JP2017159507A - 化粧シート及び化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面の各種耐性及び表面の手触り感を有するとともに、塗工適性の向上等、製造が容易となる化粧シート及び化粧板を提供する。【解決手段】基材2と、基材2上に形成された絵柄模様層6と、絵柄模様層6上に形成された表面保護層10を備える化粧シート1において、表面保護層10は、表面保護層10の表面から一部が突出した表面粒子12を含有し、表面粒子12が表面保護層10の表面から突出する高さが、5[μm]以上25[μm]以下の範囲内であり、表面保護層10の表面における表面保護層10から突出した表面粒子12の面積比率が、5[%]以上30[%]以下の範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の床面、壁面、天井等の内装、家具、各種キャビネット等の表面装飾材料、建具の表面化粧、車両内装等に用いる表面化粧用として利用される化粧シート及び化粧板に関するものである。特に、表面の立体意匠感や手触り感を有する化粧シート及び化粧板に関するものである。
従来、建築物の内装や家具、キャビネット等の装飾用の表面に使用される化粧シートでは、基材の片面に、隠蔽性を付与するための着色層や木目等の意匠を付与するための印刷による絵柄模様層を有し、表面に、各層を保護するための表面保護層を設ける。また、表面保護層には、透明で硬化型の樹脂により硬化した樹脂層を設けることで、表面の各種耐性を得ることが可能なものとなるが、立体感や意匠性に乏しいものとなる。
そこで、例えば、特許文献1に記載の技術のように、表面保護層や、表面保護層の直下の層に、層厚を上回る平均粒径を有する無機粒子や合成樹脂粒子を含有させることで、表面に凹凸を設け、手触り感や光沢の変化による立体感を出す技術がある。
特許第4286949号公報
ところで、表面保護層の層厚は、目標とする各種耐性によって変わるが、手触り感を発現させるための無機粒子や合成樹脂粒子が、表面保護層からどの程度突起として表出しているべきか、また、表面保護層の面積に対する表出率がどの程度かについては、明らかとされていないことが多い。
このため、特許文献1に記載の技術では、無機粒子や合成樹脂粒子が表面保護層に埋もれてしまうことで、所望の手触り感が発現しない状況や、表面保護層からの表出が多すぎて、耐傷性、耐汚染性が低下する状況などが発生し、無機粒子や合成樹脂粒子と表面保護層の関係を調整するのは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、表面の各種耐性を有し、表面の立体意匠感や手触り感を有することが可能な、化粧シート及び化粧板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、基材と、基材上に形成された絵柄模様層と、絵柄模様層上に形成された表面保護層を備える化粧シートである。また、表面保護層は、表面保護層の表面から一部が突出した表面粒子を含有する。これに加え、表面粒子が表面保護層の表面から突出する高さは、5μm以上25μm以下の範囲内であり、表面保護層の表面における表面保護層から突出した表面粒子の面積比率は、5%以上30%以下の範囲内である。
本発明の一態様によれば、化粧シートの最表面を形成する表面保護層に含有する表面粒子の、表面保護層の表面からの突出量を限定して、表面保護層の表面から表出している表面粒子の、表面保護層の表面に対する表面積比を限定する。これにより、表面の各種耐性及び表面の手触り感を有するとともに、塗工適性の向上等、製造が容易となる化粧シート及び化粧板を提供することが可能となる。
本発明の第一実施形態の化粧シートの構成を表す断面図である。 本発明の第一実施形態の化粧板の構成を表す断面図である。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態について、完全な理解を提供するように、特定の細部について記載する。しかしながら、かかる特定の細部が無くとも、一つ以上の実施形態が実施可能であることは明確である。また、図面を簡潔なものとするために、周知の構造及び装置を、略図で表す場合がある。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1を参照して、化粧シート1の構成について説明する。
図1中に表すように、化粧シート1は、基材2と、着色層4と、絵柄模様層6と、艶消し層8と、表面保護層10を備える。
(基材)
基材2としては、基本的に、従来から一般の化粧材に使用されていたものと同様のものを用いることが可能である。
第一実施形態では、基材2の構成を、紙基材と樹脂を用いて形成した構成とした場合について説明する。
基材2を形成する紙基材としては、例えば、薄紙、チタン紙、含浸紙等を用いることが可能である。
基材2を形成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、フッ素系樹脂等を単体で、または、これらの材料から選択した二種以上の混合物、共重合体、複合体、積層体等を適宜使用することが可能である。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等を用いることが可能である。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体金属中和物(アイオノマー)等を用いることが可能である。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート等を用いることが可能である。
アクリル系樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリアクリルアミド等を用いることが可能である。
ポリアミド系樹脂としては、例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン等を用いることが可能である。
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂等を用いることが可能である。
ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等を用いることが可能である。
フッ素系樹脂等としては、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエチレン、エチレン−テトラフロロエチレン共重合体、エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂等を用いることが可能である。
また、基材2を形成する樹脂としては、上述した各種の樹脂(熱可塑性樹脂)の中でも、特に、非ハロゲン系の熱可塑性樹脂を用いることが望ましい。これは、近年の環境問題に対する社会的な関心の高まりを考慮すると、ポリ塩化ビニル樹脂等の様な塩素(ハロゲン)を含有する樹脂の採用が望ましくないためである。
また、基材2を形成する樹脂としては、上述した熱可塑性樹脂の中でも、各種物性や加工性、汎用性、経済性等の面から、ポリオレフィン系樹脂、または、ポリエステル系樹脂(非晶質、または、二軸延伸)を用いることが最も望ましい。なお、ポリオレフィン系樹脂は、従来から、ポリ塩化ビニル樹脂を代替する化粧材用材料として採用が進んでいたものの、切削加工性の悪さが目立つことが指摘されていた。しかしながら、本発明によって、切削加工性の格段の改善が可能となり、本発明の効果が最も顕著に発現する素材となった。
また、ポリオレフィン系樹脂としては、上述したように、多種類のものが知られており、それらの中から化粧シート1の使用目的等に応じて適宜選択して使用すれば良い。
中でも、一般的な用途に最も好適なものは、ポリプロピレン系樹脂、すなわち、プロピレンを主成分とする単独または共重合体である。具体的には、例えば、ホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂等を、単独、または、適宜配合して用いることが可能である。さらに、アタクチックポリプロピレンを適宜配合した樹脂等を用いることも可能である。
また、プロピレン以外のオレフィン系単量体を含む共重合体であってもよく、例えば、ポリプロピレン結晶部を有するとともに、プロピレン以外の炭素数が2以上20以下の範囲内のα−オレフィンを用いることが可能である。この場合、好ましくは、エチレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、または、オクテン−1のコモノマーの1種または2種以上を15[モル%]以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体等を用いることが可能である。
さらに、通常ではポリプロピレン系樹脂の柔軟化に用いられている、低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、または、その水素添加物等の改質剤を適宜添加することも可能である。
また、基材2には、必要に応じて、例えば、着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、抗菌剤、防黴剤、減摩剤、光散乱剤、艶調整剤等、各種の添加剤から選択する、一種類以上の添加物を添加することが可能である。
基材2に添加物として添加する充填剤としては、例えば、(シリカ、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等を用いることが可能である。
基材2に添加物として添加する滑剤としては、例えば、ステアリン酸、金属石けん等を用いることが可能である。
なお、基材2としては、化粧材を貼り合わせる基板等の、表面の色のばらつきや欠陥等を隠蔽するために、隠蔽性の不透明に着色されたものが用いられる場合が多いが、基板の表面の質感を活かすために、透明のものや、半透明のものが用いられる場合もある。
(着色層)
着色層4は、基材2を隠蔽するための層であり、基材2の上面(図1中において、基材2の上側の面)へ、シート状に形成されている。
また、着色層4は、印刷インキにより形成されている。
着色層4を形成する印刷インキのインキ組成物としては、油性、または、水性のインキ組成物を用いることが可能である。
また、インキ組成物は、基本的に、樹脂成分、顔料、染料等の着色剤と、適宜加えられる消泡剤、レベリング剤等の添加剤と、体質顔料、溶媒から構成される。
樹脂成分としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セラック、スチレン化セラック、カゼイン、スチレン−マレイン酸樹脂、ロジン−マレイン酸樹脂等を用いることが可能である。
着色剤、添加剤、体質顔料、溶媒は、公知公用の材料を用いることが可能である。
(絵柄模様層)
絵柄模様層6は、絵柄模様を表現するため、すなわち、意匠性を付与するための絵柄を付加するための層であり、着色層4の上面(図1中において、着色層4の基材2と対向する面と反対側の面(上側の面))へ、絵柄模様状に形成されている。
また、絵柄模様層6は、着色層4と同様、印刷インキにより形成されている。
絵柄模様層6を形成する印刷インキのインキ組成物としては、着色層4と同様のインキ組成物を用いることが可能である。
絵柄としては、例えば、木目、コルク、石目、タイル、焼き物、抽象柄等、化粧シート1を用いる箇所に適した絵柄を選択することが可能である。
(艶消し層)
艶消し層8は、着色層4及び絵柄模様層6を覆う層であり、絵柄模様層6を形成した着色層4の上面(図1中において、着色層4の基材2と対向する面と反対側の面(上側の面))において、艶消し層8を表面保護層10側から見て、艶消し状態に形成されている。
また、艶消し層8は、艶消し層8と表面保護層10との間に、JIS Z−8741に準じた鏡面光沢度測定法により測定された60°入射の光沢値で、2以上30以下の範囲内で艶差が設けられるように形成する。
また、艶消し層8は、艶消し剤を含有する。
艶消し剤としては、体質顔料を用いることが好適である。
体質顔料の種類は、特に限定されず、粒径が少なくとも1[μm]以上であればよい。さらに、好ましくは、粒径が5[μm]以上20[μm]以下の範囲内程度の、粗粒の体質顔料であれば、任意のものを用いることが可能である。
また、艶消し剤としては、例えば、60°反射光が1[%]以上4[%]以下の範囲内となるものを用いることが可能である。この場合、表面保護層10の60°反射光が5[%]以上10[%]以下の範囲内であることが好ましい。
第一実施形態では、艶消し剤としては、60°反射光が1[%]以上4[%]以下の範囲内となるものを用いる。
したがって、第一実施形態では、艶消し層8の60°反射光を、1[%]以上4[%]以下の範囲内とする。
また、第一実施形態では、表面保護層10の60°反射光を、5[%]以上10[%]以下の範囲内とする。
また、艶消し層8は、表面の艶状態の制御を目的とする場合、絵柄模様層6を形成した着色層4の面に形成する。
また、艶消し層8は、艶変化模様の意匠性の賦与を目的とする場合、絵柄模様層6を形成した着色層4の面において、模様状に形成する。ここで、艶消し層8を模様状に形成する場合、絵柄模様層6の絵柄模様上に艶消し層8を設けると、艶状態の差を明確に際立たせ、高度の艶変化の意匠性を得ることができる。また、艶変化模様を絵柄模様層6と同調させると、意匠上、さらに効果的である。
(表面保護層)
表面保護層10は、艶消し層8を覆う層であり、艶消し層8の上面(図1中において、艶消し層8の上側の面)に形成されている。
また、表面保護層10は、表面保護層10の表面(図1中において、表面保護層10の上側の面)から一部が突出した表面粒子12を含有している。
また、表面保護層10は、表面粒子12を硬化型樹脂組成物中に含有させたものを、艶消し層8に塗工した後、硬化させることで形成する。
硬化型樹脂組成物としては、例えば、熱硬化型樹脂組成物、電離放射線硬化型樹脂組成物、二液硬化型樹脂組成物等、各種架橋により硬化する樹脂組成物を用いることが可能である。なお、硬化型樹脂組成物は、特に限定するものではなく、従来から、化粧シート1の表面保護層10として好適に用いられているものが使用可能である。
(表面粒子)
表面粒子12の平均粒径は、例えば、40[μm]以上80[μm]以下の範囲内である。
また、表面粒子12は、表面粒子12が表面保護層10を構成する樹脂成分に対して占める比重が、1.0以上1.4以下の範囲内となるように、表面保護層10に含有させる。
また、表面粒子12は、表面粒子12が表面保護層10の表面から突出する高さが、5[μm]以上25[μm]以下の範囲内となるように、表面保護層10に含有させる。
また、表面粒子12は、化粧シート1を表面保護層10側から見た、化粧シート1の表面(表面保護層10の表面)における、表面保護層10から突出した表面粒子12の面積比率が、5[%]以上30[%]以下の範囲内となるように、表面保護層10に含有させる。
また、表面粒子12としては、例えば、α−アルミナ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド等の無機粒子、または、架橋アクリル等の有機樹脂ビーズを用いることが可能である。
第一実施形態では、表面粒子12として、アクリル樹脂ビーズ(合成樹脂粒子)を用いた場合を説明する。
(化粧板)
以下、図1を参照しつつ、図2を用いて、第一実施形態の化粧板100の構成を説明する。
図1中に表すように、化粧板100は、化粧シート1と、基板20を備える。
(基板)
基板20は、金属系の材料、または、木質系の材料を用いて形成した板状の部材である。
金属系の材料としては、例えば、アルミ、鋼、ステンレス、複合パネル等を用いることが可能である。
複合パネルとしては、例えば、芯材となる樹脂層と、樹脂層の両面それぞれに貼り付けられた金属板(アルミニウム、ガルバリウム、ステンレス等)を備えたものを用いることが可能である。
木質系の材料としては、例えば、MDF(Medium Density Fiberboard)、合板、パーチクルボード等を用いることが可能である。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の化粧シート1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)表面保護層10が、表面保護層10の表面から一部が突出した表面粒子12を含有する。これに加え、表面粒子12が表面保護層10の表面から突出する高さが、5[μm]以上25[μm]以下の範囲内であり、表面保護層10の表面における表面保護層10から突出した表面粒子12の面積比率が、5[%]以上30[%]以下の範囲内である。
このため、化粧シート1の最表面を形成する表面保護層10に含有する表面粒子12の、表面保護層10の表面からの突出量を限定して、表面保護層10の表面から表出している表面粒子12の、表面保護層10の表面に対する表面積比を限定することが可能となる。
その結果、表面の各種耐性及び表面の手触り感を有するとともに、塗工適性の向上等、製造が容易となる化粧シート1を提供することが可能となる。
(2)艶消し層8と表面保護層10との間に、JIS Z−8741に準じた鏡面光沢度測定法により測定された60°入射の光沢値で、2以上30以下の範囲内で艶差が設けられている。
その結果、艶消し層8の60°反射光が限定されるため、自然の木の板表面のようなざらつきを感じる、より優れた立体意匠感をもった化粧シート1を提供することが可能となる。
(3)表面粒子12が、アクリル樹脂ビーズである。
その結果、表面保護層10の透明度を向上させることが可能となるため、表面保護層10を通して、絵柄模様層6の絵柄を、より明瞭に透視させることが可能となる。
(4)艶消し層8の60°反射光が、1[%]以上4[%]以下の範囲内である。
その結果、艶消し層8の60°反射光が限定されるため、自然の木の板表面のようなざらつきを感じる、より優れた立体意匠感をもった化粧シート1を提供することが可能となる。
(5)表面保護層10の60°反射光が、5[%]以上10[%]以下の範囲内である。
その結果、表面保護層10の60°反射光が限定されるため、自然の木の板表面のようなざらつきを感じる、より優れた立体意匠感をもった化粧シート1を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧板100であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(6)化粧板100が、基板20と、基板20に貼り合わせた化粧シート1を備える。
その結果、表面の各種耐性及び表面の手触り感を有するとともに、塗工適性の向上等、製造が容易となる化粧板100を提供することが可能となる。
(変形例)
(1)第一実施形態では、表面粒子12としてアクリル樹脂ビーズを用い、表面保護層10がアクリル樹脂ビーズを含有している構成としたが、これに限定するものではなく、表面保護層10が無機粒子(無機化合物のフィラー等)を含有している構成としてもよい。すなわち、表面粒子12として、無機粒子を用いてもよい。
第一実施形態の図1を参照しつつ、以下に記載する実施例により、本発明例1及び2の化粧シートと、比較例1から4の化粧シートについて説明する。
(本発明例1の化粧シート)
本発明例1の化粧シートは、以下の構成を備える。
・基材:化粧紙用原紙(KJ特殊紙(株)製:「GF610」)
・着色層:インキ(東洋インキ製造(株)製:「PCNT」)
・絵柄模様層:インキ(東洋インキ製造(株):製「PCNT」)
・表面保護層:アクリル系樹脂(DICグラフィックス(株)製:「G125HV」)
・表面粒子:平均粒径40[μm]のアクリルビーズ(東洋紡績(株)製:「AR650MX」)
着色層は、グラビア印刷を用いて形成した。
絵柄模様層は、グラビア印刷を用いた木目模様として形成した。
表面保護層は、グラビア方法により塗布し、表面粒子が表面保護層の表面から突出する高さが、15[μm]となり、表面保護層の表面における表面保護層から突出した表面粒子の面積比率が、15[%]となるように形成した。
(本発明例2の化粧シート)
本発明例2の化粧シートは、以下の構成を備える。
・艶消し層:アクリル系樹脂(DICグラフィックス(株)製:「G125HV」)
艶消し層は、上記のアクリル系樹脂に、艶消し剤となる粒径2[μm]のシリカを分散させて、表面保護層に対し、JIS Z−8741に準じた鏡面光沢度測定法により測定される光沢値(60°入射)で、10の艶差になるように調整して形成した。
基材、着色層、絵柄模様層、表面保護層、表面粒子の構成は、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
(比較例1の化粧シート)
比較例1の化粧シートは、以下の構成を備える。
基材、着色層、絵柄模様層の構成は、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
表面保護層及び表面粒子は、表面粒子が表面保護層の表面から突出する高さが、3[μm]となるように形成した点を除き、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
(比較例2の化粧シート)
比較例2の化粧シートは、以下の構成を備える。
基材、着色層、絵柄模様層の構成は、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
表面保護層及び表面粒子は、表面粒子が表面保護層の表面から突出する高さが、30[μm]となるように形成した点を除き、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
(比較例3の化粧シート)
比較例3の化粧シートは、以下の構成を備える。
基材、着色層、絵柄模様層の構成は、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
表面保護層及び表面粒子は、表面保護層の表面における表面保護層から突出した表面粒子の面積比率が、2[%]となるように形成した点を除き、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
(比較例4の化粧シート)
比較例4の化粧シートは、以下の構成を備える。
基材、着色層、絵柄模様層の構成は、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
表面保護層及び表面粒子は、表面保護層の表面における表面保護層から突出した表面粒子の面積比率が、35[%]となるように形成した点を除き、本発明例1の化粧シートと同様の構成とした。
(性能評価)
上述した本発明例1及び2の化粧シートと、比較例1から4の化粧シートに対し、以下に示す方法を用いて、手触り感、立体意匠感、塗工性、耐汚染性の性能評価を行なった。性能評価の結果は、表1に表す。
(手触り感)
手触り感は、被験者10名に化粧シートの表面を指で触れさせて、表面のざらつき具合により評価した。
具体的には、化粧シートの表面が板ガラスのような平滑な表面であると感じた場合を「×」と評価し、化粧シートの表面が木の板の表面に近く感じた場合を「◎」と評価し、「×」と「◎」との間の評価は、「△」と「○」で表した。すなわち、手触り感は、「×」、「△」、「○」、「◎」の四段階で評価した。そして、最も多かった評価の平均を、表1中に表した。
(立体意匠感)
立体意匠感は、被験者10名に対し、目視のみで、化粧シートの表面が立体的に見えるかどうかの結果により評価した。
具体的には、化粧シートの表面が板ガラスのような平滑な表面に見える場合は「×」と評価し、化粧シートの表面が木の板の表面に近く見える場合を「◎」と評価し、「×」と「◎」との間の評価は、「△」と「○」で表した。すなわち、立体意匠感は、手触り感と同様、「×」、「△」、「○」、「◎」の四段階で評価した。そして、最も多かった評価の平均を、表1中に表した。
(塗工性)
塗工性は、被験者10名に対し、目視のみで、グラビア印刷機にて表面保護層を塗工する際の、表面の状態により評価した。
具体的には、表面保護層に、版の形状になるスジ、ムラなどが発生している状態であれば「×」と評価し、表面保護層が、版の形状どおりに均質に塗れている状態であれば「◎」と評価し、「×」と「◎」との間の評価は、「△」と「○」で表した。すなわち、塗工性は、手触り感と同様、「×」、「△」、「○」、「◎」の四段階で評価した。そして、最も多かった評価の平均を、表1中に表した。
(耐汚染性)
耐汚染性は、化粧シートに青インキを滴下し、時計皿にて24時間が経過した後、水拭きにて拭き取った後、評価を行った。
具体的には、青インキが残っている状態であれば「△」と評価し、ほぼ青インキが残っていない状態であれば「◎」と評価した。そして、最も多かった評価の平均を、表1中に表した。
Figure 2017159507
(評価結果)
表1中に表されるように、本発明例の化粧シートは、比較例の化粧シートと比較して、手触り感、立体意匠感、塗工性、耐汚染性の全てにおいて、性能が高いことが確認された。特に、本発明例2の化粧シートは、手触り感、立体意匠感、塗工性、耐汚染性の全てにおいて、非常に性能が高いことが確認された。
本発明の化粧シートは、建築物の床面、壁面、天井等の内装、家具並びに各種キャビネット等の表面装飾材料、建具の表面化粧、車両内装等に用いる表面化粧用として、利用することが可能である。
1…化粧シート、2…基材、4…着色層、6…絵柄模様層、8…艶消し層、10…表面保護層、12…表面粒子、20…基板、100…化粧板

Claims (5)

  1. 基材と、前記基材上の絵柄模様層と、前記絵柄模様層上の表面保護層と、を備え、
    前記表面保護層は、前記表面保護層の表面から一部が突出した表面粒子を含有し、
    前記表面粒子が前記表面保護層の表面から突出する高さは、5μm以上25μm以下の範囲内であり、
    前記表面保護層の表面における表面保護層から突出した前記表面粒子の面積比率は、5%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記絵柄模様層と前記表面保護層との間の艶消し層をさらに備え、
    前記艶消し層と前記表面保護層との間に、JIS Z−8741に準じた鏡面光沢度測定法により測定された60°入射の光沢値で、2以上30以下の範囲内で艶差が設けられていることを特徴とする請求項1に記載した化粧シート。
  3. 前記表面粒子は、アクリル樹脂ビーズであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した化粧シート。
  4. 前記表面粒子は、無機粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した化粧シート。
  5. 基板と、
    前記基板に貼り合わせた請求項1から4のうちいずれか1項に記載した化粧シートと、を備えることを特徴とする化粧板。
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