JPH01132648A - 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有用植物栽培に用いる施設園芸用ハウスの被覆
用フィルムに関するものである。更に詳しくは、葉菜の
栽培に適したハウス内の光質及び微気象環境を提供する
とともにハウス栽培上の管理を容易にする優れた特徴を
有する農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関するもので
ある。

〔従来の技術〕

従来、施設園芸用ハウスの被覆資材として硬質系及び軟
質系のプラスチックス製資材が使用されている。この中
に於いて軟質系、特に塩化ビニル樹脂系フィルムが、価
格、施工性、保温性、耐久性等の利点の為特に多用され
ていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

施設栽培は無被覆下の露地栽培に比べた場合、ハウス内
の微気象を制御し易い特徴を有する。しかしながら、施
設栽培の生産性向上の為作物生産者の被覆資材に対する
要求は強い。

具体的にはハウス内微気象のうち被覆資材を通して得ら
れる光質条件を栽培作物に適合させて早期収穫を可能に
する事、ハウス内の温、湿度の作物毎の適正化、さらに
は施設管理労働力の軽減化であった。かかる要求が継続
して存在しているのに対応し、これらの顕在化した改良
要求を満足する被覆資材の開発が求められていた。

〔問題点を解決するための手段〕

発明者はこれら問題点の解決を計るべく鋭意研究を行な
い、本発明に至ったものである。

すなわち本発明は、塩化ビニル系樹脂１００ｆｉｔ部当
り、少なくとも可塑剤４０〜６０ｉ量部、紫外線吸収剤
０．２〜１．０重量部、フタロシアエンブルー及び／又
は群青α００５〜α５重濾部、架橋塩化ビニル樹脂及び
／又は無機系充填剤０．１〜１０重量部、含弗素アルキ
ル基及びエチレンオキサイド基及び／又はプロビレンオ
中すイド基及び／又は水酸基含有化合物０．０１〜ＬＯ
重道部含有してなるフィルムであって、該フィルムの波
長３３０ｎｍの光線透過率が５〜３０ｔＩ１１波長４５
０ｎｍ及びフ５０ｎｍの光線透過率が１５〜９５％、波
長帯５００〜７００ｎｍに於ける分光光線透過率の最小
値が（４５０ｎｍの光線透過率＋７５０ｎｍの光線透過
率）Ｘ１／２の８０〜９５％である事を特徴とする農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムである。

本発明に於いて、塩化ビニル系樹脂とは塩化ビニル単独
重合樹脂、塩化ビニルとこれと共重合可能な単量体との
共重合樹脂及びこれらの混合物である。

可塑剤としてはフタール酸エステル系可塑剤、リン酸エ
ステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、エポキ
シ基含有７タール酸エステル系可塑剤、エポキシ化大豆
油、エポキシう樹脂等のエポキシ基含有化合物等の塩化
ビニル樹脂用可塑剤が使用出来る。可塑剤量はフィルム
の仕上シ硬さ、樹脂重合度によ９４０〜６０重量部の範
囲で使用する。４０重量部よシ少ないと硬く、寒冷地で
の耐寒性が悪く不適当である。６０重量部よυ多いとフ
ィルムの粘着性が増し、本発明には不適当である。

紫外線吸収剤は次のものが使用可能である。ペンツフェ
ノン系、２−ヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン
、２−ヒドロキシ−４−ｎオクトキシベンゾフェノン、
２．４−ジヒドロキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ
−４−メトキシ−２’−カルボキシベンゾフェノン等、
ベンゾトリアゾール系、２（２′−ヒドロキシ−５’　
−メチルフェニル）ペンツトリアゾール、２（２’−ヒ
ドロキシ−３′−ｔ−ブチル−ゴーメチルフェニル−５
−クロロベンゾトリアゾール、２（２’−ヒドロキシ−
３１，ａ／−ジ−ｔ−ブチルフェニル）−５−クロロベ
ンゾトリアゾール、２−（２’−ヒドロキシ−５１−ｔ
−オクチルフェニル）ペンＩ　ト！ｊ　７ソール、２　
（２’　−ヒドロキシ−、ｙ、：　５／−ジ−ｔ−アミ
ルフェニル）ベンゾトリアゾール等、サリチレート系、
ｐ−ターシャリ−フェニルサリチレート、２．４ターシ
ャリ−７’ｆ１フェニル−３，５タージヤリーフチル４
ヒドロキシベンゾエート、ｐ−オクチルフェニルサリチ
レート、ジオクチルサリチレート、フェニルサリチレー
ト等、シュウ酸アニリド系、Ｎ−（２−エチルベンジル
）・Ｎ’−（２−エトキシ−５−ｔ−ブチルベンジル）
シュウ酸アニリド、Ｎ−（２−エチルベンジル）・ＩＪ
’（２エトキシベンジル）シェフ戚アニリド等があげら
れる。紫外線吸収剤は０．２〜ＬＯ這量部の範囲で使用
する。使用量はフィルムの紫外線透過率が波長３３０　
ｎｍで５〜３０％になる様にフィルムの厚さと紫外線吸
収剤の種類によシ適宜前記の範囲で使用するものである
。５チよシ小さいと店持ちの劣る作物となり不適である
。３０％よシ大きいと成育が劣シ収量が少なく不適であ
る。さらに好ましくは５〜１゜チの範囲である。又、波
長３５０　ｎｍ以上の紫外線の透過率は３０％以上を有
するものが店持ち性の優れた作物栽培上好ましい。

架橋塩化ビニル樹脂は部分架橋塩化ビニル樹脂で熱可塑
性を有するが、フィルムの仕上シ表面が艶消し傾向を与
える性質を有したものである。例エバ塩化ビニルと架橋
剤であるジアリルフタレート、ジアリルマレート、アク
リル酸アリル、メタアクリル酸アリル、ポリエチレンジ
メタアクリレ−ト、ポリエチレングリコールシア／すＬ
／−）、ビスフェノール変性ジメタアクリレート、ビス
フェノール変性ジアクリレート等との共重合体である。

ＴＨＩＮ不溶分が１〜９０Ｌｓの範囲のものが使用出来
る。該架橋塩化ビニル樹脂はフィルム成形時９０℃〜１
８０℃の温度域に於いて面積比で２倍以上に延伸すると
艷消し現象が顕著に現われる特徴が有り、一方、塩化ビ
ニル系樹脂に添加した場合、成形したフィルムを常温下
で引き伸ばした場合にも伸び白化現象を生じない利点が
あ）、このため特に施設園芸用被覆材の如く、被覆展張
時に伸ばされる事の多−用途には特に適している。

無機系充填剤は平均粒径が１〜１５μのものが好ましい
。代表的種類を例示すると、シリカ、炭酸マグネシウム
、水酸化マグネシウム、長石、石英、水酸化フルミニラ
ム、ハイドロタルサイト系化合物、硫酸マグネシウム、
メルク（アルミノ硅酸塩）、リン酸カルシウム等である
。該架橋塩化ビニル樹脂及び／又は無機系充填剤は０．
１〜１０重量部の範囲で用いるが、前述の如く、伸び白
化現象を防止する上では、架橋塩化ビニル樹脂単独使用
が好ましい。無機系充填剤は単独又は併用する場合は　
　　　′ＬＯｆｉｉ＆部以下の範囲部用下るのが好まし
い。

架橋塩化ビニル樹脂及び／又は無機系充填剤をα１〜１
０重量部の範囲で用いたフィルムは光線の一部を散乱光
化してハウス内の作物に供給する事で成育の均一性を与
える効果が得られる。又、同時にフィルムのスリップ性
が向上し、換気作業時の労カー減効果が得られる。添加
量は使用する物質の種類、フィルム成形時の延伸率、フ
ィルム厚さによって、フィルムの波長４５０　ｎｍ及び
７５０ｎｍの光、線透過率が７５〜９５チの範囲になる
様使用する。光線透過率が′７５チより小さいと成育性
が悪く不適である。９５チを越えたものは散乱光が少な
く、かつ、フィルムスリップ性が劣９、本発明の目的が
達成されない。

フタロシアエンブルー及び／又は群青はα００５〜０．
５重量部の範囲で用いる。フタロシアエンブルーを単独
又は主体に用いる場合は０．００５〜α０５？ 重量部が好ましい。群青を単独又は主体に用いる場合は
０．０５〜０．５重量部が好ましい。添加量はフィルム
の波長帯５００〜’７００ｎｍに於ける分光光線透過率
の最小値が（４５０ｎｍの光線透過率−１−７５０ｎｍ
の光線透過率）×１／２の８０〜９５優になる様フィル
ムの厚さ、７タロシアニンプルーと群青の併用量、その
他配合剤の割合によシ選定する。フィルムの特性が上記
範囲を越えない範囲で他の着色剤を併用する事は可能で
ある。

フィルムの波長帯５００〜７００ｎｍの透過率値は、前
−述の範囲が作物、特に葉菜類の栽培の成育促進と収量
増に有効である。この範題外であると本発明の目的が達
成出来ない。

含弗素アルキル基及びエチレンオキサイド基及び／又は
プロピレンオキサイド基及び／又は水酸基含有化合物は
１分子中にパーフルオロアルキル基又は部分弗化アルキ
ル基を１個以上とエチレンオキサイド基（ポリエチレン
オキサイド基も含む）及び／又はプロピレンオキサイド
基（ポリプロピレンオキサイド基も含む）及び／又は水
酸基を１個以上有するものである。該化合物は分子量５
００〜１　ｏ、　ｏ　ｏ　ｏでめ９、水の表面張力を低
下させる特性を有しているものである。例えば特開昭５
１−１９２４４５、特開昭５９−８０４６８、特開昭５
９−９３７３９、特開昭６１−１３３２４４、特開昭６
１−１５２〒４５、特開昭６２−１５８７５６等に記載
のものである。これ以外のものでも前記のものであれば
使用する事が出来る。

本発明に於いては他の添加剤として防曇剤、帯電防止剤
、有機金属塩系熱安定剤、亜リン酸エステル系熱安定化
剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、耐候性
向上用リン酸エステルの２量体系化合物、リン酸エステ
ル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、遠赤外線吸
収剤、赤色顔料等を性能確保出来る範囲で便用する事が
出来る。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例をあげ説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。

実施例１ （組成物１） ポリ塩化ビニル（丁＝１７００）　　　　１００ｉ童部
ジー２−エチルへキシルフタレート（ＤＯＰ）５０重量
部トリクレジルホスフェート３１ トリキシレニルホスフェ−）　　　　　　　　１ｚＢａ
−Ｚｎ−Ｐ系複合安定剤　　　　　　　４Ｉソルビタン
セスキパルミテート（防曇剤）　　２　１メチレンビス
ステアリルアミド（滑剤）　　　ｌＩ（組成物２） 組成＊１に２−ヒドロキシ−４−ｎ−オクチルベンゾフ
ェノン（紫外線吸収剤）０．４５重量部、旭硝子製サー
フ０ンＳ−８４０５（含弗素アルキル基及びポリエチレ
ンオキサイド基含有化合物。

分子量４０００）０．１重量部、７タロシアニンプルー
ｏ、ｏｘｉ量部、群青０．１重量部、架橋塩化ビニル樹
脂（Ｘ］１ｆｉＬ−Ｃカネカ夷）１．０重量部を含有し
た組成物。

（組成物３） 組成物上に旭硝子製サーフロンＥ＋−８４０５０，１重
量部を含有した組成物。

組成ａ１．２．３をカレンダー加工法を用いて圧延延伸
し、フィルム化して、それぞれ厚さ０．１１／２のフィ
ルム１（比較例）、厚さ０．１ｍのフィルム２（本発明
）、厚さ０．０５■のフィルム３（トンネル被覆用フィ
ルム）のフィルムを得た。

第１表にフィルムの光線透過率の特性値を示す。

（日本分光（株）製コビデツクス６１ｏｃｆｊｌの全光
線透過率） 本発明フィルム及び比較例フィルムを用い被覆ハウスに
てホウレン草栽培を実施した結果を次に示す。

栽培例Ａ 間口４．５　ｍ　Ｘ長さ２０１ｎの単線ハウス２棟を用
い、それぞれを本発明（フィルム２）、比較例（フィル
ムｌ）にて被覆を行ない栽培に供した。

栽培条件；場所（群馬県太田市）、品種（ソロモン）、
ペット幅（ｆ２０α）、播種間隔（条間１５の×６条播
き）、播種口（昭和６１年１０月２０日）、収穫日（昭
和６１年１２月４日）、内張フィルム及びトンネル被覆
は行なわなかった。

収量等の結果を第２表に示す。

第２表 栽培例Ｂ 間口４．５　ｍ　Ｘ長さ２．０ｍの単線ハウス２棟を用
い、それぞれを本発明（フィルムに）、比較例（フィル
ム１）にて被覆を行ない栽培に供した。

栽培条件：場所（＃馬県太田市）、品種（アトラス）、
播種口（昭和６２年１月１０日）、収穫（昭和６２年３
月ｌＯ日）、播種栽培ベットに夜間フィルム３を用いト
ンネル被覆を実施した。播種間隔は栽培例ムと同一とし
た。

収量等の結果を第３表に示す。

ｉｉ＠３表 栽培例ＡＳＥ共に本発明フィルム２のハウスには低温多
湿にて生ずるベト病の発生が少なく、これに比べ比較例
ハウスには発生が多く見られ、葉が白斑状を呈し商品価
値を落した。

又、本発明フィルム２のハウスはフィルムのスリップ性
に優れ換気作業性が容易でるる利点が認められた。

実施例２ 実施例１に記したフィルムｌ、２．３を用い二うの栽培
を実施した。

栽培条件：品種（グリーンベルト）、播種（昭和６１年
３月１８日）、育苗期間（４ケ月）、定植日（＃Ｍ３和
６１年７月２５日）定植ハウスは間口４．５ｍ×長さ２
０ｍパイプハウスでフィルム被覆は無い状態。定植時茎
数（８本／株）、定植間隔（畦幅１５０ｔｘ、　３０ｍ
Ｘ　３０ｃＷ１３条植）、被覆保温開始（ハウス被覆昭
和６１年１２月３日、夜間のトンネル被覆フィルム３に
て６１年１２月４日より開始。） 収蓋等の結果を第４表に示す。

本発明フィルム２ハウスは対照区に比べ灰色カビ病の発
生率が少なく、かつ収穫物は店当に置かれた場合しンれ
現象が出にくく、店持ち（丸なもち）の良い商品であっ
た。

〔効果〕

以上のように本発明のフィルムによれば優れた栽培成果
が得られ、従来のものにない作物栽培性、フィルムの取
扱い性を有する極めて有用な効果を発揮する。すなわち
本発明のフィルムは特定の組成物よシ成る特性を有する
ものであり、かつ皺フィルムの光線透過率が紫外線の透
過率を抑制し、可視光線の特定波長の透過率を抑制して
いる事によシ葉菜の栽培に用い多収横、高商品価値、病
害発生が少なく、かつフィルムの換気時のスリップ性に
優れる、従来にない利点を有する施設１英用被覆材であ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 塩化ビニル系樹脂１００重量部当り、少なくとも可塑剤
   ４０〜６０重量部、紫外線吸収剤０．２〜１．０重量部
   、フタロシアエンブルー及び／又は群青０．００５〜０
   ．５重量部、架橋塩化ビニル樹脂及び／又は無機系充填
   剤０．１〜１０重量部、含弗素アルキル基及びエチレン
   オキサイド基及び／又はプロピレンオキサイド基及び／
   又は水酸基含有化合物０．０１〜１．０重量部含有して
   なるフィルムであって、該フィルムの波長３３０ｎｍの
   光線透過率が５〜３０％、波長４５０ｎｍ及び７５０ｎ
   ｍの光線透過率が７５〜９５％、波長帯５００〜７００
   ｎｍに於ける分光光線透過率の最小値が（４５０ｎｍの
   光線透過率＋７５０ｎｍの光線透過率）×１／２の８０
   〜９５％である事を特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂
   フィルム。