JPH0125707B2 - - Google Patents

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JPH0125707B2
JPH0125707B2 JP57072637A JP7263782A JPH0125707B2 JP H0125707 B2 JPH0125707 B2 JP H0125707B2 JP 57072637 A JP57072637 A JP 57072637A JP 7263782 A JP7263782 A JP 7263782A JP H0125707 B2 JPH0125707 B2 JP H0125707B2
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Norihisa Tamashima
Masahiro Kawamura
Akira Yoshasu
Yoji Negi
Toshiharu Hirai
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Toyota Motor Corp
Ube Corp
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Toyota Motor Corp
Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は繊維強化熱可塑性樹脂シートを芯部
とした成形加工用積層体及びその製造方法に関す
る。
本発明で云う繊維強化熱可塑性樹脂シートと
は、ガラス繊維等の強化材にマトリツクスとして
熱可塑性樹脂を含浸、混合してなるもので、特に
マツト状の比較的長繊維からなる強化材に熱可塑
性樹脂マトリツクスを含浸したシート状のもので
ある。
そして、該シートは得ようとする成形体の大き
さに合わせてトリムカツトされ、次いで加熱炉中
でマトリツクス樹脂の融点以上に加熱して軟化さ
せ、このものをマトリツクス樹脂の融点以下の温
度に保たれたマツチドメタルダイヤ中でプレス成
形し、固化させることによつて所望曲面形状をも
つた成形体に成形することができる。
この方法によれば、比較的長繊維の強化材を含
む熱可塑性樹脂の大形プレス成形が可能であり、
またその成形サイクルも短かいという特徴があ
り、更にはこのようにして得られた成形体は長繊
維強化材の補強効果により優れた物性を示し、ス
チールに代わる軽量構造材として注目されてい
る。
しかしながら、該種成形体の短所としては強化
材繊維、特にガラス繊維の如き高強度強化繊維な
どにおいては、この繊維が成形体表面に浮き出て
しまい、表面の平滑性が損われ、これが成形品の
表面欠陥となることが挙げられる。また、このこ
とは成形品の外観不良をきたし、更にはその後の
塗装、メツキ、印刷等の成形後における二次加工
工程に際し、著しい障害となる。
かかる欠点を生ずる原因としては、先ず上記プ
レス成形体の前駆体である繊維強化熱可塑性樹脂
シートの製造について説明すると、フイラメント
状またはストランド状強化繊維を集合した強化繊
維マツトの上下に溶融熱可塑性樹脂層を供給し、
マツト層内部の空気を上記溶融樹脂と置き換える
ため、換言すると繊維層内に溶融樹脂の十分に含
浸させると同時に脱気を完全に行うために該積層
体を上下面より加圧するとともに、加圧下で冷却
することにより平板状のシートを得るようにして
いる。
しかしてこのような方法によれば、上記加圧工
程において、樹脂の含浸及び脱気を完全なものと
するためには十分な加圧が必要であり、またこの
ことは必然的にそのシート表面に強化繊維が露出
する原因となる。
更には後のプレス加工工程において、一旦マト
リツクス樹脂を溶融すると、内部の強化繊維が反
撥力によつてシートを膨張させるとともに、その
強化繊維の浮き出しが更に顕著なものとなり、こ
れらにより成形品表面には必然的に強化繊維が露
出することになる。
本発明は係る従来技術における成形品表面に対
する強化繊維の浮き出し現象を防止するための技
術につき種々検討した結果、繊維強化熱可塑性樹
脂の外表面に少くともそのマトリツクス樹脂より
も高融点の異種樹脂の層を設けたものを成形加工
用の積層体として使用し、この構成の積層体をあ
る温度範囲で加熱した後プレス成形を行うことに
より、強化材繊維の成形品表面への露出現象を皆
無とすることが出来ることを見出だした。
また、このような成形加工用積層体を製造する
にあたつては、その表面樹脂層を溶融させること
なく芯部となる繊維層を含む溶融樹脂層を積層
し、加圧することにより、両者が一体となつた強
固な結合形態となることが必要である。
ここで上述の従来の繊維強化熱可塑性樹脂シー
トの製造において、単にその表面に溶融しない高
融点樹脂シート(またはフイルム)を積層設置し
た後加圧してプレス成形を実施したところ、その
目的を全く達することが出来ないことが判明し
た。
すなわち、表面に置いた高融点樹脂のシート
(またはフイルム)と下層との間には脱気し切れ
ない空気が局所的に残存するために、完全に両者
を密着できず、また見掛け上密着している部分に
ついても異種樹脂層間にはその親和性の違いによ
り全く結合力が働かないために、この積層体を用
いて加圧プレス成形した際には成形体表層が容易
に剥離してしまうことになる。
本発明は係る知見及びこれに伴う課題に鑑みな
されたものであつて、成形加工時に強化繊維が浮
き出さず、さらに耐剥離性、表面平滑性等にすぐ
れた成形加工用積層体及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
以下に本発明内容について詳述する。
先ず本発明による成形加工用積層体は、繊維強
化熱可塑性樹脂シートからなる芯部と、この芯部
の外表面にその一面を熱融着させられるととも
に、その表層に上記芯部構成樹脂よりも高融点の
熱可塑性樹脂表皮層を有する表皮シートからなる
素材構成のものである。
上記強化熱可塑性樹脂シートにおける強化繊維
としてはガラス繊維、炭素繊維、アラシド繊維等
が掲げられる。
また強化繊維層のマトリツクス樹脂として用い
られる低融点熱可塑性樹脂、および表皮シート中
の表皮層を構成する高融点熱可塑性樹脂として
は、夫々ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート、ナイロン6、ナイロン6−
6、ナイロン12、ポリカーボネート、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等の工業用材料の中から融点の相違をもつて選択
した組合せを用いることができる。
なお上記マトリツクス樹脂はマツト状等に形成
された上述の強化繊維に含浸されて組合されるも
のであるが、これは後の製造工程において詳述す
る。
また上記表皮シートは上述の各種樹脂の組合せ
中の高融点側樹脂からなる表皮層と、該表皮層の
裏面に予めラミネートされる通気性のある多孔質
シートからなる表皮ラミネートシートをもつて構
成される。上記通気性多孔質シートとしては、例
えばポリウレタンフオームの如き熱硬化性の連続
気泡発泡体シートや、各種繊維材料からなる織
布、編布、不織布あるいはガラス繊維マツトまた
紙の如き多孔質繊維材料が挙げられ、その材料は
積層体の製造及びこれの成形時の温度で溶融しな
いものが好適である。
第1図は上述の素材構成からなる表皮ラミネー
トシートの断面構造を示すもので、1は通気性多
孔質シート、2は該シート1の表面に積層、固着
された上述の高融点熱可塑性樹脂からなる表皮層
である。
該表皮層2の裏面は上記多孔質シート1の表面
のある深さまで凹凸状に喰い込んでおり、しかも
その表面は平滑性を保つた状態でそのアンカー効
果により強固に物理結合されている。
次に以上のような構成の表皮ラミネートシート
の製造方法の一例を第2図を用いて説明すると、
ダイ3より高融点樹脂2を溶融しつつ押出す一
方、他方側から多孔質シート1を供給し、チルロ
ール4と押えロール5間で溶融樹脂2と多孔質シ
ート1を積層してニツプして圧着し、次いで上記
チルロール4で冷却されたものを引取りロール6
で引取りを行えば上述した表皮ラミネートシート
aを得ることができる。ここで、上記押えロール
5は調節された圧力によつてチルロール4側を押
圧することができ、またチルロール4及び押えロ
ール5は金属平滑面をもつロールでありしかも表
面温度を調節できるようにしてある。
したがつて上記第1図により説明した表皮ラミ
ネートシートの断面構造を得るためには、上記ロ
ール4,5間圧着時における溶融樹脂の粘度と押
圧力の強さとを調節することにより多孔質シート
1の中に含浸する溶融樹脂の量、すなわち浸透深
さを調節することによつて得られる。なお、溶融
樹脂の圧着時における粘度は原料樹脂の種類と分
子量、押出時の温度及び上記両ロール4,5の表
面温度により決められるが、粘度が低過ぎ、また
押圧力が強過ぎる場合には溶融樹脂の多孔質シー
ト1内への含浸が過多となり、樹脂層の表面にま
で多孔質シート1が露出する、あるいは多孔質シ
ート裏面まで樹脂が浸透して多孔質シート裏面が
樹脂で埋設され、目的の表皮ラミネートシートが
得られないことになる。
逆に樹脂の粘度が高過ぎる反面押圧力が弱い場
合には、多孔質シート1内部への溶融樹脂の含浸
が過少となつて両者間に十分な結合力を得ること
ができず、目的を達成することができない。
したがつて上記表皮ラミネートシートaの成形
にあたつては上述の如く樹脂の種類や分子量、押
出温度、ロール4,5の温度、押圧力等の諸因子
を考慮することにより適正な状態で加工すること
が必要である。
次に以上のように構成された表皮ラミネートシ
ートaは上述の低融点熱可塑性樹脂強化繊維と組
合わされて成形加工用積層体の前駆体である積層
体に成形される。
第3図はその製造方法の一例を示すもので、上
下プレス板9,10の間にフイラメントまたはス
トランドから作製されたマツト状の強化繊維層8
の上下面に了めプレヒートにより溶融した状態の
低融点熱可塑性樹脂シート7,7′を導入し、次
いで上面側溶融樹脂シート7の外表面に上述の表
皮ラミネートシートaをその多孔質層1の露出面
が接するように積重し、次いで、表皮層2の樹脂
の融点以下及び上記溶融樹脂シート7,7′の融
点以上の温度範囲に保たれた上記プレス板9,1
0に圧力を加えれば、この加圧により溶融状態に
ある低融点樹脂シート7,7′は強化繊維層8内
に空気と置換し、含浸されると同時に表皮ラミネ
ートシートaの多孔質シート1の裏面側にも浸透
する。
なお、上記低融点樹脂シート7,7′は上記プ
レス板9,10の熱により溶融してもよい。
またこのようにプレス板9,10により熱圧を
加えられた状態において表皮ラミネートシートa
の表皮層2は溶融していないために、多孔質シー
ト1または強化繊維層8がこれの外表面を破つて
露出することはない。
更に上記多孔質シート1は以上の如き過程によ
り形成される複合構造体、すなわち芯部bと表皮
ラミネートシートaとの二層間で、両者を加圧密
着させようとする際に、両層間に滞溜して残存
し、両層間の密着を妨げる因子である空気を周縁
部分に向けて脱気する機能及び上述の表皮ラミネ
ートシートを製造する状態と同じく投錨効果によ
り低融点樹脂シート7の樹脂を凹凸状に浸透さ
せ、物理的に強固に結合させるという二重の機能
を有し、これらにより両層は完全に密着する。
そしてこのように加圧加熱後、積層物は低融点
樹脂の融点以下に冷却され、この状態で第4図に
示す如く強化繊維層8に上記低融点樹脂をマトリ
ツクス成分とする芯部bと、該芯部bの外表面に
多孔質シート1を介して一体化された高融点樹脂
からなる表皮層2を有する成型加工用の素材とな
る積層体cを得るのである。
次に以上のように構成された成形加工用積層体
cを用いた成形方法について説明する。
積層体cは所要成形品の展開形状にほぼ合わせ
てブランクカツトされ、次いで第5図に示すよう
に赤外線加熱炉11中に入れられ、その上下面よ
り加熱される。
加熱される積層体の温度は芯部b中のマトリツ
クス樹脂の融点以上で表皮層2の構成樹脂の融点
以下に保たれ、この状態で積層体cは軟化する。
次いで軟化した積層体cを第6図に示す如くマ
ツチドメタルダイの下型12上に設置し、上型1
3を降下させてプレス成形を実施する。
なお上記各金型12,13は上記マトリツクス
樹脂の融点以下の温度に保持されている。
第7図は同金型が閉じられた状態を示してお
り、その周縁部における金型12,13間はシエ
アエツジとなつており、空気を排出するが樹脂の
流出を防止すべく微小なクリアランス14が設定
されている。したがつて上型13が降下して行く
過程で軟化した積層体cは変形され、マツチドメ
タルダイ内部のキヤビテイを流動し、空気はシエ
アエツジクリアランス14から排出する。次いで
最終過程においてはクリアランス14を残して閉
じられた金型内部には100〜150Kg/cm2の圧力が加
えられる。この過程において積層体cの芯部はダ
イキヤビテイを充すよう流動変形して自由な形状
に賦形される一方表皮層2の構成樹脂は溶融して
おらず上型の降下に伴い曲げ及び絞りによる塑性
変形を受ける程度の軟化状態に保たれている。
そして金型圧力を保持したまま30秒程閉じてお
くとキヤビテイ内部に賦形された積層体は冷却固
化されるので、金型を開き成形体dの取出しが可
能となるのである。
以上の如く成形された成形体dにあつてはその
外表面が表皮層樹脂で被覆されているために強化
材繊維の露出がまつたくなく、しかもその表皮層
と芯部間が強固に結合されているために剥離等の
全くない成形品を得られる。
したがつて本発明に係る成形加工用積層体を素
材として加工した成形品は、それ単品として構造
材としての強度と外観を要求される部品として例
えば自動車の外装及び内装材あるいは家庭電気製
品等のケーシング部品、家具、調度品等に広汎な
用途を有する。またこの発明に係る積層体を成形
加工して得られる成形体にあつては、その後の2
次加工工程において、塗装、印刷、メツキ等の表
面処理等においても表面が平滑であるために加工
が簡単で、表皮層として選ぶ樹脂の種類により耐
熱性、耐候性、耐薬品性、耐油性、耐摩耗性等の
性質を賦与することができるので、種々の用途に
供することができるなどの利点を有する。
次に本発明の具体的実施例について説明する。
但し本発明は以下の実施例のみに限定されるもの
でない。
実施例 (1) 表皮ラミネートシートの製造(第2図参照) 原料樹脂は分子量22000のナイロン6樹脂
(宇部興産株式会社製グレード1022B)を用い
てスクリユー径40mmの押出機の出口に設定した
Tダイ3の先端部スリツト(間隙0.85mm、巾
650mm)よりシート状に押出した。ダイ温度は
240℃、スクリユー回転数は35rpmで、吐出量
は150g/min、ダイ内圧力17Kg/cm2であつた。
チルロール4は外径315mm、巾650mmであり、
押えロール5は外径163mm、巾500mmである。両
ロール4,5はいずれもスチール製で表面は鏡
面仕上げされ、内部より加熱できる構造となつ
ている。
多孔質シートとしてはポリエステル繊維不織
布(デユポン社製、商品名ソンタラ、#8000)
を用いた。このものの見掛け厚みは0.35mm、目
付40g/cm2であつた。
上記のようにして押出された溶融ナイロンは
表面周速度0.95m/minのチルロール4に引取
られることによりシート厚み0.22mmとなつた。
一方後方よりポリエステル不織布を供給し、チ
ルロール4と押えロール5との間で溶融したナ
イロン樹脂と重合圧着した。この際押えロール
5はエアシリンダにより200Kgの力でチルロー
ル4の軸中心側により押圧し、また両ロール
4,5の表面温度は80℃とした。次いでニツプ
用ロール6でチルロール4との間でラミネート
シートをニツプしてチルロール4の面に密着さ
せつつ引取りを行い、ナイロン樹脂を冷却固化
させた。
このようにして得られた表皮ラミネートシー
トの厚みは0.34mmであり、樹脂表面に対する繊
維の露出や、繊維裏面に対する樹脂の浸出は見
られず、しかも両者間の結合強度も十分なもの
であつた。
(2) 成形用積層体の製造(第3図参照)上下加熱
プレス板9,10間に上層より上記(1)で得た表
皮ラミネートシート、厚み0.75mmのポリプロピ
レンシート7、単糸の直径23μのガラス繊維の
連続ストランドマツト(目付900g/m2)、厚み
0.75mmのポリプロピレンシート7′となるよう
に積層した。
次いで上下加熱プレス板9,10の温度を
180℃にして伝熱により積層体を加熱するため
に、プレス板9,10の間隙が4.9mmになるま
で加圧した状態で1.5min保持し上記ポリプロ
ピレンシート7,7′を溶融させた。
次にプレス板9,10の間隙が2.3mmとなる
まで更に加圧して積層体を圧縮し1.5min保持
した。これにより溶解したポリプロピレンが繊
維層内に含浸するとともに、表皮ラミネートシ
ート中のポリエステル繊維中にも含浸した。
その後プレス板9,10を冷却し、約20分で
その表面温度が50℃になつた時点で両プレス板
9,10間を開いて成形加工用積層体を取り出
した。
このものはガラス繊維ストランドマツトで強
化された芯部の表面にナイロン6からなる表皮
が強固に結合した厚み2.3mmの積層体であつて、
これの表面にはガラス繊維の露出が全く見られ
なかつた。
(3) 積層成形体の成形(第5図、第6図、第7図
参照) 上記(2)の工程で得られた成形加工用積層体を
用いた箱形成形品を成形した。該箱の概略寸法
は100L×100W×20H、厚み2t、コーナ部外面
R7、内面R3、抜き勾配外面1゜、内面5゜となつ
ている。
上記積層体は150mm×150mmの寸法にブランク
カツトされ、赤外線ヒータ11により上下面よ
り加熱し、6分間でブランク温度を205℃とし
た。
このとき積層体中のポリプロピレンは溶融
し、表皮のナイロン6は溶融しないが軟化状態
となつた。
この加熱ブランクを下型2上に載置し、直ち
に上型13を係合しシエアエツジクリアランス
14の部分を残して金型を閉じ、次いでこの状
態で15トンの荷重を加え30秒間保持した。なお
上下金型12,13の温度は80℃に保たれるよ
うにした。
次いで金型を開いて箱形成形品を取り出した
ところ、成形品外表面は極めて平滑なナイロン
6の表皮で覆われた曲面に形成され、ガラス繊
維の露出や表面欠陥部分は全くなく、しかも成
形体周縁の余剰樹脂は上型降下の際にシエアエ
ツジによりピンチオフされシヤープに切除され
ていた。
なお、成形品の一部より取つた試験片による
測定によれば曲げ強度1540Kg/cm2、曲げ弾性率
56000Kg/cm2であつた。
(4) 2次加工(塗装) 上記(3)の工程で得た成形品外表面のナイロン
表皮部分についてイソプロピルアルコールで洗
浄、脱落した後メラミン系焼付塗料(関西ペイ
ント製No.1アミラツク)をフオードカツプ#4
で20秒となるように希釈した後、スプレーガン
を用いて塗膜厚みが乾燥後35μとなるよう塗布
した後、室温で30分放置し、次いで140℃オー
ブン中で30分間乾燥焼付を行つた。
この結果きわめて平滑な塗膜面が得られ、表
面欠陥やガラス繊維の浮き出しは全く見られな
かつた。なお塗膜面を表面粗さ計により測定し
た結果、表面あらさは3μ以内であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は表皮ラミネートシートの構造を示す模
式的断面図、第2図は同ラミネートシートの製造
工程を示す説明図、第3図はこの発明に係る成形
加工用積層体の製造工程を示す説明用断面図、第
4図は同積層体の構造を示す模式的断面図、第5
図は上記積層成形体を用いて成形品を加工すると
きの加熱工程を示す説明図、第6図はプレス成形
金型上にセツトした状態を示す断面図、第7図は
同プレス成形金型の係合状態を示す断面図であ
る。 1……通気性多孔質、2……表皮層、7,7′
……低融点樹脂シート、8……強化材繊維、11
……赤外線ヒータ、12……下型、13……上
型、a……表皮ラミネートシート、b……芯部、
c……成形加工用積層体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維強化熱可塑性樹脂シートからなる芯部
    と、この芯部の外表面にその一面を熱融着させら
    れるとともに、表層に上記芯部構成樹脂よりも高
    融点の熱可塑性樹脂表皮層を有する表皮シートと
    からなる成形加工用積層体。 2 表皮シートは上記熱可塑性樹脂表皮層と、こ
    の裏面に積層される通気性多孔質層の2層構造を
    有し、かつ上記通気性多孔質層は上記表皮層と芯
    部外表面との間に投錨的に結合されていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の成形加
    工用積層体。 3 上記芯部における強化繊維はガラス繊維であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の成形加工用積層体。 4 繊維強化熱可塑性樹脂のマトリツクス樹脂を
    構成する低融点樹脂シート上面に少くとも表層が
    上記樹脂シートより高融点樹脂を有する表皮シー
    トを積層し、この状態で低融点樹脂シートの融点
    以上かつ高融点樹脂の融点以下に加熱し、次いで
    上記低融点樹脂を強化繊維内に含浸せしめてこの
    低融点樹脂をマトリツクスとする繊維強化熱可塑
    性樹脂シートを形成するとともに、これの外表面
    に表皮シートを一体化した圧縮成形用積層体を形
    成することを特徴とする成形加工用積層体の製造
    方法。 5 上記表皮シートはマトリツクス樹脂の融点よ
    り高い融点の樹脂により構成される表皮層と、こ
    の表皮層の裏面に熱融着される通気性多孔質層と
    のラミネート体であることを特徴とする特許請求
    の範囲第4項に記載の成形加工用積層体の製造方
    法。
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