本発明の説明に関連して(特に特許請求の範囲に関連して)、用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」及び類似の指示対象の使用は、別段の指示がない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書中に別段の指示がない限り、その範囲内に入るそれぞれの別個の値に個別に言及する簡潔な方法としての役割を果たすことを意図しているに過ぎず、それぞれの個別の値は、あたかも個別に本明細書に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書で提供されるあらゆる例又は例示的表現(例えば、「など」)の使用は、本発明をよりよく説明することを意図し、別段の主張がない限り、本発明の範囲に対する限定ではない。本明細書のいかなる表現も、特許請求されていない要素を本発明の実施に不可欠のものとして示していると解釈されるべきではない。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」は、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、及び2-エチルブチルを含むが、これらに限定されない直鎖状及び分枝状C1~C8炭化水素基を指す。Cm~nという用語は、アルキル基が「m」~「n」個の炭素原子を有することを意味する。「アルキレン」という用語は、置換基を有するアルキル基を指す。アルキル(例えば、メチル)、又はアルキレン(例えば、-CH2-)基は、独立して選択された、例えば、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、シアノ、アルキルアミノ、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、-NC、アミノ、-CO2H、-CO2C1~C6アルキル、-OCOC1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C3~C10ヘテロシクロアルキル、C5~C10アリール、及びC5~C10ヘテロアリールのうちの、1つ以上、典型的には1~3つにより置換することができる。用語「ハロアルキル」は、特に、アルキル基の水素の少なくとも1個、例えば1~6個又は全てがハロ原子で置換されているアルキル基を指す。
本明細書で使用する場合、用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを指す。用語「アルコキシ」は、-ORとして定義され、ここで、Rは、アルキルである。
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」は、多環式環が縮合するか、架橋するか、又はスピロであり得る、単環式又は多環式の非芳香族炭素環を指す。炭素環は、3~10個の炭素環原子を有することができる。考えられる炭素環としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル及びシクロノニルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロシクロアルキル」は、単環式又は多環式の(例えば、二環式の)、飽和又は部分不飽和の、合計で3個以上(例えば、3~12個、4~10個、4~8個又は5~7個)の原子を含有し、そのうちの1~5個(例えば、1、2、3、4又は5個)の原子が窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される環系を意味する。ヘテロシクロアルキル基の非限定的な例としては、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ジヒドロピロリル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロピリジニル、オキサシクロヘプチル、ジオキサシクロヘプチル、チアシクロヘプチル及びジアザシクロヘプチルが挙げられる。
別段の指示がない限り、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル基は、置換されない場合があるか、又は1つ以上、特に1~4つの基で置換される場合がある。いくつかの考えられる置換基には、ハロ、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、-OCF3、-NO2、-CN、-NC、-OH、アルコキシ、アミノ、-CO2H、-CO2C1~C6アルキル、-OCOC1~C6アルキル、C3~C10シクロアルキル、C3~C10ヘテロシクロアル、C5~C10アリール、及びC5~C10ヘテロアリールが含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロアリール」は、1~3個の芳香環を含有し、芳香環中において、窒素、酸素及び硫黄から選択される1~4個(例えば、1、2、3又は4個)のヘテロ原子を含有する単環式又は多環式の環系(例えば、二環式)を指す。特定の実施形態では、ヘテロアリール基は、5~20個、5~15個、5~10個又は5~7個の原子を有する。ヘテロアリールはまた、1つの環が芳香族であり、他の環が飽和、部分不飽和、又は芳香族である、C10~14の二環式及び三環式の環を指す。ヘテロアリール基の例には、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フロピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドジリニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キアゾリニル、チアジアゾロピリミジル、及びチエノピリジルが含まれるが、これらに限定されない。別段の指示がない限り、ヘテロアリール基は、置換されていなくてもよいし、1つ以上、特に1~4つの、又は1つ若しくは2つの置換基で置換されてもよい。考えられる置換基には、ハロ、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、-OCF3、-NO2、-CN、-NC、-OH、アルコキシ、アミノ、-CO2H、-CO2C1~C6アルキル、-OCOC1~C8アルキル、C3~C10シクロアルキル、C3~C10ヘテロシクロアル、C5~C10アリール、及びC5~C10ヘテロアリールが含まれる。
本明細書に開示されるとおりの同位体標識化合物は、一般に、当業者に知られた従来技術によって、又は以前に使用された非標識試薬の代わりに、適切な同位体標識試薬を使用して、付帯の実施例及びスキームに記載されているものと類似の方法によって調製することができる。
本明細書に開示された化合物のあるものは、光学異性体及び配座異性体(又はコンフォーマー)を含む立体異性体(すなわち、原子の空間的配置のみが異なる異性体)として存在し得る。本明細書に開示された化合物は、両方が純粋な個々の立体異性体調製物及びそれぞれの濃縮調製物、並びに両方がそのような立体異性体のラセミ混合物、並びに当業者に知られた方法に従って分離され得る個々のジアステレオマー及びエナンチオマーの全ての立体異性体を含む。さらに、本明細書に開示された化合物は、それらの化合物の全ての互変異性形態を含む。
考えられるハロゲン化剤としては、任意選択により、触媒、例えば、鉄又はアルミニウムの存在下における塩素、臭素、N-クロロスクシンイミド及びN-ブロモスクシンイミドが挙げられるが、これらに限定されない。通常の能力を有する合成化学者は、他のハロゲン化剤及び触媒が使用できることを容易に理解するであろう。
考えられるアミド化剤としては、N、N’-ジイソプロピルカルボジイミド、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N、N、N’、N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、塩化チオニル、クロロギ酸イソブチル、シアノホスホン酸ジエチル、カルボニルジイミダゾール及びポリホスホン酸無水物が挙げられるが、これらに限定されない。通常の能力を有する合成化学者は、他のアミド化剤が使用できることを容易に理解するであろう。
考えられる硫化剤としては、硫黄、五硫化リン及びローソン試薬が挙げられるが、これらに限定されない。通常の能力を有する合成化学者は、他の硫化剤が使用できることを容易に理解するであろう。
考えられる酸化剤としては、過酸化水素、ヨードベンゼンジアセテート、t-ブチルヒドロペルオキシド、N-ブロモスクシンイミド、及びペルオキソ二硫酸アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。通常の能力を有する合成化学者は、他の酸化剤が使用できることを容易に理解するであろう。
考えられる金属化剤としては、ビス(ピナコラト)ジボロン、マグネシウム、亜鉛、ヘキサメチルジスタナン及びn-ブチルリチウムが挙げられるが、これらに限定されない。通常の能力を有する合成化学者は、他の金属化剤及び触媒が使用できることを容易に理解するであろう。
考えられる活性化剤としては、亜硝酸ナトリウム及び亜硝酸t-ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。通常の能力を有する合成化学者は、他の活性化剤が使用できることを容易に理解するであろう。
考えられるクロスカップリング反応としては、鈴木カップリング、根岸カップリング、檜山カップリング、熊田カップリング及びスティルカップリングが挙げられるが、これらに限定されない。通常の能力を有する化学者は、以下の方法に示されるカップリングがいくつかの条件下で実施できることを容易に理解するであろう。
好適な医薬製剤は、投与経路及び所望の投与量に応じて当業者によって決定することができる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,1435-712(18th ed.,Mack Publishing Co,Easton,Pennsylvania,1990)を参照されたい。製剤は、投与された薬剤の物理的状態、安定性、インビボ放出速度及びインビボ排出速度に影響を及ぼし得る。投与経路に依存して、体重、体表面積又は器官サイズに応じて好適な用量が算出され得る。適切な治療用量を決定するために必要である、計算のさらなる微調整は、特に、本明細書に開示される投与量情報及びアッセイ並びに動物又はヒトの臨床試験で得られた薬物動態データに照らして、必要以上の実験を行わずに当業者によって機械的に行われる。
語句「薬学的に許容される」又は「薬理学的に許容される」は、動物又はヒトに投与される場合の有害なアレルギー性の又は他の不利な反応をもたらさない分子実体及び組成物を指す。本明細書では、「薬学的に許容される賦形剤」は、任意の及び全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質に対するこのような賦形剤の使用は、当該技術分野でよく知られている。任意の従来の媒体又は薬剤が治療用組成物と適合しない場合を除いて、治療用組成物中でのその使用が検討される。補助的な活性成分も組成物に組み込むことができる。例示的な実施形態では、製剤は、コーンシロップ固形分、高オレインベニバナ油、ココナッツ油、大豆油、L-ロイシン、第三リン酸カルシウム、L-チロシン、L-プロリン、L-リシンアセテート、DATEM(乳化剤)、L-グルタミン、L-バリン、第二リン酸カリウム、L-イソロイシン、L-アルギニン、L-アラニン、グリシン、L-アスパラギン一水和物、L-セリン、クエン酸カリウム、L-トレオニン、クエン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、L-ヒスチジン、L-メチオニン、アスコルビン酸、炭酸カルシウム、L-グルタミン酸、L-シスチン二塩酸塩、L-トリプトファン、L-アスパラギン酸、塩化コリン、タウリン、m-イノシトール、硫酸第一鉄、パルミチン酸アスコルビル、硫酸亜鉛、L-カルニチン、アルファ-トコフェリルアセテート、塩化ナトリウム、ナイアシンアミド、混合トコフェロール、パントテン酸カルシウム、硫酸銅、チアミン塩化物塩酸塩、パルミチン酸ビタミンA、硫酸マンガン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、ベータ-カロテン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、セレン酸ナトリウム、塩化クロム、モリブデン酸ナトリウム、ビタミンD3及びシアノコバラミンを含み得る。
化合物は、薬学的に許容される塩として医薬組成物中に存在することができる。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」は、例えば、塩基付加塩及び酸付加塩を含む。
薬学的に許容される塩基付加塩は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属又は有機アミンなどの金属又はアミンと共に形成され得る。化合物の薬学的に許容される塩はまた、薬学的に許容される陽イオンと共に調製され得る。好適な薬学的に許容される陽イオンは、当業者によく知られており、アルカリ、アルカリ土類、アンモニウム及び第四級アンモニウム陽イオンを含む。炭酸塩又は炭酸水素塩も可能である。陽イオンとして使用される金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニウム、カルシウム又は鉄などである。好適なアミンの例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン及びプロカインが挙げられる。
薬学的に許容される酸付加塩としては、無機酸又は有機酸の塩が挙げられる。好適な酸塩の例には、塩酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、硝酸塩、リン酸塩が含まれる。他の好適な薬学的に許容される塩は、当業者によく知られており、例えばギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸若しくはマンデル酸、塩酸、臭酸、硫酸又はリン酸;有機カルボン酸、スルホン酸、スルホ酸若しくはホスホ酸又はN-置換スルファミン酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、2-フェノキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、エンボニン酸、ニコチン酸又はイソニコチン酸との;及び天然のタンパク質の合成に関与する20個のアルファアミノ酸、例えばグルタミン酸又はアスパラギン酸などのアミノ酸との、及びまたフェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン1,2-ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン2-スルホン酸、ナフタレン1,5-ジスルホン酸、2-若しくは3-ホスホグリセリン酸、グルコース6-リン酸、N-シクロヘキシルスルファミン酸(シクラメートの形成を伴う)との又はアスコルビン酸などの他の酸有機化合物との塩が挙げられる。
本明細書に開示される化合物を含有する医薬組成物は、従来法において、例えば従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠製造、粉末化、乳化、カプセル化、封入又は凍結乾燥プロセスによって製造することができる。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。
経口投与のために、好適な組成物は、本明細書に開示される化合物と、当該技術分野でよく知られる担体などの薬学的に許容される賦形剤とを組み合わせることによって容易に製剤化することができる。そのような賦形剤及び担体は、治療される患者の経口摂取のために、本発明の化合物が錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化されることを可能にする。経口使用のための医薬調製物は、本明細書に開示される化合物を固体賦形剤と共に添加する工程、任意選択により、得られた混合物を粉砕する工程、錠剤又は糖衣錠コアを得るために、必要に応じて好適な補助剤を加えた後、顆粒混合物を処理する工程により得ることができる。好適な賦形剤としては、例えば、充填剤及びセルロース調製物が挙げられる。必要に応じて崩壊剤を加えることができる。薬学的に許容される成分は、様々なタイプの製剤についてよく知られており、例えばバインダー(例えば、天然又は合成ポリマー)、潤滑剤、界面活性剤、甘味料及び香味剤、コーティング材、保存料、染料、増粘剤、アジュバント、抗菌剤、抗酸化剤及び様々な製剤タイプのための担体であり得る。
治療有効量の、本明細書に開示される化合物が経口投与される場合、組成物は、典型的には、固体(例えば、錠剤、カプセル、丸剤、粉末若しくはトローチ)又は液体製剤(例えば、水性懸濁液、溶液、エリキシル若しくはシロップ)の形態である。
錠剤形態で投与される場合、組成物は、ゼラチン若しくはアジュバントなどの機能性固体及び/又は機能性固体担体をさらに含有することができる。錠剤、カプセル及び粉末は、約1~約95%の化合物、好ましくは約15~約90%の化合物を含有することができる。
液体又は懸濁形態で投与される場合、水、石油又は動物若しくは植物起源の油などの機能性液体及び/又は機能性液体担体を加えることができる。組成物の液体形態は、生理食塩水溶液、糖アルコール溶液、デキストロース若しくは他の糖類溶液又はグリコールをさらに含むことができる。液体又は懸濁形態で投与する場合、組成物は、約0.5~約90重量%の本明細書に開示される化合物、好ましくは約1~約50%の本明細書に開示される化合物を含有することができる。考えられる一実施形態では、液体担体は、非水性又は実質的に非水性である。液体形態での投与では、組成物は、投与の直前に溶解又は懸濁する迅速溶解性固体製剤として供給され得る。
治療有効量の本明細書に開示される化合物を静脈、皮膚又は皮下注射によって投与する場合、組成物は、パイロジェンフリーの非経口的に許容される水溶液の形態である。pH、等張性、安定性などを十分に考慮した、このような非経口的に許容される溶液の調製は、当該技術分野の技術の範囲内である。静脈、皮膚又は皮下注射用の好ましい組成物は、典型的には、本明細書に開示される化合物に加えて等張ビヒクルを含有する。そのような組成物は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と好適に混合された水中における、遊離塩基又は薬理学的に許容される塩の溶液として投与するために調製され得る。グリセロール、液体ポリエチレングリコール及びそれらの混合物並びに油中で分散液を調製することもできる。保存及び使用の通常の条件下において、微生物の増殖を防止するために、これらの調製物は、任意選択により保存料を含有することができる。
注射可能な組成物は、無菌の注射可能な溶液、懸濁液又は分散液を即座に調製するための、無菌の水溶液、懸濁液又は分散液及び無菌の粉末を含むことができる。全ての実施形態において、この形態は、無菌でなければならず、且つ容易な注射針通過性が存在する程度の流体でなければならない。それは、製造及び貯蔵条件下で安定でなければならず、任意選択により保存料を含めることにより、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用に対抗しなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコールなど)、それらの好適な混合物及び植物油を含有する溶媒又は分散媒であり得る。考えられる一実施形態では、担体は、非水性又は実質的に非水性である。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用、分散液の実施形態の場合に必要とされる粒径の維持及び界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによってもたらすことができる。多くの実施形態において、等張剤、例えば、糖又は塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅延する作用物質、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの組成物中での使用によってもたらすことができる。
無菌の注射溶液は、上で列記した種々の必要な他の成分と共に、必要量の活性化合物を適当な溶媒に組み込み、続いて濾過滅菌することによって調製される。一般的に、分散液は、基本の分散媒体及び上で列挙した成分からの所望の他の成分を含有する無菌のビヒクルに、滅菌された様々な活性成分を組み込むことによって調製される。無菌の注射溶液の調製のための無菌粉末の実施形態では、好ましい調製方法は、予め滅菌濾過されたその溶液から活性成分と任意の追加の所望の成分の粉末を生じさせる真空乾燥及びフリーズドライの手法である。
徐放性又は持続放出性製剤は、消化管内の体液と接触している活性化合物の制御された放出を行い、且つ血漿中の活性化合物に関して実質的に一定且つ有効なレベルを提供するためにも調製され得る。例えば、放出は、溶解、拡散及びイオン交換の1つ以上によって制御することができる。さらに、徐放性アプローチは、消化管内の可飽和経路又は制限経路を介した吸収を増強し得る。例えば、化合物は、この目的のために、生分解性ポリマー、水溶性ポリマー又は両方の混合物と、任意選択により好適な界面活性剤とのポリマーマトリックスに埋め込まれ得る。埋め込みとは、これに関連して、ポリマーのマトリックス中に微粒子を組み込むことを意味することができる。制御放出製剤は、既知の分散又はエマルジョンコーティング技術を介する分散微粒子又は乳化微小液滴のカプセル化によっても得られる。
吸入による投与では、本発明の化合物は、好適な噴射剤を使用して、加圧パック又はネブライザーからのエアロゾルスプレー提供の形態で都合よく送達される。加圧エアロゾルの実施形態では、投薬単位は、計量された量を送達するためのバルブを提供することによって決定することができる。吸入器又は注入器で使用するための例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジは、化合物と、ラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基剤との粉末混合物を含有するように製剤化することができる。
本明細書で開示される化合物は、注射による(例えば、ボーラス注射又は連続注入による)非経口投与のために製剤化することができる。注射用製剤は、保存料を添加した単位剤形(例えば、アンプル又は多用量容器)で提供することができる。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液又はエマルジョンなどの形態をとることができ、懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤などの製剤化剤を含有することができる。
非経口投与のための医薬製剤には、水溶性形態の化合物の水溶液が含まれる。さらに、化合物の懸濁液は、適切な油性注射懸濁液として調製することができる。好適な親油性溶媒又はビヒクルとしては、脂肪油又は合成脂肪酸エステルが挙げられる。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘度を増加させる物質を含有することができる。任意選択により、懸濁液は、化合物の溶解度を増加させ、高度に濃縮された溶液の調製を可能にする好適な安定剤又は薬剤も含有し得る。代わりに、本発明の組成物は、使用前に好適なビヒクル(例えば、無菌のパイロジェンフリー水)で構成するための粉末形態であり得る。
本明細書で開示される化合物は、坐薬又は停留浣腸(例えば、従来の坐薬基剤を含有する)などの直腸用組成物中に製剤化することもできる。先述した製剤に加えて、化合物は、デポ剤として製剤化することもできる。このような長時間作用の製剤は、注入(例えば、皮下又は筋肉内)によって又は筋肉内注射によって投与することができる。したがって、例えば、化合物は、好適なポリマー若しくは疎水性材料(例えば、許容される油中のエマルジョンとして)又はイオン交換樹脂で製剤化することができ、或いは難溶性誘導体、例えば難溶性の塩として製剤化することができる。
特に、本明細書に開示される化合物は、デンプン若しくはラクトースなどの賦形剤を含有する錠剤の形態において、又は単独で若しくは賦形剤との混合物のカプセル若しくはオビュール剤において、又は香味剤若しくは着色剤を含有するエリキシル剤若しくは懸濁液の形態において経口、口腔内又は舌下投与され得る。そのような液体調製物は、懸濁剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて調製することができる。化合物は、非経口的に、例えば静脈内、筋肉内、皮下又は冠動脈内に注射することもできる。非経口投与のために、化合物は、溶液を血液と等張にするために、他の物質、例えば塩又はマンニトール若しくはグルコースなどの糖アルコールを含有することができる無菌水溶液の形態で最もよく使用される。
獣医学的使用のために、本明細書に開示される化合物は、通常の獣医学的な実践に従い、適切に許容される製剤として投与される。獣医は、特定の動物に最も適切な投与計画及び投与経路を容易に決定することができる。
いくつかの実施形態では、KRAS関連障害の治療において、本明細書に開示される化合物を単独で、又はそのような疾患の治療のために従来使用される別の薬剤若しくは介入と組み合わせて使用する、そのような治療に必要な全ての成分をキットにパッケージ化することができる。具体的には、本発明は、本明細書に開示される化合物、並びに前記薬剤の送達可能な形態を調製するための緩衝液及び他の成分を含む薬剤、並びに/又はそのような薬剤を送達するための器具、並びに/又は本明細書に開示される化合物との併用療法で使用される任意の薬剤、並びに/又は薬剤と共にパッケージ化された疾患の治療のための説明書のパッケージ化されたセットを含む、疾患の治療介入で使用するキットを提供する。説明書は、印刷された紙又はコンピュータ可読の磁気若しくは光学媒体などの任意の有形媒体に固定されるか、又はインターネットを介してアクセス可能なワールドワイドウェブのページなどのリモートコンピュータのデータソースを参照する説明書であり得る。
「治療有効量」は、治療される対象の現存する症状を治療するか、進行を防止するか、又は軽減するのに有効な量を意味する。有効量の決定は、特に本明細書で提供される詳細な開示に照らして、十分に当業者の能力の範囲内である。一般に、「治療有効用量」は、所望の効果をもたらす化合物の量を指す。例えば、好ましい一実施形態では、治療有効量の、本明細書に開示される化合物は、対照と比較してKRAS活性を少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%又は少なくとも90%減少させる。
投与する化合物の量は、治療される対象、対象の年齢、健康、性別及び体重、同時治療の種類(存在する場合)、疾患の重症度、所望の効果の性質、治療の様式及び頻度並びに処方する医師の判断に依存し得る。投与の頻度は、動脈の酸素圧力に対する薬力学的効果にも依存し得る。しかしながら、最も好ましい投与量は、必要以上の実験を行うことなく、当業者によって理解及び決定できるような量を個々の対象に合わせて調整することができる。これは、通常、標準用量の調節(例えば、患者が軽量体重である場合の用量の低減)を含む。
個々の必要性は、変化するが、化合物の有効量の最適範囲の決定は、当該技術分野の技術の範囲内である。本明細書で同定される状態及び障害の治癒的又は予防的治療におけるヒトへの投与では、例えば、本発明の化合物の典型的な用量は、約0.05mg/kg/日~約50mg/kg/日、例えば、少なくとも0.05mg/kg、少なくとも0.08mg/kg、少なくとも0.1mg/kg、少なくとも0.2mg/kg、少なくとも0.3mg/kg、少なくとも0.4mg/kg、又は少なくとも0.5mg/kg、そして好ましくは50mg/kg以下、40mg/kg以下、30mg/kg以下、20mg/kg以下、又は10mg/kg以下とすることができ、これは、例えば、約2.5mg/日(0.5mg/kg×5kg)~約5000mg/日(50mg/kg×100kg)であり得る。例えば、化合物の投与量は、約0.1mg/kg/日~約50mg/kg/日、約0.05mg/kg/日~約10mg/kg/日、約0.05mg/kg/日~約5mg/kg/日、約0.05mg/kg/日~約3mg/kg/日、約0.07mg/kg/日~約3mg/kg/日、約0.09mg/kg/日~約3mg/kg/日、約0.05mg/kg/日~約0.1mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約1mg/kg/日、約1mg/kg/日~約10mg/kg/日、約1mg/kg/日~約5mg/kg/日、約1mg/kg/日~約3mg/kg/日、約3mg/日~約1000mg/日、約5mg/日~約500mg/日、約10mg/日~約200mg/日、約3mg/日~約100mg/日、又は約100mg/日~約250mg/日であり得る。このような用量は、単回用量で投与され得るか又は複数回用量に分割され得る。
本開示は、G12C KRAS、HRAS又はNRAS変異(例えば、がん)によって関係づけられた状態を含むが、これらに限定されない疾患状態を治療するために本開示の化合物又は医薬組成物を使用する方法も提供する。
いくつかの実施形態では、がんを治療する方法が提供され、この方法は、本明細書に開示される化合物を含む前述の医薬組成物のいずれかの有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、がんは、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの変異によって媒介される。様々な実施形態において、がんは、膵臓がん、結腸直腸がん又は肺がんである。いくつかの実施形態では、がんは、胆のうがん、甲状腺がん及び胆管がんである。
いくつかの実施形態では、本開示は、必要とする対象における障害を治療する方法を提供し、前記方法は、対象がKRAS、HRAS又はNRAS G12C変異を有するかどうかを決定すること、及び対象がKRAS、HRAS又はNRAS G12C変異を有すると決定される場合、治療有効量の本明細書に開示される少なくとも1つの化合物又はその薬学的に許容されるその塩を対象に投与することを含む。
開示される化合物は、足場非依存性の細胞増殖を阻害し、したがって腫瘍の転移を阻害する可能性を有する。したがって、別の実施形態では、本開示は、腫瘍転移を阻害するための方法を提供し、この方法は、有効量の、本明細書に開示される化合物を投与することを含む。
KRAS、HRAS又はNRAS G12C変異は、血液悪性腫瘍(例えば、血液、骨髄及び/又はリンパ節を冒すがん)でも同定されている。したがって、特定の実施形態は、血液悪性腫瘍の治療を必要とする患者への開示される化合物の投与(例えば、医薬組成物の形態において)に関する。そのような悪性腫瘍としては、白血病及びリンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、本開示の化合物は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)及び/又は他の白血病などの疾患の治療に使用することができる。他の実施形態では、化合物は、ホジキンリンパ腫又は非ホジキンリンパ腫の全てのサブタイプなどのリンパ腫の治療に有用である。様々な実施形態では、化合物は、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症などの形質細胞悪性腫瘍の治療に有用である。
腫瘍又はがんがG12C KRAS、HRAS又はNRAS変異を含むかどうかの決定は、KRAS、HRAS又はNRASタンパク質をコードするヌクレオチド配列を評価することによって、KRAS、HRAS又はNRASタンパク質のアミノ酸配列を評価することによって、又は推定KRAS、HRAS又はNRAS変異体タンパク質の特性を評価することによって行うことができる。野生型ヒトKRAS、HRAS又はNRASの配列は当該技術分野で周知である(例えば、アクセッション番号NP203524)。
KRAS、HRAS又はNRASヌクレオチド配列の変異を検出する方法は、当業者に知られている。これらの方法には、ポリメラーゼ連鎖反応-制限酵素断片長多型(PCR-RFLP)アッセイ、ポリメラーゼ連鎖反応-一本鎖高次構造多型(PCR-SSCP)アッセイ、リアルタイムPCRアッセイ、PCRシーケンシング、変異体アレル特異的PCR増幅(MASA)アッセイ、直接配列決定、プライマー伸長反応、電気泳動、オリゴヌクレオチド連結アッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、TaqManアッセイ、SNP遺伝子型決定アッセイ、高分解能融解アッセイ及びマイクロアレイ分析が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、試料は、リアルタイムPCRによって、G12C KRAS、HRAS又はNRASの変異が評価される。リアルタイムPCRでは、KRAS、HRAS又はNRASのG12C変異に特異的な蛍光プローブが使用される。変異が存在すると、プローブは結合し、蛍光が検出される。いくつかの実施形態では、KRAS、HRAS又はNRASのG12C変異は、KRAS、HRAS又はNRAS遺伝子中の特定の領域(例えば、エクソン2及び/又はエクソン3)の直接シーケンシング法を用いて同定される。この手法は、配列決定された領域の全ての可能な変異を同定する。
KRAS、HRAS又はNRASタンパク質の変異を検出する方法は、当業者に知られている。これらの方法は、変異体タンパク質に特異的な結合剤(例えば、抗体)、タンパク質の電気泳動及びウェスタンブロット、並びにペプチドの直接シーケンシングを使用する、KRAS、HRAS又はNRAS変異体の検出を含むが、これらに限定されない。
腫瘍又はがんがG12C KRAS、HRAS又はNRAS変異を含むかどうかを決定する方法には、様々な試料を使用することができる。いくつかの実施形態では、試料は腫瘍又はがんを有する対象から採取される。いくつかの実施形態では、試料は新鮮な腫瘍/がん試料である。いくつかの実施形態では、試料は冷凍された腫瘍/がん試料である。いくつかの実施形態では、試料はホルマリン固定パラフィン包埋試料である。いくつかの実施形態では、試料は循環腫瘍細胞(CTC)試料である。いくつかの実施形態では、試料は、細胞溶解物へと処理される。いくつかの実施形態では、試料は、DNA又はRNAへと処理される。
本開示はまた、哺乳動物の過剰増殖性障害の治療方法であって、本明細書で開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩の治療有効量を、前記哺乳動物に投与することを含む方法に関する。いくつかの実施形態では、前記方法は、急性骨髄性白血病、青年期のがん、小児副腎皮質がん、AIDS関連がん(例えば、リンパ腫及びカポジ肉腫)、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、非定形奇形腫、基底細胞がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、脳幹グリオーマ、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、非定型奇形腫、胚芽腫、胚細胞腫瘍、原発性リンパ腫、子宮頸がん、小児がん、脊索腫、心臓腫瘍、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性疾患、結腸がん、大腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、肝外非浸潤性乳管がん(DCIS)、胚芽腫、CNSがん、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、鼻腔神経芽細胞、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼がん、骨線維性組織球腫、胆のうがん、胃がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍、ヘアリー細胞白血病、頭頸部がん、心臓腫瘍、肝臓がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、島細胞腫、膵神経内分泌腫瘍、腎臓がん、喉頭がん、口唇がん及び口腔がん、肝臓がん、上皮内小葉がん(LCIS)、肺がん、リンパ腫、原発不明転移性扁平上皮性頸部がん、中線管がん、口腔がん、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、メルケル細胞がん、悪性中皮腫、骨の悪性線維性組織球腫及び骨肉腫、鼻腔及び副鼻腔がん、鼻咽腔がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、口腔がん、口唇及び口腔がん、口腔咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、移行細胞がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、皮膚がん、胃がん、小細胞肺がん、小腸がん、軟部組織肉腫、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、絨毛性腫瘍、小児の異常がん、尿道がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん又はウイルス誘発がんなどのがんに罹患した対象の治療に関する。いくつかの実施形態では、前記方法は、皮膚の良性過形成(例えば、乾癬)、再狭窄、又は前立腺(例えば、良性前立腺肥大(BPH))などの非がん性過剰増殖性障害の治療に関する。
いくつかの実施形態では、治療法は、肺がんを治療することに関し、この方法は、有効量の上記の化合物(又はそれを含む医薬組成物)のいずれかを、それを必要とする対象に投与することを含む。特定の実施形態では、肺がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)、例えば腺がん、扁平上皮細胞肺がん又は大細胞肺がんである。いくつかの実施形態では、肺がんは、小細胞肺がんである。開示される化合物によって治療可能な他の肺がんには、腺管腫瘍、カルチノイド腫瘍及び未分化がん腫が含まれるが、これらに限定されない。
本開示はさらに、タンパク質と有効量の本開示の化合物とを接触させることによって、G12C変異体KRAS、HRAS又はNRASタンパク質の活性を調節する方法を提供する。調節により、タンパク質の活性を阻害するか又は活性化させることができる。いくつかの実施形態では、本開示は、G12C変異体KRAS、HRAS又はNRASタンパク質を有効量の本開示の化合物と溶液中で接触させることにより、タンパク質の活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、目的のタンパク質を発現する細胞、組織又は器官を接触させることにより、G12C変異体KRAS、HRAS又はNRASタンパク質の活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、有効量の本開示の化合物を対象に投与することにより、限定されないが、げっ歯類及び哺乳類(例えば、ヒト)を含む対象の体内でタンパク質の活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、調節のパーセントは、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%を超える。いくつかの実施形態では、阻害のパーセントは、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%を超える。
いくつかの実施形態では、本開示は、細胞中でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記細胞と、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの前記細胞中での活性を阻害するのに十分な量の本開示の化合物とを接触させることにより活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、組織内でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記組織と、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの前記組織内での活性を阻害するのに十分な量の本開示の化合物とを接触させることにより活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、器官内でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記器官と、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの前記器官内での活性を阻害するのに十分な量の本開示の化合物とを接触させることにより活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、動物体内でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記動物と、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの前記動物体内での活性を阻害するのに十分な量の本開示の化合物とを接触させることにより活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、哺乳動物の体内でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記哺乳動物と、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cの前記哺乳動物体内での活性を阻害するのに十分な量の本開示の化合物とを接触させることにより活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、ヒトの体内でKRAS、HRAS又はNRAS G12Cの活性を阻害する方法であって、前記ヒトと、KRAS、HRAS又はNRAS G12Cのヒト体内での活性を阻害するのに十分な量の本開示の化合物とを接触させることにより活性を阻害する方法を提供する。本開示は、治療を必要とする対象の体内で、KRAS、HRAS又はNRAS G12C活性によって媒介される疾患を治療する方法を提供する。
現在、多くの化学療法剤が当該技術分野で知られており、本開示の化合物と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、挿入抗生物質、成長因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節剤、抗ホルモン剤、血管形成阻害剤及び抗アンドロゲン剤からなる群から選択される。非限定的な例は、化学療法剤、細胞毒性剤及び非ペプチド小分子(例えば、Gleevec(登録商標)(イマチニブメシレート)、Kyprolis(登録商標)(カルフィルゾミブ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、Casodex(ビカルタミド)、Iressa(登録商標)(ゲフィチニブ)、ベネトクラクス、及びアドリアマイシン並びに化学療法剤のホストである。化学療法剤の非限定的な例としては、チオテパ及びシクロスホスファミド(CYTOXAN(商標))などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファンなどのアルキルスルホネート;ベンゾドーパ、カルボクオン、メツレドーパ及びウレドーパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロロメラミンを含むエチレンイミン及びメチルアメルアミン;クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロルエタミン、酸化メクロルエタミン塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトロソウレア;アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Casodex(商標)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの抗生物質;メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU)などの代謝拮抗薬;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸アナログ;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリンアナログ;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクシウリジンなどのピリミジンアナログ、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎;フロリン酸などの葉酸補充薬;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキセート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エルフォルニチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメト;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えばパクリタキセル及びドセタキセル;レチノイン酸;エスペラマイシン;カペシタビン;上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸又は誘導体が挙げられる。
また、好適な化学療法細胞コンディショナーとして含まれているのは、腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するために作用する、例えば、タモキシフェン、(Nolvadex(商標))、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害4(5)-イミダゾール、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY 117018、オナプリストン及びトレミフェン(フェアストン)を含む抗エストロゲンなどの抗ホルモン剤;並びにフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ルプロリド及びゴセレリンなどの抗アンドロゲン;並びにクロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン及びカルボプラチンなどのプラチナアナログ;ビンブラスチン;プラチナ;エトポサイド(VP-16);イホスファミド;ミトマイシン C;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;カンプトテシン-11(CPT-11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO)である。
所望するなら、本開示の化合物又は医薬組成物は、Herceptin(登録商標)、Avastin(登録商標)、Erbitux(登録商標)、Rituxan(登録商標)、Taxol(登録商標)、Arimidex(登録商標)、Taxotere(登録商標)、ABVD、AVICINE、アバゴボマブ、アクリジンカルボキサミド、アデカツマブ、17-N-アリールアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン、アルファラジン、アルボシジブ、3-アミノピリジン-2-カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン、アモナフィド、アントラセンジオン、抗CD22免疫毒素、抗腫瘍、抗腫瘍性ハーブ、アパジクオン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、BIBW 2992、ビリコダール、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシミン、CBV(化学療法)、カリクリン、細胞サイクル非特異的抗腫瘍剤、ジクロロ酢酸、ジスコーダーモリド、エルサミトルシン、エノシタビン、エポチロン、エリブリン、エベロリムス、エクセアテカン、エクシスリンド、フェルギノール、フォロデシン、フォスフェスロール、ICE化学療法レジメン、IT-101、イメクソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルヴェン、ラニキダル、ラロタキセル、レナリドミド、ルカントン、ルトテカン、マフォスファミド、ミトゾロミデ、ナフォクシジン、ネダプラチン、オラパリブ、オルタタキセル、PAC-1、ポーパウ、ピクサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レシキモド、ルビテカン、SN-38、サリノスポラミドA、サパチタビン、スタンフォードV、スワインソニン、タラポルフィン、タリキダール、テガフル-ウラシル、テモダール、テセタキセル、トリプラチン・テトラ硝酸塩、トリス(2-クロロエチル)アミン、トロキサシタビン、ウラムスティン、ヴァディメザン、ヴィンフルニン、ZD6126又はゾスキダルなどの一般的に処方される抗がん薬と組み合わせて使用することができる。
本開示はさらに、哺乳動物の異常な細胞成長を阻害するために、又は過剰増殖性障害を治療するために、放射線療法と組み合わせて、本明細書で提供する化合物又は医薬組成物を使用する方法に関する。放射線療法を施すための手法は当該技術分野で知られており、これらの手法は、本明細書に記載の併用療法で使用することができる。この併用療法における本開示の化合物の投与は、本明細に記載のように決定することができる。
放射線療法は、外部ビーム療法、内部放射線療法、インプラント放射線、定位放射線手術、全身放射線療法、放射線療法、及び永続的又は一時的な組織内小線源治療を含むが、これらに限定されない、いくつかの方法のうちの1つ、又は方法の組合せによって施すことができる。「小線源療法」という用語は、本明細書で使用される場合、腫瘍又は他の増殖性組織疾患部位又はその付近で体内に挿入された、空間的に閉じ込められた放射性物質によって送達される放射線療法を指す。この用語は、放射性同位元素(例えば、At-211、I-131、I-125、Y-90、Re-186、Re-188、Sm153、Bi-212、P-32及びLuの放射性同位元素)への曝露を含むことが意図されているが、これらに限定されない。本開示の細胞コンディショナーとして使用するための好適な放射線源は、固体及び液体の両方を含む。非限定的な例として、放射線源は、固体源としてのI-125、I-131、Yb-169、Ir-192、固体源としてのI-125などの放射性核種又は光子、ベータ粒子、ガンマ線若しくは他の治療線を放出する他の放射性核種であり得る。放射性物質は、放射性核種の任意の溶液、例えばI-125若しくはI-131の溶液から作製される流体であり得るか、又は放射性流体は、Au-198、Y-90などの固体放射性核種の微小粒子を含む好適な流体のスラリーを使用して製造され得る。さらに、放射性核種は、ゲル又は放射性のマイクロスフィアとして具体化することができる。
本開示の化合物又は医薬組成物は、抗血管形成剤、シグナル伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻止剤、又はオートファジー阻害剤から選択される1つ以上の物質の一定量と組み合わせて使用することができる。
MMP-2(マトリックス-メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP-9(マトリックス-メタロプロテイナーゼ9)阻害剤、及びCOX-11(シクロオキシゲナーゼ11)阻害剤などの抗血管形成剤は、本明細書に記載の開示化合物及び医薬組成物と共に使用することができる。抗血管形成剤には、例えば、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI-779)、エベロリムス(RAD001)、ソラフェニブ、スニチニブ及びベバシズマブが含まれる。有用なCOX-II阻害剤の例として、アレコキシブ、バルデコキシブ及びロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、国際公開第96/33172号パンフレット、国際公開第96/27583号パンフレット、欧州特許第0818442号明細書、欧州特許第1004578号明細書、国際公開第98/07697号パンフレット、国際公開第98/03516号パンフレット、国際公開第98/34918号パンフレット、国際公開第98/34915号パンフレット、国際公開第98/33768号パンフレット、国際公開第98/30566号パンフレット、欧州特許第606046号明細書、欧州特許第931788号明細書、国際公開第90/05719号パンフレット、国際公開第99/52910号パンフレット、国際公開第99/52889号パンフレット、国際公開第99/29667号パンフレット、国際公開第99/007675号パンフレット、欧州特許第1786785号明細書、欧州特許第1181017号明細書、米国特許出願公開第20090012085号明細書、米国特許第5,863,949号明細書、米国特許第5,861,510号明細書、及び欧州特許第0780386号明細書に記載があり、これらは全て参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。好ましいMMP-2及びMMP-9阻害剤は、MMP-1を阻害する活性をほとんど又は全く有しないものである。より好ましくは、他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(すなわち、MAP-1、MMP-3、MMP-4、MMP-5、MMP-6、MMP7、MMP8、MMP-10、MMP-11、MMP-12、及びMMP-13)に対してMMP-2及び/又はAMP-9を選択的に阻害するものである。本開示で有用なMMP阻害剤のいくつかの特定の例は、AG-3340、RO32-3555、及びRS13-0830である。
本発明の化合物はまた、アセマンナン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミホスチン、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、ANCER、アンセスチン、ARGLABIN、亜ヒ酸、BAM002(Novelos)、ベキサロテン、ビカルタミド、ブロクスリジン、カペシタビン、セルモロイキン、セトロレリクス、クラドリビン、クロトリマゾール、シタラビンオクホスファート、DA3030(Dong-A)、ダクリズマブ、デニロイキンジフチトクス、デスロレリン、デクスラゾキサン、ジラゼップ、ドセタキセル、ドコサノール、ドキセルカルシフェロール、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ブロモクリプチン、カルムスチン、シタラビン、フルオロウラシル、HITジクロフェナク、インターフェロンアルファ、ダウノルビシン、ドキソルビシン、トレチノイン、エデルフォシン、エドレコロマブ、エフォルニチン、エミテフル、エピルビシン、エポエチンベータ、エトポシドリン酸塩、エキセメスタン、エクシスリンド、ファドロゾール、フィルグラスチム、フィナステリド、フドラビンリン酸塩、フォルメスタン、フォテムスチン、硝酸ガリウム、ゲムシタビン、ゲムツズマブゾガミシン、ジメラシル/オテラシル/テガフルの組み合わせ、グリコピン、ゴセレリン、ヘプタプラチン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎児アルファフェトプロテイン、イバンドロン酸、イダルビシン、(イミキモド、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ、ナチュラル、インターフェロンアルファ-2、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-N1、インターフェロンアルファ-n3、インターフェロンアルファコン-1、インターフェロンアルファ、ナチュラル、インターフェロンベータ、インターフェロンベータ-1a、インターフェロンベータ-1b、インターフェロンガンマ、天然インターフェロンガンマ-1a、天然インターフェロンガンマ-1b、インターロイキン-1ベータ、イオベングアン、イリノテカン、イルソグラジン、ランレオチド、LC9018(ヤクルト)、レフルノミド、レノグラスティム、レンチナン硫酸塩、レトロゾール、ロイコサイトアルファインターフェロン、リュープロレリン、レバミソール+フルオロウラシル、リアロゾール、ロバプラチン、ロニダミン、ロバスタチン、マソプロコール、メラソプロール、メトクロプラミド、ミフェプリストン、ミルテフォシン、ミリモスチム、ミスマッチ二本鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、ミトキサントロン、モルグラモスティム、ナファレリン、ナロキソン+ペンタゾシン、ナルトグラスティム、ネダプラチン、ニルタミド、ノスカピン、新規赤血球生成促進タンパク質、NSC 631570オクトレオチド、オプレルベキン、オサテロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロン酸、ペガスパーガゼ、ペグインターフェロンアルファ-2b、ペントサンポリサルフェートナトリウム、ペントスタチン、ピシバニル、ピラルビシン、ウサギアンチチモサイトポリクローナル抗体、ポリエチレングリコールインターフェロンアルファ-2a、ポルフィマーナトリウム、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラスブリエンボディメント、レニウムRe 186エチドロネート、RIIレチナミド、リツキシマブ、ロムルチド、サマリウム(153 Sm)レキシドロナム、サルグラモチム、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソネルミン、ストロンチウム-89塩化物、スラミン、タソネルミン、タザロテン、テガフル、テモポルフィン、テモゾロミド、テニポシド、テトラクロロデカオキシド、サリドマイド、チマルファシン、チロトロピンアルファ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ-ヨウ素131、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリメトレキサート、トリプトレリン、腫瘍壊死因子アルファ、ナチュラル、ウベニメクス、膀胱がんワクチン、丸山ワクチン、黒色腫ライセートワクチン、バルビシン、ベルテポルフィン、ビノレルビン、VIRULIZIN、ジノスタチンスティマラマー、又はゾレドロン酸;アバレリクス;AE941(Aeterna)、アンバムスチン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、bcl-2(Genta)、APC8015(Dendreon)、セツキシマブ、デシタビン、デクスアミノグルテチミド、ジアジコン、EL532(Elan)、EM800(Endorecherche)、エニルウラシル、エタニダゾール、フェンレチニド、フィルグラスチムSD01(Amgen)、フルベストラント、ガロシタビン、ガストリン17イムノゲン、HLA-B7遺伝子治療(Vical)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒスタミン二塩酸塩、イブリツモマブチウキセタン、イロマスタット、IM862(Cytran)、インターロイキン2、イプロキシフェン、LDI200(Milkhaus)、レリジスチム、リンツズマブ、CA125MAb(Biomira)、がんMAb(日本薬品開発株式会社)、HER-2及びFc MAb(Medarex)、イディオティピック105AD7MAb(CRC Technology)、イディオティピックCEA MAb(Trilex)、LYM-1-ヨウ素131MAb(Techniclone)、多型性上皮ムチンイットリウム90MAb(Antisoma)、マリマスタット、メノガリル、ミツモマブ、モテキサフィンガドリニウム、MX6(Galderma)、ネララビン、ノラトレキセド、P30タンパク質、ペグビソマント、ペメトレキセド、ポルフィロマイシン、プリノマスタット、RL 0903(Shire)、ルビテカン、サトラプラチン、フェニル酢酸ナトリウム、スパルホス酸、SRL 172(SR Pharma)、SU 5416(SUGEN)、TA 077(Tanabe)、テトラチオモリブデート、タリブラスチン、トロンボポエチン、スズエチルエチオプルプリン、チラパザミン、がんワクチン(Biomira)、メラノーマワクチン(New York University)、メラノーマワクチン(Sloan Kettering Institute)、メラノーマ腫瘍崩壊物ワクチン(New York Medical College)、ウイルス性メラノーマ細胞溶菌液ワクチン(Royal Newcastle Hospital)、又はバルスポダールなどの他の抗がん薬との併用療法でも使用され得る。
本発明の化合物はさらに、VEGFR阻害剤と共に使用され得る。以下の特許及び特許出願に記載の他の化合物は、併用療法において使用することができる:米国特許第6,258,812号明細書、米国特許出願公開第2003/0105091号明細書、国際公開第01/37820号パンフレット、米国特許第6,235,764号明細書、国際公開第01/32651号パンフレット、米国特許第6,630,500号明細書、同第6,515,004号明細書、同第6,713,485号明細書、同第5,521,184号明細書、同第5,770,599号明細書、同第5,747,498号明細書、国際公開第02/68406号パンフレット、同第02/66470号パンフレット、同第02/55501号パンフレット、同第04/05279号パンフレット、同第04/07481号パンフレット、同第04/07458号パンフレット、同第04/09784号パンフレット、同第02/59110号パンフレット、同第99/45009号パンフレット、同第00/59509号パンフレット、同第99/61422号パンフレット、米国特許第5,990,141号明細書、国際公開第00/12089号パンフレット及び同第00/02871号パンフレット。
いくつかの実施形態では、併用は、少なくとも1つの抗血管形成剤と組み合わせた本発明の組成物を含む。薬剤は、インビトロで合成により調製された化学組成物、抗体、抗原結合領域、放射性核種並びにそれらの組合せ及び抱合体を含むが、これらに限定されない。薬剤はアゴニスト、アンタゴニスト、アロステリック調節因子、毒素とすることができ、又はより一般的には、その標的を阻害又は刺激(例えば、受容体若しくは酵素の活性化又は阻害)するように作用し得、それによって、細胞死を促進するか、又は細胞増殖を停止し得る。
例示的な抗血管形成剤には、ERBITUX(商標)(IMC-C225)、KDR(キナーゼドメイン受容体)阻害剤(例えば、キナーゼドメイン受容体に特異的に結合する抗体及び抗原結合領域)、AVASTIN(商標)又はVEGF-TRAP(商標)などの抗VEGF剤(例えば、VEGF又は可溶性VEGF受容体若しくはそのリガンド結合領域に特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)、及び抗VEGF受容体薬(例えば、それに特異的に結合する、抗体又は抗原結合領域)、Vectibix(パニツムマブ)、IRESSA(商標)(ゲフィチニブ)、TARCEVA(商標)(エルロチニブ)などのEGFR阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)、抗Ang1及び抗Ang2剤(例えば、それらに、又はそれらの受容体に特異的に結合する抗体又は抗原結合領域、例えば、Tie2/Tek)、及び抗Tie2キナーゼ阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)が含まれる。本発明の医薬組成物はまた、特異的に結合し、増殖因子の活性を阻害する1種以上の薬剤(例えば、抗体、抗原結合領域又は可溶性受容体)、例えば、受容体「c-met」に特異的に結合する肝細胞増殖因子(HGF、分散因子としても知られる)のアンタゴニスト及び抗体又は抗原結合領域などを含むことができる。
他の抗血管形成剤には、Campath、IL-8、B-FGF、Tekアンタゴニスト(Cerettiら、米国特許出願公開第2003/0162712号明細書;米国特許第6,413,932号明細書)、抗TWEAK剤(例えば、特異的に結合する抗体又は抗原結合領域、又は可溶性TWEAK受容体アンタゴニスト;Wiley、米国特許第6,727,225号明細書を参照されたい)、インテグリンのそのリガンドへの結合に拮抗するADAMジスインテグリンドメイン(Fanslowら、米国特許出願公開第2002/0042368号明細書)、特異的に結合する抗eph受容体及び/若しくは抗エフリン抗体又は抗原結合領域(米国特許第5,981,245号明細書;同第5,728,813号明細書;同第5,969,110号明細書;同第6,596,852号明細書;同第6,232,447号明細書;同第6,057,124号明細書、及びそれらの特許ファミリーのメンバー)、及び抗PDGF-BBアンタゴニスト(例えば、特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)、並びにPDGF-BBリガンドに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域、及びPDGFRキナーゼ阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域)が含まれる。
さらなる抗血管形成/抗腫瘍剤には、以下のものが含まれる:SD-7784(Pfizer、USA);シレンギチド.(Merck KGaA、Germany、EPO 770622);ペガプタニブ八ナトリウム、(Gilead Sciences、USA);アルファスタチン(Alphastatin)、(BioActa、UK);M-PGA、(Celgene、USA、米国特許第5712291号明細書);イロマスタット、(Arriva、USA、米国特許第5892112号明細書);エマキサニブ(emaxanib)、(Pfizer、USA、米国特許第5792783号明細書);バタラニブ、(Novartis、Switzerland);2-メトキシエストラジオール、(EntreMed、USA);TLC ELL-12、(Elan、Ireland);酢酸アネコルタブ、(Alcon、USA);アルファ-D148 Mab、(Amgen、USA);CEP-7055、(Cephalon、USA);抗Vn Mab、(Crucell、Netherlands)DAC:抗血管新生剤、(ConjuChem、Canada);アンギオシジン(Angiocidin)、(InKine Pharmaceutical、USA);KM-2550、(Kyowa Hakko、日本);SU-0879、(Pfizer、USA);CGP-79787、(Novartis、Switzerland、欧州特許第970070号明細書);ARGENT technology、(Ariad、USA);YIGSR-Stealth、(Johnson & Johnson、USA);フィブリノゲンE断片、(BioActa、UK);血管新生阻害薬、(Trigen、UK);TBC-1635、(Encysive Pharmaceuticals、USA);SC-236、(Pfizer、USA);ABT-567、(Abbott、USA);メタスタチン、(EntreMed、USA);血管新生阻害薬、(Tripep、Sweden);マスピン、(そーせいグループ株式会社、日本);2-メトキシエストラジオール、(Oncology Sciences Corporation、USA);ER-68203-00、(IVAX、USA);ベネフィン、(Lane Labs、USA);Tz-93、(株式会社ツムラ、日本);TAN-1120、(武田薬品工業株式会社、日本);FR-111142、(藤沢薬品工業株式会社、日本、JP02233610);血小板因子4、(RepliGen、USA、欧州特許第407122号明細書);血管内皮増殖因子アンタゴニスト、(Borean、Denmark);ベバシズマブ(pINN)、(Genentech、USA);血管新生阻害薬、(SUGEN、USA);XL 784、(Exelixis、USA);XL 647、(Exelixis、USA);MAb、アルファ5ベータ3インテグリン、第2世代、(Applied Molecular Evolution、USA及びMedImmune、USA);遺伝子療法、網膜症、(Oxford BioMedica、UK);エンザスタウリン塩酸塩(USAN)、(Lilly、USA);CEP 7055、(Cephalon、USA及びSanofi-Synthelabo、France);BC1、(Genoa Institute of Cancer Research、Italy);血管新生阻害薬、(Alchemia、Australia);VEGFアンタゴニスト、(Regeneron、USA);rBPI 21及びBPI由来抗血管新生剤、(XOMA、USA);PI 88、(Progen、Australia);シレンギチド(pINN)、(Merck KGaA、German;Munich Technical University、Germany、Scripps Clinic and Research Foundation、USA);セツキシマブ(INN)、(Aventis、France);AVE 8062、(味の素株式会社、日本);AS 1404、(Cancer Research Laboratory、New Zealand);SG 292、(Telios、USA);エンドスタチン、(Boston Childrens Hospital、USA);ATN 161、(Attenuon、USA);アンジオスタチン、(Boston Childrens Hospital、USA);2-メトキシエストラジオール、(Boston Childrens Hospital、USA);ZD 6474、(AstraZeneca、UK);ZD 6126、(Angiogene Pharmaceuticals、UK);PPI 2458、(Praecis、USA);AZD 9935、(AstraZeneca、UK);AZD 2171、(AstraZeneca、UK);バタラニブ(pINN)、(Novartis、Switzerland及びSchering AG、Germany);組織因子経路阻害剤、(EntreMed、USA);ペガプタニブ(Pinn)、(Gilead Sciences、USA);キサントリゾール、(Yonsei University、South Korea);遺伝子に基づくワクチン、VEGF-2、(Scripps Clinic and Research Foundation、USA);SPV5.2、(Supratek、Canada);SDX 103、(University of California at San Diego、USA);PX 478、(ProlX、USA);メタスタチン、(EntreMed、USA);トロポニンI、(Harvard University、USA);SU 6668、(SUGEN、USA);OXI 4503、(OXiGENE、USA);o-グアニジン、(Dimensional Pharmaceuticals、USA);モツポラミンC、(British Columbia University、Canada);CDP 791、(Celltech Group、UK);アチプリモド(pINN)、(GlaxoSmithKline、UK);E 7820、(エーザイ株式会社、日本);CYC 381、(Harvard University、USA);AE 941、(Aeterna、Canada);ワクチン、血管新生、(EntreMed、USA);ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化剤阻害薬、(Dendreon、USA);オグルファニド(pINN)、(Melmotte、USA);HIF-1アルファ阻害薬、(Xenova、UK);CEP 5214、(Cephalon、USA);BAY RES 2622、(Bayer、Germany);アンギオシジン(Angiocidin)、(InKine、USA);A6、(Angstrom、USA);KR 31372、(Korea Research Institute of Chemical Technology、South Korea);GW 2286、(GlaxoSmithKline、UK);EHT 0101、(ExonHit、France);CP 868596、(Pfizer、USA);CP 564959、(OSI、USA);CP 547632、(Pfizer、USA);786034、(GlaxoSmithKline、UK);KRN 633、(麒麟麦酒株式会社、日本);薬物送達系、眼内、2-メトキシエストラジオール、(EntreMed、USA);アンジネックス、(Maastricht University、Netherlands、及びMinnesota University、USA);ABT 510、(Abbott、USA);AAL 993、(Novartis、Switzerland);VEGI、(ProteomTech、USA);腫瘍壊死因子-アルファ阻害薬、(National Institute on Aging、USA);SU 11248、(Pfizer、USA及びSUGEN USA);ABT 518、(Abbott、USA);YH16、(Yantai Rongchang、China);S-3APG 、(Boston Childrens Hospital、USA及びEntreMed、USA);MAb、KDR、(ImClone Systems、USA);MAb、アルファ5ベータ1、(Protein Design、USA);KDRキナーゼ阻害薬、(Celltech Group、UK及びJohnson & Johnson、USA);GFB 116、(South Florida University、USA及びYale University、USA);CS 706、(Sankyo、日本);コンブレタスタチンA4プロドラッグ、(Arizona State University、USA);コンドロイチナーゼAC、(IBEX、Canada);BAY RES 2690、(Bayer、Germany);AGM 1470、(Harvard University、USA、武田薬品工業株式会社、日本、及びTAP、USA);AG 13925、(Agouron、USA);テトラチオモリブデン酸塩、(University of Michigan、USA);GCS 100、(Wayne State University、USA)CV 247、(Ivy Medical、UK);CKD 732、(Chong Kun Dang、South Korea);MAb、血管内皮増殖因子、(Xenova、UK);イルソグラジン(INN)、(日本新薬株式会社、日本);RG 13577、(Aventis、France);WX 360、(Wilex、Germany);スクアラミン(pINN)、(Genaera、USA);RPI 4610、(Sirna、USA);がん療法、(Marinova、Australia);ヘパラナーゼ阻害薬、(InSight、Israel);KL 3106、(Kolon、South Korea);ホノキオール、(Emory University、USA);ZK CDK、(Schering AG、Germany);ZK Angio、(Schering AG、Germany);ZK 229561、(Novartis、Switzerland、及びSchering AG、Germany);XMP 300、(XOMA、USA);VGA 1102、(Taisho、日本);VEGF受容体調節剤、(Pharmacopeia、USA);VE-カドヘリン-2アンタゴニスト、(ImClone Systems、USA);バソスタチン、(National Institutes of Health、USA);ワクチン、Flk-1、(ImClone Systems、USA);TZ 93、(株式会社ツムラ、日本);タムスタチン、(Beth Israel Hospital、USA);切断可溶性FLT1(血管内皮増殖因子受容体1)、(Merck & Co、USA);Tie-2リガンド、(Regeneron、USA);及び、トロンボスポンジン1阻害薬、(Allegheny Health、Education and Research Foundation、USA)。
オートファジー阻害剤としては、クロロキン、3-メチルアデニン、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(商標))、バフィロマイシンA1、5-アミノ-4イミダゾールカルボキサミドリボシド(AICAR)、オカダ酸、2A型又は1型のタンパク質ホスファターゼを阻害するオートファジー抑制藻類毒素、cAMPのアナログ、並びにアデノシン、LY204002、N6-メルカプトプリンリボシド、及びビンブラスチンなどのcAMPレベルを上昇させる薬物が挙げられるが、これらに限定されない。加えて、ATG5(オートファジーに関与する)を含むがこれに限定されない、タンパク質の発現を阻害するアンチセンス又はsiRNAもまた使用され得る。
がんの治療で使用でき、本発明の1つ以上の化合物と組み合わせて使用できる、さらなる薬学的に活性な化合物/薬剤としては、エポエチンアルファ;ダルベポエチンアルファ;パニツムマブ;ペグフィルグラスチム;パリフェルミン;フィルグラスチム;デノスマブ;アンセスチム;AMG 102;AMG 386;AMG 479;AMG 655;AMG 745;AMG 951;及びAMG 706、又はこれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
特定の実施形態では、本明細書で提供される組成物は化学療法剤と併用して投与される。好適な化学療法剤は、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビンオレルビン)などの天然産物、パクリタキセル、エピジポドフィロトキシン(例えば、エトポシド及びテニポシド)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシン D)、ダウノルビシン、ドキソルビシン、及びイダルビシン)、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、マイトマイシン、酵素(例えば、L-アスパラギンを全身的に代謝し、自身のアスパラギンを合成する能力を有さない細胞を取り除くL-アスパラギナーゼ)、抗血小板剤、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、及びアナログ、メルファラン並びにクロラムブシル)などの抗増殖性/抗有糸分裂性アルキル化剤、エチレンイミン及びメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン及びチオテパ)、CDK阻害剤(例えば、セリシクリブ、UCN-01、P1446A-05、PD-0332991、ジナシクリブ、P27-00、AT-7519、RGB286638及びSCH727965)、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン(BCNU)及びアナログ、並びにストレプトゾシン)、トラゼン-ダカルバジン(DTIC)、葉酸アナログ(例えば、メトトレキサート)などの抗増殖性/抗有糸分裂性代謝拮抗剤、ピリミジンアナログ(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、及びシタラビン)、プリンアナログ及び関連阻害剤(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン、及び2-クロロデオキシアデノシン)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、エキセメスタン、及びレトロゾール)、及び白金配位錯体(例えば、シスプラチン及びカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、アミノグルテチミド、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤(例えば、トリコスタチン、酪酸ナトリウム、アピシダン、スベロイルアニリドヒドロキサム酸アピシダン、ボリノスタット、LBH 589、ロミデプシン、ACY-1215、及びパノビノスタット)、mTor阻害剤(例えば、テムシロリムス、エベロリムス、リダホロリムス、及びシロリムス)、KSP(Eg5)阻害剤(例えば、Array 520)、DNA結合剤(例えば、ザリプシス)PI3Kデルタ阻害剤(例えば、GS-1101及びTGR-1202)、PI3Kデルタ及びガンマ阻害剤(例えば、CAL-130)、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、TG02及びソラフェニブ)、ホルモン(例えば、エストロゲン)及び黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト(例えば、ゴセレリン、ロイプロリド及びトリプトレリン)などのホルモンアゴニスト、BAFF中和抗体(例えば、LY2127399)、IKK阻害剤、p38MAPK阻害剤、抗IL-6(例えば、CNTO328)、テロメラーゼ阻害剤(例えば、GRN163L)、オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、MLN8237)、細胞表面モノクローナル抗体(例えば、抗CD38(HUMAX-CD38)、抗CS1(例えば、エロツズマブ)、HSP90阻害剤(例えば、17AAG及びKOS 953)、P13K/Akt阻害剤(例えば、ペリフォシン)、Akt阻害剤(例えば、GSK-2141795)、PKC阻害薬(例えば、エンザスタウリン)、FTI(例えば、Zarnestra(商標))、抗CD138(例えば、BT062)、Torc1/2特異的キナーゼ阻害剤(例えば、INK128)、キナーゼ阻害剤(例えば、GS-1101)、ER/UPR標的剤(例えば、MKC-3946)、cFMS阻害剤(例えば、ARRY-382)、JAK1/2阻害剤(例えば、CYT387)、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ及びベリパリブ(ABT-888))、BCL-2アンタゴニストを含み得る。他の化学療法剤としては、メクロレタミン、カンプトテシン、イホスファミド、タモキシフェン、ラロキシフェン、ゲムシタビン、ナベルビン、ソラフェニブ、又は上記の任意のアナログ若しくは誘導変異体が挙げられ得る。
特定の実施形態では、本明細書で提供される組成物はステロイドと併用して投与される。好適なステロイドは、21-アセトキシプレグノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニソン、クロベタゾール、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノキソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、フォルモコルタル、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ハロメタゾン、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25-ジエチルアミノアセテート、リン酸プレドニゾロンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトル、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサセトニド並びにそれらの塩及び/又は誘導体を含み得るが、これらに限定されない。特定の実施形態では、本発明の化合物はまた、悪心を治療する追加の薬学的に活性な薬剤と組み合わせて使用され得る。悪心の治療に使用することができる薬剤の例としては、ドロナビノール;グラニセトロン;メトクロプラミド;オンダンセトロン;及びプロクロルペラジン;又はこれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
本発明の化合物はまた、RAS-RAF-ERK又はPI3K-AKT-TORシグナル伝達経路を中断させるか又は阻害する追加の薬学的に活性な化合物と組み合わせて使用され得る。他のそのような組合せにおいて、追加の薬学的に活性な化合物は、PD-1及びPD-L1アンタゴニストである。本開示の化合物又は医薬組成物はまた、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、TOR阻害剤、Mcl-1阻害剤、BCL-2阻害剤、SHP2阻害剤、プロテアソーム阻害剤、並びにモノクローナル抗体、免疫調節イミド(IMiD)、抗PD-1、抗PDL-1、抗CTLA4、抗LAG1、及び抗OX40剤を含む免疫療法、GITRアゴニスト、CAR-T細胞、並びにBiTEから選択されるある量の1つ以上の物質と組み合わせて使用され得る。
EGFR阻害剤としては、小分子アンタゴニスト、抗体阻害剤、又は特異的アンチセンスヌクレオチド若しくはsiRNAが挙げられるが、これらに限定されない。EGFRの有用な抗体阻害剤としては、セツキシマブ(Erbitux)、パニツマブ(Vectibix)、ザルツムマブ、ニモツズマブ、及びマツズマブが挙げられる。EGFRの小分子アンタゴニストとしては、ゲフィチニブ、エルロチニブ(Tarceva)、及び最近ではラパチニブ(TykerB)が挙げられる。例えば、Yan L,et.al.,Pharmacogenetics and Pharmacogenomics In Oncology Therapeutic Antibody Development,BioTechniques 2005;39(4):565-8,及びPaez J G,et.al.,EGFR Mutations In Lung Cancer Correlation With Clinical Response To Gefitinib Therapy,Science 2004;304(5676):1497-500を参照されたい。
小分子EGFR阻害剤の非限定的な例としては、以下の特許公報に記載されているEGFR阻害剤、及び前記EGFR阻害剤の薬学的に許容される全ての塩及び溶媒和物のいずれかが挙げられる:1992年12月30日に公開された欧州特許出願公開第520722号明細書;1993年10月20日に公開された欧州特許出願公開第566226号明細書;1996年10月31日に公開された国際公開第96/33980号パンフレット;1998年5月5日に発行された米国特許第5,747,498号明細書;1996年10月3日に公開された国際公開第96/30347号パンフレット;1997年8月6日に公開された欧州特許出願公開第787772号明細書;1997年8月21日に公開された国際公開第97/30034号パンフレット;1997年8月21日に公開された国際公開第97/30044号パンフレット;1997年10月23日に公開された国際公開第97/38994号パンフレット;1997年12月31日に公開された国際公開第97/49688号パンフレット;1998年4月22日に公開された欧州特許出願公開第837063号明細書;1998年1月22日に公開された国際公開第98/02434号パンフレット;1997年10月23日に公開された国際公開第97/38983号パンフレット;1995年7月27日に公開された国際公開第95/19774号パンフレット;1995年7月27日に公開された国際公開第95/19970号パンフレット;1997年4月17日に公開された国際公開第97/13771号パンフレット;1998年1月22日に公開された国際公開第98/02437号パンフレット;1998年1月22日に公開された国際公開第98/02438号パンフレット;1997年9月12日に公開された国際公開第97/32881号パンフレット;1998年1月29日に公開された独国特許出願公開第19629652号明細書;1998年8月6日に公開された国際公開第98/33798号パンフレット;1997年9月12日に公開された国際公開第97/32880号パンフレット;1997年9月12日に公開された国際公開第97/32880号パンフレット;1995年11月15日に公開された欧州特許出願公開第682027号明細書;1997年1月23日に公開された国際公開第97/02266号パンフレット;1997年7月31日に公開された国際公開第97/27199号パンフレット;1998年2月26日に公開された国際公開第98/07726号パンフレット;1997年9月25日に公開された国際公開第97/34895号パンフレット;1996年10月10日に公開された国際公開第96/31510号パンフレット;1998年4月9日に公開された国際公開第98/14449号パンフレット;1998年4月9日に公開された国際公開第98/14450号パンフレット;1998年4月9日に公開された国際公開第98/14451号パンフレット;1995年4月13日に公開された国際公開第95/09847号パンフレット;1997年5月29日に公開された国際公開第97/19065号パンフレット;1998年4月30日に公開された国際公開第98/17662号パンフレット;1998年8月4日に発行された米国特許第5,789,427号明細書;1997年7月22日に発行された米国特許第5,650,415号明細書;1997年8月12日に発行された米国特許第5,656,643号明細書;1999年7月15日に公開された国際公開第99/35146号パンフレット;1999年7月15日に公開された国際公開第99/35132号パンフレット;1999年2月18日に公開された国際公開第99/07701号パンフレット;及び1992年11月26に公開された国際公開第92/20642号パンフレット。小分子EGFR阻害剤のさらなる非限定的な例には、Traxler,P.,1998,Exp.Opin.Ther.Patents 8(12):1599-1625に記載のいずれかのEGFR阻害剤が含まれる。
抗体ベースのEGFR阻害剤には、その天然リガンドにより、EGFR活性化を部分的又は完全に遮断することができる任意の抗EGFR抗体又は抗体断片が含まれる。抗体ベースのEGFR阻害剤の非限定的な例には、Modjtahedi,H.,et al.,1993,Br.J.Cancer 67:247-253;Teramoto,T.,et al.,1996,Cancer 77:639-645;Goldstein et al.,1995,Clin.Cancer Res.1:1311-1318;Huang,S.M.,et al.,1999,Cancer Res.15:59(8):1935-40;及びYang,X.,et al.,1999,Cancer Res.59:1236-1243に記載されているものが挙げられる。したがって、EGFR阻害剤は、モノクローナル抗体Mab E7.6.3(Yang、1999、前出)若しくはMab C225(ATCCアクセッション番号HB-8508)又はその結合特異性を有する抗体若しくは抗体フラグメントであり得る。
MEK阻害剤には、トレメチニブ(tremetinib)(Mekinist(登録商標))、CI-1040、AZD6244、PD318088、PD98059、PD334581、RDEA119、ARRY-142886、ARRY-438162、及びPD-325901が含まれるが、これらに限定されない。
PI3K阻害剤には、ワートマニン、国際公開第06/044453号パンフレットに記載の17-ヒドロキシワートマニンアナログ、4-[2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]モルホリン(GDC 0941としても知られ、国際公開第09/036,082号パンフレット及び国際公開第09/055,730号パンフレットに記載がある)、2-メチル-2-[4-[3-メチル-2-オキソ-8-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル]フェニル]プロピオニトリル(BEZ 235又はNVP-BEZ 235としても知られ、国際公開第06/122806号パンフレットに記載がある)、(S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オン(国際公開第2008/070740号パンフレットに記載がある)、LY294002(Axon Medchemから入手可能である2-(4-モルホリニル)-8-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン)、PI 103ヒドロクロリド(Axon Medchemから入手可能である3-[4-(4-モルホリニルピリド-[3’,2’:4,5]フロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル]フェノールヒドロクロリド)、PIK 75(Axon Medchemから入手可能であるN’-[(1E)-(6-ブロモイイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチレン]-N,2-ジメチル-5-ニトロベンゼンスルホノ-ヒドラジドハイドロクロリド)、PIK 90(Axon Medchemから入手可能であるN-(7,8-ジメトキシ-2,3-ジヒドロ-イミダゾ[1,2-c]キナゾリン-5-イル)-ニコチンアミド)、GDC-0941 ビスメシレート(Axon Medchemから入手可能である2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-(4-メタンスルホニル-ピペラジン-1-イルメチル)-4-モルホリン-4-イル-チエノ[3,2-d]ピリミジンビスメシレート)、AS-252424(Axon Medchemから入手可能である5-[1-[5-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-フェニル)-フラン-2-イル]-メト-(Z)-イリデン]-チアゾリジン-2,4-ジオン)及びTGX-221(Axon Medchemから入手可能である7-メチル-2-(4-モルホリニル)-9-[1-(フェニルアミノ)エチル]-4H-ピリド-[1,2-a]ピリミジン-4-オン)、XL-765及びXL-147が含まれるが、これらに限定されない。他のPI3K阻害剤には、デメトキシビリジン、ペリフォシン、CAL101、PX-866、BEZ235、SF1126、INK1117、IPI-145、BKM120、XL147、XL765、パロミド529、GSK1059615、ZSTK474、PWT33597、IC87114、TG100-115、CAL263、PI-103、GNE-477、CUDC-907、及びAEZS-136が含まれる。
AKT阻害剤としては、Akt-1-1(Akt1を阻害する)(Barnett et al.(2005)Biochem.J.,385(Pt.2)、399-408);Akt-1-1,2(Ak1及び2を阻害する)(Barnett et al.(2005)Biochem.J.385(Pt.2)、399-408);API-59CJ-Ome(例えば、Jin et al.(2004)Br.J.Cancer 91,1808-12);1-H-イミダゾ[4,5-c]ピリジニル化合物(例えば、国際公開第05011700号パンフレット);インドール-3-カルビノール及びその誘導体(例えば、米国特許第6,656,963号明細書;Sarkar and Li(2004)J Nutr.134(12 Suppl)、3493S-3498S);ペリフォシン(例えば、Aktの膜局在を妨げる;Dasmahapatra et al.(2004)Clin.Cancer Res.10(15)、5242-52,2004);ホスファチジルイノシトールエーテル脂質アナログ(例えば、Gills and Dennis(2004)Expert.Opin.Investig.Drugs 13,787-97);及びトリシリビン(TCN若しくはAPI-2又はNCI識別子:NSC 154020;Yang et al.(2004)Cancer Res.64:4394-9が含まれるが、これに限定されない。
TOR阻害剤には、AP-23573、CCI-779、エベロリムス、RAD-001、ラパマイシン、テムシロリムス、ATP競合型TORC1/TORC2阻害剤(PI-103、PP242、PP30及びトリン1を含む)を含む阻害剤が含まれるが、これらに限定されない。FKBP12エンハンサーにおける他のTOR阻害剤;以下のものを含むラパマイシン及びその誘導体:CCI-779(テムシロリムス)、RAD001(エベロリムス;国際公開第9409010号パンフレット)及びAP23573;ラパログ、例えば国際公開第98/02441号パンフレット及び国際公開第01/14387号パンフレットで開示されているもの、例えばAP23573、AP23464又はAP23841;40-(2-ヒドロキシエチル)ラパマイシン、40-[3-ヒドロキシ(ヒドロキシメチル)メチルプロパノエート]-ラパマイシン(CC1779とも呼ばれる)、40-エピ-(テトラゾリト)-ラパマイシン(ABT578とも呼ばれる)、32-デオキソラパマイシン、16-ペンチニルオキシ-32(S)-ジヒドロラパニシン、及び国際公開第05005434号パンフレットで開示されている他の誘導体;米国特許第5,258,389号明細書、国際公開第94/090101号パンフレット、国際公開第92/05179号パンフレット、米国特許第5,118,677号明細書、米国特許第5,118,678号明細書、米国特許第5,100,883号明細書、米国特許第5,151,413号明細書、米国特許第5,120,842号明細書、国際公開第93/111130号パンフレット、国際公開第94/02136号パンフレット、国際公開第94/02485号パンフレット、国際公開第95/14023号パンフレット、国際公開第94/02136号パンフレット、国際公開第95/16691号パンフレット、国際公開第96/41807号パンフレット、国際公開第96/41807号パンフレット及び米国特許第5,256,790号明細書で開示されている誘導体;リン含有ラパマイシン誘導体(例えば、国際公開第05016252号パンフレット);4H-1-ベンゾピラン-4-オン誘導体(例えば、米国仮特許出願第60/528,340号明細書)。
MCl-1阻害剤としては、AMG-176、MIK665、及びS63845が挙げられるが、これらに限定されない。骨髄細胞白血病-1(MCL-1)タンパク質は、B細胞リンパ腫-2(BCL-2)タンパク質ファミリーの重要な抗アポトーシスメンバーの1つである。MCL-1の過剰発現は、腫瘍進行及び従来の化学療法だけでなくABT-263などのBCL-2阻害剤を含む標的化療法に対する耐性と密接に関連している。
プロテアソーム阻害剤としては、カイプロリス(登録商標)(カルフィルゾミブ)、ベルケイド(登録商標)(ボルテゾミブ)、及びオプロゾミブが挙げられるが、これらに限定されない。
モノクローナル抗体としては、ダラザレックス(登録商標)(ダラツムマブ)、ハーセプチン(登録商標)(トラスツズマブ)、アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ)、リツキサン(登録商標)(リツキシマブ)、ルセンティス(登録商標)(ラニビズマブ)、及びアイリーア(登録商標)(アフリベルセプト)が挙げられるが、これらに限定されない。
免疫調節イミド薬剤(IMiD)は、イミド基を含有する免疫調節性薬物(免疫応答を調整する薬物)のクラスである。IMiDクラスは、サリドマイド及びそのアナログ(レナリドミド、ポマリドミド、及びアプレミラスト)を含む。
例示的な抗PD-1抗体及びそれらの使用方法は、Goldberg et al.,Blood 110(1):186-192(2007)、Thompson et al.,Clin.Cancer Res.13(6):1757-1761(2007)、及びKorman et al.,国際出願第PCT/JP2006/309606号明細書(国際公開第2006/121168A1号パンフレット)に記載され、これらのそれぞれは、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、ペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))、ニボルマブ(Opdivo(登録商標))、Yervoy(商標)(イピリムマブ)又はトレメリムマブ(CTLA-4に対する)、ガリキシマブ(B7.1に対する)、BMS-936558(PD-1に対する)、MK-3475(PD-1に対する)、AMP224(B7DCに対する)、BMS-936559(B7-H1に対する)、MPDL3280A(B7-H1に対する)、MEDI-570(ICOSに対する)、AMG 404、AMG557(B7H2に対する)、MGA271(B7H3に対する)、IMP321(LAG-3に対する)、BMS-663513(CD137に対する)、PF-05082566(CD137に対する)、CDX-1127(CD27に対する)、抗OX40(Providence Health Services)、huMAbOX40L(OX40Lに対する)、アタシセプト(TACIに対する)、CP-870893(CD40に対する)、ルカツムマブ(CD40に)、デカツズマブ(CD40に対する)、ムロモナブ-CD3(CD3に対する)、イピルムマブ(CTLA-4に対する)を含む。免疫療法はまた、遺伝子操作されたT細胞(例えば、CAR-T細胞)及び二重特異性抗体(例えば、BiTE)を含む。
GITRアゴニストとしては、米国特許第6,111,090box.c号明細書、欧州特許第090505B1号明細書、米国特許第8,586,023号明細書、国際公開第2010/003118号パンフレット及び同第2011/090754号パンフレットに記載があるGITR融合タンパク質、又は、例えば、米国特許第7,025,962号明細書、欧州特許第1947183B1号明細書、米国特許第7,812,135号明細書、米国特許第8,388,967号明細書、米国特許第8,591,886号明細書、欧州特許第1866339号明細書、国際公開第2011/028683号パンフレット、国際公開第2013/039954号パンフレット、国際公開第2005/007190号パンフレット、国際公開第2007/133822号パンフレット、国際公開第2005/055808号パンフレット、国際公開第99/40196号パンフレット、国際公開第2001/03720号パンフレット、国際公開第99/20758号パンフレット、国際公開第2006/083289号パンフレット、国際公開第2005/115451号パンフレット、米国特許第7,618,632号明細書、及び国際公開第2011/051726号パンフレットに記載がある抗GITR抗体などの、GITR融合タンパク質及び抗GITR抗体(例えば、二価抗GITR抗体)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される化合物は、治療される状態に応じて、本明細書で開示される薬剤又は他の好適な薬剤と組み合わせて使用され得る。したがって、いくつかの実施形態では、本開示の1つ以上の化合物は、上記の他の薬剤と同時投与されることになる。併用療法で使用される場合、本明細書に記載の化合物は、第2の薬剤と同時に又は別々に投与される。この併用投与は、同じ投与形態の2つの薬剤の同時投与、別々の投与形態の同時投与、及び別々の投与を含み得る。すなわち、本明細書に記載される化合物及び上記薬剤のいずれかを、同じ投与形態で一緒に製剤化し、同時投与することができる。或いは、本開示の化合物及び上記の薬剤のうちのいずれかを同時に投与することができ、ここで、両方の薬剤は別々の製剤中に存在している。別の代替では、本開示の化合物に引き続いて、上記の薬剤のいずれかを投与してもよいし、それとは逆の順序で投与してもよい。別々の投与プロトコルのいくつかの実施形態では、本開示の化合物及び上記の任意の薬剤は数分の間隔で、又は数時間の間隔で、又は数日の間隔で投与される。
本発明の1つの態様として、別々に投与され得る薬学的に活性な化合物の組合せによって、疾患/状態を治療することが検討されているので、本発明はさらに、別々の医薬組成物をキットの形態に組み合わせることに関する。キットは、2つの別々の医薬組成物:本発明の化合物、及び第2の医薬化合物を含む。キットは、分割されたボトル又は分割された金属箔の袋などの、別々の組成物を収容するための容器を含む。容器の別の例としては、注射器、箱及びバッグが挙げられる。いくつかの実施形態では、キットは、別々の成分の使用のための説明書を含む。キット形態は、別々の成分が好ましくは異なる投与形態(例えば、経口及び非経口)で投与される場合、異なる投与間隔で投与される場合、又は組合せの個々の成分の用量設定が処方する医療専門家により所望される場合に、特に有利である。
方法8
実施例8-1:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン
工程1:4-ブロモ-5-クロロ-2-フロオロベンズアミド。塩化チオニル(67mL、0.92mol)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ安息香酸(Oxchem Corp.,Wood Dale,IL,USA;23.3g、92mmol)の混合物を、70℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物を、真空中で濃縮し、残渣を1,4-ジオキサン(200mL)中で溶解させ、水酸化アンモニウム(30%水溶液、82mL、0.64mol)で処理し、室温で15分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、4-ブロモ-5-クロロ-2-フロオロベンズアミド(実施例8、工程1)を得た:m/z(ESI,+veイオン):251.8(M+H)
+.
工程2:4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ベンズアミド。DCE(100mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンズアミド(5.90g、23.4mmol)及び塩化オキサリル(DCM中1M;12.9mL、25.7mmol)の混合物を、80℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物を室温に冷却し、2-イソプロピルアニリン(6.6mL、46.7mmol)を加えた。得られた混合物を室温で15分間撹拌し、続いて0℃に冷却した。沈殿した固体を濾過により除去し、回収された濾液を真空中で濃縮して、4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ベンズアミドを得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.06(br.s.,1H)10.31(s,1H)7.97-8.05(m,2H)7.82(d,J=7.2Hz,1H)7.32-7.38(m,1H)7.14-7.25(m,2H)3.11(spt,J=6.8Hz,1H)1.24(d,J=6.8Hz,6H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-113.6(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):412.7及び414.6(m+H)+.
工程3:7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体F)。THF中の1M KHMDS(8.3mL、8.3mmol)を、THF(19mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ベンズアミド(1.56g、3.77mmol)の混合物に-20℃で加え、得られた混合物を、1時間かけて室温まで温めた。次に、反応混合物を、EtOAc(150mL)で希釈し、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をDCM(5mL)中で懸濁させ、超音波処理し、濾過により回収し、真空中で乾燥させて、7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体F)を得た:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.43(br.s.,1H)8.29(s,1H)7.55-7.59(m,2H)7.39-7.44(m,1H)7.16(d,J=7.8Hz,1H)6.75(s,1H)2.59-2.77(m,1H)1.17-1.24(m,3H)1.11(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):392.9及び395.0(m+H)+.
工程4:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン。DME(30mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体F、1.17g、2.96mmol)、(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)ボロン酸(2.02g、11.9mmol)、SPhos Pd G3(0.128g、0.148mmol)、及び炭酸カリウム(2M水溶液、4.45mL、8.90mmol)の混合物を、85℃で16時間撹拌した。次に、反応混合物を、EtOAc(150mL)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(3×100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.90(d,J=1.2Hz,1H)8.11(d,J=3.3Hz,1H)7.53-7.59(m,1H)7.48(tt,J=7.0,2.2Hz,1H)7.38-7.44(m,1H)7.32-7.37(m,2H)6.93(dd,J=8.4,4.3Hz,1H)6.86(t,J=8.7Hz,1H)6.15(s,1H)3.66(d,J=30Hz,3H)2.73(dq,J=14.2,7.0Hz,1H)1.11(t,J=7.1Hz,3H)1.03(dd,J=12.7,6.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ -113.8(s,1F)-115.2(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):439.1(m+H)+.
工程5:4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。アセトニトリル(9mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.395g、0.9mmol)及びEt3N(0.75mL、5.4mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(0.5mL、5.4mmol)を加え、得られた溶液を、80℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た:m/z(ESI、+ve)457.1(M+H)+.
工程5の代替手順(以下の表に示されるとおりに使用される):アセトニトリル(0.07M)中の工程4からの生成物(1.0当量)、トリエチルアミン(18.0当量)、及び1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(12当量)の撹拌混合物に、オキシ塩化リン(6.0当量)を加え、得られた反応混合物を、80℃で3.5時間撹拌した。次に、反応混合物を、急激に撹拌した水(100mL)に10℃でゆっくりと注いだ。水性懸濁液を15分間撹拌した後、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を塩水(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、ベンゾトリアゾール付加体中間体を得て、これを工程6で直接使用した。
工程6:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。DCE(9mL)中の4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(方法8、工程5から得た)、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.335g、1.80mmol)、及びEt3N(0.75mL、5.4mmol)の溶液を、60℃で20分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(100mL)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(3×75mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た:m/z(ESI、+veイオン):607.3(M+H)+.
注記:2,2,2-トリフルオロ酢酸(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例8-1、工程6b)が使用された場合、以下のとおりに合成された:
2,2,2-トリフルオロ酢酸(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例8-1、工程6b)
工程6a:4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。塩化アクリロイル(1.3mL、16.5mmol)を、THF(30mL)中の(S)-1-Boc-2-メチル-ピペラジン(3.00g、15.0mmol、Boc Sciences、Shirley、NY)の溶液に、-10℃で加え、得られた混合物を-10℃で5分間撹拌した。次に、トリエチルアミン(6.3mL、44.9mmol)をゆっくりと加え、得られた混合物を-10℃で15分間撹拌し、続いて室温まで温めた。反応混合物をEtOAcとNaHCO3飽和水溶液との間で分配した。水層をEtOAcで抽出し、続いて有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 6.72-6.85(m,1H)6.10-6.18(m,1H)5.68-5.76(m,1H)4.08-4.32(m,2H)3.68-4.03(m,2H)2.86-3.14(m,2H)2.66-2.80(m,1H)1.38-1.43(s,9H)0.96-1.04(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):277.3(m+Na)+.
工程6b:2,2,2-トリフルオロ酢酸(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例8-1、工程6b)。DCM(16mL)中の4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(3.21g、12.6mmol)及びTFA(4.7mL、63.1mmol)の混合物を、室温で24時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮して、2,2,2-トリフルオロ酢酸(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例8-1、工程6b)を得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.70-8.99(m,1H)6.74-6.91(m,1H)6.12-6.26(m,1H)5.70-5.84(m,1H)4.25-4.44(m,1H)4.07-4.25(m,1H)3.49-3.53(m,1H)3.22-3.32(m,2H)2.92-3.08(m,2H)1.14-1.29(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):155.1(m+H)+.
工程7:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン。TFA(4mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.594g、0.978mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た:m/z(ESI、+veイオン):507.2(M+H)+.
工程8:4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。DCM(10mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.85mL、4.9mmol)の氷冷溶液に、0℃で塩化アクリロイル(0.079mL、0.98mmol)を加え、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(3×75mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.86(d,J=1.2Hz,1H)7.41-7.54(m,2H)7.29-7.37(m,2H)7.14(dt,J=7.8,1.7Hz,1H)6.70-6.79(m,2H)6.58-6.68(m,1H)6.50(d,J=7.4Hz,1H)6.39(dd,J=16.8,1.8Hz,1H)5.75-5.84(m,1H)3.79-4.06(m,8H)3.75(s,2H)3.66(s,1H)2.69(tt,J=13.4,6.8Hz,1H)1.20-1.24(m,3H)1.07(dd,J=6.8,3.9Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ -113.05(s,1F)-113.55(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):561.2(m+H)+.
工程9:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。BBr3(DCE中1M、3.3mL、3.3mmol)を、DCE(1.7mL)中の4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(0.372g、0.663mmol)の氷冷溶液に加え、得られた混合物を0℃で20分間撹拌し、続いて室温まで温め、2時間撹拌した。反応混合物にNaHCO3飽和水溶液、続いてEtOAc(150mL)を加えた。有機層を分離し、NaHCO3飽和水溶液(3×100mL)で洗浄した。次に、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノンを得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.06(br.d.,J=15.1Hz,1H)8.03(d,J=1.2Hz,1H)7.51-7.56(m,1H)7.45(t,J=7.6Hz,1H)7.33(tdd,J=7.5,7.5,3.8,1.4Hz,1H)7.14-7.25(m,2H)6.84(dd,J=16.8,10.4Hz,1H)6.62-6.74(m,2H)6.14-6.26(m,2H)5.71-5.78(m,1H)3.71-3.99(m,8H)2.52-2.59(m,1H)1.02-1.12(m,6H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6)δ -113.6(s,1F)-114.8(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):547.1(m+H)+.
方法9
実施例9-1:6-クロロ-7-(2,3-ジクロロ-5-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:7-ブロモ-4,6-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。アセトニトリル(11.4mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体F、470mg、1.19mmol)及びDIPEA(0.62mL、3.6mmol)の混合物に、オキシ塩化リン(0.92mL、6.0mmol)を加えた。得られた混合物を80℃で2時間加熱し、続いて室温に冷却し、真空中で濃縮して、7-ブロモ-4,6-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):413.0(M+H)
+.
工程2:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体9A)。DMF(2.3mL)中の7-ブロモ-4,6-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(492mg、1.19mmol)、(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(478mg、2.39mmol)、及びDIPEA(0.62mL、3.6mmol)の混合物を、室温で10分間撹拌した。次に、氷水(10mL)を加え、混合物を15分間撹拌した。沈殿した固体を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(実施例9、工程2)を得た。m/z(ESI、+veイオン):577.1(M+H)+.
TFA(2.0mL、26.8mmol)を、DCM(2mL)中の4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(297mg、0.516mmol)の溶液に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮して、(S)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):477.0(M+H)+.
塩化アクリロイル(DCM中0.258M、4.0mL、1.03mmol)を、DCM(2.0mL)中の(S)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.27mL、1.5mmol)の氷冷混合物に加え、得られた混合物を0℃で20分間撹拌した。NaHCO3飽和水溶液を、反応混合物に加えた後、EtOAc(50mL)を加えた。有機層を分離し、NaHCO3飽和水溶液(3×130mL)で洗浄した。次に、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体9A)を得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.91-8.08(m,1H),7.49-7.67(m,2H),7.41(br d,J=5.8Hz,1H),7.21(br s,1H),6.76-6.98(m,1H),6.52-6.67(m,1H),6.09-6.29(m,1H),5.75(br s,1H),4.61-4.96(m,1H),4.23-4.48(m,1H),3.93-4.21(m,2H),3.50-3.77(m,1H),3.33-3.49(m,1H),3.23-3.28(m,1H),2.94-3.24(m,1H),1.27(br d,J=9.3Hz,6H),1.09(br s,3H).m/z(ESI,+veイオン):531.1(m+H)+.
工程3:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2,3-ジクロロ-5-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(1.6mL)及び水(0.4mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体9A、120mg、0.226mmol)、2-(2,3-ジクロロ-5-メトキシフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン(82mg、0.27mmol)、Na2CO3(96mg、0.91mmol)及びPd(PPh3)4(26mg、0.023mmol)の混合物を、90℃で17時間加熱した。次に、反応混合物を、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2,3-ジクロロ-5-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):627.0(M+H)+.
工程4:6-クロロ-7-(2,3-ジクロロ-5-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。BBr3(ヘキサン中1M、0.32mL、0.32mmol)を、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2,3-ジクロロ-5-メトキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(40mg、0.064mmol)及びDCE(1.0mL)の氷冷混合物に加え、この混合物を0℃で30分間撹拌した。NaHCO3飽和水溶液(2.0mL)を加え、混合物をDCM/MeOH(2:1、5mL)で抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、6-クロロ-7-(2,3-ジクロロ-5-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノンを得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.42(br d,J=17.0Hz,1H),7.86-8.11(m,1H),7.50-7.63(m,1H),7.47(br t,J=6.0Hz,1H),7.36(t,J=7.5Hz,1H),7.15-7.26(m,1H),7.05(d,J=2.3Hz,1H),6.78-6.96(m,1H),6.44-6.58(m,1H),6.11-6.29(m,2H),5.71-5.82(m,1H),4.68-4.98(m,1H),3.96-4.52(m,3H),3.52-3.85(m,2H),3.34-3.51(m,1H),2.95-3.26(m,1H),1.27-1.41(m,3H),0.95-1.13(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):611.0(m+H)+.
方法54
実施例54-1:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-((2-シクロプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(200mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、1.0g、4.5mmol)の溶液に、塩化オキサリル(DCM中2M、2.5mL、5.0mmol)を加えた。反応物を70℃で30分間撹拌し、続いて室温まで冷却した。2-シクロプロピルアニリン(0.6mL、4.6mmol、ChemBridge Corporation、San Diego、CA、USA)を加え、溶液を室温で10分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、残渣をMeOH中で懸濁させ、濾過して、2,5,6-トリクロロ-N-((2-シクロプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):406.0(M+Na)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF(20mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-((2-シクロプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(1.4g,3.6mmol)の氷冷溶液に、THF中の1M KHMDS(7.6mL、7.6mmol)を加えた。混合物を室温まで温め、5分間撹拌し、続いて、塩化アンモニウム飽和水溶液でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、水(60mL)で洗浄し、Chem Elut抽出カートリッジ(Agilent Technologies、Santa Clara、CA、USA)に通す溶出により乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOH中で懸濁させ、濾過して、6,7-ジクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た。この材料をさらに精製することなくその後の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):348.0(M+H)+.
工程3:4,6,7-トリクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。アセトニトリル(20mL)中の6,7-ジクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.0g、2.9mmol)の溶液に、DIPEA(1.5mL、8.6mmol)を加えた後、オキシ塩化リン(0.54mL、5.7mmol)を加えた。得られた混合物を80℃に25分間加熱し、続いて真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく次の工程で使用した。
工程4:4-(6,7-ジクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(0.60g、3.0mmol、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、USA)を、DMF(15mL)中の4,6,7-トリクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.05g、2.9mmol)及びDIPEA(2.5mL、14.3mmol)の溶液に加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、続いて氷水(100mL)を加え、混合物を、固体沈殿物が形成されるまでさらに15分間撹拌した。反応物を濾過し、濾過された固体をEtOAc中で溶解させ、Chem Elut抽出カートリッジ(Agilent Technologies、Santa Clara、CA、USA)に通す溶出により乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:40~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(6,7-ジクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):530.2(M+H)+.
工程5:4-(6-クロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(20mL)及び水(0.1mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(0.98g、1.9mmol)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)、DCMとの錯体(0.14g、0.19mmol)、酢酸カリウム(0.93g、9.5mmol)及び(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(0.39g、2.5mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA、USA)の混合物を、アルゴンで5分間脱気した。得られた混合物を90℃で90分間撹拌し、続いて水(40mL)とEtOAc(2×40mL)の間で分配した。合わせた有機層を、水(40mL)で洗浄し、Chem Elut抽出カートリッジ(Agilent Technologies、Santa Clara、CA、USA)に通す溶出により乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:50~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):606.2(M+H)+.
工程6:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(5.0mL、65mmol)を、DCM(10mL)中の4-(6-クロロ-1-(2-シクロプロピルフェニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(0.80g、1.3mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣をDCM(10mL)中で懸濁させ、0℃に冷却し、DIPEA(1.2mL、6.6mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(DCM中0.26M溶液、4.1mL、1.1mmol)で処理した。反応物を室温まで温め、10分間撹拌し、続いてさらに塩化アクリロイル(DCM中0.26M溶液、1.0mL、0.26mmol)を加えた。室温でさらに10分間撹拌した後、反応物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液40%~100% EtOAc/ヘプタン)により精製し、精製された生成物を、MeOH中で懸濁させ、濾過して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(メチルスルホニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.07(s,1H),8.29-8.42(m,1H),7.19-7.29(m,3H),7.14(br d,J=6.2Hz,1H),7.06(br d,J=5.4Hz,1H),6.79-6.93(m,1H),6.61-6.74(m,2H),6.20(br d,J=16.2Hz,1H),5.71-5.80(m,1H),4.73-5.04(m,1H),3.96-4.49(m,3H),3.42-3.91(m,2H),3.20-3.27(m,1H),1.41-1.63(m,1H),1.28-1.40(m,3H),0.47-0.67(m,3H),0.41(br s,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-115.37(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):560.2(m+H)+.
方法55
実施例55-1:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(3-メチル-5-(2-プロパニル)-1,2-オキサゾール-4-イル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-((5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(22mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、2.5g、11mmol)の灰色の不均一な混合物に、室温で塩化オキサリル、DCM中の2M溶液(5.8mL、11.6mmol)を加えた。得られた黄色の不均一な混合物を撹拌し、65℃で加熱した。4時間後、混合物を0℃まで冷却し、THF(5mL)中の5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-アミン塩酸塩(1.96g、11.08mmol、Enamine、Monmouth Junction、NJ、USA)及びDIPEA(3.9mL、22.2mmol)の白色懸濁液で処理し、混合物を0℃で撹拌した。5分後、冷浴を取り外し、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色シロップとして粗生成物を得た。残渣を、EtOAc(100mL)と飽和NaHCO
3(100mL)の間で分配し、有機抽出物を塩水(1×100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)中で懸濁させ、濾過し、固体をアセトニトリル(20mL)で洗浄し、乾燥させて、灰白色固体として2,5,6-トリクロロ-N-((5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.84g、7.26mmol、収率65.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 11.31(br s,1H),9.22(br s,1H),8.62(s,1H),3.02-3.16(m,1H),2.11(s,3H),1.23(d,J=7.0Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):390.8(m+H)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF(24mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-((5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.84g、7.24mmol)の冷却混合物に、KHMDS、THF中1M溶液(14.5mL、14.5mmol)を0℃で滴下して加え、混合物を0℃で撹拌した。30分後、冷浴を取り外し、赤みがかった褐色の不均一な混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(50mL)及び塩水(50mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、溶液を濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、6,7-ジクロロ-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.68g、66%収率)を得た。この材料を、さらに精製することなく次の工程で使用した。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.24(s,1H),8.56(s,1H),3.00-3.13(m,1H),2.04(s,3H),1.15(dd,J=6.9,4.3Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):355.0(m+H)+.
工程3:(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。アセトニトリル(2ml)中の6,7-ジクロロ-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.69g、4.74mmol)、DIPEA(1.1mL、6.2mmol)、及び三塩化ホスホリル(0.53mL、5.7mmol)の溶液を、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、DIPEA(3.4mL、19.4mmol)及び(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.04g、5.21mmol)を加え、反応物を室温で30分間撹拌した。混合物を、冷飽和NaHCO3(5mL)に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物を、EtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(75mL)の間で分配し、有機層を、飽和NaHCO3(75mL)で洗浄した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH/DCM)により精製して、(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.5g、収率98%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):537.0(M+H)+.
工程4:(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.6g、1.1mmol)、(2-フルオロ-5-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(261mg、1.68mmol)、Pd(PPh3)4(0.13g、0.11mmol)及び炭酸ナトリウム(0.355g、3.35mmol)の混合物を、N2でパージした後、1,4-ジオキサン(12mL)及び水(3mL)を加えた。混合物を80℃で1時間加熱し、続いて飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH/DCM)により精製して、わずかなエーテル副生成物とともに(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.22g、0.37mmol、収率33%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):613.0(M+H)+.
工程5:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(3-メチル-5-(2-プロパニル)-1,2-オキサゾール-4-イル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(5mL)中の(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.224g、0.365mmol)の溶液に、TFA(5mL、64.9mmol)を室温で加え、混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(5-イソプロピル-3-メチルイソオキサゾール-4-イル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。粗生成物をDCM(15mL)中に溶解させ、DIPEA(0.26mL、1.5mmol)及び少量のDCM(1mL)中の塩化アクリロイル(0.021mL、0.26mmol)の溶液で処理した。30分後、混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3、飽和塩化アンモニウムで洗浄した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH/DCM)により精製して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(3-メチル-5-(2-プロパニル)-1,2-オキサゾール-4-イル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.155g、0.137mmol、収率37.4%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.18(br s,1H),8.40(br d,J=13.1Hz,1H),7.25-7.32(m,1H),6.79-6.91(m,1H),6.68-6.79(m,2H),6.20(br d,J=16.6Hz,1H),5.74-5.79(m,1H),4.93(br d,J=27.8Hz,1H),3.97-4.46(m,3H),3.36-3.88(m,2H),2.98-3.28(m,1H),2.85-2.97(m,1H),1.92(br d,J=6.0Hz,3H),1.33(dd,J=12.6,6.6Hz,3H),1.10(d,J=6.8Hz,3H),1.05(dd,J=6.9,2.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-115.73(br dd,J=82.4,10.4Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):567.2(m+H)+.
方法56
実施例56-1:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシ-フェニル)-4-[(2S)-2-メチル-4-プロパ-2-エノイル-ピペラジン-1-イル]-1-[2-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-オン。
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-[[2-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]カルバモイル]ピリジン-3-カルボキサミド。THF(23mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、1.03g、4.56mmol)及びDCM中のオキサリルクロリド、2M(2.5mL、5.0mmol)の混合物を65℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、2-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)アニリン(1.0mL、4.6mmol;Oakwood Products,Inc.、Estill、SC、USA)を加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(2×75mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、白色固体として2,5,6-トリクロロ-N-[[2-(ペンタフルオロ-λ
6-スルファニル)フェニル]カルバモイル]ピリジン-3-カルボキサミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):469.7/471.8(M+H)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン。THF中の1M KHMDS(9.1mL、9.1mmol)を、THF(23mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-[[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]カルバモイル]ピリジン-3-カルボキサミド(2.15g、4.56mmol)の溶液に室温で加え、褐色溶液を室温で15分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(150mL)で希釈し、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×75mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、6,7-ジクロロ-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(1.82g、4.19mmol、収率92%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):433.9(M+H)+.
工程3:(3S)-4-[6,7-ジクロロ-2-オキソ-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル]-3-メチル-ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。アセトニトリル(10.5mL)中の6,7-ジクロロ-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(1.82g、4.19mmol)、DIPEA(1.5mL、8.4mmol)、及び三塩化ホスホリル(0.47mL、5.0mmol)の溶液を、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、DIPEA(1.5mL、8.4mmol)及び(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.01g、5.03mmol)を加え、反応物を室温で10分間撹拌した。混合物を、冷飽和NaHCO3(5mL)に注ぎ、10分間激しく撹拌し、EtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(75mL)の間で分配し、有機層を、飽和NaHCO3(75mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(3S)-4-[6,7-ジクロロ-2-オキソ-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル]-3-メチル-ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.25g、2.03mmol、収率48%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):616.0(M+H)+.
工程4:6,7-ジクロロ-4-[(2S)-2-メチル-4-プロパ-2-エノイル-ピペラジン-1-イル]-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-オン。TFA(8mL)中の(3S)-4-[6,7-ジクロロ-2-オキソ-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル]-3-メチル-ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.25g、2.03mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。得られた油をDCM(10mL)中で再溶解させ、0℃まで冷却し、DIPEA(1.1mL、6.1mmol)を加えた後、塩化アクリロイル(0.17mL、2.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、続いてEtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(75mL)の間で分配し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、琥珀色の固体として6,7-ジクロロ-4-[(2S)-2-メチル-4-プロパ-2-エノイル-ピペラジン-1-イル]-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-オン(611mg、収率53%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):569.9(M+H)+.
工程5:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシ-フェニル)-4-[(2S)-2-メチル-4-プロパ-2-エノイル-ピペラジン-1-イル]-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-オン。1,4-ジオキサン(2.4mL)及び水(0.24mL)中の6,7-ジクロロ-4-[(2S)-2-メチル-4-プロパ-2-エノイル-ピペラジン-1-イル]-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-オン(611mg、1.07mmol)、酢酸カリウム(315mg、3.21mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(333mg、2.14mmol、Wuxi Chemical Industry Group Co.,Ltd.,China)、及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(78mg、0.11mmol)の混合物を、N2で3分間曝気し、続いて90℃まで2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(75mL)の間で分配し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン、続いてMeOH中3% 2M NH3/DCM)により精製して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシ-フェニル)-4-[(2S)-2-メチル-4-プロパ-2-エノイル-ピペラジン-1-イル]-1-[2-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル]ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-オンを得た:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.27(br s,1H)8.09(br d,J=13.1Hz,1H)8.03(br d,J=8.1Hz,1H)7.69-7.80(m,1H)7.57-7.69(m,1H)7.20-7.34(m,1H)6.64-6.74(m,2H)6.49-6.64(m,1H)6.34-6.43(m,1H)5.81(br d,J=10.6Hz,1H)4.16-5.41(m,3H)2.78-4.07(m,4H)1.49-1.68(m,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ 66.87(br d,J=150.9Hz,1F)-106.06--104.79(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):646.0(m+H)+.
方法57
実施例57-1:1-(2-エチル-4-メチル-3-ピリジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,6-ジクロロ-N-((2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)-5-フルオロニコチンアミド。THF(25mL)中の2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(中間体S、2.58g、12.4mmol)の混合物に、塩化オキサリルの溶液、DCM中の2M溶液(6.5mL、13mmol)を加えた。混合物を、窒素下にて65℃で(Finncondenserにより)2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、続いて、THF(10mL)中の2-エチル-4-メチルピリジン-3-アミン(中間体W、1.68g、12.4mmol)の溶液を反応混合物に加えた。1時間後、沈殿物を濾過により回収し、アセトニトリル(20mL)で洗浄し、乾燥させて、白色固体として2,6-ジクロロ-N-((2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)-5-フルオロニコチンアミド(4.08g、11mmol、収率89%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 11.60(s,1H),9.99(s,1H),8.61(d,J=5.8Hz,1H),8.51(d,J=7.9Hz,1H),7.79(d,J=5.8Hz,1H),2.97(q,J=7.6Hz,2H),2.44(s,3H),1.25(t,J=7.6Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO-d
6)δppm-121.80(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):371.0(m+H)
+.
工程2:7-クロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF(55mL)中の2,6-ジクロロ-N-((2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)-5-フルオロニコチンアミド(4.08g、11mmol)の冷却混合物に、KHMDS、THF中の1M溶液(24.3mL、24.3mmol)を0℃で滴下して加え、混合物を室温まで温めた。4時間後、混合物を、飽和塩化アンモニウム(50mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を塩水(1×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、橙色のシロップ固体を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% 3:1 EtOAc-EtOH/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として7-クロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.09g、3.26mmol、収率29.6%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.28(br s,1H),8.46-8.51(m,2H),7.30(d,J=5.0Hz,1H),2.39-2.49(m,2H),2.04(s,3H),1.07(t,J=7.5Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-126.84(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):335.0(m+H)+.
工程3:4,7-ジクロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。アセトニトリル(22mL)中の7-クロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.09g、3.25mmol)及びDIPEA(2.3mL、13mmol)の混合物に、室温でオキシ塩化リン(0.9mL、9.7mmol)を加え、混合物を撹拌し、80℃で加熱した。1時間後、混合物を真空中で濃縮し、トルエンと2回共蒸発させて、暗赤色のシロップとして4,7-ジクロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.15g、3.25mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI +veイオン):349.0(M+H)+(MeOH中のOMe付加体として検出される)。
工程4:4-(7-クロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。THF(16mL)中の4,7-ジクロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.15g、3.25mmol)の混合物に、DIPEA(1.7mL、9.7mmol)を加えた後、(S)-4-Boc-2-メチルピペラジン(0.98g、4.87mmol、Combi-Blocks Inc.)を加え、混合物を室温で撹拌した。30分後、反応混合物を氷冷飽和NaHCO3(100mL)に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、暗赤色のシロップを得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% 3:1 EtOAc-EtOH/ヘプタン)により精製して、橙色固体として4-(7-クロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(0.95g、1.8mmol、収率56%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.44(d,J=5.0Hz,1H),8.37(t,J=8.4Hz,1H),7.27(d,J=5.0Hz,1H),4.82(br d,J=2.5Hz,1H),4.10-4.22(m,1H),3.88-4.03(m,1H),3.82(br d,J=13.3Hz,1H),3.58-3.72(m,1H),2.98-3.29(m,2H),2.27-2.45(m,2H),1.93(d,J=2.5Hz,3H),1.45(s,9H),1.31(t,J=6.5Hz,3H),1.05(td,J=7.5,2.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-128.31(br d,J=8.7Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):517.0(m+H)+.
工程5:4-(1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。4-(7-クロロ-1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(0.503g、0.974mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(0.304g、1.95mmol)、酢酸カリウム(0.478g、4.87mmol)、及び1.4-ジオキサン(9.74mL)の混合物を、窒素で5分間脱気した。混合物に、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム-DCM(1:1)(0.04g、0.049mmol)及び4滴の水を加えた。混合物を、窒素で2分間脱気し、撹拌し、90℃で加熱した。4時間後、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄色固体として4-(1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(0.411g、0.694mmol、収率71.3%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.24(br s,1H),8.35(d,J=4.8Hz,1H),8.26(t,J=9.6Hz,1H),7.23-7.31(m,1H),7.20(d,J=5.0Hz,1H),6.73(d,J=8.3Hz,1H),6.68(t,J=8.9Hz,1H),4.87(br s,1H),4.23(br t,J=14.1Hz,1H),3.91-4.05(m,1H),3.84(br d,J=12.6Hz,1H),3.58-3.74(m,1H),3.02-3.29(m,2H),2.30-2.43(m,2H),1.92(d,J=4.1Hz,3H),1.45(s,9H),1.35(dd,J=8.9,6.8Hz,3H),1.03(td,J=7.5,2.9Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-115.67(br d,J=6.1Hz,1F),-128.39(br d,J=6.1Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):593.0(m+H)+.
工程6:1-(2-エチル-4-メチル-3-ピリジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(7mL)中の4-(1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(0.407g、0.687mmol)の溶液に、TFA(6.9mL)を加え、混合物を室温で撹拌した。10分後、混合物を真空中で濃縮して、黄色のシロップとして1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):493.0(M+H)+.
黄色のシロップをDCM(6.9mL)中で溶解させ、混合物を0℃まで冷却した。冷却混合物に、DIPEA(1.2mL、6.87mmol)を加えた後、塩化アクリロイル、DCM中0.2M溶液(3.4mL、0.68mmol)を加え、混合物を0℃で撹拌した。20分後、反応物を飽和NaHCO3(50mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、黄色固体を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄色固体として1-(2-エチル-4-メチル-3-ピリジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.352g、0.644mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.23(d,J=1.2Hz,1H),8.37(d,J=5.0Hz,1H),8.24-8.34(m,1H),7.19-7.32(m,2H),6.79-6.93(m,1H),6.74(d,J=8.3Hz,1H),6.69(t,J=8.9Hz,1H),6.21(br d,J=17.2Hz,1H),5.73-5.79(m,1H),4.84-5.00(m,1H),3.95-4.47(m,3H),3.02-3.82(m,3H),2.35-2.45(m,2H),1.93(s,3H),1.33(dd,J=9.4,6.7Hz,3H),1.03(td,J=7.5,1.6Hz,3H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6)δppm-115.66(d,J=6.1Hz,1F),-128.33(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):547.0(m+H)+.
方法58
実施例58-1:6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-(2-メチル-2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:N-((2-(tert-ブチル)フェニル)カルバモイル)-2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド。THF(40mL)中の2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(中間体S、2g、9.56mmol)の混合物に、塩化オキサリルの溶液、DCM中の2M溶液(5.3mL、10.6mmol)を加えた。混合物を、窒素下にて70℃で(Finncondenserにより)50分間加熱した。混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。THF(40mL)を、2-(tert-ブチル)アニリン(1.5mL、9.56mmol、Ark Pharma、Arlington Heights、IL、USA)とともに加えた。10分後、溶媒を真空中で除去し、残渣をMeOH中で懸濁させ、超音波処理した。得られた白色固体を回収し、風乾して、白色固体としてN-((2-(tert-ブチル)フェニル)カルバモイル)-2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(4.13g、8.15mmol、収率85%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 11.46(1H,br s),9.55-10.36(1H,m),8.52(1H,br d,J=7.7Hz),7.49(1H,br d,J=7.0Hz),7.43(1H,dd,J=7.8,1.6Hz),7.23(2H,dtd,J=19.7,7.4,7.4,1.6Hz),1.40(9H,s).
19F NMR(376MHz,DMSO-d
6)δppm-121.74(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):406.0(m+Na)
+.
工程2:1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-7-クロロ-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF(40mL)中のN-((2-(tert-ブチル)フェニル)カルバモイル)-2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(3.13g、8.15mmol)の冷却混合物に、KHMDS、THF中の1M溶液(17.1mL、17.1mmol)を0℃で滴下して加えた。冷浴を取り外し、混合物を室温で撹拌した。10分後、混合物を、飽和塩化アンモニウム(60mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を水(60mL)で洗浄し、ChemElute抽出カートリッジを介して乾燥させた。溶離液を濃縮し、MeOH中で懸濁させた。得られた固体を濾過により回収して、1.5gの灰白色固体を得た。濾液を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により精製して、0.15gの追加の生成物を得た。生成物を合わせ、さらにDCMでトリチュレートして、淡黄色固体として1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-7-クロロ-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.6g、4.6mmol、収率56.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.17(1H,s),8.45(1H,d,J=7.5Hz),7.65(1H,dd,J=8.3,1.2Hz),7.41-7.46(1H,m),7.32(1H,td,J=7.5,1.5Hz),7.20(1H,dd,J=7.9,1.5Hz),1.17(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-127.49(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):348.0(m+H)+.
工程3:4-(1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-7-クロロ-6-フルオロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。アセトニトリル(30mL)中の1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-7-クロロ-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4-(1H,3H)-ジオン(1.59g、4.57mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(1.0mL、5.9mmol)を加えた後、オキシ塩化リン(0.51mL、5.5mmol)を加えた。次に、混合物を80℃まで加熱し、1時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、追加のDIPEA(2.4mL、13.7mmol)を加えた後、(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(1.02g、5.12mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温めながら20分間撹拌し、続いて冷飽和NaHCO3(70mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水相をEtOAc(2×30mL)で抽出し、合わせた有機相を、Chem Elut抽出カートリッジに通すことによって乾燥させた。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 30~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-7-クロロ-6-フルオロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(2.24g、4.22mmol、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.24-8.40(1H,m),7.61(1H,d,J=8.1Hz),7.36-7.42(1H,m),7.26-7.33(1H,m),6.99(1H,d,J=7.7Hz),4.64-4.89(1H,m),4.03-4.24(1H,m),3.89-4.01(1H,m),3.80(1H,br d,J=12.6Hz),3.46-3.69(1H,m),2.88-3.26(2H,m),1.44(9H,s),1.21-1.34(3H,m),1.12(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-129.14(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):530.2(m+H)+.
工程4:4-(1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。250mLの丸底フラスコを、4-(1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-7-クロロ-6-フルオロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.20g、2.26mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(0.395g、2.53mmol)、酢酸カリウム(1.17g、5.25mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム-DCM(1:1)(0.169g、0.231mmol)、及び1,4-ジオキサン(20mL)で充填し、混合物をアルゴンで5分間脱気した。混合物に1滴の水を加え、それを90℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(40mL)とEtOAc(40mL)の間で分配した。水相をEtOAc(40mL)で抽出し、有機相を水(40mL)で洗浄した。有機相を、Chem Elut抽出カートリッジに通すことによって乾燥させ、濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:40~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として4-(1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(1.39g、2.3mmol、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.14(1H,br s),8.15-8.27(1H,m),7.55(1H,d,J=8.1Hz),7.19-7.33(3H,m),6.94(1H,dd,J=7.8,1.3Hz),6.63-6.75(2H,m),4.79(1H,br d,J=1.9Hz),4.06-4.25(1H,m),3.89-3.99(1H,m),3.83(1H,br d,J=13.5Hz),3.58(1H,br t,J=12.4Hz),2.82-3.25(2H,m),1.45(9H,s),1.26-1.36(3H,m),1.09-1.15(9H,m).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.91(br d,J=12.0Hz,1F),-129.18(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):606.2(m+H)+.
工程5:4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(10mL)中の4-(1-(2-エチル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(1.38g、2.28mmol)の黄色の透明な溶液に、TFA(5mL)を加え、混合物を室温で撹拌した。50分後、混合物を真空中で濃縮し、残渣を、0℃に冷却されたDCM(10mL)中で溶解させた。次に、DIPEA(2mL、11.4mmol)を加えた後、塩化アクリロイル、DCM中の0.25M溶液(8.3mL、2.1mmol)を加えた。冷浴を取り外し、混合物を室温で撹拌した。10分後、反応物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(2-(tert-ブチル)フェニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.02g、1.82mmol、収率80%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.13(br d,J=2.07Hz,1H),8.16-8.29(m,1H),7.55(d,J=7.67Hz,1H),7.18-7.34(m,3H),6.95(d,J=7.67Hz,1H),6.78-6.91(m,1H),6.63-6.76(m,2H),6.14-6.25(m,1H),5.76(dd,J=2.07,10.37Hz,1H),4.75-4.89(m,1H),3.92-4.53(m,3H),3.45-3.74(m,2H),2.90-3.24(m,1H),1.22-1.36(m,3H),1.12(s,9H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6)δppm-114.88(br d,J=8.0Hz,1F),-129.19(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):560.2(m+H)+.
方法59
実施例59-1:6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,6-ジクロロ-5-フルオロ-N-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)カルバモイル)ニコチンアミド。塩化オキサリル DCM中2.0M(4.38mL、8.77mmol)を、THF(35mL)中の2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(中間体S、1.75g、8.35mmol)の混合物に加えた。反応混合物を60℃で20分間撹拌した後、0℃まで冷却した。2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)アニリン(中間体I-1、1.68g、8.35mmol)を加え、反応混合物を0℃で45分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3(100mL)とEtOAc(100mL)の間で分配した。有機層を分離し、塩水(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、橙色固体として2,6-ジクロロ-5-フルオロ-N-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(3.59g、8.23mmol、収率99%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):435.8(M+H)
+.
工程2:7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF中の1M KHMDS(16.46mL、16.46mmol)を、THF(80mL)中の2,6-ジクロロ-5-フルオロ-N-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(3.59g、8.23mmol)の撹拌溶液に0℃で加えた。反応混合物を0℃で2時間、続いて室温でさらに20時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム(100mL)でクエンチし、EtOAc(150mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗製の固体をDCM(20mL)中でスラリーにし、濾過して、黄褐色固体として7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.6g、4mmol、収率48.6%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.24(1H,br s)8.47(1H,br d,J=7.26Hz)7.63-7.71(1H,m)7.52-7.61(2H,m)7.42-7.47(1H,m)1.15-1.26(3H,m)0.88-0.97(1H,m).m/z(ESI,+veイオン):400.0(m+H)+.
工程3:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。オキシ塩化リン(0.45mL、4.77mmol)を、アセトニトリル(15mL)中の7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.59g、3.98mmol)及びDIPEA(0.9mL、5.2mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を80℃まで加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却した後、別のDIPEA(4.5mL、25.9mmol)を加え、2,2,2-トリフルオロ酢酸(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例8-1、工程6b)、2.39g、3.98mmol)を加えた。反応混合物を0℃で20分間撹拌し、続いて水(100mL)を加え、水性懸濁液をEtOAc(100mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(75mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(874mg、1.63mmol、収率41%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.63-7.77(2H,m)7.46-7.55(2H,m)7.15(1H,br d,J=7.05Hz)6.50-6.68(1H,m)6.40(1H,br d,J=16.60Hz)5.80(1H,br d,J=10.37Hz)2.76-5.20(7H,m)1.45-1.64(3H,m)1.23-1.37(2H,m)0.97-1.08(2H,m).m/z(ESI,+veイオン):536.2(m+H)+.
工程4:6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(437mg、0.815mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(60mg、0.082mmol)、及び酢酸カリウム(336mg、3.42mmol)を、アルゴン雰囲気下で1,4-ジオキサン(3mL)中で混合した。混合物を90℃まで加熱し、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(191mg、1.22mmol、Combi Blocks、San Diego、CA、USA)及び水(0.3mL)を加えた。反応混合物を90℃で30分間撹拌し、続いて室温まで冷却し、EtOAc(150mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄した。有機層を分離し、塩水(75mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(340mg、0.278mmol、収率68.2%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 9.35-9.39(m,1H),7.79-7.89(m,1H),7.72(br d,J=7.3Hz,1H),7.53-7.64(m,2H),7.19-7.31(m,2H),6.55-6.73(m,3H),6.39-6.45(m,1H),5.83(br d,J=10.4Hz,1H),2.85-5.31(m,7H),1.51-1.68(m,3H),1.23-1.33(m,1H),1.06-1.14(m,1H),0.99-1.06(m,1H),0.86-0.93(m,1H).m/z(ESI,+veイオン):612.1(m+H)+.
方法60
実施例60-1:6-クロロ-1-(3-シクロプロピル-2-ピリジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-((3-シクロプロピルピリジン-2-イル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(99mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、4.46g、19.8mmol)及びオキサリルクロリド、DCM中1.0M(21.8mL、21.8mmol)の混合物を、65℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、THF(6mL)中の3-シクロプロピルピリジン-2-アミン(中間体I-2、2.66g、19.8mmol)の溶液を1分間かけて加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、続いて懸濁液を濾過した。濾液をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、飽和NaHCO
3(3×100mL)で洗浄し、有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、2,5,6-トリクロロ-N-((3-シクロプロピルピリジン-2-イル)カルバモイル)ニコチンアミド(5.27g、13.7mmol、収率69%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):384.8(M+H)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-1-(o-トリル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF中の1M KHMDS(27.3mL、27.3mmol)を、THF(100mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-((3-シクロプロピルピリジン-2-イル)カルバモイル)ニコチンアミド(5.27g、13.7mmol)の溶液に室温で加え;溶液を室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、分液漏斗に加え、塩化アンモニウム飽和水溶液(3×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6,7-ジクロロ-1-(3-シクロプロピルピリジン-2-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.42g、4.07mmol、収率30%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):348.8(M+H)+.
工程3:6,7-ジクロロ-1-(3-シクロプロピルピリジン-2-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。アセトニトリル(7mL)中の6,7-ジクロロ-1-(3-シクロプロピルピリジン-2-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.00g、2.86mmol)、三塩化ホスホリル(0.53mL、5.7mmol)、及びDIPEA(2.0mL、11.5mmol)の溶液を、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、そのまま使用した。DCM(14mL)中の得られた油、(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オンTFA塩(実施例8-1、工程6b、1.94g、3.44mmol)、及びDIPEA(2.5mL、14.3mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、飽和NaHCO3(2×75mL)で洗浄し、有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(3-シクロプロピルピリジン-2-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(290mg、0.597mmol、収率21%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):484.9(M+H)+.
工程4:6-クロロ-1-(3-シクロプロピル-2-ピリジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(1.1mL)/水(0.11mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(3-シクロプロピルピリジン-2-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.233g、0.48mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(0.134g、0.96mmol、TCI America、Portland、OR、USA)、PdCl2(dppf)(0.035g、0.048mmol),及び酢酸カリウム(0.141g、1.44mmol)の混合物を、窒素で曝気し、続いて100℃で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、分液漏斗に加え、飽和NaHCO3(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン、続いて0~60% MeOH中2M NH3/DCM)により精製して、黄色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(3-シクロプロピルピリジン-2-イル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(58mg、0.11mmol、収率22%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)8.42(dd,J=4.6,1.5Hz,1H)8.04(d,J=1.7Hz,1H)7.46(ddd,J=7.6,4.2,1.5Hz,1H)7.35-7.43(m,1H)7.28(dd,J=7.7,4.8Hz,1H)7.19-7.25(m,1H)7.12-7.17(m,1H)7.09(t,J=9.2Hz,1H)6.51-6.72(m,1H)6.35-6.45(m,1H)5.80(dd,J=10.6,1.7Hz,1H)4.17-5.25(m,3H)3.49-4.09(m,3H)2.91-3.34(m,1H)1.40-1.60(m,3H)1.29-1.35(m,1H)0.75-0.85(m,2H)0.64-0.74(m,1H)0.46-0.55(m,1H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ-111.91(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):544.8(m+H)+.
方法61
実施例61-1:6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド。1,2-ジクロロエタン(100mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、6.7g、29.7mmol)の懸濁液混合物を、塩化オキサリル(3.0mL、35.7mmol)により室温で処理した。得られた反応混合物を80℃で30分間撹拌し、続いて白色懸濁液を蒸発させて、スラリーを得た。スラリーをアセトニトリル(100mL)で処理し、続いて2-イソプロピルアニリン(4.6mL、32.7mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)により室温で処理した。混合物を15分間撹拌し、白色固体を濾過により回収し、アセトニトリルで洗浄し、乾燥させて、白色固体として純粋な2,5,6-トリクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(8.55g、22.1mmol、収率74.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):386.0(M+H)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体61A)。THF(74mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(8.55g、22.1mmol)の混合物を、KHDMS(THF中1M溶液、44.3mL、44.3mmol)により0℃で処理した。混合物を0℃で10分間及び室温で30分間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム(100mL)でクエンチし、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗生成物を、MeOH(20mL)中で超音波処理し、濾過し、MeOHで洗浄し、乾燥させて、黄褐色固体として純粋な6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体61A、7.17g、20.5mmol、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.10(s,1H),8.52(s,1H),7.38-7.60(m,2H),7.12-7.38(m,2H),2.74(dt,J=13.5,6.8Hz,1H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.03(d,J=6.8Hz,3H).).m/z(ESI,+veイオン):350.0(m+H)+.
工程3:4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B)。アセトニトリル(19.6mL)中の6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体61A、1.03g、2.94mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.82mmol)の混合物に、オキシ塩化リン(1.4mL、8.82mmol)を室温で加え、80℃で30分間加熱した。混合物を真空中で濃縮して、褐色固体として粗製の4,6,7-トリクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):368.0(M+H)+.粗製の材料を、精製することなく次の工程において使用した。
DMF(14.7mL)中の上の4,6,7-トリクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.08g、2.94mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.82mmol)の混合物に、(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(0.88g、4.41mmol)を加え、室温で10分間撹拌した。氷水(10mL)を加え、15分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、黄色固体として4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B、1.52g、2.85mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):532.0(M+H)+.
工程4:6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(10mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B、1.52g、2.85mmol)の溶液を、TFA(5mL、67.1mmol)により室温で処理し、30分間撹拌した。反応を完了させ、濃縮して、(S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):432.2(M+H)+.
DCM(10mL)中の上の(S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン、及びDIPEA(1.5mL、8.55mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(0.2mL、2.85mmol)を0℃で加え、0℃で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.21g、2.49mmol、収率87.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.33-8.55(m,1H),7.37-7.59(m,2H),7.30(t,J=7.6Hz,1H),7.13(dd,J=7.6,3.2Hz,1H),6.75-6.97(m,1H),6.21(br d,J=16.8Hz,1H),5.76(dd,J=10.3,2.2Hz,1H),4.74-5.05(m,1H),3.92-4.45(m,3H),3.28-3.87(m,3H),2.92-3.26(m,1H),1.22-1.30(m,3H),1.08(br d,J=6.8Hz,3H),1.03(br d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):486.2(m+H)+.
実施例61-1-1及び61-1-2:(M)-6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1番目に溶出する異性体)及び(P)-6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(2番目に溶出する異性体)
工程1:4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(2種の別々の異性体)。アトロプ異性体中間体61B(1.87g)の混合物を、移動相として超臨界CO
2中において20mM NH
3を含有するメタノールを使用してIDカラム(250×21mm、5μm)で精製して、2つのピークを得た:ピーク1(異性体1、720mg、97.5% ee)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 8.41(s,1H),7.46-7.51(m,1H),7.39-7.45(m,1H),7.29(td,J=7.5,1.6Hz,1H),7.12(dd,J=7.7,1.0Hz,1H),4.88(br s,1H),4.06(br d,J=13.3Hz,1H),3.88-4.00(m,1H),3.83(br d,J=13.3Hz,1H),3.72(br t,J=10.9Hz,1H),2.92-3.14(m,1H),2.39-2.48(m,2H),1.45(s,9H),1.30(d,J=6.6Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),1.01(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):532.3(m+H)
+.
ピーク2(異性体2、698mg、98.0% ee)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 8.37(s,1H),7.47-7.52(m,1H),7.40-7.46(m,1H),7.30(td,J=7.5,1.5Hz,1H),7.12(dd,J=7.8,0.9Hz,1H),4.77(br s,1H),4.19(br d,J=13.5Hz,1H),3.90-4.05(m,1H),3.82(br d,J=13.5Hz,1H),3.62(br t,J=11.4Hz,1H),3.02-3.18(m,1H),2.41-2.50(m,2H),1.45(s,9H),1.34(d,J=6.6Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.02(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):532.3(m+H)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(1番目の異性体)DCM(3.0mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(ピーク1、M異性体、391mg、0.74mmol)の溶液を、TFA(1.0mL)により室温で処理し、15分間撹拌した。反応を完了させ、真空中で濃縮して、(S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):432.0(M+H)+.
DCM(3.0mL)中の上の(S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.6mL、3.67mmol)の混合物を、塩化アクリロイル(0.06mL、0.74mmol)により0℃で処理し、0℃で10分間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として純粋な6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(302mg、0.62mmol、収率85%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.45(br s,1H),7.46-7.52(m,1H),7.39-7.45(m,1H),7.30(td,J=7.5,1.6Hz,1H),7.12(d,J=7.0Hz,1H),6.75-6.93(m,1H),6.20(br d,J=16.8Hz,1H),5.70-5.80(m,1H),4.93(br s,1H),3.97-4.42(m,3H),3.53-3.84(m,2H),2.92-3.26(m,1H),2.41-2.49(m,1H),1.28(br d,J=6.6Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),1.01(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):486.2(m+H)+.
工程3:6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(2番目の異性体)。上の工程2と同様の調製。DCM(2.0mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(ピーク2、P異性体、292mg、0.55mmol)の溶液を、TFA(1.0mL)により室温で処理し、2時間撹拌した。反応を完了させ、濃縮して、(S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+ve)432.2(M+H)。
DCM(2.0mL)中の上の(S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.5mL、2.74mmol)の混合物を、塩化アクリロイル(0.05mL、0.55mmol)により0℃で処理し、0℃で10分間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として純粋な6,7-ジクロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(253mg、0.52mmol、収率95%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.40(br d,J=6.0Hz,1H),7.46-7.52(m,1H),7.38-7.46(m,1H),7.29(td,J=7.5,1.5Hz,1H),7.08-7.15(m,1H),6.77-6.93(m,1H),6.20(br d,J=17.0Hz,1H),5.70-5.81(m,1H),4.82(br s,1H),4.20-4.42(m,2H),3.94-4.17(m,1H),3.45-3.75(m,2H),3.01-3.24(m,1H),2.52(br s,1H),1.31(d,J=6.6Hz,3H),1.05-1.10(m,3H),0.99-1.05(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):486.2(m+H)+.
方法62
実施例62-1:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:7-ブロモ-4,6-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。オキシ塩化リン(4.31mL、46.2mmol)を、アセトニトリル(60mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体F、3.64g、9.25mmol)及びDIPEA(4.8mL、27.7mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を80℃まで加熱し、1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の7-ブロモ-4,6-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得て、これを精製することなく次の工程において使用した。
工程2:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。DIPEA(8.1mL、46.2mmol)を、DMF(30mL)中の粗製の7-ブロモ-4,6-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(3.81g、9.25mmol)及び2,2,2-トリフルオロ酢酸(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例8-1、工程6b、4.96g、18.5mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。水(150mL)を加え、得られた沈殿物を濾過した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄褐色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体9A、1.29g、2.44mmol、収率26.3%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):529.1(M+H)+.
工程3:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体9A、372mg、0.702mmol)、2-フルオロベンゼンボロン酸(98mg、0.702mmol)、メタンスルホン酸(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(55mg、0.07mmol)、及び炭酸ナトリウム(2M水溶液、1.4mL、2.8mmol)を、アルゴン雰囲気下にて密閉バイアル中の1,2-ジメトキシエタン(5mL)中で合わせた。反応混合物を60℃で16時間撹拌し、続いて水(50mL)で希釈し、EtOAc(75mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(236mg、0.216mmol、収率61.7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.84(1H,s)7.34-7.57(4H,m)7.12-7.25(4H,m)6.58-6.75(1H,m)6.55(1H,s)6.43(1H,dd,J=16.79,1.24Hz)5.83(1H,dd,J=10.47,0.94Hz)2.61-5.22(9H,m)1.43-1.61(3H,m)1.26(3H,d,J=6.63Hz)1.11(3H,d,J=6.84Hz).m/z(ESI,+veイオン):544.8(m+H)+.
方法63
実施例63-1:6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((3S)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体63A)。THF(100mL)中の2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(中間体S、13.0g、62.2mmol)の溶液に、塩化オキサリル、DCM中の2M溶液(37.3mL、74.6mmol)を加えた。反応混合物を80℃で30分間撹拌した後、0℃まで冷却した。2-(1-メチルエチル)-6-メチルアニリン(10.7mL、71.5mmol、Enamine、Monmouth Junction、NJ、USA)を加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、室温まで温めた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を部分的に濃縮し、飽和NaHCO
3(200mL)とEtOAc(300mL)の間で分配した。有機層を分離し、塩水(150mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の2,6-ジクロロ-5-フルオロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミドを得た。粗製の材料を、THF(40mL)中で溶解させ、THF中の1M KHMDS(131mL、131mmol)を0℃で加えた。反応混合物を撹拌し、室温まで1時間温めた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム(300mL)でクエンチし、EtOAc(400mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(300mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により精製して、アトロプ異性体の混合物として7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体63A、16.3g、46.8mmol、収率75%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):348.1(M+H)
+.
工程2:7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1番目に溶出する異性体)。アトロプ異性体(中間体63A)の混合物を、SFC(OJ-H、150×30mm、5μm)、10% MeOH/CO2、140g/分、100bar)により精製して、2つのピーク:ピーク1(6.66g、>99% ee)及びピーク2(6.74g、>99% ee)を得た。m/z(ESI、+veイオン):348.1(M+H)+.
工程3:(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。オキシ塩化リン(0.072mL、0.776mmol)を、アセトニトリル(2mL)中の7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(ピーク1、180mg、0.518mmol)及びDIPEA(0.15mL、0.828mmol)の溶液にアルゴン下で滴下して加えた。混合物を80℃で3時間加熱し、続いて10℃に冷却し、DIPEA(0.27mL、1.55mmol)を加えた後、(S)-1-N-Boc-2-メチルピペラジン(114mg、0.569mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間かけて温めながら撹拌した。混合物を、冷却された飽和NaHCO3溶液に注ぎ、10分間激しく撹拌した。EtOAcを加え、得られた二相の混合物を分離した。有機抽出物を、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、黄色油を得て[m/z(ESI、+veイオン):530.2(M+H)+]、これを以下の工程において直接的に使用した。
工程4:(2S)-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。150mLのRBFを、(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(264mg、0.498mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(93mg、0.598mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)DCM付加体(36mg、0.05mmol)、酢酸カリウム(244mg、2.49mmol)、及び1,4-ジオキサン(5mL)で充填した。混合物は、窒素を反応混合物に通してバブリングすることによって脱気された。1滴の水を加え、混合物を90℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcと塩水の間で分配した。水層をEtOAcで逆抽出し、合わせたEtOAc層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として(2S)-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.33mmol、収率66.3%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):606.2(M+H)+.
工程5:4-((S)-4-アクリロイル-3-メチルピペラジン-1-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(2.2mL)中の(2S)-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.33mmol)の溶液に、TFA(0.74mL、9.91mmol)を滴下して加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空中で濃縮して、粗生成物を得て、これを以下の工程において直接的に使用した。
DCM(2.2mL)中の6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-4-((S)-3-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びN,N’-ジイソプロピルエチルアミン(0.26mL、1.49mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(27μL、0.33mmol)を0℃で加え、30分間撹拌した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~45% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((3S)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.16(s,1H),8.40(d,J=9.33Hz,1H),7.18-7.32(m,3H),7.10(dd,J=2.18,6.53Hz,1H),6.63-6.87(m,3H),6.18(br d,J=17.21Hz,1H),5.70-5.76(m,1H),4.47-4.77(m,1H),4.33-4.45(m,1H),3.96-4.21(m,2H),3.58-3.89(m,3H),2.66-2.68(m,1H),1.82(s,3H),1.06(d,J=6.84Hz,3H),0.92(d,J=6.84Hz,3H),0.83-0.89(m,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-115.53(br d,J=6.07Hz,1F),-128.92(br d,J=5.20Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):560.3(m+H)+.
方法64
実施例64-1:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(30mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、1.13g、5.0mmol)の混合物に、塩化オキサリル(DCM中の2M溶液、2.7mL、5.4mmol)を加えた。得られたスラリーを65℃で40分間加熱し、続いて加熱を止め、反応物を室温まで冷却した。2-イソプロピル-6-メチルアニリン(0.8mL、5.36mmol、Enamine、Monmouth Junction、NJ、USA)を加え、反応物を室温で14時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(50mL)と飽和NaHCO
3(10mL)の間で分配した。有機層を塩水(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をヘプタン-EtOAc(5:1、10mL)中で懸濁させ、濾過して、2,5,6-トリクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(1.45g、収率72%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 9.63(s,1H),9.35(br s,1H),8.25(s,1H),7.19-7.26(m,2H),7.13(d,J=7.3Hz,1H),3.14(五重項,J=6.9Hz,1H),2.29(s,3H),1.23(d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):400.0(m+H)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例39、工程3)。THF(20mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(1.45g、3.6mmol)の混合物に、KHMDS(THF中1M、7.5mL、7.5mmol)を加えた。室温で30分間撹拌した後、反応物を1/3体積まで濃縮し、飽和塩化アンモニウム(10mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(40mL)で抽出した。有機層を塩水(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例39、工程3)を得た。m/z(ESI、+veイオン):364.0(M+H)+.
工程3:(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例39、工程3)を、SFCにより精製して、(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た。2番目に溶出する異性体、SFC(Chiralpak IC、30×250mm、50% MeOH/CO2、100mL/分、100bar。m/z(ESI、+veイオン):364.0(M+H)+.
工程4:4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(S)-tert-ブチル(中間体64A)。アセトニトリル(10mL)中の粗製の6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.3g、3.6mmol)の混合物に、DIPEA(1.5mL、8.6mmol)を加えた後、オキシ塩化リン(0.5mL、5.3mmol)を加えた。得られた混合物を80℃で1時間加熱し、続いて室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をDMF(15mL)中で溶解させ、DIPEA(1.5mL、8.6mmol)で処理した後、(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(900mg、4.5mmol、ArkPharm Inc.、Arlington Heights、IL、USA)で処理した。得られた溶液を室温で14時間撹拌し、続いてEtOAc(30mL)で希釈した。混合物を水(10mL)及び塩水(10mL)で洗浄し、有機層を無水MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(S)-tert-ブチル(中間体64A、1.4g、収率71%)を得た。1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 8.45(s,1H),7.34-7.43(m,2H),7.23(d,J=7.3Hz,1H),4.97(br s,1H),4.34(br d,J=13.3Hz,1H),4.15(br d,J=12.0Hz,1H),4.01(br d,J=13.7Hz,1H),3.80(br s,1H),3.09-3.32(m,2H),2.49-2.59(m,1H),1.99(d,J=3.7Hz,3H),1.55(s,9H),1.50(dd,J=1.7,6.6Hz,3H),1.18(dd,J=6.7,1.8Hz,3H),1.09(dd,J=6.8,2.3Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):546.1(m+H)+.
工程5:(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。丸底フラスコを、1,4-ジオキサン(0.9mL)及び水(0.2mL)中の(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体64A、0.127g、0.232mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(0.058g、0.417mmol)、炭酸ナトリウム無水粉末(0.074g、0.695mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.027g、0.023mmol)で充填し、黄色の不均一な混合物を撹拌し、80℃で加熱した。4時間後、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、白色固体として(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.11g、0.181mmol、収率78%)を得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.41(s,1H),7.46-7.55(m,1H),7.07-7.35(m,6H),4.88(br s,1H),4.22(br d,J=13.1Hz,1H),3.90-4.09(m,1H),3.84(br d,J=13.1Hz,1H),3.70(br t,J=11.1Hz,1H),3.38(br s,1H),3.13(br s,1H),2.53-2.59(m,1H),1.88(s,3H),1.45(s,9H),1.35(br d,J=6.4Hz,3H),1.05(br d,J=6.8Hz,3H),0.94(br d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-113.98(s,1F).m/z(ESI,+ion):606.0(m+H)+.
工程6:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(1.7mL)中の(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.106g、0.174mmol)の溶液に、TFA(1.7mL)を加え、混合物を室温で撹拌した。1時間後、混合物を真空中で濃縮して、黄色のシロップとして(S)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。黄色のシロップをDCM(1.7mL)中で溶解させ、0℃まで冷却し、DIPEA(0.46mL、2.61mmol)で処理した後、塩化アクリロイル、DCM中0.2M溶液(0.9mL、0.18mmol)を滴下して処理した。20分後、反応物を、飽和NaHCO3(50mL)でクエンチし、混合物を、DCM(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を塩水(1×100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、白色のシロップ固体として粗製の材料を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、白色固体として(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(83.7mg、0.149mmol、収率86%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.44(br s,1H),7.46-7.55(m,1H),7.07-7.35(m,6H),6.86(dt,J=16.1,10.7Hz,1H),6.21(br d,J=16.6Hz,1H),5.72-5.81(m,1H),4.93(br s,1H),3.95-4.47(m,3H),3.40-3.84(m,2H),3.02-3.30(m,1H),2.52-2.59(m,1H),1.89(s,3H),1.33(d,J=6.6Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-113.97(s,1F).m/z(ESI,+ion):560.0(m+H)+.
方法65
実施例65-1:(M)-7-(6-アミノ-3-クロロ-2-ピリジニル)-6-フルオロ-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(中間体65A)。アトロプ異性体(実施例41、工程5)の混合物を、分取順相HPLC(ChiralPak IC;溶離液20% MeOH-EtOH(1:1)/ヘプタン)を使用して異性体的に純粋な材料に分離して、白色固体として異性体的に純粋な(M)-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体65A、1番目に溶出するアトロプ異性体)を得た。
工程2:(S)-4-(6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。バイアルに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.13g、0.11mmol)及び(M)-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体65A、0.6g、1.13mmol)を加えた。反応容器を排気し、N2で再び満たした後、1,4-ジオキサン(3.2mL)及びヘキサメチル二すず(0.52mL、2.49mmol、Fisher Scientific,Hampton、NH、USA)を加えた。混合物を110℃に1時間加熱し、続いて室温に冷却した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:30~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として(S)-4-(6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(550mg、収率73.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):661.0(M+H)+.
工程3:(S)-4-(7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。バイアルに、(M)-(S)-4-(6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.18g、0.28mmol)、ヨウ化銅(I)(5.3mg、0.028mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA、USA)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.016g、0.014mmol)を加えた。空気を排気し、N2で再び満たした後、1,4-ジオキサン(2.8mL)及び2-アミノ-6-ブロモ-5-クロロピリジン(0.06mL、0.28mmol、CombiBlocks、San Diego、CA、USA)を加えた。反応混合物を、150℃まで(Biotage Initiation+マイクロ波を使用して)1時間加熱し、室温まで冷却し、シリカゲルクロマトグラフィー 0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM]の溶離液により精製して、黄色固体として(S)-4-(7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(0.12g、収率70.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):623.0(M+H)+.
工程4:(M)-(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(M)-(S)-4-(7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.12g、0.20mmol)及びDCM(2mL)の溶液に、TFA(0.3mL、3.92mmol)を0℃で加えた。反応物を室温までゆっくりと温め、2時間撹拌し、続いてEtOAcと飽和NaHCO3の間で分配し、EtOAc-EtOH(5:1)で逆抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物をDCM(1.96mL)中で再溶解させた。混合物を0℃まで冷却した後、DIPEA(0.07mL、0.39mmol)を加え、塩化アクリロイル溶液(DCM中1.1M、0.19mL、0.21mmol)を滴下して加えた。反応物を室温まで温め、10分間撹拌し、続いてEtOAcと飽和NaHCO3の間で分配し、EtOAc(3×)で逆抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として(M)-4-((2S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.074g、収率65.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.29-8.42(m,2H),7.49(m,1H),7.20(m,1H),6.79-6.92(m,1H),6.53(m,1H),6.31(m,2H),6.20(m,1H),5.76 4.89(br s,1H),4.30(m,2H),3.93-4.19(m,1H),3.44-3.76(m,2H),3.17(m,1H),2.68-2.73(m,1H),,1.85-1.93(m,3H),1.34(br d,J=6.4Hz,3H),1.06(br d,J=6.2Hz,3H),0.95ppm(m,3H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6):δ-131.55ppm(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):577.0(m+H)+.
方法66
実施例66-1:6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1.2,5,6-トリクロロ-N-((2,6-ジエチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド。2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、10.1g、44.8mmol)を、窒素下で乾燥THF(200mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。塩化オキサリル(DCM中2M、24mL、48mmol)を加え、混合物を室温まで温め、5分間撹拌した後、60℃の浴中で加熱した。45分後、混合物を0℃まで冷却し、トリエチルアミン(13mL、92mmol)及び2,6-ジエチルアナリン(2,6-diethylanaline)(8mL、48.6mmol、Sigma-Aldrich Corporation,St.Louis、MO、USA)を加えた。混合物を5分間撹拌し、続いて室温まで温めた。水(200mL)及びEtOAc(200mL)を加え、相を混合し、分離した。有機物を塩水(75mL)で乾燥させ、減圧下にて真空中で濃縮した。粗製の固体を、ヘプタン(200mL)中25%DCMでトリチュレートし、焼結ガラスフリットに通して濾過した。固体をフリット上で乾燥させ、さらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):422.0(M+Na)
+.
工程2.6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体66A)。2,5,6-トリクロロ-N-((2,6-ジエチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(9.3g、23.2mmol)を、窒素下にてTHF(100mL)中で溶解させた。KHMDS(THF中1M、47mL、47mmol)を、PE添加漏斗を使用して10分間かけて加えた。発熱が観察された。添加が完了してから、混合物を室温で10分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム(20mL)、水(100mL)及びEtOAc(200mL)を加えた。有機物を真空中で濃縮し、粗製の材料を、ヘプタン(100mL)中の25%DCMでトリチュレートした。固体を濾過により回収して、所望の6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体66A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):364.1(M+H)+.
工程3.4-(6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体66B)。6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体66A、4.0g、11mmol)を、アセトニトリル(10mL)及びDIPEA(4mL、22.9mmol)の混合物中で窒素下にて懸濁させた。オキシ塩化リン(4ml、26.1mmol)を加えた後、2滴のDMFを加えた。暗色の混合物を、80℃の浴中において20分間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、粗製の材料をトルエン(2×100mL)と共蒸発させた。粗生成物をTHF(40mL)中で溶解させ、DIPEA(4mL、22.9mmol)及び(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(2.5g、12.5mmol)で処理した。混合物を10分間撹拌し、続いて水(200mL)及びEtOAc(200mL)で処理し、相を混合し、分離した。有機物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc/DCM)により精製して、灰白色固体として4-(6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体66B、3.71g、6.79mmol、収率61.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):546.2(M+H)+.
工程4.4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。アセトニトリル(0.66mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体66B、72mg、0.132mmol)の溶液に、ピペリジン(20μL、0.198mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、続いて溶媒を真空中で濃縮して、固体を得て[m/z(ESI、+veイオン):595.3(M+H)+]、これを以下の工程において直接的に使用した。
工程5.6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(0.9mL)中の4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(78mg、0.131mmol)の溶液を、TFA(0.3mL、4.0mmol)により室温で処理し、15分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、(S)-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(ピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):495.2(M+H)+.
DCM(2.0mL)中の(S)-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(ピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン、DIPEA(114μL、0.655mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(10.69μL、0.131mmol)を0℃で加え、1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(60.6mg、0.11mmol、収率84%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.98(br d,J=4.6Hz,1H),7.27-7.38(m,1H),7.15-7.23(m,2H),6.76-6.91(m,1H),6.11-6.25(m,1H),5.69-5.81(m,1H),4.67-4.84(m,1H),4.38(br d,J=12.2Hz,1H),4.13(br d,J=13.1Hz,1H),3.79-4.01(m,2H),3.48-3.64(m,2H),3.23-3.29(m,4H),3.02(br d,J=2.3Hz,1H),2.13-2.34(m,4H),1.39-1.54(m,2H),1.13-1.29(m,6H),0.92-1.05(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):549.2(m+H)+.
方法67
実施例67-1:6-クロロ-7-(3-フルオロ-4-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(7.5mL、97mmol)を、DCM(15mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B、1.2g、2.24mmol)の溶液に加えた。混合物を室温で25分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣をDCM(13mL)中で懸濁させ、0℃まで冷却し、DIPEA(2mL、11.2mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(DCM中1M、2.2mL、2.2mmol)で処理した。反応物を0℃で30分間撹拌し、続いて炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50mL)及び水(50mL)でクエンチした。層を分配し、水相をDCM(2×50mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗製の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得て、これをさらに精製することなく以下の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):485.9(M+H)
+.
工程2:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(3-フルオロピリジン-4-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(3.3mL)及び水(0.5mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体67C、380mg、0.78mmol)、3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(360mg、1.6mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)DCM付加体(57mg、0.078mmol)、及び酢酸カリウム(380mg、3.9mmol)の混合物を、アルゴンで10分間脱酸素化した。混合物を90℃で1時間撹拌し、続いて水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。有機相を、水(50mL)及び塩水(50mL)で順次洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(3-フルオロピリジン-4-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DCM-d2)δppm 1.03(d,J=6.8Hz,4H),1.17(d,J=6.8Hz,3H),1.48(br d,J=5.2Hz,3H),2.63(br s,1H);2.97-3.13(m,1H),3.18-3.35(m,1H),3.49-3.82(m,3H),3.84-3.96(m,1H),4.00-4.11(m,0.5H),4.15-4.30(m,1H),4.32-4.38(m,0.5H),4.40-4.52(m,0.5H),4.63-4.73(m,0.5H),4.84(br d,J=2.3Hz,0.5H),4.96-5.07(m,0.5H),5.77(dd,J=10.5,2.0Hz,1H),6.32(dd,J=16.7,1.8Hz,1H),6.58-6.70(m,1H),7.08(br d,J=7.7Hz,1H),7.17(t,J=5.39Hz,1H),7.29(td,J=7.3,2.0Hz,1H),7.38-7.47(m,2H),8.12(s,1H),8.44(d,J=4.6Hz,1H),8.51(s,1H).19F NMR(376MHz,DCM-d2)δppm -127.69(s,1F);m/z(ESI,+veイオン):547.0(m+H)+.
方法68
実施例68-1:7-(2-クロロ-6-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-5-フルオロニコチンアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、9.0mL、18mmol)を、THF(15mL)中の2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(中間体S、3.75g、17.9mmol)の混合物に室温で加えた。混合物を60℃で45分間加熱し、続いて室温まで冷却し、真空中で濃縮した。粗残渣をトルエン(30mL)中で溶解させ、続いて氷水浴中で0℃まで冷却した。トルエン(5mL)中の2-イソプロピル-6-メチルアニリン(2.7mL、17mmol、Enamine、Monmouth Jct.、NJ、USA)の溶液をゆっくりと加えた。混合物を5分間撹拌し、続いて反応物を、水(200mL)を加えることによってクエンチした。EtOAc(200mL)を加え、有機層を塩水(50mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。残渣をMTBE(75mL)でトリチュレートし、固体を濾過により回収して、2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-5-フルオロニコチンアミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):406.0(M+Na)
+.
工程2:7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体63A)。ナトリウムtert-ブトキシド(3.0g、31mmol)を、トルエン(60mL)中の2,6-ジクロロ-5-フルオロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(5.9g、15.4mmol)の懸濁液に加えた。混合物を60℃で10分間加熱し、続いて室温まで冷却した。反応物を、飽和塩化アンモニウム(50mL)及び水(100mL)でクエンチした。反応混合物をEtOAc(200mL)で抽出し、有機層を塩水(50mL)で乾燥させ、続いて真空中で濃縮した。粗生成物をMeOH(10mL)でトリチュレートし、濾過して、7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体63A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):348.0(M+H)+.
工程3:4,7-ジクロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。オキシ塩化リン(1.5mL、16mmol)を、アセトニトリル(75mL)中の7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体63A、5.3g、15.2mmol)の懸濁液に室温で加えた。反応混合物を80℃まで80分間加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮し、トルエン(2×75mL)と共沸させて、4,7-ジクロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。この材料をさらに精製することなく以下の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):366.0(M+H)+.
工程4:4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体68A)。DIPEA(5.5mL、31.5mmol)を、THF(75mL)中の4,7-ジクロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(5.55g、15.2mmol)の撹拌溶液に加えた後、(3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン(3.1g、15mmol、Ark Pharma、Arlington Heights、IL、USA)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、続いて飽和塩化アンモニウム(30mL)、水(100mL)、及びEtOAc(200mL)を加えた。有機層を水(100mL)及び塩水(75mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体68A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):530.2(M+H)+.
工程5:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(3.8mL)を、DCM(7.6mL)中の4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体68A、600mg、1.13mmol)の溶液に加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。得られた残渣を、DCM(6mL)中で再溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(1.0mL、5.6mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中0.71M、1.6mL、1.13mmol)を順次加え、混合物を2時間撹拌し、室温までゆっくりと温めた。反応混合物を、飽和NaHCO3(30mL)及び水(30mL)を加えることによって0℃でクエンチし、DCM(30mL)で希釈した。水層をDCM(2x30mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗製の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得て、これをさらに精製することなく以下の工程で使用した。m/z(ESI、+veイオン):484.0(M+H)+.
工程6:4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(2-クロロ-6-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(3mL)及び水(0.1mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(300mg、0.62mmol)、(2-クロロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(160mg、0.93mmol、Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ、USA)、Pd(dppf)Cl2(51mg、0.062mmol)、及び酢酸カリウム(300mg、3.1mmol)の混合物を、アルゴンで10分間脱酸素化した。得られた混合物を90℃で2時間撹拌し、水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。水相をEtOAc(2x30mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を塩水(150mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、7-(2-クロロ-6-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.86(br t,J=6.8Hz,1H),0.92(br dd,J=16.5,5.7Hz,2H),1.06(d,J=6.8Hz,2H),1.25(br s,1H),1.30(br d,J=6.4Hz,1H),1.34(br d,J=6.6Hz,1H),1.85(br s,2H),2.56(br d,J=6.6Hz,1H),3.03-3.21(m,0.5H),3.41-3.58(m,0.5H),3.60-3.78(m,1.5H),3.96-4.06(m,0.5H),4.14(br d,J=12.6Hz,0.5H),4.19-4.33(m,1.5H),4.41(br d,J=11.0Hz,0.5H),4.86(br s,0.5H)4.93(br s,0.5H),5.76(dd,J=8,4.0Hz,1H),6.18(br s,0.5H),6.22(br s,0.5H),6.81-6.88(m,1.5H),6.92(d,J=8.1Hz,1H),7.05-7.15(m,1H),7.17-7.30(m,3H),8.15-8.41(m,1H),10.13(br d,J=8.5Hz,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-129.96--130.05(m,2F);m/z(ESI,+veイオン):575.9(m+H)+.
方法69
実施例69-1:6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(S)-tert-ブチル。25mLの丸底フラスコを、4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B、45mg、0.085mmol)及びピペリジン(0.1mL、1.01mmol、Spectrum Chemicals & Laboratory Products、Gardena、CA、USA)で充填した。反応混合物を撹拌し、80℃で16時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、黄色固体として粗製の4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(49mg)を得た。m/z(ESI、+veイオン):581.3(M+H)
+.粗製の黄色固体を、精製することなく次の工程で使用した。
工程2:6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(1mL)中の4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(49mg、0.084mmol)の溶液を、TFA(1mL)により室温で処理し、15分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、(S)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(ピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):481.3(M+H)+.
DCM(1.0mL)中の(S)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(ピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.07mL、0.42mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(DCM中0.26M、0.33mL、0.084mmol)を0℃で加え、0℃で40分間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として純粋な(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(ピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(28mg、0.053mmol、収率62.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.85-8.03(m,1H),7.42-7.50(m,1H),7.34-7.42(m,1H),7.26(t,J=7.5Hz,1H),7.05(d,J=7.7Hz,1H),6.74-6.92(m,1H),6.19(br dd,J=17.5,4.5Hz,1H),5.71-5.78(m,1H),4.68-4.84(m,1H),4.21-4.45(m,1H),3.93-4.19(m,2H),3.35-3.66(m,2H),3.25(br s,4H),2.89-3.19(m,1H),2.45-2.48(m,1H),1.34(br d,J=3.9Hz,3H),1.20-1.29(m,6H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),0.98(br d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):536.3(m+H)+.
方法70
実施例70-1:7-(6-アミノ-3-クロロ-2-ピリジニル)-6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(6.5mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B、580mg、1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(126mg、0.11mmol)、及びヘキサメチル二すず(1.07g、3.27mmol)の混合物を、110℃で20時間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(536mg、0.811mmol、収率74.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):662.2(M+H)
+.
工程2:4-(7-(6-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-クロロピリジン-2-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。ガラスのマイクロ波反応容器を、1,4-ジオキサン(1.5mL)中のビス-Boc-2-アミノ-6-ブロモ-5-クロロピリジン(中間体I-3、130mg、0.32mmol)、4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(210mg、0.32mmol)、ヨウ化銅(I)(3.1mg、0.02mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(18mg、0.02mmol)で充填した。反応混合物を撹拌し、Emrys Optimizerマイクロ波反応器(Personal Chemistry,Biotage AB,Inc.、Upssala、Sweden)中において150℃で15分間加熱した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として4-(7-(6-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-クロロピリジン-2-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(156mg、0.22mmol、収率67.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):724.3(M+H)+.
工程3:7-(6-アミノ-3-クロロ-2-ピリジニル)-6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(1.5mL)中の4-(7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(156mg、0.22mmol)の混合物を、TFA(1.5mL)により室温で処理し、50分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、(S)-7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):524.2(M+H)+.
DCM(1.5mL)中の上の(S)-7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.2mL、1.25mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(DCM中0.25M、1.0mL、0.25mmol)を0℃で加え、0℃で5分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5%のMeOH/DCM)により精製して、淡黄色固体として純粋な(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(80.6mg、0.14mmol、収率55.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.39(br d,J=19.7Hz,1H),7.46(d,J=8.9Hz,1H),7.37-7.43(m,1H),7.30-7.37(m,1H),7.23(t,J=7.5Hz,1H),7.06-7.12(m,1H),6.78-6.93(m,1H),6.49(d,J=8.9Hz,1H),6.27(br d,J=1.5Hz,2H),6.15-6.24(m,1H),5.76(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),4.74-5.04(m,1H),3.96-4.47(m,3H),3.36-3.87(m,2H),3.00-3.26(m,1H),2.52-2.60(m,1H),1.32(br dd,J=16.5,6.5Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.98(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):578.2(m+H)+.
方法71
実施例71-1:7-(6-アミノ-3-クロロ-2-ピリジニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(S)-4-(6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(6.5mL)中の(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(方法61による中間体Sを使用して調製された中間体68B、1.21g、2.28mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.19g、0.16mmol)、及びヘキサメチル二すず(1.65g、5mmol)の混合物を、110℃で16時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして(S)-4-(6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(968mg、1.47mmol、収率64.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):660.2(M+H)
+.
工程2:(S)-4-(7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。ガラスのマイクロ波反応容器を、1,4-ジオキサン(3mL)中の2-アミノ-6-ブロモ-5-クロロピリジン(170mg、0.818mmol、Combi-Blocks Inc.、San Diego、CA、USA)、(S)-4-(6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-7-(トリメチルスタンニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(460mg、0.68mmol)、ヨウ化銅(I)(13mg、0.07mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(39mg、0.03mmol)で充填した。反応混合物を撹拌し、Emrys Optimizerマイクロ波反応器(Personal Chemistry,Biotage AB,Inc.、Upssala、Sweden)中において150℃で15分間加熱した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(310mg、0.50mmol、収率73.1%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.28(dd,J=9.1,7.5Hz,1H),7.48(d,J=8.9Hz,1H),7.17-7.32(m,2H),7.12(br d,J=6.6Hz,1H),6.52(d,J=8.9Hz,1H),6.31(s,2H),4.82(br s,1H),4.12-4.28(m,1H),3.92-4.08(m,1H),3.73-3.92(m,1H),3.55-3.72(m,1H),3.03-3.29(m,2H),2.54-2.61(m,1H),1.85(d,J=6.8Hz,3H),1.45(s,9H),1.33(br t,J=6.4Hz,3H),1.05(dd,J=6.8,1.7Hz,3H),0.94(dd,J=6.7,4.7Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):622.3(m+H)+.
工程3:7-(6-アミノ-3-クロロ-2-ピリジニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(2.0mL)中の(S)-4-(7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(306mg、0.49mmol)の溶液を、TFA(2.0mL)により室温で処理し、30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、(S)-7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):522.2(M+H)+.
DCM(2.0mL)中の上の(S)-7-(6-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.4mL、2.46mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(DCM中0.25M、2.0mL、0.50mmol)を0℃で加え、0℃で10分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム(10mL)を加え、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層を塩水(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5%のMeOH/DCM)により精製して、黄色固体として純粋な7-(6-アミノ-3-クロロ-2-ピリジニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(211mg、0.37mmol、収率74.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.31(br d,J=7.3Hz,1H),7.48(d,J=8.9Hz,1H),7.18-7.32(m,2H),7.12(dd,J=6.8,1.7Hz,1H),6.76-6.96(m,1H),6.52(d,J=8.9Hz,1H),6.12-6.42(m,3H),5.72-5.85(m,1H),4.88(br s,1H),4.20-4.47(m,2H),3.92-4.18(m,1H),3.60-3.78(m,2H),3.12-3.29(m,1H),2.54-2.61(m,1H),1.85(d,J=3.9Hz,3H),1.31(br t,J=6.5Hz,3H),1.05(d,J=6.6Hz,3H),0.94(dd,J=6.7,3.2Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-132.10(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):576.2(m+H)+.
方法72
実施例72-1:(M)-6-フルオロ-7-(5-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体72A)。アトロプ異性体7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例41、工程3、648g)の混合物を、SFC(AD、150×50mm、5μm、50% MeOH/CO
2、180g/分、102bar)により精製して、2つのピーク:ピーク1(P異性体、230.6g、>99% ee)及びピーク2(M異性体、227.8g、97.1% ee、中間体72A)を得た。
工程2:(M)-4,7-ジクロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。アセトニトリル(11mL)及びDIPEA(1.9mL、11mmol)の混合物中の(M)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体72A、2.51g、7.19mmol)の懸濁液に、オキシ塩化リン(0.87mL、9.3mmol)を加えた。混合物を80℃で90分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。粗残渣をさらに精製することなく以下の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):367.0(M+H)+.
工程3:4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M,S)-tert-ブチル(中間体65A)。アセトニトリル(11mL)中の(M)-4,7-ジクロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(2.64g、7.19mmol)の溶液を、氷水浴中で0℃まで冷却した。DIPEA(3.8mL、22mmol)を加えた後、(3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン(1.8g、8.7mmol、Ark Pharm,Inc.、Libertyville、IL、USA)を加えた。混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO3(100mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(175mL)、及び水(75mL)で希釈した。水層をEtOAc(2×100mL)で洗浄した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M,S)-tert-ブチル(中間体65A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):530.9(M+H)+.
工程4:(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(10mL)を、DCM(20mL)中の4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M,S)-tert-ブチル(中間体65A、3.0g、5.7mmol)の溶液に加えた。混合物を室温で20分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。得られた残渣をDCM(40mL)中で再溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(5.0mL、28mmol)及び塩化アクリロイル(0.46mL、5.7mmol)を順次加え、混合物を80分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3(100mL)及び水(50mL)を加えることによって0℃でクエンチし、DCM(150mL)で希釈した。水層をDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、続いて真空中で濃縮して、粗製の(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):485.0(M+H)+.
工程5:(M)-6-フルオロ-7-(5-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(1.2mL)及び1滴の水中の(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(120mg、0.25mmol)、(5-フルオロ-2-ヒドロキシ)フェニルボロン酸(58mg、0.37mmol、Combi-Blocks,San Diego、CA、USA)、Pd(dppf)Cl2(18mg、0.025mmol)、及び酢酸カリウム(120mg、1.2mmol)の混合物を、窒素で10分間脱酸素化した。混合物を90℃で2時間撹拌し、続いてシリカゲルのプラグに通して濾過し、続いて水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。有機相を水(50mL)、続いて塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(M)-6-フルオロ-7-(5-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.96(d,J=6.8Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.33(d,J=6.8Hz,3H),1.94(s,3H),2.68-2.78(m,0.5H),3.06-3.19(m,0.5H),3.43-3.55(m,0.5H),3.59-3.80(m,1.5H),3.98-4.07(m,0.5H),4.10-4.19(m,0.5H),4.29(br d,J=13.5Hz,1.5H),4.40(br d,J=12.7Hz,0.5H),4.91(br s,1H),5.73-5.81(m,1H),6.21(br d,J=16.4Hz,1H),6.80-6.93(m,2H),7.09(dd,J=9.4,3.2Hz,1H),7.18(td,J=8.5,3.1Hz,1H),7.26(d,J=5.0Hz,1H),8.26-8.37(m,1H),8.48(d,J=5.0Hz,1H),10.35(s,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-126.02(s,1F),-125.16(s,1F).m/z(ESI,+ve ionイオン):561.0(m+H)+.
方法73
実施例73-1:(M)-7-(2-アミノ-6-フルオロフェニル)-6-クロロ-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。アトロプ異性体6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例40、工程3、55.1g)の混合物を、SFC(AD、250x50mm、5μm、50% MeOH/CO2、180g/分、102bar)により精製して、2つのピーク:ピーク1(中間体73A、(P)-異性体、22.1g、>99%)及びピーク2((M)-異性体、23.2g、>99% ee)を得た。ピーク2は、所望の材料(中間体73B)であった。
工程2:(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。250mLの丸底フラスコを、アセトニトリル(65mL)中の(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体73B、5.9g、16mmol)及びDIPEA(4.2mL、24mmol)に続いてオキシ塩化リン(1.8mL、19.2mmol)で充填した。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、褐色の固体を得た。粗製の固体を精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):383.0(M+H)+.
DMF(50mL)中の上の粗製の固体及びDIPEA(4.2mL、24mmol)を、(3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン(4.81g、24mmol、Ark Pharm,Inc.)で処理し、室温で30分間撹拌した。得られた混合物を氷水(100mL)に加え、15分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させて、(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(中間体73C、7.71g、14.1mmol、収率88%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.39-8.54(m,2H),7.25(d,J=5.0Hz,1H),4.87(br d,J=1.0Hz,1H),4.15(br d,J=13.3Hz,1H),3.95(br dd,J=5.9,4.0Hz,1H),3.83(br d,J=13.3Hz,1H),3.71(br t,J=11.0Hz,1H),2.96-3.27(m,2H),2.57-2.64(m,1H),1.94(s,3H),1.45(s,9H),1.32(d,J=6.6Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),1.01(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):547.3(m+H)+.
工程3:(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(25mL)中の(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(中間体73C、2.71g、4.95mmol)の溶液を、TFA(10mL、134mmol)により室温で処理し、20分間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、褐色固体として(M,S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):447.2(M+H)+.
DCM(25mL)中の(M,S)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(4.3mL、24.8mmol)の混合物を、塩化アクリロイル(0.36mL、4.5mmol)により0℃で処理し、20分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして純粋な(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体73D;2.28g、4.55mmol、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.50(d,J=4.8Hz,2H),7.30(d,J=4.8Hz,1H),6.77-6.94(m,1H),6.20(br d,J=16.0Hz,1H),5.76(dd,J=10.5,2.4Hz,1H),4.92(br s,1H),3.96-4.44(m,3H),3.54-3.85(m,2H),3.00-3.24(m,1H),2.59-2.70(m,1H),1.97(s,3H),1.30(br d,J=6.6Hz,3H),1.07(d,J=6.6Hz,3H),1.02(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):501.2(m+H)+.
工程4:(M)-7-(2-アミノ-6-フルオロフェニル)-6-クロロ-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(11mL)/水(5.5mL)中の(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体73D;1.65g、3.28mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.38g、0.33mmol、Sigma-Aldrich Corporation)、(2-アミノ-6-フルオロフェニル)ボロン酸ピナコールエステル(0.86g、3.61mmol、CombiPhos Catalysts,Inc.)及び炭酸ナトリウム(1.74g、16.4mmol)の混合物を、90℃で80分間撹拌した。混合物を水(25mL)で処理し、EtOAc(2x50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、黄色固体として粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色フォームとして(M)-7-(2-アミノ-6-フルオロフェニル)-6-クロロ-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.16g、2.01mmol、収率61.3%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.33-8.48(m,2H),7.18(d,J=4.8Hz,1H),7.05(q,J=7.9Hz,1H),6.78-6.95(m,1H),6.44(d,J=8.3Hz,1H),6.32(br t,J=8.9Hz,1H),6.21(br d,J=15.5Hz,1H),5.71-5.81(m,1H),5.05-5.16(m,2H),4.91(br s,1H),4.22-4.48(m,2H),3.96-4.20(m,1H),3.39-3.87(m,2H),3.02-3.24(m,1H),2.59-2.90(m,1H),1.82-2.02(m,3H),1.35(br d,J=6.6Hz,3H),1.03-1.12(m,3H),0.86-1.02(m,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm -115.51(br d,J=10.4Hz),-115.74(br d,J=13.0Hz).m/z(ESI,+veイオン):576.2(m+H)+.
方法74
実施例74-1:7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,6-ジクロロ-5-メチルニコチン酸。TFA(30mL)及び5N HCl(24mL)中の2,6-ジクロロ-5-メチルニコチン酸エチル(6.49g、27.7mmol、Pharmablock,Inc.、Sunnyvale、CA)の混合物を、90℃で16時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を真空下で部分的に除去した。水を加え、得られた白色沈殿物を濾過し、真空下で乾燥させて、2,6-ジクロロ-5-メチルニコチン酸を得た。m/z(ESI、+veイオン):205.9及び207.9(M+H)
+.
工程2:2,6-ジクロロ-5-メチルニコチンアミド(実施例52、工程2)。DCM(30mL)中の2,6-ジクロロ-5-メチルニコチン酸(4.55g、22.1mmol)の混合物に、0℃で塩化オキサリル(DCM中2M、16.5mL、33mmol)を加えた後、数滴のDMFを加えた。反応混合物を室温まで1時間温め、混合物を真空中で濃縮した。残渣をトルエン(15mL)中で懸濁させ、0℃まで冷却し、30%の水酸化アンモニウム水溶液(9.1mL、62mmol)で処理した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、2,6-ジクロロ-5-メチルニコチンアミド(実施例52、工程2)を得た。m/z(ESI、+veイオン):204.9及び206.9(M+H)+.
工程3:2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-5-メチルニコチンアミド。TFH(10mL)中の2,6-ジクロロ-5-メチルニコチンアミド(実施例52、工程2)、513mg、2.50mmol)及び塩化オキサリル(DCM中2M、1.38mL、2.63mmol)の混合物を、還流冷却器により65℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物を室温まで冷却し、2-イソプロピルアニリン(0.36mL、2.63mmol)を加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、続いて溶媒を真空下で除去した。残渣を、EtOAcと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン:EtOAc(5:1)の混合物でトリチュレートし、濾過し、真空下で乾燥させて、2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-5-メチルニコチンアミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):365.8及び367.9(M+H)+.
工程4:7-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例52、工程4)。THF中の1M KHMDS(4.5mL、4.5mmol)を、THF(10mL)中の2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-5-メチルニコチンアミド(831mg、2.27mmol)の溶液に0℃で加え、得られた混合物を室温まで2時間かけて温めた。次に、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム(2x10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をヘプタン-EtOAc(5:1)でトリチュレートし、濾過し、乾燥させて、7-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例52、工程4)を得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.36(s,1H),7.49(dd,J=8.5,1.4Hz,1H),7.44(td,J=6.8,1.2Hz,1H),7.26-7.33(m,1H),7.23(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),2.68(五重項,J=6.8Hz,1H),2.34(s,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.02(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):329.9及び331.9(m+H)+.
工程5:4,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。アセトニトリル(5mL)中の7-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例52、工程4、444mg、1.35mmol)及びDIPEA(0.7mL、4.04mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(0.13mL、1.35mmol)を加え、得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、4,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):343.9(M+H)+(MeOHでクエンチされた)。
工程6:(S)-4-(7-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(実施例52、工程5)。アセトニトリル(5mL)中の4,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(470mg、1.35mmol)及びDIPEA(0.7mL、4.04mmol)の溶液に、(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(297mg、1.48mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で0.5時間撹拌し、室温まで温めた。次に、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水(2x10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(7-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(実施例52、工程5)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.16(d,J=16.2Hz,1H),7.47(dd,J=6.8,1.2Hz,1H),7.41(br t,J=7.3Hz,1H),7.28(dt,J=7.7,1.2Hz,1H),7.09(dt,J=7.8,1.6Hz,1H),4.70-4.90(m,1H),3.89-4.20(m,2H),3.97-4.09(m,2H),3.76-3.88(m,1H),3.53-3.72(m,1H),2.44(td,J=6.8,4.9Hz,1H),2.35(d,J=0.8Hz,3H),1.45(s,9H),1.25(br s,3H),1.06(d,J=6.8,3H),1.02(dd,J=6.8,1.7Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):511.9及び514.0(m+H)+.
工程7:(S)-4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(6mL)、水(0.06mL)中の(S)-4-(7-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(実施例52、工程5、400mg、0.78mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(197mg、1.41mmol)、酢酸カリウム(383mg、3.91mmol)、及びPd(dppf)Cl2(57mg、0.08mmol)の混合物を、90℃で4時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3(15mL)でクエンチし、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(S)-4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):572.0(M+H)+.
工程8:(S)-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。50mLの丸底フラスコに、(S)-4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(350mg、0.61mmol)、TFA(1.0mL、9.18mmol)及びDCM(5mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、混合物を真空中で濃縮して、(S)-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):472.0(M+H)+.
工程9:7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(5mL)中の(S)-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メチル-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(289mg、0.61mmol)及びDIPEA(0.43mL、2.45mmol)の溶液に、DCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(0.05mL、0.61mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、飽和NaHCO3(5mL)でクエンチし、EtOAc(10mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)に続いて、分取HPLC(Phenomenex Geminiカラム、10ミクロン、C18、100Å、150x30mm、CH3CN中0.1% TFA/H2O、10分間かけて勾配10%~100%)により精製した。標題の化合物を含有する画分を合わせ、真空中で濃縮した。残渣を、DCMと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.15(s,1H),7.42-7.49(m,1H),7.39(dd,J=7.5,1.0Hz,1H),7.32(dt,J=7.3,1.0Hz,1H),7.19-7.29(m,3H),7.15(dt,J=7.7,1.4Hz,1H),7.08(d,J=7.7Hz,1H),6.77-6.97(m,1H),6.20(dd,J=17.0,5.0Hz,1H),5.76(dd,J=10.2,2.1Hz,1H),4.81(br s,1H),4.10-4.55(m,3H),3.45-3.81(m,2H),2.52-2.56(m,1H),1.35(d,J=6.6Hz,3H),1.21-1.33(m,4H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.94-0.98(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):526.0(m+H)+.
方法75
実施例75-1:(M)-4-(cis-2,6-ジメチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:cis-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。オキシ塩化リン(0.072mL、0.774mmol)を、アセトニトリル(2mL)中の(M)-7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体72A、180mg、0.52mmol)及びDIPEA(0.14mL、0.83mmol)の溶液に滴下して加えた。この混合物を80℃まで3時間加熱した。反応混合物を10℃まで冷却し、DIPEA(0.27mL)を加えた後、cis-3,5-ジメチル-ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(0.122g、0.57mmol)を加えた。混合物を室温まで温め、室温で18時間撹拌した。混合物を氷冷飽和NaHCO
3に注ぎ、10分間激しく撹拌した。EtOAcを加え、混合物を分離した。有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の材料を、以下の工程において直接的に使用した。
工程2:cis-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。100mLの丸底フラスコを、cis-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(281mg、0.516mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(97mg、0.62mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA、USA)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)DCM付加体(38mg、0.052mmol)、酢酸カリウム(253mg、2.58mmol)、及び1,4-ジオキサン(5mL)で充填した。混合物は、窒素を反応混合物に通してバブリングすることによって脱気された。1滴の水を加え、混合物を90℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcと塩水の間で分配した。水層をEtOAcで抽出し、合わせたEtOAc層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(3R,5S)-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(163mg、0.263mmol、収率50.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):621.2(M+H)+.
工程3:(M)-4-(cis-2,6-ジメチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(1.8mL)中のcis-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(163mg、0.263mmol)の溶液に、TFA(0.59mL、7.88mmol)を滴下して加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して粗生成物を得て、これを以下の工程において直接的に使用した。
DCM(1.7mL)中の(M)-4-(cis-2,6-ジメチルピペラジン-1-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン、及びN,N’-ジイソプロピルエチルアミン(0.21mL、1.18mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(24μL、0.293mmol)を0℃で加え、30分間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~45% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(M)-4-(cis-2,6-ジメチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(123mg、0.214mmol、収率82%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.21(s,1H),8.39(d,J=4.77Hz,1H),8.16(d,J=9.54Hz,1H),7.12-7.35(m,2H),6.90(dd,J=10.37,16.59Hz,1H),6.64-6.78(m,2H),6.26(dd,J=2.38,16.69Hz,1H),5.77-5.85(m,1H),5.00(br d,J=2.49Hz,2H),4.23-4.39(m,1H),3.97-4.12(m,1H),3.54-3.69(m,1H),3.29-3.42(m,1H),2.64-2.78(m,1H),1.91(br s,3H),1.47(dd,J=6.84,14.10Hz,6H),1.08(d,J=6.63Hz,3H),0.94(d,J=6.63Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-115.68(br s,1F),-128.58(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):575.2(m+H)+.
方法76
実施例76-1:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((1-(2-プロペノイル)-3-アゼチジニル)アミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体76A)。1,4-ジオキサン(30mL)及び水(1mL)中の(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体73B、4.38g、12mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(2.35g、16.8mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.351g、0.48mmol)、酢酸カリウム(5.1g、52.0mmol)の混合物を撹拌し、85℃で15時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、EtOAc及び水で希釈した。有機層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、白色固体として(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体76A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):424.9(M+H)
+.
工程2:(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。アセトニトリル(12mL)中の(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体76A、1.0g、2.35mmol)に、オキシ塩化リン(0.4mL、4.29mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.59mmol)を加えた。混合物を撹拌し、80℃で5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮し、続いてEtOAc及び水で希釈した。有機層を、飽和NaHCO3、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。
工程3:3-((6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)アゼチジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。DCM(7mL)中の(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.27g、0.609mmol)に、1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アミノアゼチジン(0.2mL、1.16mmol)及びDIPEA(0.2mL、1.15mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、3-((6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)アゼチジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):578.9(M+H)+.
工程4:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((1-(2-プロペノイル)-3-アゼチジニル)アミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(3mL)及びTFA(3mL)中の3-((6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)アゼチジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(0.2mL、0.22mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(3mL)中で溶解させ、TEA(0.15mL、1.07mmol)で処理した。混合物に塩化アクリロイル(DCM中1.1M溶液、0.018mL、0.22mmol)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~90% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((1-(2-プロペノイル)-3-アゼチジニル)アミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.88-0.97(m,3H)1.02-1.10(m,3H)1.88-1.96(m,3H)2.65-2.76(m,1H)4.05-4.19(m,1H)4.23-4.41(m,2H)4.61-4.74(m,1H)4.94-5.08(m,1H)5.67-5.77(m,1H)6.10-6.22(m,1H)6.33-6.49(m,1H)7.15-7.35(m,4H)7.45-7.56(m,1H)8.34-8.43(m,1H)8.96-9.05(m,1H)9.24-9.36(m,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm -117.37--110.35(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):532.8(m+H)+.
方法77
実施例:77-1:3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-5-(2-メチルフェニル)-8-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6-オン。
工程1:4-(2-フルオロフェニル)-5-ヒドロキシ-5-メチルフラン-2(5H)-オン。250mLの丸底フラスコ中において、1-(2-フルオロフェニル)プロパン-2-オン(5.18g、34mmol)を、グリオキサル酸(水中50wt%、5.63mL、51.1mmol)で処理した。混合物を撹拌し、100℃で加熱した。一晩加熱した後、混合物を真空中で濃縮し、トルエンとともに共蒸発させ、さらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):209.1(M+H)
+.
工程2:5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン。EtOH(50mL)中の4-(2-フルオロフェニル)-5-ヒドロキシ-5-メチルフラン-2(5H)-オン(7.09g、34.1mmol)を、0℃にてヒドラジン水和物(3.34mL、68.1mmol)で滴下により処理して、懸濁液を形成した。反応混合物を撹拌し、90℃で一晩加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄色の粘稠な油として5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン(2.76g、13.5mmol、収率39.7%)を得た。205.1(M+H)+.
工程3:6-クロロ-4-(2-フルオロフェニル)-3-メチルピリダジン。5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン(2.76g、13.5mmol)を、オキシ塩化リン(9mL、97mmol)で処理し、混合物を撹拌し、100℃で2時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM及び飽和NaHCO3で処理した。水層をDCMで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、橙色固体として6-クロロ-4-(2-フルオロフェニル)-3-メチルピリダジン(1.69g、7.59mmol、収率56.2%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):223.1(M+H)+.
工程4:2-(5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトニトリル。DMSO(15mL)中の水酸化カリウム(1.75g、31.1mmol)を室温で30分間撹拌した。DMSO(9mL)中の2-(o-トリル)アセトニトリル(1.59g、12.1mmol)を滴下して加え、反応物を室温で40分間撹拌した。反応混合物を、DMSO(10mL)中の6-クロロ-4-(2-フルオロフェニル)-3-メチルピリダジン(1.69g、7.59mmol)で処理し、撹拌し、50℃で一晩加熱した。水を加え、反応混合物をEtOAcで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、橙色の薄膜として2-(5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトニトリル(2.51g、7.91mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):318.2(M+H)+.
工程5:2-(5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトアミド。2-(5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトニトリル(2.51g、7.91mmol)を、硫酸(7mL、131mmol)で処理し、50℃まで2時間加熱した。反応混合物を、氷浴中で0℃まで冷却し、NH4OH(28%)で滴下して注意深くクエンチした(注意:大きい発熱)。溶液をDCMで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、淡橙色固体として2-(5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトアミド(2.55g、7.6mmol、収率96%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):336.2(M+H)+.
工程6:3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6,8(7H)-ジオン。EtOH(1mL)中の2-(5-(2-フルオロフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトアミド(954mg、2.84mmol)の溶液に、NaOEt(EtOH中21wt.%溶液、1.9mL、5.1mmol)を加えた後、炭酸ジエチル(0.59mL、4.84mmol)を加えた。反応混合物を撹拌し、還流で4.5時間加熱した。反応混合物を、EtOAcとNH4Cl水溶液の間で分配した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、EtOAcでトリチュレートした。得られた固体を回収し、乾燥させ、淡黄色固体として3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6,8(7H)-ジオン(433mg、1.2mmol、収率42.1%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.39(br s,1H),7.38-7.47(m,1H),7.27(d,J=3.94Hz,2H),7.01-7.22(m,4H),6.75(s,1H),2.27(s,3H),2.18(s,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -112.66(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):362.1(m+H)+.
工程7:4-(3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-6-オキソ-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-8-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。オキシ塩化リン(3mL、32.2mmol)中の3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6,8(7H)-ジオン(253mg、0.7mmol)の混合物を撹拌し、95℃で1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、DCMで処理し、氷浴中で冷却し、1-(tert-ブトキシカルボニル)-ピペラジン(196mg、1.05mmol)及びDIPEA(0.86mL、4.9mmol)で処理した。混合物を0℃で撹拌した。30分後、反応混合物を飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色の薄膜として4-(3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-6-オキソ-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-8-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(43mg、0.081mmol、収率11.6%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.35-7.49(m,1H),7.28-7.33(m,1H),7.08-7.26(m,6H),6.87(s,1H),3.68(br dd,J=5.60,17.83Hz,8H),2.23(d,J=16.38Hz,6H),1.51(s,9H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -112.92(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):530.3(m+H)+.
工程8:3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-5-(2-メチルフェニル)-8-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6-オン。DCM(1mL)中の4-(3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-6-オキソ-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-8-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(39mg、0.074mmol)をTFA(0.4mL、5.2mmol)で処理し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗残渣をDCMで処理し、氷浴中で冷却し、DIPEA(0.1mL、0.59mmol)及び塩化アクリロイル(6μL、0.074mmol)で処理した。15分後、反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として3-(2-フルオロフェニル)-2-メチル-5-(2-メチルフェニル)-8-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6-オン(24.7mg、0.051mmol、収率69.4%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.38-7.49(m,1H),7.27(br s,2H),7.10-7.25(m,5H),6.88(s,1H),6.63(dd,J=10.57,16.79Hz,1H),6.36(dd,J=1.66,16.79Hz,1H),5.73-5.82(m,1H),3.72-3.98(m,8H),2.26(s,3H),2.21(s,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-112.90(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):484.3(m+H)+.
方法78
実施例:78-1:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((3R)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。アセトニトリル(2.4mL)中の(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体76A、0.206g、0.484mmol)及びDIPEA(0.25mL、1.45mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(0.09mL、0.969mmol)を加え、混合物を撹拌し、80℃で1時間加熱した。混合物を真空中で濃縮して、暗赤色のシロップとして(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.215g、0.485mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、veイオン):442.9(M+H)
+.この材料をさらに精製することなく以下の工程において使用した。
工程2:(R)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。THF(2.4mL)中の(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.215g、0.485mmol)の混合物に、DIPEA(0.25mL、1.46mmol)を加えた後、(R)-1-N-Boc-2-メチルピペラジン(0.146g、0.727mmol、Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA、USA)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3でクエンチした。混合物をEtOAcで抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、溶液を濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄褐色固体として(R)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(0.241g、0.397mmol、収率82%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.56(s,1H),8.39(d,J=5.0Hz,1H),7.51(tdd,J=7.8,7.8,5.5,2.0Hz,1H),7.24-7.34(m,2H),7.16-7.24(m,2H),4.32-4.42(m,1H),4.16-4.31(m,2H),3.72-3.83(m,2H),3.47-3.68(m,2H),2.60-2.69(m,1H),1.95(s,3H),1.45(s,9H),1.24(d,J=6.6Hz,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),0.94(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.02(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):607.2(m+H)+.
工程3:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((3R)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(3mL)中の(R)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(0.234g、0.385mmol)の溶液にTFA(3mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、橙色シロップとして(M,R)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-(3-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、veイオン):507.2(M+H)+.
粗生成物をDCM(3mL)中で溶解させ、混合物を0℃まで冷却し、DIPEA(1.0mL、5.78mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(DCM中0.2M、2.0mL、0.4mmol)で滴下して処理し、混合物を0℃で20分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、灰白色固体として(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((3R)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.158g、0.28mmol、収率72.9%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.60(s,1H),8.39(d,J=4.8Hz,1H),7.46-7.55(m,1H),7.14-7.34(m,4H),6.81(dd,J=16.6,10.4Hz,1H),6.19(br d,J=16.6Hz,1H),5.69-5.79(m,1H),4.48-4.79(m,1H),4.41(br dd,J=8.6,5.1Hz,1H),4.22(br dd,J=13.6,2.6Hz,1H),3.94-4.13(m,1H),3.50-3.93(m,3H),2.64(spt,J=6.7Hz,1H),1.96(s,3H),1.29(br s,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),0.95(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-113.98(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):561.2(m+H)+.
方法79
実施例79-1:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((1-(2-プロペノイル)-3-アゼチジニル)オキシ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:3-((6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)オキシ)アゼチジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル。50mLの丸底フラスコを、アセトニトリル(3mL)中の(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体76A、256mg、0.60mmol)及びDIPEA(0.2mL、0.904mmol)に続いてオキシ塩化リン(0.1mL、0.9mmol)で充填した。混合物を撹拌し、80℃で40分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、褐色固体として(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得て[m/z(ESI、+veイオン):443(M+H)
+]、これを精製することなく次の工程において使用した。
アセトニトリル(3mL)中の上記粗製の(M)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(267mg、0.6mmol)の混合物を、DIPEA(0.3mL、1.81mmol)で処理した後、1-Boc-3-(ヒドロキシ)アゼチジン(313mg、1.81mmol、CNH Technologies,Inc.、Woburn、MA、USA)で処理した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、続いて真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% 3:1 EtOAc-EtOH/ヘプタン)により精製して、淡黄色フォームとして3-((6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)オキシ)アゼチジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(51mg、0.09mmol、収率14.6%)を得た。m/z(ESI、veイオン)580.3(M+H)+.
工程2:(M)-4-((1-アクリロイルアゼチジン-3-イル)オキシ)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(1mL)中の3-((6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)オキシ)アゼチジン-1-カルボン酸(M)-tert-ブチル(51mg、0.9mmol)の溶液を、TFA(1mL)により室温で処理し、1時間撹拌した。反応物を濃縮して、黄色のゴム質として(M)-4-(アゼチジン-3-イルオキシ)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、veイオン)480.2(M+H)+.
DCM(1mL)中の上記(M)-4-(アゼチジン-3-イルオキシ)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.08mL、0.44mmol)の混合物を、塩化アクリロイル(DCM中0.25M、0.3mL、0.08mmol)により0℃で処理し、5分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として(M)-4-((1-アクリロイルアゼチジン-3-イル)オキシ)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(22mg、0.041mmol、収率46.2%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.83(s,1H),8.43(d,J=4.8Hz,1H),7.47-7.64(m,1H),7.18-7.39(m,4H),6.32-6.51(m,1H),6.16(dd,J=17.0,2.1Hz,1H),5.62-5.84(m,2H),4.70-4.85(m,1H),4.54(td,J=10.4,3.2Hz,1H),4.44(br dd,J=11.2,6.8Hz,1H),4.23-4.37(m,1H),2.76(dt,J=13.4,6.8Hz,1H),1.96(s,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.69(d,J=4.3Hz,1F).m/z(ESI,+ve)534.1(m+H)+.
方法80
実施例80-1:6-クロロ-1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:N-((4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド。THF(10mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、1.3g、5.5mmol)の撹拌溶液に、塩化オキサリル(DCM中の2M、4.2mL、8.4mmol)を加えた。添加が完了した後、反応混合物を撹拌し、65℃で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、真空中で濃縮し、粗残渣をTHF(10mL)中で溶解させ、THF(10mL)中の4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルアニリン(中間体I-37、2.3g、5.5mmol)の溶液を加えた。添加が完了した後、溶液を室温で2時間維持した。混合物を真空中で濃縮して、粗製のN-((4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミドを得て、これを精製することなく次の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):668.0(M+H)
+.
工程2:1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF(20mL)中のN-((4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド(3.7g、5.5mmol)の撹拌溶液に、THF(11mL、11mmol)中の1M KHMDSを0℃で加えた。2時間後、反応物を飽和塩化アンモニウムでクエンチし、EtOAcで希釈した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た。m/z(ESI、+veイオン):632.0(M+H)+.
工程3:(S)-4-(1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。アセトニトリル(20mL)中の1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.8g、4.5mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(1.2mL、6.7mmol)を加えた後、オキシ塩化リン(0.63mL、6.7mmol)を加えた。添加が完了した後、混合物を撹拌し、60℃で3時間加熱した。混合物を真空中で濃縮して粗残渣を得て、これをDCM中で溶解させた。溶液を0℃まで冷却し、DIPEA(3.9mL、23mmol)及び(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.90g、4.5mmol)を加えた。2時間後、反応物を水でクエンチし、水層をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、続いて真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.96(d,J=6.7Hz,3H),1.02(d,J=6.8Hz,3H),1.08(s,9H),1.31(dd,J=8.9,7.1Hz,3H),1.45(s,9H),1.87(d,J=2.5Hz,3H),2.39-2.47(m,1H),2.96-3.19(m,2H),3.28(s,1H),3.59-3.74(m,1H),3.82(br d,J=12.0Hz,1H),3.88-4.00(m,1H),4.09-4.23(m,1H),4.83(s,3H),7.10(s,1H),7.31(s,1H),7.41-7.54(m,6H),7.69(br d,J=7.7Hz,4H),8.42(d,J=9.5Hz,1H).
工程4:(S)-4-(1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(20mL)/水(0.5mL)中の(S)-4-(1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.8g、3.4mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(0.71g、5.1mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA、USA)、酢酸カリウム(1.7g、17mmol)、及びPd(dppf)Cl2(0.25g、0.34mmol)の混合物を撹拌し、90℃で3時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。水性混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、(S)-4-(1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。
工程5:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(10mL)中の(S)-4-(1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.0g、2.3mmol)の溶液に、TFA(3.5mL、46mmol)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をDCM(10mL)中で溶解させ、0℃まで冷却し、続いてDIPEA(2.0mL、11mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中1.1M、2.1mL、2.3mmol)で処理した。反応物を0℃で2時間撹拌し、混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.88-0.94(m,3H),1.03(s,9H),1.24-1.28(m,3H),1.31-1.37(m,3H),1.87(s,3H),3.03-3.33(m,2H),3.58-3.83(m,2H),3.98-4.19(m,1H),4.22-4.48(m,2H),4.76(s,2H),4.93(br s,1H),5.76(br d,J=10.6Hz,1H),6.13-6.27(m,1H),6.79-6.94(m,1H),7.02(br s,1H),7.17-7.33(m,4H),7.35-7.55(m,7H),7.60-7.68(m,4H),8.44(br s,1H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6)δppm-114.17(s,1F).
工程6:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体80A)。THF(5mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(270mg、0.33mmol)の撹拌溶液に、TBAF(THF中1M、0.33mL、0.33mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% 3:1 EtOAc-EtOH/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体80A)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.94(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),1.33(d,J=6.8Hz,3H),1.87(s,3H),2.51-2.58(m,1H),3.03-3.28(m,1H),3.41-3.86(m,2H),3.97-4.44(m,3H),4.46(d,J=5.8Hz,2H),4.92(br s,1H),5.14(t,J=5.8Hz,1H),5.71-5.81(m,1H),6.20(br dd,J=16.6,3.3Hz,1H),6.79-6.94(m,1H),7.05(s,1H),7.16(s,1H),7.18-7.23(m,1H),7.24-7.36(m,2H),7.47-7.56(m,1H),8.43(br d,J=4.6Hz,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.26(s,1F);m/z(ESI,+veイオン):590.0(m+H)+.
工程7:(S)-4-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチルベンズアルデヒド。DCM(3.4mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体80A、100mg、0.17mmol)の溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(110mg、0.25mmol)を加えた。20分後、反応物を、1Nチオ硫酸ナトリウム(10mL)の添加によりクエンチし、DCM(5mL)で希釈した。層を分配し、続いて水相をDCM(2x10mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、Celite(登録商標)に通して濾過し、減圧下で濃縮して、淡黄色フォームとして粗製の(S)-4-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチルベンズアルデヒドを得て、これを精製することなく以下の工程に進めた。m/z(ESI、+veイオン):588.0(M+H)+.
工程8:6-クロロ-1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。THF(1.0mL)中の(S)-4-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチルベンズアルデヒド(100mg、0.17mmol)の溶液に、ジメチルアミン溶液(THF中2M、95μL、0.19mmol)、氷酢酸(10μL、0.17mmol)、及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(72mg、0.34mmol)を室温で加えた。得られた濁った黄色の混合物を室温で撹拌した。18時間後、反応混合物をEtOAc(10mL)及び水(5mL)で希釈し、続いて炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(5mL)を、水相が中和されるまで加えた。層を分配し、水相をEtOAc(1x20mL)で抽出し、続いて合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して淡黄色油を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH中2M NH3/DCM)により精製して、6-クロロ-1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.92(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),1.31-1.36(m,3H),1.87(s,3H),2.14(s,6H),3.02-3.26(m,1H),3.35(s,2H),3.44-3.83(m,2H),3.97-4.47(m,3H),4.93(br s,1H),5.72-5.80(m,1H),6.13-6.28(m,1H),6.79-6.93(m,1H),7.02(s,1H),7.11(s,1H),7.14-7.36(m,4H),7.42-7.56(m,1H),8.43(br s,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-113.53(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):617.2(m+H)+.
方法81
実施例81-1:3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-5-(2-メチルフェニル)-8-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6-オン。
工程1:4-(2-ブロモフェニル)-5-ヒドロキシ-5-メチルフラン-2(5H)-オン。1-(2-ブロモフェニル)-2-プロパノン(5.18mL、24.31mmol、AstaTech Inc.,Bristol、PA)を、グリオキサル酸(水中50wt%、4.0mL、36.5mmol)で処理した。フラスコを還流冷却器に装着し、100℃まで24時間加熱した。反応混合物を濃縮し、トルエンと共沸させ、さらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):269.0(M+H)
+.
工程2:5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン。EtOH(50mL)中の4-(2-ブロモフェニル)-5-ヒドロキシ-5-メチルフラン-2(5H)-オン(6.54g、24.3mmol)を、0℃にてヒドラジン水和物(2.39mL、48.6mmol)で滴下によりゆっくりと処理して、懸濁液を形成した。次に、反応混合物を還流冷却器に装着し、90℃まで一晩加熱した。室温まで冷却した後、これを濃縮乾固させ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% 4:1 DCM/DCM中のMeOH)により精製して、黄色の粘稠な油として5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン(3.15g、11.9mmol、収率48.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):265.0(M+H)+.
工程3:4-(2-ブロモフェニル)-6-クロロ-3-メチルピリダジン。5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン(3.15g、11.9mmol)を、オキシ塩化リン(8.0mL、86mmol)で処理し、100℃まで2.5時間加熱した。反応混合物を、減圧下で濃縮乾固させ、残渣をDCMで処理し、沸騰が止まるまで飽和NaHCO3で20分間撹拌した。次に、水層をDCM(3x50mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、橙色の粘稠な油として4-(2-ブロモフェニル)-6-クロロ-3-メチルピリダジン(1.97g、6.96mmol、収率58.7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.73(1H,dd,J=8.1,1.0Hz),7.60(1H,dd,J=8.0,0.9Hz),7.43-7.49(1H,m),7.38-7.42(1H,m),7.27-7.37(1H,m),7.13-7.20(1H,m),2.53(3H,s).m/z(ESI,+veイオン):283.0(m+H)+.
工程4:2-(5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトニトリル。DMSO(16mL)中の水酸化カリウム(1.89g、33.7mmol)を室温で30分間撹拌した。次に、DMSO(5mL)中の2-(o-トリル)アセトニトリル(1.73g、13.2mmol、Enamine、Monmouth Jct.、NJ)を滴下して加え、反応物を室温で40分間撹拌した(橙色に変わった)。次に、反応混合物を4-(2-ブロモフェニル)-6-クロロ-3-メチルピリダジン(2.33g、8.22mmol)で処理し、50℃で4時間撹拌し、続いて室温で2日間撹拌した。反応混合物を水で処理し、EtOAc(3x50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、橙色の薄膜として2-(5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトニトリル(1.45g、3.83mmol、収率46.6%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.64-7.75(m,1H),7.49-7.60(m,1H),7.38-7.47(m,1H),7.31-7.36(m,1H),7.27-7.30(m,2H),7.17-7.25(m,2H),7.07-7.18(m,1H),5.83(br d,J=9.95Hz,1H),2.54(s,3H),2.35-2.44(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):378.1(m+H)+.
工程5:2-(5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトアミド。2-(5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトニトリル(1.45g、3.83mmol)を濃硫酸(6mL、113mmol)で処理し、50℃まで2時間加熱した。次に、反応混合物を氷浴中で冷却し、濃水酸化アンモニウム(28%)をゆっくりと滴下して注意深くクエンチした。沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、真空オーブン中で一晩乾燥させて、灰白色固体として2-(5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトアミド(1.45g、3.65mmol、収率95%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.68(br dd,J=3.21,7.57Hz,1H),7.37-7.47(m,2H),7.32(br d,J=7.67Hz,1H),7.15-7.23(m,5H),6.78(br d,J=2.28Hz,1H),5.49-5.6(m,2H),2.53(s,3H),2.43(d,J=7.46Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):396.0(m+H)+.
工程6:3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6,8(7H)-ジオン。無水EtOH(3mL)中の2-(5-(2-ブロモフェニル)-6-メチルピリダジン-3-イル)-2-(o-トリル)アセトアミド(227mg、0.57mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21wt.%、0.39mL、1.03mmol)を加えた後、炭酸ジエチル(0.12mL、0.97mmol)を加えた。反応混合物を還流で6時間加熱した。追加のナトリウムエトキシド(EtOH中の21wt.%、0.2mL)及び炭酸ジエチル(0.05mL)を加え、反応混合物をさらに16時間還流させた。反応混合物を濃縮乾固させ、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6,8(7H)-ジオン(200mg、0.47mmol、収率83%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 11.93-11.99(1H,m),7.72-7.77(1H,m),7.45-7.51(1H,m),7.36-7.43(2H,m),7.19-7.31(3H,m),7.10-7.19(1H,m),6.44-6.51(1H,m),2.13(3H,br d,J=5.8Hz),2.03-2.10(3H,m).m/z(ESI,+veイオン):422.0(m+H)+.
工程7:4-(3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-6-オキソ-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-8-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。オキシ塩化リン(2.0mL、21.5mmol)中の3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6,8(7H)-ジオン(185mg、0.438mmol)を、95℃まで45分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮乾固させた。得られた残渣をDCM(4mL)で処理し、氷浴中で冷却した。1-(tert-ブトキシカルボニル)-ピペラジン(122mg、0.66mmol)及びヒューニッヒ塩基(0.54mL、3.07mmol)を加え、反応混合物を0℃で撹拌した。10分後、反応混合物を飽和NaHCO3で処理し、DCM(2x10mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH/DCM)により精製して、黄色の薄膜として4-(3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-6-オキソ-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-8-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(11.8mg、0.02mmol、収率4.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):590.1(M+H)+.
工程8:8-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6-オン。DCM(2mL)中の4-(3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-6-オキソ-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-8-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(11mg、0.019mmol)を、TFA(0.5mL、6.49mmol)で処理し、反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮乾固させた。粗残渣をDCM(4mL)で処理し、氷浴中で冷却し、ヒューニッヒ塩基(0.1mL)で処理し、塩化アクリロイル(1.5μl、0.019mmol)で処理した。10分後、反応混合物を飽和NaHCO3で処理し、DCM(2x10mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として8-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-3-(2-ブロモフェニル)-2-メチル-5-(o-トリル)-6H-ピリミド[1,6-b]ピリダジン-6-オン(6.0mg、0.011mmol、収率59.2%)を得た。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm 7.74(1H,br d,J=8.1Hz),7.45-7.52(1H,m),7.39(1H,td,J=7.8,1.7Hz),7.30-7.36(3H,m),7.23-7.30(2H,m),7.16(1H,br dd,J=8.2,1.8Hz),6.80-6.90(1H,m),6.25-6.32(1H,m),5.79-5.85(1H,m),3.87-3.96(4H,m),3.79-3.87(4H,m),2.25(3H,s),2.19(3H,br s).m/z(ESI,+veイオン):544.1(m+H)+.
方法82
実施例82-1:(M)-6-クロロ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。アセトニトリル(40mL)中の(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体73B、2.0g、5.48mmol)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(2.86mL、16.4mmol)の混合物に、三塩化ホスホリル(1.0mL、11mmol)を室温で加え、反応物を80℃で1.5時間加熱した。混合物を濃縮して、粘稠な褐色油として粗製の(M)-4,6,7-トリクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得て、これを精製することなく次の工程において使用した。
上記反応からの粗生成物をDMF(10mL)中で溶解させ、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(2.86mL、16.4mmol)で処理した後、(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(TFA塩、実施例8-1、工程6b、3.54g、5.48mmol)で処理した。混合物を室温で10分間撹拌し、LC-MSは、所望の生成物への約50%の変換を示した。さらに16時間撹拌した後、LC-MSは、完全な変換を示した。反応物を水でクエンチし、得られた混合物をEtOAc(2x)及びDCMで抽出した。有機抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体73D;1.67g、3.33mmol、収率60.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):501.0(M+H)+.
工程2:(M)-6-クロロ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。圧力バイアルに、(M,S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体73D;0.20g、0.40mmol)、5-メチル-1H-インダゾール-4-ボロン酸(0.105g、0.598mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)、DCMとの錯体(0.016g、0.02mmol)、酢酸カリウム(0.196g、1.99mmol)及び1,4-ジオキサン(10mL)を加えた。バイアルをN2で3分間パージし、密閉し、続いて90℃で1時間加熱した。反応混合物を、EtOAcと水の間で分配し、有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60%(EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により2回精製して、淡褐色固体として(M)-4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.044g、0.074mmol、収率18.5%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ:12.95-13.29(m,1H),8.48(br d,J=6.0Hz,1H),8.30(dd,J=11.2,5.0Hz,1H),7.40-7.52(m,2H),7.23(dd,J=8.6,2.2Hz,1H),7.08-7.18(m,1H),6.81-6.95(m,1H),6.22(br d,J=16.0Hz,1H),5.74-5.81(m,1H),4.88-5.03(m,1H),4.05-4.47(m,3H),3.50-3.86(m,2H),3.10-3.24(m,1H),2.71-2.86(m,1H),1.86-2.09(m,6H),1.38(dd,J=6.6,2.1Hz,3H),1.06(dd,J=6.6,3.5Hz,3H),0.76-0.94(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):597.2(m+H)+.
方法83及び84
実施例83-1:(P)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-ヒドロキシ-4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及び実施例84-1:(P)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(P)-(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(18mL)及び水(0.09mL)中の(P)-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体73Aを使用して方法73に従って調製された中間体83A、1.00g、1.83mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(0.307g、2.19mmol)、酢酸カリウム(0.896g、9.13mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム-ジクロロメタン(1:1)(0.075g、0.091mmol)の混合物を、窒素で5分間パージし、90℃で撹拌し、加熱した。15時間後、混合物を室温まで冷却し、EtOAc(50mL)で希釈した。不溶性固体を濾別し、EtOAc(50mL)で洗浄し、濾液を濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルのプラグに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、褐色固体として(P)-(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.942g、1.55mmol、収率85%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 8.44(s,1H),8.39(d,J=4.8Hz,1H),7.48-7.55(m,1H),7.15-7.34(m,4H),4.91(br s,1H),4.26(br d,J=13.5Hz,1H),3.92-4.01(m,1H),3.85(br d,J=13.3Hz,1H),3.73(br t,J=11.1Hz,1H),3.05-3.30(m,2H),2.70(五重項,J=6.7Hz,1H),1.93(s,3H),1.46(s,9H),1.36(br d,J=6.8Hz,3H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.94(d,J=6.6Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO-d
6)δppm-114.05(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):607.0(m+H).
工程2:(P)-(S)-3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン1-オキシド。クロロホルム(2.5mL)中の(P)-(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.304g、0.501mmol)の冷却混合物に、クロロホルム(2.5mL)中の3-クロロ過安息香酸(0.17g、1.0mmol)の溶液を滴下して0℃で加え、混合物を0℃で撹拌し、撹拌しながら室温まで温めた。18時間後、混合物を10% Na2S2O3(50mL)でクエンチし、混合物を室温で撹拌した。混合物をDCM(2x50mL)で抽出し、有機抽出物を飽和NaHCO3(1x100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、淡黄色固体として(P)-(S)-3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン1-オキシド(中間体83B、0.312g、0.501mmol、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.46(s,1H),8.12(d,J=6.6Hz,1H),7.49-7.58(m,2H),7.22-7.36(m,7H),4.93(br s,1H),4.28(br d,J=13.5Hz,1H),3.94-4.05(m,1H),3.85(br d,J=13.1Hz,1H),3.74(br t,J=11.2Hz,1H),3.07-3.28(m,2H),2.82-3.07(m,2H),1.86(s,3H),1.45(s,9H),1.36(br d,J=6.8Hz,3H),1.18-1.27(m,6H),1.12(d,J=7.0Hz,5H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.06(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):623.0(m+H).粗生成物を次の工程のために粗製のまま進めた。
工程3:(P)-(S)-4-(1-(5-アセトキシ-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル及び(P)-(S)-4-(1-(4-(アセトキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。(P)-(S)-3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン1-オキシド(中間体83B、0.31g、0.50mmol)及び無水酢酸(1.9mL、20mmol)の混合物を、撹拌し、120℃で加熱した。30分後、混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して2つの画分を得た:
画分1:黄色固体としての(P)-(S)-4-(1-(5-アセトキシ-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体83C、0.051g、0.077mmol、収率15.3%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.33(s,1H),7.48-7.55(m,1H),7.18-7.34(m,4H),4.96(br s,1H),4.26(br d,J=13.5Hz,1H),3.93-4.06(m,1H),3.85(br d,J=12.9Hz,1H),3.69-3.81(m,1H),3.03-3.26(m,2H),2.69-2.77(m,1H),2.34(s,3H),1.46(s,12H),1.35(br d,J=6.4Hz,3H),1.08(d,J=6.6Hz,3H),0.92(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm -113.61(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):665.0(m+H).
画分2:黄色固体としての(P)-(S)-4-(1-(4-(アセトキシメチル)-2-イソプロピルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体83D、0.042g、0.062mmol、収率12%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.56(d,J=4.8Hz,1H),8.43(s,1H),7.46-7.56(m,1H),7.20-7.35(m,4H),4.89(br s,1H),4.77-4.86(m,2H),4.29(br d,J=13.1Hz,1H),3.95-4.05(m,1H),3.86(br d,J=13.5Hz,1H),3.64-3.76(m,1H),3.04-3.28(m,2H),2.72(dt,J=13.5,6.7Hz,1H),1.86(s,3H),1.46(s,9H),1.38(br d,J=6.2Hz,3H),1.07(br d,J=6.6Hz,3H),0.95(br d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-113.85(br s,1F).m/z(ESI,+veイオン):665.0(m+H).
工程4-1:(P)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-ヒドロキシ-4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(1.8mL)中の(P)-(S)-4-(1-(5-アセトキシ-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体83C、0.048g、0.072mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.8mL)を加え、混合物を室温で撹拌した。40分後、混合物を真空中で濃縮して、橙色シロップとして酢酸(P)-(S)-5-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-6-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イルを得た。m/z(ESI、+veイオン):565.2(M+H)。
橙色シロップをDCM(1.8mL)中で溶解させ、<autotext key=“17D7E57D” name=“[Solvents]”index=“1”field=“Solvents”type=“field”length=“26”/>、混合物を0℃まで冷却した<autotext key=“17D7E57E”name=“[Reaction Conditions:Temperature]”index=“5”field=“Reaction Conditions”type=“field”length=“4”/>。冷却混合物に<autotext key=“17D7E57F”name=“[Reaction Conditions:Temperature]”index=“5”field=“Reaction Conditions”type=“field”length=“4”/>、DIPEA(0.19mL、1.09mmol)<autotext key=“17D7E580”name=“[Reactants]”index=“2”field=“Reactants”type=“field”length=“35”/>を0℃で加えた後、塩化アクリロイル(DCM中0.2M、0.38mL、0.076mmol)<autotext key=“17D7E581”name=“[Reactants]”index=“3”field=“Reactants”type=“field”length=“63”/>を滴下して加え、混合物を0℃で撹拌した<autotext key=“17D7E582”name=“[Reaction Conditions:Temperature]”index=“5”field=“Reaction Conditions”type=“field”length=“4”/>。<autotext key=“19264C5C”name=“”tag=“Time”type=“timestamp”length=“10”/>10分後、反応混合物を真空中で濃縮して、褐色<autotext key=“1920FFAD”name=“[COLOR]”type=“lookup”length=“5”/>シロップとして酢酸(P)-(S)-5-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-6-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イルを得た。<autotext key=“1920FFAC”name=“[Products]”index=“2”field=“Products”type=“field”length=“151”/>m/z(ESI、+veイオン):619.2(M+H)。
褐色シロップをメタノール(3mL)中で溶解させ、<autotext key=“19264C5D”name=“”tag=“Time”type=“timestamp”length=“10”/>無水炭酸カリウム(0.04g、0.289mmol)で処理し、<autotext key=“1920D607”name=“[Reactants]”index=“4”field=“Reactants”type=“field”length=“52”/>混合物を50℃で撹拌した<autotext key=“1920D608”name=“[Reaction Conditions:Temperature]”index=“6”field=“Reaction Conditions”type=“field”length=“5”/>。2時間後、混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、灰白色<autotext key=“19263A4B”name=“[COLOR]”type=“lookup”length=“9”/>固体として(P)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-ヒドロキシ-4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.018g、0.032mmol、収率44%)を得た<autotext key=“19263A4A”name=“[Products]”index=“3”field=“Products”type=“field”length=“185”/>。<autotext key=“19263A4C”name=“[FORM]”type=“lookup”length=“5”/>1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 9.70(s,1H),8.40-8.48(m,1H),8.08(s,1H),7.48-7.56(m,1H),7.25-7.36(m,2H),7.17-7.24(m,1H),6.78-6.93(m,1H),6.15-6.28(m,1H),5.74-5.78(m,1H),4.93(br s,1H),4.23-4.45(m,2H),3.98-4.20(m,1H),3.42-3.83(m,2H),3.04-3.28(m,1H),2.54-2.60(m,1H),1.75(s,3H),1.34(d,J=6.6Hz,3H),1.01(d,J=6.8Hz,3H),0.90(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.11(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):577.2(m+H).
工程4-2:(P)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(P)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(実施例84-1)をもたらす中間体83D(40mg、0.06mmol)を使用して工程4-1により調製される実施例84-1。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.53(d,J=4.8Hz,1H),8.44(br d,J=5.8Hz,1H),7.47-7.55(m,1H),7.39(d,J=5.0Hz,1H),7.24-7.34(m,2H),7.17-7.23(m,1H),6.79-6.94(m,1H),6.21(br d,J=15.8Hz,1H),5.74-5.79(m,1H),5.32(t,J=5.6Hz,1H),4.92(br s,1H),4.34(br d,J=13.9Hz,2H),4.26(br dd,J=16.0,5.4Hz,1H),4.05-4.20(m,2H),3.42-3.84(m,2H),3.06-3.28(m,1H),2.63-2.74(m,1H),1.35(d,J=6.6Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),0.95(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-113.72(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):577.2(m+H).
方法85
実施例85-1:1-(4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン。
工程1:2,3-ジクロロ-7-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、5.0g、22mmol)、4-メトキシ-3-オキソ-ブタン酸メチルエステル(4.86mL、33.3mmol)、ヨウ化銅(I)(0.42g、2.22mmol)及び炭酸セシウム(14.45g、44.4mmol)の混合物を、N
2でパージした後、1,4-ジオキサン(110mL)を加え、反応混合物を、窒素下にて80℃で16時間加熱した。混合物を、9:1飽和NH
4Cl/NH
4OHでクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を濃縮して、2,3-ジクロロ-7-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(4.0g、12.6mmol、収率56.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):317.0(M+H)
+.粗製の材料を、次の工程においてそのまま使用した。
工程2:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。1,4-ジオキサン/水(30/7.5mL)中の2,3-ジクロロ-7-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(4.0g、12.6mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(2.29g、16.4mmol、Combi-Blocks Inc.)、パラジウムテトラキス(1.46g、1.26mmol)及び炭酸ナトリウム(4.01g、37.8mmol)の混合物を、85℃で45分間加熱した。反応物を飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(4.0g、10.6mmol、収率84%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):377.0(M+H)+.
工程3:3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体85A)。3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(0.30g、0.80mmol)及び三塩化ホスホリル(5.0mL、54mmol)の溶液を、90℃で1時間加熱した。反応物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3及び塩水で洗浄した。合わせた有機物を濃縮して、褐色固体として3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体85A、0.3g、0.759mmol、収率95%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):395.0(M+H)+.
工程4:5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。MeCN(12mL)中の3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体85A、0.3g、0.76mmol)、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.42g、2.28mmol)、炭酸カリウム(0.42g、3.04mmol)及び硫酸ナトリウム(1.62g、11.4mmol)の混合物を、85℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、水で洗浄し、EtOAcで抽出して、5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体85B)を得て、定量的な収率を想定して次の工程でそのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):545.2(M+H)+.
工程5:4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。EtOH(2mL)中の5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体85B、0.024g、0.044mmol)の溶液に、KOH(0.15g、2.67mmol)を加え、得られた混合物を85℃で20分間加熱した。反応物を濃縮して、5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸を得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):531.0(M+H)+.
5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸に、アセトニトリル(8mL)及び水(4mL)を加えた後、LiOH(0.144g、6.03mmol)及びNBS(0.157g、0.881mmol)を室温で加え、得られた混合物を5分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):565.0(M+H)+.
工程6:4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(41mg、0.072mmol)、炭酸セシウム(165mg、0.51mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(5.3mg、7.3μmol)及び[2-(1-メチルエチル)フェニル]-ボロン酸(59mg、0.362mmol、Combi-Blocks Inc.)の混合物をN2でパージした後、1,4-ジオキサン/水(4/0.4mL)を加え、得られた混合物を85℃で1時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、飽和NaHCO3で洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を、分取HPLC(Phenomenex Gemini C18カラム、150×30mm、10u、110A、10~95% アセトニトリル中0.1% TFA/水)により精製して、黄色固体として4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):605.2(M+H)+.
工程7:1-(4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン。DCM(1mL)中の4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(10mg、0.017mmol)の溶液に、BBr3(DCM中2M、1.0mL、2.0mmol)を室温で加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノールを得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):491.2(M+H)+.
(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノールを、DCM(3mL)中で溶解させた後、塩化アクリロイル(2.7μl、0.033mmol)を加え、得られた混合物を室温で4時間撹拌した。反応物を、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出し、分取HPLC(Phenomenex Gemini C18カラム、150×30mm、10u、110A、10~95% アセトニトリル中0.1% TFA/水)により精製して、黄緑色がかった固体として1-(4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):545.2(M+H)+.1H NMR(CDCl3)δ:8.40-8.48(m,1H),7.36-7.44(m,3H),7.27-7.31(m,1H),7.06-7.24(m,3H),6.95-7.03(m,1H),6.60-6.72(m,1H),6.29-6.44(m,1H),5.75-5.84(m,1H),4.47-4.60(m,1H),4.26-4.42(m,1H),3.86-4.10(m,4H),3.57-3.71(m,4H),2.39-2.53(m,1H),1.04-1.08(m,3H),0.98-1.03(m,3H)
方法86
実施例86-1:1-((3S)-4-(3-クロロ-7-((ジメチルアミノ)メチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン。
工程1:(S)-5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。CH
3CN(4mL)中の3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体85A、0.15g、0.38mmol)、(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.228g、1.14mmol)、炭酸カリウム(0.21g、1.52mmol)及び硫酸ナトリウム(0.809g、5.69mmol)の混合物を、85℃で10時間加熱した。所望の生成物が観察されたが、出発材料は依然として存在した。追加の(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.228g、1.14mmol)、炭酸カリウム(0.21g、1.52mmol)及び硫酸ナトリウム(0.809g、5.69mmol)を加えた。加熱を24時間続けて、出発材料を完全に消費した。反応混合物を室温まで冷却し、水で洗浄し、EtOAcで抽出した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡褐色固体として(S)-5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(0.170g、0.304mmol、収率80%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):559.2(M+H)
+.
工程2:(S)-4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。EtOH(2mL)中の(S)-5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(0.3g、0.537mmol)の溶液に、KOH(0.15g、2.67mmol)を加え、得られた混合物を85℃で20分間加熱した。反応物を濃縮して、(S)-5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸を得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):545.2(M+H)+.
(s)-5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸に、CH3CN(6mL)及び水(3mL)を加えた後、LiOH(1.76g、73.5mmol)及びNBS(1.91g、10.7mmol)を室温で加え、得られた混合物を7分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.248g、0.428mmol、収率80%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):579.0(M+H)+.
工程3:(3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。(S)-4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.248g、0.428mmol)、炭酸セシウム(0.697g、2.14mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.031g、0.043mmol)及び[2-(1-メチルエチル)フェニル]-ボロン酸(0.281g、1.71mmol)の混合物を、N2でパージした後、1,4-ジオキサン/水(4/0.4mL)を加え、得られた混合物を85℃で1時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、飽和NaHCO3で洗浄し、EtOAcで抽出した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄緑色がかった油として(3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.13g、0.21mmol、収率49.1%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):619.2(M+H)+.副生成物(S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシラート(中間体86A)もまた、淡黄色油として単離された。m/z(ESI、+veイオン):501.2(M+H)+.
工程4:(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノール。DCM中の(3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.13g、0.21mmol)の溶液に、BBr3(DCM中の2M、1.05mL、2.1mmol)を0℃で加えた。添加が完了した後、氷浴を取り外し、混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3で注意深くクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機物を、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノール(0.046g、0.091mmol、収率43.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):505.2(M+H)+.
工程5:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-カルバルデヒド。DCM(3mL)中の(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノール(0.032g、0.062mmol)の溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(0.053g、0.125mmol)を室温で加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3でクエンチし、室温で30分間撹拌した。有機相を分離し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-カルバルデヒド(0.01g、0.02mmol、収率31.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):503.2(M+H)+.
工程6:1-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)-N,N-ジメチルメタンアミン。クロロホルム(3mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-カルバルデヒド(0.01g、0.02mmol)の溶液に、ジメチルアミン(THF中の2.0M、0.02mL、0.04mmol)及び酢酸(1.1μL、0.020mmol)を加え、得られた混合物を室温で10分間撹拌し、続いて、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.017g、0.08mmol)を加え、撹拌を1時間続けた。反応物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO3で注意深く塩基性化した。混合物をDCMで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色固体として1-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)-N,N-ジメチルメタンアミンを得た。m/z(ESI、+veイオン):532.2(M+H)+.
工程7:1-((3S)-4-(3-クロロ-7-((ジメチルアミノ)メチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン。DCM(3mL)中の1-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)-N,N-ジメチルメタンアミンの混合物に、塩化アクリロイル(1.9μL、0.024mmol)及びヒューニッヒ塩基(4.2μL、0.024mmol)を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出し、分取HPLC(Phenomenex Gemini C18カラム、150×30mm、10u、110A、10~95% アセトニトリル中0.1% TFA/水)により精製して、黄色固体として1-((3S)-4-(3-クロロ-7-((ジメチルアミノ)メチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(0.002g、3.41μmoL、収率17.2%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:8.37-8.49(m,1H),7.35-7.45(m,3H),7.19-7.23(m,1H),7.02-7.19(m,4H),6.56-6.79(m,1H),6.31-6.44(m,1H),5.71-5.81(m,1H),4.07-4.41(m,2H),3.47-3.83(m,5H),2.66-3.07(m,2H),2.15-2.52(m,4H),1.20-1.29(m,6H),1.04-1.11(m,3H),0.92-1.03(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):586.2(m+H)+.
方法87
実施例87-1:6-クロロ-4-((2S,6S)-2,6-ジメチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(4,6-ジ(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。1,4-ジオキサン(10mL)及び水(5mL)中の6,7-ジクロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(実施例43、工程3、0.89g、2.26mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(0.47g、3.4mmol、Small Molecules,Inc.、Hoboken、NJ)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.16g、0.23mmol)、及びリン酸三カリウム(1.4g、6.8mmol)の溶液を、窒素でパージし、90℃まで1時間加熱した。反応混合物を飽和NH
4Cl溶液、水でクエンチし、EtOAc(2×)で抽出した。有機層を分離し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.52g、1.15mmol、収率51%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm:12.29(s,1H),9.09(s,1H),8.59(s,1H),7.45-7.55(m,1H),7.23-7.34(m,2H),7.17(t,J=7.02Hz,1H),2.98(五重項,J=6.63Hz,2H),1.09(d,J=6.63Hz,6H),0.93(d,J=6.63Hz,6H).
19F NMR(376MHz,DMSO-d
6)δppm:-115.17(s,1F).m/z(ESI)M+H:454.1.
工程2:(3S,5S)-4-(6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。アセトニトリル(5mL)中の6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.16g、0.36mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.19mL、1.1mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(0.050mL、0.54mmol)を滴下して加えた。次に、混合物を80℃まで1時間加熱し、真空下で濃縮して、暗色の残渣を得た。残渣に0℃でアセトニトリル(5mL)を加えた後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.063mL、0.36mmol)及び(3S,5S)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.12g、0.54mmol、eNovation Chemicals LLC、Bridgewater、New Jersey)を加えた。この混合物を、室温まで温めながら6時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3で希釈し、EtOAc(2x)で抽出した。有機抽出物を合わせ、真空中で濃縮して油を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(3S,5S)-4-(6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.20g、0.31mmol、収率87%)を得た。m/z(ESI)M+H:650.3。
工程3:6-クロロ-4-((2S,6S)-2,6-ジメチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(4,6-ジ(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(5mL)中の(3S,5S)-4-(6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.20g、0.31mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.2mL、16mmol)を室温で加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮して赤みがかった褐色の残渣を得た。それをDCM(10mL)中で再溶解した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.22mL、1.23mmol)及びDCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(0.03mL、0.369mmol)の溶液を加えた。反応物を室温で10分間撹拌し、飽和NaHCO3、水でクエンチし、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機物を濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-4-((2S,6S)-2,6-ジメチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(4,6-ジ(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.116g、0.192mmol、収率62.4%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm:9.15(s,1H),8.27(s,1H),7.39-7.47(m,1H),7.05-7.23(m,3H),6.63(dd,J=10.37,16.79Hz,1H),6.42(dd,J=1.76,16.69Hz,1H),5.82(dd,J=1.87,10.57Hz,1H),4.38-4.50(m,2H),3.99(br d,J=10.37Hz,2H),3.92(br s,1H),3.66-3.84(m,1H),2.68(tt,J=6.71,13.09Hz,2H),1.46(br d,J=6.01Hz,6H),1.24(dd,J=2.70,6.63Hz,6H),1.05(t,J=7.15Hz,6H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm:-113.37(s,1F).m/z(ESI)M+H:604.3.
第2節-個別例
実施例88
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1-1:7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン。TFA(20mL、270mmol)を、DCM(20mL)中の4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(実施例11-1、工程2、3.52g、6.26mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オンを得て、これを精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):460.8(M+H)
+.
工程1-2:4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。塩化アクリロイル(0.61mL、7.51mmol)を、DCM(25mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(2.89g、6.26mmol)及びトリエチルアミン(8.8mL、62.6mmol)の撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム(125mL)でクエンチし、DCM(150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(1.62g、3.14mmol、収率50.2%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.79(1H,s)7.50-7.57(2H,m)7.36-7.42(1H,m)7.10(1H,d,J=7.67Hz)6.81(1H,s)6.61(1H,dd,J=16.79,10.37Hz)6.38(1H,dd,J=16.79,1.66Hz)5.79(1H,dd,J=10.47,1.76Hz)3.79-3.99(8H,m)2.59(1H,spt,J=6.84Hz)1.21(3H,d,J=6.84Hz)1.08(3H,d,J=6.84Hz).m/z(ESI,+veイオン):515.0(m+H)+.
工程2:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オン(400mg、0.775mmol)、2-フルオロベンゼンボロン酸(119mg、0.85mmol、Small Molecules,Inc.New Brunswick、New Jersey)、メタンスルホン酸(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(61mg、0.078mmol)及び2M Na2CO3(1.5mL、3.0mmol)を、アルゴン雰囲気下にて密閉バイアル内の1,2-ジメトキシエタン(5mL)中で合わせた。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(75mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン(144mg、0.136mmol、収率35%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.87(1H,s)7.33-7.54(4H,m)7.10-7.22(4H,m)6.65(1H,dd,J=16.79,10.57Hz)6.53(1H,s)6.40(1H,dd,J=16.79,1.66Hz)5.81(1H,dd,J=10.57,1.87Hz)3.80-4.09(8H,m)2.68(1H,spt,J=6.84Hz)1.24(3H,d,J=6.84Hz)1.09(3H,d,J=6.84Hz).m/z(ESI,+veイオン):531.2(m+H)+.
実施例89
6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-6’-ヒドロキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド。1,4-ジオキサン(20mL)及び水(10mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フロオロベンズアミド(実施例8、工程1、2.1g、8.32mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(1.82g、11.65mmol、Combi-Blocks Inc.、San Diego、CA)、炭酸セシウム(5.42g、16.6mmol)、及びメタンスルホン酸(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(0.325g、0.416mmol)の混合物を、窒素下にて80℃まで加熱し、2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-6’-ヒドロキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(1.73g、6.1mmol、収率73.3%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ 10.13(s,1H),7.91(br s,1H),7.70-7.82(m,2H),7.36(d,J=10.37Hz,1H),7.28(q,J=7.95Hz,1H),6.80(d,J=7.85Hz,1H),6.71-6.77(m,1H).
19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-114.15(s,1F),-116.71(s,1F).m/z(ESI,+ve)284.0(m+H)
+.
工程2:2’-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-5,6’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド。アセトニトリル(15mL)中の2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-6’-ヒドロキシ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(1.73g、6.1mmol)及びトリエチルアミン(2.57mL、18.3mmol)の撹拌混合物に、tert-ブチルクロロジフェニルシラン(2.35mL、9.15mmol、Aldrich、St.Louis、MO)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和塩化アンモニウムでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、塩水(25mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、2’-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-5,6’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(2.16g、4.14mmol、収率67.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.86-7.95(m,2H),7.83(br s,1H),7.56-7.63(m,5H),7.40-7.52(m,6H),7.04-7.19(m,1H),6.84-6.94(m,1H),6.24(d,J=8.29Hz,1H),0.72(s,9H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-113.18(s,1F),-116.05(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):522.2(m+H)+.
工程3:2’-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-5,6’-ジフルオロ-N-(ネオペンチルカルバモイル)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド。標題の化合物は、方法8、工程2に従って調製された。m/z(ESI、+veイオン):635.2(M+H)+.
工程4:7-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-6-クロロ-1-ネオペンチルキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン。標題の化合物は、方法8、工程3に従って調製された。m/z(ESI、+veイオン)615.2(M+H)+.
工程5:4-(4アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-6-クロロ-1-ネオペンチルキナゾリン-2(1H)-オン。標題の化合物は、方法59、工程3に従って調製された。m/z(ESI、+veイオン):739.2(M+H)+.
工程6:6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。THF(5mL)中の4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-6-クロロ-1-ネオペンチルキナゾリン-2(1H)-オン(0.20g、0.271mmol)の溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中の1.0M、1.63mL、1.63mmol、Strem Chemicals,Inc.、Newburyport、MA)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、飽和塩化アンモニウムでクエンチし、EtOAc(2×)で抽出した。有機層を分離し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~90% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.15-8.59(m,1H),7.64(s,1H),7.42(s,1H),7.19-7.32(m,1H),6.93(d,J=8.29Hz,1H),6.71(t,J=8.60Hz,1H),6.53(br d,J=10.57Hz,1H),6.30-6.38(m,1H),5.76(d,J=11.61Hz,1H),3.58-4.00(m,10H),0.93(s,9H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-113.66(s,1F).m/z(ESI,+veイオン)499.3(m+H)+.
実施例90-1及び90-2
6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-メチル-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-3-メチル安息香酸。内部温度プローブを備えた250mLの三口丸底フラスコに、THF(47mL)中のジイソプロピルアミン(2.7mL、27mmol)を加えた。反応混合物を、乾燥氷/アセトン浴中において-78℃まで冷却した。次に、n-ブチルリチウム溶液(トルエン中2.5M、14.2mL、35.5mmol)を、反応混合物にゆっくりと加えた。得られた混合物を、温度を-70℃で維持しながら10分間撹拌した。混合物を-40℃までゆっくりと温め、続いて30分間かけて-70℃まで冷却した。混合物を、THF(30mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ安息香酸(3.0g、11.8mmol、OxChem、Wood Dale、IL)の冷却(-78℃)撹拌溶液にカニューレを介して加えた。合わせた反応混合物を、温度を-70℃で維持しながら45分間撹拌した。混合物を-40℃までゆっくりと温め、続いて30分間かけて-70℃まで冷却した。次に、ヨードメタン(0.81mL、13.0mmol)を反応混合物にゆっくりと加えた。得られた混合物を-72℃で45分間撹拌し、続いて-20℃までゆっくりと温めた。混合物をCeliteのパッドに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をEtOAc及びヘプタンでトリチュレートした。沈殿物を濾過により回収し、ヘプタンで洗浄した。固体を回収し、黄褐色固体として4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-3-メチル安息香酸(3.0g、11.2mmol、収率95%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 6.33(m,1H)1.24(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):268.9(m+H)
+.この材料は、非常に吸湿性が高いため、さらに精製することなく、合成の後続の工程ですぐに使用された。
工程2:4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-3-メチルベンズアミド。100mLの丸底フラスコに、DCM(23mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-3-メチル安息香酸(1.25g、4.67mmol)を加えた。次に、塩化オキサリル(1.02mL、11.7mmol)及び触媒量のDMF(0.01mL)を、反応混合物に加えた。全体の混合物を、不活性(N2)雰囲気下で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を1,4-ジオキサン(10mL)で希釈した。混合物を-10℃まで冷却し、続いて水酸化アンモニウム(28~30wt%、1.78mL、46.7mmol)をゆっくりと加えた。得られた混合物を、0℃で30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc-ヘプタン(1:1)で希釈した。得られた沈殿物を濾過により回収し、ヘプタンで洗浄し、乾燥させて、黄褐色固体として4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-3-メチルベンズアミド(0.82g、3.08mmol、収率65.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.20(s,3H)1.23(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):266.0(m+H)+.
工程3:4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-3-メチルベンズアミド。100mLの丸底フラスコに、1,2-ジクロロエタン(15mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-3-メチルベンズアミド(0.8g、3.0mmol)、塩化オキサリル(0.45mL、5.1mmol)及び触媒量のDMF(2滴)を加えた。混合物を撹拌し、80℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗製の材料を、さらに精製することなく次の工程に進めた。粗生成物をアセトニトリル(10mL)で希釈し、続いて2-(メチルエチル)フェニルアミン(0.49mL、3.6mmol)を、反応混合物に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、続いて濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄褐色固体として4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-3-メチルベンズアミド(0.213g、0.498mmol、収率16.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):428.9(M+H)+.
工程4:7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-8-メチルキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン。100mLの丸底フラスコに、THF(4.9mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-3-メチルベンズアミド(0.21g、0.491mmol)を加えた。反応混合物を、希釈乾燥氷/アセトン浴中において-20℃まで冷却した。次に、KHMDS(THF中1M、0.64mL、0.64mmol)を反応混合物に加えた。得られた反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて16時間撹拌した。反応物を、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、褐色固体として7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-8-メチルキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.169g、0.415mmol、収率84%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):407.0(M+H)+.この材料を、さらに精製することなく次の工程に進めた。
工程5:4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-8-メチルキナゾリン-2(1H)-オン。100mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(4.2mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-8-メチルキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.169g、0.415mmol)を加えた。オキシ塩化リン(0.23mL、2.49mmol)の後に、トリエチルアミン無水物(0.35mL、2.49mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を撹拌し、80℃で45分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、さらに精製することなく次の工程において即座に使用した。
粗生成物をDCM(4mL)で希釈し、1,2-ジクロロエタン(4.2mL)中の2,2,2-トリフルオロ酢酸(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例8-1、工程6b、0.667g、2.49mmol)の溶液で処理した。トリエチルアミン(0.35mL、2.49mmol)を加え、反応混合物を、不活性(N2)雰囲気下にて1時間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム(5mL)でクエンチし、10分間撹拌した。混合物をDCM及び水で希釈し、層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、黄褐色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-8-メチルキナゾリン-2(1H)-オン(0.06g、0.11mmol、収率26.6%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):543.0(M+H)+.
工程6:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-メチル-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。再密閉可能なバイアルを、1,4-ジオキサン(0.9mL)/水(0.2mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-8-メチルキナゾリン-2(1H)-オン(0.06g、0.11mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(0.019g、0.121mmol)、SPhos Pd G3(0.004g、5μmol)及び炭酸カリウム(0.046g、0.331mmol)で充填した。反応混合物を、アルゴンを混合物に5分間バブリングすることによって脱気し、撹拌し、100℃で16時間加熱した。反応物を飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH中の2Mアンモニア/CHCl3)により精製して、ピークの黄色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-メチル-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン(0.010g、0.017mmol、収率15.8%)(1番目に溶出するピーク、実施例90-1):1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 7.76-7.91(m,1H)7.32-7.50(m,3H)7.08-7.31(m,3H)6.70-6.86(m,1H)6.55-6.70(m,2H)6.25(d,J=16.79Hz,1H)5.77(d,J=10.57Hz,1H)4.17-4.34(m,1H)3.92-4.17(m,2H)3.44-3.72(m,3H)3.12(d,J=12.02Hz,1H)2.50-2.63(m,1H)1.52-1.66(m,1H)1.18-1.32(m,5H)1.03-1.16(m,6H);m/z(ESI,+veイオン):576.2(m+H)+、及び淡黄色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-8-メチル-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン(0.006g、10μmoL、収率9%)(2番目に溶出するピーク、実施例90-2)を得た:1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 7.72-7.81(m,2H)7.30-7.39(m,2H)7.06-7.21(m,3H)6.64-6.81(m,1H)6.56-6.61(m,1H)6.53(t,J=8.45Hz,1H)6.19(dd,J=16.69,4.25Hz,1H)5.71 9d,J=12.02Hz,1H)4.47(s,1H)4.33(d,J=10.99Hz,1H)4.10-4.25(m,1H)3.79-4.04(m,1H)3.61(d,J=9.33Hz,1H)3.45(s,1H)3.06(d,J=11.82Hz,1H)2.56-2.68(m,1H)2.47-2.56(m,1H)1.26-1.39(m,5H)0.99-1.09(m,6H);m/z(ESI,+veイオン):576.2(m+H)+.
実施例91
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(1-(2-プロパニル)-1H-イミダゾール-2-イル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)カルバモイル)ベンズアミド。4-ブロモ-5-クロロ-2-フロオロベンズアミド(実施例8、工程1、960mg、3.8mmol)を、室温で窒素下にて乾燥THF(4mL)中において溶解させた。塩化オキサリル(DCM中2M、2.2mL、4.4mmol)を加えた。混合物を撹拌し、60℃で2.5時間加熱した。次に、1-(1-メチルエチル)-1H-イミダゾール-2-アミン(485mg、3.88mmol、Oakwood Products,Inc.、Estill、SC、USA)を加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。粗製の反応混合物をヘプタン(15mL)でトリチュレートし、濾過して、黄褐色固体として4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)カルバモイル)ベンズアミド(1.4g、3.47mmol、収率91%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):403.0(M+H)
+.
工程2.7-ブロモ-6-クロロ-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン。THF(35mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)カルバモイル)ベンズアミド(1.4g、3.47mmol)の溶液に、KHMDS(THF中1M、6.9mL、6.9mmol)を滴下して加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(50mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム(20mL)で洗浄し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色固体として7-ブロモ-6-クロロ-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.511g、1.33mmol、収率38.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):383.0(M+H)+.
工程3.4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。アセトニトリル(14mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.78g、2.03mmol)、オキシ塩化リン(0.57mL、6.1mmol)、及びDIPEA(1.1mL、6.1mmol)の混合物を、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物をそのまま使用した。DMF(14.5mL)中の7-ブロモ-4,6-ジクロロ-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(0.82g、2.03mmol)、(3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン(0.61g、3.05mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、及びDIPEA(1.6mL、9.16mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。氷水(10mL)を加え、15分間撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機物を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄褐色固体として4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(0.607g、1.07mmol、収率52.7%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):565.1.0(M+H)+.
工程4.4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。密閉バイアル中の4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(459mg、0.811mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(170mg、1.22mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(94mg、0.081mmol)の混合物を、排気し、窒素で2回フラッシングした。水(4mL)中の1,4-ジオキサン(4mL)及び無水炭酸ナトリウム(215mg、2.03mmol)を加え、反応混合物を80℃で18時間加熱した。水層を、EtOAc(2×)で逆抽出し、合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(178mg、0.306mmol、収率37.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):581.3(M+H)+.
工程5.6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(1-(2-プロパニル)-1H-イミダゾール-2-イル)-2(1H)-キナゾリノン。DCM(2mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(176mg、0.303mmol)の溶液に、TFA(677μL、9.09mmol)を滴下して加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得て、これを以下の工程において直接的に使用した。
DCM(2mL)中の粗製の(S)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン、DIPEA(0.24mL、1.36mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(24.70μL、0.303mmol)を0℃で加え、30分間撹拌し、混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0~25% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(1-(2-プロパニル)-1H-イミダゾール-2-イル)-2(1H)-キナゾリノン(100mg、0.187mmol、収率61.7%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.92-8.07(m,1H),7.52(s,2H),7.21-7.39(m,3H),7.04(s,1H),6.76-6.93(m,1H),6.21(br d,J=10.57Hz,2H),5.72-5.82(m,1H),4.73-5.09(m,1H),4.52-4.59(m,1H),3.56-4.49(m,6H),1.30-1.42(m,6H),1.17-1.26(m,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-115.10--114.52(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):535.1(m+H)+.
実施例92
6-クロロ-4-(4-((2E)-4-(ジメチルアミノ)-2-ブテノイル)-1-ピペラジニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。水(1.5mL)、及び1,4-ジオキサン(6.0mL)中の4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(実施例11-1、工程2、500mg、0.9mmol)、SPhos Pd G3(39mg、0.045mmol)、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(170mg、1.1mmol、Combi-blocks Inc.、San Diego、CA)及び炭酸カリウム(370mg、2.7mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。反応混合物を飽和NaHCO
3(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~4% MeOH/DCM)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):593.8(M+H)
+.
工程2:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体92A)。TFA(1.2mL、16.4mmol)を、DCM(8mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(389mg、0.66mmol)の溶液に加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% MeOH/DCM)により精製して、6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体92A)のトリフルオロ酢酸塩を得た。m/z(ESI、+veイオン):493.0(M+H)+.
工程3:6-クロロ-4-(4-((2E)-4-(ジメチルアミノ)-2-ブテノイル)-1-ピペラジニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。DMF(4mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-(ピペラジン-1-イル)キナゾリン-2(1H)-オン(中間体92A、0.17mmol)のトリフルオロ酢酸塩の混合物に、HATU(67mg、0.18mmol、Matrix Scientific、Columbia、SC)、trans-4-ジメチルアミノクロトン酸塩酸塩(25mg、0.15mmol、Matrix Scientific、Columbia、SC)及びDIPEA(0.093mL、0.53mmol)を加えた。得られた溶液を室温で2.5時間撹拌し、続いて飽和NaHCO3(35mL)とDCM(50mL)の間で分配した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% MeOH/DCM)により精製して、6-クロロ-4-(4-((2E)-4-(ジメチルアミノ)-2-ブテノイル)-1-ピペラジニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.10(br s,1H),8.03(d,J=1.2Hz,1H),7.50-7.56(m,1H),7.45(t,J=7.5Hz,1H),7.30-7.37(m,1H),7.13-7.25(m,2H),6.59-6.76(m,4H),6.23(d,J=13.9Hz,1H),3.65-4.07(m,8H),3.06(d,J=5.2Hz,2H),2.50-2.59(m,1H),2.17(s,6H),0.94-1.12(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):604.0(m+H)+.
実施例93
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(中間体93A)。1,4-ジオキサン(35mL)及び水(35mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フロオロベンズアミド(実施例8、工程1、5.0g、19.8mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(8.31g、59.4mmol、Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.458g、0.396mmol)、炭酸ナトリウム(10.5g、99mmol)の懸濁液を、100℃まで6時間加熱した。次に、反応物を、EtOAc(100mL)と5% NaHCO
3(50mL)の間で分配した。有機層を水(50mL)、続いて塩水(5mL)で洗浄した。有機物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(中間体93A)を得た:
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.26(d,J=7.05Hz,1H),7.41-7.49(m,1H),7.30-7.36(m,1H),7.16-7.26(m,3H),6.68(br s,1H),5.96(br s,1H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ-113.86(s,1F),-115.81(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):268.1(m+H)
+.
工程2:(S)-4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体93B)。トルエン(5mL)中の2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(中間体93A、500mg、1.87mmol)及び(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(412mg、2.06mmol)の撹拌溶液に、トリメチルアルミニウム(トルエン中2M、2.6mL、5.23mmol)を窒素下にて0℃で加えた。混合物を20℃で5分間撹拌し、続いて110℃まで1時間撹拌し、加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、DCM(20mL)で希釈し、続いて飽和塩化アンモニウム(2mL)でクエンチした。3分後、懸濁液をさらにTHF(15mL)で希釈し、10分間撹拌した。懸濁液をCeliteのパッドに通して濾過し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、(S)-4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体93B)を得た。m/z(ESI、+veイオン):450.1(M+H)+.
工程3:4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(((2-(トリフルオロメチル)フェニル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。THF(1mL)中の4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体93B、100mg、0.222mmol)の撹拌溶液に、1-イソシアナト-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(25.2μl、0.167mmol)を0℃で加えた。混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(((2-(トリフルオロメチル)フェニル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た:m/z(ESI、+veイオン):637.3(M+H)+.
工程4:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。THF(2mL)中の4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(((2-(トリフルオロメチル)フェニル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(200mg、0.314mmol)の撹拌溶液に、KHMDS(2-MeTHF中1M、314μL、0.314mmol)をアルゴン下にて0℃で加えた。冷却浴を取り外し、混合物を20℃で4時間撹拌した。次に、反応物を、EtOAc(15mL)と飽和塩化アンモニウム(5mL)の間で分配した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.82-7.91(m,1H),7.68-7.80(m,2H),7.56-7.64(m,1H),7.32-7.43(m,2H),7.05-7.20(m,3H),6.31-6.43(m,1H),4.65-5.00(m,1H),3.80-4.48(m,4H),2.94-3.62(m,2H),1.34-1.58(m,12H).m/z(ESI,+veイオン)617.2(m+H)+.
工程5:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。TFA(2mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(85mg、0.138mmol)の溶液を10分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣をDCM(2mL)中で溶解させ、DIPEA(96μl、0.551mmol)を加え、続いて0℃に冷却した。冷却された溶液に、塩化アクリロイル(11.2μl、0.138mmol)を加えた。次に、混合物をEtOAc(5mL)と飽和NaHCO3(2mL)の間で分配した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た:1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 1.43-1.69(m,3H)2.95-3.45(m,1H)3.48-4.15(m,3H)4.25-4.87(m,2H)4.88-5.29(m,1H)5.87(d,J=10.78Hz,1H)6.42-6.50(m,2H)6.59-6.79(m,1H)7.14-7.29(m,3H)7.42-7.51(m,2H)7.69(dd,J=15.34,7.88Hz,1H)7.79-7.90(m,2H)7.94(d,J=8.09Hz,1H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-61.42(s,1F),-75.99(s,1F),-113.64(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):571.1(m+H)+.
実施例94
6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:4-(6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。密閉バイアル中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体66B、90mg、0.165mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(19mg、0.016mmol)の混合物を排気し、窒素でフラッシングした。THF(0.7mL)を加えた後、シクロプロピル亜鉛ブロミド(362μL、0.181mmol、Rieke Metals,Inc.Lincoln、Nebraska)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌し、加熱した。さらなるシクロプロピル亜鉛ブロミド(362μl、0.181mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5mg)を加え、得られた混合物を80℃で5時間及び60℃で一晩撹拌し、加熱した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として4-(6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(61mg、0.11mmol、収率67.1%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):552.2(M+H)
+.
工程2:6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(0.3mL)中の4-(6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(61mg、0.10mmol)の溶液を、TFA(250μl、3.35mmol)により室温で処理し、15分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、(S)-6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):452.2(M+H)+.
DCM(0.35mL)中の(S)-6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(96μL、0.55mmol)の混合物に塩化アクリロイル(9.91μL、0.122mmol)を0℃で加え、0℃で40分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~35% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-7-シクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.89(s,1H),7.36-7.43(m,1H),7.24(d,J=7.7Hz,2H),6.53-6.74(m,1H),6.42(dd,J=1.1,16.9Hz,1H),5.82(dd,J=1.8,10.5Hz,1H),4.97-5.15(m,1H),4.64-4.83(m,1H),4.38-4.58(m,1H),3.96-4.32(m,1H),3.45-3.91(m,3H),2.94-3.34(m,1H),2.08-2.49(m,4H),1.40-1.53(m,3H),1.01-1.16(m,6H),0.93(br dd,J=3.3,7.7Hz,2H),0.53-0.68(m,2H).m/z(ESI,+veイオン):506.1(m+H)+.
実施例95
6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:4-(6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。密閉バイアル中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体66B、75mg、0.137mmol)、カリウムシクロプロピルトリフルオロボラート(34.5mg、0.233mmol)、酢酸パラジウム(II)(2.5mg、11μmol)、ブチル-ジ-1-アダマンチルホスフィン(4.9mg、0.014mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、及び炭酸セシウム(134mg、0.412mmol)の混合物を排気し、窒素で2回フラッシングした。トルエン(1.4mL)及び水(1.4mL)を加え、反応混合物を撹拌し、80℃で16時間加熱した。さらに酢酸パラジウム(II)(2.5mg、11μmol)及びブチル-ジ-1-アダマンチルホスフィン(4.9mg、0.014mmol)を加え、100℃で18時間撹拌し、加熱した。有機層をEtOAcで希釈し、Na
2SO
4で乾燥させた。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0~20% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として4-(6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(28mg、0.05mmol、収率36.6%)を得た。
工程2:(6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(0.3mL)中の4-(6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(28mg、0.05mmol)の溶液を、TFA(100μL、1.34mmol)により室温で処理し、15分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、(S)-6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):458.3(M+H)+.
DCM(0.35mL)中の(S)-6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(43.8μL、0.251mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(4.09μL、0.05mmol)を0℃で加え、0℃で40分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0~35% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6,7-ジシクロプロピル-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.54-7.63(m,1H),7.30-7.38(m,1H),7.20(d,J=7.5Hz,2H),6.50-6.72(m,1H),6.38(br d,J=17.0Hz,1H),5.78(dd,J=1.7,10.4Hz,1H),4.95-5.10(m,1H),4.57-4.76(m,1H),4.35-4.54(m,1H),4.19(td,J=1.9,12.0Hz,1H),3.57-4.02(m,2H),2.91-3.55(m,1H),2.40(dt,J=4.0,8.1Hz,1H),2.08-2.36(m,4H),2.00-2.07(m,1H),0.96-1.09(m,10H),0.83(br dd,J=3.2,7.8Hz,3H),0.55-0.68(m,4H).m/z(ESI,+veイオン):512.3(m+H)+.
実施例96
(2R)-1-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-4-(2-プロペノイル)-2-ピペラジンカルボン酸。
工程1:6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体96A)。1,2-ジメトキシエタン(8.8mL)/水(2.2mL)中のSPhos Pd G3(0.129g、0.165mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(0.461g、3.29mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、6,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体66A、1.20g、3.29mmol)及び炭酸カリウム(1.37g、9.88mmol)の混合物を、マイクロ波において90℃で1.5時間加熱した。反応混合物を120℃で30分間撹拌し、加熱した。混合物を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(50mg、0.043mmol)及び2-フルオロフェニルボロン酸(100mg、0.71mmol)で処理し、120℃で30分間撹拌し、加熱した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(40mL)で抽出した。有機層を、飽和NaHCO
3及び塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体96A、505.1mg、1.19mmol、収率36.2%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):424.1(M+H)
+.
工程2:4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1,3-ジカルボン酸(R)-1-tert-ブチル3-メチル。6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体96A、560mg、1.32mmol)を、アセトニトリル(7mL)及びDIPEA(0.48mL、2.75mmol)の混合物中で窒素下にて懸濁させた。オキシ塩化リン(0.48mL、3.14mmol)を加えた後、2滴のDMFを加えた。混合物を80℃で30分間撹拌し、加熱した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を、トルエン(2×50mL)と共蒸発させた。粗生成物を、THF(40mL)中で溶解させ、氷浴中で冷却しながらDIPEA(0.48mL、2.75mmol)及び(3R)-1,3-ピペラジンジカルボン酸、1-(1,1-ジメチルエチル)3-メチルエステル(0.37mL、1.52mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)で処理した。混合物を60℃で30分間撹拌し、加熱した。水(100mL)及びEtOAc(100mL)を加え、層を分離した。有機層を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色のタールとして4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1,3-ジカルボン酸(R)-1-tert-ブチル3-メチル(750mg、1.15mmol、収率87%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):650.2(M+H)+.
工程3:4-アクリロイル-1-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボン酸(R)-メチル。DCM(5.2mL)中の4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1,3-ジカルボン酸(R)-1-tert-ブチル3-メチル(510mg、0.78mmol)の溶液に、TFA(1.75mL、23.5mmol)を滴下して加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、続いて真空中で濃縮して、粗生成物を得て、これを以下の工程において直接的に使用した。
DCM(5.2mL)中の1-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボン酸(R)-メチル、DIPEA(0.62mL、3.53mmol)の混合物に、塩化アクリロイル(64μL、0.784mmol)を0℃で加え、30分間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~45% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として4-アクリロイル-1-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボン酸(R)-メチル(233mg、0.386mmol、収率49.2%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):604.3(M+H)+.
工程4:(R)-4-アクリロイル-1-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボン酸。THF(1.6mL)中の4-アクリロイル-1-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボン酸(R)-メチル(97mg、0.161mmol)を、1N NaOH(1.6mL、1.6mmol)で処理し、室温で30分間撹拌した。混合物を1N HCl(1.5mL)でpH5まで中和し、続いてEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、灰白色固体として(R)-4-アクリロイル-1-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボン酸(80mg、0.136mmol、収率84%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.49-8.59(m,1H),7.43-7.57(m,1H),7.11-7.33(m,6H),6.74-6.91(m,1H),6.17(br d,J=16.17Hz,1H),5.74-5.82(m,1H),5.18-5.36(m,1H),4.16-4.79(m,7H),2.11-2.27(m,4H),0.89-1.01(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):590.3(m+H)+.
実施例97
6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-3-ピリジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(13mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B、1.0g、1.88mmol)の溶液に、2-メトキシピリジン-3-ボロン酸水和物(0.862g、5.63mmol、Combi-Blocks Inc.、San Diego、CA、USA)、酢酸カリウム(0.921g、9.39mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム-DCM(1:1)(0.153g、0.188mmol)を加えた。次に、得られた混合物をN
2で5分間脱気し、80℃で1時間撹拌し、加熱した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、淡黄色固体として4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.12g、1.85mmol、収率99%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):604.8(M+H)
+.
工程2:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(10mL)中の4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.0g、1.65mmol)の溶液に、TFA(2.5mL、33.1mmol)を加えた。次に、得られた混合物を室温で1.5時間撹拌し、真空中で濃縮して、(S)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン、TFA塩を得て、これを精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):505.0(M+H)+.
DCM(12mL)中の(S)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(835mg、1.65mmol)、TFA塩の溶液に、炭酸カリウム(1.14g、8.27mmol)、DIPEA(1.4mL、8.27mmol)、及びDCM(2mL)中の塩化アクリロイル(0.14mL、1.65mmol)の溶液をN2下にて0℃で加えた。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、続いてそれを水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(900mg、1.61mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):559.1(M+H)+.
工程3:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-ヒドロキシピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,2-ジクロロエタン(14mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メトキシピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(874mg、1.56mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(DCE中1M、7.8mL、7.8mmol)を加えた。混合物を撹拌し、75℃で12時間及び80℃で5時間撹拌し、加熱した。混合物を、飽和NaHCO3(20mL)により0℃で注意深くクエンチした。混合物を飽和塩化アンモニウム(20mL)で希釈し、EtOAc(2×150mL)で抽出した。次に、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、分取HPLC(Phenomenex Gemini C18カラム、150×30mm、10u、110A、10~100% アセトニトリル中0.1% TFA/水)により精製した。純粋な画分を真空中で濃縮した。残渣をNaHCO3(30mL)で処理し、EtOAc(3×30mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-ヒドロキシピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(220mg、0.202mmol、収率25.8%)を得た。1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 8.41(br s,1H),7.60(dd,J=6.5,2.2Hz,1H),7.48-7.57(m,3H),7.35-7.41(m,1H),7.20(d,J=7.5Hz,1H),6.86-7.02(m,1H),6.48(t,J=6.7Hz,1H),6.36-6.43(m,1H),5.92(dd,J=10.7,1.8Hz,1H),5.04-5.20(m,1H),4.45-4.73(m,2H),4.12-4.36(m,1H),3.56-3.99(m,2H),3.18-3.34(m,1H),2.65-2.80(m,1H),1.56(d,J=6.6Hz,3H),1.27(d,J=6.8Hz,3H),1.13(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):544.8(m+H)+.
実施例98
2-(6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソ-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロベンゾニトリル。
工程1:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(15mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体61B、1.2g、2.25mmol)の溶液に、2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(1.05g、6.76mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、酢酸カリウム(1.11g、11.3mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.165g、0.225mmol)を加えた。次に、混合物をN
2で5分間脱気し、80℃で40分間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~15% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(1.31g、2.154mmol、収率96%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOH-d
4)δppm 8.29(d,J=4.6Hz,1H),7.28-7.38(m,2H),7.19(td,J=7.5,1.6Hz,1H),7.13(td,J=8.3,6.7Hz,1H),7.02(d,J=7.9Hz,1H),6.56(d,J=8.3Hz,1H),6.50(t,J=8.8Hz,1H),4.83-4.95(m,1H),4.24-4.34(m,1H),4.05(br d,J=13.1Hz,1H),3.89-3.94(m,1H),3.63-3.77(m,1H),3.28-3.37(m,1H),3.04-3.22(m,1H),2.44-2.63(m,1H),1.41-1.47(m,12H),1.10(dd,J=6.8,1.2Hz,3H),0.96(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):607.8(m+H)
+.
工程2:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)フェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。DCM(14mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(1.24g、2.04mmol)の溶液に、N-フェニルビス-トリフルオロメタンスルホンイミド(0.947g、2.65mmol、Oakwood Products,Inc.Estill、South Carolina)、DMAP(0.1g、0.816mmol)、及びTEA(0.57mL、4.08mmol)を加えた。次に、混合物を室温で5時間撹拌し、真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)フェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(1.32g、1.78mmol、収率87%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):739.7(M+H)+.
工程3:4-(6-クロロ-7-(2-シアノ-6-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。DMF(10mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)フェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(1.14g、1.54mmol)の溶液に、シアン化亜鉛(0.271g、2.31mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.712g、0.616mmol)を加えた。得られた混合物をN2で5分間脱気し、マイクロ波照射下にて130℃で1時間加熱した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として4-(6-クロロ-7-(2-シアノ-6-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチルを得て、これを次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):616.8(M+H)+.
工程4:2-(4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロベンゾニトリル。DCM(6mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-シアノ-6-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(950mg、1.54mmol)の溶液に、TFA(2.3mL、30.8mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、続いてそれを真空中で濃縮して、淡黄色油として2-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロベンゾニトリル、TFA塩を得て、これを精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):516.8(M+H)+.
DCM(10mL)中の2-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロベンゾニトリル(796mg、1.54mmol)、TFA塩の溶液に、炭酸カリウム(2.21g、15.4mmol)、DIPEA(1.35mL、7.7mmol)、及び滴下によりDCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(0.13mL、1.54mmol)の溶液を加えた。添加の後、混合物をN2下にて0℃で30分間撹拌し、続いて混合物を水(25mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として2-(4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロベンゾニトリル(420mg、0.368mmol、収率47.8%)を得た。1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 8.47-8.68(m,1H),7.66-7.73(m,2H),7.55-7.62(m,1H),7.40-7.50(m,2H),7.27-7.36(m,1H),7.11-7.24(m,1H),6.83-6.97(m,1H),6.37(br d,J=15.5Hz,1H),5.89(dd,J=10.6,1.9Hz,1H),5.11(br d,J=6.6Hz,1H),4.44-4.66(m,2H),4.11-4.31(m,1H),3.61-4.00(m,2H),3.39-3.58(m,1H),2.60-2.87(m,1H),1.51-1.60(m,3H),1.23(d,J=6.8Hz,3H),0.94-1.03(m,3H).19F NMR(400MHz,MeOH-d4)δ:-113.22--113.10(m,1F),-113.87--113.75(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):570.8(m+H)+.
実施例99
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(5-(2-プロパニル)-4-ピリミジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸。1,4-ジオキサン(11mL)中の2,5,6-トリクロロニコチン酸(1.03g、4.54mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、パラジウムテトラキス(0.131g、0.114mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(0.699g、5.0mmol、TCI America、Portland、OR)、及び炭酸ナトリウム(水中の2M、6.82mL、13.6mmol)の混合物を窒素で曝気し、80℃で1時間に続いて90℃で5時間加熱した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、1Nの水性クエン酸(2×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、琥珀色の油として2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸(中間体99A、1.27g、4.43mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):285.8(M+H)
+.
工程2:2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド。二塩化硫黄(13mL、177mmol)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸(中間体99A、1.27g、4.43mmol)の溶液を、70℃で30分間撹拌した。反混合物を真空中で濃縮して、暗褐色油を得た。油を1,4-ジオキサン(8.9mL)中で溶解させ、水酸化アンモニウム(30% aq.、3.5mL、89mmol)で処理し、混合物を室温で5分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、分液漏斗に加え、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(3×100mL)で洗浄し;有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として粗生成物を得た。固体をEtOH(8mL)中において室温で15分間撹拌し、濾過して、白色固体として2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、0.449g、1.58mmol、収率36%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):284.8(M+H)+.
工程3:2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)-N-((5-イソプロピルピリミジン-4-イル)カルバモイル)ニコチンアミド。THF(6.0mL)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、0.344g、1.21mmol)及び塩化オキサリル(DCM中2M、0.66mL、1.33mmol)の混合物を撹拌し、65℃で45分間加熱した。反応混合物を加熱ブロックから取り外し、5-イソプロピルピリミジン-4-アミン(349mg、2.54mmol;Enamine LLC、Monmouth Jct.、NJ)及びN,N-ジメチルアニリン(0.15mL、1.21mmol)を加え;スラリーを室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、薄膜として2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)-N-((5-イソプロピルピリミジン-4-イル)カルバモイル)ニコチンアミド(106mg、0.236mmol、収率20%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):448.0(M+H)+.
工程4:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。KHMDS(THF中1M、0.47mL、0.47mmol)を、THF(2.4mL)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)-N-((5-イソプロピルピリミジン-4-イル)カルバモイル)ニコチンアミド(0.106g、0.236mmol)の溶液に0℃で加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム(2×75mL)で洗浄し;有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(10mg、0.024mmol、収率10%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):411.8(M+H)+.
工程5:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。アセトニトリル(0.3mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.011g、0.027mmol)、オキシ塩化リン(0.003mL、0.032mmol)、及びDIPEA(0.014mL、0.08mmol)の褐色溶液を、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。アセトニトリル(0.27mL)中の得られた油、3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(5.9mg、0.029mmol)、及びDIPEA(0.014mL、0.08mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3(50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、褐色油として4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(5mg、8μmoL、収率32%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):593.9(M+H)+.
工程6:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(0.032mL、0.421mmol)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(5mg、8.42μmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。得られた油、DCM(0.019mL、9.3μmol)中の塩化アクリロイル、及びDCM(0.1mL)中のDIPEA(0.4mL、0.025mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3(50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(5-イソプロピルピリミジン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(4.9mg、8.9μmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 9.16(d,J=1.2Hz,1H)8.94(s,1H)8.13(s,1H)7.46-7.53(m,1H)7.20-7.28(m,2H)7.17(t,J=9.2Hz,1H)6.58-6.78(m,1H)6.43-6.52(m,1H)5.89(dd,J=10.5,1.8Hz,1H)4.26-5.33(m,3H)3.88-4.16(m,1H)3.55-3.85(m,2H)3.00-3.44(m,1H)2.78-2.97(m,1H)1.51-1.63(m,3H)1.37-1.42(m,3H)1.21(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ-112.43(br d,J=25.1Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):548.0(m+H)+.
実施例100
6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-フェニルピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ニコチノニトリル。1,4-ジオキサン(5mL)/水(0.5mL)中の2,5,6-トリクロロニコチノニトリル(500mg、2.41mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(413mg、2.65mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、DCMとの錯体(98mg、0.121mmol)、酢酸カリウム(710mg、7.23mmol)の懸濁液を、アルゴンで2分間曝気し、90℃で45分間撹拌し、加熱した。反応物を、EtOAc(30mL)と5% NaHCO
3(10mL)の間で分配した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ニコチノニトリルを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.15(s,1H),7.33-7.44(m,1H),7.10(br s,1H),6.86(d,J=7.67Hz,1H),6.77(t,J=17.60Hz,1H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ-108.52(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):283.0(m+H)
+.
工程2:6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロニコチノニトリル。DMF(2mL)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ニコチノニトリル(200mg、0.707mmol)及びイミダゾール(96mg、1.41mmol)の溶液に、tert-ブチルジフェニルクロロシラン(0.27mL、1.06mmol)を20℃で加え、続いて1時間撹拌した。次に、反応物を、EtOAc(10mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。有機物を、水、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% EtOAc/ヘプタン)により精製して、6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロニコチノニトリルを得た:1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.11(s,1H),7.33-7.68(m,12H),6.95-7.07(m,1H),6.66-6.78(m,1H),6.28-6.36(m,1H),0.80(s,9H).
工程3:(3S)-4-((6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。トルエン(2mL)中の6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロニコチノニトリル(200mg、0.384mmol)及び(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(169mg、0.844mmol)の撹拌混濁液に、トリエチルアルミニウム(トルエン中2M、0.42mL、0.84mmol)をアルゴン下にて20℃で2分間かけて滴下して加えた。5分後、反応物を115℃まで90分間加熱した。20℃まで冷却した後、反応物を、EtOAc(10mL)中のシリカゲル(2g)のスラリーに滴下して加えた。混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:均一濃度の100% EtOAc)により精製して、(3S)-4-((6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.74-7.87(m,1H),7.65-7.72(m,4H),7.42-7.50(m,2H),7.34-7.41(m,4H),6.92-7.02(m,1H),6.68-6.78(m,1H),6.22-6.32(m,1H),3.77-4.28(m,3H),3.07-3.41(m,2H),2.80-3.06(m,1H),1.51-1.70(m,3H),1.41-1.49(m,9H),1.22-1.36(m,3H),0.71-0.81(m,9H).m/z(ESI,+veイオン):721.1(m+H)+.
工程4:4-((6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロピリジン-3-イル)((フェニルカルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。THF(3mL)中の4-((6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(300mg、0.416mmol)の撹拌溶液に、THF(0.5mL)中のイソシアン酸フェニル(45.4μL、0.416mmol)の溶液を20℃で1分間かけて加えた。反応物を、真空中で濃縮して、4-((6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロピリジン-3-イル)((フェニルカルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチルを得た:m/z(ESI、+veイオン):840.2(M+H)+.
工程5:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル。4-((6-(2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6-フルオロフェニル)-2,5-ジクロロピリジン-3-イル)((フェニルカルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(250mg、0.297mmol)及び炭酸セシウム(484mg、1.49mmol)の懸濁液を、70℃まで3時間加熱した。次に、反応物を、EtOAc(20mL)と5% NaHCO3(10mL)の間で分配した。有機物を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、ヘプタン(3×10mL)と共沸させた。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.67(s,1H),8.08(s,1H),7.56-7.64(m,2H),7.48-7.55(m,1H),7.27-7.33(m,3H),6.63-6.77(m,2H),4.80-5.01(m,1H),4.16-4.53(m,2H),3.91-4.14(m,1H),3.54-3.75(m,1H),3.02-3.37(m,2H),1.50-1.59(m,9H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-104.98(s,1F),-112.06(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):566.2(m+H)+.
工程6:4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(44mg、0.078mmol)の溶液を、TFA(1mL)で処理し、20℃で15分間撹拌した。次に、反応物を減圧下で濃縮し、残渣を、DIPEA(67.9μl、0.389mmol)とともにDCM(1mL)中で溶解させた。これに、0.06mLのDCM中の塩化アクリロイル(6.3μl、0.078mmol)の希釈溶液を加えた。反応物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.07(br s,1H),8.35-8.38(m,1H),8.31-8.40(m,1H),7.43(t,J=15.10Hz,2H),7.34(dd,J=7.05,14.72Hz,1H),7.20-7.29(m,3H),6.79-6.93(m,1H),6.72(d,J=8.29Hz,1H),6.67(t,J=17.60Hz,1H),6.15-6.27(m,1H),5.77(dd,J=2.28,10.16Hz,1H),4.81-4.95(m,1H),4.27-4.45(m,1H),3.97-4.27(m,2H),3.57-3.80(m,2H),3.34-3.53(m,1H),1.34(d,J=6.84Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-113.43(s,1F),-113.44(s,1F),-114.38(s,1F),-115.34(s,1F),-115.35(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):520.1(m+H)+.
実施例101
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-メチルプロピル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチノニトリル(中間体101A)。1,4-ジオキサン(50mL)中の2,5,6-トリクロロニコチノニトリル(4.5g、21.7mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(3.34g、23.9mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)、DCMとの錯体(0.177g、0.217mmol)、酢酸カリウム(6.39g、65.1mmol)の懸濁液を、アルゴンで5分間曝気し、続いて90℃で50分間加熱した。反応物を、EtOAc(150mL)と5% NaHCO
3(50mL)の間で分配した。有機物を、塩水(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MTBE/ヘプタン)により精製して、2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチノニトリル(中間体101A)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.09(s,1H),7.44-7.56(m,2H),7.27-7.33(m,1H),7.19(dd,J=9.33,19.70Hz,1H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ-111.88(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):267.0(m+H)
+.
工程2:4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体101B)。トルエン(10mL)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチノニトリル(中間体101A、1.0g、3.74mmol)及び(S)-4-Boc-2-メチルピペラジン(1.65g、8.24mmol)の撹拌溶液に、トリメチルアルミニウム(トルエン中2M、4.12mL、8.24mmol)をアルゴン下にて20℃で30℃の内部温度を超えない速度で加えた。15分後、反応物を還流まで2時間加熱した。反応物を25℃まで冷却し、続いてEtOAc(40mL)中のシリカゲル(10g)の懸濁液に滴下して加えた。混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体101B)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.72(s,1H),7.45-7.52(m,2H),7.27-7.31(m,1H),7.14-7.22(m,1H),3.80-4.25(m,3H),2.75-3.50(m,4H),1.48(s,9H),1.27(d,J=7.05Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-112.76(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):467.1(m+H)+.
工程3:(S)-4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(((2-イソブチルピリジン-3-イル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。THF(0.3mL)中のホスゲン溶液(トルエン中15%、1.6mL、2.25mmol)の撹拌希釈溶液に、THF(8mL)中の(S)-4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体101B、420mg、0.899mmol)及びDIPEA(0.47mL、2.7mmol)の溶液を-30℃で加えた。冷却浴を取り外し、反応物を5℃まで温めた。次に、THF(2.3mL)中の2-イソブチルピリジン-3-アミン(236mg、1.57mmol、CombiPhos、Trenton、NJ)の溶液を加えた。反応物を10分間撹拌し、続いてEtOAc(20mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。次に、有機物を塩水(2mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(((2-イソブチルピリジン-3-イル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):643.2(M+H)+.
工程4:(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソブチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。トルエン(3mL)中の4-((((2-(tert-ブチル)ピリジン-3-イル)カルバモイル)イミノ)(2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(320mg、0.497mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(96mg、0.994mmol)の懸濁液を、60℃まで30分間加熱した。次に、反応物を、EtOAc(10mL)と飽和NaHCO3(1mL)の間で分配した。有機物を、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソブチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。
工程5:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-メチルプロピル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソブチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、DCM(2mL)及びTFA(2mL)中において20℃で10分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(5mL)中で溶解させ、0℃にし、DIPEA(434μl、2.49mmol)を加えた後、塩化アクリロイル(40.5μl、0.497mmol)を加えた。次に、5分後、反応物をDCM(5mL)で希釈し、飽和NaHCO3(5mL)で洗浄した。有機物を塩水(2mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-メチルプロピル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.60(dd,J=1.45,4.77Hz,1H),8.07(d,J=4.15Hz,1H),7.51(d,J=8.09Hz,1H),7.37-7.45(m,1H),7.23-7.28(m,1H),7.13-7.22(m,2H),7.06-7.13(m,1H),6.52-6.72(m,1H),6.41(dd,J=1.87,17.00Hz,1H),5.81(dd,J=1.45,10.37Hz,1H),4.25-5.16(m,3H),3.51-4.08(m,3H),2.95-3.35(m,1H),2.36-2.47(m,2H),2.08-2.24(m,1H),1.39-1.61(m,3H),0.82(dd,J=2.07,6.63Hz,3H),0.77(d,J=6.63Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -112.21(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):561.2(m+H)+.
実施例102
7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-5-メチルニコチンアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、4.37mL、8.74mmol)を、THF(30mL)中の2,6-ジクロロ-5-メチルニコチンアミド(実施例52、工程2、1.63g、7.95mmol)の溶液に加え、反応混合物を65℃まで加熱した。40分後、反応混合物を0℃まで冷却し、2-イソプロピル-6-メチルアニリン(1.25g、8.35mmol、Advanced ChemBlocks,Inc.、Burlingame、CA)を加えた。撹拌を室温で1時間続けた後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣を、EtOAc(50mL)と飽和塩化アンモニウム(10mL)の間で分配した。有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン-EtOAc(5:1)の混合物でトリチュレートした。沈殿物を濾過し、乾燥させて、2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-5-メチルニコチンアミドを得た:m/z(ESI、+veイオン):379.9及び381.9(M+H)
+.
工程2:7-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体102A)。KHMDS(THF中1M、12.5mL、12.5mmol)を、THF(25mL)中の2,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-5-メチルニコチンアミド(2.38g、6.26mmol)の溶液に0℃で加えた。添加が完了した後、反応混合物を室温まで16時間かけて温めた。次に、反応混合物を、EtOAc(20mL)と飽和塩化アンモニウム(20mL)の間で分配した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン-EtOAc(5:1)の混合物でトリチュレートした。沈殿物を濾別し、乾燥させて、灰白色固体として7-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体102A)を得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.03(s,1H),8.41(s,1H),7.27-7.45(m,2H),7.21(br d,J=6.6Hz,1H),2.63(dt,J=13.7,7.0Hz,1H),2.36(s,3H),1.96(s,3H),1.08(br d,J=6.8Hz,3H),0.99(br d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+ve)343.9及び346.0(m+H)+.
工程3:(S)-4-(7-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体102B)。オキシ塩化リン(0.7mL、7.49mmol)を、アセトニトリル(20mL)中の7-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体102A、1.98g、5.76mmol)及びiPr2NEt(1.51mL、8.64mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を80℃まで加熱した。2時間後、反応混合物を0℃まで冷却し、iPr2NEt(5.0mL、28mmol)を加えた後、(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.42g、12.1mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を得た。反応混合物を0℃で0.5時間撹拌し、室温まで2時間かけて温めた。EtOAc(10mL)を反応混合物に加えた。有機相を分離し、水(2×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% ヘプタン中のEtOAc:EtOH(3:1))により精製して、灰白色固体として(S)-4-(7-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体102B)を得た:m/z(ESI、+ve)526.0(M+H)+.
工程4:(S)-4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(7mL)及び水(0.05mL)中の(S)-4-(7-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体102B、557mg、1.06mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(267mg、1.91mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、酢酸カリウム(520mg、5.29mmol)、及びPd(dppf)Cl2(77mg、0.11mmol)の混合物を、90℃まで30分間加熱した。反応混合物を、飽和NaHCO3(15mL)でクエンチし、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として(S)-4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た:m/z(ESI、+veイオン):586.1(M+H)+.
工程5:トリフルオロ酢酸(S)-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(3mL、26.4mmol)を、DCM(6mL)中の(S)-4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(515mg、0.88mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で撹拌した。30分後、混合物を真空中で濃縮して、トリフルオロ酢酸(S)-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):486.0(M+H)+.
工程6:7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DCM(1mL)中の塩化アクリロイル(0.075mL、0.92mmol)の溶液を、DCM(6mL)中のトリフルオロ酢酸(S)-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-メチル-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(527mg、0.88mmol)及びDIPEA(0.61mL、3.52mmol)の反応混合物に0℃で加えた。反応混合物を室温まで温め、30分間撹拌し、続いて飽和NaHCO3(5mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(10mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.22(s,1H),7.41-7.53(m,1H),7.19-7.31(m,4H),7.16(td,J=7.5,1.7Hz,1H),7.11(dd,J=6.1,2.6Hz,1H),6.81-6.95(m,1H),6.21(dd,J=16.1,7.1,1H),5.78(dd,J=10.2,2.3Hz,1H),4.87-4.93(m,1H),3.94-4.55(m,3H),3.57-3.70(m,2H),2.49-2.53(m,1H),2.19(s,3H),1.87(s,3H),1.33(d,J=6.6Hz,3H),1.25(br s,1H),1.06(d,J=6.8Hz,3H),0.93(dd,J=6.6,3.7Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):540.0(m+H)+.
実施例103
6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:4-ブロモ-5-クロロ-N-((2,6-ジエチルフェニル)カルバモイル)-2-フロオロベンズアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、80mL、160mmol)を、THF(150mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フロオロベンズアミド(実施例8、工程1、38g、150mmol)の溶液に窒素雰囲気下にて室温で加えた。添加が完了した後、反応混合物を45℃まで1時間加熱した。反応混合物を濃縮して半分の体積にした後、トルエン(100mL)を加えた。混合物をもう一度減圧下で濃縮して半分の体積にし、続いて氷浴中で窒素雰囲気下にて冷却した。2,6-ジエチルアナリン(2,6-Diethylanaline)(26mL、158mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を、5分間かけて反応混合物に加えた後、10分後に水(200mL)及びEtOAc(200mL)を加えた。有機層を分離し、真空中で濃縮した。次に、残渣をDCM-ヘプタン(1:1、200mL)の混合物でトリチュレートし、沈殿物を濾別した。単離された固体を乾燥させて、4-ブロモ-5-クロロ-N-((2,6-ジエチルフェニル)カルバモイル)-2-フロオロベンズアミドを得た:m/z(ESI、+veイオン):427.0及び429.0(M+H)
+.
工程2:7-ブロモ-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン。カリウムtert-ブトキシ(THF中1M、120ml、120mmol)を、THF(500mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-N-((2,6-ジエチルフェニル)カルバモイル)-2-フロオロベンズアミド(50g、120mmol)の溶液に20℃で窒素雰囲気下にて15分間かけて加えた。添加が完了した後、得られた反応混合物を50℃まで45分間加熱した。その後、KHMDSを加え(THF中1M、60mL、60mmol)、撹拌を60℃で18時間続けた。反応混合物を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム(100mL)を加えた後、EtOAc(500mL)及び水(200mL)を加えた。水層を分離し、EtOAc(100mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮した。残渣をヘプタン(2×400mL)と共沸させ、真空中で濃縮した。生成物をメタノール(200mL)でトリチュレートして、7-ブロモ-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た:m/z(ESI、+veイオン):407.0及び409.0(M+H)+.
工程3及び4:4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。オキシ塩化リン(3.2ml、34.3mmol)を、DCM(50mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(7.0g、17.2mmol)及びDIPEA(7.0mL、40mmol)の懸濁液に窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、続いて60℃まで1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をトルエン(2×100mL)と共沸させた。残渣をTHF(100mL)中で溶解させ、溶液を窒素雰囲気下に置いた。DIPEA(7.0ml、40.1mmol)及び(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(3.44g、17.2mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を加え、反応混合物を室温で撹拌した。10分後、水(200mL)及びEtOAc(300mL)を加えた。有機層を飽和塩化アンモニウム(200mL)及び塩水(75mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/DCM)により精製して、4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):589.1及び591.2(M+H)+.
工程5:4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体103A)。1,4-ジオキサン(8mL)及び水(4mL)中の4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.2g、2.03mmol)、2-フルオロベンゼンボロン酸(0.43g、3.1mmol、Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA、USA)、SPhos Pd G3(0.119g、0.153mmol)、及び炭酸カリウム(0.84g、6.1mmol)の懸濁液を、アルゴンで2分間曝気し、続いて80℃まで1.5時間加熱した。反応物を、EtOAc(40mL)と飽和NaHCO3(20mL)の間で分配した。有機層を塩水(5mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体103A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):605.2(M+H)+.
工程6:6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。TFA(4mL)を、DCM中の4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体103A、1.1g、1.82mmol)の溶液に室温で加えた。30分後、混合物を真空中で濃縮し、残渣をヘプタン(20mL)と共沸させた。残渣をDCM(10mL)中で溶解させた後、DIPEA(0.95mL、5.45mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却した後、塩化アクリロイル(0.22mL、2.73mmol)を加えた。冷却浴を取り外し、撹拌を室温で30分間続けた。反応混合物を、飽和NaHCO3(20mL)でクエンチし、水層をDCM(10mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製した後、SFC精製(OJ-Hカラム(30×250mm、5μm)、超臨界CO2中の15%(MeOH中の20mM NH3))によって、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.83(br s,1H),7.34-7.42(m,2H),7.26-7.28(m,3H),7.07-7.20(m,3H),6.52-6.73(m,1H),6.45-6.48(m,1H),6.39(dd,J=1.66,16.79Hz,1H),5.79(dd,J=1.87,10.57Hz,1H),4.78-5.13(m,1H),4.21-4.77(m,2H),3.51-4.09(m,3H),2.95-3.36(m,1H),2.34-2.48(m,2H),2.19-2.33(m,2H),1.48(d,J=9.33Hz,3H),1.06-1.15(m,6H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δppm -113.93(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):559.3(m+H)+.
実施例104
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(3-(2-プロパニル)-2-ピリジニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1:2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-N-((3-イソプロピルピリジン-2-イル)カルバモイル)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド。塩化オキサリル(DCM中2M、3.4mL、6.8mmol)を、1,2-ジクロロエタン(12mL)中の2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(中間体93A、1.2g、4.5mmol)の懸濁液に窒素雰囲気下にて20℃で1分間かけて加えた。得られた溶液を室温で5分間撹拌し、続いて70℃まで1時間加熱した。反応物を真空中で濃縮して油を得た。油をアセトニトリル(5mL)中で溶解させ、MeCN(5mL)中の3-(プロパン-2-イル)ピリジン-2-アミン(0.76ml、5.6mmol、Enamine LLC、Princeton NJ)の溶液を室温で滴下して加えた。10分後、反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-N-((3-イソプロピルピリジン-2-イル)カルバモイル)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):430.1(M+H)
+.
工程2:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン。アセトニトリル(10mL)中の2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-N-((3-イソプロピルピリジン-2-イル)カルバモイル)-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボキサミド(700mg、1.63mmol)及び炭酸セシウム(1.59g、4.89mmol)の懸濁液を、50℃まで45分間加熱した。30分後、反応温度を80℃まで上昇させ、反応混合物を、EtOAc(50mL)と水(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、飽和NaHCO3(10mL)及び塩水(10mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:15~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.07(s,1H),8.46-8.52(m,1H),8.15-8.18(m,1H),8.07-8.12(m,1H),7.54-7.63(m,1H),7.43-7.53(m,1H),7.14-7.34(m,4H),6.14-6.17(m,1H),2.79-2.93(m,1H),1.02-1.23(m,6H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm -114.35(s,1F),-115.03(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):410.1(m+H)+.
工程3及び4:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。アセトニトリル(3mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.28g、0.683mmol)、DIPEA(0.6mL、3.42mmol)、及びオキシ塩化リン(phosphoroxychloride)(0.13mL、1.37mmol)の懸濁液を、70℃まで75分間加熱した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をTHF(3mL)中で溶解させ、溶液を窒素雰囲気下に置き、DIPEA(0.6ml、3.42mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(0.164g、0.82mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を加えた。冷却浴を取り外し、反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(30mL)と飽和NaHCO3(15mL)の間で分配した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.46-8.52(m,1H),7.87-7.92(m,1H),7.76-7.81(m,1H),7.41-7.46(m,1H),7.34-7.41(m,1H),7.06-7.20(m,3H),6.31-6.37(m,1H),4.64-5.03(m,1H),3.86-4.45(m,4H),3.44-3.82(m,1H),2.93-3.42(m,2H),2.76-2.90(m,1H),1.42-1.54(m,12H),1.28-1.33(m,3H),1.05-1.10(m,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -113.81(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):592.3(m+H)+.
工程5:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(3-(2-プロパニル)-2-ピリジニル)-2(1H)-キナゾリノン。TFA(1mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(200mg、0.338mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をヘプタン(20mL)と共沸させた。残渣をDCM(2mL)中で溶解させ、DIPEA(0.3ml、1.69mmol)を溶液に加えた後、塩化アクリロイル(41.3μl、0.507mmol)を加えた。5分後、反応混合物をDCM(5mL)で希釈し、飽和NaHCO3(5mL)で洗浄した。有機層を分離し、塩水(1mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.54-8.61(m,1H),7.96(dd,J=1.87,7.67Hz,1H),7.87(s,1H),7.50(dd,J=4.77,7.88Hz,1H),7.42-7.47(m,1H),7.21-7.28(m,2H),7.18(t,J=18.00Hz,1H),6.57-6.77(m,1H),6.41-6.51(m,2H),5.88(d,J=10.57Hz,1H),4.86-5.24(m,1H),4.36-4.85(m,2H),3.30-3.98(m,3H),2.97-3.27(m,1H),2.80-2.94(m,1H),1.45-1.69(m,3H),1.37(d,J=6.84Hz,3H),1.16(d,J=6.84Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -113.78(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):546.2(m+H)+.
実施例105
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(4-(2-プロパニル)-1,3-チアゾール-5-イル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1及び2:4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(((4-イソプロピルチアゾール-5-イル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。THF(5.0mL)中のホスゲン(トルエン中15%、4.76mL、6.67mmol)の溶液を、窒素雰囲気下に置き、0℃まで冷却した。THF(15mL)中の4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体93B、1.0g、2.22mmol)及びDIPEA(1.2mL、6.67mmol)の溶液を、3分間かけて滴下して加えた。さらに5分間の反応時間の後、4-イソプロピルチアゾール-5-アミン(0.948g、6.67mmol、Enamine LLC、Princeton NJ)を一度に加えた。反応混合物をTHF(15mL)で希釈し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(20mL)と飽和NaHCO
3(20mL)の間で分配した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(((4-イソプロピルチアゾール-5-イル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た:
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.36(s,1H),7.30-7.49(m,3H),7.06-7.24(m,4H),4.50-5.20(m,1H),3.62-4.40(m,3H),2.70-3.44(m,5H),1.46-1.54(m,10H),1.18-1.41(m,22H),0.82-0.92(m,5H).m/z(ESI,+veイオン):608.2(m+H)
+.
工程3:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-イソプロピルチアゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。トルエン(15mL)中の4-((2-クロロ-2’,5-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)(((4-イソプロピルチアゾール-5-イル)カルバモイル)イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.5g、2.43mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(0.583g、6.07mmol)の懸濁液を、60℃まで20分間加熱した。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、飽和NaHCO3(10mL)で洗浄した。有機層を分離し、塩水(5mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-イソプロピルチアゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):598.3(M+H)+.
工程4:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(4-(2-プロパニル)-1,3-チアゾール-5-イル)-2(1H)-キナゾリノン。TFA(5mL)を、DCM(10mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-イソプロピルチアゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.45g、2.42mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で15分間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をヘプタン(20mL)と共沸させ、得られた残渣をDCM(15mL)中で溶解させた。DIPEA(2.1ml、12.1mmol)及びDCM(2mL)中の塩化アクリロイル(0.247ml、3.03mmol)の溶液を加えた。10分後、反応混合物をDCM(15mL)及び飽和NaHCO3(25mL)で希釈した。有機層を分離し、塩水(5mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-イソプロピルチアゾール-5-イル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.89(s,1H),7.75-7.83(m,1H),7.38-7.47(m,1H),7.11-7.25(m,3H),6.75(s,1H),6.48-6.70(m,1H),6.40(dd,J=1.45,16.79Hz,1H),5.77-5.84(m,1H),5.80(d,J=10.57Hz,1H),4.79-5.15(m,1H),4.23-4.78(m,2H),3.49-4.08(m,2H),2.93-3.32(m,1H),2.66-2.85(m,1H),2.07-2.11(m,1H),1.49(d,J=20.52Hz,3H),1.23-1.29(m,3H),1.19(d,J=7.26Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -113.83(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):552.2(m+H)+.
実施例106
6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン
工程1:4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ベンズアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、8.9mL、17.8mmol)を、窒素雰囲気下で1,2-ジクロロエタン(30mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フロオロベンズアミド(実施例8、工程1、3.0g、11.9mmol)の懸濁液に2分間かけて加えた。懸濁液を室温で5分間撹拌し、続いて70℃まで75分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、白色固体を得た。この固体をアセトニトリル(15mL)中で懸濁させ、アセトニトリル(5mL)中の2-(1-メチルエチル)-6-メチルアニリン(2.13g、14.3mmol、Advanced Chemblocks Inc.、Burlingame、CA)の溶液を室温で滴下して加えた。沈殿物を濾別し、ヘプタンで洗浄し、減圧下で乾燥させて、4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ベンズアミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):427.0及び428.9(M+H)
+.
工程2:7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体106A)。KHMDS(THF中1M、20.6mL、20.6mmol)を、窒素雰囲気下で0℃まで冷却したTHF(30mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-N-((2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)ベンズアミド(4.4g、10.3mmol)の懸濁液に10分間かけて少量ずつ加えた。反応混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAc(100mL)と飽和NaHCO3(50mL)の間で分配した。有機層を塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体106A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):407.0及び409.0(M+H)+.
工程3:4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体106B)。アセトニトリル(30mL)中の7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体106A、2.9g、7.11mmol)、DIPEA(3.7mL、21.3mmol)、及びオキシ塩化リン(1.3mL、14.2mmol)の懸濁液を、70℃まで2時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を、ヘプタン(30mL)と共沸させた。残渣をTHF(30mL)中で溶解させ、窒素雰囲気下に置いた後、DIPEA(3.7ml、21.3mmol)を加えた。溶液を0℃まで冷却し、(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(1.78g、8.89mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を加えた。冷却浴を取り外し、15分後に反応混合物を、EtOAc(120mL)と飽和NaHCO3(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体106B)を得た。m/z(ESI、+veイオン):589.1及び590.2(M+H)+.
工程4:(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(10mL)及び脱気された水(10mL)中の(S)-4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体106B、1.2g、2.03mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(0.634g、4.07mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.235g、0.203mmol)、炭酸ナトリウム(0.43g、4.07mmol)の懸濁液を、アルゴンで1分間曝気し、続いて90℃まで加熱した。5時間後、反応混合物を、EtOAc(30mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc/ヘプタン)により精製して、(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.81-7.86(m,1H),7.27-7.49(m,3H),7.04-7.24(m,4H),6.58-6.70(m,2H),6.48(d,J=2.90Hz,1H),4.64-4.97(m,1H),3.75-4.32(m,3H),2.87-3.74(m,3H),2.50-2.68(m,1H),1.93-2.00(m,3H),1.49-1.53(m,9H),1.37-1.46(m,3H),1.10-1.19(m,3H),0.96-1.05(m,3H),0.84-0.92(m,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -113.54-113.76(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):621.2(m+H)+.
工程5:6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-キナゾリノン。TFA(5mL)中の(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(780mg、1.26mmol)の溶液を、30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(10mL)中で溶解させ、0℃まで冷却した。DIEA(1097μl、6.28mmol)及びDCM(2mL)中の塩化アクリロイル(102μL、1.26mmol)の溶液を加えた。10分後、反応物を、飽和NaHCO3(10mL)で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.84(s,1H),7.26-7.37(m,2H),7.08-7.18(m,2H),6.71(d,J=8.29Hz,1H),6.54-6.67(m,2H),6.51(d,J=3130.75Hz,1H),6.38(d,J=16.38Hz,1H),5.79(d,J=10.37Hz,1H),4.72-5.14(m,1H),4.17-4.71(m,2H),3.76-4.02(m,1H),3.44-3.75(m,2H),2.92-3.30(m,1H),2.44-2.71(m,1H),1.90-2.01(m,3H),1.35-1.54(m,3H),1.14(dd,J=6.84,11.61Hz,3H),0.97-1.05(m,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -114.04--113.40(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):575.2(m+H)+.
実施例107
1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:2,6-ジクロロ-N-((2,6-ジエチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、10ml、20mmol)を、窒素雰囲気下でTHF(100mL)中の2,6-ジクロロニコチンアミド(3.6g、18.9mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で5分間撹拌し、続いて60℃まで加熱した。40分後、トルエン(75mL)を加え、反応混合物を濃縮して半分の体積にした後、Et
3N(6ml、42.7mmol)及び2,6-ジエチルアニリン(3.3mL、20mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を加えた。反応混合物を10分間撹拌し、EtOAc(200mL)及び水(200mL)を加えた。有機層を分離し、真空中で濃縮した。粗生成物を、ヘプタン-EtOAc(9:1、75mL)中で懸濁させた。沈殿物を濾別し、固体をさらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):366.0(M+H)
+.
工程2:7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。LiHMDS(THF中1M、25mL、25mmol)を、THF(100mL)中の2,6-ジクロロ-N-((2,6-ジエチルフェニル)カルバモイル)ニコチンアミド(4.0g、11mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。さらなるKHMDS(THF中1M、10mL)を加え、混合物をさらに1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム(20mL)、水(200mL)及びEtOAc(300mL)を加えた。有機層を分離し、塩水で洗浄し、真空中で濃縮した。粗生成物をさらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):330.0(M+H)+.
工程3:4,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。オキシ塩化リン(1.6mL、10.3mmol)を、アセトニトリル(23mL)中の7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.1g、3.4mmol)及びDIPEA(1.8mL、10.3mmol)の混合物に加えた。得られた反応混合物を80℃で30分間加熱し、引き続いて真空中で濃縮して、褐色固体として4,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。生成物を、さらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):349.0(M+H)+.
工程4:4-(7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。DMF(15mL)中の4,7-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.2g、3.4mmol)、3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.0g、5.1mmol)及びDIPEA(1.8mL、10mmol)の反応混合物を、室温で15分間撹拌した。氷水(30mL)を加え、撹拌を5分間続けた。沈殿物を濾別し、水で洗浄し、乾燥させて、黄色固体として4-(7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.7g、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):513.2(M+H)+.
工程5:(s)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(5.0mL、67mmol)を、DCM(10mL)中の4-(7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1.7g、3.3mmol)の溶液に室温で加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮して、黄色固体として(S)-7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):412.2(M+H)+.
塩化アクリロイル(0.3mL、3.7mmol)を、DCM(10mL)中の(S)-7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン、及びDIPEA(2.3mL、13.3mmol)の混合物に0℃で加えた。1時間後、得られた混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.6g、3.43mmol)を得た。m/z(ESI、+veイオン):466.2(M+H)+.
工程6:(s)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(2.0mL)/水(1.0mL)中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(24.8mg、0.021mmol)、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(200mg、0.429mmol)、炭酸ナトリウム(91mg、0.86mmol)及び2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニルボロン酸(134mg、0.86mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)の混合物を、80℃まで3時間加熱した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(50mg、0.092mmol、収率22%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 11.67(br.s.,1H)8.48(m,1H)7.75(d,J=8.0Hz,1H)7.41(t,J=8.0Hz,1H)7.29(m,3H)6.85(m,1H)6.76(m,1H)6.62(d,J=8.0Hz,1H)6.20(br m.,1H)5.76(m,1H)4.87(br.m.,1H)4.42(br.m.,0.5H)4.30(br.m.,2H)4.16(br.m.,0.5H)3.64(br.m.,2H)3.48(br.m.,0.5H)3.13(br.m.,0.5H)2.23(m,4H)1.34(d,J=8.0Hz,3H)0.98(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):542.2(m+H)+.
実施例108
6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-プテリジノン。
工程1:6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン。DMF(2.0mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体Y、0.69g、1.68mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.097g、0.08mmol)、トリエチルボラン(THF中1M、3.0mL、3.0mmol)、及び炭酸カリウム(0.35g、2.5mmol)の反応混合物を、窒素で5分間パージし、続いて90℃まで1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcと飽和塩化アンモニウムの間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た。m/z(ESI、+veイオン):405.0(M+H)
+.
工程2:4-クロロ-6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2(1H)-オン。オキシ塩化リン(0.043mL、0.46mmol)を、アセトニトリル(4mL)中の6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(187mg、0.46mmol)、及びDIPEA(0.14mL、0.79mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を80℃で45分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、4-クロロ-6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):418.9(M+H)+.
工程3:6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-プテリジノン。アセトニトリル(0.5mL)中の(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(TFA塩、実施例8-1、工程6b、372mg、0.56mmol)の溶液を、アセトニトリル(3mL)中の4-クロロ-6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2(1H)-オン(194mg、0.46mmol)、及びDIPEA(0.32mL、1.84mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで温め、EtOAc(10mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6-エチル-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-プテリジノンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.48-7.63(m,2H),7.41(dt,J=7.9,2.1Hz,1H),7.19-7.37(m,4H),7.10(dt,J=7.7,1.0Hz,1H),6.80-6.95(m,1H),6.21(br d,J=16.8Hz,1H),5.76(dd,J=11.0,1.4Hz,1H),5.04-5.46(m,1H),3.86-5.07(m,2H),3.59-3.76(m,3H),3.57-3.58(m,2H),2.61-2.75(m,2H),1.29-1.45(m,3H),1.21(t,J=7.4Hz,3H),1.02-1.12(m,3H),0.96(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):541.1(m+H)+.
実施例109
7-(2-フルオロフェニル)-6-メトキシ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-プテリジノン。
工程1:7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メトキシプテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン。マイクロ波反応容器を、6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体Y、0.34g、0.83mmol)、ナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、5mL、2.5mmol)及びMeOH(4mL)で充填した。反応混合物を撹拌し、マイクロ波反応器中で100℃まで1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(10mL)と飽和塩化アンモニウム(10mL)の間で分配した。有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メトキシプテリジン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た:
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 12.04(s,1H),7.49-7.55(m,1H),7.46(d,J=7.3Hz,1H),7.40(dt,J=8.1,4.2Hz,1H),7.22-7.33(m,5H),3.98(s,3H),2.84(五重項,J=6.8Hz,1H),1.11(d,J=6.8Hz,3H),1.02(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):406.9(m+H)
+.
工程2:4-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メトキシプテリジン-2(1H)-オン。オキシ塩化リン(0.03mL、0.32mmol)を、アセトニトリル(3mL)中の7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メトキシプテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(131mg、0.32mmol)、及びDIPEA(0.096mL、0.55mmol)の溶液に加えた。反応混合物を80℃まで1.5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、4-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メトキシプテリジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):420.8(M+H)+.
工程3:7-(2-フルオロフェニル)-6-メトキシ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-プテリジノン。アセトニトリル(0.5mL)中の(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(TFA塩、実施例8-1、工程6b、259mg、0.39mmol)の溶液を、アセトニトリル(3mL)中の4-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-6-メトキシプテリジン-2(1H)-オン(136mg、0.32mmol)、及びDIPEA(0.23mL、1.28mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで温め、続いてEtOAc(10mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として7-(2-フルオロフェニル)-6-メトキシ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-2(1H)-プテリジノンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.47-7.55(m,1H),7.43(dt,J=7.9,1.3Hz,1H),7.36(tt,J=7.5,1.4Hz,1H),7.25-7.32(m,3H),7.23(dd,J=7.0,1.4Hz,1H),7.11(td,J=7.8,1.0Hz,1H),6.79-6.97(m,1H),6.21(br d,J=16.8Hz,1H),5.76(dd,J=10.5,2.0Hz,1H),4.00-4.53(m,3H),3.96(s,3H),3.37-3.83,m,2H),2.56-2.74(m,2H),1.21-1.51(m,4H),1.10(t,J=6.3Hz,3H),0.98(d,J=5.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン)542.9(m+H)+.
実施例110
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:5-ブロモ-3,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ピコリンアミド。この材料を、5-ブロモ-3,6-ジクロロピコリンアミド(3.3g、12mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)及び2-イソプロピルアニリン(2.0mL、15mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を使用して方法8、工程2に従って調製した。m/z(ESI、+veイオン):429.8(M+H)
+.
工程2:7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。この材料を、5-ブロモ-3,6-ジクロロ-N-((2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)ピコリンアミド(2.55g、5.91mmol)を使用して方法8、工程3に従って調製した。m/z(ESI、+veイオン):393.8(M+H)+.
工程3:4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。この材料を、7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.3g、5.9mmol)及び(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.6g、8.0mmol)を使用して方法8、工程5及び6に従って44%の全体収量(1.5g)において調製した。1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 7.62(d,J=7.32Hz,1H),7.58(t,J=7.46Hz,1H),7.44(t,J=6.86Hz,1H),7.19(t,J=6.27Hz,1H),7.14(s,1H),4.83-6.12(m,2H),3.51-4.34(m,3H),3.35-3.46(m,1H),3.05-3.26(m,1H),2.44-2.76(m,1H),1.40-1.57(m,12H),1.19-1.22(m,3H),1.04-1.11(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):576.0(m+H)+.
工程4:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(5.0mL)及び水(0.1mL)中の(2-フルオロフェニル)ボロン酸(0.1g、0.715mmol、Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA)、パラジウムテトラキス(0.032g、0.028mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA、USA)、飽和炭酸水素ナトリウム(1.0mL、1.19mmol)、及び4-(7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(0.30g、0.52mmol)の反応混合物を、窒素雰囲気下に置き、70℃まで加熱した。1時間後、炭酸ナトリウム(0.032mL、0.755mmol)を加え、混合物をさらに16時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(15mL)及び塩水(5mL)で希釈した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:20~70% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(0.22g、0.372mmol、収率71.5%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.31-7.55(m,4H),7.08-7.23(m,4H),6.81(s,1H),5.41-6.29(m,1H),4.88-5.23(m,1H),3.85-4.30(m,2H),3.33(br s,3H),2.66-2.80(m,1H),1.52(s,12H),1.20-1.28(m,3H),1.03-1.13(m,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ-113.72,113.75(2s,1F).m/z(ESI,+veイオン):592.1(m+H)+.
工程5:(s)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-2(1H)-オン:TFA(1.5mL、19.6mmol)を、DCM(8mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(0.34g、0.574mmol)の混合物に加えた。1時間後、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をEtOAc中で溶解させ、飽和NaHCO3及び塩水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をDCM(5mL)中で溶解させた後、DIPEA(0.25mL、1.44mmol)及び塩化アクリロイル(0.06mL、0.738mmol)を加えた。30分後、EtOAcを加え、混合物を飽和NaHCO3及び塩水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:5~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色粉末として(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[3,2-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.249g、0.456mmol、収率79%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.25-7.51(m,4H),7.05-7.18(m,4H),6.78(s,1H),6.58(br d,J=9.95Hz,1H),6.32-6.39(m,1H),5.83-6.31(m,1H),5.74(br d,J=10.16Hz,1H),4.84-5.67(m,1H),4.58(br s,1H),3.01-4.07(m,4H),2.56-2.80(m,1H),1.45(br,3H),1.19(d,J=6.84Hz,3H),1.03(d,J=6.84Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-113.73(br d,J=10.41Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):545.9(m+H)+.
実施例111
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-プテリジノン
工程1:3,6-ジクロロ-5-(2-フルオロフェニル)-N-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)ピラジン-2-カルボキサミド。THF(25mL)中の3,6-ジクロロ-5-(2-フルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキサミド(実施例50、工程3、1.45g、5.06mmol)及び塩化オキサリル(DCM中2M、2.8mL、5.6mmol)の混合物を、80℃まで2時間加熱した。次に、反応混合物を0℃まで冷却し、2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-アミン(中間体R、0.8g、5.34mmol)を加えた。冷浴を取り外し、撹拌を室温で45分間続けた。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc中で溶解させ、超音波処理した。沈殿物を濾別し、乾燥させて、淡黄色固体として3,6-ジクロロ-5-(2-フルオロフェニル)-N-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)ピラジン-2-カルボキサミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):461.8及び463.8(M+H)
+.
工程2:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体111A)。KHMDS(THF中1M、5.3mL、5.3mmol)を、THF(15mL)中の3,6-ジクロロ-5-(2-フルオロフェニル)-N-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)ピラジン-2-カルボキサミド(1.22g、2.64mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を1時間かけて室温まで温めた。次に、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和塩化アンモニウムで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体111A)を得た:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.40(s,1H),8.44(br d,J=4.6Hz,1H),7.52-7.62(m,1H),7.28-7.39(m,3H),7.21(br d,J=4.6Hz,1H),3.03(dt,J=12.7,6.4Hz,1H),2.07(s,3H),1.07(br d,J=6.6Hz,3H),0.95(br d,J=6.4Hz,3H).m/z(ESI,+ve)425.9及び427.9(m+H)+.
工程3:(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロプテリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。オキシ塩化リン(0.11mL、1.2mmol)を、アセトニトリル(5mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体111A、341mg、0.8mmol)、及びDIPEA(0.24mL、1.36mmol)の溶液に加えた。反応混合物を80℃まで30分間加熱し、続いて0℃まで冷却した。DIPEA(0.42mL、2.4mmol)を加えた後、アセトニトリル(1mL)中の(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(241mg、1.2mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、室温まで温めた。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~3% MeOH/DCM)により精製して、淡黄色固体として(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロプテリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):607.8及び609.8(M+H)+.
工程4:(S)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)プテリジン-2(1H)-オン。TFA(0.8mL、7.23mmol)を、DCM(5mL)中の(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロプテリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(293mg、0.48mmol)の溶液に加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮して、トリフルオロ酢酸(S)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)プテリジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):507.8及び509.8(M+H)+.
工程5:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-プテリジノン。DCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(0.039mL、0.51mmol)の溶液を、DCM(5mL)中の(S)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)プテリジン-2(1H)-オン(245mg、0.48mmol)及びiPr2NEt(0.34mL、1.93mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、飽和NaHCO3(5mL)でクエンチし、EtOAc(10mL)で抽出した。有機層を塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-プテリジノンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.41(d,J=4.8Hz,1H),7.50-7.66(m,1H),7.26-7.42(m,3H),7.20(d,J=4.8Hz,1H),6.89(br dd,J=16.6,10.8Hz,1H),6.22(br d,J=17.2Hz,1H),5.76(dd,J=10.2,1.9Hz,1H),4.15-4.40(m,2H),3.65-3.75(m,2H),3.50-3.61(m,2H),2.75-2.91(m,1H),1.95-2.01(m,3H),1.21-1.54(m,4H),1.07(t,J=5.9Hz,3H),0.96(dd,J=6.6,4.2Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン)561.8及び563.8(m+H)+.
実施例112
(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
TFA(0.8mL)を、DCM(1.5mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(S)-tert-ブチル(中間体64A、105mg、0.192mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、真空中で濃縮した。得られた残渣をDCM(1mL)中で再溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.17mL、0.96mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中0.38M、0.5mL、0.19mmol)を順次加え、得られた混合物を2時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却した後、飽和NaHCO
3(10mL)、水(25mL)及びDCM(25mL)を加えた。水層をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 0.99(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H),1.28(br d,J=6.6Hz,3H),1.89(s,3H),2.38-2.46(m,1H),2.93-3.12(m,0.5H),3.18-3.27(m,0.5H),3.35-3.46(m,0.5H),3.62(d,J=11.6Hz,1H),3.73(q,J=11.7Hz,1H),3.95-4.05(m,0.5H),4.11-4.19(m,1.5H),4.24-4.31(m,0.5H),4.32-4.44(m,0.5H),4.90(br s,1H),5.69-5.80(m,1H),6.20(br d,J=16.6Hz,1H),6.77-6.94(m,1H),7.18(dd,J=7.2,1.4Hz,1H),7.27-7.37(m,2H),8.47(br s,1H).m/z(ESI,+veイオン):500.0(m+H)
+.
実施例113
7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(P1からのMアトロプ異性体、x線なし)
工程1:4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体113A)。4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体68A)のアトロプ異性体を、SFC[(S,S)Whelk-01、30×250mm、40% iPrOH/CO
2、100g/分、100bar]により分離して、4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(1番目に溶出する異性体、中間体113A)及び4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(2番目に溶出する異性体、中間体113B)を得た。m/z(ESI、+veイオン):530.0(M+H)
+.
工程2:4-(7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(3.7mL)、及び水(0.1mL)中の4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体113A、400mg、0.76mmol)、5-クロロ-2-ヒドロキシフェニルボロン酸(195mg、1.13mmol、CombiPhos Catalyst、Trenton、NJ)、Pd(dppf)Cl2(62mg、0.075mmol)、酢酸カリウム(370mg、3.8mmol)の反応混合物を、窒素で10分間パージした。反応混合物を90℃で90分間加熱し、続いて水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4-(7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。m/z(ESI、+veイオン):622.2(M+H)+.
工程3:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(2.5mL)を、DCM(5mL)中の4-(7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(470mg、0.76mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。得られた残渣をDCM(3mL)中で再溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(0.66mL、3.8mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中0.38M、2mL、0.76mmol)を順次加え、得られた混合物を5時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却した後、飽和NaHCO3(20mL)、水(20mL)及びDCM(15mL)を加えた。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、続いて真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.97(br d,J=6.8Hz,3H),1.07(br d,J=6.6Hz,3H),1.31(br d,J=6.4Hz,3H),1.88(br s,3H),3.03-3.19(m,0.5H),3.42-3.54(m,0.5H),3.61-3.78(m,1.5H),4.03(br d,J=7.5Hz,0.5H),4.15(br d,J=13.1Hz,0.5H),4.20-4.33(m,1.5H),4.41(br d,J=12.9Hz,0.5H),4.89(br s,1H)5.72-5.83(m,1H)6.21(br d,J=15.8Hz,1H),6.78-6.96(m,2H)7.19(br d,J=6.6Hz,1H),7.26-7.44(m,4H)8.31(br t,J=10.1Hz,1H),10.69(br s,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-126.4(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):576.2(m+H)+.
実施例114
7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(ピーク2からのPアトロプ異性体、x線なし)。
工程1:4-(7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(3.7mL)、及び水(0.1mL)中の4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体113B、400mg、0.76mmol)、5-クロロ-2-ヒドロキシフェニルボロン酸(220mg、1.28mmol、CombiPhos Catalyst、Trenton、NJ、USA)、Pd(dppf)Cl
2(78mg、0.096mmol)、酢酸カリウム(370mg、3.8mmol)の混合物を、アルゴンで10分間パージした。反応混合物を70℃まで18時間加熱した後、水(50mL)とEtOAc(50mL)の間で分配した。水層をEtOAcで洗浄した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4-(7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):622.2(M+H)
+.
工程2:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(2.5mL)を、DCM(5mL)中の4-(7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(470mg、0.76mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。得られた残渣をDCM(3mL)中で溶解させた。溶液を0℃まで冷却し、DIPEA(0.66mL、3.8mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中0.38M、2mL、0.76mmol)を順次加えた。得られた混合物を室温まで温めた。5時間後、反応混合物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO3(20mL)、水及びDCMを加えることによってクエンチした。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、続いて真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、7-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)-6-フルオロ-1-(2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.97(br d,J=6.8Hz,3H),1.07(br d,J=6.6Hz,3H),1.32(br d,J=6.4Hz,3H),1.89(br s,3H),3.03-3.19(m,0.5H),3.42-3.54(m,0.5H),3.61-3.78(m,1.5H),4.03(br d,J=7.5Hz,0.5H),4.15(br d,J=13.1Hz,0.5H),4.20-4.33(m,1.5H),4.41(br d,J=12.9Hz,0.5H),4.89(br s,1H)5.72-5.83(m,1H)6.21(br d,J=15.8Hz,1H),6.78-6.96(m,2H)7.19(br d,J=6.6Hz,1H),7.26-7.44(m,4H)8.31(br t,J=10.1Hz,1H),10.69(br s,1H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm -126.4(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):576.2(m+H)+.
実施例115
(M)-6-クロロ-7-((2R)-2-メチル-1-ピペリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及び(M)-6-クロロ-7-((2S)-2-メチル-1-ピペリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンの混合物。
工程1:4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(S)-tert-ブチル(中間体115A)。アトロプ異性体中間体61B(1.87g)の混合物を、SFC(ID、21×250mm、5mm、50% MeOH(20mM NH
3を含む)/CO
2、50mL/分、100bar)により精製して、2つのピークを得た:
ピーク1((M)-異性体:中間体115A、720mg、97.5% ee)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.41(s,1H),7.46-7.51(m,1H),7.39-7.45(m,1H),7.29(td,J=7.5,1.6Hz,1H),7.12(dd,J=7.7,1.0Hz,1H),4.88(br s,1H),4.06(br d,J=13.3Hz,1H),3.88-4.00(m,1H),3.83(br d,J=13.3Hz,1H),3.72(br t,J=10.9Hz,1H),2.92-3.14(m,1H),2.39-2.48(m,2H),1.45(s,9H),1.30(d,J=6.6Hz,3H),1.07(d,J=6.8Hz,3H),1.01(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン)532.3(m+H)
+.
ピーク2((P)-異性体、698mg、98% ee)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.37(s,1H),7.47-7.52(m,1H),7.40-7.46(m,1H),7.30(td,J=7.5,1.5Hz,1H),7.12(dd,J=7.8,0.9Hz,1H),4.77(br s,1H),4.19(br d,J=13.5Hz,1H),3.90-4.05(m,1H),3.82(br d,J=13.5Hz,1H),3.62(br t,J=11.4Hz,1H),3.02-3.18(m,1H),2.41-2.50(m,2H),1.45(s,9H),1.34(d,J=6.6Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),1.02(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):532.3(m+H)
+.
工程2:4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メチルピペリジン-1-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(3S)-tert-ブチル。2-メチルピペリジン(0.09mL、0.94mmol)を、DMF(1.0mL)中の4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(S)-tert-ブチル(中間体115A、100mg、0.19mmol)の溶液に加えた。2時間後、氷水(2mL)を加え、撹拌を5分間続けた。得られた沈殿物を濾別し、水で洗浄し、乾燥させて、白色固体として4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メチルピペリジン-1-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(3S)-tert-ブチル(113mg、0.190mmol)を得た。m/z(ESI、+veイオン):595.3(M+H)+.
工程3:(M)-4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-((R)-2-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及び(M)-4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-((S)-2-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンの混合物。TFA(1.0mL、13.4mmol)を、DCM(1.0mL)中の4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-(2-メチルピペリジン-1-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(M)-(3S)-tert-ブチル(112mg、0.19mmol)の溶液に0℃で加えた。2時間後、反応混合物を減圧下で濃縮して、6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(2-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):495.2(M+H)+.
塩化アクリロイル(DCM中0.25M、0.8mL、0.19mmol)を、DCM(1.0mL)中の(M)-6-クロロ-1-(2-イソプロピルフェニル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-7-(2-メチルピペリジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及びDIPEA(0.2mL、0.94mmol)の混合物に0℃で加えた。10分後、得られた混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~3% MeOH/DCM)により精製して、淡黄色固体として(M)-6-クロロ-7-((2R)-2-メチル-1-ピペリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン及び(M)-6-クロロ-7-((2S)-2-メチル-1-ピペリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(76mg、0.14mmol、収率73.8%)の混合物を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.85-8.04(m,1H),7.35-7.49(m,2H),7.22-7.33(m,1H),6.96-7.12(m,1H),6.75-6.94(m,1H),6.19(br dd,J=16.6,5.8Hz,1H),5.67-5.82(m,1H),4.60-4.95(m,1H),3.87-4.46(m,4H),3.40-3.77(m,3H),3.02-3.21(m,1H),2.80-2.97(m,1H),2.56-2.74(m,1H),1.19-1.62(m,9H),1.05-1.14(m,3H),0.88-1.05(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):549.2(m+H)+.
実施例116
1-((3S)-4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-スルファニリデン-1,2-ジヒドロ-4-キナゾリニル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン
工程1:4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-チオキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。トルエン(7mL)中の4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体103A、0.70g、1.16mmol)及びローソン試薬(0.468g、1.16mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の懸濁液を、110℃まで4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、続いてEtOAc(30mL)と5%NaHCO
3水溶液(20mL)の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-チオキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):621.2(M+H)
+.
工程2及び3:(S)-3-クロロ-1-(4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-チオキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパン-1-オン。TFA(1mL)中の4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-チオキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(50mg、0.08mmol)の溶液を、室温で5分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(1mL)中で溶解させた。溶液を窒素雰囲気下に置き、DIPEA(70.3μl、0.402mmol)を加えた。反応混合物を-30℃まで冷却し、DCM(2mL)中の3-クロロプロピオニルクロリド(284μl、0.32mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO)の溶液を加えた。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-3-クロロ-1-(4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-チオキソ-1,2-ジヒドロキナゾン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパン-1-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):611.2(M+H)+.
工程4:1-((3S)-4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-スルファニリデン-1,2-ジヒドロ-4-キナゾリニル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。アセトニトリル(0.4mL)中の(S)-3-クロロ-1-(4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-チオキソ-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパン-1-オン(15mg、0.025mmol)及び炭酸セシウム(32mg、0.098mmol)の懸濁液を、75℃まで4時間加熱した。反応混合物を、EtOAc(8mL)と飽和NaHCO3(1mL)の間で分配した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、1-((3S)-4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-スルファニリデン-1,2-ジヒドロ-4-キナゾリニル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.84(s,1H),7.35-7.47(m,2H),7.30(d,J=7.67Hz,2H),7.19(dd,J=7.05,14.72Hz,1H),7.09-7.16(m,2H),6.54-6.82(m,1H),6.50-6.53(m,1H),6.41(d,J=16.59Hz,1H),5.81(dd,J=2.07,10.78Hz,1H),4.83-5.30(m,1H),4.54-4.81(m,1H),4.29-4.53(m,1H),3.57-4.16(m,3H),2.96-3.36(m,1H),2.41-2.54(m,2H),2.10-2.31(m,2H),1.51(d,J=17.41Hz,3H),1.11-1.19(m,6H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -113.90(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):575.2(m+H)+.
実施例117
1-(4-(2-アジドエトキシ)-2-(2-プロパニル)フェニル)-6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:N-((4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド。THF(30mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、1.92g、8.52mmol)の溶液を窒素雰囲気下に置き、-78℃まで冷却した。塩化オキサリル(DCM中2.0M、4.6mL、9.2mmol)を2分間かけて加えた。反応混合物を5分間かけて室温まで温め、引き続いて60℃まで45分間加熱した。反応混合物を-78℃まで冷却し、THF(4mL)中のTEA(2.5mL、17.5mmol)及び4-ブロモ-2-イソプロピルアニリン(2.0g、9.2mmol、Oakwood Products、Inc.Estill、South Carolina)の溶液を加えた。反応混合物を5分間撹拌し、続いて室温まで温めた。水(50mL)及びEtOAc(100mL)を加えた。有機層を塩水(75mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄褐色フォームとしてN-((4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド(3.99g、8.57mmol、収率100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 11.48(1H,br s),10.13(1H,br s),8.57-8.65(1H,m),7.77(1H,br d,J=8.7Hz),7.48(1H,d,J=2.3Hz),7.39-7.44(1H,m),3.08(1H,dqd,J=13.5,6.8,6.8,6.8,6.6Hz),1.23(6H,d,J=6.6Hz).m/z(ESI,+veイオン):487.9及び490.0(m+Na)
+.
工程2:1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。KHMDS(トルエン中0.5M、36.1mL、18.0mmol)を、THF(40mL)中のN-((4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド(3.96g、8.51mmol)の溶液に窒素雰囲気下で5分間かけて加えた。15分後、飽和塩化アンモニウム(50mL)、水(50mL)及びEtOAc(100mL)を加えた。有機層を水(100mL)及び塩水(75mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をヘプタン(40mL)でトリチュレートし、沈殿物を濾別して、黄褐色の無定形固体として1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.12g、7.27mmol、収率85%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.14(1H,s),8.54(1H,s),7.68(1H,d,J=2.3Hz),7.50-7.56(1H,m),7.26(1H,d,J=8.5Hz),2.72-2.81(1H,sept.,J=8.0Hz),1.09(3H,d,J=6.8Hz),1.04(3H,d,J=6.8Hz).m/z(ESI,+veイオン):428.0及び430.0(m+H)+.
工程3~4:4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.12g、7.27mmol)を、アセトニトリル(7mL)中のDIPEA(2.7mL、15.2mmol)の混合物に窒素雰囲気下で加えた。オキシ塩化リン(2.7mL、17.3mmol)を加えた後、2滴のDMFを加えた。反応混合物を80℃まで30分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、トルエンと共沸させた。粗生成物をTHF(40mL)中で溶解させ、DIPEA(2.7mL、15.2mmol)及び(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(1.66g、8.27mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)で処理した。30分後、水(200mL)及びEtOAc(200mL)を加えた。有機層を分離し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc/DCM)により精製して、橙色フォームとして4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(3.43g、5.61mmol、収率77%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.41(1H,d,J=15.5Hz),7.66(1H,d,J=1.9Hz),7.47-7.55(1H,m),7.13(1H,dd,J=8.3,3.1Hz),4.84-4.94(1H,m),4.75-4.84(1H,m),4.18(1H,br d,J=13.7Hz),3.92-4.11(4H,m),3.79-3.87(1H,m),3.52-3.79(1H,m),3.38(1H,br d,J=1.7Hz),3.01-3.30(2H,m),1.41-1.51(9H,m),1.28-1.36(3H,m),1.08(3H,d,J=6.8Hz),1.02(3H,d,J=6.8Hz).m/z(ESI,+veイオン):610.0及び612.0(m+H)+.
工程5:4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6-クロロ-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。ピペリジン(0.09mL、0.91mmol)を、THF(5mL)中の4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(370mg、0.61mmol)の溶液に加えた。10分後に水を反応混合物に加えた。反応混合物をEtOAc(50mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄色フォームとして4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6-クロロ-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(323mg、0.49mmol、収率81%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.93(1H,d,J=4.6Hz),7.61(1H,d,J=2.3Hz),7.46(1H,dt,J=8.3,1.1Hz),7.05(1H,d,J=8.1Hz),4.71(1H,br d,J=8.7Hz),3.98-4.13(1H,m),3.95(1H,br s),3.80(1H,br d,J=13.3Hz),3.46-3.62(1H,m),3.22-3.28(3H,m),3.06(1H,br s),1.47-1.55(2H,m),1.44(9H,s),1.33-1.41(4H,m),1.28(3H,t,J=5.7Hz),1.08(3H,d,J=6.8Hz),0.98(3H,d,J=6.8Hz).m/z(ESI,+veイオン):659.2及び661.1(m+H)+.
工程6:4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。1,4-ジオキサン(7.0mL)中のビス(ピナコラト)ジボロン(141mg、0.55mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(38mg、0.046mmol)、酢酸カリウム(227mg、2.31mmol)及び4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピルフェニル)-6-クロロ-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(305mg、0.46mmol)の反応混合物を、アルゴンでパージし、引き続いてマイクロ波において100℃まで1.5時間加熱した。反応混合物を、水とEtOAc(25mL)の間で分配した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、淡褐色フォームとして4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(313mg、0.44mmol、収率96%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):707.3(M+H)+.
工程7:4-(6-クロロ-1-(4-ヒドロキシ-2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。
工程1:水(3mL)及びDMSO(1mL)中の4-(6-クロロ-1-(2-イソプロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(313mg、0.44mmol)、1,10-フェナントロリン(16mg、0.089mmol)、硫酸銅(II)(7.0mg、0.044mmol)、水酸化カリウム(75mg、1.33mmol)の反応混合物を、室温の大気下で2時間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウムでクエンチし、EtOAc(50mL)で抽出した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、4-(6-クロロ-1-(4-ヒドロキシ-2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(150mg、0.25mmol、収率56.8%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.67(1H,s),6.72-6.79(2H,m),6.62-6.72(1H,m),6.49-6.56(1H,m),4.63-4.92(1H,m),4.10-4.26(2H,m),3.87-4.07(1H,m),3.43-3.71(1H,m),3.27-3.39(4H,m),2.97-3.27(1H,m),2.52(1H,dt,J=13.4,6.7Hz),1.93(3H,br s),1.53-1.69(6H,m),1.34-1.48(1H,m),1.24(9H,s),1.20(3H,dd,J=6.8,1.9Hz),0.93-1.00(3H,m).m/z(ESI,+veイオン):597.4(m+H)+.
工程2:DMF(3mL)中の4-(6-クロロ-1-(4-ヒドロキシ-2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(150mg、0.25mmol)、炭酸カリウム(35mg、0.251mmol)、及びメタンスルホン酸2-アジドエチル(50mg、0.3mmol、下記合成)の反応混合物を、50℃まで6時間加熱した。反応混合物を塩水及び飽和塩化アンモニウムで処理し、EtOAc(50mL)で抽出した。有機相を分離し、塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、淡黄色油として4-(6-クロロ-1-(4-ヒドロキシ-2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(150mg、0.251mmol)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.67(1H,s),6.94-7.00(2H,m),6.81(1H,dd,J=8.6,2.8Hz),4.61-4.87(1H,m),4.15-4.24(3H,m),3.87-4.07(1H,m),3.63(2H,t,J=5.0Hz),3.28-3.39(4H,m),3.01-3.33(3H,m),2.59(1H,dt,J=13.1,6.4Hz),1.65(2H,s),1.54-1.59(2H,m),1.45-1.54(11H,m),1.41(4H,br dd,J=6.2,2.7Hz),1.19(3H,d,J=6.8Hz),1.02(3H,d,J=6.8Hz).m/z(ESI,+veイオン):666.3(m+H)+.
工程8:1-(4-(2-アジドエトキシ)-2-(2-プロパニル)フェニル)-6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(1mL、13mmol)を、DCM(2mL)中の4-(1-(4-(2-アジドエトキシ)-2-イソプロピルフェニル)-6-クロロ-2-オキソ-7-(ピペリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(26mg、0.039mmol)の溶液に加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(2mL)中で溶解させた。DIPEA(0.034mL、0.2mmol)を加え、混合物を0℃まで冷却し、塩化アクリロイル(3.5μL、0.043mmol)を加えた。5分後、反応混合物を、飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、淡黄色固体として1-(4-(2-アジドエトキシ)-2-(2-プロパニル)フェニル)-6-クロロ-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-7-(1-ピペリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.94(1H,br t,J=5.2Hz),6.93-7.03(2H,m),6.78-6.93(2H,m),6.14-6.26(1H,m),5.72-5.80(1H,m),4.66-4.84(1H,m),4.31-4.42(1H,m),4.19-4.28(2H,m),3.94-4.19(2H,m),3.65-3.72(2H,m),3.47-3.64(2H,m),3.24-3.30(3H,m),2.94-3.09(2H,m),2.41-2.48(1H,m),1.44-1.57(2H,m),1.39(4H,br d,J=4.6Hz),1.22-1.30(3H,m),1.08(3H,d,J=6.8Hz),0.98(3H,br d,J=6.6Hz).m/z(ESI,+veイオン):620.3(m+H)+.
メタンスルホン酸2-アジドエチル:DCM(3mL)中の2-アジドエタノール(30mg、0.35mmol、Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ)及びDIPEA(0.18mL、1.03mmol)の混合物を、0℃まで冷却した後、メタンスルホニルクロリド(30μL、0.38mmol)を加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を塩水で処理し、DCMで抽出した。有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、メタンスルホン酸2-アジドエチルを得て、これを工程7においてDMF(3mL)中の溶液としてすぐに使用した。
実施例118
6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(1-(2-プロペノイル)-4-ピペリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:4,6-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。DIPEA(0.43mL、2.5mmol)及びオキシ塩化リン(0.43mL、2.8mmol)を引き続いて、アセトニトリル(5mL)中の6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体96A、500mg、1.2mmol)の溶液に窒素雰囲気下で加えた。2滴のDMFを加え、反応混合物を80℃まで45分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗製の4,6-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得て、これを精製することなく次の工程で使用した。
工程2:4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル。THF(2.0mL)中の4,6-ジクロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(530mg、1.2mmol)、ヨウ化[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]亜鉛(THF中0.5M、23.8mL、11.9mmol、Rieke Metals,Inc.、Lincoln、Nebraska)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(69mg、0.06mmol)の混合物を、80℃まで窒素雰囲気下で加熱した。30分後、氷を反応混合物に加えた後、5N NaOH(10mL)を加えた。反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(180mg、0.31mmol、収率25.8%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):491.2(M-Boc)+.
工程3:4-(1-アクリロイルピペリジン-4-イル)-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。室温で、TFA(1.5mL、19.5mmol)を、DCM(3mL)中の4-(6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(180mg、0.31mmol)の溶液に加えた。45分後、反応混合物を真空中で濃縮して、6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(ピペリジン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。残渣をDCM(3mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.27mL、1.53mmol)及び塩化アクリロイル(0.025mL、0.31mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で15分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製した後、RP-HPLC(Gemini Phenomenex;30×150mm、5u、20~90% 0.1%TFA/0.1%TFA中CH3CN/水、45mL/分)によりさらに精製した。合わせた画分を濃縮し、固体をMeOH-DCM(1:5)中で溶解させ、溶液を、Agilent PL-HCO3 MP SPEカラムに通して濾過して、淡黄色固体として4-(1-アクリロイルピペリジン-4-イル)-6-クロロ-1-(2,6-ジエチルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(60mg、0.11mmol、収率36.1%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.14-8.25(1H,m),8.10(1H,s),7.38-7.59(1H,m),7.20-7.35(2H,m),7.09-7.20(3H,m),6.75-6.93(1H,m),6.06-6.20(1H,m),5.63-5.74(1H,m),4.36-4.69(1H,m),4.03-4.35(1H,m),2.56-2.66(2H,m),2.23-2.36(4H,m),2.19(1H,dt,J=14.1,7.1Hz),1.86-2.09(2H,m),1.44-1.68(2H,m),0.87-1.06(6H,m).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.37(1F,s),-114.45(1F,s),-114.50(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):545.2(m+H)+.
実施例119
6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-((4-メトキシベンジル)カルバモイル)ニコチンアミド。塩化オキサリル(DCM中2.0M、6.65mL、13.3mmol)を、THF(20mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、2.0g、8.87mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を65℃まで1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をトルエン(20mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却し、4-メトキシベンジルアミン(1.2mL、8.87mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO)を滴下して加えた。氷浴を取り外し、撹拌を30分間続けた。反応混合物を真空中で濃縮し、粗残渣を減圧下で乾燥させて、淡黄色固体を得た。生成物を、さらに精製することなく引き続く工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):410.0及び412.0(M+H)
+.
工程2.6,7-ジクロロ-1-(4-メトキシベンジル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。KHMDS(THF中1M、17.8mL、17.8mmol)を、THF(20mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-((4-メトキシベンジル)カルバモイル)ニコチンアミド(3.45g、8.88mmol)の溶液に0℃で加えた。5分後、反応混合物を塩水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、淡橙色として6,7-ジクロロ-1-(4-メトキシベンジル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.12g、8.86mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):352.1(M+H)+.生成物を、さらに精製することなく引き続く工程において使用した。
工程3:(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(4-メトキシベンジル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。TEA(1.0mL、7.1mmol)及びオキシ塩化リン(0.34mL、3.41mmol)を、アセトニトリル(10mL)中の6,7-ジクロロ-1-(4-メトキシベンジル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.0g、2.84mmol)の溶液に窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を60℃まで加熱した。1時間後、反応混合物を0℃まで冷却し、TEA(1.0mL)及び(S)-4-N-Boc-2-メチルピペラジン(0.597g、2.98mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)で処理した。氷浴を取り外し、30分後、反応混合物を塩水でクエンチし、EtOAc(100mL)で抽出した。有機抽出物を塩水(40mL)、水(30mL)及び塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡橙色フォームとして(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(4-メトキシベンジル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(321mg、0.6mmol、収率21.1%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.32(1H,s),7.30(2H,d,J=8.7Hz),6.82-6.88(2H,m),5.22(2H,s),4.66-4.78(1H,m),4.03(2H,q,J=7.0Hz),3.84-3.96(1H,m),3.73-3.81(1H,m),3.70(3H,s),3.59(1H,br t,J=11.2Hz),2.95-3.11(1H,br,m),1.43(9H,s),1.27(3H,br d,J=6.6Hz).m/z(ESI,+veイオン):534.2(m+H)+.
工程4:(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(4-メトキシベンジル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(320mg、0.6mmol)、{1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)(22mg、0.03mmol)、酢酸カリウム(294mg、2.99mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(112mg、0.719mmol)及び1,4-ジオキサン(6mL)の反応混合物を、アルゴンで5分間曝気した。4滴の水を加え、混合物を90℃まで1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水(10mL)とEtOAc(20mL)の間で分配した。水相をDCM(20mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、淡橙色固体として(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(363mg、0.596mmol、収率99%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.21(1H,br d,J=2.7Hz),8.29(1H,d,J=2.5Hz),7.34(1H,d,J=7.0Hz),7.28(2H,d,J=8.7Hz),6.80-6.87(1H,m),6.78(3H,d,J=8.7Hz),5.26(2H,br d,J=4.8Hz),4.69-4.78(1H,m),4.03-4.13(1H,m),3.83-3.99(1H,m),3.60-3.80(1H,m),3.68(3H,s),2.99-3.20(2H,m),1.43(9H,s),1.30(3H,br dd,J=6.0,3.5Hz).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-115.21(1F,s),-115.24(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):610.3(m+H)+.
工程5:4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メトキシベンジル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(363mg、0.6mmol)及びTFA(3mL、38.9mmol)の混合物を、60℃まで4時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗残渣をDCM(10mL)中で溶解させた。溶液を0℃まで冷却し、DIPEA(0.52mL、2.98mmol)及び塩化アクリロイル(0.05mL、0.6mmol)で処理した。15分後、反応混合物を飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、淡黄色固体として4-((S)-4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(55.8mg、0.13mmol、収率21.1%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 11.52(1H,s),10.17(1H,s),8.26(1H,br s),7.23-7.41(1H,m),6.69-6.90(3H,m),6.19(1H,br d,J=15.8Hz),5.70-5.78(1H,m),4.77(1H,br s),4.35(1H,br d,J=11.6Hz),4.24(1H,br d,J=13.3Hz),4.02-4.19(2H,m),3.97(1H,br d,J=13.5Hz),3.52-3.71(1H,m),1.28(3H,br d,J=6.6Hz).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-115.41(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):444.1(m+H)+.
実施例120及び121
1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン及び6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン
工程1:5,6-ジクロロ-2-(ネオペンチルアミノ)ニコチン酸。DIPEA(7.6mL、43.7mmol)及びネオペンチルアミン(2.6mL、21.9mmol)を、MeCN(20mL)中の2,5,6-トリクロロニコチン酸(3.3g、14.6mmol、Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA、USA)の溶液に加えた。反応混合物を80℃まで加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:15~50% EtOAc/ヘプタン及びEtOAc中の3% AcOH/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として5,6-ジクロロ-2-(ネオペンチルアミノ)ニコチン酸(2.96g、10.7mmol、収率73.3%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 8.42-8.53(1H,m),8.14(1H,s),3.26(2H,s),0.91-0.98(9H,s).m/z(ESI,+veイオン):277.0及び279.0(m+H)
+.
工程2:5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-(ネオペンチルアミノ)ニコチン酸。1,4-ジオキサン(29mL)及び水(9.7mL)中の2-フルオロベンゼンボロン酸(1.14g、8.15mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.448g、0.388mmol)、炭酸ナトリウム一水和物(2.89g、23.3mmol)及び5,6-ジクロロ-2-(ネオペンチルアミノ)ニコチン酸(2.15g、7.76mmol)の混合物を、窒素雰囲気下に置き、90℃まで加熱した。1.5時間後、反応混合物のpHをpH4に調整し、混合物をEtOAc(100mL)で抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:20~80%(EtOAc中の3% AcOH/ヘプタン)により精製して、黄色固体として5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-(ネオペンチルアミノ)ニコチン酸(2.45g、7.27mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.36(1H,br t,J=5.1Hz),8.13(1H,s),7.51-7.58(1H,m),7.45(1H,td,J=7.5,1.8Hz),7.30-7.37(2H,m),3.27(2H,s),0.91-0.96(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.23(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):337.1(m+1)+.
工程3:酢酸6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル。無水酢酸(15mL、159mmol)及び酢酸(10mL)中の5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-(ネオペンチルアミノ)ニコチン酸(2.43g、7.22mmol)の混合物を、125℃まで2.5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により精製して、橙色フォームとして酢酸6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル(1.41g、3.5mmol、収率48.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.52(1H,s),7.58-7.65(1H,m),7.54(1H,td,J=7.6,1.9Hz),7.37-7.44(2H,m),6.76(1H,s),4.32(2H,s),2.48(3H,s),0.89(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.32(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):403.1(m+1)+.
工程4:4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(中間体120A)。工程4-1:MeOH(10mL)及びTHF(5.0mL)中の飽和NaHCO3(5mL)及び酢酸6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル(1.41g、3.5mmol)の反応混合物を、50℃まで30分間加熱した。氷を反応混合物に加え、反応混合物のpHを5N HClでpH4に調整した。反応混合物をEtOAc(40mL)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80%(EtOAc中の3% AcOH)/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(1.08g、2.99mmol、収率85%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 11.94(1H,br s),8.32(1H,s),7.56-7.63(1H,m),7.51(1H,td,J=7.5,1.8Hz),7.35-7.43(2H,m),5.97(1H,s),4.25(2H,s),0.87(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.37(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):361.1(m+1)+.
工程4-2:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(1.05g、2.91mmol)及びオキシ塩化リン(5.0mL、32.6mmol)の混合物を、95℃まで1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、氷に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を、飽和NaHCO3、5N NaOH、続いて塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、灰白色固体として4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(中間体120A、727mg、1.92mmol、収率65.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.47(1H,s),7.62(1H,br dd,J=8.0,1.8Hz),7.53(1H,t,J=7.0Hz),7.38-7.45(2H,m),7.18(1H,s),4.31(2H,s),0.89(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.16(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):379.1(m+1)+.
工程5:4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル及び4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。THF(3mL)中の3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(113mg、0.564mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(中間体120A、110mg、0.28mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(108mg、1.13mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ-i-プロポキシ-1,1’-ビフェニル(13mg、0.028mmol、Strem chemicals,Inc.、Newburyport、MA)及びクロロ-(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(22mg、0.028mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO)の混合物を、アルゴンで曝気し、続いて100℃まで2時間加熱した。反応混合物を水で処理し、EtOAcで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、2種の生成物を得た。4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(79.9mg、0.157mmol、収率55.7%)を、黄色の薄膜として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.20(1H,td,J=7.8,1.8Hz),8.12(1H,d,J=8.3Hz),7.72(1H,dd,J=8.2,2.0Hz),7.41-7.48(1H,m),7.33(1H,t,J=7.6Hz),7.20(1H,dd,J=11.3,8.6Hz),6.20(1H,s),4.59(2H,br d,J=14.5Hz),3.84-4.03(1H,m),3.61-3.65(3H,m),3.29-3.49(2H,m),2.86(1H,br d,J=11.8Hz),1.51(9H,s),1.06(3H,d,J=6.2Hz),1.02(9H,s).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm-113.26(1F,s),-115.13(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):509.3(m+1)+.4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体120B、7.4mg、0.014mmol、収率4.8%)を、淡黄色の薄膜として単離した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.08(1H,s),7.43-7.50(2H,m),7.28-7.30(1H,m),7.18(1H,t,J=9.1Hz),6.21(1H,s),4.34-4.46(2H,m),3.79-3.97(1H,br.s),3.58-3.62(3H,m),3.42(1H,br d,J=11.0Hz),3.26-3.38(1H,m),2.75-2.87(1H,m),1.48(9H,s),1.05(3H,d,J=5.8Hz),0.93(9H,s).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm -113.26(1F,s),-113.31(1F,s),-114.79(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):543.2(m+1)+.
工程6-1:1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例120)。TFA(0.5mL、6.49mmol)を、DCM(2.0mL)中の4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(79.9mg、0.157mmol)の溶液に室温で加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(2.0mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.14mL、0.79mmol)及び塩化アクリロイル(0.013mL、0.157mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で15分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例120)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.31(1H,d,J=7.8Hz),8.13(1H,td,J=7.9,1.7Hz),7.72(1H,dd,J=8.2,2.0Hz),7.49-7.61(1H,m),7.36-7.46(2H,m),6.78-6.95(1H,m),6.06-6.23(2H,m),5.72(1H,d,J=2.1Hz),4.49(1H,br d,J=11.0Hz),4.41(1H,br s),4.28(1H,br d,J=10.2Hz),3.91-4.14(1H,m),3.82(2H,br d,J=10.4Hz),3.52-3.68(1H,m),3.29-3.33(1H,m),2.85-3.02(1H,m),0.92(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm -114.14(1F,s),-115.54(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):463.3(m+1)+.
工程6-2:6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例121)。TFA(0.5mL、6.49mmol)を、DCM(1mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(中間体120B、7.4mg、0.014mmol)の溶液に加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(1mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.012mL、0.068mmol)及び塩化アクリロイル(1.1μL、0.014mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で15分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例121)を得た。1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 8.35(1H,s),7.48-7.65(2H,m),7.32-7.42(1H,m),7.27(1H,br t,J=9.2Hz),6.86(1H,br d,J=10.4Hz),6.24-6.40(2H,m),5.75-5.93(1H,m),4.46(1H,br s),4.39(1H,br d,J=9.7Hz),4.32(1H,br d,J=12.0Hz),4.02-4.19(1H,m),3.98(1H,br d,J=10.0Hz),3.86(1H,br s),3.64-3.82(1H,m),3.40-3.60(1H,m),3.02(1H,br d,J=12.0Hz),1.07(3H,br d,J=5.8Hz),0.93(9H,s).19F NMR(376MHz,MeOH-d4)δppm-115.68(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):497.2(m+1)+.
実施例122及び123
6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン及び1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン
工程1:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル及び4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(10mL)中のピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(183mg、0.98mmol)、4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(中間体120A、310mg、0.82mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(173mg、1.80mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ-イソ-プロポキシ-1,1’-ビフェニル(38.1mg、0.082mmol、Strem Chemicals,Inc.、Newburyport、MA)及びクロロ-(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(64mg、0.082mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の混合物を、アルゴンで曝気し、80℃まで45分間加熱した。反応混合物を水で処理し、EtOAcで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc/ヘプタン)により精製して、2種の生成物を得た。黄色フォームとして4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(201mg、0.38mmol、収率46.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.05(1H,s),7.45-7.55(1H,m),7.27-7.38(1H,m),7.15-7.24(2H,m),6.21(1H,s),4.41(2H,br s),3.63-3.75(4H,m),3.05-3.16(4H,m),1.51(9H,s),0.95(9H,s).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δppm-113.23(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):529.3(m+H)
+.4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(48mg、0.097mmol、収率12%)を、淡黄色の薄膜として単離した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.19(1H,td,J=7.9,1.8Hz),8.03-8.09(1H,m),7.72(1H,dd,J=8.2,2.0Hz),7.38-7.50(1H,m),7.32(1H,td,J=7.6,1.2Hz),7.20(1H,ddd,J=11.8,8.2,0.9Hz),6.17(1H,s),4.57(2H,br s),3.65-3.72(4H,m),3.10(4H,br s),1.51(9H,s),1.01(8H,s).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δppm-115.07(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):495.2(m+H)
+.
工程2-1:6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例122)。TFA(0.5mL、6.49mmol)を、DCM(3mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(175mg、0.33mmol)の溶液に室温で加えた。15分後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(3mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.29mL、1.65mmol)及び塩化アクリロイル(0.027mL、0.33mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例122)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.25(1H,s),7.57-7.66(1H,m),7.54(1H,td,J=7.5,2.0Hz),7.36-7.45(2H,m),6.86(1H,dd,J=16.7,10.5Hz),6.09-6.25(2H,m),5.71-5.79(1H,m),4.28(2H,s),3.76-3.91(4H,m),3.15(4H,br s),0.88(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.11(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):483.2(m+H)+.
工程2-2:1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例123)。
TFA(0.5mL、6.49mmol)を、DCM(3mL)中の4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(48mg、0.097mmol)の溶液に室温で加えた。25分後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(3mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.085mL、0.49mmol)及び塩化アクリロイル(7.9μL、0.097mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例123)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.30(1H,d,J=8.3Hz),8.10-8.19(1H,m),7.71-7.79(1H,m),7.52-7.61(1H,m),7.32-7.48(2H,m),6.81-6.93(1H,m),6.11-6.22(1H,m),6.05-6.11(1H,m),5.68-5.81(1H,m),4.44(2H,br s),3.82(4H,br s),3.06-3.20(4H,m),0.88-0.95(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-115.48(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):449.2(m+H)+.
実施例124
6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(1-(2-プロペノイル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-4-ピリジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン
工程1:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(2.0mL)及び水(0.7mL)中の4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(92mg、0.299mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(15.7mg、0.014mmol)、炭酸ナトリウム一水和物(101mg、0.815mmol)、及び4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(中間体120A、103mg、0.272mmol)の混合物を、窒素雰囲気下に置き、110℃まで30分間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、塩水で処理し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(128mg、0.24mmol、収率90%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 8.23(1H,s),7.57-7.67(1H,m),7.46-7.57(1H,m),7.35-7.46(2H,m),6.67(1H,s),6.02(1H,br s),4.33(2H,s),4.01-4.13(2H,m),3.62(2H,br t,J=5.5Hz),2.37-2.48(2H,m),1.41-1.48(9H,s),0.85-0.91(9H,s).
19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.23(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):526.3(m+H)
+.
工程2:6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(1-(2-プロペノイル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-4-ピリジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン。
TFA(0.5mL、6.49mmol)を、DCM(3mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸tert-ブチル(117mg、0.222mmol)の溶液に室温で加えた。20分後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(1mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.19mL、1.11mmol)及び塩化アクリロイル(0.018mL、0.22mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(1-(2-プロペノイル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-4-ピリジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.28(1H,s),7.59-7.66(1H,m),7.50-7.56(1H,m),7.36-7.46(2H,m),6.76-7.01(1H,m),6.68(1H,s),6.13-6.24(1H,m),5.99-6.11(1H,m),5.74(1H,br d,J=10.2Hz),4.19-4.44(6H,m),3.80-3.92(2H,m),0.90(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.23(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):480.2(m+H)+.
実施例125
6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(1-(2-プロペノイル)-4-ピペリジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン
工程1:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル。ヨウ化[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]亜鉛(THF中0.5M、0.28mL、0.14mmol)を、THF(3.0mL)中の4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(中間体120A、11mg、0.028mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.6mg、1.41μmol)の混合物に窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を80℃まで20分間加熱した。追加のヨウ化[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]亜鉛(THF中0.5M、0.28mL、0.14mmol、Rieke Metals,Inc.、Lincoln、Nebraska)及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(3mg、4μmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO)を加え、80℃までの加熱を40分間続けた。反応混合物を室温まで冷却し、5N NaOH(2mL)で処理し、EtOAcで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(10.7mg、0.02mmol、収率71.8%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.07(1H,s),7.42-7.53(2H,m),7.27-7.34(1H,m),7.20(1H,t,J=9.0Hz),6.67(1H,s),4.46(2H,br s),4.34(2H,br dd,J=3.6,1.8Hz),2.98-3.07(1H,m),2.86-2.98(2H,m),1.95(2H,br d,J=13.1Hz),1.65-1.73(2H,m),1.61(2H,s),0.95(9H,s)123912-2-3.
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δppm-113.28(1F,s).
工程2:6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(1-(2-プロペノイル)-4-ピペリジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン。TFA(0.5mL、6.49mmol)を、DCM(1mL)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(10mg、0.019mmol)の溶液に室温で加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(1mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.017mL、0.095mmol)及び塩化アクリロイル(1.5μL、0.019mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、6-クロロ-1-(2,2-ジメチルプロピル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-(1-(2-プロペノイル)-4-ピペリジニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.68(1H,s),7.57-7.65(1H,m),7.53(1H,td,J=7.5,1.9Hz),7.36-7.44(2H,m),6.85(1H,dd,J=16.8,10.6Hz),6.64(1H,s),6.12(1H,dd,J=16.7,2.4Hz),5.69(1H,dd,J=10.5,2.4Hz),4.58-4.68(1H,m),4.27-4.36(2H,m),4.15-4.27(1H,m),3.46-3.57(1H,m),2.84-2.96(1H,m),2.42(1H,br s),1.93(2H,br d,J=12.4Hz),1.49-1.68(2H,m),0.88(9H,s).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.30(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):482.2(m+H)+.
実施例126及び127
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン及び7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン
工程1:2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸。1,2-ジメトキシエタン(12.8mL)/水(4.3mL)中の2,5,6-トリクロロニコチン酸(580mg、2.56mmol、Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(376mg、2.69mmol、Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA)、炭酸カリウム(1.06g、7.68mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(148mg、0.13mmol)の混合物を、マイクロ波中で100℃まで1時間加熱した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、pHを5N HClでpH4まで調整した。反応混合物をEtOAc(50mL)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸(中間体99A)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 8.50(1H,s),7.61-7.69(1H,m),7.49-7.61(1H,m),7.32-7.46(2H,m).
19F NMR(376MHz,DMSO-d
6)δppm-114.25(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):286.0(m+H)
+.
工程2:5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)ニコチン酸。DMF(12mL)中のヨウ化銅(I)(62mg、0.33mmol)、2-イソプロピルアニリン(1.35g、9.96mmol、Sigma Aldrich)、2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸(950mg、3.32mmol)及び炭酸カリウム(1.61g、11.6mmol)の混合物を、アルゴンで曝気し、続いてマイクロ波中で150℃まで90分間加熱した。反応混合物を水で処理し、pHを、5N HClでpH4に調整した。反応混合物をEtOAc(50mL)で抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10~50%(EtOAc中の3% AcOH)/ヘプタン)により精製して、山吹色固体として5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)ニコチン酸(330mg、0.86mmol、収率25.8%)を得た。1H NMR(400MHz,MeOH-d4)δppm 8.36(1H,s),7.93(1H,dd,J=7.8,1.6Hz),7.39-7.53(2H,m),7.24-7.33(2H,m),7.16-7.23(1H,m),7.03-7.13(2H,m),3.21-3.31(3H,m),1.24-1.31(6H,m).19F NMR(376MHz,MeOH-d4)δppm-115.50(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):385.1(m+H)+.
工程3:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン。
工程3-1:THF(3mL)中の5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)ニコチン酸(186mg、0.483mmol)及びCDI(86mg、0.531mmol)の混合物を50℃まで1時間加熱し、続いて室温でさらに1.5時間撹拌した。別々のフラスコにおいて、イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中2.0M、1.1mL、2.2mmol)を、THF(3mL)中のマロン酸モノ-ベンジル(200mg、1mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO)の溶液に0℃で加えた。30分後、反応物を50℃まで1.5時間加熱した。両方の溶液を0℃まで冷却し、マロン酸マグネシウム溶液を、ニコチン酸溶液に滴下して加えた。氷浴を取り外し、混合物を室温まで一晩撹拌した。5N HClを、透明になるまで反応混合物に滴下して加えた。溶液をEtOAc(40mL)で抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc/ヘプタン)により精製して、山吹色の油として3-(5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)-3-オキソプロパン酸ベンジル(152mg、0.3mmol、収率61%)を得た。19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm-112.46(1F,s),-112.54(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):517.1(m+H)+.
工程3-2:5N NaOH(0.6mL、3mmol)を、MeOH(3.0mL)及びTHF(3.0mL)中の3-(5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)-3-オキソプロパン酸ベンジル(150mg、0.29mmol)の溶液に50℃で加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮した。粗残渣を水で希釈し、pHを、5N HClでpH4に調整し、混合物をEtOAcで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により精製して、白色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(76.2mg、0.186mmol、収率63.4%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.26(1H,s),7.40-7.47(2H,m),7.32-7.39(1H,m),7.25-7.32(1H,m),7.10-7.20(2H,m),7.03-7.10(3H,m),6.47(1H,s),2.55(1H,五重項,J=6.8Hz),1.17(3H,d,J=6.8Hz),1.00(3H,d,J=6.8Hz).19F NMR(376MHz,CDCL3)δppm-112.89(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):409.1(m+H)+.
工程4:4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン。6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-(2-イソプロピルフェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(97.8mg、0.239mmol)及びオキシ塩化リン(1.0mL、6.5mmol)の混合物を、95℃まで2時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc中で溶解させた。溶液を、飽和NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、白色フォームとして4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(101mg、0.26mmol、収率99%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.37(1H,s),7.35-7.45(3H,m),7.27-7.31(1H,m),7.09-7.18(2H,m),7.01-7.09(3H,m),2.53(1H,dt,J=13.7,6.8Hz),1.16(3H,d,J=6.8Hz),1.00(3H,d,J=6.8Hz).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm-112.74(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):427.1(m+H)+.
工程5:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル及び4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル。3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(61.3mg、0.306mmol)、4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(110mg、0.26mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(54mg、0.56mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ-i-プロポキシ-1,1’-ビフェニル(12mg、0.026mmol)及びクロロ-(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(20mg、0.026mmol)1,4-ジオキサン(5mL)の混合物を、アルゴンで曝気し、80℃まで45分間加熱した。反応混合物を水で処理し、EtOAcで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル及び4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(58.2mg、0.098mmol、収率38.6%)の1:1の混合物を得た。19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm-112.81(1F,s),-112.86(1F,s),-114.56(1F,s),-114.58(1F,s),-114.62(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):591.3(m+H)+及び557.3(m+H)+(ca.1:1比).混合物を、分離することなく引き続く工程において使用した。
工程6:6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例126)及び7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例127)
工程6-1:TFA(0.5mL、6.49mmol)を、DCM(3mL、室温)中の4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル及び4-(7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1,8-ナフチリジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(S)-tert-ブチル(58mg、0.098mmol)の1:1の混合物に室温で加えた。20分後、反応混合物を真空中で濃縮した。得られた残渣をDCM(3mL)中で溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(0.086mL、0.491mmol)及び塩化アクリロイル(8.0μl、0.098mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、2種の生成物を得た。6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例126)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.33(1H,d,J=5.0Hz),7.45-7.51(1H,m),7.40-7.45(1H,m),7.35(1H,t,J=7.6Hz),7.14-7.32(4H,m),7.05-7.14(1H,m),6.88(1H,br s),6.28(1H,d,J=14.5Hz),6.14-6.24(1H,m),5.73-5.78(1H,m),4.32(1H,br d,J=12.4Hz),3.97-4.16(1H,m),3.89(2H,br d,J=18.9Hz),3.60-3.75(1H,m),3.00(1H,br d,J=8.7Hz),2.37-2.44(1H,m),2.08(1H,s),0.99-1.09(6H,m),0.96(3H,t,J=7.3Hz).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.06(1F,s),-114.17(1F,s),-114.20(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):545.2(m+H)+.
7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(実施例127)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.37(1H,dd,J=8.3,3.3Hz),7.75(1H,d,J=7.9Hz),7.50-7.53(1H,m),7.39-7.49(3H,m),7.26-7.35(2H,m),7.13-7.19(1H,m),7.07-7.13(1H,m),6.82-6.97(1H,m),6.14-6.24(2H,m),5.72-5.79(1H,m),4.29-4.41(1H,m),4.03-4.16(1H,m),3.82-4.01(3H,m),3.59(1H,br d,J=8.5Hz),3.01-3.09(1H,m),1.08(3H,t,J=7.4Hz),1.02(3H,br d,J=3.3Hz),0.95(2H,d,J=6.8Hz),0.91(2H,d,J=6.8Hz)19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-115.14(1F,s),-115.16(1F,s),-115.18(1F,s).m/z(ESI,+veイオン):511.2(m+H)+.
実施例128
7-ブロモ-6-クロロ-4-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-2(1H)-キナゾリノン。
工程1及び工程2:4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンゾニトリル。1,1’-カルボニルジイミダゾール(7.0g、43mmol)を、THF(100mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ安息香酸(10g、40mmol、Oxychem、Dallas、TX)の溶液に室温で加えた。3時間後、反応混合物を0℃まで冷却し、水酸化アンモニウム(20.5ml、158mmol)を、5分間かけて滴下して加えた。次に、反応物を、EtAOc(200mL)と飽和NaHCO
3(100mL)の間で分配した。有機層を、1M HCl(50mL)、塩水(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンズアミド(実施例8、工程1)を得た。粗残渣を、THF(100mL)中で溶解させ、DIPEA(35ml、200mmol)を加えた。反応混合物を-30℃まで冷却し、2,2,2-トリフルオロ酢酸無水物(16.72mL、118mmol)を、内部温度をモニターしながら(-20℃の内部温度を超えないように)滴下して加えた。添加が完了した後、反応混合物を10℃まで温めた後、EtOAc(200mL)と飽和NaHCO
3(100mL)の間で分配した。有機相を、1M HCl(50mL)及び飽和NaCl(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、MTBEでトリチュレートして、4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンゾニトリルを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.71(d,J=6.22Hz,1H),7.56(d,J=7.88Hz,1H).
工程3:メチル-4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンズイミダート。メタノールを含有するHCl(10mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンゾニトリル(0.60g、2.6mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、メチル-4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンズイミダートを得た。m/z(ESI、+veイオン):266.0及び268.0(M+H)+.
工程4:4-((4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロフェニル)(イミノ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロベンズイミド酸メチル(2.2g、8.3mmol)及びピリジン(20mL)の混合物を、室温で5分間撹拌した後、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、8.3mmol)を加えた。5分後、反応混合物を80℃まで5時間加熱した。反応混合物を、EtOAc(150mL)と飽和NaHCO3(100mL)の間で分配した。有機相を塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、4-((4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロフェニル)(イミノ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):420.0及び422.0(M+H)+.
工程5:4-(7-ブロモ-6-クロロ-2-オキソ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。イソシアン酸2-(トリフルオロメチル)フェニル(0.22mL、1.43mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO)を、THF(3mL)中の4-((4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロフェニル)(イミノ)メチル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.6g、1.43mmol)の懸濁液に窒素雰囲気下にて室温で加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、KHMDS(THF中1M、1.4ml、1.4mmol)を3分間かけて滴下して加えた。次に、反応混合物をEtOAc(50mL)と飽和塩化アンモニウム(10mL)の間で分配した。有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(7-ブロモ-6-クロロ-2-オキソ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.91(d,J=7.67Hz,1H),7.80(t,J=14.70Hz,1H),7.77(s,1H),7.68(dd,J=7.26,15.34Hz,1H),7.36(d,J=7.67Hz,1H),6.68(s,1H),3.91-3.99(m,2H),3.76-3.86(m,2H),3.65-3.75(m,2H),3.55-3.64(m,2H),1.48-1.52(m,9H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm-60.60(s,1F);m/z(ESI,+veイオン):587.0及び589.0(m+H)+.
工程6:4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)キナゾリン-2(1H)-オン。TFA(2mL)中の4-(7-ブロモ-6-クロロ-2-オキソ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,2-ジヒドロキナゾリン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(300mg、0.51mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。次に、反応物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(1mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.45mL、2.55mmol)及びDCM(0.2mL)中の塩化アクリロイル(45.8μL、0.561mmol)の溶液を滴下して加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。次に、反応物を、EtOAc(15mL)と飽和NaHCO3(15mL)の間で分配した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-7-ブロモ-6-クロロ-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)キナゾリン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.92(d,J=7.67Hz,1H),7.76-7.84(m,2H),7.69(t,J=15.10Hz,1H),7.36(d,J=7.46Hz,1H),6.68-6.71(m,1H),6.59(dd,J=10.57,17.00Hz,1H),6.38(dd,J=1.87,16.79Hz,1H),5.79(dd,J=1.87,10.37Hz,1H),3.74-4.08(m,8H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δppm-61.44(s,3F);m/z(ESI,+veイオン):541.0及び543.0(m+H)+.
実施例129
(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((3R)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:(M)-4,6,7-トリクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。オキシ塩化リン(0.5mL、5.5mmol)を、アセトニトリル(13.8mL)中の(M)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体73B、1.005g、2.75mmol)及びDIPEA(1.4mL、8.2mmol)の混合物に加えた。反応混合物を80℃まで1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮して、(M)-4,6,7-トリクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.056g、2.75mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):382.9(M+H)
+.粗生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程2:(M)-(R)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。DIPEA(1.4mL、8.2mmol)及び(R)-1-N-Boc-2-メチルピペラジン(0.827g、4.13mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を、THF(13.8ml)中の(M)-4,6,7-トリクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(1.056g、2.75mmol)の溶液に室温で加えた。2時間後、反応混合物を、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機抽出物を、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗製の材料を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0%~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(M)-(R)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.274g、2.326mmol、収率85%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.58(s,1H),8.48(d,J=5.0Hz,1H),7.25(d,J=4.8Hz,1H),4.28-4.37(m,1H),4.18-4.28(m,1H),4.13(br dd,J=13.6,2.0Hz,1H),3.70-3.81(m,2H),3.45-3.63(m,2H),2.57(五重項,J=6.6Hz,1H),1.96(s,3H),1.44(s,9H),1.19(br d,J=6.6Hz,3H),1.05(d,J=6.6Hz,3H),1.00(d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):547.0(m+H)+.
工程3:(M)-(2R)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(5.7mL)及び水(0.03mL)中の(M)-(R)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.315g、0.576mmol)、(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(0.135g、0.863mmol、CombiBlocks、San Diego、CA)、酢酸カリウム(0.282g、2.88mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム-ジクロロメタン(1:1)(0.047g、0.058mmol)の混合物を、90℃まで16時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄褐色固体として(M)-(2R)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.1287g、0.207mmol、収率35.9%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.10(br s,1H),8.53(s,1H),8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.19-7.27(m,1H),7.17(br d,J=4.6Hz,1H),6.70(d,J=8.3Hz,1H),6.66(br t,J=8.7Hz,1H),4.35(br d,J=13.1Hz,1H),4.17-4.31(m,2H),3.51-3.84(m,4H),2.58-2.71(m,1H),1.91(br s,3H),1.45(s,9H),1.26(br d,J=6.4Hz,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),0.92(br d,J=6.4Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-115.89(br d,J=288.7Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):623.0(m+H)+.
工程4:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((3R)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(1.9ml)を、DCM(1.9mL)中の(M)-(2R)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.121g、0.194mmol)の溶液に室温で加えた。30分後、反応混合物を真空中で濃縮して、(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-((R)-3-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI +veイオン):523.0(M+H)+.
粗生成物をDCM(1.940mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.507mL、2.91mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中0.2M溶液、1mL、0.19mmol)を順次加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、淡黄色固体として(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((3R)-3-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.0532g、0.092mmol、収率47.5%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 10.11(br s,1H),8.56(s,1H),8.37(d,J=4.8Hz,1H),7.23(q,J=8.1Hz,1H),7.17(d,J=4.8Hz,1H),6.81(dd,J=16.7,10.5Hz,1H),6.70(d,J=8.3Hz,1H),6.66(br t,J=8.8Hz,1H),6.19(br d,J=16.8Hz,1H),5.71-5.78(m,1H),4.46-4.78(m,1H),4.39(br dd,J=8.1,4.8Hz,1H),4.22(br d,J=8.9Hz,1H),3.96-4.14(m,1H),3.56-3.92(m,3H),2.57-2.71(m,1H),1.93(br s,3H),1.30(br s,3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),0.92(br d,J=6.4Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm -115.87(br d,J=284.4Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン):577.0(m+H)+.
実施例130
1-(4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。
工程1:5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-メチルニコチンアミド。5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-メチルニコチノニトリル(0.69g、2.81mmol、Kubelka,Tomas et al.Organic & Biomolecular Chemistry,11(28),4702-4718;2103と同様の中間体101Aから調製された)及び濃硫酸(4.7mL、84mmol)の混合物を、60℃まで加熱した。2時間後、反応混合物を氷水上に注ぎ、15分間撹拌し、EtOAc(15mL)で抽出した。有機相をNaOH(1N)及び水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-メチルニコチンアミドを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ 8.07(br s,1H),8.01(s,1H),2(br s,1H),7.55(q,J=5.8Hz,1H),7.47(t,J=7.9Hz,1H),7.28-7.41(m,2H),2.57(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):265.0 M+H)
+.
工程2:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5(6H)-オン。MeTHF(15mL)中の5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)-2-メチルニコチンアミド(0.548g、2.07mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(0.3mL、2.4mmol、Sigma-Aldrich,Inc.、St.Louis、MO)の混合物を、60℃まで1時間加熱した。溶媒を減圧下で部分的に除去し、残渣をMeTHF(5mL)中で溶解させた後、KOtBu(3.1mL、3.1mmol、THF中1M)を加えた。反応混合物を60℃まで加熱した。1時間後、反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液で希釈し、EtOAc(10mL)で抽出した。有機相を分離し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% 3:1 EtOAc/ヘプタン)により精製して、3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5(6H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.05(br s,1H),8.75(s,1H),7.46-7.56(m,2H),7.28-7.37(m,2H),7.18-7.24(m,1H),6.85(d,J=7.5Hz,1H).m/z(ESI,+veイオン):274.9(m+H)+.
工程3:3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン。オキシ塩化リン(0.4mL、4.5mmol)を、アセトニトリル(5mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5(6H)-オン(0.25g、0.91mmol)の溶液に加えた。反応混合物を90℃まで加熱した。1時間後、反応混合物を真空下で部分的に濃縮した。残渣を氷水上に注ぎ、数分間撹拌し、NaHCO3飽和水溶液で中和した。混合物をEtOAc(10mL)で抽出した。有機層を分離し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジンを得た。m/z(ESI、+veイオン):292.9(M+H)+.
工程4:4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。DMF(5mL)中の3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン(0.197g、0.67mmol)、K2CO3(0.279g、2.02mmol)、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.188g、1.0mmol)の混合物を、80℃まで加熱した。16時間後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水(1×)及び塩水(1×)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~1% MeOH/DCM)により精製して、4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.43(s,1H),8.36(br d,J=5.8Hz,1H),7.46-7.59(m,3H),7.32(t,J=7.1Hz,1H),7.21(br t,J=9.0Hz,1H),3.72(br s,4H),3.45(br s,4H),1.51(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):443.0(m+H)+.
工程5:4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。NBS(51mg、0.29mmol)を、DCE(4mL)中の4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(128mg、0.29mmol)の混合物に室温で加えた。30分後、反応混合物を、DCMと水の間で分配した。有機層を分離し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):522.8(M+H)+.生成物を、さらに精製することなく次の工程にかけた。
工程6:4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。ジオキサン(3mL)及び水(0.3mL)中の4-(8-ブロモ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(145mg、0.28mmol)、炭酸セシウム(272mg、0.83mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(20mg、0.03mmol)、及び(2-イソプロピルフェニル)ボロン酸(91mg、0.56mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA、USA)の混合物を、90℃まで1時間加熱した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水(1×)及び塩水(1×)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz, クロロホルム-d)δ 8.47(s,1H),8.25(s,1H),7.34-7.44(m,3H),7.32(dd,J=7.3,1.7Hz,1H),7.14-7.24(m,3H),7.11(t,J=9.1Hz,1H),3.69-3.79(m,4H),3.49(br s,4H),2.70(五重項,J=6.8Hz,1H),1.52(s,9H),1.08(d,J=6.6Hz,3H),1.04(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):561.0(m+H)+.
工程7:1-(4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。トリフルオロ酢酸(1.5mL)を、DCM(3mL)中の4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(123mg、0.24mmol)の溶液に加えた。反応物を室温で30分間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。残渣をDCM(5mL)中で溶解させた後、DIPEA(0.165mL、0.95mmol)及び塩化アクリロイル(0.02mL、0.24mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、EtOAc(30mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)及び塩水(5mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc(3:1)/ヘプタン)により精製して、1-(4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.71(s,1H),8.23(s,1H),7.48-7.61(m,1H),7.28-7.42(m,5H),7.20(td,J=7.5,1.7Hz,1H),7.16(dd,J=7.1,1.0Hz,1H),6.89(dd,J=16.7,10.5Hz,1H),6.18(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.75(dd,J=10.4,2.9Hz,1H),3.87(br s,4H),3.52(br s,4H),2.59(五重項,J=6.8Hz,1H),1.03(d,J=6.8Hz,3H),0.98(d,J=6.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):515.0(m+H)+.
実施例131
5-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル
工程1.2,3-ジクロロ-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。1,4-ジオキサン(89ml)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、4.0g、17.74mmol)、アセト酢酸メチル(2.89mL、26.6mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、ヨウ化銅(I)(0.337g、1.774mmol)及び炭酸セシウム(11.56g、35.5mmol)の混合物を、窒素でパージし、続いて80℃まで17時間加熱した。反応混合物を、9:1 飽和NH
4Cl/NH
4OHの混合物でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相を分離し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH/DCM)により精製して、褐色固体として2,3-ジクロロ-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(3.0g、10.45mmol、収率58.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):287.0(M+H)
+.
工程2.3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。1,4-ジオキサン(5mL)中の(2-フルオロフェニル)ボランジオール(0.205mL、1.467mmol、Combi-Blocks Inc.)、2,3-ジクロロ-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(324mg、1.129mmol)、酢酸カリウム(0.44g、4.51mmol)、及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(92mg、0.113mmol)の混合物を、窒素で1分間パージした。水(0.833mL)を加え、得られた混合物を90℃まで1.5時間加熱した。反応混合物を塩水で処理し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30%(20% MeOH/DCM)/DCM)により精製して、山吹色固体として3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(340.9mg、0.983mmol、収率87%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):347.0(M+H)+.
工程3.3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(0.250g、0.721mmol)及びPOCl3(3.0mL、32.2mmol)の混合物を、90℃まで1時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAcで希釈した。有機相を、飽和NaHCO3及び塩水で洗浄し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(0.133g、0.364mmol、収率50.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):365.0(M+H)+.
工程4.5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。CH3CN(2mL)中の3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(0.0113g、0.031mmol)、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(6.92mg、0.037mmol)、炭酸カリウム(6.41mg、0.046mmol)及び少しのNa2SO4の混合物を、室温で一晩撹拌した。追加分のピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(6.92mg、0.037mmol)、炭酸カリウム(6.41mg、0.046mmol)及びNa2SO4を加え、反応物を80℃まで加熱した。4時間後、反応混合物を室温まで冷却し、水で洗浄し、EtOAcで抽出した。有機相を分離し、減圧下で濃縮して、淡黄色固体として5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体131A)を得た。m/z(ESI、+veイオン):515.0(M+H)+.
工程5.5-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル。TFA(1.0mL、12.98mmol)を、DCM(1mL)中の5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体131A)の溶液に室温で加えた。15分後、反応混合物を減圧下で濃縮して、3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):415.0(M+H)+.残渣をDCM(3mL)中で溶解させた後、DIPEA(0.016mL、0.093mmol)及び塩化アクリロイル(2.51μL、0.031mmol)を加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、引き続いて飽和NaHCO3、及び飽和NH4Clで洗浄した。DCMにより抽出した後、有機相を減圧下で濃縮した。残渣を、RP-HPLCにより精製して、5-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(0.0048g、10.24μmoL、収率33.1%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ:8.58-8.65(m,1H),7.58-7.68(m,1H),7.51-7.60(m,1H),7.36-7.46(m,2H),6.78-6.92(m,1H),6.10-6.24(m,1H),5.69-5.79(m,1H),3.75-3.89(m,7H),3.55-3.65(m,4H),2.46-2.48(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):469.0(m+H)+.
実施例132
2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)安息香酸。
工程1:2-アミノ-3-イソプロピル安息香酸メチル。炭酸カリウム(19g、130mmol)を、DMF(100mL)中の2-アミノ-3-(プロパン-2-イル)安息香酸(10g、56mmol、Enamine、Monmouth Jct.、NJ)の溶液に加えた。懸濁液を30分間撹拌した後、ヨードメタン(5mL、73mmol)を加えた。72時間後、反応混合物をEtOAc(200mL)と水(750mL)の間で分配した。水層をEtOAc(100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-アミノ-3-イソプロピル安息香酸メチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):194.1(M+H)
+.
工程2:(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-(メトキシカルボニル)フェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。THF(20mL)中の(S)-4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体101B、2.5g、5.4mmol)及びDIPEA(2.0mL、12mmol)の混合物を、0℃に冷却した(5℃を超えない内部温度)THF(23mL;3:1希釈比)中のホスゲン溶液(トルエン中15%、7.6ml、11mmol)の溶液に6分間かけて滴下して加えた。その後、THF(10mL)中の2-アミノ-3-イソプロピル安息香酸メチル(2.3g、12mmol、工程1由来)の溶液を加えた。10分後、反応混合物を、EtOAc(200mL)と5% NaHCO3(100mL)の間で分配した。有機抽出物を、飽和NaCl(25mL)で2回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮して油を得た。油をトルエン(30mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却し、ナトリウムtert-ブトキシド(0.77g、8.0mmol)を加えた。氷浴を取り外し、反応混合物を30分間撹拌した。次に、反応混合物を、EtOAc(75mL)と5% NaHCO3(50mL)の間で分配した。有機抽出物を、飽和NaCl(25mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-(メトキシカルボニル)フェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):650.3(M+H)+.
工程3:2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)安息香酸。三臭化ホウ素(ヘキサン中1M、13.5mL、13.5mmol)を、DCM(30mL)中の(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-(メトキシカルボニル)フェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.2g、3.4mmol)の溶液に窒素雰囲気下にて0℃で滴下して加えた。懸濁液を室温で2時間撹拌し、続いて冷却して0℃に戻した。DCM(20mL)及び炭酸ナトリウムの水溶液(5,7g、80mLの水中54mmol)を滴下して加えた。二相懸濁液を、DCM(2mL)中の塩化アクリロイル(0.207ml、2.54mmol)の溶液で処理した。pHを、2M HClでpH=1に調整した。有機物を分離し、水相をさらにDCM(25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:30~65% EtOAc-EtOH(3:1)/2% AcOH/ヘプタン)により精製して、2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)安息香酸を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.05(s,1H),8.01(br s,1H),7.63(d,J=7.88Hz,1H),7.45(t,J=15.80Hz,1H),7.33-7.40(m,1H),7.02-7.18(m,3H),6.47-6.83(m,1H),6.32-6.44(m,1H),5.79(d,J=9.54Hz,1H),2.94-5.17(m,7H),2.73-2.92(m,1H),2.09(s,1H),1.37-1.58(m,3H),1.18-1.25(m,3H),1.05(d,J=5.80Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-112.26(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):590.2(m+H)+.
実施例133
6-クロロ-1-(4-クロロ-6-(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(S,E)-4-((((4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)イミノ)(2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。テトラヒドロフラン(8mL)中の4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-アミン(中間体I-30、0.43g、2.5mmol)、(S)-4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体101B;0.39g、0.83mmol)、及びDIPEA(0.4mL、2.5mmol)の混合物を、ホスゲン溶液(トルエン中15%;1.2mL、1.67mmol)に0℃で滴下して加えた。30分後、追加のホスゲン(トルエン中15%;0.20mL)を加え、反応混合物を0℃でさらに15分間撹拌した。氷浴を取り外し、撹拌を室温で30分間続けた。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、(S,E)-4-((((4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)イミノ)(2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):664.0/665.9(M+1)
+.生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程2:(S)-4-(6-クロロ-1-(4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。トルエン(8mL)中の(S,E)-4-((((4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)イミノ)(2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.56g、0.84mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(0.160g、1.67mmol)の混合物を、室温で15分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、塩化アンモニウム飽和水溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色フォームとして(S)-4-(6-クロロ-1-(4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(374mg、0.595mmol、収率62%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):628.0(M+1)+.
工程3:6-クロロ-1-(4-クロロ-6-(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA(150μL、1.51mmol)中の(S)-4-(6-クロロ-1-(4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.019g、0.030mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(0.3mL)中で溶解させた。塩化アクリロイル(DCM中の0.5M;0.060mL、0.030mmol)、及びDIPEA(0.016mL、0.091mmol)を加え、15分後、反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈した。混合物を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×20mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、灰白色の薄膜として6-クロロ-1-(4-クロロ-6-(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(8mg、0.014mmol、収率45%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.93(s,1H)8.12(s,1H)7.41-7.19(m,1H)7.15-7.25(m,2H)7.12(br t,J=9.3Hz,1H)6.52-6.71(m,1H)6.36-6.46(m,1H)5.82(br d,J=11.0Hz,1H)4.25-5.29(m,3H)3.53-4.08(m,3H)2.75-3.37(m,2H)1.46-1.60(m,3H)1.28(br d,J=6.2Hz,3H)1.09(br d,J=6.4Hz,3H).19F NMR(377MHz,CDCl3)δ-112.3--112.6(m,1F).m/z(ESI,+veイオン):581.8(m+1)+.
実施例134
1-((3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メトキシ-8-(2-メチルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。
工程1:4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(中間体134A)。2-(o-トリル)アセトニトリル(0.3g、2.3mmol、Enamine、Monmouth Jct.、NJ)を、THF(2.3mL)中のカリウムtert-ブトキシド(2.3mL、2.3mmol)の溶液に室温で加え、反応混合物を15分間撹拌した後、THF(4mL)中の(S)-4-((2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)(イミノ)メチル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体101B、485mg、1.038mmol)の溶液に加えた。この混合物を30分間撹拌した後、塩化アンモニウム飽和水溶液でクエンチし、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して黄色油を得た。油を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:50~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色油を得た:m/z(ESI、+ve)562.1(M+H)
+.この材料をTHF(5mL)中で溶解させ、0℃まで冷却した。LHMDS(THF中1M、2.1mL、2.1mmol)を加え、混合物を0℃で2時間撹拌した。塩化アンモニウム飽和水溶液を加え、混合物を酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して黄色油を得た。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc/ヘプタン)により精製して、4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(中間体134A)を得た:m/z(ESI、veイオン)562.1(M+H)
+.
工程2:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン。トリフルオロ酢酸(0.03mL、0.33mmol)及び亜硝酸tert-ブチル(0.044mL、0.33mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を、無水メタノール(0.5mL)中の4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸(3S)-tert-ブチル(中間体134A、37mg、0.066mmol)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。酢酸エチル及び炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加えた。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して油を得た。
この材料を、DCM/TFA(1:1、v/v、2mLの総体積)の混合物中で溶解させ、反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、油を、2N 炭酸ナトリウム水溶液とDCMの間で分配した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して油を得た。油を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH(2M NH3)/ヘプタン)により精製して、3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジンを得た:m/z(ESI、+ve)476.9(M+H)+.
工程3:1-((3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メトキシ-8-(2-メチルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。塩化アクリロイル(3.0μL、0.038mmol)及びトリエチルアミン(5μL、0.038mmol)を、DCM(0.2mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メトキシ-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン(15mg、0.031mmol)の氷冷溶液に加えた。混合物を30分間撹拌した後、水を加えた。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して油を得た。油を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、1-((3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メトキシ-8-(2-メチルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.35(br s,1H)7.33-7.43(m,2H)7.04-7.25(m,6H)6.58-6.72(m,1H)6.39(dd,J=16.79,1.45Hz,1H)5.77(dd,J=10.57,1.66Hz,1H)4.00-4.42(m,2H)3.92-3.98(m,3H)3.60(br s,5H)2.07(d,J=10.37Hz,3H)1.29(br t,J=5.08Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-113.0(s,1F).m/z(ESI,+veイオン)531.0(m+H)+.
実施例135
(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((1R,5S)-6-(2-プロペノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:1-(3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)プロパ-2-エン-1-オン。DIPEA(0.15mL、0.85mmol)を、DCM(1mL)中の3-Boc-3,6-ジアザ-ビシクロ[3.1.1]ヘプタン(0.15g、0.757mmol、Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ)の溶液に加えた後、塩化2-ブロペノイル(0.5M、0.5mL、0.25mmol)を加えた。10分後、トリフルオロ酢酸(0.019mL、0.259mmol)を反応混合物に加えた。撹拌を30分間続けた後、減圧下で溶媒を除去した。m/z(ESI、+veイオン)153.1.
工程2:(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((1R,5S)-6-(2-プロペノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。三塩化ホスホリル(0.04mL、0.429mmol)を、アセトニトリル(1.0mL)中の(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体76A、0.110g、0.259mmol)、及びDIPEA(0.3mL、1.722mmol)の溶液に加えた。混合物を80℃まで30分間加熱した。反応混合物を0℃まで冷却し、DCM(2mL)中の工程1で得られたアミンの溶液を加えた。反応混合物を室温まで温めた。16時間後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×5mL)及び塩水(5mL)で洗浄した。有機相を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((1R,5S)-6-(2-プロペノイル)-3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(67mg、0.120mmol、収率46.3%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.86(s,1H),8.37(d,J=4.98Hz,1H),7.47-7.53(m,1H),7.15-7.32(m,4H),6.52(dd,J=10.16,17.00Hz,1H),6.18(dd,J=2.07,17.00Hz,1H),5.70-5.76(m,1H),4.86(br s,1H),4.54(br s,1H),4.37(br d,J=12.44Hz,4H),2.63-2.76(m,2H),1.91(s,3H),1.72(d,J=8.91Hz,1H),1.05(d,J=6.63Hz,3H),0.91(d,J=6.63Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-114.25(s,1F).m/z(ESI,+veイオン)559.1.
実施例136
1-(6-アミノ-4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:N-((6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド。
塩化オキサリル(DCM中2M、0.46mL、0.91mmol)を、1,2-ジクロロエタン(10mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、187mg、0.831mmol)の溶液に窒素雰囲気下で加えた。得られた混合物を、80℃に1時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、MeCN(5mL)中の6-イソプロピル-N2,N2-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2,5-ジアミン(中間体I-33、337mg、0.831mmol)の溶液を加えた。1時間後、混合物を、飽和NH
4Cl(5mL)でクエンチし、飽和NaHCO
3(25mL)で希釈した。混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体としてN-((6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミドを得た。m/z(ESI、+veイオン):656.0(M+H)
+.生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程2:1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。
KHMDS(THF中1M、1.662mL、1.662mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)中のN-((6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド(546mg、0.831mmol)の溶液に窒素雰囲気下にて0℃で滴下して加えた。添加が完了した後、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl(5mL)でクエンチし、飽和NaHCO3(16mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(476mg、0.767mmol、収率92%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):620.0(M+H)+.
工程3:(S)-4-(1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。
1,1’-ジメチルトリエチルアミン(0.46mL、2.66mmol)及び酸化塩化リン(0.18mL、1.898mmol)を、アセトニトリル(8mL)中の1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(471mg、0.759mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で70℃まで30分間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、MeCN(4mL)中の(3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルピペラジン(0.30mL、1.518mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)及び1,1’-ジメチルトリエチルアミン(0.46mL、2.66mmol)の混合物を加えた。30分後、反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~80% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):(M-i-C4H8=746.0)
工程4:(S)-4-(1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。
1,4-ジオキサン(7mL)中の(S)-4-(1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(609mg、0.759mmol)、(2-フルオロフェニル)ボランジオール(212mg、1.517mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(56mg、0.076mmol)、及び酢酸カリウム(371mg、3.79mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で80℃まで1時間加熱した。反応混合物を飽和NaHCO3(10mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(654mg、0.758mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):862.2(M+H)+.
工程5:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。トリフルオロ酢酸(1.1mL、15.17mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中の(S)-4-(1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(654mg、0.758mmol)の溶液に加えた。1時間後、反応混合物を真空中で濃縮して、TFA塩として(S)-1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):762.2(M+H)+.
残渣をDCM(7mL)中で溶解させ、窒素雰囲気下に置き、0℃まで冷却した。炭酸カリウム(523mg、3.79mmol)、1,1’-ジメチルトリエチルアミン(2mL、11.37mmol)、及びDCM(0.3mL)中の塩化2-プロペノイル(0.062mL、0.758mmol)の溶液を加えた。得られた混合物を、0℃で15分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオン):816.5(M+H)+.
工程6:1-(6-アミノ-4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
TFA(3.6mL、48.7mmol)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-1-(6-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(568mg、0.696mmol)の溶液を、マイクロ波中で100℃まで10分間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)中で溶解させた。飽和NaHCO3(50mL)を0℃でゆっくりと加えた。添加が完了した後、有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH(2M NH3/ヘプタン)により精製して、黄色固体、TFA塩として1-(6-アミノ-4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(165mg、0.143mmol、収率41.2%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ:8.40(br s,1H),7.48-7.60(m,1H),7.22-7.36(m,3H),6.78-6.93(m,1H),6.15-6.25(m,2H),5.70-5.84(m,3H),4.79-5.03(m,1H),4.22-4.49(m,2H),3.96-4.19(m,1H),3.40-3.83(m,2H),3.01-3.29(m,2H),1.73(s,3H),1.29-1.35(m,3H),0.99(d,J=6.8Hz,3H),0.86-0.89(m,3H).19F NMR(DMSO-d6)δ:-114.09(s,1F),-114.13(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):576.0(m+H)+
実施例137
6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-6-オキソ-2-(2-プロパニル)-1,6-ジヒドロ-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
三臭化ホウ素(ヘキサン中1M、2.6mL、2.6mmol)を、1,2-ジクロロエタン(4mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-6-メトキシ-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体I-32を使用して方法136に従って調製された中間体137A、258mg、0.436mmol)の溶液に滴下して加えた。添加が完了した後、反応混合物を、70℃まで7時間加熱した。反応混合物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO
3(5mL)でゆっくりとクエンチした。混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-6-オキソ-2-(2-プロパニル)-1,6-ジヒドロ-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(10mg、8.66μmoL、収率2.0%)を得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ:11.18-11.46(m,1H),8.41(br d,J=3.1Hz,1H),7.55(br s,1H),7.33(br d,J=4.8Hz,3H),6.56-6.96(m,1H),6.02-6.28(m,2H),5.76(br d,J=9.1Hz,1H),4.76-5.06(m,1H),4.07-4.49(m,3H),3.48-4.06(m,3H),2.87-3.14(m,1H),1.69(br s,3H),1.33(br d,J=5.8Hz,3H),1.07(br s,3H),0.94(br s,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO-d
6)δ-114.09(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):577.1(m+H)
+
実施例138
1-((3S)-4-(3-クロロ-8-(2,6-ジ(2-プロパニル)フェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン
工程1:5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-2,3-ジカルボニトリル。N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチノニトリル(中間体101A、50mg、0.187mmol)、シアン化亜鉛(0.013mL、0.206mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(21.6mg、0.019mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下にて90℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(50mL)と1M NaOH水溶液(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、塩水(25mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc/ヘプタン)により精製して、白色固体として5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-2,3-ジカルボニトリル(38mg、0.147mmol、収率79%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.19(1H,s)7.50-7.58(1H,m)7.42-7.48(1H,m)7.28-7.34(1H,m)7.17-7.23(1H,m).m/z(ESI,+veイオンイオン):258.0(m+H)
+.
工程2:5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-2,3-ジカルボン酸。水酸化ナトリウム(5N水溶液、3mL、15.00mmol)を、エタノール(5mL)中の5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-2,3-ジカルボニトリル(338mg、1.312mmol)の溶液に加えた。反応混合物を80℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、塩化アンモニウム飽和水溶液(50mL)で希釈した。水溶液を、2N HCl水溶液で酸性化し、EtOAc(75mL)で抽出した。有機抽出物を分離し、塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して灰白色固体として5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-2,3-ジカルボン酸(377mg、1.275mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、veイオンイオン):296.0(M+H)+.
工程3:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)フロ[3,4-b]ピリジン-5,7-ジオン。無水酢酸(2mL、21.16mmol)中の5-クロロ-6-(2-フルオロフェニル)ピリジン-2,3-ジカルボン酸(342mg、1.157mmol)の混合物を、100℃で1.5時間加熱した。反応混合物を濃縮して、橙色固体として3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)フロ[3,4-b]ピリジン-5,7-ジオンを得た。粗生成物を、さらに精製することなく次の工程において使用した。
工程4:5-クロロ-3-(2,6-ジイソプロピルベンゾイル)-6-(2-フルオロフェニル)ピコリン酸を伴う5-クロロ-2-(2,6-ジイソプロピルベンゾイル)-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸。2-ブロモ-1,3-ジイソプロピルベンゼン(1.00g、4.15mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を、テトラヒドロフラン(6mL)中のマグネシウム(切削片状)(106mg、4.35mmol)及びヨウ素(3mg、0.012mmol)の混合物にアルゴン雰囲気下で加えた。反応混合物を65℃まで2.5時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、5mLのグリニャール溶液を、テトラヒドロフラン(5mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)フロ[3,4-b]ピリジン-5,7-ジオン(321mg、1.156mmol)の撹拌溶液にアルゴン雰囲気下にて-78℃で滴下して加えた。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、続いて室温まで温め、さらに1時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(75mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(60mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、5-クロロ-3-(2,6-ジイソプロピルベンゾイル)-6-(2-フルオロフェニル)ピコリン酸を伴う5-クロロ-2-(2,6-ジイソプロピルベンゾイル)-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸のおよそ1:4混合物を得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):440.1(M+H)+.
工程5:5-クロロ-2-(2,6-ジイソプロピルベンゾイル)-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸メチル。塩化水素(1,4-ジオキサン中4.0M、1.4mL、5.67mmol)を、メタノール(5mL)中の前の工程からの生成物混合物(499mg、1.134mmol)の溶液に加えた。反応混合物を60℃で23時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% EtOAc/ヘプタン)により精製して、2種の生成物を得た。溶出する1番目のピークにより、白色固体として5-クロロ-2-(2,6-ジイソプロピルベンゾイル)-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸メチル(45mg、0.099mmol、収率8.74%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.02(1H,s)7.32-7.40(1H,m)7.26-7.32(1H,m)7.02-7.23(5H,m)3.97(3H,s)2.76(2H,spt,J=6.50Hz)1.07(12H,d,J=6.60Hz).m/z(ESI,+veイオンイオン):454.2(m+H)+.
工程6:3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5(6H)-オン。ヒドラジン水和物(0.049mL、0.991mmol)を、エタノール(0.5mL)中の5-クロロ-2-(2,6-ジイソプロピルベンゾイル)-6-(2-フルオロフェニル)ニコチン酸メチル(45mg、0.099mmol)の溶液に加えた。反応混合物を85℃で24時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5(6H)-オン(48mg、0.110mmol、収率111%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 10.68(1H,s)8.84(1H,s)7.35-7.45(2H,m)7.07-7.23(5H,m)2.46(2H,spt,J=6.74Hz)1.14(6H,d,J=6.84Hz)0.99(6H,d,J=6.63Hz).m/z(ESI,+veイオンイオン):436.3(m+H)+.
工程7:3,5-ジクロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン。オキシ塩化リン(0.062mL、0.661mmol)を、アセトニトリル(0.5mL)中の3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5(6H)-オン(48mg、0.110mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.04mL、0.220mmol)の混合物に加えた。反応混合物を80℃まで19時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として3,5-ジクロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン(33mg、0.073mmol、収率66.0%)を得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):454.2(M+H)+.
工程8:(S)-4-(3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。N,N-ジメチルアセトアミド(0.30mL)中の3,5-ジクロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン(29mg、0.064mmol)、(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(63.9mg、0.319mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.06mL、0.3mmol)の混合物を、100℃で2時間及び110℃でさらに3時間加熱した。反応混合物を100℃まで冷却し、一晩16時間撹拌した。反応混合物を110℃で加熱し、さらに4時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、塩化アンモニウム飽和水溶液(25ml)でクエンチし、EtOAc(30mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(S)-4-(3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(31mg、0.050mmol、収率79%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.46(1H,s)7.38-7.48(2H,m)7.10-7.28(5H,m)3.46-4.28(7H,m)2.20-2.33(2H,m)1.54(9H,s)1.34(3H,d,J=6.40Hz)1.11-1.16(6H,m)0.94-0.99(6H,m).m/z(ESI,+veイオンイオン):618.3(m+H)+.
工程9:(S)-3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)-5-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリダジン。トリフルオロ酢酸(0.3mL、3.35mmol)を、ジクロロメタン(0.3mL)中の(S)-4-(3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(31mg、0.050mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、橙色固体として(S)-3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)-5-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリダジンを得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):518.3(M+H)+.生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程10:1-((3S)-4-(3-クロロ-8-(2,6-ジ(2-プロパニル)フェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。塩化アクリロイル(4.89μl、0.060mmol)を、ジクロロメタン(0.5mL)中の(S)-3-クロロ-8-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-フルオロフェニル)-5-(2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリダジン(26mg、0.050mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.03mL、0.151mmol)の撹拌混合物に0℃で加えた。15分後、反応混合物をDCM(25mL)で希釈し、塩化アンモニウム飽和水溶液(15ml)で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色固体として1-((3S)-4-(3-クロロ-8-(2,6-ジ(2-プロパニル)フェニル)-2-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリダジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン(14mg、0.024mmol、収率48.8%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.49(1H,s)7.40-7.52(2H,m)7.12-7.32(5H,m)6.63-6.79(1H,m)6.45(1H,d,J=16.79Hz)5.83(1H,d,J=10.40Hz)3.56-4.48(7H,m)2.21-2.35(2H,m)1.38(3H,br s)1.11-1.20(6H,m)0.96-1.02(6H,m).m/z(ESI,+veイオンイオン):572.3(m+H)+.
実施例139
1-(2-アミノ-4,6-ジ(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド。硫酸(10.2ml、191mmol)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチノニトリル(中間体101A、5.1g、19.10mmol)の懸濁液を、50℃で18時間加熱した。反応混合物を、氷水(200mL)に注いだ。沈殿物を濾別し、洗浄し、乾燥させて、白色固体として2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、5.5g、19.29mmol、収率100%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 7.34-7.43(m,2H)7.52(td,J=7.62,1.76Hz,1H)7.57-7.65(m,1H)7.92(br s,1H)8.18(br s,1H)8.27(s,1H).m/z(ESI,+veイオン):284.9(m+H).
工程2:N-((2-ブロモ-4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)-2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、2.6mL、5.2mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)中の2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド(中間体99B、0.98g、3.44mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を65℃で2.5時間加熱した。追加の塩化オキサリル(DCM中の2M、2.6mL、5.2mmol)を加え、反応混合物をさらに1時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、油をTHF(15mL)中で溶解させた。2-ブロモ-4,6-ジイソソプロピルピリミジン-5-アミン(中間体I-38、0.976g、3.78mmol)を加え、反応混合物を室温で60分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc/ヘプタン)により精製して、N-((2-ブロモ-4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)-2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.1g、1.932mmol、収率56.2%)を得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程に進めた。
m/z(ESI、+veイオン):569.8/571.8(M+H)。
工程3:1-(2-ブロモ-4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。KHMDS(THF中1M、3.9mL、3.9mmol)を、テトラヒドロフラン(25mL)中のN-((2-ブロモ-4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)-2,5-ジクロロ-6-(2-フルオロフェニル)ニコチンアミド(1.1g、1.932mmol)の溶液に室温で加えた。30分後、反応混合物を5℃まで冷却し、飽和NH4Clを加えた。撹拌を30分間続けた。懸濁液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、淡黄色固体として1-(2-ブロモ-4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.303g、0.569mmol、収率29.4%)を得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):531.8/533.8(M+H)。
工程4:1-(2-アミノ-4,6-ジイソソプロピルピリミジン-5-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。1-(2-ブロモ-4,6-ジイソソプロピルピリミジン-5-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.28g、0.526mmol)、酸化銅(I)(30mg、0.158mmol)、水酸化アンモニウム(28.0~30%、NH3主成分、3.6mL、26.3mmol)及びメタノール(3.5mL)の混合物を、70℃で19時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をEtOAc及び飽和NH4Cl中で溶解させた。分離された有機層を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、続いて濾過した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40%(EtOAc:EtOH)(3:1)/ヘプタン)により精製して、白色固体として1-(2-アミノ-4,6-ジイソソプロピルピリミジン-5-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.164g、0.350mmol、収率66.6%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.86(d,J=6.63Hz,6H)1.02(d,J=6.63Hz,6H)2.68(五重項,J=6.69Hz,2H)6.58(s,2H)7.21(td,J=7.52,1.55Hz,1H)7.28-7.35(m,2H)7.48-7.56(m,1H)8.54(s,1H)12.15(s,1H).m/z(ESI,+veイオンイオン):469.0(m+H).
工程5:1-(2-アミノ-4,6-ジ(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。三塩化ホスホリル(0.035mL、0.371mmol)を、アセトニトリル(5ml)中の1-(2-アミノ-4,6-ジイソソプロピルピリミジン-5-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.087g、0.186mmol)及びDIPEA(0.1mL、0.557mmol)の混合物に加えた。反応物を80℃で30分間加熱した。追加の三塩化ホスホリル(0.035mL、0.371mmol)を加え、加熱を15分間続けた。混合物を減圧下で濃縮して、褐色油として1-(2-アミノ-4,6-ジイソソプロピルピリミジン-5-イル)-4,6-ジクロロ-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得て、これを精製することなく次の工程において使用した。
上の反応からの粗生成物を、DMF(2mL)中で溶解させた。DIPEA(0.097mL、0.557mmol)及び(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(TFA塩、実施例8-1、工程6b、0.132g、0.204mmol)を溶液に加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として1-(2-アミノ-4,6-ジ(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.057g、0.094mmol、収率50.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.85(br d,J=6.01Hz,6H)1.00(br d,J=6.01Hz,6H)1.33(br d,J=6.01Hz,3H)3.01-3.26(m,2H)3.42-3.85(m,3H)3.98-4.47(m,3H)4.94(br s,1H)5.76(br d,J=10.16Hz,1H)6.21(br d,J=1.00Hz,1H)6.48(br s,2H)6.77-6.96(m,1H)7.18-7.26(m,1H)7.27-7.41(m,2H)7.49-7.59(m,1H)8.43(br s,1H).m/z(ESI,+veイオンイオン):605.1(m+H).
実施例140
6-クロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:2,5,6-トリクロロ-N-((4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)ニコチンアミド。塩化オキサリル溶液(DCM中2M、6.3mL、13mmol)を、THF(40mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、2.7g、12mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を65℃で加熱した。4.5時間後、混合物を減圧下で濃縮した。アセトニトリル(40mL)中の6-イソプロピル-N
4,N
4-ジメチルピリミジン-4,5-ジアミン(中間体I-35、2.4g、13mmol)の溶液を、残渣に加えた。次に、得られた反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、2,5,6-トリクロロ-N-((4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)ニコチンアミドを得た。m/z(ESI、veイオンイオン):430.9(M+H)
+.
工程2:6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。KHMDS(THF中1M、16mL、16mmol)を、THF(63mL)中の2,5,6-トリクロロ-N-((4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)カルバモイル)ニコチンアミド(2.7g、6.3mmol)の溶液に-20℃で加えた。添加が完了した後、溶液を室温まで温めた。2時間後、反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液(100mL)でクエンチし、続いてEtOAc(150mL)及び塩水(50mL)で希釈した。層を分配し、水層をEtOAc(1×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、続いて真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):395.0(M+H)+.
工程3:(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。DIPEA(0.2mL、1.3mmol)及びオキシ塩化リン(0.11mL、1.2mmol)を、アセトニトリル(7mL)中の6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(390mg、1.0mmol)の溶液に順次加えた。添加が完了した後、反応混合物を80℃で1時間加熱した。反応混合物を-10℃まで冷却し、DIPEA(0.34mL、2.0mmol)を加えた後、アセトニトリル(5.5mL)中の(S)-4-Boc-2-メチルピペラジン(590mg、3.0mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)の溶液を加えた。冷浴を取り外し、反応混合物を室温まで温めた。1時間後、DIPEA(0.34mL、2.0mmol)を加えた後、氷を加えた。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、層を分配した。水相をEtOAc(50mL)で洗浄し、続いて合わせた有機抽出物を塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):577.0(M+H)+.
工程4:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。トリフルオロ酢酸(1.5mL、20mmol)を、DCM(3mL)中の(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(300mg、0.52mmol)の溶液に室温で加えた。2.5時間後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(6mL)中で溶解させた。溶液を0℃まで冷却し、DIPEA(0.45mL、2.6mmol)及び塩化アクリロイル(50μL、0.62mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し、引き続いて炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(40mL)及びDCM(40mL)で希釈した。層を分配し、水相をDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):531.0(M+H)+.生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程5:6-クロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。1,4-ジオキサン(2.5mL)中の(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6,7-ジクロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-イソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(280mg、0.52mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(250mg、1.8mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA、USA)、Pd(dppf)Cl2(38mg、0.052mmol)、及び酢酸カリウム(260mg、2.6mmol)の混合物を、窒素でパージした。1滴の水を加え、反応混合物を90℃で15時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(80mL)で希釈し、続いてpH7 緩衝液(75mL)、水(75mL)、及び塩水(75mL)で順次洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~75% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、異性体の混合物として6-クロロ-1-(4-(ジメチルアミノ)-6-(2-プロパニル)-5-ピリミジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 0.84-0.89(m,3H),1.01(d,J=6.6Hz,3H),1.32(d,J=6.6Hz,3H),2.54(br d,J=6.4Hz,1H),2.84(s,6H),3.02-3.29(m,1H),3.40-3.83(m,2H),4.07-4.49(m,3H),4.94(br s,1H),5.71-5.82(m,1H),6.20(br d,J=15.6Hz,1H),6.76-6.93(m,1H),7.22-7.38(m,3H),7.50-7.60(m,1H),8.43(s,1H),8.48(br s,1H);19F{1H}NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-113.72(s,1F);m/z(ESI,+veイオンイオン):591.2(m+H)+.
実施例141
4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-メチル-5-(2-プロパニル)安息香酸。
MeCN(10mL)中のH
5IO
6(0.3mL、1.403mmol)の溶液を15分間撹拌した後、(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(中間体80A、376.4mg、0.638mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、クロロクロム酸ピリジニウム(21mg、0.1mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を加えた。撹拌を0℃で3時間、及び室温で16時間続けた。反応混合物を水の添加によりクエンチし、NaHCO
3飽和水溶液で中和した。混合物をDCM(3×)で抽出した。合わせた抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0~100% EtOAc/EtOH/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-メチル-5-(2-プロパニル)安息香酸を得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ:12.68-13.20(m,1H),8.46(br d,J=4.6Hz,1H),7.66-7.81(m,2H),7.47-7.53(m,1H),7.18-7.32(m,3H),6.77-6.94(m,1H),6.21(br d,J=16.8Hz,1H),5.70-5.82(m,1H),4.95(br s,1H),4.11-4.47(m,3H),4.03(q,J=7.0Hz,1H),3.43-3.84(m,2H),3.04-3.19(m,1H),2.55-2.64(m,1H),1.95(s,3H),1.34(d,J=6.6Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),0.96(dd,J=6.7,2.0Hz,3H).
19F NMR(376.5MHz,DMSO-d
6)δ:-114.11(d,J=11.3Hz,1F).m/z(ESI,+veイオン)604.0(m+H)
+.
実施例142-1及び142-2
2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)ベンズアミド。
工程1:2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)ベンズアミド。硫酸(1.7mL、32.4mmol)中の(S)-4-(6-クロロ-1-(2-シアノ-6-イソプロピルフェニル)-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(方法54に従って調製された中間体142A、500mg、0.810mmol、市販の2-アミノ-3-イソプロピルベンゾニトリル(1.0g;6.3mmol:Enamine、Monmouth Jct.、NJ、USA)を使用する)の懸濁液を、室温で24時間撹拌した。反応混合物を、氷(200mL)及びDCM(50mL)の混合物に滴下して加えた。リン酸二カリウム(7.0g、41mmol)を混合物に加えた後、1M NaOH(50mL)を加えた。有機物を分離し、水層をさらにDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をDCM(10mL)中で溶解させ、DIPEA(283μL、1.620mmol)を加えた。溶液を0℃まで冷却した後、DCM(1mL)中の塩化アクリロイル(33μL、0.41mmol)の溶液を加えた。10分後、反応混合物を、飽和NaHCO
3(5mL)でクエンチした。有機層を分離し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)ベンズアミドを得た。
工程2:2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)ベンズアミド。アトロプ異性体の混合物を、NPLC(Chiralcel OX-H(21×250mm、5um)、35% 均一濃度MeOH:EtOH):1)/ヘプタン、35mL/分により精製して、2つの画分を得た:
実施例142-1(1番目に溶出する異性体):2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)ベンズアミド。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.29-8.37(m,1H),7.38-7.49(m,4H),7.34(dd,J=7.88,15.34Hz,1H),7.10-7.25(m,3H),6.95(br s,1H),6.71-6.86(m,1H),6.14(d,J=15.34Hz,1H),5.69(dd,J=2.07,10.37Hz,1H),4.79-4.94(m,1H),3.90-4.40(m,3H),3.28-3.78(m,2H),2.92-3.19(m,1H),2.62-2.74(m,1H),1.23(d,J=6.43Hz,3H),1.02(d,J=6.84Hz,3H),0.91(d,J=7.05Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン)M+1=589.3.
実施例142-2(2番目に溶出する異性体):2-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-(2-プロパニル)ベンズアミド。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.38(d,J=6.22Hz,1H),7.45-7.58(m,4H),7.41(t,J=13.70Hz,1H),7.19-7.32(m,3H),7.03(s,1H),6.78-6.94(m,1H),6.21(dd,J=6.43,16.59Hz,1H),5.76(d,J=10.37Hz,1H),4.76-4.90(m,1H),4.26-4.49(m,1H),3.98-4.25(m,2H),3.38-3.76(m,2H),2.99-3.30(m,1H),2.64-2.79(m,1H),1.30(d,J=6.63Hz,3H),0.96-1.16(m,6H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-113.26(s,1F).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-113.21(s,1F).m/z(ESI,+veイオン)M+1=589.3.
実施例143
7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-プテリジノン。
工程1:7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-メチルプテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン。ジオキサン(5mL)及び水(0.5mL)中の6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)プテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(中間体111A、0.50g、1.17mmol)、炭酸カリウム(0.324g、2.34mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(86mg、0.12mmol)及びトリメチルボロキシン(0.3mL、2.34mmol、Sigma-Aldrich、Inc.、St.Louis、MO)の混合物を、マイクロ波中で100℃まで1.5時間加熱した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、続いて水及び塩水で洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-メチルプテリジン-2,4(1H,3H)-ジオンを得た。m/z(ESI、+veイオンイオン):406.0(M+H)
+.
工程2:7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-プテリジノン。オキシ塩化リン(0.09mL、0.94mmol)を、アセトニトリル(5mL)中の7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-6-メチルプテリジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.254g、0.63mmol)、及びDIPEA(0.1mL、1.06mmol)の混合物に加えた。反応混合物を65℃まで30分間加熱し、続いて室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をアセトニトリル(5mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.4mL、2.52mmol)、及びアセトニトリル(0.5mL)中の(S)-1-(3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン(TFA塩、実施例8-1、工程6b、0.52mg、0.75mmol)の溶液を加えた。得られた反応混合物を室温で1時間撹拌し、続いてEtOAc(10mL)で希釈した。混合物を水及び塩水で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% 3:1 EtOAc-EtOH/ヘプタン)により精製して、7-(2-フルオロフェニル)-6-メチル-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2(1H)-プテリジノンを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.41(d,J=4.8Hz,1H),7.47-7.60(m,1H),7.26-7.38(m,3H),7.20(d,J=5.0Hz,1H),6.81-6.95(m,1H),6.21(br d,J=16.8Hz,1H),5.76(dd,J=10.6,1.9Hz,1H),4.61-5.43(m,1H),3.49-4.47(m,4H),2.68-2.88(m,1H),2.45(d,J=0.6Hz,3H),1.95(br d,J=14.5Hz,3H),1.34-1.56(m,2H),1.22-1.51(m,3H),1.07(t,J=6.1Hz,3H),0.94(dd,J=6.8,1.4Hz,3H).m/z(ESI,+veイオンイオン):542.2(m+H)+.
実施例144
3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-N,N-ジ(2-プロパニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボキサミド。
工程1:2,3-ジクロロ-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル。2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、4.0g、17.74mmol)、ヨウ化銅(I)(337mg、1.774mmol)及び炭酸セシウム(11.56g、35.5mmol)の混合物を、窒素で5分間パージした後、1,4-ジオキサン(89mL)及びアセト酢酸ベンジル(4.6mL、26.6mmol)を加えた。反応混合物を80℃まで一晩加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NH
4Cl/NH
4OHの9:1混合物でクエンチした。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH/DCM)により精製して、褐色固体として2,3-ジクロロ-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(2.51g、6.91mmol、収率39.0%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):363.0(M+H)
+.
工程2:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル。1,4-ジオキサン/水(30/7.5mL)中の2,3-ジクロロ-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(2.50g、6.88mmol)、(2-フルオロフェニル)ボランジオール(1.25g、8.95mmol、Combi-Blocks Inc.、San Diego、CA3371495)、パラジウムテトラキス(0.79g、0.688mmol)及び炭酸ナトリウム(2.19g、20.65mmol)の混合物を、85℃で45分間加熱した。反応混合物を、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH/DCM)により精製して、橙色固体として3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(2.0g、4.73mmol、収率68.7%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):423.0(M+H)+.
工程3:3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル。3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-5-オキソ-5,6-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(2.0g、4.73mmol)及びPOCl3(10mL、107mmol)の溶液を、90℃で1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣を、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO3及び塩水で洗浄した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により精製して、橙色固体として3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(1.20g、2.72mmol、収率57.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):441.0(M+H)+.
工程4:5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル。CH3CN(12mL)中の3,5-ジクロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(0.400g、0.906mmol)、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.506g、2.72mmol)、炭酸カリウム(0.501g、3.63mmol)及び硫酸ナトリウム(1.287g、9.06mmol)の混合物を、85℃で2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水で洗浄し、EtOAcで抽出した。有機相を減圧下で濃縮して、5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(0.501g、0.848mmol、収率94%)を得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):591.2(M+H)+.
工程5:5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸。EtOH(3mL)中の5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸ベンジル(0.015g、0.025mmol)の溶液に、KOH(0.014g、0.254mmol)を加え、反応混合物を80℃で30分間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、5N HClで酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、山吹色の油として5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸(0.009g、0.018mmol、収率70.8%)を得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):501.0(M+H)+.
工程6:4-(3-クロロ-8-(ジイソプロピルカルバモイル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。塩化オキサリル(DCM中2M、0.02mL、0.051mmol)及び触媒量のDMFを、DCM(3mL)中の5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸(0.009g、0.018mmol、収率70.8%)の溶液に加えた。得られた反応混合物を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をTHF(3mL)中で溶解させ、(N-(1-メチルエチル)-2)プロパンアミン(5μL、0.05mmol)、及びDIPEA(4μL、0.025mmol)を加えた。反応混合物を40分間撹拌し、飽和NaHCO3、飽和NH4Clで洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、RP-HPLCにより精製して、黄色固体として4-(3-クロロ-8-(ジイソプロピルカルバモイル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.005g、8.56μmoL、収率33.7%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):584.2(M+H)+.
工程7:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-N,N-ジ(2-プロパニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボキサミド。TFA(1.0mL、12.98mmol)を、DCM(1mL)中の4-(3-クロロ-8-(ジイソプロピルカルバモイル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.005g、8.56μmol)の溶液に加えた。得られた混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-N,N-ジイソプロピル-7-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボキサミドを得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):484.2(M+H)+.
DIPEA(6μl、0.034mmol)及び塩化アクリロイル(0.7μL、8.56μmol)を、DCM(2mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-N,N-ジイソプロピル-7-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボキサミドの溶液に加えた。得られた混合物を室温で20分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3、飽和NH4Clで洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-メチル-N,N-ジ(2-プロパニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボキサミド(0.0025g、4.65μmoL、収率54.3%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ:8.52-8.71(m,1H),7.57-7.67(m,1H),7.48-7.56(m,1H),7.35-7.45(m,2H),6.82-6.92(m,1H),6.12-6.22(m,1H),5.71-5.75(m,1H),3.77-3.91(m,4H),3.48-3.53(m,5H),2.44-2.46(m,4H),1.45-1.53(m,3H),1.34-1.42(m,3H),1.02-1.09(m,3H),0.88-0.97(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):538.2(m+H)+.
実施例145
(M)-4-((2S)-4-((2E)-4-(ジメチルアミノ)-2-ブテノイル)-2-メチル-1-ピペラジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
工程1:(M)-(3S)-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(80mL)中の(M)-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体65A、4.3g、8.10mmol)、トリフルオロ(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ホウ酸カリウム(2.87g、10.53mmol、Wuxi、Shanghai、China)、酢酸カリウム(3.18g、32.4mmol)、及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.661g、0.810mmol)の混合物を、窒素で1分間パージした。脱気された水(14mL)を加え、得られた混合物を90℃まで1時間加熱した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液でクエンチし、水で希釈し、EtOAc(2×)及びDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、(M)-(3S)-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.52g、7.45mmol、収率92%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ:10.19(br s,1H),8.38(d,J=4.98Hz,1H),8.26(dd,J=9.23,12.54Hz,1H),7.23-7.28(m,1H),7.18(d,J=5.01Hz,1H),6.72(d,J=7.98Hz,1H),6.68(t,J=8.94Hz,1H),4.77-4.98(m,1H),4.24(br t,J=14.20Hz,1H),3.93-4.08(m,1H),3.84(br d,J=12.85Hz,1H),3.52-3.75(m,1H),3.07-3.28(m,1H),2.62-2.74(m,1H),1.86-1.93(m,3H),1.43-1.48(m,9H),1.35(dd,J=6.84,10.78Hz,3H),1.26-1.32(m,1H),1.07(dd,J=1.66,6.63Hz,3H),0.93(dd,J=2.07,6.63Hz,3H).
19F NMR(376MHz,DMSO-d
6)δ:-115.65(s,1F),-128.62(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):607.3(m+H)
+.
工程2:(M)-4-((2S)-4-((2E)-4-(ジメチルアミノ)-2-ブテノイル)-2-メチル-1-ピペラジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。ジクロロメタン(5mL)中の(M)-(3S)-4-(6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.320g、0.527mmol)及びトリフルオロ酢酸(2mL、26.4mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDMF(5mL)中で溶解させ、trans-4-ジメチルアミノクロトン酸塩酸塩(0.114g、0.686mmol)、[(ジメチルアミノ)(([1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ))メチリデン]ジメチルアザニウムヘキサフルオロホスファート(0.6g、1.582mmol)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL、3.2mmol)を加えた。12時間後、追加分のtrans-4-ジメチルアミノクロトン酸塩酸塩(0.11g、0.69mmol、Small Molecules,Inc.、Jackson Street、Hoboken、NJ)、[(ジメチルアミノ)(([1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ))メチリデン]ジメチルアザニウムヘキサフルオロホスファート(0.60g、1.6mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.60mL、3.2mmol)を加えた。反応混合物を60℃までさらに12時間加熱した。反応混合物を、飽和NaHCO3及び水で希釈した。水層をEtOAc及びDCMで抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~15% MeOH/DCM)により精製して、(M)-4-((2S)-4-((2E)-4-(ジメチルアミノ)-2-ブテノイル)-2-メチル-1-ピペラジニル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)-1-(4-メチル-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.20g、0.33mmol、収率62%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.20(br s,1H),8.39(d,J=4.98Hz,1H),8.24-8.33(m,1H),7.23-7.31(m,1H),7.19(d,J=4.98Hz,1H),6.62-6.76(m,4H),4.91(br s,1H),4.21-4.44(m,2H),3.90-4.19(m,1H),3.43-3.79(m,2H),3.13-3.27(m,1H),3.09(br d,J=4.56Hz,2H),2.67-2.76(m,1H),2.19(s,6H),1.90(s,3H),1.35(d,J=6.63Hz,3H),1.08(d,J=6.63Hz,3H),0.94(d,J=6.63Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δ-115.63(s,1F),-128.63(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):618.3(m+H)+.
実施例146
3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボニトリル。
工程1:4-(3-クロロ-7-シアノ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。Boc無水物(0.01mL、0.049mmol)及びDIPEA(9μL、0.05mmol)を、THF(2mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-カルバルデヒド(中間体146A、(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを使用して、方法86、工程1-5と同様に調製された、0.020g、0.041mmol)の溶液に加えた。得られた反応混合物を室温で3時間撹拌し、続いて飽和NH
4Clで洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-ホルミル-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):589.2(M+H)
+.
トリエチルアミン(6μl、0.043mmol)及びヒドロキシアミン塩酸塩(30mg、0.043mmol)を、MeCN(5mL)中の4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-ホルミル-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルの溶液に加えた。得られた混合物を撹拌し、還流で2時間加熱した、塩化オキサリル(DCM中2M、0.020mL、0.041mmol)を加え、加熱を45分間続けた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水で洗浄し、DCMで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色固体として4-(3-クロロ-7-シアノ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):586.2(M+H)+.
工程2:3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボニトリル。TFA(1.0mL、12.98mmol)を、DCM(1mL)中の4-(3-クロロ-7-シアノ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.024g、0.041mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を室温で20分間撹拌し、減圧下で濃縮して、3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボニトリルを得て、そのまま使用した。m/z(ESI、+veイオン):486.0(M+H)+.
DIPEA(0.021mL、0.123mmol)及び塩化アクリロイル(4μL、0.049μmol)を、DCM(3mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボニトリルの溶液に加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。有機相を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボニトリル(0.0112g、0.021mmol、収率50.6%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:8.43-8.47(m,1H),7.39-7.48(m,3H),7.27-7.33(m,1H),7.06-7.21(m,4H),6.59-6.73(m,1H),6.30-6.44(m,1H),5.74-5.84(m,1H),3.83-4.06(m,4H),3.62-3.71(m,4H),2.41-2.55(m,1H),1.11-1.16(m,3H),1.03-1.08(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):540.0(m+H)+.
実施例147
3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボキサミド
5-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボニトリル(実施例146、4.5mg、8.33μmol)及び濃硫酸(2.0mL、37.5mmol)の混合物を、50℃まで3時間加熱した。冷飽和NaHCO
3を反応混合物に加えた後、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物を減圧下で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-5-(4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-1,6-ナフチリジン-7-カルボキサミド(0.0037g、6.63μmoL、収率80%)を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ:8.44-8.49(m,1H),7.37-7.47(m,2H),7.32-7.35(m,2H),7.27-7.32(m,1H),7.14-7.19(m,3H),7.07-7.13(m,1H),6.97-7.01(m,1H),6.59-6.72(m,1H),6.33-6.43(m,1H),5.76-5.85(m,1H),3.86-4.10(m,4H),3.53-3.67(m,4H),2.40-2.52(m,1H),1.08-1.11(m,3H),0.96-1.01(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):558.2(m+H)
+.
実施例148
1-(4-(3-クロロ-7-(ジフルオロメチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン
工程1:4-(3-クロロ-7-(ジフルオロメチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。Boc無水物(0.4ml、1.6mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.6mmol)を、THF(2mL)中の3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-カルバルデヒド(中間体146A、0.6g、1.3mmol)の溶液に室温で加えた。3時間後、反応混合物を、飽和NH
4Clで洗浄し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-ホルミル-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):589.2(M+H)
+.
DCM(5mL)中の4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-ホルミル-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.050g、0.085mmol)の溶液を-20℃まで冷却した後、(ジエチルアミノ)トリフルオロ硫黄(0.03ml、0.187mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を滴下して加えた。添加が完了した後、反応物を室温にし、2時間撹拌した。反応混合物を、氷及び飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機相を減圧下で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体として4-(3-クロロ-7-(ジフルオロメチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.011g、0.018mmol、収率21.2%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):611.2(M+H)+.
工程2:1-(4-(3-クロロ-7-(ジフルオロメチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。TFA(1.0mL、12.98mmol)を、DCM(1mL)中の4-(3-クロロ-7-(ジフルオロメチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-イソプロピルフェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.011g、0.018mmol)の溶液に室温で加えた。20分後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(3mL)中で溶解させた後、DIPEA(9μl、0.05mmol)及び塩化アクリロイル(1.8μl、0.022mmol)を加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。有機相を減圧下で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として1-(4-(3-クロロ-7-(ジフルオロメチル)-2-(2-フルオロフェニル)-8-(2-(2-プロパニル)フェニル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン(0.0026g、4.60μmoL、収率25.6%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:8.42-8.51(m,1H),7.37-7.45(m,3H),7.27-7.31(m,1H),7.19-7.25(m,1H),7.05-7.19(m,3H),6.58-6.74(m,1H),6.17-6.53(m,2H),5.71-5.84(m,1H),3.85-4.06(m,4H),3.59-3.75(m,4H),2.41-2.53(m,1H),0.99-1.07(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):565.2(m+H)+.
実施例149
1-(4-(3-クロロ-8-(((2S,5S)-2,5-ジメチル-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。
工程1:5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸。KOH(1.491g、26.6mmol)及びEtOH(20mL)中の5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(中間体85B、1.0g、1.8mmol)の溶液の混合物を、85℃まで30分間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、5N HClで酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、黄色固体として5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸(0.920g、1.733mmol、収率45.7%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):531.0(M+H)
+.
工程2:4-(3-クロロ-8-((2S,5S)-2,5-ジメチルピロリジン-1-カルボニル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。DIPEA(0.8mL、4.7mmol)、(2S,5S)-2,5-ジメチルピロリジン塩酸塩(0.255g、1.883mmol、J&W Pharmlab,LLC、Levittown、PA)及びHBTU(0.536g、1.412mmol、Oakwood Products,Inc.EstilL、South Carolina)を、DCM(2mL)中の5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-8-カルボン酸(0.50g、0.94mmol)の溶液に0℃で加えた。氷浴を取り外し、撹拌を室温で15時間続けた。反応混合物をDCM(10mL)で希釈し、水で洗浄した。有機相を減圧下で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により精製して、少しの不純物とともに淡黄色固体として4-(3-クロロ-8-((2S,5S)-2,5-ジメチルピロリジン-1-カルボニル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.184g、0.301mmol、収率31.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):612.2(M+H)+.
工程3 1-(4-(3-クロロ-8-(((2S,5S)-2,5-ジメチル-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。BBr3(ヘキサン中の1M溶液、1.5mL、1.5mmol)を、DCM(5mL)中の4-(3-クロロ-8-((2S,5S)-2,5-ジメチルピロリジン-1-カルボニル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.184g、0.301mmol)の溶液に0℃滴下して加えた。添加が完了した後、氷浴を取り外し、撹拌を室温で45分間続けた。反応物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO3で処理し、DCMで抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/ヘプタン)により精製して、黄色固体として(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-5-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-8-イル)((2S,5S)-2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)メタノン(0.0047g、9.44μmoL、収率3.14%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):498.0(M+H)+.
塩化アクリロイル(3.0μL、0.037mmol)を、DCM(2mL)中の上記化合物の溶液に室温で加えた。30分後、反応混合物を、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。有機相を減圧下で濃縮し、15分間かけてPhenimenex Geminiカラム、5ミクロン、C18、110Å、AXIA、150×30mm、CH3CN中0.1% TFA/H2O、勾配10%~90%を使用して、逆相分取HPLCにより精製して、黄色固体として1-(4-(3-クロロ-8-(((2S,5S)-2,5-ジメチル-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オンを得た。1H NMR(CDCl3)δ:8.36-8.42(m,1H),7.45-7.59(m,2H),7.27-7.30(m,1H),7.14-7.24(m,1H),6.57-6.72(m,1H),6.33-6.43(m,1H),5.74-5.84(m,1H),4.89-4.97(m,1H),4.67-4.75(m,1H),4.43-4.54(m,1H),3.75-4.08(m,5H),3.63-3.76(m,5H),1.51-1.62(m,2H),1.42-1.49(m,2H),1.21-1.26(m,3H),0.85-0.92(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):552.2(m+H)+.
実施例150
1-((3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。
工程1:(S)-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-5-(2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノール。BBr3(ヘキサン中1M、1.4mL、1.4mmol)を、DCM(5mL)中の(S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(メトキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体86A、0.080g、0.16mmol)の溶液に0℃で加えた。添加が完了した後、氷浴を取り外し、混合物を室温で40分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3でゆっくりとクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として(S)-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-5-(2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノールを得た。m/z(ESI、+veイオン):387.2(M+H)
+.
工程2.1-((3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン。塩化アクリロイル(0.013mL、0.160mmol)を、DCM(5mL)中の(S)-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-5-(2-メチルピペラジン-1-イル)-1,6-ナフチリジン-7-イル)メタノールの懸濁液に室温で加えた。45分後、反応混合物を、飽和NaHCO3で洗浄し、DCMで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~10% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として1-((3S)-4-(3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-7-(ヒドロキシメチル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチル-1-ピペラジニル)-2-プロペン-1-オン(0.018g、0.041mmol、収率25.6%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ:8.58-8.63(m,1H),7.58-7.70(m,2H),7.49-7.55(m,1H),7.38-7.46(m,2H),6.78-6.96(m,1H),6.13-6.25(m,1H),5.70-5.80(m,1H),5.47-5.56(m,1H),4.55-4.69(m,2H),4.08-4.23(m,2H),3.72-4.08(m,3H),3.56-3.69(m,1H),3.45-3.55(m,1H),1.03-1.11(m,3H).m/z(ESI,+veイオン):441.2(m+H)+.
実施例151
(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-1-オキシド-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
トリフルオロ酢酸(1.8mL)を、DCM(1.8mL)中の(M)-(S)-3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン1-オキシド(中間体73Cを使用して、実施例83に従って調製された中間体151B、0.0665g、0.107mmol)の溶液に室温で加えた。10分後、混合物を真空中で濃縮して、(M)-(S)-3-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-2-イソプロピル-4-メチルピリジン1-オキシドを得た。m/z(ESI、+veイオン):523.2(M+H)。
残渣をDCM(1.78mL)中で溶解させ、溶液を0℃まで冷却した。DIPEA(0.3mL、1.7mmol)及び塩化アクリロイル(DCM中0.2M、0.6mL、0.12mmol)を順次加え、反応混合物を20分間0℃で撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3(50mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0~60% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、黄褐色固体として(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-メチル-1-オキシド-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.054g、0.093mmol、収率87%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.48(br d,J=4.6Hz,1H),8.12(d,J=6.6Hz,1H),7.50-7.57(m,1H),7.22-7.36(m,4H),6.79-6.93(m,1H),6.21(br d,J=16.8Hz,1H),5.73-5.80(m,1H),4.97(br s,1H),4.24-4.45(m,2H),3.99-4.20(m,1H),3.40-3.87(m,2H),3.05-3.29(m,1H),2.85-3.04(m,1H),1.87(s,3H),1.34(d,J=6.6Hz,3H),1.22(br d,J=6.6Hz,3H),1.12(d,J=6.8Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.03(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):577.2(m+H).
実施例152
(M)-6-クロロ-1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
デス-マーチンペルヨージナン(0.084g、0.198mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を、DCM(2.6mL)中の(M)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(4-(ヒドロキシメチル)-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(実施例84-2、0.0763g、0.132mmol)の溶液に加えた。得られた反応混合物を室温で撹拌した。50分後、混合物を10% Na
2S
2O
3(50mL)でクエンチした。混合物をDCM(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を塩水(1×50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、(M)-(S)-3-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-2-イソプロピルイソニコチンアルデヒド(0.076g、0.132mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):575.0(M+H)。粗生成物を次の工程のために粗製のまま進めた。
ジメチルアミン塩酸塩(11mg、0.13mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を、DCM(2.64mL)中の(M)-(S)-3-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-2-イソプロピルイソニコチンアルデヒド(0.076g、0.132mmol)の溶液に加えた。15分後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.056g、0.264mmol)を反応混合物に加え、撹拌を1.5時間続けた。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液 0~50% DCM-MeOH(4:1)/DCM)により精製して、白色固体として(M)-6-クロロ-1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-2-(2-プロパニル)-3-ピリジニル)-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.0431g、0.071mmol、収率54.0%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.48(d,J=5.0Hz,1H),8.46(br s,1H),7.45-7.54(m,1H),7.22-7.34(m,3H),7.16(td,J=7.4,1.6Hz,1H),6.79-6.93(m,1H),6.21(br d,J=16.2Hz,1H),5.73-5.80(m,1H),4.95(br s,1H),4.23-4.47(m,2H),3.99-4.21(m,1H),3.41-3.83(m,3H),2.98-3.08(m,2H),2.74(dt,J=13.3,6.6Hz,1H),1.91(s,6H),1.34(br d,J=6.6Hz,3H),1.08(d,J=6.6Hz,3H),0.96(d,J=6.6Hz,3H).19F NMR(376MHz,DMSO-d6)δppm-114.42(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):604.0(m+H).
実施例153
1-((3S)-4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン。
工程1:1-((3S)-4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン。トリフルオロ酢酸(1mL)を、DCM(2mL)中の(3S)-4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体134A;34mg、0.06mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次に、混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(2mL)中で溶解させた。DIPEA(0.051mL、0.29mmol)及びDCM(0.5mL)中の塩化アクリロイル(5μL、0.06mmol)を順次加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。次に、混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)及び塩水(5mL)で順次洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~2% MeOH/DCM)により精製して、1-((3S)-4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オンを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ 8.35(d,J=7.9Hz,1H),7.44-7.56(m,1H),7.19-7.37(m,6H),7.12-7.18(m,1H),6.82-6.96(m,1H),6.19(dd,J=16.4,6.4Hz,1H),5.74(dd,J=10.6,2.1Hz,1H),5.44(br d,J=4.6Hz,2H),3.57-4.24(m,5H),3.32-3.53(m,2H),1.99(d,J=16.6Hz,3H),1.12(br d,J=4.8Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):515.9(m+H)
+.
実施例154
1-((3S)-4-(7-フルオロ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン
工程1:3-クロロ-7-フルオロ-2-(2-フルオロフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン。亜硝酸ナトリウム(4mg、0.06mmol、Acros、Geel、Belgium)を、(3S)-4-(7-アミノ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体134A;17mg、0.03mmol)及びテトラフルオロホウ酸(0.4mL、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の混合物に0℃で加え、得られた混合物を、℃で10分間、続いて室温で30分間撹拌した。次に、混合物を0℃まで冷却し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で処理し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、橙色固体として3-クロロ-7-フルオロ-2-(2-フルオロフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジンを得た。m/z(ESI、+veイオン):464.9(M+H)
+.
工程2:1-((3S)-4-(7-フルオロ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オン。塩化アクリロイル(DCM中0.5M、0.052mL、0.03mmol)を、3-クロロ-7-フルオロ-2-(2-フルオロフェニル)-5-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン(12mg、0.03mmol)、DIPEA(0.023mL、0.13mmol)及びDCM(1mL)の混合物に0℃で加え、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、混合物をEtOAc(5mL)で希釈し、有機層を分離し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(5mL)及び塩水(5mL)で順次洗浄し、続いて硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~1% MeOH/DCM)により精製して、1-((3S)-4-(7-フルオロ-3-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)-8-(o-トリル)-1,6-ナフチリジン-5-イル)-3-メチルピペラジン-1-イル)プロパ-2-エン-1-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.38(s,1H),7.35-7.50(m,2H),7.27-7.32(m,4H),7.20(td,J=7.7,0.8Hz,1H),7.12(t,J=9.1Hz,1H),6.52-6.77(m,1H),6.38(dd,J=16.9,1.76Hz,1H),5.78(dd,J=10.6,1.7Hz,1H),4.19-4.58(m,2H),3.42-4.08(m,5H),2.12(d,J=13.5Hz,3H),1.32(br t,J=5.5Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):518.9(m+H)+.
実施例155
1-(2-アミノ-6-(2-プロパニル)フェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:(S)-(2-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピルフェニル)カルバミン酸tert-ブチル。THF(6mL)中の(S)-2-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル安息香酸(実施例132、650mg、1.102mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(358μL、1.652mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、及びDIPEA(250μL、1.432mmol)の溶液を、20℃で18時間撹拌した。次に、混合物を真空中で濃縮し、残渣を、トルエン(5mL)及びtert-ブチルアルコール(1047μl、11.02mmol)中で溶解させた。得られた溶液を110℃まで4時間加熱した。次に、反応混合物を、EtOAc(20mL)と5% NaHCO
3(20mL)の間で分配した。有機層を分離し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:30~60% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)による残渣の精製によって、(S)-(2-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピルフェニル)カルバミン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):661.3(M+H)
+.
工程2:1-(2-アミノ-6-(2-プロパニル)フェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。TFA中の(S)-(2-(4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピルフェニル)カルバミン酸tert-ブチル(350mg、0.529mmol)の溶液を、20℃で15分間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去し、残渣を、EtOAc(20mL)と飽和NaHCO3(10mL)の間で分配した。有機層を分離し、塩水で順次洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(溶離液:0~80% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、1-(2-アミノ-6-(2-プロパニル)フェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.05(s,1H),7.34-7.45(m,1H),7.04-7.25(m,4H),6.84(d,J=7.67Hz,1H),6.71(d,J=7.88Hz,1H),6.51-6.66(m,1H),6.40(d,J=15.55Hz,1H),5.80(d,J=12.02Hz,1H),4.19-5.22(m,3H),3.47-4.07(m,3H),2.92-3.34(m,1H),2.34-2.77(m,3H),1.51(d,J=24.26Hz,3H),1.13(d,J=6.84Hz,3H),0.98(dd,J=1.87,6.43Hz,3H).19F NMR(376MHz,CDCl3)δ-111.78(s,1F).m/z(ESI,+veイオン):561.2(m+H)+.
実施例156
4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-メチル-5-(2-プロパニル)安息香酸メチル。
工程1:N-((4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド。塩化オキサリル(DCM中2M、3.33mL、6.65mmol)を、THF(10mL)中の2,5,6-トリクロロニコチンアミド(中間体P、1g、4.44mmol)に加え、得られた混合物を60℃で2時間撹拌した。次に、反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮乾固させ、ヘプタンと共蒸発させて、イソシアン酸2,5,6-トリクロロニコチノイルを得た。次に、イソシアン酸2,5,6-トリクロロニコチノイルをTHF(15mL)中で溶解させ、4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルアニリン(1.012g、4.44mmol、Aurum Pharmatech、Franklin Park、NJ)を加えた。反応混合物を2時間撹拌し、続いて真空中で濃縮して、N-((4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド(2.12g、4.42mmol、収率100%)を得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。MS(ESI、veイオン)m/z:501.6(M+Na)
+.
工程2:1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、8.8mL、8.8mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)中のN-((4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)カルバモイル)-2,5,6-トリクロロニコチンアミド(2.12g、4.42mmol)の撹拌溶液に0℃で滴下して加えた。添加が完了した後、反応混合物を2時間撹拌した。次に、水を加え、混合物をEtOAc(3×)で抽出した。抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、さらに精製することなく次の工程に使用した。
工程3:(S)-4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。DIPEA(1.169mL、6.60mmol)及びPOCl3(0.615mL、6.60mmol)を、MeCN(20mL)中の1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.95g、4.40mmol)の撹拌溶液に順次加えた。添加が完了した後、反応混合物を85℃で2時間撹拌した。次に、反応混合物を冷却し、真空中で濃縮し、ヘプタンと共蒸発させて、粗製の1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-4,6,7-トリクロロピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを得た。
この材料をDCM(20mL)中で溶解させ、0℃まで冷却した。DIPEA(3.90mL、22.0mmol)及び(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.881g、4.40mmol)を順次加え、得られた混合物を0℃で3時間撹拌した。水を加え、有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(溶離液:40% EtOAc/ヘプタン)により、(S)-4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.39g、2.22mmol、収率51%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ 8.43(br d,J=7.9Hz,1H),7.45(br d,J=14.9Hz,2H),4.75-4.92(m,1H),4.10-4.22(m,1H),3.90-4.05(m,1H),3.82(br d,J=12.2Hz,1H),3.59-3.75(m,1H),3.18-3.29(m,1H),2.97-3.15(m,1H),2.40-2.47(m,1H),1.88(br s,3H),1.44(s,9H),1.31(br t,J=6.6Hz,3H),1.04(br d,J=6.4Hz,3H),0.98(br d,J=6.6Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):626.0(m +H)+.
工程4:(S)-4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(20mL)/水(4mL)中の(S)-4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6,7-ジクロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.08g、1.73mmol)、(2-フルオロフェニル)ボロン酸(267mg、1.91mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、炭酸ナトリウム(551mg、5.20mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(100mg、0.087mmol)の混合物を、アルゴンで曝気し、続いて90℃で16時間加熱した。次に、反応混合物を冷却し、真空中で濃縮し、水を加えた。沈殿した固体を濾過により回収し、真空中で乾燥させた。この固体のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~50% EtOAc/ヘプタン)により、(S)-4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(889mg、1.30mmol、収率74.9%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ 8.42(s,1H),7.48-7.60(m,1H),7.37(br d,J=6.8Hz,1H),7.26-7.35(m,3H),7.19-7.25(m,1H),4.89(br s,1H),4.20-4.28(m,1H),3.90-4.03(m,2H),3.84(br d,J=13.1Hz,1H),3.71(br t,J=11.9Hz,1H),3.05-3.22(m,1H),2.52-2.63(m,1H),1.88(s,3H),1.45(s,9H),1.35(br d,J=5.6Hz,3H),1.05(br d,J=6.4Hz,3H),0.85-0.96(m,3H).m/z(ESI,+ve):685.8(m +H)+.
工程5:(S)-4-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチル安息香酸。DMF(10mL)中の(S)-4-(1-(4-ブロモ-2-イソプロピル-6-メチルフェニル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(678mg、0.990mmol)、メタンスルホナト[9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン][2’-アミノ-1,1’-ビフェニル]パラジウム(II)ジクロロメタン付加体(205mg、0.198mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、炭酸ナトリウム(315mg、2.97mmol)、及び水(0.178mL、9.90mmol)の混合物を、二口フラスコ中で撹拌した。CO(g)を混合物に通して10分間バブリングし、続いて混合物を、非常にゆっくりとCO(g)で2時間バブリングしながら80℃まで加熱した。混合物を引き続いて冷却し、水を加えた。2N HClを加えてpHを4に調整し、灰色固体が沈殿した。この固体を回収し、水で洗浄し、真空中で乾燥させて、(S)-4-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチル安息香酸(643mg、0.989mmol、収率100%)を得て、さらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+ve):650.0(M+H)+.
工程6:(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-(メトキシカルボニル)-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル。ヨードメタン(0.692mL、1.38mmol)を、DMF(10mL)中の(S)-4-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチル安息香酸(600mg、0.923mmol)及びK2CO3(191mg、1.38mmol)の混合物に加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。次に、水を加え、沈殿した固体を回収し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。この固体のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:40% EtOAc/ヘプタン)により、(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-(メトキシカルボニル)-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(436mg、0.657mmol、収率71.2%)を得た。1H NMR(DMSO-d6)δ 8.43(br s,1H),7.79(s,1H),7.74(s,1H),7.46-7.55(m,1H),7.23-7.33(m,2H),7.15-7.22(m,1H),4.90(br s,1H),4.25(br d,J=13.9Hz,1H),3.92-4.05(m,1H),3.84(s,4H),3.66-3.77(m,1H),3.32-3.39(m,1H),3.07-3.26(m,1H),2.55-2.65(m,1H),1.95(s,3H),1.45(s,9H),1.36(br d,J=6.4Hz,3H),1.08(br d,J=6.6Hz,3H),0.93-0.98(m,3H).19F NMR(DMSO-d6)δ-114.16(br d,J=8.7Hz,1F).m/z(ESI,+ve):664.0(m +H)+.
工程7:4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-メチル-5-(2-プロパニル)安息香酸メチル。TFA(0.483mL、6.26mmol)を、DCM(5mL)中の(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-(メトキシカルボニル)-6-メチルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(208mg、0.313mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、続いて真空中で濃縮乾固させた。残渣を、NaHCO3飽和水溶液とDCMの間で分配し、有機層を分離した。水層をDCM(3×)で抽出し、続いて全ての有機抽出物を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色固体として(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチル安息香酸メチルを得て、これをさらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+ve):563.9(M+H)+.
DIPEA(0.073mL、0.420mmol)及び塩化アクリロイル(0.255mL、0.280mmol)を、DCM(5mL)中の(S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-イソプロピル-5-メチル安息香酸メチル(158mg、0.280mmol)の溶液に0℃で順次加え、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。次に、混合物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~30% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(6-クロロ-7-(2-フルオロフェニル)-4-((2S)-2-メチル-4-(2-プロペノイル)-1-ピペラジニル)-2-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)-3-メチル-5-(2-プロパニル)安息香酸メチルを得た。1H NMR(DMSO-d6)δ 8.46(br s,1H),7.71-7.83(m,2H),7.50(br d,J=6.2Hz,1H),7.24-7.34(m,2H),7.16-7.23(m,1H),6.79-6.92(m,1H),6.21(br d,J=16.8Hz,1H),5.76(br d,J=10.6Hz,1H),4.95(br s,1H),4.24-4.46(m,2H),3.99-4.21(m,1H),3.85(s,3H),3.77(br d,J=9.1Hz,1H),3.43-3.69(m,1H),3.04-3.25(m,1H),2.61(br d,J=5.8Hz,1H),1.96(br s,3H),1.34(br d,J=6.4Hz,3H),1.08(br d,J=6.4Hz,3H),0.96(br d,J=6.4Hz,3H).19F NMR(DMSO-d6)δ-114.16(br d,J=11.3Hz,1F).m/z(ESI,+ve):618.0(m +H)+.
実施例157
4-((2S,5R)-4-アクリロイル-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-2(1H)-オン
工程1:3-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)イソニコチンアミド
[2-(1-メチルエチル)フェニル]-ボロン酸(8.97g、54.7mmol)、[2-(1-メチルエチル)フェニル]-ボロン酸(8.97g、54.7mmol)、塩化銅(0.541g、5.47mmol)及びTEA(2.54mL、18.23mmol)の混合物を、N
2でパージした後、MeOH(100mL)を加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を、9:1 飽和NH
4Cl/NH
4OHでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、DCM中0~5% MeOHを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーを行って、黄色固体として3-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)イソニコチンアミド(0.97g、3.80mmol、収率10.42%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):256(M+H)
+.
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 9.65(s,1H),8.32-8.38(m,1H),8.20(s,1H),7.96(d,J=5.2Hz,1H),7.78(br s,1H),7.60(d,J=5.2Hz,1H),7.39(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.28-7.32(m,1H),7.15-7.25(m,2H),3.04-3.19(m,1H),1.19(d,J=6.8Hz,6H).
工程2:1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン。
MeCN(100mL)中の3-((2-イソプロピルフェニル)アミノ)イソニコチンアミド(1.51g、5.91mmol)、ピリジン(1.435mL、17.74mmol)及びCDI(2.88g、17.74mmol)の混合物を、85℃で一晩加熱した。混合物を、飽和NaHCO3でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0~50% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーを行って、白色固体として1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.3g、4.62mmol、収率78%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):281.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 12.03(s,1H),8.48(d,J=5.2Hz,1H),7.92(d,J=5.0Hz,1H),7.70(s,1H),7.54-7.66(m,2H),7.42-7.47(m,1H),7.32-7.41(m,1H),2.71-2.85(m,1H),1.13(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H).
工程3:(2R,5S)-4-(1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
トルエン(3mL)中の1-(2-イソプロピルフェニル)ピリド[3,4-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.186g、0.661mmol)の懸濁液に、1,1’-ジメチルトリエチルアミン(1.155mL、6.61mmol)及びオキシ塩化リン(0.308mL、3.31mmol)を加え、得られた混合物を80℃で加熱した。5分後、混合物が溶液になり、加熱を30分間続けた。LCMSは、所望の中間体への完全な変換を示した。反応混合物を0℃まで冷却し、10当量のDIEAを加えた後、2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸(2R,5S)-tert-ブチル(0.213mL、0.992mmol)を加えた。この混合物を室温まで温めながら1時間かけて撹拌し、その時点でLCMSは、所望の生成物への変換を示した。混合物を、冷飽和NaHCO3溶液に注ぎ、10分間激しく撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中0~40% EtOAcを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーを行って、淡黄色フォームとして(2R,5S)-4-(1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-diメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.281g、0.588mmol、収率89%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):477.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.39(dd,J=5.4,2.9Hz,1H),7.72-7.80(m,2H),7.50-7.65(m,2H),7.38-7.47(m,1H),7.21-7.31(m,1H),4.72-4.85(m,1H),4.23-4.43(m,1H),4.00-4.14(m,2H),3.67-3.81(m,2H),3.40-3.60(m,1H),1.45(s,9H),1.31(dd,J=9.1,6.6Hz,3H),1.15-1.21(m,3H),1.11(dd,J=6.6,4.8Hz,3H),1.00(dd,J=6.8,4.8Hz,3H).
工程4:7-ベンジル-4-((2S,5R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-7-イウム
アセトン(20mL)中の(2R,5S)-4-(1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.36g、0.754mmol)及び(ブロモメチル)ベンゼン(0.193mL、1.131mmol)の混合物を、還流まで1時間加熱した。少しの生成物が観察され、大部分は出発材料であった。さらなる(ブロモメチル)ベンゼン(0.193mL、1.131mmol)を加え、得られた混合物を還流まで一晩加熱した。混合物を室温にし、濃縮し、DCM中0~10% MeOHを使用する少量のシリカゲル上でのクロマトグラフィーを行って、黄色固体として7-ベンジル-4-((2S,5R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-7-イウム(0.401g、0.705mmol、収率94%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):567.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.84(br d,J=6.8Hz,1H),8.30-8.40(m,2H),7.56-7.65(m,2H),7.34-7.48(m,6H),7.25(d,J=8.1Hz,1H),5.87-5.90(m,2H),4.66-4.76(m,1H),4.24-4.46(m,1H),4.01-4.15(m,1H),3.66-3.87(m,2H),3.41-3.61(m,1H),2.58-2.66(m,1H),1.45(s,9H),1.34(t,J=5.5Hz,3H),1.18(dd,J=14.5,6.8Hz,3H),1.08(d,J=6.8Hz,3H),0.95(dd,J=10.8,6.8Hz,3H).
工程5:(2R,5S)-4-(7-ベンジル-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
7-ベンジル-4-((2S,5R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-7-イウムを、80%水性MeOH(20mL)中で溶解させ、0℃にした。次に、NaBH4(0.570g、15.08mmol)を加え、得られた混合物を還流まで20分間加熱した。反応が完了し、室温にし、飽和NaHCO3で注意深くクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、(2R,5S)-4-(7-ベンジル-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):571.8(M+H)+.
工程6:(2R5S)-4-(1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
MeOH(15mL)中の(2R,5S)-4-(7-ベンジル-1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.280g、0.490mmol)の溶液に、活性炭上のパラジウム 10wt.%(0.365g、0.343mmol)及びギ酸アンモニウム(0.309g、4.90mmol)を加え、得られた混合物を還流まで加熱した。20分後、出発材料が消費され、所望の質量が観測された。混合物を室温にし、celiteに通して濾過し、濃縮し、ヘプタン中0~100% 3:1 EtOAc/EtOHを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィーを行って、白色固体として(2R,5S)-4-(1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.105g、0.218mmol、収率44.5%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):481.8(M+H)+.1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 7.39-7.51(m,2H),7.25-7.34(m,1H),7.13-7.18(m,1H),7.03-7.11(m,1H),4.38-4.53(m,1H),4.12-4.38(m,1H),3.93-4.06(m,1H),3.58-3.74(m,2H),3.40-3.49(m,2H),2.98-3.16(m,2H),2.73-2.94(m,2H),2.36-2.46(m,2H),1.41-1.47(m,9H),1.10-1.19(m,8H),1.03-1.10(m,4H).
工程7及び8:4-((2S,5R)-4-アクリロイル-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-2(1H)-オン、3386882:アセトニトリル(2mL)中の(2R,5S)-4-(1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-1,2,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.060g、0.125mmol)を、アセトニトリル(2mL)中の2-(トリメチルシリル)フェニルトリフレート(0.056g、0.187mmol)及びフッ化セシウム(0.057g、0.374mmol)の撹拌混合物に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機物を濃縮して、(2R,5S)-4-(1-(2-イソプロピルフェニル)-2-オキソ-7-フェニル-1,2,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを得た。m/z(ESI、+veイオン):558.3(M+H)+.この粗製の中間体をDCM(2mL)中で溶解させ、TFA(0.288mL、3.74mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣をDCM(2mL)中で懸濁させ、TEA(0.087mL、0.623mmol)で処理した後、塩化アクリロイル(0.020mL、0.249mmol)で処理した。反応物を室温で10分間撹拌し、水でクエンチし、DCMで抽出した。有機物を濃縮し、残渣を、ヘプタン中0~100% EtOAc/EtOHを使用してISCOで精製して、アトロプ異性体の混合物として4-((2S,5R)-4-アクリロイル-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-1-(2-イソプロピルフェニル)-7-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-2(1H)-オン(0.008g、7.82μmol、収率6.28%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):512.4(M+H)+.1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 7.44-7.50(m,2H),7.28-7.36(m,1H),7.22(t,J=7.88Hz,2H),7.10-7.16(m,1H),6.86(t,J=7.26Hz,1H),6.68(br d,J=7.67Hz,2H),6.35(br t,J=15.96Hz,1H),5.75(br t,J=10.26Hz,1H),4.85-5.02(m,1H),4.19-4.44(m,1H),3.89-4.05(m,1H),3.75-3.89(m,1H),3.49-3.74(m,4H),3.30-3.46(m,1H),3.03-3.28(m,1H),2.80-2.93(m,1H),2.54-2.80(m,2H),1.77(td,J=6.63,13.27Hz,1H),1.17-1.31(m,12H).
第3節-中間体の合成
中間体I-1
2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)アニリン
アンモニア(ジオキサン中0.5M、20.4mL、10.20mmol)を、1-クロロ-2-(1-トリフルオロメチル-シクロプロピル)-ベンゼン(0.90g、4.08mmol、Oakwood Products,Inc.Estill、South Carolina)、酢酸パラジウム(II)(0.046g、0.204mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、(R)-(-)-1-[(S)-2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ-tert-ブチルホスフィン(0.226g、0.408mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、及びナトリウムtert-ブトキシド(0.588g、6.12mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の混合物に加え、得られた混合物を、密閉バイアル中においてアルゴン雰囲気下にて110℃で6時間加熱した。引き続いて、反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~25% EtOAc/ヘプタン)により精製して、橙色油として2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)アニリン(中間体I-1、650mg、3.23mmol、収率79%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 7.25-7.29(1H,m)7.11-7.17(1H,m)6.75(1H,td,J=7.46,1.04Hz)6.69(1H,dd,J=8.09,1.04Hz)3.98(2H,br s)1.40-1.45(2H,m)1.04-1.09(2H,m).m/z(ESI,+veイオン):201.9(m+H)
+.
中間体I-2
3-シクロプロピルピリジン-2-アミン
1,4-ジオキサン(68mL)/水(7mL)中の2-アミノ-3-ブロモピリジン(5.15g、29.8mmol)、トリフルオロホウ酸シクロプロピルカリウム塩(8.81g、59.6mmol;Combi-Blocks,Inc.、San Diego、CA、USA)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(1.14g、1.56mmol)、及び炭酸セシウム(29g、89mmol)の混合物を窒素で曝気し、続いて100℃で7時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~70% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、琥珀色の油として3-シクロプロピルピリジン-2-アミン(中間体I-2、2.66g、19.8mmol、収率67%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 7.94(dd,J=5.0,1.2Hz,1H)7.22-7.26(m,1H)6.60(dd,J=7.3,5.2Hz,1H)4.71(br s,2H)1.57-1.68(m,1H)0.88-0.96(m,2H)0.56-0.63(m,2H).m/z(ESI,+veイオン):135.1(m+H)
+.
中間体I-3
(6-ブロモ-5-クロロピリジン-2-イル)-2-イミド二炭酸ジ-tert-ブチル
DCM(24.8mL)中の2-アミノ-6-ブロモ-5-クロロピリジン(1.03g、4.96mmol、Combi-Blocks Inc.、San Diego、CA、USA)、DMAP(60.1mg、0.49mmol)、DIPEA(2.17mL、12.41mmol)、及び二炭酸ジ-tert-ブチル(2.709g、12.41mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。次に、混合物を、飽和塩化アンモニウム(20mL)で希釈し、DCM(3×)で抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~10% EtOAc/ヘプタン)により、白色固体として(6-ブロモ-5-クロロピリジン-2-イル)-2-イミド二炭酸ジ-tert-ブチル(中間体I-3、314mg、0.77mmol、収率16%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 8.17(d,J=8.3Hz,1H),7.57(d,J=8.3Hz,1H),1.42(s,18H).m/z(ESI,+ve)429.0(m+Na)
+.
中間体I-4
4-(1-メチルシクロプロピル)ピリミジン-5-アミン
工程1:4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン。1,4-ジオキサン(20mL)/水(2mL)中の4-クロロピリミジン-5-アミン(1.75g、13.5mmol、Frontier Scientific,Inc.、Logan、UT)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(4.54g、27.0mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、炭酸ナトリウム(5.73g、54.0mmol)、及びPd(dppf)Cl
2(1.483g、2.026mmol)の混合物を、90℃で5時間加熱した。次に、反応混合物を冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、琥珀色の油として4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミンを得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.66(s,1H),8.25(br s,1H),5.60(s,1H),5.47(s,1H),3.95(br s,2H),2.18(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):136.1(m+H)
+.
工程2:(4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-イル)カルバミン酸tert-ブチル。DMF(10mL)中の4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(1.17g、8.66mmol)及びBoc-無水物(3.01mL、13.0mmol)の混合物を室温で4時間、続いて50℃で16時間撹拌した。次に、反応混合物を冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、(4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-イル)カルバミン酸tert-ブチル(699mg、2.97mmol、収率34%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 9.46(s,1H),8.87(s,1H),6.84(br s,1H),5.54-5.71(m,1H),5.32(s,1H),2.18(s,3H),1.53(s,10H).m/z(ESI,+veイオン):236.1(m+H)+.
工程3:(4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-イル)((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)カルバミン酸tert-ブチル。KHMDS(THF中1M、2.45mL、2.45mmol)を、THF(8mL)中の(4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-イル)カルバミン酸tert-ブチル(525mg、2.231mmol)の溶液に0℃で加え、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(0.44mL、2.45mmol)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウムで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、(4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-イル)((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)カルバミン酸tert-ブチル(618mg、1.69mmol、収率76%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 9.05(s,1H),8.49-8.66(m,1H),5.25-5.53(m,3H),4.39(br d,J=1.7Hz,1H),3.62(br s,2H),2.13(s,3H),1.31-1.55(m,9H),0.93(br s,2H),0.00(br s,9H).m/z(ESI,+ve):366.2(m+H)+.
工程4:(4-(1-メチルシクロプロピル)ピリミジン-5-イル)((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)カルバミン酸tert-ブチル。カリウム2-メチルプロパン-2-オラート(2.03mL、2.03mmol)を、ジメチルスルホキシド(6.00mL)中のトリメチルスルホキソニウムヨージド(446mg、2.029mmol)の撹拌溶液に滴下して加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次に、この混合物を、THF(6mL)中の(4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-イル)((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)カルバミン酸tert-ブチル(618mg、1.691mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温で4時間、続いて60℃で16時間撹拌した。次に、反応物を飽和塩化アンモニウムで希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、(4-(1-メチルシクロプロピル)ピリミジン-5-イル)((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)カルバミン酸tert-ブチルを得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):380.1(M+H)+.
工程5:4-(1-メチルシクロプロピル)ピリミジン-5-アミン(中間体I-4)。TFA(1mL)を、DCM(5mL)中の(4-(1-メチルシクロプロピル)ピリミジン-5-イル)((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)カルバミン酸tert-ブチル(0.587g、1.546mmol)の撹拌懸濁液に加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣を水で処理し、Na2CO3飽和水溶液を加えて、9のpHに達した。得られた混合物をDCMで抽出し、合わせた抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、4-(1-メチルシクロプロピル)ピリミジン-5-アミン(中間体I-4、0.195g、1.31mmol、収率85%)を得た。1H NMR(40MHz,CDCl3)δ:8.61(s,1H),8.14(s,1H),3.72-4.21(m,2H),1.42(s,3H),0.97-1.03(m,2H),0.83-0.88(m,2H).m/z(ESI,+ve):150.1(m+H)+.
中間体I-5
4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミン
工程1:4-クロロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン。1,4-ジオキサン(40mL)及び水(10mL)の混合物中の4,6-ジクロロ-5-アミノピリミジン(5.00g、30.5mmol)、2-イソプロペニルボロン酸、ピナコールエステル(6.15g、36.6mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、Pd(dppf)Cl
2(2.23g、3.05mmol)、及び炭酸ナトリウム(9.69g、91mmol)の混合物をN
2で曝気し、続いて95℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、NaHCO
3飽和水溶液を加え、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた抽出物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により精製して、黄色油として4-クロロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(1.24g、7.31mmol、収率24%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):170.0(M+H)
+.
工程2:4-メチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン。1,4-ジオキサン(40mL)及び水(10mL)中の4-クロロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(2.0g、11.79mmol)、メチルボロン酸(3.53g、59.0mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、Pd(dppf)Cl2(0.863g、1.179mmol)及び炭酸ナトリウム(6.25g、59.0mmol)の混合物をN2で曝気し、続いて95℃で17時間加熱した。次に、混合物を室温まで冷却し、NaHCO3飽和水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~5% MeOH/DCM)により精製して、4-メチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(1.3g、8.71mmol、収率73.9%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):150.2(M+H)+.
工程3:4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミン(中間体I-5)。活性炭上のパラジウム 10wt.%(0.522g、0.491mmol)を、EtOH(30mL)中の4-メチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(1.464g、9.81mmol)の溶液に加え、得られた懸濁液を水素ガス(30psi)下で1.5時間撹拌した。引き続いて、得られた混合物をCeliteに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮して、褐色油として4-イソプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミン(中間体I-5、1.48g、9.79mmol、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:7.96-8.30(m,1H),4.94-5.11(m,2H),3.12-3.27(m,1H),2.22-2.31(m,3H),1.13-1.16(m,6H).m/z(ESI,+veイオン):152.2(m+H)+.
中間体I-6
3-(tert-ブチル)ピラジン-2-アミン
工程1:(S)-(1-アミノ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル。クロロギ酸イソブチル(8.9mL、68.7mmol)を、Boc-L-tert-ロイシン(14.4g、62.4mmol、Alfa Aesar、Tewksbury、MA)の溶液に滴下して加え、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。水酸化アンモニウム(30%水溶液;16.2mL、125mmol)を加え、得られた混合物を室温まで温め、1.5時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(150mL)中で溶解させ、1N クエン酸水溶液(2×75mL)及び飽和NaHCO
3(2×75mL)で順次洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、無色の吸湿性の油として(S)-(1-アミノ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル(14.03g、60.9mmol、収率98%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 7.31(br s,1H)7.02(br s,1H)6.29(br d,J=9.5Hz,1H)3.79(br d,J=9.5Hz,1H)1.38(s,9H)0.89(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):253.1(m+Na)
+.
工程2:(S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタンアミド。TFA(46.9mL、609mmol)を、DCM(200mL)中の(S)-(1-アミノ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル(14.03g、60.9mmol)の溶液に0℃で加え、得られた混合物を0℃で15分間、続いて室温で6時間撹拌した。引き続いて、反応混合物を真空中で濃縮して、(S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタンアミドTFA塩を得て、これをさらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):131.1(M+H)+.
工程3:3-(tert-ブチル)ピラジン-2(1H)-オン。水酸化ナトリウム(10N水溶液;30.5mL、305mmol)を、MeOH(61mL)中の(S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタンアミドTFA塩(13.90g、60.9mmol)及びグリオキサール(40%水溶液;7.8mL、60.9mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の溶液に加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次に、酢酸(1mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム(4×75mL)で洗浄した。次に、有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、琥珀色の油として3-(tert-ブチル)ピラジン-2(1H)-オン(8.71g、57.2mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 11.27(br.s.,1H)7.42 7.45(m,1H)7.09-7.12(m,1H)1.40(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):153.1(m+H)+.
工程4:2-(tert-ブチル)-3-クロロピラジン。オキシ塩化リン(64.7mL、694mmol)中の3-(tert-ブチル)ピラジン-2(1H)-オン(5.28g、34.7mmol)及びペンタクロロ-ホスファン(14.5g、69.4mmol)の混合物を、105℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(150mL)で希釈した。飽和NaHCO3水溶液(100mL)をゆっくりと加えた(バブリングが終わるまで)。次に、有機層を分離し、飽和NaHCO3(2×75mL)で順次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~30% EtOAc/ヘプタン)により、粘稠な黄色液体として2-(tert-ブチル)-3-クロロピラジン(1.27g、7.43mmol、収率21.4%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.42(s,1H)8.20(s,1H)1.52(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):171.1(m+H)+.
工程5:3-(tert-ブチル)ピラジン-2-アミン(中間体I-6)。THF(7.4mL)中の2-(tert-ブチル)-3-クロロピラジン(1.27g、7.43mmol)及びリチウムアミド(0.512g、22.3mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の混合物を、マイクロ波反応器中において120℃で6時間加熱した。次に、反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム(3×100mL)で洗浄した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル;溶離液:0~90% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、3-(tert-ブチル)ピラジン-2-アミン(中間体I-6、367mg、2.43mmol、収率33%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.86(d,J=2.5Hz,1H)7.82(d,J=2.7Hz,1H)4.64(br s,2H)1.39(s,9H).m/z(ESI,+veイオン):152.0(m+H)+.
中間体I-7
1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-アミン
工程1:(3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)カルバミン酸tert-ブチル。THF(40mL)中の3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-アミン(1.52mL、12.3mmol、Enamine、Monmouth Jct.、NJ)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(2.83g、13.0mmol)の混合物を、室温で6時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、粗製の材料をDCMで処理した。得られた固体を濾過により回収し、真空中で乾燥させて、(3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)カルバミン酸tert-ブチルを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 11.68-12.48(1H,m),8.10-8.73(1H,m),7.08-7.83(1H,m),1.74-2.02(1H,m),1.44(9H,s),0.57-0.96(4H,m).m/z(ESI,+veイオン)224.2(m+H)
+.
工程2:(1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)カルバミン酸tert-ブチル。DMF(10mL)中の(3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)カルバミン酸tert-ブチル(1.52g、6.83mmol)及び炭酸カリウム(1.98g、14.3mmol)の混合物を、室温で50分間撹拌した。次に、(クロロメチル)ベンゼン(0.9mL、8.19mmol、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO)を加え、得られた混合物を室温で48時間撹拌した。引き続いて、反応混合物水で希釈し、EtOAcで繰り返し抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、Chem Elut抽出カートリッジ(EtOAcで溶出する)に通すことによって乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により、(1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)カルバミン酸tert-ブチルを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.62(1H,br s),7.27-7.35(3H,m),7.17-7.22(2H,m),6.25(1H,br s),5.15(2H,s),1.62-1.69(1H,m),1.50(9H,s),0.88(2H,dt,J=8.3,2.6Hz),0.79-0.84(2H,m).m/z(ESI,+veイオン)314.2(m+H)+.
工程3:N-(1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド。TFA(10mL、130mmol)を、DCM(10mL)中の(1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)カルバミン酸tert-ブチル(1.79g、5.71mmol)の溶液にゆっくりと0℃で加え、引き続いて、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次に、混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(20mL)中で溶解させた。飽和NaHCO3をゆっくりと加え、有機層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いてNaClで飽和させ、さらにEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を、Chem Elut抽出カートリッジ(EtOAcで溶出する)に通すことによって乾燥させ、続いて真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:30~100% EtOAc/ヘプタン)により、N-(1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.91(1H,s),7.81(1H,br s),7.30-7.37(3H,m),7.19-7.24(2H,m),5.20(2H,s),1.69(1H,tt,J=8.3,5.1Hz),0.94-1.00(2H,m),0.84-0.89(2H,m).m/z(ESI,+veイオン):310.2(m+H)+.
工程4:1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-アミン(中間体I-7)。水(5mL)中の水酸化リチウム水和物(0.216g、5.15mmol)の溶液を、MeOH(20mL)中のN-(1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(1.06g、3.43mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温で72時間、続いて55℃で24時間撹拌した。引き続いて、反応混合物を、飽和塩化アンモニウム(30mL)とEtOAc(30mL)の間で分配した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を、Chem Elut抽出カートリッジ(EtOAcで溶出する)に通すことによって乾燥させ、真空中で濃縮して、1-ベンジル-3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-アミン(中間体I-7)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.28-7.36(m,3H),7.13-7.19(m,2H),6.86(s,1H),5.12(s,2H),2.09-2.22(m,2H),1.67-1.78(m,1H),0.80-0.92(m,4H).m/z(ESI,+veイオン)214.2(m+H)+.
中間体I-8
3-イソプロピル-N
1,N
1,5-トリメチルベンゼン-1,4-ジアミン
工程1:2-メチル-4-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン。1,2-ジメトキシエタン(100mL)及び水(25mL)中の2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(6.84g、40.7mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、2-アミノ-3-ブロモ-5-ニトロトルエン(4.7g、20.34mmol)、炭酸ナトリウム(無水物、粉末;2.56mL、61.0mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.35g、2.03mmol)の混合物を、N
2(g)下にて80℃で18時間撹拌した。次に、混合物を、NaHCO
3飽和水溶液(150mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~10% MeOH/DCM)により、黄色固体として2-メチル-4-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン(3.28g、17.1mmol、収率84%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 7.92(d,J=2.1Hz,1H),7.86(d,J=2.5Hz,1H),5.41(t,J=1.7Hz,1H),5.11(s,1H),2.23(s,3H),2.08(s,3H),1.53(br s,2H).m/z(ESI,+veイオン):192.9(m+H)
+.
工程2:(2-メチル-4-ニトロ-6-(1-プロペン-2-イル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)。THF(40mL)中の2-メチル-4-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン(3.25g、16.91mmol)、トリエチルアミン(7.13mL、50.7mmol)、DMAP(1.033g、8.45mmol)、及び二炭酸ジ-tert-ブチル(11.78mL、50.7mmol)の混合物を、N2(g)下にて室温で17時間撹拌した。次に、反応混合物を、NaHCO3飽和水溶液で希釈し、DCMで抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~5% MeOH/DCM)により、黄色固体として(2-メチル-4-ニトロ-6-(1-プロペン-2-イル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)(4.1g、10.5mmol、収率62%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ:8.01(d,J=2.5Hz,1H),7.95(d,J=2.5Hz,1H),5.27(t,J=1.6Hz,1H),4.99(s,1H),2.29(s,3H),2.06(s,3H),1.40(s,18H).
工程3:(4-アミノ-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)。EtOAc(10mL)中のパラジウム(活性木炭上で10%、還元、50%水湿潤ペースト;0.046mL、5.22mmol)の懸濁液を、EtOH(50mL)中の(2-メチル-4-ニトロ-6-(1-プロペン-2-イル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)(4.1g、10.5mmol)の溶液に加え、得られた混合物をH2(g)(40psi)下にて室温で2時間撹拌した。次に、得られた混合物を、Celiteのパッドに通して濾過し、Celiteパッドを、EtOH及びEtOAcで洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮して、黄色固体として(4-アミノ-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)を得て、これを精製することなく次の工程において使用した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 6.45(d,J=2.7Hz,1H),6.39(d,J=2.5Hz,1H),3.50-4.12(m,2H),2.90(五重項,J=6.9Hz,1H),2.06(s,3H),1.38(s,18H),1.14(s,3H),1.13(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):365.1(m+H)+.
工程4:(4-(ジメチルアミノ)-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)。炭酸カリウム(1.38g、10.0mmol)及びN-メチル-2-ピロリジノン(3mL)中のヨードメタン(1.25mL、20.0mmol)の溶液を、N-メチル-2-ピロリジノン(70mL)中の(4-アミノ-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)(3.65g、10.01mmol)の溶液に順次加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。追加の炭酸カリウム(690mg、5mmol)及びヨードメタン(0.6mL)を加え、得られた混合物を室温で7時間撹拌した。次に、混合物を、NaHCO3飽和水溶液(50mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、淡黄色固体として(4-(ジメチルアミノ)-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)(1.75g、4.46mmol、収率45%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):393.0(M+H)+.
工程5:3-イソプロピル-N1,N1,5-トリメチルベンゼン-1,4-ジアミン(中間体I-8)。TFA(9.97mL、134mmol)を、DCM(15mL)中の(4-(ジメチルアミノ)-2-メチル-6-(2-プロパニル)フェニル)-2-イミド二炭酸ビス(2-メチル-2-プロパニル)(1.75g、4.46mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した後、真空中で濃縮した。残渣をDCM中で溶解させ、NaHCO3飽和水溶液を加え、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。有機層を分離し、水層をDCMで抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~5% MeOH中の2Mアンモニア/DCM)により、黄色油として3-イソプロピル-N1,N1,5-トリメチルベンゼン-1,4-ジアミン(中間体I-8、842mg、4.38mmol、収率98%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 6.19-6.86(m,2H),2.62-3.10(m,7H),2.09-2.34(m,3H),1.27(s,3H),1.26(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):193.1(m+H)+.
中間体I-9
2-シクロプロピル-6-メチルアニリン
トルエン(400mL)及び水(40.0mL)中の2-アミノ-3-ブロモトルエン(10.0mL、53.7mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、1-ボロノシクロプロパン(23.1mL、269mmol、Small Molecules,Inc.、Jackson Street、Hoboken、NJ)、トリシクロヘキシルホスフィン(3.01g、10.8mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、酢酸パラジウム(II)(2.413g、10.75mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、及びリン酸三カリウム(17.6mL、215mmol)の混合物を、N
2で5分間曝気し、続いて100℃で1.5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、NaHCO
3飽和水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、黄色液体として2-シクロプロピル-6-メチルアニリン(中間体I-9、6.85g、46.5mmol、収率87%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ:6.95(dd,J=7.7,2.5Hz,2H),6.65(t,J=7.6Hz,1H),3.82-4.45(m,2H),2.20(s,3H),1.65-1.73(m,1H),0.88-0.94(m,2H),0.58-0.63(m,2H).m/z(ESI,+veイオン):148.1(m+H)
+.
中間体I-10
3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン
KHMDS(THF中1M、19mL、19mmol)を、THF(20mL)中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(7.0g、20mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の氷冷懸濁液にゆっくりと加え、得られた混合物を0℃で5分間、続いて室温で15分間撹拌した。次に、THF(15mL)中の1-(2-アミノ-3-ピリジニル)-1-エタノン(2.0g、15mmol、BIONET/Key Organics、Bedford、MA、USA)の懸濁液を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。引き続いて、混合物を、塩化アンモニウム飽和水溶液、水、及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により、3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン(中間体I-10、1.56g、11.63mmol、収率79%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):135.2(M+H)
+.
中間体I-11
3,5-ジイソプロピル-1H-ピラゾール-4-アミン
工程1:4-(ヒドロキシイミノ)-2,6-ジメチルヘプタン-3,5-ジオン。水(5.3mL)中の亜硝酸ナトリウム(4.0g、58mmol)の溶液を、酢酸(27mL)中の2,6-ジメチル-3,5-ヘプタンジオン(1.648mL、9.60mmol、Acros Organics、NJ、USA)の溶液に滴下して加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAcで抽出し、抽出物を、NaHCO
3飽和水溶液で順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:30~50% EtOAc/ヘプタン)により、黄色シロップとして4-(ヒドロキシイミノ)-2,6-ジメチルヘプタン-3,5-ジオン(0.370g、2.00mmol、収率21%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):207.9(M+Na)
+.
工程2:3,5-ジイソプロピル-1H-ピラゾール-4-アミン(中間体I-11)。ヒドラジン水和物(0.93mL、19mmol)を、EtOH(6.3mL)中の4-(ヒドロキシイミノ)-2,6-ジメチルヘプタン-3,5-ジオン(0.35g、1.9mmol)の氷冷混合物に滴下して加え、得られた混合物を室温まで温め、40時間撹拌した。引き続いて、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を、EtOAcと2N HClの間で分配した。酸性の水層をEtOAcで洗浄し、続いて2N NaOHで中和した。中和された水層をEtOAcで抽出し、続いて抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:50~100% EtOAc/ヘプタン)により、灰白色固体として3,5-ジイソプロピル-1H-ピラゾール-4-アミン(中間体I-11、0.203g、1.21mmol、収率64%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 11.37(br s,1H),3.09(br s,2H),2.90(dt,J=13.4,6.6Hz,2H),1.15(d,J=6.8Hz,12H).m/z(ESI,+veイオン):168.2(m+H)+.
中間体I-12
4-メチル-3-プロピルピリジン-2-アミン
n-プロピル亜鉛ブロミド(64mL、32mmol、Sigma Aldrich、St.Louis、MO、USA)を、THF(30mL)中の(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.982g、1.34mmol、Sigma Aldrich、St.Louis、MO、USA)及び3-アミノ-2-ブロモ-4-ピコリン(5.0g、27mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA、USA)の混合物に加え、得られた混合物を60℃で19時間撹拌した。追加のn-プロピル亜鉛ブロミド(12mL、1.5mmol)を加え、加熱を1時間続けた。次に、反応混合物を室温まで冷却し、水(25mL)で処理した後、5N NaOH及び追加の水で処理した。得られた混合物を10分間撹拌し、続いてEtOAcで抽出した。有機層を分離し、(1:1)塩水-5N NaOHで順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~80% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、油として4-メチル-3-プロピルピリジン-2-アミン(中間体I-12)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 1.00-1.08(m,3H)1.74-1.83(m,2H)2.13-2.20(m,3H)2.62-2.74(m,2H)3.42-3.73(m,2H)6.71-6.99(m,1H)7.83-7.98(m,1H).m/z(ESI,+veイオン):151.1(m+H)
+.
中間体I-13
2-イソプロピル-4-(トリフルオロ-メチル)ピリジン-3-アミン
2-クロロ-3-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン(3.90mL、19.8mmol、Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ)、酢酸パラジウム(II)(0.22g、0.99mmol)、及びCPhos(0.87g、2.0mmol、Sigma Aldrich、St.Louis、MO、USA)を三口フラスコ中で合わせ、フラスコの上部空間をN
2で10分間フラッシングした。THF(10mL)及び2-プロピル亜鉛ブロミド(50mL、25mmol、Sigma Aldrich、St.Louis、MO、USA)を順次加え、得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。次に、反応混合物を、塩化アンモニウム飽和水溶液及びEtOAcで希釈し、有機層を分離し、塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~15% EtOAc/ヘプタン)により、油として2-イソプロピル-4-(トリフルオロ-メチル)ピリジン-3-アミン(中間体I-13)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 1.22-1.31(m,6H)2.94-3.10(m,1H)3.99-4.31(m,2H)7.03-7.13(m,1H)7.90-8.08(m,1H).
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δppm-64.41(s,1F).m/z(ESI),+veイオン):205.1(m+H)
+.
中間体I-14
N,N,4-トリメチルピリジン-2,3-ジアミン
工程1:N,N,4-トリメチル-3-ニトロピリジン-2-アミン。アセトニトリル(30mL)中の2-ブロモ-3-ニトロ-4-メチルピリジン(7.18mL、33.1mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA、USA)、炭酸水素ナトリウム(4.16g、49.6mmol)、及びジメチルアミン(THF中2M、24mL、48mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の混合物を室温で6時間撹拌し、続いてEtOAcで希釈し、塩水で洗浄した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~10% EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体としてN,N,4-トリメチル-3-ニトロピリジン-2-アミンを得た。
工程2:N,N,4-トリメチルピリジン-2,3-ジアミン。亜鉛ナノ粉末(0.708mL、77mmol、Sigma Aldrich、St.Louis、MO、USA)を、N,N,4-トリメチル-3-ニトロピリジン-2-アミン(2.8g、15mmol)、酢酸(10mL)、及びTFA(5mL)の混合物に0℃で少量ずつ加え、得られた混合物を0℃で4時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAcで希釈し、真空中で濃縮した。5N NaOH(20mL)を残渣にゆっくりと加えた後、固体NaOHでpHを10に調整した。(9:1)CHCl3/iPrOHを加え、得られた混合物を5分間撹拌し、続いてCeliteのパッドに通して濾過した。有機層を分離し、水層を(9:1)CHCl3/iPrOHで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、白色固体としてN,N,4-トリメチルピリジン-2,3-ジアミン(中間体I-14)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 2.04-2.15(m,3H)2.57-2.67(m,6H)4.44-4.62(m,2H)6.64-6.74(m,1H)7.41-7.55(m,1H).m/z(ESI,+veイオン):152.1(m+H)+.
中間体I-15
6-アミノ-5-エチルニコチノニトリル
DMF(8mL)中の5-ブロモ-3-エチルピリジン-2-アミン(850mg、4.23mmol)、ジシアノ亜鉛(745mg、6.34mmol)、及びPd(dppf)Cl
2(619mg、0.846mmol)の混合物を110℃で24時間撹拌した。水を冷却した反応混合物に加え、沈殿した固体を濾過により回収し、水で洗浄し、真空中で乾燥させた。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、6-アミノ-5-エチルニコチノニトリル(中間体I-15)を得た。m/z(ESI、+veイオン):148.1(M+H)
+.
中間体I-16
4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-アミン
工程1:2-メチル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-3-アミン。1,4-ジオキサン(25mL)中の4-ブロモ-2-メチルピリジン-3-アミン(1.43g、7.66mmol、Chem-Impex International,Inc.、Wood Dale、IL)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロリドパラジウム(II)DCM付加体(0.063g、0.077mmol)、2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(2.317g、13.79mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、及び炭酸ナトリウム水溶液(14mLの水中の10%溶液;1.62g、15.3mmol)を、N
2(g)で3分間曝気し、続いて110℃で1時間加熱した。引き続いて、反応混合物を、EtOAcと塩水の間で分配した。水層をさらにEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、淡黄色油として2-メチル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-3-アミン(1.14g、7.66mmol、収率100%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):149.1(M+H)
+.
工程2:4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-アミン(中間体I-16)。エタノール中の2-メチル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-3-アミン(1.14g、7.66mmol)及びパラジウム(活性炭上の10wt.%;407mg、0.383mmol)の混合物を、水素ガス(20psi)下で3時間撹拌した。次に、反応混合物を、Celiteのパッドに通して濾過し、真空中で濃縮して、淡黄色の粘稠な油として4-イソプロピル-2-メチルピリジン-3-アミン(中間体I-16、1.08g、7.19mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.93(d,J=5.18Hz,1H),6.93(d,J=5.18Hz,1H),3.62(br s,2H),2.89(td,J=6.82,13.53Hz,1H),2.44(s,3H),1.26(d,J= 8.0Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):151.1(m+H).
中間体I-17
3-イソプロピル-6-メチルピリジン-2-アミン
工程1:6-メチル-3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン。1,4-ジオキサン(89mL)中の2-アミノ-3-ブロモ-6-メチルピリジン(5g、26.7mmol、Waterstone Technology、LLC、Carmel、IN)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロリドパラジウム(II)DCM付加体(0.218g、0.267mmol)、2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(8.09g、48.1mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、及び炭酸ナトリウム水溶液(51mLの水中の10%溶液;5.67g、53.5mmol)の混合物を、N
2(g)で3分間曝気し、続いて110℃で2時間撹拌した。次に、反応混合物を、EtOAcと塩水の間で分配した。水層をさらにEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~40% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、白色固体として6-メチル-3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン(3.65g、24.6mmol、収率92%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):149.1(M+H)
+.
工程2:3-イソプロピル-6-メチルピリジン-2-アミン(中間体I-17)。エタノール(40mL)中の6-メチル-3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン(3.45g、23.28mmol)及びパラジウム(活性炭上の10wt.%;1.24g、1.16mmol)の混合物を、水素ガス(20psi)下で2時間撹拌した。次に、反応混合物を、Celiteのパッドに通して濾過し、真空中で濃縮して、無色の粘稠な油として3-イソプロピル-6-メチルピリジン-2-アミン(中間体I-17、3.25g、21.6mmol、収率93%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.28(d,J=8.50Hz,1H),6.34(d,J=8.29Hz,1H),4.42(br s,2H),3.00(td,J=6.87,13.84Hz,1H),2.38(s,3H),1.16(d,J=6.84Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):151.1(m+H)+.
中間体I-18
3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-アミン
1,4-ジオキサン(13mL)中の2-アミノ-3-クロロピラジン(1.0g、7.7mmol、Synchem Inc.、Elk Grove、IL)、{1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)(0.57g、0.77mmol)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(2.9mL、15mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)、及び10%炭酸ナトリウム水溶液(25mL、23mmol)の混合物を、N
2(g)で3分間曝気し、続いて110℃で16時間加熱した。次に、反応混合物を室温まで冷却し、Celiteのパッドに通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc中で溶解させ、再度濾過し、真空中で濃縮して、3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-アミン(中間体I-18)を得て、精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):136.0(M+H)
+.
中間体I-19
3-エチルピラジン-2-アミン
三口の250mL丸底フラスコを、炭酸セシウム(22.64g、69.5mmol)、2-アミノ-3-クロロピラジン(3g、23.16mmol、Synchem Inc.、Elk Grove Village、IL)、及び{1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)(1.69g、2.32mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)で充填した。還流冷却器を取り付け、器具を密閉した。容器を排気し、窒素で再充填した。DMF(66.2mL)を加えた後、トリエチルボラン(THF中1.0M;42mL、42mmol;Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を加えた。次に、反応物を、事前に加熱した90℃の油浴中で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水を加え、得られた混合物をDCM(2×)で抽出した。合わせた抽出物をMgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣をMeOH中で溶解させ、Si-プロピルスルホン酸(Silicyle)で構成されるカラム上にロードした。カラムを、4カラム体積のMeOHでフラッシングした後、4カラム体積のMeOH中の2Mアンモニアで標題の化合物を溶出させた。濾液を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH中の2M NH
3/DCM)により精製して、褐色油として3-エチルピラジン-2-アミン(中間体I-19、2.34g、19.0mmol、収率82%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 7.75(d,J=2.70Hz,1H)7.65(d,J=2.70Hz,1H)6.13(br s,2H)2.60(q,J=7.39Hz,2H)1.17(t,J=7.46Hz,3H).
中間体I-20
1-(2-アミノピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボニトリル
工程1:1-(2-クロロピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボニトリル。ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、22.37mL、22.37mmol)を、THF(100mL)中の2-クロロ-3-ヨードピリジン(4.12g、17.2mmol、Alfa Aesar,A Johnson Matthey Company、Ward HilL、MA)及びシクロプロパンカルボニトリル(1.7mL、22.4mmol、Sigma-Aldrich St.Louis、MO、USA)の溶液に-78℃で滴下して加え、得られた混合物を、3時間かけて0℃まで温めた。塩化アンモニウム飽和水溶液を加えて、過剰な塩基を中和し、得られた混合物を、EtOAcと水の間で分配した。有機層を分離し、塩水で順次洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~60% EtOAc/ヘプタン)により、褐色固体として1-(2-クロロピリジン-3-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(1.21g、6.77mmol、収率39%)を得た。
工程2:(3-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル。1,4-ジオキサン(14.9mL)中のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.205g、0.224mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、9,9-ジメチル-4,5-ビス(ビス[3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル]ホスフィノ)キサンテン(XantPhos;0.259g、0.448mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、炭酸セシウム(2.92g、8.96mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、カルバミン酸tert-ブチル(1.574g、13.44mmol、Sigma-Aldrich)、及び1-(2-クロロピリジン-3-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(0.8g、4.48mmol)の混合物を、N2(g)下にて90℃で16時間撹拌した。次に、反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcと水の間で分配した。有機層を分離し、塩水で順次洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して材料を得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。
工程3:1-(2-アミノピリジン-3-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(中間体I-20)。工程2で得られた生成物に、DCM(30mL)及びTFA(8.62mL、112mmol)を加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH中の2M NH3/DCM)により精製して、褐色固体として1-(2-アミノピリジン-3-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(中間体I-20、0.705g、4.43mmol、収率96%(2工程))を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 8.00(br d,J=2.70Hz,2H)7.93(d,J=6.84Hz,1H)7.05(d,J=1.66Hz,1H)6.52(dd,J=6.84,1.87Hz,1H)2.51(s,3H)1.97-2.04(m,2H)1.69-1.77(m,2H).
中間体I-21
4-シクロプロピル-2-メチルピリジン-3-アミン
トルエン(4mL)及び水(0.4mL)中の3-アミノ-4-ブロモ-2-メチルピリジン(1.47g、7.86mmol;Chem-Impex、Wood Dale、IL)、シクロプロピルボロン酸(2.02g、23.58mmol;Small Molecules、Inc.、Hoboken、NJ、USA)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.44g、1.57mmol)、酢酸パラジウム(0.35g、1.47mmol)、及びリン酸カリウム(5.00g、23.58mmol)の混合物をN
2(g)で曝気し、続いて100℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、黄色油として4-シクロプロピル-2-メチルピリジン-3-アミン(中間体I-21)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 7.87(d,J= 5.0Hz,1H),6.80(d,J=5.0Hz,1H),3.89(br s,2H),2.45(s,3H),1.67(tt,J=8.3,5.5Hz,1H),0.92-1.03(m,2H),0.59-0.69(m,2H).m/z(ESI,+ve)149.0(m+H)
+.
中間体I-22
1-(tert-ブチル)-4-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン
工程1:(E)-2-シアノプロパ-1-エン-1-オラート。THF(15mL)中のギ酸エチル(2.5mL、33.7mmol)及びプロピオニトリル(2.0mL、28.0mmol)の溶液を、カリウムtert-ブトキシド(THF中1M、60mL、60.0mmol)の溶液にゆっくりと加え、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をエーテル(5mL)中でスラリーにし、濾過した。回収された固体をエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、カリウム(E)-2-シアノプロパ-1-エン-1-オラート(3.35g、99%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ(8.1,7.9,~1:2.6);1.5,1.4(~2.5:1).
工程2:1-(tert-ブチル)-4-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン(中間体I-22)。酢酸(8mL、139mmol)及びtert-ブチルヒドラジン塩酸塩(5.0g、40mmol)を、EtOH(50mL)中のカリウム(E)-2-シアノプロパ-1-エン-1-オラート(3.0g、25mmol)の溶液に順次加え、得られた混合物を80℃で4時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、NaHCO3飽和水溶液(30mL)を残渣にゆっくりと加えた。5N NaOH及び固体Na2CO3を、わずかに塩基性pHに達するまで加え、得られた混合物をDCM(3×)で抽出した。合わせた抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:10~50% EtOAc/DCM)により、淡黄色液体として1-(tert-ブチル)-4-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン(中間体I-22、3.20g、20.9mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.13(s,1H),3.28(br s,2H),1.90(s,3H),1.65(s,9H).m/z(ESI,+veイオン)154.1(m+H)+.
中間体I-23
2-(tert-ブチル)ピリジン-3-アミン
工程1:(2-(tert-ブチル)ピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル。圧力バイアルを、2-(tert-ブチル)-3-クロロピリジン(0.100g、0.589mmol、Aris Pharmaceutical Inc.、Levittown、PA)、カルバミン酸tert-ブチル(0.345g、2.95mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、ナトリウムtert-ブトキシド(0.283g、2.95mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2’-4’-6’-トリ-i-プロピル-1,1’-ビフェニル(9.49mg、0.018mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)、クロロ[2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル][2-(2-アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)(0.019g、0.024mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)及びジオキサン(3mL)で充填した。バイアルをN
2(g)で5分間フラッシングし、続いて密閉し、110℃で18時間加熱した。塩化アンモニウム飽和水溶液を加えて過剰な塩基を中和し、続いて反応混合物を、EtOHと水の間で分配した。分離した有機層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~50% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、褐色油として(2-(tert-ブチル)ピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(0.045g、0.180mmol、収率31%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 1.45(s,9H)1.52(s,9H)6.41(br s,1H)7.14(dd,J=8.09,4.56Hz,1H)7.95(br d,J=7.46Hz,1H)8.31(dd,J=4.56,1.66Hz,1H).
工程2:2-(tert-ブチル)ピリジン-3-アミン(中間体I-23)。(2-(tert-ブチル)ピリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(0.042g、0.168mmol)及びTFA(1.0mL、12.98mmol)の混合物を室温で20分間撹拌し、続いて真空中で濃縮して、褐色固体として2-(tert-ブチル)ピリジン-3-アミン(中間体I-23)を得た。m/z(ESI、+veイオン):151.2(M+H)+.
中間体I-24
2-(5-(ジフルオロメトキシ)-2-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
DMSO(5mL)中の2-ブロモ-4-(ジフルオロメトキシ)-1-フルオロ-ベンゼン(1.50g、6.22mmol、Enamine、Monmouth Jct.、NJ)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.37g、9.34mmol、Frontier Scientific,Inc.、Logan、UT)、酢酸カリウム(1.83g、18.67mmol)、及びジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)DCM付加体(0.46g、0.62mmol、Strem Chemicals,Inc.、Newburyport、MA)の混合物を100℃で24時間撹拌した。次に、反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcと水の間で分配した。有機層を分離し、塩水で順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~10% EtOAc/ヘプタン)により、黄緑色油として2-(5-(ジフルオロメトキシ)-2-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体I-24、1.33g、4.62mmol、収率74%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 7.30-7.42(m,2H),6.97-7.29(m,2H),1.30(s,12H).m/z(ESI,+ve ion )289(m+H)
+.
中間体I-25
4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-アミン
シクロプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、75ml、37.5mmol)を、THF(25mL)中の5-アミン-4,6-ジクロロピリミジン(2.05g、12.50mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)及びメタンスルホン酸[(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(1.186g、1.250mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)の混合物にアルゴン雰囲気下で加え、得られた混合物を40℃で2.5時間撹拌した。次に、反応混合物を、NaHCO
3飽和水溶液で希釈し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた抽出物を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により、橙色固体として4,6-ジシクロプロピルピリミジン-5-アミン(中間体I-25)(1.80g、10.2mmol、収率82%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.40(1H,s)3.91(2H,br s)1.81-1.89(2H,m)1.00-1.12(8H,m).m/z(ESI,+veイオン):176.1(m+H)
+.
中間体I-26
2-フルオロ-6-イソプロピルアニリン
2-プロピル亜鉛ブロミド(THF中0.50M、16mL、7.9mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)を、THF(10mL)中の2-ブロモ-6-フルオロアニリン(1.00g、5.26mmol、Acros、Geel、Belgium)、酢酸パラジウム(II)(0.059g、0.263mmol)、及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメチルアミノ-1,1’-ビフェニル(0.230g、0.526mmol、Strem Chemicals、Newburyport、MA)の撹拌混合物に加え、得られた混合物をAr
(g)下にて密閉バイアル中において室温で3時間撹拌した。次に、反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。次に、有機抽出物を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~25% EtOAc/ヘプタン)により、黄色油として2-フルオロ-6-イソプロピルアニリン(中間体I-26、618mg、4.03mmol、収率77%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 6.92(1H,d,J=7.88Hz)6.86(1H,ddd,J=10.73,8.14,1.24Hz)6.69(1H,td,J=7.88,5.60Hz)3.70(2H,br s)2.92(1H,spt,J=6.84Hz)1.26(6H,d,J=6.84Hz).m/z(ESI,+veイオン):154.1(m+H)
+.
中間体I-27
3-イソプロピルピラジン-2-アミン
EtOH(34.6mL)中の3-(プロパ-1-エン-2-イル)ピラジン-2-アミン(中間体I-18、2.00g、14.80mmol)及び活性炭上の水酸化パラジウム(0.208g、1.480mmol)の混合物を、水素ガス(40psi)下にて室温で16時間撹拌した。次に、反応混合物を、Celiteのプラグに通して濾過し、濾塊をEtOHですすいだ。合わせた濾液を真空中で濃縮して、粗製の3-イソプロピルピラジン-2-アミン(中間体I-27)を得て、さらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):138.2(M+H)
+.
中間体I-28
4-イソプロピル-2,6-ジメチル-ピリミジン-5-アミン
工程1:4-クロロ-2-メチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン。1,4-ジオキサン(34mL)及び水(8.4mL)中の4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン-5-アミン(1.5g、8.4mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(1.6g、9.7 mmol)、炭酸ナトリウム(2.7g、25mmol)、及びPdCl
2(dppf)(0.62g、0.84mmol)の混合物を、Ar
(g)で5分間曝気し、続いて100℃で16時間加熱した。室温まで冷却した後、得られた混合物をEtOAcで希釈し、ヘプタン中に注いだ。沈殿した固体を濾過により回収し、ヘプタンで洗浄して、黄褐色固体として4-クロロ-2-メチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミンを得た。m/z(ESI、+veイオン):184.1(M+H)
+.
工程2:2,4-ジメチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン。1,4-ジオキサン(28.3mL)及び水(7.1mL)中の4-クロロ-2-メチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(1.30g、7.08mmol)、メタンボロン酸(0.847g、14.16mmol)、PdCl2(dppf)(0.518g、0.708mmol)、及び炭酸ナトリウム(2.251g、21.24mmol)の混合物を、Ar(g)で5分間曝気し、続いて100℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、ヘプタン中に注いだ。得られた混合物を3分間超音波処理し、続いてCeliteのパッドに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、2,4-ジメチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミンを得た。m/z(ESI、+veイオン):164.1(M+H)+.
工程3:4-イソプロピル-2,6-ジメチルピリミジン-5-アミン(中間体I-28)。EtOH(17.9mL)中の2,4-ジメチル-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(0.944g、5.78mmol)及び活性炭上の水酸化パラジウム(0.081g、0.578mmol)の混合物を、水素ガス(40psi)下にて室温で2時間撹拌した。次に、反応混合物をCeliteのプラグに通して濾過し、濾塊をエタノールですすいだ。合わせた濾液を真空中で濃縮し、残渣を冷ヘプタン及びEtOAcでトリチュレートした。得られた固体を真空濾過により回収し、ヘプタンで洗浄して、黄褐色固体として4-イソプロピル-2,6-ジメチルピリミジン-5-アミン(中間体I-28、0.173g、1.05mmol、収率18%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):166.3(M+H)+.
中間体I-29
4,6-ジイソプロピル-2-メチル-ピリミジン-5-アミン
工程1:2-メチル-4,6-ジ(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン。1,4-ジオキサン(83mL)及び水(20.8mL)中の4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン-5-アミン(2.87g、15.64mmol、Sigma-Aldrich Corporation、St.Louis、MO、USA)、2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(5.91g、35.2mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(1.14g、1.56mmol)及び炭酸ナトリウム(4.97g、46.9mmol)の混合物を、Ar
(g)で5分間曝気し、続いて100℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、続いて反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、ヘプタンに注いだ。得られた混合物を3分間超音波処理し、続いてCeliteのパッドに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、2-メチル-4,6-ジ(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミンを得て、さらに精製することなく使用した。m/z(ESI、+veイオン):190.2(M+H)
+.
工程2:4,6-ジイソプロピル-2-メチルピリミジン-5-アミン(中間体I-29)。EtOH(39.1mL)中の2-メチル-4,6-ジ(プロパ-1-エン-2-イル)ピリミジン-5-アミン(2.96g、15.64mmol)及び活性炭上の水酸化パラジウム(0.220g、1.564mmol)の混合物を、水素ガス(40psi)下にて室温で16時間撹拌した。次に、反応混合物をCeliteのプラグに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残渣を冷ヘプタン及びEtOAcでトリチュレートし、得られた固体を真空濾過により回収し、真空中で乾燥させて、黄褐色固体として4,6-ジイソプロピル-2-メチルピリミジン-5-アミン(中間体I-29)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 4.73(s,2H)3.17(spt,J=6.70Hz,2H)2.35-2.41(m,3H)1.12(d,J=6.63Hz,12H).m/z(ESI,+veイオン):194.2(m+H)+.
中間体I-30
4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-アミン
1,4-ジオキサン(15mL)中の4,6-ジクロロピリミジン-5-アミン(2.45g、15.0mmol、Sigma Aldrich、St.Louis、MO)、XantPhos Pd G3(0.77g、0.75mmol)、及びTHF中の2-プロピル亜鉛ブロミド(31.4mL、15.7mmol)の混合物を窒素で曝気し、続いて室温で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、塩化アンモニウム飽和水溶液(3×75mL)で洗浄した。次に、有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により、黄褐色固体として4-クロロ-6-イソプロピルピリミジン-5-アミン(中間体I-30、1.67g、9.71mmol、収率65%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.39(s,1H)4.08(br s,2H)3.01(spt,J=7.0Hz,1H)1.31(br d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):171.9(m+1)
+.
中間体I-31
3-イソプロピル-N1,N1-ジメチルベンゼン-1,2-ジアミン
工程1:3-ブロモ-N,N-ジメチル-2-ニトロアニリン。ジメチルアミン(THF中2M;100mL、200mmol)を、エタノール(20mL)中の2-ブロモ-6-フルオロニトロベンゼン(4.4g、20.0mmol、Apollo Scientific Ltd.、Stockport、UK)の溶液に加え、得られた混合物を室温で18時間撹拌した後、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(30mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(50mL)を加えた。混合物をEtOAc(2×150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により、黄色油として3-ブロモ-N,N-ジメチル-2-ニトロアニリン(4.72g、19.3mmol、収率96%)を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ:7.16-7.25(m,2H),7.07(dd,J=6.6,2.9Hz,1H),2.83(s,6H).m/z(ESI,+veイオン)244.9(m+H).
工程2:N,N-ジメチル-2-ニトロ-3-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン。1,4-ジオキサン(80mL)及び水(40.0mL)中の3-ブロモ-N,N-ジメチル-2-ニトロアニリン(4.7g、19mmol)、2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(9.61g、57.2mmol)、trans-ジクロロビス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(II)(1.337g、1.906mmol)、及びフッ化セシウム(14.44g、95mmol)の混合物をN2(g)で5分間曝気し、続いて80℃で2.5時間撹拌した。次に、反応混合物を、NaHCO3飽和水溶液(50mL)で希釈し、EtOAc(1×150mL)で抽出した。有機抽出物を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% EtOAc-EtOH(3:1)/ヘプタン)により、黄色油としてN,N-ジメチル-2-ニトロ-3-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン(3.93g、19.1mmol、収率100%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:7.31-7.37(m,1H),7.11(dd,J=8.2,0.9Hz,1H),6.91(dd,J=7.6,1.1Hz,1H),5.17(t,J=1.6Hz,1H),4.97(s,1H),2.81(s,6H),2.07(s,3H).m/z(ESI,+veイオン)207.1(m+H).
工程3:3-イソプロピル-N1,N1-ジメチルベンゼン-1,2-ジアミン(中間体I-31)。エタノール(40mL)中のN,N-ジメチル-2-ニトロ-3-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン(3.9g、19mmol)及び活性炭上のパラジウム10wt.%(0.4g)の混合物を、H2(45psig)下にて室温で4時間撹拌した。次に、反応混合物をCeliteに通して濾過し(EtOAc(3×50mL)で洗浄する)、合わせた濾液を真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~5% MeOH中の2MNH3/DCM)により、黄色液体として3-イソプロピル-N1,N1-ジメチルベンゼン-1,2-ジアミン(中間体I-31,2.2g、12.3mmol、収率65%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:6.95(d,J=7.7Hz,2H),6.74-6.80(m,1H),3.95-4.28(m,2H),2.93(五重項,J=6.8Hz,1H),2.68(s,6H),1.28(d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン)179.1(m+H).
中間体I-32
2-イソプロピル-6-メトキシ-4-メチルピリジン-3-アミン
工程1:2-クロロ-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド。過酸化水素尿素(4.93g、52.4mmol)を、ジクロロメタン(45mL)中の2-クロロ-4-メチル-5-ニトロピリジン(4.52g、26.2mmol、Matrix Scientific、Haram Cairo-Egypt)の溶液に3回に分けて0℃で加えた。次に、2,2,2-トリフルオロ酢酸無水物(7.40mL、52.4mmol)を滴下して加え、得られた混合物を室温で4時間撹拌した。水(140mL)を加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。水層及び有機層を、過酸化物に関して試験し(Quantofix試験紙;Macherey-Nagel、Dueren、Germany;<1mg/L 過酸化物が存在する)、有機層を分離した。水層をDCM(3×100mL)で抽出し、続いて全ての有機層を合わせ、NaHCO
3飽和水溶液(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体として2-クロロ-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド(3.68g、19.5mmol、収率75%)を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ:9.02(s,1H),7.51(s,1H),2.64(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):188.9(m+H)
+.
工程2:2-メトキシ-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド。ナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M;55.7mL、27.8mmol)を、メタノール(100mL)中の2-クロロ-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド(3.5g、18.6mmol)の溶液に0℃で滴下して加え、得られた混合物を0℃で2時間、続いて室温で2時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:0~20% MeOH/DCM)により精製して、黄色固体として2-メトキシ-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド(990mg、5.38mmol、収率29%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:9.11(s,1H),6.80(s,1H),4.20(s,3H),2.73(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):185.0(m+H)+.
工程3:2-クロロ-6-メトキシ-4-メチル-3-ニトロピリジン。オキシ塩化リン(13.2ml、141mmol)を、2-メトキシ-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド(1.3g、7.06mmol)に0℃でゆっくりと加え、続いて得られた混合物を70℃まで加熱し、3時間撹拌した。引き続いて、混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(150mL)中で溶解させ、NaHCO3飽和水溶液(50mL)で順次洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%~100% EtOAc/ヘプタン)により、白色固体として2-クロロ-6-メトキシ-4-メチル-3-ニトロピリジン(684mg、3.38mmol、収率48%)を得た。1H NMR(メタノール-d4)δ:6.79(s,1H),3.96(s,3H),2.32(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):202.9(m+H)+.
工程4:6-メトキシ-4-メチル-3-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン。1,2-ジメトキシエタン(20mL)及び水(4.00mL)中の2-クロロ-6-メトキシ-4-メチル-3-ニトロピリジン(684mg、3.38mmol)、2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(1.702g、10.13mmol)、炭酸セシウム(3300mg、10.13mmol)、trans-ジクロロビス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(II)(237mg、0.338mmol)の混合物を、N2(g)で5分間曝気し、続いて80℃で3時間撹拌した。次に、追加の2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(1.70g、10.13mmol)、炭酸セシウム(3.30g、10.13mmol)、及びtrans-ジクロロビス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(II)(237mg、0.338mmol)を加え、得られた混合物を80℃で3時間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、NaHCO3飽和水溶液(30mL)で希釈し、EtOAc(2×120mL)で抽出した。次に、合わせた抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%~100% EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体として6-メトキシ-4-メチル-3-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジンを得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。m/z(ESI、+veイオン):209.0(M+H)+.
工程5:2-イソプロピル-6-メトキシ-4-メチルピリジン-3-アミン(中間体I-32)。エタノール(22mL)中の6-メトキシ-4-メチル-3-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン(703mg、3.38mmol)及びパラジウム(活性炭上10wt.%;70mg)の混合物を、H2(g)(40psi)下にて室温で4.5時間撹拌し、続いてCeliteに通して濾過した(EtOAc(5×30mL)で洗浄する)。合わせた濾液を真空中で濃縮し、残渣をクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、0%~5% MeOH中のNH3 2M/DCM)、黄色液体として2-イソプロピル-6-メトキシ-4-メチルピリジン-3-アミン(中間体I-32、193mg、1.07mmol、収率32%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:6.35(s,1H),3.86(s,3H),3.06(dt,J=13.4,6.9Hz,1H),2.19(s,3H),1.27(d,J=6.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):181.1(m+H)+.
中間体I-33
6-イソプロピル-N2,N2-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2,5-ジアミン
工程1:2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド。トルエン(70mL)中の2-クロロ-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド(2.3g、12.20mmol;中間体I-32の調製における工程2の生成物)、ビス(4-メトキシベンジル)-アミン(3.45g、13.42mmol)、及び炭酸ナトリウム(無水物、粉末;2.6g、24.39mmol)の混合物を、70℃で16時間撹拌した。追加の炭酸ナトリウム(無水物、粉末;2.6g、24.39mmol)及びビス(4-メトキシベンジル)-アミン(3.45g、13.42mmol)を加え、得られた混合物を90℃で2時間撹拌した。次に、反応混合物を濾過し、濾塊をDCM(3×100mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮し、残渣をクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、0%~10% MeOH/DCM)、褐色固体として2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド(2.75g、6.72mmol、収率55%)を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ:9.11(s,1H),7.26(d,J=8.7Hz,4H),6.92(d,J=8.7Hz,4H),6.60(s,1H),4.77(s,4H),3.87(s,6H),2.59(s,3H).m/z(ESI,+veイオン):410.0(m+H)
+.
工程2:6-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-ニトロピリジン-2-アミン。オキシ塩化リン(12.29ml、132mmol)を、N,N’-ジイソプロピルエチルアミン(27.6mL、158mmol)中の2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-4-メチル-5-ニトロピリジン1-オキシド(2.7g、6.59mmol)の溶液に0℃で滴下して加え、得られた混合物を70℃まで加熱し、10分間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を氷水(20mL)及びEtOAc(100mL)で希釈した。得られた混合物を、NaHCO3(50mL)飽和水溶液を10~11のpHに達するまでゆっくりと加えながら撹拌した。次に、得られた混合物を室温で30分間撹拌した後、有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%~100% EtOAc/ヘプタン)により、黄色固体として6-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-ニトロピリジン-2-アミン(1.62g、3.77mmol、収率57%)を得た。1H NMR(メタノール-d4)δ:7.15(br d,J=8.7Hz,4H),6.87(d,J=8.7Hz,4H),6.44(s,1H),4.72(s,4H),3.77(s,6H),2.21(s,3H)..m/z(ESI,+veイオン):427.9(m+H)+.
工程3:N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン。1,2-ジメトキシエタン(20mL)及び水(4.00mL)中の6-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-ニトロピリジン-2-アミン(1.59g、3.72mmol)、2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(1.873g、11.15mmol)、炭酸セシウム(3.63g、11.15mmol)、及びtrans-ジクロロビス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(II)(0.261g、0.372mmol)の混合物を、N2(g)で5分間曝気し、続いて80℃で3時間撹拌した。次に、追加の2-イソプロペニルボロン酸、ピンコール(pincol)エステル(1.873g、11.15mmol)、炭酸セシウム(3.63g、11.2mmol)、及びtrans-ジクロロビス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(II)(0.261g、0.372mmol)を加え、得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。室温まで冷却し、NaHCO3飽和水溶液(30mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(2×120mL)で抽出した。合わせた抽出物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%~100% EtOAc:EtOH(3:1)/ヘプタン)により精製して、黄色固体としてN,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン(1.00g、2.31mmol、収率62%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):434.0(M+H)+.
工程4:6-イソプロピル-N2,N2-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2,5-ジアミン(中間体I-33)。次に、エタノール(15mL)及び酢酸エチル(15mL)中のN,N-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-ニトロ-6-(プロパ-1-エン-2-イル)ピリジン-2-アミン(1.00g、2.31mmol)及びパラジウム、活性炭上10wt.%(0.1g)の混合物を、H2(g)(40psi)下にて室温で1.5時間、続いてH2(g)(30psi)下にて室温で16時間撹拌した。引き続いて、混合物をCeliteに通して濾過し(EtOAc(2×100mL)で洗浄する)、合わせた濾液を真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0%~10% MeOH中のアンモニア 2M/ヘプタン)により、黄色油として6-イソプロピル-N2,N2-ビス(4-メトキシベンジル)-4-メチルピリジン-2,5-ジアミン(中間体I-33、340mg、0.838mmol、収率36%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:7.26(br d,J=7.3Hz,4H),6.90(br d,J=7.9Hz,4H),6.13-6.26(m,1H),4.56-4.83(m,4H),3.87(s,8H),3.02-3.19(m,1H),2.17(br d,J=10.4Hz,3H),1.34(br d,J=5.6Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):406.1(m+H)+.
中間体I-34
4-シクロプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミン
工程1:4-クロロ-6-シクロプロピルピリミジン-5-アミン。シクロプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、47.0ml、23.48mmol)を、4,6-ジクロロ-5-アミノピリミジン(3.50g、21.34mmol)及びXantPhos Pd G3(1.012g、1.067mmol)の混合物にアルゴン雰囲気下で加え、得られた混合物を室温で17時間撹拌した。次に、反応混合物をEtOAc(500mL)で希釈し、水(400mL)で洗浄した。有機層を分離し、塩水(300mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0~50% EtOAc/ヘプタン)により、淡黄色固体として4-クロロ-6-シクロプロピルピリミジン-5-アミン(1.36g、8.02mmol、収率38%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm 8.27(1H,s)4.18(2H,br s)1.81-1.89(1H,m)1.14-1.19(2H,m)1.06-1.13(2H,m).m/z(ESI,+veイオン):170.1(m+H)
+.
工程2:4-シクロプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミン(中間体I-34)。1,4-ジオキサン(40mL)中の4-クロロ-6-シクロプロピルピリミジン-5-アミン(1.36g、8.02mmol)、メチルボロン酸(2.400g、40.1mmol)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(0.587g、0.802mmol)、及び炭酸ナトリウム(2.0M、水溶液、20.05mL、40.1mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下にて95℃で22時間撹拌した。次に、反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で3回抽出した。有機層を合わせ、塩水(150mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0~100% EtOAc/ヘプタン)により、緑色固体として4-シクロプロピル-6-メチルピリミジン-5-アミン(中間体I-34、737mg、4.94mmol、収率62%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 8.43(1H,s)3.73(2H,br s)2.40(3H,s)1.79-1.89(1H,m)1.07-1.13(2H,m)1.01-1.07(2H,m).m/z(ESI,+veイオン):150.2(m+H)+.
中間体I-35
6-イソプロピル-N
4,N
4-ジメチルピリミジン-4,5-ジアミン
THF(11.6mL)中の6-クロロ-4-ジメチルアミノ-ピリミジン-5-アミン(2.00g、11.6mmol、Enamine、Kiev、Ukraine)の窒素曝気溶液に、イソプロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、40.6mL、20.3mmol)及びXantPhos Pd G3(0.55g、0.58mmol)を加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、続いてCelite(登録商標)のパッドに通して濾過した。濾塊をEtOAcですすぎ、回収された濾液を真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~100% 3:1 EtOAc-EtOH/ヘプタン)により、6-イソプロピル-N
4,N
4-ジメチルピリミジン-4,5-ジアミン(中間体I-35)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 1.14(d,J=6.6Hz,6H),2.80(s,6H),3.20(sept,J=6.6Hz,1H),4.60(br s,2H),8.11(s,1H);m/z(ESI,+veイオン):181.2(m+H)
+.
中間体I-36
4,6-ジ-イソプロピル-2-メトキシピリミジン-5-アミン
工程1:4,6-ジイソプロピル-2-(プロピルチオ)ピリミジン-5-アミン。4,6-ジクロロ-2-(プロピルチオ)ピリミジン-5-アミン(2.45g、10.29mmol)及びテトラヒドロフラン(20.6mL)の混合物をアルゴンガスで5分間温存し、続いて2-プロピル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、61.7mL、30.9mmol)及びXantphos Pd G3(Sigma-Aldrich、St.Louis、MO;0.293g、0.309mmol)を順次加えた。得られた混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌し、続いて室温まで冷却した。飽和NH
4Cl水溶液(30mL)を加え、得られた混合物を10分間撹拌し、続いてEtOAc及び塩水(10mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0~30% EtOAc/ヘプタン)により、黄褐色油として4,6-ジイソプロピル-2-(プロピルチオ)ピリミジン-5-アミン(1.75g、6.91mmol、収率67%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 4.80(s,2H)3.13-3.25(m,2H)2.91-3.05(m,2H)1.66(sxt,J=7.26Hz,2H)1.12(d,J=6.63Hz,12H)0.96(t,J=7.36Hz,3H).m/z(ESI,+veイオン):254.1(m+H)+.
工程2:4,6-ジイソプロピル-2-(プロピルスルホニル)ピリミジン-5-アミン。THF(30.8mL)中の4,6-ジイソプロピル-2-(プロピルチオ)ピリミジン-5-アミン(1.56g、6.16mmol)及び3-クロロペルオキシ安息香酸(3.45g、15.4mmol)の混合物を室温で45分間撹拌し、続いて0℃まで冷却した。NaHCO3飽和水溶液を20分間かけてゆっくりと加えた(3×10mL 割り当て分)。得られた混合物を、4:1 EtOAc/MeOH及び塩水(20mL)で希釈し、有機層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、続いて合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をDMF(20mL)で希釈し、超音波処理により撹拌して、均一な混合物を得た。混合物を水(100mL)にゆっくりと注ぎ、沈殿した固体を濾過により回収し、水で洗浄し、減圧オーブン中において45℃で一晩乾燥させて、黄褐色固体として4,6-ジイソプロピル-2-(プロピルスルホニル)ピリミジン-5-アミン(1.65g、5.76mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 6.08(br s,2H)3.48-3.68(m,3H)1.79(br s,2H)1.29(br s,12H)1.07(br s,4H).m/z(ESI,+veイオン):286.2(m+H)+.
工程3:4,6-ジイソプロピル-2-メトキシピリミジン-5-アミン(中間体I-36)。N,N-ジメチルホルムアミド(3.5mL)中の4,6-ジイソプロピル-2-(プロピルスルホニル)ピリミジン-5-アミン(0.300g、1.05mmol)及びナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、3.4mL、1.68mmol)の混合物を、密閉バイアル中において90℃で16時間撹拌した。追加のナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、3.4mL、1.68mmol)を順次加え、得られた混合物を90℃でさらに16時間撹拌した。冷却した後、反応混合物を、EtOAcとNH4Cl飽和水溶液の間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。次に、合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc及びヘプタンでトリチュレートし、回収された固体をヘプタンで洗浄し、乾燥させて、黄褐色油として4,6-ジイソプロピル-2-メトキシピリミジン-5-アミン(中間体I-36、0.095g、0.454mmol、収率43%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):210.2(M+H)+.
中間体I-37
4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルアニリン
工程1:4-ヨード-2-イソプロピル-6-メチルアニリン。DCM(20mL)及び水(20mL)中の2-イソプロピル-6-メチルアニリン(3.2mL、20mmol、Advanced Chemblocks Inc.、Burlingame、CA、USA)、及び炭酸水素ナトリウム(3.4g、40mmol)の懸濁液に、ヨウ素(5.4g、21mmol)を3回に分けて加えた。90分後、1N チオ硫酸ナトリウム(30mL)を加え、得られた混合物を、DCM(30mL)と水(10mL)の間で分配した。有機層を分離し、水層をDCM(100mL)で抽出した。次に、合わせた有機層を、塩水(300mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~30% EtOAc/ヘプタン)により、赤紫色油として4-ヨード-2-イソプロピル-6-メチルアニリンを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 1.11(d,J=6.8Hz,6H),2.04(s,3H),2.97(sept,J=6.8Hz,1H),4.73(s,2H),7.08-7.10(s,1H),7.10-7.13(m,1H);m/z(ESI,+veイオン)275.9(m+H)
+.
工程2:4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルベンゾニトリル。1,4-ジオキサン(20mL)及び水(20mL)中の4-ヨード-2-イソプロピル-6-メチルアニリン(2.2g、7.9mmol)、XantPhos Pd G3(170mg、0.20mmol)、酢酸カリウム(580mg、5.9mmol)、及びヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム三水和物(5.0g、12mmol)の窒素曝気懸濁液を、100℃で4時間激しく撹拌した。次に、反応混合物を、水(200mL)とEtOAc(150mL)の間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×70mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)により、琥珀色油として4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルベンゾニトリルを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 1.09-1.18(m,6H),2.08(s,3H),3.02(sept,J=6.6Hz,1H),5.59(br s,2H),7.20(br s,1H),7.22(br s,1H);m/z(ESI,+veイオン)175.1(m+H)+.
工程3:4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルベンズアルデヒド。水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1M、17mL、17mmol)を、THF(34mL)中の4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルベンゾニトリル(1.2g、6.9mmol)の室温溶液に滴下して加えた。20分後、反応混合物を0℃まで冷却し、1M ロシェル塩水溶液(35mL)を加えた。得られた混合物を45分間撹拌し、続いて有機層を分離した。水層をEtOAc(1×70mL)で抽出し、続いて合わせた有機抽出物を塩水(300mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、Celite(登録商標)に通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、溶離液:0~15% EtOAc/ヘプタン)により、粘稠な黄色油として4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルベンズアルデヒドを得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm 1.17(d,J=6.6Hz,6H),2.14(s,3H),3.06(spt,J=6.6Hz,1H),5.75(s,2H),7.35(s,1H),7.44(s,1H),9.59(s,1H);m/z(ESI,+veイオン)178.1(m+H)+.
工程4:(4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルフェニル)メタノール。カルシウムボロヒドリドビス(テトラヒドロフラン)(1.8g、8.2mmol)を、THF(8mL)中の4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルベンズアルデヒド(970mg、5.5mmol)の撹拌溶液に加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。次に、NH4Cl飽和水溶液(30mL)をゆっくりと加え、得られた混合物を(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の(4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルフェニル)メタノールを得て、これを精製することなく使用した。m/z(ESI、veイオン)180.2(M+H)+.
工程5:4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルアニリン(中間体I-37)。DIPEA(1.4mL、8.2mmol)及びtert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(1.7mL、6.6mmol)を、DCM(10mL)中の(4-アミノ-3-イソプロピル-5-メチルフェニル)メタノール(710mg、4.0mmol)の溶液に順次加え、得られた混合物を室温で4時間撹拌した。次に、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、溶離液:0~40% EtOAc/ヘプタン)、4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-イソプロピル-6-メチルアニリン(中間体I-37)を得た。m/z(ESI、+veイオン)418.1(M+H)+.
中間体I-38
2-ブロモ-4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-アミン
4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-アミン(1g、5.58mmol、中間体U)、1-ブロモピロリジン-2,5-ジオン(1.191g、6.69mmol)、及びDMF(5mL)の混合物を、密閉圧力バイアル中において70℃で4時間加熱し、続いて室温まで冷却し、水で希釈した。得られた混合物をEtOAcで抽出し、合わせた抽出物を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0~40% EtOAc/ヘプタン)により、褐色油として2-ブロモ-4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-アミン(中間体I-38)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 1.12(d,J=6.63Hz,12H)3.12-3.27(m,2H)5.27(s,2H).m/z(ESI,+veイオン):258.0/260.0(m+H)
+
中間体I-39
4-イソプロピル-6-メトキシピリミジン-5-アミン
イソプロピルマグネシウムブロミド(9.4mL、4.70mmol)を、4-クロロ-6-メトキシピリミジン-5-アミン(0.50g、3.1mmol、Frontier Scientific Inc.、Newark、DE)、Pd(dppf)Cl
2(0.23g、0.31mmol)、及びTHF(5mL)の撹拌混合物に加え、得られた混合物を60℃で16時間加熱した。冷却した後、5N NaOHを加え、得られた混合物をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた抽出物を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、40% EtOAc/ヘプタン)により、4-イソプロピル-6-メトキシピリミジン-5-アミン(中間体I-39、482mg、91%)を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ:8.18(s,1H),3.92(s,3H),3.57(br s,2H),2.91(dt,J=13.5,6.7Hz,1H),1.19(br d,J=6.8Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン)168.1(m+H)
+.
中間体I-40
2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-6-イソプロピルアニリン
工程1:(2-アミノ-3-ブロモフェニル)メタノール。ボランテトラヒドロフラン錯体(THF中1.0M溶液、23.4mL、23.4mmol)を、2-アミノ-3-ブロモ安息香酸(2.02g、9.34mmol、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、USA)及びTHF(30mL)の混合物に20分間かけて0℃で滴下して加えた。得られた混合物を室温まで温め、30分間撹拌した後、70℃で20時間撹拌した。引き続いて、反応混合物を0℃まで冷却し、MeOH(約5mL)及び氷水(30mL)を順次加えた。水層を固体NaClで飽和させ、得られた混合物をEtOAc(2×40mL)で抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、ヘプタン中の10~50% EtOAc)により、白色固体として(2-アミノ-3-ブロモフェニル)メタノール(1.83g、9.04mmol、収率97%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):184.0(M+H)
+.
工程2:2-ブロモ-6-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)アニリン。tert-ブチルジフェニルシリルクロリド(2.0mL、7.66mmol、Sigma-Aldrich)を、(2-アミノ-3-ブロモフェニル)メタノール(1.19g、5.89mmol)、DIPEA(3.6mL、20.6mmol)、DMAP(0.035g、0.28mmol)、及びDCM(20mL)の混合物に加えた。得られた混合物を室温で24時間撹拌し、続いて真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0~50% EtOAc/ヘプタン)により、透明な油として2-ブロモ-6-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)アニリン(2.42g、5.50mmol、収率93%)を得た。m/z(ESI、+veイオン):462.2(M+Na)+.
工程3:2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-6-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン。2-ブロモ-6-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)アニリン(2.22g、5.04mmol)、(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)イソプロペン(1.23mL、6.55mmol、Combi-Blocks,Inc.)、ビス-(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.432g、0.610mmol、Sigma-Aldrich)、炭酸ナトリウム(2M水溶液;6.30mL、12.60mmol)、及び1,4-ジオキサン(25mL)の混合物を、Ar(g)で5分間曝気し、続いて90℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、水(30mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣のクロマトグラフィー精製(シリカゲル、0~20% EtOAc/ヘプタン)により、青緑色の油として2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-6-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン(1.80g、4.49mmol、収率89%)を得た。
工程4:2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-6-イソプロピルアニリン(中間体I-40)。2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-6-(プロパ-1-エン-2-イル)アニリン(1.80g、4.48mmol)、パラジウム、活性炭上の10wt.%(無水ベース)(湿潤、Degussa型 E101 NE/W;0.477g、0.224mmol)、ギ酸アンモニウム(2.83g、44.8mmol)、及びEtOH(20mL)の混合物を、70℃で30分間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷却し、珪藻土のパッドに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残渣を、EtOAc(30mL)と水(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、水(10mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、透明なペーストとして2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-6-イソプロピルアニリン(中間体I-40、1.73g、4.29mmol、収率96%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm 7.71(4H,dd,J=7.9,1.5Hz),7.37-7.46(6H,m),7.13(1H,dd,J=7.7,1.2Hz),6.74-6.79(1H,m),6.66-6.72(1H,m),4.75(2H,s),4.42(2H,br d,J=1.5Hz),2.98(1H,dt,J=13.5,6.8Hz),1.31(6H,d,J=6.6Hz),1.07(9H,s).m/z(ESI,+veイオン):426.2(m+Na).
中間体I-41
4-イソプロピル-1H-ピロール-3-アミン
3-イソプロピル-4-ニトロ-1H-ピロール(0.806g、5.23mmol;Enamine、Monmouth Jct.、NJ)、活性炭上のパラジウム、10wt.%(無水ベース)(湿潤、Degussa型 e101 ne/w;0.566g、2.66mmol)及びEtOH(20mL)の混合物を、水素ガス(40~45psi)下にて室温で2.5時間撹拌した。次に、反応混合物を、珪藻土のパッドに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮して、未反応の出発材料との混合物として4-イソプロピル-1H-ピロール-3-アミン(中間体I-41、0.760g、70wt%、0.366mmol)を得た。この混合物を、さらに精製することなく引き続く反応において使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6)δppm 9.51(br s,1H),6.19(t,J=2.38Hz,1H),6.03(t,J=2.38Hz,1H),3.23-3.30(m,2H),2.68(td,J=6.82,13.53Hz,1H),1.10(d,J=6.84Hz,6H).m/z(ESI,+veイオン):125.2(m+H)
+.
第4節-ボロン酸の合成
ボロン酸B-1
(2-ヒドロキシ-6-メチルフェニル)ボロン酸
三臭化ホウ素(ヘキサン中1M、6mL、6mmol)を、DCM(6mL)中の(2-メトキシ-6-メチルフェニル)ボロン酸(330mg、2.0mmol、Combi-Blocks Inc.、San Diego、CA、USA)の溶液に0℃で滴下して加えた。得られた混合物を室温まで温め、90分間撹拌した後、0℃まで再度冷却した。氷を加え、得られた二相混合物を室温まで温め、EtOAcと水の間で分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、橙色油として(2-ヒドロキシ-6-メチルフェニル)ボロン酸(ボロン酸B-1)を得て、これを精製することなく使用した。
ボロン酸B-2
(2,4-ジフルオロ-5-ヒドロキシフェニル)ボロン酸
(2,4-ジフルオロ-5-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(ボロン酸B-2)を、ボロン酸B-1について記載された手順に従って2,4-ジフルオロ-5-メトキシフェニルボロン酸(380mg、2.0mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を使用して調製した。
ボロン酸B-3
(2,3-ジフルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸
(2,3-ジフルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(ボロン酸B-3)を、ボロン酸B-1について記載された手順に従って2,3-ジフルオロ-6-メトキシベンゼンボロン酸(380mg、2.0mmol、Combi-Blocks、San Diego、CA)を使用して調製した。
ボロン酸B-4
(3,6-ジフルオロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸
(3,6-ジフルオロ-2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(ボロン酸B-4)を、ボロン酸B-1について記載された手順に従って3,6-ジフルオロ-2-メトキシベンゼンボロン酸(380mg、2.0mmol、Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ)を使用して調製した。
ボロン酸B-5
(6-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)ボロン酸
(6-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)ボロン酸(ボロン酸B-5)を、ボロン酸B-1について記載された手順に従って6-フルオロ-2-メトキシ-3-メチルフェニルボロン酸(370mg、2.0mmol、Aurum Pharmatech LLC、Franklin Park、NJ)を使用して調製した。
異性体及びいくつかのアトロプ異性体を含む、分離された化合物の実施例
表89における化合物に関して、以下のアッセイ条件を利用した。
ヌクレオチド対交換アッセイ:G12C及びC118Aアミノ酸置換並びにN末端Hisタグの両方を含有する精製されたGDP結合KRASタンパク質(aa 1~169)を、アッセイ緩衝液(25mM HEPES pH7.4、10mM MgCl2、及び0.01% Triton X-100)中において5分間又は2時間化合物用量反応滴定により事前にインキュベートした(表15を参照のこと)。化合物の事前のインキュベーションの後、精製されたSOSタンパク質(aa 564~1049)及びGTP(Roche 10106399001)をアッセイウェルに加え、さらに30分間(5分間の化合物の事前のインキュベーション)又は1時間(2時間の化合物の事前のインキュベーション)インキュベートした。SOS媒介性ヌクレオチド交換の阻害の程度を決定するために、精製GSTタグ付きcRAF(aa 1-149)、ニッケルキレートAlphaLISAアクセプタービーズ(PerkinElmer AL108R)、及びAlphaScreenグルタチオンドナービーズ(PerkinElmer 6765302)をアッセイウェルに加え、10分間インキュベートした。次に、AlphaScreen(登録商標)技術を使用して、アッセイプレートをPerkinElmer EnVision Multilabel Readerで読み取り、4パラメータロジスティックモデルを使用してデータを分析し、IC50値を計算した。
Phospho-ERK1/2 MSDアッセイ:10%ウシ胎児血清(ThermoFisher Scientific 16000044)及び1×ペニシリン-ストレプトマイシン-グルタミン(ThermoFisher Scientific 10378016)を含有するRPMI 1640培地(ThermoFisher Scientific 11875093)中で、MIA PaCa-2(ATCC(登録商標)CRL-1420(商標))及びA549(ATCC(登録商標)CCL-185(商標))細胞を培養した。化合物処理の16時間前にMIA PaCa-2又はA549細胞を25,000細胞/ウェルの密度で96ウェル細胞培養プレートに播種し、37℃、5%CO2でインキュベートした。化合物用量-反応滴定を増殖培地で希釈し、細胞培養プレートの適当なウェルに加え、続いて37℃、5%CO2で2時間又は4時間インキュベートした(表15を参照のこと)。化合物処理後、10ng/mLのEGF(Roche 11376454001)で細胞を10分間刺激し、氷冷ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Ca2+又はMg2+不含)(ThermoFisher Scientific 14190144)で洗浄し、続いてプロテアーゼ阻害剤(Roche 4693132001)及びホスファターゼ阻害剤(Roche 4906837001)を含有するRIPA緩衝液(50mM Tris-HCl pH 7.5、1% Igepal、0.5%デオキシコール酸ナトリウム、150mM NaCl及び0.5%ドデシル硫酸ナトリウム)中に溶解した。化合物処理溶解物中のERK1/2のリン酸化を、Phospho-ERK1/2 Whole Cell Lysateキット(Meso Scale Discovery K151DWD)を使用し、製造業者の手順書に従ってアッセイした。アッセイプレートをMeso Scale Discovery Sector Imager 6000で読み取り、4パラメータロジスティックモデルを使用してデータを分析し、IC50値を計算した。
本発明は、好ましい実施形態に関連して記載される。しかし、本発明は、開示された実施形態には限定されないことを理解すべきである。本発明の実施形態が本明細書に記載されれば、当業者によって様々な修正が行われ得ることは理解される。そのような修正は、以下の特許請求の範囲に包含される。