JP4526652B2 - ビニルアルコール系重合体組成物および成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニルアルコール系重合体(以下、PVA系重合体と略記する)、ビニルアミド系重合体およびアルカリ金属塩からなり、成形性および強度に優れたPVA系重合体組成物、並びに該PVA系重合体組成物からなる成形品に関する。さらに詳しくは融点が低く、成形性、強度に優れたPVA系重合体組成物、並びに該PVA系重合体組成物からなる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
PVA系重合体は代表的な水溶性樹脂であり、けん化度によって溶解速度は異なるが、通常、水に溶解してその形状をなくす性質を有している。また、PVA系重合体は造膜性、透明性および機械的強度に優れ、他の樹脂と比較してもより優れた素材であることが知られており、紙用コーティング剤および紙用内添剤などの紙用改質剤;紙、木材および無機物等の接着剤;経糸糊剤、フィルムおよびシート等に幅広く使用されている。さらにPVA系重合体は生分解性を有する樹脂であり、水に溶解したPVA系重合体が環境を汚染するようなことはない。
【0003】
ところで、PVA系重合体を熱処理および熱成形する際には、熱安定性(着色、臭気、粘度等)が極めて重要となる。特に溶融成形に関しては、PVA系重合体は結晶融点と分解開始温度が近いため、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの樹脂に比べると劣化が激しく、熱安定性が極めて低い。従って、PVA系重合体を容易に溶融成形するためには、けん化度を下げる、コモノマーを共重合させる、あるいは可塑剤や水を添加する等の方法によって、融点を低くする工夫が必要である。しかし、これらの方法では得られた成形物を高湿下で放置した際の強度や弾性率が低下することがあり、決して十分なレベルとはいえず、またそのような方法では、用いることができるPVA系重合体のけん化度、変性度等の適用範囲が狭くなる。また、溶融成形性を向上させるためにエチレンを25〜50モル%共重合したエチレン−ビニルアルコール共重合体は代表的なガスバリアー材として良く知られており、熱安定性の改良に関しては種々の工夫がなされているが、更なる改良が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、PVA系重合体にビニルアミド系重合体およびアルカリ金属塩を配合させることにより、成形品に着色やゲルがほとんど認められず、樹脂の劣化による発煙や分解臭がほとんど認められないなど成形性に優れたPVA系重合体組成物、並びに該PVA系重合体組成物からなる、強度に優れ、さらにべとつきの少ない成形品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ビニルアミド系重合体およびアルカリ金属塩をPVA系重合体に特定量配合させることにより、成形性および強度に優れたPVA系重合体組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
すなわち本発明は、エチレン単位を9〜32モル%含有するPVA系重合体(A)、重量平均分子量が400〜50000であり、ビニルホルムアミド系重合体および/またはビニルアセトアミド系重合体であるビニルアミド系重合体(B)およびアルカリ金属塩(C)からなり、成分(A)100重量部に対する成分(B)の配合割合が0.4〜25重量部、成分(C)中のアルカリ金属の配合割合が0.001〜0.5重量部であるPVA系重合体組成物、並びに該PVA系重合体組成物からなる成形品である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明で用いられるPVA系重合体(A)としては、例えば、ビニルエステルの重合体をけん化することにより得られたものを用いることができる。前記ビニルエステルとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどが挙げられるが、工業的には酢酸ビニルを用いるのが好ましい。PVA系重合体(A)のうち、後述するα−オレフィン単位を含有するPVA系重合体などのそれ自体が溶融成形可能なPVA系重合体がより好適に用いられる。
【0008】
ビニルエステル重合体の重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法が挙げられる。その中でも、無溶媒あるいはアルコールなどの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が通常採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられる。重合に使用される開始剤としては、例えば、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始剤または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。重合温度については特に制限はないが、−30〜200℃の範囲が適当である。
【0009】
ビニルエステル重合体は公知の方法によってけん化される。例えば、アルコールに溶解した状態でけん化される。けん化反応に使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコールなどの低級アルコールが挙げられ、メチルアルコールが特に好適に使用される。けん化反応に使用されるアルコールには、40重量%以下であれば、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、ベンゼン等の溶剤を配合していてもよい。けん化反応に用いられる触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、ナトリウムメチラートなどのアルカリ触媒、あるいは鉱酸などの酸触媒が用いられる。けん化反応の温度については特に制限はないが、20〜60℃の範囲が適当である。けん化反応の進行に伴って、ゲル状生成物が析出してくる場合には、その時点で生成物を粉砕し、洗浄後、乾燥することにより、本発明に用いることができるPVA系重合体が得られる。
【0010】
PVA系重合体(A)はN−ビニルアミド単位を共重合成分として含有していてもよい。 N−ビニルアミド単位としては、例えば、 N−ビニルホルムアミド、 N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−カプロラクタム等から誘導される単位が挙げられる。これらのN−ビニルアミド単位の含有量は0.1〜20モル%が好ましく、含有量が20モル%を越える場合には、成形品の機械的強度が低下することがある。
【0011】
また、 PVA系重合体(A)はポリオキシアルキレン基を有する単位を含有していてもよい。ポリオキシアルキレン基を有する単位としては、例えば、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)ビニルエーテル等から誘導される単位が挙げられる。これらのポリオキシアルキレン基を有する単位の含有量は0.1〜20モル%が好ましく、含有量が20モル%を越える場合には、成形品の機械的強度が低下することがある。
【0012】
さらに、PVA系重合体(A)は、耐水性、吸湿性を考慮して、エチレン単位を含有する。エチレン単位の含有量は、9〜32モル%であり、含有量が32モル%を越える場合には、変性PVAとしての特徴が損なわれる傾向がある。
【0013】
その他、本発明の効果を損なわない範囲であれば、PVA系重合体(A)は、以下に示す単量体単位を含有していてもよい。このような単位としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸などの不飽和酸類、あるいはその塩または炭素数1〜18のアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその塩などのアクリルアミド類;メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその塩などのメタクリルアミド類; アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類;ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル類;アリルアセテート、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;トリメトキシビニルシランなどのビニルシラン類;酢酸イソプロペニル;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有のα−オレフィン類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等に由来するスルホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウムクロリド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロリド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロリド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモニウムクロリド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミン等に由来するカチオン基を有する単量体等から誘導される単位が挙げられる。これらの単量体単位の中でも、入手のしやすさ、共重合性および溶融成形の観点から、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類;ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル類;アリルアセテート、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有のα−オレフィン類等から誘導される単位が好ましい。これらの単量体単位の含有量は通常20モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましい。ただし、カルボン酸塩やスルホン酸塩などのアルカリ金属を含む単量体については、アルカリ金属量が請求項の範囲内となるように変性量を制限する必要がある。
【0014】
PVA系重合体(A)の重合度およびけん化度は特に制限はないが、得られる成形物の機械的強度や形態安定性、さらには溶融成形時の粘度安定性等を考えると、重合度は100〜2500が好ましく、200〜2000がより好ましい。けん化度については、40モル%以上が好ましく、60モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。
【0015】
本発明のPVA系重合体組成物は、PVA系重合体(A)100重量部に対するビニルアミド系重合体(B)の配合割合が、0.4〜25重量部である。成分(A)100重量部に対して成分(B)の配合割合が0.4重量部未満の場合には、得られるPVA系重合体組成物の融点低下が不十分であり、溶融成形時の温度を高くする必要があるため、分解、ゲル化、着色などの熱劣化により成形品が得られないことがある。また、成分(B)の配合割合が25重量部を越える場合には、得られるPVA系重合体組成物の機械的強度が低下するなどPVA系重合体が有している独自の特徴が失われる。
【0016】
ビニルアミド系重合体(B)としては、熱安定性の点からビニルホルムアミド系重合体および/またはビニルアセトアミド系重合体が好ましい。
【0017】
ビニルアミド系重合体(B)の重量平均分子量は400〜50000である。重量平均分子量が50000を超える場合にはPVA系重合体(A)との相溶性が低下することがある。
【0018】
本発明のPVA系重合体組成物は、アルカリ金属塩(C)を配合し、PVA系重合体(A)100重量部に対する成分(C)中のアルカリ金属の配合割合は、0.001〜0.5重量部である。アルカリ金属としては、カリウム、ナトリウムなどが挙げられ、それらは酢酸やプロピオン酸などの低級脂肪族酸の塩、PVA系重合体の末端カルボキシル基の塩および共重合体単量体中に含まれるカルボキシル基やスルホン酸の塩として存在し、さらには添加剤中に存在する場合も一向に差し支えない。アルカリ金属の配合割合が0.001重量部未満の場合には、溶融成形の際にPVA系重合体溶融時のゲル化が大きいために、成形品が得られないことがあり、さらに成形品が得られた場合も成形品の水溶性が低下するなどPVA系重合体が有している独自の特徴が失われることがあり好ましくない。また、アルカリ金属の配合割合が0.5重量部より多い場合には、溶融時の熱安定性が悪く、分解、ゲル化およびポリマーの着色が著しく成形化および繊維化できない。
【0019】
本発明において、特定量のアルカリ金属塩(C)をPVA系重合体に配合させる方法は特に制限されず、いったんPVA系重合体を得た後にアルカリ金属配合の化合物を添加する方法、ビニルエステルの重合体を溶媒中においてけん化する際に、けん化触媒としてアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を使用することによりPVA系重合体中にアルカリ金属を配合し、けん化して得られたPVA系重合体を洗浄することにより、 PVA系重合体中に含まれるアルカリ金属を制御する方法などが挙げられる。
アルカリ金属の含有量は、原子吸光法で求めることができる。
【0020】
PVA系重合体の融点は、熱溶融成形時における成形性の点から、160〜234℃であることが好ましく、170〜232℃であることがより好ましい。融点が160℃未満の場合は、PVA系重合体の熱安定性や耐熱性、耐湿性、形態安定性が低下し、問題となることがある。一方、融点が234℃を超えると、PVA系重合体の融点が熱分解温度と近くなるため、成形が困難となる場合がある。
【0021】
本発明のPVA系重合体組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、充填材、可塑剤、他の熱可塑性樹脂、さらには香料、着色剤、発泡剤、消臭剤、増量剤、滑剤、剥離剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、加工安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、難燃剤、離型剤、補強材、防かび剤、防腐剤などの通常用いられる添加剤を適宜配合することができる。
【0022】
所望により配合可能な前記充填材は、得られるPVA系重合体組成物の硬度や剛度を高め、重量感を与えるとともに、水崩壊性や生分解性の速度を調整したり、ブロッキング防止性を発現させたり、印刷性を具備させることを目的に使用することができる。この充填材としては、例えば、タルク、クレー、炭酸カルシウム、シリカ、マイカ、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどの無機充填材;尿素−ホルマリン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂等の有機充填材が挙げられる。充填材の配合量は特に制限はないが、PVA系重合体(A)100重量部に対して0.1〜300重量部が好ましく、0.5〜100重量部がさらに好ましい。
【0023】
また、所望により配合可能な前記可塑剤は、融点を低下させて、成形性を向上させるとともに、得られる成形物に柔軟性と靭性を付与することを目的に使用することができる。この可塑剤としては特に制限はなく、PVAの可塑剤として一般に用いられているものを使用することができる。例えば、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコールなどの多価アルコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類;ソルビトールや、グリセリン等の多価アルコールへエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを付加した化合物;糖類;ポリエーテル類;ビスフェノールA、ビスフェノールSなどのフェノール誘導体;その他3価以上の多価アルコール1モルに対し、アルキレンオキシド2〜4モル程度を付加した化合物;トリメチロールプロパン、さらには水などが挙げられる。可塑剤の配合量は、特に制限はないが、PVA系重合体(A)100重量部に対し、0.1〜100重量部が好ましく、1〜20重量部がより好ましい。
【0024】
さらに前記した他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリスチレンなどの汎用樹脂が挙げられる。
【0025】
本発明のPVA系重合体組成物の調製方法には特に制限はなく、PVA系重合体(A)に、ビニルアミド系重合体(B)、アルカリ金属塩(C)および必要に応じて充填材、可塑剤、添加剤等を配合し、混合するだけでもよく、さらにこの組成物を溶融混錬してペレット化してもよい。また溶融混錬機に成分(A)、成分(B)、成分(C)および必要に応じて充填材、可塑剤、添加剤等を、別々に一定割合で仕込みながら溶融混錬してペレット化してもよい。
【0026】
本発明のPVA系重合体組成物は、例えば、圧縮成形法、トランスファー成形法、強化プラスチック成形法、射出成形法、押出成形法、Tダイからの押出製膜法、インフレーション製膜法、中空成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、発泡成形法、真空成形法、圧空成形法などの各種成形法により、フィルム、シート、その他各種形状の成形品を製造することができる。また、所望により、これらの成形品に他の熱可塑性樹脂を積層し、積層体を製造してもよい。この他の熱可塑性樹脂としては、本発明のPVA系重合体組成物の所望成分として、先に例示したものと同じものを挙げることができる。
【0027】
一般に強度に優れるPVA系重合体組成物は、溶融フィルムの引張強度が2.0kg/mm2以上であることが好ましい。また、得られた成形品の表面がべとついている場合には、ブロッキングするなどの問題があるため、成形品の表面はべとついていないことが好ましい。
【0028】
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明の実施例は、実施例7および8であり、エチレン単位を含まないPVAを使用している実施例1〜6および9〜12は参考例である。以下の実施例および比較例において「部」および「%」は、特に断りのない限り重量基準を意味する。
【0029】
なお、PVA系重合体の重合度およびけん化度はJIS K6726により測定した。PVA系重合体中のコモノマー単位の含有量は、500MHz 1H−NMRにより定量した。1H−NMR測定時のPVA系重合体の溶媒は重水素化DMSOを用いた。また、融点は示差走査熱量測定装置(セイコー電子工業(株)製、SSC/5200H )を用いて、窒素雰囲気下10℃/分の昇温速度で250℃まで昇温後、室温まで冷却し、再度昇温速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVA系重合体の融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を調べた。
アルカリ金属の含有量は原子吸光法で求めた。
【0030】
PVA系重合体組成物(試料)の作成、並びに該試料の成形性、強度の評価、成形品の官能試験は以下の方法で行った。
【0031】
(1)試料の作成
精製PVA系重合体と可塑剤を所定量の割合で混合した後、105℃で5時間以上、減圧乾燥させた。該組成物を下記の条件で溶融押出することによりペレットを作成した。なお、押出機の温度は該組成物の融点より15℃以上高く設定した。
(ペレット化条件)
押出機:東洋精機(株)製ラボプラストミル
スクリュー:2軸同方向、25mmφ、L/D=26
スクリュー回転数:60rpm
吐出量:2.2kg/h
【0032】
(2)成形性の評価
作成したペレットを原料に用いて下記の条件下に、溶融押出成形により厚さ40μmのフィルム、または、射出成形により幅50mm、長さ100mm、厚さ3mmのテストピースを作成し、その時の成形状況と成形品の着色度合いを目視で観察し、下記の評価基準で判定した。
(フィルム化条件)
押出機:東洋精機(株)製ラボプラストミル
スクリュー:深溝タイプ、25mmφ、L/D=26
スクリュー回転数:40rpm
設定温度:ペレット化条件と同じ
引き取り速度:3m/分
冷却ロール温度:40℃
(射出成形条件)
成形機:日精樹脂工業製FS80S12ASEE
射出容量:127cm3/ショット
型締力:80トン
金型温度:60℃
スクリュー背力:10kgf/cm2
射出時間:10sec.
冷却時間:40sec.
(射出成形温度条件A)
シリンダー後:215℃
シリンダー中:230℃
シリンダー前:230℃
ノズル温度:225℃
(射出成形温度条件B)
シリンダー後:245℃
シリンダー中:260℃
シリンダー前:260℃
ノズル温度:255℃
(成形性の評価基準)
◎:フィルムに着色やゲルがほとんど認められず、樹脂の劣化による発煙や分解臭もない。
○:フィルムに着色またはゲルがわずかに認められるが、樹脂の劣化による発煙や分解臭はほとんどない。
△:フィルムに着色やゲルが認められ、樹脂の劣化による発煙や分解臭が認められる。
×:樹脂の劣化が激しいため溶融成形できない。
【0033】
強度の評価方法
(フィルム)
作成したフィルムの20℃、65%RHで7日間調湿後、オートグラフにて引張強度を測定した。引張試験速度:500mm/min。
(テストピース)
作成したテストピースの曲げ強度をJIS K7203に準じて測定した。
成形品の官能試験方法
作成したフィルムおよびテストピースの表面のべとつきを手触りにより、下記の評価基準で判定した。
(べとつきの評価基準)
:べとつきがない
:少しべとついている
×:非常にべとついている
【0034】
以下の実施例および比較例で用いたPVA系重合体の重合度、けん化度およびコモノマーを下記の表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例1
重合度650、けん化度99.7モル%のPVA重合体粉末100部を、メタノール1000部でソックスレー洗浄を7日間行った後に、60℃熱風乾燥機で1日間乾燥させた。該精製PVA重合体(PVA−1)に酢酸ナトリウムを添加し、アルカリ金属の含有量を0.12部とした。該精製PVA重合体100部に、ポリビニルアセトアミド(重量平均分子量8500)を10部添加、混合し、105℃で12時間の減圧乾燥を行った。得られたPVA重合体の融点を上記の方法で測定したところ、215℃であった。次いで前記の方法により押出機温度230℃で試料を作成後、フィルム化し、成形性および強度を前記の方法により評価した。評価結果を下記の表3に示す。
【0037】
比較例1
ポリビニルアセトアミドを使用せず、押出機温度を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0038】
ポリビニルアセトアミドおよびアルカリ金属を特定量配合したPVA重合体組成物(実施例1)は、融点が低く、成形性、着色性、機械的強度に優れ、表面のべとつきのない溶融フィルムが得られた。ポリビニルアセトアミドを添加していない比較例1では、融点が高いために、溶融温度を高くしなければならず、溶融成形時に樹脂の劣化が激しく起こり、溶融フィルムは得られなかった。
【0039】
比較例2
PVA系重合体(PVA−1)に酢酸ナトリウムを添加し、PVA系重合体100部に対するアルカリ金属の含有量を2.2部にしたこと以外は、実施例1と同様にして、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0040】
比較例3
PVA系重合体( PVA−1)にアルカリ金属を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0041】
アルカリ金属の含有量が2.2部である比較例2では、溶融成形性が悪く、分解、着色が激しく起こり、溶融フィルムは得られなかった。また、アルカリ金属の含有量が0.00003部である比較例3では、溶融成形時にゲル化が起き、溶融粘度が著しく上昇したため、溶融フィルムは得られなかった。
【0042】
比較例4,5
ポリビニルアセトアミドの添加量および押出機温度を表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0043】
ポリビニルアセトアミドを0.01部添加した比較例4では、本発明の融点低下の効果が見られなかった。そのため、溶融温度を高くしなければならず、溶融成形時に樹脂の劣化が激しく起こり、溶融フィルムは得られなかった。ポリビニルアセトアミドを60部添加した比較例5ではPVA重合体組成物の融点を低下する効果は認められたが、得られた溶融フィルムは機械的強度が著しく低かった。
【0044】
実施例2
ポリビニルアセトアミドの添加量、アルカリ金属の配合量および、押出機温度を下記の表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成し、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0045】
実施例3
PVA系重合体、ポリビニルアセトアミドの添加量、アルカリ金属の配合量および、押出機温度を下記の表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成し、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0046】
実施例4〜6
PVA系重合体、ビニルアミド系重合体、アルカリ金属の配合量および押出機温度を下記の表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成し、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0047】
実施例7、8
アルカリ金属として酢酸カリウムを添加し、PVA系重合体および押出機温度を下記の表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成し、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0048】
実施例9〜11
ビニルアミド系重合体および押出機温度を下記の表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成し、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0049】
実施例2〜8では、融点が低く、成形性、着色性、機械的強度に優れ、表面のべとつきのない溶融フィルムが得られた。また、実施例9〜11では、融点が低く、成形性、機械的強度に優れた溶融フィルムが得られた。
【0050】
比較例6
重合度650、けん化度99.7モル%のPVA重合体粉末100部を、メタノール1000部でソックスレー洗浄を7日間行った後に、60℃熱風乾燥機で1日間乾燥させた。該精製PVA重合体(PVA−1)に酢酸ナトリウムを添加し、アルカリ金属の含有量を0.12部とした。該精製PVA重合体100部に、ジグリセリンを5部添加、混合し、105℃で12時間の減圧乾燥を行った。得られたPVA重合体の融点を上記の方法で測定したところ、230℃であった。次いで前記の方法により押出機温度255℃で試料を作成後、フィルム化し、成形性および強度を前記の方法により評価した。評価結果を下記の表3に示す。
【0051】
比較例7
可塑剤をポリエチレングリコールに変更したこと以外は、比較例1と同様にしてフィルムを作成し、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0052】
比較例8
ジグリセリンの添加量および押出機温度を表2に示すように変更したこと以外は、比較例1と同様にしてフィルムを作成し、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0053】
ジグリセリンを5部添加した比較例6およびポリエチレングリコールを5部添加した比較例7では、融点が高いために、溶融温度を高くしなければならず、溶融成形時に樹脂の劣化が激しく起こり、溶融フィルムは得られなかった。ジグリセリンを40部添加した比較例8のものは、溶融成形時の発泡が激しく、また、得られた溶融フィルムの機械的強度が低く、ブロッキングした。
【0054】
実施例12
実施例1と同様にしてペレット化を行い、試料を作成した。次いで前記の射出成形温度条件Aにて射出成形し、成形性および強度を前記の方法により評価した。評価結果を下記の表4に示す。
【0055】
比較例9
ポリビニルアセトアミドを使用せず、押出機温度を260℃、射出成形温度条件をBに変更した以外は実施例10と同様にして、成形性および強度の評価を行った。評価結果を下記の表4に示す。
【0056】
ポリビニルアセトアミドを添加したPVA重合体組成物は、融点が低く、成形性、着色性、強度に優れ、表面のべとつきのない射出成形物が得られた。無添加の単独PVA重合体組成物は、融点が高く、分解開始温度に近いため、射出成形時に樹脂の劣化が起こり、射出成形物は得られなかった。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【発明の効果】
本発明のPVA系重合体組成物は、融点が低く、さらに成形品に着色やゲル化がほとんど認められず、樹脂の劣化による発煙や分解臭が認められないなど成形性に優れており、該PVA系重合体組成物を用いることで、強度に優れ、さらにべとつきが少ないなど品質の良い成形品を安定に製造することができる。
Claims (2)
- エチレン単位を9〜32モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)、重量平均分子量が400〜50000であり、ビニルホルムアミド系重合体および/またはビニルアセトアミド系重合体であるビニルアミド系重合体(B)およびアルカリ金属塩(C)からなり、成分(A)100重量部に対する成分(B)の配合割合が0.4〜25重量部、成分(C)中のアルカリ金属の配合割合が0.001〜0.5重量部であるビニルアルコール系重合体組成物。
- 請求項1に記載のビニルアルコール系重合体組成物からなる成形品。
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