JP7040214B2 - 離型紙、離型紙の製造方法、被賦形体および合成皮革 - Google Patents

離型紙、離型紙の製造方法、被賦形体および合成皮革 Download PDF

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本発明は離型紙、離型紙の製造方法、被賦形体および合成皮革に関する。より詳細には、表面に形状欠陥が少なく、微細で均一な凹凸形状を、被賦形体あるいは合成皮革として賦形するための離型紙、この離型紙の製造方法、およびこの離型紙を使用して製造される被賦形体、合成皮革に関する。
従来、合成皮革として塩化ビニル系樹脂やポリウレタン樹脂を主原料としたものが広く使用されている。このような合成皮革は、離型紙を用いて製造されることが多い。例えば、ポリウレタンレザーを製造するには、離型紙の表面樹脂層の表面にペースト状のポリウレタン樹脂を塗布し、乾燥・固化した後に布基材を貼合して離型紙から剥離する。離型紙に天然皮革と同様の絞り模様や凹凸形状を形成しておけば、得られる合成皮革の表面に良好な模様を付与することができる。あるいは、幾何学模様等の天然物を模倣しない模様でも構わない。
このような合成皮革の製造に使用される離型紙は、その表面模様を転写して合成皮革に表面模様を形成させるものであり、賦形に適した表面状態を有する必要がある。
その中でも、極微細な凹凸による光学的干渉模様が形成されている離型紙が開示されている(特許文献1)。
また、紙基材と表面樹脂層を貼り合わせた合成皮革用の離型紙において、合成皮革の表面に賦形される模様に相当する凹凸を離型紙の表面樹脂層に形成し、その賦形された凹凸がより均一に、かつ意図した意匠に近くなる工夫がされた離型紙が提示されている。
その工夫について説明する。紙基材の表面樹脂層側の面の凹凸が前記表面樹脂層の表面に影響を与え、その表面に意図しない凹凸が現れる。合成皮革に賦形する際に、その凹凸が、合成皮革の仕上がりを劣化させてしまう。対策として、紙基材の表面を平滑化し、その紙基材の表面に表面樹脂層を設けることで、紙基材の凹凸が表面樹脂層の表面に現れることがなくなり、模様の賦形が良好となる離型紙が開示されている。(特許文献2)
特開平4-361671号公報 特開2006-2264号公報
しかしながら、特許文献1の離型紙においては、極微細な凹凸の形成は可能であるものの、離型紙製造後に生じる原因により、離型紙の表面の均一性に欠ける問題があった。
また、特許文献2の離型紙においては、離型紙の製造時には良好な表面性状の表面樹脂層を製造することができるが、離型紙製造後に生じる原因により、離型紙の表面の均一性に欠ける問題があった。
特許文献1と特許文献2にて製造後に生じる問題は、その離型紙の輸送時、保管時など、合成皮革を製造するまでの工程で発生する。
図1~6は従来の離型紙について説明する図である。図1のように、離型紙2は紙基材と樹脂層を貼り合わせた後に、ロール1に巻かれ、輸送や保管をされる。その輸送時や保管時には、多くは巻き芯3が地平に対して水平になるように置かれる。ロール1が設置される面は、床面、パレット面、トラック荷台(以下、床面等)などであり、平面上に置かれるので、転動防止のためにロールの外周部と床面等に接触するようにストッパー(不図示)を設置することが多い。
前記ロール1を床面等に置いた際は、前記ロール1は円筒形状であるので床面等との接触部はほぼ直線状となり、接触面積は大きくはない。前記ロール1と床面等の接触箇所もしくは前記接触箇所付近にはロール1の自重が掛かるが、接触箇所の面積が小さいために、前記接触箇所に掛かる圧力は大きなものになる。
また、前記ロール1の転動防止のストッパーを設置した際は、そのストッパーとロールの接触箇所には押圧力が掛かる。
また、輸送時には振動や衝撃が発生し、押圧力がロール1の前記接触箇所に掛かる。
さらに、荷積み、荷下ろしの際にも衝撃が発生する。また、その際にはフォークリフトのフォークがロール1に当たるなど、想定外の外力が掛かることがある。
さらに、離型紙2のウェブにテンションを掛けながら巻くために、ロール1完成後にウェブの収縮が起こり、その収縮力が巻き芯3方向の押圧力となる。いわゆる巻き締まりが発生し、ここで生じる押圧力は、離型紙2の断面方向の押圧力となる。
またそれらの押圧力は、それぞれ単独でもロール1に影響を与えるが、同時に発生することがあり、その際は押圧力が足し合わされて、より大きなものになる。
図1のA部の拡大図を図2に示す。A部は、ロール1の床面等付近の部分である。図2のB部の拡大図を図3に示す。B部は、離型紙2の紙基材21の表面25と、離型紙2の表面樹脂層22の表面23が接触している箇所の断面拡大図である。
従来の紙基材21では、前記紙基材21の繊維が表面25に顕在しており、前記繊維による凹凸が生じている。前記繊維による凸部26が前記紙基材21の表面25に生じており、かつ前記表面樹脂層22の表面23と接している。前記離型紙2の紙基材21の表面25と、前記離型紙2の表面樹脂層22の表面23の接触部27に、強い押圧力が接触部と垂直方向に掛かると、図4のように前記凸部26が前記表面樹脂層22の表面23にめり込み、凹部28を形成させる。前記離型紙2を前記ロール1から繰り出すと、前記紙基材21の表面25と前記表面樹脂層22の表面23が引き剥がされ、図5のように前記離型紙2の表面樹脂層22の表面23に前記凹部28の欠陥が現れる。前記凹部28は、紙基材21の表面25の前記凸部26が転写されたものであり、この現象を裏移りという。
前記凹部28は、表面樹脂層22の表面23の賦形部24の模様の均一性を損なわせてしまう。このような離型紙を用いて製造した合成皮革6の断面図を図6に示す。被賦形樹脂層61の表面に凸部64が現れ、欠陥となる。合成皮革の詳細な説明は後ほど記述する。
上記の説明はロールについてであったが、シートでも上記と同様な問題が発生する。シートを積載した際の最下層付近には大きく自重が掛かり、またシートに他の物が当たるなどして押圧力が掛かる場合もある。それらの場合も、離型紙2の表面の垂直方向に押圧力が掛かり、上記ロールと同様に、離型紙2の表面樹脂層22の表面23の賦形部24の模様の均一性を損なうことがある。
本発明は上記の状況を鑑みてなされたものであり、離型紙の製造後の輸送や保管時等に、想定外の外力や、巻き締まりなどの内力が生じても、離型紙の表面樹脂層の表面の模様の均一性が損なわれることがなく、意匠性を保持できる離型紙を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の離型紙は、紙基材と、前記紙基材の一方の面に設けられ、表面に凹凸を有する表面樹脂層と、前記紙基材の他方の面に設けられ、紙基材の表面を平滑化する平滑化層と、を設けたことを特徴とする。
また、本発明の離型紙の製造方法は、前記表面樹脂層に形成される凹凸に対応する凹凸を有する版面を備えた原版を準備する工程と、前記紙基材の一方の面に前記表面樹脂層を形成する工程と、前記紙基材の他方の面に平滑化層を形成する工程と、前記表面樹脂層の表面に賦形部を形成する工程と、前記表面樹脂層の表面と前記原版の版面とを重ねて凹凸を賦形する工程と、前記離型紙から前記原版を剥がす工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、離型紙の紙基材の表面は平滑化されており、ロールにて保管や輸送される際に、前記離型紙の紙基材の表面と表面樹脂層の表面が圧接されても、前記表面樹脂層の表面の模様の均一性、意匠性が損なわれない離型紙を提供できる。
離型紙のロールの斜視図である。 離型紙のロールのア-ア断面のA部の拡大図である。 従来の離型紙の図2のB部の拡大図である。 従来の離型紙のロールで、芯方向に強い押圧力が発生した際の図2のB部の拡大図である。 従来の離型紙で、強く押圧されていたロールから離型紙が繰り出された際の、離型紙の表面樹脂層の断面図である。 従来の離型紙を用いて製造した、表面に欠陥が生じた合成皮革の断面図である。 本発明の離型紙の断面図である。 本発明の被賦形体および合成皮革の断面図である。 本発明の離型紙の製造方法の説明図である。 本発明の離型紙の図2のB部の拡大図である。 本発明の離型紙のロールで、芯方向に強い押圧力が発生した際の図2のB部の拡大図である。 本発明の合成皮革の製造方法を説明するための図である。 良好な合成樹脂層表面を有する離型紙の前記表面の拡大写真である。(サンプルS1)。 従来の離型紙の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、100kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS2)。 本発明の実施例1の離型紙の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、100kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS3)。 本発明の実施例2の離型紙の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、100kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS4)。 本発明の実施例3の離型紙の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、100kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS5)。 従来の離型紙の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、200kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS6)。 本発明の実施例1の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、200kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS7)。 本発明の実施例2の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、200kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS8)。 本発明の実施例3の紙基材の表面と合成樹脂層表面を、200kN/mで圧接した後に撮影した、前記合成樹脂層表面の拡大写真である。(サンプルS9)。
以下、本発明について図面を用いながら説明する。但し、本発明はこれら具体的に例示された形態や、各種の具体的に記載された構造に限定されるものではない。
なお、各図においては、分かり易くする為に、部材の大きさや比率を変更または誇張して記載することがある。また、見やすさの為に説明上不要な部分や繰り返しとなる符号は省略することがある。
本発明の離型紙は、主に合成皮革の製造に用いられるが、その他、靴、鞄、ソファー、椅子、乗物の座席等の表面材、箱、包装容器、壁紙や床材等の建築物内裝材、冷蔵庫やテレビジョン受像器等の家電製品、及びダッシュボードやドア内装パネル等の自動車部品の表面装飾材等の製造にも使用できる。それらの物品を取りまとめて被賦形体と呼ぶが、以下の説明には合成皮革を代表例として説明する。
<離型紙>
本発明の離型紙は、合成皮革が有する被賦形樹脂層に意匠性がある凹凸を賦形するためのシートである。昨今では、合成皮革にもより天然皮革に近い品質が求められてきており、より微細な凹凸の再現が求められている。また、天然皮革の模倣でなく人工的な模様でも、より微細な凹凸による意匠性、さらにその意匠が引き立つために模様の均一性が求められている。さらに、高光沢の鏡面仕上げなども求められている。
図7は本発明の離型紙4の断面図であり、紙基材41の一方の面には表面樹脂層42が設けられており、前記表面樹脂層42の表面43には、合成皮革の被賦形樹脂層に凹凸を賦形するための賦形部44が設けられている。
そして、前記紙基材41の他方の面に、平滑化層45が備えられている。
ここで、賦形部44は、その賦形凸部46および賦形凹部47を、賦形の対象である合成皮革の被賦形樹脂層に賦型して、その表面に凹凸を形成する。賦形部44は、前記賦形部44の凹凸に対応する形状を有する原版を用いて型押しすることで、形成することができる。
また、前記紙基材41と表面樹脂層42との間には、層間の接着性を向上させるためにアンカーコート層(不図示)を形成してもよい。さらに、前記紙基材41と表面樹脂層42との間には、平滑性向上や目止めの役割や、接着性の向上を目的とした中間層を形成してもよい。
上記のように、離型紙4は、合成皮革6を構成する被賦形樹脂層61の表面に被賦形部63を形成するための賦形型として用いられ、その合成皮革6の被賦形部63に対応する賦形部44を有するため、合成皮革6の被賦形樹脂層61に均一な凹凸形状を形成した、合成皮革6を容易に作製することができる。
以下、離型紙4の構成要素を順に説明する。
<紙基材>
紙基材41は、離型紙4の支持体となるものである。
前記紙基材41のパルプとしては、賦形部44を形成する工程や、合成皮革を作製する際の工程に耐えうる強度と平滑性を得るために、針葉樹パルプ(N材)と広葉樹パルプ(L材)を混合したものが好ましい。その場合、強度と平滑性のバランスを取るため、広葉樹パルプ(L材)の混合率は50%~90%が好ましい
前記紙基材41は、離型紙4の充分な耐熱性を得るために、中性紙であることが必要であり、サイズ剤としてアルキルケテンダイマーを用いてサイズした中性紙が好ましい。
前記紙基材41の坪量は、強度、合成皮革加工作業性、離型紙の繰り返し使用耐久性、およびエンボス加工適性の面から100g/m2~200g/m2であることが好ましい。坪量が100g/m2よりも低いと合成皮革の製造時にカールや波打ちや、製造ライン上での紙切れが発生しやすくなる。逆に坪量が200g/m2より高くなるとエンボス加工適性が悪く、また離型紙が厚くなることによりその巻き径が大きくなって作業能率が低下し、さらにコストが嵩む。
前記紙基材41の厚さは、100μm~900μm、好ましくは150μm~600μmのものを使用することができる。
<平滑化層>
平滑化層45は前記紙基材41の少なくとも表面(表面樹脂層42の反対面)に設けられ、前記紙基材41の粗面を平滑化するものである。前記平滑化層45は、例えば、クレーコート層等からなる。
クレーコート塗料組成物は、例えばクレーからなり、このクレーとしては、一般的にクレー、粘土と呼ばれるものであれば、特に限定することなく用いることができる。クレーは、例えば、カオリン、タルク、ベントナイト、スメクタイト、バーミキュライト、雲母、緑泥石、木節粘土、ガイロメ粘土、ハロイサイト、マイカ等を用いることができる。クレーとしては、タルクは硬度が低く(モース硬度1)、耐熱性に優れるため、耐熱性の向上やエンボス加工時の寸法安定性を向上させることができる。さらに、平滑化層45の硬度の高いとが外力による変形や傷を防止でき、平滑化層45の平滑性をより保つことができる。
また、クレーコート層用塗料組成物は、クレーの他に、顔料として、炭酸カルシウム、二酸化チタン、非晶質シリカ、発泡性硫酸バリウム、サチンホワイト等を含んでいることが好ましい。顔料として炭酸カルシウムや二酸化チタンを用いることにより、クレーコート層の面の平滑性度を上げることができる。さらに、炭酸カルシウムは安価であるため、好適に用いられる。
クレーコート層を塗布するための塗布液は、溶媒に上記クレーと、バインダーと、必要に応じて他の顔料や添加剤を含む。溶媒としては、通常、水、アルコール等が用いられる。バインダーとしては、通常、ラテックス系のバインダー(例えば、スチレンブタジエンラテックス、アクリル系ラテックス酢酸ビニル系ラテックス)、水溶性のバインダー(例えば、デンプン(変性デンプン、酸化デンプン、ヒドロキシエチルエーテル化デンプン、リン酸エステル化デンプン)、ポリビニルアルコール、カゼイン等)が用いられる。添加剤としては、顔料分散剤、消泡剤、発泡防止剤、粘度調整剤、潤滑剤、耐水化剤、保水剤等が用いられる。
クレーコート層の塗布方法は、特に限定されないが、エアナイフコート法、ブレードコート法、ショートドウェルコート法、等の塗布方法が用いられる。
クレーコート層の塗布量や厚さは、特に限定されないが、通常、乾燥後の坪量が5g/m2~40g/m2であり、10g/m2~40g/m2が好ましい。乾燥後の坪量が5g/m2未満であると、平滑性が劣る場合がある。乾燥後の坪量が40g/m2を超えると、クレーコート層の凝集破壊等による密着性低下の可能性があり、コストパフォーマンスが劣る。
クレーコート層に代えて、より平滑性の高いキャストコート層にすることもできる。
キャストコート層を有するキャストコート紙の製造方法は、キャストコート層を得る光沢仕上げを行う処理方法によって、ウェット法(直接法)、ゲル化法(凝固法)またはリウェット法(間接法)に大別される。すなわち、キャストコート層が、湿潤状態にあるうちに、加熱された金属製の鏡面ドラムに圧着し乾燥して光沢に仕上げるのが、ウェット法である。また、湿潤状態にあるキャストコート層を凝固液中に通してゲル化状態にした後、加熱された金属製の鏡面ドラムに圧着し乾燥して光沢に仕上げるのがゲル化法である。そして、湿潤状態にあるキャストコート層を一旦乾燥した後、再湿潤液でキャストコート層を再湿潤し、可塑状態にしてから加熱された金属製の鏡面ドラムに圧着し乾燥して光沢に仕上げるのがリウェット法である。
キャストコート紙の要求仕様により、それぞれの製造方法が適宜選定される。
なお、平滑化層45として、クレーコート層に代えてポリオレフィン系樹脂からなり、紙基材のいずれか一方の面に押出コーティングすることにより形成してもよい。さらに、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムなど表面に平滑性があるフィルムを、ドライラミネート、もしくは接着性のある樹脂を介して押し出しラミネートを行ってもよい。
クラフト紙や上質紙等のように表面が比較的粗い材料を紙基材として用いる場合には、紙基材の平滑性を向上させる効果は大きい。
前記平滑化層45を前記紙基材41に形成することにより、形状解析レーザ顕微鏡(キーエンス VK-8710)を用いて測定した場合、前記平滑化層45の表面80の算術平均粗さRa(Raは、日本工業規格JIS-B-0601-2001に基づく算術平均粗さである)が2μm以下となる。また、前記平滑化層45の表面80の算術平均粗さRaが0.5μm未満では、過剰な平滑性となりコストアップ要因となる。算術平均粗さRaの測定は1mm角の領域を10回測定した数値の平均である。これ以降に記述される算術平均粗さRaは、上記の測定器、方法で測定したものである。
前記平滑化層45の厚さも特に限定されないが、10μm~60μmが望ましく、性能とコストのバランスが優れる。
前記平滑化層45は、少なくとも前記紙基材41の表面側(表面樹脂層42と反対面)に設けられるが、前記紙基材41の表面樹脂層42側の面には設けても、設けなくてもよく、使用用途等に応じて適宜選定される。
前記紙基材41の平滑化層45の表面80が高い平滑性を有するために、離型紙4の輸送時や保管時に、品質を保つことができる。この効果については後述する。
(アンカーコート層)
アンカーコート層(不図示)は、前記紙基材41と表面樹脂層42の接着面に必要に応じて設けられ、前記紙基材41と表面樹脂層42との接着性を高める機能を有する。
アンカーコート層は、例えば、水溶性、または、水分散型のエマルジョンもしくはディスパージョンのアンカーコート剤を塗布することにより形成できる。
このアンカーコート剤としては、ポリプロピレン系、変性ポリオレフィン系、エチレン-酢酸ビニル共重合体系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリウレタン系、ポリエステル系樹脂のエマルジョンもしくはディスパージョンのほか、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタンアクリル樹脂エマルジョン、シリコンアクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニルアクリル樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、そして、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート-ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポリブタジエンラテックスなどのゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、或いはこれらのラテックスのカルボキシル変性物、また、水溶性アンカーコート剤としては、ポリビニルアルコール、水溶性エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキサイド、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性セルロース誘導体、水溶性ポリエステル、水溶性イソシアネート、水溶性リグニン誘導体などの水溶液を使用することができる。
これらの中でもポリプロピレン系または変性ポリオレフィン系樹脂のエマルジョンもしくはディスパージョンは、紙に対するポリプロピレン系樹脂層の積層強度を一層強くでき、かつ、耐熱性にも優れる点で好ましい。
上記アンカーコート剤の塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、キスコート法などで塗布することができ、その塗布量としては、乾燥後の塗布量で0.1g/m2~5g/m2が好ましい。
<表面樹脂層>
表面樹脂層42は、その表面に賦形部44が形成されており、合成皮革を作製する際の賦形型として機能する。
前記表面樹脂層42に含まれる添加物は、特に限定されないが、例えば無機や有機の微粒子との混合物等が含まれていてもよい。
前記表面樹脂層42の樹脂としては、アルキド系樹脂、メチロールメラミン樹脂、メトキシメチロールメラミン樹脂等のメラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂等の熱硬化性又は放射線硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂等を含む)等を挙げることができる。また、前記表面樹脂層42の樹脂としては、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂も使用することができる。これらの樹脂は、合成皮革の被賦形樹脂層61の樹脂との賦形性を考慮して、一種を単独で用いてもよいし二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、前記表面樹脂層42には、さらに必要に応じて分散剤、粘度調整剤、着色剤、帯電防止剤等を含んでいてもよい。
前記表面樹脂層42の厚さは、例えば、耐久性の観点から、10μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましい。また、材料コストの観点から、前記表面樹脂層42の厚さは、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。まとめると、前記表面樹脂層42の厚さは、10μm以上100μm以下が好ましく、より好ましくは20μm以上50μm以下である。
なお、前記表面樹脂層42の厚さは賦形部44の形状や大きさとの関係で適宜設定されることが好ましい。
前記表面樹脂層42の塗布方法としては、押出しコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、マイクロバーコート法、バーコート法、ナイフコート法、グラビアコート法、等を挙げることができる。
また、準備したフィルムを貼り合わせる方法でもよい。押出ラミネート法、ドライラミネート法、ウエットラミネート法等を挙げることができる。
前記表面樹脂層42の表面43の凹凸加工前の平滑処理面の形成方法としては、例えば、溶融押出して、紙基材41と前記表面樹脂層42をラミネートした後、連続して、表面が鏡面加工された鏡面加工ロール72と押圧加工ロール71との間を、前記表面樹脂層42が鏡面加工ロール72に接するように通すことにより、その表面の平滑性を向上させることができる。
前記表面樹脂層42の表面には、図7に示すように、賦形部44が形成されている。前記賦形部44は、合成皮革6の被賦形樹脂層61の表面に被賦形部63を形成するための賦形型として機能する凹凸である。すなわち、前記賦形部44は、前記合成皮革6における被賦形樹脂層61の被賦形部63に対応する凹凸である。前記賦形部44が賦形する対象である前記合成皮革6の被賦形樹脂層61に、型押してその表面に凹凸を形成することができる。
上記に説明したように、本発明に係る離型紙4は、その表面に凹凸が形成された被賦形前記被賦形樹脂層61を有する合成皮革6の作製に好ましく用いることができる。
<被賦形体および合成皮革>
図8のように、本発明において被賦形体5とは、本発明の離型紙4を用いて被賦形樹脂層51に被賦形部53の表面模様が形成されたシート状物品である。
被賦形体は、ロール状の連続シートであってもよく、枚葉シートでもよい。枚葉シートの被賦形体は、枚葉シートの被賦形体シート原反から作製されたものであっても、連続シートの被賦形体シートを切断して得たものであってもよい。
図8は、被賦形体5の一例を表した断図である。被賦形体5は、被賦形樹脂層51、および基材層52を備えてこれらが積層されている。被賦形樹脂層51の表面には、意匠性を有する被賦形部53が設けられている。
前記被賦形樹脂層51の厚さとしては、特に限定されず、用途および凹凸の深さによって異なる。
前記被賦形体5の基材層52は、前記被賦形樹脂層51の凹凸が形成された側とは反対面に積層された層であり、被賦形樹脂層51を支持している。
前記基材層52の厚さとしては、被賦形樹脂層51を支持可能な厚さであれば特に限定されないが、例えば25μm以上500μm以下の範囲とすることが出来る。
前記基材層52の材料には、前記被賦形樹脂層51を支持するとともに、被賦形体5の用途に応じた適切な材料が用いられればよく、木綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維、レーヨン、アセテートなどの再生または半合成繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィンなどの合成繊維、ガラス纖維等の繊維からなる織布、不織布、網布等の布(基布とも言う)、紙、ポリエステルやポリオレフィンの樹脂からなる樹脂フィルム、金属板、もしくは金属箔、ガラス板、ガラス織布等の、一般に、合成皮革や合成皮革の基材または基布に用いられるものから、樹脂の種類や用途に応じて適宜選定することができる。
前記被賦形樹脂層51を構成する樹脂組成物には、各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線又は電子線等の電離放射線硬化性樹脂等を使用することができ、用途や製造条件等に応じて適宜選定することができる。
具体的な被賦形体の用途としては例えば、合成皮革製品、靴、鞄、ソファー、椅子、乗物の座席等の表面材、箱、包装容器、壁紙や床材等の建築物内裝材、冷蔵庫やテレビジョン受像器等の家電製品、及びダッシュボードやドア内装パネル等の自動車部品の表面装飾材等を挙げることができる。
上記の被賦形体の用途の中でも、比較的需要が大きい分野として、合成皮革があり、以下は合成皮革について説明する。
本発明に係る合成皮革6は、図8に示すように、基材62と、前記基材62の一方の面の全面に被賦形部63が形成された被賦形樹脂層61とを備えることを特徴とする。なお、図8は被賦形体5と層構成は同一であるので、同じ図を使用して説明するが、符号は合成皮革対応の符号に読み替える。
以下、合成皮革6の構成要素を順に説明する。
<基材>
基材62は、合成皮革6を構成し、一方の面に被賦形樹脂層61が設けられている。前記基材62は特に限定されないが、天然の布地や不織布、人工の布地等、公知の合成皮革に用いられている布帛(基布)を適宜選定して用いることができる。また、基材として、布帛以外の樹脂シート、又はその樹脂シートで被覆された構造物であってもよい。そうした樹脂シートを構成する樹脂材料としては、塩化ビニル、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル-ウレタン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
前記基材62がシート状である場合の厚さは、合成皮革の使用する用途に応じて適宜設定することができるが、例えば、下限については、耐久性、触感等の観点から、100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。また、上限については、取り扱い性等の観点からは20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。
前記基材62がロール状である場合の厚さは、巻き取り作業の容易さの観点から、5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。下限についてはシート状の場合と同様、100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。
<被賦形樹脂層>
前記被賦形樹脂層61は、上記の基材とともに合成皮革6を構成し、その基材62の一方の面に形成されている。前記被賦形樹脂層61の表面は、被賦形部63が形成されている。
前記被賦形樹脂層61は、樹脂材料で主に構成されている。合成皮革の樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等を挙げることができる。具体的には、塩化ビニル系樹脂、ウレタン樹脂等を好ましく採用することができる。
前記被賦形樹脂層61は、可塑剤、発泡剤、安定剤、及び着色剤等から選ばれる1又は2以上を任意に含んでいてもよい。
前記被賦形樹脂層61は、その色は特に限定されず、着色剤を用いて赤色や黒色等の所望の色にすることができる。着色剤は、顔料であっても染料であってもよく特に限定されないが、凹凸の先端まで着色するという観点からは、粒子径が大きく凹凸の先端まで入り込まない可能性のある顔料を用いるよりも、そうした可能性のない染料を用いる方がより好ましい。
前記被賦形樹脂層61の厚さは、合成皮革の使用用途に応じて適宜設定することができる。被賦形樹脂層61の厚さの下限は、耐久性の観点から10μmが好ましく、30μmがより好ましい。同様に、上限は、合成皮革の風合いを損ねないようにするため、200μmが好ましく、150μmがより好ましい。
まとめると、前記被賦形樹脂層61の厚さは10μm以上200μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以上150μm以下である。
前記被賦形樹脂層61は、基材62の上に直接塗布されて形成されていてもよいし、接着層等を介して基材と樹脂層とが貼り合わされていてもよい。
<離型紙の製造方法>
合成皮革6が有する被賦形樹脂層61に凹凸を形成するための、本発明に係る離型紙4の製造方法を説明する。
詳しくは、図9に示すように、本発明に係る離型紙4の製造方法は、合成皮革6の被賦形樹脂層61に形成する被賦形部63に対応する凹凸を有する版面75が形成された原版74を準備する工程と、紙基材41と、前記紙基材41上に形成する表面樹脂層42と、を備えた積層シート7を準備する工程と、前記表面樹脂層42の表面43に鏡面加工ロール72を用いた加工により平滑処理面を形成する工程と、前記積層シート7の前記平滑処理面と、前記原版74の版面75とを重ねて、前記表面樹脂層42の表面43に前記版面75の凹凸を賦形する工程と、前記原版74から前記積層シート7を剥がす工程と、を備える。
<原版の準備>
先ず、合成皮革6の被賦形樹脂層61に形成する被賦形部63に対応する凹凸を有する版面75が形成された原版74が準備される。前記版面75には、合成皮革6の表面に賦形される前記被賦形部63に対応する凹凸が形成されている。言い換えると、この方法で製造された離型紙4を用いると、前記版面75の凹凸構造に対応する凹凸を有する合成皮革6を製造することができる。前記原版74は、前記離型紙4上に賦形部44を形成することができる強度を有し、さらにその形成過程での各工程の温度条件や圧力条件等に耐える強度を有するものであれば特に制限されるものでない。前記原版74となる材料としては、例えば、ステンレス板、メッキを施した鉄、メッキを施した銅等を用いることができる。
前記原版74の版面75に凹凸構造を作製する手段は特に限定されないが、例えば、前記原版74となる材料に、電解めっき、無電解めっき、陽極酸化処理、エッチング等の手段を用いて凹凸構造を形成することができる。
<積層シートの準備>
さらに積層シート7が準備される。前記積層シート7は、紙基材41と、前記紙基材41の一方の面に版面75によって凹凸形状が賦形されることになる表面樹脂層42を備え、前記紙基材41の他方の面に平滑化層45を備えたシートである。
前記紙基材41と前記表面樹脂層42は直接に接合されていてもよく、また間に中間層を介して接合されていてもよい。中間層としては、接合力を向上させるための層、紙基材の表面の平滑化層、表面樹脂層の賦形性を向上させるための層等がある。
樹脂73は、押出機70から押出され、前記紙基材41の上に積層されて、積層シート7が準備される。
前記表面樹脂層42については、異なる樹脂の多層であってもよい。一例として、離型紙の層構成が、
〔平滑化層45面〕/紙基材/樹脂A/樹脂B/〔賦形部44面〕
の構成においては、樹脂Aと樹脂Bに要求される物性が異なることがある。樹脂Bは合成皮革を製造する際に温度が上がるため、耐熱性を要求されることが多く、樹脂Aは紙基材と樹脂Bの両方に接着性が求められることが多い。また、樹脂Aは、樹脂Bほどの耐熱性が求められないため、より安価な樹脂を採用し、コストを低減することもできる。
前記表面樹脂層42の多層化の方法は、図9の樹脂73を多層として、押出機70から共に押し出してもよい。(不図示)。また、多層の樹脂フィルムを準備し、貼り合わせてもよい。あるいは、樹脂Aを接着性樹脂として溶融押出して、樹脂Bをフィルムとして貼り合わせてもよい。
貼り合わせ方法は、ドライラミネート法、押出ラミネート法など、公知の種々の方法を適用することが可能である。
<平滑処理面の形成過程>
積層シート7の表面樹脂層42の表面43に鏡面加工ロール72を用いた加工により平滑処理面を形成する。すなわち、前記積層シート7を押出機70の直下に位置する押圧加工ロール71と前記鏡面加工ロール72との間で押圧して、紙基材41の表面へ表面樹脂層42をラミネートすることで、平滑処理面を形成することができる。
その際に使用する前記鏡面加工ロール72としては、ロールにクロムメッキを施した後、トラバース研削、ポリシング加工等がされたミラー系、またはウェットブラスト、ドライブラスト処理等が施されたセミミラー系の加工ロールなどが使用される。また、前記鏡面加工ロール72は、前記紙基材41の平滑化層45の表面80より平滑な加工ロールの表面であれば、超微細マット系の加工ロールも含む。前記鏡面加工ロール72を用いることにより、表面樹脂層42の平滑性を向上させることができる。
なお、前記鏡面加工ロール72の表面はミラー系だけではなく、細かな微細な凹凸でもよく、地紋を作成してもよい。この地紋の凹凸の大きさは、この後の賦形工程で賦形される凹凸よりも小さいことが望ましく、その大きさは離型紙4の意匠性により適宜設定される。
<賦形工程>
次に、その積層シート7の表面樹脂層42と原版74の版面75とを重ねて、押圧加工ロール76と原版74との間で押圧して、表面樹脂層42の表面43に前記版面75の凹凸を賦形する。このとき、前記積層シート7の表面樹脂層42と前記原版74の版面75の少なくとも一部とが接するように、前記積層シート7上に原版74を重ねる。これにより、前記積層シート7の表面樹脂層42に、前記原版74の版面75に形成された凹凸が賦形され、離型紙4となる。前記離型紙4の賦形部44は、前記版面75の凹凸の反転形状である。この賦型処理としては、前記表面樹脂層42の材料等を考慮し、賦形手段を適宜選定することができる。なお、前記版面75を有する原版74は、シリンダ(ロール)または板状とすることができる。押圧加工ロール76の材質は、ペーパーロール、ゴム、エラストマー等の変形しやすい材質でもよく、金属、セラミック、硬質プラスチックなどの変形しづらい材質でもよく、離型紙4の層構成、樹脂の種類、用途により適宜選定される。
<剥離工程>
次に、積層シート7から原版74を剥がす。この剥離工程により、表面樹脂層42に賦形部44が形成された離型紙4を得ることができる。
上記の離型紙4の製造方法における各工程では、必要に応じて、加熱工程、冷却工程及び乾燥工程等を適宜含めることができる。また、本発明に係る離型紙4の製造方法は上記の製造方法に限定されるものではない。
<離型紙の輸送、保管>
剥離工程後に離型紙4は、ロールまたは枚葉で輸送、保管される。輸送の容易さや、後工程で多くの加工形態を選べることから、ロールの場合が多い。輸送の容易さとは、枚葉積みでの輸送は荷崩れが発生するリスクがあるが、ロールは荷崩れが発生しにくいことである。また、多くの加工形態とは、ロールのまま後工程の加工機に供給することや、任意の寸法に裁断できることなど、選択可能なことである。
本発明の離型紙4のロール1を図1に示す。発明が解決しようとする課題の項目で、従来の離型紙2の説明でも用いた図であるが、図2も本発明の離型紙4の符号に読み替える。また、本発明の離型紙4のロール1の輸送、保管の条件等は従来の離型紙2と変わりはなく、すでに説明したので割愛する。
図1は本発明による離型紙4のロール1を示しており、図1のA部の拡大図を図2に示す。A部は、ロール1の床面等付近の部分である。さらに、図2のB部の拡大図を図10に示す。前記離型紙4の紙基材41の平滑化層45の表面80と、前記離型紙4の表面樹脂層42の表面43が接触している。前記表面樹脂層42の表面43は、凹凸による模様である賦形部44を備えている。
本発明の離型紙4は図7に示す通り、前記離型紙4の紙基材41では、前記紙基材41の紙繊維による凸部49が平滑化層45によって遮蔽されており、外観から確認できない。また前記平滑化層45により平滑化されており、前記平滑化層45の表面80は凹凸が少なくなっている。
離型紙4がロール1状に巻かれ床面等に置かれた際の、前記紙基材41の平滑化層45の表面80と前記表面樹脂層42の表面43の接触部48を図10で示す。前記接触部48は、図10では空隙が存在するように誇張して描かれているが、実際にはほぼ空隙がなく、ほぼ接触していると考えられるが、密着はしていない。
巻き芯方向に押圧力が掛かると、図11のように前記接触部48はつぶれ、前記紙基材41の平滑化層45の表面80と前記表面樹脂層42の表面43が密着する。本発明の離型紙4の紙基材41には平滑化層45が設けられているため、紙基材の繊維による凸部49は露出しないので、前記表面樹脂層42の表面43には損傷が発生しない。
ここで押圧力とは、離型紙の自重、ストッパーの接触、フォークリフトのフォークの接触、巻き締まり等による押圧力などであり、さらに上記押圧力が重なってさらに大きな押圧力が発生する可能性がある。
代表的な離型紙ロールの大きさと重量は、概略で幅1,200mm、外径600mm、重量400kgであり、ロールの外周部と床面等の接触部には、自重が大きな押圧力で掛かっている。
上記のように、前記紙基材41の平滑化層45の表面80と、前記表面樹脂層42の表面43が接触した箇所に押圧力が掛かっても、前記表面樹脂層42の賦形部44に欠陥が現れないためには、前記紙基材41の平滑化層45の表面80の平滑性、すなわち表面粗さが、以下の数値の範囲であることが望ましい。その範囲は、形状解析レーザ顕微鏡(キーエンス VK-8710)を用いて測定した場合、算術平均粗さRa(Raは、日本工業規格JIS-B-0601-2001に基づく算術平均粗さである)が0.5~2.0μmであり、より望ましくは0.6~1.5μmである。
<合成皮革の製造方法>
合成皮革6の製造は、以下の手順により行われる。
基材62と、前記基材62の少なくとも一方の面に設けられた被賦形樹脂層61とを有する積層シート7を準備する工程と、前記被賦形樹脂層61に凹凸を形成するための離型紙4を準備する工程と、前記積層シート7の被賦形樹脂層61と、前記離型紙4の表面樹脂層42とを重ね合わせる工程と、重ね合わせた後の前記離型紙4を前記積層シート7から剥がし、前記積層シート7の被賦形樹脂層61の表面に被賦形部63を形成する工程である。
まず、積層シート7と離型紙4とが準備される。前記積層シート7は、基材62上に被賦形樹脂層61が形成されている。前記被賦形樹脂層61は、凹凸が設けられる以前の樹脂層である。
次に、準備された前記積層シート7の被賦形樹脂層61と、前記離型紙4の表面樹脂層42とを重ね合わせる。
その後、重ね合わせた後の前記離型紙4を前記積層シート7から剥がし、前記積層シート7の被賦形樹脂層61の表面に被賦形部63を形成する。すなわち、前記離型紙4の賦形部44が前記被賦形樹脂層61に賦型することで、前記被賦形樹脂層61の表面に賦形部44のパターンが反転した凹凸を形成する。
賦形部44を備えた離型紙4の表面樹脂層42を、積層シート7の被賦形樹脂層61に重ね合わせた状態で、前記被賦形樹脂層61に賦型するための処理を施す。そうした処理としては、特に限定されず、樹脂層の材料等を考慮して処理することができる。例えば、熱を加える熱エンボス処理、熱で軟化させた樹脂を冷やしたロールで押圧するチルロールエンボス処理、紫外線で硬化して賦形形状を硬化させる処理、電子線で硬化して賦形形状を硬化させる処理等を挙げることができる。
中でも、熱を加える熱エンボス処理の場合は、紙基材の地合いによる斑を平滑にすることができるので好ましい。
また、積層シート7の被賦形樹脂層61の材料に応じて、例えばポリビニル系樹脂を用いた場合には、ペーストコーティング法を用いることができ、ウレタン樹脂を用いた場合には、乾式処理を用いることができる。処理の温度、圧力等の条件については特に限定はなく、採用する処理及び樹脂層に含まれる樹脂の種類に応じて適宜設定することができる。
図12に示すように、離型紙4を剥がすことにより、被賦形樹脂層61の表面に被賦形部63が形成された合成皮革6を得ることができる。離型紙4の剥離速度や剥離時の温度等の諸条件、並びに、剥離手段については特に限定されない。
<被賦形体の離型紙、および被賦形体の製造方法>
本発明の離型紙は、合成皮革以外の被賦形体にも展開が可能である。被賦形体用の離型紙の製造方法は、合成皮革用と同じである。
被賦形体の製造方法は、被賦形体の用途の応じた被賦形樹脂層、素材等が適宜選定され、加工方法、加工条件も適宜選定される。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
<離型紙の作製>
(実施例1)
紙基材には、キャストコート紙(坪量164g/m2、キャストコート層10μm~40μm OK工程離型紙 王子製紙製)を準備した。
この紙基材のキャストコート層の反対側の紙面にコロナ処理加工を行い、樹脂層として第1のポリプロピレン樹脂(ポリエチレンメルトブレンド サンアロマー製)を310℃で共押出機の第1押出機から、またその上に第2のポリプロピレン樹脂(ホモポリプロピレン サンアロマー製)を共押出機の第2押出機から305℃で、ラインスピード80m/分で押出し、積層シートを得た。第1のポリプロピレン樹脂は、紙基材と第2のポリプロピレン樹脂との接着性を向上させる特性を持ち、第2のポリプロピレン樹脂は耐熱性を有する。これらの樹脂を多層化して使うことにより、層間の接着性と、耐熱性のバランスが取れた離型紙を製作できた。
次いで、直後にこの積層シートの表面に、鏡面加工ロールで押出コートして厚さ30μmの樹脂層の表面を平滑化処理し、表面樹脂層を得た。
なお、層構成は、
〔キャストコート層〕/キャストコート紙(坪量164g/m2)/第1のポリプロピレン樹脂層(15μm)/第2のポリプロピレン樹脂層(15μm)/〔賦形面〕
である。
なお、賦形面は、本発明の効果を確認しやすくするために、前記鏡面加工ロールによるミラー仕上げとしており、エンボス加工による凹凸を加工していない。
なお、紙基材のキャストコート層の表面の算術平均粗さRaは0.65μmであった。
(実施例2)
実施例1のキャストコート層を形成した紙ではなく、クレーコート層を形成した紙(坪量174.4g/m2 ウルトラサテン金藤 王子製紙製)を用いた。その他の加工方法や材料は実施例1と同様である。
紙基材の表面の算術平均粗さRaは1.32μmであった。
(実施例3)
実施例1のキャストコート層を形成した紙ではなく、クレーコート層を形成した紙(坪量260g/m2 Nパールカード 三菱製紙製)を用いた。その他の加工方法や材料は実施例1と同様である。
紙基材の表面の算術平均粗さRaは1.92μmであった。
(比較例)
実施例1のキャストコート層を形成した紙基材に代えて、キャストコート層やクレーコート層を形成していない、いわゆる未コートの上質紙(坪量125g/m2 AKD 北越紀州製紙製)を用いた。その他の加工方法や材料は実施例1と同様である。
紙基材の表面の算術平均粗さRaは3.15μmであった。
(裏写りの評価)
本発明の効果を確認するために、裏移りの条件を再現して、評価を行った。
同一条件で作製した離型紙を2枚準備して、一方の紙基材の表面と他方の表面樹脂層を重ねた後、重ねた状態で、一対(2本)の平行な金属ロールの間を通し、押圧する。金属ロールは自力で回転し、お互いに逆方向に回転するので、シートを銜えこみ押圧することができる。
前記金属ロールは、外筒面をミラー加工されており、金属ロールは軸が中心となり回転する。第1の金属ロールの軸は回転可能で位置は固定されており、第2の金属ロールの軸は回転可能で、軸は第1の金属ロールとの間隔を調整できる方向に移動できるようになっている。また、第2の金属ロールは第1の金属ロールへの押圧力を可変できるようになっている。
金属ロールの押圧条件は、送り速度が1m/分、表面温度が25℃に設定し、押圧力を100kN/m、200kN/mの2条件とし、サンプルを作成した。サンプルは各条件で10個作成した。
上記の条件で設定された金属ロール間に銜えこんで押圧し、その後に2枚の離型紙を引き剥がし、紙基材と接触していた表面樹脂層の表面を観察した。
製作したサンプルを、下記の項目で評価した。
1.外観観察:
目視及び顕微鏡(キーエンス VK-8710)による表面の拡大観察
2.光沢度測定:光沢度計を使用
(堀場製作所GLOSS CHECKER IG-320)
3.算術平均粗さ測定:形状解析レーザ顕微鏡を使用(キーエンス VK-8710)
(外観観察)
外観観察のうち目視検査は、照度400ルクス(明るいオフィス相当)の試験環境下で、上記の手順で製作した裏移りサンプルから切り出した100mm角のサンプルを机の上に置き、被験者5名(品質管理・技術担当者)が500mm上方位置から目視して判定した。
離型紙のミラー調の表面樹脂層に曇りが発生しているか、また紙基材の繊維の形状が表面樹脂層に転写されているかの判定を行った。
また、キーエンス製の形状解析レーザ顕微鏡(VK-8710)を用いて、約100倍の倍率で撮影した。
(光沢度の測定)
裏移りサンプルの実施例、比較例について、堀場製作所製の光沢度計(IG-320<60°反射>)を用いて測定した。10回測定し、その平均値とした。
(算術平均粗さ測定)
裏移りサンプルの実施例、比較例について、キーエンス製の形状解析レーザ顕微鏡(VK-8710)で測定した。1mm角の領域を10回測定した数値の平均である。
上記の評価結果を表1にまとめる。
Figure 0007040214000001
離型紙の表面樹脂層を押圧していないサンプルS1(図13)は、当初の表面性状を有している。このサンプルS1を基準とし、他のサンプルを押圧することによって、どのように表面性状が変化していくかを観察した。
押圧後のサンプルでは、本発明の実施例1の離型紙であるサンプルS3(図15)、サンプルS7(図19)、および本発明の実施例2の離型紙であるサンプルS4(図16)、サンプルS8(図20)が良品である。本発明の実施例3の離型紙であるサンプルS5(図17)は良品であり、サンプルS9(図21)も若干の品質低下があるが良品とみなせる。
従来の離型紙では、サンプルS2(図14)は紙基材の繊維の転写があり、品質の低下が見られる。サンプルS6(図18)は紙基材の繊維の転写が著しく、不良品となっている。
なお、すべての写真に共通に存在している写真の上方から下方に向けての薄い筋は、鏡面加工ロールの表面の跡であり、肉眼ではほとんど確認できない。そのため、離型紙の表面樹脂層の表面は、ミラー調が保たれる。
判定については主に外観を目視で行ったが、100kN/mで加圧をしたサンプルを、測定器にて測定した光沢度の低下が、当初の数値より10%以内の低下であれば、目視検査での良品であるとの評価とほぼ一致することが分かったので、判定者の目視作業ではなく光沢度の測定で判定できることが分かった。
表1の200kN/m加圧での表面粗さの全般の測定値が、100kN/m加圧での表面粗さの測定値より大きくなるが、外観観察による判定は大きく変わらない。
これは、200kN/mで加圧をしたサンプルの表面粗さの測定は、紙の面方向の密度のバラツキを顕著に拾ってしまい、紙の表面の平滑性の評価には適用しにくいためと考えられる。すなわち、紙を厚さ方向に強く圧縮することで、紙の密度の高いところが凸状になり、紙の密度が低いところが凹状になる。そのために紙の表面の平滑性よりは、紙の面方向の密度のバラツキに影響されることになる。
クレーコート層は、紙表面の平滑性を高める効果がある。さらに、紙が厚さ方向に強く圧縮されて、表面粗さが測定数値では粗くなったとしても、離型紙の表面樹脂層に紙繊維の形状を裏移りさせない効果がある。これは紙繊維の凹凸をクレーコート層で隠蔽している効果が高いためである。
このように、本発明の離型紙は、重ね合わせた状態で押圧されても裏移りが発生せず、賦形部の形状が良好な状態を保つことができる。言い替えれば、離型紙を輸送、保管をする際に、大きな外力や内部応力が発生しても、品質を損なうことが少ない。そのため、品質の保持に有用なだけではなく、輸送作業、保管作業に過大な配慮をしなくてもよく、作業の効率化やコストダウンにも貢献できる。
発明の離型紙によれば、離型紙の品質保持、特に輸送、保管時に発生する品質の低下を防止でき、当該離型紙を用いて製造する合成皮革を始めとする種々の被賦形体の品質向上、コストダウンに寄与することができる。
1 離型紙ロール
2 離型紙(従来品)
21 紙基材(従来品)
22 表面樹脂層(従来品)
23 表面樹脂層の表面(従来品)
24 賦形部(従来品)
25 紙基材の表面(従来品)
26 紙繊維による凸部(従来品)
27 接触部(従来品)
28 凹部(従来品)
3 巻き芯
4 離型紙(本発明)
41 紙基材(本発明)
42 表面樹脂層(本発明)
43 表面樹脂層の表面(本発明)
44 賦形部(本発明)
45 平滑化層
46 賦形凸部
47 賦形凹部
48 接触部(本発明)
49 紙繊維による凸部(本発明)
5 被賦形体
51 被賦形樹脂層(被賦形体)
52 基材層(被賦形体)
53 被賦形部(被賦形体)
6 合成皮革
61 被賦形樹脂層(合成皮革)
62 基材層(合成皮革)
63 被賦形部(合成皮革)
64 凸部(合成皮革)
7 積層シート
70 押出機
71 押圧加工ロール(鏡面加工用)
72 鏡面加工ロール
73 樹脂
74 原版
75 版面
76 押圧加工ロール(賦形加工用)
80 紙基材の平滑化層の表面
S1 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S2 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S3 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S4 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S5 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S6 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S7 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S8 裏移り評価用サンプル(表1参照)
S9 裏移り評価用サンプル(表1参照)

Claims (7)

  1. 紙基材と、
    前記紙基材の一方の面に設けられ、表面に凹凸を有する表面樹脂層と、
    前記紙基材の他方の面に設けられ、前記紙基材の表面を平滑化する平滑化層と、を備え、
    前記平滑化層の表面の算術平均粗さRaが、0.50~2.00μmであることを特徴とする離型紙。
  2. 前記平滑化層がクレーコート層であることを特徴とする請求項1に記載の離型紙。
  3. 前記平滑化層がキャストコート層であることを特徴とする請求項1または2に記載の離型紙。
  4. 前記表面樹脂層は異なる樹脂で多層化されたことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の離型紙。
  5. 請求項1からまでのいずれか1項に記載された離型紙の凹凸が、被賦形樹脂層の表面に賦形された被賦形体。
  6. 請求項1からまでのいずれか1項に記載された離型紙の凹凸が、被賦形樹脂層の表面に賦形された合成皮革。
  7. 紙基材と、
    前記紙基材の一方の面に設けられ、表面に凹凸を有する表面樹脂層と、
    前記紙基材の他方の面に設けられ、前記紙基材の表面を平滑化する平滑化層と、
    を設けた請求項1から4までのいずれか1項に記載の離型紙の製造方法であって、
    前記表面樹脂層に形成される凹凸に対応する凹凸を有する版面を備えた原版を準備する工程と、
    前記紙基材の一方の面に前記表面樹脂層を形成する工程と、
    前記紙基材の他方の面に平滑化層を形成する工程と、
    前記表面樹脂層の表面に賦形部を形成する工程と、
    前記表面樹脂層の表面と前記原版の版面とを重ねて凹凸を賦形する工程と、
    前記離型紙から前記原版を剥がす工程と、
    を備えることを特徴とする離型紙の製造方法。
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