JPH0228236A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JPH0228236A
JPH0228236A JP1027501A JP2750189A JPH0228236A JP H0228236 A JPH0228236 A JP H0228236A JP 1027501 A JP1027501 A JP 1027501A JP 2750189 A JP2750189 A JP 2750189A JP H0228236 A JPH0228236 A JP H0228236A
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JP
Japan
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vinyl chloride
formula
chloride resin
film
resin film
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Application number
JP1027501A
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English (en)
Inventor
Hiroki Watanabe
渡辺 弘樹
Masahiro Washino
鷲野 正浩
Toshiyuki Ishii
石井 利行
Yoshiharu Kobayashi
義春 小林
Masataka Ishikawa
正隆 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関し、更に
詳しくは長期間に亘って高い透明性(光線透過率)を維
持でき、保温性に優れ、且つ紫外線を必要とする栽培作
物に効果の大きい農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関
する。
〔従来の技術〕
近年、施設園芸は有用植物の促成栽培あるいは抑制栽培
による収益向上が図れることから漸次増加の傾向にある
この施設園芸に用いられる被覆資材としては、ポリエチ
レンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム
、ポリカーボネートフィルム、メチルメタクリレート樹
脂系フィルム、アクリル系樹脂フィルム、塩化ビニル系
樹脂フィルム、ガラス等が使用されている。
中でも可塑剤を多量に配合した農業用塩化ビニル系樹脂
フィルムは、他の合成樹脂フィルムに比較し光線透過率
、保温性、機械的強度、耐候性に優れていることから広
く使用されている。
ところで最近では栽培作物も多様化しておりまた同一作
物であっても新品種が開発されたことから従来のフィル
ムでは作物自体の本来の品質を発揮するには不充分とな
ってきた。
すなわち、果菜類栽培上の問題点として、受粉昆虫であ
るミツバチの交配活動がうまくいかないと結実不良や奇
形果が発生しやすい。これはミツバチの視細胞の分光感
度能は340rv付近に極大値を有しており、この領域
の紫外線がミツバチの受粉活動に大きく影響を及ぼして
いるためである。
またアントシアニン系色素に基づき発色する植物の葉柄
、花、果実等において、このマントシアニン系色素の生
成は紫外線(特に310〜350nm )の照射により
促進されることがわかっている。
例えば、イチゴについていえば、従来は全文早生、ダナ
ー、春の香、麗紅等が多く栽培されていたが最近では味
覚、実質、日持ち等において優れる豊の香(西日本)や
女III(中、東日本)が盛んに栽培されるようになっ
た。
これらの品種は品質としては優れるものの、従来の品種
に比較し着色むらや奇形果が発生しやすいため栽培にお
いて高度の技術が必要とされている。
ところで新品種である女峰や豊の香が従来の品種に比較
し着色むらを起こしやすいのは、これらの品種自体が従
来の品種に比較しアントシアニン系色素の含有量が少な
いということにも起因しているということがわかってい
る。
このような問題に対し最近では被覆材の方面からは特開
昭62−51934号公報や特開昭61−264039
号公報にみられるような光線、特に紫外線の透過能を良
好にしたフィルムの被覆下に栽培する方法が開示されて
いる。
しかしながら、これらの方法は、気候的に暖かい時期で
の栽培、収穫されるものについては有効であるが、厳冬
期に栽培、収穫されるものについてはただ単に紫外線の
透過能を高めるだけでは効果は不充分である。その理由
は前記品種の果実の品質を向上させるためには紫外線だ
けでな(ハウス内温度、特に夜温も大きく関与している
ためである。
これら新品種に対しては、夜温を5°C以上に保つこと
により良好な品質のものが得られることが判っている。
そこでこれらの問題に対し特開昭61−170322号
公報、特開昭61−92514号公報、特開昭57−3
6144号公報および特開昭57−36916号公報に
みられるような保温性を高めた被覆材が開発されている
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらの被覆材は保温性は良好であるも
のの、別の特性である透明性に欠けているため朝方、太
陽光線の入射開始時間に於けるハウス内の温度上昇が鈍
くなることから、ミツバチの飛翔活動に必要な温度へ達
するのが遅れ、そのため奇形果の発生が起こりやすい。
それと同時に果実への光線の照射量も少なくなることか
ら、果実自体の温度上昇が抑えられるため逆に果実の着
色むらを発生させる恐れがあり、上記に示された資材で
奇形果や着色むらを解消するにはまだ充分ではなかった
更に一般の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムはハウス等
の使用中に経時と共に塵埃により表面が汚れるため、ハ
ウス内への光線透過率は経時と共に悪くなると云う欠点
がある。
この欠点を改良したものに、フィルム表面にアグリル系
樹脂等で処理した農業用防塵フィルムが開発されている
が、このフィルムは生産工程ガ増えるためコストが高く
なると云う問題がある。
以上のように、透明性、紫外線透過性、及び保温性が要
求される作物に対し、充分に効果のあるフィルムは未だ
開発されていない。
本発明の目的は、長期間に亘って高い透明性(光線透過
率)を維持でき、且つ保温性及び紫外線の透過能に優れ
た農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した
結果、リン酸エステル系可塑剤、紫外線吸収剤及びハイ
ドロタルサイト化合物を含有し、しかも340nsにお
ける全光線透過率が40%以上でアリ、且つ、ヘーズを
10%以下にすることにより保温性及び多くの紫外線が
要求される作物に対し効果が認められることを見出し、
本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は塩化ビニル系樹脂に少なくともリン酸エ
ステル系可塑剤、紫外線吸収剤および下記式(1) %式% (但し式中阿トはMg、 CaおよびZnよりなる群か
ら選ばれた2価金属イオンを示し、Mlは3価の金属イ
オンを示し、A”−は0価のアニオンを示す、またXお
よびmはそれぞれ下記条件 Q<x<0.5  、O≦m≦0.5 を満足する) および/または下記式(2) %式%() (但し式中M、 g+はMg、 Ca、 SrおよびB
aよりなる群から選ばれた2価金属イオンの少なくとも
一種示し、M%+はZn、 Cd、 PbおよびSnよ
りなる群から選ばれた2価金属イオンの少なくとも一種
を示し、Mlは3価金属イオンを示し、A”−は0価の
アニオンを示す。またy、xおよびmはそれぞれ下記条
件 0<x≦o、s、o<y<t、0≦m≦0.5を満足す
る) で示されるハイドロタルサイト化合物を含有し、340
nmに於ける全光線透過率が40%以上であり、且つ、
ヘーズが10%以下であることを特徴とする農業用塩化
ビニル系樹脂フィルムである。
本発明に於いて用いる塩化ビニル系樹脂としては、塩化
ビニルの単独重合体ばかりでなく、塩化ビニルを主成分
とする共重合体も使用できる。塩化ビニルと共重合させ
ることのできる単量体としては、塩化ビニリデン、エチ
レン、プロピレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、マ
レイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が
あげられる。
本発明で用いるリン酸エステル系可塑剤としては、トリ
クレジルフォスフェート、トリキシルフォスフェート等
があげられる。
リン酸エステル系可塑剤の使用は耐候性向上の上から好
ましく、その使用量としては、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して1〜10重量部が適当である。
本発明に於いては紫外線吸収剤として種々のものを用い
ろるが、好ましくはベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系である。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、
2−(2’−ハイドロキシ−5゛−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ハイドロキシ5°−メ
チルフェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ハイドロキシ−5゛−メチ
ルフエニル)−5,6−ジクコルベンゾトリアゾール、
2−(2”−ハイドロキシ−5′−メチルフェニル)−
5エチルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2’−ハ
イドロキシ−5゛=第3ブチルフエニル)−5−クロル
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ハイドロキシ−5゛
−第3ブチルフエニル)ベンゾトリアゾール、2〜(2
’−ハイドロキシ−5゛−アミルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2“−ハイドロキシ−3°、5°−ジ
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ハ
イドロキシ3°15”−ジメチルフェニル)−5−メト
キシベンゾトリアゾール、2−(2’−メチル−4′−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2°
−ステアリルオキシ−3’、5’ −ジメチルフェニル
)−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’〜ハイ
ドロキシ−5′−カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾ
ールエチルエステル、2−(2°−ハイドロキシ−3′
−メチル−5′−第3ブチルフエニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ハイドロキシ−3’+5’ −シ第
3ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、
2− (2’−ハイドロキシ−5°−メトキシフェニル
)ベンゾトリアゾール、2−(2″−ハイドロキシ−5
1−フェニルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ハイドロキシ−5′=シクロへキシル
フェニル)ベンゾトリアゾール等があげられる。
またベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、
2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−
ハイドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2
−ハイドロキシ−4−メトキシ−2′−カルボキシベン
ゾフェノン、2.4−ジハイドロキシベンゾフェノン、
2.2”−ジハイドロキシー4.4′−ジメトキシベン
ゾフェノン、2−ハイドロキシ−4−ベンゾイルオキシ
ベンゾフェノン、2.2’−ジハイドロキシ4−メトキ
シベンゾフェノン、2−ハイドロキシ−4メトキシ−5
−スルホンベンゾフェノン、2.2’、44°−テトラ
ハイドロキシベンゾフェノン、2.2′ハイドaキシ−
4,4゛−ジメトキシ−5−ナトリウムスルホベンゾフ
ェノン、4−ドデシルオキシ−2−ハイドロキシベンゾ
シフエノン、2−ハイドロキシ−5クロルベンゾフエノ
ン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾ
イルフェニル)メタン等があげられる。
これらの紫外線吸収剤は1種でも2種以上混合しても用
いることができる。また、その使用量としては用いる紫
外線吸収剤の吸収特性により適宜決定される。
なお全く紫外線吸収剤を用いない場合は、フィルムの耐
紫外線安定性、耐候性が得られない。
本発明で用いるハイドロタルサイト化合物としては、前
記式(1)または前記式(2)で示される物質である。
その具体例としては、協和化学−よりアルカマイザ−1
((3)Mg1−x A11l (OH)z(CO3)
++z□・mHzo 、但しm=0.5 、x=0.3
3) 、アルカマイザー2 ((3)Mg1−++AI
−(OR)z(COs)−/x ・sJO、但しm=O
〜0.5x =0.33) 、アルカマイザー4 ((
Mg y zn、−、L−11Alx (Off)z(
COJII/x HmHzo +但しm=0.5.x=
0.33 、 y=0.75)等が市販されている。
これらハイドロタルサイト化合物の平均粒径は5μm以
下が好ましく、より好ましくは3μ−以下である。
平均粒径が5μ−を超えるとフィルムの強度および透明
性が大幅に低下するので好ましくない。
上記ハイドロクルサイト化合物の添加量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部当たり1〜15重量部が好ましく、
より好ましくは2〜7重量部である。
ハイドロタルサイト化合物の添加量が15重量部を超え
ると、強度の低下が著しくなるため実使用において支障
をきたす恐れがあり、1重量部未満の場合は保温性に於
いて期待した効果を得ることができない。
本発明に係わるフィルムは、上記の他必要に応じ他の樹
脂添加剤、例えば、可塑剤、滑剤、熱安定剤、酸化防止
剤、防曇剤、防霧剤(ハウス内の霧の発生を抑制する添
加剤)、顔料、染料、充填剤等が配合されてもよい。
可塑剤としては、例えば、ジローオクチルフタレート、
ジ2−エチルへキシルフタレート、ジベンジルフタレー
ト、ジイソディルフタレート、ジトリデシルフタレート
、ジイソディルフタレート等のフタル酸誘導体、ジオク
チルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体、ジオクチ
ルアジペート、ジオクチルアジペート等のアジピン酸誘
導体、ジnブチルマレート等のマレイン誘導体、トリn
−ブチルシトレート等のクエン酸誘導体、モノブチルイ
タコネート等のイタコン酸誘導体、ブチルオレート等の
オレイン酸誘導体、グリセリンモノリシルレート等のリ
シノール酸誘導体などがあげられる。
上記可塑剤は1種または2種以上組み合わて用いられ、
その使用量としては、通常、塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して30〜60重量部である。
エポキシ化合物としては、エポキシ化大豆油、エポキシ
化アマニ油、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポ
キシ化生脂油、エポキシ化ポリブタジェン、エポキシス
テアリン酸のメチル、ブチル、2−エチルヘキシル、ス
テアリル等のエステル、トリス(エポキシプロビル)イ
ソシアヌレート、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化すフ
ラワー油、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブチル、3−(2
°−キセノキシ)−1,2−エポキシプロパン、ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセ
ンジエボキサイド、シクロペンテンジエポキサイド、3
.4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシ
レートなどがあげられる。
これらエポキシ化合物の使用量は、通常塩化ビニル系樹
脂100重量部に対して0.5〜7重量部が適当である
防曇剤としては、非イオン系界面活性剤が良好であり、
例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノ
パルミテート、ソルビタンモノベンゾエートなどのソル
ビタン系界面活性剤及びこれにアルキレンオキサイドを
付加させた物、グリセリンモノラウレート、ジグリセリ
ンモノパルミテート、グリセリンモノステアレートなど
のグリセリン系界面活性剤、ポリエチレングリコールモ
ノステアレート、ポリエチレングリコールモノパルミテ
ートなどのポリエチレングリコール系界面活性剤、アル
キルフェノールのアルキレンオキシド付加物、ソルビタ
ンやグリセリンの縮合物と有機酸とのエステル等があげ
られる。これら界面活性剤は1種または2種以上を組み
合わせて用いることができる。
防霧剤としてはフッ素系界面活性剤、有機シロキサン系
界面活性剤等があげられる。これらの防霧剤は上記防曇
剤と組み合わせて用いることができる。
滑剤や熱安定剤としては、例えば、ポリエチレンワック
ス、流動パラフィン、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛
、脂肪族アルコール、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸バリウム、リシノール酸バリウム、ジオクチルス
ズラウレート、ジオクチルスズマレート、フェノール類
、有機フォスファイト化合物、β−ジケトン化合物等が
あげられる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シ
リカ、硫酸バリウム、アルミナ等があげられる。
本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは基体の塩化
ビニル系樹脂に前記必須成分としてのリン酸エステル系
可塑剤、紫外線吸収剤およびハイドロタルサイト化合物
ならびに他の樹脂添加剤が配合、混合された樹脂組成物
をフィルム化したものであって、該フィルムの34on
−に於ける全光線透過率が40%以上でしかもヘーズが
10%以下に調整されたものである。
340n■に於ける全光線透過率が40%未満の場合は
、受粉昆虫であるミツバチの活動が鈍く交配が不充分に
なることから結実不良や奇形果の発生が起こりやすくな
る。またアントシアニン系色素の生成も不活発となるた
め、アントシアニン系色素による植物の着色が一般に淡
くなったり、むらが生じ収穫物の品質が低下する。
一方ヘーズが10%を超えると、ハウス内への入射光は
散乱光が多くなるためハウス内の温度上昇が鈍くなり、
これもまた受粉昆虫の活動に支障をきたすため結実不良
や奇形果の発生を招く恐れがある。
基本となる塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹
脂に、リン酸エステル系可塑剤、紫外線吸収剤およびハ
イドロタルサイト化合物およびその他の樹脂添加物を配
合し、リボンブレンダーバンバリーミキサー、スーパー
ミキサー、ヘンシェルミキサー等により混合して得られ
る。
本発明に係わるフィルムは、上記組成物を公知のフィル
ム化技術によって製造される。公知のフィルム化技術と
しては、カレンダー成形法、Tダイ押出法、インフレー
ション成形法、溶融流延法などがある。
本発明に係わるフィルムの厚さはあまり薄いと強度が不
充分となるので好ましくなく、逆にあまり厚すぎるとフ
ィルム化作業、その他の取り扱い(フィルムを切断して
ハウス型に接合する作業、ハウスの骨組みに展張する作
業を含む)等に不便をきたすので、通常、0.03〜0
.3閣、好ましくは0.05〜0.2閣が適当である。
本発明に係わるフィルムは更に長期間に亘って高い透明
性を維持する目的で、フィルムの少なくとも片面にアク
リル系樹脂やウレタン系樹脂等の防塵層を設けたもので
あってもよい。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1〜9、比較例1〜8 第1表に示す基本配合に、リン酸エステル系可塑剤、紫
外線吸収剤、ハイドロタルサイト化合物および無機充填
剤を第2表および第3表に示した種類および量を添加し
、ヘンシェルミキサーで10分間混合した後、165℃
で混練し、次いでL型カレンダー装置で厚さ0.1mの
農業用塩化ビニル樹脂フィルム(以下、農ビと略す)得
た。
第1表 基本配合 以上により得られた農ビについて、全光線透過率、ヘー
ズ、耐候性および保温性について測定した。また実栽培
を行った際の作物の生育状態および収穫果実品質につい
ても調査した。結果も第2表および第3表に示す。
遣定方抜 (1)全光線透過率(340ns+) 各フィルムの波長別全光線透過率を島津自記分光光度計
UV−240(■島津製作所製)を用いて測定し、34
0rvに於ける全光線透過率を求めた。
(2)ヘーズ 各フィルムについてヘーズを東洋精機■製の直読式ヘー
ズメーターにより測定した。
(3)フィルム外観(耐候性) フィルムを南面し、15度傾斜した窓枠状の暴露試験台
(設置場所:名古屋布)に取り付け、所定の期間(第2
.3表に示す)経過後、フィルムの外観を目視により判
定した。
O:変化なし、Δ:褐色斑点が認められる。
×:全面に褐変あり。
(4)伸び残存率 (3)でテストしたフィルム(12ケ月暴露品)を用い
JISに−6732に従ってフィルムの伸びを測定し、
暴露前のフィルムの伸びに対しての伸びの残存率を下式
により求めた。
暴露前のフィルムの伸び (5)光線透過率 (3)にて用いた6力月及び24力月間暴露したフィル
ムの光線透過率を東洋精機■製の直読式ヘーズメーター
により測定した。
(6)保温性 愛知県名古屋市の圃場に巾1m、長さ2mの露地トンネ
ルを6棟構築し、これらトンネルを各々のフィルムで被
覆しトンネル内部中央部分で夜間のトンネル内温を測定
した。温度測定期間は2月25日から3月6日迄の10
日間、午後6時から翌朝の午前6時までの間の温度を3
0分毎に測定し、この間の温度を平均して1日の平均値
とし更に10日間の平均値を平均した値として示した。
(7)栽培試験 1、実施例1〜5、比較例1〜4 福岡県筑後市で間口5m、長さ30mのバイブハウスを
構築し、これに各フィルムを被覆し、イチゴ(品種:豊
の香)を9月下旬に定植し無加温方式で栽培を開始した
10月下旬にジベレリン処理を1回行い、12月中旬に
収穫を開始した。
栽培期間中のうち収穫最盛期である2月初旬から4月初
旬の間のイチゴの生育状態及び収穫果実の品質につき判
定した。
ii、実施例6〜9、比較例5〜8 栃木県栃木市で間口5m、長さ30mのパイプハウスを
構築し、これに各フィルムを被覆し、イチゴ(品種二女
11)を9月下旬に定植し無加温方式で栽培を開始した
12月上旬に収穫を開始し、栽培期間中のうち収穫最盛
期である2月初旬から4月初旬の間のイチゴの生育状態
および収穫果実の品質につき判定した。
■生育状態 O:順調に生育しており玉肥り良好。
Δ:若干遅れ気味であり、玉がやや小さい。
×:かなり生育が遅れており玉肥り劣る。
■収穫果実品質 O:形状、着色とも良好である。
Δ:形状、着色で若干劣る。
×:奇形果でありまた着色にも劣る。
〔発明の効果〕
本発明のフィルムは、上記実施例より明らかな如く、ハ
イドロタルサイト化合物を添加することにより長期に亘
り高い透明性が維持でき、保温性方向上する。しかも紫
外線吸収剤を減量して紫外線透過を多くしても、リン酸
エステル系可塑剤を併用することにより耐候性の向上が
認められる。
但し、紫外線吸収剤またはリン酸エステルの添加量が全
く無い場合は耐候性の低下が著しい。
作物栽培上の効果については、保温性の向上および紫外
線透過能の向上により、果実の発色並びに形状が良好と
なっている。
本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは次の
ような効果を奏し、施設園芸に貢献する車種めて大であ
る。
■保温性が良好でしかも紫外線透過能が優れるため果実
の品質が良好となる。
■保温性が良好なため、省エネが期待できる。
■ベタツキが少ないためハウスの開閉等の作業が良好で
ある。
■長期間に亘って高い透明性が維持でき、厳冬期での採
光量も豊富であるため、収穫物の品質が向上する。
■防塵層ビよりも低コストで生産でき、しがも防塵層ビ
に近い防塵性がある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、塩化ビニル系樹脂に少なくともリン酸エステル系可
    塑剤、紫外線吸収剤および下記式(1)(M^2^+)
    _1_−_x・M^3^+(OH)_2(A^n^−)
    _x_/_n・mH_2O・・・・・・(1) (但し式中M^2^+はMg、CaおよびZnよりなる
    群から選ばれた2価金属イオンを示し、M^3^+は3
    価の金属イオンを示し、A^n^−はn価のアニオンを
    示す。またxおよびmはそれぞれ下記条件 0<x<0.5、0≦m≦0.5 を満足する) および/または下記式(2) 〔(M_1^2^+)_y(M_2^2^+)_1_−
    _y〕_1_−_x(M^3^+)_x(OH)_2・
    (A^n^−)_x_/_m・mH_2O・・・・・(
    2) (但し式中M_1^2^+はMg、Ca、SrおよびB
    aよりなる群から選ばれた2価金属イオンの少なくとも
    一種を示し、M_2^2^+はZn、Cd、Pbおよび
    Snよりなる群から選ばれた2価金属イオンの少なくと
    も一種を示し、M^3^+は3価金属イオンを示し、A
    ^n^−はn価のアニオンを示す、またy、xおよびm
    はそれぞれ下記条件 0<x≦0.5、0<y<1、0≦m≦0.5を満足す
    る) で示されるハイドロタルサイト化合物を含有し、340
    nmにおける全光線透過率が40%以上であり、且つ、
    ヘーズが10%以下であることを特徴とする農業用塩化
    ビニル系樹脂フィルム。 2、(1)式のハイドロタルサイト化合物が下記式(3
    ) Mg_1_−_x・Al_x(OH)_2(A^n^−
    )_x_/_m・mH_2O・・・(3) (但し式中A^n^−はn価のアニオンを示す。またx
    およびmはそれぞれ下記条件 0<x<0.5、0≦m≦0.5 を満足する) で示されるものであることを特徴とする請求項1記載の
    農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 3、(2)式のハイドロタルサイト化合物が下記式(4
    ) (Mg_yZn_1_−_y)_1_−_xAl_x(
    OH)_2(A^n^−)_x_/_n・mH_2O・
    ・・(4) (但し式中A^n^−はn価のアニオンを示す。またx
    およびmはそれぞれ下記条件 0<x<0.5、0≦m≦0.5 を満足する) で示されるものであることを特徴とする請求項1記載の
    農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 4、リン酸エステル系可塑剤がトリクレジルホスフェー
    トおよび/またはトリキシレニルホスフェートであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂
    フィルム。
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