JP7167711B2 - ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット及び該ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットの製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット及び該ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット及び該ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットの製造方法に関するものである。
従来から、疎水性の熱可塑性樹脂は、当該熱可塑性樹脂を溶融混練にてストランドに押し出して水接触冷却(水流浸漬)した後、切断装置にてペレット形状に切断することによりペレット化することが行なわれており、得られたペレットは各種成形材料に供されている。このように、疎水性を示す熱可塑性樹脂に関しては、上記のように水接触冷却方法により冷却することが可能であり、ペレットも容易に製造することができる。
しかしながら、水溶性樹脂であるポリビニルアルコール(以下、「PVA」と称することがある。)は、ペレットを製造する場合において、溶融混練し、ストランドに押出した後、水槽等で水接触冷却により冷却しようとすると溶解してしまうこととなり、効果的に冷却することができず、溶融押出したストランドをペレット形状に切断することが困難であった。
このため、水溶性樹脂であるPVA系樹脂のペレット化が種々検討されている。例えば、ストランドを霧等で効率的に冷却する製造方法や、水冷されたステンレスベルトで直接冷却する方法、冷風を近接距離から当ててストランドを冷却する方法、またペレタイザー内に冷風を流し、刃を水冷する等の方法で、ストランドを切断する際に冷却する製造方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
日本国特開2015-214651号公報 日本国特開2015-214652号公報
しかしながら、直接ストランドを水に浸漬して冷却するのに比べて、空冷等による冷却効果は低く、効率的にPVA系樹脂のペレットを製造するのは非常に難しい。
また、PVA系樹脂は製造後、通常、粉末であるが、粉末状のPVA系樹脂を押出機等の溶融成形機に供給することは、揮発成分や粒径の影響で、均一な溶融状態にすることが難しく、フィルム等の成形物を作製することは困難である。そこで従来から、PVA系樹脂粉末を溶融混練し、ペレット状にして、その後溶融成形を行っていた。
また、溶融混練して製造されたPVA系樹脂のペレットは、熱による着色や劣化物が混入する場合がある。該ペレットを用いて成形品とする場合には、さらに溶融成形することでPVA系樹脂の熱劣化が進み、着色による成形物の外観不良等を招くおそれがあったり、フィルム化する際にはフィッシュアイの原因となるおそれがあった。特に、着色される成形品においては、着色前の樹脂の色目が強いと正確な色が出せない等の問題も発生する場合がある。
また、PVA系樹脂のペレットにおいて、ある程度の硬度を有していることが求められる。PVA系樹脂の硬度が低いと、溶融成形加工時にスクリューで粉末状になり、スクリューで押出不可能となったり、微粉化した樹脂が、成形物のフィッシュアイの原因になったりすることがある。また、ペレットの運搬時にも粉砕しやすくなる。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、着色が小さく且つ硬度特性を向上させたポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットを提供することを解決すべき課題としている。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の硬度とイエローインデックスの値(以下、「YI値」と称することがある。)を有するペレットを用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記<1>~<4>に関するものである。
<1>ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、23℃、50%RHでの硬度が100N以上であり、かつ210℃、5kgf/cmで、2分間、加熱及び加圧した後のイエローインデックスの値が50以下である、ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット。
<2>前記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度が70モル%以上である、<1>に記載のポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット。
<3>前記ポリビニルアルコール系樹脂100質量部に対して、可塑剤を0.1~8質量部含有する、<1>又は<2>に記載のポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット。
<4>嵩比重0.60~0.80g/mlのポリビニルアルコール系樹脂粉末を圧縮し、切断する工程を含む、ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットの製造方法。
本発明によれば、低着色性と高硬度という2つの特性を両立させたポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットが提供される。よって、本発明のポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットの製造時において、大量生産におけるロングラン性を確保し、安定して連続運転及び生産ができる。また、得られたペレットを用いて成形品とした場合には該成形品の外観をより向上させることができる。さらに、該成形品を着色する場合は正確な色を付与することができる。
かかるペレットは、通常、溶融成形の原料として用いられるものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットは、PVA系樹脂を含有し、23℃、50%RHでの硬度が100N以上であり、かつ210℃、5kgf/cmで、2分間、加熱及び加圧した後のイエローインデックスの値が50以下であるものである。
〔PVA系樹脂〕
まず、本発明で用いられるPVA系樹脂について説明する。
PVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーを重合して得られるポリビニルエステル系樹脂をケン化して得られる、ビニルアルコール構造単位を主体とする樹脂である。PVA系樹脂には、ケン化度相当のビニルアルコール構造単位が含有されることとなり、ケン化度が100モル%でない場合には、ケン化されずに残存したビニルエステル構造単位も含有される。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的に酢酸ビニルが好ましく用いられる。
本発明で用いられるPVA系樹脂の嵩比重は0.60~0.80g/mlであることが好ましく、より好ましくは0.63~0.75g/ml、さらに好ましくは0.65~0.70g/mlである。なお、嵩比重は、JIS K6892に準拠した見掛け比重測定法により測定することができる。
かかる嵩比重が大きすぎるとPVA系樹脂が、圧力により装置内で硬くなり、発熱して溶融固化する傾向があり、効率的にPVA系樹脂組成物ペレットを連続生産できない傾向がある。かかる嵩比重が小さすぎるとPVA系樹脂を装置内で効率的に圧縮できないため、硬度の低いペレットとなる傾向がある。
上記の嵩比重のPVA系樹脂を得られる方法としては、(i)PVA系樹脂が得られた後に粉砕する、(ii)ビニルエステル系重合体をケン化する際に撹拌する、(iii)PVA系樹脂を乾燥する際に撹拌し、粉砕する方法等が挙げられる。中でも工程が簡便で、効率が良い点で、(ii)の方法が好ましい。
本発明で用いられるPVA系樹脂の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常、150~4000であり、好ましくは200~2000であり、より好ましくは250~800であり、さらに好ましくは300~600である。
本発明において用いられるペレット化方法では、PVA系樹脂の平均重合度が低くても高くても、その原料粉を問題なくペレット化できるが、その出来たペレットを溶融成形機にかける場合、平均重合度が高すぎるとせん断発熱で熱分解する傾向があり、低すぎると溶融粘度が低すぎて、混練できない場合がある。
本発明で用いられるPVA系樹脂のケン化度は、通常、70モル%以上であり、好ましくは72~99.5モル%であり、特に好ましくは85~98.5モル%である。ケン化度が低すぎるとペレットが柔らかくなり過ぎる場合がある。なお、ケン化度が高すぎるとPVA系樹脂の水溶解性が低下する傾向がある。
本明細書においてPVA系樹脂のケン化度はJIS K 6726に準拠して測定されたものである。
PVA系樹脂の融点は、通常、150~230℃、好ましくは170~220℃であり、特に好ましくは180~200℃である。融点が高すぎると紛体圧縮時に互着性が低く、うまく固まらない傾向があり、融点が低すぎると圧縮時にせん断発熱で溶融して、粉が薄い板状成形物となり、負荷で装置が停止する恐れがある。
また、通常のPVA系樹脂の場合、主鎖の結合様式は1,3-ジオール結合が主であり、1,2-ジオール結合の含有量は1.5~1.7モル%程度であるが、ビニルエステル系モノマーを重合する際の重合温度を高温にすることによって1,2-ジオール結合の含有量を増やすことができ、その含有量を1.8モル%以上、更には2.0~3.5モル%とすることができる。
また、本発明では、PVA系樹脂として、ビニルエステル系樹脂の製造時に各種モノマーをビニルエステル系モノマーと共重合させ、これをケン化して得られる共重合変性PVA系樹脂や、未変性PVAに後変性によって各種官能基を導入した後変性PVA系樹脂を用いることができる。かかる変性は、PVA系樹脂の水溶性が失われない範囲で行うことができ、通常は20モル%未満である。
ビニルエステル系モノマーとの共重合に用いられるモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩、モノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N-ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン、3-ブテン-1-オール、4-ペンテン-1-オール、5-ヘキセン-1-オール等のヒドロキシ基含有α-オレフィン類及びそのアシル化物等の誘導体等を挙げることができる。
また、後反応によって官能基が導入された後変性PVA系樹脂としては、ジケテンとの反応によるアセトアセチル基を有するもの、エチレンオキサイドとの反応によるポリアルキレンオキサイド基を有するもの、エポキシ化合物等との反応によるヒドロキシアルキル基を有するもの、あるいは各種官能基を有するアルデヒド化合物をPVA系樹脂と反応させて得られたもの等を挙げることができる。
かかる変性PVA系樹脂中の変性量、すなわち共重合体中の各種モノマーに由来する構成単位、あるいは後反応によって導入された官能基の含有量は、変性種によって特性が大きく異なるため一概には言えないが、通常、0.1~20モル%の範囲であり、特に0.5~12モル%の範囲が好ましい。
これらの各種変性PVA系樹脂の中でも、本発明においては、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂や、エチレン変性PVA系樹脂が好ましく、特に、溶融成形性に優れる点で、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂が好ましく、中でも側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂が好ましい。
また、特に下記一般式(1)で示される側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂が、溶融成形性が高くなる点で好ましい。
一般式(1)において、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示し、Xは単結合又は結合鎖を示し、またR、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示す。
Figure 0007167711000001
かかる側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂の一般式(1)で表わされる1,2-ジオール構造単位の含有量(変性率)は、通常、0.1~20モル%であり、好ましくは0.5~12モル%であり、更に好ましくは2~9モル%であり、特に好ましくは3~8モル%である。かかる変性率が低すぎると紛体間の互着性が低下する傾向があり、高すぎると低融点になり、紛体の溶融固化が生じやすくなり、連続でのペレット化が困難になる傾向がある。
なお、1,2-ジオール構造単位以外の部分は、通常のPVA系樹脂と同様、ビニルアルコール構造単位と未ケン化部分のビニルエステル構造単位である。
一般式(1)で表わされる1,2-ジオール構造単位中のR~R、およびR~Rは、すべて水素原子であることが、側鎖の末端が一級水酸基となり更に反応性が向上する点で望ましいが、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば炭素数1~4のアルキル基で置換されていてもよい。炭素数1~4のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基等である。該炭素数1~4のアルキル基は、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。
また、一般式(1)で表わされる1,2-ジオール構造単位中のXは、熱安定性の点や高温下や酸性条件下での安定性の点で単結合であるものが最も好ましいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよく、かかる結合鎖としては、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていてもよい)の他、-O-、-(CHO)-、-(OCH-、-(CHO)CH-、-CO-、-COCO-、-CO(CHCO-、-CO(C)CO-、-S-、-CS-、-SO-、-SO-、-NR-、-CONR-、-NRCO-、-CSNR-、-NRCS-、-NRNR-、-HPO-、-Si(OR)-、-OSi(OR)-、-OSi(OR)O-、-Ti(OR)-、-OTi(OR)-、-OTi(OR)O-、-Al(OR)-、-OAl(OR)-、-OAl(OR)O-、等(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは1~5の整数)が挙げられる。中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で炭素数6以下のアルキレン基、特にメチレン基、あるいは-CHOCH-が好ましい。
かかる側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂の製造法としては、特に限定されないが、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で示される化合物との共重合体をケン化する方法や、(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法が好ましく用いられ、例えば、日本国特開2004-285143号公報の段落[0011]~[0019]に記載の方法で製造することができる。
下記一般式(2)、(3)、(4)中のR、R、R、X、R、R、Rは、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R及びRはそれぞれ独立して水素原子またはR-CO-(式中、Rはアルキル基である)である。R10及びR11はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
Figure 0007167711000002
Figure 0007167711000003
Figure 0007167711000004
また、本発明で用いられるPVA系樹脂は、一種類であっても、二種類以上の混合物であってもよく、その場合は、上述の未変性PVA同士、未変性PVAと一般式(1)で示される構造単位を有するPVA系樹脂、ケン化度、平均重合度、変性度等が異なる一般式(1)で示される構造単位を有するPVA系樹脂同士、未変性PVA、あるいは一般式(1)で示される構造単位を有するPVA系樹脂と他の変性PVA系樹脂、等の組み合わせを用いることができる。
〔可塑剤〕
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットは、可塑剤を含有してもよい。
かかる可塑剤としては、例えば、脂肪族多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン等)等の多価アルコールへエチレンオキサイドを付加した化合物、各種アルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの混合付加体等)、糖類(例えば、ソルビトール、マンニトール、ペンタエリスリトール、キシロール、アラビノース、リブロース等)、ビスフェノールAやビスフェノールS等のフェノール誘導体、N-メチルピロリドン等のアミド化合物、α-メチル-D-グルコシド等のグルコシド類等が挙げられる。
可塑剤の配合量としては、PVA系樹脂100質量部に対して、0.1~8質量部とすることが好ましく、1~7質量部がより好ましく、2~6質量部がさらに好ましい。可塑剤の含有量が少なすぎると、PVA系樹脂の粉体間の互着性が得られない傾向があり、逆に可塑剤の含有量が多すぎると、粉体間の互着性が低下する傾向がある。
〔その他の成分〕
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットには、PVA系樹脂と可塑剤の他にも添加剤を含有させてよい。例えば、熱可塑性樹脂(例えば、相溶化剤存在下でポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル)、香料、発泡剤、消臭剤、増量剤、充填剤(例えば、タルク、クレー、モンモリロナイト、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラス繊維、シリカ、マイカ、アルミナ、ハイドロタルサイト、酸化チタン、酸化ジルコニウム、窒化硼素、窒化アルミニウム等の無機充填剤、メラミン-ホルマリン系樹脂等の有機充填材)、剥離剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、加工安定剤、耐候性安定剤、防かび剤、防腐剤等の添加剤を適宜配合することが出来る。
〔PVA系樹脂組成物ペレット〕
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットは、23℃、50%RHでの硬度が100N以上であり、かつ210℃、5kgf/cmで、2分間、加熱及び加圧した後のYI値が50以下である。
(硬度)
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットの硬度は、錠剤硬度計(岡田精工社製、商品名:PC-30)によって、23℃、50%RHの条件下にて測定する硬度である。
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットの硬度は、射出成型機や単軸押出機等のスクリューに混練されたとき、容易に形状が崩れ、混練されない状態になったり、包装袋で運搬の際に形状が崩れたりしないように、100N以上必要であり、好ましくは150N以上、さらに好ましくは300N以上である。上限は、1000N程度である。
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットの硬度を100N以上とするには、(i)特定の嵩比重のPVA系樹脂に圧力をかけて成型する方法、(ii)PVA系樹脂組成物にバインダー樹脂を含有させ成形する方法などが挙げられるが、PVA系樹脂組成物ペレット中のPVA系樹脂以外の成分が少ない点で、(i)の方法が好ましい。
(YI値)
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットのYI値は、本発明のPVA系樹脂組成物ペレットを、熱プレス機により、加熱及び加圧した後のYI値である。
具体的には、熱プレス機の上下のプレス板を210℃に設定し、圧力を5kgf/cmに設定し、2分間加熱及び加圧を行い、2cm×5cm×2mmのプレートを作製し、該プレートのYI値を色差計(日本分光社製、商品名:Spectrometer V-7200)によって測定することにより、本発明のPVA系樹脂組成物ペレットのYI値が求められる。
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットのYI値は、着色の指標であり、さらには他の色に着色して使用する観点から、50以下であり、好ましくは30以下、さらに好ましくは25以下である。なお、下限は通常0である。
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットのYI値を50以下とするには、PVA系樹脂にかかる熱を低減させることが好ましい。PVA系樹脂は、熱がかかることにより、PVA系樹脂末端構造が脱水または脱酢酸反応を起こし、主鎖中にビニレン基を生じる。かかるビニレン基がYI値を上昇させる原因の一つであると考えられている。
また、PVA系樹脂は、多く熱がかかると分子鎖が切断されるため、PVA系樹脂鎖の末端構造数が増加することになる。更に、かかる末端構造にビニレン基が生成されるとYI値が高くなるのである。したがって、PVA系樹脂にかかる熱を低減させることでYI値は低下する。
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットの形状は、円柱状、角柱状などが挙げられるが、製造しやすさの点で、円柱状が好ましい。
円柱状の場合の大きさは、長さが0.5~5.0mm、好ましくは1.0~3.0mmであり、直径が1.0~3.0mm、好ましくは1.5~2.5mmである。
かかる大きさが大きすぎると押出機のトルク異常が発生する傾向があり、小さすぎると未溶融の原因となる傾向がある。
〔PVA系樹脂組成物ペレットの製造方法〕
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットの製造方法は、例えば、(i)PVA系樹脂粉末に圧力をかけて圧縮し、切断する方法、(ii)PVA系樹脂水溶液を型に流し入れ、乾燥させ成形し切断する方法、(iii)PVA系樹脂組成物にバインダー樹脂を含有させ成形する方法等が挙げられるが、生産効率や成形性・YI値の点から、(i)の方法が好ましい。
以下に(i)の方法について詳細に説明する。
(i)の方法は、以下の工程を有することが好ましい。
(1)混合工程
(2)造粒工程
(3)乾燥工程
まず(1)混合工程から説明する。混合工程は、ミキサーでPVA系樹脂ペレットの材料を混合し、均一にするための工程である。
混合工程で用いられるミキサーとしては、例えば、リボンブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシルミキサーなどが挙げられるが、混合性の点からヘンシルミキサーが好ましい。
かかるミキサーの回転速度としては、ミキサーの容量や種類、撹拌翼の種類によって異なってくるが、通常、10~1000rpm、好ましくは100~800rpmである。かかる回転速度が遅すぎると材料の混合が不十分となる傾向があり、速すぎると材料が飛散する傾向がある。
また、混合時間についても、ミキサーの容量や種類、撹拌翼の種類によって異なってくるが、通常、5~60分、好ましくは10~30分である。かかる混合時間が短すぎると混合により生じるせん断熱が小さく、PVA系樹脂粉末中の余分な揮発分が多く残り、不純物の多い材料となる傾向がある。また、かかる混合時間が長すぎると、PVA系樹脂に熱がかかりすぎることになり、YI値が上昇する傾向がある。
また、可塑剤を配合する場合には、PVA系樹脂粉末の混合の際に、分割して配合する方法、一括で配合する方法があるが、均一に混合することができる点で、分割して配合する方法が好ましい。可塑剤を配合する場合は、上記の混合時間に更に、5~60分間混合時間を延長することが好ましい。
次に(2)造粒工程について説明する。造粒工程は、(1)の混合工程で混合された材料を造粒する工程である。
造粒方法としては、加圧して造粒する方法が好ましく、タブレッティングやブリケッティング等の圧縮造粒や、材料をスクリューやロールにより加圧しダイスの孔から押し出す、押出造粒などが挙げられ、せん断発熱が発生しにくい点から、押出造粒が好ましい。
押出造粒に用いる造粒機としては、例えば、ディスクペレッターなどのロール型押出造粒機、スクリュー型押出造粒機が挙げられ、せん断発熱が発生しにくい点から、好ましくはロール型押出造粒機である。
ロール型押出造粒機には、グランドラインに水平に設置された円筒型のダイスがあり、ダイスには複数の孔があり、回転をする。かかるダイス上に、ダイスに接するようにロールが1~4個程度設置されており、通常、ロールは公転を行わず、自転のみ行っている。
ダイス上に供給された材料は、ダイスとロールの間にかきこまれ、ダイス孔より、連続的に順次、押出造粒される。ダイスの下部には、ナイフカッターが設置されており、ペレットを適当な長さに切断していく。
ダイス孔の形状は、材料の物性により適宜変更することができ、ダイス下部に向かって直径が小さくなることで圧力がかかり、造粒することができる。
ダイス孔の直径は、ダイス上部と下部や内部で異なるが、最大の直径は、通常0.5~10mm、好ましくは2~4mm、最小の直径は、通常0.1~8mm、好ましくは1~3mmである。
ダイスの温度は、ダイス上部では、通常20~100℃、好ましくは40~80℃であって、ダイス下部では、通常40~120℃、好ましくは60~100℃である。
ロールの回転速度は、通常、20~200rpm、好ましくは50~120rpmである。
ロール型押出造粒機としては、例えば、ダルトン社製のディスクペレッター F-5-S/11-175Dなどを用いることができる。
最後に(3)乾燥工程について説明する。(2)造粒工程で得られたものを、乾燥することで、本発明のPVA系樹脂組成物ペレットを得ることができる。
かかる乾燥方法は、熱風乾燥、除湿乾燥、真空乾燥が挙げられ、中でも生産効率の点から熱風乾燥が好ましい。熱風の温度としては、通常80~150℃、好ましくは90~110℃である。また、乾燥時間は、通常10~120分、好ましくは20~60分である。
熱風乾燥機としては、例えば、熱風流動乾燥機(ダルトン社製、商品名:MDG-80)を用いることができる。
かくして上記の方法により本発明のPVA系樹脂組成物ペレットを得ることができ、低着色性と高硬度という2つの特性を両立させたPVA系樹脂組成物ペレットとなる。
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、以下において、「部」、「%」とあるのは、特にことわりのない限り、質量基準を意味する。
[実施例1]
〔PVA系樹脂の製造〕
<PVA系樹脂1>
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル85部(全体の10%を初期仕込み)、メタノール460部、及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテン7.6部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.32部投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。さらに、重合開始0.5時間後に酢酸ビニル765部を8時間滴下(滴下速度95.6部/hr)した。重合開始から2.5時間目と4.5時間目にアゾビスイソブチロニトリルを0.2部ずつ追加し、酢酸ビニルの重合率が85%となった時点で、m-ジニトロベンゼンをモノマー質量に対して10ppm添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込みつつ蒸留することで未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
ついで、上記溶液をメタノールで希釈し、固形分濃度を50%に調整して、かかるメタノール溶液をニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、ナトリウム分濃度が2質量%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテン構造単位の合計量1モルに対して9ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、さらにナトリウム分濃度が2質量%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を酢酸ビニル構造単位及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテン構造単位の合計量1モルに対して4ミリモル追加しケン化を行った。その後、中和用の酢酸を水酸化ナトリウムの0.8当量添加し、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂1を得た。
得られた側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂1のケン化度は、樹脂中の残存酢酸ビニル及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテンの構造単位の加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、86モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、350であった。
また、前記一般式(1)で表される1,2-ジオール構造単位の含有量は、H-NMR(300MHz プロトンNMR、d-DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、3モル%であった。
また、PVA系樹脂1の嵩比重を、JIS K6892に準拠した見掛け比重測定法により測定したところ、0.68g/mlであった。
〔PVA系樹脂組成物ペレットの製造方法〕
(1)混合工程
PVA系樹脂1の粉末をヘンシルミキサー(サンテック社製、商品名:ヘンシルミキサー)に入れ、可塑剤を添加する場合には、その上に徐々に添加しながら撹拌し、均一に混合した。その後、30分間撹拌を持続することによって、PVA系樹脂組成物ペレットの材料を調製した。
(2)造粒工程
ディスクペレッター(テクノパウダルトン社製、商品名:F-5-S/11-175D)に上記で混合した材料を投入し、表1に記載の条件で運転し造粒した。
(3)乾燥工程
上記で造粒したものを流動乾燥機(ダルトン社製、商品名:MDG-80)で40分間乾燥することにより、PVA系樹脂組成物ペレットを作製した。
Figure 0007167711000005
〔評価〕
〔PVA系樹脂組成物ペレットの硬度〕
錠剤硬度計(岡田精工社製、商品名:PC-30)によって、23℃、50%RHの条件下にて上記PVA系樹脂組成物ペレットの硬度を測定した。結果を表2に示す。
〔PVA系樹脂組成物ペレットのYI値〕
上記PVA系樹脂組成物ペレットを、熱プレス機により、上下のプレス板の設定温度を210℃とし、5kgf/cmで、2分間、加熱及び加圧し、2cm×5cm×2mmのプレートを作製した。該プレートのYI値を色差計(日本分光社製、商品名:Spectrophotometer V-7200)によって測定した。結果を表2に示す。
[実施例2]
使用するPVA系樹脂を下記のPVA系樹脂2に変更した以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。結果を表2に示す。
<PVA系樹脂2>
還流冷却器、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル76.6部(初期仕込み率40%)、メタノール14.2部、3,4-ジアセトキシ-1-ブテン9.2部(初期仕込み率40%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを対仕込み酢酸ビニル0.068モル%投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、酢酸ビニル及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテンの残量を13.5時間等速滴下しながら重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が91%となった時点で、m-ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により、未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
ついで、上記メタノール溶液を更にメタノールで希釈し、濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテン構造単位の合計量1モルに対して4.5ミリモルとなる割合でナトリウム分濃度が2質量%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂2を得た。
得られた側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂2のケン化度は、樹脂中の残存酢酸ビニル及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、99モル%であった。
また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、450であった。
また、前記一般式(1)で表される1,2-ジオール構造単位の含有量は、H-NMR(300MHz プロトンNMR、d-DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、6モル%であった。
また、PVA系樹脂2の嵩比重を、JIS K6892に準拠した見掛け比重測定法により測定したところ、0.65g/mlであった。
[実施例3]
材料調製時に可塑剤としてグリセリンを、PVA系樹脂1(100質量部)に対して4質量部添加した以外は、実施例1と同様に行った。
[比較例1]
使用するPVA系樹脂を下記のPVA系樹脂3に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
<PVA系樹脂3>
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル68.5部、メタノール20.5部、3,4-ジアセトキシ-1-ブテン11.0部(8モル%対仕込み酢酸ビニル)を酢酸ビニルの初期仕込み率10%、酢酸ビニル、3,4-ジアセトキシ-1-ブテンを9時間等速滴下の条件で仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.3モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が90%となった時点で、m-ジニトロベンゼンをモノマー質量に対して10ppm添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
ついで、上記メタノール溶液をメタノールで希釈し、濃度55質量%に調整して、ナトリウム分濃度が2質量%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4-ジアセトキシ-1-ブテン構造単位の合計量1モルに対して10.5ミリモルとなる割合で加えて、均一混合し、ベルトに流し込み、雰囲気温度を40℃に保ちながら、ケン化を行った。ケン化が進行するとともにゲル化が進み、板状となった時点で、ラバーカッター及び櫛形カッターで削り切り、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中70℃、12時間で乾燥することにより、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂3を得た。
得られた側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂3のケン化度は、樹脂中の残存酢酸ビニル及び3,4-ジアセトキシ-1-ブテンの構造単位の加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、99モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、300であった。融点を示差熱分析装置DSCで測定したところ168℃であった。
また、前記一般式(1)で表される1,2-ジオール構造単位の含有量は、H-NMR(300MHz プロトンNMR、d-DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、8モル%であった。
また、PVA系樹脂3の嵩比重を、JIS K6892に準拠した見掛け比重測定法により測定したところ、0.58g/mlであった。
[比較例2]
使用するPVA系樹脂を下記の未変性PVA系樹脂に変更し、可塑剤の添加量を、該未変性PVA系樹脂(100質量部)に対してグリセリン10質量部にした以外は、実施例1と同様に行った。
<未変性PVAの製造>
還流冷却機、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル1000部、メタノール140部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で5時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が95%となった時点で、m-ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し、PVAのメタノール溶液(樹脂分41%)を得た。
続いて、上記メタノール溶液をさらにメタノールで希釈して、濃度33%に調整してニーダーに仕込んだ。溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの3.5%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して2.0ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で固液分離により濾別した。
得られたPVA樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、88モル%であり、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、550であった。
また、得られたPVA樹脂の嵩比重を、JIS K6892に準拠した見掛け比重測定法により測定したところ、0.56g/mlであった。
[比較例3]
可塑剤のグリセリンを添加しなかった以外は、比較例2と同様に行った。
[比較例4]
溶融成形でPVA系樹脂組成物ペレットを製造した以外は、実施例2と同様に行った。
[比較例5]
溶融成形でPVA系樹脂組成物ペレットを製造した以外は、比較例1と同様に行った。
なお、比較例4及び5において、溶融成形は下記の条件にて行った。
押出機:テクノベル社製 15mmφ L/D=60
押出温度:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D=150/170/180/190/200/210/220/220/220℃
回転数:200rpm
吐出量:1.5kg/h
Figure 0007167711000006
実施例1~3のPVA樹脂組成物ペレットは、硬度に優れ、YI値が低く着色も小さいペレットであった。これに対して、比較例1~3のPVA系樹脂組成物ペレットは、YI値は小さいものの、硬度が劣るものであり、比較例4及び5のPVA系樹脂組成物ペレットは、硬度には優れるものであったが、YI値が大きく、着色したペレットであった。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は2017年6月2日出願の日本特許出願(特願2017-110412)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明のPVA系樹脂組成物ペレットは、例えば、押出成形、射出成形、フィルム成形(インフレフィルム・Tダイキャストフィルム)、異型成形、溶融コーティング、ブロー成形、溶融紡糸、不織布成形(スパンボンド、メルトブローン)等における成形材料用途、とりわけ色を付けて成形品にする用途に好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂を含有するポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットであって、
    前記ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットの23℃、50%RHでの硬度が100N以上であり、かつ210℃、5kgf/cmで、2分間、加熱及び加圧した後のイエローインデックスの値が50以下であり、
    前記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度が150~4000であり、ケン化度が70モル%以上であり、融点が150~230℃である、ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット。
  2. 前記ポリビニルアルコール系樹脂100質量部に対して、可塑剤を0.1~8質量部含有する、請求項1に記載のポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット。
  3. 嵩比重0.60~0.80g/mlのポリビニルアルコール系樹脂粉末を圧縮し、切断する工程を含み、
    前記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度が150~4000であり、ケン化度が70モル%以上であり、融点が150~230℃である、ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレットの製造方法。
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