強度が小さいが中間層とは
接着が大きければ耐熱性、フイルム成形性、物理
強度のすぐれた熱可塑性樹脂層を最外層として用
いることが可能である。例えばポリアミド樹脂層、ポリエステル樹脂
層、ポリカーボネート樹脂層等を最外層として用
いることが出来る。接着性の良い中間層に用いる熱可塑性樹脂とし
てはアイオノマー樹脂、EVA樹脂、EEA樹脂、
EMA樹脂、EAA樹脂等がある。前記必要に応じて同時多層共押し出しフイルム
層に積層されるフレキシブルシート層としては、
各種の熱可塑性樹脂フイルム、例えば各種ポリエ
チレン樹脂、ポリエチレン共重合体樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、フツ素樹脂、ポリエステル樹脂などによ
りなる公知のフイルム、及びそれらの変性樹脂の
フイルム等がある。セルローズアセテートフイルム、セロフアン、
ポリビニルアルコールフイルム、各種の紙、各種
の金属薄膜加工フイルム又は紙（代表例はアルミ
真空蒸着加工）、各種の不織布、ワリフ、金属箔
（代表例はアルミニウム箔）及びポリエチレン、
ポリスチレン、ポリウレタン等の発泡シート等の
公知のフレキシブルシート層なども用いることが
できる。複合フイルムとする場合には、Ｌ−LDPE樹脂
とカーボンブラツクと滑剤を混練した光吸収性熱
可塑性樹脂遮光層であるＬ−LDPE遮光フイルム
層を製品と接する最内層に配するのがよい。この
光吸収性Ｌ−LDPE遮光フイルム層は２層以上を
共押出したインフレーシヨンフイルム又はＴダイ
フイルムである。前記フレキシブルシート層は１層であつてもよ
く、２層以上を組み合わせて使用してもよい。フレキシブルシートを積層する方法は通常の方
法でよく、例えば熱接着法（熱板接着法、インパ
ルス接着層、超音波接着法）、接着剤による方法
（湿式ラミネート法、乾式ラミネート法、ホツト
メルトラミネート法、エクストルージヨンラミネ
ート法、共押し出しラミネート法も含む）、等が
使われる。接着剤の代表的なものとして各種ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブデン樹脂等の
ポリオレフイン系熱可塑性樹脂熱溶融接着剤、エ
チレン−プロピレン共重合体樹脂、エチレン−酢
酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリ
レート共集合体樹脂等のオレフイン共重合体樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、アイオ
ノマー樹脂等の熱可塑性樹脂熱溶融接着剤その他
熱溶融型ゴム系接着剤があり、溶液状接着剤とし
てはウエツトラミネート用接着剤があり、エマル
ジヨン、ラテツクス状の接着剤である。エマルジ
ヨン型接着剤の代表例としてはポリ酢酸ビニル、
酢酸ビニル−エチレン共重合物、酢酸ビニルとア
クリル酸エステル共重合物、酢酸ビニルとマレイ
ン酸エステル共重合物、アクリル共重合物、エチ
レン−アクリル酸共重合物等のエマルジヨンがあ
る。ラテツクス型接着剤の代表例としては天然ゴ
ム、スチレンブタジエン（SBR）、アクリロニト
リルブダジエン（NBR）、クロロプレン（CR）
等のゴムラテツクスがある。又ドライラミネート
用接着剤としてはポリウレタン接着剤等があり、
その他パラフインワツクス、マイクロクリスタリ
ンワツクス、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂
等をブレンドしたホツトメルトラミネート接着
剤、感圧接着剤、感熱接着剤等公知の接着剤を用
いることが出来る。エクストルージヨン用（押し
出しラミネート用）ポリオレフイン系接着剤はよ
り具体的にいえば各種ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ボリブチレン樹脂など及びエチレ
ンと他の物質からなる共重合体（EVA，EEA，
Ｌ−LDPE）樹脂、DuPont社のサーリン、三井
ポリケミカル社のハイミラン等のアイオノマー樹
脂（イオン性共重合体樹脂）やポリエチレンを変
性させたものをも含む。特に低密度ポリエチレン
が安価で好ましい。これらの接着剤は積層させようとする層より5°
以上融点が低いものであることが好ましい。この
程度の温度差があればフレキシブルシートに悪影
響を与えず熱溶融接着を完全に行わせることがで
きる。熱可塑性樹脂を用いたエクストルージヨンラミ
ネート法による接着層の厚さは、通例7μm〜
100μm好ましくは15μm〜50μmとなるが、コス
ト、ラミネート速度、積層体の全厚さ等に基いて
定められるのでこの数値には特に限定されない。以下、本考案の代表的な実施態様を断面図を参
照して説明するが、本考案はこれらに限定される
ものではない。第１図から第１０図は本考案品の
断面図である。第１図は本考案の最も基本となる包装材料の例
を示すものである。この例はカーボンブラツクと
滑剤を含む最内層としての光吸収性熱可塑性樹脂
遮光層１と光反射性着色剤を含む最外層としての
光反射性熱可塑性樹脂層２とからなる同時多層共
押し出しフイルム層３ａのみで構成されているも
のである。第２図は最内層の光吸収性熱可塑性樹脂遮光層
１と最外層の光反射性熱可塑性樹脂層２との間に
接着性の良好な中間層４を設け、これらを３層同
時共押し出しして形成した同時多層共押し出しフ
イルム層３ｂのみで構成されているものである。第３図はフレキシブルシート層５、金属箔層６
又は金属薄膜加工フレキシブルシート層７の両側
に、第１図の同時多層共押し出しフイルム層３ａ
を、光吸収性熱可塑性樹脂遮光層１を内側に光反
射性熱可塑性樹脂層２を外側にして接着層８で積
層して構成されているものである。第４図は第１図の同時多層共押し出しフイルム
層３ａと、この光吸収性熱可塑性樹脂遮光層１及
び光反射性熱可塑性樹脂層２と組成の異なる光吸
収性熱可塑性樹脂層１′及び光反射性熱可塑性樹
脂層２′から成る同時多層共押し出しフイルム層
３ｃとを接着層８で積層して構成されているもの
である。なお、光吸収性熱可塑性樹脂遮光層１及
び１′は内側に、光反射性熱可塑性樹脂層２及び
２′は外側に設けられている。第５図は光吸収性熱可塑性樹脂層１と第１図の
同時多層共押し出しフイルム層３ａを接着層８で
積層して構成されたものである。第６図は第１図の同時多層共押し出しフイルム
層３ａが、穴９が穿設されたフレキシブルシート
層５の両側に、穴９を介して連通した接着層８で
積層して構成されているものである。第７図は第１図の同時多層共押し出しフイルム
層３ａにフレキシブルシート層５が、例えば透明
な２軸延伸熱可塑性樹脂フイルム層又はセロハン
が好ましい、接着層８で積層して構成されている
ものである。第８図は第２図の多層同時共押し出しフイルム
層３ｂに、フレキシブルシート層５を接着層８で
積層して構成されているものである。第９図は第１図のものとは樹脂組成の異なる光
反射性熱可塑性樹脂遮光層２′と第１図と同じ光
吸収性熱可塑性樹脂遮光層１から成る同時多層共
押し出しフイルム層３ｄにフレキシブルシート層
５が接着層８で積層して構成されているものであ
る。第１０図は第１図の多層同時共押し出しフイル
ム層３に接着層８でフレキシブルシート層５、金
属箔層６又は金属薄膜加工フレキシブルシート層
７を積層し、さらに接着層８によりフレキシブル
シート５を積層して構成されているものである。なお、第７図〜第１０図においてフレキシブル
シート５は光反射性フレキシブルシート、透明フ
レキシブルシート、アルミ蒸着フイルム又は紙が
好ましい。第１１図と第１２図は本考案の包装材料をカラ
ー印画紙等で用いられる２重ガゼツト袋に適用し
た具体例である。第１１図は写真感光材料１０を
収納する包装袋１１の断面図であり、第１２図は
第１１図の直角方向に切断した断面図である。こ
の包装袋１１は外紙１２と内紙１３で構成されて
おり、外紙１２は、本考案の第７図〜第１０図又
は第１３図〜第１６図の部分断面図に示すような
包装材料等が用いられる。第１３図は従来もつとも多く用いられているフ
レキシブルシート層５に直接ヒートシート層とし
てLDPEフイルム層１４又はＬ−LDPEフイルム
層１５を塗布した積層体である。第１４図はフレキシブルシート層５に接着層８
を介して別途成形したLDPEフイルム層１４又は
Ｌ−LDPEフイルム層１５を積層した積層フイル
ムである。第１５図はフレキシブルシート層５に接着層８
を介して別途成形したＬ−LDPE遮光フイルム層
１６を積層した積層フイルムである。第１６図はＬ−LDPEフイルム層１５とＬ−
LDPE遮光フイルム層１６を同時２層共押し出し
した共押し出しＬ−LDPE遮光フイルム層１７を
接着層８を介してフレキシブルシート層５に積層
した積層フイルムである。内紙１３は、本考案の包装材料で形成されてお
り、例えば第１図又は第６図に示される包装材料
等が使用される。これら外紙１２と内紙１３は、
センターシール部１８と端部のヒートシール部１
９でヒートシールされており、さらに端部におい
て一体に折り込まれ、接着剤２０で接着されると
ともにテープ２１が貼着されて密封が施されてい
る。第１７図〜第２２図は従来の包装材料の部分断
面図である。第１７図は従来のもつとも基本になるLDPE樹
脂遮光フイルム層２２の単一層である。第１８図は防湿性を特に要求される装着に従来
使用されているLDPE樹脂遮光フイルム層２２に
接着層８で金属箔層６を積層し、さらに金属箔層
６に接着層８でフレキシブルシート層５を積層し
た５層構成の積層フイルムである。第１９図はカラー印画紙の２重ガゼツト袋の内
紙等に従来使用されている物理強度を要求される
包装材料で第１８図にさらに接着層８でLDPE樹
脂遮光フイルム層２２を積層した７層構成の積層
フイルムである。第２０図はＬ−LDPE遮光フイルム層１６を金
属箔層６の両面に接着層８で積層した包装材料で
ある。第２１図は一軸分子配向遮光フイルム層２４を
金属箔層６の両面に接着層８で分子配向軸が交差
するように積層してクロスラミネートフイルムで
ある。第２２図は第１８図のLDPE遮光フイルム層２
２の代りにＬ−LDPE遮光フイルム層１６を積層
した包装材料である。本考案の写真感光材料用包装材料は感光物質の
包装用にも好適である。写真感光材料とはハロゲ
ン化銀写真感光材料、シアゾ写真感光材料、感光
性樹脂、自己現像型写真感光材料、拡散転写型写
真感光材料などであり感光物質とは光により変色
したり、硬化劣化したりするすべての物質を含
む。具体的に例示すれば、チヨコレート、マーガリ
ン、ミソ、ワイン、ビール等の食料品、医薬品、
染料、その他の化学物質例えば現像液、染色用媒
染液などが挙げられる。特にわずかなガスや光や
湿度により品質が破壊される写真感光材料の防
湿・遮光二重袋用包装材料として最適である。本考案の写真感光材料用包装材料は上記の写真
感光材料や感光物質に適用する場合、１重平袋、
２重平袋、角底袋、自立袋、１状ガゼツト袋、２
重ガゼツト袋、フイルムシート、防湿箱の内貼
り、オーバーラツプフイルムリーダー紙等公知の
あらゆる形態が可能である。本考案の写真感光材料用包装材料を二重袋に用
いる時は外紙と内紙の２層よりなる２重平袋、２
重カゼツト袋等の形で用いられるのが一般的であ
る。ここで２重袋とは少くとも外紙と内紙を含め
ばよくこの間に他の中間紙を入れた３重袋以上の
形態として用いてもよい。２重袋に製造する方法は使用する積層フイルム
の性質に応じて熱板接着法、インパルス接着法、
溶断接着法、超音波接着法、高周波接着法など、
従来公知のプラスチツクフイルムの接着法によ
る。なお、また適宜のノリを用いる接着法、感
圧・感熱接着剤による接着法などを使用して製袋
することも可能である。〔作用〕本考案の包装材料は、光反射性熱可塑性樹脂遮
光層で光を反射するとともに光吸収性熱可塑性樹
脂遮光層で光を吸収して遮光性を確保し、これら
が同時共押し出しで形成されているので同一厚さ
であれば一層からなる包装材料に比して引裂強
度、衝撃穴あけ強度、ヒートシール強度、ゲルボ
テスト強度等が大きく、印刷適性、防湿性、ヒー
トシール適性、耐熱性、太陽光下での袋内の温度
上昇防止性能、表裏判別性等がすぐれている。〔実施例〕以下本考案の好ましい実施例とその効果につい
て説明する。本考案品第１図の実施態様に相当するエチレンと２−メ
チルペンテン−１を共重合させた密度0.920g／cm³
の三井石油化学製Ｌ−LDPE樹脂（商品名ウルト
ゼツクス#2021L）92.45重量％、オイルフアーネ
スカーボンブラツクを３重量％、滑剤としてライ
オン・アクゾ社製のオレイン酸アミド（商品名ア
ーモスリツプCP）を0.05重量％、LDPE樹脂4.5
重量％よりなる厚さ60μmの光吸収性熱可塑性樹
脂遮光層１を最内層とし、エチレンと４−メチル
ペンテン−１を共重合させた密度0.935g／cm³の三
井石油化学製Ｌ−LDPE樹脂（商品名ウルトゼツ
クス#3520L）90.5重量％、酸化チタン５重量％、
LDPE樹脂4.5重量％よりなる厚さ30μmの光反射
性熱可塑性樹脂遮光層２を最外層とする厚さ
90μmの同時２層共押し出しインフレーシヨンフ
イルム層３ａよりなる包装材料である。本考案品第１図の実施態様に相当するエチレンとオクテ
ン−１を共重合させた密度0.920g／cm³の出光石油
化学製Ｌ−LDPE樹脂（商品名スタミレツクス
＃1046）92.45重量％、オイルフアーネスカーボ
ンブラツクを３重量％、滑剤としてライオン・ア
クゾ社製のオレイン酸アミド（商品名アーモスリ
ツプCP）0.10重量％、日本ユニカー社製のエチ
レン−エチル−アクリレート（EEA）樹脂（商
品名DPDJ−6170）4.5重量％よりなる厚さ60μm
の光吸収性熱可塑性樹脂遮光フイルム層１を最内
層とし、三井石油化学製の高密度ポリエチレン
（以後HDPEと表示）樹脂（商品名ハイゼツクス
＃3300）90.5重量％、酸化チタン５重量％、
LDPE樹脂4.5重量％よりなる厚さ30μmの光反射
性熱可塑性樹脂遮光層２を最外層とする厚さ
70μmの同時２層共押し出しインフレーシヨンフ
イルム層３ａよりなる包装材料である。本考案品第１７図の実施態様に相当する本考案品の最
外層に厚さ13μmのLDPE接着層８で厚さ20μmの
二軸延伸ポリピロピレンフイルムに厚さ400〓の
アルミニウム真空蒸着膜を施したフレキシブルシ
ート層７を積層した包装材料である。比較品第１７図の実施態様に相当するエチレンとブテ
ン−１を共重合させた密度0.920g／cm³の出光石油
化学製Ｌ−LDPE樹脂（商品名スタミレツクス
＃114L）92.45重量％、オイルフアーネスカーボ
ンブラツクを３重量％、滑剤としてライオン・ア
クゾ製のオレイン酸アミド（商品名アーモスリツ
プCP）を0.05重量％、LDPE樹脂4.5重量％より
なる厚さ90μmのインフレーシヨンフイルム成形
法によるＬ−LDPE樹脂遮光フイルム層１６の単
一層である。従来品は第１７図の実施態様に相当する。オ
イルフアーネスカーボンブラツクを３重量％含む
厚さ90μmのLDPE樹脂遮光フイルム層２２の単
一フイルム層である。従来品は第１８図の実施態様に相当する。最
内層にカーボンブラツクを３重量％と滑剤として
オレイン酸アミドを0.05重量％添加した厚さ
50μmのLDPE樹脂遮光フイルム層２２に厚さ
15μmのLDPE樹脂エクストルージヨン接着層８
を介して厚さ7μmのアルミニウム箔層６を積層し
さらに厚さ15μmのLDPE樹脂エクストルージヨ
ン接着層８を介して最内層と同一の厚さ50μmの
LDPE樹脂のフレキシブルシート層５を積層した
５層構成の包装材料である。従来品は第１９図の実施態様に相当する。従
来品と同一の５層材料に接着層８を介してそれ
ぞれ坪量35g／cm²の晒クラフト紙を積層しさらに
厚さ15μmのLDPE樹脂エクストルージヨン接着
層８を介して最内層と同一の厚さ50μmのLDPE
樹脂遮光フイルム層２２を積層した７層構成の包
装材料である。以上の実施例は本考案の写真感光材料用包装材
料として好ましい実施態様の代表例を示したもの
であるが、本考案は以上に限定されるものではな
く、他の公知の素材やフレキシブルシート層との
組合せた外紙や内紙の使用が可能である。以上本考案品〜、比較品及び従来品〜
の層構成、使用材料、各層の厚さ、特性を比較
した結果を第１表及び第２表に示す。実施例中のLDPEエクストルージヨン接着層と
しては三井ポリケミカル社製ミラソン14
（MI5.1g／10分、密度0.919g／cm³）、カーボンブ
ラツクとしては三菱化成社製オイルフアーネスブ
ラツク44B（平均粒子径21mμ，PH4.7）を、そして
LDPEフイルム層としては日本ユニカー製DFD−
0111（MI2.4g／10分、密度0.923g／cm³）をそれぞ
れ使用した。

【表】

〔考案の効果〕

本考案の包装材料は共押し出しフイルムだけで
も又積層フイルムにしても引裂き強度、衝撃穴ア
ケ強度、ゲルボテスト強度、抗張力、遮光性、太
陽光下での袋内の温度上昇防止性能、防湿性、耐
熱性、表裏判別性、滑性、ヒートシール適性及び
印刷適性が良好である。そして同一物理強度保証であれば従来品に比し
て大幅に薄肉化が可能であり、その結果コストダ
ウンを計ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第１０図はいずれも本考案の実施例で
ある包装材料の部分断面図であり、第１１図は本
考案の包装材料を使用した包装袋の一実施例の部
分断面図であり、第１２図は第１１図の包装袋の
直角方向に切断した部分断面図である。第１３図
〜第１６図は第１１図の包装袋の外紙に使用する
包装材料の部分断面図であり、第１７図〜第２２
図は従来の包装材料の部分断面図である。１……光吸収性熱可塑性樹脂遮光層、２……光
反射性熱可塑性熱遮光層、３ａ〜３ｄ……同時
多層共押し出しフイルム層、４……中間層、５…
…フレキシブルシート層、６……金属箔層、７…
…金属薄膜加工フレキシブルシート層、８……接
着層、１０……写真感光材料、１１……包装袋。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とカーボンブラ
ツク0.1〜15.0重量％とそしてポリオキシエチレ
ン基を含まない滑剤0.01〜1.0重量％とを少なく
とも含む最内層の黒色の光吸収性熱可塑性樹脂遮
光層と、最外層の白色、灰色、黄色又は銀色の光
反射性熱可塑性樹脂遮光層とを有する表裏判別可
能な同時多層共押出しフイルム層を具備している
ことを特徴とする写真感光材料用包装材料