JP2017165077A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】基材シート全面にベタ調に輝度感のある光輝性顔料を含む印刷層を有し、熱硬化性樹脂の含浸性も良好な化粧シートを提供する。【解決手段】化粧シート10は、基材シート1の一方の面側に光輝性顔料を含む第1の印刷層3を有し、上記光輝性顔料の平均粒径が10μm以上70μm以下であり、化粧シートの表面側からみて、上記基材シート表面に対する上記光輝性顔料の占有率が0.25mm2当たり50%以上80%以下である。【選択図】 図1

Description

本発明は、建築物の床面、壁面、天井等の内装、家具並びに各種キャビネット等の表面装飾材料、建具の表面化粧、車両内装等に用いる表面化粧用として利用される化粧シート、特に熱硬化性樹脂化粧板用化粧紙として好適な化粧シートに関する。本発明の化粧シートは、特に輝度感を有するベタ調の熱硬化性樹脂化粧板用化粧紙に好適な化粧シートに関する。
従来、建築物の内装や家具、キャビネット等の装飾用の表面に使用される熱硬化性樹脂化粧板用化粧紙には、木目や石目、抽象柄などの印刷が施されることが多かった。近年では、光輝性顔料を含んだ印刷層を設けた柄も増えてきており、その中でも光輝性顔料を全面にベタ調に施したメタリック調の意匠感も求められてきている。
光輝性顔料は、通常使用される顔料(通常0.1から1μm程度)に比べて粒径が大きく、塗布、塗工の安定性が良くないことから、ムラ、スジ、抜け(インプレッションロールの傷などの凹凸による)などが生じやすかった(特許文献1を参照)。
また、化粧シートにメラミン樹脂やタップ樹脂を含浸し、熱プレスすることにより熱硬化性樹脂化粧板を得るが、光輝性顔料の粒径が大きいことから熱硬化性樹脂が入り込む空隙がなく含浸不良を引き起こすことがあった。
特開平4−350654号公報
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたもので、基材シート表面の全面にベタ調に輝度感のある光輝性顔料を含む印刷層を有し、熱硬化性樹脂の含浸性も良好な化粧シートを提供することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様の化粧シートは、基材シートの一方の面側に光輝性顔料を含む印刷層を有し、上記光輝性顔料の平均粒径が10μm以上70μm以下であり、化粧シートの表面側からみて、上記基材シート表面に対する上記光輝性顔料の占有率が0.25mm当たり50%以上80%以下である。
ここで、占有率とは、同一平面における単位当たりの占有する率である。
本発明の態様によれば、光輝性顔料の平均粒径が10μm以上70μm以下で且つ光輝性顔料の占有率を0.25mm当たり50%以上80%以下とすることで、輝度感が全面にあるベタ調の意匠表現が可能な化粧シートになると共に、熱硬化性樹脂含浸性が良好な化粧シートを提供することが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る化粧シートの構造を示す模式図である。 Aパターンを説明する図である。 Bパターンを説明する図である。 Cパターンを説明する図である。 Dパターンを説明する図である。 Eパターンを説明する図である。 高圧メラミン樹脂化粧板を製造する際における、プレス時における積層構成を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各層の厚さの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
本実施形態の化粧シート10は、図1に示すように、基材シート1の片面に対し、第2の印刷層2、第1の印刷層3、及びメジウムコート層4がこの順に積層されて形成されている。
ここで、第2の印刷層2及びメジウムコート層4の少なくとも一方の層を省略しても良い。但し、第1の印刷層3に光輝性顔料を添加するので、最表層にメジウムコート層4を形成した方が、光輝性顔料の脱落をより有効に抑制可能となる。
また、下記の説明では、第2の印刷層2及び第1の印刷層3が共に絵柄を構成しても良いし、表層側に配置される第1の印刷層3の一方だけが絵柄を構成するように印刷される場合であっても良い。但し、少なくとも第1の印刷層3を印刷する際のインキには、後述の通り、光輝性顔料が添加されている。
<基材シート1>
基材シート1としては、基本的には公知の一般の化粧シートに使用される基材シートと同様のものを使用することができる。
紙製の基材シート1としては、薄紙、チタン紙、含浸紙を例示できる。樹脂製の基材シート1としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィン樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体金属中和物(アイオノマー)等のオレフィン系共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、1、4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート等のポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系樹脂、6−ナイロン、6、6−ナイロン、6、10−ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエチレン、エチレン−テトラフロロエチレン共重合体、エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂等、或いはそれらの2種類以上の混合物、共重合体、複合体、積層体等を使用することができる点で好適である。
上記の各種の熱可塑性樹脂の中でも、近年の環境問題に対する社会的な関心の高まりに鑑みれば、ポリ塩化ビニル樹脂等の様な塩素(ハロゲン)を含有する樹脂の採用は望ましいものではなく、非ハロゲン系の熱可塑性樹脂を採用することが望ましい。中でも各種物性や加工性、汎用性、経済性等の面からは、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂(非晶質又は二軸延伸)を使用することが最も望ましい。これらのうちポリオレフィン系樹脂は、従来からポリ塩化ビニル樹脂を代替する化粧材用材料として採用が行われている。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、既に列挙したように多くの種類のものが知られており、それらの中から化粧材の使用目的等に応じて適宜選択して使用すれば良いが、中でも一般的な用途に最も好適なのは、ポリプロピレン系樹脂、すなわちプロピレンを主成分とする単独または共重合体であり、具体的には、例えばホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂等を単独または適宜配合したり、それらにさらにアタクチックポリプロピレンを適宜配合した樹脂等を使用したりすることができる。また、プロピレン以外のオレフィン系単量体を含む共重合体であってもよく、例えば、ポリプロピレン結晶部を有し、且つプロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレフィン、好ましくはエチレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1またはオクテン−1、のコモノマーの1種または2種類以上を15モル%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体などを例示することができる。また、通常ポリプロピレン系樹脂の柔軟化に用いられている低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体またはその水素添加物等の改質剤を適宜添加することもできる。
基材シート1には、必要に応じて例えば着色剤、充填剤(シリカ、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等)紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤(ステアリン酸、金属石けん等)、難燃剤、抗菌剤、防黴剤、減摩剤、光散乱剤、艶調整剤等の各種の添加剤から選ばれる1種以上が添加されていても良い。なお、基材シート1は、化粧シート10を貼り合わせる基板などの表面の色のばらつきや欠陥等を隠蔽するために、隠蔽性の不透明に着色されたものが用いられる場合が多いが、化粧シート10を貼り付ける基板の表面の質感を活かすために、透明や半透明のものが用いられる場合もある。
特に、基材シート1としては、熱硬化性樹脂の含浸が可能な吸水性の良い紙等の繊維質シートが良く、例えば薄葉紙、チタン紙、上質紙、晒又は未晒クラフト紙等が例示できる。中でも印刷適性と樹脂含浸適性の両面で優れたチタン紙が最も好適である。また、基材シート1の表面の質感を活かしたい場合等には、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂の含浸により透明化する性質を有する所謂透明紙を使用することもできる。基材シート1の厚さには特に制約はないが、一般的には坪量20〜200g/m程度の範囲内のものが使用される。好ましくは80g/mである。
<第2の印刷層2>
第2の印刷層2は、第1の印刷層3の裏面側に形成される背景印刷層である。第2の印刷層2は顔料を含むことで隠蔽性を有する。基材シート1に隠蔽性が有れば、必ずしも第2の印刷層2は設けなくても良い。第2の印刷層2に、パール顔料を含むインキを使用しても良いが、パール顔料以外の有機顔料や無機顔料を含むインキを使用しても良い。
すなわち、第2の印刷層2は、通常の印刷インキを使用して通常の印刷方法で設けることができる。印刷インキの種類には特に制約はなく、油性インキであっても良いが、樹脂含浸適性を考慮すると水性インキを使用することが望ましい。それは、水性インキの方が油性インキと比較して含浸樹脂の水溶液との馴染みが良く、後の含浸工程において迅速且つ均一に含浸可能であり、しかも含浸樹脂との一体化によって優れた強度を発現することができるからである。
上記水性インキの種類にも特に制約はないが、特にそのバインダー樹脂がカゼイン、エマルジョン樹脂及び/又はラテックス樹脂を主成分とするものを使用することが最も望ましい。これらのバインダー樹脂は、インキの印刷後に乾燥工程を経ることによって難水溶化する性質を有しており、後の樹脂含浸工程において含浸樹脂の水溶液に再溶解しにくいので、絵柄模様を損なうことがなく、且つ含浸樹脂の汚染のおそれもないからである。
上記エマルジョン樹脂としては、例えばアクリル系、酢酸ビニル系、スチレン系、ウレタン系等、上記ラテックス樹脂としては、例えばスチレン−ブタジエン系、アクリロニトリル−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等を使用することができる。
また、これらカゼイン、エマルジョン樹脂及び/又はラテックス樹脂の他に、インキの安定性の向上を目的として、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の水溶性樹脂や、多糖類、セルロース誘導体等の水溶性高分子等を併用したものであっても良い。
模様の形成方法にも特に制約はなく、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、インキジェット印刷法等の任意の印刷方法によることができる。また、下地着色を目的としてベタインキ層を設ける場合には、該ベタインキ層の形成方法として、上記各種の印刷方法の他、例えばロールコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、スプレーコート法、リップコート法、ダイコート法等の任意のコーティング方法によることもできる。
<第1の印刷層3>
第1の印刷層3は、例えば、図2〜図6に示す、A〜Eのパターンのいずれかのドットパターンとなるよう、例えばグラビア印刷などの印刷によって形成する。ドット部分が印刷によって光輝性顔料を含むインキが付着した部分となる。
本実施形態では、ドットパターンは、少なくとも2種類の直径のドットから構成されるドットパターンの繰り返しで形成される。2種類のドットである第1のドットD1と第2のドットD2との直径の差は、50μm以上120μm以下とする。もっとも、ドットパターンは、1種類の直径のドットから構成されるドットパターンの繰り返しで形成しても良い。
例えば、第1のドットD1は、直径150μm以上直径210μm以下のドットとする。第2のドットD2は、直径50μm以上90μm以下のドットとする。
また各ドットの高さは、25μm以上34μm以下であることが好ましい。
そして、上記の各ドットパターンでは、第1のドットD1の周りに第2のドットD2が位置され、さらにその外周に第1のドットD1が配置されるパターンである。特にBパターンがそのようなパターン配置となる。
また、第1のドットD1と第2のドットD2との間隔は50μm以上90μm以下であることが好ましい。
但し、化粧シートの表面側からみて、上記基材シート表面に対する上記光輝性顔料の占有率が0.25mm当たり50%以上80%以下である。すなわち、光輝性顔料を含む上記ドットが占める占有率が、単位面積当たり50%以上80%以下で、全面に渡って一様なドットパターンとなるように、各ドット間の間隙やドットの大きさを調整する。複数のドットパターンの繰り返しでも良い。
第1の印刷層3に、上記のドットパターンで絵柄模様を構成する場合には、その絵柄模様の種類に特に制約はなく、木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学図形、文字、記号等、或いはそれらの2種類以上の組合せ等、所望により任意な絵柄を選択できる。
第1の印刷層3は、通常の印刷インキを使用して通常の印刷方法で設けることができる。印刷インキの種類には特に制約はなく、油性インキであっても良いが、樹脂含浸適性を考慮すると水性インキを使用することが望ましい。それは、水性インキの方が油性インキと比較して含浸樹脂の水溶液との馴染みが良く、後の含浸工程において迅速且つ均一に含浸可能であり、しかも含浸樹脂との一体化によって優れた強度を発現することができるからである。
但し、印刷インキには光輝性顔料が含まれる。
第1の印刷層3を形成するためのインキに含まれる光輝性顔料としては、例えば天然の雲母に酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物を被覆したパール顔料が好適に使用可能であり、その他アルミ粉等の金属粉も使用可能である。光輝性顔料の粒径は10〜70μmのものを用いる。70μmより大きいとムラやスジなどの不具合が発生し易くなる。もっとも、グラビア印刷で印刷する場合には、グラビア版深より小さい顔料を使用する。
上記水性インキの種類にも特に制約はないが、特にそのバインダー樹脂がカゼイン、エマルジョン樹脂及び/又はラテックス樹脂を主成分とするものを使用することが最も望ましい。これらのバインダー樹脂は、インキの印刷後に乾燥工程を経ることによって難水溶化する性質を有しており、後の樹脂含浸工程において含浸樹脂の水溶液に再溶解しにくいので、絵柄模様を損なうことがなく、且つ含浸樹脂の汚染のおそれもないからである。
上記エマルジョン樹脂としては、例えばアクリル系、酢酸ビニル系、スチレン系、ウレタン系等、上記ラテックス樹脂としては、例えばスチレン−ブタジエン系、アクリロニトリル−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等を使用することができる。
また、これらカゼイン、エマルジョン樹脂及び/又はラテックス樹脂の他に、インキの安定性の向上を目的として、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の水溶性樹脂や、多糖類、セルロース誘導体等の水溶性高分子等を併用したものであっても良い。
模様の形成方法にも特に制約はなく、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、インキジェット印刷法等の任意の印刷方法によることができる。また、下地着色を目的としてベタインキ層を設ける場合には、該ベタインキ層の形成方法として、上記各種の印刷方法の他、例えばロールコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、スプレーコート法、リップコート法、ダイコート法等の任意のコーティング方法によることもできる。
印刷方法としては、グラビア印刷、マイクログラビア印刷、ファニッシャーロール印刷、オフセット印刷、インキジェット印刷、シルクスクリーン印刷等で行うことができる。層厚は、乾燥後の塗布量で1〜3g/mとなるように設ける、特には2g/mが最適である。1g/mより薄いと十分な光輝性が発現されず、3g/mより厚いと抜けなどの不具合が発生し易くなる。
ここで、グラビア版としては鉄芯に銅メッキ層を設け、エッチングにより絵柄を設けたあと、クロムメッキした通常のグラビア版が使える。スクリーンは使用しない方が好ましい。
<メジウムコート層4>
メジウムコート層4は、第1の印刷層3の上に、メジウムを主成分とする透明な樹脂を塗工して形成される。メジウムコート層4に用いる樹脂がメラミン樹脂の場合、従来から熱硬化性樹脂として用いられているものから適宜使用することが出来る。塗布厚としては、1〜5μm程度が好適である。
ここで、上記のドットパターンを第2の印刷層2に適用した場合を例示しているが、上記印刷で形成するドットパターンを第1の印刷層3に適用しても良い。
(本実施形態の効果その他)
50μm以上の直径差があるドットからなるドットパターンで印刷層を構成することで、第1の印刷層3を構成する、パール顔料を含む絵柄層を安定して製造することが可能となって、パール顔料による光輝度感について、安定した光沢度を有することができる。特に、第2の印刷層2を上記のドットパターンで構成する場合に、特に、パール顔料による優れた光沢度を安定して得ることが出来る。
また、光輝性顔料の平均粒径が10μm以上70μm以下で且つ光輝性顔料の占有率を0.25mm当たり50%以上80%以下とすることで、輝度感が全面にあるベタ調の意匠表現が可能となると共に、熱硬化性樹脂含浸性が良好な化粧シートを提供することが可能となる。
すなわち、化粧紙にメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸して加熱加圧硬化させたとしても、良好な熱硬化性樹脂の含浸性能を有するようになる。
なお、印刷層はグラビア印刷で形成することが好ましい。このとき、グラビア版作製時にスクリーンを使わないようにすると、版のセルの形状を意図した再現性の良い形状になることから、光輝性顔料について、印刷後のシャープさが生じ、更に、スジ、ムラを大幅に抑えることが出来る。
ここで、後述の実施例のように、上記のドットパターンで第1の印刷層3を構成すると、含浸性が大幅に改善し、且つパール輝度についても良好であったことを確認している。
(高圧樹脂化粧板プレス方法について)
次に、化粧シート10に、メラミン樹脂を含浸して加熱加圧硬化させた化粧板の例について説明する。含浸させる樹脂は、メラミン樹脂以外の熱硬化性樹脂であっても良い。
図7は、高圧メラミン樹脂化粧板を製造する際における、プレス時における積層構成を示す説明図である。
すなわち、図7において、符号11は上下熱板、符号12は耐熱クッションシート、符号13は鏡面板を示し、一対の鏡面板の間に、下記のものを下から順に積層する。
符号14は、バッカー紙である、バッカー紙14は、坪量55〜160g/mのチタン紙にメラミン樹脂を40〜100%含浸させ乾燥した含浸紙であり、化粧板の反り防止の役割を果たす。
符号15はメラミン樹脂化粧板の基材となるコア紙である。コア紙15は、坪量140〜180g/mの紙にフェノール樹脂を30〜1OO%含浸させて乾燥したものである。コア紙15は、メラミン樹脂化粧板の厚さを決定するものであり、数枚重ねて使用するとよい。
符号10は、メラミン樹脂を40〜100%含浸させて乾燥した、上記実施形態の化粧シート10である。
なお化粧シート10に、メラミン樹脂を含浸するときに、該メラミン樹脂中に離型剤としてシリコーン樹脂やふっ素樹脂、又はふっ素樹脂ディスパージョンのいずれかを添加し混合しておくと好ましい。但し、後述するオーバーレイ紙16を使用する場合は、離型剤の添加混合をする必要はない。
オーバーレイ紙16は、坪量25〜45g/mのレーヨンパルプや不織布に、メラミン樹脂を40%〜300%含浸させ乾燥した透明樹脂含浸紙である。このメラミン樹脂のなかに、剥離剤として、シリコーン樹脂、ふっ素樹脂、又は、ふっ素樹脂ディスパージョンのいずれかを添加混合するものである。なお、このオーバーレイ紙16は、使用しなくても化粧板構成上の問題は少ない。
以上の状態(図7の状態)に積層したあと、加熱加圧し、最高温度140℃〜150℃、圧力60kgf/cm〜100kgf/cm、時間15分〜30分加熱加圧成形したあと、加圧したまま14分〜60分間冷却することによって、上記オーバーレイ紙16とバッカー紙7との間の樹脂を硬化させて、一体化したメラミン樹脂化粧板を得ることができる。
ここで、化粧材の基材シート1に含浸する熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂に限定されず、熱硬化性樹脂を含浸させて構成される熱硬化性樹脂化粧板の製造用に使用されている公知の熱硬化性樹脂を採用すれば良い。具体的には例えばメラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ベンングアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、尿素系樹脂等である。これらは一般に、水中に溶解又は分散した水系含浸液の形で化粧材の基材シート1に含浸される。
本実施形態の化粧シート10は、樹脂に対する含浸性が大幅に改善しているため、本実施形態の化粧シート10を採用すれば、光輝性を確保しつつ良好な高圧メラミン樹脂化粧板を製造することが出来る。
すなわち、本実施形態の化粧シート10によれば、輝度感が全面にあるベタ調の意匠表現で、かつ熱硬化性樹脂含浸性が良好な化粧シートを提供することが可能である。
次に、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
基材シートとして化粧紙用原紙KSH−801P(KJ特殊紙(株)製)を用い、この上にグラビア印刷にてインキ「ATSK」(東洋インキ製造(株)製)にて背景印刷層を設けた。さらに背景印刷層の上に、平均粒径10〜40μmの光輝性顔料を含んだインキ「ハイドリックT」(大日精化工業(株)製)にて、上記基材シートの表面積に対する光輝性顔料の占有率が0.25mmあたり65%となるようにグラビア印刷して第1の印刷層を設け、さらに最表層にメジウムコート層を設けて実施例1の化粧シートとした。なお、光輝性顔料のドットパターンを図2のパターンAで配置した。
更に、上記化粧シートに上述の方法でメラミン樹脂を含浸プレスして、熱硬化性樹脂化粧板を得た。
<比較例1>
平均粒径80μrnの光輝性顔料を含んだインキとした以外は実施例1と同様にして比較例1の化粧シート及び熱硬化性樹脂化粧板を得た。
<比較例2>
平均粒径5μmの光輝性顔料を含んだインキとした以外は実施例1と同様にして比較例2の化粧シート及び熱硬化性樹脂化粧板を得た。
<比較例3>
上記基材シート表面積に対する光輝性顔料の占有率が0.25mmあたり40%となるようにした以外は実施例1と同様にして、比較例3の化粧シート及び熱硬化性樹脂化粧板を得た。
<比較例4>
上記基材シート表面積に対する光輝性顔料の占有率が0.25mmあたり90%となるようにした以外は実施例1と同様にして、比較例4の化粧シート及び熱硬化性樹脂化粧板を得た。
<比較例5>
光輝性顔料の平均粒径を最表層にメジウムコート層を設けなかった以外は実施例1と同様にして、比較例5の化粧シート及び熱硬化性樹脂化粧板を得た。
<性能評価>
以上の実施例1、比較例1〜5に対し、以下に示す性能評価を行った。
[ベタ調輝度感評価]
化粧シート及び熱硬化性樹脂化粧板の両方について、化粧シートの表面側から観察して、被験者10名に輝度感が十分であり、かつベタ調に見えるかについて評価した。
輝度感も十分であり、かつベタ調に見えるものを「○」と評価し、それよりも劣る場合を「△」、「×」の3段階で評価し、10名の評価の平均をとった。
[ブリスター試験]
熱硬化性樹脂化粧板の表面側から非接触にて熱を加え、裏面側の温度が28秒で160秒となるように試験を実施し、熱硬化性樹脂化粧板表面のブリスター(膨れ)の有無を目視にて判断した。
ブリスターなしを「○」と評価し、それよりも劣る場合を「△」、「×」の3段階で評価した。
[光輝性顔料の脱落]
熱可塑性樹脂化粧板用化粧紙をメラミン樹脂で濡らしたコットンを一定の力を加えて5往復させ、コットン側への光輝性顔料の取られ(熱可塑性樹脂化粧板用化粧紙からの脱落)を目視にて観察した。
コットン側への取られが軽微なものを「○」と評価し、それよりも劣る場合を「△」、「×」の3段階で評価した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2017165077
表1から分かるように、本発明に基づく化粧シート及び熱硬化性樹脂化粧板では、ベタ調輝度感、ブリスター試験、光輝性顔料の脱落について良好である。
1 基材シート
2 第2の印刷層(背景印刷層)
3 第1の印刷層
4 メジウムコート層
10 化粧シート

Claims (5)

  1. 基材シートの一方の面側に光輝性顔料を含む印刷層を有し、
    上記光輝性顔料の平均粒径が10μm以上70μm以下であり、
    化粧シートの表面側からみて、上記基材シート表面に対する上記光輝性顔料の占有率が0.25mm当たり50%以上80%以下であることを特徴とする化粧シート。
  2. 上記光輝性顔料が、1種類以上の直径のドットからなるドットパターンの繰り返しで配置されることを特徴とする請求項1に記載した化粧シート。
  3. 上記基材シートと上記光輝性顔料を含む印刷層の間に、第2の印刷層である背景印刷層を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した化粧シート。
  4. 上記光輝性顔料を含む印刷層の表面側にメジウムコート層を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した化粧シート。
  5. 化粧シート全体に熱硬化性樹脂が含浸していることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した化粧シート。
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