JP2005060535A - ポリビニルアセタール樹脂及びその製造方法 - Google Patents

ポリビニルアセタール樹脂及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 粉粒状のポリビニルアセタール樹脂は、製造及び加工する際に粉立ってしまい、作業性、作業環境の悪化につながる。また、見かけ比重が小さいために、貯蔵、運送コストが高くなる。
【解決手段】 ポリビニルアルコールとアルデヒドを、水及び/又は有機溶剤中、酸触媒の存在下で反応させた後、洗浄、脱揮及び乾燥して得られるポリビニルアセタール樹脂であって、該ポリビニルアセタール樹脂を、洗浄後、水及び/又は有機溶剤含有量10〜60重量%まで脱水した後、溶融押出機を用いて樹脂溶融温度以上280℃以下で脱揮及び乾燥してストランド状に押し出し、カッターで切断してペレット状に成形したことを特徴とするポリビニルアセタール樹脂。
【選択図】図1

Description

本発明は、見かけ比重が高く、取扱性が良好なペレット状のポリビニルアセタール樹脂及びその製造方法に関する。
ポリビニルアセタール樹脂は、接着性、耐熱性、透明性に優れていることから、塗料、接着剤、バインダー、各種成形体等、広範に利用されている。このポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールとアルデヒドを、水及び/又は有機溶剤中、酸触媒の存在下で反応させた後、洗浄、脱揮及び乾燥という工程を経て得られるものであり、見かけ比重が0.2〜0.3程度の粉粒状のものである(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ポリビニルアセタール樹脂の乾燥にあっては、一般に流動乾燥方法あるいは気流乾燥方法により行われている。しかしながら、このような見かけ比重が小さいポリビニルアセタール樹脂は、乾燥気流中に飛散して粉塵爆発する危険性があるため乾燥工程全体に窒素による循環方式を採用する等の対策をとらねばならず、製造コストが高くなる、運転管理が難しくなるという問題があった。
また、見かけ比重が小さいために、ポリビニルアセタール樹脂を貯蔵するための貯蔵庫の容積が重量に比べて過大となる、運送コストが大きくなるという問題、さらには、ポリビニルアセタール樹脂を加工する際に粉立ってしまい作業性や作業環境が悪化する、溶剤へ溶解させる際に凝集して溶けにくくなるなど、生産性が悪化してしまうという問題があった。
これらの問題を解決するために、見かけ比重の小さい粉粒体を乾式造粒機にて圧密造粒し、見かけ比重を大きくする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3112719号公報(請求項1、段落番号0023等) 特開2000−51724号公報(請求項1、段落番号0022等)
乾式造粒機にて粉粒状の樹脂を加圧、圧密化する手段では、見かけ比重が大きくなり、貯蔵、運送コストは改善され、樹脂の粉立ちや溶剤への溶解時間も低減される。しかしながら、微粉の生成は避けられずその効果は十分ではなかった。また、乾式造粒機による造粒加工は乾燥後の樹脂を使用するため、ポリビニルアセタール樹脂製造時の作業性、作業環境は改善されない。このため、乾燥設備としては大掛かりな窒素循環方式を採用する必要があることに変わりがないばかりか、乾式造粒機を新たに導入する必要があり、製造コストが高くなる、運転管理が難しいという課題が残されていた。
本発明者らは上記の課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、ポリビニルアセタール樹脂の乾燥を溶融押出機を用いて行うとともに、ポリビニルアセタール樹脂をペレット状に成形することにより、上記課題を解決し得ることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明は、ポリビニルアルコールとアルデヒドを、水及び/又は有機溶剤中、酸触媒の存在下で反応させた後、洗浄、脱揮及び乾燥して得られるポリビニルアセタール樹脂であって、該ポリビニルアセタール樹脂を、洗浄後、水及び/又は有機溶剤の含有量を10〜60重量%に調整した後、溶融押出機を用いて樹脂溶融温度以上280℃以下で脱揮、乾燥及び混練してストランド状に押し出し、カッターで切断してペレット状に成形したことを特徴とするポリビニルアセタール樹脂を提供するものである。なお、本発明におけるポリビニルアセタール樹脂は、溶融押出機によりその溶融温度以上に加熱、可塑化されて、金型より溶融状態で押し出されるものである。
また、本発明は、該ポリビニルアセタール樹脂を製造するにあたって、溶融押出機が、供給ホッパーの下流に、少なくとも1ヶ所の脱液用のスリット部と、さらにその下流に少なくとも1ヶ所の減圧手段を備えた脱揮用のベント部を有するものを使用することを特徴とするポリビニルアセタール樹脂の製造方法を提供するものである。
本発明のポリビニルアセタール樹脂の製造方法は、粉塵爆発の防止、貯蔵庫の容積や運送コストの低減、さらには、ポリビニルアセタール樹脂を製造する際の作業性や作業環境の改善ができるという効果を有するものである。
以下、本発明のポリビニルアセタール樹脂の製造方法について詳細に説明する。本発明のポリビニルアセタール樹脂の製造方法は、ポリビニルアルコールとアルデヒドを、水及び/又は有機溶剤中で、酸触媒の存在下で反応させ、生成したポリビニルアセタール樹脂を、洗浄後、揮発分量を特定の量以下に調整し、溶融押出機により、樹脂温度を特定の範囲に調整して脱揮、乾燥及び混練を行い、ペレット状に成形することに特徴があるものである。
ポリビニルアセタール樹脂の反応、洗浄、脱水方法は、特に限定するものではなく、公知の方法で行うことができ、例えば、ポリビニルアルコールの水溶液とアルデヒドとを酸触媒の存在下、アセタール化反応させて樹脂粒子を析出させる水媒法、ポリビニルアルコールを有機溶媒中に分散させ、酸触媒の存在下、アルデヒドとアセタール化反応させ、この反応液をポリビニルアセタール樹脂に対して貧溶媒である水等により析出させる溶媒法などを適用することができる。どちらの方法でも、ポリビニルアセタール樹脂が媒体中に分散した、いわゆるスラリーが得られる。
この方法により得られたスラリーは、酸触媒により酸性を呈しているため、水酸化ナトリウムや重炭酸ナトリウムなどのアルカリ中和剤などを添加して、pHが5〜11となるように調整する。次いで、脱水と水洗を行い、中和により生成した塩、残留するアルデヒドなどの反応残さを除去し、揮発分を含んだウエットケーキ状のポリビニルアセタール樹脂が得られる。
ここで、ポリビニルアセタール樹脂の重合に用いられるポリビニルアルコールとしては、一般に、平均重合度200〜4000、ケン化度が80モル%以上のものを、単独あるいは2種類以上を併用したものがある。
また、ポリビニルアセタール樹脂の重合に用いられるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、tert−ブチルアルデヒド、アミルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒドなどの脂肪族アルデヒド類、シクロヘキシルアルデヒド、フルフラールなどの脂環族アルデヒド類、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ハロゲン置換ベンズアルデヒド、フェニル置換アルキルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド類などがある。これらの中で、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドが好ましく用いられる。これらのアルデヒドは単独あるいは2種類以上を併用することができる。
酸触媒としては、塩酸、リン酸、硫酸、クエン酸、パラトルエンスルホン酸などを、単独あるいは2種類以上を併用することができる。これらの酸触媒は、一般に反応液のpHが0.3〜2.0となるように適量添加される。
得られたウエットケーキ状のポリビニルアセタール樹脂は、溶融押出機の供給ホッパーに投入する前に、予備乾燥によりその揮発分を調整しても良い。予備乾燥は、従来公知の乾燥設備によって行えば良いが、脱水後のポリビニルアセタール樹脂を空気輸送する際には、輸送用空気を加熱、乾燥させることにより、空気輸送中に気流方式の予備乾燥を行うこともできる。
次に、得られたウエットケーキ状のポリビニルアセタール樹脂を、溶融押出機の供給ホッパーに投入する。押出機内で、該ポリビニルアセタール樹脂は加熱、圧搾され、揮発分がさらに除去される。
ここで、溶融押出機の供給ホッパーに投入するポリビニルアセタール樹脂中の揮発分量は、ウェット基準で10〜60重量%(以下、特に断りがない限り、揮発分量はウェット基準で示す)、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%に調整する必要がある。ポリビニルアセタール樹脂中の揮発分量が60重量%を超えてしまうと、揮発分を除去するために樹脂の押出量あたりのスクリュー径を大きくし、溶融押出機のL/D(スクリュー長さ/スクリュー径)を長くとり、強い剪断力が必要となるため、製造コストがアップするだけでなく、ポリビニルアセタール樹脂の黄色度(YI)等の品質も悪化する。また、揮発分量が10重量%に満たないと、ポリビニルアセタール樹脂が粉粒状となって飛散し粉塵爆発する危険性が高くなってしまう。なお、本発明におけるウェット基準の揮発分量とは、ウェットケーキ状のポリビニルアセタール樹脂全重量に対する水分の割合をいう。
また、溶融押出機内の樹脂温度は、樹脂溶融温度以上280℃以下とする必要がある。ポリビニルアセタール樹脂の樹脂温度が280℃を超えてしまうと、分子鎖の切断が顕著に発生してしまい、ポリビニルアセタール樹脂の黄色度(YI)が高くなってしまう。また、ポリビニルアセタール樹脂の樹脂温度が樹脂溶融温度に満たないと、溶融粘度が高くなりすぎて金型から均一なストランド状に押し出せずペレット化できなくなってしまう。なお、本発明における樹脂溶融温度とは、ポリビニルアセタール樹脂が十分に可塑化され、金型から均一なストランド状に押し出せる最低の温度をいう。
本発明のポリビニルアセタール樹脂の製造方法に採用される溶融押出機は、供給ホッパーの下流に、脱液用のスリット部を少なくとも1個、さらにその下流に減圧手段を有する脱揮用のベント部を少なくとも1個有するものが好ましい。ここで、脱液用のスリット部は、溶融押出機内で、ウエットケーキ状のポリビニルアセタール樹脂を加熱、圧搾して搾り出された液状の揮発分を溶融押出機外へ排出するものであり、脱揮用のベント部は、ポリビニルアセタール樹脂に残った揮発分を蒸気として抜き出すものである。
脱液用のスリット部の幅にあっては、あまりに大きすぎると、樹脂圧により液状の揮発分だけでなくポリビニルアセタール樹脂自体が溶融押出機外に漏れてしまい、小さすぎると液状の揮発分を搾り出せなくなってしまうため、0.2〜1.2mmのものが良く、好ましくは0.3〜0.8mmのものが良い。また、脱液用のスリット部の長さにあっては、あまりに長くすると溶融押出機自体が大きなものになってしまい、短すぎると液状の揮発分を絞りきれなくなってしまうため、100〜200mmのものが良く、好ましくは130〜170mmのものが良い。
このようにして、溶融押出機内で脱水、乾燥及び混練されたポリビニルアセタール樹脂は、溶融押出機の樹脂出口付近に配置された金型のダイホールからストランド状に押し出され、カッターで切断されてペレット状に成形される。なお、これらの工程で用いられる金型、カッターは、特に限定するものではなく、公知のものを採用すれば良い。
本発明にあっては、ポリビニルアセタール樹脂と他の樹脂(アセタール化度の異なるポリビニルアセタール樹脂、あるいはアルデヒドの種類が異なるポリビニルアセタール樹脂を含む。以下、同じ。)をブレンドしてペレット化しても良い。また、ポリビニルアセタール樹脂は供給ホッパーより供給し、他の樹脂を溶融押出機の途中から供給してペレット化しても良い。
本発明で得られるポリビニルアセタール樹脂には、必要に応じて各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、加工助剤、帯電防止剤、耐候剤、軟化剤、着色剤などを配合することができる。これらの添加剤を加える方法としては、特に限定はなく、いずれの工程でも、また、必要に応じて複数箇所に添加することができる。例えば、原料中に溶解させる、反応缶に直接仕込む、押出機の供給ホッパーでブレンドする、押出機の途中や先端で添加することができる。
特に、本発明で得られるポリビニルアセタール樹脂に可塑剤を配合することによって、溶融押出機内のポリビニルアセタール樹脂の溶融粘度を下げることができる。このため、溶融押出機内の樹脂溶融温度を低下させることができ、より黄色度(YI)を向上させたポリビニルアセタール樹脂を得ることができる。
該可塑剤の配合量にあっては、多く配合しすぎるとポリビニルアセタール樹脂の機械的強度が低下してしまうため、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し60重量部以下の範囲が良く、好ましくは30〜50重量部が良い。
該可塑剤としては、ポリビニルアセタール樹脂用の従来公知の可塑剤を適宜選択して採用でき、トリエチレングリコール−ジ−2エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−2エチルヘプタノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−2エチルヘプタノエート等があるが、これらに限定されるものではない。
以下に実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明は下記の実施例により限定されるものではない。
(反応)
ステンレス製溶解槽に、純水900部と、平均重合度1700、ケン化度98.5モル%のポリビニルアルコール(電気化学工業製、商品名デンカポバールK−17E)100部を投入し、加温してポリビニルアルコールを完全に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液を作成した。また、アルデヒドとしてのブチルアルデヒド100部に対して、酸化防止剤としてのジブチルヒドロキシトルエン0.30部を添加し、完全に溶解させ、酸化防止剤のブチルアルデヒド溶液(以下、ブチルアルデヒド溶液という)を作成した。該ポリビニルアルコール水溶液を内容積200Lの完全混合槽型反応器(以下、連続槽という)に1.2m/hrで連続的に供給し、同時に、ブチルアルデヒド溶液を76kg/hrで、酸触媒としての35%塩酸を39kg/hrで連続槽に供給した。連続槽内の反応液の温度を35℃に制御し、反応液の滞留量が200Lとなるように反応液を連続的に取り出した(平均滞留時間10分)。数分間経過後、反応液は白濁し、ポリビニルアセタール樹脂が固体として水中に析出したスラリーを得た。連続槽へのポリビニルアルコール水溶液等の供給を1時間実施した後、連続槽より取り出したスラリーの一部をサンプリングし、生成したポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度を測定したところ、58モル%であった。次いで、連続槽より取り出したスラリーを内容積14mの混合槽型反応器(以下、熟成槽という)に3時間供給し(供給量約8m)、55℃で2時間熟成させた。次いで、熟成槽に20%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pH9に調整後、このスラリーを遠心脱水機による脱水と純水による洗浄を3回繰り返し、水及び少量の溶剤(ブチルアルデヒド等)を含んだウエットケーキ状のポリビニルアセタール樹脂を得た。該ポリビニルアセタール樹脂の揮発分を測定したところ、42重量%であった。また、アセタール化度を測定したところ、71モル%であった。
ここで、ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、H−NMRにて測定した値である。また、揮発分の測定は、樹脂を105℃で2時間乾燥させたのち、デシケーター内で放冷し、乾燥前後の質量差を揮発分量とし、(揮発分量)/(揮発分量+乾燥後の樹脂量)を百分率で示した値である。
(乾燥)
溶融押出機は、1個の脱水用のスリット部2と、その下流に減圧手段を有する2個の脱揮用のベント部3を設けた、スクリュー外径59mm、L/D=40のかみ合い型同方向の2軸押出機を用いた。揮発分42重量%を含む該ポリビニルアセタール樹脂を233kg/Hrの速度で供給ホッパー1より連続的に2軸押出機に供給した。運転条件としては、バレル温度200℃、スクリュー回転数600回転/分に設定し、脱揮用の各ベント部3の圧力は供給ホッパー1側から順に60mmHg、50mmHgとした。金型4の出口における樹脂は、樹脂温度247℃で溶融状態であった。金型4のダイホールからストランド状に出てきた溶融樹脂を(図示しない)水槽で冷却した後、(図示しない)ペレタイザーで約3mmの長さにカッティングしペレット状のポリビニルアセタール樹脂を得た。
(測定)
上記の方法で得られたポリビニルアセタール樹脂中の揮発分を前記の方法で測定したところ、1.2重量%であった。また、ホソカワミクロン製パウダーテスターTYPE PT−Eにより該ポリビニルアセタール樹脂の見かけ比重(かため)を測定したところ、0.54であった。また、該ポリビニルアセタール樹脂10gを攪拌下、エタノール90gに投入し、該樹脂が完全に溶解するまでの時間を測定したところ、1.5時間であった。また、該ポリビニルアセタール樹脂10gをプレス機にて、180℃、4MPa、20分の条件でプレスし、厚さ1mmの薄板を作成して黄色度(YI)を測定したところ、2.9であった。黄色度(YI)の測定は、日本電色工業社製 測色色差計Z−1001DP型を使用した。押出機の運転条件及び測定結果を表1に示した。
水及び少量の溶剤を含んだポリビニルアセタール樹脂は、実施例1で作成した揮発分42重量%のものを使用した。溶融押出機のバレル温度を160℃に設定した以外は、実施例1と同様の方法で押出しを行った。結果を表1に示した。
水及び少量の溶剤を含んだポリビニルアセタール樹脂は、実施例1で作成した揮発分42重量%のものを使用した。次いで、気流式乾燥機により、該ポリビニルアセタール樹脂を90℃の熱風を用いて予備乾燥させた。予備乾燥後の該ポリビニルアセタール樹脂中の揮発分は、15重量%であった。揮発分15重量%を含む該ポリビニルアセタール樹脂を159kg/Hrの速度で2軸押出機に供給した。溶融押出機のバレル温度を160℃、スクリュー回転数を500rpmとした以外は、実施例1と同様の方法で行った。結果を表1に示した。
予備乾燥させたポリビニルアセタール樹脂は、実施例3で作成した揮発分15重量%のものを使用した。次いで、該ポリビニルアセタール樹脂を113kg/Hrの速度で2軸押出機に供給し、同時に、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエートを38kg/Hrの速度で該ポリビニルアセタール樹脂を供給ホッパー1に連続供給した。スクリュー回転数を450rpmとした以外は、実施例3と同様の方法で行った。結果を表1に示した。
本発明の比較例1を説明する。水及び少量の溶剤を含んだポリビニルアセタール樹脂は、揮発分が65重量%になるように、実施例1の方法に準じて作成した。L/D=60のかみ合い型同方向の2軸押出機を用い、該ポリビニルアセタール樹脂を386kg/Hrの速度で供給ホッパー1より連続的に2軸押出機に供給した以外は、実施例1と同様の方法で押し出しを行った。結果は、表2に示した通り、揮発分及び黄色度(YI)が高いペレットになってしまった。
本発明の比較例2を説明する。水及び少量の溶剤を含んだポリビニルアセタール樹脂は、実施例1で作成した揮発分42重量%のものを使用した。樹脂温度が283℃になるようにバレル温度を調整した以外は、実施例1と同様の方法で押し出しを行った。結果は、表2に示した通り、黄色度(YI)が高いペレットになってしまった。
本発明の比較例3を説明する。比較例3は、従来法で製造したポリビニルアセタール樹脂である。水及び少量の溶剤を含んだポリビニルアセタール樹脂は、実施例1で作成した揮発分42重量%のものを使用した。次いで、気流式乾燥機により、該ポリビニルアセタール樹脂を90℃の熱風を用いて乾燥させた。乾燥後の該ポリビニルアセタール樹脂中の揮発分は、0.5重量%であった。得られた粉粒状のポリビニルアセタール樹脂をそのままの状態で使用した。結果を表2に示した。
Figure 2005060535
Figure 2005060535
本発明のポリビニルアセタールを製造する溶融押出機の概略図。
符号の説明
1: 供給ホッパー
2: スリット部
3: ベント部
4: 金型

Claims (2)

  1. ポリビニルアルコールとアルデヒドを、水及び/又は有機溶剤中、酸触媒の存在下で反応させ、洗浄、脱揮及び乾燥して得られるポリビニルアセタール樹脂であって、該ポリビニルアセタール樹脂を、洗浄後、水及び/又は有機溶剤の含有量を10〜60重量%に調整した後、溶融押出機を用いて樹脂溶融温度以上280℃以下で脱揮、乾燥及び混練してストランド状に押し出し、カッターで切断してペレット状に成形したことを特徴とするポリビニルアセタール樹脂。
  2. 請求項1記載のポリビニルアセタール樹脂を製造するにあたって、溶融押出機が、供給ホッパーの下流に、少なくとも1ヶ所の脱液用のスリット部と、さらにその下流に少なくとも1ヶ所の減圧手段を備えた脱揮用のベント部を有するものを使用することを特徴とするポリビニルアセタール樹脂の製造方法。
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