JP7456089B2 - 離型紙、被賦形体および合成皮革の製造方法 - Google Patents

離型紙、被賦形体および合成皮革の製造方法 Download PDF

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本願発明は離型紙に関する。より詳細には、表面に形状欠陥が少なく、微細でほぼ均一な凹凸形状を、被賦形体あるいは合成皮革に賦形するための離型紙に関する。
従来、合成皮革として塩化ビニル系樹脂やポリウレタン樹脂を主原料としたものが広く使用されている。このような合成皮革は、離型紙を用いて製造されることが多い。例えば、ポリウレタンレザーを製造するには、離型紙の表面樹脂層の表面にペースト状のポリウレタン樹脂を塗布し、乾燥・固化した後に布基材を貼合して離型紙から剥離する。離型紙に天然皮革と同様の絞り模様や凹凸形状を形成しておけば、得られる合成皮革の表面に良好な模様を付与することができる。あるいは、幾何学模様等の天然物を模倣しない模様でも構わない。
このような合成皮革の製造に使用される離型紙は、その表面模様を転写して合成皮革に表面模様を形成させるものであり、賦形に適した表面状態を有する必要がある。
従来技術である特許文献1について、図4を用いて説明する。図4はECエンボス方式による離型紙の製造方法の説明図であり、本願発明の離型紙の製造方法の説明の際にも用いるが、従来技術の説明と本願発明の説明の時は、それぞれ符号を読み替える。
紙基材層21の一方の表面に第一合成樹脂層22を備え、さらに前記第一合成樹脂層22の表面に第二合成樹脂層23を備えた従来技術の離型紙20の製造方法を説明する。
合成樹脂の押し出し機71から、二種類の溶融した合成樹脂を共押し出ししており、図4の左方から紙基材層21が供給されている。押し出し機71の下方にて、押圧加工ロール72と賦形加工ロール73が逆方向に回転しており、前記第一合成樹脂層22と、第二合成樹脂層23と、紙基材層21を挟圧する方向に回転している。前記第一合成樹脂層22と、第二合成樹脂層23と、紙基材層21は挟圧されて、三層の積層シート25となる。
押圧加工ロール72は平滑な表面を備え、賦形加工ロール73は、製造される予定の被賦形体及び合成皮革の表面の形状に相当する凹凸形状の版面74を備えている。前記第二合成樹脂層23は溶融した状態で、前記賦形加工ロール73と接触し始める。前記賦形加工ロール73には、内部に冷却水が通水されて冷却されていることから、前記積層シート25は、所定時間、所定距離を前記賦形加工ロール73と接触した後に、前記賦形加工ロール73と離れる際は、凹凸形状の表面を備えて凝固している。前記賦形加工ロール73から前記積層シート25が引き剥がされて、離型紙20が完成する。
従来技術では、前記第一合成樹脂層22には、ポリプロピレンとポリエチレンを混合した樹脂を使用しており、上記技術は、前記積層シート25を製造する際に、押し出し機71から合成樹脂を押し出した際に発生するサージングの防止と、延展性及びネックインを改善する。また、前記第一合成樹脂層22は前記紙基材層21と前記第二合成樹脂層23の両方に接合しやすい性質を有するので、前記紙基材層21/第一合成樹脂層22/第二合成樹脂層23からなる三層の積層シート25の各接合界面の接合が強固になる。
第二合成樹脂層23は、ホモポリプロピレンの単一素材であることから、被賦形体および合成皮革の製造工程において、耐熱性、剥離性、耐摩耗性に優れるため、離型紙の使用可能回数を増やすことができる。また、単一素材であることから、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂との混合樹脂の相溶性の悪さに起因する光沢感の斑や、筋や斑点などを改善している
また、上記の離型紙の製造方法であるECエンボス方式の他に、別の離型紙の製造方法(不図示)もある。その製造方法により製造された離型紙を図5に示す。押し出し加工による紙基材層31と合成樹脂層33からなる積層シートを製作し、前記積層シートを冷却して合成樹脂層を凝固させたのちに、外筒面に凹凸の雄雌の歯車式組み合わせがある一対(二本)のローラーで狭圧するか、外筒面に凹凸があるエンボスロールと、外筒面が平滑なゴムロールにて狭圧して、前記積層シートの合成樹脂層の表面の賦形部34に、凹凸形状を備えた離型紙30を製造する方法であり、熱・圧エンボス法と呼ぶ。
ECエンボス法は、溶融した合成樹脂層に賦形加工ロール73押し当てるので、小さくて微細な柄の付与に向いている。しかしながら、紙基材層21は変形しないので、深い凹凸形状を賦形することはできない。
熱・圧エンボス法は大きく深い柄に向いている。紙基材層31が変形するような深い凹凸形状を付与することができるが、凝固した合成樹脂層32に凹凸形状を付与するため、細かく微細な柄の賦形には向いていない。
特許第2627821号公報
しかしながら、特許文献1においては、押し出し機71にて離型紙20を製造する際に、連続生産中に前記賦形加工ロール73の外筒面の表面に、前記第一合成樹脂層22を起因すると思われる析出物が溜り、前記賦形加工ロール73の外筒の表面を覆い、前記表面の版面74の凹凸形状を変形させる。特に微細な凹凸形状を賦形するECエンボス方式の離型紙に顕著である。
上記のように、前記版面74の凹凸形状が変形するため、前記賦形加工ロール73の外筒の版面74の凹凸形状が、前記積層シート25に正確に賦形されず、したがって離型紙20は、適切な表面の形状で製造することができなくなり、不良品となる。
上記要因により離型紙20に不良品が発生する前に、前記賦形加工ロール73を定期的に清掃しなくてはならず、その清掃時間は生産阻害となり、製造コストの増加要因となっていた。
本願発明はこのような状況を鑑みてなされたものであって、前記賦形加工ロール73の外筒の版面74に生じる析出物を減少させ、前記賦形加工ロール73の清掃間隔を長くすることにより、離型紙の生産効率が向上し、生産コストを低減させることができる被賦形体及び合成皮革の離型紙を提供することを課題としている。
図1のように、本願発明の離型紙10は、紙基材層11の少なくとも一方の面に、ホモポリプロピレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂の混合樹脂からなる第一合成樹脂層12を備え、前記第一合成樹脂層12の紙基材層11とは反対側の面にホモポリプロピレン樹脂による第二合成樹脂層13を備えたことを特徴としている。
本願発明によれば、離型紙を連続にて生産するにあたり、前記賦形加工ロールへの析出物が減少するため、前記賦形加工ロールの清掃間隔を長くすることができる。従って、離型紙の生産効率が向上し、生産コストを低減させることができる。
本願発明の離型紙の断面図である。 本願発明の被賦形体または合成皮革である。 合成皮革(被賦形体)の製造方法の説明図である。 離型紙の製造方法の説明図である。 従来技術の離型紙の断面図である。
以下、本願発明について図面を用いながら説明する。但し、本願発明はこれら具体的に例示された形態や、各種の具体的に記載された構造に限定されるものではない。
なお、各図においては、分かり易くする為に、部材の大きさや比率を変更または誇張して記載することがある。また、見やすさの為に説明上不要な部分や繰り返しとなる符号は省略することがある。
本願発明の離型紙は、主に合成皮革の製造に用いられるが、その他、靴、鞄、ソファー、椅子、乗物の座席等の表面材、箱、包装容器、壁紙や床材等の建築物内裝材、冷蔵庫やテレビジョン受像器等の家電製品、及びダッシュボードやドア内装パネル等の自動車部品の表面装飾材等の製造にも使用できる。それらの物品を取りまとめて被賦形体と呼ぶが、以下の説明には合成皮革を代表例として説明する。
<離型紙>
本願発明の離型紙は、合成皮革が有する被賦形樹脂層に意匠性がある凹凸形状を賦形するためのシートである。昨今では合成皮革に、より天然皮革に近い品質が求められてきており、より微細な凹凸形状の再現が求められている。また、天然皮革の模倣でなく人工的な模様でも、より微細な凹凸形状による意匠性、さらにその意匠が引き立つために模様の均一感が求められている。さらに、高光沢の鏡面仕上げなども求められている。
図1は本願発明の離型紙10の断面図であり、紙基材層11の一方の面には第一合成樹脂層12が設けられており、前記第一合成樹脂層12の紙基材層11の反対側の面には、第二合成樹脂層13が設けられており、前記第二合成樹脂層13の表面には、合成皮革に賦形するための賦形部14が設けられている。
ここで、離型紙10の賦形部14は、図2のように、賦形の対象である合成皮革60の被賦形樹脂層62に賦型して、前記被賦形樹脂層62の表面に凹凸形状を形成する。前記賦形部14は、前記賦形部14の凹凸形状に対応する形状を有する賦形加工ロール73の外筒の表面の版面74を押し付けることで、形成することができる。
また、前記紙基材層11と第一合成樹脂層12との間には、層間の接着性を向上させるためにアンカーコート層(不図示)を形成してもよい。さらに、前記紙基材層11と第一合成樹脂層12との間には、平滑性向上や目止めの役割、及び接着性の向上を目的とした中間層(不図示)を形成してもよい。
離型紙10は、図2のように合成皮革60を構成する被賦形樹脂層62の表面に被賦形部63を形成するための賦形型として用いられ、その合成皮革60の被賦形部63に対応する賦形部14を有するため、合成皮革60の被賦形樹脂層62の被賦形部63を形成した合成皮革60を容易に作製することができる。
以下、離型紙10の構成要素を順に説明する。
<紙基材層>
紙基材層11は、離型紙10の支持体となるものである。
前記紙基材層11のパルプとしては、賦形部14を形成する工程や、合成皮革を作製する際の工程に耐えうる強度と平滑性を得るために、針葉樹パルプ(N材)と広葉樹パルプ(L材)を混合したものが好ましい。その場合、強度と平滑性のバランスを取るため、広葉樹パルプ(L材)の混合率は50%~90%が好ましい
前記紙基材層11は、前記離型紙10の充分な耐熱性を得るために、中性紙であることが必要であり、サイズ剤としてアルキルケテンダイマーを用いてサイジングした中性紙が好ましい。
前記紙基材層11の坪量は、強度、合成皮革加工の作業性、離型紙の繰り返し使用耐久性、およびエンボス加工適性の面から100g/m2~200g/m2であることが好ましい。坪量が100g/m2よりも小さいと合成皮革の製造時にカールや波打ちや、製造ラインでの紙切れが発生しやすくなる。逆に坪量が200g/m2より高くなると、離型紙が厚くなることにより、そのロールの巻き径が大きくなって作業能率が低下し、さらにコストが嵩む。
前記紙基材層11の厚さは、上記と同じ理由により、100μm~900μm、好ましくは150μm~400μmのものを使用することができる。
<紙基材層のクレーコート層>
クレーコート層(不図示)は前記紙基材層11の少なくともどちらか一方の面に設けてもよく、無くてもよい。離型紙の用途や要求性能により、クレーコート層は、その有無、および性能などが適宜選定される。前記クレーコート層の目的は、前記紙基材層11の表面の粗面を平滑化し、その効果により、前記第二合成樹脂層13の賦形部14に前記紙基材層11の表面の粗さの影響が出ないで、意匠性が向上するものである。
クラフト紙や上質紙等のように表面が比較的粗い材料を紙基材層11として用いる場合には、紙基材層11の平滑性を向上させる効果は大きい。
<アンカーコート層>
アンカーコート層(不図示)は、前記紙基材層11と第一合成樹脂層12の接着面に必要に応じて設けられ、前記紙基材層11と第一合成樹脂層12との接着性を高める機能を有する。
アンカーコート層は、例えば、水溶性、または、水分散型のエマルジョンもしくはディスパージョンのアンカーコート剤を塗布することにより形成できる。
このアンカーコート剤としては、ポリプロピレン系、変性ポリオレフィン系、エチレン-酢酸ビニル共重合体系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリウレタン系、ポリエステル系樹脂のエマルジョンもしくはディスパージョンのほか、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタンアクリル樹脂エマルジョン、シリコンアクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニルアクリル樹脂エマルジョン、その他のアクリル樹脂エマルジョン、そして、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート-ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポリブタジエンラテックスなどのゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、或いはこれらのラテックスのカルボキシル変性物、また、水溶性アンカーコート剤としては、ポリビニルアルコール、水溶性エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキサイド、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性セルロース誘導体、水溶性ポリエステル、水溶性イソシアネート、水溶性リグニン誘導体などの水溶液を使用することができる。
これらの中でもポリプロピレン系または変性ポリオレフィン系樹脂のエマルジョンもしくはディスパージョンは、紙に対するポリプロピレン系樹脂層の積層強度を一層強くでき、かつ、耐熱性にも優れる点で好ましい。
上記アンカーコート剤の塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、キスコート法などで塗布することができ、その塗布量としては、乾燥後の塗布量で0.1g/m2~5g/m2が好ましい。
<第一合成樹脂層>
第一合成樹脂層12は、ホモポリプロピレンと低密度ポリエチレンの混合樹脂からなり、その特性として、紙基材層11及びホモポリプロピレンからなる第二合成樹脂層13の両方に接着することが必要である。また、第一合成樹脂層12には、押し出し時に溶融樹脂の成膜を容易にする特性があり、具体的には、押し出し樹脂量が安定しないサージングや、成膜幅が狭くなるネックインなどの不具合を防止できる。
混合比は質量%で、ホモポリプロピレン80~95%、低密度ポリエチレン5~20%である。望ましくは、ホモポリプロピレン88~92%、低密度ポリエチレン8~12%である。
低密度ポリエチレンの質量%が5%を下回ると、サージングやネックインのために、積層シートの製造に支障が生じる。低密度ポリエチレンの質量%が20%を超えると、耐熱性や剛度が劣る。上記の理由により低密度ポリエチレンの質量%は、5~20%が望ましい。
また、本願発明では、第一合成樹脂層に用いるポリプロピレンはホモポリプロピレンに限定した。ホモポリプロピレンとすることで、連続生産中の析出物が減少して、前記賦形加工ロール73の外筒の版面74の汚れが減少する。そのため、前記賦形加工ロール73の清掃頻度が減少することになり、生産性が向上して、生産コストが低減する。
<第二合成樹脂層>
第二合成樹脂層13は、ホモポリプロピレンとすることが望ましい。前記第二合成樹脂層13の表面に賦形部14が形成されており、合成皮革60を作製する際の賦形型として機能する。
合成皮革60を作成する際には、合成皮革の被賦形樹脂層62用の樹脂を溶融させてから、前記第二合成樹脂層13の賦形部14に接触させるが、それゆえ前記第二合成樹脂層13が高温となるために、前記第二合成樹脂層13は耐熱性が必要である。また、前記合成皮革60の被賦形樹脂層62が凝固してから引き離す作業を、複数回実施することから、耐久性が求められる。
耐熱性や耐久性に優れる樹脂は、ホモポリプロピレン以外にも存在するが、コストパフォーマンスを考慮するとホモポリプロピレンが望ましい。
なお、第二合成樹脂層13の組成はホモポリプロピレン100%が望ましいが、ランダムポリプロピレンなど、他のポリプロピレンが質量%で5%程度の混入することは許容される。
<合成樹脂層の厚さ>
ECエンボス方式では紙基材層は凹凸形状とならず、凹凸形状は合成樹脂層のみで形成されるため、前記合成樹脂層には所定の厚みが必要であり、その厚さは第一合成樹脂層12と第二合成樹脂層13とを合わせて、25μm~100μmである。25μmより小さいと、凹凸形状の深さが充分に取れないことから、凹凸形状の賦形が不充分になりやすい。また、100μmより大きいと、積層シート15を作製するために、合成樹脂を押し出しする際に、合成樹脂の溶融能力が不足して生産速度を下げざる得ない虞れがある。さらに賦形する凹凸形状の深さと比較して過剰に厚くなり、コスト的に不利となる。
第一合成樹脂層12と第二合成樹脂層13の厚さの比率であるが、どちらかの層が著しく薄いことは望ましくない。第一合成樹脂層の樹脂の厚さと第二合成樹脂層の厚さの合計の厚さを100%としたとき、第一合成樹脂層12の厚さが30~70%、第二合成樹脂層13の厚さが30~70%が望ましい。第一合成樹脂層12が著しく薄いと、押し出し加工時の成膜の安定性に欠け、また、紙基材層と第一合成樹脂層12の接着力が弱くなる虞れがある。第二合成樹脂層13が著しく薄いと、離型紙の耐熱性、耐久性に支障が出る虞れがある。
前記第一合成樹脂層12及び第二合成樹脂層13の形成方法としては、押し出しコート法が望ましく、特に共押し出し法が望ましい。第一合成樹脂層12及び第二合成樹脂層13が共に溶融した状態で接合されるので、接合力が大きく、各接合界面の強度が安定する。
また、紙基材層11を含め三層の積層シート15を、1回の加工で製作できることから、効率が良く、生産コストが低い。
さらに、冷却ロールを賦形加工ロール73とすることで、溶融樹脂の冷却・凝固と、凹凸形状の賦形作業を同時に行うことができるので、効率的である。
前記離型紙10の前記第二合成樹脂層13の表面には、図1に示すように、賦形部14が形成されている。前記賦形部14は、図2に示す合成皮革60の被賦形樹脂層62の表面に被賦形部63を形成するための賦形型として機能する凹凸形状である。すなわち、前記賦形部14は、前記合成皮革60における被賦形樹脂層62の被賦形部63に対応する凹凸形状である。前記賦形部14が賦形する対象である前記合成皮革60の被賦形樹脂層62に型押して、その表面に被賦形部63の凹凸形状を形成することができる。
上記に説明したように、本願発明に係る離型紙10は、前記被賦形部63に凹凸形状が形成された被賦形樹脂層62を有する合成皮革60の作製に好ましく用いることができる。
<被賦形体および合成皮革>
図2のように、本願発明において被賦形体50とは、被賦形樹脂層52の被賦形部53の表面模様が、本願発明の離型紙10を用いて形成された物品である。
被賦形体は、ロール状の連続シートであってもよく、枚葉シートでもよい。枚葉シートの被賦形体は、被賦形体シート原反から作製されたものであっても、連続シートの被賦形体シートを切断して得たものであってもよい。また、被賦形体50は、シート状に限らず、立体物であってもよい。
図2は、被賦形体50の一例を表した断面図である。被賦形体50は、被賦形樹脂層52、および基材層51を備えてこれらが積層されている。被賦形樹脂層52の表面には、意匠性を有する被賦形部53が設けられている。
前記被賦形樹脂層52の厚さとしては、特に限定されず、用途および凹凸形状の深さによって異なる。
前記被賦形体50の基材層51は、前記被賦形樹脂層52の凹凸形状が形成された側とは反対側の面に積層された層であり、被賦形樹脂層52を支持している。
前記基材層51の厚さとしては、被賦形樹脂層52を支持可能な厚さであれば特に限定されないが、シート状の場合は、例えば25μm以上500μm以下の範囲とすることが出来る。
前記基材層51の材料には、前記被賦形樹脂層52を支持するとともに、被賦形体50の用途に応じた適切な材料が用いられればよく、木綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維、レーヨン、アセテートなどの再生または半合成繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィンなどの合成繊維、ガラス纖維等の繊維からなる織布、不織布、網布等の布(基布とも言う)、紙、ポリエステルやポリオレフィンの樹脂からなる樹脂フィルム及びガラス織布などの柔らかい材料、金属板、もしくは金属箔、ガラス板、硬質プラスチック、プラスチック厚肉成形品など固い材料から、樹脂の種類や用途に応じて適宜選定することができる。
前記被賦形樹脂層52を構成する樹脂組成物には、各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線又は電子線等の電離放射線硬化性樹脂等を使用することができ、用途や製造条件等に応じて適宜選定することができる。
具体的な被賦形体の用途としては例えば、合成皮革製品、靴、鞄、ソファー、椅子、乗物の座席等の表面材、箱、包装容器、壁紙や床材等の建築物内裝材、冷蔵庫やテレビジョン受像器等の家電製品、及びダッシュボードやドア内装パネル等の自動車部品の表面装飾材等を挙げることができる。
上記の被賦形体の用途の中でも、比較的需要が大きい分野として、合成皮革があり、以下は合成皮革について説明する。
本願発明に係る合成皮革60は、図2に示すように、基材層61と、前記基材層61の一方の面に被賦形部63が形成された被賦形樹脂層62とを備えることを特徴とする。なお、図2は被賦形体50と層構成は同一であるので、同じ図を使用して説明するが、符号は合成皮革対応の符号に読み替える。
以下、合成皮革60の構成要素を順に説明する。
<基材>
基材層61は、合成皮革60を構成し、一方の面に被賦形樹脂層62が設けられている。前記基材層61は特に限定されないが、天然の布地や不織布、人工の布地等、公知の合成皮革に用いられている布帛(基布)を適宜選定して用いることができる。また、基材として、布帛以外の樹脂シート、又はその樹脂シートで被覆された構造物であってもよい。そうした樹脂シートを構成する樹脂材料としては、塩化ビニル、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル-ウレタン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
前記基材層61がシート状である場合の厚さは、合成皮革の使用する用途に応じて適宜設定することができるが、例えば、下限については、耐久性、触感等の観点から、100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。また、上限については、取り扱い性等の観点からは20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。
前記基材層61がロール状である場合の厚さは、巻き取り作業の容易さの観点から、5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。下限についてはシート状の場合と同様、100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。
<被賦形樹脂層>
前記被賦形樹脂層62は、上記の基材とともに合成皮革60を構成し、前記基材層61の一方の面に形成されている。前記被賦形樹脂層62の表面は、被賦形部63が形成されている。
前記被賦形樹脂層62は、樹脂材料で主に構成されている。合成皮革の樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等を挙げることができる。具体的には、塩化ビニル系樹脂、ウレタン樹脂等を好ましく採用することができる。
前記被賦形樹脂層62は、可塑剤、発泡剤、安定剤、及び着色剤等から選ばれる1又は2以上を任意に含んでいてもよい。
前記被賦形樹脂層62は、その色は特に限定されず、着色剤を用いて赤色や黒色等の所望の色にすることができる。着色剤は、顔料であっても染料であってもよく特に限定されないが、凹凸形状の先端まで着色するという観点からは、粒子径が大きく凹凸の先端まで入り込まない可能性のある顔料を用いるよりも、そうした可能性のない染料を用いる方がより好ましい。
前記被賦形樹脂層62の厚さは、合成皮革の使用用途に応じて適宜設定することができる。前記被賦形樹脂層62の厚さの下限は、耐久性の観点から10μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましい。同様に、上限は、合成皮革の風合いを損ねないようにするため、200μmが好ましく、150μmがより好ましい。
まとめると、前記被賦形樹脂層62の厚さは10μm以上200μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以上150μm以下である。
前記被賦形樹脂層62は、前記基材層61の上に直接塗布されて形成されていてもよいし、接着層等を介して前記被賦形樹脂層62と前記基材層61とが貼り合わされていてもよい。
<本願発明の離型紙の製造方法>
合成皮革60が有する被賦形樹脂層62の被賦形部63に凹凸形状を形成するための、本願発明に係る離型紙10の製造方法を説明する。
図4に示すように、本願発明に係る離型紙10の製造方法は、合成皮革60の被賦形樹脂層62に形成する被賦形部63に対応する凹凸形状を有する版面74が形成された賦形加工ロール73を準備する工程と、紙基材層11と、前記紙基材層11の一方に面に形成する第一合成樹脂層12と、前記第一合成樹脂層12の前記紙基材層11とは反対の面に形成する第二合成樹脂層13と、前記紙基材層11と第一合成樹脂層12と第二合成樹脂層13を接合して積層シート25を形成する工程と、前記積層シート25の第二合成樹脂層13の表面の賦形部14に賦形加工ロール73を用いた加工により凹凸形状を形成する工程と、前記賦形加工ロール73から前記積層シート25を剥がす工程と、を備える。
<賦形加工ロールの準備>
まず、合成皮革60の被賦形樹脂層62に形成する被賦形部63に対応する凹凸を有する版面74が形成された賦形加工ロール73が準備される。前記版面74には、前記合成皮革60の表面の被賦形樹脂層62に賦形される前記被賦形部63に対応する凹凸形状が形成されている。言い換えると、この方法で製造された離型紙10を用いると、前記版面74の凹凸形状に対応する凹凸形状を有する合成皮革60を製造することができる。
前記賦形加工ロール73は、前記離型紙10の上に賦形部14を形成することができる強度を有し、さらにその形成過程での冷却することから、中空円筒状として、内部に冷却水を通水できる構造が望ましい。前記賦形加工ロール73となる材料としては、例えば、ステンレス鋼、鍍金を施した鉄、鍍金を施した銅等を用いることができる。
前記賦形加工ロール73の版面74に凹凸形状を作製する手段は特に限定されないが、例えば、前記賦形加工ロール73となる材料に、エッチング、機械彫刻、ミール彫刻等の手段を用いて凹凸形状を形成することができる。また、前記賦形加工ロール73の外筒の表面にウェットブラスト、ドライブラスト処理等が施されたマット系のロールなどが使用される。さらに、前記手段を実施した後に、電解鍍金、無電解鍍金、陽極酸化処理を実施し、表面の耐久性を向上させたり、表面形状の平滑化または凹凸形状の追加を実施することができる。また、ロール外筒表面にクロム鍍金を施した後、トラバース研削、ポリシング加工等がされたミラー系ロールを使用することができる。
<積層シートの準備>
さらに積層シート15が準備される。前記積層シート15は、紙基材層11と、前記紙基材層11の一方に面に形成する第一合成樹脂層12と、前記第一合成樹脂層12の前記紙基材層11とは反対の面に形成する第二合成樹脂層13との三層からなり、前記積層シート15の第二合成樹脂層13の賦形部14には、賦形加工ロール73の版面74によって凹凸形状が賦形されることになる。
前記紙基材層11と前記第一合成樹脂層12は直接に接合されていてもよく、また間に中間層を介して接合されていてもよい。中間層としては、接合力を向上させるための層、紙基材層の表面の平滑化層、被賦形樹脂層13の賦形性を向上させるための層などがある。
共押し出しされる合成樹脂12、13は、押し出し機71から溶融押し出され、前記紙基材層11の上に積層されて、積層シート15が準備される。
<離型紙の賦形部の形成工程>
積層シート15の第二合成樹脂層13の表面に賦形加工ロール73を用いた加工により賦形部14に凹凸形状を形成する。なお、要求仕様によっては、凹凸形状ではなく、平滑なミラー形状としてもよい。
押し出し機71より二種類の合成樹脂12、13を溶融押し出すのと同時もしくは直後に、前記積層シート15を前記押し出し機71の直下に位置する押圧加工ロール72と前記賦形加工ロール73との間で挟圧して、紙基材層11の一方の表面へ第一合成樹脂層12と第二合成樹脂層13を順にラミネートすることで、賦形部14に凹凸形状を形成することができる。
<離型紙の剥離工程>
次に、積層シート15を賦形加工ロール73から剥がす。この剥離工程により、第二合成樹脂層13の表面に賦形部14が形成された離型紙10を得ることができる。
<離型紙の輸送、保管>
剥離工程後に離型紙10は、ロールまたは枚葉で輸送、保管される。輸送の容易さや、後工程で多くの加工形態を選べることから、ロールの場合が多い。輸送の容易さとは、枚葉積みでの輸送は荷崩れが発生するリスクがあるが、ロールでの輸送は荷崩れが発生しにくいことである。また、多くの加工形態とは、ロールのまま後工程の加工機に供給することや、任意の寸法に裁断できることなど、選択可能なことである。
<合成皮革の製造方法>
合成皮革60の製造は、以下の手順により行われる。図3を用いて説明する。
基材層61と、前記基材層61の少なくとも一方の面に設けられた被賦形樹脂層62とを有する積層シート64を準備する工程と、前記被賦形樹脂層62に凹凸形状を形成するための離型紙10を準備する工程と、前記積層シート64の被賦形樹脂層62と前記離型紙10の第二合成樹脂層13とを重ね合わせて加圧する工程と、重ね合わせて加圧した後の前記離型紙10を前記積層シート64から剥がし、前記積層シート64の被賦形樹脂層62の表面に被賦形部63を形成する工程である。
まず、積層シート64と離型紙10とが準備される。前記積層シート64は、基材層61の一方の面に被賦形樹脂層62が形成されている。前記被賦形樹脂層62は、凹凸形状が設けられる以前の樹脂層である。
次に、準備された前記積層シート64の被賦形樹脂層62と、前記離型紙10の第二合成樹脂層13とを重ね合わせて、加圧する。
その後、重ね合わせて加圧した後の前記離型紙10を前記積層シート64から剥がし、前記積層シート64の被賦形樹脂層62の表面に被賦形部63を形成する。すなわち、前記離型紙10の賦形部14が前記被賦形樹脂層62に賦型することで、前記被賦形樹脂層62の表面に賦形部14のパターンが反転した凹凸形状を形成する。
賦形部14を備えた離型紙10の第二合成樹脂層13を、積層シート64の被賦形樹脂層62に重ね合わせた状態で、前記被賦形樹脂層62に賦型するための処理を施す。そうした処理としては、特に限定されず、樹脂層の材料等を考慮して処理することができる。例えば、熱を加える熱エンボス処理、熱で軟化させた樹脂を冷やしたロールで押圧するチルロールエンボス処理、紫外線で硬化して賦形形状を硬化させる処理、電子線で硬化して賦形形状を硬化させる処理等を挙げることができる。
中でも、熱を加える熱エンボス処理の場合は、紙基材層の地合いによる斑を平滑にすることができるので好ましい。
また、積層シート64の被賦形樹脂層62の材料に応じて、例えばポリビニル系樹脂を用いた場合には、ペーストコーティング法を用いることができ、ウレタン樹脂を用いた場合には、乾式処理を用いることができる。処理の温度、圧力等の条件については特に限定はなく、採用する処理及び樹脂層に含まれる樹脂の種類に応じて適宜設定することができる。
図3に示すように、前記離型紙10を剥がすことにより、前記被賦形樹脂層62の表面に前記被賦形部63が形成された合成皮革60を得ることができる。離型紙10の剥離速度や剥離時の温度等の諸条件、並びに、剥離手段については適宜選択される。
<被賦形体の離型紙、および被賦形体の製造方法>
本願発明の離型紙10は、合成皮革60以外の被賦形体50にも展開が可能である。被賦形体50用の離型紙10の製造方法は、合成皮革60用と同じである。
本願発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
<離型紙の作製>
<実施例>
紙基材層には、上質紙(坪量125g/m2 AKD 北越紀州製紙製)を準備した。
この紙基材層の一方の面にコロナ処理加工を行い、第一合成樹脂層としてホモポリプロピレン樹脂(MFR:18g/10分、融点163℃)と低密度ポリエチレン樹脂(MFR:7g/10分、融点106℃)の混合樹脂を310℃で共押し出し機の第一押し出し装置から、またその上にホモポリプロピレン樹脂(MFR:18g/10分、融点163℃)を共押し出し機の第二押し出し機装置から305℃で、ラインスピード80m/分で押し出し、積層シートを得た
第一合成樹脂層の混合樹脂の混合比は、ホモポリプロピレンが90質量%、低密度ポリエチレンが10質量%である。
第一合成樹脂層の混合樹脂は、紙基材層と第二合成樹脂層との接着性を向上させる特性を持ち、また、溶融した押し出し樹脂の成膜の安定化にも寄与する。第二合成樹脂層の樹脂は、合成皮革製造時に必要な耐熱性と耐久性を有する。
次いで、直後にこの積層シートの表面に、賦形加工ロールで押圧して、第二合成樹脂層の表面の賦形部に凹凸加工を施した。第一合成樹脂層の厚さが40μm、第二合成樹脂層の厚さが40μmである。なお、積層シートの層構成は、
上質紙(坪量125g/m2)/第一合成樹脂層(40μm)/第二合成樹脂層(40μm) 〔賦形部14側〕
である。
離型紙のデザインは彫刻マット調のデザインとした。この離型紙を用いて製造する黒色の合成皮革は、表面の反射が抑えられて、沈んだ黒色であることが特徴である。
<比較例>
第一合成樹脂層の混合樹脂の混合比を、ランダムポリプロピレン(MFR:24g/10分、融点139℃)を90質量%、低密度ポリエチレン(実施例と同じ)を10質量%に変更した以外は、実施例と同じである。
実施例では、離型紙を24時間連続で生産したところ、使用している樹脂由来の析出物による賦形加工ロールの汚れに清掃を、生産を停止して1回実施した。
比較例では、離型紙を24時間連続で生産したところ、使用している樹脂由来の析出物による賦形加工ロールの汚れに清掃を、生産を停止して3回実施した。
上記のように実施例の方が、生産阻害が少なく、生産効率が向上するため、生産コストを低減させることができる。
また、実施例及び比較例の離型紙はともに、合成皮革を製造するにあたり、耐熱性、耐久性、表面デザインの賦形性などは、問題がなかった。
本願発明によれば、生産コストを低減させた離型紙を提供することができ、本願発明の離型紙を用いて被賦形体及び合成皮革を製造する際の生産コスト低減にも寄与できる。
10 本願発明のECエンボス方式の離型紙
11 本願発明のECエンボス方式の離型紙の紙基材層
12 本願発明のECエンボス方式の離型紙の第一合成樹脂層
13 本願発明のECエンボス方式の離型紙の第二合成樹脂層
14 本願発明のECエンボス方式の離型紙の第二合成樹脂層の賦形部
15 本願発明のECエンボス方式の積層シート
20 従来技術のECエンボス方式の離型紙
21 従来技術のECエンボス方式の離型紙の紙基材層
22 従来技術のECエンボス方式の離型紙の第一合成樹脂層
23 従来技術のECエンボス方式の離型紙の第二合成樹脂層
24 従来技術のECエンボス方式の離型紙の第二合成樹脂層の賦形部
25 従来技術のECエンボス方式の積層シート
30 従来技術の熱・圧エンボス方式の離型紙
31 従来技術の熱・圧エンボス方式の離型紙の紙基材層
32 従来技術の熱・圧エンボス方式の離型紙の合成樹脂層
34 従来技術の熱・圧エンボス方式の離型紙の合成樹脂層の賦形部
50 被賦形体
51 基材層(被賦形体)
52 被賦形樹脂層(被賦形体)
53 被賦形部(被賦形体)
54 積層シート(被賦形体)
60 合成皮革
61 基材層(合成皮革)
62 被賦形樹脂層(合成皮革)
63 被賦形部(合成皮革)
64 積層シート(合成皮革)
70 離型紙の製造装置
71 押し出し機
72 押圧加工ロール
73 賦形加工ロール
74 版面

Claims (2)

  1. 紙基材層の少なくとも一方の面に、ホモポリプロピレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂の混合樹脂からなる第一合成樹脂層を備え、前記第一合成樹脂層の前記紙基材層の反対側の面にホモポリプロピレン樹脂による第二合成樹脂層を備え、前記紙基材層のパルプは針葉樹パルプ(N材)と広葉樹パルプ(L材)を混合されており、前記広葉樹パルプ(L材)の混合率は50%~90%であり、前記紙基材層は中性紙であり、前記紙基材層の坪量は125g/m2であり、
    前記紙基材層の少なくともどちらか一方の面にクレーコート層が設けられ、
    前記第一合成樹脂層の樹脂の混合比が、ホモポリプロピレンが90質量%、低密度ポリエチレンが10質量%であり、
    前記第一合成樹脂層の前記ホモポリプロピレンのMFRは18g/10分、融点は163℃であり、前記低密度ポリエチレンのMFRは7g/10分、融点は106℃であり、
    前記第二合成樹脂層の前記ホモポリプロピレンのMFRは18g/10分、融点は163℃であり、
    前記第一合成樹脂層の厚さが40μm、前記第二合成樹脂層の厚さが40μmであることを特徴とする離型紙。
  2. 請求項1に記載の離型紙を使用して作製される被賦形体および合成皮革の製造方法。
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